JP2000204857A - ガラリ用羽板並びにガラリ - Google Patents

ガラリ用羽板並びにガラリ

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JP2000204857A
JP2000204857A JP11300600A JP30060099A JP2000204857A JP 2000204857 A JP2000204857 A JP 2000204857A JP 11300600 A JP11300600 A JP 11300600A JP 30060099 A JP30060099 A JP 30060099A JP 2000204857 A JP2000204857 A JP 2000204857A
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flange portion
louver
rattle
lower flange
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JP11300600A
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Narihiro Hatanaka
成洋 畑中
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HATANAKA BANKIN KOSAKUSHO KK
KANAGAWA TEKKOSHO KK
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HATANAKA BANKIN KOSAKUSHO KK
KANAGAWA TEKKOSHO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 平常時の通気性はもとより、雨風が強い時で
あっても通気性を損なうことなく雨水の侵入を防ぐこと
のできるガラリ用羽板を提供する。 【解決手段】 外側から内側に向けて高くなる傾斜面3
を有し、傾斜面3の上部4に、上端が外向きの曲げ部5
に形成された上フランジ部6及び下端が外向きの曲げ部
7に形成された下突出部8を有し、また傾斜面3の下部
に下フランジ部10を有するガラリ用羽板1であって、前
記傾斜面3が横断面において内外方向に2段3A, 3Bの階
段状段部11に形成されるとともに、前記階段状段部11の
繋ぎ部12に外向きの突出部13, 14が形成され、また段部
11の外側の傾斜面3Bの上部15に下端が外向きの曲げ部16
に形成された下突出部17が形成されてなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガラリ用羽板に関
し、詳細には枠の中に多くの羽板を横に等間隔に並べて
取付けてなるガラリに用いる、前記羽板の形状に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】建家の換気や通風を行うために壁あるい
はダクトなどの開口部にガラリが取付けられている。こ
のガラリの基本形態は、図8に示すように、小幅の薄板
からなる羽板61の多数を枠62の中に横に並べ取付けて構
成したもので、羽板61は、主として通気を行うことを目
的として等間隔に設けられるとともに、雨水が室内ある
いはダクト内に入らないようにするため内側が高くなる
ように傾斜を設けて取付けられている。
【0003】また、より雨水が室内あるいはダクト内に
入らないようにするため、図9に示すような断面形状の
羽板63を用いたものもある。この羽板63は、アルミニウ
ム(プラスチックでも可)の押し出しにより製造された
もので、屋外側から屋内側に向かって高くなる傾斜面
(羽板本体)64を有し、その傾斜面64の上部に上フラン
ジ部(水切り)65、下部に下フランジ部(前垂れ)66を
設けるとともに、上フランジ部65の上端を更に外向きに
屈曲させた曲げ部67に、また下フランジ部66の下端を内
向きに屈曲させた曲げ部68にそれぞれ形成した形状のも
のである。また更に上フランジ部65の曲げ部67の先端に
は下向きの突起部69が形成されている。なお、αは傾斜
面64と下フランジ部66とのなす角度であって通常 135°
程度に形成される。Pは羽板63の取付けピッチである。
また符号70は羽板63をガラリの枠62に取付けるための孔
である。
【0004】上記の断面形状の羽板63を用いたガラリ
は、通常、下フランジ部66を枠62の面と平行になるよう
に取付けられており、そのガラリでは、風が矢印Aで示
すような軌跡で外から内に入るので、風と共に雨が吹き
込んでも、重たい雨は上フランジ部65の外側面71及び曲
げ部67の下面72更には曲げ部67の先端の下向きの突起部
69によって戻され、屋内あるいはダクト内への侵入が防
止されるようになっている。
【0005】しかしながら、上記の断面形状の羽板63で
あっても、雨風が強い時には通気を確保しつつ雨水の侵
入を防ぐことは難しい。すなわち、雨風が強い時には風
と共に吹き込んだ雨が傾斜面64に当たって飛沫となり、
その飛沫が風に煽られて侵入する。そこで、これを改善
するために傾斜面64と下フランジ部66とのなす角度αを
135°より小さく形成し、雨が傾斜面64に当たるのを弱
くすることも考えられるが、羽板63の取付けピッチPが
同じままで角度αを小さく形成すると、取付けピッチP
に対する上下羽板63, 63間の最小隙間Lが大きくなるた
め、また風と共に吹き込んだ雨が上フランジ部65の外側
面71に当たって飛沫となるため、却って雨やその飛沫が
侵入し易くなる。一方、傾斜面64と下フランジ部66との
なす角度αを逆に 135°より大きくすることも考えられ
るが、羽板63の取付けピッチPが同じままで角度αを大
きく形成すると、取付けピッチPに対する上下羽板63,
63間の最小隙間Lが小さくなり、平常時の通気性が損な
われることになる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の問題
点を改善するためになしたものであって、その目的は、
平常時の通気性はもとより、雨風が強い時であっても通
気性を損なうことなく雨水の侵入を防ぐことのできるガ
ラリ用羽板を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの本発明に係るガラリ用羽板の一つ(請求項1)は、
外側から内側に向けて高くなる傾斜面を有し、その傾斜
面の上部に、上端が外向きの曲げ部に形成された上フラ
ンジ部及び下端が外向きの曲げ部に形成された下突出部
を有し、また傾斜面の下部に下フランジ部を有するガラ
リ用羽板であって、前記傾斜面が横断面において内外方
向に2段又は3段の階段状に形成されるとともに、前記
階段状段部の繋ぎ部に外向きの突出部が形成され、また
段部の外側段の傾斜面の上部に下端が外向きの曲げ部に
形成された下突出部が形成されてなるものである。
【0008】そして、上記本発明のガラリ用羽板におい
ては、上フランジ部と下フランジ部とが平行に形成され
るとともに、その間に形成される傾斜面と前記下フラン
ジ部とのなす角度αが 120°± 5°の範囲に形成されて
いることが好ましい(請求項2)。
【0009】また、上記本発明のガラリ用羽板において
は、階段状段部の繋ぎ部に形成された外向きの突出部
が、内側段の傾斜面の下部が繋ぎ部より外に延在したも
のであってもよい(請求項3)。また、突出部は繋ぎ部
に上下に2つ又は3つあってもよい。
【0010】また、上記本発明のガラリ用羽板において
は、外側段の傾斜面の背面に少なくとも1筋の突起が傾
斜方向と直交する方向に形成されてあってもよい(請求
項4)。
【0011】上記の目的を達成するための本発明に係る
ガラリ用羽板のもう一つ(請求項5)は、外側から内側
に向けて高くなる傾斜面を有し、その傾斜面の上部に、
上端に前記傾斜面と同方向に傾斜し且つ内側に延在する
傾斜部を備えた上フランジ部及び下端が外向きの曲げ部
に形成された下突出部を有し、また傾斜面の下部に下フ
ランジ部を有するガラリ用羽板であって、前記傾斜面が
横断面において内外方向に2段の階段状に形成されると
ともに、前記階段状段部の繋ぎ部に外向きの突出部が形
成され、また段部の内側段の傾斜面が斜面中央部におい
て傾斜角の異なる2つの傾斜面で形成され、更に前記下
フランジ部の下端面に溝が形成されてなるものである。
【0012】そして、上記本発明のガラリ用羽板におい
ては、上フランジ部と下フランジ部とが平行に形成され
るとともに、その間に形成される外側段の傾斜面、内側
段の後部傾斜面及び上フランジ部の上端の傾斜部と前記
下フランジ部とのなす角度αが 130°± 5°の範囲に形
成され、更に内側段の傾斜面の前部傾斜面が前記下フラ
ンジ部とのなす角度が前記角度αより小さく形成されて
あってもよい(請求項6)。
【0013】また、上記本発明のガラリ用羽板において
は、階段状段部の繋ぎ部に形成された外向きの突出部
が、内側段の傾斜面の下部が繋ぎ部より外に延在したも
のであって、その先端に更に下向きの突出部を形成する
とともに、その突出部の下端面に溝が形成されてあって
もよい(請求項7)。また、突出部は繋ぎ部に上下に2
つ又は3つあってもよい。
【0014】また、上記本発明のガラリ用羽板において
は、傾斜角の異なる2つの傾斜面が合わさる内側段の傾
斜面の背面と階段状段部の繋ぎ部の背面とにそれぞれ突
出部が形成されてあってもよい(請求項8)。
【0015】また、上記本発明のガラリ用羽板において
は、外側段の傾斜面の背面に少なくとも1筋の突起が傾
斜方向と直交する方向に形成されてあってもよい(請求
項9)。
【0016】上記の目的を達成するための本発明に係る
ガラリ(請求項10)は、請求項1乃至9の何れかに記載
のガラリ用羽板を組付けたガラリであって、左右の枠の
一方又は両方の前面にガラリ用羽板の端部を覆うように
樋が設けられてなるものである。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。図1は、本発明に係るガラリ用羽板
の斜視図、図2は、本発明に係るガラリ用羽板をガラリ
枠に取付けた状態の縦断面図、図3は、図2のX部拡大
断面図である。
【0018】図において、1はガラリ用羽板、2はガラ
リ枠であって、共にアルミニウムの押出加工によって製
造されたものであるが、本発明はこれに限定されるもの
ではなく、プラスチックの押出加工等によって製造され
たものであってもよい。
【0019】ガラリ用羽板1は、本例では傾斜面3が横
断面において内外(ガラリに構成したとき屋外側を外と
している)2段の階段状に形成され、内側の傾斜面3Aの
上部4に、上端が外向きの曲げ部5に形成された上フラ
ンジ部6及び下端が外向きの曲げ部7に形成された下突
出部8を有し、また外側の傾斜面3Bの下部9に下フラン
ジ部10を有する。また、傾斜面3Aと傾斜面3Bとの階段状
段部11の繋ぎ部12には、外向きの突出部13, 14を有し、
本例では上段側の突出部13は、傾斜面3Aが傾斜面3B上に
延在して突出した形状としている。また、段部11の外側
の傾斜面3Bの上部15には、下端が外向きの曲げ部16に形
成された下突出部17が繋ぎ部12を下方に延在させた形状
で形成されている。また、傾斜面3Bと下フランジ部10と
のなす角度αは、本例では 120°に形成され、本発明と
しては 115°〜 125°の範囲で形成されることが好まし
い。なお、符号18, 19は外側の傾斜面3Bの背面に形成し
た筋状の突起であって断面逆三角形に形成されている。
また、符号20, 21はガラリ用羽板1をガラリの左右枠2
に取付けるための孔である。
【0020】上記構成のガラリ用羽板1は、図2に示す
ようにその複数枚を、下フランジ部10がガラリ面(上下
左右のガラリ枠2によって囲われた面)と平行になるよ
うに、且つ上下方向に所定ピッチPで横に並べガラリ枠
2内に取付ることでガラリに製作される。
【0021】上記構成のガラリ用羽板1では、雨風が強
い時の雨と風の流れは概ね図3に示すような流れになる
と推測される。すなわち、風は実線矢印で示すように、
上下のガラリ用羽板1と1の間の空間を通過し内部(室
内又はダクト内)に流入する。一方、重い雨は破線矢印
で示すように、上下のガラリ用羽板1と1の間を通過し
た後、下側のガラリ用羽板1の傾斜面3B上面に当たり、
一部上方に流れ込んでも繋ぎ部12の外向きの突出部14に
遮られて傾斜面3Bの上面を流下する。また雨の一部が風
に煽られて舞い上がってもその流れは傾斜面3Aの上部の
上フランジ部6及び曲げ部5に遮られて傾斜面3Aの上面
から傾斜面3Bの上面へと流下し、従って雨の内部への流
入が防止される。また一方、風に煽られて生じる雨の飛
沫は二点鎖線矢印で示すように、繋ぎ部12の外向きの突
出部13と14、上側のガラリ用羽板1の傾斜面3Bの下突出
部17とその下端の曲げ部16、及び上側のガラリ用羽板1
の傾斜面3Aの下突出部8とその曲げ部7と言った部分に
当たり、その当たった部分に付着し雨水となって流下す
る。その流下の際に、突出部13, 14の先端、曲げ部7,
16の先端、及び傾斜面3Bの背面に形成した筋状の突起1
8, 19によって雫を形成しやすくしている。従って、相
当に強い雨風の時でないかぎり飛沫の内部への流入も防
止される。
【0022】上記のような雨と風の流れであるため、本
発明では傾斜面3Bと下フランジ部10とのなす角度αを従
来のように 135°より小さくしても雨の流入を防ぐと同
時に通気性を確保できるもので、このような作用効果を
より効果的に得るためには角度αを 115°〜 125°の範
囲で形成することが好ましく、この範囲の角度αであれ
ば、上下ガラリ用羽板1, 1の取付けピッチPに対する
上下ガラリ用羽板1,1の間の最小隙間Lを大きく確保
して雨の流入を防止したガラリとすることができる。
【0023】因みに、上記本発明の構成のガラリと図9
に示す従来のガラリを吸引ダクトに取付け、ガラリ面に
散水しながら吸引風量を段階的に変え、水が吸引ダクト
内に黙視確認できた時の吸引風量を調査したところ、本
発明のガラリでは 10m/s の吸引風量で水が確認された
のに対して従来のガラリでは2m/s の吸引風量で水が確
認され、本発明のガラリ用羽板であれば、雨風が強い時
でも雨が屋内やダクト内に吹込みにくいことが分かっ
た。
【0024】なお、上記の実施形態は好ましい例を上げ
て説明したもので、本発明はこの例に限定されるもので
はなく、例えば、繋ぎ部12の外向きの突出部13と14は何
れか一方がある形態でもよいし、また傾斜面3Bの背面に
形成した筋状の突起18, 19は何れか一つあるいは無くて
もよい。突起18, 19が無くても他の部分(下フランジ部
10の先端)で雫は形成される。また、傾斜面3は内外3
段としてもよく、これより段数が多くなるとガラリに構
成したときガラリの厚みが大きくなり好ましくない。
【0025】次に、本発明の別の実施形態を図面に基づ
いて説明する。図4は、本発明に係るガラリ用羽板の斜
視図、図5は、本発明に係るガラリ用羽板をガラリ枠に
取付けた状態の縦断面図、図6は、図5のY部拡大断面
図である。
【0026】図において、22はガラリ用羽板、23はガラ
リ枠であって、共にアルミニウムの押出加工によって製
造されたものであるが、本発明はこれに限定されるもの
ではなく、プラスチックの押出加工等によって製造され
たものであってもよい。
【0027】ガラリ用羽板22は、本例では傾斜面24が横
断面において内外(ガラリに構成したとき屋外側を外と
している)2段の階段状に形成され、内側の傾斜面24A
の上部25に、上端に前記傾斜面24と同方向に傾斜し且つ
内側に延在する傾斜部26を備えた上フランジ部27及び下
端が外向きの曲げ部28に形成された下突出部29を有し、
また外側の傾斜面24B の下部30に下フランジ部31を有す
る。また、傾斜面24Aと傾斜面24B との階段状段部32の
繋ぎ部33には、外向きの突出部34, 35が形成されてい
る。また、階段状段部32の内側の傾斜面24A は、斜面中
央部において傾斜角の異なる2つの傾斜面24A1と24A2と
で構成されている。また更に、下フランジ部31の下端面
には「ヘ」の字状の溝36が形成されている。
【0028】そして、本例では、上記傾斜部26は、その
外側端に下向きの突出部37が、また内側端と中央上面に
突起部(傾斜部26の長手方向に筋状に設けられる突起)
38,39がそれぞれ形成されている。また、上記突出部34
は、傾斜面24A が傾斜面24B上に延在して突出した形状
とするとともに、その先端部には更に下向きの突出部40
が形成され、その突出部40の下端面41には「ヘ」の字状
の溝42が形成されている。また、傾斜面24B と下フラン
ジ部31とのなす角度αは、本例では 130°に形成され、
上フランジ部27の上端の傾斜部26及び内側の傾斜面24A
の内の傾斜面24A1は、この角度αとほぼ等しい角度に形
成されている。なお、本発明としては、この角度αは12
5 °〜 135°の範囲で形成されることが好ましい。ま
た、本例では、傾斜面24A2は傾斜面24A1の角度よりも緩
く約115 °に形成されている。また、傾斜面24A1から傾
斜面24A2に変化する内側傾斜面24A の背面と外側の傾斜
面24B の上部の背面のそれぞれには、先端面が内向きに
傾斜した突出部43, 44が形成されている。なお、図にお
いて、符号45は外側の傾斜面24B の中央部の背面に形成
した筋状の突起であって断面逆三角形に形成されてい
る。また、符号46, 47はガラリ用羽板22をガラリの左右
枠23に取付けるための孔である。
【0029】上記構成のガラリ用羽板22は、図5に示す
ようにその複数枚を、下フランジ部31がガラリ面(上下
左右のガラリ枠23によって囲われた面)と平行になるよ
うに、且つ上下方向に所定ピッチPで横に並べガラリ枠
23内に取付ることでガラリに製作される。
【0030】上記構成のガラリ用羽板22では、雨風が強
い時の雨と風の流れは上記図3に示す流れと概ね同様な
流れになると推測される。すなわち、風は上下のガラリ
用羽板22と22の間の空間を通過し内部(室内又はダクト
内)に流入する。一方、重い雨は、上下のガラリ用羽板
22と22の間を通過した後、下側のガラリ用羽板22の傾斜
面24B 上面に当たり、一部上方に流れ込んでも繋ぎ部33
の外向きの突出部35に遮られて傾斜面24B の上面を流下
する。また雨の一部が風に煽られて舞い上がってもその
流れは傾斜面24A の上部の上フランジ部27及び傾斜部26
の外側突出部に遮られて傾斜面24A の上面から傾斜面24
B の上面へと流下し、従って雨の内部への流入が防止さ
れる。また一方、風に煽られて生じる雨の飛沫は繋ぎ部
33の外向きの突出部34と35、上側のガラリ用羽板22の傾
斜面24B の下突出部44、及び上側のガラリ用羽板22の傾
斜面24A の下突出部29とその曲げ部28と言った部分に当
たり、その当たった部分に付着し雨水となって流下す
る。その流下の際に、突出部34, 35の先端、下突出部29
の曲げ部28の先端、傾斜面24B の下突出部44の先端、及
び傾斜面24B の背面に形成した筋状の突起45によって雫
を形成しやすくしている。
【0031】そして更に、上記構成のガラリ用羽板22で
は、上記ガラリ用羽板1と異なり、上フランジ部27の上
端には外向きの曲げ部5ではなく傾斜部26を形成したの
で、万一その上面に水分が溜まるようなことがあっても
室内側に流れ落ちることが無い。また、下フランジ部31
の下端面には「ヘ」の字状の溝36を形成したので、下フ
ランジ部31の表面に沿って流下した雨水は溝36の外側の
先端で垂れ落ち、その一部が風に煽られて内部に入り込
むが溝36及び溝36の内側の先端に阻まれ、内部への入り
込みが大きく低減されるとともに、下フランジ部31の表
面に沿って流下した雨水と吹き込んで下フランジ部31の
背面を伝って流下してくる雨水の雫とを別々の先端から
垂れ落ちさせることで、内部への吹込みを低減させるこ
とができる。また、階段状段部32の内側の傾斜面24A
は、斜面中央部において傾斜角の異なる2つの傾斜面24
A1と24A2とで構成され、傾斜面24A2が傾斜面24A1の角度
よりも緩く(約15°程度)形成されているので、ガラリ
に組付けた場合に内側の傾斜面24A の上面(特に傾斜面
24A2側)と外側の傾斜面24B の上部背面との間隔が広く
確保でき、十分な通気性が確保できると同時に雨水等の
侵入を防止したガラリとすることができる。従って、相
当に強い雨風の時でないかぎり飛沫の内部への流入も防
止される。
【0032】また、上記構成のガラリ用羽板22では、上
記ガラリ用羽板1と異なり、突出部34は単に突出させた
形状ではなくその先端部に更に下向きの突出部40を形成
し、その突出部40の下端面41に「ヘ」の字状の溝42を形
成している例としたので、突出部34, 40の表面と背面の
それぞれを流下してくる雨水の雫とを別々の先端から垂
れ落ちさせることができ、より効果的に雨水や飛沫の内
部への吹込みを低減させることができる。また、傾斜部
26は単なる傾斜部だけでもよいが、その外側端に下向き
の突出部37を、また内側端と中央上面に突起部38, 39を
それぞれ形成しているので、それらにより水切りされ、
より効果的に雨水や飛沫の内部への吹込みが低減でき
る。
【0033】上記のような雨と風の流れであるため、本
発明に係るガラリ用羽板22では傾斜面24B と下フランジ
部31とのなす角度αを従来のように 135°より小さくし
ても雨の流入を防ぐと同時に通気性を確保できるもの
で、このような作用効果をより効果的に得るためには角
度αを 125°〜 135°の範囲で形成するとともに、傾斜
面24A2の角度を傾斜面24A1の角度よりも緩く(約15°程
度)形成することが好ましく、このように角度αを形成
することで、上下ガラリ用羽板22, 22の取付けピッチP
に対する上下ガラリ用羽板22, 22の間の最小隙間Lを大
きく確保して雨の流入を防止したガラリとすることがで
きる。
【0034】因みに、上記本発明に係るガラリ用羽板22
を用いたガラリについても吸引ダクトに取付け、ガラリ
面に散水しながら吸引風量を段階的に変え、水が吸引ダ
クト内に黙視確認できた時の吸引風量を調査したとこ
ろ、 11m/s の吸引風量で水が確認され、上記本発明に
係るガラリ用羽板1を用いたガラリよりも、雨風が強い
時でも雨が屋内やダクト内に吹込みにくいことが分かっ
た。
【0035】なお、上記の実施形態は好ましい例を上げ
て説明したもので、本発明はこの例に限定されるもので
はなく、例えば、繋ぎ部33の外向きの突出部34と35は何
れか一方がある形態でもよいし、また傾斜面24B の背面
に形成した筋状の突起45は無くてもよい。突起45が無く
ても他の部分(下フランジ部31の先端)で雫は形成され
る。
【0036】次に、本発明の別の実施形態を図面に基づ
いて説明する。図7は、本発明に係るガラリの一部を拡
大して示す斜視図である。
【0037】ガラリ48は、上記実施形態に示すガラリ用
羽板22を用いたガラリ49を基本構造としたものであっ
て、その左右のガラリ枠23(図7では一方のガラリ枠23
のみ示す)の前面にガラリ用羽板22の端部50を覆うよう
に樋51が設けられて構成されている。
【0038】本発明者が、上記したガラリ面に散水しな
がら吸引風量を段階的に変えた実験をしている過程でガ
ラリ用羽板22の表面の水の流れを観察していたところ、
吸引だけの場合には、水はガラリ用羽板22の表面を概ね
上から下に向かって流れ落ちるが、外から風を吹きつけ
た場合、その流れは風向きによって左右両方向あるいは
左右の何れか一方の方向に吹き寄せられ大きな流れとな
ること、及びこの流れが風で吹き上がって内部に吹き込
まれていくことが観察された。そこで、本発明に係るガ
ラリ48では、左右のガラリ枠23の前面にガラリ用羽板22
の端部50を覆うように樋51を設けたもので、風によって
ガラリ用羽板22の端部50に吹き寄せられた雨水は樋51内
を風の影響を殆ど受けることなく流れ落ちるので、ガラ
リ用羽板22や1の形状と相まって、雨風が強い時でも雨
が屋内やダクト内に吹込まれるのを、より効果的に防止
することができる。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係るガラ
リ用羽板(請求項1乃至9)によれば、これをガラリに
構成したとき、平常時の通気性はもとより、雨風が強い
時であっても通気性を損なうことなく雨水の侵入を防ぐ
ことができる。
【0040】また、本発明に係るガラリ(請求項10)に
よれば、請求項1乃至9に記載のガラリ用羽板と相まっ
て雨風が強い時でも雨が屋内やダクト内に吹込まれるの
を、より効果的に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るガラリ用羽板の斜視図である。
【図2】本発明に係るガラリ用羽板をガラリ枠に取付け
た状態の縦断面図である。
【図3】図2のX部拡大断面図である。
【図4】本発明に係るガラリ用羽板の別の実施形態の斜
視図である。
【図5】本発明に係るガラリ用羽板をガラリ枠に取付け
た別の実施形態の縦断面図である。
【図6】図5のX部拡大断面図である。
【図7】本発明に係るガラリの一部を拡大して示す斜視
図である。
【図8】従来のガラリ用羽板の説明図である。
【図9】従来の別のガラリ用羽板の説明図である。
【符号の説明】
1:ガラリ用羽板 2:ガラリ枠
3:傾斜面 4:内側傾斜面の上部 5, 7:曲げ部
6:上フランジ部 8:下突出部 9:外側傾斜面の下部 1
0:下フランジ部 11:階段状段部 12:繋ぎ部 1
3, 14:外向きの突出部 15:外側傾斜面の上部 16:曲げ部 1
7:下突出部 18, 19:筋状の突起 20, 21:取付け孔 22:ガラリ用羽板 23:ガラリ枠 2
4:傾斜面 24A:内側傾斜面 24B:外側傾斜面 24A1:内側傾斜面の内側傾斜面 24A2:内
側傾斜面の外側傾斜面 25:内側傾斜面の上部 26:傾斜部 2
7:上フランジ部 28:曲げ部 29:下突出部 3
0:外側傾斜面の下部 31:下フランジ部 32:階段状段部 3
3:繋ぎ部 34, 35:外向きの突出部 36, 42:ヘの字状の溝 3
7, 40:下向きの突出部 38, 39:突起部 41:下端面 4
3, 44:突出部 45:筋状の突起 46, 47:取付け孔 4
8, 49:ガラリ 50:ガラリ用羽板の端部 51:樋 α:傾斜面と下フランジ部とのなす角度 L:上下ガラリ用羽板間の最小隙間 P:ガラリ用羽板の取付けピッチ

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外側から内側に向けて高くなる傾斜面を
    有し、その傾斜面の上部に、上端が外向きの曲げ部に形
    成された上フランジ部及び下端が外向きの曲げ部に形成
    された下突出部を有し、また傾斜面の下部に下フランジ
    部を有するガラリ用羽板であって、前記傾斜面が横断面
    において内外方向に2段又は3段の階段状に形成される
    とともに、前記階段状段部の繋ぎ部に外向きの突出部が
    形成され、また段部の外側段の傾斜面の上部に下端が外
    向きの曲げ部に形成された下突出部が形成されてなるこ
    とを特徴とするガラリ用羽板。
  2. 【請求項2】 上フランジ部と下フランジ部とが平行に
    形成されるとともに、その間に形成される傾斜面と前記
    下フランジ部とのなす角度αが 120°± 5°の範囲に形
    成されてなる請求項1に記載のガラリ用羽板。
  3. 【請求項3】 階段状段部の繋ぎ部に形成された外向き
    の突出部が、内側段の傾斜面の下部が繋ぎ部より外に延
    在したものである請求項1又は2に記載のガラリ用羽
    板。
  4. 【請求項4】 請求項1、2又は3に記載のガラリ用羽
    板において、外側段の傾斜面の背面に少なくとも1筋の
    突起が傾斜方向と直交する方向に形成されてなるガラリ
    用羽板。
  5. 【請求項5】 外側から内側に向けて高くなる傾斜面を
    有し、その傾斜面の上部に、上端に前記傾斜面と同方向
    に傾斜し且つ内側に延在する傾斜部を備えた上フランジ
    部及び下端が外向きの曲げ部に形成された下突出部を有
    し、また傾斜面の下部に下フランジ部を有するガラリ用
    羽板であって、前記傾斜面が横断面において内外方向に
    2段の階段状に形成されるとともに、前記階段状段部の
    繋ぎ部に外向きの突出部が形成され、また段部の内側段
    の傾斜面が斜面中央部において傾斜角の異なる2つの傾
    斜面で形成され、更に前記下フランジ部の下端面に溝が
    形成されてなることを特徴とするガラリ用羽板。
  6. 【請求項6】 上フランジ部と下フランジ部とが平行に
    形成されるとともに、その間に形成される外側段の傾斜
    面、内側段の後部傾斜面及び上フランジ部の上端の傾斜
    部と前記下フランジ部とのなす角度αが 130°± 5°の
    範囲に形成され、更に内側段の傾斜面の前部傾斜面が前
    記下フランジ部とのなす角度が前記角度αより小さく形
    成されてなる請求項5に記載のガラリ用羽板。
  7. 【請求項7】 階段状段部の繋ぎ部に形成された外向き
    の突出部が、内側段の傾斜面の下部が繋ぎ部より外に延
    在したものであって、その先端に更に下向きの突出部を
    形成するとともに、その突出部の下端面に溝が形成され
    てなる請求項5又は6に記載のガラリ用羽板。
  8. 【請求項8】 傾斜角の異なる2つの傾斜面が合わさる
    内側段の傾斜面の背面と外側段の傾斜面の上部の背面と
    にそれぞれ突出部が形成されてなる請求項5乃至7の何
    れかに記載のガラリ用羽板。
  9. 【請求項9】 請求項5乃至8の何れかに記載のガラリ
    用羽板において、外側段の傾斜面の背面に少なくとも1
    筋の突起が傾斜方向と直交する方向に形成されてなるガ
    ラリ用羽板。
  10. 【請求項10】 請求項1乃至9の何れかに記載のガラリ
    用羽板を組付けたガラリであって、左右の枠の一方又は
    両方の前面にガラリ用羽板の端部を覆うように樋が設け
    られてなることを特徴とするガラリ。
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Cited By (9)

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