JP2000190252A - 綴じ部材処理装置並びにこれを用いた自動原稿搬送装置、用紙処理装置および画像形成装置 - Google Patents

綴じ部材処理装置並びにこれを用いた自動原稿搬送装置、用紙処理装置および画像形成装置

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JP2000190252A
JP2000190252A JP10369240A JP36924098A JP2000190252A JP 2000190252 A JP2000190252 A JP 2000190252A JP 10369240 A JP10369240 A JP 10369240A JP 36924098 A JP36924098 A JP 36924098A JP 2000190252 A JP2000190252 A JP 2000190252A
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Inventor
Kenichi Yasuda
健一 安田
Koji Tokawa
浩二 東川
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Minolta Co Ltd
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Minolta Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 帯状のシートで形成される綴じ部材により綴
じられた用紙束における綴じ部材の位置情報を得て、用
紙束の綴じ状態を自動的にしかも確実に解除して各用紙
ごとにばらす。 【解決手段】 帯状の紙製シートで形成される紙ステー
プラSによって綴じられた原稿束Dを載置するトレイ3
0と、原稿束Dの表面の紙ステープラSを検出する検出
手段470と、紙ステープラSを分断する分断手段41
1とを備えたことを特徴とする綴じ部材処理装置であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、帯状のシートで形
成される綴じ部材によって綴じられた用紙束の綴じ状態
を解除して各用紙ごとにばらす綴じ部材処理装置並びに
これを用いた自動原稿搬送装置、用紙処理装置および画
像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば複数の用紙束を綴じる装置として
は、コ字形状に折り曲げられた金属製のステープル針の
両先端部を、用紙束に貫通させた後、該両先端部を内側
に折り曲げることによって、用紙束を結束する針ステー
プル装置がある。このようなステープル装置によれば、
用紙束を強固に綴じることができるもの、金属製のステ
ープル針を使用することから、そのままシュレッダーに
かけて裁断することが困難である。
【0003】これに対し、帯状のシートで形成される綴
じ部材としての紙ステープルを使用して、複数の用紙束
を綴じるようにした紙ステープル装置が知られている。
この紙ステープル装置によれば、用紙束を含め全体が紙
類なので、そのままシュレッダーにかけて裁断すること
ができ、廃棄処理が容易である。また、特に食品を扱う
関係の場所等では安全衛生上の観点からも好ましい。
【0004】従来、このような紙ステープルによって綴
じられた用紙束を、例えば複写のための原稿として用い
る場合にあっては、通常は、この紙ステープルをあらか
じめ人為的に用紙束から除去するようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、自動原
稿搬送装置を使用して、紙ステープルによって綴じられ
た用紙束を原稿として複写する場合に、その紙ステープ
ルを一々人手により外さなければならないのは面倒であ
り、綴じられた原稿束が数多くある場合には特に、作業
能率を著しく低下させるという問題があった。また、紙
ステープルは帯状の薄い紙製シートにより形成されてい
るので、その有無がわかりづらいという問題もある。
【0006】本発明は、上記した従来技術の問題点に鑑
みてなされたものであって、本発明の目的は、帯状のシ
ートで形成される綴じ部材により綴じられた用紙束にお
ける綴じ部材の位置情報を得て、用紙束の綴じ状態を自
動的にしかも確実に解除して各用紙ごとにばらすことが
できる装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の請求項1に記載の発明は、帯状のシートで形成される
綴じ部材によって綴じられた用紙束を載置する載置部
と、用紙束の表面の綴じ部材を検出する検出手段と、前
記綴じ部材を分断する分断手段と、を備えたことを特徴
とする綴じ部材処理装置である。
【0008】また、請求項2に記載の発明は、上記請求
項1に記載の綴じ部材処理装置において、前記検出手段
と用紙束との相対位置を変化させる移動手段をさらに有
することを特徴とする。
【0009】また、請求項3に記載の発明は、上記請求
項1に記載の綴じ部材処理装置において、前記検出手段
は、用紙束の表面における綴じ部材を反射光により光学
的に識別することを特徴とする。
【0010】また、請求項4に記載の発明は、上記請求
項1に記載の綴じ部材処理装置において、前記検出手段
は、綴じ部材によって綴じた際に開けられた用紙束の貫
通孔を検出することを特徴とする。
【0011】また、請求項5に記載の発明は、上記請求
項1に記載の綴じ部材処理装置において、前記綴じ部材
は磁性材料を含み、前記検出手段は、用紙束の表面にお
ける綴じ部材を磁気信号により識別することを特徴とす
る。
【0012】また、請求項6に記載の発明は、上記請求
項1〜5のいずれか1項に記載の綴じ部材処理装置を有
することを特徴とする自動原稿搬送装置である。
【0013】また、請求項7に記載の発明は、用紙の仕
分けおよび用紙綴じ等を行う用紙処理装置であって、上
記請求項1〜5のいずれか1項に記載の綴じ部材処理装
置を有することを特徴とする用紙処理装置である。
【0014】また、請求項8に記載の発明は、上記請求
項1〜5のいずれか1項に記載の綴じ部材処理装置を有
することを特徴とする画像形成装置である。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。
【0016】この実施形態は、本発明を適用した綴じ部
材処理装置を備えた自動原稿搬送装置を、複写機に設け
たものである。 《複写機》まず、複写機の概略的な構成とその動作とを
説明する。
【0017】図1は、自動原稿搬送装置を備える複写機
の側面図である。
【0018】図1に示す複写機は、画像形成装置として
の複写機本体10の上部に自動原稿搬送装置(ADF)
20を備える。ADF20は載置された原稿束から1枚
ずつ原稿を複写機本体上部のプラテンガラス上に搬送す
る。複写機本体10は、ADF20によって搬送された
原稿を複写機本体内のイメージリーダ(不図示)により
読み取り、読み取った画像を一旦メモリに記憶して、必
要により各種の画像編集処理をしたのち、周知の電子写
真方法によって用紙上に画像を形成する、いわゆるデジ
タル複写機と称されるものである。なお、この複写機本
体(デジタル複写機)自体の構成は周知のものであるの
で、ここではその説明は省略する。 《自動原稿搬送装置》図2は、自動原稿搬送装置(AD
F)の内部構造を示す概略構成図である。
【0019】図2に示すように、ADF20は、用紙束
としての原稿束を載置する載置部としてのトレイ30
と、原稿を1枚ずつ引き出すための分離ローラ201
と、分離された原稿を搬送するためのレジストローラ対
205および搬送ベルト206と、原稿の表裏面を反転
させるための反転ローラ207と、排紙するための排出
ローラ対208とを有している。なお、排出ローラ対2
08によって排出された原稿は、排紙トレイ209(図
1参照)に排出される。また、搬送ベルト206は、複
写機本体のプラテンガラスの全面を覆うように、駆動ロ
ーラ212と従動ローラ213との間に無端状に張り渡
されている。搬送ベルト206の内側には、搬送ベルト
206をプラテンガラスに圧接させるため、多数のバッ
クアップローラ214が回転自在に設置されている。
【0020】そして、このADF20には、トレイ30
に、帯状のシートで形成される綴じ部材としての紙ステ
ープルによって綴じられた原稿束を載置した状態で、こ
の紙ステープルによって綴じられた原稿束の綴じ状態を
自動的に解除して各用紙ごとにばらすための綴じ部材処
理装置400が設けられている。この綴じ部材処理装置
400は、原稿束を載置するトレイ30の原稿セット面
近傍、例えば原稿の搬送方向下流側先端部付近に設けら
れており、したがって、原稿の搬送機構などのレイアウ
トに支障を与えることなく、ADF全体としてコンパク
トな構成とされ、メンテナンスも容易となっている。 《綴じ部材処理装置》図3は、綴じ部材処理装置の概略
構成を示す斜視図、図4は、紙ステープルで綴じられた
原稿束の要部を拡大して示す斜視図、図5は、分断手段
を拡大して示す斜視図、図6は、引抜手段と剥離剤付与
手段とを拡大して示す斜視図、図7は、検出手段の拡大
斜視図である。
【0021】図3に示すように、綴じ部材処理装置40
0は、紙ステープルSを分断する分断手段411、分断
された紙ステープルSを原稿束から引き抜く引抜手段4
23、および紙ステープルSを検出する検出手段470
を備えた処理ユニット410と、この処理ユニット41
0を摺動可能に支持する支持部材430と、処理ユニッ
ト410を支持部材430内で原稿搬送方向に垂直な方
向、すなわち原稿幅方向に移動させる処理ユニット移動
手段440と、支持部材430全体を原稿搬送方向に移
動させる支持部材移動手段450と、を備えている。
【0022】紙ステープルSは、図示しない市販の紙ス
テープル装置により、図4に示されるように、原稿束D
にスリット孔部Daを形成すると同時に、このスリット
孔部Daに挿通されて輪状に形成される。ここで、帯状
の紙製シートの重ね合わせられた端部同士は、予め裏面
に塗布されている粘着剤により接合されるようになって
いる。なお、他の図面においては、この重ね合わせ部分
は適宜図示省略してある。
【0023】分断手段411は、紙ステープルSの少な
くとも1箇所を切断するものであって、紙ステープルS
を容易かつ確実に分断することができる。図5に示すよ
うに、分断手段411は、原稿束Dの面に沿う平面内で
回転される円盤状カッタ413を有しており、円盤状カ
ッタ413の外周縁には鋭利な切刃が形成されている。
この円盤状カッタ413は、アーム416の一端部にお
いて回転可能に設けられ、駆動手段としての電動モータ
M1の回転駆動力がプーリ414,415およびベルト
B1を介して円盤状カッタ413に伝達されるように構
成されている。また、アーム416の他端部は、電動モ
ータM1の主軸に回転自在に遊嵌されており、図示しな
い他の駆動手段により、アーム416が図中P方向に揺
動可能とされている。このようにして、円盤状カッタ4
13は、用紙束Dを綴じている紙ステープルSに向けて
略水平方向に進退動可能となっている。なお、電動モー
タM1の回転駆動力を利用してアーム416の揺動を行
わせるようにしてもよく、この場合には例えば、減速機
構や、所定の角度範囲の揺動に制限する機構としてのト
ルクリミッタ等を設置するとよい。
【0024】なお、駆動手段として、電動モータのほ
か、例えばソレノイド等の他の電動アクチュエータを用
いてもよいことは言うまでもない。また、ベルトB1に
はゴム製の平ベルトが使用されるが、例えば歯付きベル
トを使用してもよい。さらには、伝達機構として、ベル
トに代えてギアを使用することも可能である。また、円
盤状カッタ413を紙ステープルSに向けて略水平方向
に進退動させる構成としては、図5に示すように揺動さ
せる代わりに直線方向に進退動させるように構成しても
よい。
【0025】また、分断手段としては、紙ステープルS
を挟むようにして切断したり、打ち抜いて切断したりす
るものでもよく、さらには切断するものに限られるもの
でもなく、用紙束を綴じるために輪状となった紙ステー
プルSの連結状態を解くように分断するものであればよ
く、その他種々の態様を採ることができる。
【0026】図6に示すように、引抜手段423は、分
断手段411により分断された紙ステープルSの一端を
挟持する挟持手段としての一対のローラ424,424
を有している。これら一対のローラ424,424は、
ギアG1,G2、ベルトB2を介して電動モータM2に
接続されており、紙ステープルSの一端を挟持した状態
で、相互に逆回転されることによって、紙ステープルS
を原稿束Dから引き抜くことが可能となっている。これ
により、紙ステープルSを損傷させずに確実に保持しつ
つ、しかも紙ステープルSを原稿束Dに残すことなく確
実に除去することができ、紙ステープルSの存在によっ
て原稿の適正な搬送が妨げられる等の虞れを回避するこ
とができる。また、一対のローラを相互に逆回転させて
紙ステープルを巻き取るようにして引き抜くことができ
るので、装置のコンパクト化が図られている。
【0027】なお、上記した一対のローラ424,42
4の代わりに、相互に近接離反移動させられる一対の押
圧部材を備えるようにして、両押圧部材を相互に近接移
動させ、その先端側で紙ステープルSの一端を挟持した
状態で、引抜手段全体または原稿束Dを鉛直方向に移動
させることにより、紙ステープルSを原稿束Dから引き
抜くように構成することも可能である。
【0028】本実施形態では、紙ステープルSに剥離剤
を付与する剥離剤付与手段418を備えている。図6に
示すように、剥離剤付与手段418は、上下一対の剥離
剤供給管419,419を有しており、容器420に貯
溜されている剥離剤をポンプ421の作動により紙ステ
ープルSに向けて付与し得る構成とされている。剥離剤
としては、例えば市販の粘着剤はがし液(商品名、コニ
シ株式会社製)を使用することができる。なお、剥離剤
供給管は、1本ないし多数本でもよく適宜設定すること
ができる。
【0029】図7に示すように、検出手段470は、原
稿束Dの表面における紙ステープルSを反射光により光
学的に識別するセンサである。この検出手段470は、
発光部471と、この発光部471から発せられた光の
反射光を受ける受光部472とを有している。そして、
原稿束Dと紙ステープルSとの表面の反射率の相違に基
づいて、受光部472において検出される反射光の強さ
の差異から、紙ステープルSを識別することができる構
成とされている。したがって、有無のわかりづらい帯状
の薄いシートにより形成されている紙ステープルSであ
っても、確実に検出して、その存在ないし位置を把握す
ることができる。
【0030】図3に示したように、支持部材430は、
下方に向けて所定部位が開口した細長の箱体から構成さ
れており、全体としてコ字状を呈する処理ユニット41
0の上部分が内部に収容されるようになっている。この
支持部材430の下端近傍には、4つの車輪431が回
転自在に取り付けられており、ADF20の本体側に設
置されたレール432上を、原稿搬送方向に移動可能と
されている。
【0031】処理ユニット移動手段440は、処理ユニ
ット410に設けられた図示しないナット部に螺合する
送りねじ軸441を有しており、ナット部には雌螺子が
形成されている。この送りねじ軸441の回転により、
処理ユニット410が支持部材430内を原稿幅方向に
移動できる構成とされている。なお、処理ユニット41
0が支持部材430内の長手方向に沿って滑らかに移動
できるように、例えば図示しないガイド棒が送りねじ軸
441と平行に配置される。また、送りねじ軸441の
一端にはギア442が固着されており、アイドラーギア
443を介して、電動モータ445の主軸に固着された
ギア444からの回転駆動力が送りねじ軸441に伝達
されるように構成されている。
【0032】支持部材移動手段450は、支持部材43
0の一端に連設される連結部433に固着される駆動ベ
ルト451と、この駆動ベルト451が掛け渡されるプ
ーリ452,452と、一方のプーリ452が一端に固
着された軸の他端側に固着されるギア453と、ギア4
53に噛合するアイドラーギア454と、アイドラーギ
ア454に噛合する駆動ギア455と、駆動ギア455
に主軸を連結してこれを回転駆動させる電動モータ45
6と、を有している。したがって、電動モータ456を
正逆回転させることによって、支持部材430を原稿搬
送方向に所定距離だけ移動可能としている。
【0033】また、図示しない制御手段としてのCPU
が設けられており、このCPUには、紙ステープルSを
検出する検出手段470が接続されるほか、トレイ30
上の原稿束Dの有無を検出する図示しない原稿束検出セ
ンサが接続されている。また、CPUは、図示しない駆
動回路を介して、電動モータM1,M2,445,45
6にそれぞれ接続されるほか、ポンプ421等にも接続
されており、綴じ部材処理装置全体を統括的に制御して
いる。
【0034】次に、本実施形態の作用について、図8に
示す綴じ部材処理装置の動作フローチャートを参照して
説明する。
【0035】綴じ部材処理装置の動作がスタートされる
と、まず、ADF20のトレイ30上に、原稿束Dが載
置されているか否かの判断が行われる(S1)。そし
て、原稿束検出センサによりトレイ30上に原稿束Dが
有ると検出されると(S1のYES)、処理ユニット移
動手段440および支持部材移動手段450により、処
理ユニット410を所定の範囲内で移動させる(S
2)。
【0036】この処理ユニット410の移動の際には、
検出手段470により紙ステープルSを検出したか否か
の判断を、紙ステープルSからの反射光により光学的に
識別して行う(S3)。ここでは、原稿束Dをトレイ3
0上に載置する際に、紙ステープルSで綴じられている
辺を原稿搬送方向に垂直な方向(原稿幅方向)の一端部
側(図3では奥側)に位置させるように限定しており、
この場合について説明すれば、紙ステープルSの検出
は、原稿束Dの原稿幅方向端部近傍の所定領域を走査し
ながら速やかに行われる。なお、原稿束Dの紙ステープ
ルSで綴じられている辺を、原稿搬送方向下流側の先端
部側に位置させるように限定した構成とすることも可能
である。
【0037】検出手段470により紙ステープルSが検
出された場合には(S3のYES)、その位置を記憶
し、分断手段411による紙ステープルSの分断が可能
な位置まで、処理ユニット410を移動させる(S
4)。
【0038】処理ユニット410の移動が終了すると、
図示しない駆動手段によりアーム416が図5中P方向
に揺動され、円盤状カッタ413が紙ステープルSに向
けて略水平方向に移動すると同時に、円盤状カッタ41
3が電動モータM1により回転される。このような分断
手段411により、紙ステープルSの少なくとも1箇所
が切断される(S5)。なお、円盤状カッタ413の径
を適度に大きくして紙ステープルSの対向する2箇所を
切断するようにしてもよい。
【0039】また、剥離剤付与手段418により、剥離
剤が紙ステープルSに向けて噴出され、紙ステープルS
の裏面に塗布されている粘着剤が溶かされて、紙ステー
プルSを原稿束Dから容易に外すことが可能な状態とな
る。
【0040】次いで、引抜手段423の一対のローラ4
24,424により紙ステープルSの一端を挟持した
後、電動モータM2を回転駆動させて紙ステープルSを
原稿束Dから引き抜く(S6)。引き抜かれた紙ステー
プルSは、下方に配置される図示しない容器に回収され
る。そして、処理ユニット410が初期位置に戻されて
(S7)、綴じ部材処理が完了する(S8)。
【0041】一方、綴じ部材処理装置の動作がスタート
されても、ADF20のトレイ30上に原稿束Dが載置
されていない場合は(S1のNO)、原稿束無しと判断
して処理を終了する(S9)。また、紙ステープルSを
検出することなく(S3のNO)、処理ユニット410
の所定範囲内での移動が終了した場合は(S10のYE
S)、紙ステープル無しと判断して処理を終了する(S
11)。
【0042】そして、複写機本体のコピースタートキー
が押されることにより、原稿束から1枚ずつ原稿が分離
されて、プラテンガラス上に搬送される。このようにし
て、原稿束Dを紙ステープルSで綴じたままトレイ30
にセットして、自動的に紙ステープルSを除去した上で
搬送させることができる。
【0043】その後、複写機本体により原稿画像が読み
取られて、複写出力が行われるが、本実施形態では、検
出手段470により検出された信号から求められた紙ス
テープルSの位置を用いて、複写時に、紙ステープルS
により原稿に開けられたスリット孔部の画像を形成しな
いようにしている。したがって、紙ステープルによるス
リット孔部の画像を含まない、きれいなコピーを得るこ
とができる。
【0044】このように本実施形態によれば、有無のわ
かりづらい帯状の薄いシートにより形成されている紙ス
テープルSを確実に検出して、その存在ないし位置を把
握することができ、この位置情報を基に紙ステープルS
を分断してから引き抜くようにしたので、紙ステープル
Sにより綴じられた原稿束の綴じ状態を自動的にしかも
確実に解除して各用紙ごとに容易にばらすことができ
る。
【0045】したがって、紙ステープルSによって綴じ
られた用紙束を原稿として複写する場合に、その紙ステ
ープルSを一々人手により外す必要がなく、特に綴じら
れた原稿束が多い場合には、作業能率が大幅に向上す
る。
【0046】なお、上記実施形態では、紙ステープルS
の少なくとも1箇所を分断した後に、分断された紙ステ
ープルSを原稿束Dから引き抜くように構成したが、紙
ステープルSの分断のみを行い、剥離剤付与手段418
および引抜手段423を省略した構成とすることも可能
である。このようにすれば、紙ステープルSが一部の原
稿に残ることにはなるものの、原稿束の綴じ状態を解除
して各用紙ごとにばらすことは可能であり、作業性の向
上等の同様な効果が得られる。
【0047】図9は、検出手段の他の例を示す斜視図で
ある。
【0048】この例では、検出手段470aは、紙ステ
ープルSによって綴じた際に開けられた原稿束Dの貫通
孔Dbを検出するセンサである点で、上述した実施形態
と相違している。つまり、この例では、紙ステープルS
で用紙束Dを綴じるときに、紙ステープルSを挿通させ
るためのスリット孔部Daに加えて、紙ステープル検出
のための貫通孔Dbが、スリット孔部Daの一端部に形
成されるような紙ステープル装置を使用した場合に適用
することができる。検出手段470aは、透過型の光セ
ンサであり、発光部471aと、この発光部471aか
ら発せられた光を受ける受光部472bとを有してい
る。
【0049】この例にあっては、紙ステープルSで用紙
束Dが綴じられて、結果的に原稿束Dに貫通孔Dbが形
成されている場合には、発光部471aから発せられた
光は貫通孔Dbを通って受光部472bに入射され、こ
れにより、紙ステープルSの存在ないし位置を識別する
ことができる。したがって、この例によれば、紙ステー
プルSによって綴じた際に開けられた原稿束Dの貫通孔
Dbを利用して紙ステープルSを検出することにより、
上記実施形態と同様な効果を得ることができる。また、
市販の小型で安価なセンサを使用することが可能とな
る。なお、紙ステープルSを挿通させるためのスリット
孔部Daの寸法を適宜な大きさに設定し、これを紙ステ
ープル検出のための貫通孔として利用するようにしても
よい。
【0050】本発明の紙ステープルを検出する検出手段
としては、種々の態様のものを用いることができ、例え
ば図7に示す検出手段470と同じように発光部から発
せられた光の反射光を受光部で受けるようにする一方
で、その反射光の波長を分析して色判別を行うものを使
用することもできる。また、光学的に画像として撮像し
て、その画像処理を行うことにより、紙ステープルを識
別するものを採用してもよい。さらには、磁性材料を含
んだ帯状のシートにより形成される綴じ部材、例えば磁
気テープのようなもので用紙束を綴じるようにしたステ
ープル装置を使用した場合に、検出手段として、用紙束
の表面における綴じ部材を磁気信号により識別する磁気
センサを使用することも可能である。このようにすれ
ば、磁性材料を含む綴じ部材の特性を利用して綴じ部材
そのものを識別することができる。
【0051】以上本発明を適用した実施形態を説明した
が、本発明はこのような実施形態に限定されるものでは
なく、本発明の技術思想の範囲において当業者が様々に
変形できることはいうまでもない。
【0052】上記実施形態では、綴じ部材処理装置40
0をADF20に適用したものについて説明したが、本
発明はこれに限られず、例えば、用紙の仕分けおよび用
紙綴じ等を行う用紙処理装置であるソータ(図示せず)
に付属的に設置するようにしてもよい。このようにすれ
ば、例えば誤って用紙を綴じてしまった場合等に、綴じ
られた用紙束の綴じ状態を自動的に直ちに解除して各用
紙ごとにばらすことができる。さらには、専用の綴じ部
材処理装置として構成することができることは勿論であ
る。また、特に専用の綴じ部材処理装置とした場合に
は、処理ユニット410と用紙束との相対位置を変化さ
せる移動手段として、用紙束の方を移動させるように構
成してもよい。
【0053】
【発明の効果】以上述べたように、請求項1に記載の発
明によれば、有無のわかりづらい帯状のシートにより形
成されている綴じ部材を確実に検出して、その存在ない
し位置を把握することができ、この位置情報を基に綴じ
部材を分断するようにしたので、綴じ部材により綴じら
れた用紙束の綴じ状態を自動的にしかも確実に解除して
各用紙ごとに容易にばらすことができる。したがって、
綴じ部材によって綴じられた用紙束を例えば原稿として
複写する場合に、その綴じ部材を一々人手により外す必
要がなく、特に綴じられた用紙束が多い場合には、作業
能率が大幅に向上する。
【0054】請求項2に記載の発明によれば、用紙束の
所定領域を走査しながら綴じ部材の検出を速やかに行う
ことができる。
【0055】請求項3に記載の発明によれば、綴じ部材
そのものを綴じ部材からの反射光により光学的に識別す
ることができる。
【0056】請求項4に記載の発明によれば、綴じ部材
によって綴じた際に開けられた用紙束の貫通孔を利用し
て綴じ部材を検出することができる。
【0057】請求項5に記載の発明によれば、磁性材料
を含む綴じ部材の特性を利用して綴じ部材そのものを識
別することができる。
【0058】請求項6に記載の発明によれば、請求項1
〜5のいずれか1項に記載の発明の効果に加え、自動原
稿搬送装置に用紙束を綴じ部材で綴じたままセットし
て、自動的に綴じ部材による綴じ状態を解除して各用紙
ごとにばらした上で搬送させることが可能となる。
【0059】請求項7に記載の発明によれば、請求項1
〜5のいずれか1項に記載の発明の効果に加え、例えば
誤って用紙を綴じてしまった場合等に、綴じられた用紙
束の綴じ状態を自動的に直ちに解除して各用紙ごとにば
らすことができる。
【0060】請求項8に記載の発明によれば、請求項1
〜5のいずれか1項に記載の発明の効果に加え、自動的
に綴じ部材による綴じ状態を解除して各用紙ごとにばら
した上で画像形成させることができる。また、綴じ部材
による孔部の画像を含まないように処理することによっ
て、きれいな画像を形成することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 自動原稿搬送装置を備える複写機の側面図で
ある。
【図2】 自動原稿搬送装置の内部構造を示す概略構成
図である。
【図3】 綴じ部材処理装置の概略構成を示す斜視図で
ある。
【図4】 紙ステープルで綴じられた原稿束の要部を拡
大して示す斜視図である。
【図5】 分断手段を拡大して示す斜視図である。
【図6】 引抜手段と剥離剤付与手段とを拡大して示す
斜視図である。
【図7】 検出手段の拡大斜視図である。
【図8】 綴じ部材処理装置の動作フローチャートであ
る。
【図9】 検出手段の他の例を示す斜視図である。
【符号の説明】
10…複写機本体(画像形成装置)、 20…ADF(自動原稿搬送装置)、 30…トレイ(載置部)、 400…綴じ部材処理装置、 411…分断手段、 418…剥離剤付与手段、 423…引抜手段、 440…処理ユニット移動手段、 450…支持部材移動手段、 470,470a…検出手段、 D…原稿束(用紙束)、 Db…貫通孔、 S…紙ステープル(綴じ部材)。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 帯状のシートで形成される綴じ部材によ
    って綴じられた用紙束を載置する載置部と、 用紙束の表面の綴じ部材を検出する検出手段と、 前記綴じ部材を分断する分断手段と、を備えたことを特
    徴とする綴じ部材処理装置。
  2. 【請求項2】 前記検出手段と用紙束との相対位置を変
    化させる移動手段をさらに有することを特徴とする請求
    項1記載の綴じ部材処理装置。
  3. 【請求項3】 前記検出手段は、用紙束の表面における
    綴じ部材を反射光により光学的に識別することを特徴と
    する請求項1記載の綴じ部材処理装置。
  4. 【請求項4】 前記検出手段は、綴じ部材によって綴じ
    た際に開けられた用紙束の貫通孔を検出することを特徴
    とする請求項1記載の綴じ部材処理装置。
  5. 【請求項5】 前記綴じ部材は磁性材料を含み、前記検
    出手段は、用紙束の表面における綴じ部材を磁気信号に
    より識別することを特徴とする請求項1記載の綴じ部材
    処理装置。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれか1項に記載の綴
    じ部材処理装置を有することを特徴とする自動原稿搬送
    装置。
  7. 【請求項7】 用紙の仕分けおよび用紙綴じ等を行う用
    紙処理装置であって、請求項1〜5のいずれか1項に記
    載の綴じ部材処理装置を有することを特徴とする用紙処
    理装置。
  8. 【請求項8】 請求項1〜5のいずれか1項に記載の綴
    じ部材処理装置を有することを特徴とする画像形成装
    置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN114179440A (zh) * 2021-12-01 2022-03-15 重庆皖渝纸制品有限公司 一种用于纸箱加工的钉箱机
CN114179440B (zh) * 2021-12-01 2023-09-26 重庆皖渝纸制品有限公司 一种用于纸箱加工的钉箱机

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