JP2000246667A - 綴じ部材除去装置並びにこれを用いた自動原稿搬送装置、画像読取装置および画像形成装置 - Google Patents

綴じ部材除去装置並びにこれを用いた自動原稿搬送装置、画像読取装置および画像形成装置

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JP2000246667A
JP2000246667A JP11049092A JP4909299A JP2000246667A JP 2000246667 A JP2000246667 A JP 2000246667A JP 11049092 A JP11049092 A JP 11049092A JP 4909299 A JP4909299 A JP 4909299A JP 2000246667 A JP2000246667 A JP 2000246667A
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Akiyoshi Jiyoudai
明儀 上代
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Minolta Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 用紙束の厚さが装置の綴じ部材除去能力内の
厚さであることを事前に検出することにより、装置自身
や用紙束の破損を未然に防止する。 【解決手段】 ステープル針Sによって綴じられた原稿
束Dを独立した複数枚の用紙に分離するために原稿束D
からステープル針Sを除去する綴じ部材除去装置におい
て、原稿束Dからステープル針Sを取り外すために原稿
束Dとステープル針Sとの間に挿入される挿入部材41
1と、原稿束Dの厚さを検出する厚さ検出手段480
と、厚さ検出手段480により検出された結果が予め設
定された基準値より大きい場合に、挿入部材411によ
るステープル針Sの除去動作を禁止するように制御する
CPU310と、を備えた綴じ部材除去装置である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ステープル針など
の綴じ部材を用紙束から除去する綴じ部材除去装置並び
にこれを用いた自動原稿搬送装置、画像読取装置および
画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】用紙束を綴じ部材としてのステープル針
により綴じる場合にあっては、コ字形状に折り曲げられ
たステープル針の両先端部を、用紙束に貫通させた後、
該両先端部を内側に折り曲げることによって、用紙束を
結束する。
【0003】綴じ部材除去装置は、上記のようなステー
プル針によって綴じられた用紙束から、このステープル
針を除去するものである。従来、ステープル針によって
綴じられた用紙束を、例えば複写のための原稿として用
いる場合にあっては、通常は、このステープル針をあら
かじめ人為的に除去する必要があった。
【0004】しかし、自動原稿搬送装置を使用して、ス
テープル針によって綴じられた用紙束を原稿として複写
する場合に、そのステープル針を一々人手により外さな
ければならないのは面倒であり、綴じられた原稿束が数
多くある場合には特に、作業能率を著しく低下させると
いう問題があった。
【0005】これに対し、例えば、特開平6−1860
7号、特開平6−18608号、実開昭62−1544
45号、特開平8−15927号の各公報に示されるよ
うに、ステープル針によって綴じられた用紙束からこの
ステープル針を自動で除去する綴じ部材除去装置を搭載
した自動原稿搬送装置が開発されてきている。このう
ち、例えば実開昭62−154445号公報に開示され
た装置では、ステープル針を引き抜くことで除去する技
術が提案されている。この装置には、対の斜外し爪が開
閉可能に設けられており、ステープル針を用紙束から除
去する場合には、斜外し爪が用紙束と該用紙束を綴じる
ステープル針との間に挿入されるようにして、斜外し爪
を閉動させる。こうして、ステープル針は、斜外し爪の
斜面と摺動しつつ用紙束から徐々に離間させられること
により、用紙束から自動的に離脱させられる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記各
公報に記載された従来の装置では、トレイに載置された
用紙束から単に綴じ部材を除去するのみで、載置された
用紙束の厚さについては何ら考慮されていない。
【0007】したがって、上記公報に記載されているよ
うな、自動原稿搬送装置に綴じ部材除去装置を備えた従
来の装置にあっては、用紙束の厚さが比較的小さい場合
には正常に綴じ部材を除去することができるので問題は
無いが、載置された用紙束が厚すぎる場合には綴じ部材
を除去することができないという問題があった。
【0008】すなわち、綴じ部材を除去するための駆動
手段としての例えばモータのトルクによって綴じ部材に
印加可能なエネルギが制限されたり、あるいは、綴じ部
材を除去するために駆動される部材の位置やストローク
量などの物理的な寸法が制限されたりすることによっ
て、装置の綴じ部材除去能力が決定される。このため、
綴じ部材除去能力以上の厚さを持った用紙束から綴じ部
材を除去しようとした場合には、結果として、除去手段
を駆動させることができずに、綴じ部材を取り外すこと
ができないばかりか、無理に駆動させようとして、綴じ
部材除去装置自身や用紙束の破損を招くという問題があ
った。
【0009】本発明は、上記した従来技術の問題点に鑑
みてなされたものであって、本発明の目的は、用紙束の
厚さが装置の綴じ部材除去能力内の厚さであることを事
前に検出することにより、装置自身や用紙束の破損を未
然に防止することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、下記す
る手段により達成される。
【0011】(1) 綴じ部材によって綴じられた用紙
束を独立した複数枚の用紙に分離するために用紙束から
綴じ部材を除去する綴じ部材除去装置において、用紙束
から綴じ部材を取り外す取外し手段と、用紙束の厚さを
検出する厚さ検出手段と、前記厚さ検出手段により検出
された結果に基づいて、前記取外し手段による綴じ部材
の取り外しが可能か否かを判別する判別手段と、を備え
たことを特徴とする綴じ部材除去装置。
【0012】(2) 前記判別手段による判別結果に基
づいて、当該装置の動作を制御する制御手段を備えたこ
とを特徴とする上記(1)に記載の綴じ部材除去装置。
【0013】(3) 前記制御手段は、前記厚さ検出手
段により検出された結果が予め設定された基準値より大
きい場合に、前記取外し手段の動作を禁止することを特
徴とする上記(2)に記載の綴じ部材除去装置。
【0014】(4) 前記判別手段による判別結果に基
づいて、操作者に所定の警告を行わせるように制御する
制御手段を備えたことを特徴とする上記(1)に記載の
綴じ部材除去装置。
【0015】(5) 前記厚さ検出手段は、用紙束の表
面に接触する接触部と、該接触部が先端に取り付けられ
た揺動可能なアームとを備え、該アームの揺動角度に基
づいて用紙束の厚さを検出することを特徴とする上記
(1)に記載の綴じ部材除去装置。
【0016】(6) 上記(1)〜(5)のいずれかに
記載の綴じ部材除去装置と、分離された用紙を搬送する
搬送手段と、有することを特徴とする自動原稿搬送装
置。
【0017】(7) 上記(6)に記載の自動原稿搬送
装置と、前記搬送手段により搬送された用紙の画像を読
み取る画像読取部と、を有することを特徴とする画像読
取装置。
【0018】(8) 上記(6)に記載の自動原稿搬送
装置を有し、前記搬送手段により搬送された用紙の画像
を記録媒体へ転写して記録画像を得ることを特徴とする
画像形成装置。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。
【0020】この実施形態は、本発明を適用した綴じ部
材除去装置を備えた自動原稿搬送装置を、複写機に設け
たものである。
【0021】《複写機》まず、複写機の概略的な構成と
その動作とを説明する。
【0022】図1は、自動原稿搬送装置を備える複写機
の側面図である。
【0023】図1に示す複写機は、複写機本体10の上
部に自動原稿搬送装置(ADF)20を備える。ADF
20は載置された原稿束から1枚ずつ原稿を複写機本体
上部のプラテンガラス上に搬送する。複写機本体10
は、ADF20によって搬送された原稿を複写機本体内
のイメージリーダ(不図示)により読み取り、読み取っ
た画像を一旦メモリに記憶して、必要により各種の画像
編集処理をしたのち、周知の電子写真方法によって用紙
上に画像を形成する、いわゆるデジタル複写機と称され
るものである。なお、この複写機本体(デジタル複写
機)自体の構成は周知のものであるので、ここではその
説明は省略する。
【0024】《自動原稿搬送装置》図2は、自動原稿搬
送装置(ADF)の内部構造を示す概略構成図である。
【0025】図2に示すように、ADF20は、用紙束
としての原稿束を載置する載置部としてのトレイ30
と、原稿を1枚ずつ引き出すためのピックアップローラ
201と、分離された原稿を搬送するためのレジストロ
ーラ対205および搬送ベルト206と、原稿の表裏面
を反転させるための反転ローラ207と、排紙するため
の排出ローラ対208とを有している。なお、排出ロー
ラ対208によって排出された原稿は、排紙トレイ20
9(図1参照)に排出される。また、搬送ベルト206
は、複写機本体のプラテンガラスの全面を覆うように、
駆動ローラ212と従動ローラ213との間に無端状に
張り渡されている。搬送ベルト206の内側には、搬送
ベルト206をプラテンガラスに圧接させるため、多数
のバックアップローラ214が回転自在に設置されてい
る。
【0026】そして、このADF20には、トレイ30
にステープル針によって綴じられた原稿束を載置した状
態で、この原稿束からステープル針を除去するための綴
じ部材除去装置300が設けられている。この綴じ部材
除去装置300は、概略、綴じ部材であるステープル針
を原稿束から除去する除去手段400と、除去後のステ
ープル針を原稿付近から取り去るための回収手段500
とが備えられている。綴じ部材除去装置300は、原稿
束を載置するトレイ30の原稿セット面近傍、例えば原
稿の搬送方向下流側先端部付近に設けられており、した
がって、原稿の搬送機構などのレイアウトに支障を与え
ることなく、ADF全体としてコンパクトな構成とさ
れ、メンテナンスも容易となっている。
【0027】また、トレイ30の下面に沿う原稿搬送方
向及び原稿幅方向の所定の複数箇所には、トレイ30に
載置された原稿束の原稿サイズを検出するための、原稿
束サイズ検出用センサ475がそれぞれ設置されてい
る。つまり、複数設置された原稿束サイズ検出用センサ
475のうちのどれが原稿束Dを検出したかで、その原
稿束Dのサイズ、例えばA4サイズかB5サイズか等を
検出することができる。なお、この原稿束サイズ検出用
センサ475は、トレイ30内の原稿束の有無を検出す
る機能も兼ねている。
【0028】ピックアップローラ201の下流側の搬送
路には、1枚ごとに分離されて搬送中の原稿のサイズを
検出する原稿サイズ検出用センサ476が、原稿幅方向
に複数設置されている。この原稿サイズ検出用センサ4
76は、搬送される原稿の先端を検出してから後端を検
出するまでの時間によって、搬送中の原稿の搬送方向の
長さ寸法を検出することができ、一方、原稿幅方向に複
数設置された原稿サイズ検出用センサ476のうちのど
れが原稿を検出したかで、搬送中の原稿の幅寸法を検出
することができるようになっている。
【0029】《除去手段》図3は、綴じ部材除去装置の
除去手段の概略構成を示す斜視図、図4は、ステープル
針の除去を説明するための斜視図である。
【0030】図3に示すように、除去手段400は、原
稿束と該原稿束を綴じるステープル針との間に挿入され
る挿入部材411を備えた除去ユニット410と、この
除去ユニット410を内部において摺動可能に支持する
支持部材430と、除去ユニット410を支持部材43
0内で原稿搬送方向に垂直な方向、すなわち原稿幅方向
に移動させる除去ユニット移動手段440と、支持部材
430全体を原稿搬送方向に移動させる支持部材移動手
段450と、を備えている。
【0031】図4に示すように、除去ユニット410
は、上記のように原稿束と該原稿束を綴じるステープル
針との間に挿入することにより該ステープル針を原稿束
から取り外す取外し手段としての挿入部材411と、こ
の挿入部材411を原稿束Dと該原稿束を綴じるステー
プル針Sとの間に向けて移動させる図示しない駆動手段
と、を有している。駆動手段からの動力を挿入部材41
1に伝達するために、例えば挿入部材411の後端側に
図示しないラックが形成され、該ラックには駆動手段に
より回転駆動される図示しないピニオンが噛合される。
駆動手段としては、コンパクト化の観点から、例えば電
動アクチュエータ、具体的には挿入部材駆動用電動モー
タ415(図11参照)が用いられている。
【0032】挿入部材411は、その原稿束厚さ方向の
厚みが先端に向かって薄くなるようにスロープ形状に形
成されている。これにより、挿入部材411をより容易
に差し込むことができ、また、ステープル針Sを原稿束
Dからスムーズに除去することができる。挿入部材41
1の先端のスロープ形状は傾斜した平面としてもよい
が、下面が平担面をなし、上面が凹状の円弧面をなすよ
うに形成するのが、挿入部材411を原稿束Dとステー
プル針Sとの間にさらに確実に差し込んで、ステープル
針Sをスムーズに移動させる観点から、より好ましい。
【0033】また、挿入部材411は、その幅寸法が先
端に向かって細くなるように形成されている。ここで
は、図示のように、挿入部材411の先端形状に丸みを
持たせるようにしてある。このようにすれば、挿入部材
411をステープル針の両脚部の間により容易に挿入す
ることができる。なお、挿入部材411の先端形状は、
丸みを持たせる代わりに面取り加工を施してもよい。
【0034】挿入部材411は、例えばアルミニウム合
金より形成される。なお、この材料に限られるものでは
なく、各種金属材料のほか、樹脂やセラミック材料を使
用することも可能である。また、摩擦抵抗を減じるため
にフッ素樹脂等の減摩材料を表面にコーティングしても
よい。
【0035】除去ユニット410は、さらに、原稿束D
をトレイ30上に押し当てる押さえ手段420を備えて
いる。この押さえ手段420は、原稿束Dの上面に当接
させられる略U字形状の当接部421を有する。当接部
421の略U字形状の内側には空間422が形成されて
おり、当接部421は、ステープル針Sに接触すること
なくその上を跨ぐことができるように設定されている。
したがって、この押さえ手段420の当接部421によ
り、ステープル針Sの近傍の原稿束Dを押圧することが
でき、原稿束Dの確実な保持が可能となっている。
【0036】当接部421は、アーム423の先端側に
取り付けられており、アーム423の後端側は、軸42
4に固着されている。軸424は、所定のねじり弾性を
有するばね部材429を介して、軸方向から見て扇形の
ウォームホイール425が一端に固着される軸428と
接続されている。また、ウォームホイール425は、ウ
ォーム426に噛合しており、ウォーム426は、駆動
手段としての当接部駆動用電動モータ427の主軸に接
続されている。したがって、簡易な構成により、当接部
421を原稿束Dに対して所定の押圧力で確実に押圧す
ることができる構成となっている。なお、例えば、ねじ
りコイルばね等のばね部材により当接部421を原稿束
Dの方に常時付勢するように設定しておき、当接部駆動
用電動モータ427の駆動により、この付勢力に対抗す
る力を付与して当接部421を移動させるように構成し
てもよい。また、押さえ手段420の当接部421を駆
動させる駆動手段としては、電動モータに限られるもの
ではなく、例えばソレノイドなどの他の電動アクチュエ
ータを使用することもできる。
【0037】また、ステープル針を原稿束から取り外す
取外し方法としては、図4の挿入部材411を使用した
ものに限られるものではない。
【0038】図5は、他の例の取外し方法によるステー
プル針の除去を説明するための斜視図であって、(A)
は除去前、(B)は除去後を示す。この例では、挿入部
材411aの先端側に、その挿入方向に沿って伸延する
櫛歯形状の複数の伸延部412が形成されている。
【0039】挿入部材411aの複数の伸延部412の
幅寸法および隣接する伸延部412相互の間隔は、例え
ば1mm程度に設定されるが、適宜変更することができ
る。但し、各伸延部412は、所定の強度を有すること
は勿論であるが、さらに適度な弾性を有するように材料
や幅寸法等を設定するのが好ましい。このようにすれ
ば、挿入部材411aを原稿束Dとステープル針Sとの
間に挿入する際に伸延部412がステープル針Sの脚部
Sa,Sbに接触しても、都合良く該伸延部412が弾
性変形して、ステープル針Sの脚部Sa,Sbをよける
ことができるので、ステープル針Sの位置にバラツキが
あっても挿入部材411aの位置を変える必要がない。
【0040】また、挿入部材411aの全幅寸法は、使
用されるステープル針Sのサイズの種類に応じて決定さ
れる。例えば、図5(B)に示すように、脚部Saおよ
びSbを有する最も大きいサイズの場合と、脚部Saお
よびSc(図中破線で示す)を有する最も小さいサイズ
の場合との双方において、挿入部材411aを良好に原
稿束Dとステープル針Sとの間に挿入することができる
ように、挿入部材411aの全幅寸法を設定する。
【0041】図6は、さらに他の例の取外し方法による
ステープル針の除去を説明するための図である。この例
では、除去ユニット410は引き抜き部材413を備え
ている。引き抜き部材413は、原稿束Dの上方に位置
されるピン414により相互に回動可能に連結された一
対のアーム415,416を有している。各アームの先
端は、相互に近接する方向に略L字形状に湾曲してい
る。この例にあっては、ステープル針Sが引き抜き部材
413により上方から挟み込まれるようにして、引き抜
き部材413の各アームの先端がステープル針Sと原稿
束Dとの間に入り込む。そして、引き抜き部材413が
上昇することにより、ステープル針Sは原稿束Dから引
き抜かれて取り外される。
【0042】図7は、ステープル針の検出を説明するた
めの側面図である。
【0043】図3および図7に示すように、除去ユニッ
ト410に、原稿束Dを綴じるステープル針Sを検出す
るステープル針検出用センサ470が設けられている。
このようにすれば、挿入部材411をステープル針検出
用センサ470と共に移動させることになり、移動手段
を共有することができると共に、ステープル針Sを検出
して直ちに除去することも可能となる。
【0044】このステープル針検出用センサ470とし
ては、光学的に原稿束D表面の画像を読み取ることがで
きるCCDラインセンサ等の撮像センサが使用される。
これにより、安価でコンパクトな構成のステープル針検
出用センサ470により読み取られた画像データを用い
て、図7に示したように、原稿束Dの上方から非接触に
よりステープル針Sの有無、位置ないし角度を把握する
ことが可能となっている。なお、ステープル針検出用セ
ンサ470は、撮像センサを利用したものに限られるも
のではなく、金属製のステープル針Sを検出する磁気セ
ンサや、原稿束の表面に圧接されその接触圧からステー
プル針Sを検出する接触圧センサを利用して検知するも
のであってもよい。さらには、ステープル針Sの位置を
所定領域内に限定した上で、例えば図5に示すような挿
入部材411aを使用することにより、ステープル針検
出用センサ470を省略することも可能である。
【0045】支持部材430は、図3に示したように、
下方に向けて所定部位が開口した細長の箱体から構成さ
れており、除去ユニット410が内部に収容されるよう
になっている。この支持部材430の下端近傍には、4
つの車輪431が回転自在に取り付けられており、AD
F20の本体側に設置されたレール432上を、原稿搬
送方向に移動可能とされている。
【0046】除去ユニット移動手段440は、除去ユニ
ット410に設けられた図示しないナット部に螺合する
送りねじ軸441を有しており、ナット部には雌螺子が
形成されている。この送りねじ軸441の回転により、
除去ユニット410が支持部材430内を原稿幅方向に
移動できる構成とされている。なお、除去ユニット41
0が支持部材430内の長手方向に沿って滑らかに移動
できるように、例えば図示しないガイド棒が送りねじ軸
441と平行に配置される。また、送りねじ軸441の
一端にはギア442が固着されており、アイドラーギア
443を介して、移動用電動モータ445の主軸に固着
されたギア444からの回転駆動力が送りねじ軸441
に伝達されるように構成されている。
【0047】支持部材移動手段450は、支持部材43
0の一端に連設される連結部431に固着される駆動ベ
ルト451と、この駆動ベルト451が掛け渡されるプ
ーリ452,452と、一方のプーリ452が一端に固
着された軸の他端側に固着されるギア453と、ギア4
53に噛合するアイドラーギア454と、アイドラーギ
ア454に噛合する駆動ギア455と、駆動ギア455
に主軸を連結してこれを回転駆動させる移動用電動モー
タ456と、を有している。したがって、移動用電動モ
ータ456を正逆回転させることによって、支持部材4
30を原稿搬送方向に所定距離だけ移動可能としてい
る。
【0048】図8は、原稿束の厚さを検出する厚さ検出
手段を模式的に示す斜視図、図9(A)〜(C)は、原
稿束の厚さの検出を説明するための図である。
【0049】図8に示すように、本実施形態の綴じ部材
除去装置300には、トレイ30に載置された原稿束D
の厚さを検出する厚さ検出手段480が設けられてい
る。ここで、原稿束Dの厚さが大きいほどこれにステー
プル針を打ち込む負荷が大きくなるのと同様に、原稿束
Dの厚さが大きいほど、原稿束Dからステープル針を引
き抜く際の抵抗が大きく、除去が困難であると言うこと
ができる。したがって、原稿束Dの厚さを検出すること
により、事前に、ステープル針の除去可能性を知ること
ができるようになっている。
【0050】この厚さ検出手段480は、原稿束Dの表
面に接触する接触部ととしてのピックアップローラ20
1と、ピックアップローラ201を先端で回転可能に支
持する揺動可能なピックアップアーム202とを備え、
このピックアップアーム202の揺動角度に基づいて原
稿束Dの厚さを検出するように構成されている。ピック
アップローラ201及びピックアップアーム202は、
前述したように、原稿を1枚ずつ下流側へ向けて給送す
るためのものであるが、本実施形態では、このように原
稿束の厚さ検出にも利用している。
【0051】ピックアップアーム202の揺動角度を把
握する具体的構成として、厚さ検出手段480はさら
に、ピックアップアーム202の根本近傍に固着される
回転可能な軸203と、この軸203に取り付けられる
ホーム位置検出板482およびパルス円板484とを有
している。ホーム位置検出板482は、切り欠き部48
3を有しており、この切り欠き部483をホーム位置検
出センサ486により光学的に検出することによって、
図9(A)に示されるように、ピックアップアーム20
2の先端に軸支されたピックアップローラ201が上方
に位置されるホーム位置Hを認識することができる。ま
た、パルス円板484は、放射状に配置された複数のス
リット485を有しており、このスリット485をパル
ス検出センサ487により光学的に検出してカウントす
ることによって、ピックアップアーム202の相対的な
揺動角度を知ることができる。なお、スリット485
は、図面の容易化のため実際より少ない本数で描いてあ
る。
【0052】したがって、図9(A)に示すホーム位置
Hから、図9(B)又は(C)に示されるようなピック
アップアーム202の先端に軸支されたピックアップロ
ーラ201が下降して原稿束Dの表面に接触する接触位
置までの揺動角度を検出することによって、間接的に原
稿束Dの厚さを検出することができる。例えば、図9
(B)に示すように、ホーム位置Hから接触位置までの
揺動角度Aが大きい場合は、原稿束Dの厚さが小さいこ
とを示し、図9(C)に示すように、ホーム位置Hから
接触位置までの揺動角度Aが小さい場合は、原稿束Dの
厚さが大きいことを示すことになる。
【0053】また、図中符号204は、軸203に回転
自在に支持された捌きローラであり、図示しない駆動手
段によりギア221,222を介して回転される。ま
た、捌きローラ204の回転は、ベルト223を介して
ピックアップローラ201に伝達されるように構成され
ている。
【0054】なお、厚さ検出手段480は、上記のよう
な構成に限定されるものではない。例えば、ピックアッ
プローラ201の上下動で原稿束の厚さを検出する代わ
りに、トレイ30の上下動で原稿束の厚さを検出するよ
うにしてもよい。この場合、トレイ30の最下位位置を
基準に原稿束の上面が所定高さになったことが検出され
るまでトレイ30を上昇させ、そのときの上昇量や所要
時間から原稿束の厚さを検出することができる。また、
トレイ30の上方に超音波センサ等を配置して、原稿束
Dの表面までの距離を測定することにより、原稿束の厚
さを検出するようにしてもよい。さらには、このような
厚さ検出手段480による検出結果を、ADF20によ
る原稿搬送動作の可否の判断に利用することもできる。
【0055】《回収手段》回収手段500は、図2に示
したように、ADF20内部において、原稿を載置した
ときに原稿の搬送方向下流側先端の原稿より上部に、原
稿幅方向全体をカバーするように、上記した除去手段4
00に取り付けられているものであり、除去手段400
によって除去されたステープル針Sを原稿面上から移動
させて原稿束D近傍より取り除くものである。
【0056】図10は、綴じ部材除去装置の回収手段を
説明するための概略図である。
【0057】この回収手段500は、支持ケース501
と、原稿幅方向に沿って配置され、除去されたステープ
ル針Sを移動させる移動ベルト502と、移動ベルト5
02を支持する回転自在の支持ローラ503と、図示し
ない電動モータなどの駆動手段に接続され、移動ベルト
502を移動させる駆動ローラ504と、移動ベルト5
02によって運ばれたステープル針Sを回収する回収ボ
ックス505と、移動ベルト502からステープル針S
を外して回収ボックス505へ落とすためのブレード5
06とを有している。
【0058】また、回収手段500自体を上下動させる
ための図示しない駆動手段が設けられていて、移動ベル
ト502の下面が原稿束Dと略接触するトレイ30近傍
の位置と、ステープル針Sが除去手段400により除去
された後、ステープル針Sを移動させるための上方位置
とに移動される。
【0059】ここで、移動ベルト502は、そのものが
磁力体であり、例えばゴムベルトの表面に磁性体をコー
ティングして磁力体としたものである。なお、回収手段
500は、このような構成に限定されるものではない。
例えば、移動ベルト自体が磁力体ではなく、その代わり
に移動ベルトの内側に永久磁石を設けるようにしてもよ
い。
【0060】図11は、綴じ部材除去装置の制御を司る
制御系を示す概略ブロック図である。CPU310に
は、ステープル針Sを検出するステープル針検出用セン
サ470が接続されるほか、トレイ30に載置された原
稿束の原稿サイズを検出する原稿束検出用センサ475
と、搬送中の原稿の幅寸法及び搬送方向の長さ寸法を検
出する原稿サイズ検出用センサ476とが接続されてい
る。また、CPU310には、厚さ検出手段480が接
続されており、トレイ30に載置された原稿束Dの厚さ
を示す信号が入力されるようになっている。
【0061】そして、CPU310は、図示しない駆動
回路を介して、挿入部材駆動用電動モータ415、当接
部駆動用電動モータ427、移動用電動モータ445,
456にそれぞれ接続されるほか、回収手段500、表
示手段600等にも接続されている。また、CPU31
0は、ピックアップローラ201、レジストローラ対2
05及び搬送ベルト206等を含む搬送手段200等に
も接続されており、綴じ部材除去装置が搭載されたAD
F20全体を統括的に制御している。
【0062】表示手段600は、例えば複写枚数、サイ
ズ等の入力やエラーメッセージ等の出力を行うことがで
きる操作パネルであり、複写機本体10の操作部の一部
に設けられている。そして、この表示手段600には、
綴じ部材除去装置300に何らかの支障が生じた場合
に、操作者に所定の警告を行う表示がなされるようにな
っている。なお、表示手段600は、例えばADF20
に設けるようにしてもよい。
【0063】次に、作用について説明する。
【0064】図12は、綴じ部材除去装置及びADFの
動作を示すメインフローチャート、図13は、原稿束サ
イズの検出を示すサブルーチンのフローチャート、図1
4は、原稿束厚さの検出を示すサブルーチンのフローチ
ャート、図15は、第1のトラブル処理を示すサブルー
チンのフローチャート、図16は、搬送中の原稿のサイ
ズの検出を示すサブルーチンのフローチャート、図17
は、第2のトラブル処理を示すサブルーチンのフローチ
ャートである。
【0065】図12に示すように、最初に、例えば各種
のフラグやカウンタのリセット等の初期設定が行われる
(S1)。次いで、ADF20のトレイ30上にどのよ
うなサイズの原稿束Dが存在しているかの検出が行われ
る(S2)。
【0066】この原稿束サイズの検出のステップでは、
図13に示すように、まず、トレイ30に原稿が有るか
否かの判断が行われる(S201)。これは、複数の原
稿束サイズ検出用センサ475のうちの一部を用いて行
われる。トレイ30に原稿が有る場合には、図示しない
メモリ内に原稿束サイズのデータが無いかどうかが判断
される(S202)。原稿束サイズのデータが無い場
合、つまりトレイ30に原稿束Dを置いた直後の場合
は、原稿束サイズ検出用センサ475により原稿束Dの
サイズを確定してメモリに格納し(S203)、メイン
フローチャートに戻る。原稿束サイズのデータが有る場
合は(S202でNO)、そのままにしてデータを変え
ることをしない。一方、トレイ30に原稿が無くなった
場合(S201でNO)、例えば原稿束Dのステープル
針が除去されて1枚ずつに分離され、すべての原稿が搬
送された場合には、原稿束サイズのデータをリセットし
て(S204)、次の原稿束に備える。
【0067】次に、原稿束厚さの検出が行われる(S
3)。この原稿束厚さの検出のステップでは、図14に
示すように、トレイ30に原稿が有る場合に(S301
でYES)、ADF20又は複写機本体10の光学走査
系が非動作中であるか否かの判断が行われる(S30
2)。ここでは、先に搬送された原稿についての動作途
中でないことの確認を行う。ADF20又は複写機本体
10の光学走査系が非動作中である場合に、ピックアッ
プローラ201を原稿束Dの表面に接触させるように、
ピックアップアーム202の先端を下方に揺動駆動させ
る(S303)。ピックアップアーム202の駆動が完
了すると(S304でYES)、CPU310は、ホー
ム位置からピックアップアーム202の駆動完了までの
パルス検出センサ487によりカウントされたパルス数
を確定してメモリに格納し(S305)、このパルス数
が予め設定された基準値より大きい場合、すなわち原稿
束Dの厚さが所定値より小さい場合に(S306でYE
S)、ステープル針を取り外すための動作を許可する針
除去許可フラグをセットして(S307)、メインフロ
ーチャートに戻る。
【0068】また、上記パルス数が予め設定された基準
値より大きくない場合、すなわち原稿束Dの厚さが所定
値以上である場合には(S306でNO)、表示手段6
00にて所定の警告を行うための警告フラグがセットさ
れる(S308)。なお、上記パルス数の基準値は、装
置の綴じ部材除去能力に応じて設定されるが、必要に応
じて適宜調整できるようにしてもよい。
【0069】一方、トレイ30に原稿が無くなった場合
(S301でNO)、例えば原稿束Dが厚すぎて操作者
がトレイ30から引き上げたような場合には、パルス数
のデータをリセットし(S309)、警告フラグと針除
去許可フラグとをリセットして(S310,S31
1)、次の原稿束に備える。
【0070】次に、第1のトラブル処理が行われる(S
4)。この第1のトラブル処理のステップでは、図15
に示すように、CPU310は、警告フラグがセットさ
れている場合にのみ(S401でYES)、表示手段6
00に、例えば「原稿束が厚すぎるためステープル針除
去できません。」と表示して警告すると共に(S40
2)、針除去許可フラグをリセットしてステープル針を
取り外すための動作を禁止する(S403)。なお、警
告は、例えば警告音や警告ランプの点灯等によっても行
うことができる。一方、警告フラグがセットされていな
い場合には(S401でNO)、そのままメインフロー
チャートに戻って次のステップに進む。
【0071】次に、ステープル針の検出及び除去が行わ
れる(S5)。ここでは、CPU310は、針除去許可
フラグがセットされている場合にのみ、以下に説明する
ステップの動作を行わせるようになっており、針除去許
可フラグがリセット状態の場合には、ステープル針の除
去動作が禁止される。
【0072】ここで、CPU310は、厚さ検出手段4
80により検出された原稿束Dの厚さに基づいて、挿入
部材411によるステープル針Sの取り外しが可能か否
かを判別する判別手段として、またこの判別手段による
判別結果に基づいて、挿入部材411を駆動させる挿入
部材駆動用電動モータ415等を制御する制御手段とし
て機能する。
【0073】このように、この綴じ部材除去装置300
によれば、トレイ30に載置された原稿束Dの厚さを検
出するようにしたので、事前に、当該綴じ部材除去装置
300でステープル針の原稿束Dからの除去が可能かど
うかを判別して認識することができる。これにより、操
作者又は装置自身によりその原稿束Dに対する処理を行
わせないようにすることが可能となる。また、上記判別
結果に基づいて、ステープル針の除去動作を禁止するよ
うにしたので、綴じ部材除去能力以上の厚さを持った原
稿束からステープル針を無理に除去しようとして、綴じ
部材除去装置自身や原稿束の破損を招く事態を未然にか
つ確実に防止することができると共に、より信頼性の高
いステープル針の除去動作を実行することが可能とな
る。また、原稿束の厚さが綴じ部材除去能力以上の厚さ
であった場合、操作者にその旨を警告するようにしたの
で、操作者にその原稿束については綴じ部材除去装置を
使用しないように明確に促すことができる。
【0074】そして、針除去許可フラグがセットされて
いる場合には、具体的には、次のようなステープル針の
検出及び除去の動作が行われる。すなわち、まず除去ユ
ニット移動手段440および支持部材移動手段450に
より、除去ユニット410を所定の範囲内で移動させ
て、ステープル針検出用センサ470によるステープル
針Sの検出を実行する。ここでは、原稿束Dをトレイ3
0上に載置する際に、ステープル針Sで綴じられている
辺を原稿搬送方向下流側に位置させるように限定してお
り、この場合について説明すれば、ステープル針Sの検
出は、原稿束Dの搬送方向先端近傍の所定領域において
行われる。
【0075】なお、原稿束Dのステープル針Sで綴じら
れている辺を、原稿搬送方向下流側の先端部若しくは原
稿搬送方向に垂直な方向(原稿幅方向)の一端部のいず
れかに位置させるように限定した場合には、ステープル
針Sの検出は、原稿搬送方向下流側先端近傍および原稿
幅方向端部近傍のL字形状の所定領域において行われ
る。この場合には、回収手段500を原稿幅方向端部側
にさらにもう一つ配置させる必要がある。また、この場
合には、挿入部材411を、その先端が図3において搬
送方向下流側に向かって略45°左側に傾斜するように
配置させるのが好ましい(なお、図4および図5ではこ
のような配置で描いてある)。このようにすれば、ステ
ープル針Sの原稿束Dを綴じた後の針の向きに依存する
ことなく、挿入部材411の良好な挿入動作を確保する
ことができる。もちろん、構造が若干複雑になるが、挿
入部材411の向きを可変に構成することも可能であ
る。さらに、原稿束Dのステープル針Sで綴じられてい
る辺を、原稿搬送方向に垂直な方向の一端部に位置させ
るように限定した構成とすることも可能である。
【0076】ステープル針検出用センサ470によりス
テープル針Sが有ると検出された場合には、CPU31
0は、画像データを解析してステープル針Sの位置およ
び角度を求めて記憶し、挿入部材411の先端がステー
プル針Sの方に向くように、除去ユニット410を移動
させる。なお、挿入部材411の向きが可変である場合
には、ステープル針Sの角度に合うように挿入部材41
1の向きを変える。
【0077】そして、除去ユニット410のステープル
針Sが検出された位置への移動が完了すると、当接部駆
動用電動モータ427を回転駆動させることにより、押
さえ手段420の当接部421を軸424のまわりに回
転移動させて、ステープル針Sの近傍の原稿束Dを押圧
する。これにより、原稿束Dの確実な保持が可能とな
る。
【0078】次いで、挿入部材駆動用電動モータ415
を回転駆動させて挿入部材411をステープル針Sに向
けて移動させる。すると、挿入部材411は、検出され
たステープル針Sの位置および角度に基づいて正確に移
動されているので、確実に原稿束Dとステープル針Sと
の間に挿入される。しかも、挿入部材411は、その原
稿束厚さ方向の厚みが先端に向かって薄くなるように形
成されているので、容易に挿入することができる。さら
に挿入部材411の挿入に伴って徐々にステープル針S
が原稿束Dから離間させられるので、スムーズにステー
プル針Sを除去することができ、原稿に損傷を与えるこ
とが防止される。
【0079】そして、上述したステープル針の検出及び
除去の動作は、原稿束Dの搬送方向先端近傍の所定領域
内において繰り返される。
【0080】なお、ステープル針Sの除去を行う場合に
は、事前に図示しない昇降部材により原稿束Dの先端近
傍が所定の高さまで上昇され、挿入部材411および押
さえ手段420とステープル針Sとの高さ方向の位置合
わせが行われる。あるいは挿入部材411および押さえ
手段420を所定距離だけ下降させるようにしてもよ
い。
【0081】次に、除去されたステープル針Sは、回収
手段500によって、原稿付近から取り去られて回収さ
れる(S6)。次いで、複写機本体のコピースタートキ
ーが押されることにより、原稿束から1枚ずつ原稿が分
離給送されて、プラテンガラス上に向けて搬送される
(S7)。なお、ステープル針Sが除去された後、自動
的に原稿が分離給送されるようにしてもよい。
【0082】次に、原稿サイズの検出が行われる(S
8)。この原稿サイズの検出のステップではまず、図1
6に示すように、原稿が給紙されて搬送中であるか否か
の判断が行われる(S801)。原稿搬送中の場合には
(S801でYES)、原稿サイズ検出用センサ476
により、搬送中の原稿の幅寸法が検出される(S80
2)。ステープル針が原稿束から完全に除去されて原稿
が1枚ずつに分離された場合は、図18(A)に示すよ
うに、搬送中の原稿の幅寸法Bが、上記S203で得ら
れたトレイ30に載置された状態での原稿束の幅寸法と
同じ、又は小サイズの用紙が混在していた場合はそれ以
下と判断されることになり(S803でYES)、その
まま次のステップに進む。しかしながら、ステープル針
を原稿束から除去できずに綴じた状態のままであるにも
かかわらず搬送させようとした場合には、図18(B)
に示すように、最上位の原稿が搬送方向に余計に送られ
て下位の原稿とずれが生じることにより、搬送中の原稿
の幅寸法Bが最初の原稿束の幅寸法より大きいと判断さ
れ(S803でNO)、CPU310は、原稿の搬送等
を禁止させるための搬送禁止フラグをセットする(S8
06)。このように、原稿サイズの検出は、搬送される
原稿が綴じられまま繋がっている場合には、その投影形
状の大きさに基づいて行われるようになっている。
【0083】また同様に、原稿サイズ検出用センサ47
6により、搬送中の原稿の長さ寸法の検出も行われる
(S804)。ステープル針が原稿束から完全に除去さ
れた場合は、図18(A)に示すように、搬送中の原稿
の長さ寸法Cが載置された状態での原稿束の長さ寸法と
同じか又はそれ以下と判断されることになり(S805
でYES)、そのまま次のステップに進む。しかしなが
ら、ステープル針を原稿束から除去できなかったにもか
かわらず搬送させようとした場合には、図18(B)に
示すように、前述したような最上位の原稿と下位の原稿
とのずれが生じることにより、搬送中の原稿の長さ寸法
Cが最初の原稿束の長さ寸法より大きいと判断され(S
805でNO)、CPU310は、原稿の搬送等を禁止
させるための搬送禁止フラグをセットする(S80
6)。この搬送禁止フラグは、サービスマンなどが不図
示のリセットスイッチを操作することによりリセットさ
れる。
【0084】次に、第2のトラブル処理が行われる(S
9)。この第2のトラブル処理のステップでは、図17
に示すように、CPU310は、搬送禁止フラグがセッ
トされている場合にのみ(S901でYES)、直ち
に、画像読取部より上流側の綴じ部材除去装置300を
含めたADF20の各要素の動作を停止させる制御を行
う(S902)。なお、画像読取部より下流側の要素、
例えばADF20の排出ローラ対208や、複写機本体
10の動作は禁止されず、先行して流した原稿がある場
合には、それらに関する処理は通常通り行われる。
【0085】また、CPU310は、針除去許可フラグ
をリセットして(S903)、次回以降のステープル針
の除去動作を禁止する。さらに、CPU310は、表示
手段600に、例えば「リムーバ部動作不良」と表示さ
せる(S904)。なお、針除去許可フラグのリセット
や「リムーバ部動作不良」の表示は、搬送禁止フラグの
セットが所定の複数回発生した後に行うようにしてもよ
い。
【0086】ここで、CPU310は、原稿束サイズ検
出用センサ475及び原稿サイズ検出用センサ476に
より検出された結果に基づいて、1枚ずつの原稿に分離
されたか否かを判別する判別手段として、またこの判別
手段による判別結果に基づいて、挿入部材411を駆動
させる挿入部材駆動用電動モータ415等を制御する制
御手段としても機能する。
【0087】このように、この綴じ部材除去装置300
によれば、トレイ30に載置された原稿束のサイズと、
ステープル針の除去動作後に搬送される原稿を厚さ方向
に投影した投影形状のサイズとを検出するようにしたの
で、ステープル針の除去動作後に、実際にステープル針
が完全に除去されて原稿束が1枚ずつの原稿に分離され
たかどうかを判別して認識することができる。これによ
り、操作者又は装置自身により、例えばその原稿束Dに
対する処理をこれ以上行わせないようにすることが可能
となる。
【0088】そして、上記判別結果に基づいて、次回以
降のステープル針の除去動作を含む画像読取部より上流
側の要素の動作を禁止するようにしたので、ステープル
針の除去動作を実行したにも拘らず原稿束が分離されず
に、原稿同士が繋がった状態で無理に搬送されて装置自
体や原稿が破損する事態を未然にかつ確実に防止するこ
とができる。また、原稿同士が繋がった状態で下流側の
画像読取部にまで搬送されてその後の処理に付される事
態を未然に防止することができ、画像読み取り等のその
後の処理を適切に実行することができる。さらに、判別
結果により綴じ部材除去装置300の動作不具合を早期
に発見して、操作者にその旨を警告するようにしたの
で、操作者に点検及び修理作業を明確に促すことができ
る。
【0089】このように、原稿束Dをステープル針Sで
綴じたままトレイ30にセットして、より確実な信頼性
の高いステープル針の除去動作の実行を確保しつつ、自
動的にステープル針Sを除去した上で、しかも実際にス
テープル針が除去されたかどうかを確認しながら、原稿
の搬送を行うことができる。
【0090】その後、複写機本体により画像読み取り等
のその後の処理が適切に実行されて、複写出力が行われ
る。したがって、信頼性の高い綴じ部材の除去動作を行
いながら、確実に1枚ごとに分離された原稿について無
駄のない良好な画像の読み取り、および記録媒体への転
写を行うことができる。
【0091】以上本発明を適用した実施形態を説明した
が、本発明はこのような実施形態に限定されるものでは
なく、本発明の技術思想の範囲において当業者が様々に
変形できることはいうまでもない。例えば、上記実施形
態では綴じ部材除去装置をADF20に適用したものに
ついて説明したが、本発明はこれに限られず、専用の綴
じ部材除去装置として用いることができることは勿論で
ある。また、上記実施形態では記録画像を得る複写機に
ついて説明したが、これに限られず、画像の読み取りを
行って画像データを得る画像読取装置にも適用可能であ
る。
【0092】
【発明の効果】以上述べたように、請求項1に記載の発
明によれば、用紙束の厚さを検出するようにしたので、
事前に、綴じ部材の用紙束からの除去が可能かどうかを
知ることができる。これにより、操作者又は装置自身に
より、例えばその用紙束に対する処理を行わせないよう
にすることが可能となる。
【0093】請求項2に記載の発明によれば、請求項1
に記載の発明の効果に加え、綴じ部材除去能力以上の厚
さを持った用紙束から綴じ部材を無理に除去しようとし
て、綴じ部材除去装置自身や用紙束の破損を招く事態を
未然にかつ確実に防止することができると共に、より信
頼性の高い綴じ部材の除去動作を実行することが可能と
なる。
【0094】請求項3に記載の発明によれば、請求項2
に記載の発明の効果に加え、簡単かつ確実な制御とする
ことができる。
【0095】請求項4に記載の発明によれば、請求項1
に記載の発明の効果に加え、操作者にその用紙束につい
ては綴じ部材除去装置を使用しないように明確に促すこ
とができる。
【0096】請求項5に記載の発明によれば、請求項1
に記載の発明の効果に加え、簡単な構成により用紙束の
厚さを検出することができる。
【0097】請求項6に記載の発明によれば、請求項1
〜5のいずれか1項に記載の発明の効果に加え、自動原
稿搬送装置に用紙束を綴じ部材で綴じたままセットし
て、信頼性の高い綴じ部材の除去動作に基づいて自動的
に綴じ部材を除去した上で用紙を搬送させることができ
る。
【0098】請求項7に記載の発明によれば、請求項6
に記載の発明の効果に加え、信頼性の高い綴じ部材の除
去動作を行いながら、搬送された用紙の無駄のない良好
な画像の読み取りを行うことができる。
【0099】請求項8に記載の発明によれば、請求項6
に記載の発明の効果に加え、信頼性の高い綴じ部材の除
去動作を行いながら、搬送された用紙の画像を無駄なく
良好に記録媒体へ転写して記録画像を得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 自動原稿搬送装置を備える複写機の側面図で
ある。
【図2】 自動原稿搬送装置の内部構造を示す概略構成
図である。
【図3】 綴じ部材除去装置の除去手段の概略構成を示
す斜視図である。
【図4】 ステープル針の除去を説明するための斜視図
である。
【図5】 他の例の取外し方法によるステープル針の除
去を説明するための斜視図であって、(A)は除去前、
(B)は除去後を示す。
【図6】 さらに他の例の取外し方法によるステープル
針の除去を説明するための図である。
【図7】 ステープル針の検出を説明するための側面図
である。
【図8】 原稿束の厚さを検出する厚さ検出手段を模式
的に示す斜視図である。
【図9】 (A)〜(C)は、原稿束の厚さの検出を説
明するための図である。
【図10】 回収手段を説明するための概略図である。
【図11】 綴じ部材除去装置の制御を司る制御系を示
す概略ブロック図である。
【図12】 綴じ部材除去装置及びADFの動作を示す
メインフローチャートである。
【図13】 原稿束サイズの検出を示すサブルーチンの
フローチャートである。
【図14】 原稿束厚さの検出を示すサブルーチンのフ
ローチャートである。
【図15】 第1のトラブル処理を示すサブルーチンの
フローチャートである。
【図16】 搬送中の原稿のサイズの検出を示すサブル
ーチンのフローチャートである。
【図17】 第2のトラブル処理を示すサブルーチンの
フローチャートである。
【図18】 (A)(B)は、搬送中の原稿のサイズの
検出を説明するための図である。
【符号の説明】
10…複写機本体、 20…ADF(自動原稿搬送装置)、 201…ピックアップローラ(接触部)、 202…ピックアップアーム(アーム)、 30…トレイ、 300…綴じ部材除去装置、 310…CPU(判別手段、制御手段)、 400…除去手段、 411,411a…挿入部材(取外し手段)、 413…引き抜き部材(取外し手段)、 470…ステープル針検出用センサ、 480…厚さ検出手段、 500…回収手段、 600…表示手段、 D…原稿束(用紙束)、 S…ステープル針(綴じ部材)。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 綴じ部材によって綴じられた用紙束を独
    立した複数枚の用紙に分離するために用紙束から綴じ部
    材を除去する綴じ部材除去装置において、 用紙束から綴じ部材を取り外す取外し手段と、 用紙束の厚さを検出する厚さ検出手段と、 前記厚さ検出手段により検出された結果に基づいて、前
    記取外し手段による綴じ部材の取り外しが可能か否かを
    判別する判別手段と、 を備えたことを特徴とする綴じ部材除去装置。
  2. 【請求項2】 前記判別手段による判別結果に基づい
    て、当該装置の動作を制御する制御手段を備えたことを
    特徴とする請求項1記載の綴じ部材除去装置。
  3. 【請求項3】 前記制御手段は、前記厚さ検出手段によ
    り検出された結果が予め設定された基準値より大きい場
    合に、前記取外し手段の動作を禁止することを特徴とす
    る請求項2記載の綴じ部材除去装置。
  4. 【請求項4】 前記判別手段による判別結果に基づい
    て、操作者に所定の警告を行わせるように制御する制御
    手段を備えたことを特徴とする請求項1記載の綴じ部材
    除去装置。
  5. 【請求項5】 前記厚さ検出手段は、用紙束の表面に接
    触する接触部と、該接触部が先端に取り付けられた揺動
    可能なアームとを備え、該アームの揺動角度に基づいて
    用紙束の厚さを検出することを特徴とする請求項1記載
    の綴じ部材除去装置。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載の綴じ部
    材除去装置と、 分離された用紙を搬送する搬送手段と、 有することを特徴とする自動原稿搬送装置。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の自動原稿搬送装置と、 前記搬送手段により搬送された用紙の画像を読み取る画
    像読取部と、 を有することを特徴とする画像読取装置。
  8. 【請求項8】 請求項6記載の自動原稿搬送装置を有
    し、 前記搬送手段により搬送された用紙の画像を記録媒体へ
    転写して記録画像を得ることを特徴とする画像形成装
    置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP7467871B2 (ja) 2019-10-07 2024-04-16 マックス株式会社 ステープル取り外し装置

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