JPH05206157A - バイポーラトランジスタとその製造方法およびバイポーラトランジスタとmosトランジスタとを搭載した半導体装置とその製造方法 - Google Patents

バイポーラトランジスタとその製造方法およびバイポーラトランジスタとmosトランジスタとを搭載した半導体装置とその製造方法

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JPH05206157A
JPH05206157A JP4034402A JP3440292A JPH05206157A JP H05206157 A JPH05206157 A JP H05206157A JP 4034402 A JP4034402 A JP 4034402A JP 3440292 A JP3440292 A JP 3440292A JP H05206157 A JPH05206157 A JP H05206157A
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Hiroyuki Miwa
浩之 三輪
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Sony Corp
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    • H01L21/02Manufacture or treatment of semiconductor devices or of parts thereof
    • H01L21/04Manufacture or treatment of semiconductor devices or of parts thereof the devices having potential barriers, e.g. a PN junction, depletion layer or carrier concentration layer
    • H01L21/18Manufacture or treatment of semiconductor devices or of parts thereof the devices having potential barriers, e.g. a PN junction, depletion layer or carrier concentration layer the devices having semiconductor bodies comprising elements of Group IV of the Periodic Table or AIIIBV compounds with or without impurities, e.g. doping materials

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、SOI基板にバックゲート型MO
Sトランジスタを形成することが可能なシリコン層に高
性能でかつ形成面積が小さいバイポーラトランジスタを
形成を可能にする。 【構成】 例えば薄膜SOI基板11のn形シリコン層12
の上層にp形ベース領域15を形成し、その上層にn+
ミッタ領域16を形成し、p形ベース領域15の両側または
一方側のn形シリコン層12の上層にp+ グラフトベース
領域17を設け、p形ベース領域15の下方の絶縁層18に、
p形ベース領域15に接続するn形コレクタ領域19を形成
し、この下方の絶縁層18にn形コレクタ領域19に接続す
るn+ コレクタ取り出し電極20を設けたものである。ま
た上記SOI基板11に上記バイポーラトランジスタ1
と、SOI基板の別のシリコン層をチャネルにしたバッ
クゲート型のMOSトランジスタ(図示せず)とを設け
た半導体装置(図示せず)である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、バイポーラトランジス
タとその製造方法およびバイポーラトランジスタとMO
Sトランジスタとを搭載した半導体装置とその製造方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】大規模集積回路は、より一層の大規模
化,高性能化が要求されている。その中で、低消費電力
で高集積化が可能なCMOSトランジスタと高速動作性
に優れたバイポーラトランジスタとを同一基板に搭載し
たBi−CMOSデバイスが提案されている。
【0003】ところが、ゲート長がサブハーフミクロン
程度に微細化された電界効果型MOSトランジスタ(以
下MOSFETと記す)では、短チャネル効果によるサ
ブスレッショールド特性の低下が問題となっている。そ
こでこの問題を解決するものとして、完全空乏型の薄膜
SOI構造のMOSトランジスタが提案されている。こ
の完全空乏型の薄膜SOI構造のMOSトランジスタ
は、SOI構造のシリコン薄膜の膜厚を空乏層の厚さ以
下に形成することによって、ドレイン電界をゲートに終
端させ、ソース領域に到達しないようにしている。この
ため、短チャネル効果によるサブスレッショールド特性
の低下が抑えられる。
【0004】さらに薄膜SOI構造のMOSFETで
は、反転層形成時のシリコン薄膜内のバンドの曲がりを
抑えて、キャリアの表面散乱を少なくしている。このた
め、キャリア移動度が大きくなる。特にSOI基板のシ
リコン薄膜をゲート電極で挟んだいわゆるダブルゲート
構造のMOSFETでは、SOI基板のシリコン薄膜に
形成した単一ゲート構造のMOSFETに比較して、ト
ランスコンダクタンスgmの値が大きくなる。
【0005】次にSOI基板のシリコン薄膜をゲート電
極で挟んだいわゆるダブルゲート構造のMOSFET
を、図9により説明する。図に示すように、基板111
上に酸化シリコンよりなる絶縁層112が形成されてい
る。この絶縁層112の上層にはシリコン薄膜113が
形成されている。このシリコン薄膜113にはチャネル
形成領域114が形成されている。このチャネル領域1
14の一方側にはソース領域115が形成されていて、
他方側にはドレイン領域116が形成されている。さら
にチャネル形成領域114の下方には、バックゲート絶
縁膜117を介してバックゲート電極118が形成され
ている。上記チャネル形成領域114の上方には、ゲー
ト絶縁膜119を介してゲート電極120が形成されて
いる。
【0006】上記ゲート電極120側の全面には絶縁膜
121が形成されている。上記ソース,ドレイン領域1
15,116上の絶縁膜121にはコンタクトホール1
22,123が設けられている。このコンタクトホール
122,123を通してソース,ドレイン領域115,
116に接続する電極124,125が形成されてい
る。上記の如くして、SOI基板のシリコン薄膜113
をバックゲート電極118とゲート電極120とで挟ん
だいわゆるダブルゲート構造のMOSFET110が形
成される。
【0007】上記MOSFET110とともに搭載可能
なバイポーラトランジスタを、図10の概略構成断面図
と図11のレイアウト図とにより説明する。図10に示
すように、SOI基板131は絶縁層132とn形シリ
コン薄膜133とで形成されている。このn形シリコン
薄膜133には素子分離領域134,135が形成され
ている。素子分離領域134側のn形シリコン薄膜13
3の上層には、酸化シリコン膜136が形成されてい
る。またn形シリコン薄膜133の上面には、上記酸化
シリコン膜136の一部分にオーバラップする状態にn
+ コレクタ電極137が設けられている。このn+ コレ
クタ電極137の素子分離領域134側の側壁にはサイ
ドウォール絶縁膜138が形成されている。
【0008】またn形シリコン薄膜133の素子分離領
域134側にはn+ エミッタ領域139が形成されてい
る。さらにn+ エミッタ領域139側で上記サイドウォ
ール絶縁膜138の下方のn形シリコン薄膜133に
は、p形ベース領域140が形成されている。さらに図
11に示すように、上記p形ベース領域140には、p
形ベースコンタクト部141,142が接続されてい
る。このp形ベースコンタクト部141,142は、当
該p形ベース領域140と同様のp形不純物を拡散した
拡散層により形成されている。また素子分離領域135
側のn形シリコン薄膜133がn形コレクタ領域143
になる。上記説明した如くに、横型npnバイポーラト
ランジスタ130が形成されている。
【0009】上記横型npnバイポーラトランジスタ1
30はSOI基板131のn形シリコン薄膜133に形
成されているので、前記図9で説明したMOSFET1
10と上記横型npnバイポーラトランジスタ130と
を同一SOI基板に搭載することが可能になる。
【0010】一方32GHz程度の最大しゃ断周波数を
有するnpnバイポーラトランジスタを形成するには、
例えば縦型npnバイポーラトランジスタを形成しなけ
ればならない。次にSOI基板を用いた縦型npnバイ
ポーラトランジスタの一例を、図12により説明する。
図に示すように、SOI基板151のn形シリコン薄膜
152には、素子分離領域153,154が設けられて
いる。またn形シリコン薄膜152の下層にはn+ 埋込
み拡散層155が形成されている。さらにn形シリコン
薄膜152の上層の一部分には、素子分離領域156が
設けられている。
【0011】上記素子分離領域153,156間のn形
シリコン薄膜152の上面にはp+ベース領域157が
+ エピタキシャルシリコン薄膜で形成されている。一
方素子分離領域156,154間のn形シリコン薄膜1
52の上層には、上記n+ 埋込み拡散層155に接続す
るn+ コレクタ取り出し領域158が形成されている。
上記p+ ベース領域157上にはp+ 多結晶シリコン膜
159が形成されている。
【0012】さらに上記p+ 多結晶シリコン膜159側
の全面には、第1の絶縁膜160が形成されている。p
+ ベース領域157上の第1の絶縁膜160には、コン
タクトホール161が設けられている。上記コンタクト
ホール161の側壁にはサイドウォール絶縁膜162が
形成されている。そしてサイドウォール絶縁膜162の
側壁に沿って、上記p+ ベース領域157に接続するn
+ エミッタ領域163が形成されている。またn+ コレ
クタ取り出し領域158上の第1の絶縁膜160には、
コンタクトホール164が設けられている。そしてコン
タクトホール164を介して、上記n+ コレクタ取り出
し領域158に接続するn+ コレクタ取り出し電極16
5が形成されている。
【0013】さらに上記n+ エミッタ領域163側の全
面には、第2の絶縁膜166が形成されている。さら
に、p+ 多結晶シリコン膜159上とn+ エミッタ領域
163上とn+ コレクタ取り出し領域158上との上記
第2の絶縁膜166には、コンタクトホール167,1
68,169が設けられている。そして各コンタクトホ
ール167,168,169を通して、p+ 多結晶シリ
コン膜159,n+ エミッタ領域163,n+ コレクタ
取り出し電極165にそれぞれに接続する状態に、ベー
ス電極170,エミッタ電極171,コレクタ電極17
2が形成されている。上記の如くに、縦型npnバイポ
ーラトランジスタ150が形成されている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記横
型npnバイポーラトランジスタでは、サイドウォール
絶縁膜の幅がベース領域の幅になる。このため、ベース
領域の幅が100nm以下になると直接にベース領域よ
りコンタクトが取れないので、ベース領域とのコンタク
トを、当該ベース領域より離して取ることが必要にな
る。このため、寄生容量が大きくなり電気的特性を低下
させる。またベース領域が大きくなるので、素子面積が
増大し、高集積化ができない。
【0015】また最大しゃ断周波数が例えば32GHz
程度の高周波数を有するバイポーラトランジスタを形成
するには、上記説明した縦型のnpnバイポーラトラン
ジスタを形成しなければならない。縦型npnバイポー
ラトランジスタでは、SOI基板のシリコン薄膜の膜厚
が1.0μm程度必要になる。このため、シリコン薄膜
の膜厚が、例えば0.15μm程度に形成される薄膜M
OSFETと上記縦型のnpnバイポーラトランジスタ
とを、同一のSOI基板のシリコン薄膜に搭載すること
は困難である。
【0016】本発明は、電気的特性と高集積化とに優れ
ているバイポーラトランジスタとその製造方法およびバ
イポーラトランジスタとMOSトランジスタとを搭載し
た半導体装置とその製造方法を提供することを目的とす
る。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するためになされたものである。すなわち、バイポー
ラトランジスタとしては、SOI基板のシリコン層の上
層にベース領域とエミッタ領域とが形成されていて、ベ
ース領域の下方におけるSOI基板の絶縁層中にコレク
タ領域とコレクタ取り出し電極とが形成されているもの
である。
【0018】上記バイポーラトランジスタの製造方法と
しては、シリコン基板に第1の絶縁層を形成した後、第
1の絶縁層にシリコン基板に達する溝を形成する。次い
で、溝の内部にコレクタ領域とコレクタ取り出し電極を
形成した後、コレクタ取り出し電極側の全面に第2の絶
縁層を形成して、SOI基板の絶縁層を形成する。続い
てシリコン基板の一部分を除去して、SOI基板のシリ
コン層を形成した後、シリコン層上に分離用パターンと
絶縁膜とを形成し、続いてエミッタコンタクト部を形成
する。次いで取り出し電極形成膜を成膜して、取り出し
電極形成膜より不純物を拡散することによりシリコン層
にベース領域とエミッタ領域とを形成する。その後取り
出し電極形成膜でエミッタ取り出し電極を形成する。
【0019】バイポーラトランジスタとMOSトランジ
スタとを搭載した半導体装置としては、上記説明したバ
イポーラトランジスタと、同一SOI基板に形成した第
2のシリコン層の上面にゲート絶縁膜を介して形成した
ゲート電極とゲート電極の両側の第2のシリコン層に形
成したソース・ドレイン領域とシリコン層の下面にバッ
クゲート絶縁膜を介して形成したバックゲート電極とで
構成されるMOSトランジスタとよりなるものである。
【0020】上記半導体装置の製造方法としては、MO
Sトランジスタ形成領域にバックゲート絶縁膜を形成
し、次いで全面に第1の絶縁層を形成した後、バイポー
ラトランジスタ形成領域上とMOSトランジスタ形成領
域上との第1の絶縁層に溝を形成する。次いでバイポー
ラトランジスタ形成領域側の溝内にコレクタ領域とコレ
クタ取り出し電極とを形成するとともに、MOSトラン
ジスタ形成領域側の溝内にバックゲート電極を形成し、
その後第1の絶縁層側の全面に第2の絶縁層を形成す
る。次いで、シリコン基板の一部分を除去して、SOI
基板の第1,第2のシリコン層を形成する。その後、第
1のシリコン層上に分離用パターンを形成するととも
に、第2のシリコン層上にゲート絶縁膜を形成する。さ
らに多結晶シリコン膜と絶縁膜とを形成し、続いてエミ
ッタ領域を形成する上方にエミッタコンタクト部を形成
する。次いで多結晶シリコン膜でゲート電極を形成す
る。その後エミッタコンタクト部の側壁にエミッタサイ
ドウォール絶縁膜を形成し、さらに全面に多結晶シリコ
ン膜を形成した後、第1のシリコン層にベース領域とエ
ミッタ領域とを形成するとともに、ゲート電極の両側の
第2のシリコン層にソース・ドレイン領域を形成する。
次いで多結晶シリコン膜でエミッタ取り出し電極を形成
するとともにゲート電極の両側にソース・ドレイン取り
出し電極を形成する。
【0021】
【作用】上記構成のバイポーラトランジスタは、縦型バ
イポーラトランジスタなので、最大しゃ断周波数が例え
ば32GHz程度の高周波数になる。またSOI基板の
絶縁層に設けた溝の内部にコレクタ領域とコレクタ取り
出し電極とを積層した状態に形成して、コレクタ取り出
し電極をコレクタ領域の裏面側より取り出したことによ
り、コレクタ領域の形成面積が小さくなる。さらにコレ
クタ領域の上面側にSOI基板のシリコン層を形成し、
このシリコン層にベース領域とグラフトベース領域とを
形成したことにより、ベース領域の取り出しがベース領
域の近くになる。このため、寄生容量が小さくなり電気
的特性が高まる。またベース領域が小さくなるので、バ
イポーラトランジスタの形成面積が縮小化される。
【0022】上記バイポーラトランジスタの製造方法で
は、SOI基板の絶縁層に複数の溝を形成して、一方の
溝の内部にコレクタ取り出し電極とコレクタ領域を形成
するとともに、他方の溝の内部にバックゲート電極を形
成した後、SOI基板のシリコン層を形成したことによ
り、バイポーラトランジスタ形成領域のシリコン層を厚
く形成する必要がなくなる。このため、シリコン層にM
OSトランジスタを形成することが可能になる。
【0023】上記半導体装置では、バイポーラトランジ
スタ形成領域のシリコン層が薄く形成されるので、その
シリコン層を挟んでゲート電極とバックゲート電極とを
形成する、いわゆるダブルゲート構造のMOSトランジ
スタの形成が可能になる。
【0024】上記半導体装置の製造方法では、SOI基
板の絶縁層に設けた溝の内部にコレクタ領域とコレクタ
取り出し電極とを積層した状態で形成したことにより、
SOI基板のシリコン層を厚く形成する必要がない。こ
のため、同一SOI基板のシリコン層に、高性能なMO
Sトランジスタが形成される。
【0025】
【実施例】本発明の実施例を図1の概略構成断面図によ
り説明する。図1に示すように、SOI基板として、例
えば薄膜SOI基板11を用いる。この薄膜SOI基板
11を構成する第1導電形(以下n形と記す)シリコン
層12には、素子分離領域13,14が形成されてい
る。この素子分離領域13,14間のn形シリコン層1
2の上層には第2導電形(以下p形と記す)ベース領域
15が形成されている。上記p形ベース領域15の上層
にはn+ エミッタ領域16が形成されている。またp形
ベース領域15の両側または一方側におけるn形シリコ
ン層12の上層には、p形ベース領域15に接続するp
+ グラフトベース領域17が形成されている。
【0026】さらにp形ベース領域15の下方における
薄膜SOI基板11を構成する絶縁層18中には、p形
ベース領域15に接続するn形コレクタ領域19が形成
されている。またn形コレクタ領域19の下方の絶縁層
18中には、n形コレクタ領域19に接続するn+ コレ
クタ取り出し電極20が形成されている。
【0027】また上記n形シリコン層12の上面の一部
には分離用パターン21が形成されている。この分離用
パターン21にオーバラップする状態で、上記素子分離
領域13,14側には、p+ グラフトベース17に接続
するp+ ベース取り出し電極22が形成されている。さ
らに各p+ ベース取り出し電極22上には、絶縁膜23
が形成されていて、n+ エミッタ領域16上の絶縁膜2
3にはエミッタコンタクト部24が形成されている。こ
のエミッタコンタクト部24の側壁には、エミッタサイ
ドウォール絶縁膜25が形成されている。さらにエミッ
タコンタクト部24には、n+ エミッタ領域16に接続
するn+ エミッタ取り出し電極26が形成されている。
上記の如くに、バイポーラトランジスタ1が構成されて
いる。なお、上記説明では、第1導電形をn形、第2導
電形をp形としたが、逆に第1導電形をp形、第2導電
形をn形としてもよい。
【0028】上記バイポーラトランジスタ1は、薄膜S
OI基板11の絶縁層18中にn形コレクタ領域19と
+ コレクタ取り出し電極20とを形成し、このn形コ
レクタ領域19に接続する状態に薄膜SOI基板11の
n形シリコン層12を形成したことにより、真性領域
(p形ベース領域15,n+ エミッタ領域16,n形コ
レクタ領域19)と最小限のコンタクト領域(p+ グラ
フトベース領域17)とにより構成される。このため、
バイポーラトランジスタ1の形成面積が小さくなる。ま
たバイポーラトランジスタ1の周囲が絶縁体(絶縁層1
8)でほぼ覆われているので、高性能化される。特にp
形ベース領域15とn+ エミッタ領域16との構造は、
従来の2層多結晶シリコン構造の縦型バイポーラトラン
ジスタと同様の構造なので、最大しゃ断周波数が高いレ
ベル(例えば32GHz程度)になる。
【0029】次に上記バイポーラトランジスタ1の製造
方法を、図2〜図4の製造工程図(その1)〜(その
3)により説明する。図2の(1)に示すように、第1
の工程を行う。この工程では、まず例えば通常のLOC
OS酸化法によって、第1導電形(以下n形と記す)シ
リコン基板31の表層に素子分離領域13,14を、例
えば200nmの厚さに形成する。
【0030】その後、例えば化学的気相成長法によっ
て、素子分離領域13,14側の全面に第1の絶縁層3
2を形成する。この第1の絶縁層32は、例えば窒化シ
リコンで形成する。その後レジストを塗布して表面が平
坦なレジスト膜(図示せず)を形成した後、上記レジス
ト膜と上記第1の絶縁層32の上層とをエッチバック処
理して、当該第1の絶縁層32の膜厚を、例えば300
nm〜400nmにするとともに、当該第1の絶縁層3
2の表面を平坦化する。続いて通常のホトリソグラフィ
ーとエッチングとによって、上記第1の絶縁層32の一
部分にn形シリコン基板31に達する溝33を形成す
る。上記エッチングは、シリコンに対する窒化シリコン
の選択比が大きいエッチング条件にて行う。
【0031】次いで第2の工程を行う。この工程では、
まず図2の(2)に示すように、例えば選択エピタキシ
ャル成長法によって、例えば上記第1の絶縁層32の厚
さが400nmの場合には、上記溝33の内部に、例え
ばn形シリコンエピタキシャル層34を300nm〜3
50nmの厚さに形成する。
【0032】続いて例えば化学的気相成長法によって、
上記溝33の内部と上記第1の絶縁層32の上面とに、
例えばn形の多結晶シリコン膜35を形成する。その後
レジストを塗布して表面が平坦なレジスト膜(図示せ
ず)を形成した後、エッチバック処理によって、上記レ
ジスト膜と上記多結晶シリコン膜35の2点鎖線で示す
部分とを除去して、溝33の内部に多結晶シリコン膜3
5よりなるn+ コレクタ取り出し電極20を形成する。
このn+ コレクタ取り出し電極20は、例えば50nm
〜100nmの厚さに形成される。なお、上記多結晶シ
リコン膜35は、成膜後に例えばイオン注入法によっ
て、n形の不純物〔例えばヒ素(As+ )〕を導入して
もよい。
【0033】その後図2の(3)に示すように、n+
レクタ取り出し電極20の抵抗を下げるために、n+
レクタ取り出し電極20上の溝33の内部に、例えばタ
ングステン(W)を選択成長させて、タングステン電極
36を形成する。この場合には、上記第1の絶縁層32
の厚さを厚くして、上記溝33の深さを深く形成する。
【0034】続いて例えば化学的気相成長法によって、
第1の絶縁層32側の全面に酸化シリコン膜よりなる第
2の絶縁層37を形成する。上記第1の絶縁層32と第
2の絶縁層37とによって絶縁層18が形成される。そ
の後、第2の絶縁層37の表面を平坦に研磨した後、通
常のウエハの貼り合わせ法によって、ベースウエハとし
て、例えば単結晶シリコンウエハ38を貼り合わせる。
【0035】次いで図3の(4)に示すように、第3の
工程で、例えば研削と研磨(通常のラッピング)によっ
て、素子分離領域13,14が表出するまで上記n形シ
リコン基板31の2点鎖線で示す部分を除去する。この
とき、素子分離領域13,14が研磨ストッパーにな
る。そして素子分離領域13,14間にn形シリコン層
12を形成する。このときのn形シリコン層12の厚さ
は、通常素子分離領域13,14の厚さのおよそ1/2
になる。なお上記図3の(4)に示す図は、上記図2の
(3)に示す図を反転した状態で示す。また図3の
(5)以降に示す図も、上記図2の(3)に示す図を反
転した状態で示す。
【0036】次いで図3の(5)に示すように、第4の
工程を行う。この工程では、まず、例えば通常の熱酸化
法によって、上記n形シリコン層12の表層に分離用絶
縁膜39を形成する。この分離用絶縁膜39は、例え
ば、酸化シリコン膜で形成する。その後通常のイオン注
入法によって、第2導電形の不純物として、例えばホウ
素(B+ )をn形シリコン層12の表層に導入する。そ
してp形リンクベース領域40を形成する。その後、通
常のホトリソグラフィーとエッチングとによって、上記
分離用絶縁膜39の2点鎖線で示す部分を除去して分離
用パターン41を形成する。なお、ホトリソグラフィー
時の不純物が分離用絶縁膜39に侵入するのを防ぐため
に、図示のように、分離用絶縁膜39上に多結晶シリコ
ン膜42を形成することも可能である。
【0037】続いて図3の(6)に示すように、第5の
工程を行う。この工程では、まず通常の化学的気相成長
法によって、分離用パターン41側の全面に多結晶シリ
コン膜43を形成する。続いて通常のイオン注入法によ
って、上記多結晶シリコン膜43に、p形の不純物とし
て、例えばホウ素(B+ )を導入する。そして、通常の
拡散処理によって、素子分離領域13,14のうちの一
方側または両方側におけるn形シリコン層12の上層に
+ グラフトベース領域17を形成する。
【0038】その後例えば、通常の化学的気相成長法に
よって、上記多結晶シリコン膜43の上面に酸化シリコ
ンよりなる絶縁膜44を形成する。次いで通常のホトリ
ソグラフィーとエッチングとによって、上記絶縁膜44
と多結晶シリコン膜43と分離用パターン41との2点
鎖線で示す部分を除去してエミッタコンタクト部24を
形成する。同時に上記多結晶シリコン膜43で上記n形
シリコン層12に接続するp+ ベース取り出し電極45
を形成する。
【0039】次いで図4の(7)に示すように、通常の
化学的気相成長法によって、上記エミッタコンタクト部
24の内壁を含む上記絶縁膜44側の全面に、酸化シリ
コンよりなるサイドウォール用絶縁膜46を形成する。
その後通常のエッチバック処理によって、上記サイドウ
ォール用絶縁膜46の2点鎖線で示す部分をエッチバッ
クして、エミッタコンタクト部24の側壁にエミッタサ
イドウォール絶縁膜25を形成する。
【0040】続いて図4の(8)に示すように、第6の
工程を行う。この工程では、例えば、通常の化学的気相
成長法によって、多結晶シリコン膜よりなる取り出し電
極形成膜47を形成する。次いで、例えば、通常のイオ
ン注入法によって、上記取り出し電極形成膜47中に、
p形の不純物として、例えばホウ素(B+ )を導入す
る。続いてアニール処理を行って、上記p形の不純物を
エミッタコンタクト部24の取り出し電極形成膜47よ
りn形シリコン層12の上層に拡散して、前記p+ グラ
フトベース領域17に接続するp形ベース領域15を形
成する。
【0041】その後、例えば、通常のイオン注入法によ
って、上記取り出し電極形成膜47中に、n形の不純物
として、例えばヒ素(As+ )を導入する。続いてアニ
ール処理を行って、上記n形の不純物をエミッタコンタ
クト部24の取り出し電極形成膜47より上記p形ベー
ス領域15の上層に拡散して、n+ エミッタ領域16を
形成する。
【0042】次いで、例えば、通常のホトリソグラフィ
ーとエッチングとによって、上記取り出し電極形成膜4
7の2点鎖線で示す部分を除去し、当該取り出し電極形
成膜47でn+ エミッタ取り出し電極26を形成する。
【0043】なお、上記取り出し電極形成膜47中の第
1導電形(例えばn形)の不純物と第2導電形(例えば
p形)の不純物とを、同一の拡散処理によって、同時に
n形シリコン層12に拡散して、上記p形ベース領域1
5とn+ エミッタ領域16とを形成することも可能であ
る。
【0044】その後図4の(9)に示すように、例え
ば、化学的気相成長法によって、酸化シリコンよりなる
層間絶縁膜50を形成する。さらに、ホトリソグラフィ
ーとエッチングとによって、p+ ベース取り出し電極4
5上とn+ エミッタ取り出し電極26上とにコンタクト
ホール51,52を形成した後、通常の金属電極の形成
方法によって、コンタクトホール51に、ベース電極
(図示せず)を形成するとともに、コンタクトホール5
2にエミッタ電極(図示せず)を形成する。
【0045】上記製造方法では、薄膜SOI基板11の
第1の絶縁層32中に、バイポーラトランジスタ1のn
形コレクタ領域19とn+ コレクタ取り出し電極20と
を形成した後、薄膜SOI基板11のn形シリコン層1
2を形成したので、n形シリコン層12の厚さを薄く形
成することが可能になる。上記説明では、第1導電形を
n形、第2導電形をp形として説明したが、逆に第1導
電形をp形、第2導電形をn形とすることも可能であ
る。
【0046】次に第2の実施例として、上記薄膜SOI
基板に上記バイポーラトランジスタ1とMOSトランジ
スタとを搭載した半導体装置を、図5の概略構成断面図
により説明する。なお、第1の実施例で説明したと同様
の構成部品には同一番号を付す。図に示すように、薄膜
SOI基板11には、上記第1の実施例で説明したバイ
ポーラトランジスタ1と以下に説明するMOSトランジ
スタ2とが搭載されている。上記バイポーラトランジス
タ1の構造は、上記第1の実施例で説明したと同様なの
で、ここでの説明は省略する。
【0047】次に上記MOSトランジスタ2の構造を説
明する。図に示すように、薄膜SOI基板11には、バ
イポーラトランジスタ1を形成したn形の第1のシリコ
ン層60(第1の実施例のシリコン層12に相当する)
に対して素子分離領域14を介した位置にn形の第2の
シリコン層61が形成されている。この第2のシリコン
層61の上面にはゲート絶縁膜62が形成されている。
このゲート絶縁膜62は、例えば、酸化シリコン膜より
なる。上記ゲート絶縁膜62の上面にはゲート電極63
が形成されている。このゲート電極63は、例えば、多
結晶シリコンで形成される。
【0048】また上記ゲート電極63の両側の上記第2
のシリコン層61には、第2導電形例えば、p+ のソー
ス・ドレイン領域64,65が形成されている。さらに
第2のシリコン層61の下面にはバックゲート絶縁膜6
6が形成されている。このバックゲート絶縁膜66は、
例えば、酸化シリコン膜よりなる。さらに上記薄膜SO
I基板11の絶縁層18中には、バックゲート絶縁膜6
6の下面に接続するバックゲート電極67が形成されて
いる。このように、MOSトランジスタ2は構成されて
いる。
【0049】上記の如くに、バイポーラトランジスタ1
とMOSトランジスタ2とを搭載した半導体装置3が形
成されている。なお上記説明では、第1導電形をn形、
第2導電形をp形として説明したが、逆に、第1導電形
をp形、第2導電形をn形とすることも可能である。
【0050】上記バイポーラトランジスタ1では、絶縁
層18にn形コレクタ領域19とn+ コレクタ取り出し
電極20とを形成することによって、薄膜SOI基板1
1の第1のシリコン層60の厚さを薄く形成することが
可能になる。このため、第2のシリコン層61も薄く形
成することが可能になるので、高性能なバックゲート構
造のMOSトランジスタ2を第2のシリコン層61に形
成することが可能になる。また第1の実施例で説明した
と同様に、バイポーラトランジスタ1の形成面積が小さ
くなる。またバイポーラトランジスタ1は、高性能な、
最大しゃ断周波数レベルの高いバイポーラトランジスタ
になる。
【0051】なお上記半導体装置3では、MOSトラン
ジスタ2をNMOSトランジスタで説明したが、PMO
Sトランジスタでも同様の構造を形成することが可能で
ある。またNMOSトランジスタの他にPMOSトラン
ジスタを同様にして設けて、CMOSトランジスタを構
成することにより、上記半導体装置3をBi−CMOS
デバイスとすることも可能である。
【0052】次に上記半導体装置3の製造方法を、図6
〜図8の製造工程図(その1)〜(その3)により説明
する。図6の(1)に示すように、第1の工程を行う。
この工程では、まず例えば通常のLOCOS酸化法によ
って、第1導電形(以下n形と記す)シリコン基板31
の表層に、バイポーラトランジスタ形成領域71とMO
Sトランジスタ形成領域72とを分離する素子分離領域
13,14,73を、例えば200nmの厚さに形成す
る。
【0053】次いで例えば、通常の熱酸化法によって、
n形シリコン基板31の表層に絶縁膜(74)を形成す
る。その後、ホトリソグラフィーとエッチングとによっ
て、バイポーラトランジスタ形成領域71上の絶縁膜
(74)を除去する。そしてMOSトランジスタ形成領
域72上の絶縁膜(74)がバックゲート絶縁膜66に
なる。
【0054】その後、例えば化学的気相成長法によっ
て、素子分離領域13,14,73側の全面に第1の絶
縁層32を形成する。この第1の絶縁層32は、例えば
窒化シリコンで形成する。その後レジストを塗布して表
面が平坦なレジスト膜(図示せず)を形成した後、上記
レジスト膜と上記第1の絶縁層32の上層とをエッチバ
ック処理して、当該第1の絶縁層32の膜厚を、例えば
300nm〜400nmにするとともに、当該第1の絶
縁層32の表面を平坦化する。
【0055】続いて通常のホトリソグラフィーとエッチ
ングとによって、上記第1の絶縁層32の一部分にn形
シリコン基板31に達する溝33,75を形成する。上
記エッチングは、酸化シリコンに対する窒化シリコンの
選択比が大きいエッチング条件にて行う。
【0056】次いで第2の工程を行う。この工程では、
まず図6の(2)に示すように、例えば選択エピタキシ
ャル成長法によって、例えば上記第1の絶縁層32の厚
さが400nmの場合には、上記溝33の内部に、例え
ばn形シリコンエピタキシャル層(34)を、例えば3
00nm〜350nmの厚さに形成する。このn形シリ
コンエピタキシャル層(34)がn形コレクタ領域19
になる。
【0057】続いて例えば化学的気相成長法によって、
上記溝33の内部と溝75の内部と上記第1の絶縁層3
2の上面とに、例えばn形の多結晶シリコン膜35を形
成する。その後レジストを塗布して表面が平坦なレジス
ト膜(図示せず)を形成した後、エッチバック処理によ
って、上記レジスト膜と上記多結晶シリコン膜35の2
点鎖線で示す部分を除去して、溝33の内部に多結晶シ
リコン膜35よりなるn+ コレクタ取り出し電極20を
形成するとともに溝75の内部に多結晶シリコン膜35
よりなるバックゲート電極67を形成する。上記n+
レクタ取り出し電極20は、例えば50nm〜100n
mの厚さに形成される。またバックゲート67は、例え
ば300nm〜400nmの厚さに形成される。なお、
上記多結晶シリコン膜35は、成膜後に例えばイオン注
入法によって、n形の不純物〔例えばヒ素(As+ )〕
を導入することによって、n形の多結晶シリコン膜にし
てもよい。
【0058】その後図6の(3)に示すように、n+
レクタ取り出し電極20やバックゲート電極67の抵抗
を下げるために、n+ コレクタ取り出し電極20上の溝
33の内部やバックゲート電極67上の溝75の内部
に、例えばタングステン(W)を選択成長させて、タン
グステン電極36,76を形成する。この場合には、上
記第1の絶縁層32の厚さを厚くして、上記溝33,7
5の深さを深く形成する。
【0059】続いて例えば化学的気相成長法によって、
第1の絶縁層32側の全面に酸化シリコン膜よりなる第
2の絶縁層37を形成する。上記第1の絶縁層32と第
2の絶縁層37とによって絶縁層18が形成される。そ
の後、第2の絶縁層37の表面を平坦に研磨した後、通
常のウエハの貼り合わせ法によって、ベースウエハとし
て、例えば単結晶シリコンウエハ38を貼り合わせる。
【0060】次いで図7の(4)に示すように、第3の
工程で、例えば研削と研磨(通常のラッピング)によっ
て、素子分離領域13,14,73が表出するまで上記
n形シリコン基板31の2点鎖線で示す部分を除去す
る。このとき、素子分離領域13,14,73が研磨ス
トッパーになる。そして素子分離領域13,14間に第
1のシリコン層60を形成するとともに素子分離領域1
4,73間に第2のシリコン層61を形成する。このと
きの第1,第2のシリコン層60,61の厚さは、素子
分離領域13,14,73の厚さのおよそ1/2にな
る。なお上記図7の(4)に示す図は、上記図6の
(3)に示す図を反転した状態で示す。また図7の
(5)以降に示す図も、上記図6の(3)に示す図を反
転した状態で示す。
【0061】次いで図7の(5)に示すように、第4の
工程を行う。この工程では、まず、例えば通常の熱酸化
法によって、上記第1,第2のシリコン層60,61の
各表層にゲート用絶縁膜77を形成する。続いて例え
ば、通常の化学的気相成長法によって、上記ゲート用絶
縁膜77側の全面に、多結晶シリコン膜でゲート電極を
形成する膜78を成膜する。次いで通常のイオン注入法
によって、p形の不純物として、例えばホウ素(B+
を第1のシリコン層60の表層のみに導入する。そして
p形リンクベース領域40を形成する。その後、通常の
ホトリソグラフィーとエッチングとによって、ゲート用
絶縁膜77の2点鎖線で示す部分とゲート電極を形成す
る膜78の2点鎖線で示す部分とを除去する。そして第
1のシリコン層60の上面の一部分に上記ゲート用絶縁
膜77で分離用パターン41を形成する。同時に第2の
シリコン層61を覆う状態に上記ゲート電極を形成する
膜78とゲート用絶縁膜77とでパターン79を形成す
る。
【0062】続いて図7の(6)に示すように、第5の
工程を行う。この工程では、まず通常の化学的気相成長
法によって、分離用パターン41側の全面に多結晶シリ
コン膜43を形成する。続いて通常のイオン注入法によ
って、上記多結晶シリコン膜43に、p形の不純物とし
て、例えばホウ素(B+ )を導入する。そして、通常の
拡散処理によって、素子分離領域13,14のうちの一
方側または両方側における第1のシリコン層60の上層
にp+ グラフトベース領域17を形成する。
【0063】その後例えば、通常の化学的気相成長法に
よって、上記多結晶シリコン膜43の上面に酸化シリコ
ンよりなる絶縁膜44を形成する。次いで通常のホトリ
ソグラフィーとエッチングとによって、上記絶縁膜44
と多結晶シリコン膜43とゲート電極を形成する膜78
と分離用パターン41との2点鎖線で示す部分を除去し
てエミッタコンタクト部24を形成する。同時に上記多
結晶シリコン膜43で上記第1のシリコン層60に接続
するp+ ベース取り出し電極45を上記絶縁膜44を載
せた状態に形成する。さらに多結晶シリコン膜43とゲ
ート電極を形成する膜78とでゲート電極63を形成す
るとともに、上記ゲート用絶縁膜77でゲート絶縁膜6
2を形成する。
【0064】次いで図8の(7)に示すように、通常の
化学的気相成長法によって、上記エミッタコンタクト部
24の内壁を含む上記絶縁膜44側の全面に、酸化シリ
コンよりなるサイドウォール用絶縁膜46を形成する。
その後通常のエッチバック処理によって、上記サイドウ
ォール用絶縁膜46をエッチバックして、エミッタコン
タクト部24の側壁にエミッタサイドウォール絶縁膜2
5を形成するとともに、ゲート電極63の側壁にゲート
サイドウォール絶縁膜80を形成する。なお、MOSト
ランジスタ2をLDD構造に形成する場合には、サイド
ウォール用絶縁膜46を成膜する前に、ゲート電極63
の両側の第2のシリコン層61にLDDを形成するため
のイオン注入を行う。
【0065】続いて図8の(8)に示すように、第6の
工程を行う。この工程では、例えば、通常の化学的気相
成長法によって、絶縁膜44側の全面に多結晶シリコン
膜よりなる取り出し電極形成膜47を形成する。次い
で、例えば、通常のイオン注入法によって、上記取り出
し電極形成膜47中に、p形の不純物として、例えばホ
ウ素(B+ )を導入する。続いてアニール処理を行っ
て、エミッタコンタクト部24の取り出し電極形成膜4
7より第1のシリコン層60の上層に上記p形の不純物
を拡散して、前記p+ グラフトベース領域17に接続す
るp形ベース領域15を形成するとともに、ゲート電極
63の両側における第2のシリコン層61にp+ ソース
・ドレイン領域64,65を形成する。
【0066】その後、例えば、通常のイオン注入法によ
って、上記エミッタを形成する領域上の取り出し電極形
成膜47中に、n形の不純物として、例えばヒ素(As
+ )を導入する。続いてアニール処理を行って、上記n
形の不純物をエミッタコンタクト部24の取り出し電極
形成膜47より上記p形ベース領域15の上層に拡散し
て、n+ エミッタ領域16を形成する。またイオン注入
法によって、p+ ソース・ドレイン領域64,65上の
上記取り出し電極形成膜47中に、p形の不純物とし
て、例えばホウ素(B+ )を導入する。
【0067】次いで、例えば、通常のホトリソグラフィ
ーとエッチングとによって、上記取り出し電極形成膜4
7の2点鎖線で示す部分を除去し、当該取り出し電極形
成膜47でn+ エミッタ取り出し電極26を形成すると
ともに、ゲート電極63の両側に各p+ ソース・ドレイ
ン領域64,65に接続するp+ ソース・ドレイン取り
出し電極81,82を形成する。
【0068】上記の如くして、バイポーラトランジスタ
1とMOSトランジスタ2とが形成される。なお、上記
取り出し電極形成膜47中の第1導電形(例えばn形)
の不純物と第2導電形(例えばp形)の不純物とを、同
一の拡散処理によって、同時に第1のシリコン層60に
拡散して、上記p形ベース領域15とn+ エミッタ領域
16とを形成することも可能である。
【0069】その後図8の(9)に示すように、例え
ば、化学的気相成長法によって、酸化シリコンよりなる
層間絶縁膜50を形成する。さらに、ホトリソグラフィ
ーとエッチングとによって、p+ ベース取り出し電極4
5上とn+ エミッタ取り出し電極26上とにコンタクト
ホール51,52を形成する。それとともにp+ ソース
・ドレイン取り出し電極81,82上とゲート電極63
上とにコンタクトホール83,84,(図示せず)を形
成する。その後、通常の金属電極の形成方法によって、
コンタクトホール51にベース電極(図示せず)を形成
し、コンタクトホール52にエミッタ電極(図示せず)
を形成する。それとともに、コンタクトホール83,8
4にソース・ドレイン電極(図示せず)を形成し、かつ
コンタクトホール(図示せず)にゲート電極(図示せ
ず)を形成する。
【0070】上記製造方法では、薄膜SOI基板11の
第1の絶縁層32中に、バイポーラトランジスタ1のn
形コレクタ領域19とn+ コレクタ取り出し電極20と
を形成するとともに、MOSトランジスタ2のバックゲ
ート電極67を形成した後、薄膜SOI基板11の各第
1,第2のシリコン層60,61を形成したので、各第
1,第2のシリコン層60,61の厚さを薄く形成する
ことが可能になる。上記説明では、第1導電形をn形、
第2導電形をp形として説明したが、逆に第1導電形を
p形、第2導電形をn形とすることも可能である。
【0071】なお上記製造では、MOSトランジスタ2
はNMOSトランジスタを例にして説明したが、PMO
Sトランジスタでも同様にして形成することが可能であ
る。またNMOSトランジスタの他にPMOSトランジ
スタを同様にして設けて、CMOSトランジスタを形成
することにより、Bi−CMOSデバイスを構成するこ
とも可能である。
【0072】
【発明の効果】以上、説明したように、請求項1の発明
によれば、バイポーラトランジスタのエミッタ領域とベ
ース領域との下方のSOI基板の絶縁層にコレクタ領域
とコレクタ取り出し電極とを形成したので、縦型バイポ
ーラトランジスタの形成が可能になる。このため、バイ
ポーラトランジスタの特性として、例えばしゃ断周波数
が高レベルになるので、トランジスタ性能の向上が図れ
る。またSOI基板にバイポーラトランジスタを形成し
たので、バイポーラトランジスタの周囲は絶縁体にほぼ
囲まれる。このため、バイポーラトランジスタの高性能
化が図れる。請求項2の発明によれば、SOI基板を形
成する際に、絶縁層に溝を形成してその溝内にコレクタ
領域を形成し、そのコレクタ領域上にシリコン層を形成
したので、シリコン層にベース領域とエミッタ領域とを
形成することによって、SOI基板に、高性能な縦型バ
イポーラトランジスタを形成することが可能になる。
【0073】請求項3の発明によれば、SOI基板に高
性能なバイポーラトランジスタバックゲート型のMOS
トランジスタとを搭載するこが可能なので、例えば高性
能なBi−CMOSデバイスを構成することが可能にな
る。請求項4の発明によれば、薄膜SOI基板を形成す
る際に、絶縁層に溝を形成して、この一方の溝の内部に
コレクタ領域とコレクタ取り出し電極とを形成し、他方
の溝の内部にバックゲート電極を形成した後に、各溝上
にシリコン層を形成したので、同一SOI基板に、縦型
バイポーラトランジスタとバックゲート型のMOSトラ
ンジスタとをほぼ同一プロセスによって形成することが
可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施例の概略構成断面図である。
【図2】第1の実施例の製造工程図(その1)である。
【図3】第1の実施例の製造工程図(その2)である。
【図4】第1の実施例の製造工程図(その3)である。
【図5】第2の実施例の概略構成断面図である。
【図6】第2の実施例の製造工程図(その1)である。
【図7】第2の実施例の製造工程図(その2)である。
【図8】第2の実施例の製造工程図(その3)である。
【図9】従来のMOSFETの概略構成断面図である。
【図10】従来の横型npnバイポーラトランジスタの
概略構成断面図である。
【図11】図10のレイアウト図である。
【図12】従来の縦型npnバイポーラトランジスタの
概略構成断面図である。
【符号の説明】
1 バイポーラトランジスタ 2 MOSトラン
ジスタ 3 半導体装置 11 薄膜SOI基板 12 n形シリコ
ン層 13 素子分離領域 14 素子分離領
域 15 p形ベース領域 16 n+ エミッ
タ領域 17 p+ グラフトベース領域 18 絶縁層 19 n形コレクタ領域 20 n+ コレク
タ取り出し電極 21 分離用パターン 22 p+ ベース
取り出し電極 23 絶縁膜 24 エミッタコ
ンタクト部 25 エミッタサイドウォール絶縁膜 26 n+ エミッタ取り出し電極 31 n形シリコン基板 32 第1の絶縁層 33 溝 37 第2の絶縁層 41 分離用パターン 43 多結晶シリコン膜 44 絶縁膜 47 取り出し電極形成膜 60 第1のシリコン層 61 第2のシリコン層 62 ゲート絶縁膜 63 ゲート電極 64 p+ ソース・ドレイン領域 65 p+ ソース・ドレイン領域 66 バックゲート絶縁膜 67 バックゲート電極 71 バイポーラトランジスタ形成領域 72 MOSトランジスタ形成領域 73 素子分離領域 75 溝 77 ゲート用絶縁膜 78 ゲート電極を形成する膜 81 p+ ソース・ドレイン取り出し電極 82 p+ ソース・ドレイン取り出し電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 27/12 Z 8728−4M 29/784 9056−4M H01L 29/78 311 G

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁層とシリコン層とを積層してなるS
    OI基板のシリコン層の上層に形成したベース領域と、 前記ベース領域の上層に形成したエミッタ領域と、 前記ベース領域の両側または一方側の前記シリコン層の
    上層に、当該ベース領域に接続する状態に形成したグラ
    フトベース領域と、 前記ベース領域の下方における前記SOI基板の絶縁層
    中に、当該ベース領域に接続する状態に形成したコレク
    タ領域と、 前記コレクタ領域の下方の前記絶縁層中に、前記コレク
    タ領域に接続する状態に形成したコレクタ取り出し電極
    とよりなることを特徴とするバイポーラトランジスタ。
  2. 【請求項2】 シリコン基板の表層に素子分離領域を形
    成した後、素子分離領域側の当該シリコン基板の全面に
    第1の絶縁層を形成し、次いで前記第1の絶縁層に前記
    シリコン基板に達する溝を形成する第1の工程と、 前記溝の内部に前記シリコン基板に接続するコレクタ領
    域を形成し、次いで当該溝の内部に前記コレクタ領域に
    接続するコレクタ取り出し電極を形成した後、前記コレ
    クタ取り出し電極側の全面に第2の絶縁層を形成する第
    2の工程と、 前記素子分離領域が表出する状態になるまで前記シリコ
    ン基板を除去して、前記素子分離領域間の当該シリコン
    基板でシリコン層を形成する第3の工程と、 前記コレクタ領域の上方における前記シリコン層上の一
    部分に分離用パターンを形成する第4の工程と、 前記分離用パターン側の全面に多結晶シリコン膜と絶縁
    膜とを形成し、次いで前記両方またはいずれか一方の素
    子分離領域側における前記シリコン層の上層にグラフト
    ベース領域を形成し、続いてエミッタ領域を形成する領
    域上の当該絶縁膜と多結晶シリコン膜と分離用パターン
    とを除去してエミッタコンタクト部を形成する第5の工
    程と、 前記エミッタコンタクト部の側壁にエミッタサイドウォ
    ール絶縁膜を形成し、続いて当該エミッタコンタクト部
    に取り出し電極形成膜を成膜した後、前記取り出し電極
    形成膜より不純物を拡散して前記シリコン層の上層に前
    記グラフトベース領域に接続するベース領域を形成する
    とともに当該ベース領域の上層にエミッタ領域を形成し
    た後、前記取り出し電極形成膜でエミッタ取り出し電極
    を形成する第6の工程とよりなることを特徴とするバイ
    ポーラトランジスタの製造方法。
  3. 【請求項3】 バイポーラトランジスタと当該バイポー
    ラトランジスタを形成したSOI基板に搭載したMOS
    トランジスタとよりなる半導体装置であって、 前記バイポーラトランジスタは、 SOI基板の第1のシリコン層の上層に形成したベース
    領域と、 前記ベース領域の上層に形成したエミッタ領域と、 前記ベース領域の両側または一方側の前記第1のシリコ
    ン層の上層に、当該ベース領域に接続する状態に形成し
    たグラフトベース領域と、 前記ベース領域の下方における前記SOI基板の絶縁層
    中に、当該ベース領域に接続する状態に形成したコレク
    タ領域と、 前記コレクタ領域の下方の前記絶縁層中に、前記コレク
    タ領域に接続する状態に形成したコレクタ取り出し電極
    とよりなり、 前記MOSトランジスタは、 前記SOI基板の第2のシリコン層の上面に形成したゲ
    ート絶縁膜と、 前記ゲート絶縁膜の上面に形成したゲート電極と、 前記ゲート電極の両側の前記シリコン層に形成したソー
    ス・ドレイン領域と、 前記第2のシリコン層の下面に接続する状態に形成した
    バックゲート絶縁膜と、 前記ゲート電極の下方における前記SOI基板の絶縁層
    中に、当該バックゲート絶縁膜の下面に接続する状態に
    形成したバックゲート電極とよりなることを特徴とする
    バイポーラトランジスタとMOSトランジスタとを搭載
    した半導体装置。
  4. 【請求項4】 シリコン基板の表層に、バイポーラトラ
    ンジスタ形成領域とMOSトランジスタ形成領域とを分
    離する素子分離領域を形成した後、当該MOSトランジ
    スタ形成領域における当該シリコン基板の全面にバック
    ゲート絶縁膜を形成し、次いで前記素子分離領域側の全
    面に第1の絶縁層を形成した後、前記バイポーラトラン
    ジスタ形成領域上と前記MOSトランジスタ形成領域上
    とにおける前記第1の絶縁層に前記シリコン基板に達す
    る溝を形成する第1の工程と、 前記バイポーラトランジスタ形成領域側の溝の内部に前
    記シリコン基板に接続するコレクタ領域を形成し、次い
    で前記溝の内部に前記コレクタ領域に接続するコレクタ
    取り出し電極を形成するとともに、前記MOSトランジ
    スタ形成領域側の溝の内部にバックゲートを形成し、そ
    の後前記第1の絶縁層側の全面に第2の絶縁層を形成す
    る第2の工程と、 前記素子分離領域が表出する状態になるまで前記シリコ
    ン基板を除去して、前記各素子分離領域間の当該シリコ
    ン基板で第1のシリコン層と第2のシリコン層とを形成
    する第3の工程と、 前記コレクタ領域の上方における前記第1のシリコン層
    上の一部分に分離用パターンを形成し、かつ前記第2の
    シリコン層の上面にゲート用絶縁膜を形成した後にゲー
    ト電極を形成する膜を成膜する第4の工程と、 前記分離用パターン側の全面に多結晶シリコン膜と絶縁
    膜とを形成し、次いで前記第1のシリコン層の両方また
    は一方の素子分離領域側における当該第1のシリコン層
    の上層にグラフトベース領域を形成し、続いてエミッタ
    領域を形成する上方の当該絶縁膜と多結晶シリコン膜と
    分離用パターンとを除去してエミッタコンタクト部を形
    成するとともに前記多結晶シリコン膜でベース取り出し
    電極を形成し、かつ前記多結晶シリコン膜と前記ゲート
    電極を形成する膜とでゲート電極を形成するとともに前
    記ゲート用絶縁膜でゲート絶縁膜を形成する第5の工程
    と、 前記エミッタコンタクト部の側壁にエミッタサイドウォ
    ール絶縁膜を形成した後、前記絶縁膜側の全面に取り出
    し電極形成膜を形成し、次いで前記第1のシリコン層の
    上層に前記グラフトベース領域に接続するベース領域を
    形成し、かつ前記ベース領域の上層にエミッタ領域を形
    成するとともに、前記ゲート電極の両側における第2の
    シリコン層にソース・ドレイン領域を形成し、その後前
    記取り出し電極形成膜で前記エミッタコンタクト部にエ
    ミッタ取り出し電極を形成するとともに前記ゲート電極
    の両側に前記各ソース・ドレイン領域に接続するソース
    ・ドレイン取り出し電極を形成する第6の工程とよりな
    ることを特徴とするバイポーラトランジスタとMOSト
    ランジスタとを搭載した半導体装置の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6563266B2 (en) 2000-11-22 2003-05-13 Boe-Hydis Technology Co., Ltd. AC type plasma display panel for back light of liquid crystal display device
CN102592998A (zh) * 2012-03-22 2012-07-18 中国科学院上海微系统与信息技术研究所 一种基于SOI的纵向SiGe双极晶体管及其制备方法

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CN102592998A (zh) * 2012-03-22 2012-07-18 中国科学院上海微系统与信息技术研究所 一种基于SOI的纵向SiGe双极晶体管及其制备方法

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