JPH05174613A - 配線用電極、セラミック回路基板及び電極ペースト - Google Patents

配線用電極、セラミック回路基板及び電極ペースト

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JPH05174613A
JPH05174613A JP34441991A JP34441991A JPH05174613A JP H05174613 A JPH05174613 A JP H05174613A JP 34441991 A JP34441991 A JP 34441991A JP 34441991 A JP34441991 A JP 34441991A JP H05174613 A JPH05174613 A JP H05174613A
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JP
Japan
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electrode
copper
paste
wiring
porosity
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JP34441991A
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Inventor
Tatsuo Ogawa
立夫 小川
Yoichiro Yokoya
洋一郎 横谷
Koichi Kugimiya
公一 釘宮
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 優れた耐ヒートショック特性を有する配線電
極、そのような電極を有するセラミック回路基板、また
そのような配線電極を与える電極用ペーストの提供を目
的とする 【構成】 酸化銅にホウ珪酸ガラス5%を加えた混合物
を無機粉体として用い、この無機粉体をビヒクル中に加
え、無機含量65重量%の電極ペーストを作成した。電
極ペーストをパタ−ンに応じてスクリーン印刷し、10
0℃で10分間加熱乾燥し、空気中500℃2時間脱バ
インダし、水素中300℃1時間加熱還元し、窒素中9
00℃10分間焼成して、電極を作成した。2次元膜厚
計で測定した電極の断面積で算出した嵩体積から気孔率
を求め、このサンプルは31%であった。また、−55
〜125℃の75℃の温度差を各々3分間の急昇温と降
温並びに3分間の保持時間で冷熱サイクルを50サイク
ル行い、少なくとも50サイクルは電極特性は保持でき
た。さらに、電極の垂直引き剥し試験で接着強度の評価
では3.6kg/2□、配線抵抗値は10Ω/□であっ
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、銅もしくは銅を主成分
とする合金からなる配線電極、銅もしくは銅を主成分と
する合金からなる配線電極を備えたセラミック回路基
板、および酸化銅を主成分とする配線電極ペーストに関
する。
【0002】
【従来の技術】従来セラミック基板上に回路形成するた
めのいわゆる厚膜配線ペーストとして、Ag−Pd系に
かわってCu系のものが用いられるようになっている。
これはAg−Pd系のものに比べて、コストが安い、低
抵抗である、耐マイグレ−ション性が優れている、高周
波特性が優れている等の理由による。この例として、ペ
ースト中にCu粉末およびフリットガラスを含むハイブ
リッドIC用厚膜ペースト(特開昭58−68803
号)がある。これは、スクリーン印刷などにより基板上
に回路形成し、乾燥、中性雰囲気中で焼成して、銅配線
を得るものである。また、空気中で脱バインダ可能な酸
化銅を主成分とするセラミック配線基板用混練物(特開
昭61−292393)も提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら従来のC
u配線用ペーストでは、配線抵抗を小さくするために、
膜中の銅の充填、焼結密度を上げて、金属銅に近付ける
ことに主眼がおかれてきた。このためセラミック回路基
板においては、冷熱サイクル条件によっては、セラミッ
ク基板と金属銅との間に熱膨張係数の違いによって応力
が生じ、この応力は配線膜が金属銅に近付く程に緩和さ
れにくくなるために、剥離やクラックを生ずる、極端な
場合には基板自体の破壊がおこるという問題があった。
またこれらの製造に用いる配線電極ペーストでは、ペー
スト中の導電成分の含有量を80%から92%とする必
要があった。
【0004】本発明は、このような課題に鑑みなされた
もので、冷熱サイクルにおける応力緩和能力を備えた優
れた耐ヒートショック特性を有する配線用電極、またそ
のような配線電極を有するセラミック回路基板、及びそ
のような電極を与える配線電極ペーストを提供するもの
である。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め本発明は、配線電極の形態として銅または銅を主成分
とする合金を導体金属とし、その嵩密度に対する気孔率
が15%から40%であることを特徴とするものであ
る。またそのような電極を実現するため電極ペーストと
して酸化銅を主成分とする無機分、有機バインダ樹脂、
不揮発性有機物、揮発性有機物からなり、そのうち無機
分の占める割合が、無機分、有機バインダ樹脂および不
揮発性有機物の合計に対して重量で60%以上80%以
下であることを特徴とするものである。
【0006】
【作用】配線電極の形態として銅または銅を主成分とす
る合金を導体金属とし、その嵩密度に対する気孔率が1
5%から40%であることにより、部分的に網目状の構
造の膜となるために導電パスは確保され、気孔部に半田
がアンカーとして充填されるため、配線としての重要な
特性である面積抵抗値と接着強度をあまり劣化させるこ
となく、かつ冷熱サイクルによる応力をこの網目状構造
で吸収することが可能となる。気孔率の範囲限定の理由
については気孔率が15%より小さいと、応力を吸収す
るに足る網目状構造を持ち得ず、また40%より大きい
と、網目状化が進みすぎて配線が孤立、断線するためで
ある。このような電極は、酸化銅を主成分とする無機
分、有機バインダ樹脂、不揮発性有機物、揮発性有機物
からなり、そのうち無機分の占める割合が、無機分、有
機バインダ樹脂および不揮発性有機物の合計に対して重
量で60%以上80%以下であるペーストにより実現さ
れる。この無機分の限定の理由は、得られる配線電極の
気孔率に対応しており、無機分の割合が80%以上で
は、気孔率が15%より小さくなる場合があること、ま
た無機分の割合が60%以下では気孔率が40%より大
きくなる場合があることが挙げられる。
【0007】
【実施例】以下本発明について具体的に例を挙げて説明
する。まず(実施例1)において、本発明の配線電極の
特性について述べ、続いて(実施例2)以下では本発明
中の配線電極ペーストの作製方法とそれを用いた実際の
セラミック回路基板の製造方法を含めて、本発明におけ
る配線電極を有するセラミック回路基板の特性について
述べる。
【0008】(実施例1)評価用試料としてホウ珪酸ガ
ラスを重量で3%含むような銅配線電極を、酸化銅を出
発原料とするペーストを用いてキャスティング、乾燥、
脱バインダ、焼成して作製した。焼成温度及び時間を変
化させて下の(表1)に示すような7種類の気孔率のも
のを試料として作製し、各々について耐ヒートショック
特性を、−55℃から125℃まで降温および昇温各3
分間、保持3分間の急速冷熱サイクルにかけ、剥離、ク
ラックの初めて発生したサイクル数で評価した。サイク
ル数は最大50サイクルまでとした。ここでいう気孔率
は重量と、2次元膜厚計で測定した配線電極の断面積か
ら算出した嵩体積から求めた。また配線抵抗を測定し、
断面積から換算して面積抵抗値(15μm膜厚に換算)
を求めた。結果は(表1)に示すとおりである。
【0009】
【表1】
【0010】(表1)から明らかなように、気孔率が1
5%より少ないものでは耐ヒートショック特性が著しく
劣り、40%より大きいものでは、断線が起こった。本
発明に規定する範囲のものは、優れた耐ヒートショック
特性とまずまずの面積抵抗値を示した。
【0011】(実施例2)酸化銅(CuO)にホウ珪酸
鉛ガラス5%を加えた混合物を無機粉体として用い、エ
チルセルロース:ジブチルフタレート=1:1の割合で
テルピネオールに加え10%溶液としたものをビヒクル
として、ペースト中の無機分の占める割合を、無機分、
有機バインダ樹脂および不揮発性有機物の合計に対して
変えた7種類のペーストを混練した。その割合について
は下の(表2)に示すとおりである。このペーストを通
常のスクリーン印刷法を用いて、2mm角及び500μ
m幅で線長50mmのパターンを96アルミナ基板上に
印刷後、100℃で10分間加熱乾燥し、空気中500
℃2時間脱バインダし、水素中300℃1時間加熱還元
し、最後に窒素中900℃10分間焼成した。基板上の
無機分重量と、2次元膜厚計で測定した配線電極の断面
積から算出した嵩体積から気孔率を求めた。この配線基
板について(実施例1)と同様の方法で耐ヒートショッ
ク特性を評価した。 また各々の500μm幅電極につ
いて配線抵抗(15μmの面積抵抗値に換算)を、2m
m角電極について錫:鉛=63:37の合金半田に26
0℃でディップして、錫鍍金銅線(0.8mm径)の垂
直引き剥し試験を行なって接着強度を評価した。結果は
(表2)に示すとおりである。
【0012】
【表2】
【0013】(表2)に示すように、無機分の含量が8
5%のものでは、気孔率が15%より少なくなり耐ヒー
トショック特性が著しく劣り、また55%のものでは配
線自体が断線した。本発明による60%から80%の範
囲では、気孔率は15%から40%となり優れた耐ヒー
トショック特性、優れた接着強度、気孔率に見合った面
積抵抗値をもつ配線を得た。
【0014】(実施例3)酸化銅(CuO)にホウ珪酸
鉛ガラス3%を加えた無機粉体と、酸化鉛2%を加えた
ものを用い、ポリビニルブチラールをブチルカルビトー
ルを溶剤として10%溶液としたものをビヒクルとし
て、ペースト中の無機分の占める割合を、無機分、有機
バインダ樹脂および不揮発性有機物の合計に対して変え
た7種類のペーストを混練した。その割合については下
の(表3)に示すとおりである。以下、 (実施例2)
と同様の操作を行ない、気孔率を測定し、耐ヒートショ
ック、接着強度、配線抵抗について同様に評価した。結
果を同じく(表3)に示す。
【0015】
【表3】
【0016】(表3)に示すように、本実施例において
は、面積抵抗は全体に高くなるものの、接着強度につい
ては、より高い値が得られた。これは酸化鉛添加により
導通率はやや落ちるが、半田との親和性が増したためと
考えられる。耐ヒートショック性については、本発明で
規定した範囲の気孔率を有するサンプルでは優れた値と
なった。
【0017】(実施例4)無機粉体として酸化銅(Cu
O)にバリウムホウ珪酸ガラス5%を加えたものを用
い、ポリアクリル酸ブチル:ブチルベンジルフタレート
=3:1の割合でテルピネオール:ブチルカルビトール
アセテート=1:1の溶剤に加え12%溶液としたもの
をビヒクルとして、ペースト中の無機分の占める割合
を、無機分、有機バインダ樹脂および不揮発性有機物の
合計に対して変えた7種類のペーストを混練した。その
割合については下の(表4)に示すとおりである。以
下、脱バインダ温度を700℃とし、還元温度を300
℃とした他は(実施例2)と同様の操作を行ない、気孔
率を測定し、耐ヒートショック、接着強度、配線抵抗に
ついて同様に評価した。結果を同じく(表4)に示す。
【0018】
【表4】
【0019】(表4)に示すように、本発明で規定した
範囲の気孔率を有するサンプルでは、各特性において優
れた値を示した。
【0020】なお、上記の実施例では何れもキャスティ
ング方法としてスクリーン印刷を用いたが、ペースト中
の無機分の量さえ本発明の規定の範囲内であれば、描画
法、スピンナー・ドクターブレード・筆・スプレー等に
よる塗布法等を目的に応じて選択し得ることはいうまで
もない。また本発明の性質上ペーストに用いる有機物に
ついては、規定の気孔率を与え得るものであれば如何な
る種類のものを使用してもよい。また実施例にも示した
通りに、少なくともペースト中の無機分の占める割合
を、無機分、有機バインダ樹脂および不揮発性有機物の
合計に対して60%以上80%以下になるようにすれ
ば、本発明に規定するところの気孔率を有する電極を得
ることが出来る。
【0021】
【発明の効果】以上のように本発明は、配線電極の形態
として銅または銅を主成分とする合金を導体金属とし、
その嵩密度に対する気孔率が15%から40%のもので
あり、また、セラミック回路基板として嵩密度に対する
気孔率が15%から40%である銅または銅を主成分と
する合金からなる電極を配線として持ち、またそのよう
な電極を実現するため電極ペーストとして酸化銅を主成
分とする無機分、有機バインダ樹脂、不揮発性有機物、
揮発性有機物からなり、そのうち無機分の占める割合
が、無機分、有機バインダ樹脂および不揮発性有機物の
合計に対して重量で60%以上80%以下であり、優れ
た耐ヒートショック特性を有する配線電極、そのような
電極を有するセラミック回路基板、またそのような配線
電極を与える電極用ペーストを実現できる効果がある。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】銅または銅を主成分とする合金を導体金属
    とし、前記導体金属の嵩密度に対する気孔率が、15%
    以上40%以下であることを特徴とする配線用電極。
  2. 【請求項2】嵩密度に対する気孔率が15%から40%
    である銅または銅を主成分とする合金からなる電極を配
    線として持つことを特徴とするセラミック回路基板。
  3. 【請求項3】酸化銅を主成分とする無機分、有機バイン
    ダ樹脂、不揮発性有機物、揮発性有機物からなるペース
    トで、無機分の占める割合が、無機分、有機バインダ樹
    脂および不揮発性有機物の合計に対して重量で60%以
    上80%以下であることを特徴とする配線電極ペース
    ト。
JP34441991A 1991-12-26 1991-12-26 配線用電極、セラミック回路基板及び電極ペースト Pending JPH05174613A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001156411A (ja) * 1999-11-30 2001-06-08 Kyocera Corp 多層配線基板およびその製造方法
JP2021072342A (ja) * 2019-10-30 2021-05-06 京セラ株式会社 コイル装置
JPWO2020110987A1 (ja) * 2018-11-28 2021-09-27 京セラ株式会社 平面コイルおよびこれを備える変圧器、無線送電器、電磁石
KR20230046413A (ko) * 2021-09-30 2023-04-06 주식회사 화인세라텍 다층 세라믹 기판

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