JP2000185967A - ガラスセラミック配線基板用組成物 - Google Patents

ガラスセラミック配線基板用組成物

Info

Publication number
JP2000185967A
JP2000185967A JP10366232A JP36623298A JP2000185967A JP 2000185967 A JP2000185967 A JP 2000185967A JP 10366232 A JP10366232 A JP 10366232A JP 36623298 A JP36623298 A JP 36623298A JP 2000185967 A JP2000185967 A JP 2000185967A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
glass
weight
thermal expansion
wiring board
composition
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10366232A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuto Kudo
康人 工藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Metal Mining Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Metal Mining Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Metal Mining Co Ltd filed Critical Sumitomo Metal Mining Co Ltd
Priority to JP10366232A priority Critical patent/JP2000185967A/ja
Publication of JP2000185967A publication Critical patent/JP2000185967A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C8/00Enamels; Glazes; Fusion seal compositions being frit compositions having non-frit additions
    • C03C8/14Glass frit mixtures having non-frit additions, e.g. opacifiers, colorants, mill-additions
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C14/00Glass compositions containing a non-glass component, e.g. compositions containing fibres, filaments, whiskers, platelets, or the like, dispersed in a glass matrix
    • C03C14/004Glass compositions containing a non-glass component, e.g. compositions containing fibres, filaments, whiskers, platelets, or the like, dispersed in a glass matrix the non-glass component being in the form of particles or flakes

Abstract

(57)【要約】 【課題】 メタライズ配線との同時焼成が可能であり、
絶縁性を低下させずに、マザーボードとなるガラス−エ
ポキシ基板と近似した熱膨張率を有する配線基板の作製
に好適なガラスセラミックス配線基板用組成物を提供す
る。 【解決手段】 SiO2、BaO及びアルカリ金属酸化
物を含有し、ガラス転移温度が600〜750℃である
ガラス粉末と、CuO−MnO−MoO3−Cr23
の複合酸化物粉末2〜10重量%とを含み、焼成温度が
800〜900℃であって、焼成により得られたガラス
セラミックからなる多層配線基板2の室温から300℃
における平均線熱膨張係数が10〜18ppm/℃であ
る。この線熱膨張係数は、複合酸化物粉末の添加量によ
り簡単に調整できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体素子を実装
するためのメタライズ配線層を具備する絶縁配線基板、
特にガラスエポキシ基板等のように大きな平均線熱膨張
係数を有するマザーボードに搭載して高い信頼性を有す
る絶縁配線基板の作製に好適なガラスセラミック組成物
に関する。
【0002】
【従来の技術】LSI等の半導体素子の集積度は年々高
まっており、これに伴い半導体素子に形成される電極数
も増大している。一般的に、半導体素子はパッケージに
収納して、あるいはキャリアに搭載して保護された状態
で用いられるので、半導体素子の電極数の増大は、その
ままパッケージあるいはキャリアのリード数の増大に反
映される。
【0003】従来、このような電極数の多い半導体素子
の実装には、4つの側面からリードピンを引き出したク
ワッドフラットパッケージ(QFP)が用いられてきた
が、更なるリード数の増大に対してパッケージの大きさ
を維持したまま対応するためには、リードピンの間隔を
狭くすることが必要である。しかし、最近ではリードピ
ンのピッチが0.3mm程度にまで狭くなっているた
め、ハンダ付けの際にハンダがリードピン間をまたがっ
てショートするという不良が顕在化し、リードピンの間
隔を狭くすることではもはや対応の限界に達しつつあ
る。
【0004】そこで最近では、リードピンでマザーボー
ドと電気的に接続する代わりに、パッケージの底面に多
数の電極パッドを規則的に配列し、これらの電極パッド
とマザーボードの配線導体をハンダ等で接合して用いる
ボールグリッドアレイ(BGA)あるいはランドグリッ
ドアレイ(LGA)が開発され、一部で使用され始めて
いる。これらのBGAやLGAのパッケージ又はキャリ
アに利用する材料としては、アルミナ等のセラミック又
はガラスセラミックが一般的である。中でもガラスセラ
ミックは、概ね1500℃以上の焼成温度が必要なアル
ミナ等のセラミック焼結体に比べ低い温度で焼成できる
利点がある。
【0005】例えば、ガラスセラミック多層配線基板の
製造は、ガラス粉末とアルミナ粉末等のセラミックフィ
ラーとの混合物に、樹脂、可塑剤等を加えてスラリーと
し、これをシート状に成形してセラミックグリーンシー
トとする。このセラミックグリーンシートにスルーホー
ルを形成し、Agペースト等を充填してヴィアとし、更
に所定の導電パターンを印刷した後、このセラミックグ
リーンシートを複数枚積層し、800〜950℃で焼成
して得られる。
【0006】このように、ガラスセラミック配線基板
は、950℃以下の温度で焼成して得られるため、高い
導電性を有するAgやAu等の配線用金属ペーストと同
時焼成することができる。このようにして得られたガラ
スセラミック配線基板では、その上に搭載された半導体
素子の電気信号は基板のメタライズ配線を通り、外部接
続端子からハンダ接合部を経由して、基板の半導体素子
と反対側に接合されたガラス−エポキシ基板等からなる
マザーボードの配線へと接続される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来、パッケージやキ
ャリアに用いられてきた配線基板では、室温からハンダ
接合温度近くまでの平均線熱膨張率が、例えばアルミナ
で7ppm/℃程度、及びガラスセラミックでは4〜8
ppm/℃程度であり、シリコンからなる半導体素子の
搭載には好適である。しかし、マザーボードとして最も
多用されているガラス−エポキシ基板の平均線熱膨張係
数12〜18ppm/℃とは差が大きく、しかもBGA
やLGAでは配線基板がハンダでマザーボードに接続さ
れるため、この熱膨張差による応力を緩和することが難
しかった。
【0008】そのため、QFPのようなリードピンを有
するパッケージ等に比べると、BGAやLGAのパッケ
ージやキャリヤは、半導体素子の電源がオン−オフして
温度サイクルを繰り返した場合に、接続不良を生じる危
険性が高かった。特に、ガラスセラミックは、アルミナ
等のセラミック焼結体に比較して強度が小さいため、僅
かな温度サイクルでハンダ接合部のガラスセラミック配
線基板にクラックが発生するという欠点があった。
【0009】この欠点は、ハンダ接合部をエポキシ等の
樹脂で封止することによって、応力が分散されるため解
決できることが知られている。しかし、この方法では、
ガラスセラミック配線基板とマザーボードとをハンダ接
合した後、更に樹脂を注入する工数が増えるため、コス
トが増大するという問題がある。
【0010】一方、半導体素子とガラスセラミック配線
基板との接合部は、本来半導体素子の配線を保護するた
めに樹脂等で接着し又は封止するので、上記と同様の理
由により温度サイクルによる熱応力に対して耐性があ
る。そこで、ガラスセラミック配線基板の熱膨張率を調
整して、半導体素子を構成するシリコンに近付けるより
も、むしろマザーボードであるガラス−エポキシ基板の
平均線熱膨張係数12〜18ppm/℃に近付けること
が考えられる。
【0011】このようにガラスセラミックス配線基板の
熱膨張率を大きくするには、ガラスに多量のアルカリ成
分又はPbOを含有させる方法か、若しくは熱膨張の大
きい結晶を析出させる方法がある。しかしながら、アル
カリ成分やPbOを添加する方法は、多量のアルカリの
添加により配線基板の絶縁性が低下する欠点があり、又
PbOの使用は環境問題の点で好ましくない。
【0012】また、熱膨張の大きい結晶を析出される方
法については、熱膨張率が析出する結晶の量によって変
動するうえ、メタライズ配線との同時焼成のためAg、
Au又はCuの融点以下で結晶化させる必要があると共
に、ガラスが溶融して十分に緻密化する前に結晶化が起
きると緻密化が阻害されるので、ガラスの軟化温度と結
晶化温度の差を大きくする必要がある。従って、使用す
るガラス成分の量や粒径並びに温度管理には、極めて厳
密を要するという問題があった。
【0013】本発明は、このような従来の事情に鑑み、
メタライズ配線との同時焼成が可能であって、ガラスセ
ラミックスの絶縁性を低下させることなく、マザーボー
ドとなるガラス−エポキシ基板と近似した熱膨張率を有
するガラスセラミック配線基板を容易に作製でき、しか
もその熱膨張率を簡単に調整できるガラスセラミックス
配線基板用組成物を提供することを目的とするものであ
る。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明が提供するガラスセラミックス配線基板用組
成物は、必須成分としてSiO2、BaO及びアルカリ
金属酸化物を含有し、ガラス転移温度が600〜750
℃であるガラス粉末90〜98重量%と、CuO−Mn
O−MoO3−Cr23系の複合酸化物粉末2〜10重
量%とを含むことを特徴とする。
【0015】上記本発明のガラスセラミック配線基板用
組成物においては、前記ガラス粉末が、SiO2を45
〜60重量%、BaOを32〜54重量%、及びアルカ
リ金属酸化物を0.5〜2.5重量%含有することが好ま
しい。また、前記複合酸化物粉末は、CuOを10〜4
0重量%、MnOを1〜10重量%、MoO3を0.1〜
5重量%、及びCr23を40〜70重量%含有するこ
とが好ましい。
【0016】更に、本発明のガラスセラミック配線基板
用組成物は、焼成温度が800〜900℃であって、焼
成により得られた焼成体の室温から300℃における平
均線熱膨張係数が10〜18ppm/℃であることを特
徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明のガラスセラミック配線基
板用組成物は、特定の必須成分を含むガラス粉末に、セ
ラミックフィラーとしてCuO−MnO−MoO3−C
23系の複合酸化物粉末を添加混合することにより、
AgやAu等のメタライズ配線との同時焼成が可能な8
00〜900℃の焼成温度で十分に緻密化すると共に、
石英あるいはクリストバライト等の熱膨張の大きな結晶
を析出して、ガラス−エポキシ基板に近い熱膨張率を発
現する。
【0018】使用するガラス粉末は、SiO2、Ba
O、及びアルカリ金属酸化物を必須成分とする。SiO
2はガラスの網目構造を形成するのに必要であり、また
石英やクリストバライト等の熱膨張の大きな結晶を析出
するための供給源となる。SiO2の含有量は45〜6
0重量%の範囲が好ましい。Si含有量が少なすぎると
熱膨張率が大きくならず、逆に多すぎると軟化点が高く
なり、800〜900℃の焼成温度では十分に緻密化で
きないからである。
【0019】また、BaOはガラス製造時の溶解性を向
上させると共に、基板作製時の焼成中にSiO2と反応
してケイ酸バリウムを析出させる。しかし、BaOは含
有量が少なすぎても多すぎてもガラス製造時に失透を生
じ易く、また含有量が多すぎると石英やクリストバライ
トが析出しなくなるので、32〜54重量%の含有量が
好ましい。尚、BaOは、その一部を他のアルカリ土類
金属の酸化物で置換することができる。
【0020】アルカリ金属酸化物は、ガラス製造時のフ
ラックス成分として使用する。アルカリ金属酸化物とし
ては、Na2O又はK2Oが安価で容易に入手できる点で
好ましく、これらを単独で又は混合して用いる。また、
アルカリ金属酸化物の含有量は、0.5重量%より少な
いとガラスの製造が困難となると共に、ガラス転移温度
が高くなる。しかし、含有量が2.5重量%を越えると
ガラス転移温度が低くなり、得られるガラスセラミック
スの絶縁性も低下する。従って、アルカリ金属酸化物の
含有量は0.5〜2.5重量%の範囲とすることが好まし
い。
【0021】上記の必須成分の他に、所望に応じて以下
の任意成分を添加しても良い。例えば、B23は、ガラ
ス製造時のフラックス成分として用いることができる
が、5重量%を越えると耐酸性が低下して、めっき液に
侵食されすくなる。Al23は、ガラスの耐薬品性を向
上させるが、多すぎるとガラスの軟化温度が高くなりす
ぎるため、数重量%に止める必要がある。TiO2及び
ZrO2は、ガラスの耐薬品性を向上させると共に、結
晶が安定して析出しやすくなるが、5重量%を越える添
加は好ましくない。
【0022】また、上記ガラス粉末のガラス転移温度
は、各成分の含有量の調整によって、600〜750℃
の範囲とする必要がある。ガラス転移温度が600℃未
満では、焼成時にガラスが軟化して、グリーンシート中
又はその上に印刷された配線用金属ペースト中に含まれ
る樹脂が熱分解して揮発するのを阻害する。また、ガラ
ス転移温度が750℃を越えると、本発明の組成物を8
00〜900℃でメタライズ配線と同時焼成して緻密化
するのが難しくなるからである。
【0023】上記のガラス粉末に、CuO−MnO−M
oO3−Cr23系の複合酸化物粉末を混合することに
より、焼成により得られるガラスセラミックスの線熱膨
張係数を10〜18ppm/℃に調整することができ
る。しかも、この複合酸化物粉末の添加量の増加に伴っ
てガラスセラミックスの線熱膨張係数も高くなるので、
ガラス組成を変化させる場合に比較して、極めて容易に
線熱膨張係数を調整することができる。従って、プリン
ト配線基板の材質や配線の密度によって大きく変動する
マザーボードの線熱膨張係数に合わせて、ガラスセラミ
ックス基板の線熱膨張係数を簡単に調整することができ
る。
【0024】複合酸化物粉末の添加量は、上記ガラス粉
末90〜98重量%に対して、10〜2重量%の範囲と
する。複合酸化物粉末の添加量が2重量%未満では、十
分な線熱膨張係数の上昇が得られず、逆に10重量%よ
りも多く添加すると、クリストバライト又は石英が多量
に析出して、得られるガラスセラミックス配線基板にひ
び割れ等が生じることがあるからである。
【0025】上記複合酸化物粉末の各成分の比率は特に
限定されないが、CuOが10〜40重量%、MnOが
1〜10重量%、MoO3が0.1〜5重量%、及びCr
23が40〜70重量%の範囲が好適である。尚、複合
酸化物粉末に代えて、一部の成分のみからなる単一酸化
物粉末を用い、同一組成となるように上記ガラス粉末に
添加混合しても、得られるガラスセラミックス焼成体の
熱膨張率を高めることはできない。従って、各単一酸化
物の粉末を1500℃程度で加熱する等して、複合酸化
物を生成させる必要がある。
【0026】本発明のガラスセラミック組成物は、上記
したガラス粉末と複合酸化物粉末を混合し、この混合物
に通常のごとく樹脂、可塑剤、溶剤等を添加して調整す
る。使用する樹脂としては、ブチラール樹脂、アクリル
樹脂等が好ましい。可塑剤としては、フタル酸ジブチ
ル、フタル酸ジオクチル等を使用することが好ましい。
また、溶剤としては、アルコール、メチルエチルケト
ン、トルエン等を使用することができる。
【0027】次に、本発明のガラスセラミックス組成物
を用いて、半導体素子搭載用パッケージを製造する方法
を説明する。例えば、平均粒径が1〜2μmのガラス粉
末と複合酸化物粉末の混合物に、樹脂、可塑剤、及び溶
剤を添加し、ボールミルで24時間混合してスラリーを
得る。得られたスラリーは真空脱泡すると同時に100
00〜30000cpsに粘度調整して、ドクターブレ
ード法によりグリーンシートに成形する。
【0028】その後、このグリーンシートにヴィアホー
ル用の孔を開け、スクリーン印刷又は圧入によりAgペ
ースト等を充填する。更に、グリーンシート上に、Ag
ペースト等をスクリーン印刷して回路を形成する。次い
で、このグリーンシートを所定枚数積層し、熱圧着によ
り一体化する。熱圧着の条件は用いる樹脂の種類や量等
により異なるが、概ね70〜90℃で50〜200kg
/cm2とする。得られた積層体は300〜500℃の
温度で十分に樹脂を熱分解させた後、800〜900℃
でグリーンシート及び回路を同時焼成する。このように
して、多層配線の半導体搭載用パッケージが得られる。
【0029】
【実施例】所定のガラス組成となるように各ガラス原料
を調合して白金ルツボに入れ、1500℃で2時間加熱
して溶解した後、水中に投入してガラス化させた。尚、
SiO2が60重量%より多い場合、アルカリ金属酸化
物であるNa2O又はK2Oが0.5重量%より少ない場
合、BaOが32重量%より少ないか又は54重量%よ
り多い場合には、他の成分量に拘らず、1500℃で溶
融しないか、あるいは得られたガラスが失透した。
【0030】得られた各ガラスは、スタンプミルを用い
て粗粉砕した後、ボールミルで粒径1〜2μmになるよ
うに粉砕した。得られた各ガラス粉末A〜Iの組成と、
そのガラス転移温度を下記表1に示した。尚、ガラス転
移温度は指差熱量計を用いて測定した。
【0031】
【表1】 ガラス粉末の組成(重量%) ガラス粉末 SiO2 45 45 50 60 60 60 40 60 45 BaO 50 50 46 32 37 32 54 38 50 Na2O 0.5 2.5 2.5 2.0 2.5 0.5 2.0 0.5 4.0 K2O − − − 0.5 − − − − − B23 − − − − − 5.0 − − − Al23 2.0 2.0 1.5 1.5 0.5 1.0 2.0 1.5 1.0 MgO − − − 2.0 − − − − − SrO 2.5 0.5 − 2.0 − 1.0 − − − TiO2 − − − − − 0.5 2.0 − − 転移温度(℃) 693 622 685 711 744 744 677 787 563
【0032】一方、複合酸化物粉末は、組成がCuO:
30重量%、MnO2:5重量%、MoO3:1重量%、
Cr23:64重量%となるように、各原料酸化物を混
合した後、1500℃で2時間焼成して複合酸化物を得
た。この複合酸化物を、上記ガラス粉末の場合と同様に
粉砕して、複合酸化物粉末とした。
【0033】上記A〜Iの各ガラス粉末に、上記複合酸
化物粉末を下記表2に示す割合で添加して、全体を10
0重量%とした。この各混合物100重量部に対して、
ポリビニルブチラール9重量部、フタル酸ジイソブチル
7重量部、オレイン酸1重量部、イソプロピルアルコー
ル40重量部、メチルエチルケトン20重量部を加え、
ボールミルで24時間混合してスラリーを作製した。各
スラリーをドクターブレード法により、厚さ200μm
のグリーンシートに成形した。
【0034】これらの各グリーンシートは、下記試験項
目により所定の形状に加工し、500℃で2時間保持し
た後、850℃で20分保持するプロファイルで焼成さ
せ、それぞれガラスセラミック焼成体とした。得られた
ガラスセラミック焼成体の具体的な試験項目及びその評
価方法は次の通りである。即ち、曲げ強度については、
グリーンシート7枚を積層し、焼成して得られた長さ5
0mm及び幅10mmのガラスセラミック試料につい
て、3点曲げ試験により破壊強度を求めた。
【0035】また、熱膨張率としては、上記各ガラスセ
ラミック試料から直径5mm及び長さ7mmの試料を削
り出し、TMA(熱機械分析)で室温から300℃まで
の平均線熱膨張係数を求めた。緻密性については、各ガ
ラスセラミック試料の断面を観察して連続する気孔の有
無を調べた。また、耐酸性は、各ガラスセラミック試料
をpH2の塩酸水溶液に30分間浸漬し、水洗及び乾燥
後に、表面をピンセットの先端で擦り、削り粉の発生の
有無を調べた。
【0036】更に、信頼性については、プリント配線基
板との接続信頼性を試験するため、下記のごとくパッケ
ージ用多層配線基板を試作した。即ち、上記の各グリー
ンシートに1mmピッチで縦横17×17個の格子状に
直径100μmのヴィアホールを開け、Agペーストを
充填した。このヴィア付きグリーンシートを4枚積層
し、両側最外層のヴィア位置に対応するように、Agペ
ーストを用いて直径600μmの円形パターンを印刷し
て接続パッドを配置した。この積層体を上記と同じプロ
ファイルで焼成して、多層配線基板を得た。焼き付けら
れたAg接続パッドには、3μm厚のNiメッキと0.
1μm厚のAuメッキを順次施した。
【0037】一方、プリント配線基板として、上記多層
配線基板のAg接続パッドに対応する位置にCu箔から
なる接続パッドが形成されており、室温から250℃ま
での平均線熱膨張係数が18ppm/℃のガラス−エポ
キシプリント配線基板を準備した。このガラス−エポキ
シプリント配線基板のCu箔接続パッド上に、組成が3
7%Pb/63%Snのハンダペーストを印刷した。
【0038】次に、図1に示すように、このガラス−エ
ポキシプリント配線基板1上に上記多層配線基板2を載
せ、ガラス−エポキシプリント配線基板1のCu箔接続
パッド1aと、多層配線基板2の半導体素子搭載面側の
Ag接続パッド2aにヴィア2bで接続された裏面側の
Ag接続パッド2cとを位置合わせした後、Cu箔接続
パッド1a上のハンダペーストをピーク温度230℃に
て5〜10秒の条件で溶融させることにより、ハンダ層
3を形成して接合した。
【0039】上記のように多層配線基板2をガラス−エ
ポキシプリント配線基板1に実装した試料10個につい
て、−55℃と+100℃に各30分間保持する温度サ
イクルを1000回まで繰り返した。各試料について、
100サイクル毎に、多層配線基板2とガラス−エポキ
シプリント配線基板1との接合部(Ag接続パッド2a
−ヴィア2b−Ag接続パッド2c−ハンダ層3−Cu
箔接続パッド1a)の電気抵抗を測定し、平均値が2割
上昇したときのサイクル数を求めた。
【0040】上記各試験の結果を、使用したガラス粉末
の種類及び複合酸化物粉末の添加量と共に、下記表2に
まとめて示した。尚、耐酸性は全ての試料で削り粉の発
生がなくOKの評価であり、緻密性については連続した
気孔がないものをOK、連続した気孔のあるものをNG
とした。信頼性については、上記した温度サイクル試験
において、接合部の電気抵抗が2割上昇するまでのサイ
クル数で評価した。
【0041】
【表2】 ガラス 複合酸化物 曲げ強度 熱膨張率 信頼性試料 粉末種 量(重量%) 耐酸性 緻密性 (MPa) (ppm/℃) (サイクル数) 1 A 5 OK OK 220 13 >1000 2 B 5 OK OK 255 11 >1000 3 C 5 OK OK 225 12 >1000 4 D 5 OK OK 210 12 >1000 5 E 5 OK OK 200 13 >1000 6 F 5 OK OK 190 14 >1000 7 A 2 OK OK 210 10 >1000 8 A 10 OK OK 200 16 >1000 9* A 0 OK OK 180 8 800 10* A 13 OK NG 120 18 − 11* G 5 OK OK 220 7 600 12* H 5 OK NG 80 5 − 13* I 5 OK NG 110 9 − (注)表注の*を付した試料は比較例である。
【0042】表1及び表2から分かるように、本発明の
試料1〜8では、850℃でのAgペーストとの同時焼
成により十分に緻密化して、曲げ強度が十分高く、且つ
平均線熱膨張係数が10〜16ppm/℃のガラスセラ
ミック焼成体が得られた。また、このガラスセラミック
焼成体の平均線熱膨張係数は、複合酸化物粉末の添加量
により容易に調整できることが分かる。尚、X線解析の
結果、試料1〜8及び試料10の平均線熱膨張率の大き
なガラスセラミック焼成体中には、結晶相として石英あ
るいはクリストバライトが検出された。
【0043】一方、複合酸化物粉末を過剰に添加した比
較例の試料10では、ガラスセラミックにひび割れ等が
発生した。ガラス転移温度の高いガラス粉末Hを用いた
比較例の試料12は焼成によって緻密化せず、曲げ強度
が極端に低かった。Na2Oの多いガラス粉末Iを用い
た比較例の試料13は、ガラス転移温度が低く、焼成す
るとグリーンシートの樹脂が分解されずにカーボンとな
って残留し、発泡や黒色の変色が見られた。尚、これら
の比較例の試料10、12、13は、信頼性に関する温
度サイクル試験は行わなかった。
【0044】上記の本発明の各試料においては、適切な
熱膨張率を有する緻密なガラスセラミック焼成体からな
る多層配線基板をガラス−エポキシプリント配線基板に
搭載してあるので、温度サイクル試験において1000
回のサイクル数でも安定した電気抵抗値が得られ、高い
信頼性を備えることが確認された。また、多層配線基板
とガラス−エポキシプリント配線基板の熱膨張率が近似
するほど、信頼性の高いパッケージの提供が可能である
ことが分かった。
【0045】しかし、複合酸化物粉末を添加していない
比較例の試料9、及びSiO2の少ないガラス粉末Gを
用いたためガラスセラミック多層配線基板の平均線熱膨
張係数が7ppm/℃と小さい比較例の試料11は、温
度サイクル試験による劣化が早く、信頼性の低いもので
あった。
【0046】
【発明の効果】本発明によれば、特定の必須成分を含有
するガラス粉末と複合酸化物粉末とを用いることによ
り、メタライズ配線と同時焼成して、絶縁性を低下させ
ることなく、マザーボードとなるガラス−エポキシ基板
と近似した高い熱膨張率を有するガラスセラミック配線
基板を容易に作製することができる。しかも、ガラスセ
ラミック配線基板の熱膨張率は、複合酸化物粉末の添加
量により簡単に調整することができる。
【0047】また、本発明のガラスセラミックス配線基
板用組成物を使用することにより、従来の製法及び工程
をそのまま利用して、ガラス−エポキシプリント配線基
板のようなマザーボードとの接続信頼性の高い多層配線
基板、あるいは半導体素子搭載用パッケージ又はキャリ
アを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ガラスセラミック多層配線基板とガラス−エポ
キシプリント配線基板との接合部を示す概略の断面図で
ある。
【符号の説明】
1 ガラス−エポキシプリント配線基板 1a Cu箔接続パッド 2 多層配線基板 2a、2c Ag接続パッド 2b ヴィア 3 ハンダ層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4G030 AA03 AA04 AA10 AA22 AA23 AA25 AA31 AA37 GA04 GA14 GA20 GA25 PA21 4G062 AA09 AA15 BB01 DA05 DA06 DB03 DC01 DC02 DC03 DD01 DE01 DF01 EA01 EA02 EA03 EB01 EB02 EB03 EC01 EC02 EC03 ED01 ED02 ED03 EE01 EF01 EF02 EF03 EG05 EG06 FA01 FA10 FB01 FB02 FB03 FC01 FD01 FE01 FF01 FG01 FH01 FJ01 FK01 FL01 GA01 GA10 GB01 GC01 GD01 GE01 HH01 HH03 HH05 HH07 HH09 HH11 HH13 HH15 HH17 HH20 JJ01 JJ03 JJ05 JJ07 JJ10 KK01 KK03 KK05 KK07 KK10 MM28 NN29 PP09 PP14

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 必須成分としてSiO2、BaO及びア
    ルカリ金属酸化物を含有し、ガラス転移温度が600〜
    750℃であるガラス粉末90〜98重量%と、CuO
    −MnO−MoO3−Cr23系の複合酸化物粉末2〜
    10重量%とを含むことを特徴とするガラスセラミック
    配線基板用組成物。
  2. 【請求項2】 前記ガラス粉末が、SiO2を45〜6
    0重量%、BaOを32〜54重量%、及びアルカリ金
    属酸化物を0.5〜2.5重量%含有することを特徴とす
    る、請求項1に記載のガラスセラミック配線基板用組成
    物。
  3. 【請求項3】 前記複合酸化物粉末が、CuOを10〜
    40重量%、MnOを1〜10重量%、MoO3を0.1
    〜5重量%、及びCr23を40〜70重量%含有する
    ことを特徴とする、請求項1又は2に記載のガラスセラ
    ミックス配線基板用組成物。
  4. 【請求項4】 焼成温度が800〜900℃であって、
    焼成体の室温から300℃における平均線熱膨張係数が
    10〜18ppm/℃であることを特徴とする、請求項
    1〜3のいずれかに記載のガラスセラミック配線基板用
    組成物。
JP10366232A 1998-12-24 1998-12-24 ガラスセラミック配線基板用組成物 Pending JP2000185967A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10366232A JP2000185967A (ja) 1998-12-24 1998-12-24 ガラスセラミック配線基板用組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10366232A JP2000185967A (ja) 1998-12-24 1998-12-24 ガラスセラミック配線基板用組成物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000185967A true JP2000185967A (ja) 2000-07-04

Family

ID=18486259

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10366232A Pending JP2000185967A (ja) 1998-12-24 1998-12-24 ガラスセラミック配線基板用組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000185967A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102351426A (zh) * 2011-08-25 2012-02-15 浙江荣泰科技企业有限公司 玻璃云母复合材料、制造方法及其应用
WO2012115154A1 (ja) * 2011-02-23 2012-08-30 三菱レイヨン株式会社 太陽電池モジュール

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012115154A1 (ja) * 2011-02-23 2012-08-30 三菱レイヨン株式会社 太陽電池モジュール
CN102351426A (zh) * 2011-08-25 2012-02-15 浙江荣泰科技企业有限公司 玻璃云母复合材料、制造方法及其应用

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3426926B2 (ja) 配線基板およびその実装構造
JPH11504159A (ja) セラミック回路板支持基板用ガラスボンディング層
JP3754748B2 (ja) スルーホール充填用導体ペースト、セラミック回路基板及びパッケージ基板
KR100744855B1 (ko) 높은 열적 사이클 전도체 시스템
JP2598872B2 (ja) ガラスセラミックス多層基板
JP4549029B2 (ja) ガラスセラミック組成物、ガラスセラミック焼結体、ガラスセラミック焼結体の製造方法、および配線基板
JP4549028B2 (ja) ガラスセラミック組成物、ガラスセラミック焼結体、ガラスセラミック焼結体の製造方法、および配線基板
JP2000185967A (ja) ガラスセラミック配線基板用組成物
JPH1116418A (ja) 銅メタライズ組成物及びそれを用いたガラスセラミック配線基板
JP2000044332A (ja) 配線基板用ガラスセラミック組成物および半導体素子収納用パッケージ
JP2003277852A (ja) 銅メタライズ組成物およびセラミック配線基板
JP3666308B2 (ja) 導電性ペーストおよびセラミック電子部品
JPH06199541A (ja) ガラスセラミックス組成物
JP3719834B2 (ja) 低温焼成セラミックス
JP3905991B2 (ja) ガラスセラミック配線基板
JP3339999B2 (ja) 配線基板とそれを用いた半導体素子収納用パッケージおよびその実装構造
JP3643264B2 (ja) 導体ペーストおよびこれを用いた配線基板
JP3323043B2 (ja) 配線基板とそれを用いた半導体素子収納用パッケージおよびその実装構造
JP3323074B2 (ja) 配線基板、半導体素子収納用パッケージおよびその実装構造
JP3934811B2 (ja) 高熱膨張ガラスセラミック焼結体およびその製造方法、配線基板ならびにその実装構造
JPH0828558B2 (ja) セラミツク基板及びその製造方法
JP3652184B2 (ja) 導体ペースト、ガラスセラミック配線基板並びにその製法
JP4632472B2 (ja) 銅導体組成物及びこれを用いた配線基板
JP3450998B2 (ja) 配線基板およびその実装構造
JP3830296B2 (ja) 高熱膨張ガラスセラミック焼結体の製造方法