JP2000183316A - 半導体基板およびその製造方法 - Google Patents

半導体基板およびその製造方法

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JP2000183316A
JP2000183316A JP10360691A JP36069198A JP2000183316A JP 2000183316 A JP2000183316 A JP 2000183316A JP 10360691 A JP10360691 A JP 10360691A JP 36069198 A JP36069198 A JP 36069198A JP 2000183316 A JP2000183316 A JP 2000183316A
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substrate
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Yuji Hasebe
裕治 長谷部
Hisazumi Oshima
大島  久純
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Denso Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 SOI構造を有する半導体基板で、高周波信
号の伝搬効率の向上を図る。 【解決手段】 半導体基板1は、高融点金属板2の表面
に高融点金属酸化膜5が形成され、その上にシリコン酸
化膜3を介してシリコン単結晶薄膜4が形成された構成
である。支持基板である高融点金属板2は、低抵抗率領
域として機能するもので、酸化膜5,3を介してシリコ
ン単結晶薄膜4と接しているので、高周波回路素子を形
成した場合にその高周波信号の伝搬効率を高めることが
でき、その場合でも、SOS構造や化合物半導体を用い
るものに比べて安価にかつ簡単に形成することができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高周波領域で動作
する半導体素子を形成するためのものであって、支持基
板上に絶縁膜を介して単結晶の半導体層を有する半導体
基板およびその製造方法に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】この種の高周波領域で
用いられる半導体素子は、ギガHzオーダーのものが主
流となってきており、このような素子を形成する場合に
その基板としては特性上の点を考慮したものとして次の
ようなものがある。例えば、この種の目的に用いられる
半導体基板として、特開平9−64320号公報に示さ
れるものがある。これは、バイポーラトランジスタの高
周波特性を向上させ信号の減衰を防止することを目的と
してなされたものである。
【0003】上記のものにおいて、トランジスタを形成
する基板としてはSOI(Siliconon Insulator)基板
を用いるものであり、この基板において能動層であるシ
リコン単結晶薄膜は、下地シリコン基板との間に酸化膜
を介して絶縁状態となるように構成されている。この場
合、高周波特性を向上させるために、下地シリコン基板
の抵抗率は50Ωcm以上のものを使用している。
【0004】一般に、高周波特性のうちで特に高周波信
号の伝搬効率は、下地シリコン基板の抵抗率が1〜10
Ωcmの範囲で最も低下する傾向にあり、抵抗率に対し
て極小値をとる特性がある。したがって、一つの考え方
として、下地シリコン基板の抵抗率を上述のもののよう
に50Ωcm以上にすることで、高周波伝搬効率を高く
する構成を得ることができるが、高周波信号の減衰を略
完全なレベルまで抑制するためには、シリコン基板の抵
抗率を増大できる範囲には限界があり、実際には困難な
ことである。
【0005】また、別の考え方として、上述のようなS
OI基板ではなく、SOS(Silicon onSapphire)基板
を用いるものがある。これは、下地のサファイア基板が
完全な絶縁体であるから、高周波特性は良好なものとな
る。
【0006】しかし、SOS基板は現在ではまだ非常に
高価なものであり、一般の民生用、例えば携帯電話など
の高周波部の部品用の基板として使用するにはコスト的
に難しい。また、SOS基板の表面上のシリコン単結晶
薄膜はエピタキシャル成長法で形成されるが、その膜質
は不完全であり、膜中に欠陥が存在し動作速度が低下し
てしまうという問題がある。
【0007】一方、このようなものの他に、高周波特性
に優れたガリウム砒素系の化合物半導体の下地基板を用
いた半導体装置もあり、主に高周波部の半導体装置形成
用として用いられている。携帯電話の高周波パワー部な
どにおいては、ガリウム砒素系の化合物半導体を基板と
して形成された半導体装置が用いられるようになってき
ているが、やはりSOS基板と同様に高価でありること
には変わりはない。
【0008】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
で、その目的は、高周波特性の優れた半導体装置を安価
な基板を用いて実現させるもので、その能動層となる半
導体膜部分にトランジスタなどの回路素子を作込み、イ
ンダクタやキャパシタなども一括して同一チップ内に形
成することができるようにした高周波素子形成用の半導
体基板およびその製造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明によれ
ば、支持基板の少なくとも絶縁膜と接する面部に、半導
体素子の動作で用いる高周波信号に対してその伝搬効率
が極小値となる抵抗率よりも低い抵抗率に設定された低
抵抗率領域を設けているので、一般的な半導体基板を支
持基板としたものに比べて信号伝達に対する特性が良好
となり、高周波信号を取り扱う回路構成を形成するのに
好適なものとなる。
【0010】この場合、従来では、基板の抵抗率を高め
ることで高周波信号の伝搬効率を高めるように構成する
方向で開発が進められていたのに対して、最近では、使
用対象となる周波数の高周波信号に対して伝搬効率が低
い値をとる抵抗率領域が存在していることが明らかとな
ってきた。そこで、この考えに基づいてそのような伝搬
効率の極小値をとるような抵抗率領域を避けて、さらに
低い抵抗率領域をとる支持基板を設けることにより伝搬
効率の改善を図ったのである。この結果、シリコン基板
などの抵抗率を高める技術を適用することに比べて、低
抵抗率領域を設ける技術を適用することによる製造の方
がより安価に製造することもできるようになり、コスト
の低減を図ることができるようになる。
【0011】請求項2の発明によれば、低抵抗率領域を
高融点金属を設けることにより構成しているので、シリ
コンなどの半導体製の支持基板を用いて低抵抗率領域を
形成するものに比べて、低抵抗率領域を簡単かつ安価に
設けることができるようになる。同様に、請求項3の発
明によれば、低抵抗率領域を高融点金属シリサイド層を
設けることにより構成し、請求項4の発明によれば、低
抵抗率領域を高融点金属シリサイド層の上に高融点金属
層を積層した構成としているので、低抵抗率領域を簡単
かつ安価に設けることができるようになる。
【0012】請求項5の発明によれば、支持基板に高融
点金属板を使用する構成としたので、別途に高融点金属
層を設けるまでもなく、低抵抗率領域を兼用したものと
することができるので、簡単かつ安価に製作することが
できるようになる。
【0013】請求項6の発明によれば、支持基板として
低抵抗率領域とは異なる材料からなる下地基板を設け、
この下地基板上に低抵抗率領域を形成したものとしてい
るので、支持基板としての機能を果たす材料を選んで下
地基板として用い、この下地基板上に定抵抗率領域を形
成することで前述と同様の効果を得ることができるの
で、支持基板の材料の制約を少なくして基板全体の強度
や熱膨張率などの各種要因を考慮した適切な材料を自由
に選んで構成することができるようになる。
【0014】請求項7の発明によれば、上述した下地基
板として抵抗率が100Ωcm以上のシリコン基板を用
いるので、前述の低抵抗率領域を設ける効果に加えて、
さらに高周波信号の伝搬効率を高めることができるよう
になる。また、シリコン基板を用いるので、半導体層と
してシリコン単結晶薄膜を形成する場合には熱的にも温
度変動による応力を低減した安定した構成とすることが
できるようになる。
【0015】請求項8の発明によれば、絶縁層としてシ
リコン酸化膜を形成するので、特に支持基板側にシリコ
ン基板を用いる場合あるいは半導体層を形成するための
基板をシリコン基板を用いる場合には、これを熱酸化な
どを行なうことにより緻密で絶縁性の高いものを簡単に
得ることができるようになり、安定した特性を得ること
ができる半導体層を設けることができる。
【0016】請求項9の発明によれば、絶縁層として高
融点金属酸化膜を形成するので、特に支持基板側に高融
点金属を設ける構成の場合には、これを熱酸化すること
により簡単に形成することができるようになる。また、
請求項10の発明においても同様の効果を得ることがで
きる。
【0017】請求項11の発明によれば、半導体層とし
てシリコン,ゲルマニウムあるいはシリコン炭化物の単
結晶薄膜を設けるので、絶縁層上の半導体層に形成する
半導体回路素子の特性に必要となる適した材料を支持基
板や絶縁層の材料に関係なく適宜選択して用いることが
できるようになり、素子設計の自由度を高めることがで
きる。
【0018】請求項12の発明によれば、上記した各半
導体基板を製造する場合において、イオン注入層形成工
程にて単結晶半導体基板にあらかじめ所定深さにイオン
注入層を形成し、この後、貼り合わせ工程にて支持基板
と貼り合わせた状態で、剥離工程にて熱処理を行なって
イオン注入層部分で剥離させるので、これによって、支
持基板上に絶縁層を介して半導体層を形成することがで
き、その半導体層の膜厚を非常に薄く均一な厚さ精度で
再現性良く形成することができる。また、この場合に、
単結晶半導体基板のうちの半導体層として必要な厚さ分
を剥離により利用するだけで他の大部分をそのまま分離
するので単結晶半導体基板として他の半導体基板を製作
する場合に再利用することができるようになる。
【0019】請求項13の発明によれば、貼り合わせ工
程にて単結晶半導体基板と支持基板とを絶縁層を介した
状態で貼り合わせ、この後、研削工程にて単結晶半導体
基板側を研削して必要な厚さ寸法だけ残すようにして半
導体層を形成するので、簡単な工程を実施するだけで前
述した構成の半導体基板を製造することができるように
なる。
【0020】請求項14の発明によれば、研磨工程によ
り、形成された半導体層の表面を化学的機械的研磨法
(CMP法)により研磨するので、半導体層を平坦度の
高い良質な層として形成することができるようになる。
【0021】
【発明の実施の形態】(第1の実施形態)以下、本発明
の第1の実施形態について図1を参照して説明する。本
実施形態における半導体基板1は、同図(h)に示すよ
うに、支持基板としての高融点金属板2上に絶縁膜とし
ての酸化シリコン膜3および半導体層としてのシリコン
単結晶薄膜4を積層するSOI(Silicon On Insulato
r)構造とされている。この構成において、支持基板と
しての高融点金属板2は、タンタルあるいはモリブデン
などを用いたもので、外周面にはこれらを熱酸化して得
られる高融点金属酸化膜5が形成されている。
【0022】このような構成の半導体基板1では、支持
基板を高融点金属板2により構成しているので、シリコ
ンなどの半導体基板を用いる場合に比べてその抵抗率が
非常に小さいものとすることができる。これにより、絶
縁膜である酸化シリコン膜3を介して上部に形成されて
いるシリコン単結晶薄膜4に形成する半導体回路素子の
高周波伝搬特性を向上させることができる。
【0023】このことは、シリコン基板を用いた高周波
MOS素子について得られているデータに基づいてい
る。すなわち、シリコン基板の抵抗とMOS素子の電力
効率の相関として、次のようなデータ(98年春の応用
物理学会講演会において松下電器の松澤氏らの発表内容
(第0分冊p.32の図2参照))がある。それは、高
周波信号の伝搬効率は基板の抵抗率が支配的であり、そ
の抵抗率の値が一定範囲にあるときに伝搬効率が極小値
をとるということである。
【0024】これから、基板の抵抗率を、伝搬効率の極
小値をとる抵抗率の範囲を避けるように設定することが
伝搬効率の向上につながることがわかる。一般的な半導
体基板では素子形成領域と支持基板領域とが絶縁分離さ
れた状態とされていないのでシリコン基板の抵抗率を高
抵抗率側に設定することで目的を達成するが、本発明で
いうところの半導体基板すなわち半導体基板1では、S
OI構造を採用したものであるから、支持基板を低抵抗
率側に設定することによっても上述の条件を満たすこと
ができるのである。
【0025】そこで、本発明においては、主としてこの
低抵抗率領域に着目して高融点金属板2を用いることに
より支持基板の抵抗率を低く設定するようにしたもので
あり、この実施例においては、支持基板そのものを高融
点金属板2により構成したので、半導体層に形成する高
周波回路素子において使用される高周波信号の伝搬効率
を向上させることができるようになる。
【0026】次に、上記した半導体基板1の製造方法に
ついて説明する。まず、シリコン単結晶薄膜4を形成す
るために用いるシリコン単結晶基板6(同図(a)参
照)の表面にシリコン酸化膜3を形成する。シリコン酸
化膜3は熱酸化法あるいはCVD法などによって形成す
る(同図(b)参照)。次に、イオン注入層形成工程で
は、シリコン酸化膜3を形成した側から水素イオンをイ
オン注入法により例えば1×1017 atoms/cm程度
のドーズ量で注入し、イオン注入層7を所定深さの領域
に形成する(同図(c)参照)。水素イオンの注入深さ
は、シリコン単結晶薄膜4の形成に必要な膜厚が得られ
るように設定する。
【0027】次に、支持基板としての高融点金属板2
(同図(d)参照)を酸素雰囲気中あるいは水蒸気雰囲
気中で熱処理し、表面を酸化させて所定膜厚の高融点金
属酸化膜5を形成する(同図(e)参照)。この高融点
金属酸化膜5は、CVD法やスパッタリング法などで形
成することもできる。また、高融点金属板2と同種の高
融点金属酸化膜5の形成に代えて、全く別の酸化膜たと
えばシリコン酸化膜や窒化シリコン膜,アルミニウム酸
化膜あるいはモリブデン酸化膜などを形成するようにし
ても良い。
【0028】続いて、イオン注入層7を形成したシリコ
ン単結晶基板6と高融点金属板2とを、それぞれ洗浄処
理を含めた所定の前処理を行なって貼り合わせ面を清浄
な状態にしておき、この後、両者を貼り合わせて一体化
させる(同図(f)参照)。この状態では、まだ両基板
が確実に密着した状態とはなっていないが、熱処理を行
なうことにより貼り合わせた界面部分の水分を除去して
密着させることができる。そして、この熱処理を行なう
ことにより、前述したイオン注入層7部分でイオン注入
されている高濃度の水素イオンの作用によりこの領域内
で剥離現象が生じ、シリコン単結晶薄膜4に対応する部
分を高融点金属板2側に残して分離するようになる(同
図(g)参照)。
【0029】上述した剥離により形成したシリコン単結
晶薄膜4の表面に微細な凹凸が残っているので、これを
研磨工程にて平坦化する。研磨方法としては化学的機械
的研磨法(CMP法)と呼ばれる方法を用いる。
【0030】このような本実施形態によれば、SOI構
造における支持基板として高融点金属板2を用い、これ
にシリコン酸化膜3を介してシリコン単結晶薄膜4を形
成しているので、シリコン単結晶薄膜4に形成する高周
波回路素子において用いる高周波信号に対する伝搬効率
の向上を図りながら、支持基板の抵抗率を高くするよう
な他の方法とは異なり、簡単且つ安価に製造することが
できる。
【0031】(第2の実施形態)図2は、本発明の第2
の実施形態を示すもので、第1の実施形態と異なるとこ
ろは、その製造方法である。すなわち、このものは、図
2(g)に示すように、第1の実施形態で述べた半導体
基板1と同様の構成を有する半導体基板1であり、高融
点金属板2の表面に高融点金属酸化膜5を形成してなる
支持基板上に絶縁層としてのシリコン酸化膜3を介して
半導体層としてのシリコン単結晶薄膜4を形成した構成
である。
【0032】この半導体基板1の製造方法では、シリコ
ン単結晶基板6(同図(a)参照)にシリコン酸化膜3
を形成(同図(b)参照)したものを用い、支持基板と
しては高融点金属板2(同図(c)参照)の表面に高融
点金属酸化膜5を形成したもの(同図(d)参照)を用
い、これらを所定の前処理を行なった後に貼り合わせ工
程にて貼り合わせ(同図(e)参照)、前述同様に熱処
理を行なって貼り合わせ面の密着状態を強化させる。
【0033】次に、研削工程にて、シリコン単結晶基板
6の背面側から研削を行ない(同図(f)参照)、シリ
コン単結晶薄膜4の厚さ寸法程度となった状態で研削を
停止する。この結果、上述したように半導体基板1を得
る(同図(g)参照)。そして、このような第2の実施
形態によっても同様にして半導体基板1を得ることがで
きるようになる。なお、研削により得られたシリコン単
結晶薄膜4の表面を平坦化処理して高周波回路素子を形
成するのに適した表面とすることができる。
【0034】(第3の実施形態)図3は、本発明の第3
の実施形態を示すもので、第1の実施形態と異なるとこ
ろは、半導体基板8の構成を、高融点金属板2に低抵抗
率領域としての高融点金属シリサイド層9を設けた支持
基板を用いて構成としたところである。
【0035】この半導体基板8の製造工程は、同図に示
すように、シリコン単結晶基板6に対しては、第1の実
施形態と同様にして、酸化膜3を形成してイオン注入層
7を形成する(同図(a),(b),(c)参照)。高
融点金属板2(同図(d)参照)の上面には、CVD
法,スパッタリング法,蒸着法などにより、所定膜厚の
シリコン膜10を形成する(同図(e)参照)。この
後、所定条件で熱処理を行なうことにより、高融点金属
板2とシリコン膜10とを反応させてシリサイド化し、
シリコン膜10を高融点金属シリサイド層9にする(同
図(f)参照)。
【0036】以下、前述と同様にして、貼り合わせ工程
(同図(g)参照)、剥離工程(同図(h)参照)およ
び研磨工程(同図(i)参照)を経て半導体基板8を得
る。そして、このような工程によって形成される半導体
基板8によっても前述同様にして低抵抗率領域を形成し
た構成とすることができるようになり、高周波信号の伝
搬効率を高めることができる。
【0037】(第4の実施形態)図4は、本発明の第4
の実施形態を示すもので、第3の実施形態と異なるとこ
ろは、その製造方法である。すなわち、このものは、図
4(h)に示しているように、第3の実施形態で述べた
半導体基板8と同様の構成を有する半導体基板8であ
る。そして、高融点金属板2の表面に高融点金属シリサ
イド膜9を形成してなる支持基板上に絶縁層としてのシ
リコン酸化膜3を介して半導体層としてのシリコン単結
晶薄膜4を形成した構成である。
【0038】この半導体基板8の製造方法では、前述し
た第2の実施形態と同様にして研削法によりシリコン単
結晶薄膜4を形成する。すなわち、シリコン単結晶基板
6にシリコン酸化膜3を形成し(同図(a),(b)参
照)、次に、高融点金属板2の表面にシリコン膜10を
形成してこれを熱処理することで高融点金属シリサイド
膜9とする(同図(c),(d),(e)参照)。
【0039】この後、貼り合わせ工程(同図(f)参
照)、研削工程(同図(g)参照)および研磨工程(同
図(h)参照)を実施して半導体基板8を得る。そし
て、このような第4の実施形態によっても、前述同様に
して半導体基板8を得ることができるようになる。
【0040】(第5の実施形態)図5は、本発明の第5
の実施形態を示すもので、この実施形態においては、第
1の実施形態の構成に第3の実施形態で用いた高融点金
属シリサイド層9を付加した構成としたところである。
すなわち、図5(j)に示すように、高融点金属板2の
上面部には高融点金属シリサイド層9が形成され、この
上下の面に高融点金属酸化膜5が全面に形成された構成
の支持基板が設けられている。高融点金属シリサイド層
9の上部には高融点金属酸化膜5を介してシリコン酸化
膜3が形成されると共に半導体層としてのシリコン単結
晶薄膜4が形成されている。
【0041】この半導体基板11の製造工程は、同図に
示すように、シリコン単結晶基板6に対しては、第1の
実施形態と同様にして、酸化膜3を形成してイオン注入
層7を形成する(同図(a),(b),(c)参照)。
一方、高融点金属板2には、上面にシリコン膜10を形
成して熱処理を実施し高融点金属シリサイド層9を形成
し(同図(d),(e),(f)参照)、高融点金属板
2の表面に所定膜厚の高融点金属酸化膜5を形成する
(同図(g)参照)。
【0042】続いて、前述と同様にして、貼り合わせ工
程(同図(h)参照)、剥離工程(同図(i)参照)お
よび研磨工程(同図(j)参照)を経て半導体基板11
を得る。そして、このような工程によって形成される半
導体基板11によっても前述同様にして低抵抗率領域を
形成した構成とすることができるようになり、高周波信
号の伝搬効率を高めることができる。
【0043】(第6の実施形態)図6は、本発明の第6
の実施形態を示すもので、第5の実施形態と異なるとこ
ろは、その製造方法である。すなわち、このものは、図
4(i)に示しているように、第5の実施形態で述べた
半導体基板11と同様の構成を有する半導体基板11で
ある。高融点金属板2の表面に高融点金属シリサイド膜
9および高融点金属酸化膜5を形成してなる支持基板上
に絶縁層としてのシリコン酸化膜3を介して半導体層と
してのシリコン単結晶薄膜4を形成した構成である。
【0044】この半導体基板11の製造方法では、前述
した第2の実施形態と同様にして研削法によりシリコン
単結晶薄膜4を形成する。すなわち、シリコン単結晶基
板6にシリコン酸化膜3を形成し(同図(a),(b)
参照)、次に、高融点金属板2の表面にシリコン膜10
を形成してこれを熱処理することで高融点金属シリサイ
ド膜9とし、熱酸化などの方法によりさらにその表面に
高融点金属酸化膜5を形成する(同図(c),(d),
(e),(f)参照)。
【0045】この後、貼り合わせ工程(同図(g)参
照)、研削工程(同図(h)参照)および研磨工程(同
図(i)参照)を実施して半導体基板11を得る。そし
て、このような第6の実施形態によっても、前述同様に
して半導体基板11を得ることができるようになる。
【0046】(第7の実施形態)図7は、本発明の第7
の実施形態を示すもので、第1の実施形態と異なるとこ
ろは、半導体基板12の構成を、支持基板として用いて
いた高融点金属板2に代えて下地基板として抵抗率が1
00Ωcm以上のシリコン基板13を用いたところであ
る。すなわち、図7(i)に示すように、下地基板とし
てのシリコン基板13の上面部には高融点金属シリサイ
ド層9が形成され、これにより支持基板が構成されてい
る。この高融点金属シリサイド層9の上部にはシリコン
酸化膜3が形成されると共に半導体層としてのシリコン
単結晶薄膜4が形成されている。
【0047】この半導体基板12の製造工程は、同図に
示すように、シリコン単結晶基板6に対しては、第1の
実施形態と同様にして、酸化膜3を形成してイオン注入
層7を形成する(同図(a),(b),(c)参照)。
シリコン基板13(同図(d)参照)の上面には、CV
D法,スパッタリング法,蒸着法などにより、所定膜厚
の高融点金属膜14を形成する(同図(e)参照)。こ
の後、所定条件で熱処理を行ない、シリコン基板13と
高融点金属膜14とを反応させて高融点金属シリサイド
層9にする(同図(f)参照)。
【0048】以下、前述と同様にして、貼り合わせ工程
(同図(g)参照)、剥離工程(同図(h)参照)およ
び研磨工程(同図(i)参照)を経て半導体基板8を得
る。そして、このような工程によって形成される半導体
基板8によっても前述同様にして低抵抗率領域を形成し
た構成とすることができるようになり、さらに、下地基
板として抵抗率が100Ωcm以上の高抵抗率を有する
シリコン基板13を用いているので、高周波信号の伝搬
効率をさらに高めることができる。
【0049】(第8の実施形態)図8は、本発明の第8
の実施形態を示すもので、第7の実施形態と異なるとこ
ろは、その製造方法である。すなわち、このものは、図
8(h)に示しているように、第7の実施形態で述べた
半導体基板12と同様の構成を有する半導体基板12で
ある。シリコン基板13の表面に高融点金属シリサイド
膜9を形成してなる支持基板上に絶縁層としてのシリコ
ン酸化膜3を介して半導体層としてのシリコン単結晶薄
膜4を形成した構成である。
【0050】この半導体基板12の製造方法では、前述
した第2の実施形態と同様にして研削法によりシリコン
単結晶薄膜4を形成する。すなわち、シリコン単結晶基
板6にシリコン酸化膜3を形成し(同図(a),(b)
参照)、次に、シリコン基板13(同図(c)参照)の
表面に所定膜厚の高融点金属膜14をCVD法やスパッ
タリングあるいは蒸着法などにより形成し(同図(d)
参照)、これを所定条件で熱処理することにより、高融
点金属膜14をシリコン基板13と反応させて高融点金
属シリサイド層9を形成する(同図(e)参照)。
【0051】この後、貼り合わせ工程(同図(f)参
照)、研削工程(同図(g)参照)および研磨工程(同
図(h)参照)を実施して半導体基板12を得る。そし
て、このような第8の実施形態によっても、前述同様に
して半導体基板12を得ることができるようになる。
【0052】(第9の実施形態)図9は、本発明の第9
の実施形態を示すもので、第7の実施形態と異なるとこ
ろは、半導体基板15の構成を、下地基板として用いて
いるシリコン基板13上に高融点金属シリサイド層9の
上にさらに高融点金属膜16aを形成した積層構造とし
たところである。すなわち、図9(h)に示すように、
シリコン基板13の上面部には高融点金属シリサイド層
9が形成されると共にその上層に高融点金属膜16aが
形成された構成の支持基板が設けられている。高融点金
属膜16aの上部にはシリコン酸化膜3が形成されると
共に半導体層としてのシリコン単結晶薄膜4が形成され
ている。
【0053】この半導体基板15の製造工程は、同図に
示すように、シリコン単結晶基板6に対しては、第1の
実施形態と同様にして、酸化膜3を形成してイオン注入
層7を形成する(同図(a),(b),(c)参照)。
一方、シリコン基板13(同図(d)参照)の上面に
は、CVD法,スパッタリング法,蒸着法などにより、
所定膜厚の高融点金属膜16を形成する(同図(e)参
照)。この場合、高融点金属膜16の膜厚は、第7の実
施形態で用いた高融点金属膜10よりもかなりの程度厚
く設定して形成する。
【0054】以下、前述と同様にして、貼り合わせ工程
(同図(f)参照)、剥離工程(同図(g)参照)を実
施し、そのときの熱処理によって高融点金属膜16がシ
リコン基板13と接する部分ではシリコンと反応してシ
リサイド化し、界面部分に部分的に高融点金属シリサイ
ド層9が形成され、シリコン酸化膜3と接する側には高
融点金属膜16aが残存した状態となる。この後、研磨
工程を経て半導体基板15を得る(同図(h)参照)。
このような工程によって形成される半導体基板15によ
っても前述同様にして低抵抗率領域を形成した構成とす
ることができ、下地基板として抵抗率が100Ωcm以
上の高抵抗率を有するシリコン基板13を用いているの
で、高周波信号の伝搬効率をさらに高めることができ
る。
【0055】(第10の実施形態)図10は、本発明の
第10の実施形態を示すもので、第9の実施形態と異な
るところは、その製造方法である。すなわち、このもの
は、図10(g)に示しているように、第9の実施形態
で述べた半導体基板15と同様の構成を有する半導体基
板15である。シリコン基板13の表面に高融点金属シ
リサイド膜9および高融点金属層16aを形成してなる
支持基板上に絶縁層としてのシリコン酸化膜3を介して
半導体層としてのシリコン単結晶薄膜4を形成した構成
である。
【0056】この半導体基板15の製造方法では、前述
した第2の実施形態と同様にして研削法によりシリコン
単結晶薄膜4を形成する。すなわち、シリコン単結晶基
板6にシリコン酸化膜3を形成し(同図(a),(b)
参照)、次に、シリコン基板13(同図(c)参照)の
表面に所定膜厚の高融点金属膜14をCVD法,スパッ
タリング,蒸着法などにより形成する(同図(d)参
照)。
【0057】この後、貼り合わせ工程(同図(f)参
照)、研削工程(同図(g)参照)および研磨工程(同
図(h)参照)を実施して半導体基板15を得る。そし
て、このような第10の実施形態によっても、前述同様
にして半導体基板15を得ることができるようになる。
【0058】(第11の実施形態)図11は、本発明の
第11の実施形態を示すもので、第1の実施形態と異な
るところは、半導体基板17の構成を、高融点金属板2
に高融点金属酸化膜5を設けて低抵抗率領域を兼ねた支
持基板を用いて構成しており、高融点金属酸化膜5を絶
縁層として用い、シリコン酸化膜3を設けない構成とし
たところが異なるものである。
【0059】この半導体基板17の製造工程は、同図に
示すように、シリコン単結晶基板6に対しては、第1の
実施形態と同様にして、酸化膜3を形成してイオン注入
層7を形成する(同図(a),(b),(c)参照)。
そして、この実施形態においては、シリコン酸化膜3を
剥離してシリコン単結晶基板6の表面が露出するように
する(同図(d)参照)。一方、高融点金属板2(同図
(e)参照)は、酸素雰囲気中あるいは水蒸気雰囲気中
で熱処理することにより、表面を酸化させて所定膜厚の
高融点金属酸化膜5を形成する(同図(f)参照)。
【0060】以下、前述と同様にして、貼り合わせ工程
(同図(g)参照)、剥離工程(同図(h)参照)およ
び研磨工程(同図(i)参照)を経て半導体基板17を
得る。そして、このような工程によって形成される半導
体基板17によっても高融点金属板2を低抵抗率領域を
形成した構成とすることができるようになり、高周波信
号の伝搬効率を高めることができる。
【0061】(第12の実施形態)図12は、本発明の
第12の実施形態を示すもので、第11の実施形態と異
なるところは、その製造方法である。すなわち、このも
のは、図4(f)に示しているように、第11の実施形
態で述べた半導体基板17と同様の構成を有する半導体
基板17である。そして、高融点金属板2の表面に絶縁
層としての高融点金属酸化膜5を形成しこの上に半導体
層としてのシリコン単結晶薄膜4を形成した構成であ
る。
【0062】この半導体基板17の製造方法では、前述
した第2の実施形態と同様にして研削法によりシリコン
単結晶薄膜4を形成する。すなわち、この実施形態で
は、シリコン単結晶基板6(同図(a)参照)はそのま
ま貼り合わせ工程に移行するので加工工程は実施せず、
高融点金属板2の表面を熱処理して高融点金属酸化膜5
を形成する(同図(b),(c)参照)。
【0063】この後、貼り合わせ工程(同図(d)参
照)、研削工程(同図(e)参照)および研磨工程を実
施して半導体基板17を得る(同図(f)参照)。そし
て、このような第12の実施形態によっても、簡略化し
た工程を経ることにより前述同様にして半導体基板17
を得ることができるようになる。
【0064】(第13の実施形態)図13および図14
は、本発明の第13の実施形態を示すもので、上述の各
実施形態において説明した半導体基板1,8,11,1
2,15,17を用いて半導体層としてのシリコン単結
晶薄膜4に半導体素子としてのMOSFET18を形成
した場合の製造方法について示すものである。なお、こ
の実施形態においては、使用する半導体基板1を用いる
場合を代表として説明する。
【0065】MOSFET18は、図14(e)に示す
ように構成される。半導体基板1の半導体層であるシリ
コン単結晶薄膜4には、このシリコン単結晶薄膜4の導
電型に対して反対の導電型の不純物を導入して形成した
ソース・ドレイン領域19が設けられている。ソース・
ドレイン領域19の各表面には、チタンやコバルトなど
の金属膜をシリサイド化して得られるシリサイド膜20
が形成されている。
【0066】シリコン単結晶薄膜4のチャンネル領域と
なる部分の表面には所定膜厚のゲート酸化膜21が形成
されており、この上部にはポリシリコンからなるゲート
電極22が形成されると共に、その上部にシリサイド膜
23が形成され側壁部分に絶縁膜層24が設けられてい
る。
【0067】次に、上記構成のMOSFET18の製造
工程について図13,図14を用いて説明する。まず、
半導体基板1(図13(a)参照)を洗浄して表面に付
着した不純物等を除去した後、酸素雰囲気もしくは水蒸
気雰囲気などの酸化雰囲気中で例えば800℃程度の熱
処理を所定時間実施することによりシリコン単結晶薄膜
4の表面に所定膜厚のシリコン酸化膜を形成し、これを
ゲート酸化膜19とする(同図(b)参照)。
【0068】この場合、ゲート酸化膜19の膜厚は、例
えば5nm以下程度に設定することで、MOSFET1
8としての動作速度を向上させる効果が高くなることが
わかっている。また、このゲート酸化膜19のホットキ
ャリア耐性を向上させたり、ゲート電極22中にドーピ
ングされる不純物がゲート酸化膜19を通じてチャンネ
ル層であるシリコン単結晶薄膜4中に拡散されるのを防
止するためにはNO(亜酸化窒素)ガス中での熱処理
などを行なって、ゲート酸化膜19を窒化酸化膜として
形成すると良い。
【0069】次に、ゲート酸化膜19の上部にゲート電
極22を形成するための多結晶シリコン膜22aをCV
D法により形成する(同図(c)参照)。この多結晶シ
リコン膜22a中に、イオン注入法によりリンや硼素な
どの所定の不純物を導入し、熱処理を行なってその不純
物を拡散および活性化させる(同図(d)参照)。
【0070】続いて、多結晶シリコン膜22a上にフォ
トレジスト25を塗布し、フォトリソグラフィ処理を行
なって、ゲート電極22を形成するためのパターニング
を行なう(同図(e)参照)。次に、フォトレジスト2
5のパターンを利用してドライエッチングを行なうこと
で多結晶シリコン膜22aをエッチングし、ゲート電極
22を形成する。この後、全てのフォトレジスト25を
除去する(同図(f)参照)。
【0071】次に、シリコン単結晶薄膜4中に上述した
ソース・ドレイン領域19を形成するために、nチャン
ネルの場合には砒素(As)イオン,pチャンネルの場
合には硼素(B)イオンをイオン注入法により所定深さ
に所定濃度で導入する。この後、短時間の熱処理を行な
って不純物を拡散,活性化して第1のソース・ドレイン
領域19aを形成する(図14(a)参照)。なお、こ
の時、イオン注入により導入した不純物がゲート電極2
2中にも同時に導入されることになる。続いて、全面に
CVD法により所定膜厚のシリコン酸化膜あるいはシリ
コン窒化膜を形成し、これをエッチバック処理すること
によりゲート電極22の側壁部分に絶縁膜層24を形成
する(同図(b)参照)。
【0072】次に、第1のソース・ドレイン領域19a
と重なるようにしてさらに接合深さが深く設定される第
2のソース・ドレイン領域19bを形成すべく、前述同
様の不純物をイオン注入法などの方法により導入し、短
時間の熱処理を行なって不純物を拡散,活性化させる
(同図(c)参照)。
【0073】続いて、ゲート電極,ソース・ドレイン領
域19の各領域の表面に形成されている酸化膜に対し、
所定のパターンにフォトリソグラフィ処理によって除去
した後、全面に所定膜厚のコバルト膜26もしくはチタ
ン膜26を例えばスパッタリング法により成膜する。次
に、第1の短時間熱処理として、例えば600℃程度で
短時間の熱処理を行なって下地に露出しているシリコン
と反応させて、ソース・ドレイン領域19およびゲート
電極22のそれぞれにコバルトシリサイドあるいはチタ
ンシリサイドなどのシリサイド膜20,23を形成する
(同図(d)参照)。
【0074】この後、シリサイド化のための第1の短時
間熱処理で未反応となっているコバルト膜26もしくは
チタン膜26の部分を選択ウェットエッチング処理によ
り選択的に除去し、シリサイド膜20,23部分を残し
た状態とする。そして、必要に応じて第2の短時間熱処
理として例えば800℃程度で短時間の熱処理を行な
い、シリサイド膜20,23を低抵抗化させる。以下、
アルミニウム電極などの一般的な配線工程等を経てMO
SFET18を形成する(同図(e)参照)。
【0075】このような第13の実施形態によれば、半
導体基板1を用いると共に、ゲート酸化膜21を5nm
以下の膜厚に設定してMOSFET18を構成したの
で、高周波信号の伝搬効率が向上し、より高周波特性の
優れた回路を形成することができ、これによって電力損
失を抑制する効果も高くなる。なお、半導体基板1位外
に、半導体基板8,11,12,15,17を用いてM
OSFET18を形成した場合でも同様の作用効果を得
ることができるものである。
【0076】(第14の実施形態)図15は本発明の第
14の実施形態を示すもので、以下、第13の実施形態
と異なる部分について説明する。この実施形態において
は、第13の実施形態と同様のMOSFET18を形成
しており、ゲート酸化膜21を窒化酸化膜にするところ
が異なる。
【0077】前述同様にして、半導体基板1にゲート酸
化膜21を形成し、この上に多結晶シリコン膜22aを
形成すると(同図(a),(b),(c)参照)、この
後、ゲート酸化膜21を窒化酸化膜にするために、多結
晶シリコン膜22aの表面から窒素イオンをイオン注入
法により所定濃度で所定深さに導入する(同図(d)参
照)。
【0078】以下、リンや硼素などの不純物をイオン注
入法により導入して短時間の熱処理を行なうことにより
拡散および活性化を図る(同図(e)参照)。これによ
り、ゲート酸化膜21は窒化酸化膜と化し、ゲート電極
となる多結晶シリコン膜22aに不純物を導入しつつ、
多結晶シリコン膜22a側からゲート酸化膜21側への
不純物の侵入を防止できる構成とすることができる。
【0079】この後は、第13の実施形態と同様にして
加工工程を経ることによりMOSFET18を形成する
ことができるようになる。したがって、このような第1
4の実施形態によっても第13の実施形態と同様の作用
効果を得ることができるようになる。
【0080】本発明は、上記実施形態にのみ限定される
ものではなく、次のように変形また拡張できる。半導体
層としてシリコン単結晶薄膜4を設ける場合について説
明したが、ゲルマニウムやシリコン炭化膜などを形成す
ることもできる。高周波回路素子として、MOSFET
以外にダイオードや他のトランジスタなどを設けること
もできる。絶縁膜としてのシリコン酸化膜は、下地基板
や支持基板側に酸化膜を設けている場合には省略した構
成としても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態を示す製造工程別の模
式的断面図
【図2】本発明の第2の実施形態を示す図1相当図
【図3】本発明の第3の実施形態を示す図1相当図
【図4】本発明の第4の実施形態を示す図1相当図
【図5】本発明の第5の実施形態を示す図1相当図
【図6】本発明の第6の実施形態を示す図1相当図
【図7】本発明の第7の実施形態を示す図1相当図
【図8】本発明の第8の実施形態を示す図1相当図
【図9】本発明の第9の実施形態を示す図1相当図
【図10】本発明の第10の実施形態を示す図1相当図
【図11】本発明の第11の実施形態を示す図1相当図
【図12】本発明の第12の実施形態を示す図1相当図
【図13】本発明の第13の実施形態を示す図1相当図
(その1)
【図14】図1相当図(その2)
【図15】本発明の第14の実施形態を示す図13相当
【符号の説明】
1,8,11,12,15,17は半導体基板、2は高
融点金属基板(支持基板,低抵抗率領域)、3はシリコ
ン酸化膜(絶縁膜)、4はシリコン単結晶薄膜(半導体
層)、5は高融点金属酸化膜(絶縁膜)、6はシリコン
単結晶基板、7はイオン注入層、9は高融点金属シリサ
イド層(低抵抗率領域)、10はシリコン膜、13はシ
リコン基板(支持基板)、14は高融点金属膜、16は
高融点金属膜、18はMOSFET(半導体回路素
子)、19はソース・ドレイン領域、20はシリサイド
膜、21はゲート酸化膜、22はゲート電極、23はシ
リサイド膜、24は絶縁膜層である。

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高周波領域で動作する半導体素子を形成
    するためのものであって、支持基板上に絶縁膜を介して
    単結晶の半導体層を有する半導体基板において、 前記支持基板は、少なくとも前記絶縁膜と接する面部
    に、前記半導体素子の動作で用いる高周波信号に対して
    その伝搬効率が極小値となる抵抗率よりも低い抵抗率に
    設定された低抵抗率領域を有することを特徴とする半導
    体基板。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の半導体基板において、 前記低抵抗率領域は、高融点金属を設けることにより構
    成したことを特徴とする半導体基板。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の半導体基板において、 前記低抵抗率領域は、高融点金属シリサイド層を設ける
    ことにより構成したことを特徴とする半導体基板。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の半導体基板において、 前記低抵抗率領域は、高融点金属シリサイド層の上に高
    融点金属層を積層した構成とされていることを特徴とす
    る半導体基板。
  5. 【請求項5】 請求項2に記載の半導体基板において、 前記支持基板は、前記低抵抗率領域を兼用した高融点金
    属板から構成したことを特徴とする半導体基板。
  6. 【請求項6】 請求項2ないし4のいずれかに記載の半
    導体基板において、 前記支持基板は、前記低抵抗率領域をこの低抵抗率領域
    とは異なる材料からなる下地基板の上に形成した構成と
    されていることを特徴とする半導体基板。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の半導体基板において、 前記下地基板は、抵抗率が100Ωcm以上のシリコン
    基板を用いたことを特徴とする半導体基板。
  8. 【請求項8】 請求項1ないし7のいずれかに記載の半
    導体基板において、 前記絶縁層は、シリコン酸化膜により形成されているこ
    とを特徴とする半導体基板。
  9. 【請求項9】 請求項1ないし7のいずれかに記載の半
    導体基板において、 前記絶縁層は、高融点金属酸化膜により形成されている
    ことを特徴とする半導体基板。
  10. 【請求項10】 請求項1ないし7のいずれかに記載の
    半導体基板において、 前記絶縁層は、シリコン酸化膜および高融点金属酸化膜
    により形成されていることを特徴とする半導体基板。
  11. 【請求項11】 請求項1ないし10のいずれかに記載
    の半導体基板において、 前記半導体層は、シリコン,ゲルマニウムあるいはシリ
    コン炭化物の単結晶薄膜であることを特徴とする半導体
    基板。
  12. 【請求項12】 請求項1ないし11のいずれかに記載
    の半導体基板を製造するための半導体基板の製造方法に
    おいて、 前記半導体層を形成するための単結晶半導体基板の所定
    深さに剥離用のイオン注入層を形成するイオン注入層形
    成工程と、 前記単結晶半導体基板と前記支持基板とを少なくともい
    ずれか一方の側に形成した前記絶縁層を介した状態で貼
    り合わせる貼り合わせ工程と、 前記単結晶半導体基板と前記支持基板とを貼り合わせた
    状態で熱処理を行なうことにより前記単結晶半導体基板
    を前記イオン注入層部分で剥離させて前記半導体層を形
    成する剥離工程とを備えたことを特徴とする半導体基板
    の製造方法。
  13. 【請求項13】 請求項1ないし11のいずれかに記載
    の半導体基板を製造するための半導体基板の製造方法に
    おいて、 前記半導体層を形成するための単結晶半導体基板と前記
    支持基板とを少なくともいずれか一方の側に形成した前
    記絶縁層を介した状態で貼り合わせる貼り合わせ工程
    と、 前記単結晶半導体基板と前記支持基板とを貼り合わせた
    状態で、前記単結晶半導体基板側を前記半導体層の厚さ
    に相当する部分を残して研削することにより前記半導体
    層を形成する研削工程とを備えたことを特徴とする半導
    体基板の製造方法。
  14. 【請求項14】 請求項12または13に記載の半導体
    基板の製造方法において、 前記半導体層の表面を化学的機械的研磨法により研磨し
    て平坦化する研磨工程を設けたことを特徴とする半導体
    基板の製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003110096A (ja) * 2001-09-28 2003-04-11 Japan Fine Ceramics Center Soi基板およびその製造方法
JP2006210898A (ja) * 2004-12-28 2006-08-10 Shin Etsu Chem Co Ltd Soiウエーハの製造方法及びsoiウェーハ
JP2006210899A (ja) * 2004-12-28 2006-08-10 Shin Etsu Chem Co Ltd Soiウエーハの製造方法及びsoiウェーハ

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