JP2001330122A - 無段変速機を備えた車両の制御装置 - Google Patents

無段変速機を備えた車両の制御装置

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JP2001330122A JP2000152093A JP2000152093A JP2001330122A JP 2001330122 A JP2001330122 A JP 2001330122A JP 2000152093 A JP2000152093 A JP 2000152093A JP 2000152093 A JP2000152093 A JP 2000152093A JP 2001330122 A JP2001330122 A JP 2001330122A
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浩司 谷口
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良明 山本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 無段変速機を搭載した車両の運転状態あるい
は走行条件に適した変速特性を得ることのできる制御装
置を提供する。 【解決手段】 変速速度を変更可能な無段変速機が動力
源の出力側に連結され、通常の走行の際に選択されかつ
所定の変速比の幅を有する第1のシフトレンジと、設定
可能な変速比の幅もしくは動力源ブレーキの発生状態が
前記第1のシフトレンジとは異なる複数のシフトレンジ
とを選択可能な無段変速機を備えた車両の制御装置であ
って、前記第1のシフトレンジが選択されている場合の
変速速度と前記複数のいずれかのシフトレンジが選択さ
れている場合の変速速度とを異ならせる変速速度制御手
段(ステップS8,S9,S11)を有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、無段変速機を搭
載した車両における変速を制御する制御装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】周知のように無段変速機における変速比
は、機構上可能な範囲で任意に設定することができ、ま
た目標とする変速比に変更する速度は、油圧アクチュエ
ータなどの制御機器の許容範囲内で適宜の速度に設定す
ることができ、変速比の選択および変速速度の選択の点
で自由度が高い。また、変速比などの目標値に対して実
際の無段変速機の動作状態を追従させる追従性の点でも
選択の自由度が高い。そして、その変速比や変速速度も
しくは追従性の設定の仕方によって変速応答性や乗り心
地になどに大きく影響し、従来、その変速制御のための
装置として様々なものが提案されている。
【0003】すなわち、一例として、無段変速機の変速
比は、アクセル開度に代表される出力要求量と車速など
の車両の運転状態とに基づいて目標入力回転数を定め、
実入力回転数がその目標入力回転数に一致するように変
速比を変化させているが、アクセルペダルを大きく踏み
込むなどのことにより出力要求量が急激に増大した場合
に、目標入力回転数を直ちにその出力要求量に応じた値
に設定して変速を実行すると、急激に変速が生じてショ
ックが悪化するなどの不都合が生じる。そこで、特開平
8−334155号公報に一例が記載されているよう
に、車両の運転状態に基づいて定まる目標入力回転数に
対して一次遅れの目標入力回転数を設定し、実入力回転
数をその一次遅れの目標入力回転数に一致させるように
変速比を変化させる変速制御がおこなわれている。
【0004】したがって、このような変速制御では、一
次遅れの目標入力回転数に追従して実入力回転数が変化
するので、一次遅れの目標入力回転数の変化速度によっ
て変速速度がほぼ決まる。前述したように変速速度が速
すぎると、変速ショックや車両の安定性が悪化すること
があるが、変速速度に対する要求は、車両の運転状態に
応じて様々であり、変速速度を一定にしてしまうと、変
速の応答性の悪化やそれに起因する違和感を生じること
がある。前述した公報に記載されている発明では、その
ような不都合を解消するために、車速やスロットル開度
あるいはスロットル開度の変化率によって前記一次遅れ
の特性をを長くし、あるいは短くすることにより、良好
な変速感覚を得るようにしている。
【0005】また、特開平9−32899号公報の発明
では、意図した走行フィーリングを得るために、スポー
ツ走行モードでのパワーオン・ダウンシフト時に変速速
度を速くし、また反対にスポーツ走行モードでのパワー
オフ・アップシフト時に変速速度を遅くしている。さら
に、特開平11−201267号公報には、充分な応答
性を得るために、発進、定常、キックダウン、手動変
速、ブレーキなどに応じて、フィードバック制御のゲイ
ンを変更することが開示されている。そしてまた、特開
平3−189455号公報には、フィードバック制御の
応答遅れや変速比のハンチングを防止するために、フィ
ードバック制御の制御ゲインを、変速比の変化速度に応
じて補正するように構成した無段変速機の変速制御装置
が記載されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】無段変速機を搭載した
車両において変速を実行する要因や運転状況は、運転者
による出力の増大もしくは減少の要求操作がなされた場
合に限らず、手動による変速操作がなされた場合やある
いは変速比が運転状態に対して不適合であるためにこれ
を是正する場合など、きわめて多様である。そして、そ
れぞれの要因や運転状況毎に変速に対する要求もしくは
期待の内容が異なっているのが実情であり、上記従来の
車速やスロットル開度、パワーオン・オフの別、発進や
定常走行の別、キックダウンや手動変速の別、ブレーキ
操作の有無に応じて変速速度もしくはフィードバック制
御ゲインを変更するだけでは、必ずしも意図した変速を
実行し、あるいは変速を抑制することができず、未だ改
良の余地があった。
【0007】この発明は、上記の技術的課題に着目して
なされたものであり、車両の運転状態に即して変速を実
行し、あるいは実行しないように構成した無段変速機の
変速制御装置を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段およびその作用】上記の目
的を達成するために、請求項1の発明は、変速速度を変
更可能な無段変速機が動力源の出力側に連結され、通常
の走行の際に選択されかつ所定の変速比の幅を有する第
1のシフトレンジと、設定可能な変速比の幅もしくは動
力源ブレーキの発生状態が前記第1のシフトレンジとは
異なる第2のシフトレンジとを選択可能な無段変速機を
備えた車両の制御装置において、前記第1のシフトレン
ジが選択されている場合の変速速度と前記第2のシフト
レンジが選択されている場合の変速速度とを異ならせる
変速速度制御手段を有することを特徴とする制御装置で
ある。
【0009】したがって請求項1の発明では、通常の走
行の際に選択される第1のシフトレンジ以外の第2のシ
フトレンジが選択されて設定された場合、その第2のシ
フトレンジでの変速比の変更すなわち変速が生じると、
その変速速度が、第1のシフトレンジの下での変速速度
とは異なったものとなり、一例として変速速度が速くな
る。その結果、前記第2のシフトレンジを選択した運転
者の意図を反映した変速が実行される。
【0010】また、請求項2の発明は、変速速度を変更
可能で、かつ複数の変速段を手動操作によって選択でき
るシフトモードを有するとともに、いずれかの変速段が
所定の変速比幅を有する無段変速機を備えた車両の制御
装置において、前記シフトモードが選択された状態で手
動操作によらない変速比の変更が生じているときの変速
速度を、前記シフトモードが選択されていないときの変
速速度とは異ならせる変速速度制御手段とを有すること
を特徴とする制御装置である。
【0011】したがって請求項2の発明では、手動操作
によって所定の変速段が選択された場合、その変速段が
所定の変速比幅を有することにより、車両の運転状態な
どによって変速が生じる。その際の変速速度が、前記変
速段を選択するシフトモードが設定されていない場合の
変速速度とは異なる速度となる。一例として前記変速段
の範囲内での変速の変速速度が遅くなる。その結果、変
速操作に伴わない変速が実感されることがなく、違和感
を回避できる。
【0012】さらに、請求項3の発明は、変速速度を変
更可能で、かつ所定の条件が成立することにより変速比
を所定の変速比に固定する無段変速機を備えた車両の制
御装置において、前記変速比を固定することの判断が成
立したことに伴う変速速度を、その判断が成立しない場
合の変速速度とは異なる変速速度に設定する変速速度制
御手段を有することを特徴とする制御装置である。
【0013】したがって請求項3の発明では、変速比を
固定するべき状態になると、変速速度が他の場合より速
い速度に設定される。そのため、一例として固定するべ
き変速比に向けた変速を迅速に生じさせることができ、
目的とする状態を早期に達成することができる。
【0014】さらにまた、請求項4の発明は、設定可能
な変速比の幅が互いに異なる複数の変速比領域が設けら
れ、それらの変速比領域を手動操作に基づいて選択して
設定する無段変速機を備えた車両の制御装置において、
前記手動操作に基づいて変速比領域を選択して変更する
ことに基づく変速中の変速速度を、変速比領域の変更に
基づく変速以外の変速の際の変速速度とは異ならせる変
速速度制御手段を有することを特徴とする制御装置であ
る。
【0015】したがって請求項4の発明では、変速比領
域の変更に伴う変速と、変速比領域が設定されている状
態におけるその変速比領域の範囲内での変速とが生じ
る。そして、前者の変速比領域の変更に伴う変速の際に
は、変速比領域の範囲内での変速の場合とは異なった速
度で変速が実行される。一例として変速速度が速くな
る。その結果、意図した変速が迅速に生じて応答の遅れ
感が回避され、また反対に所定の変速比領域内での意図
しない変速を実感しにくくなり、違和感を回避できる。
【0016】そして、請求項5の発明は、登坂路もしく
は降坂路を走行することが検出された場合に変速を抑制
する登降坂制御が実行される無段変速機を備えた車両の
制御装置において、前記登降坂制御の開始時における変
速速度を、登降坂制御が実行されているときの変速速度
とは異ならせる変速速度制御手段を有することを特徴と
する制御装置である。
【0017】したがって請求項5の発明では、登坂路も
しくは降坂路を走行することが検出されることにより、
変速を抑制する登降坂制御が実行され、その場合に変速
比が変化することがある。その変速速度が、登降坂制御
に移行することに伴う変速以外の変速の際の変速速度と
は異なり、独自に設定された変速速度となるので、登降
坂制御への移行が速すぎたり、あるいは反対に遅すぎた
りすることによる違和感を回避することができる。
【0018】またさらに、請求項6の発明は、動作状態
を目標とする動作状態に追従させる追従性を変更可能な
無段変速機を備えた車両の制御装置において、発進時の
動作状態として予め定めた動作状態とは異なる動作状態
で発進することが検出された場合に、前記予め定めた動
作状態とは異なる動作状態で発進することが検出されな
い場合とは前記追従性を異ならせる追従性制御手段を備
えていることを特徴とする制御装置である。
【0019】したがって請求項6の発明では、発進時に
おける無段変速機の動作状態(例えば変速比)が、発進
時に本来設定されているべき動作状態とは異なっている
場合、動作状態を目標とする動作状態に追従して変更さ
せる追従性が、本来の動作状態が設定されている状態で
の通常の発進時とは異なったものとなる。一例として、
動作状態がゆっくり変化するように追従性が設定され
る。その結果、本来の動作状態とは異なる状態での急激
な動作状態に変更やそれに起因する異常を未然に回避す
ることができる。
【0020】そしてまた、請求項7の発明は、動作状態
を目標とする動作状態に追従させる追従性を変更可能な
無段変速機を備えた車両の制御装置において、前記無段
変速機の出力側から相対的に大きいトルクが入力される
可能性のあることが検出された場合に、前記相対的に大
きいトルクが入力される可能性のあることが検出されな
い場合とは、前記追従性を異ならせる追従性制御手段を
備えていることを特徴とする制御装置である。
【0021】したがって請求項7の発明では、無段変速
機の出力側から入力されるトルクは、無段変速機の制御
に関して、多くの場合、外乱となるので、そのような入
力トルクが大きい場合には、目標とする動作状態に対す
る追従性が、出力側からの入力トルクがない場合あるい
は小さい場合とは異なったものとなる。一例として追従
性が低くなる。その結果、外乱による動作状態の変動を
抑制もしくは回避することができる。
【0022】そしてさらに、請求項8の発明は、動作状
態を目標とする動作状態に追従させる追従性を変更可能
な無段変速機を備えた車両の制御装置において、前記無
段変速機の動作状態の変更を抑制する制御が実行されて
いることが検出された場合に、前記動作状態を抑制する
制御が実行されていない場合とは、前記追従性を異なら
せる追従性制御手段を備えていることを特徴とする制御
装置である。
【0023】したがって請求項8の発明では、動作状態
を維持する制御が実行されている場合には、車両の状況
の変更に伴う目標とする動作状態に一時的な変動が生じ
ても、それに追従せずに既存の動作状態を維持するよう
に制御することが可能になる。すなわち動作状態を維持
する制御が容易になる。
【0024】また、請求項9の発明は、設定可能な変速
比の幅が互いに異なる複数の変速比領域が設けられ、い
ずれかの変速比領域が選択された場合に該変速比領域内
の目標とする変速比に実際の変速比を追従して変更さ
せ、かつその追従性を変更可能な無段変速機を備えた車
両の制御装置において、前記いずれかの変速比領域内で
の目標とする変速比に対する実際の変速比の追従性を、
前記変速比領域が選択されていない場合とは異ならせる
追従性制御手段を備えていることを特徴とする制御装置
である。
【0025】したがって請求項9の発明では、手動操作
することにより変速比領域が変更され、そのように所定
の変速比領域が設定された状態では、目標とする動作状
態に対する追従性が、他の場合とは異なったものとな
り、一例として追従性が低下する。その変速比領域で
は、ある程度の変速比幅があるので、目標入力回転数や
目標変速比などの目標とする動作状態に追従して入力回
転数や変速比などの動作状態が追従して変更されるが、
その変更は、変速比領域の変更とは異なり、手動操作に
基づくものではないので、迅速な変更が生じないことに
より違和感となることが回避される。
【0026】そしてまた、請求項10の発明は、動作状
態を目標とする動作状態に追従させる追従性を変更可能
な無段変速機を備えた車両の制御装置において、前記車
両が停止前の状態であることが検出された場合に、前記
車両が停止前の状態にない場合とは、前記追従性を異な
らせる追従性制御手段を備えていることを特徴とする制
御装置である。
【0027】したがって請求項10の発明では、車両が
停車する前の状態になると、目標入力回転数や目標変速
比などの無段変速機の目標とする動作状態に対する追従
性が、停車前の状態ではないときとは異なったものとな
る。一例として追従性が高くなり、目標とする動作状態
と実際の動作状態との乖離が少なくなる。その結果、車
両が停止した場合には、次の発進に備えた動作状態(例
えば変速比)が設定される。
【0028】またさらに、請求項11の発明は、要求駆
動量に基づいて設定すべき動作状態が変更され、その設
定すべき目標とする動作状態に対して実際の動作状態を
追従させ、さらにその追従性を変更可能な無段変速機を
備えた車両の制御装置において、前記要求駆動量の変更
に基づいて動作状態を変更すべきことが検出された場合
に、前記要求駆動量の変更に基づかないで動作状態を変
更すべきことが検出された場合とは、前記追従性を異な
らせる追従性制御手段を備えていることを特徴とする制
御装置である。
【0029】したがって請求項11の発明では、要求駆
動量が変化した場合に無段変速機の動作状態が変更され
ることがあり、その場合の目標とする動作状態に対する
追従性が、動作状態を変更させる操作に基づいて動作状
態を変更させるなどの他の要因による変更の際の追従性
とは異なったものとなる。一例として追従性が低下させ
られる。その結果、要求駆動量のみの変更を意図してい
る場合に無段変速機の動作状態が変化するなどのことに
なる違和感を回避することができる。
【0030】そして、請求項12の発明は、運転状態に
基づいて設定すべき動作状態が変更され、その設定すべ
き目標とする動作状態に対して実際の動作状態を追従さ
せ、さらにその追従性を変更可能な無段変速機を備えた
車両の制御装置において、前記車両が走行慣性力により
被駆動されている場合に、前記車両が被駆動されていな
い場合とは、前記追従性を異ならせる追従性制御手段を
備えていることを特徴とする制御装置である。
【0031】したがって請求項12の発明では、走行中
に要求駆動量を低下させると、走行慣性力によって車両
が駆動される被駆動状態となる。その状態で無段変速機
の動作状態を変更するべき条件が成立すると、目標とす
る動作状態に対して追従して動作状態が変更されるが、
その追従性が、他の場合とは異なった追従性とされる。
一例として追従性が高くなる。その結果、被駆動状態の
まま車両が停止するとしても、無段変速機の動作状態が
停止時もしくはそれに続く発進時に設定されるべき動作
状態になり易く、車両の運転状態に併せて無段変速機の
動作状態を設定することができる。
【0032】
【発明の実施の形態】つぎにこの発明を具体例に基づい
て説明する。先ず、この発明が対象とする車両の動力伝
達系統の一例を説明すると、図6において、動力源1が
変速機構2に連結され、その変速機構2の出力軸3がデ
ィファレンシャル4を介して左右の駆動輪5に連結され
ている。ここで、動力源1は、ガソリンエンジンやディ
ーゼルエンジンなどの内燃機関あるいはモータなどの電
動機、さらにはこれら内燃機関と電動機とを組み合わせ
た装置など、車両に使用可能な種々の動力源を含む。以
下の説明では、動力源1として、燃料をシリンダの内部
に直接噴射し、その噴射量およびタイミングを制御する
ことにより均質燃焼や成層燃焼の可能ないわゆる直噴ガ
ソリンエンジン、あるいはスロットル開度を電気的に自
由に制御できる電子スロットルバルブを備えたガソリン
エンジンを採用した例を説明する。
【0033】このエンジン1は電気的に制御できるよう
に構成されており、その制御のためのマイクロコンピュ
ータを主体とする電子制御装置(E−ECU)6が設け
られている。この電子制御装置6は、少なくともエンジ
ン1の出力を制御するように構成されており、その制御
のためのデータとして出力軸回転数(エンジン回転数)
NE とアクセル開度PAなどの出力要求量とが入力され
ている。
【0034】この出力要求量は、要は、エンジン1の出
力の増大・減少のための信号であり、運転者が操作する
アクセルペダルなどの加減速操作装置7の操作量(アク
セル開度PA)信号やその操作量を電気的に処理して得
た信号を採用することができ、またそれ以外に、車速を
設定車速に維持するためのクルーズコントロールシステ
ム(図示せず)などからの出力要求量信号を含む。
【0035】また、変速機構2は、流体伝動機構8と、
前後進切換機構9と、無段変速機(CVT)10とから
構成されている。その流体伝動機構8は、要は、オイル
などの流体を介して入力側の部材と出力側の部材との間
でトルクを伝達するように構成された装置であって、一
例として、一般の車両に採用されているトルクコンバー
タを挙げることができる。また、この流体伝動機構8
は、直結クラッチ11を備えている。すなわち直結クラ
ッチ11は、入力側の部材と出力側の部材とを摩擦板な
どの機械的手段で直接連結するように構成されたクラッ
チであって、緩衝をおこなうためのコイルスプリングな
どの弾性体からなるダンパー12を備えている。なお、
車両が停止している状態であってもエンジン1を駆動さ
せ続けるために流体伝動機構8を設けている場合には、
車両の状態に基づいて自動的に断続される自動クラッチ
を、上記の流体伝動機構8に置換して使用することがで
きる。
【0036】その流体伝動機構8の入力部材がエンジン
1の出力部材に連結され、また流体伝動機構8の出力部
材が前後進切換機構9の入力部材に連結されている。こ
の前後進切換機構9は、一例としてダブルピニオン型遊
星歯車機構によって構成され、特には図示しないが、サ
ンギヤとキャリヤとのいずれか一方を入力要素とし、か
つ他方を出力要素とするとともに、リングギヤを選択的
に固定するブレーキ手段と、サンギヤおよびキャリヤな
らびにリンクギヤの3要素のうちのいずれか2つの回転
要素を選択的に連結して遊星歯車機構の全体を一体化す
るクラッチ手段とを備えている。すなわちそのクラッチ
手段を係合させることに前進状態を設定し、また前記ブ
レーキ手段を係合させることにより後進状態を設定する
ように構成されている。
【0037】図6に示してある無段変速機10は、その
入力側の部材の回転数と出力側の部材の回転数との比率
すなわち変速比を無段階に(連続的に)変化させること
のできる機構であり、ベルト式無段変速機やトロイダル
式無段変速機などを採用することができる。そのベルト
式無段変速機10の一例を図7を参照して簡単に説明す
ると、駆動側プーリー(プライマリープーリー)20
と、従動側プーリー(セカンダリープーリー)21と、
これらのプーリー20,21に巻き掛けられたベルト2
2とを備えている。これらのプーリー20,21のそれ
ぞれは、固定シーブ23,24と、その固定シーブ2
3,24に対して接近・離隔する可動シーブ25,26
とからなり、可動シーブ25,26を固定シーブ23,
24に対して接近する方向に押圧する油圧アクチュエー
タ27,28が設けられている。
【0038】上記の駆動側プーリー20が入力軸29に
取り付けられ、その入力軸29と平行に配置された出力
軸30に従動側プーリー21が取り付けられている。そ
して、従動側プーリー21における油圧アクチュエータ
28には、アクセル開度PAに代表される出力要求に基
づく要求駆動力に応じた油圧が供給され、トルクを伝達
するのに必要な張力をベルト22に付与するようになっ
ている。また、駆動側プーリー20の油圧アクチュエー
タ27には、入力軸29の回転数を目標入力回転数(す
なわちエンジン1の目標出力回転数)に一致させるため
の変速比となるように、油圧が給排されている。
【0039】すなわち、各プーリー20,21における
溝幅(固定シーブ23,24と可動シーブ25,26と
の間隔)を変化させることにより、各プーリー20,2
1に対するベルト22の巻き掛け半径が大小に変化して
変速が実行されるようになっている。より具体的には、
駆動プーリー20側の油圧アクチュエータ27に対して
給排する油圧を制御するソレノイドバルブ(図示せず)
が設けられており、そのソレノイドバルブに対する駆動
信号のデューティ比を、実入力回転数(もしくはエンジ
ン1の実際の出力回転数あるいはこれに対応する回転
数)と目標入力回転数との偏差に基づいてフィードバッ
ク制御することにより変速が実行されるようになってい
る。したがってその回転数偏差が大きいほど、変速速度
が速くなる。
【0040】したがって図7に示す無段変速機10で
は、駆動側プーリー20に対するベルト22の巻き掛け
半径が最小でかつ従動側プーリー21に対するベルト2
2の巻き掛け半径が最大の状態で、最低速側の変速比
(最大変速比)γmax が設定され、また、これとは反対
に駆動側プーリー20に対するベルト22の巻き掛け半
径が最大でかつ従動側プーリー21に対するベルト22
の巻き掛け半径が最小の状態で、最高速側の変速比(最
小変速比)γmin が設定される。なお、エンジン1のオ
ーバーレブを防止するために、またアイドリング状態を
維持するために、入力回転数NIN(もしくは目標入力回
転数NINT)の上限値および下限値が図8に示すように
設定されており、その範囲で変速比が制御されるように
構成されている。
【0041】上記の変速機構2における直結クラッチ1
1の係合・解放ならびに滑りを伴う半係合の各状態の制
御および前後進切換機構9での前後進の切り換えならび
に無段変速機10での変速比の制御は、基本的には、車
速やアクセル開度などで表される車両の運転状態に基づ
いて制御されるようになっている。その制御のためにマ
イクロコンピュータを主体として構成された電子制御装
置(T−ECU)13が設けられている。
【0042】この電子制御装置13は、前述したエンジ
ン用の電子制御装置6とデータ通信可能に連結される一
方、制御のためのデータとして車速SPDや変速機構2
の出力回転数No 、入力回転数NINなどのデータが入力
されている。また、変速機構2を停止状態(パーキング
ポジション:P)、後進状態(リバースポジション:
R)、中立状態(ニュートラルポジション:N)、車両
の運転状態に応じて変速比を自動的に設定して通常の走
行をおこなう自動前進状態(ドライブポジション:
D)、エンジン1のポンピングロスを制動力とする状態
(ブレーキポジション:B)ならびに所定値以上の高速
側の変速比の設定を禁止する状態(SDポジション)の
各状態(ポジション)を選択するレンジ切換装置14が
設けられており、このレンジ切換装置14が電子制御装
置13に電気的に連結されている。
【0043】上記の変速機構2は、自動変速モードと手
動変速モードとを選択できるように構成されており、そ
のモードの選択をおこなうためのモード選択装置15が
設けられている。このモード選択装置15は、人為的に
操作されて信号を電子制御装置13に出力する装置であ
って、前記のレンジ切換装置14に設けられたシフトレ
バーを移動させることにより動作させられるスイッチや
ステアリングホイールに設けられた押しボタンスイッチ
(それぞれ図示せず)などによって構成されている。
【0044】このモード選択装置15によって選択され
る自動変速モードは、車両の運転状態に応じて無段変速
機10の変速比が制御される変速の態様であり、その制
御の一例を簡単に説明すると、自動変速モードでは、ア
クセル開度などの出力要求量と車速などの走行条件とに
基づいて要求駆動力が演算され、その要求駆動力に基づ
いて要求出力が求められる。その要求出力を最適燃費の
運転状態で発生させるための回転数が目標出力回転数
(無段変速機10に対しては目標入力回転数)として求
められ、実際の入力回転数がその目標入力回転数となる
ように無段変速機10の変速比が制御される。また、要
求出力とエンジン回転数とに基づいて目標出力トルクが
算出され、エンジン1のスロットル開度がその目標出力
トルクを出力するように制御される。
【0045】これに対して手動変速モードは、人為的な
操作によって選択された所定の変速比となるように無段
変速機10の変速比が制御される変速の態様である。そ
の選択される所定の変速比は、無段変速機10で設定で
きる最大変速比γmax と最小変速比γmin との間で予め
定めた変速比であり、その例を図9に線図で示してあ
る。この図9に示す例は、前進6速の6つの変速段を選
択できるように構成した例であり、第1速(1st)は
無段変速機10で設定可能な最大変速比γmaxとされて
いる。また第2速(2nd)、第3速(3rd)、第4
速(4th)および第5速(5th)のそれぞれは、互
いに所定の間隔をあけた変速比として定められている。
そして、最もハイギヤ側の第6速(6th)は、第5速
の変速比から最小変速比γmin までの間のある程度の幅
を持った変速比の変速段として定められている。
【0046】すなわち第1速ないし第5速のいずれかの
ギヤ段を選択した場合には、それぞれに割り当てられた
特定の変速比が設定されるとともに、車両の運転状態が
変化してもその変速比が維持される。これに対して第6
速のギヤ段は、これが選択された場合、その変速比幅の
中のいずれかの変速比が設定され、かつ車両の運転状態
(例えばアクセル開度PA)が変化することに応じて変
速比が変更されるようになっている。なお、この第6速
での変速比の変更は、前述した自動変速モードでの変速
と同様に、要求駆動力に基づいて求められる目標入力回
転数となるように無段変速機10の変速比を変更する制
御であってよい。
【0047】手動変速モードでは、このように人為的操
作で変速比を選択する必要があるので、その変速比の選
択をおこなうシフト装置16が、前記電子制御装置13
およびモード選択装置15に接続して設けられている。
このシフト装置16は、上記のモード選択装置15によ
って手動変速モードが選択された場合に有効化される
(アクティブにされる)装置であって、上記の第1速な
いし第6速のそれぞれに対応して設けられた6つのスイ
ッチ、あるいは現在の変速比に対してアップシフトさせ
るスイッチおよびダウンシフトさせるスイッチ、さらに
はハイギヤ側の変速比を順次禁止するダウンレンジスイ
ッチおよび現在の変速比に対してハイギヤ側の変速比を
順次許可するアップレンジスイッチなどによって構成す
ることができる。
【0048】なお、シフト装置16をこのようなアップ
レンジスイッチおよびダウンレンジスイッチによって構
成した場合、選択されているローギヤ側の変速比の間で
の変速が、車両の運転状態の変化に基づいて生じ、ま
た、アップレンジスイッチを操作してハイギヤ側の変速
比を許可し、あるいはダウンレンジスイッチを操作して
ハイギヤ側の変速比を禁止することに伴ってアップシフ
トあるいはダウンシフトが生じることがある。
【0049】また、シフト装置16を構成するこの種の
スイッチは、シフトレバーを備えた前記レンジ切換装置
14にシフトレバーによって操作されるように設けても
よく、あるいは前記モード選択装置15と併せてステア
リングホイールに設けてもよく、その他、センターコン
ソールやインストルメントパネルなどに設けてもよい。
なお、特には図示しないが、発進時の変速比を最大変速
比より小さい変速比とするスノーモードを選択するスイ
ッチなどの操作部が設けられている。
【0050】さらにアンチロック・ブレーキ・システム
(ABS)31が設けられている。これは、駆動輪5と
他の車輪との回転数を検出するとともにその検出結果に
基づいて車体の速度を算出し、その算出された車体速度
と車輪の回転速度とを比較して車輪のスリップを検出
し、スリップが検出された車輪についての制動力を一時
的に低減して車輪のいわゆるロックを防止する装置であ
り、電子制御装置(ABS−ECU)32と、車輪の制
動力を調整するアクチュエータ33と図示しない回転数
センサとを主体として構成されている。
【0051】ここで、上記の無段変速機10を搭載した
車両で実行される変速制御について簡単に説明すると、
無段変速機10の変速を実行するにあたっては、先ず、
基本目標入力回転数NINCが求められる。これは、例え
ばアクセル開度PAで代表される出力要求量と車速で代
表される走行状態となどの運転状態に基づいて、例えば
燃費が最小となるエンジン回転数として求められ、ある
いは前述したレンジ切換装置14を手動操作することに
より、もしくは前述したシフト装置16を手動操作する
ことにより設定される。
【0052】その基本目標入力回転数NINCに対して目
標入力回転数NINTが求められる。これは、具体的に
は、基本目標入力回転数NINCに対して一次遅れの回転
数として求められ、下記の式で演算できる。 NINT(i)=NINT(i-1)+DNINT(i) DNINT(i)=KN1 ×(NINC(i)−NINT(i))+KN2 なお、KN1 およびKN2 は係数である。したがって目標
入力回転数NINTは、所定の勾配(もしくは速度)DNIN
Tをもって基本目標入力回転数NINCに向けて次第に変化
させられ、その勾配(もしくは速度)DNINTが基本目標
入力回転数NINCと目標入力回転数NINTとの偏差に基づ
いて求められる。したがって回転数偏差が大きいほど、
また係数KN1が大きいほど、変速速度が速くなる。な
お、係数KN1および勾配(もしくは速度)DNINT(i)の
ガード値(上限値もしくは下限値)は、車速SPDやア
クセル開度PA、実入力回転数NINのマップ値として設
定されている。また、係数KN1については後述する。
【0053】無段変速機10の変速比は、上記の目標入
力回転数NINTに対して実入力回転数NINが一致するよ
うに制御される。その制御は、目標入力回転数NINTと
実入力回転数NINとの回転数偏差を制御偏差としたフィ
ードバック制御によっておこなわれ、具体的には、前述
した駆動プーリー20側の油圧アクチュエータ27に接
続されたソレノイドバルブ(図示せず)に対する信号の
デューティ比を制御することにより実行される。そのデ
ューティ比DSFTFBは一例として、 DSFTFB=KMNL×KTHO×KRATIO×KNOUT×KPSFT×|
NINT−NIN| の演算式で算出できる。なお、KMNL,KTHO,KRATI
O,KNOUTのそれぞれは、変速比およびアクセル開度、
油温、変速比、出力回転数に基づいて定まる係数(ゲイ
ン)であり、その例を図11に示してある。またKPSFT
は、変速の状況に基づいて定まる係数である。
【0054】すなわち、実入力回転数NINは、目標入力
回転数NNINT に対して上記の勾配(速度)DSFTFB を
もって追従して変化し、最終的には基本目標入力回転数
NINC に一致されられる。その場合、変速比が大きけれ
ば、ゲインが相対的に小さく設定されて実入力回転数N
INの目標入力回転数NINT に対する追従性が低下させら
れる。加減速要求に対する応答性を変速比の大小に関わ
らず全体として可及的に均等にするためである。なお、
アクセル開度PAが数%の状態でのゲインを0%でのゲ
インより小さくしてあるのは、駆動力が正負の間(被駆
動と駆動との間)で変化する過程で変速の追従性を低下
させてショックが生じないようにするためである。ま
た、油温が高いほど、ゲインが大きい値に設定される。
油圧機器の応答性に合わせた制御をおこなうためであ
る。さらに、出力回転数NOUT が高いほど、ゲインが小
さく設定される。前述したベルト式無段変速機10では
ベルト22の動きが低回転数ほど鈍いので、これを制御
で是正するためである。なお、係数KPSFTについては後
述する。
【0055】さらに、上記の車両では、登降坂路を走行
する際に登降坂制御が実行されるように構成されてい
る。この登降坂制御は、登坂路もしくは降坂路を走行し
ていることが、アクセル開度や加速度などの車両の運転
状態から判断された場合に、アップシフトを禁止もしく
は抑制する制御である。したがってこの登降坂制御が実
行されることによっても、目標入力回転数NINTが設定
され、変速が生じることがある。
【0056】上述したよう前記無段変速機10を搭載し
た車両における変速は、車両の運転状態の変更、シフト
レンジもしくはシフトモードの変更、手動よる変速操作
などによって生じ、またその変速が生じるシフトレンジ
やモードがそれぞれ異なっている場合があり、さらに車
両の運転状態によって変速が抑制され、もしくは変速比
が変化しないように制御される。すなわち、変速の要因
や要求される変速内容は多岐にわたる。そこでこの発明
に係る上記の無段変速機10を対象とした制御装置は、
変速の生じる際の車両の運転状態や変速を生じさせる要
因などに応じて変速速度や目標入力回転数NINTに対す
る実入力回転数NINの追従性を設定するように構成され
ている。
【0057】図1はその制御の一例を示すフローチャー
トである。ここに示す制御例は、基本目標入力回転数N
INC に対する目標入力回転数NINCの一次遅れの長さを
適宜に設定して変速速度を好適化するように構成した制
御例であり、前述したドライブポジション(Dレンジ)
が選択されている状態で採用される係数KN1(=KND)
に対して、シフトレンジや運転状態などに応じて異なる
係数KN1の値を採用するように構成されている。また併
せて、Dレンジでの勾配(以下、変速速度と記す)DNI
NTのガード値DD に対して、シフトレンジや運転状態な
どに応じて異なるガード値を採用するように構成されて
いる。
【0058】そこで、図1に示す制御例では、Bレンジ
が選択されているか否か(ステップS1)、SDレンジ
が選択されているか否か(ステップS2)、ステアリン
グホイールに設けられているスイッチ(それぞれ図示せ
ず)によってレンジもしくは変速段を選択するステアシ
フトモードが選択されているか否か(ステップS3)、
後進走行するためのRレンジが選択されているか否か
(ステップS4)、発進加速時か否か(ステップS
5)、最大変速比より小さい変速比を発進時の変速比と
し、あるいはこれと併せてもしくはこれに替えて、電子
スロットルバルブなどによってスロットル開度を一時的
に絞ってエンジントルクを低下させるスノーモードが選
択されている否か(ステップS6)、駆動輪5がスリッ
プしたことが検出されて変速比を固定もしくは変化を抑
制する変速比固定制御が実行されているか否か(ステッ
プS7)が判断される。これらの判断の順序は適宜でよ
い。
【0059】そして、Bレンジが選択されていることに
よりステップS1で肯定的に判断された場合には、一次
遅れ係数KN1としてKNBが採用され、同時に変速速度D
NINTのガード値としてDB が採用される(ステップS
8)。以下同様に、SDレンジが選択されている場合に
は、一次遅れ係数KN1としてKNSDが採用され、同時に
変速速度DNINTのガード値としてDSDが採用される(ス
テップS9)。ステアシフトモードが選択されている場
合には、一次遅れ係数KN1としてKNSTが採用され、同
時に変速速度DNINTのガード値としてDSTが採用される
(ステップS10)。Rレンジが選択されている場合に
は、一次遅れ係数KN1としてKNRが採用され、同時に変
速速度DNINTのガード値としてDR が採用される(ステ
ップS11)。発進加速時であることが検出された場合
には、一次遅れ係数KN1としてKNHが採用され、同時に
変速速度DNINTのガード値としてDH が採用される(ス
テップS12)。スノーモードが選択されている場合に
は、一次遅れ係数KN1としてKNS が採用され、同時に
変速速度DNINTのガード値としてDSNが採用される(ス
テップS13)。変速比固定制御が実行されることが検
出された場合には、一次遅れ係数KN1としてKNHL が採
用され、同時に変速速度DNINTのガード値としてDHLが
採用される(ステップS14)。そして、これらのいず
れでもない場合には、Dレンジで採用されるKNDが一次
遅れ係数KN1とされ、かつ変速速度DNINTのガード値が
Dレンジでのガード値DD とされる(ステップS1
5)。
【0060】その一次遅れ係数KN1として採用される値
の大小の関係の一例を示せば、ダウンシフトの場合の値
としては、 KNHL>KNH>KNB>KNSD>KNR>KND>KNSN>KNST の順であり、また、アップシフトの場合の値としては、 KNHL>KNR>KNH>KND>KNSN>KNSD=KNB>KNST の順である。
【0061】すなわちBレンジは、エンジンブレーキを
効かせるシフトレンジであり、このBレンジが選択され
ていることは、ダウンシフトの発生を意図し、かつ目標
とする変速比を強く要求しているものと判断されるの
で、ダウンシフトの際の変速速度を速くするために一次
遅れの係数KN1が大きい値に設定される。また、SDレ
ンジは、所定の高速側の変速比を禁止(カット)したレ
ンジであり、Bレンジほどではないにしても、ダウンシ
フトを意図し、目標とする変速比の達成を要求している
ものと判断されるので、Dレンジが選択されている通常
時よりもダウンシフトの際の変速速度が速くなるように
一次遅れの係数KN1が大きい値に設定される。アップシ
フトは、BレンジやSDレンジを選択した意図とは反対
の変速になるので、変速速度を緩速とするべく、一次遅
れ係数KN1がDレンジが選択されている通常時に比較し
て小さく設定される。
【0062】これに対してステアシフトが選択されてい
る状態では、シフトレンジもしくは変速段を手動操作に
よって選択するものの、その時点の変速比は既に選択さ
れた変速比であるから、その状態で更に変速のための手
動操作が実行されない限り、その時点の変速比を維持す
ることが要求されているものと判断される。したがって
例えば図9に示す第6速(6th)が選択されている場
合、車両の運転状態に基づいて変速比が所定の範囲で変
化することが可能であるが、そのような運転状態に基づ
く変速は、運転者が積極的には意図していないので、変
速速度を遅くするように一次遅れ係数KN1が小さい値に
設定される。
【0063】後進走行するためのRレンジでは、走行速
度が制限されているので、基本目標入力回転数NINC が
ほぼ規定されていてそれ以上に基本目標入力回転数NIN
Cを変化させることがないので、目標入力回転数NINCが
その基本目標入力回転数NINCに迅速に一致するよう
に、一次遅れの係数KN1が、Dレンジが選択されている
通常時に比較して大きい値に設定される。
【0064】発進加速時では、変速比が大きく、また車
速やエンジン回転数の変化が大きいので、変速速度を速
くして所定の変速比やエンジン回転数を得るべく、アッ
プシフトおよびダウンシフトのいずれの場合であっても
一次遅れ係数KN1としてDレンジが選択されている通常
時に比較して大きい値が採用される。
【0065】スノーモードは、いわゆる低μ路において
駆動輪5のスリップを防止するために、駆動トルクを抑
制し、また駆動トルクの変化を抑制することを目的とし
たシフトモードであるから、変速が生じるとしても、ゆ
っくりとした変速となるように、一次遅れの係数KN1と
して、Dレンジが選択されている通常時に比較して小さ
い値が採用される。
【0066】ステップS7の判断は、駆動輪5のスリッ
プなどが生じることによって、変速比を固定すべきか否
かの判断をおこなうステップであり、したがってこのス
テップS7で肯定的に判断された場合に、変速可能な状
態から変速比を固定する状態への変化が生じることにな
る。したがってこの場合は、固定すべき変速比を迅速に
達成するために、一次遅れ係数KN1としてDレンジが選
択されている通常時に比較して大きい値が採用される。
【0067】このように図1に示す制御では、選択され
ているシフトレンジや車両の運転状態に応じた変速速度
が設定されるので、変速速度を一律に設定した場合に比
較して変速応答性が良好になり、もしくは意図しない変
速が抑制されるので、ドライバビリティが向上するとと
もに違和感を解消することができる。
【0068】ところで、上記の無段変速機10を備えて
いる車両では、シフトレンジもしくはシフトモードを手
動操作によって切り換えたことに伴う変速と、その切り
換え操作によって変更して設定されたシフトレンジもし
くはシフトモードにおける運転状態の変化に伴う変速と
の二種類の変速がある。これらの変速は、その発生の要
因が異なっているので、変速応答性に対する要求も互い
に異なっている。さらに、手動操作によるシフトレンジ
もしくはシフトモードの切り換えも、選択可能なシフト
レンジが複数存在するので、それぞれの切り換えのパタ
ーンに応じて変速応答性に対する要求が異なっている。
【0069】そこでこの発明に係る制御装置は、手動操
作に伴う変速中(マニュアルシフト変速中)での変速を
図2に示すように制御する。すなわち先ず、マニュアル
シフト変速中か否かが判断される(ステップS21)。
このステップS21で否定的に判断された場合には、特
に制御をおこなうことなくこのルーチンを抜け、したが
ってDレンジが選択されている通常時の変速速度が設定
され、あるいは既に説明した図1に示す制御が実行され
る。
【0070】これに対してステップS21で肯定的に判
断された場合には、その変速が如何なるシフト操作に基
づくものかの判断がおこなわれる。すなわちマニュアル
シフトに起因する変速が、BレンジとDレンジとの間の
シフト操作に起因する変速か否か(ステップS22)、
DレンジとSDレンジとの間のシフト操作に起因する変
速か否か(ステップS23)、SDレンジとBレンジと
の間のシフト操作に起因する変速か否か(ステップS2
4)、前述したステアシフト操作に基づく変速か否か
(ステップS25)、ステアシフトモードへの移行もし
くはステアシフトモードからの復帰に基づく変速か否か
(ステップS26)が順に判断される。なお、これらの
判断の順序は適宜に変えてよい。
【0071】そして、BレンジとDレンジとの間の切り
換えに伴う変速であることにより、ステップS22で肯
定的に判断された場合には、一次遅れ係数KN1としてK
DBが採用され、同時に変速速度DNINTのガード値として
DDB が採用される(ステップS27)。以下同様に、
DレンジとSDレンジとの間の切り換えに伴う変速であ
る場合には、一次遅れ係数KN1としてKDSDが採用さ
れ、同時に変速速度DNINTのガード値としてDDSDが採
用される(ステップS28)。SDレンジとBレンジと
の間の切り換えに伴う変速である場合には、一次遅れ係
数KN1としてKSDBが採用され、同時に変速速度DNINT
のガード値としてDSDB が採用される(ステップS2
9)。ステアシフトモードでの手動操作に基づく変速の
場合には、一次遅れ係数KN1としてKSTCNG が採用さ
れ、同時に変速速度DNINTのガード値としてDSTCNG が
採用される(ステップS30)。さらに、ステアシフト
モードへの移行もしくは復帰に基づく変速の場合には、
一次遅れ係数KN1としてKSTONOFFが採用され、同時に
変速速度DNINTのガード値としてDSTONOFF が採用され
る(ステップS31)。そして、前記ステップS26で
否定的に判断された場合には、特に制御をおこなうこと
なくこのルーチンを抜ける。
【0072】これらステップS27ないしステップS3
1で設定される一次遅れ係数KN1の値は、全て異なって
いてもよく、あるいはいずれかが同じ値であってもよい
が、その値は、変速を生じさせる要因に応じて設定され
ている。また、アップシフトとダウンシフトとで異なっ
た値としてもよい。
【0073】したがって図2のステップS22ないしス
テップS26のいずれかの手動操作をおこなったことに
伴う変速は、その手動操作によって表さられる運転者の
意図を反映した変速速度のものとなる。そのため、目標
とする変速比が、制御の遅れや過剰な速さを生じずに設
定され、その結果、ドライバビリティが向上し、また変
速制御に対する違和感を解消することができる。
【0074】上述したシフトレンジやシフトモードなど
の変速が実行される運転形態あるいは変速環境の変更に
伴う変速と、その変更の前もしくは変更後における変速
との変速速度を異ならせる制御と同様な制御は、登降坂
制御に関してもおこなうことができる。図3はその例を
示しており、前述した登降坂制御に移行する場合と、登
降坂制御中とで変速速度を異ならせるように構成した例
である。
【0075】すなわち、図3において、登降坂制御移行
時か否かが、先ず、判断される(ステップS41)。こ
れは、アクセル開度PAや加速度などに基づいて判断す
ることができ、車両が登坂路もしくは降坂路に差し掛か
ったことによりステップS41で肯定的に判断される
と、前述した一次遅れ係数KN1としてKHILIK が採用さ
れ、同時に変速速度DNINTのガード値としてDHILIK が
採用される(ステップS42)。
【0076】これに対して登降坂制御への移行時ではな
いことによりステップS41で否定的に判断された場合
には、登降坂制御中か否かが判断される(ステップS4
3)。このステップS43で否定的に判断された場合に
は、特に制御をおこなうことなくこのルーチンを抜け、
また登降坂制御中であることによりステップS43で肯
定的に判断された場合には、前述した一次遅れ係数KN1
としてKHIL が採用され、同時に変速速度DNINTのガー
ド値としてDHIL が採用される(ステップS44)。
【0077】上記の一次遅れ係数KN1として採用される
各値KHILIK ,KHIL は、互いに異なっている値であ
り、より具体的には、前者の値が相対的に大きい値(K
HILIK>KHIL )に設定されている。したがって登降坂
制御に移行する場合には、登降坂制御によって制限され
る変速比に向けた迅速な変速が生じ、車両の走行環境で
ある登降坂路に適した変速制御が開始される。すなわち
走行環境に適した駆動力あるいはエンジンブレーキ力を
迅速に得ることができるので、ドライバビリティが向上
する。
【0078】ところで、アクセル開度PAや車速SPD
などの車両の運転状態の変更に伴ってダウンシフトが生
じ、その状態でコースト状態に到った場合、エンジン回
転数の上昇を抑制するために変速比が小さくなる方向に
変化することがある。その場合、変速速度を抑制するこ
とが好ましい。図4はそのための制御の一例を示してい
る。
【0079】すなわち、ダウンシフトが判断され(ステ
ップS51)、かつコースト状態が判断された(ステッ
プS52)場合、変速速度を規定する一次遅れ係数KN1
として予め定めた所定値KCOSTが採用され、また同時に
変速速度DNINTのガード値としてDCOSTが採用される
(ステップS53)。その一次遅れ係数KN1として採用
される所定値KCOSTは、Dレンジでの通常の走行の際に
設定される値より小さい値である。したがってコースト
状態で変速が生じるとしても、かなりゆっくりとした変
速となり、運転者が変速を気づきにくくなるので、運転
者に違和感を与えることが回避される。なお、図4にお
いてダウンシフトが判断されない場合、およびコースト
状態でない場合には、特に制御をおこなうことなくこの
ルーチンを抜ける。
【0080】以上述べた制御は、基本目標入力回転数N
INCに対して一次遅れで目標入力回転数NINTを設定する
際の制御例であり、一次遅れ係数KN1を大きくすること
により変速速度を速くすることができる。これは、単位
時間あたりの目標入力回転数NINTの変化量を大きくす
るからである。しかしながら実際の入力回転数NINは、
目標入力回転数NINTとの偏差に基づいてフィードバッ
ク制御されるのであるから、そのフィードバック制御で
の制御量が小さい場合には、目標入力回転数NINTが変
化するものの実際の入力回転数NINがそれに充分には追
従せずに変速の遅れ感が生じ、あるいはショックが生じ
ることがある。また反対に、フィードバック制御量が相
対的に大きい場合には、無段変速機10の動作状態が不
必要に急速に変化してベルト22の滑りなどの異常の生
じることが考えられる。この点を考慮してこの発明に係
る制御装置は、目標入力回転数NINTに対する実入力回
転数NINの追従性、すなわち無段変速機10の動作状態
の追従性を、車両の運転状態に基づいて制御するように
構成されている。
【0081】図5はその制御の一例を示すフローチャー
トであって、変速を実行する油圧を決定するデューティ
比DSFTFBを求めるためのゲインすなわち係数KPSFT
を、車両の運転状態に基づいて決定するように構成され
ている。その車両の運転状態として、ベルト22の戻り
不良後の発進か否かの判断(ステップS61)、前述し
たABS31が作動中か否かの判断(ステップS6
2)、変速比変更制限制御中か否かの判断(ステップS
63)、手動による変速が可能なマニュアルシフト中か
否かの判断(ステップS64)、車両停止前での入力回
転数NINの制御中か否かの判断(ステップS65)、パ
ワーオフの状態でのアップシフト中か否かの判断(ステ
ップS66)、コースト中か否かの判断(ステップS6
7)がそれぞれおこなわれる。なお、これらの判断の順
序は適宜に変えてよい。
【0082】最初に挙げたベルト戻り不良状態での発進
とは、例えば車両が急停車したことにより、無段変速機
10の動作状態すなわちベルト22の位置が、最大変速
比γmaxを設定する位置まで戻らずに無段変速機10が
停止し、その状態で発進する状態である。このような状
態が判断された場合には、ゲインKPSFTとして予め定め
た所定値KPNGST が採用される(ステップS68)。そ
の値KPNGST は、一例として、通常の発進の際に設定さ
れる値より小さく、したがって目標入力回転数NINTに
対する実入力回転数NINの追従性が低下させられる。そ
の結果、ベルト戻り不良状態であっても、発進時には最
大変速比を設定するように無段変速機10が制御される
が、ゲインを小さく設定することにより、駆動プーリー
20の溝幅の拡大がゆっくりと生じ、その結果、ベルト
22の緩みやそれに起因する滑りなどの異常が未然に防
止される。
【0083】また、ABS31が作動している場合に
は、ゲインKPSFTとして予め定めた所定値KPABSが採用
される(ステップS69)。その値KPABSは、一例とし
て、通常の変速の際に設定される値より小さく、したが
って目標入力回転数NINTに対する実入力回転数NINの
追従性が低下させられる。なお、通常の変速とは、例え
ばDレンジが選択されていて平坦な路面を走行している
際に運転状態が変化して生じる変速である。すなわち、
ABS31が作動していると、駆動輪5のロックを防止
するべく、駆動輪5に対して自動的に制動力を付与した
り、またその制動を解除するなど、頻繁に駆動輪5のト
ルクが変化し、その変動する大きいトルクが、無段変速
機10にその出力側から入力されることになる。これ
は、ラフロードを走行している場合も同様である。その
ため、ステップS69では、そのような出力軸側から入
力される大きいトルクが変速比制御に影響することを可
及的に抑制するべく、ゲインKPSFTの値を小さくするの
である。こうすることにより、変速比あるいは入力回転
数NINが不必要に変動することが回避される。
【0084】変速比を固定するなど、変速比の変化を制
限する制御が実行されている場合には、ゲインKPSFTと
して予め定めた所定値KPRHDが採用される(ステップS
70)。その値KPRHDは、一例として、通常の発進の際
に設定される値より小さく、したがって目標入力回転数
NINTに対する実入力回転数NINの追従性が低下させら
れる。元々、変速比の変化を抑制もしくはその変化を制
限する制御が実行されているからであり、ゲインKPSFT
をこのように設定することにより、変速比を固定もしく
はその変化を制限する制御が良好におこなわれる。
【0085】手動操作によって変速が可能なマニュアル
シフトが選択されてその制御が実行されていることによ
りステップS64で肯定的に判断された場合には、ゲイ
ンKPSFTとして予め定めた所定値KPMNLが採用される
(ステップS71)。その値KPMNLは、一例として、通
常の変速の際に設定される値より小さく、したがって目
標入力回転数NINTに対する実入力回転数NINの追従性
が低下させられる。すなわち、手動操作によって変速を
実行できるシフトモードでは、前述した第6速(6t
h)のように所定の変速比幅を有する変速比領域が選択
されている場合には、手動操作によらずに変速比が変化
することがあるが、その変速は、運転者の意図しないも
のであり、したがって何らかの理由で目標入力回転数N
INTが変化しても、直ちに実入力回転数NINが変化しな
いようにゲインKPSFTを低下させる。こうすることによ
り、手動操作をおこなわないにも関わらず変速が生じた
り、それに伴って違和感が生じたりすることが回避され
る。
【0086】さらに車両が停止しつつあるときに入力回
転数NINが制御されている場合、すなわちステップS6
5で肯定的に判断された場合には、ゲインKPSFTとして
予め定めた所定値KNINBK が採用される(ステップS7
2)。その値KNINBK は、一例として、通常の発進の際
に設定される値より大きく、したがって目標入力回転数
NINTに対する実入力回転数NINの追従性が増大させら
れる。すなわち、車両が停止した時点では次の発進に備
えて変速比が最大になっている必要があり、言い換えれ
ば、ベルト22が最大変速比を設定する位置に戻ってい
る必要がある。したがって、停止しつつある車両が何ら
かの理由で急停車した場合でも、停車時における変速比
が最大もしくはそれに近い値になっているように、目標
入力回転数NINTに対して実入力回転数NINが常時近似
した状態とすることが好ましく、そのために、ゲインK
PSFTが大きい値とされる。すなわち追従性が高くされ
る。
【0087】また、アクセルペダルを戻すなどの出力要
求量を低下させるパワーオフ時にアップシフトの判断が
あった場合、すなわちステップS66で肯定的に判断さ
れた場合、ゲインKPSFTとして予め定めた所定値KOFFU
P が採用される(ステップS73)。その値KOFFUP
は、一例として、通常の変速の際に設定される値より小
さく、したがって目標入力回転数NINTに対する実入力
回転数NINの追従性が低下させられる。エンジン出力の
低下とアップシフトによる回転数の変化とが重畳するの
で、アップシフト開始時では、実入力回転数NINの目標
入力回転数NINTに対する追従性を低下させ、これによ
り回転数の変化あるいは変速をゆっくり生じさせてショ
ックや急激な回転変動による違和感が防止もしくは抑制
される。
【0088】コースト中であることが判断された場合に
は、ゲインKPSFTとして予め定めた所定値KCST が採用
される(ステップS72)。その値KCST は、一例とし
て、通常の発進の際に設定される値より大きく、したが
って目標入力回転数NINTに対する実入力回転数NINの
追従性が増大させられる。すなわち、コースト状態であ
れば、そのまま車両が停止することがあり、その場合に
は、停車後の発進に備えて変速比が最大になっている必
要がある。これは、前述した停車前の入力回転数NINの
制御時と同様の状況であり、そこで上記の理由と同じ理
由で、追従性が高くされる。
【0089】そして、コースト中でないことによりステ
ップS67で否定的に判断された場合には、ゲインKPS
FTとして通常の変速のために予め定めた所定値KPSFTFB
が採用される(ステップS75)。なお、これらステッ
プS68ないしステップS75で設定されるゲインKPS
FTの値は、全て異なっていてもよく、あるいはいずれか
が同じ値であってもよいが、その値は、変速を生じさせ
る要因もしくは変速環境に応じて設定されている。ま
た、アップシフトとダウンシフトとで異なった値として
もよい。
【0090】したがって図5の制御をおこなうように構
成された装置では、所定の変速比を設定している無段変
速機10の動作状態が、発進や運転状態の変更などによ
って目標とする入力回転数となるように動作状態を変更
する場合、その動作状態の変更速度すなわち目標とする
動作状態に対する追従性が、車両の運転状態や実行され
ている各種の制御の状態に応じて変更され、それぞれに
適した追従性が得られるので、ショックのない滑らかな
変速が可能になり、またベルト22の滑りを防止し、さ
らにベルト22の最大変速比を設定する位置への戻り性
能を向上させることができる。
【0091】ここで、上記の具体例とこの発明との関係
を簡単に説明すると、図1に示すステップS8,S9,
S11,S15の機能的手段が、請求項1の発明におけ
る変速速度制御手段に相当する。また、図1に示すステ
ップS10の機能的手段が、請求項2の発明における変
速速度制御手段に相当する。さらに図1に示すステップ
S14の機能的手段が、請求項3の発明における変速速
度制御手段に相当する。またさらに、図2に示すステッ
プS27,〜S31の機能的手段が、請求項4の発明に
おける変速速度制御手段に相当する。そしてまた、図3
に示すステップS42,S44の機能的手段が、請求項
5の発明における変速速度制御手段に相当する。さらに
また、図5に示すステップS68の機能的手段が、請求
項6の発明における追従性制御手段に相当する。以下、
図5のステップS69の機能的手段が請求項7の発明の
追従性制御手段に、図5のステップS70の機能的手段
が請求項8の発明の追従性制御手段に、図5のステップ
S71の機能的手段が請求項9の発明の追従性制御手段
に、図5のステップS72の機能的手段が請求項10の
発明の追従性制御手段に、図5のステップS73の機能
的手段が請求項11の発明の追従性制御手段に、図5の
ステップS74の機能的手段が請求項12の発明の追従
性制御手段に、それぞれ相当する。
【0092】なお、上記の具体例では、ベルト式の無段
変速機を備えた車両を対象とする制御装置について説明
したが、この発明は上記の具体例に限らず、トロイダル
式などの他の形式の無段変速機を備えた車両を対象とす
る制御装置に適用することができる。また、上述した具
体例では、所定の変速比を設定している状態を無段変速
機10の動作状態として説明したが、この発明における
無段変速機の動作状態とは、変速比以外のパラメータで
表される動作状態を含み、例えば入力回転数を所定回転
数に設定するように動作している状態を含む。さらに、
上記の具体例では、第6速のみが所定の変速比幅を有す
る変速比領域である例を示したが、この発明は、上記の
具体例に限定されないのであって、更に多くの変速比領
域あるいは変速段を有し、また、複数の変速段が所定の
変速比幅を有する変速比領域として構成されている無段
変速機を搭載した車両の制御装置に適用することができ
る。
【0093】
【発明の効果】以上説明したように請求項1の発明によ
れば、通常の走行の際に選択される第1のシフトレンジ
以外のシフトレンジが選択されて設定された場合、その
シフトレンジでの変速比の変更すなわち変速が生じる
と、その変速速度が、第1のシフトレンジの下での変速
速度とは異なったものとなり、一例として変速速度が速
くなる。その結果、前記他のシフトレンジを選択した運
転者の意図を反映した変速を実行することができ、それ
に伴ってドライバビリティを向上させることができる。
【0094】また、請求項2の発明によれば、手動操作
によって所定の変速段が選択された場合、その変速段が
所定の変速比幅を有することにより、車両の運転状態な
どによって変速が生じるが、その際の変速速度が、前記
変速段を選択するシフトモードが設定されていない場合
の変速速度とは異なる速度となり、一例として前記変速
段の範囲内での変速の変速速度が遅くなる。その結果、
変速操作に伴わない変速が実感されることがなく、もし
くは抑制されるので、違和感を回避することができる。
【0095】さらに、請求項3の発明によれば、変速比
を固定するべき状態になると、変速速度が他の場合より
速い速度に設定されるため、一例として固定するべき変
速比に向けた変速を迅速に生じさせることができ、その
結果、目標とする状態を早期に達成することが可能にな
って、ドライバビリティを向上させることができる。
【0096】さらにまた、請求項4の発明によれば、変
速比領域の変更に伴う変速と、変速比領域が設定されて
いる状態におけるその変速比領域の範囲内での変速とが
生じるが、前者の変速比領域の変更に伴う変速の際に
は、変速比領域の範囲内での変速の場合とは異なった速
度で変速が実行される。一例として変速速度が速くな
る。その結果、意図した変速が迅速に生じて応答の遅れ
感が回避され、また反対に所定の変速比領域内での意図
しない変速を実感しにくくなり、違和感を回避すること
ができる。
【0097】そして、請求項5の発明によれば、登坂路
もしくは降坂路を走行することが検出されることによ
り、変速を抑制する登降坂制御が実行され、その場合に
変速比が変化することがあるが、その変速速度が、登降
坂制御に移行することに伴う変速以外の変速の際の変速
速度とは異なり、独自に設定された変速速度となるの
で、登降坂制御への移行が速すぎたり、あるいは反対に
遅すぎたりすることによる違和感を回避することができ
る。
【0098】またさらに、請求項6の発明によれば、発
進時における無段変速機の動作状態(例えば変速比)
が、発進時に本来設定されているべき動作状態とは異な
っている場合、動作状態を目標とする動作状態に追従し
て変更させる追従性が、本来の動作状態が設定されてい
る状態での通常の発進時とは異なったものとなる。一例
として、動作状態がゆっくり変化するように追従性が設
定される。その結果、本来の動作状態とは異なる状態で
の急激な動作状態に変更やそれに起因する異常を未然に
回避することができる。
【0099】そしてまた、請求項7の発明によれば、無
段変速機の出力側から入力されるトルクは、無段変速機
の制御に関して、多くの場合、外乱となるので、そのよ
うな入力トルクが大きい場合には、目標とする動作状態
に対する追従性が、出力側からの入力トルクがない場合
あるいは小さい場合とは異なったものとなる。一例とし
て追従性が低くなる。その結果、外乱による動作状態の
変動を抑制もしくは回避することができる。
【0100】そしてさらに、請求項8の発明によれば、
動作状態を維持する制御が実行されている場合には、車
両の状況の変更に伴う目標とする動作状態に一時的な変
動が生じても、それに追従せずに既存の動作状態を維持
するように制御することが可能になり、その結果、動作
状態を維持する制御が容易になる。
【0101】また、請求項9の発明によれば、手動操作
することにより変速比領域が変更され、そのように所定
の変速比領域が設定された状態では、目標とする動作状
態に対する追従性が、他の場合とは異なったものとな
り、一例として追従性が低下する。その変速比領域で
は、ある程度の変速比幅があるので、目標入力回転数や
目標変速比などの目標とする動作状態に追従して入力回
転数や変速比などが動作状態が追従して変更されるが、
その変更は、変速比領域の変更とは異なり、手動操作に
基づくものではないので、迅速な変更が生じないことに
より違和感となることを回避することができる。
【0102】そしてまた、請求項10の発明によれば、
車両が停車する前の状態になると、目標入力回転数や目
標変速比などの無段変速機の目標とする動作状態に対す
る追従性が、停車前の状態ではないときとは異なったも
のとなる。一例として追従性が高くなり、目標とする動
作状態と実際の動作状態との乖離が少なくなる。その結
果、車両が停止した場合には、次の発進に備えた動作状
態(例えば変速比)を確実に設定することが可能にな
る。
【0103】またさらに、請求項11の発明によれば、
要求駆動量が変化した場合に無段変速機の動作状態が変
更されることがあり、その場合の目標とする動作状態に
対する追従性が、動作状態を変更させる操作に基づいて
動作状態を変更させるなどの他の要因による変更の際の
追従性とは異なったものとなる。一例として追従性が低
下させられる。その結果、要求駆動量のみの変更を意図
している場合に無段変速機の動作状態が変化するなどの
ことになる違和感を回避することができる。
【0104】そして、請求項12の発明によれば、走行
中に要求駆動量を低下させると、走行慣性力によって車
両が駆動される被駆動状態となる。その状態で無段変速
機の動作状態を変更するべき条件が成立すると、目標と
する動作状態に対して追従して動作状態が変更される
が、その追従性が、他の場合とは異なった追従性とされ
る。一例として追従性が高くなる。その結果、被駆動状
態のまま車両が停止するとしても、無段変速機の動作状
態が停止時もしくはそれに続く発進時の設定されるべき
動作状態になり易く、車両の運転状態に併せて無段変速
機の動作状態を設定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の制御装置で実行される制御例を示
すフローチャートである。
【図2】 この発明の制御装置で実行される他の制御例
を示すフローチャートである。
【図3】 この発明の制御装置で実行される更に他の制
御例を示すフローチャートである。
【図4】 この発明の制御装置で実行されるまた更に他
の制御例を示すフローチャートである。
【図5】 この発明の制御装置で実行されるまた他の制
御例を示すフローチャートである。
【図6】 この発明で対象とする車両の駆動系統および
その制御系統を模式的に示すブロック図である。
【図7】 その無段変速機の一例を模式的に示す図であ
る。
【図8】 無段変速機で設定される変速比の領域を模式
的に示す線図である。
【図9】 前進6段の変速段を設けた場合の各変速段を
模式的に示す線図である。
【図10】 基本目標入力回転数と目標入力回転数と実
入力回転数との関係を模式的に示す線図である。
【図11】 変速比、油温、出力回転数ならびにスロッ
トル開度に応じたゲインの一例をそれぞれ示す線図であ
る。
【符号の説明】
1…エンジン、 2…変速機構、 6…電子制御装置、
7…加減速操作装置、 10…無段変速機、 13…
電子制御装置、 14…レンジ切換装置、 15…モー
ド選択装置、 16…シフト装置、 20…駆動プーリ
ー、 22…ベルト、 27…油圧アクチュエータ、
31…アンチロック・ブレーキ・システム。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F16H 59:70 F16H 59:70 63:06 63:06 (72)発明者 河野 克己 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 谷口 浩司 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 松尾 賢治 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 井上 大輔 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 山本 良明 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 近藤 宏紀 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 服部 勇仁 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 Fターム(参考) 3J552 MA07 MA17 NA01 NB02 NB04 NB05 PA20 PA32 PA33 PA35 PA36 RA23 RA24 RA28 RB02 RB12 RB17 RB22 RB23 SA32 SB19 TA01 TA02 TB11 VA13Z VA32Y VA37Z VA47Z VA64Z VA66Z VA67Z VA68Z VA74Z VB01Z VB17Z VC02Z VD02Z VD14Z VE04Z

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 変速速度を変更可能な無段変速機が動力
    源の出力側に連結され、通常の走行の際に選択されかつ
    所定の変速比の幅を有する第1のシフトレンジと、設定
    可能な変速比の幅もしくは動力源ブレーキの発生状態が
    前記第1のシフトレンジとは異なる第2のシフトレンジ
    とを選択可能な無段変速機を備えた車両の制御装置にお
    いて、 前記第1のシフトレンジが選択されている場合の変速速
    度と前記第2のシフトレンジが選択されている場合の変
    速速度とを異ならせる変速速度制御手段を有することを
    特徴とする無段変速機を備えた車両の制御装置。
  2. 【請求項2】 変速速度を変更可能で、かつ複数の変速
    段を手動操作によって選択できるシフトモードを有する
    とともに、いずれかの変速段が所定の変速比幅を有する
    無段変速機を備えた車両の制御装置において、 前記シフトモードが選択された状態で手動操作によらな
    い変速比の変更が生じているときの変速速度を、前記シ
    フトモードが選択されていないときの変速速度とは異な
    らせる変速速度制御手段とを有することを特徴とする無
    段変速機を備えた車両の制御装置。
  3. 【請求項3】 変速速度を変更可能で、かつ所定の条件
    が成立することにより変速比を所定の変速比に固定する
    無段変速機を備えた車両の制御装置において、 前記変速比を固定することの判断が成立したことに伴う
    変速速度を、その判断が成立しない場合の変速速度とは
    異なる変速速度に設定する変速速度制御手段を有するこ
    とを特徴とする無段変速機を備えた車両の制御装置。
  4. 【請求項4】 設定可能な変速比の幅が互いに異なる複
    数の変速比領域が設けられ、それらの変速比領域を手動
    操作に基づいて選択して設定する無段変速機を備えた車
    両の制御装置において、 前記手動操作に基づいて変速比領域を選択して変更する
    ことに基づく変速中の変速速度を、変速比領域の変更に
    基づく変速以外の変速の際の変速速度とは異ならせる変
    速速度制御手段を有することを特徴とする無段変速機を
    備えた車両の制御装置。
  5. 【請求項5】 登坂路もしくは降坂路を走行することが
    検出された場合に変速を抑制する登降坂制御が実行され
    る無段変速機を備えた車両の制御装置において、 前記登降坂制御の開始時における変速速度を、登降坂制
    御が実行されているときの変速速度とは異ならせる変速
    速度制御手段を有することを特徴とする無段変速機を備
    えた車両の制御装置。
  6. 【請求項6】 動作状態を目標とする動作状態に追従さ
    せる追従性を変更可能な無段変速機を備えた車両の制御
    装置において、 発進時の動作状態として予め定めた動作状態とは異なる
    動作状態で発進することが検出された場合に、前記予め
    定めた動作状態とは異なる動作状態で発進することが検
    出されない場合とは、前記追従性を異ならせる追従性制
    御手段を備えていることを特徴とする無段変速機を備え
    た車両の制御装置。
  7. 【請求項7】 動作状態を目標とする動作状態に追従さ
    せる追従性を変更可能な無段変速機を備えた車両の制御
    装置において、 前記無段変速機の出力側から相対的に大きいトルクが入
    力される可能性のあることが検出された場合に、前記相
    対的に大きいトルクが入力される可能性のあることが検
    出されない場合とは、前記追従性を異ならせる追従性制
    御手段を備えていることを特徴とする無段変速機を備え
    た車両の制御装置。
  8. 【請求項8】 動作状態を目標とする動作状態に追従さ
    せる追従性を変更可能な無段変速機を備えた車両の制御
    装置において、 前記無段変速機の動作状態の変更を抑制する制御が実行
    されていることが検出された場合に、前記動作状態を抑
    制する制御が実行されていない場合とは、前記追従性を
    異ならせる追従性制御手段を備えていることを特徴とす
    る無段変速機を備えた車両の制御装置。
  9. 【請求項9】 設定可能な変速比の幅が互いに異なる複
    数の変速比領域が設けられ、いずれかの変速比領域が選
    択された場合に該変速比領域内の目標とする変速比に実
    際の変速比を追従して変更させ、かつその追従性を変更
    可能な無段変速機を備えた車両の制御装置において、 前記いずれかの変速比領域内での目標とする変速比に対
    する実際の変速比の追従性を、前記変速比領域が選択さ
    れていない場合とは異ならせる追従性制御手段を備えて
    いることを特徴とする無段変速機を備えた車両の制御装
    置。
  10. 【請求項10】 動作状態を目標とする動作状態に追従
    させる追従性を変更可能な無段変速機を備えた車両の制
    御装置において、 前記車両が停止前の状態であることが検出された場合
    に、前記車両が停止前の状態にない場合とは、前記追従
    性を異ならせる追従性制御手段を備えていることを特徴
    とする無段変速機を備えた車両の制御装置。
  11. 【請求項11】 要求駆動量に基づいて設定すべき動作
    状態が変更され、その設定すべき目標とする動作状態に
    対して実際の動作状態を追従させ、さらにその追従性を
    変更可能な無段変速機を備えた車両の制御装置におい
    て、 前記要求駆動量の変更に基づいて動作状態を変更すべき
    ことが検出された場合に、前記要求駆動量の変更に基づ
    かないで動作状態を変更すべきことが検出された場合と
    は、前記追従性を異ならせる追従性制御手段を備えてい
    ることを特徴とする無段変速機を備えた車両の制御装
    置。
  12. 【請求項12】 運転状態に基づいて設定すべき動作状
    態が変更され、その設定すべき目標とする動作状態に対
    して実際の動作状態を追従させ、さらにその追従性を変
    更可能な無段変速機を備えた車両の制御装置において、 前記車両が走行慣性力により被駆動されている場合に、
    前記車両が被駆動されていない場合とは、前記追従性を
    異ならせる追従性制御手段を備えていることを特徴とす
    る無段変速機を備えた車両の制御装置。
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