JPH09303550A - 車両における発進制御方法 - Google Patents

車両における発進制御方法

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JPH09303550A
JPH09303550A JP8122941A JP12294196A JPH09303550A JP H09303550 A JPH09303550 A JP H09303550A JP 8122941 A JP8122941 A JP 8122941A JP 12294196 A JP12294196 A JP 12294196A JP H09303550 A JPH09303550 A JP H09303550A
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Shoji Ota
庄次 太田
Takahiro Matsuda
高弘 松田
Haruhiko Yoshikawa
晴彦 吉川
Toshiyuki Yumoto
俊行 湯本
Katsuhisa Aoshima
克久 青嶋
Kazuhiro Ueda
和弘 上田
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60WCONJOINT CONTROL OF VEHICLE SUB-UNITS OF DIFFERENT TYPE OR DIFFERENT FUNCTION; CONTROL SYSTEMS SPECIALLY ADAPTED FOR HYBRID VEHICLES; ROAD VEHICLE DRIVE CONTROL SYSTEMS FOR PURPOSES NOT RELATED TO THE CONTROL OF A PARTICULAR SUB-UNIT
    • B60W2552/00Input parameters relating to infrastructure
    • B60W2552/15Road slope, i.e. the inclination of a road segment in the longitudinal direction

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  • Control Of Transmission Device (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 無段変速機を備えた車両において後進発進モ
ード等の特定の発進モードが検出されたときに、その発
進を適切な変速比で行えるようにする。 【解決手段】 ベルト式無段変速機Tのドライブプーリ
12を支持するインプットシャフト6にシングルプラネ
タリ式の前後進切換機構19を設けるとともに、ドリブ
ンプーリ14を支持するアウトプットシャフト9に発進
用クラッチ28を設ける。前後進切換機構19の減速比
が1.0になる前進発進時には、ベルト式無段変速機T
の変速比をLOWにした後に発進用クラッチ28を係合
させて発進を行うが、前記減速比が1.0より大きくな
る後進発進時には、ベルト式無段変速機Tの変速比をL
OWからOD側にシフトアップしにした後に発進用クラ
ッチ28を係合させて発進を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エンジンに接続さ
れたインプットシャフトと、駆動輪に接続されたアウト
プットシャフトと、インプットシャフト及びアウトプッ
トシャフト間に設けられた無段変速機と、無段変速機及
び駆動輪間に設けられた発進用クラッチとを備えた車両
に関し、特にその発進制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ベルト式無段変速機を備えた車両におい
て、前進走行レンジと後進走行レンジとを切り換えるた
めにプラネタリギヤ式の前後進切換機構を採用すること
は良く行われている。このようなプラネタリギヤ式の前
後進切換機構には、相互に噛合する一対のプラネタリギ
ヤの一方をサンギヤに噛合させ、他方をリングギヤに噛
合させたダブルプラネタリギヤ式のものと、各プラネタ
リギヤをサンギヤ及びリングギヤに同時に噛合させたシ
ングルプラネタリギヤ式のものとがあるが、コスト削減
のために構造が簡単な前記シングルプラネタリギヤ式の
ものを採用すると次のような問題が発生する。
【0003】即ち、前進発進時にフォワードクラッチで
サンギヤとリングギヤとを結合すると前後進切換機構の
減速比は1.0になるが、後進発進時にリバースブレー
キでキャリヤの回転を拘束すると前後進切換機構の減速
比は1.0よりも大きくなって減速が行われてしまう。
このように前後進切換機構の減速比が1.0よりも大き
くなるとベルト式無段変速機に過剰なトルクが作用して
耐久性に影響がある。そこで、特開昭63−87332
号公報に記載されたものは、後進発進時に発進用クラッ
チを係合させると同時にベルト式無段変速機の変速比を
LOWからOD側にシフトアップすることにより、前後
進切換機構及びベルト式無段変速機を含む全体の変速比
を前進発進時の変速比を同じになるように制御し、ベル
ト式無段変速機に過剰な負荷が作用しないようにしてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで上記従来のも
のは、発進用クラッチがエンジンとベルト式無段変速機
との間に配置されているため、発進用クラッチを係合し
てベルト式無段変速機を駆動しないと変速比を制御する
ことができず、そのために後進発進時に発進用クラッチ
の係合とベルト式無段変速機のシフトアップとを同時に
行っている。このとき、何らかの理由でベルト式無段変
速機のシフトアップが遅れて発進用クラッチが先に係合
すると、ベルト式無段変速機に過剰なトルクが作用して
耐久性に影響が及ぶ問題がある。
【0005】本発明は前述の事情に鑑みてなされたもの
で、後進発進モード等の特定の発進モードが検出された
ときに、その発進を適切な変速比で適切に行うことを目
的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載された発明は、エンジンに接続され
たインプットシャフトと、駆動輪に接続されたアウトプ
ットシャフトと、インプットシャフト及びアウトプット
シャフト間に設けられた無段変速機と、無段変速機及び
駆動輪間に設けられた発進用クラッチとを備えた車両に
おいて、車両の発進時に検出し得る発進モードを複数種
設け、発進時に検出した特定の発進モードに基づいて無
段変速機を特定の変速比に制御した後に発進を行うこと
を特徴とする。
【0007】また請求項2に記載された発明は、請求項
1の構成に加えて、前記無段変速機がシングルプラネタ
リギヤ式の前後進切換機構を備えており、この前後進切
換機構の減速比が1よりも大きくなる後進発進モードが
検出されたときに無段変速機をシフトアップ側に制御す
ることを特徴とする。
【0008】また請求項3に記載された発明は、請求項
1の構成に加えて、前記発進モードが雪路発進を行うた
めの雪路発進モードを含み、雪路発進モードが検出され
たときに無段変速機をシフトアップ側に制御することを
特徴とする。
【0009】また請求項4に記載された発明は、請求項
1の構成に加えて、前記発進モードが登坂発進を行うた
めの登坂発進モードを含み、登坂発進モードが検出され
たときに無段変速機をシフトダウン側に制御することを
特徴とする。
【0010】また請求項5に記載された発明は、請求項
1の構成に加えて、前記発進モードが軽重量発進を行う
ための軽重量発進モードを含み、軽重量発進モードが検
出されたときに無段変速機をシフトアップ側に制御する
ことを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、添
付図面に示した本発明の実施例に基づいて説明する。
【0012】図1〜図9は本発明の一実施例を示すもの
で、図1はベルト式無段変速機の全体構成図、図2は図
3〜図5のマップ、図3は図2のA部拡大図、図4は図
2のB部拡大図、図5は図2のC部拡大図、図6は後進
発進時の作用を説明するフローチャート、図7はLOW
発進時と2ND発進時との相違を説明するタイムチャー
ト、図8はLOW発進時と2ND発進時との相違を説明
する変速特性図、図9はメインルーチンのフローチャー
トである。
【0013】図1〜図5に示すように、車両用のベルト
式無段変速機Tは、左サイドカバー1及び右サイドカバ
ー2により挟まれたトランスミッションケース3を備え
ており、このトランスミッションケース3に左右のボー
ルベアリング4,5によりインプットシャフト6の左右
両端が支持されるとともに、左カバー1及びトランスミ
ッションケース3にそれぞれローラベアリング7及びボ
ールベアリング8によりアウトプットシャフト9の左右
両端が支持される。エンジンEのクランクシャフト10
の右端は、フライホイール付きダンパー11を介してイ
ンプットシャフト6の左端に接続される。
【0014】インプットシャフト6に支持されたドライ
ブプーリ12は、該インプットシャフト6に対して相対
回転自在な固定側プーリ半体121 と、この固定側プー
リ半体121 に対して軸方向摺動自在な可動側プーリ半
体122 とを備える。可動側プーリ半体122 は、油室
13に作用する油圧により固定側プーリ半体121 との
間の溝幅が可変である。アウトプットシャフト9に支持
されたドリブンプーリ14は、該アウトプットシャフト
9に一体に形成された固定側プーリ半体141と、この
固定側プーリ半体141 に対して軸方向摺動自在な可動
側プーリ半体142 とを備える。可動側プーリ半体14
2 は、油室15に作用する油圧により固定側プーリ半体
141 との間の溝幅が可変である。そしてドライブプー
リ12とドリブンプーリ14との間に、2条のストラッ
プに多数の押し駒を装着した無端ベルト16が巻き掛け
られる。
【0015】トランスミッションケース3と右カバー2
との間に延出するインプットシャフト6の右端に、前進
変速段を確立する際に係合してインプットシャフト6の
回転を同方向にドライブプーリ12に伝達するフォワー
ドクラッチ17と、後進変速段を確立する際に係合して
インプットシャフト6の回転を逆方向にドライブプーリ
12に伝達するリバースブレーキ18とを備えた、シン
グルプラネタリギヤ式の前後進切換機構19が設けられ
る。
【0016】前後進切換機構19の構造を説明すると、
インプットシャフト6と一体に回転するクラッチインナ
ー20にサンギヤ21が一体に形成されており、クラッ
チインナー20に相対回転自在に支持したプラネタリキ
ャリヤ22に、前記サンギヤ21に噛合する複数のプラ
ネタリギヤ23…が支持される。ドライブプーリ12の
固定側プーリ半体121 と一体に回転するクラッチアウ
ター24に、前記プラネタリギヤ23…が噛合するリン
グギヤ25が形成される。
【0017】フォワードクラッチ17は油室26に作用
する油圧で係合し、その係合によって前記クラッチイン
ナー20とクラッチアウター24とを結合する。その結
果、サンギヤ21とリングギヤ25とが一体化され、イ
ンプットシャフト6にドライブプーリ12が結合され
る。リバースブレーキ18は油室27に作用する油圧で
係合するもので、その係合によって前記プラネタリキャ
リヤ22をトランスミッションケース3に結合する。そ
の結果、プラネタリキャリヤ22の回転が拘束され、イ
ンプットシャフト6の回転はクラッチインナー20、サ
ンギヤ21、プラネタリギヤ23…、リングギヤ25及
びクラッチアウター24を経てドライブプーリ12に伝
達される。このとき、ドライブプーリ12の回転方向は
インプットシャフト6の回転方向に対して逆方向にな
り、その回転数は次式で示す減速比Iで減速される。
【0018】I=Zr/Zs>1 Zr;リングギヤの歯数 Zs;サンギヤの歯数 本実施例では、I=1.7に設定される。
【0019】アウトプットシャフト9の左端に設けられ
る発進用クラッチ28は、アウトプットシャフト9にボ
ールベアリング29,29で相対回転自在に支持した第
1中間ギヤ30を、アウトプットシャフト9と一体のド
リブンプーリ14の固定側プーリ半体141 に結合す
る。左カバー1及びトランスミッションケース3にボー
ルベアリング31及びローラベアリング32で支持した
中間軸33に、前記第1中間ギヤ30に噛合する第2中
間ギヤ34が設けられる。
【0020】左カバー1及びトランスミッションケース
3にディファレンシャル35のギヤボックス36がボー
ルベアリング37,38を介して支持されており、その
ギヤボックス36に設けた入力ギヤ39に、前記中間軸
33に設けた第3中間ギヤ40が噛合する。ギヤボック
ス36にピニオンシャフト41を介して支持した一対の
ピニオン42,42に、ギヤボックス36に相対回転自
在に支持した左車軸43及び右車軸44の先端に設けた
サイドギヤ45,46が噛合する。左車軸43及び右車
軸44の先端にそれぞれ駆動輪W,Wが接続される。
【0021】図1から明らかなように、電子制御ユニッ
トUeにはドライブプーリ12の回転数NDRを検出する
ドライブプーリ回転数センサ52と、ドリブンプーリ1
4の回転数DNを検出するドリブンプーリ回転数センサ5
3と、図示せぬセレクトレバーがリバースレンジを選択
したこと検出するリバーススイッチ54と、車体重量を
検出する車体重量センサ55と、道路の勾配(車体の前
後傾斜角)を検出する勾配センサ56と、通常発進モー
ド及び雪路発進モードを選択するモード切換スイッチ5
7とからの信号が入力される。電子制御ユニットUeは
前記各センサ及びスイッチからの信号に基づいて後述す
る複数の発進モードを検出し、その検出結果に基づいて
油圧制御ユニットUhに制御信号を出力する。油圧制御
ユニットUhは、前記ドライブプーリ12及びドリブン
プーリ14の溝幅、即ちベルト式無段変速機Tの変速比
と、フォワードクラッチ17の係合状態と、リバースブ
レーキ18の係合状態と、発進用クラッチ28の係合状
態とを制御する。
【0022】次に、前述の構成を備えた本発明の実施例
の作用について説明する。
【0023】セレクトレバーでフォワードレンジを選択
すると、電子制御ユニットUeからの指令で先ずフォワ
ードクラッチ17が係合して前後進切換機構19のクラ
ッチインナー20とクラッチアウター24とを結合し、
インプットシャフト6にドライブプーリ12を一体に結
合する。続いて発進用クラッチ28が係合してエンジン
Eのトルクが駆動輪W,Wに伝達され、車両は前進発進
する。このとき、前後進切換機構19での減速比はイン
プットシャフト6にドライブプーリ12が一体に結合さ
れているために1.0になり、またベルト式無段変速機
Tの変速比はLOWレシオの2.5に設定されているた
め、全体の変速比は1.0×2.5=2.5になってエ
ンジンEのトルクの2.5倍のトルクが発進用クラッチ
28に伝達される。
【0024】セレクトレバーでリバースレンジを選択す
ると、図6のフローチャートに示すように、ステップS
1でリバーススイッチ54からの信号を受けた電子制御
ユニットUeが後進発進モードを検出し、ステップS2
でリバースブレーキ18が係合して前後進切換機構19
のプラネタリキャリヤ22をトランスミッションケース
3に結合して回転を拘束する。これにより、ドライブプ
ーリ12の回転方向はインプットシャフト6の回転方向
に対して逆方向になり、且つその減速比はフォワードク
ラッチ17の係合時の1.0から前記減速比I=1.7
に変化する。続いて、ステップS3でベルト式無段変速
機Tの変速比を前進発進/のLOWレシオである2.5
から1.47へとODレシオに向けてシフトアップす
る。前記レシオ1.47は前進発進時のLOWレシオ
2.5を前記減速比I=1.7で除算した値に相当す
る。ベルト式無段変速機Tの変速比はドライブプーリ回
転数センサ52で検出したドライブプーリ回転数NDR
ドリブンプーリ回転数センサ53で検出したドリブンプ
ーリ回転数NDNで除算することにより検出可能である。
【0025】ベルト式無段変速機Tをシフトアップする
とき、発進用クラッチ28は未だ係合しておらず車両は
停止状態にあるが、アウトプットシャフト14に設けた
発進用クラッチ28よりもエンジンE側に位置するベル
ト式無段変速機TはエンジンEのトルクで空転状態にあ
るため、ベルト式無段変速機Tの前記シフトアップは支
障無く行うことができる。
【0026】続いて、ステップS4で発進用クラッチ2
8が係合し、エンジンEのトルクが駆動輪W,Wに伝達
されて車両は後進発進するが、前述したように前後進切
換機構19での減速比はリバースブレーキ18の係合に
より1.7になっており、且つベルト式無段変速機Tの
変速比はシフトアップにより1.47になっているた
め、トータルの変速比は1.7×1.47=2.5にな
り、前進発進時の変速比と等しくなる。
【0027】而して、ダブルプラネタリギヤ式の前後進
切換機構に代えてシングルプラネタリギヤ式の前後進切
換機構19を採用したことによる問題点、つまりリバー
スブレーキ18を係合させる後進発進時の変速比が、フ
ォワードクラッチ17を係合させる前進発進時の変速比
よりも大きくなる問題点を解消することができる。しか
も、ベルト式無段変速機Tのシフトアップが完了した後
に発進用クラッチ28を係合させるので、シフトアップ
が完了する前に発進用クラッチ28が係合してベルト式
無段変速機Tや発進用クラッチ28に過大なトルクが作
用することがない。
【0028】尚、上述したリバースブレーキ18の係合
(ステップS2)及びベルト式無段変速機Tのシフトア
ップ(ステップS3)は時間をずらして行っても、同時
に行っても良いが、発進用クラッチ28を係合は必ずベ
ルト式無段変速機Tのシフトアップ完了後に行うことが
必要である。
【0029】また、雪路での発進時にモード切換スイッ
チ57を雪路発進モードに切り換えると電子制御ユニッ
トからの指令により、前進発進時であってもベルト式無
段変速機TのレシオがLOWレシオである2.5からO
D側にシフトアップされる。その結果、通常発進モード
での発進時(LOWレシオ)に比べて駆動輪W,Wに加
わるトルクが減少し、駆動輪W,Wを過剰スリップさせ
ることなくスムーズな発進が可能となる。
【0030】更に、急な上り坂での発進時に駆動輪W,
Wのトルクが不足すると車両のずり下がりが発生し易い
が、勾配センサ56の出力に基づいて電子制御ユニット
Ueが所定角度以上の上り坂における発進(登坂発進モ
ード)を検出すると、ベルト式無段変速機Tのレシオを
LOWレシオである2.5から更に反OD側にシフトダ
ウンした状態で発進用クラッチ28を係合させる。これ
により、駆動輪W,Wに加わるトルクを増加させて登坂
発進時の車両のずり下がりを防止することができる。
【0031】更にまた、車体重量センサ55で検出した
車体重量が所定値以下である場合には、電子制御ユニッ
トUeが軽重量発進モードを検出し、発進時にベルト式
無段変速機TのレシオをLOWからOD側にシフトアッ
プした状態で発進用クラッチ28を係合させ、これによ
り加速時のドライバビリティを向上させることができ
る。これを図7に基づいて説明すると、スロットル開度
θTHを一定にして発進を行い、加速の途中で一時的に
アクセルペダルを踏み込んでスロットル開度θTHをΔ
θTHだけ増加させた場合を考える。
【0032】車体重量が重い場合の発進(以下、LOW
発進という)でも、車体重量が軽い場合の発進(以下、
2ND発進という)でも、アクセルペダルの踏み込みに
応じてレシオがLOW側にシフトダウンされ、その分だ
け車速が増加する。しかしながら、そのときの車体加速
度の変化はLOW発進の場合のΔα1 に比べて2ND発
進の場合のΔα2 は小さくなり、ショックの少ないスム
ーズな加速が可能となる。
【0033】図8において、実線は通常のLOW発進を
行う場合の変速特性を示すもので、a点は発進用クラッ
チ28のミートポイントを示している。破線及び鎖線は
2ND発進を行う場合の変速特性を示すもので、破線は
前記LOW発進の場合と同じエンジン回転数でb点にお
いて発進用クラッチ28を係合させる場合に対応し、鎖
線は更に高いエンジン回転数でc点において発進用クラ
ッチ28を係合させる場合に対応している。このよう
に、2ND発進を行う場合に発進用クラッチ28を係合
させるエンジン回転数を変化させることにより、任意の
変速特性を得ることが可能となる。
【0034】上記各種の発進モードの作用を図9のフロ
ーチャートに基づいて纏めると、以下のようになる。
【0035】ステップS11でリバースレンジが選択さ
れるとステップS12でベルト式無段変速機Tの変速比
がLOWレシオから所定量だけシフトアップされ、ステ
ップS13で雪路発進モード(軽重量発進モードを含
む)が検出されるとステップS14でベルト式無段変速
機Tの変速比がLOWレシオから所定量だけシフトアッ
プされ、ステップS15で登坂発進モードが検出される
とステップS16でベルト式無段変速機Tの変速比がL
OWレシオから所定量だけシフトダウンされる。また、
前記ステップS11リバースレンジが選択されず、前記
ステップS13で雪路発進モード(軽重量発進モードを
含む)が検出されず、且つ前記ステップS15で登坂発
進モードが検出されない場合、つまり通常の前進発進が
行われる場合には、ベルト式無段変速機Tの変速比がL
OWレシオのままとなる。
【0036】而して、最初のループではステップS17
の答えがNOになって、ベルト式無段変速機Tの変速比
が前記それぞれの場合のレシオに固定されたレシオ固定
モードで発進が行われる。2回目以降のループではステ
ップS17の答えがYESになってステップS18に移
行し、そこで車速が所定値(例えば、5km/h)を越
えると、或いはステップS19でスリップ率が所定値
(例えば、70%)を越えると、前記固定モードから変
速モードに切り換えられてベルト式無段変速機Tのシフ
トアップ或いはシフトダウンが許容される。
【0037】尚、発進用クラッチ28の係合量制御によ
るクリープ力制御が設定されている場合には、図9に示
す固定モード以下のルーチンでクリープ力制御が実行さ
れる。即ち、ステップS11,S13,S15の各条件
の判別によるシフトアップ或いはシフトダウンが行われ
る際には、クリープ力制御を継続したまま所定量の変速
が行われる。その後、ドライバーによりアクセルペダル
が踏み込まれると、ステップS18,S19の条件を判
別しながら発進用クラッチ28の係合量制御から変速制
御へと順次制御が行われてゆく。
【0038】以上、本発明の実施例を詳述したが、本発
明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行う
ことが可能である。
【0039】例えば、実施例では無段変速機としてベル
ト式無段変速機Tを例示したが、本発明はベルト式無段
変速機T以外の無段変速機に対しても適用することがで
きる。
【0040】
【発明の効果】以上のように、請求項1に記載された発
明によれば、車両の発進時に検出した特定の発進モード
に基づいて無段変速機を特定の変速比に制御した後に発
進を行うので、無段変速機の変速比が制御される前に発
進用クラッチが係合することがなくなり、常にその発進
モードに適した変速比で発進を行うことが可能となる。
【0041】また請求項2に記載された発明によれば、
無段変速機がシングルプラネタリギヤ式の前後進切換機
構を備えており、この前後進切換機構の減速比が1より
も大きくなる後進発進モードが検出されたときに無段変
速機をシフトアップ側に制御するので、後進発進時に無
段変速機や発進用クラッチに過大のトルクが作用するこ
とが防止される。
【0042】また請求項3に記載された発明によれば、
雪路発進モードが検出されたときに無段変速機をシフト
アップ側に制御するので、雪路発進時に駆動輪のトルク
を減少させ、駆動輪のスリップを防止してスムーズな発
進を可能とすることができる。
【0043】また請求項4に記載された発明によれば、
登坂発進モードが検出されたときに無段変速機をシフト
ダウン側に制御するので、登坂発進時に駆動輪のトルク
を増加させ、車両のずり下がりを防止してスムーズな発
進を可能とすることができる。
【0044】また請求項5に記載された発明によれば、
軽重量発進が検出されたときに無段変速機をシフトアッ
プ側に制御するので、アクセル開度が変化したときのシ
ョックを軽減してドライバビリティを向上させることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ベルト式無段変速機の全体構成図
【図2】図3〜図5のマップ
【図3】図2のA部拡大図
【図4】図2のB部拡大図
【図5】図2のC部拡大図
【図6】後進発進時の作用を説明するフローチャート
【図7】LOW発進時と2ND発進時との相違を説明す
るタイムチャート
【図8】LOW発進時と2ND発進時との相違を説明す
る変速特性図
【図9】メインルーチンのフローチャート
【符号の説明】
E エンジン T ベルト式無段変速機(無段変速機) W 駆動輪 6 インプットシャフト 9 アウトプットシャフト 19 前後進切換機構 28 発進用クラッチ
フロントページの続き (72)発明者 湯本 俊行 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 (72)発明者 青嶋 克久 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 (72)発明者 上田 和弘 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジン(E)に接続されたインプット
    シャフト(6)と、駆動輪(W)に接続されたアウトプ
    ットシャフト(9)と、インプットシャフト(6)及び
    アウトプットシャフト(9)間に設けられた無段変速機
    (T)と、無段変速機(T)及び駆動輪(W)間に設け
    られた発進用クラッチ(28)とを備えた車両におい
    て、 車両の発進時に検出し得る発進モードを複数種設け、発
    進時に検出した特定の発進モードに基づいて無段変速機
    (T)を特定の変速比に制御した後に発進を行うことを
    特徴とする、車両における発進制御方法。
  2. 【請求項2】 前記無段変速機(T)がシングルプラネ
    タリギヤ式の前後進切換機構(19)を備えており、こ
    の前後進切換機構(19)の減速比が1よりも大きくな
    る後進発進モードが検出されたときに無段変速機(T)
    をシフトアップ側に制御することを特徴とする、請求項
    1記載の車両における発進制御方法。
  3. 【請求項3】 前記発進モードが雪路発進を行うための
    雪路発進モードを含み、雪路発進モードが検出されたと
    きに無段変速機(T)をシフトアップ側に制御すること
    を特徴とする、請求項1記載の車両における発進制御方
    法。
  4. 【請求項4】 前記発進モードが登坂発進を行うための
    登坂発進モードを含み、登坂発進モードが検出されたと
    きに無段変速機(T)をシフトダウン側に制御すること
    を特徴とする、請求項1記載の車両における発進制御方
    法。
  5. 【請求項5】 前記発進モードが軽重量発進を行うため
    の軽重量発進モードを含み、軽重量発進モードが検出さ
    れたときに無段変速機(T)をシフトアップ側に制御す
    ることを特徴とする、請求項1記載の車両における発進
    制御方法。
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