JPWO2017221652A1 - 車両用電装部品、車両用電装部品の製造方法、導電路形成装置 - Google Patents

車両用電装部品、車両用電装部品の製造方法、導電路形成装置 Download PDF

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Abstract

車両用電装部品(1)は、電気部品(112、13、16)が取り付けられる電装部材(10)と、電気部品に対して電気的に接続される少なくとも一本の導電路(100、100A、100B)と、を備える。この導電路は、導電性材料が積層された積層体を含んで構成されている。また、車両用電装部品の製造方法は、乾燥、焼成、および化学反応の少なくとも1つにより導電性材料の積層体を硬化させることで、表面の一部に凹凸を有する導電路を形成する。さらに、導電路形成装置(2)は、複数の材料供給部(311)を有する材料供給機器(31)と、エネルギ出力部(321)を有する材料硬化機器(32)と、を備える。複数の材料供給部のうち、一部の材料供給部が、電装部材の表面に導電性材料を供給し、一部の材料供給部を除く他の材料供給部が、電装部材の表面に既に供給された導電性材料の表面に導電性材料を供給する。

Description

関連出願への相互参照
本出願は、2016年6月21日に出願された日本出願番号2016−122836号に基づくものであって、ここにその記載内容を援用する。
本開示は、車両に搭載される車両用電装部品、車両用電装部品の製造方法、および導電路形成装置に関する。
従来、車両用電装部品には、各種電気部品が搭載される。例えば、車両用空調装置の空調ユニットでは、筐体の内部に配設されたドアを駆動する電動アクチュエータ、ファンを駆動する電動モータ、センサ等の各種電気部品が搭載される。そして、車両用電動部品に搭載された電気部品は、例えば、特許文献1に示すように、ワイヤハーネスを介して制御装置、電源装置等に対して電気的に接続される。
特開2004−175266号公報
現状、ワイヤハーネスの筐体等の電装部材への配策は、ロボットによる自動化が難しく、人間が行うことが多い。ワイヤハーネスの配策を人間が行う場合、電装部材への組み付け時に、ワイヤハーネスに傷がつかないこと、ワイヤハーネスの張力が過度とならないこと等に注意する必要があり、その複雑な作業が生産効率の低下を引き起こす要因となっている。
そこで、本発明者らは、導電性材料の印刷、メッキ、プレス等の手法によって、車両用電装部品の電装部材(例えば、筐体)に対して導電路を形成することで既存のワイヤハーネスを削減することを検討している。
ところが、本発明者らが検討したところ、導電性材料の印刷、メッキ、プレス等の手法によって車両用電装部品の電装部材に導電路を形成する場合、導電路の断面積が小さく、導電路の電気抵抗が大きくなってしまうことが判った。この場合、導電路に大電流が流れた際に、導電路が発熱することで、電装部材が溶損してしまう虞がある。
電装部材の溶損を抑えるためには、例えば、導電路の断面積を確保して、導電路の電気抵抗を低下させる必要がある。そして、導電路の断面積を確保する手法としては、導電路の幅を大きくすることが考えられる。
しかしながら、導電路の幅を大きくして導電路の断面積を確保する場合、電装部材の表面に対して導電路を形成するための領域を充分に確保する必要があり、実際の製品上では実現困難である。
本開示は、電気部品が取り付けられる電装部材に形成される導電路の発熱によって、電装部材が溶損してしまうことを抑制可能な車両用電装部品、車両用電装部品の製造方法、および導電路形成装置を提供することを目的とする。
本開示の1つの観点によれば、電気部品が搭載される車両用電装部品は、電気部品が取り付けられる電装部材と、電装部材に形成され、電気部品に対して電気的に接続される少なくとも一本の導電路と、を備える。そして、導電路は、導電性材料が積層された積層体を含んで構成されている。
このように、電装部材に対して導電路を形成する構成とすれば、電装部材に対してワイヤハーネスを配策する構成に比べて、複雑な作業を削減することができる。この結果、車両用電装部品の生産効率の向上を図ることができる。
さらに、本開示の如く、導電路を導電性材料の積層体で構成すれば、導電路の厚みを大きくして、導電路の電気抵抗を抑えることができるので、通電時に導電路の発熱を抑制して、電装部材の溶損を抑えることができる。
従って、電装部材に形成される導電路の発熱によって電装部材が溶損してしまうことを抑制可能な車両用電装部品を実現することができる。
また、車両用電装部品は、導電路が、電装部材の表面に積層した導電性材料を硬化させた硬化体で構成されると共に、表面の一部に凹凸が形成されている。このように、導電路を電装部材の表面に積層された導電性材料の硬化体で構成すれば、導電路の厚みを大きくして、導電路の電気抵抗を抑えることができる。さらに、導電路を表面の一部に凹凸が形成される構成とすれば、導電路の表面積を増やして、通電時における導電路の放熱性を向上させることができる。
従って、電装部材に形成される導電路の発熱によって電装部材が溶損してしまうことを充分に抑制可能な車両用電装部品を実現することができる。
本開示の別の観点によれば、電気部品に対して電気的に接続される少なくとも一本の導電路が表面に形成された電装部材を備える車両用電装部品の製造方法では、まず、電装部材の表面に流動性を有する導電性材料を供給する。
また、上述の製造方法では、電装部材の表面に供給された導電性材料の表面に新たに導電性材料を少なくとも一度供給することで導電性材料の積層体を形成する。さらに、上述の製造方法では、乾燥、焼成、化学反応の少なくとも1つにより積層体を硬化させることで、表面の一部に凹凸を有する導電路を形成する。
このように、電装部材の表面に導電性材料の積層体を形成し、当該積層体を硬化させることで、厚みが大きく、電気抵抗が低い導電路を電装部材の表面に形成することができる。そして、導電性材料を積層する際に、導電路の表面の一部に凹凸が形成されるので、導電路の表面積を増やして、通電時における導電路の放熱性を向上させることができる。
従って、本開示の製造方法によれば、電装部材に形成される導電路の発熱によって電装部材が溶損してしまうことを抑制可能な車両用電装部品を製造することができる。
本開示の別の観点によれば、電装部材の表面に電気部品に対して電気的に接続される少なくとも一本の導電路を形成する導電路形成装置は、材料供給機器と、材料硬化機器と、を備える。
材料供給機器は、電装部材の表面に導電性材料を供給する複数の材料供給部を有している。また、材料硬化機器は、導電性材料を硬化させるエネルギを出力するエネルギ出力部を有している。
複数の材料供給部のうち、一部の材料供給部は、電装部材の表面に導電性材料を供給するように構成されている。また、複数の材料供給部のうち、一部の材料供給部を除く他の材料供給部は、電装部材の表面に既に供給された導電性材料の表面に導電性材料を供給するように構成されている。そして、導電路は、複数の材料供給部から供給された導電性材料の積層体で構成されると共に、表面の一部に凹凸が形成されている。
このように、材料供給機器によって電装部材の表面に導電性材料の積層体を形成する共に、材料硬化機器によって導電性材料を硬化させることで、厚みが大きく、電気抵抗が低い導電路を電装部材の表面に形成することができる。そして、導電性材料を積層する際に、導電路の表面の一部に凹凸が形成されるので、導電路の表面積を増やして、通電時における導電路の放熱性を向上させることができる。
従って、本開示の導電路形成装置によれば、車両用電装部品の電装部材に形成される導電路の発熱によって電装部材が溶損してしまうことを抑制可能することができる。
特に、本開示の導電路形成装置では、一部の材料供給部から電装部材の表面に供給した導電性材料の表面に対して、他の材料供給部から導電性材料を供給する構成となっている。これによれば、導電性材料の積層体を形成する際に、同じ材料供給部を何度も往復させる必要がないので、電装部材の表面に短時間で導電性材料の積層体を形成することが可能となる。
第1実施形態に係る空調ユニットの模式的な全体構成図である。 図1のII−II断面図である。 第1実施形態の比較例に係る導電路の断面形状を示す断面図である。 第1実施形態に係る導電路の断面形状を示す断面図である。 第1実施形態に係る導電路の製造工程の流れを示すブロック図である。 第1実施形態に係る導電路の製造工程の流れを説明するための説明図である。 第1実施形態に係る導電路形成装置の模式的な全体構成図である。 材料供給部およびエネルギ出力部の移動軌跡を説明するための説明図である。 材料供給部およびエネルギ出力部の連結状態を示す側面図である。 進行方向の後側のエネルギ出力部が進行方向の前側の材料供給部の移動軌跡を追従する様子を示す側面図である。 材料供給部およびエネルギ出力部の連結状態を示す下面図である。 進行方向の後側のエネルギ出力部が進行方向の前側の材料供給部の移動軌跡を追従する様子を示す下面図である。 第1実施形態に係る導電路形成装置の作動を説明するための説明図である。 図13のXIV−XIV断面図である。 第2実施形態に係る導電路形成装置の要部構成を示す模式的な構成図である。 第3実施形態に係る導電路形成装置の要部構成を示す模式的な構成図である。 第3実施形態に係る導電路形成装置の作動を説明するための説明図である。 図17のXVIII−XVIII断面図である。 第4実施形態に係る導電路形成装置の要部構成を示す模式的な斜視図である。 第5実施形態に係る導電路形成装置の要部構成を示す模式的な斜視図である。 第6実施形態に係る導電路形成装置の要部構成を示す模式的な斜視図である。 第7実施形態に係る導電路の製造工程を示すブロック図である。 第8実施形態に係る導電路の製造工程を示すブロック図である。 他の実施形態に係る導電路の模式的な断面図である。
以下、本開示の実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下の実施形態において、先行する実施形態で説明した事項と同一もしくは均等である部分には、同一の参照符号を付し、その説明を省略する場合がある。また、実施形態において、構成要素の一部だけを説明している場合、構成要素の他の部分に関しては、先行する実施形態において説明した構成要素を適用することができる。以下の実施形態は、特に組み合わせに支障が生じない範囲であれば、特に明示していない場合であっても、各実施形態同士を部分的に組み合わせることができる。
(第1実施形態)
本実施形態について、図1〜図14を参照して説明する。本実施形態では、本開示の車両用電装部品を車両用空調装置に適用した例について説明する。車両用空調装置は、車室内の空調を行う装置である。
車両用空調装置は、車室内に送風する空気の温度を調整する空調ユニット1を備える。空調ユニット1は、例えば、車室内の最前部のインストルメントパネルの内側に配置される。
図1に示すように、空調ユニット1は、外殻を構成する空調ケース10を備える。空調ケース10は、その内部に車室内に向かう空気の空気通路が形成されている。本実施形態では、空調ユニット1が車両用電装部品を構成し、空調ケース10が、電気部品が取り付けられる電装部材を構成している。
空調ケース10は、ある程度の弾性を有し、強度的にも優れた絶縁性樹脂(例えば、ポリプロピレン)にて成形されている。空調ケース10は、樹脂成形上の都合、内蔵部品の組付上の都合等から、実際には複数の分割ケース体をネジやクリップ等の締結要素によって締結することで構成されている。
空調ケース10には、車室内へ空気を送風する送風機11が収容されている。送風機11は、遠心ファン(例えば、シロッコファン、ターボファン)111を電動モータ112で駆動する電動送風機で構成されている。電動モータ112は、空調ケース10に対して取り付けられている。
空調ケース10における送風機11の空気流れ上流側には、送風機11の空気吸入側に、車室内の空気(すなわち、内気)を導入するための内気導入口121と、車室外の空気(すなわち、外気)を導入するための外気導入口122とが形成されている。
空調ケース10の内部には、図示しないが、内気導入口121の開口面積と外気導入口122の開口面積との割合を調整する内外気ドアが配置されている。内外気ドアは、空調ケース10の外側に取り付けられた電動アクチュエータ13によって駆動される。
空調ケース10における送風機11の空気吹出側には、送風機11から送風された空気を冷却する蒸発器14が配置されている。蒸発器14は、冷媒が気化する際の吸熱作用によって空調ケース10の内部を流れる空気を冷却する冷却用熱交換器である。蒸発器14は、図示しない圧縮機、放熱器、膨張弁等と共に、蒸気圧縮式の冷凍サイクルを構成している。
空調ケース10における蒸発器14の空気流れ下流側には、蒸発器14を通過した空気を加熱するヒータコア15が配置されている。ヒータコア15は、図示しないエンジンの冷却水との熱交換によって、蒸発器14を通過した空気を加熱する加熱用熱交換器である。
ここで、図示しないが、空調ケース10には、ヒータコア15を迂回して空気を流すバイパス通路が形成されている。また、空調ケース10の内部には、ヒータコア15を通過する風量とバイパス通路を通過する風量との風量割合を調整するエアミックスドアが配置されている。エアミックスドアは、空調ケース10の外側に取り付けられた電動アクチュエータ16によって駆動される。
空調ケース10には、図示しないが、空気流れの最下流側に、ヒータコア15またはバイパス通路を通過した後の空気を車室内側へ吹き出すための複数の吹出開口部が設けられている。この吹出開口部から吹き出された空気は、図示しないダクトを介して、車室内に設けられた吹出部から車室内へ供給される。
ここで、本実施形態の空調ユニット1は、電装部材である空調ケース10の表面に、送風機11の電動モータ112、ドア駆動用の電動アクチュエータ13、16等の電気部品を図示しない制御装置および電源装置に対して接続する導電路100が形成されている。
この導電路100は、従来まで空調ユニット1で使用されてきたワイヤハーネスを代替するものである。具体的には、本実施形態の空調ケース10の表面には、図2に示すように、複数本の導電路100が形成されている。
導電路100は、導電性材料が積層された積層体を含んで構成されている。具体的には、導電路100は、空調ケース10の表面に幾重にも積層された導電性材料を硬化させた硬化体で構成されている。そして、導電路100は、その表面が絶縁性を有する保護膜110で覆われている。このように、導電路100の表面を保護膜110で覆う構成とすれば、導電路100の腐食、断線、短絡等を抑制することができる。
ここで、図3は、本実施形態の導電路100の比較例となる導電路CEの断面形状を示している。図3に示す導電路CEは、空調ケース10の表面に一度に供給した導電性材料を硬化させた硬化体である。
空調ケース10の表面に一度に多くの導電性材料を供給すると、導電路CEの形成過程において、導電性材料が表面張力によって空調ケース10の面方向に拡がってしまう。すなわち、導電路CEにおいて厚みLt1を充分に確保しようとすると、図3に示すように、導電路CEの幅Lw1が大きくなってしまう。このため、比較例の導電路CEを空調ケース10に対して形成する場合には、空調ケース10の表面に対して導電路CEを形成するための領域を充分に確保する必要がある。
これに対して、本実施形態では、導電路100を幾重にも積層した導電性材料の積層体を硬化させた硬化体で構成しているので、空調ケース10の表面に導電性材料を印刷または塗布する際の導電性材料の表面張力の影響を抑えることができる。
このため、本実施形態の導電路100は、図4に示すように、その厚みLt2を比較例の導電路CEと同等の厚みLt1としても、導電路100の幅Lw2を比較例の導電路CEの幅Lw1に比べて小さくすることができる。
従って、本実施形態の導電路100を空調ケース10に対して形成する場合には、比較例の導電路CEを空調ケース10に対して形成する場合に比べて、空調ケース10の表面に対して導電路100を形成するための領域を小さくすることができる。
さらに、本実施形態の導電路100には、導電性材料の積層過程において、表面の一部に凹凸が形成される。具体的には、本実施形態の導電路100には、空調ケース10の表面に対して立設する側面に凹凸が形成される。
このため、本実施形態の導電路100は、表面に凹凸が形成されることで、比較例の導電路CEに比べて、表面積を充分に確保することができる。すなわち、本実施形態の導電路100は、比較例の導電路CEに比べて、通電時における放熱性を向上させることができる。
次に、導電路100が表面に形成された空調ケース10を備える空調ユニット1の製造方法について説明する。本実施形態では、空調ユニット1の製造過程の概要を説明した後、導電路100の製造方法について説明する。
空調ユニット1の製造工程では、まず、射出成形等によって、空調ケース10を構成する複数の分割ケース体を製造する。次の工程では、複数の分割ケース体の所定の箇所に導電路100を形成する。また、次の工程では、複数の分割ケース体をネジやクリップ等の締結要素によって締結して、空調ケース10を製造する。そして、最後の工程では、空調ケース10の内部に蒸発器14、ヒータコア15等の構成部品を取り付ける。
本実施形態では、前述の一連の工程を得て空調ユニット1を製造する。なお、本実施形態の空調ユニット1の製造工程は、一例に過ぎず、例えば、前述の各工程の一部が前後したりしていてもよい。
続いて、導電路100の製造方法について、図5および図6を参照して説明する。図5は、導電路100の製造工程の流れを示すブロック図である。また、図6は、導電路100の製造工程の流れを説明するための説明図である。図6では、図5に示す各工程における導電性材料の状態等を模式的に図示している。なお、図5および図6では、空調ケース10の表面に対して導電性樹材料を5回積層する際の工程を例示しているが、これに限定されない。導電性材料の積層回数は、必要となる導電路100の厚みに応じて適宜変更可能である。
図5および図6に示すように、最初の工程であるMP1では、空調ケース10の表面(例えば、分割ケース体の表面)に流動性を有する導電性材料を供給する。導電性材料の供給は、印刷、塗布等の手法によって行われる。
ここで、本実施形態の導電性材料は、金属(例えば、銀、鉛等の金属粉末)、炭素(例えば、カーボンブラック)、導電性樹脂(例えば、導電性ポリアセチレン)のうち、少なくとも1つの導電性物質を含有した溶剤(すなわち、導電インク)で構成されている。これにより、導電性材料の流動性が確保されている。
また、本実施形態の導電性材料は、光(すなわち、赤外線、可視光線、紫外線)の照射によって硬化する光硬化性を有する導電インクで構成されている。なお、導電性材料は、金属、炭素、導電性樹脂のうち、少なくとも1つの導電性物質を含有したペースト状の材料(すなわち、導電ペースト)で構成されていてもよい。
また、本実施形態の導電性材料は、空調ケース10の表面に対する疎水性が良好な材料で構成されている。具体的には、本実施形態の導電性材料は、図6のMP1に示すように、空調ケース10の表面に供給された際の接触角θ1が鈍角となる材料で構成されている。なお、接触角θは、空調ケース10の表面に撥水処理を施すことによって調整してもよい。
さらに、本実施形態の導電性材料は、硬化した導電性材料の表面に対する疎水性が良好な材料で構成されている。具体的には、本実施形態の導電性材料は、図6のMP3に示すように、硬化した導電性材料の表面に供給された際の接触角θ2が鈍角となる材料で構成されている。
次の工程であるMP2では、導電性材料の溶剤を乾燥させると共に、導電性物質を焼成により焼結させることで、空調ケース10の表面に供給された導電性材料を硬化させる。
具体的には、本工程では、導電性材料に対して所定の波長の光を照射する。これにより、溶剤の一部が揮発して、導電性物質が凝縮される。さらに、本工程では、光の照射によって、導電性材料の温度を導電性物質が焼結される温度まで上昇させる。これにより、導電性材料は、導電性物質同士の結合が強化されることで、形状保持性および導電性が高くなる。
ここで、導電性材料は、溶剤の揮発に伴って体積が減少することで、その厚みが前工程のMP1における厚みよりも薄くなる。なお、本工程によって導電性材料は、例えば、数μm〜数十μm程度の厚みとなる。
次の工程であるMP3では、空調ケース10の表面に供給された導電性材料の表面に新たに導電性材料を供給する。具体的には、本工程では、前工程のMP2にて硬化された導電性材料の表面に対して、新たに導電性材料を供給する。なお、本工程にて新たに供給する導電性材料は、最初の工程にて供給された導電性材料と同等の材料で構成されている。
次の工程であるMP4では、新たに供給した導電性材料の溶剤を乾燥させると共に、導電性物質を焼成により焼結させる。これにより、既に供給された導電性材料の表面に供給された導電性材料が硬化する。
その後の工程では、MP3と同様の工程であるMP5、MP7、MP9と、MP4と同様の工程であるMP6、MP8、MP10を交互に繰り返す。すなわち、以降の工程では、空調ケース10の表面に供給された導電性材料の表面への導電性材料の供給と、導電性材料の硬化とを交互に繰り返す。これらの工程によって、空調ケース10の表面には、導電性材料の積層体で構成される導電路100が形成される。
そして、最後の工程であるMP11では、導電性材料の積層体に対して絶縁性を有する絶縁性材料を供給することで、導電性材料の積層体の表面を保護膜110で覆う。これにより、導電路100の腐食、断線、短絡等が抑制される。
ここで、本実施形態では、導電性材料と空調ケース10との接触角θ1、および硬化した導電性材料と新たに供給する導電性材料との接触角θ2が、それぞれ鈍角となる。このため、導電性材料の積層体で構成される導電路100は、空調ケース10の表面から立設する側面に凹凸が形成される。
次に、導電路100を形成する導電路形成装置2について、図7〜図11を参照して説明する。図7に示すように、導電路形成装置2は、ワークステージ20、導電路形成機30、駆動機構40、およびコントローラ50を備えている。
ワークステージ20は、ワークとなる空調ケース10の分割ケース体を載せる台座である。ワークステージ20は、搭載プレート21、姿勢調整機構22、姿勢調整機構22を介して搭載プレート21を支持するベースプレート23等を備える。
搭載プレート21は、空調ケース10の分割ケース体が設置される搭載面を有する。図示しないが、搭載プレート21には、空調ケース10の分割ケース体を保持する保持機構が設けられている。
姿勢調整機構22は、搭載プレート21に搭載された空調ケース10の上下、左右、前後の姿勢および位置を調整する機構である。姿勢調整機構22は、後述するコントローラ50からの制御信号によって、その作動が制御される。
導電路形成機30は、空調ケース10の表面に対して導電性材料を供給すると共に、導電性材料を硬化させる機器である。本実施形態の導電路形成機30は、材料供給機器31、材料硬化機器32、保護膜を形成する膜形成機器33を備える。
材料供給機器31は、導電性材料を供給する複数の材料供給部311を有する。材料供給部311それぞれは、導電性材料を保持するタンク311a、およびタンク311a内の導電性材料を射出するノズル部311bが設けられている。
材料硬化機器32は、導電性材料を硬化させるエネルギを出力する複数のエネルギ出力部321を有する。エネルギ出力部321それぞれは、所定の波長光を照射する光照射部321aを有している。
膜形成機器33は、絶縁性材料によって保護膜110を形成する機器である。膜形成機器33は、絶縁性材料を出力する単一の材料出力部331を有する。材料出力部331は、絶縁性材料を保持するタンク331a、絶縁性材料を射出する射出部331b、および射出部331bから射出された絶縁性材料が均一な厚みとなるように延ばすスキージ331cを有している。
ここで、本実施形態の導電路形成機30では、材料供給部311とエネルギ出力部321とが、連結部材34を介して進行方向に沿って一列に並ぶように連結されている。具体的には、材料供給部311およびエネルギ出力部321は、進行方向において材料供給部311の後にエネルギ出力部321が位置するように連結されている。なお、進行方向の最後尾に位置するエネルギ出力部321には、膜形成機器33が連結されている。
本実施形態の導電路形成機30では、図8に示すように、進行方向の先頭に位置する一部の材料供給部311の移動軌跡を追従するように、他の材料供給部311、エネルギ出力部321、および材料出力部331が連結部材34を介して互いに連結されている。
具体的には、連結部材34は、図9および図10に示すように、進行方向の前側の材料供給部311が左右方向にターンする場合、進行方向の後側のエネルギ出力部321が進行方向の前側の材料供給部311の移動軌跡に追従可能に構成されている。また、連結部材34は、図11および図12に示すように、進行方向の前側の材料供給部311が上下方向に交差する方向にターンする場合、進行方向の後側のエネルギ出力部321が進行方向の前側の材料供給部311の移動軌跡に追従可能に構成されている。
駆動機構40は、空調ケース10の表面に所定の形状の導電路100が形成されるように、導電路形成機30の各機器31〜33を駆動させる駆動部である。本実施形態の駆動機構40は、予め定められた導電路100の形状に合わせて一部の材料供給部311を移動させるように構成されている。
具体的には、本実施形態の駆動機構40は、導電路形成機30の各機器31〜33を移動可能に保持するガイドレール41、ガイドレール41上で一部の材料供給部311を移動させる電動アクチュエータ42を備える。
ガイドレール41は、空調ケース10の表面に形成する導電路100に沿って導電路形成機30の各機器31〜33を移動させることが可能なように、導電路100の形状に合う形状に構成されている。
電動アクチュエータ42は、複数の材料供給部311のうち、一部の材料供給部311に取り付けられている。電動アクチュエータ42は、後述するコントローラ50からの制御信号によって、その作動が制御される。
コントローラ50は、CPU、ROMおよびRAM等の記憶部を含むマイクロコンピュータとその周辺回路から構成される。コントローラ50は、記憶部に記憶された制御プログラムに基づいて各種演算、処理を行う。そして、コントローラ50は、出力側に接続された各種機器22、42の作動を制御する。なお、コントローラ50の記憶部は、非遷移的実体的記憶媒体で構成される。
次に、本実施形態の導電路形成装置2の作動について図13を参照して説明する。図13に示すように、導電路形成装置2では、進行方向の先頭に位置する材料供給部311から空調ケース10の表面に導電性材料が供給される。そして、空調ケース10の表面に供給された導電性材料は、進行方向の後側に位置するエネルギ出力部321から照射される光によって硬化する。
また、進行方向の先頭に位置する材料供給部311を除く他の材料供給部311は、空調ケース10の表面に既に供給された導電性材料の表面に新たに導電性材料を供給する。そして、空調ケース10の表面に供給された導電性材料は、各材料供給部311の進行方向の後側に位置するエネルギ出力部321から照射される光によって硬化する。
これにより、空調ケース10の表面には、図14に示すように、導電性材料の積層体で構成される導電路100が形成される。この導電路100の表面には、進行方向の最後尾に位置する膜形成機器33の材料出力部331から出力された絶縁性材料によって保護膜110が形成される。これにより、導電路100の腐食、断線、短絡等が抑制される。
以上説明した本実施形態の空調ユニット1は、外殻を構成する空調ケース10に対して、ドア駆動用の電動アクチュエータ13、16等の電気部品に電気的に接続される複数本の導電路100が一体に形成されている。
導電路100は、導電性材料が積層された積層体を含んで構成されている。具体的には、本実施形態では、導電路100が空調ケース10の表面に積層した導電性材料を硬化させた硬化体で構成されている。このため、導電路100の厚みを大きくして、導電路100の電気抵抗を抑えることができる。
また、本実施形態では、導電性材料を積層する過程で導電路100の表面の一部に凹凸が形成される。このような導電路100は、その表面積が増加することで、通電時における導電路100の放熱性を向上させることができる。
このように、本実施形態の空調ユニット1では、導電路100の電気抵抗を抑えると共に導電路100の放熱性を向上させることができる。このため、空調ケース10に形成される導電路100の発熱によって、空調ケース10の一部が溶損してしまうことを抑制することが可能となる。
特に、本実施形態では、導電路100の製造過程において、空調ケース10の表面に供給された導電性材料を硬化させた後、硬化した導電性材料の表面に新たに導電性材料を供給している。これによれば、導電性材料が表面張力の影響によって空調ケース10の面方向に拡がってしまうことを抑えることができる。つまり、空調ケース10に供給された導電性材料の形状を保持した状態で、導電性材料を積層することができる。
従って、本実施形態の空調ケース10の表面に導電路100が形成された空調ユニット1の製造方法によれば、導電路100の幅を大きくすることなく、厚みを大きくすることができる。このため、空調ケース10の表面における導電路100を形成するための領域が大きくなってしまうことを抑えることができる。
また、本実施形態の導電路形成装置2は、材料供給機器31によって空調ケース10の表面に導電性材料の積層体を形成する共に、材料硬化機器32によって導電性材料を硬化させる。これによれば、厚みが大きく、電気抵抗が低い導電路100を空調ケース10の表面に形成することができる。そして、導電性材料を積層する際に、導電路100の表面の一部に凹凸が形成されるので、導電路100の表面積を増やして、通電時における導電路100の放熱性を向上させることができる。
特に、本実施形態の導電路形成装置2では、一部の材料供給部311から空調ケース10の表面に供給した導電性材料の表面に対して、他の材料供給部311から導電性材料を供給する構成となっている。これによれば、導電性材料の積層体を形成する際に、同じ材料供給部311を何度も往復させる必要がないので、空調ケース10の表面に短時間で導電性材料の積層体を形成することが可能となる。
また、本実施形態の導電路形成装置2は、材料供給機器31および材料硬化機器32を駆動させる駆動機構40を備えている。このように、駆動機構40によって材料供給機器31および材料硬化機器32を駆動する構成とすれば、立体構造(すなわち、三次元構造)を有する空調ケース10の表面に対して導電路100を適切に形成することが可能となる。
また、本実施形態の導電路形成装置2は、駆動機構40によって一部の材料供給部311を移動させ、他の材料供給部311、エネルギ出力部321等が連結部材34を介して一部の材料供給部311に連結される構成となっている。
これによれば、一部の材料供給部311、他の材料供給部311、エネルギ出力部321それぞれを個別に駆動機構40で移動させる構成に比べて、駆動要素の部品点数を減らすことができるので、導電路形成装置2の簡素化を図ることができる。
ここで、本実施形態の導電性材料は、光(すなわち、赤外線、可視光線、紫外線)の照射によって硬化する導電インクで構成されている。そして、本実施形態のエネルギ出力部321は、所定の波長の光の照射する光照射部321aを有する構成となっている。これによれば、エネルギ出力部321から照射する光によって導電性材料を適切に硬化させることができる。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態について、図15を参照して説明する。本実施形態では、導電性材料を電波(例えば、マイクロ波)の照射によって硬化する導電性インクで構成した例について説明する。
図15に示す本実施形態のエネルギ出力部321は、導電性材料を硬化させることが可能なように、第1実施形態の光照射部321aではなく、電波を照射する電波照射部321bを有する構成となっている。また、本実施形態のエネルギ出力部321には、導電性材料を硬化させるエネルギの拡散を抑える拡散抑制部として電磁シールド322が設けられている。
その他の構成は、第1実施形態と同様である。本実施形態によれば、第1実施形態と共通の構成および方法から奏される作用構成を、第1実施形態と同様に得ることができる。
特に、本実施形態のエネルギ出力部321には、導電性材料を硬化させるエネルギの拡散を抑える拡散抑制部として電磁シールド322が設けられている。
これによれば、電磁シールド322によってエネルギ出力部321が出力するエネルギを導電性材料の硬化に集中させることができるので、導電路形成装置2のエネルギ効率の向上を図ることができる。また、エネルギ出力部321からのエネルギが意図しない部位に出力されることも抑制することができる。なお、本実施形態の電磁シールド322は、第1実施形態で説明したエネルギ出力部321に対して設けてもよい。
(第3実施形態)
次に、第3実施形態について、図16〜図18を参照して説明する。本実施形態では、空調ケース10の表面に2層の導電路100A、100Bを形成可能な導電路形成装置2について説明する。
図16に示すように、本実施形態の導電路形成機30の膜形成機器33は、2つの材料出力部331を有している。2つの材料出力部331の一方は、進行方向の最後尾に位置するエネルギ出力部321に対して連結部材34を介して接続されている。
また、2つの材料出力部331の他方は、進行方向の中間に位置するエネルギ出力部321と当該エネルギ出力部321よりも進行方向の後側に位置する材料供給部311との間に連結部材34を介して接続されている。その他の構成は、第1実施形態の導電路形成装置2と同様である。
次に、本実施形態の導電路形成装置2の作動について図17を参照して説明する。図17に示すように、導電路形成装置2では、進行方向の先頭に位置する材料供給部311から空調ケース10の表面に導電性材料が供給される。そして、空調ケース10の表面に供給された導電性材料は、進行方向の後側に位置するエネルギ出力部321から照射される光によって硬化する。
続いて、進行方向の後側に位置する材料供給部311は、空調ケース10の表面に既に供給された導電性材料の表面に新たに導電性材料を供給する。そして、空調ケース10の表面に供給された導電性材料は、材料供給部311の進行方向の後側に位置するエネルギ出力部321から照射される光によって硬化する。
これにより、空調ケース10の表面には、一層目の導電路100Aが形成される。この導電路100Aの表面には、進行方向の中間に位置する膜形成機器33の材料出力部331から出力された絶縁性材料によって保護膜110Aが形成される。これにより、導電路100Aの腐食、断線、短絡等が抑制される。
続いて、膜形成機器33の材料出力部331の進行方向の後側に位置する材料供給部311から、保護膜110Aの表面に導電性材料が供給される。そして、保護膜110Aの表面に供給された導電性材料は、材料供給部311の進行方向の後側に位置するエネルギ出力部321から照射される光によって硬化する。
続いて、進行方向の後側に位置する材料供給部311は、保護膜110Aの表面に既に供給された導電性材料の表面に新たに導電性材料を供給する。そして、空調ケース10の表面に供給された導電性材料は、材料供給部311の進行方向の後側に位置するエネルギ出力部321から照射される光によって硬化する。
これにより、本実施形態の空調ケース10の表面には、図18に示すように、導電性材料の積層体で構成される2層の導電路100A、100Bが形成される。この導電路100の表面には、進行方向の最後尾に位置する膜形成機器33の材料出力部331から出力された絶縁性材料によって保護膜110Bが形成される。これにより、導電路100の腐食、断線、短絡等が抑制される。
以上説明した本実施形態の導電路形成装置2は、第1実施形態と共通の構成から奏される作用構成を、第1実施形態と同様に得ることができる。特に、本実施形態の導電路形成装置2は、空調ケース10の表面に導電性材料の積層体で構成される2層の導電路100A、100Bを形成可能となっている。本実施形態の導電路形成装置2は、空調ケース10の表面に複数の導電路100A、100Bを交差させる必要がある場合に好適である。
ここで、本実施形態では、2層の導電路100A、100Bを形成可能な導電路形成装置2を例示したが、これに限らず、導電路形成装置2は、3層以上の導電路100を形成可能に構成されていてもよい。
(第4実施形態)
次に、第4実施形態について、図19を参照して説明する。本実施形態では、空調ケース10の表面に所定の間隔をあけて並列に並ぶ複数本の導電路100が形成可能な導電路形成装置2について説明する。
図19に示すように、本実施形態の材料供給部311それぞれには、導電性材料を射出する複数のノズル部311bが進行方向に対して交差する方向に並ぶように設けられている。
なお、本実施形態のエネルギ出力部321それぞれには、材料供給部311の複数のノズル部311bと同数の光照射部321aが進行方向に対して交差する方向に並ぶように設けられている。また、本実施形態の材料出力部331それぞれには、材料供給部311の複数のノズル部311bと同数の射出部331bが進行方向に対して交差する方向に並ぶように設けられている。
その他の構成は、第1実施形態の導電路形成装置2と同様である。本実施形態の導電路形成装置2は、第1実施形態と共通の構成から奏される作用構成を、第1実施形態と同様に得ることができる。
特に、本実施形態の導電路形成装置2は、材料供給部311に対して、進行方向に対して交差する方向に並ぶ複数のノズル部311bを設ける構成としている。これによれば、空調ケース10の表面に近接する複数本の導電路100形成する際に、材料供給部311を何度も往復させる必要がないので、空調ケース10の表面に短時間で複数本の導電路100を形成することが可能となる。
(第5実施形態)
次に、第5実施形態について、図20を参照して説明する。図20に示すように、本実施形態のエネルギ出力部321それぞれは、材料供給部311の複数のノズル部311bから射出された導電性材料の全体にエネルギが出力されるように構成されている。すなわち、本実施形態のエネルギ出力部321それぞれは、単一の光照射部321aによって、複数のノズル部311bから射出された導電性材料の全体にエネルギを出力する構成となっている。
その他の構成は、第4実施形態の導電路形成装置2と同様である。本実施形態の導電路形成装置2は、第4実施形態と共通の構成から奏される作用構成を、第4実施形態と同様に得ることができる。
特に、本実施形態の導電路形成装置2は、エネルギ出力部321それぞれが、材料供給部311の複数のノズル部311bから射出された導電性材料の全体にエネルギが出力されるように構成されている。これによれば、材料供給部311の複数のノズル部311bに対応する数のエネルギ出力部321の光照射部321aを設ける必要がないので、導電路形成装置2の簡素化を図ることができる。
(第6実施形態)
次に、第6実施形態について、図21を参照して説明する。図21に示すように、本実施形態の膜形成機器33の材料出力部331は、複数本の導電路100の全体を被覆するように構成されている。すなわち、本実施形態の膜形成機器33は、単一の材料出力部331によって、複数本の導電路100の全体を保護膜110で覆う構成となっている。
その他の構成は、第5実施形態の導電路形成装置2と同様である。本実施形態の導電路形成装置2は、第5実施形態と共通の構成から奏される作用構成を、第5実施形態と同様に得ることができる。
特に、本実施形態の導電路形成装置2は、膜形成機器33の材料出力部331が、複数本の導電路100の全体を被覆するように構成されている。これによれば、材料供給部311の複数のノズル部311bに対応する数の膜形成機器33の材料出力部331を設ける必要がないので、導電路形成装置2の簡素化を図ることができる。
(第7実施形態)
次に、第7実施形態について、図22を参照して説明する。本実施形態では、導電路100の製造方法が、第1実施形態で説明した方法と異なっている。
図22に示すように、最初の工程では、空調ケース10の表面に流動性を有する導電性材料を供給する。そして、次の工程では、導電性材料の溶剤を乾燥させることで空調ケース10の表面に供給された導電性材料を硬化させる。
具体的には、本工程では、導電性材料の温度が、溶剤の一部が揮発する温度以上であって、導電性物質の焼結温度よりも低い温度になるように、導電性材料に対して光を照射する。導電性材料は、溶剤の一部が揮発して導電性物質が凝縮されることで、形状保持性が高くなる。
その後の工程では、空調ケース10の表面に供給された導電性材料の表面への導電性材料の供給と、導電性材料の乾燥とを交互に繰り返す。この際、各工程での導電性材料の供給が完了した後、導電性材料の溶剤を乾燥させると共に、導電性物質を焼成により焼結させる。
この工程によって、空調ケース10の表面には、導電性材料の積層体で構成される導電路100が形成される。そして、最後の工程では、導電性材料の積層体に対して絶縁性を有する絶縁性材料を供給することで、導電性材料の積層体の表面を保護膜110で覆う。これにより、導電路100の腐食、断線、短絡等が抑制される。
以上説明した本実施形態の導電路100の製造方法によれば、導電性材料の導電性物質の焼成による焼結を一度に行うので、空調ケース10の表面に導電路100を形成するのに必要な時間を短くすることが可能となる。
(第8実施形態)
次に、第8実施形態について、図23を参照して説明する。本実施形態では、導電路100の製造方法が、第1実施形態で説明した方法と異なっている。
図23に示すように、最初の工程では、空調ケース10の表面に流動性を有する導電性材料を供給する。続く工程では、空調ケース10の表面に供給された導電性材料の表面に新たに導電性材料を供給する。そして、次の工程では、導電性材料の溶剤を乾燥させることで空調ケース10の表面に供給された導電性材料を硬化させる。すなわち、本実施形態の導電路100の製造方法では、導電性材料の供給を複数回行った後に、導電性材料を硬化させる。
その後の工程では、複数回の導電性材料の供給と、導電性材料の乾燥とを交互に繰り返す。この際、各工程での導電性材料の供給が完了した後、導電性材料の溶剤を乾燥させると共に、導電性物質を焼成により焼結させる。この工程によって、空調ケース10の表面には、導電性材料の積層体で構成される導電路100が形成される。そして、最後の工程では、導電性材料の積層体に対して絶縁性を有する絶縁性材料を供給することで、導電性材料の積層体の表面を保護膜で覆う。これにより、導電路100の腐食、断線、短絡等が抑制される。
以上説明した本実施形態では、導電路100の製造過程において、空調ケース10の表面に供給された導電性材料を硬化させた後、硬化した導電性材料の表面に新たに導電性材料を供給している。従って、本実施形態の空調ユニット1の製造方法によれば、導電路100の幅を大きくすることなく、厚みを大きくすることができる。
(他の実施形態)
以上、本開示の代表的な実施形態について説明したが、本開示は、上述の実施形態に限定されることなく、例えば、以下のように種々変形可能である。
上述の各実施形態では、空調ケース10の表面に複数本の導電路100を形成する際の製造方法等について説明したが、当該製造方法等は、空調ケース10の表面に一本の導電路100を形成する際にも有効である。
上述の各実施形態では、導電路100の表面を覆う保護膜110として、略一定の厚みを有するものを例示したが、これに限らず、保護膜110は、不定な厚みとなっていてもよい。例えば、保護膜110は、図24に示すように、隣り合う導電路100の間の部位が、導電路100上の部位よりも厚みが大きくなるように形成されていてもよい。
上述の各実施形態の如く、導電路100の表面を保護膜110で覆うことが望ましいが、これに限定されない。すなわち、導電路100は、保護膜110で覆われていなくともよい。
上述の各実施形態では、光や電波の熱エネルギによって導電性材料を硬化させる例(例えば、光焼成による焼結)について説明したが、これに限定されない。導電性材料を硬化させる方法としては、例えば、導電性材料として紫外線硬化樹脂を用いて、紫外線の照射による化学反応よって導電性材料を硬化させる方法を採用することができる。また、導電性材料を硬化させる方法としては、導電性を有する主剤と主剤を化学反応によって硬化させる硬化剤とを混合させることで、主剤と硬化剤との混合物を導電性材料として硬化させる方法を採用可能である。
上述の各実施形態の導電路形成装置2は、導電路形成機30の各機器31〜33を、ガイドレール41上で移動させる構成となっている例について説明したが、これ限定されない。導電路形成装置2は、例えば、導電路形成機30の各機器31〜33を可動アーム等によって移動させる構成となっていてもよい。また、導電路形成装置2は、導電路形成機30の各機器31〜33の位置を固定し、空調ケース10の姿勢や位置を変更する構成となっていてもよい。
上述の各実施形態では、外殻を構成する空調ケース10を電装部材とし、当該空調ケース10の表面に導電路100を形成する例について説明したが、これに限定されない。導電路100は、電気部品が取り付けられる電装部材であれば、例えば、空調ケース10以外の筐体、板形状の部材、ブロック形状の部材等に対しても形成可能である。
上述の各実施形態では、空調ユニット1の空調ケース10に対して導電路100を形成する例について説明したが、これに限定されない。導電路100は、空調ユニット1の空調ケース10以外の車両用電装部品の電装部材に形成してもよい。
上述の実施形態において、実施形態を構成する要素は、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。
上述の実施形態において、実施形態の構成要素の個数、数値、量、範囲等の数値が言及されている場合、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されない。
上述の実施形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に特定の形状、位置関係等に限定される場合等を除き、その形状、位置関係等に限定されない。
(まとめ)
上述の実施形態の一部または全部で示された第1の観点によれば、車両用電装部品は、電気部品が取り付けられる電装部材に、少なくとも一本の導電路が形成されている。そして、導電路は、導電性材料が積層された積層体を含んで構成されている。
第2の観点によれば、車両用電装部品の導電路は、電装部材の表面に積層した導電性材料を硬化させた硬化体で構成されると共に、表面の一部に凹凸が形成されている。
第3の観点によれば、車両用電装部品の製造方法は、電装部材の表面に供給された導電性材料の表面に新たに導電性材料を少なくとも一度供給することで導電性材料の積層体を形成する。そして、当該製造方法では、乾燥、焼成、および化学反応の少なくとも1つにより積層体を硬化させることで、表面の一部に凹凸を有する導電路を形成する。
第4の観点によれば、車両用電装部品の製造方法では、電装部材の表面に供給された導電性材料の表面への導電性材料の供給を複数回繰り返す場合、少なくとも一回は、乾燥、焼成、および化学反応の少なくとも1つにより既に供給された導電性材料を硬化させる。
このように、電装部材の表面積に既に供給された導電性材料を適宜硬化させることで、導電性材料が表面張力の影響によって電装部材の面方向に拡がってしまうことを抑えることができる。すなわち、導電性材料の形状を保持した状態で導電性材料を積層することができる。
従って、本製造方法によれば、導電路の幅を大きくすることなく厚みを大きくすることができるので、電装部材の表面における導電路を形成するための領域が大きくなってしまうことを抑えることができる。
第5の観点によれば、車両用電装部品の製造方法では、積層体を硬化させた後に、導電路を保護する保護膜を導電路の表面に被覆する。これによれば、導電路の表面が保護膜で被覆されるので、電装部材の表面に形成された導電路の腐食、断線、短絡等を抑制することができる。
第6の観点によれば、車両用電装部品の製造方法では、導電路の形成に用いる導電性材料は、金属、炭素、導電性樹脂のうち、少なくとも1つの導電性物質を含有した溶剤またはペースト状の材料で構成されている。これによると、導電性材料の流動性を確保することができる。
第7の観点によれば、導電路形成装置は、複数の材料供給部のうち、一部の材料供給部が、電装部材の表面に導電性材料を供給するように構成されている。また、複数の材料供給部のうち、一部の材料供給部を除く他の材料供給部は、電装部材の表面に既に供給された導電性材料の表面に導電性材料を供給するように構成されている。そして、導電路は、複数の材料供給部から供給された導電性材料の積層体で構成されると共に、表面の一部に凹凸が形成されている。
第8の観点によれば、導電路形成装置は、電装部材の表面に所定の形状の導電路が形成されるように、材料供給機器および材料硬化機器を駆動させる駆動部を備える。このように、駆動部によって材料供給機器および材料硬化機器を駆動する構成とすれば、立体構造(すなわち、三次元構造)を有する電装部材の表面に対して導電路を適切に形成することが可能となる。
第9の観点によれば、導電路形成装置は、駆動部が、予め定められた導電路の形状に合わせて一部の材料供給部を移動させるように構成されている。そして、他の材料供給部およびエネルギ出力部は、一部の材料供給部の移動軌跡を追従するように、連結部材を介して一部の材料供給部に連結されている。
これによれば、一部の材料供給部、他の材料供給部、エネルギ出力部それぞれを個別に駆動部で移動させる構成に比べて、駆動要素の部品点数を減らすことができるので、導電路形成装置の簡素化を図ることが可能となる。
第10の観点によれば、導電路形成装置は、導電性材料が、導電性物質を含有し、光の照射によって硬化する溶剤またはペースト状の材料で構成されている。そして、エネルギ出力部は、所定の波長の光を照射する光照射部を有している。これによれば、エネルギ出力部の光照射部から照射する光によって導電性材料を適切に硬化させることができる。
第11の観点によれば、導電路形成装置は、導電性材料が、導電性物質を含有し、電波の照射によって硬化する溶剤またはペースト状の材料で構成されている。そして、エネルギ出力部は、電波を照射する電波照射部を有している。これによれば、エネルギ出力部の電波照射部から照射する電波によって導電性材料を適切に硬化させることができる。
第12の観点によれば、導電路形成装置は、エネルギ出力部に、導電性材料を硬化させるエネルギの拡散を抑える拡散抑制部が設けられている。これによれば、拡散抑制部によってエネルギ出力部が出力するエネルギを導電性材料の硬化に集中させることができるので、導電路形成装置のエネルギ効率の向上を図ることができる。また、エネルギ出力部からのエネルギが意図しない部位に出力されることも抑制することができる。
第13の観点によれば、導電路形成装置は、複数の材料供給部それぞれに、電装部材の表面に所定の間隔をあけて並列に並ぶ複数本の導電路が形成されるように、導電性材料を射出する複数のノズル部が設けられている。
これによれば、電装部材の表面に近接する複数本の導電路を形成する際に、材料供給部を何度も往復させる必要がないので、電装部材の表面に短時間で複数本の導電路を形成することが可能となる。
第14の観点によれば、導電路形成装置は、エネルギ出力部が、複数のノズル部から射出された導電性材料の全体にエネルギが出力されるように構成されている。これによれば、複数のノズル部に対応する数のエネルギ出力部を設ける必要がないので、導電路形成装置の簡素化を図ることができる。
第15の観点によれば、導電路形成装置は、導電路を保護する保護膜を導電路の表面に形成する少なくとも1つの膜形成機器を備えている。これによれば、膜形成機器によって導電路の表面に保護膜が形成されるので、電装部材の表面に形成された導電路の腐食、断線、短絡等を抑制することができる。
第16の観点によれば、導電路形成装置は、導電路を保護する保護膜を導電路の表面に形成する膜形成機器を備えている。そして、膜形成機器は、複数本の導電路の全体を保護膜で覆うように構成されている。これによれば、複数のノズル部に対応する数の膜形成機器を設ける必要がないので、導電路形成装置の簡素化を図ることができる。
第17の観点によれば、導電路形成装置は、電装部材の姿勢および位置を調整する姿勢調整機構を備えている。これによれば、導電路形成装置の各機器の位置を固定した状態で、電装部材の姿勢や位置を変更することで、電装部材の表面に導電路を形成することが可能である。

Claims (17)

  1. 電気部品(112、13、16)が搭載される車両用電装部品であって、
    前記電気部品が取り付けられる電装部材(10)と、
    前記電装部材に形成され、前記電気部品に対して電気的に接続される少なくとも一本の導電路(100、100A、100B)と、を備え、
    前記導電路は、導電性材料が積層された積層体を含んで構成されている車両用電装部品。
  2. 前記導電路は、前記電装部材の表面に積層した前記導電性材料を硬化させた硬化体で構成されると共に、表面の一部に凹凸が形成されている請求項1に記載の車両用電装部品。
  3. 電気部品(112、13、16)に対して電気的に接続される少なくとも一本の導電路(100、100A、100B)が表面に形成された電装部材(10)を備える車両用電装部品の製造方法であって、
    前記電装部材の表面に流動性を有する導電性材料を供給し、
    前記電装部材の表面に供給された導電性材料の表面に新たに導電性材料を少なくとも一度供給することで、導電性材料の積層体を形成し、
    乾燥、焼成、および化学反応の少なくとも1つにより前記積層体を硬化させることで、表面の一部に凹凸を有する前記導電路を形成する車両用電装部品の製造方法。
  4. 前記電装部材の表面に供給された導電性材料の表面への導電性材料の供給を複数回繰り返す場合、少なくとも一回は、乾燥、焼成、および化学反応の少なくとも1つにより既に供給された導電性材料を硬化させる請求項3に記載の車両用電装部品の製造方法。
  5. 前記積層体を硬化させた後に、前記導電路を保護する保護膜(110)を前記導電路の表面に被覆する請求項3または4に記載の車両用電装部品の製造方法。
  6. 前記導電路の形成に用いる導電性材料は、金属、炭素、導電性樹脂のうち、少なくとも1つの導電性物質を含有した溶剤またはペースト状の材料で構成されている請求項3ないし5のいずれか1つに記載の車両用電装部品の製造方法。
  7. 電装部材(10)の表面に電気部品(112、13、16)に対して電気的に接続される少なくとも一本の導電路(100、100A、100B)を形成する導電路形成装置であって、
    前記電装部材の表面に流動性を有する導電性材料を供給する複数の材料供給部(311)を有する材料供給機器(31)と、
    前記導電性材料を硬化させるエネルギを出力するエネルギ出力部(321)を少なくとも1つ有する材料硬化機器(32)と、を備え、
    前記複数の材料供給部のうち、一部の材料供給部は、前記電装部材の表面に導電性材料を供給するように構成されており、
    前記複数の材料供給部のうち、前記一部の材料供給部を除く他の材料供給部は、前記電装部材の表面に既に供給された導電性材料の表面に導電性材料を供給するように構成されており、
    前記導電路は、前記複数の材料供給部から供給された導電性材料の積層体で構成されると共に、表面の一部に凹凸が形成されている導電路形成装置。
  8. 前記電装部材の表面に所定の形状の前記導電路が形成されるように、前記材料供給機器および前記材料硬化機器を駆動させる駆動部(40)を備える請求項7に記載の導電路形成装置。
  9. 前記駆動部は、予め定められた前記導電路の形状に合わせて前記一部の材料供給部を移動させるように構成されており、
    前記他の材料供給部および前記エネルギ出力部は、前記一部の材料供給部の移動軌跡を追従するように、連結部材(34)を介して前記一部の材料供給部に連結されている請求項8に記載の導電路形成装置。
  10. 前記導電性材料は、導電性物質を含有し、光の照射によって硬化する溶剤またはペースト状の材料で構成されており、
    前記エネルギ出力部は、所定の波長の光を照射する光照射部(321a)を有する請求項7ないし9のいずれか1つに記載の導電路形成装置。
  11. 前記導電性材料は、導電性物質を含有し、電波の照射によって硬化する溶剤またはペースト状の材料で構成されており、
    前記エネルギ出力部は、前記電波を照射する電波照射部(321b)を有する請求項7ないし9のいずれか1つに記載の導電路形成装置。
  12. 前記エネルギ出力部には、前記導電性材料を硬化させるエネルギの拡散を抑える拡散抑制部(322)が設けられている請求項10または11に記載の導電路形成装置。
  13. 前記複数の材料供給部それぞれには、前記電装部材の表面に所定の間隔をあけて並列に並ぶ複数本の前記導電路が形成されるように、前記導電性材料を射出する複数のノズル部(311b)が設けられている請求項7ないし12のいずれか1つに記載の導電路形成装置。
  14. 前記エネルギ出力部は、前記複数のノズル部から射出された前記導電性材料の全体にエネルギが出力されるように構成されている請求項13に記載の導電路形成装置。
  15. 前記導電路を保護する保護膜(110)を前記導電路の表面に形成する少なくとも1つの膜形成機器(33)を備える請求項7ないし14のいずれか1つに記載の導電路形成装置。
  16. 前記導電路を保護する保護膜(110)を前記導電路の表面に形成する膜形成機器(33)を備え、
    前記膜形成機器は、前記複数本の導電路の全体を前記保護膜で覆うように構成されている請求項7ないし14のいずれか1つに記載の導電路形成装置。
  17. 前記電装部材の姿勢および位置を調整する姿勢調整機構(22)を備える請求項7ないし16のいずれか1つに記載の導電路形成装置。
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