JP2000205409A - 自動変速機の制御装置 - Google Patents
自動変速機の制御装置Info
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Abstract
防止し、ブレーキ解除後にアクセルペダルを踏み込んだ
ときのエンジンの空吹きを防止する。 【解決手段】 トルクコンバータはエンジンの回転をタ
ービン軸に直結させる係合状態と直結を解除する非係合
状態とに切り換えるロックアップクラッチを備えてお
り、タービン軸の回転は前進用クラッチによりこれが係
合状態となると車輪に伝達される。車両が急減速された
ときには、前進用クラッチは非係合状態に、かつ前記ロ
ックアップクラッチは非係合状態に制御される。そし
て、急減速が解除されたときには前進用クラッチは係合
状態に制御される。
Description
チを備えたトルクコンバータを有する車両用の自動変速
機の作動を制御する自動変速機の制御装置に関する。
ンバータと、プラネタリギヤ式の前後進切換装置と、無
段変速機(CVT)とを有する車両用駆動装置として
は、特開平2-227342号公報に開示されるものがある。こ
の車両用駆動装置にあっては、ブレーキの操作によって
車輪がスリップ状態となって、スリップ状態を適正な状
態に維持するためのアンチロックブレーキ装置(AB
S)が作動しているときには、トルクコンバータのロッ
クアップクラッチを非係合状態にして、エンジンストー
ルを回避するようにしている。
ても、摩擦係数μが低い路面(低μ路)で急制動した場
合には、トルクコンバータのロックアップクラッチが非
係合状態となる前に車輪が停止状態になるホイールロッ
クが生じることがあり、エンジンストールに至る可能性
が高く、急制動の条件によってはエンジンストールを回
避できない場合が予測される。
後進切換装置に設けられた前進用クラッチと後退用ブレ
ーキとをいずれも非係合状態として、これらを開放させ
るようにした車両用駆動装置が、たとえば、特開平4-35
7357号公報に開示されるように開発されている。しかし
ながら、急制動時に前進用クラッチと後退用ブレーキと
を開放するように制御すると、急制動後直ちにアクセル
ペダルを踏み込んで再加速する場合には、エンジンが空
吹きになることが予想される。
備えたトルクコンバータを有する自動変速機が搭載され
た車両において、車両を急制動したときのエンジンスト
ールを防止し、ブレーキ解除後にアクセルペダルを踏み
込んだときのエンジンの空吹きを防止することにある。
御装置は、エンジンの回転をタービン軸に直結させる係
合状態と直結を解除する非係合状態とに切り換えるロッ
クアップクラッチを備えたトルクコンバータと、前記タ
ービン軸の回転を車輪の前進方向に伝達する係合状態と
前進方向への伝達を解除する非係合状態とに切り換える
前進用クラッチと、前記タービン軸の回転を変速して車
輪に伝達する自動変速機と、車両の急減速を検出する急
減速検出手段と、前記車両が急減速されたときには前記
前進用クラッチを非係合状態にし、かつ前記ロックアッ
プクラッチを非係合状態にし、急減速が解除されたとき
には前記前進用クラッチを係合状態にするクラッチ制御
手段とを有することを特徴とする。
きには、前進用クラッチが非係合状態とロックアップク
ラッチが非係合状態つまり開放状態となるので、エンジ
ンストールの発生が防止される。急減速が解除される
と、前進用クラッチは係合状態となるので、急減速後に
直ちにアクセルペダルが踏み込まれてもエンジンの空吹
きの発生が防止され、急減速後の車輪速度の迅速に復帰
させることができる。
に基づいて詳細に説明する。
クコンバータを有する自動変速機の駆動系を示すスケル
トン図であり、エンジン1により駆動されるクランク軸
2は、トルクコンバータ3のポンプ側ケース4にドライ
ブプレート5を介して直結されており、ポンプ側ケース
4内に設けられたポンプインペラ4aに対向して配置さ
れたタービンランナ6はタービン軸7に直結されてい
る。ポンプインペラ4aとタービンランナ6の間にはス
テータ8が配置され、このステータ8はステータ支持軸
9に取り付けられたワンウェイクラッチ10により支持
されている。タービン軸7には、ドライブプレート5に
係合状態および非係合状態となるロックアップクラッチ
11が直結されており、エンジン1の動力はトルクコン
バータ3またはロックアップクラッチ11を介してター
ビン軸7に伝達される。
室つまりアプライ室11aとなり、他方側は解放室つま
りリリース室11bとなっており、リリース室11b内
に供給した油圧をアプライ室11aを介して循環させる
ことにより、トルクコンバータ3は作動状態となる。一
方、アプライ室11aに油圧を供給し、リリース室11
b内の油圧を下げることによりロックアップクラッチ1
1はドライブプレート5と係合してロックアップ状態と
なる。このリリース室11b内の圧力を調整することに
よりロックアップクラッチ11を滑らせるようにしたス
リップ制御を行うことができる。
て無段変速機13のプライマリ軸14に伝達されるよう
になっている。プライマリ軸14にはプライマリプーリ
15が設けられており、プライマリプーリ15はプライ
マリ軸14に固定された固定プーリ15aと、これに対
向してプライマリ軸14に対してボールスプラインなど
により軸方向に摺動自在に装着される可動プーリ15b
とを有し、プーリのコーン面間隔が可変となっている。
ンダリ軸16にはセカンダリプーリ17が設けられてお
り、セカンダリプーリ17はセカンダリ軸16に固定さ
れた固定プーリ17aと、これに対向してセカンダリ軸
16に対して可動プーリ15bと同様に軸方向に摺動自
在に装着される可動プーリ17bとを有し、コーン面間
隔が可変となっている。
17との間には駆動ベルト18が掛け渡されており、両
方のプーリ15,17の溝幅つまりコーン面間隔を変化
させることにより、それぞれのプーリ15,17に対す
る巻付け径の比率を変化させてセカンダリ軸16の回転
数が無段変速されることになる。
ために、可動プーリ15bとの間にプライマリ油室21
を形成するシリンダ22がプライマリ軸14に取り付け
られ、セカンダリプーリ17の溝幅を変化させるため
に、可動プーリ17bとの間にセカンダリ油室23を形
成するプランジャ24がセカンダリ軸16に取り付けら
れている。
介して中間軸26aに連結されており、中間軸26aに
取り付けられたギヤ26bがディファレンシャル装置2
7のファイナルギヤ28に噛み合い、ディファレンシャ
ル装置27に連結された車軸29a,29bには車輪3
0a,30bが取り付けられている。前輪駆動車の場合
には、車輪30a,30bは前輪となる。
定されるサンギヤ31と、これの外側に配置されたリン
グギヤ32とを有し、プライマリ軸14に固定されたキ
ャリア33には相互に噛み合って対をなすプラネタリピ
ニオンギヤ34,35が回転自在に装着され、一方のプ
ラネタリピニオンギヤ34はサンギヤ31に噛み合い、
他方のプラネタリギヤ35はリングギヤ32に噛み合っ
ており、これらのギヤによりダブルピニオン式プラネタ
リギヤが構成されている。それぞれのプラネタリピニオ
ンギヤ34,35は作図の便宜上離して示されている
が、これらは対となって噛み合っており、複数対設けら
れている。前後進切換装置12のケース内に固定された
ブレーキシリダ36とリングギヤ32との間には、リバ
ースブレーキつまり後退用ブレーキ37が設けられ、後
退用ブレーキ37は油圧ピストン38により作動するよ
うになっている。
り付けられ、このクラッチドラム41とキャリア33と
の間には前進用クラッチ42が設けられ、フォワードク
ラッチつまり前進用クラッチ42を作動させるための油
圧ピストン43がクラッチドラム41に設けられてい
る。したがって、油圧ピストン43に油圧を供給して前
進用クラッチ42を係合状態とすると、タービン軸7の
回転はキャリア33を介してプライマリ軸14に伝達さ
れてプライマリ軸14はタービン軸7と同一の正転方向
に回転する。このときには、油圧ピストン38には油圧
が供給されておらず、後退用ブレーキ37は非係合状態
となっている。
もとで、油圧ピストン38に油圧を供給して後退用ブレ
ーキ37を係合状態とすると、リングギヤ32が固定さ
れた状態になるので、タービン軸7の回転は対となった
プラネタリピニオンギヤ34,35を介してキャリア3
3に伝達され、キャリア33に固定されたプライマリ軸
14が、タービン軸7とは逆の後退方向に回転する。
17、後退用ブレーキ37および前進用クラッチ42な
どの油圧作動機器を作動させるために、トルクコンバー
タ3のポンプ側ケース4によりオイルポンプ44が駆動
されるようになっている。
する油圧制御回路を示す回路図であり、オイルパン45
内の油を吸引して吐出するオイルポンプ44の吐出口
は、セカンダリ圧路46によりセカンダリプーリ17の
可動プーリ17bを作動させるセカンダリ油室23に接
続されるとともに、ライン圧制御弁47のセカンダリ圧
ポートに接続されている。このライン圧制御弁47によ
って、セカンダリ油室23に供給される油圧PS が駆動
ベルト18に必要な伝達容量に見合った値に制御され
る。つまり、登坂や急加速などのようにエンジン出力が
大きいときには、セカンダリ圧PS は上げられて駆動ベ
ルト18のスリップが防止され、エンジン出力が小さい
ときにはセカンダリ圧PS は下げられてオイルポンプ4
4のロスと伝達効率の向上が図られる。
カンダリ圧ポートに接続され、この変速制御弁48の制
御圧ポートに接続されたプライマリ圧路49はプライマ
リプーリ15の可動プーリ15bを作動させるプライマ
リ油室21に接続され、この油室21には変速制御弁4
8により調圧されたプライマリ圧Pp が供給される。こ
のプライマリ圧Pp はセカンダリ圧を調圧つまり減圧し
て設定されるので、セカンダリ圧PS を超えないが、プ
ライマリ油室21の受圧面積はセカンダリ油室23の受
圧面積よりも大きく設定されているので、駆動ベルト1
8を挟み付ける力はセカンダリプーリ17側よりもプラ
イマリプーリ15側の方を大きくすることができる。し
たがって、プライマリ圧を目標変速比、変速速度に応じ
た値に制御することにより、プライマリプーリ15の溝
幅を変化させて車速を無段階に制御することが可能とな
る。
レクトレバー50には、マニュアル弁51とリバースシ
グナル弁52とが連結されており、それぞれの弁51,
52はセレクトレバー50によって設定されるP(パー
キング)レンジ、R(リバース)レンジ、N(ニュート
ラル)レンジ、D(ドライブ)レンジおよびDs (スポ
ーツドライブ)レンジに対応した5位置に作動する。
クラッチ圧制御弁53を有するクラッチ圧路54は、セ
レクトレバー50の操作によってリバースシグナル弁5
2がNレンジ、DレンジおよびDS レンジとなったとき
には、リバースシグナル弁52を介してパイロット圧路
55に接続されるようになっている。このパイロット圧
路55の分岐圧路55aはスイッチ弁56のパイロット
室56pに接続されており、分岐圧路55aに設けられ
た電磁弁57の作動により、スイッチ弁56が作動する
ようになっている。
56aと、オイルクーラ切換部56bと、ロックアップ
リリース切換部56cと、前後進切換部56dとを有
し、これらは同時に作動するように連動構成となってお
り、スイッチ弁56のパイロット室56pに油圧が供給
されていないときには、図2に示す位置となり、油圧が
供給されると他の位置に切り換えられる。
プクラッチ11のアプライ室11aに接続されたアプラ
イ圧路60を冷却路58を介してオイルクーラ59に連
通させる位置と、アプライ圧路60をクラッチ圧路54
に連通させる位置とに作動する。オイルクーラ切換部5
6bは、冷却路58をアプライ圧路60に連通させる位
置と、ライン圧制御弁47の潤滑圧ポートに接続された
潤滑圧路61を冷却路58に連通させる位置とに作動す
る。ロックアップリリース切換部56cは、ロックアッ
プクラッチ11のリリース室11bに接続されたリリー
ス圧路62を潤滑圧路61に連通させる位置と、リリー
ス圧路62をスリップ圧路63を介してクラッチ圧路5
4に連通させる位置とに作動する。前後進切換部56d
は、切換圧路64をスリップ圧路63に連通させる位置
と、切換圧路64をクラッチ圧路54に連通させる位置
とに作動する。
はブレーキ作動用圧路65が接続され、前進用クラッチ
42の油圧ピストン43にはクラッチ作動用圧路66が
接続されている。スリップ圧路63にはスリップ圧制御
弁67が設けられており、スリップ圧制御弁67はこれ
の外部パイロット室に供給される外部パイロット圧に応
じてスリップ圧路63に供給されるスリップ圧を任意の
圧力に調整するようになっている。
を供給するために、このスリップ圧制御弁67のパイロ
ットポートとクラッチ圧路54との間にはパイロット圧
路68が接続されており、このパイロット圧路68には
パイロット圧を制御するために電磁弁69が設けられて
いる。この電磁弁69はソレノイド69aに供給される
電流のデューティ比を変化させることにより圧力を調整
するようにしたデューティソレノイド弁が使用されてい
る。ただし、この電磁弁69としては比例電磁式のリリ
ーフ弁を使用するようにしても良い。
56のパイロット室56pに油圧が供給されると、ロッ
クアップクラッチ11のリリース室11bはスリップ圧
路63と連通することになる。このときに、電磁弁69
のソレノイド69aに供給される電流のデューティ比を
変化させることにより、デューティ比0%で高圧、10
0%で低圧となるように、スリップ圧路63を介してリ
リース室11bの圧力が調整されて、ロックアップクラ
ッチ11のスリップ制御が行われる。
アル弁51がDレンジまたはDS レンジ位置のときに
は、切換圧路64はクラッチ作動用圧路66に連通し、
クラッチ圧路54からの油圧により前進用クラッチ42
が係合状態となる。一方、Rレンジとなったときには、
切換圧路64はブレーキ作動用圧路65に連通し、クラ
ッチ圧路54からの油圧により後退用ブレーキ37が係
合状態となる。これら以外のレンジのときには、前進用
クラッチ42と後退用ブレーキ37はいずれも非係合状
態となる。
ジでは、クラッチ油圧PC が電磁弁57に常時供給され
ており、DレンジおよびDS レンジのもとでは電磁弁5
7に信号を送ることによりスイッチ弁56が切り換わ
り、トルクコンバータのアプライ室11aにクラッチ圧
PC が供給される。また、前記スリップ圧制御弁67か
らの油圧がリリース圧路62に連通し、電磁弁69によ
るスリップ圧低下制御によりロックアップクラッチ11
はロックアップし得る状態となる。このときには、パイ
ロット圧路55によりクラッチ圧制御弁53に対してパ
イロット圧が作用して前進用クラッチ42を作動させる
油圧PC1が生成され、その油圧はクラッチ作動用圧路6
6を介して前進用クラッチ42に供給される。
圧路55には油圧が供給されない状態となる。この状態
のもとでは、クラッチ圧制御弁53により後退用ブレー
キ37に供給される油圧PC2が生成されるようになって
いる。油圧PC2は前進用クラッチ42に供給される油圧
PC1よりも高い圧力、つまり、PC1<PC2となるように
設定されており、後退時には高いブレーキ圧が確保され
る。
して制御信号を送るCVT制御ユニット71と、電磁弁
57,69に対して制御信号を送るクラッチ制御ユニッ
ト72とがTCU(トランスミッション制御ユニット)
73に設けられている。
制御ユニット72を示すブロック図であり、CVT制御
ユニット71はCPUなどを有し、エンジン回転数セン
サ74、プライマリプーリ回転数センサ75、セカンダ
リプーリ回転数センサ76およびスロットル開度センサ
77がCVT制御ユニット71に接続されており、これ
らの信号は無段変速機制御部78に送られて、車両の走
行状態に応じてライン圧制御弁47と変速制御弁48の
ソレノイドに対して、デューティ比設定部79a,79
bからそれぞれ制御信号が送られるようになっている。
有し、前述したそれぞれのセンサ74〜77に加えて、
セレクトレバー50の位置を検出するセレクトレバー位
置検出センサ81とブレーキスイッチ82の信号が送ら
れるようになっており、セレクトレバー位置検出センサ
81からの信号によって走行レンジ判定部83により走
行レンジが判定され、前述したそれぞれのセンサ74〜
77からの信号によってロックアップON/OFF判定
部84によりロックアップクラッチ11がロックアップ
すべき状態であるか否かが判定される。さらに、前述し
たセンサ74,76,77からの信号とブレーキスイッ
チ82からの信号とにより、急減速判定部85により車
両が急減速となっているか否かが判定される。
ップON/OFF判定部84と急減速判定部85とから
の出力信号に基づいて、前後進クラッチおよびロックア
ップクラッチ制御部86により切換部87とデューティ
比設定部88とに制御信号が送られるようになってい
る。切換部87は電磁弁57のソレノイド57aにオン
オフ信号を出力し、デューティ比設定部88は電磁弁6
9のソレノイド69aに供給される電流のデューティ比
を設定して出力する。
に応じて電磁弁57のソレノイド57aにオンオフ信号
を出力するとともに電磁弁69のソレノイド69aに制
御信号を出力する。これにより、ロックアップクラッチ
11をロックアップ状態つまり係合状態とロックアップ
解除状態つまり非係合状態とに切換制御し、かつ前進用
クラッチ42に対する油圧が制御される。
は、電磁弁69のソレノイド69aに対する油路68の
パイロット圧を0とする信号を出力するとともに、電磁
弁57のソレノイド57aにもOFF信号を出力し、前
進用クラッチ42とロックアップクラッチ11を非係合
状態とすることにより、エンジンストールの発生を防止
することができ、さらに、急減速後に直ちにアクセルペ
ダルが踏み込まれたときには、前進用クラッチ42が係
合状態となるので、エンジンの空吹きが防止される。
ンダリプーリ回転数センサ76などからの信号によって
判定しているが、ABS作動信号によって急減速を判定
するようにしても良く、その場合には、図3に示すよう
に、前輪回転数センサ91と後輪回転数センサ92から
の信号により、急減速判定部85により急減速を判定す
る。
る車両の制御について、図4に示すフローチャートを参
照しつつ説明する。
となっているか否か、つまりDレンジかDS レンジとな
っているか否かが判断され、走行モードとなっていると
判断されれば、ステップS2で示すように、前進用クラ
ッチ42の油圧ピストン43に油圧が供給されて前進用
クラッチ42は係合状態となる。そのときの油圧P
C1は、クラッチ制御ユニット72から電磁弁69のソレ
ノイド69aに供給される電流のデューティ比により制
御される。
チ11を係合状態とする走行条件となっているか否かが
ステップS3で判断され、係合状態とする条件が成立し
た場合には、ステップS4が実行される。これにより、
電磁弁57のソレノイド57aに信号が送られてスイッ
チ弁56は図2に示す位置から他の位置に切り換えられ
て、アプライ室11aには油圧PC が供給される。一
方、係合状態とする走行条件が成立しないときには、ス
イッチ弁56はS5でロックアップクラッチ11が非係
合状態つまり開放状態に設定される。
減速制御を作動させる条件が成立したと判断された場合
には、ステップS7で前進用クラッチ42を開放つまり
非係合状態とし、ステップS8でロックアップクラッチ
11を開放つまり非係合状態とする。
レーキが作動してブレーキスイッチ82がONとなり、
アクセルペダルが開放されてスロットル開度センサ77
がアクセルペダルの全閉を検出し、さらに、車速の減速
度が所定値VB 以上となったことを条件とすることがで
きる。
車速をセカンダリプーリ回転数センサ76からの信号に
よって検出することができるので、セカンダリプーリの
回転数Ns を検出することによって車両の減速度が所定
値VB 以上となったか否かを検出することができる。た
とえば、(dNs /dt)≧VB となったことを検出し
たり、車速の変化率ΔNs が一定値以上となったことを
検出することにより、急減速条件を判定することができ
る。
制御ユニット72にブレーキスイッチ82から信号が送
られ、セカンダリプーリ回転数センサ76からのNS 信
号により車両の減速度(dNS /dt)を算出し、減速
度が所定値VB よりも大きい急減速を判定した場合に
は、電磁弁57に対する通電を解くとともに、スリップ
圧制御用の電磁弁69にデューティ比100%の制御信
号を出力することにより、前進用クラッチ42を即座に
開放して非係合状態とし、さらに、ロックアップクラッ
チ11のアプライ室11a内の油圧をオイルクーラ59
を介してドレーンする。これにより、急減速した場合に
おけるエンジンストールの発生を防止することができ
る。
述した場合以外に、ロックアップクラッチ11がロック
アップ状態となっている状態のもとで、エンジン回転数
の減少度が所定値NB 以上になったことを検出した場
合、つまり(dNe /dt)>NB となった場合に急減
速制御を行うようにしても良い。急減速となった場合で
も、車速が高い領域ではエンジンブレーキを働かせるた
めにエンジン回転数Neの高いときには前進用クラッチ
42を作動させたままとして、エンジン回転数Ne が所
定値以下になったという条件のもとで、(dNe /d
t)>NB の条件を満たした場合に、急減速制御を行う
ようにしても良い。
示した前輪回転数センサ91と後輪回転数センサ92か
らの信号によって検出したときに、急減速制御を行うよ
うにしても良い。
復帰させる条件が成立したことをステップS9で判断し
た場合には、ステップS1に戻される。これにより、急
減速後直ちにアクセルペダルが踏み込まれても、エンジ
ンの空吹き発生を防止することができる。
踏み込まれたことをスロットル開度センサ77により検
出した場合、車速が所定値以上、たとえぱ1〜2G程度
上昇したことを検出した場合、エンジン回転数が所定値
以上上昇したことを検出した場合、ロックアップ開放動
作の後に所定時間、たとえば(0.2〜1秒) が経過した場
合、あるいはエンジン回転数Ne とタービン回転数Nt
の差が所定値以上、たとえば(Nt /Np )=60〜8
0%となった場合のいずれかの条件を満たしたときに復
帰させるようにする。
ではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能で
あることはいうまでもない。
ては、タービン軸7の回転を正転方向とこれの逆方向に
切り換えて出力側に伝達する機能を有するものであれ
ば、図示する場合に限られない。また、図示する場合に
は無段変速機によって自動変速機を構成しているが、他
のタイプの自動変速機を使用する場合にも本発明を適用
するようにしても良い。
るエンジンストールの発生を防止することができ、急減
速後直ちにアクセルペダルが踏み込まれても、エンジン
の空吹き発生を防止することができる。
タを有する自動変速機の駆動系を示すスケルトン図であ
る。
御回路を示す回路図ある。
示すブロック図である。
示すフローチャートである。
Claims (1)
- 【請求項1】 エンジンの回転をタービン軸に直結させ
る係合状態と直結を解除する非係合状態とに切り換える
ロックアップクラッチを備えたトルクコンバータと、 前記タービン軸の回転を車輪の前進方向に伝達する係合
状態と前進方向への伝達を解除する非係合状態とに切り
換える前進用クラッチと、 前記タービン軸の回転を変速して車輪に伝達する自動変
速機と、 車両の急減速を検出する急減速検出手段と、 前記車両が急減速されたときには前記前進用クラッチを
非係合状態にし、かつ前記ロックアップクラッチを非係
合状態にし、急減速が解除されたときには前記前進用ク
ラッチを係合状態にするクラッチ制御手段とを有するこ
とを特徴とする自動変速機の制御装置。
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