JP2000201778A - 多層構造羽毛敷き布団 - Google Patents

多層構造羽毛敷き布団

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JP2000201778A
JP2000201778A JP11009842A JP984299A JP2000201778A JP 2000201778 A JP2000201778 A JP 2000201778A JP 11009842 A JP11009842 A JP 11009842A JP 984299 A JP984299 A JP 984299A JP 2000201778 A JP2000201778 A JP 2000201778A
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futon
feathers
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English (en)
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Kenji Jimoto
健二 地本
Yasuto Fukui
康人 福井
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Daiwa Boseki KK
Daiwabo Co Ltd
Original Assignee
Daiwa Boseki KK
Daiwabo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 蒸れにくく、指圧効果を有し、さらには収納
スペースに合わせて自在に折り畳み可能な折り畳み性に
優れた芯材入り多層構造羽毛敷き布団を提供する。また
芯材によるキシミ音の軽減を図る。 【解決手段】 第一布団層と第二布団層との間に中間層
を有する多層構造敷き布団において、升目状に立体キル
ティングされた側地内に羽毛及び/又は羽根を充填した
第一布団層と第二布団層との間に形成される中間層に、
剛軟度M(N・cm)が、1≦M≦14の立体網状構造
物からなる芯材を配置する。また、羽毛や羽根を立体網
状構造物の内部に混在させた芯材を配置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、羽毛又は羽根を充
填した羽毛/羽根敷き布団に関するものであり、さらに
詳しくは、第一布団層と第二布団層との中間層に芯材を
有する多層構造の羽毛敷き布団に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、羽毛又は羽根を充填した布団は、
軽量で保温効果が高く、かつ汗を吸収、発散させるとい
う優れた機能がある反面、敷き布団に使用する場合にお
いては、柔らかすぎて身体が沈みやすく就寝時の姿勢を
正しく保持しにくいといった問題があり、敷き布団を多
層構造とし芯材を配置することにより身体の良好な保持
が図られてきた。例えば実開昭62−134458号公
報の記載にみられるようなウレタンフォーム、硬綿等よ
りなり、身体を支える硬質中心層と、その両面に羽根、
又は羽根、羽毛混合物の汗を吸収、発散する表面層とか
らなる敷き布団が提案されている。しかしながら、芯材
がウレタンフォーム、硬綿等の硬質中心層よりなるた
め、通気性が悪く蓄熱性があるため、蒸れやすいといっ
たような問題点を有していた。またウレタンフォーム材
は、現在社会的に問題視されている焼却時の有害ガス発
生といった問題点もあった。
【0003】このような蒸れやすい問題を解決するた
め、芯材に立体網状体を使用したものとして、詰め綿に
通常の天然繊維や合成繊維を充填した多層構造敷き布団
ではあるが、例えば実開昭62−128470号公報記
載にみられるような、0.3〜1mm太さの合成樹脂線
条が不規則なループ状に絡み合って形成された連続盤で
あって両面又は片面に形状保持性を持つ波状の凹凸が形
成されたウエブ層の上下には固綿層を有する敷き布団が
提案されている。しかしながら、従来の凹凸形状の立体
網状構造物を使用した場合、通気性や指圧性に優れる反
面、折り畳み性が悪く、その収納性、取り扱いが不便で
あった。布団の収納性、取り扱いを良くするためには、
例えば立体網状構造物を長さ方向に3分割し、各々をヒ
ンジ手段にて接合し折り畳み性を付与する必要があり、
収納スペースに合わせて自在に折り畳むには不都合であ
った。また、利用者によっては、就寝時において身体の
動きとともに芯材である立体網状構造物によるキシミ音
が気になり、安眠の妨げになる場合もあった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、これらの従
来技術の問題点を鑑み、羽毛/羽根布団の長所を生か
し、羽毛敷き布団(羽根敷き布団も含む)においても就
寝時における身体の保持性を有し、且つ蒸れにくく、指
圧効果を有し、さらには、収納スペースに合わせて自在
に折り畳み可能な折り畳み性に優れた多層構造羽毛敷き
布団を提供しようとするものである。また、芯材を使用
することによる問題点であった就寝時の身体の動きにと
もなう芯材によるキシミ音の軽減を図ろうとするもので
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の第一は、第一布
団層と第二布団層との間に中間層を有する多層構造敷き
布団において、升目状に立体キルティングされた側地内
に羽毛及び/又は羽根を充填した第一布団層と、升目状
に立体キルティングされた側地内に羽毛及び/又は羽根
を充填した第二布団層との間に形成される中間層に、通
気性、指圧性、及び折り畳み性に優れた、剛軟度M(N
・cm)が1≦M≦14の立体網状構造物からなる芯材
を配置することにより得られる。
【0006】本発明の第二は、第一布団層と第二布団層
との間に中間層を有する多層構造敷き布団において、升
目状に立体キルティングされた側地内に羽毛及び/又は
羽根を充填した第一布団層と、升目状に立体キルティン
グされた側地内に羽毛及び/又は羽根を充填した第二布
団層との間に形成される中間層に、羽毛及び/又は羽根
を充填し、且つ通気性、指圧性、及び折り畳み性に優れ
た、剛軟度M(N・cm)が1≦M≦14の立体網状構
造物からなる芯材を配置し、該羽毛及び/又は羽根を、
該立体網状構造物からなる芯材の内部に混在させること
により得られる。
【0007】本発明の第一及び第二に使用する立体網状
構造物は、直径0.5〜2mmの多数の熱可塑性合成重
合弾性体連続線条の各々が不規則なループをなして交互
に交差し、かつ厚み方向に湾曲して一方から他方に延
び、その多数の連続線条がそれぞれの交差点において相
互に接着され、表面には断面が円弧状をなした多数の畝
状の山部とその山部間において窪んだ溝状の谷部が形成
され、この山部と谷部は裏面において各々谷部及び山部
を形成して空隙率60〜98%、平行光線透過率10〜
70%の嵩高な立体網状体であり、且つ下記測定方法に
よって測定された該立体網状構造物面の載荷たわみ率を
40〜80%としたものを使用する。 記 載荷たわみ率(%)={(β−α)/β}×100 但し、α=立体網状構造物面に底面積が100mm×1
00mm、重量が20kgの直方体からなる載荷重錘を
1分間載荷した後の載荷重錘を載荷した状態下での該立
体網状構造物面の厚さ(mm)。 β=無荷重時の該立体網状構造物面の厚さ(mm)。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の第一は、第一布団層と第
二布団層との間に中間層を有する多層構造敷き布団にお
いて、升目状に立体キルティングされた側地内に羽毛及
び/又は羽根を充填した第一布団層と第二布団層との間
に形成される中間層に、通気性、指圧性、及び折り畳み
性を備えた、剛軟度M(N・cm)が1≦M≦14の立
体網状構造物からなる芯材を配置したことを特徴とした
多層構造羽毛敷き布団であり、第一布団層及び第二布団
層の充填物として、汗の吸湿、発散作用を持つ水鳥の羽
毛や羽根を使用するため、保温性が高く、かつ軽量であ
る。充填物の定型性を保つために升目状に立体キルティ
ングされた側地内に充填物を収納することが好ましい。
充填する羽毛又は羽根の量については、特に限定するも
のではないが、升目状の立体キルティングされた側地内
にて充填物の偏りをおこさない程度の量が最低限必要で
あり、充填物の量を多くしすぎても布団の収納性が悪く
なると同時に不経済である。
【0009】通常は第一布団層が敷き布団として身体と
接する表面となるため、より柔らかい羽毛を混ぜた羽毛
と羽根の混合物を充填することが好ましい。好ましくは
羽毛の充填率は約25〜45重量%である。羽毛の充填
率が高くなりすぎてもへたりの問題が発生しやすくなる
と同時に不経済である。第二布団層は敷き布団として床
面と接する裏面となるため羽根を主体とした充填物とす
ることが好ましい。より好ましくは羽根100%であ
る。また、経済性、保温性等を考慮すると、第一布団層
と第二布団層の充填物重量比が2:1程度であることが
好ましい。また、このような充填物重量比にすることに
より、この充填物の素材と量の違いを利用して、例え
ば、冬期は第一布団層を表面に使用し、夏期は、第二布
団層を表面として使用してもよい。好みに応じて、より
指圧効果を求めるのであれば、第二布団層の方が充填物
重量が少なく薄い分芯材による身体への指圧効果が高く
なるため、第二布団層を表面に使用してもよい。第一布
団層と第二布団層の充填物重量比及び充填物を変更する
ことにより、リバーシブルな敷き布団となる。
【0010】中間層に配置する立体網状構造物の剛軟度
M(N・cm)は、1≦M≦14が好ましい。剛軟度が
1未満であると、折り曲げ易さの点では優れるがクッシ
ョン性に劣り、就寝時において身体が沈みやすくなり芯
材として不適である。反対に剛軟度が14を超えると、
折り曲げにくくなり、収納スペースに合わせた折り畳み
性の点から自由度に劣るものとなる。より好ましくは、
1≦M≦5である。また、立体網状構造物が、直径0.
5〜2mmの多数の熱可塑性合成重合弾性体連続線条の
各々が不規則なループをなして交互に交差し、かつ厚み
方向に湾曲して一方から他方に延び、その多数の連続線
条がそれぞれの交差点において相互に接着され、表面に
は断面が円弧状をなした多数の畝状の山部とその山部間
において窪んだ溝状の谷部が形成され、この山部と谷部
は裏面において各々谷部及び山部を形成して空隙率60
〜98%、平行光線透過率10〜70%の嵩高な立体網
状構造物であり、且つ前記測定方法によって測定された
該立体網状構造物面の載荷たわみ率が40〜80%であ
ることが好ましい。該多数の畝状の山部が布団層を介し
て適度な指圧性とクッション性、身体の保持性を付与す
る。また、該立体網状構造物は、前記のとおり空隙率が
高いことから大容量の空気層を有し、この空気層が優れ
た断熱性及び通気性を付与するものであり、就寝時の発
汗においても蒸れにくいものとなる。この空気層が羽毛
又は羽根の汗の吸湿、発散作用をより有効なものにする
とともに、保温効果も向上する。中間層に立体網状構造
物を単独で配置してもよいが、大容量の空気層を有する
ため、立体網状構造物と他の充填物を組み合わせてもよ
い。
【0011】熱可塑性合成重合弾性体連続線条の直径
が、0.5mmよりも小さいと適度な曲げ弾性率、良好
な繰り返し圧縮残留ひずみが得られず、就寝時の身体の
姿勢を正しく保持できなくなる。また直径が2mmより
も大きくなると耐荷重性や耐久性の点では有利である
が、クッション性が悪くなると同時に折り畳み性も悪く
なり、使用上の不都合が生じる。また材料コストの面で
も不経済である。
【0012】また、立体網状構造物の空隙率を60%未
満、平行光線透過率を10%未満にした場合は、通気性
が悪く蒸れやすくなり、空隙率が98%越、平行光線透
過率が70%越の場合は、通気性は極めて良好だが、適
度な曲げ弾性率、良好な繰り返し圧縮残留ひずみが得ら
れず、就寝時の身体の姿勢を正しく保持できなくなる。
従って空隙率60〜98%、平行光線透過率10〜70
%が好ましい。
【0013】載荷たわみ率は、大きいと立体網状構造物
が柔らかくなり、就寝時の身体の姿勢を正しく保持でき
なくなると同時に身体に与える指圧性に欠け、又小さい
と立体網状構造物が硬くなり、指圧性が強すぎて身体に
痛みを感じ安眠に不都合であり、40〜80%が好まし
い。
【0014】連続線条の熱可塑性合成重合弾性体として
は、一般的に熱可塑性エラストマーと言われる樹脂を用
いる。ここで言う熱可塑性エラストマーとは常温ではゴ
ム弾性体としての挙動をとり、温度上昇によって塑性変
形をする高分子材料のことである。使用される熱可塑性
エラストマーは特に限定されず、曲げ弾性率が200〜
5000kgf/cm2 の合成重合体、例えば、ソフト
セグメントにポリブタジエン、ポリイソプレン、水素添
加ポリブタジエン、そしてハードセグメントにスチレン
を用いた共重合物。またソフトセグメントにEPDM
(エチレンプロピレン−ジエン共重合体)、ブチルゴ
ム、そしてハードセグメントにオレフィン系の樹脂を用
いたブレンドもしくはアロイ樹脂などを用いることが出
来る。またこれらの熱可塑性エラストマーを単体として
用いることもできるし、上記熱可塑性エラストマーとそ
の他の樹脂と2種以上の混合物も含まれる。曲げ弾性
率、繰り返し圧縮残留ひずみ、摩擦堅牢度等を考慮した
場合には、水素添加スチレンーブタジエン共重合体とポ
リプロピレンの混合物がより好ましい。こうして得られ
る連続線条は、軽量で且つ折り畳み性に優れ、ヒンジ手
段にて接合する必要がなく、敷き布団の長さ方向、幅方
向において自在に折り畳むことができる。またリサイク
ルが可能で廃棄後の焼却時においても有毒ガスの発生が
ない環境に優しいものである。
【0015】中間層は、第一布団層と第二布団層の側地
の四辺が縫合されてできる袋状物における空間層であ
り、該袋状物の四辺の縫合部の少なくとも一辺がファス
ナー部で形成され開閉自在であり、該ファスナー部から
立体網状構造物の出し入れを自在とすることが好まし
い。出し入れ自在とすることにより、布団の洗濯や乾
燥、又は立体網状構造物の掃除や乾燥等、通常の敷き布
団と同様に維持管理ができる。もちろん、中間層に毛布
や専用の電気毛布を配置し、立体網状構造物との併用も
可能である。
【0016】本発明の第二は、第一布団層と第二布団層
との間に中間層を有する多層構造敷き布団において、升
目状に立体キルティングされた側地内に羽毛及び/又は
羽根を充填した第一布団層と第二布団層との間に形成さ
れる中間層に、羽毛及び/又は羽根が充填され、且つ剛
軟度M(N・cm)が1≦M≦14の立体網状構造物か
らなる芯材が配置されており、該羽毛及び/又は羽根
が、該立体網状構造物からなる芯材の少なくとも内部に
混在されていることを特徴とした多層構造羽毛敷き布団
であり、第一布団層、第二布団層、及び立体網状構造物
の態様は本発明の第一と同様とすることが好ましい。
【0017】本発明の第二の特徴は、第一布団層と第二
布団層の側地の四辺が縫合されてできる袋状物における
空間層である中間層にも羽毛及び/又は羽根が充填さ
れ、且つ充填された羽毛及び/又は羽根は、同様に中間
層に配置された立体網状構造物を構成する多数の連続線
条のまわりにランダムに混在されていることである。中
間層に充填された羽毛及び/又は羽根は、立体網状構造
物の多数の畝状の山部及び溝状の谷部の上下及びその空
隙部分に、更には該山部や該谷部を形成する連続線条間
にも混在している。このような形態をとることにより、
立体網状構造物を構成する山部と山部、谷部と谷部、更
には山部や谷部を形成する連続線条同士が就寝時におけ
る身体の移動に際しても直接接触することが少なくな
り、立体網状構造物による特有のキシミ音が軽減され
る。
【0018】中間層に充填される羽毛及び/又は羽根、
及び立体網状構造物は、側地にて袋閉じされることが好
ましい。また、充填された羽毛及び/又は羽根が偏りし
ないように側地の複数箇所を和閉じ又はキルティング等
の偏り防止処理しておくことが好ましい。側地にて袋と
じすることにより、必要に応じて本発明の第一の形態で
説明したような、第一布団層と第二布団層の側地の四辺
が縫合されてできる袋状物の四辺の縫合部の少なくとも
一辺がファスナー部で形成され開閉自在とすることによ
り、該ファスナー部からの出し入れを同様に自在とする
ことができる。
【0019】
【実施例】次に実施例に基づき本発明の一例を具体的に
説明する。尚、実施例中の立体網状構造物の評価は以下
の方法で測定した。 (1)厚み 10cm角のサンプルを5枚作成し、各サンプル中央部
に3g/cm2 荷重をかけ厚みを測定、各測定値を平均
して算出した。 (2)空隙率 連続線条正味体積を見掛け体積で除した値を1より引い
た値に100を乗じ算出した。 (3)平行光線透過率 網状体の平面の一部を切り取り、これを裏面から平行光
線を照射できるガラス盤上に置きガラス盤に垂直に設置
したCCDカメラより画像を取り込み電算機により明暗
を2値化し明部分の面積を処理画像面積で除して算出し
た。 (4)通気度 直径10cmのサンプルを作成しフラジール型通気試験
器に取り付け通気度を測定した。 (5)剛軟度 JIS L1096 6.19.2 B法(スライド
法)に準拠し測定した。
【0020】(実施例1)図1に本発明の第一の多層構
造羽毛敷き布団の断面略図を示す。第一布団層1及び第
二布団層2の側地3には、経糸30番手コーマー糸の2
本引き揃え、緯糸30番手コーマー糸からなる経密度8
0本/インチ、緯密度80本/インチの綿100%の平
織物を使用し、該第一布団層には羽毛4を0.42k
g、羽根5を0.78kgを充填し、該第二布団層には
羽根0.6kgを充填し、升目状に立体キルティング
(キルティング部6)し各布団層を得た。次に第一布団
層と第二布団層の側地の三辺をパイピン縫合(パイピン
縫合部7)し、残る一辺にはファスナー8を取り付け、
開閉可能な袋状物とし、この袋状物の中にできた中間層
9に側地で覆われた立体網状構造物10(タテ200c
m×ヨコ100cm寸法)を挿入し、タテ205cm×
ヨコ105cm寸法の本発明の第一の多層構造羽毛敷き
布団を得た。
【0021】立体網状構造物10には大和紡績(株)製
のタングレット(登録商標)のPU−25タイプを使用
した。このタングレットPU−25の仕様について説明
すると、目付1100g/m2 、繊維径0.8mm、見
かけの厚み28mm、組成はポリプロピレン55重量
%、水素添加スチレン−ブタジエン共重合体45重量%
を混合したものである。 尚、このタングレットは 連
続線条の各々が不規則なループをなして交互に交差し、
かつ厚み方向に湾曲して一方から他方に延び、その多数
の連続線条がそれぞれの交差点において相互に接着さ
れ、表面には断面が円弧状をなした多数の畝状の山部1
1とその山部間において窪んだ溝状の谷部12が形成さ
れ、この山部と谷部は裏面において各々谷部及び山部を
形成して空隙率96%、平行光線透過率45%の嵩高な
立体網状構造物であり、載荷たわみ率が65%であっ
た。また、剛軟度M(N・cm)は3.7、通気度は4
00cc/cm2 ・sec以上であった。
【0022】尚、タングレットの側地素材には、経糸2
0番手カード糸の2本引き揃え、緯糸16番手カード糸
からなる経密度56本/インチ、緯密度38本/インチ
の綿100%の平織物を使用した。
【0023】(実施例2)図2に本発明の第二の多層構
造羽毛敷き布団の断面略図を示す。実施例1と同様のタ
ングレットPU−25を用意し、その上下に約500g
の羽毛と羽根の混合物を重ね、タングレット内部にまで
羽毛及び羽根を混在させ、側地にて覆い、複数箇所を格
子状にキルティングした芯材を、中間層9に配置した。
その他は実施例1と同様とし、本発明の第二の多層構造
羽毛敷き布団を得た。
【0024】実施例1及び2にて得られた各多層構造羽
毛敷き布団を実際に20人のモニターにより約1ヶ月間
使用評価したところ、身体が沈み込むことなく適度の指
圧感があり、寝心地がよいと好評であった。また収納時
においても、長さ方向への三つ折り、または長さ方向へ
の二つ折り後幅方向への二つ折り等、従来の羽毛布団と
同様に自在に折り畳むことができ、押入等への収納も非
常に便利であることが評価された。また、特に実施例2
にて得られた敷き布団は、芯材によるキシミ音が気にな
らなくなったとの評価を得た。
【0025】次に比較例について以下に説明する。 (比較例1) 実施例1で得られた多層構造羽毛敷き布
団において、中間層のタングレットPU−25タイプを
取り出し、代わりに従来の敷き布団芯材に使用されてい
るタングレットPタイプを配置し、多層構造敷き布団を
得た。該タングレットPタイプの仕様は、比較のために
組成以外は前記タングレットPU−25と同一仕様とし
たものである。組成はプロピレン−エチレン−ブテンの
三元共重合物からなり、実施例1と同様な評価を行った
所、空隙率95%、平行光線透過率45%であって、載
荷たわみ率が11%であった。また剛軟度(N・cm)
は、21.4であって、通気度は400cc/cm2
sec以上であった。
【0026】比較例1で得られた敷き布団を同様に実際
に20人のモニターにより使用評価したところ、一部の
モニターより指圧性が強すぎ背中部、臀部等に痛みを感
じる苦情が出た。また、比較例1で得られた敷き布団
は、折り畳むことができず、押入への収納が困難であ
り、その取り扱い性においても不評であった。また、モ
ニターの一部には芯材のキシミ音が気になるとの回答を
得た。
【0027】
【発明の効果】 本発明による多層構造羽毛敷き布団
は、羽毛や羽根を充填しているため、保温性はもちろん
汗の吸湿性、発散性に優れ、且つ軽量な立体網状構造物
が中間層に配置されているため、空気層による断熱効果
と通気性に優れ、適度の指圧性とクッション性を有し、
布団が蒸れることなく、暖かく、寝ながら適度な指圧効
果をもたらす。またその取り扱いにおいても、軽量で、
折り畳みやすく、収納しやすい実用性を持ち合わせる。
また、芯材によるキシミ音が軽減された多層構造羽毛敷
き布団が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の多層構造羽毛敷き布団の断面略
図。
【図2】本発明の第二の多層構造羽毛敷き布団の断面略
図。
【図3】立体網状構造物の一部を示した斜視図。
【図4】立体網状構造物の山部と谷部を平面的に表した
説明図。
【符号の説明】
1 第一布団層 2 第二布団層 3 側地 4 羽毛 5 羽根 6 キルティング部 7 パイピン縫合部 8 ファスナー 9 中間層 10 立体網状構造物 11 山部 12 谷部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第一布団層と第二布団層との間に中間層
    を有する多層構造敷き布団において、升目状に立体キル
    ティングされた側地内に羽毛及び/又は羽根を充填した
    第一布団層と第二布団層との間に形成される中間層に、
    剛軟度M(N・cm)が、1≦M≦14の立体網状構造
    物からなる芯材を配置したことを特徴とした多層構造羽
    毛敷き布団。
  2. 【請求項2】 第一布団層と第二布団層との間に中間層
    を有する多層構造敷き布団において、升目状に立体キル
    ティングされた側地内に羽毛及び/又は羽根を充填した
    第一布団層と第二布団層との間に形成される中間層に、
    羽毛及び/又は羽根が充填され、且つ剛軟度M(N・c
    m)が1≦M≦14の立体網状構造物からなる芯材が配
    置されており、該羽毛及び/又は羽根が、該立体網状構
    造物からなる芯材の内部に混在されていることを特徴と
    した多層構造羽毛敷き布団。
  3. 【請求項3】 立体網状構造物からなる芯材が、直径
    0.5〜2mmの多数の熱可塑性合成重合弾性体連続線
    条の各々が不規則なループをなして交互に交差し、かつ
    厚み方向に湾曲して一方から他方に延び、その多数の連
    続線条がそれぞれの交差点において相互に接着され、表
    面には断面が円弧状をなした多数の畝状の山部とその山
    部間において窪んだ溝状の谷部が形成され、この山部と
    谷部は裏面において各々谷部及び山部を形成して空隙率
    60〜98%、平行光線透過率10〜70%の嵩高な立
    体網状体であり、且つ下記測定方法によって測定された
    該立体網状構造物面の載荷たわみ率が40〜80%であ
    ることを特徴とした請求項1又は2記載の多層構造羽毛
    敷き布団。 記 載荷たわみ率(%)={(β−α)/β}×100 但し、α=立体網状構造物面に底面積が100mm×1
    00mm、重量が20kgの直方体からなる載荷重錘を
    1分間載荷した後の載荷重錘を載荷した状態下での該立
    体網状構造物面の厚さ(mm)。 β=無荷重時の該立体網状構造物面の厚さ(mm)。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2003061790A (ja) * 2001-08-22 2003-03-04 Maruhachi Mawata Co Ltd 敷き布団

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