JPH06199541A - ガラスセラミックス組成物 - Google Patents
ガラスセラミックス組成物Info
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- JPH06199541A JPH06199541A JP5000253A JP25393A JPH06199541A JP H06199541 A JPH06199541 A JP H06199541A JP 5000253 A JP5000253 A JP 5000253A JP 25393 A JP25393 A JP 25393A JP H06199541 A JPH06199541 A JP H06199541A
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- Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
- Glass Compositions (AREA)
Abstract
き、かつシリコンチップの熱膨張係数に近い低い熱膨張
係数を有し、かつ高速演算処理に十分に対応できる7以
下の低誘電率を有すると共に、高い抗折強度を有するセ
ラミックス基板を作製することのできるガラスセラミッ
クス組成物を得る。 【構成】 重量百分率で、ガラス粉末40〜80%、セ
ラミックス粉末20〜60%からなり、該ガラス粉末が
SiO2 20〜50%、Al2 O3 10〜40%、Sr
O11〜25%、MgO6〜20%、B2 O3 0.1〜
30%、ZnO0.1〜30%の組成を有することを特
徴としている。
Description
及びLSI等の高密度実装に好適なセラミックス多層基
板を作製するのに用いることができるガラスセラミック
ス組成物に関するものである。
り、セラミックス多層基板を構成する絶縁材料として
は、強度、熱伝導性及び気密性に優れたアルミナセラミ
ックスが主に用いられている。しかしながら、アルミナ
セラミックスは焼成温度が1500〜1600℃と極め
て高いため、内層導体の材料としては、Mo、W等の高
融点の金属材料を使用しなければならず、これらの材料
は導体抵抗が高いという欠点を有していた。従って、A
u、Ag、Cu等の低い融点を有する金属を内層導体と
して用いることができるように、1000℃以下の低い
温度で焼成することができるセラミックス材料が要望さ
れ検討されている。
70×10-7/℃と高いため、熱膨張係数が35×10
-7/℃であるシリコンチップを直接搭載することができ
ないという問題もあった。
(ε)が約10と高いため、高速信号回路用の基板とし
て適さないという問題もあった。すなわち、導体中を伝
播する信号の速度は、その周囲を形成する材料の誘電率
が高いほど遅れることが一般的に知られており、アルミ
ナセラミックスは誘電率が高いため、演算処理の高速化
の要求に応えることができない。
00℃以下の低い温度で焼成することのできる低温焼成
基板用の材料として、ガラス粉末とセラミックス粉末と
を混合した材料が提案されている。例えば特開昭64−
45743号、同64−51346号、特開平1−17
9741号、同1−252548号等には、ガラス粉
末、セラミックス粉末、酸化剤、ニオブの酸化物等から
なり、ガラス粉末がSiO2 、Al2 O3 、アルカリ土
類金属の酸化物等を所定の割合で含むようなガラスセラ
ミックス組成物が開示されている。これらのガラスセラ
ミックス組成物は、機械的強度及び熱伝導率を大きく
し、絶縁抵抗及び絶縁破壊電圧の向上、及び導体のはん
だ濡れ性の向上等を目的として提案されているものであ
り、低温焼成が可能な材料であるが、シリコンチップを
直接搭載できるような低い熱膨張係数を示すものではな
く、また高速信号回路用基板に用いることができる程度
の低い誘電率を有するものではなかった。
000℃以下の低温で焼結することができ、低誘電率
で、かつ高い強度を有するガラスセラミックス組成物が
提案されているが、低誘電率を得ることを目的とするも
のの、得られているガラスセラミックス組成物焼結体の
誘電率は7.3〜7.8の範囲であり、未だ不十分なも
のであった。また低熱膨張率の点においても、明細書中
ガラスセラミックス組成物焼結体の熱膨張係数は60×
10-7/℃〜72×10-7/℃の範囲が適当とされてお
り、シリコンチップを直接搭載するには不適当であっ
た。
を解消し、1000℃以下の低い温度で焼成することが
できるガラスセラミックス組成物であり、熱膨張係数が
シリコンチップの熱膨張係数と近似しており、高速演算
処理に十分対応することができるような7以下の低い誘
電率を有し、かつ高い抗折強度を有するセラミックス多
層基板を作製することが可能なガラスセラミックス組成
物を提供することにある。
クス組成物は、重量百分率で、ガラス粉末40〜80
%、セラミックス粉末20〜60%からなり、該ガラス
粉末がSiO2 20〜50%、Al2 O3 10〜40
%、SrO11〜25%、MgO6〜20%、B2O3
0.1〜30%、ZnO0.1〜30%の組成を有する
ことを特徴としている。
ては、例えば、アルミナ、ムライト、コージエライト、
ジルコニア及びケイ酸ジルコニウムの群から選ばれる1
種以上を用いることができる。なお、本発明のガラスセ
ラミックス組成物を用いて多層基板を製造するには、例
えば以下の方法に従い製造することができる。
合割合で秤取し、結合剤、可塑剤及び溶剤等と混合して
スラリーを調製する。結合剤としては、例えばポリビニ
ルブチラール樹脂、メタアクリル酸樹脂等を用いること
ができる。また可塑剤としては、例えばフタル酸ジブチ
ルを用いることができ、溶剤としては、例えばトルエ
ン、メチルエチルケトン等を用いることができる。
エステルフィルム上にドクターブレード法により塗布
し、厚み0.2mm程度のグリーンシートを製造する。
これを乾燥し、所定の大きさに切断した後、各グリーン
シートに機械的加工によりスルーホールを形成し、導体
となる低抵抗金属材料をスルーホール及びグリーンシー
ト表面に印刷し形成する。これらのグリーンシートを複
数枚積層し、熱圧着により一体化する。
を、毎分3℃の速度で昇温し、500℃の温度で30分
間保持し、グリーンシート中の有機物質を除去する。そ
の後、毎分10℃の速度で800〜1000℃まで昇温
し、10分〜1時間保持して焼結させ、多層基板を得
る。
粉末組成中にSrO及びMgOを所定の割合で含有する
ことを特徴としており、このようなSrO及びMgOの
含有により、焼成の際ガラス相よりストロンチウム長石
及びコージエライトを同時に析出させることができ、シ
リコンチップを直接搭載可能な低い熱膨張係数、及び高
速演算処理に十分対応できる低い誘電率を実現すると共
に、高い抗折強度を有するセラミックス多層基板とする
ことができる。
明する。本発明のガラスセラミックス組成物は、40〜
80%のガラス粉末と20〜60%のセラミックス粉末
とからなる。ガラス粉末の含有量が40%未満である
と、即ちセラミックス粉末が60%を超えると、焼結体
が緻密化せず、基板強度が著しく低下する。またガラス
粉末の含有量が80%を超えると、即ちセラミックス粉
末が20%未満であると、結晶化後、ガラス成分が基板
表面から浮き出し、表面に印刷した導体との接着強度が
低下する。
おいて、ガラス粉末組成中、SiO 2 は20〜50%、
好ましくは、25〜45%含まれる。SiO2 はガラス
のネットワークフォーマーであり、本発明の特徴である
焼成の際に析出するストロンチウム長石及びコージエラ
イトの結晶構成成分である。従って、SiO2 が20%
未満であると、結晶量が少なくなり、低熱膨張係数、低
誘電率及び十分な機械的強度を得ることができない。ま
た50%を超えると、溶融性が悪くなると共に、軟化点
が高くなり、低温焼成が困難になる。
5〜35%、さらに好ましくは20〜35%含まれる。
Al2 O3 もストロンチウム長石及びコージエライトの
結晶構成成分であり、その含有量が10%より少ないと
結晶量が少なくなり、また40%を超えると溶融性が悪
くなる。
は11〜20%含有される。本発明においては、SrO
がガラス粉末中の必須成分として含有されるが、これは
焼成の際にストロンチウム長石を析出させる必要がある
からである。SrOの含有量が11%未満であると、ス
トロンチウム長石が析出せず、強度が低くなる。また2
5%を超えると、熱膨張係数が大きくなり過ぎる。
必須成分であり、6〜20%、好ましくは6〜15%含
有される。本発明においては、MgOを含むことによ
り、焼成の際にコージエライトが析出し、シリコンチッ
プの熱膨張係数に近い熱膨張係数を示すと共に、誘電率
を低くすることができる。MgOの含有量が6%未満で
あると、コージエライトが十分に析出せず、低熱膨張係
数及び低誘電率を達成することができない。またMgO
の含有量が20%を超えると、失透が生成しやすくな
る。
向上させるためにガラス粉末中に含まれる。B2 O3 の
含有量は0.1〜30%であり、好ましくは1〜25%
である。ZnOの含有量は0.1〜30%であり、好ま
しくは1〜25%である。B 2 O3 が30%を超えて含
まれると、ガラスの耐水性が悪化する。また、ZnOの
含有量が30%を超えると、異種結晶としてガーナイト
が析出し、熱膨張係数が高くなる。一方、B2 O3 及び
ZnOは、先記したようにガラスの溶融性を改善する成
分であるので、それぞれ0.1%よりも少ない含有量で
ある場合には、その効果が十分に発揮されない。
及びMgOがガラス粉末中の必須成分であり、これらの
酸化物を含むことにより、焼成の際にストロンチウム長
石及びコージエライトをガラス相より析出させ、これに
よってシリコンに近い低熱膨張係数、高速演算処理に十
分対応できる低い誘電率を示すと共に、高い抗折強度を
有するセラミックス多層基板とすることができる。
素、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、炭酸ストロ
ンチウム、ホウ酸、及び酸化亜鉛の各原料を調合し、こ
れを白金ルツボ中に入れ、1500℃で2時間保持して
溶融した。次に、この溶融ガラスを急冷して薄板状に成
形した後、アルミナボールで粉砕し分級することによっ
て、平均粒径が約2μmのガラス粉末を得た。
表1に示す各種セラミックス粉末と所定の割合で混合
し、直径5mm、長さ50mmの丸棒状試験体、直径4
0mm、厚み2mmの円板状試験体、及び幅15mm、
長さ50mm、厚み1mmの短冊状試験体にプレス成形
した後、900℃で10分間焼成した。
熱膨張係数を測定し、円板状試験体を用いて誘電率を測
定し、短冊状試験体を用いて曲げ強度(三点荷重方式)
を測定した。結果を表1に示す。
明の範囲外の組成のガラス粉末を用い、上記実施例と同
様にしてセラミックス粉末と混合し、同様の試験体を作
製し、熱膨張係数、誘電率及び曲げ強度を測定した。結
果を表2に示す。
成のガラスセラミックス組成物から形成したセラミック
ス基板は、シリコンチップの熱膨張係数35×10-7/
℃に近い低熱膨張係数を示しており、また誘電率も7以
下の低い値を示している。また曲げ強度も高く、高い抗
折強度を有している。
が本発明の範囲よりも少ないガラス粉末を使用してお
り、熱膨張係数及び誘電率が高くなっている。比較例2
は、SrOの含有量が本発明の範囲よりも少なく、曲げ
強度が著しく低くなっている。
いガラス粉末を使用しており、緻密化した焼結体を得る
ことができなかった。比較例4はAl2 O3 の含有量が
本発明の範囲よりも少ないガラス粉末を使用しており、
熱膨張係数及び誘電率が高く、また著しく曲げ強度が低
下した。
MgOを含有しないガラス粉末を使用し、フィラーとし
てコージエライトを60%含有させたものである。コー
ジエライトをフィラーとして大量に含有させると、低い
熱膨張係数及び低い誘電率の焼結体が得られるものの、
これらの特性がほぼ同等である実施例3に比べて曲げ強
度が著しく劣る。これは本発明では、MgOを必須成分
として含有させることにより、焼成の際にガラス相より
コージエライトが析出し、析出したコージエライトによ
って低い熱膨張係数及び低い誘電率を達成し、しかも析
出したコージエライトが微結晶粒であるため、曲げ強度
の向上に寄与するためである。
組成物を使用してセラミックス多層基板を作製した。図
1は焼成後のセラミックス多層基板の断面図を示したも
のであり、1はビア導体、2は内層導体パターン、3は
最外層導体、4はベアICチップ、5は突起電極、6は
接合材である。また表3は作製したセラミックス多層基
板の反りや変形の有無、端子強度、接続抵抗値の変化量
をそれぞれ示している。
セラミックス組成物を用い、公知の技術によりグリーン
シートを複数枚作製した。さらに得られた各グリーンシ
ートの所定の位置にビア孔を設け、CuOビア導体を充
填してビア導体1を形成し、また印刷法によりCuO内
層導体を用いて内層導体パターン2を形成した。その
後、これらのグリーンシートを積層して多層化し、脱バ
インダーの後、H2 /N 2 グリーンガスにより還元し、
900℃の窒素雰囲気中で10分間焼成した。このよう
にして内層導体と同時焼成されたセラミックス多層基板
には、反りや変形は認められなかった。
刷して焼成し、最外層導体3を形成し、その端子強度を
測定した。端子強度が1.5mm角の電極で0.9kg
以上であれば実用レベルであるが、本実施例では表3に
示すように0.9〜1.8kg/1.5mm角の値を示
し、実用に十分耐え得ることがわかった。
合材に共晶ハンダを用い、フリップチップ実装法により
セラミックス多層基板にハンダ付けした。チップ実装後
の多層基板に対して、ヒートサイクル−40〜+125
℃、100サイクルの試験を行ったところ、接続部の断
線はなく1バンプ(ICパッドの大きさは100μm)
当たりの抵抗値の変化量は±20mΩと良好な値を示し
た。このように熱膨張係数をシリコンチップに近づけた
組成により、優れた信頼性のフリップチップ実装された
多層基板を得ることができた。
ミックス組成物をセラミックス多層基板のセラミックス
材料として用いることにより、1000℃以下の温度で
焼成が可能であり、シリコンチップを直接搭載できる低
い熱膨張係数を有し、高速演算処理に十分に対応できる
7以下の低い誘電率を有し、かつ高い抗折強度を有する
セラミックス多層基板を作製することができる。
ラミックス多層基板を作製し、ICチップを実装した状
態を示す断面図。
Claims (2)
- 【請求項1】 重量百分率で、ガラス粉末40〜80
%、セラミックス粉末20〜60%からなり、該ガラス
粉末がSiO2 20〜50%、Al2 O3 10〜40
%、SrO11〜25%、MgO6〜20%、B2 O3
0.1〜30%、ZnO0.1〜30%の組成を有する
ことを特徴とする、ガラスセラミックス組成物。 - 【請求項2】 セラミックス粉末が、アルミナ、ムライ
ト、コージエライト、ジルコニア及びケイ酸ジルコニウ
ムの群から選ばれる1種以上であることを特徴とする、
請求項1に記載のガラスセラミックス組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5000253A JP2695587B2 (ja) | 1993-01-05 | 1993-01-05 | ガラスセラミックス組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5000253A JP2695587B2 (ja) | 1993-01-05 | 1993-01-05 | ガラスセラミックス組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH06199541A true JPH06199541A (ja) | 1994-07-19 |
JP2695587B2 JP2695587B2 (ja) | 1997-12-24 |
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ID=11468772
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5000253A Expired - Lifetime JP2695587B2 (ja) | 1993-01-05 | 1993-01-05 | ガラスセラミックス組成物 |
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- 1993-01-05 JP JP5000253A patent/JP2695587B2/ja not_active Expired - Lifetime
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