JPH04307165A - 車両用無段変速機の制御装置 - Google Patents

車両用無段変速機の制御装置

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Publication number
JPH04307165A
JPH04307165A JP3096409A JP9640991A JPH04307165A JP H04307165 A JPH04307165 A JP H04307165A JP 3096409 A JP3096409 A JP 3096409A JP 9640991 A JP9640991 A JP 9640991A JP H04307165 A JPH04307165 A JP H04307165A
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JP
Japan
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gear
vehicle
transmission
vehicle speed
speed
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Application number
JP3096409A
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English (en)
Inventor
Tadashi Tamura
忠司 田村
Shigeki Hiramatsu
茂樹 平松
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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Publication of JPH04307165A publication Critical patent/JPH04307165A/ja
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、負トルク駆動時には一
方向クラッチにより動力伝達経路が解放される第1前進
ギヤ段とその第1前進ギヤ段よりも低い変速比の第2前
進ギヤ段とに切り換えられる副変速機を有する無段変速
機を備えた車両用無段変速機の制御装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】車両用無段変速機には、発進時の駆動力
を増加させるため或いは変速範囲を拡大するために、複
数の前進ギヤ段に切り換えられる副変速機を有するもの
がある。たとえば特開昭61−241561号公報や特
開昭62−137239号公報に記載されたものがそれ
である。そして、このような無段変速機の副変速機には
、低速ギヤ段が成立がさせられている状態において負ト
ルク駆動時には動力伝達経路を解放する一方向クラッチ
を設けることが考えられる。このようにすれば、低速ギ
ヤ段から高速ギヤ段への切り換えが高速ギヤ段用クラッ
チを係合させるだけで円滑に行われ得るようになるだけ
でなく、車両の急停止時において無段変速機の変速比の
急減速変速制御に際して上記高速ギヤ段用クラッチを解
放させるだけでエンジンブレーキ作用が発生せず、運転
性が損なわれ難くなるなどの利点があるからである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
な負トルク駆動時には一方向クラッチにより動力伝達経
路が解放される低速ギヤ段とその低速ギヤ段よりも低い
変速比の高速ギヤ段とに切り換えられる副変速機を有す
る副変速機を備えた車両用無段変速機の制御装置では、
たとえば、スロットル弁開度が零またはそれに近い値と
された車両走行状態において車速が所定の判断基準値を
下回ったことに関連して副変速機の高速用クラッチを解
放して変速比の急減速変速に対応させるのが普通である
。しかし、このように制御されると、低摩擦路面走行の
急制動などにも対応できるようにするには上記判断基準
値を比較的高く設定する必要がある。このため、例えば
通常の街路走行における制動操作により副変速機が高速
ギヤ段から低速ギヤ段へ切り換えられる割合が比較的多
くなり、制動操作の後に続く加速操作において、上記一
方向クラッチのロック作用や副変速機の低速ギヤ段から
高速ギヤ段への切り換えによる係合ショックが比較的頻
繁に発生する欠点があった。
【0004】本発明は以上の事情を背景として為された
ものであり、その目的とするところは、負トルク駆動時
には一方向クラッチにより動力伝達経路が解放される低
速ギヤ段とその低速ギヤ段よりも低い変速比の高速ギヤ
段とに切り換えられる副変速機を有する無段変速機を備
えた車両用無段変速機において、一方向クラッチのロッ
ク作用や副変速機の低速ギヤ段から高速ギヤ段への切り
換えによる係合ショックの発生を抑制できるようにする
制御装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めの本発明の要旨とするところは、負トルク駆動時には
一方向クラッチにより動力伝達経路が解放される第1前
進ギヤ段とその第1前進ギヤ段よりも低い変速比の第2
前進ギヤ段とに切り換えられる副変速機を有する無段変
速機を備えた車両用無段変速機の制御装置であって、(
a) 前記車両の要求出力量を検出する要求出力量検出
手段と、(b) 車速を検出する車速検出手段と、(c
) 車輪の回転に基づいて前記車両の加速度を検出する
加速度検出手段と、(d) 前記要求出力量が所定の判
断基準車速より低い場合には、前記車速が予め定められ
た判断基準車速を下回った場合に前記副変速機を第2前
進ギヤ段から第1前進ギヤ段へ切り換える一方、前記車
速が前記判断基準車速を上まわっている状態でも前記車
両の加速度が予め定められた負の値を下回った場合には
前記副変速機を第2前進ギヤ段から第1前進ギヤ段へ切
り換える切換制御手段とを、含むことにある。
【0006】
【作用】このようにすれば、切換制御手段により、要求
出力量が所定の値より低い状態、たとえばエンジンのア
イドル状態において、車速が予め定められた判断基準車
速を下回った場合には副変速機が第2前進ギヤ段から第
1前進ギヤ段へ切り換えられる一方、その車速が前記判
断基準車速を上まわっている状態でも、車両の加速度が
予め定められた負の値を下回った場合、すなわち車両減
速度が極度に大きくなった場合には副変速機が第2前進
ギヤ段から第1前進ギヤ段へ切り換えられる。
【0007】
【発明の効果】したがって、低摩擦路面走行の急制動な
どにより車輪がロックするような場合では、車輪の回転
に基づいて検出される加速度が予め定められた負の値を
下回ったならば、副変速機が第2前進ギヤ段から第1前
進ギヤ段へ切り換えられて無段変速機の急減速変速制御
が可能とされることから、前記判断基準車速は上記の急
制動を考慮しないで比較的低く設定できるので、例えば
通常の街路走行における制動操作により副変速機が高速
ギヤ段から低速ギヤ段へ切り換えられる割合が極めて少
なくなり、制動操作の後に続く加速操作において一方向
クラッチのロック作用や副変速機の低速ギヤ段から高速
ギヤ段への切り換えによる係合ショックの発生が好適に
抑制される。
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳
細に説明する。
【0008】図2は、本発明の一実施例の制御装置が適
用されるFF車両用横置トランスアクスルの骨子図であ
る。図において、エンジン10の動力はロックアップク
ラッチ付フルードカップリング12、前後進切換機構1
4、ベルト式無段変速機(以下、CVTという)16、
副変速機構18、減速ギヤ装置20、および差動歯車装
置22を経て、駆動軸24に連結された車輪26へ伝達
されるようになっている。フルードカップリング12は
、エンジン10のクランク軸28と接続されているポン
プ翼車30と、そのポンプ翼車30からのオイルにより
回転させられるタービン翼車32と、そのタービン翼車
32に相対回転不能に連結された出力軸34と、ダンパ
36を介して出力軸34に設けられたロックアップクラ
ッチ38とを備えている。上記ポンプ翼車30には油圧
ポンプ40が連結されており、各部の油圧アクチュエー
タを作動させるための油圧が発生させられるようになっ
ている。
【0009】前後進切換機構14は、図示しないシフト
レバーの操作位置に従って前進ギヤ段または後進ギヤ段
に択一的に切り換えられるダブルピニオン型の遊星歯車
装置であって、CVT16を挟んで上記フルードカップ
リング12と反対側に配設されている。フルードカップ
リング12の出力軸34はCVT16の入力軸58の軸
心を挿通して反対側まで突き出しており、遊星歯車装置
は、その出力軸34に相対回転不能に設けられたサンギ
ヤ50と、サンギヤ50と同心に設けられたリングギヤ
52と、それ等サンギヤ50およびリングギヤ52の一
方および他方と噛み合い且つ互いに噛み合う一対の遊星
ギヤ54および56と、それ等の遊星ギヤ54および5
6を回転可能に支持するとともにCVT16の入力軸5
8に相対回転不能に連結されたキャリア60とを備えて
いる。上記サンギヤ50とキャリア60との間には多板
式の前進クラッチ62が設けられているとともに、リン
グギヤ52とハウジング64との間には多板式の後進ブ
レーキ66が設けられており、それぞれ前進用油圧アク
ユエータ42および後進用油圧アクチュエータ44によ
って係合制御されるようになっている。後進ブレーキ6
6が解放された状態において前進クラッチ62が係合さ
せられると、出力軸34とキャリア60とが相対回転不
能に連結されて入力軸58が出力軸34と一体的に回転
させられ、前進クラッチ62が解放されるとともに後進
ブレーキ66が係合させられると、リングギヤ52の回
転が阻止されるためキャリア60更には入力軸58が出
力軸34と反対方向、すなわち車両を後進させる方向へ
変速比γG1(=出力軸34の回転速度/入力軸58の
回転速度)=−1+(リングギヤ52の歯数ZR /サ
ンギヤ50の歯数ZS )で減速回転させられる。
【0010】CVT16は、上記入力軸58およびそれ
と平行な出力軸70を備えており、それ等の入力軸58
、出力軸70には駆動側可変プーリ72、従動側可変プ
ーリ74がそれぞれ設けられているとともに、それらの
可変プーリ72、74間には伝動ベルト76が巻き掛け
られている。可変プーリ72および74は、入力軸58
および出力軸70にそれぞれ固定された固定回転体78
および80と、入力軸58および出力軸70にそれぞれ
軸心方向の移動可能且つ軸まわりの相対回転不能に設け
られた可動回転体82および84とから成り、可動回転
体82および84がそれぞれその背面側に配設された油
圧アクチュエータ86および88によって軸心方向へ移
動させられることによりV溝幅、すなわち伝動ベルト7
6の掛り径(有効径)が変化させられて、CVT16の
変速比γ(=入力軸58の回転速度Nin/出力軸70
の回転速度Nout )が変更されるようになっている
【0011】副変速機構18はシングルピニオン型の遊
星歯車装置にて構成されており、出力軸70と同心まわ
りの回転可能に配設されたサンギヤ90と、出力軸70
に相対回転不能に連結されたリングギヤ92と、それ等
のサンギヤ90およびリングギヤ92と噛み合わされた
遊星ギヤ94と、その遊星ギヤ94を回転可能に支持す
るとともに第2出力軸96に相対回転不能に連結された
キャリア98とを備えている。上記サンギヤ90とキャ
リア98との間には多板式の高速段用クラッチ100が
設けられているとともに、サンギヤ90とハウジング6
4との間には一方向クラッチ102および多板式の低速
段用ブレーキ104が直列に設けられている。高速段用
クラッチ100および低速段用ブレーキ104はそれぞ
れ高速段用油圧アクチュエータ106および低速段用油
圧アクチュエータ108によって係合制御されるように
なっている。低速段用ブレーキ104が係合させられる
ことにより成立させられた低速ギヤ段において、一方向
クラッチ102は、正トルク駆動状態ではサンギヤ90
のリングギヤ92と反対方向の回転を阻止するが、負ト
ルク駆動(エンジンブレーキ)状態では、そのリングギ
ヤ92と同じ方向への回転を許容して駆動輪26の回転
力をエンジン10側へ伝達する動力伝達経路を解放する
ものである。したがって、高速段用クラッチ100が解
放されるとともに低速段用ブレーキ104が係合される
と、低速ギヤ段が成立させられる。この状態では、CV
T16の出力軸70が車両を前進させる方向へ回転させ
られると、キャリア98および第2出力軸96は出力軸
70の回転方向と同じ方向へ、変速比γG2(=出力軸
70の回転速度/第2出力軸96の回転速度)=1+(
サンギヤ90の歯数ZS /リングギヤ92の歯数ZR
 )で減速回転させられる。逆に、低速段用ブレーキ1
04が解放されるとともに高速段用クラッチ100が係
合されると、高速ギヤ段が成立させられる。この状態で
は、サンギヤ90とキャリア98とが相対回転不能に連
結されるため、かかる遊星歯車装置は一体回転させられ
るようになり、第2出力軸96は変速比γG2=1で出
力軸70と同じ方向へ回転させられる。なお、前進時に
は低速段用ブレーキ104を係合させたまま高速段用ク
ラッチ100を係合させることによっても変速段を切り
換えることができる。
【0012】上記第2出力軸96には第1歯車110が
設けられており、中間軸112に設けられた第2歯車1
14と噛み合わされている。中間軸112は、第2出力
軸96の軸心と平行な軸心まわりの回転可能に配設され
ているとともに、差動歯車装置22の大径歯車116と
噛み合わされた第3歯車118を備えている。第2歯車
114は第1歯車110よりも大径で、第3歯車118
は第2歯車114よりも小径であり、これ等の第1歯車
110、第2歯車114、および第3歯車118によっ
て前記減速ギヤ装置20が構成されている。差動歯車装
置22は、駆動軸24と直交する軸まわりに回転可能に
支持され且つ大径歯車116と一体的に回転する一対の
差動小歯車120と、その差動小歯車120と噛み合い
且つ駆動軸24に連結された一対の差動大歯車122と
を備えている。したがって、減速ギヤ装置20から伝達
された動力は、差動歯車装置22において左右の駆動軸
24へ均等に分配された後、左右の前輪(駆動輪)26
へ伝達される。
【0013】図3は、図2に示す動力伝達装置に設けら
れている制御装置の構成を示している。図において、エ
ンジン10の図示しない吸気配管に設けられたスロット
ルセンサ130は、スロットル弁開度θthを表す信号
を電子制御装置132へ供給する。また、たとえばイグ
ナイタなどに設けられたエンジン回転センサ134は、
エンジン10の回転速度Ne を表す信号を電子制御装
置132へ供給する。また、ハウジング64に設けられ
た入力軸回転センサ136および出力軸回転センサ13
8は、CVT16の入力軸58の回転速度Ninおよび
出力軸70の回転速度Nout を表す信号を電子制御
装置132へそれぞれ供給する。また、駆動軸24、す
なわち前輪26の回転を検出するためにハウジング64
に設けられた車速センサ140は、車速SPDに対応す
る信号を電子制御装置132へ供給する。さらに、操作
位置センサ144はシフトレバー142の操作位置Ps
 を表す信号を電子制御装置132へ供給する。
【0014】電子制御装置132は、CPU146、R
AM148、ROM150、および図示しないインター
フェースなどからなる所謂マイクロコンピュータを備え
ており、CPU146は、RAM148の一時記憶機能
を利用しつつ予めROM150に記憶されたプログラム
に従って上記入力信号を処理し、CVT16の変速比制
御、フルードカップリング12のロックアップクラッチ
38の係合制御、副変速機18の変速段切換制御のため
に、第1電磁弁152、第2電磁弁154、第3電磁弁
156、第4電磁弁158、第5電磁弁160、第6電
磁弁162を駆動する。
【0015】図3の油圧制御回路170は、前記シフト
レバー142と機械的に連結させられることにより切り
換えられる図示しないマニュアル弁を備えており、シフ
トレバー142がDレンジ、Sレンジ、Lレンジなどの
前進レンジへ操作された場合には前記前進クラッチ62
が係合させられ、シフトレバー142がRレンジ(後進
レンジ)へ操作された場合には前記後進ブレーキ66が
係合させられるようになっている。また、油圧制御回路
170は、第1電磁弁152および第2電磁弁154に
よって制御される図示しない変速制御弁装置を備えてお
り、CVT16の変速比γが連続的に制御されるように
なっている。また、油圧制御回路170は、第3電磁弁
156および第4電磁弁158により制御されるロック
アップ制御弁およびロックアップリレー弁を備えており
、ロックアップクラッチ38が係合制御されるようにな
っている。また、油圧制御回路170は、リニヤソレノ
イド弁である第5電磁弁160から出力される制御圧に
基づいて作動する図示しない調圧弁を備えており、二次
側の油圧アクチュエータ88に作用される張力制御圧が
必要かつ充分な値となるように制御されるようになって
いる。さらに、油圧制御回路170は、第6電磁弁16
2に制御される切換弁を備えており、副変速機18のギ
ヤ段が切り換えられるようになっている。
【0016】図4は、シフトレバー142の操作位置に
関連して制御される、前進クラッチ62および後進ブレ
ーキ66、高速段用クラッチ100および低速段用ブレ
ーキ104の作動状態と、変速段との関係を示している
。図において、シフトレバーがN(ニュートラル)レン
ジに操作されると、副変速機18の高速段用クラッチ1
00が係合される。なお、Nレンジでは、前後進切換機
構14の前進クラッチ62および後進ブレーキ66が解
放状態であれば、その前後進切換機構14においてCV
T16への動力伝達が遮断されるため、副変速機18の
高速段用クラッチ100および低速段用ブレーキ104
の作動状態は係合でも解放でも差支えないのであるが、
NレンジからR(リバース)レンジまたはD(ドライブ
)レンジへの切換えのために一個の摩擦係合装置を作動
させるだけでよいこととなって切換制御が容易となるの
で、Nレンジでは図に示すように高速段用クラッチ10
0が係合状態とされるのである。また、図に示すように
、シフトレバー142がNレンジからDレンジへ操作さ
れた場合には、その切換操作に所定時間遅れて高速段用
クラッチ100が解放されるとともに低速段用ブレーキ
104が係合され、車両の沈み込みが緩和されるように
なっている。
【0017】前記電子制御装置132では、CVT16
の変速比制御、ロックアップクラッチ38の係合制御、
CVT16の急減速制御、張力制御圧制御、副変速機1
8の変速段切換制御などが実行される。CVT16の変
速比制御では、たとえば、特開昭62−137239号
公報に記載されているように、燃費および運転性が得ら
れる最適曲線上に沿ってエンジン10が作動するように
予め求められた関係から実際のスロットル弁開度θth
および車速SPDに基づいて目標入力軸回転速度Nin
T が決定され、その目標入力軸回転速度NinT に
実際の入力軸回転速度Ninが一致するように、第1電
磁弁152および第2電磁弁154が駆動されることに
より変速比γが調節される。また、ロックアップクラッ
チ38の係合制御では、たとえば、予め記憶された関係
から車速SPDおよびスロットル弁開度θthに基づい
て係合領域か否かが判断され、係合領域であると判断さ
れた場合には第4電磁弁158がオフとされた状態で第
3電磁弁156がオンとされ、解放領域であれると判断
された場合には第3電磁弁156はオフとされる。また
、CVT16の急減速制御では、第1電磁弁152およ
び第2電磁弁154が共にオン状態とされて急減速変速
モードとされるとともに、上記第3電磁弁156がオフ
とされると共に第4電磁弁158がオンとされることに
より、ロックアップクラッチ38が速やかに解放される
。また、張力制御圧制御では、たとえば、特開昭58−
191358号公報に記載されているように、二次側の
油圧アクチュエータ88に作用される張力制御圧が伝動
ベルト76のすべりが生じない範囲で小さな値となるよ
うに予め記憶された関係からエンジン10の出力トルク
(スロットル弁開度θth)および変速比γに基づいて
第5電磁弁160が制御される。
【0018】次に、副変速機18の変速段切換制御作動
の要部構成を図1の機能ブロック線図に従って説明する
。すなわち、負トルク駆動時には一方向クラッチにより
動力伝達経路が解放される第1前進ギヤ段とその第1前
進ギヤ段よりも低い変速比の第2前進ギヤ段とに切り換
えられる副変速機を有する無段変速機を備えた車両用無
段変速機の制御装置において、スロットル弁開度θth
に対応する車両の要求出力量が前記スロットルセンサ1
30に対応する要求出力量検出手段180により検出さ
れ、車速SPDが前記車速センサ140に対応する車速
検出手段182により検出され、車両の加速度Gが加速
度検出手段184により車輪の回転に基づいて検出され
る。そして、切換制御手段186により、上記要求出力
量が所定の値より低い状態、たとえばエンジン10のア
イドル状態において、車速SPDが予め定められた判断
基準車速を下回った場合には副変速機18が高速ギヤ段
から低速ギヤ段へ切り換えられる一方、その車速SPD
が前記判断基準車速を上まわっている状態でも車両の加
速度が予め定められた負の値を下回った場合には副変速
機18が高速ギヤ段から低速ギヤ段へ切り換えられる。
【0019】次に、上記副変速機18の変速段切換制御
作動を図5のフローチャートを用いて詳しく説明する。 ステップS1において入力信号が読み込まれるとともに
変速比γが算出された後、前記加速度検出手段184に
対応するステップS2において車両の加速度G(km/
sec2 )が数式1から算出される。数式1において
SPDは今回の制御サイクルにおいて読み込まれた車速
であり、SPD−1は一定時間tミリ秒前に読み込まれ
た車速である。車速SPDは前記のように車輪26の回
転に基づいて検出されるから、上記車両の加速度Gは実
質的に車輪の回転に基づいて決定されたものである。な
お、数式1から明らかなように、車両の制動時には上記
加速度Gは負の値となる。
【0020】
【数1】
【0021】ステップS3においては、スロットル弁開
度θthが予めROM150に記憶された判断基準値θ
o より小さいか否かが判断される。この判断基準値θ
o は、エンジン10をアイドル回転させるためのアイ
ドル開度であるか否か、或いは図示しないアクセルペダ
ルの踏み込み量が零であるか否かが判断するための小さ
な値である。アクセルペダルが踏み込まれている通常の
走行状態では上記ステップS3の判断が否定されるので
、ステップS4の通常の切換制御が実行される。
【0022】この通常の切換制御では、例えば図6に示
す予めROM150に記憶された関係から実際の変速比
γおよびスロットル弁開度θthに基づいて高速ギヤ段
領域であるか低速ギヤ段領域であるかが判断され、その
判断結果が実現されるように前記第6電磁弁162が作
動させられる。
【0023】車両のアクセルペダルの踏込操作が戻され
た走行状態では、前記ステップS3の判断が肯定される
ので、ステップS5において車速SPDが予めROM1
50に記憶された判断基準車速SPDo より大きいか
否かが判断される。この判断基準車速SPDo は、低
摩擦路面ではなく通常路面走行の制動操作時において急
減速制御を開始しても車両の停止前に変速比γが充分に
最減速側の値γmax に到達できるように予め求めら
れたものであって、たとえば5km/h程度の値である
【0024】車速SPDが上記判断基準車速SPDo 
を上回っている走行状態では、ステップS5の判断が肯
定されるので、ステップS6において、図7に示す関係
から実際の車速SPDに基づいて判断基準加速度(負の
値)Go が予め決定され、前記ステップS2で求めら
れた加速度Gがその判断基準加速度(負の値)Go よ
りも小さいか否かが判断される。上記判断基準加速度G
o を求めるための関係は、低摩擦路面走行の制動操作
時に発生する車輪26のロックに拘わらず、急減速制御
の開始により車輪の停止前に変速比γが充分に最減速側
の値γmax に到達できるように予め求められたもの
である。上記加速度Gは、車輪26の回転に基づいて決
定されているものであるから、摩擦路面走行の制動操作
時には車両が停止しなくても車輪26の急停止に伴って
極めて低い負の値となるのである。
【0025】車両の制動操作に関連して車輪26の回転
がそれほど急に減速しない場合には、上記ステップS6
の判断が否定されるので、前記ステップS4の通常の切
換制御が実行される。しかし、車両の制動操作に関連し
て車輪26の回転が急に減速した場合には、上記ステッ
プS6の判断が肯定されるので、ステップS7において
高速段用クラッチ100が解放される。また、車速SP
Dが上記判断基準車速SPDo 以下に低下すると、前
記ステップS5の判断が否定されるので、ステップS7
において高速段用クラッチ100が解放される。
【0026】このようにステップS7において高速段用
クラッチ100が解放されると、副変速機18は高速ギ
ヤ段から低速ギヤ段へ切り換えられる。この低速ギヤ段
では、前述のように、負トルク駆動状態では一方向クラ
ッチ102の作用により動力伝達経路が解放されるので
、前記変速比制御によるCVT16の急減速制御が実行
されても、エンジンブレーキ作用が生じない。
【0027】上述のように、本実施例によれば、図示し
ないブレーキペダルが操作されて車両の制動が行われた
状態において、前記切換制御手段186に対応する前記
ステップS3乃至S7により、上記スロットル弁開度θ
thがアイドル開度状態において、車速SPDが予め定
められた判断基準車速SPDo を下回った場合には副
変速機18が高速ギヤ段から低速ギヤ段へ切り換えられ
る一方、その車速SPDが前記判断基準車速SPDo 
を上まわっている状態でも車両の加速度Gが予め定めら
れた負の判断基準加速度Goを下回ったならば副変速機
18が高速ギヤ段から低速ギヤ段へ切り換えられる。し
たがって、低摩擦路面走行の急制動などにより車輪26
がロックするような場合では、車輪26の回転に基づい
て検出される上記加速度Gが判断基準加速度Go を下
回って、副変速機が第2前進ギヤ段から第1前進ギヤ段
へ切り換えられてCVT16の急減速変速制御が可能と
されることから、前記判断基準車速SPDo は上記低
摩擦路面の急制動を考慮しないで比較的低く設定できる
ので、例えば通常の街路走行における制動操作により副
変速機18が高速ギヤ段から低速ギヤ段へ切り換えられ
る割合が極めて少なくなり、制動操作の後に続く加速操
作において一方向クラッチ102のロック作用や副変速
機18の低速ギヤ段から高速ギヤ段への切換えによる係
合ショックの発生が好適に抑制される。
【0028】また、本実施例では、車両制動時に行われ
るCVT16の急減速変速制御時において切り換えられ
る副変速機18の低速ギヤ段では、一方向クラッチ10
2によって負トルク駆動方向の動力伝達経路が解放され
るので、エンジンブレーキ作用やエンジン10の吹き上
がりが解消される。因に、図8は、一方向クラッチ10
2が備えられていない場合の急減速変速制御を示してい
る。実線に示すように変速比γの変化速度が高過ぎると
、エンジン回転速度Ne が立ち上がってエンジンブレ
ーキ作用が発生する。また、1点鎖線に示すように変速
比γの変化速度が低すぎると、エンジン回転速度Ne 
の立ち上がりが解消されるが、変速比γが最大値γma
x に到達せず、再発進時の駆動力が不足する。変速比
変化速度が図8の破線に示すようになれば理想的である
が、CVT16の変速速度のばらつきや経時変化、油温
変化によりそれを実現することは極めて困難であるので
ある。
【0029】以上、本発明の一実施例を図面に基づいて
詳細に説明したが、本発明は他の態様で実施することも
できる。
【0030】例えば、前述の実施例では、ステップS2
において、前輪26の回転に基づいて車両の加速度Gが
求められていたが、非駆動輪である後輪の回転に基づい
て加速度Gが求められてもよいのである。
【0031】また、前述の実施例では、CVT(ベルト
式無段変速機)16について説明されていたが、一対の
コーンの間に挟圧されたローラを介して動力が伝達され
る所謂トラクション式の無段変速機であってもよい。
【0032】また、前記実施例ではCVT16の駆動側
可変プーリ72を挟んでフルードカップリング12と反
対側に前後進切換機構14が配設されているが、特開昭
62−137239号公報に記載されているように、前
後進切換機構14と副変速機18とを一体的に構成して
もよい。
【0033】また、前述の実施例の副変速機18は前進
2段のギヤ段を備えていたが、3段以上のギヤ段を備え
ていてもよい。
【0034】その他一々例示はしないが、本発明は当業
者の知識に基づいて種々の変更,改良を加えた態様で実
施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図3の実施例の要部構成を説明する機能ブロッ
ク線図である。
【図2】図3の実施例が適用される車両用動力伝達装置
の骨子図である。
【図3】本発明の一実施例の制御装置の構成を説明する
ブロック線図である。
【図4】図2の動力伝達装置において、シフトレバーの
操作位置とギヤ段との関係を説明する図表である。
【図5】図3の制御装置の制御作動を説明するフローチ
ャートである。
【図6】図5の通常の切換制御ルーチンにおいて用いら
れる関係を示す図である。
【図7】図5のフローチャートにおいて判断基準加速度
を求める際に用いられる関係を示す図である。
【図8】一方向クラッチが備えられていない場合の急減
速変速制御の結果得られる作動を説明するタイムチャー
トである。
【符号の説明】
10  エンジン 16  ベルト式無段変速機(無段変速機)18  副
変速機 180  要求出力量検出手段 182  車速検出手段 184  加速度検出手段 186  切換制御手段

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  負トルク駆動時には一方向クラッチに
    より動力伝達経路が解放される第1前進ギヤ段と該第1
    前進ギヤ段よりも低い変速比の第2前進ギヤ段とに切り
    換えられる副変速機を有する無段変速機を備えた車両用
    無段変速機の制御装置であって、前記車両の要求出力量
    を検出する要求出力量検出手段と、車速を検出する車速
    検出手段と、車輪の回転に基づいて前記車両の加速度を
    検出する加速度検出手段と、前記要求出力量が所定の判
    断基準車速より低い場合には、前記車速が予め定められ
    た判断基準車速を下回った場合に前記副変速機を第2前
    進ギヤ段から第1前進ギヤ段へ切り換える一方、前記車
    速が前記判断基準車速を上まわっている状態でも前記車
    両の加速度が予め定められた負の値を下回った場合には
    前記副変速機を第2前進ギヤ段から第1前進ギヤ段へ切
    り換える切換制御手段とを、含むことを特徴とする車両
    用無段変速機の制御装置。
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