JP2000190631A - 被記録媒体及びその製造方法 - Google Patents
被記録媒体及びその製造方法Info
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Abstract
記録媒体で、インク吸収性が良好で、過度な表面反射を
低減し適度な観察表面を持ち合わせ、高品位画像を形成
できる被記録媒体の提供。 【解決手段】 表面の平均粗さで0.20μm以下の基
材上に少なくとも一層以上の無機顔料及び高分子バイン
ダーからなるインク受容層及び、無機顔料及び高分子バ
インダーからなる表面反射低減層を順次積層してなり、
表面上にゲル状突起を散在してなる被記録媒体。
Description
方式によって記録を行う被記録媒体に関するものであ
り、インク吸収性が良好で、過度な表面反射を低減し適
度な観察表面を持ち合わせ、高品位画像を形成できる被
記録媒体に関するものである。
普及とともに、それらの画像を紙やフィルム等の被記録
媒体に記録するハードコピーの技術が急速に発達した。
これらのハードコピーの技術は、銀塩写真に、特に色再
現性、画像密度、光沢等の面で近づきつつある。ハード
コピーの記録方式には昇華型熱転写方式、静電転写型方
式、インクジェット方式等多種多様な方式が知られてい
る。
理によりインクの微小液滴を飛翔させて紙などの記録媒
体に付着させ、画像、文字などの記録を行なうものであ
り、高速、低騒音、多色化が容易、記録パターンの融通
性が高い、現像及び定着が不要などの特徴があり、様々
な用途において急速に普及している。更に、多色インク
ジェット方式により形成される画像は、製版方式による
多色印刷や、カラー写真方式による印画と比較して遜色
のない記録画像を得ることも可能であり、作成部数が少
ない場合には通常の多色印刷や印画によるよりも安価に
製造できることから、フルカラー画像記録分野まで広く
応用されつつある。記録の高速化、高精細化、フルカラ
ー化等の記録特性の向上要求に伴って記録装置、記録方
法の改良が行われてきたが、記録用媒体に対しても高度
な特性が要求されている。
録用媒体に向けてインク液滴を高速で射出するものであ
り、インク中には水、水と有機溶剤の混合液といった多
量の溶媒を含んでいるので高色濃度を得るためには大量
のインクを用いる必要がある。また、インク液滴は連続
的に射出されるので、最初の液滴が射出されると、イン
ク液滴が融合してインクのドットが接合するビーディン
グ現象が生じて画像が乱れる。このため、インクジェッ
ト記録用媒体には、インク吸収量が大きいこと、更には
インク吸収速度が高いことの両者を兼ね備えていること
が要求される。
るために特開平2−276670号の様に、基材上にア
ルミナ水和物とバインダーからなる多孔質層を設けると
いった、無機粒子による多孔質層形成による記録媒体が
数多く提案されている。また、特開平4−101880
号の様に、基材上にインク定着層が透明でインクに含有
される溶媒により溶解または膨潤される樹脂が形成され
ている記録媒体が提案されている。
ものとするために種々の二層構成の被記録媒体が提案さ
れている。例えば、特開平6−18318号のように、
顔料、水性接着剤及びカチオン性定着剤からなるインク
受理層上に実質的に有機高分子接着剤を含まない無機微
粒子からなる第2のインク受理層を積層した記録シート
が提案されている。また、特開平7−101142号、
特開平8−183242号のように、支持体上にインク
受理層、光沢発現層を形成した記録シートが提案されて
いる。
0−166715号のように、基材上に擬ベーマイト多
孔質層を、その上にシリカゲル層を有する記録シートが
提案されている。更に、特開平8−2087号のよう
に、基材上にアルミナ水和物層、シリカゲルとバインダ
ーとともに密度分布をつけて表面凹凸をつけたシリカゲ
ル層を有する記録シートが提案されている。
従来技術には以下に述べる問題がある。
な、アルミナ水和物とバインダーからなる被記録媒体は
インク吸収性は良好であるが、表面の光沢が高いため、
透明基材を用いた記録物やイラスト画像などの表面にグ
ロスの必要のない記録物を得たい場合には適していなか
った。また、耐指紋性が低く、タッキングがあり滑り性
が悪いなどの問題があった。
ような、インクの溶媒により溶解または膨潤する樹脂を
用いたインク定着層を有する記録媒体は、インクの乾燥
速度が遅く、記録後しばらくべたつくという問題があ
る。
6−18318号、特開平7−101142号、特開平
8−183242号、特開平7−76162号、特開平
10−166715号に記載のものはいずれも吸収性に
関して良好であり、表面性の改善も見られるが、いずれ
も表面に光沢を発現するためのものや光沢の高いもので
あり、透明基材を用いた記録物やイラスト画像などの表
面にグロスの必要のない記録物を得たい場合には依然と
して適していなかった。
は凹凸を形成することにより、滑り性の改善は可能であ
るが、グラビアロールによる塗工や、塗工後にエンボス
ロールを押し付けて凹凸を形成するため、微細な凹凸構
造の形成には不適当であった。また、このような方法で
凹凸を形成した場合には、膜厚が極端に薄い部分が生じ
たり、エンボスロールで部分的に膜がつぶされるために
インクの吸収性が低下している部分が生じて、滲みの発
生など画像に影響を及ぼした。
な凹凸構造をいかにして形成するかについては十分検討
されていない。
は、塗工液中にゲル化剤を添加する方法が知られている
が、塗工液のポットライフや塗工時の経時安定性に改善
の必要があった。
題に鑑みてなされたものであり、インクジェット記録方
式による画像形成において、滲み、溢れ、ビーディング
などが生じず、インクの吸収能が高く、優れた階調性が
得られ、表面反射の低減が十分にコントロールされた被
記録媒体及びその製造方法を提供することにある。
ISB0601における表面の中心線平均粗さで0.2
0μm以下の基材上に少なくとも一層以上の無機顔料及
び高分子バインダーからなるインク受容層及び、無機顔
料及び高分子バインダーからなる表面反射低減層を順次
積層してなり、前記表面反射低減層が表面上にゲル状突
起を散在してなることを特徴とする被記録媒体である。
01における表面の中心線平均粗さで0.20μm以下
の基材上に、インク受容層を形成後、該インク受容層の
イオン性と相反するイオン性の表面反射低減層を形成す
ることを特徴とする被記録媒体の製造方法である。
ついて説明する。
である。この被記録媒体100は基材101上にインク
受容層102、表面反射低減層103を積層してなる。
オン性と表面反射低減層103のイオン性の関係が重要
となる。すなわち、本発明ではインク受容層102が下
層に相当しており、この下層に対する上層のイオン性が
相反することにより、上層が表面反射低減層103の機
能をもつものとして形成される。その理由としては予め
形成されたインク受容層のイオン性に相反する上層を塗
工形成することにより形成された塗工液がイオン的な反
発を受けるために微妙なゲル化現象が生じ、その結果、
上層の表面には図2に示すようなゲル状突起である凹凸
が生じる。このゲル化突起はイオン的な反発を受け、上
層として形成された塗工液中の無機顔料と高分子バイン
ダーが相互作用を及ぼして形成されるものである。
ン性と無機顔料と高分子バインダーよりなる相反するイ
オン性の層をその上に塗布することによりはじめて下か
らのイオン的な反発が生じ、塗工して乾燥が完結するま
でに層同志、上下層間の無機顔料および/または高分子
バインダーのイオン的な反発、特に無機顔料同士のイオ
ン的な反発が進み、形成中の上層の薄膜中で高分子バイ
ンダーがゲル化により構造上の変化が起こり、表面に突
起物が形成される。そのため、ここでの突起物は無機顔
料のみの塗工液や高分子バインダーのみの塗工液で容易
に形成されるものではない。また、この凹凸はグラビア
塗工時のメッシュの工夫や、塗工後にエンボスロールに
より機械的にプレスによって形成されたものとは異な
り、微細な凹凸が塗工液の乾燥過程に規則的に形成され
るのが特徴であり、この微細な凹凸の形成により記録物
の表面の過度な表面反射を画像に影響を及ぼさずに微妙
に低減することができる。
0.01〜5.0μmの範囲が好ましく、より写真調に
近い表面性を維持しながら過度な表面反射を低減するた
めには0.05〜1.0μmの範囲であることが望まし
い。分布率は5〜80%が望ましく、5%以下では表面
反射の低減の効果は得られず、80%以上では写真調に
近い表面性の維持が難しい。より好ましくは10〜70
%の範囲である。ここで、分布率とは被記録媒体を表面
上から観察した場合に単位面積中のゲル状突起の面積の
占有する率を面積比で示したものである。
層の形成の効果を述べると以下の二つとなる。第一の効
果は基材に下層のインク受容層を形成した時の表面平滑
性を微妙な凹凸のある表面層を設ける、すなわち、ゲル
状突起の形成により、表面において光の微妙な拡散反射
を起こさせることにより、いわゆる鏡面的な反射を低減
できるわけである。そのため、ここではインク受容層の
表面状態が重要であり、インク受容層はできるだけ均一
な表面にすることが望ましい。そして、その後下層の均
一な表面性を生かしながら、上層に表面反射低減層を設
けることにより、表面反射の度合いを調整する。
調整も可能なことである。すなわち、今までのアルミナ
水和物を用いた多孔質層のインク受容層は未印字の状態
では適度な表面光沢であったが画像を印字することによ
り、表面光沢が更に高くなり、表面での反射が増加し、
画像を鑑賞する角度と光源の関係で反射して見にくくな
るが、上層に表面反射低減層を設けることにより、印字
後も反射の増加を抑えることができる。
層のインク受容層はカチオン性もしくはアニオン性のイ
オン性を有し、それに相反して上層はアニオン性もしく
はカチオン性を有することが必要となる。
ためには、それぞれの層を構成するための構成成分をイ
オン性を考慮して選択する必要がある。具体的には 1)それぞれの層に含まれる無機顔料成分をカチオン性
またはアニオン性のイオン性を有するものを選択する。 2)高分子バインダー成分をカチオン性またはアニオン
性のイオン性を有するものを選択する。 3)カチオン化、アニオン化するための添加剤を加える
などの方法がある。 これらの組合せにより、それぞれの層のイオン性をコン
トロールし、下層と相反するイオン性の上層を形成する
ことにより、上層の塗工時にゲル化現象を生じさせ、ゲ
ル状突起を形成する。
各種の部材が使用できるが、表面平滑性を高めることに
よりインク受容層を均一な塗膜として形成することが可
能となる。表面平滑性としてはJISB0601におけ
る表面の中心線平均粗さで0.20以下のものを用いる
ことにより均一なインク受容層を形成することが可能と
なる。
のポリエステル、ポリカーボネート、ETFE等の各種
プラスチック類、また、銀塩写真等に用いられる印画
紙、レジンコート紙などの特殊加工した紙などが使用可
能である。このような表面性の高い基材を用いることに
より被記録媒体の表面の高い平滑性が得られ写真調に必
要な表面性がえられ、更に、本発明のゲル状突起による
効果が顕著に発現される。
%の範囲での調整が好ましく、30〜60%の範囲がよ
り好ましい。ここで、鏡面光沢度は反射光強度をもって
表現されるものであり、本発明では未印字部及び印字後
の画像部の光沢測定を行うことが重要なため60度光沢
度を採用した。
って飛翔、着弾された後、インクの溶媒を吸収し、染料
などの色材を定着する機能を有するものである。本発明
において、インク受容層はインクの吸収能を有し、より
滲み、溢れ等を低減し、写真調の画像を得るためには、
均一な膜質を形成することが必要となる。
からなる多孔質無機顔料層がインクの吸収能が高いため
に好適である。吸収量を十分に確保するためには多孔質
無機顔料層としての細孔直径を調整する必要がある。こ
の時、平均細孔半径は10nm以下であり、10nmを
超えると光散乱が生じて、透明性が損なわれるととも
に、印字した場合に形成された画像が白っぽくなるので
望ましくない。また、インク吸収能を得るためには2n
m以上が好ましく、4nm以上で吸収を速くすることが
できより好ましい。尚、細孔径分布の測定は窒素吸着脱
離法による。
顔料層の全細孔容積は0.1〜1.0cc/gの範囲が
望ましい。更に好ましい範囲は0.4〜0.6cc/g
である。多孔質無機顔料層の細孔容積が上記範囲より大
きい場合には多孔質無機顔料層形成時にひび割れ、粉落
ちが発生し、上記範囲より小さい場合にはインクの吸収
が悪くなる。また、多孔質無機顔料層の面積単位の細孔
容積は8cc/m2以上であることが望ましい。上記の
範囲以下では特に多色印字を行なった場合に多孔質無機
顔料層で担うインクの吸収能が不十分であり、インクが
溢れて画像に滲みが発生する。
ンダーで結合した層として基材上に形成されている構成
が望ましい。
ム、カオリン、タルク、硫酸カルシウム、硫酸バリウ
ム、チタニア、酸化亜鉛、炭酸亜鉛、ケイ酸アルミニウ
ム、アルミナ水和物、ケイ酸、ケイ酸ナトリウム、ケイ
酸マグネシウム、ケイ酸カルシウム、シリカなど挙げら
れ、これらを単独または混合して使用することが可能で
ある。これらの顔料は殆どアニオン性のものであるが、
カチオン性のものとしてはアルミナ水和物や、特殊な処
理を施されたシリカやチタニア等がある。
点から好ましい顔料としては、シリカ、アルミナ水和物
である。シリカとしては、天然シリカ、合成シリカ、非
晶質シリカなどや化学修飾されたシリカ系化合物を用い
ることができる。
性であり、正電荷を持っているためインク中の染料の定
着が良く、高光沢、発色の良い画像が得られ、また、他
顔料を用いたインク受容層に比べ、低ヘイズで透明性も
高くなり、インク受容層に用いる顔料としてはより好ま
しい。
記一般式により表されるものである。
のいずれかを表し、mは0〜10、好ましくは0〜5の
値を表す。mH2Oは多くの場合結晶格子の形成に関与
しない脱離可能な水相を表すものであるため、mは整数
でない値をとることができる。また、この種のアルミナ
水和物をか焼するとmは0の値に達することがありう
る。
ては、X線回折法による分析で非晶質のアルミナ水和物
であり、特に、特願平5−125437号、同5−12
5438号、同5−125439号、同6−11457
1号に記載のアルミナ水和物を用いるのが好ましい。
細孔物性の調整がなされるが、前記インク受容層のBE
T比表面積、細孔容積を満たすためには、細孔容積が
0.1〜1.0ml/gであるアルミナ水和物を用いる
ことが好ましい。アルミナ水和物の細孔容積が上記範囲
外ではインク受容層の細孔容積を前記規定範囲内にする
ことが困難になる。
m2/gであるアルミナ水和物を用いることが好まし
い。アルミナ水和物のBET比表面積が、上記範囲外で
は、インク受容層の比表面積を前記規定範囲にすること
が困難になる。
ーとしては、水溶性、水分散性、アルコール等の溶剤分
散性の高分子物質が好ましい。例えば、ポリビニルアル
コールまたはその変性体(カチオン変性、アニオン変
性、シラノール変性)、澱粉またはその変性体(酸化、
エーテル化)、ゼラチンまたはその変性体、カゼインま
たはその変性体、カルボキシメチルセルロース、アラビ
アゴム、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロ
ピルメチルセルロースなどのセルロース誘導体、SBR
ラテックス、NBRラテックス、メチルメタクリレート
−ブタジエン共重合体などの共役ジエン系共重合体ラテ
ックス、官能基変性重合体ラテックス、エチレン酢酸ビ
ニル共重合体などのビニル系共重合体ラテックス、ポリ
ビニルピロリドン、無水マレイン酸またはその共重合
体、アクリル酸エステル共重合体などが好ましい。これ
らのバインダーは通常アニオン性もしくはノニオン性の
ものが多いが、必要な場合、これらの中でカチオン性の
ものを選択して用いるとよい。これらのバインダーは、
単独であるいは複数種混合して用いることができる。
容積が前記の範囲を満たす限りにおいては、前記顔料と
バインダーの混合比は重量比で1:1〜30:1、好ま
しくは5:1〜20:1の間で任意に選択できる。バイ
ンダーの量が上記範囲よりも少ない場合はインク受容層
の機械的強度が不足して、クラックや粉落ちが発生し、
上記範囲よりも多い場合は細孔容積が少なくなってイン
クの吸収が悪くなる。
のものが好適であり、その粒径としては、20〜500
nmのものが好ましい。例えば、この範囲よりも小さな
粒径のものを用いた場合、クラックが発生し易くなる場
合があり、また、この範囲よりも大きな粒径のものを用
いた場合には光の散乱により、ヘイズが高くなり画像が
全体に白っぽくなる場合がある。
工液が得られ、これを基材上に塗膜形成することによ
り、多孔質無機顔料層を形成することができる。
ない範囲で、分散剤、増粘剤、pH調整剤、潤滑剤、流
動性変性剤、界面活性剤、消泡剤、耐水化剤、抑泡剤、
剥離剤、防ばい剤などを添加することができる。
ードコート方式、エアナイフコート方式、ロールコート
方式、フラッシュコート方式、グラビアコート方式、キ
スコート方式、ダイコート方式、エクストルージョン方
式、スライドホッパー方式、カーテンコート方式、スプ
レー方式等を用いた方法により行うことができる。
途などに応じて、適宜選択すればよい。すわなち、薄す
ぎるとインクを十分に吸収できず、上層の表面反射低減
層への滲みを生じてしまうため好ましくない。逆に厚す
ぎると多孔質無機粒子層の強度が低下したり、塗工及び
乾燥時に塗膜欠陥を生じるため、部分的に十分なインク
吸収量が確保できない部分が生じる。また、透明性が減
少して記録物の透明性や画像の鮮明度が損なわれるおそ
れがあり、好ましくない。そのため、吸収量の確保と全
体的な膜としての強度を保つために多孔質無機顔料層の
好ましい厚さは5〜50μmである。
じた加熱による乾燥処理を行うことで多孔質無機顔料層
が得られる。乾燥処理により、水性媒体(分散媒)が蒸
発するとともに、アルミナ水和物粒子とバインダーの架
橋または融着による結合により造膜が起きる。乾燥処理
の条件は用いる塗工液の組成に応じて適宜決定できる。
乾燥は一般に用いられる熱風乾燥炉、赤外線乾燥炉など
が単独でまたは組合せで行われる。乾燥の度合としては
完全に溶媒分を乾燥させることが望ましいが、上層を形
成時の乾燥を考慮して半乾燥状態にして、上層の乾燥時
に乾燥を完了してもよい。
記録媒体の表面性を決定するものであり、その他に着弾
されたインクの溶媒分の吸収、インクの色材の定着、透
過などの機能を有することが望まれる。具体的には無機
顔料及び高分子バインダーからなる多孔質無機顔料層が
インクの吸収能が高いために好適である。
インク受容層(下層)の構成成分に用いているものが同
様に使用できるが、下層のイオン性と相反するイオン性
を得られるような選択が好ましい。
水和物のようなカチオン性のものを用いて下層をカチオ
ン性の層とした場合には、上層の構成成分としてはアニ
オン性の無機顔料を用いることが好ましい。また、イン
ク受容層の構成に通常のシリカ等のアニオン性のものを
用いて下層をアニオン性の層とした場合には、上層の構
成成分としてはカチオン性の無機顔料を用いることが好
ましい。
またはそれに近い形状のものが好適であり、その粒径と
しては、5〜120nmのものが好ましい。例えば、こ
の範囲よりも小さな粒径のものを用いた場合、インクの
吸収性が低下したり、クラックが発生し易くなる場合が
あり、また、この範囲よりも大きな粒径のものを用いた
場合には光の散乱により、ヘイズが高くなり画像が全体
に白っぽくなる場合がある。より好ましくは10〜10
0μmの範囲であり、粒子径が小さいものを用いた場合
は形成される膜のヘイズが小さくなり透明性が高まり、
膜の硬さも固くなる傾向にある。一方、粒子径が大きい
ものを用いた場合にはインクの吸収性が高まり、膜が適
度なヘイズをもち表面の光沢を低減する効果を持つこと
ができる。また、これらの球形の粒子を予め結合させて
鎖状としたものを使用可能である。更に、粒子径の異な
る2種以上の無機顔料粒子をインク吸収と膜全体の透明
性やヘイズ、更には膜の硬さを調整するために混合して
用いることも可能である。
も、イオン性の選択が重要であり、それぞれの層を構成
する無機顔料のイオン性と同じイオン性のものかノニオ
ン性のものを用いる。これは、各層の塗工液製造時に無
機顔料と高分子バインダーがイオン性の違いにより反発
し、ゲル化が発生してしまい、塗工時に均一な膜が形成
できなくなるためである。ここでのゲル化は本発明のゲ
ル化とは異なり、塗工液の調整時に粘度の急激な上昇な
どが生じ塗工性が損なわれてしまうことを示す。このよ
うに、本発明の目的における上層と下層のイオン性の違
いを発現するために、用いる高分子バインダーは無機顔
料と同じイオン性のものを用いてイオン性を合わせる
か、ノニオン性のものを用いて無機顔料のイオン性をそ
のまま発現させる。
性、水分散性、アルコール等への分散性のものなどが好
ましい。前述したインク受容層の構成成分に用いている
ものが同様に使用できるが、イオン性を調整するために
は電荷をもったエマルジョン系の分散タイプのバインダ
ーが好適である。更に、下層に多孔質無機顔料層などの
細孔の多い層の上に当該上層を塗工形成する場合には水
系の塗工液を塗布する際、水の細孔への浸透が遅いため
に、塗膜が乾燥中に細孔からの気泡が上層の塗膜中に浮
き上がり塗膜欠陥が生じてしまう。予め、湿し水と一般
に呼ばれる方法により、水で細孔を埋めることにより気
泡の発生を防ぐことができるが、工程の複雑化、液の固
形分の調整などから適切とは言えない。そこで、アルコ
ール等の溶剤を塗工液中に含有させることにより塗工液
の細孔への溶媒の浸透が早いために気泡の発生が抑えら
れ塗膜欠陥を低減できる。そのため、アルコール等の溶
剤分散タイプのバインダーが好ましく、更には水及びア
ルコール等の溶剤に分散可能なバインダーが望ましい。
具体的には酢ビエマルジョン、エチレン−酢ビエマルジ
ョン、エチレン−酢ビ共重合系エマルジョン、酢ビ−ア
クリル共重合系エマルジョン、アクリル−スチレンエマ
ルジョン、アクリルエマルジョン、塩化ビニリデン系エ
マルジョン、ウレタンエマルジョン、ポリエステルエマ
ルジョン等の合成樹脂エマルジョン、SBRラテック
ス、MBRラテックス等の合成ゴムラテックスを挙げる
ことができる。
性もしくはノニオン性のものが多いが、必要な場合、こ
れ等の中でカチオン性のものを選択して用いるとよい。
更に、上述したゲル状突起を得て、かつインク受容能を
損なわない表面反射低減層を得るためには、上記バイン
ダーの分子量は5000〜15000の範囲の選択が好
ましい。上記範囲以下では突起が十分に形成されず、上
記範囲以上では表面反射低減層に十分な細孔が形成され
ない。また、ガラス転移温度は50〜120℃の範囲が
好ましい。上記範囲以下では、形成された膜の白化が生
じたり、白もやが生じて透明性が低減し、上記範囲以上
では膜の柔軟性が損なわれることがある。更に、バイン
ダーをエマルジョンとして用いる場合には、平均粒子径
が10〜500nmのものを用いることにより、塗工液
の分散性が高まり、インク透過性および透明性の良好な
表面反射低減層が得られる。
は上記した無機顔料と高分子バインダーの組合せからな
るが、その比としては固形分比で95:5〜5:95の
範囲でそれぞれ、無機顔料の種類、及び高分子バインダ
ーの種類によって適宜選択可能である。
バインダーを添加撹拌して調製する際に、予め溶媒に分
散させたものが分散性が良好であることから望ましく、
アルミナゾルやコロイダルアルミナ、コロイダルシリカ
等が好適である。
いて塗工液が得られ、塗工液のインク受容層への塗工量
は所望とする用途などに応じて、適宜選択すればよい。
ての表面形状を形成できないため好ましくない。逆に厚
すぎると塗工及び乾燥時に塗膜欠陥を生じるため、ま
た、ヘイズが高くなり、透明性が減少して記録物の透明
性や画像の鮮明度が損なわれるおそれがあり、好ましく
ない。そのため、十分な表面反射の低減と全体的な膜と
しての均一性を保つために表面反射低減層の好ましい厚
さは0.1〜10μmである。また、表面反射低減層を
塗布形成する際、適切な膜厚を得るため、更には均一な
塗膜を得るために、固形分及び粘度の調整が必要であ
る。この調整は溶媒の添加量や種類の選択等によって行
う。固形分としては上述したような適切な膜厚を均一に
得るために、3〜30重量%が適切である。粘度は用い
る塗工機の特的性等に応じて調整する必要があるが、具
体的には1〜100cpsの範囲で行う。用いる溶媒と
しては、水が無機顔料や高分子バインダーの良分散媒で
あることから適切であるが、前述したように下層として
多孔質無機顔料層などの細孔の多いものの上に上層を塗
工形成する際、水の細孔への浸透が遅いために、塗膜が
乾燥中に細孔からの気泡が上層の塗膜中に浮き上がり塗
膜欠陥が生じてしまうため、アルコール等の浸透の速い
溶媒を単独でもしくは水との混合で用いることが望まし
い。具体的にはメタノール、エタノール、イソプロパノ
ール、ブタノール等、比較的低級アルコールが浸透性が
早く、揮発性も高いことから好適である。
ない範囲で、分散剤、増粘剤、pH調整剤、潤滑剤、界
面活性剤、消泡剤、耐水化剤、抑泡剤、剥離剤、防ばい
剤などを添加することができる。
ば、ブレードコート方式、エアナイフコート方式、ロー
ルコート方式、フラッシュコート方式、グラビアコート
方式、キスコート方式、ダイコート方式、エクストルー
ジョン方式、スライドホッパー方式、カーテンコート方
式、スプレー方式等を用いた方法により行うことができ
る。
上に、必要に応じた加熱による乾燥処理を行うことで表
面反射低減層が得られる。乾燥処理により、溶媒が蒸発
するとともに、無機顔料と高分子バインダーの融着また
は架橋による結合により造膜が起きる。乾燥処理の条件
は用いる塗工液の組成に応じて適宜決定できる。乾燥は
一般に用いられる熱風乾燥炉、赤外線乾燥炉などが単独
でまたは組合せで行われる。
用いた記録方法が好適であるが、インクすなわち色素を
用いて記録する他の記録方式にも好適である。具体的に
は本発明で用いられる好適なインクは、画像を形成する
ための色素と該色素を溶解または分散するための液媒体
を必須成分とし、必要に応じて各種分散剤、界面活性
剤、粘度調整剤、防カビ剤、記録剤の溶解(あるいは分
散)安定化剤を添加し調製される。インクに使用する記
録剤としては直接染料、酸性染料、塩基性染料、反応性
染料、食用色素、分散染料、油性染料、各種顔料が挙げ
られるが、従来公知のものは、特に制限なく使用するこ
とができる。このような色素の含有量は、液溶媒成分の
種類、インクに要求される特性等に依存して決定される
が、0.1〜20重量%を占める割合が好適である。
明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもので
はない。
準である。
100μmのPETフィルム(東レ(株)製100Q8
0D、平均表面粗さ0.02μm)を使用し、この基材
上にインク受容層102を形成するために、下記の方法
で塗工液を作製した。ここでインク受容層102はアル
ミナ水和物を用いたカチオン性の多孔質無機顔料層とし
た。
してアルミナスラリーを作り、このアルミナスラリーを
アルミナ水和物固形分が7.9%になるまで水を加え
た。次に3.9%の硝酸水溶液を加えてpH調整した
後、熟成工程を経て、コロイダルゾルを得た。このコロ
イダルゾルを75℃でスプレー乾燥してアルミナ水和物
を得た。アルミナ水和物はイオン交換水に分散して15
%の溶液とした。次にポリビニルアルコール(日本合成
化学工業(株)社製、ゴーセノールNH18)(ノニオ
ン性)をイオン交換水に溶解して、分散して10%の溶
液を得た。上記アルミナ水和物とポリビニルアルコール
溶液を重量混合比で10:1になるようにして混ぜ合わ
せて撹拌して塗工液を得た。
乾燥炉を用いてダイコート後、乾燥し(乾燥温度140
℃)、厚さ35μmの多孔質無機顔料層であるインク受
容層102を形成した。
めに下記の方法で塗工液を作製した。ここで表面反射低
減層103は無機顔料にコロイダルシリカ、高分子バイ
ンダーにアニオン性アクリル樹脂エマルジョンを用いた
アニオン性の多孔質無機顔料層とした。
形、粒子径40〜50μm)を100部、次に、アニオ
ン性のポリエステルエマルジョン(分子量10000、
ガラス転移温度70℃、平均粒子径51nm)を10部
を加え、溶媒としてメタノール200部を加えて固形分
を8.0%として撹拌・分散して塗工液を調製した。こ
の塗工液を不図示のコート液及び熱風乾燥炉を用いてダ
イコート後、乾燥し(乾燥温度120℃)、厚さ3μm
の表面反射低減層を形成して被記録媒体100を得た。
このとき表面反射低減層の表面を不図示の光学顕微鏡に
て観察したところ表面にゲル状突起が配列し、その分布
率は45%であり、不図示のレーザー顕微鏡にてその突
起の高さを計測したところ、平均で0.10μmであっ
た。
示した。また、この被記録媒体100を用いて以下の評
価を行った。評価結果を表1に示した。ここで、評価判
定は全ての項目で×の評価結果がない場合に合格の判定
とした。尚、ここでは印字による画像やパターンの形成
にはインクジェットプリンター(キヤノン製BJC−4
301)を用いた。
で黒インクでベタパターンを形成しパターン部の表面反
射の度合いを測るために、日本電色工業製(VGS−3
00A)を用いて60度鏡面光沢を測定した。60度鏡
面光沢30〜60で○、25〜20及び60〜75で
△、25未満及び75以上で×とした。
の表面に接触するように10秒間保持)をおこない表面
への指紋跡の有無を確認した。指紋跡が確認されない
○、指紋が確認される× (3)印字・画像評価 ブラック、及びカラーの画像を印字し、それぞれインク
の滲み、ビーディングの有無がないか確認した。優れた
画像○、若干の滲みやビーディング確認される△、滲
み、ビーディング多い× (4)ハンドリング 被記録媒体の100枚の束から1枚を抜き取る際に貼り
つきの度合いを確認した。全く問題ない○、やや貼りつ
きがあり扱いにくい△、貼りつきがひどい× (5)ヘイズ 日本電色工業製「NDH−300A」を用いて測定し
た。ヘイズ10未満○、ヘイズ10以上× (6)耐擦傷性 JIS K5400に準じた鉛筆硬度試験により表面硬
さを測定した。硬度H以上○、硬度F、HB、B△、硬
度2B以下×。
面反射低減層を設けない以外は全て同様にして被記録媒
体を得た。このとき、表面を不図示の光学顕微鏡にて観
察したところ表面には特に突起状の配列は観察されなか
った。この被記録媒体に実施例1と同様にインクジェッ
トプリンターで印字を行い、更に同様の(1)〜(6)
の評価を行った。
層と同じイオン性のカチオン性の層とするために、無機
顔料としてカチオン性のアルミナゾル(川研ファインケ
ミカル(株)社製、アルミナゾル−CSA55)を用い
て塗工分散液を用いた以外は同様にして被記録媒体を得
た。このとき、表面を不図示の光学顕微鏡にて観察した
ところ表面には特に突起状の配列は観察されなかった。
この被記録媒体に実施例1と同様にインクジェットプリ
ンターで印字を行い、更に同様の(1)〜(6)の評価
を行った。
工液に高分子バインダーとしてポリエステルエマルジョ
ン樹脂を含まないこと以外は実施例1と同様にして被記
録媒体を得た。このとき、表面を不図示の光学顕微鏡に
て観察したところ表面には特に突起状の配列は観察され
なかった。この被記録媒体に実施例1と同様にインクジ
ェットプリンターで印字を行い、更に同様の(1)〜
(6)の評価を行った。
成後、更にエンボスロールを用いて加圧することによ
り、表面に凹凸を形成した。表面の凹凸の高低差は0.
4μmであった。この被記録媒体に実施例1と同様のイ
ンクジェットプリンターで印字を行い、更に同様の
(1)〜(6)の評価を行った。
分子バインダーをアニオン性ウレタン樹脂エマルジョン
(分子量7000、ガラス転移温度50℃、平均粒子径
100nm)とした以外は全て同様にして被記録媒体を
得た。このとき表面反射低減層の表面を不図示の光学顕
微鏡にて観察したところ表面にゲル状突起が配列し、そ
の分布率は55%であり、不図示のレーザー顕微鏡にて
その突起の高さを計測したところ、平均で0.15μm
であった。この被記録媒体に実施例1と同様にインクジ
ェットプリンターで印字を行い、更に同様の(1)〜
(6)の評価を行った。
層としてアニオン性のインク受容層を形成し、次に上層
にカチオン性の表面層を形成した。まず、アニオン性の
コロイダルシリカ(球形、粒子径40〜50μm)とポ
リビニルアルコール(日本合成化学工業(株)社製、ゴ
ーセノールNH18)をイオン交換水に溶解して、分散
して10%の溶液を得た。上記コロイダルシリカとポリ
ビニルアルコール溶液を重量混合比で10:1になるよ
うにして混ぜ合わせて撹拌して塗工液を得た。この塗工
液を不図示のコート機および熱風乾燥炉を用いてダイコ
ート後、乾燥し(乾燥温度140℃)、厚さ30μmの
多孔質無機顔料層であるインク受容層102を形成し
た。
機顔料をカチオン性のアルミナゾル(川研ファインケミ
カル(株)社製、アルミナゾル−CSA55)にかえ、
バインダーをカチオン性のウレタン性ウレタン樹脂エマ
ルジョン(分子量9000、ガラス転移温度52℃、平
均粒子径90nm)とした以外は全て同様にして被記録
媒体を得た。このとき表面反射低減層の表面を不図示の
光学顕微鏡にて観察したところ、表面にゲル状突起が配
列し、その分布率は35%であり、不図示のレーザー顕
微鏡にてその突起の高さを計測したところ、平均で0.
10μmであった。この被記録媒体に実施例1と同様に
インクジェットプリンターで印字を行い、更に同様の
(1)〜(6)の評価を行った。
少なくとも一層以上の無機顔料及び高分子バインダーか
らなるインク受理層及び、無機顔料及び高分子バインダ
ーからなる表面反射低減層を順次積層してなり、前記光
沢低減層が表面上にゲル状突起を散在させることによ
り、表面の反射を微妙に低減させることができる。しか
も印字した後も表面反射が少ないため、記録物に関して
も反射の調整されたものが得られる。また、同時にハン
ドリング性が良好で、指紋跡や傷がつきにくく、低ヘイ
ズで印字・画像特性の優れた被記録媒体が得られる。
る。
鏡写真である。
Claims (16)
- 【請求項1】 表面粗さがJISB0601における表
面の中心線平均粗さで0.20μm以下の基材上に少な
くとも一層以上の無機顔料及び高分子バインダーからな
るインク受容層及び、無機顔料及び高分子バインダーか
らなる表面反射低減層を順次積層してなり、前記表面反
射低減層が表面上にゲル状突起を散在してなることを特
徴とする被記録媒体。 - 【請求項2】 前記ゲル状突起の平均高さが0.05〜
1.0μm且つ、分布率が10〜70%であることを特
徴とする請求項1に記載の被記録媒体。 - 【請求項3】 前記表面反射低減層の厚みが0.1μm
〜10μmの範囲にあることを特徴とする請求項1に記
載の被記録媒体。 - 【請求項4】 前記被記録媒体の60度鏡面光沢度が3
0〜60%の範囲にあることを特徴とする請求項1に記
載の被記録媒体。 - 【請求項5】 前記インク受容層のイオン性がカチオン
性で且つ、前記表面反射低減層のイオン性がアニオン性
であることを特徴とする請求項1に記載の被記録媒体。 - 【請求項6】 前記インク受容層中に少なくともカチオ
ン性無機顔料もしくはカチオン性高分子バインダーを含
有することを特徴とする請求項5に記載の被記録媒体。 - 【請求項7】 前記表面反射低減層中に少なくともアニ
オン性無機顔料もしくはアルコール分散可能なアニオン
性高分子バインダーを含有することを特徴とする請求項
5に記載の被記録媒体。 - 【請求項8】 前記インク受容層のイオン性がアニオン
性で且つ、前記表面反射低減層のイオン性がカチオン性
であることを特徴とする請求項1に記載の被記録媒体。 - 【請求項9】 前記インク受容層中には少なくともアニ
オン性無機顔料もしくはアニオン性高分子バインダーを
含有することを特徴とする請求項8に記載の被記録媒
体。 - 【請求項10】 前記表面反射低減層中に少なくともカ
チオン性無機顔料もしくはアルコール分散可能なカチオ
ン性高分子バインダーを含有することを特徴とする請求
項8に記載の被記録媒体。 - 【請求項11】 前記アルコール分散可能な高分子バイ
ンダーの分子量が4000〜15000の範囲にあるこ
とを特徴とする請求項7及び10に記載の被記録媒体。 - 【請求項12】 前記アルコール分散可能な高分子バイ
ンダーのガラス転移温度が50〜120℃の範囲にある
ことを特徴とする請求項7及び10に記載の被記録媒
体。 - 【請求項13】 前記アルコール分散可能な高分子バイ
ンダーの平均粒子径が10〜500nmの範囲にあるこ
とを特徴とする請求項7及び10に記載の被記録媒体。 - 【請求項14】 表面粗さがJISB0601における
表面の中心線平均粗さで0.20μm以下の基材上に、
インク受容層を形成後、該インク受容層のイオン性と相
反するイオン性の表面反射低減層を形成することを特徴
とする被記録媒体の製造方法。 - 【請求項15】 インク受容層を少なくとも一種類以上
のカチオン性物質を含む塗工液を塗布形成した後、表面
反射発現層をゲル化剤を含まず、少なくとも一種類以上
のアニオン性物質を含む塗工液を塗布形成することを特
徴とする請求項14に記載の被記録媒体の製造方法。 - 【請求項16】 インク受容層を少なくとも一種類以上
のアニオン性物質を含む塗工液を塗布形成した後、表面
反射発現層をゲル化剤を含まず、少なくとも一種類以上
のカチオン性物質を含む塗工液を塗布形成することを特
徴とする請求項14に記載の被記録媒体の製造方法。
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JP37692498A JP4095192B2 (ja) | 1998-12-28 | 1998-12-28 | 被記録媒体及びその製造方法 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7153622B2 (en) | 2001-04-27 | 2006-12-26 | Canon Kabushiki Kaisha | Electrostatic charge image developing toner, producing method therefor, image forming method and image forming apparatus utilizing the toner, construct and method for making the construct |
JP2011116125A (ja) * | 2009-11-05 | 2011-06-16 | Canon Inc | 記録媒体 |
US9889696B2 (en) | 2016-03-15 | 2018-02-13 | Mitsubishi Paper Mills Limited | Coated paper for industrial inkjet printing presses and method of producing the same |
-
1998
- 1998-12-28 JP JP37692498A patent/JP4095192B2/ja not_active Expired - Fee Related
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