JP2000204193A - 合成高分子材料用帯電防止剤及び合成高分子材料に帯電防止性を付与する方法 - Google Patents

合成高分子材料用帯電防止剤及び合成高分子材料に帯電防止性を付与する方法

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Masahiro Suzuki
雅宏 鈴木
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Takemoto Oil and Fat Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】合成高分子材料の本来的な色相や透明性を低下
させることなく、該合成高分子材料に低湿下においても
優れた帯電防止性を付与できる、合成高分子材料用帯電
防止剤及び合成高分子材料に帯電防止性を付与する方法
を提供する。 【解決手段】特定のスルホネートホスホニウム塩と特定
のスルホネート無機塩とを用いた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は合成高分子材料用帯
電防止剤及び合成高分子材料に帯電防止性を付与する方
法に関する。合成高分子材料は通常、疎水性が大きく、
その結果として帯電し易い特性を有し、かかる特性はこ
れらの材料の製造工程やその製品使用上の大きな障害と
なっている。本発明は上記のような障害を取り除くため
の合成高分子材料用帯電防止剤及び合成高分子材料に帯
電防止性を付与する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、合成高分子材料用帯電防止剤に
は、カーボンや導電性金属粉末等の導電剤或は界面活性
剤が使用されている。これらは合成高分子材料に添加し
たり或はその表面へ塗布されている。しかし、導電剤
は、相応の効果を得るために必要な使用量が多く、また
その添加方法が難しく、更に透明なものが得難く、しか
も導電剤それ自体が高価であること等から、実際には使
用できる範囲がかなり限定されてしまうという欠点があ
る。対して界面活性剤は、その多くの種類の中から適宣
選定され、多くの場合に応用されている。これらのうち
で合成高分子材料へ添加するものについては多くの提案
がある。しかし、界面活性剤を帯電防止剤として添加す
る場合、アニオン界面活性剤には、相溶性が悪く、また
均一分散が難しかったり或は加熱時に分解劣化を生じた
りして色相や透明性を低下させるため使用し難いという
欠点がある。また第四級窒素を分子内に有するカチオン
及び両性界面活性剤には、帯電防止性は良好なるも、耐
熱性が非常に悪く、実際のところ極く限定された範囲で
しか使用できないという欠点がある。更に非イオン界面
活性剤には、前記したイオン性界面活性剤に比べて合成
高分子材料への相溶性に優れるが、帯電防止性が弱く、
しかもその効果が常温や高温で経時的に消失し易いとい
う欠点がある。そこで、これら界面活性剤の欠点を改善
するものとして、有機スルホン酸のホスホニウム塩が提
案されている(特開昭62−230835、特開昭63
−117061、特開平1−14267、特開平1−6
2336、特開平1−92474、USP494338
0)。ところが、従来提案されている有機スルホン酸の
ホスホニウム塩には合成高分子材料の本来的な色相や透
明性を低下させる傾向があり、その使用量が制限される
ために低湿下における帯電防止性が不充分という欠点が
ある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、従来提案されている有機スルホン酸のホス
ホニウム塩には、他の界面活性剤に比べれば、総じて良
好な相容性及び耐熱性を示し、また中湿下では良好な帯
電防止性を示すものの、合成高分子材料の本来的な色相
や透明性を低下させる傾向があり、その使用量が制限さ
れるために低湿下における帯電防止性が不充分という点
である。
【0004】
【課題を解決するための手段】しかして本発明者らは、
上記課題を解決するべく研究した結果、合成高分子材料
の帯電防止には、特定のスルホネートホスホニウム塩と
特定のスルホネート無機塩とを併用することが正しく好
適であることを見出した。
【0005】すなわち本発明は、下記の式1で示される
スルホネートホスホニウム塩と下記の式2で示されるス
ルホネート無機塩とから成ることを特徴とする合成高分
子材料用帯電防止剤に係る。また本発明は、下記の式1
で示されるスルホネートホスホニウム塩と下記の式2で
示されるスルホネート無機塩と更に多価アルコール脂肪
酸エステルとから成ることを特徴とする合成高分子材料
用帯電防止剤に係る。更に本発明は、帯電防止剤成分と
して下記の式1で示されるスルホネートホスホニウム塩
と下記の式2で示されるスルホネート無機塩とを添加す
ることを特徴とする合成高分子材料に帯電防止性を付与
する方法に係る。更にまた本発明は、帯電防止剤成分と
して下記の式1で示されるスルホネートホスホニウム塩
と下記の式2で示されるスルホネート無機塩と更に多価
アルコール脂肪酸エステルとを添加することを特徴とす
る合成高分子材料に帯電防止性を付与する方法に係る。
【0006】
【式1】
【式2】
【0007】式1,式2において、 A1,A2:炭素数1〜36のアルキル基、炭素数4〜2
4のアルケニル基、フェニル基、置換基として炭素数1
〜18のアルキル基を有する置換フェニル基、ナフチル
基又は置換基として炭素数1〜18のアルキル基を有す
る置換ナフチル基 R1,R2,R3,R4:炭素数1〜18の脂肪族若しくは
芳香族炭化水素基又は置換基として水酸基若しくはシア
ノ基を有する炭素数1〜18の置換炭化水素基 Mn+:n=1の場合はアルカリ金属カチオン、n=2の
場合はアルカリ土類金属カチオン n:1又は2
【0008】式1で示されるスルホネートホスホニウム
塩は有機スルホネートアニオンと有機ホスホニウムカチ
オンとからなるものである。かかる有機スルホネートア
ニオンとしては、1)メチルスルホネート、エチルスル
ホネート、プロピルスルホネート、ブチルスルホネー
ト、オクチルスルホネート、ドデシルスルホネート、テ
トラデシルスルホネート、ステアリルスルホネート、テ
トラコシルスルホネート、2−エチルヘキシルスルホネ
ート等の、炭素数1〜36のアルキル基を有する有機ス
ルホネートアニオン、2)ブテニルスルホネート、オク
テニルスルホネート、ドデセニルスルホネート、テトラ
デセニルスルホネート、オクタデセニルスルホネート等
の、炭素数4〜24のアルケニル基を有する有機スルホ
ネートアニオン、3)フェニルスルホネート、4)メチ
ルフェニルスルホネート、ブチルフェニルスルホネー
ト、オクチルフェニルスルホネート、ドデシルフェニル
スルホネート、ジブチルフェニルスルホネート、ジノニ
ルフェニルスルホネート等の、炭素数1〜18のアルキ
ル基で置換したフェニル基を有する有機スルホネートア
ニオン、5)ナフチルスルホネート、6)ジイソプロピ
ルナフチルスルホネート、ジブチルナフチルスルホネー
ト等の、炭素数1〜18のアルキル基で置換したナフチ
ル基を有する有機スルホネートアニオン等が挙げられ
る。なかでも炭素数6〜22のアルキル基を有する有機
スルホネートアニオン、炭素数2〜12のアルキル基で
置換したフェニル基を有する有機スルホネートアニオ
ン、炭素数2〜12のアルキル基で置換したナフチル基
を有する有機スルホネートアニオンが好ましく、ドデシ
ルベンゼンスルホネートアニオンが特に好ましい。
【0009】また前記有機ホスホニウムカチオンとして
は、1)テトラメチルホスホニウム、テトラエチルホス
ホニウム、テトラブチルホスホニウム、トリエチルメチ
ルホスホニウム、トリブチルメチルホスホニウム、ジエ
チルジヘキシルホスホニウム、ジオクチルジメチルホス
ホニウム、トリメチルブチルホスホニウム、トリメチル
オクチルホスホニウム、トリメチルラウリルホスホニウ
ム、トリメチルステアリルホスホニウム、トリエチルオ
クチルホスホニウム、トリブチルオクチルホスホニウム
等の、式1中のR1〜R4が炭素数1〜18の脂肪族炭化
水素基である場合の有機ホスホニウムカチオン、2)テ
トラフェニルホスホニウム、トリフェニルメチルホスホ
ニウム、トリフェニルエチルホスホニウム、トリフェニ
ルベンジルホスホニウム、トリブチルベンジルホスホニ
ウム等の、式1中のR1〜R4のうちでいずれかが芳香族
炭化水素基である場合の有機ホスホニウムカチオン、
3)テトラメチロールホスホニウム、トリ(2−シアノ
エチル)メチルホスホニウム、トリ(2−シアノエチ
ル)エチルホスホニウム、トリ(2−シアノエチル)ベ
ンジルホスホニウム、トリ(3−ヒドロキシプロピル)
メチルホスホニウム、トリ(3−ヒドロキシプロピル)
ベンジルホスホニウム、トリメチル(2−ヒドロキシエ
チル)ホスホニウム、トリ(2−ヒドロキシエチル)メ
チルホスホニウム等の、式1中のR1〜R4のうちでいず
れかが置換基として水酸基若しくはシアノ基を有する炭
化水素基である場合の有機ホスホニウムカチオン等が挙
げられる。なかでも式1中のR1〜R4が炭素数1〜8の
脂肪族炭化水素基である場合の有機ホスホニウムカチオ
ンが好ましく、テトラブチルホスホニウムカチオンが特
に好ましい。
【0010】本発明に供するスルホネートホスホニウム
塩は以上例示したような有機スルホネートアニオンと有
機ホスホニウムカチオンとの任意の組合わせにより構成
されるが、本発明はその組合わせを特に制限するもので
はない。かかるスルホネートホスホニウム塩は、それぞ
れ相当する有機スルホネートの金属塩又はアンモニウム
塩と四級ホスホニウム塩とを溶媒中で混合し、副生する
無機塩を水洗分離するか、又はメタノールやイソプロパ
ノール更にはアセトンの如き有機溶媒にてスルホネート
ホスホニウム塩を抽出することにより得ることができ
る。
【0011】式2で示されるスルホネート無機塩は、式
1で示されるスルホネートホスホニウム塩について前記
した有機スルホネートアニオンと同じ有機スルホネート
アニオンを用いてアルカリ金属塩又はアルカリ土類金属
塩としたものである。なかでもアルカリ金属塩として
は、ナトリウム塩、カリウム塩が好ましく、またアルカ
リ土類金属塩としては、カルシウム塩、マグネシウム塩
が好ましい。
【0012】式1で示されるスルホネートホスホニウム
塩及び式2で示されるスルホネート無機塩と併用する場
合の多価アルコール脂肪酸エステルとしては、エチレン
グリコール、プロピレングリコール、グリセリン、ジグ
リセリン、トリグリセリン等の重合度2〜20のポリグ
リセリン、該ポリグリセリンのアルキレンオキサイド付
加物、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール
等の2〜5価の多価アルコールと、オクタン酸、ラウリ
ン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸等の炭素数8〜24の
脂肪酸とのモノエステル、ジエステル、トリエステル等
が挙げられる。なかでもグリセリン、重合度2〜10の
ポリグリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリ
スリトール等と、脂肪酸とのエステルが有利に利用で
き、グリセリンモノステアレート、ジグリセリンモノス
テアレート、ペンタエリスリトールジステアレートが特
に有利に利用できる。
【0013】本発明の帯電防止剤はその調製方法を特に
制限されない。かかる調製方法には例えば、1)式1で
示されるスルホネートホスホニウム塩と式2で示される
スルホネート無機塩とを別々に合成しておき、これらを
混合して調製する方法、2)それぞれ相当するスルホネ
ート無機塩とホスホニウムハライドとをスルホネート無
機塩/ホスホニウムハライド>1(モル比)の条件で反
応させて式1で示されるスルホネートホスホニウム塩と
式2で示されるスルホネート無機塩との混合物を調製す
る方法、3)相当する有機スルホン酸に対しアルカリ金
属酸化物、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ金属炭酸水素
塩、アルカリ土類金属酸化物、アルカリ土類金属炭酸
塩、アルカリ土類金属炭酸水素塩等のアルカリ化合物と
相当するホスホニウムハイドロオキサイドとを用いて中
和反応により式1で示されるスルホネートホスホニウム
塩と式2で示されるスルホネート無機塩との混合物を調
製する方法、4)以上の1)〜3)の混合物に更に多価
アルコール脂肪酸エステルを混合して調製する方法等が
挙げられる。
【0014】本発明の帯電防止剤は、前述したように、
1)式1で示されるスルホネートホスホニウム塩と式2
で示されるスルホネート無機塩との2成分系から成るも
の、又は2)更に多価アルコール脂肪酸エステルとの3
成分系から成るものである。いずれであっても本発明は
各成分の割合を特に制限するものではないが、式1で示
されるスルホネートホスホニウム塩/式2で示されるス
ルホネート無機塩=99/1〜5/95(重量比)の割
合とするのが好ましく、98/2〜20/80(重量
比)の割合とするのがより好ましく、95/5〜25/
75(重量比)の割合とするのが特に好ましい。また式
1で示されるスルホネートホスホニウム塩と式2で示さ
れるスルホネート無機塩との合計/多価アルコール脂肪
酸エステル=95/5〜10/90(重量比)の割合と
するのが好ましく、80/20〜20/80(重量比)
の割合とするのがより好ましく、70/30〜30/7
0(重量比)の割合とするのが特に好ましい。上記のよ
うな各成分の割合の範囲内にて、本発明の帯電防止剤
は、低湿下においても、より優れた帯電防止性を発揮す
る。
【0015】次に本発明の合成高分子材料に帯電防止性
を付与する方法について説明する。本発明の帯電防止性
付与方法は、1)式1で示されるスルホネートホスホニ
ウム塩と式2で示されるスルホネート無機塩との2成分
を帯電防止剤成分として添加する方法、又は2)更に多
価アルコール脂肪酸エステルとの3成分を帯電防止剤成
分として添加する方法である。帯電防止剤成分として添
加するこれらの各成分の内容については前述した通りで
あり、またそれらの好ましい例についても前述した通り
である。本発明は帯電防止剤成分として添加するこれら
の各成分の割合を特に制限するものではないが、式1で
示されるスルホネートホスホニウム塩/式2で示される
スルホネート無機塩=99/1〜5/95(重量比)の
割合となるように添加するのが好ましく、98/2〜2
0/80(重量比)の割合となるように添加するのがよ
り好ましく、95/5〜25/75の割合となるように
添加するのが特に好ましい。また式1で示されるスルホ
ネートホスホニウム塩と式2で示されるスルホネート無
機塩との合計/多価アルコール脂肪酸エステル=95/
5〜10/90(重量比)の割合となるように添加する
のが好ましく、80/20〜20/80(重量比)の割
合となるように添加するのがより好ましく、70/30
〜30/70(重量比)の割合となるように添加するの
が特に好ましい。上記のような各成分の添加割合の範囲
内にて、本発明の帯電防止性付与方法は、低湿下におい
ても、合成高分子材料に対してより優れた帯電防止性を
付与できる。
【0016】本発明は合成高分子材料に対して帯電防止
剤成分を添加する方法を特に制限するものではない。か
かる添加方法には例えば、1)式1で示されるスルホネ
ートホスホニウム塩と式2で示されるスルホネート無機
塩とを、或は更に多価アルコール脂肪酸エステルをも、
前もって混合物としておき、該混合物を合成高分子材料
に添加する方法、2)式1で示されるスルホネートホス
ホニウム塩と式2で示されるスルホネート無機塩とを別
々に、或は更に多価アルコール脂肪酸エステルをも別々
に、合成高分子材料に添加する方法等がある。上記2)
の場合、各帯電防止剤成分を合成高分子材料へ添加する
順序は任意である。
【0017】合成高分子材料に各帯電防止剤成分を添加
する方法には、1)合成高分子材料の重合工程で各帯電
防止剤成分を添加する方法、2)合成高分子材料の成形
加工時に各帯電防止剤成分を添加する方法等がある。
【0018】本発明は合成高分子材料に対する各帯電防
止剤成分の添加量を特に制限するものではないが、合成
高分子材料100重量部当たり、各帯電防止剤成分をそ
の合計量として、0.1〜10重量部の割合となるよう
に添加するのが好ましく、0.2〜4重量部の割合とな
るように添加するのがより好ましい。
【0019】本発明に供する合成高分子材料としては、
1)ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂等のポリオ
レフィン樹脂、2)ポリカーボネート樹脂、3)ポリエ
チレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレー
ト樹脂等のポリエステル樹脂、4)ポリメチルメタクリ
レート樹脂、5)ポリカプロラクタム樹脂等が挙げられ
るが、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリ
メチルメタクリレート樹脂に適用する場合に効果の発現
が高く、特にポリカーボネート樹脂に適用する場合に効
果の発現が高い。
【0020】本発明の帯電防止性付与方法をポリカーボ
ネート樹脂に適用する場合、ポリカーボネート樹脂10
0重量部当たり、式1で示されるスルホネートホスホニ
ウム塩を0.5〜2.0重量部、また式2で示されるス
ルホネート無機塩を0.02〜0.1重量部の割合とな
るように添加するのが好ましく、更に多価アルコール脂
肪酸エステルを0.1〜2重量部の割合となるように添
加するのがより好ましい。ポリカーボネート樹脂の本来
的な透明性を低下させることなく、該ポリカーボネート
樹脂に、低湿下においても、より優れた帯電防止性を付
与できるからである。
【0021】本発明の帯電防止剤及び帯電防止性付与方
法では、合目的的に他の剤を併用することができる。か
かる他の剤としては、滑剤、抗酸化剤、紫外線吸収剤等
が挙げられる。
【0022】
【発明の実施の形態】本発明の帯電防止剤の実施形態と
しては、次の1)〜10)が挙げられる。 1)オクチルスルホネートテトラブチルホスホニウム塩
とドデシルフェニルスルホネートナトリウム塩とから成
り、オクチルスルホネートテトラブチルホスホニウム塩
/ドデシルフェニルスルホネートナトリウム塩=90/
10(重量比)の割合である帯電防止剤。
【0023】2)ステアリルスルホネートテトラブチル
ホスホニウム塩とドデシルフェニルスルホネートナトリ
ウム塩とから成り、ステアリルテトラブチルホスホニウ
ム塩/ドデシルフェニルスルホネートナトリウム塩=9
5/5(重量比)の割合である帯電防止剤。
【0024】3)ドデシルフェニルスルホネートテトラ
ブチルホスホニウム塩とドデシルフェニルスルホネート
カリウム塩とから成り、ドデシルフェニルスルホネート
テトラブチルホスホニウム塩/ドデシルフェニルスルホ
ネートカリウム塩=93/7(重量比)の割合である帯
電防止剤。
【0025】4)ジイソプロピルナフチルスルホネート
ジエチルジヘキシルホスホニウム塩とジイソプロピルナ
フチルスルホネートナトリウム塩とから成り、ジイソプ
ロピルナフチルスルホネートジエチルジヘキシルホスホ
ニウム塩/ジイソプロピルナフチルスルホネートナトリ
ウム塩=95/5(重量比)の割合である帯電防止剤。
【0026】5)ドデシルフェニルスルホネートテトラ
ブチルホスホニウム塩とドデシルフェニルスルホネート
カリウム塩と更にジグリセリンモノステアレートとから
成り、ドデシルフェニルスルホネートテトラブチルホス
ホニウム塩/ドデシルフェニルスルホネートカリウム塩
=93/7(重量比)の割合であって、且つドデシルフ
ェニルスルホネートテトラブチルホスホニウム塩とドデ
シルフェニルスルホネートカリウム塩との合計/ジグリ
セリンモノステアレート=50/50(重量比)の割合
である帯電防止剤。
【0027】6)オクチルスルホネートテトラブチルホ
スホニウム塩とドデシルフェニルスルホネートマグネシ
ウム塩とから成り、オクチルスルホネートテトラブチル
ホスホニウム塩/ドデシルフェニルスルホネートマグネ
シウム塩=90/10(重量比)の割合である帯電防止
剤。
【0028】7)ラウリルスルホネートテトラブチルホ
スホニウム塩とドデシルフェニルスルホネートカルシウ
ム塩とから成り、ステアリルテトラブチルホスホニウム
塩/ドデシルフェニルスルホネートカルシウム塩=95
/5(重量比)の割合である帯電防止剤。
【0029】8)ドデシルフェニルスルホネートテトラ
ブチルホスホニウム塩とドデシルフェニルスルホネート
マグネシウム塩とから成り、ドデシルフェニルスルホネ
ートテトラブチルホスホニウム塩/ドデシルフェニルス
ルホネートマグネシウム塩=90/10(重量比)の割
合である帯電防止剤。
【0030】9)ジイソプロピルナフチルスルホネート
ジエチルジヘキシルホスホニウム塩とジイソプロピルナ
フチルスルホネートマグネシウム塩とから成り、ジイソ
プロピルナフチルスルホネートジエチルジヘキシルホス
ホニウム塩/ジイソプロピルナフチルスルホネートマグ
ネシウム塩=92/8(重量比)の割合である帯電防止
剤。
【0031】10)ドデシルフェニルスルホネートテト
ラブチルホスホニウム塩とドデシルフェニルスルホネー
トマグネシウム塩と更にジグリセリンモノステアレート
とから成り、ドデシルフェニルスルホネートテトラブチ
ルホスホニウム塩/ドデシルフェニルスルホネートマグ
ネシウム塩=90/10(重量比)の割合であって、且
つドデシルフェニルスルホネートテトラブチルホスホニ
ウム塩とドデシルフェニルスルホネートマグネシウム塩
との合計/ジグリセリンモノステアレート=50/50
(重量比)の割合である帯電防止剤。
【0032】また本発明の帯電防止性付与方法の実施形
態としては、次の11)〜13)が挙げられる。 11)前記1)〜10)の帯電防止剤を構成する各帯電
防止剤成分を、これらの合計で、ポリカーボネート樹脂
100重量部当たり2重量部の割合となるように添加す
る方法。
【0033】12)前記1)〜10)の帯電防止剤を構
成する各帯電防止剤成分を、これらの合計で、ポリエチ
レンテレフタレート樹脂100重量部当たり1重量部の
割合となるように添加する方法。
【0034】13)前記1)〜10)の帯電防止剤を構
成する各帯電防止剤成分を、これらの合計で、ポリメチ
ルメタクリレート樹脂100重量部当たり3.5重量部
の割合となるように添加する方法。
【0035】以下、本発明の構成及び結果をより具体的
にするため実施例等を挙げるが、本発明がこれらの実施
例に限定されるというものではない。尚、以下の実施例
及び比較例において、部は重量部を、また%は重量%を
意味する。
【0036】
【実施例】試験区分1(帯電防止剤成分の調製) ・式1で示されるスルホネートホスホニウム塩の調製
{帯電防止剤成分(Q−1)〜(Q−7)の調製} 特開平2−188593号公報に記載の方法にしたがっ
て、セチルスルホン酸ナトリウム塩328部(1.0モ
ル)にジオクチルジメチルホスホニウムクロライド32
3部(1.0モル)を溶媒中で混合して、副生した塩化
ナトリウムを水洗して除去した後、溶媒を留去して、セ
チルスルホン酸ジオクチルジメチルホスホニウム塩56
3部(0.95モル)を得た。これを帯電防止剤成分
(Q−1)とした。帯電防止剤成分(Q−1)と同様に
して帯電防止剤成分(Q−2)〜(Q−7)を調製し
た。これらの内容を表1にまとめて示した。
【0037】
【表1】
【0038】・式2で示されるスルホネート無機塩の調
製{帯電防止剤成分(N−1)〜(N−6)の調製} 常法によりラウリルスルホン酸250部(1.0モル)
を水酸化ナトリウム40部(1.0モル)で中和してラ
ウリルスルホン酸ナトリウム塩270部(0.99モ
ル)を調製した。これを帯電防止剤成分(N−1)とし
た。帯電防止剤成分(N−1)と同様にして帯電防止剤
成分(N−2)〜(N−6)を調製した。これらの内容
を表2にまとめて示した。
【0039】・式2で示されるスルホネート無機塩の調
製{帯電防止剤成分(N−7)〜(N−12)の調製} 常法によりラウリルスルホン酸500部(2.0モル)
を水酸化カルシウム74部(1.0モル)で中和してラ
ウリルスルホン酸カルシウム塩533部(0.99モ
ル)を調製した。これを帯電防止剤成分(N−7)とし
た。帯電防止剤成分(N−7)と同様にして帯電防止剤
成分(N−8)〜(N−12)を調製した。これらの内
容を表2にまとめて示した。
【0040】
【表2】
【0041】試験区分2(帯電防止剤の調製) ・帯電防止剤(P−1)〜(P−4)、(P−8)及び
(P−14)〜(P−23)の調製 プロピルスルホネートジオクチルジメチルホスホニウム
99部とドデシルフェニルスルホネートナトリウム塩1
部とを混合して、帯電防止剤(P−1)100部を調製
した。帯電防止剤(P−1)と同様にして帯電防止剤
(P−2)〜(P−4)、(P−8)及び(P−14)
〜(P−23)を調製した。これらの内容を表3及び表
4にまとめて示した。
【0042】・帯電防止剤(P−5)〜(P−7)の調
製 特開平2−188593号公報に記載の方法にしたがっ
て、試験区分1で得た帯電防止剤成分(N−2)189
部(0.51モル)とトリフェニルメチルホスホニウム
クロライド16部(0.05モル)とを混合し、副生す
る塩化ナトリウムを除去して、帯電防止剤(P−5)1
87部を調製した。帯電防止剤(P−5)と同様にして
帯電防止剤(P−6)及び(P−7)を調製した。これ
らの内容を表3にまとめて示した。
【0043】・帯電防止剤(P−9)及び(P−10)
の調製 特公昭47−2234号公報に記載の方法にしたがっ
て、ナフチルスルホン酸155部(0.72モル)と炭
酸ナトリウム30部(0.28モル)とトリシアノエチ
ルメチルホスホニウムハイドロオキサイド34部(0.
15モル)とを混合し、中和して、帯電防止剤(P−
9)182部を調製した。帯電防止剤(P−9)と同様
にして帯電防止剤(P−10)を調製した。これらの内
容を表3にまとめて示した。
【0044】・帯電防止剤(P−11)の調製 前記した帯電防止剤(P−3)10部とグリセリンモノ
ステアレート10部とを混合して、帯電防止剤(P−1
1)30部を調製した。
【0045】・帯電防止剤(P−12)の調製 前記した帯電防止剤(P−7)10部とジグリセリンモ
ノステアレート10部とを混合して、帯電防止剤(P−
12)20部を調製した。
【0046】・帯電防止剤(P−13)の調製 前記した帯電防止剤(P−10)10部とペンタエリス
リトールジステアレート20部とを混合して、帯電防止
剤(P−13)30部を調製した。
【0047】・帯電防止剤(P−24)の調製 前記した帯電防止剤(P−16)20部とグリセリンモ
ノステアレート10部とを混合して、帯電防止剤(P−
24)30部を調製した。
【0048】・帯電防止剤(P−25)の調製 前記した帯電防止剤(P−20)10部とジグリセリン
モノステアレート10部とを混合して、帯電防止剤(P
−25)20部を調製した。
【0049】・帯電防止剤(P−26)の調製 前記した帯電防止剤(P−23)10部とペンタエリス
リトールジステアレート20部とを混合して、帯電防止
剤(P−26)30部を調製した。
【0050】
【表3】
【0051】
【表4】
【0052】試験区分3(帯電防止剤等を添加した試料
の調製及びその評価) ・実施例1〜26及び比較例1〜11 ポリカーボネート樹脂100部と帯電防止剤(P−1)
1.5部とをラボプラストミル(東洋精機社製)に投入
し、280℃で5分間混練して、樹脂組成物を得た。得
られた樹脂組成物をホットプレス(東洋精機社製)にて
260℃で成型し、厚さ2mmのシートを作製した。得ら
れたシートについて表面固有抵抗率を下記の条件で測定
し、下記の基準で評価した。また着色性と透明性を観察
して、下記の基準で評価した。これを実施例1とした。
実施例1と同様にして実施例2〜26及び比較例1〜1
1を行なった。結果を表5にまとめて示した。
【0053】・表面固有抵抗率の測定及びその評価 作製したシートを20℃×45%RHの恒温恒湿室にて
24時間調湿後、同雰囲気にて超絶縁抵抗計(東亜電波
工業社製のSM−8210型)を用い、JIS−K69
11に準拠して表面固有抵抗率を測定し、下記の基準で
評価した。 評価基準 AAA:表面固有抵抗率が5×1012Ω未満であり、優
れている。 AA:表面固有抵抗率が5×1012Ω以上5×1013Ω
未満であり、良好。 A:表面固有抵抗率が5×1013Ω以上5×1014Ω未
満であり、やや良好。 B:表面固有抵抗率が5×1014Ω以上1×1016Ω未
満であり、やや不良。 C:表面固有抵抗率が1×1016Ω以上であり、不良。
【0054】・着色性の評価 表面固有抵抗率を測定したシートを肉眼観察し、下記の
基準で評価した。 AA:帯電防止剤又は帯電防止剤成分を用いないこと以
外は同様に作製したブランクと同程度の色相を有する。 A:ブランクより僅かに着色している。 B:ブランクより幾分着色している。 C:ブランクより著しく着色している。
【0055】・透明性の評価 表面固有抵抗率を測定したシートを肉眼観察し、下記の
基準で評価した。 AA:帯電防止剤又は帯電防止剤成分を用いないこと以
外は同様に作製したブランクと同程度の透明性を有す
る。 A:ブランクより僅かに濁りがある。 B:ブランクより明らかに濁りがある。 C:ブランクより著しく濁りがある。
【0056】
【表5】
【0057】表5において、 Q:式1で示されるスルホネートホスホニウム塩 N:式2で示されるスルホネート無機塩 Q/N:式1で示されるスルホネートホスホニウム塩/
式2で示されるスルホネート無機塩(重量比) Q+N:樹脂100重量部に対するQとNの合計部数 Nの使用量:樹脂100部に対する部数 Eの使用量:樹脂100部に対する多価アルコール脂肪
酸エステルの部数 *1:グリセリンモノステアレート *2:ジグリセリンモノステアレート *3:ペンタエリスリトールジステアレート これらは以下同じ
【0058】・実施例27〜38及び比較例12〜22 ポリエチレンテレフタレート樹脂100部と帯電防止剤
(P−2)0.6部とをラボプラストミル(東洋精機社
製)に投入し、280℃で5分間混練して、樹脂組成物
を得た。得られた樹脂組成物をホットプレス(東洋精機
社製)にて260℃で成型し、厚さ2mmのシートを作製
した。得られたシートについて表面固有抵抗率を実施例
1と同じ条件で測定し、評価した。また着色性を実施例
1と同様に評価した。これを実施例27とした。実施例
27と同様にして実施例28〜38及び比較例12〜2
2を行なった。結果を表6にまとめて示した。
【0059】
【表6】
【0060】・実施例39〜46及び比較例23〜28 ポリメチルメタクリレート樹脂100部と帯電防止剤
(P−3)1部とをラボプラストミル(東洋精機社製)
に投入し、260℃で5分間混練して、樹脂組成物を得
た。得られた樹脂組成物をホットプレス(東洋精機社
製)にて260℃で成型し、厚さ2mmのシートを作製し
た。得られたシートについて表面固有抵抗率を実施例1
と同じ条件で測定し、評価した。また着色性と透明性を
実施例1と同様に評価した。これを実施例39とした。
実施例39と同様にして実施例40〜46及び比較例2
3〜28を行なった。結果を表7にまとめて示した。
【0061】
【表7】
【0062】・試験区分4(帯電防止剤成分を添加した
試料の調製及びその評価) ・実施例47〜66 ポリカーボネート樹脂100部と帯電防止剤成分(Q−
1)1.9部と帯電防止剤成分(N−1)0.1部とを
ラボプラストミル(東洋精機社製)に投入し、280℃
で5分間混練して、樹脂組成物を得た。得られた樹脂組
成物から実施例1と同様にしてシートを作製し、実施例
1と同様に帯電防止性と着色性と透明性とを評価した。
これを実施例47とした。実施例47と同様にして実施
例48〜66を行なった。結果を表8にまとめて示し
た。
【0063】
【表8】
【0064】表8において、 添加方法イ:樹脂と式1で示されるスルホネートホスホ
ニウム塩と式2で示されるスルホネート無機塩とを、ま
た併用する場合には多価アルコール脂肪酸エステルをも
同時にミキサーに投入して、混練した。 添加方法ロ:樹脂と式1で示されるスルホネートホスホ
ニウム塩とを同時にミキサーに投入して、混練した後、
式2で示されるスルホネート無機塩を投入して、更に混
練した。 添加方法ハ:樹脂と式2で示されるスルホネート無機塩
とを同時にミキサーに投入して、混練した後、式1で示
されるスルホネートホスホニウム塩を投入して、更に混
練した。 これらは以下同じ
【0065】・実施例67〜74 ポリメチルメタクリレート樹脂100部と帯電防止剤成
分(Q−1)1.6部と帯電防止剤成分(N−4)0.
4部とをラボプラストミル(東洋精機社製)に投入し、
280℃で5分間混練して、樹脂組成物を得た。得られ
た樹脂組成物から実施例1と同様にしてシートを作製
し、実施例1と同様に帯電防止性と着色性と透明性とを
評価した。これを実施例67とした。実施例67と同様
にして実施例68〜74を行なった。結果を表9にまと
めて示した。
【0066】
【表9】
【0067】・実施例75〜78,87〜90 ポリエチレンテレフタレート樹脂100部と帯電防止剤
成分(Q−1)1.9部と帯電防止剤成分(N−1)
0.1部とをラボプラストミル(東洋精機社製)に投入
し、280℃で5分間混練して、樹脂組成物を得た。得
られた樹脂組成物から実施例1と同様にしてシートを作
製し、実施例1と同様に帯電防止性と着色性を評価し
た。これを実施例75とした。実施例75と同様にして
実施例76〜78、87〜90を行なった。結果を表1
0にまとめて示した。
【0068】・実施例79〜82,91〜94 ポリエチレン樹脂100部と帯電防止剤成分(Q−1)
1.6部と帯電防止剤成分(N−4)0.4部とをラボ
プラストミル(東洋精機社製)に投入し、180℃で5
分間混練して、樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物
から実施例1と同様にしてシートを作製し、実施例1と
同様に帯電防止性と着色性を評価した。これを実施例7
9とした。実施例79と同様にして実施例80〜82、
91〜94を行なった。結果を表10にまとめて示し
た。
【0069】・実施例83〜86,95〜98 ポリカプロラクタム樹脂100部と帯電防止剤成分(Q
−1)1.9部と帯電防止剤成分(N−4)0.1部と
をラボプラストミル(東洋精機社製)に投入し、280
℃で5分間混練して、樹脂組成物を得た。得られた樹脂
組成物から実施例1と同様にしてシートを作製し、実施
例1と同様に帯電防止性と着色性を評価した。これを実
施例83とした。実施例83と同様にして実施例84〜
86、95〜98を行なった。結果を表10にまとめて
示した。
【0070】
【表10】
【0071】表10において、 PET:ポリエチレンテレフタレート樹脂 PE:ポリエチレン樹脂 PLC:ポリカプロラクタム樹脂
【0072】
【発明の効果】既に明らかなように、以上説明した本発
明には、合成高分子材料の本来的な色相や透明性を低下
させることなく、該合成高分子材料に低湿下においても
優れた帯電防止性を付与できるという効果がある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 101/16 C08L 101/00

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の式1で示されるスルホネートホス
    ホニウム塩と下記の式2で示されるスルホネート無機塩
    とから成ることを特徴とする合成高分子材料用帯電防止
    剤。 【式1】 【式2】 (式1,式2において、 A1,A2:炭素数1〜36のアルキル基、炭素数4〜2
    4のアルケニル基、フェニル基、置換基として炭素数1
    〜18のアルキル基を有する置換フェニル基、ナフチル
    基又は置換基として炭素数1〜18のアルキル基を有す
    る置換ナフチル基 R1,R2,R3,R4:炭素数1〜18の脂肪族若しくは
    芳香族炭化水素基又は置換基として水酸基若しくはシア
    ノ基を有する炭素数1〜18の置換炭化水素基 Mn+:n=1の場合はアルカリ金属カチオン、n=2の
    場合はアルカリ土類金属カチオン n:1又は2)
  2. 【請求項2】 請求項1記載の式1で示されるスルホネ
    ートホスホニウム塩と式2で示されるスルホネート無機
    塩と更に多価アルコール脂肪酸エステルとから成ること
    を特徴とする合成高分子材料用帯電防止剤。
  3. 【請求項3】 式1で示されるスルホネートホスホニウ
    ム塩/式2で示されるスルホネート無機塩=99/1〜
    5/95(重量比)の割合である請求項1又は2記載の
    合成高分子材料用帯電防止剤。
  4. 【請求項4】 式1で示されるスルホネートホスホニウ
    ム塩と式2で示されるスルホネート無機塩との合計/多
    価アルコール脂肪酸エステル=95/5〜10/90
    (重量比)の割合である請求項2又は3記載の合成高分
    子材料用帯電防止剤。
  5. 【請求項5】 式1で示されるスルホネートホスホニウ
    ム塩が、式1中のA 1が炭素数6〜22のアルキル基、
    置換基として炭素数2〜12のアルキル基を有する置換
    フェニル基又は置換基として炭素数2〜12のアルキル
    基を有する置換ナフチル基であり、且つR1,R2
    3,R4がブチル基である場合のものであって、また式
    2で示されるスルホネート無機塩が、式2中のA2が炭
    素数6〜22のアルキル基、置換基として炭素数2〜1
    2のアルキル基を有する置換フェニル基又は置換基とし
    て炭素数2〜12のアルキル基を有する置換ナフチル基
    である場合のものである請求項1、2、3又は4記載の
    合成高分子材料用帯電防止剤。
  6. 【請求項6】 帯電防止剤成分を合成高分子材料へ添加
    して該合成高分子材料に帯電防止性を付与する方法にお
    いて、帯電防止剤成分として請求項1記載の式1で示さ
    れるスルホネートホスホニウム塩と式2で示されるスル
    ホネート無機塩とを添加することを特徴とする合成高分
    子材料に帯電防止性を付与する方法。
  7. 【請求項7】 帯電防止剤成分を合成高分子材料へ添加
    して該合成高分子材料に帯電防止性を付与する方法にお
    いて、帯電防止剤成分として請求項1記載の式1で示さ
    れるスルホネートホスホニウム塩と式2で示されるスル
    ホネート無機塩と更に多価アルコール脂肪酸エステルと
    を添加することを特徴とする合成高分子材料に帯電防止
    性を付与する方法。
  8. 【請求項8】 式1で示されるスルホネートホスホニウ
    ム塩/式2で示されるスルホネート無機塩=99/1〜
    5/95(重量比)の割合となるように添加する請求項
    6又は7記載の合成高分子材料に帯電防止性を付与する
    方法。
  9. 【請求項9】 式1で示されるスルホネートホスホニウ
    ム塩と式2で示されるスルホネート無機塩との合計/多
    価アルコール脂肪酸エステル=95/5〜10/90
    (重量比)の割合となるように添加する請求項7又は8
    記載の合成高分子材料に帯電防止性を付与する方法。
  10. 【請求項10】 式1で示されるスルホネートホスホニ
    ウム塩が、式1中のA1が炭素数6〜22のアルキル
    基、置換基として炭素数2〜12のアルキル基を有する
    置換フェニル基又は置換基として炭素数2〜12のアル
    キル基を有する置換ナフチル基であり、且つR1,R2
    3,R4がブチル基である場合のものであって、また式
    2で示されるスルホネート無機塩が、式2中のA2が炭
    素数6〜22のアルキル基、置換基として炭素数2〜1
    2のアルキル基を有する置換フェニル基又は置換基とし
    て炭素数2〜12のアルキル基を有する置換ナフチル基
    である場合のものである請求項6、7、8又は9記載の
    合成高分子材料に帯電防止性を付与する方法。
  11. 【請求項11】 合成高分子材料100重量部当たり帯
    電防止剤成分をその合計量として0.1〜10重量部の
    割合となるように添加する請求項6、7、8、9又は1
    0記載の合成高分子材料に帯電防止性を付与する方法。
  12. 【請求項12】 合成高分子材料がポリカーボネート樹
    脂、ポリエステル樹脂又はポリメチルメタクリレート樹
    脂である請求項6、7、8、9、10又は11記載の合
    成高分子材料に帯電防止性を付与する方法。
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