JPH05180302A - 副変速機およびベルト式無段変速機を備えた車両の後退防止装置 - Google Patents

副変速機およびベルト式無段変速機を備えた車両の後退防止装置

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Publication number
JPH05180302A
JPH05180302A JP3359695A JP35969591A JPH05180302A JP H05180302 A JPH05180302 A JP H05180302A JP 3359695 A JP3359695 A JP 3359695A JP 35969591 A JP35969591 A JP 35969591A JP H05180302 A JPH05180302 A JP H05180302A
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JP
Japan
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vehicle
transmission
gear
auxiliary transmission
continuously variable
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Application number
JP3359695A
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English (en)
Inventor
Atsushi Hanawa
篤 花輪
Nobuyuki Kato
信幸 加藤
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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Pending legal-status Critical Current

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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60WCONJOINT CONTROL OF VEHICLE SUB-UNITS OF DIFFERENT TYPE OR DIFFERENT FUNCTION; CONTROL SYSTEMS SPECIALLY ADAPTED FOR HYBRID VEHICLES; ROAD VEHICLE DRIVE CONTROL SYSTEMS FOR PURPOSES NOT RELATED TO THE CONTROL OF A PARTICULAR SUB-UNIT
    • B60W2552/00Input parameters relating to infrastructure
    • B60W2552/15Road slope, i.e. the inclination of a road segment in the longitudinal direction

Landscapes

  • Transmission Devices (AREA)
  • Structure Of Transmissions (AREA)
  • Control Of Transmission Device (AREA)
  • Arrangement Of Transmissions (AREA)
  • Transmissions By Endless Flexible Members (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 車両の登坂路発進時における伝動ベルトの滑
りを確実に防止することができる副変速機付ベルト式無
段変速機を備えた車両の後退防止装置を提供する。 【構成】 シフトレバー142が前進レンジへ操作され
ており、登坂路停止状態検出手段に対応ステップSF4
およびSF7の判断が共に肯定されると、変速制御手段
に対応するステップSF9により副変速機18が高速ギ
ヤ段に切り換えられる。このため副変速機18では高速
段用クラッチC2および低速側ブレーキB2の係合によ
り、第2出力軸96が一方向クラッチ102の作用によ
り逆回転が阻止されて、登坂路での車両の後退が阻止さ
れ、登坂路での車両のヒルホールドが行われる。従って
急な登坂路において車両の発進操作が行われる場合に停
止状態から発進できるため、CVT16の回転が反転せ
ず、その反転に起因する伝動ベルト76のすべりが確実
に防止される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、副変速機およびベルト
式無段変速機を備えた車両の後退防止装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】たとえば特開昭61−2958号公報に
記載されているように変速範囲を拡大するための低速ギ
ヤ段および高速ギヤ段を有する副変速機付ベルト式無段
変速機を備えた車両が提案されている。また、それを更
に小型とするために前後進切換装置と副変速機とを分離
して配置した形式の副変速機付ベルト式無段変速機を備
えた車両が特願平3−74468号によって提案されて
いる。後者の形式の車両によれば、シフトレバーの操作
レンジに関連して作動する油圧式前進用摩擦係合装置お
よび油圧式後進用摩擦係合装置により回転方向を切り換
える前後進切換装置と、油圧式低速段用摩擦係合装置お
よび一方向クラッチの係合によって成立させられる低速
ギヤ段から、油圧式高速段用摩擦係合装置の係合および
上記油圧式低速段用摩擦係合装置または一方向クラッチ
の解放によって成立する高速ギヤ段へ切り換えられる副
変速機とが、ベルト式無段変速機に併設されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
な副変速機付ベルト式無段変速機を備えた車両では、大
きな駆動力が必要とされる車両の発進時に備えて、車両
が停止状態となると副変速機が低速ギヤ段へ切り換えら
れる。しかしながら、車両が急な登坂路などにおいて停
止させられた状態で発進操作が行われる場合には、ブレ
ーキペダルを操作していた足が離れてアクセルペダルを
操作する間に車両が後退を開始することから、車両は後
退中に前進させられることになるため、無段変速機の伝
動ベルトにすべりが生じるおそれがあった。無段変速機
の伝動ベルトは、通常、長手方向に重ねた状態で連ねら
れた多数のベルトブロックを備えており、そのベルトブ
ロックが互いに圧縮されることにより動力が伝達される
ように構成されていることから、回転方向が変化する過
程では、それまでの回転方向と反対の方向の動力伝達に
関与するベルトブロックの数が減少するため、許容伝達
トルクが低下し易いのである。そして、かかる不都合
は、トルク増幅作用を有するトルクコンバータがエンジ
ンとの間に設けられる場合に特に顕著となる。
【0004】本発明は以上の事情を背景として為された
ものであり、その目的とするところは、車両の登坂路発
進時における伝動ベルトのすべりを確実に防止すること
ができる副変速機付ベルト式無段変速機を備えた車両の
後退防止装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めの本発明の要旨とするところは、図1の発明の要旨を
説明する図に示すように、有効径が可変の一対の可変プ
ーリに伝動ベルトが巻き掛けられたベルト式無段変速機
と、このベルト式無段変速機の後段に配設されて高速側
ギヤ段および低速側ギヤ段に選択的に切り換えられる副
変速機とを備え、その副変速機が高速側ギヤ段に切り換
えられた状態では副変速機の出力軸の反転が一方向クラ
ッチにより阻止される形式の車両において、その車両の
後退を防止する装置であって、(a) シフトレバーの操作
位置を検出する操作位置検出手段と、(b) 車両の登坂路
停止状態であることを検出する登坂路停止状態検出手段
と、(c) 前記シフトレバーが前進走行レンジに操作され
ており、しかも車両が登坂路停止状態である場合には、
前記副変速機を高速ギヤ段へ切り換える変速制御手段と
を、含むことにある。
【0006】
【作用】このようにすれば、シフトレバーが前進レンジ
へ操作されており、しかも車両が登坂路停止状態である
と判断される場合には、変速制御手段によって副変速機
が高速ギヤ段へ切り換えられる。副変速機は、高速側ギ
ヤ段に切り換えられた状態ではその出力軸の反転が一方
向クラッチにより阻止されるように構成されているか
ら、車両の後退がその一方向クラッチにより防止され
る。
【0007】
【発明の効果】したがって、急な登坂路において車両の
発進操作が行われる場合に、ブレーキペダルを操作して
いた足が離れてアクセルペダルを操作する間でも車両の
後退が阻止されるために車両は停止状態から発進できる
ので、ベルト式無段変速機の回転が反転せず、その反転
に起因する伝動ベルトのすべりが確実に防止される。
【0008】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳
細に説明する。
【0009】図2は、本発明の一実施例の制御装置が適
用されるFF車両用横置トランスアクスルの骨子図であ
り、図3はその制御装置の構成例を示すブロック線図で
ある。図2において、エンジン10の動力は、ロックア
ップクラッチ付フルードカップリング12、前後進切換
装置14、ベルト式無段変速機(以下、CVTという)
16、副変速機18、減速ギヤ装置20、および差動歯
車装置22を経て、駆動軸24に連結された車輪26へ
伝達されるようになっている。
【0010】フルードカップリング12は、エンジン1
0のクランク軸28と接続されているポンプ翼車30
と、そのポンプ翼車30からのオイルにより回転させら
れるタービン翼車32と、そのタービン翼車32に相対
回転不能に連結された出力軸34と、ダンパ36を介し
て出力軸34に設けられたロックアップクラッチ38と
を備えている。上記ポンプ翼車30には油圧ポンプ40
が連結されており、各部の油圧アクチュエータを作動さ
せるための油圧が発生させられるようになっている。上
記フルードカップリング12では、解放側油室46へ作
動油が供給され且つ係合側油室48内の作動油が排出さ
れると、ロックアップクラッチ38が解放され、反対
に、係合側油室48へ作動油が供給され且つ解放側油室
46の作動油が排出されると、ロックアップクラッチ3
8が係合させられて、クランク軸28と出力軸34とが
直結されるようになっている。
【0011】前後進切換装置14は、後述のシフトレバ
ー142の操作位置に従って前進ギヤ段または後進ギヤ
段に択一的に切り換えられるダブルピニオン型の遊星歯
車装置であって、CVT16を挟んで上記フルードカッ
プリング12と反対側に配設されている。フルードカッ
プリング12の出力軸34はCVT16の入力軸58の
軸心を挿通して反対側まで突き出しており、遊星歯車装
置は、その出力軸34に相対回転不能に設けられたサン
ギヤ50と、サンギヤ50と同心に設けられたリングギ
ヤ52と、それ等サンギヤ50およびリングギヤ52の
一方および他方と噛み合い且つ互いに噛み合う一対の遊
星ギヤ54および56と、それ等の遊星ギヤ54および
56を回転可能に支持するとともにCVT16の入力軸
58に相対回転不能に連結されたキャリア60とを備え
ている。上記サンギヤ50とキャリア60との間には多
板式の前進クラッチC1が設けられているとともに、リ
ングギヤ52とハウジング64との間には多板式の後進
ブレーキB1が設けられており、ハウジング64内の前
進用油圧アクチュエータ42および後進用油圧アクチュ
エータ44によってそれぞれ係合制御されるようになっ
ている。後進ブレーキB1が解放された状態において前
進クラッチC1が係合させられると、出力軸34とキャ
リア60とが相対回転不能に連結されて入力軸58が出
力軸34と一体的に回転させられ、前進クラッチC1が
解放されるとともに後進ブレーキB1が係合させられる
と、リングギヤ52の回転が阻止されるためキャリア6
0更には入力軸58が出力軸34と反対方向、すなわち
車両を後進させる方向へ変速比γFR(=出力軸34の回
転速度/入力軸58の回転速度)=−1+(リングギヤ
52の歯数ZR /サンギヤ50の歯数ZS )で減速回転
させられる。
【0012】CVT16は、上記入力軸58およびそれ
と平行な出力軸70を備えており、それ等の入力軸5
8、出力軸70には駆動側可変プーリ72、従動側可変
プーリ74がそれぞれ設けられているとともに、それら
の可変プーリ72、74間には伝動ベルト76が巻き掛
けられている。可変プーリ72および74は、入力軸5
8および出力軸70にそれぞれ固定された固定回転体7
8および80と、入力軸58および出力軸70にそれぞ
れ軸心方向の移動可能且つ軸まわりの相対回転不能に設
けられた可動回転体82および84とから成り、可動回
転体82および84がそれぞれその背面側に配設された
油圧アクチュエータ86および88によって軸心方向へ
移動させられることによりV溝幅、すなわち伝動ベルト
76の掛り径(有効径)が変化させられて、CVT16
の変速比γCVT (=入力軸58の回転速度Nin/出力軸
70の回転速度Nout )が変更されるようになってい
る。上記伝動ベルト76は、よく知られているように、
長手方向に重ねた状態で連ねられた多数のベルトブロッ
クと、それらベルトブロックを保持するための無端環状
のフープとから構成されている。
【0013】副変速機18はシングルピニオン型の遊星
歯車装置にて構成されており、出力軸70と同心まわり
の回転可能に配設されたサンギヤ90と、出力軸70に
相対回転不能に連結されたリングギヤ92と、それ等の
サンギヤ90およびリングギヤ92と噛み合わされた遊
星ギヤ94と、その遊星ギヤ94を回転可能に支持する
とともに第2出力軸96に相対回転不能に連結されたキ
ャリア98とを備えている。上記サンギヤ90とキャリ
ア98との間には多板式の高速段用クラッチC2が設け
られているとともに、サンギヤ90とハウジング64と
の間には一方向クラッチ102および多板式の低速段用
ブレーキB2が直列に設けられている。高速段用クラッ
チC2および低速段用ブレーキB2はそれぞれ高速段用
油圧アクチュエータ106および低速段用油圧アクチュ
エータ108によって係合制御されるようになってい
る。低速段用ブレーキB2が係合させられることにより
成立させられた低速ギヤ段において、一方向クラッチ1
02は、正トルク駆動状態ではサンギヤ90のリングギ
ヤ92と反対方向の回転を阻止するが、負トルク駆動
(エンジンブレーキ)状態では、そのリングギヤ92と
同じ方向への回転を許容して駆動輪26の回転力をエン
ジン10側へ伝達する動力伝達経路を解放するものであ
る。したがって、高速段用クラッチC2が解放されると
ともに低速段用ブレーキB2が係合されると、低速ギヤ
段が成立させられる。この状態では、CVT16の出力
軸70が車両を前進させる方向へ回転させられると、キ
ャリア98および第2出力軸96は出力軸70の回転方
向と同じ方向へ、変速比γAT(=出力軸70の回転速度
/第2出力軸96の回転速度)=1+(サンギヤ90の
歯数ZS /リングギヤ92の歯数ZR )で減速回転させ
られる。逆に、低速段用ブレーキB2が解放されるとと
もに高速段用クラッチC2が係合されると、高速ギヤ段
が成立させられる。この状態では、サンギヤ90とキャ
リア98とが相対回転不能に連結されるため、かかる遊
星歯車装置は一体回転させられるようになり、第2出力
軸96は変速比γAT=1で出力軸70と同じ方向へ回転
させられる。なお、前進時には低速段用ブレーキB2を
係合させたまま高速段用クラッチC2を係合させること
によっても変速段を切り換えることができる。
【0014】上記第2出力軸96には第1歯車110が
設けられており、中間軸112に設けられた第2歯車1
14と噛み合わされている。中間軸112は、第2出力
軸96の軸心bと平行な軸心cまわりの回転可能に配設
されているとともに、差動歯車装置22の大径歯車11
6と噛み合わされた第3歯車118を備えている。第2
歯車114は第1歯車110よりも大径で、第3歯車1
18は第2歯車114よりも小径であり、これ等の第1
歯車110、第2歯車114、および第3歯車118に
よって前記減速ギヤ装置20が構成されている。差動歯
車装置22は、駆動軸24と直交する軸まわりに回転可
能に支持され且つ大径歯車116と一体的に回転する一
対の差動小歯車120と、その差動小歯車120と噛み
合い且つ駆動軸24に連結された一対の差動大歯車12
2とを備えている。したがって、減速ギヤ装置20から
伝達された動力は、差動歯車装置22において左右の駆
動軸24へ均等に分配された後、左右の前輪(駆動輪)
26へ伝達される。
【0015】図3において、エンジン10の図示しない
吸気配管に設けられたスロットルセンサ130は、図示
しないスロットル弁の開度θthを表す信号を電子制御装
置132へ供給する。また、その吸気配管に設けられた
アイドルスイッチ131は、そのスロットル弁が略全閉
状態であるアイドル位置となったことを示すオン信号を
電子制御装置132ヘ供給する。また、たとえばイグナ
イタなどに設けられたエンジン回転センサ134は、エ
ンジン10の回転速度Ne を表す信号を電子制御装置1
32へ供給する。また、ハウジング64に設けられた入
力軸回転センサ136および出力軸回転センサ138
は、CVT16の入力軸58の回転速度Ninおよび出力
軸70の回転速度Nout を表す信号を電子制御装置13
2へそれぞれ供給する。また、駆動軸24、すなわち前
輪26の回転を検出するためにハウジング64に設けら
れた車速センサ140は、車速Vに対応する信号を電子
制御装置132へ供給する。また、操作位置センサ14
4はシフトレバー142の操作位置Ps を表す信号を電
子制御装置132へ供給する。さらに、ブレーキスイッ
チ143は、ブレーキペダル145が操作されたときに
ブレーキの作動を表す信号を電子制御装置132へ供給
する。
【0016】電子制御装置132は、CPU146、R
AM148、ROM150、および図示しないインター
フェースなどからなる所謂マイクロコンピュータを備え
ており、CPU146は、RAM148の一時記憶機能
を利用しつつ予めROM150に記憶されたプログラム
に従って上記入力信号を処理し、CVT16の変速比制
御、フルードカップリング12のロックアップクラッチ
38の係合制御、副変速機18の変速段切換制御のため
に、第1電磁弁152、第2電磁弁154、第3電磁弁
156、第4電磁弁158、第5電磁弁160、第6電
磁弁162を駆動する。
【0017】油圧制御回路170は、特願平3−182
979号の明細書および図面に記載のものと同様であっ
て、シフトレバー142により切り換えられる図示しな
いマニュアル弁を備え、シフトレバー142がP、Nレ
ンジへ切り換えられた場合には、前進用油圧アクチュエ
ータ42および後進用油圧アクチュエータ44内の作動
油がマニュアル弁により排出されるが、シフトレバー1
42がRレンジへ操作された場合には、後進用油圧アク
チュエータ44に作動油が供給されて後進ブレーキB1
が係合させられる。反対に、シフトレバー142がD、
S、Lレンジへ操作された場合には、前進用油圧アクチ
ュエータ42に作動油が供給されて前進クラッチC1が
係合させられる。
【0018】図4は、シフトレバー142の操作位置お
よび第6電磁弁162の作動状態の組み合わせに関連し
て油圧制御回路170により制御される、前進クラッチ
C1および後進ブレーキB1、高速段用クラッチC2お
よび低速段用ブレーキB2の作動状態を示している。図
において、シフトレバー142がN(ニュートラル)レ
ンジに操作されると、副変速機18の高速段用クラッチ
C2が係合される。なお、Nレンジでは、前後進切換装
置14の前進クラッチC1および後進ブレーキB1が解
放状態であれば、その前後進切換装置14においてCV
T16への動力伝達が遮断されるため、副変速機18の
高速段用クラッチC2および低速段用ブレーキB2の作
動状態は係合でも解放でも差支えないのであるが、Nレ
ンジからR(リバース)レンジまたはD(ドライブ)レ
ンジへの切換のために一個の摩擦係合装置を作動させる
だけでよいこととなって切換制御が容易となるので、N
レンジでは図に示すように高速段用クラッチC2が係合
状態とされるのである。また、図に示すように、シフト
レバー142がNレンジからDレンジへ操作された場合
には、その切換操作に所定時間遅れて高速段用クラッチ
C2が解放されるとともに低速段用ブレーキB2が係合
され、車両の沈み込みが緩和されるようになっている。
また、シフトレバー142がDレンジに操作されてから
所定時間が経過すると、低速段用ブレーキB2の係合状
態のままで第6電磁弁162の作動に応じて高速段用ク
ラッチC2が係合させられる。
【0019】前記電子制御装置132では、CVT16
の変速比制御、ロックアップクラッチ38の係合制御、
CVT16の急減速制御、張力制御圧制御、副変速機1
8の変速段切換制御などが実行される。CVT16の変
速比制御では、たとえば、燃費および運転性が得られる
最適曲線上に沿ってエンジン10が作動するように第1
電磁弁152および第2電磁弁154が駆動されて変速
比γCVT が調節される。また、ロックアップクラッチ3
8の係合制御では、たとえば、予め記憶された関係から
車速Vおよびスロットル弁開度θthに基づいて係合領域
か否かが判断され、係合領域であると判断された場合に
は第4電磁弁158がオフとされた状態で第3電磁弁1
56がオンとされ、解放領域であると判断された場合に
は第4電磁弁158がオフとされた状態で第3電磁弁1
56もオフとされる。また、車両の急停止に先立つCV
T16の急減速制御では、第1電磁弁152および第2
電磁弁154が共にオン状態とされて急減速変速モード
とされるとともに、上記第3電磁弁156がオフとされ
ると共に第4電磁弁158がオンとされることにより、
ロックアップクラッチ38が速やかに解放される。ま
た、張力制御圧制御では、たとえば、二次側の油圧アク
チュエータ88に作用される張力制御圧Pbeltが伝動ベ
ルト76のすべりが生じない範囲で小さな値となる目標
圧が得られるように予め記憶された関係から第5電磁弁
160が制御される。
【0020】次に、電子制御装置132による副変速機
18の変速段切換制御を、図5のフローチャートを用い
て詳しく説明する。先ず、ステップSF1ではフラグF
h の内容が「1」であるか否かが判断される。このフラ
グFh はその内容が「1」であるときに車両の後退を阻
止するヒルホールドモードに入っていることを示すもの
である。このステップSF1の判断が否定された場合に
は、ステップSF2において副変速機18の通常の変速
制御が実行される。すなわち、たとえば図6および図7
に示す予め記憶された関係から実際のスロットル弁開度
θthと変速比γ CVT 或いは車速Vに基づいて変速判断が
行われ、切り換えるべきギヤ段を成立させるための変速
指令が電子制御装置132から出力される。たとえば、
変速判断結果が低速ギヤ段から高速ギア段への切換えで
あれば第6電磁弁162がオン状態とされ、高速ギヤ段
から低速ギヤ段であれば第6電磁弁162がオフ状態と
される。
【0021】続くステップSF3では、シフトレバー1
42の操作位置がD、2、Lなどの前進走行レンジであ
るか否かが判断される。このステップステップSF3の
判断が否定された場合にはステップSF10においてフ
ラグFh の内容が「0」にリセットされるが、肯定され
た場合には、ステップSF4において車速Vが予め設定
された判断基準値VO より低いか否かが判断される。こ
の判断基準値VO は、車両が実質的に停止状態であるか
否かを判断するためのものであり、零に近似した値が設
定される。このステップステップSF4の判断が否定さ
れた場合にはステップSF10においてフラグFh の内
容が「0」にリセットされるが、肯定された場合には、
ステップSF5においてアイドルスイッチ131がオン
状態であるか否かが判断される。このステップSF5
は、スロットル弁開度に対応するアクセルペダルの操作
量に基づいて運転者の加速意志の有無を判断するための
ものである。
【0022】上記ステップSF5の判断が否定された場
合にはステップSF10においてフラグFh の内容が
「0」にリセットされるが、肯定された場合には、ステ
ップSF6において再びフラグFh の内容が「1」であ
るか否かが判断される。このステップSF6の判断が否
定された場合には、ステップSF7においてブレーキの
操作が所定時間to 保持されたか否かが判断される。こ
のステップSF7の判断基準値である所定時間to は、
車両が登坂路にて停止した状態での特徴である比較的長
時間の持続的ブレーキ操作であるか否かを判定するため
の値であり、たとえば1乃至3秒程度の値が設定され
る。このステップSF7の判断が否定された場合には前
記ステップSF10が実行されるが、肯定された場合に
は、続くステップSF8においてフラグFh の内容が
「1」にセットされる。そして、ステップSF9におい
て第6電磁弁162がオン状態とされて副変速機18の
ギヤ段が高速ギヤ段に切り換えられる。上記のように一
旦フラグFh の内容が「1」にセットされると、次のサ
イクルではステップSF1およびSF6の判断が肯定さ
れるので、ステップSF2、SF7、およびSF8の実
行が回避される。
【0023】上述のように、本実施例によれば、シフト
レバー142が前進レンジへ操作されており、車速Vが
判断基準値VO より低い車両の停止状態であり、アイド
ルスイッチ131がオン状態であって運転者の発進加速
意志が無く、しかもブレーキペダル145が所定時間t
o 以上持続的に操作されている場合には、第6電磁弁1
62がオン状態に切り換えられて副変速機18が高速ギ
ヤ段に切り換えられる。すなわち、シフトレバー142
が前進レンジへ操作されており、登坂路停止状態検出手
段に対応ステップSF4およびSF7の判断が共に肯定
されると、変速制御手段に対応するステップSF9によ
り副変速機18が高速ギヤ段に切り換えられる。そし
て、このように副変速機18が高速ギヤ段へ切り換えら
れて高速段用クラッチC2が係合させられると、図4に
示すように低速側ブレーキB2が係合状態のままである
ので、それら高速段用クラッチC2および低速側ブレー
キB2の係合により、副変速機18の第2出力軸96は
一方向クラッチ102の作用により逆回転が阻止され
て、登坂路での車両の後退が阻止される。すなわち、登
坂路での車両のヒルホールドが行われるのである。
【0024】したがって、本実施例によれば、急な登坂
路において車両の発進操作が行われる場合に、ブレーキ
ペダル145を操作していた足が離れてアクセルペダル
を操作する期間でも車両の後退が阻止されて車両は停止
状態から発進できるため、CVT16の回転が反転せ
ず、その反転に起因する伝動ベルト76のすべりが確実
に防止される。
【0025】また、本実施例によれば、車両の通常走行
中にセンサなどの誤動作によりステップSF9が実行さ
れて、高速段用クラッチC2および低速側ブレーキB2
が共に係合されたとしても、副変速機18のロックが発
生せず、車両の走行に支障が生じない利点がある。ま
た、この場合には、副変速機18が高速ギヤ段に維持さ
れることになるが、変速比γcvt が小さくなる方向であ
るので、エンジンの過回転も防止される。
【0026】次に、本発明の他の実施例を説明する。な
お、以下の説明において前述の実施例と共通する部分に
は同一の符号を付して説明を省略する。
【0027】図8に示す実施例は、図5に示す実施例に
比較して、ステップSF5の判断が否定された後であっ
てステップSF10が実行される前に、スロットル弁開
度θthが判断基準値θo より小さいか否かを判断するス
テップSF11と、CVT16の変速比γcvt がその最
大値γmax に到達しているか否かを判断するステップS
F12とが加えられている点において異なっている。上
記判断基準値θo は、傾斜角φである登坂路において車
両が後退を開始することができるスロットル弁開度であ
り、たとえば、傾斜角φ、車両単体の重量に乗車人数や
トランク等に積載される荷物を含めた総車両重量W、C
VT16の変速比γcvt を変数とする予め記憶された関
数からそれら実際の傾斜角φ、総車両重量W、変速比γ
cvt に基づいて予め算出される値である。上記ステップ
SF11の判断が肯定された場合にはステップSF6以
下が実行されるので、たとえアクセルペダルが操作され
ていても登坂路に停止している車両の後退が開始するよ
うなスロットル弁開度よりも小さい場合には、前記ヒル
ホールドが行われるのである。また、上記ステップSF
12の判断が否定された場合にもステップSF6以下が
実行されるので、CVT16の変速比γcvt がその最大
値γmax に戻っていない場合、すなわち駆動力が充分に
得られない場合にも、後退するおそれがあるから前記ヒ
ルホールドが行われるのである。
【0028】以上、本発明の一実施例を図面に基づいて
詳細に説明したが、本発明は他の態様で実施することも
できる。
【0029】例えば、前述の実施例では、ステップSF
4およびSF7により車両の登坂路停止状態が検出され
ていたが、そのステップSF7に替えて路面傾斜角度セ
ンサにより検出される傾斜角度φが所定値以上であるこ
とを判断するステップが設けられてもよい。
【0030】また、前述の実施例のステップSF5で
は、スロットル弁開度θthがアイドル開度に対応するも
のであるか否かにより判断されてもよい。また、アクセ
ルペダル操作量を直接検出する操作量センサを設け、そ
のアクセルペダル操作量が所定の判断基準値より小さい
か否かにより判断されてもよい。
【0031】また、前述の実施例のステップSF7で
は、ブレーキが所定時間to 以上操作されたことが判断
されるが、ブレーキ操作力或いはブレーキフルードの圧
力が略一定であって所定時間to 以上操作されたことが
判断されるようにしてもよい。このようにすれば、登坂
路における車両の停止状態が一層正確に判断され得る。
【0032】その他一々例示はしないが、本発明は当業
者の知識に基づいて種々の変更,改良を加えた態様で実
施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の要旨を説明する図である。
【図2】本発明の一実施例が適用される車両用動力伝達
装置の骨子図である。
【図3】図2の実施例のに適用される制御装置の構成を
説明するブロック線図である。
【図4】図2および図3の実施例において、シフトレバ
ーの操作位置および第6電磁弁の作動状態の組合わせに
より得られるギヤ段を説明する図表である。
【図5】図3の電子制御装置の作動の要部である副変速
機の変速制御作動を説明するフローチャートである。
【図6】図5のフローチャートにおいて用いられる予め
記憶された関係を説明する図である。
【図7】図5のフローチャートにおいて用いられる予め
記憶された関係を説明する図である。
【図8】本発明の他の実施例における図5に相当する図
である。
【符号の説明】
16 ベルト式無段変速機 18 副変速機 142 シフトレバー 144 操作位置センサ(操作位置検出手段) ステップSF4,SF7 登坂路停止状態検出手段 ステップSF9 変速制御手段
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // F16H 59:10 8207−3J 59:66 8207−3J

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有効径が可変の一対の可変プーリに伝動
    ベルトが巻き掛けられたベルト式無段変速機と、該ベル
    ト式無段変速機の後段に配設されて高速側ギヤ段および
    低速側ギヤ段に選択的に切り換えられる副変速機とを備
    え、該副変速機が高速側ギヤ段に切り換えられた状態で
    は該副変速機の出力軸の反転が一方向クラッチにより阻
    止される形式の車両において、該車両の後退を防止する
    装置であって、 シフトレバーの操作位置を検出する操作位置検出手段
    と、 車両の登坂路停止状態であることを検出する登坂路停止
    状態検出手段と、 前記シフトレバーが前進走行レンジに操作されており、
    車両が登坂路停止状態である場合には、前記副変速機を
    高速ギヤ段へ切り換える変速制御手段とを、含むことを
    特徴とする副変速機およびベルト式無段変速機を備えた
    車両の後退防止装置。
JP3359695A 1991-12-26 1991-12-26 副変速機およびベルト式無段変速機を備えた車両の後退防止装置 Pending JPH05180302A (ja)

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