JP2000178897A - 剥離紙アンダーコート用ラテックス - Google Patents

剥離紙アンダーコート用ラテックス

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JP2000178897A
JP2000178897A JP10356498A JP35649898A JP2000178897A JP 2000178897 A JP2000178897 A JP 2000178897A JP 10356498 A JP10356498 A JP 10356498A JP 35649898 A JP35649898 A JP 35649898A JP 2000178897 A JP2000178897 A JP 2000178897A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ポリエチレンラミネートが不要で、直接シリ
コーン溶液を塗工でき、シリコーン密着性良好で、優れ
た剥離性を有し、しかも回収再利用できる剥離紙アンダ
ーコート用ラテックスを提供する 【解決手段】 エチレン性不飽和カルボン酸単量体と共
役ジエン系単量体とを含む単量体を乳化重合して得ら
れ、そのゲル分が80%以上であるラテックスであっ
て、該ラテックスを乳化重合する際メルカプト基を有す
る化合物が全ラジカル重合性モノマー100重量部に対
して0.3重量部以下である剥離紙アンダーコート用ラ
テックス。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、剥離紙アンダーコ
ート用ラテックスに関するものである。詳しくは、主と
して商品や商品容器の表面に貼合される粘着ラベル、粘
着シール及び包装容器の梱包等に用いられる粘着テープ
の剥離紙アンダーコートに用いられるラテックスに関す
るものである。さらに詳しくは、特に溶剤バリヤー性に
優れ、原紙上にポリエチレンをラミネートする必要がな
く、直接シリコーンなどの剥離剤を塗工し、製造できる
再利用可能な剥離紙アンダーコート材に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、剥離紙はラベル、シール、テー
プ等の剥離性を良好にするため、剥離剤または離型剤が
基材の表面に塗工されている。例えばシリコーン樹脂を
トルエン等の有機溶剤に溶解した溶液を塗布して剥離層
が形成されている。その剥離紙の基材としては、ポリエ
チレンラミネートタイプ、グラシンタイプ、スーパーカ
レンダードタイプ及びクレーコートタイプ等の紙が知ら
れている。
【0003】これらの基材の中で、一般的にはポリエチ
レンラミネートタイプが挙げられ、これは木材パルプを
主原料とする上質紙、片艶紙及びクラフト紙等の表面
に、押出し加工方式により厚さ10〜25ミクロン程度
のポリエチレンフィルム層を形成させたものである。ポ
リエチレンラミネートの目的は、剥離剤のシリコーン塗
工液の浸透を極力抑制し、剥離性を最大限に発揮させる
ことである。しかし、このポリエチレンをラミネートす
る方法で製造された剥離紙は、ポリエチレンが強固な連
続皮膜を形成し、かつそれが水に不溶のため、この剥離
紙を回収し、製紙工程で再生利用することが極めて困難
で、今日産業廃棄物処理上の大きな問題となってきてい
る。
【0004】これに対し、極度に叩解されたパルプを原
料とするグラシン紙等を原紙として用い、これにポリエ
チレンをラミネートすることなく直接シリコーンの有機
溶剤溶液を塗工する方法が試みられている。しかし、こ
のような原紙は、原料となるパルプを極度に叩解して用
い、さらにカレンダー処理等により繊維間結合を強固に
しているため、水中で容易に分散しないという欠点を有
している。さらに、たとえ機械力の強化及び化学的処理
の導入等により水中で分散できたとしても、叩解処理の
強化により繊維が著しく損傷しているため、一般の紙の
原料として再利用することは困難である。
【0005】また、機械的に加圧して緻密化したスーパ
ーカレンダードクラフトタイプの基材においても、なお
微小な空隙を完全に封鎖することはできず、さらにシリ
コーンを溶解した有機溶剤溶液が接触すると同時に基材
の膨潤が生じ、ポリエチレンをラミネートする場合に匹
敵するような優れたシリコーン有機溶剤溶液の浸透を遮
断(以下溶剤バリヤー性と記す)することは困難であ
る。
【0006】一方、特公平1−35959号公報や特開
平4−23876号公報には、ポリエチレンをラミネー
トすることなく、直接シリコーン溶液を塗工して得られ
る剥離紙のための基材として、原紙表面に無機顔料及び
有機接着剤を主成分とする塗料を塗工して下塗り層を形
成するクレーコートタイプ基材が開示されている。この
ような基材においては、原紙中の微小な空隙(以下ピン
ホールと記す)を下塗り層が被覆し、これを目止めする
効果は認められる。しかし下塗り層の顔料相互の間に微
小な空隙が無数に存在し、さらに微細な連続孔をとおし
てシリコーンの有機溶剤溶液が原紙中に浸透する。この
ため、ポリエチレンでラミネートする方法に比べ高価な
シリコーンを多量に塗工しなければならない。
【0007】また、特開平8−144198号公報、特
開平10−131094号公報には剥離剤のシリコーン
有機溶剤溶液に対するバリヤー性が良好な樹脂組成物が
開示されている。樹脂組成物のバリヤー性は向上するも
のの、シリコーンとの密着については更なる改良が求め
られていた。上記の理由から、ポリエチレンラミネート
紙に匹敵する優れた溶剤バリヤー性を有し、且つシリコ
ーンの密着性も良好で、リサイクル性を有する剥離紙ア
ンダーコート用ラテックスが強く求められている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ポリエチレ
ンラミネートを必要とせず、直接シリコーンなどの有機
溶剤溶液を塗工することができ、シリコーン密着性も良
好で、かつ優れた剥離性を有し、使用済剥離紙を回収
し、製紙工程で再利用することができる剥離紙アンダー
コート用ラテックスを提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、エチレ
ン性不飽和カルボン酸単量体と共役ジエン系単量体とを
含む単量体を乳化重合して得られ、そのゲル分が80%
以上であるラテックスであって、該ラテックスを乳化重
合する際メルカプト基を有する化合物が全ラジカル重合
性モノマー100重量部に対して0.3重量部以下であ
ることを特徴とする剥離紙アンダーコート用ラテックス
である。
【0010】以下、本発明を更に詳細に説明する。本発
明において用いられるラテックスは、エチレン性不飽和
カルボン酸単量体と共役ジエン系単量体とを含む単量体
を共重合して得られるものである。本発明のラテックス
共重合体のゲル分は溶剤バリヤー性の観点から80%以
上が好ましく、最も好ましくは90%以上である。
【0011】本発明で用いられる、エチレン性不飽和カ
ルボン酸単量体としては例えば、イタコン酸、アクリル
酸、メタクリル酸、フマール酸、マレイン酸などが挙げ
られる。また、共役ジエン系単量体としては例えば、
1,3−ブタジエン、1,3−イソプレン、2−クロロ
−1,3ブタジエン、クロロプレンなどが挙げられる。
好ましくは1,3−ブタジエンである。
【0012】これら上記の二つの単量体に加えて、本発
明のラテックスとして要求される様々な品質・物性を付
与するためにこれら以外の単量体成分を使用することが
できる。それらの単量体としては例えば、スチレンを代
表とする芳香族ビニル類、アクリロニトリル、メタクリ
ロニトリルなどのシアン化ビニル類、アクリル酸エチ
ル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2エチルヘキシル、
メタクリル酸メチル、メタクリル酸ブチルなどの(メ
タ)アクリル酸エステル類がある。好ましくはスチレン
である。さらに、水酸基、アミド基、アミノ基、メチロ
ール基、グリシジル基、スルホン酸基、リン酸基などの
官能基を有する各種のビニル系単量体も所望に応じて使
用できる。
【0013】本発明において用いられるラテックスの単
量体成分の好ましい構成は、エチレン性不飽和カルボン
酸単量体0.5〜10重量%、共役ジエン系単量体10
〜70重量%、芳香族ビニル系単量体10〜79.5重
量%およびこれらと共重合可能なビニル系単量体0〜5
0重量%である。エチレン性不飽和カルボン酸単量体の
より好ましい割合は0.5〜5%である。また、共役ジ
エン系単量体のより好ましい割合は15〜65重量%で
ある。
【0014】本発明において用いられるラテックスは、
公知の乳化重合法によって得られる。乳化重合の方法に
関しては特に制限はなく、従来公知の方法で、水性媒体
中で前記の単量体、連鎖移動剤と界面活性剤、ラジカル
重合開始剤と、必要に応じて用いられる他の添加剤成分
を基本構成成分とする分散系において、単量体を重合さ
せて合成樹脂の粒子の水性分散液、すなわちラテックス
を製造する方法である。そして、重合に際しては、単量
体組成を全重合過程で均一にする方法や重合過程で逐
次、あるいは連続的に変化させることによって生成する
ラテックス粒子の形態的な組成変化を与える方法など所
望に応じてさまざまな方法が利用できる。
【0015】但し本発明において、乳化重合の際にメル
カプト基を有する化合物は全ラジカル重合性単量体10
0重量部に対して、0.3重量部以下である。メルカプ
ト基を有する化合物の使用量は0.3重量部以下がシリ
コーンとの密着性の点から好ましく、最も好ましくは
0.2重量部以下である。このラテックス中の固形分濃
度は40〜60重量%の範囲で選ばれ,また、その平均
粒子径は40〜400nmの範囲にあることが望まし
く、50〜200nmの範囲にあるのがさらに好まし
い。平均粒子径はシードラテックスや界面活性剤の使用
割合などによって調整することができ、一般にその使用
割合を高くするほど生成共重合体ラテックスの平均粒子
径は小さくなる傾向がある。シードラテックスの重合
は、本発明のラテックスの重合に先だって同一反応容器
で行っても、異なる反応容器で重合したシードラテック
スを用いても良い。
【0016】本発明のTgは−40〜30℃が好まし
い。−40℃以上で溶剤バリヤー性に問題なく、30℃
以下でラテックスの成膜に問題ない。更に好ましくは−
40〜20℃である。連鎖移動剤は合成樹脂の分子量や
ゲル生成量を調整するために汎用的に用いられる。例え
ば、n−ヘキシルメルカプタン、n−オクチルメルカプ
タン、n−ドデシルメルカプタン、t−ドデシルメルカ
プタン、チオグリコール酸などのメルカプタン類やα−
メチルスチレンダイマーなど通常の乳化重合で使用可能
なものを全て使用できる。
【0017】界面活性剤としては、例えば脂肪族セッケ
ン、ロジン酸セッケン、アルキルスルホン酸塩、ジアル
キルアリールスルホン酸塩、アルキルスルホコハク酸
塩、ポリオキシエチレンアルキル硫酸塩、ポリオキシエ
チレンアルキルアリール硫酸塩などのアニオン性界面活
性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキ
シエチレンアルキルアリールエーテル、ポリオキシエチ
レンオキシプロピレンブロックコポリマーなどのノニオ
ン性界面活性剤が挙げられる。これらのほかに親水基と
親油基を有する界面活性剤の化学構造式の中にエチレン
性二重結合を導入した、いわゆる反応性界面活性剤を用
いても良い。
【0018】ラジカル重合開始剤は、熱または還元性物
質の存在下ラジカル分解して単量体の付加重合を開始さ
せるものであり、無機系開始剤および有機系開始剤のい
ずれも使用できる。このようなものとしては、例えば水
溶性又は油溶性のペルオキソ二硫酸塩、過酸化物、アゾ
ビス化合物等、具体的にはペルオキソ二硫酸カリウム、
ペルオキソ二硫酸ナトリウム、ペルオキソ二硫酸アンモ
ニウム、過酸化水素、t−ブチルヒドロペルオキシド、
過酸化ベンゾイル、2,2−アゾビスブチロニトリル、
クメンハイドロパーオキサイドなどがあり、また他に、
POLYMERHANDBOOK(3rd. edit
ion)、J.BrandrupおよびE.H.Imm
ergut著、John Willy & Sons刊
(1989)に記載されている化合物が挙げられる。ま
た、酸性亜硫酸ナトリウム、アスコルビン酸やその塩、
エリソルビン酸やその塩、ロンガリットなどの還元剤を
重合開始剤に組み合わせて用いる、いわゆるレドックス
重合法を採用することもできる。これらの中で特にペル
オキソ二硫酸塩が重合開始剤として好適である。この重
合開始剤の使用量は、全単量体の重量に基づき、通常
0.1〜5.0重量%の範囲から、好ましくは0.2〜
3.0重量%の範囲から選ばれる。
【0019】この乳化重合における重合温度は、通常6
0〜100℃の範囲で選ばれるが、前記レドックス重合
法等により、より低い温度で重合を行っても良い。ま
た、第1段での重合温度と第2段での重合温度は同じで
も異なっていても良い。本発明で使用するラテックスに
おいては、必要に応じ各種重合調整剤を添加することが
できる。例えば、pH調整剤として、水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム、水酸化アンモニウム、炭酸水素ナ
トリウム、炭酸ナトリウム、リン酸水素二ナトリウムな
どのpH調整剤を添加することができる。
【0020】また、エチレンジアミン四酢酸ナトリウム
などの各種キレート剤なども重合調整剤として添加する
こともできる。また、本発明において必要に応じて顔料
を配合しても良い。顔料としては、特に制約はなく、無
機または有機の顔料が適宜使用できる。例えばマグネシ
ウム、カルシウム、亜鉛、バリウム、チタン、アルミニ
ウム、アンチモン、鉛等の各種金属酸化物、水酸化物、
硫化物、炭酸塩、硫酸塩または珪酸塩化合物やポリスチ
レン、ポリチレン、ポリ塩化ビニル等の個体高分子微粉
末等が挙げられる。具体的には炭酸カルシウム、カオリ
ン、タルク、二酸化チタン、水酸化アルミニウムシリ
カ、石膏、バライト粉、アルミナホワイト、サチンホワ
イト等無機顔料が挙げられる。
【0021】更には必要に応じて、アクリル系ラテック
ス、スチレンアクリル系ラテックス、ウレタンエマルジ
ョン、酢ビエマルジョン、エチレン酢ビエマルジョン、
ポリビニルアルコール等を配合しても良い。これらラテ
ックス、エマルジョンを作製する際も、メルカプト基を
有する化合物は0.3重量部以下であることが好まし
い。メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシ
エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等のセ
ルロース誘導体、デキストリン、酸化処理澱粉、架橋澱
粉、澱粉エステル、グラフトコポリマー澱粉等の澱粉誘
導体等の各種水溶性天然高分子類、さらには増粘剤、消
泡剤、濡れ剤、レベリング剤、成膜助剤、可塑剤、分散
剤、着色剤、耐水化剤、潤滑剤および防腐剤等が配合さ
れていてもよい。
【0022】本発明に用いられる原紙は特に制約はない
が、例えば広葉樹晒クラフトパルプ、針葉樹晒クラフト
パルプ等の化学パルプ、GP、RGP、TMP等の機械
パルプを原料として用い、長網多筒型抄紙機、長網ヤン
キー型抄紙機あるいは丸網抄紙機で抄紙される上質紙、
中質紙、片艶紙及びクラフト紙等の酸性紙、中性紙、を
包含するものである。原紙中には紙力増強剤、サイズ
剤、填料、歩留向上剤等の抄紙補助薬品が含まれていて
もよい。特に限定するものではないが、原紙の米坪は5
0〜150g/m2 程度のものが用いられる。
【0023】原紙に対する下塗り層の塗工設備としては
サイズプレス、ゲートロールコーター、バーコーター、
ロールコーター、エアナイフコーターおよびブレードコ
ーター等から任意に選定することができる。塗工量は絶
乾重量で2〜25g/m2 塗工されるよう調製するのが
望ましい。本発明のラテックスは、原紙に2回以上の塗
工操作により塗工してもよい。
【0024】剥離剤として塗工されるものは特に限定は
なく、例えばシリコーン樹脂、フッ素化合物、長鎖アル
キルエステル樹脂等が挙げられる。シリコーン樹脂は上
述のとおり通常トルエンやヘキサン等の有機溶剤に溶解
して塗工しても良く、または無溶剤型のシリコーン、エ
マルジョン型のシリコーンを塗工してもよい。剥離剤の
塗工も常法に従って行われる。
【0025】
【発明の実施の形態】本発明を下記実施例によって更に
具体的に説明するが、本発明の範囲は、これらによって
限定されるものではない。なお、例中の塗布量、部数、
混合割合などは全て固形分で示した。また、「部」は特
に断らない限り「重量部」を示すものである。
【0026】各特性は次のようにして求めた。 (1)ガラス転移温度(Tg):DSCにより測定を行
った。10℃/minの昇温速度とし、変曲点をTgと
した。 (2)粒径:光散乱法により測定を行った。体積平均粒
径を採用した。 (3)ゲル分:ガラス板上にラテックスを塗布し、23
℃/65%RHの部屋で24時間放置させる。次に、9
0℃に設定したオーブンに15分放置する。
【0027】その後ラテックスフィルムを剥がす。フィ
ルムを0.5g精秤し、トルエン30mlに入れ、3時
間振とうする。振とう後325メッシュでろ過し、ろ過
残を140℃で1時間乾燥させ、不溶部分を測定する。
トルエンに入れる前のフィルム重量に対する不溶部分の
割合をゲル分とする。 (4)トルエン浸透性:ラテックスを20%固形分に調
整した後、市販コピー用紙に10g/m2 となるよう塗
布、乾燥を行った。さらにカレンダー処理(50Kg/
cm)を施して試料を作成した。この試料に染料1%を
含むトルエン液を2mlスポイトから1滴落とし、浸透
時間を測定した。△以上を合格とした。
【0028】 ○:60秒以上浸透せずトルエンが試料上に残ってい
る。 △:60秒の時点でトルエンが半分以上試料上に残って
いる。 ×:60秒の時点でトルエンが半分以上浸透した。 (5)シリコン密着性:下記組成を有するシリコーン溶
液を調製した。 付加反応型シリコーン(製品名KS847H、信越化学製)10.0部 白金触媒(製品名CAT−PL−50T、信越化学製) 0.2部 トルエン 50.0部 上記溶液を、上記(4)で作成した試料と同様に作成し
た試料上にワイヤーバー#10を使用して、絶乾1.0
g/m2 となるように塗工し、得られた表面を観察して
シリコーンの密着性を評価した。△以上を合格とした。
【0029】 ○:硬化後、爪で10回こすり剥離しない △:硬化後、爪で10回こすり少し剥離する ×:硬化後、爪で10回こすりほぼ剥離する (6)離解性 上記(4)で作成したのと同様に作成した試料5gを小
片に切り、2Lの水とともに家庭用ミキサーで10分攪
拌し、離解状態を観察した。△以上を合格とした。
【0030】 ○:単繊維状となる △:僅かに凝集物が見られる ×:凝集物が多く見られる
【0031】
【実施例1】平均直径0.04μmのシード粒子の水性
分散体(シード固形分濃度34重量%)1.0重量部を
撹拌装置と温度調節用ジャケットを取り付けた耐圧反応
容器に入れ、さらに水70重量部、ラウリル硫酸ナトリ
ウム0.3重量部、イタコン酸3重量部を仕込み(以上
初期仕込み)、内温を80℃に昇温し、次いでスチレン
56部、ブタジエン41部、α−メチルスチレンダイマ
ー1.0部、t−ドデシルメルカプタン0.3部からな
る混合モノマー溶液(以上モノマー系)と、水25部、
水酸化ナトリウム0.15部、ラウリル硫酸ナトリウム
0.15部、ペルオキソ二硫酸ナトリウム1重量部から
なる開始剤系水溶液(以上水系)を、それぞれ6時間お
よび7時間かけて一定の流速で添加した。そして80℃
の温度をそのまま4時間保ったのち冷却した。次いで生
成したジエン系共重合ラテックスに水酸化ナトリウム
1.5部を添加することでpHを5.5とした。次に、
スチームストリッピング法により未反応単量体を除去
し、200メッシュの金網で濾過した。このジエン系共
重合体ラテックスは最終的には固形分濃度50重量%に
なるように調整した。粒径は180nmであった。評価
結果を表3に示す。
【0032】
【実施例2〜7】表1に記載したラジカル重合性単量体
に基づいて、実施例1と同様に重合を行った。粒径は全
て170〜190nmの範囲にあった。評価結果を実施
例1と同様に表3に示す。
【0033】
【比較例1〜3】表2に記載したラジカル重合性単量体
に基づいて、実施例1と同様に重合を行った。粒径は全
て170〜190nmの範囲にあった。評価結果を実施
例1と同様に表3に示す。
【0034】
【表1】
【0035】
【表2】
【0036】
【表3】
【0037】
【発明の効果】本発明のラテックスは、剥離紙のアンダ
ーコートに用いることにより、原紙上にポリエチレンを
ラミネートしなくとも、直接シリコーンなどの剥離剤を
塗工することにより、溶剤バリヤー性に優れ、しかも再
利用可能な剥離紙が得られる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エチレン性不飽和カルボン酸単量体と共
    役ジエン系単量体とを含む単量体を乳化重合して得ら
    れ、そのゲル分が80%以上であるラテックスであっ
    て、該ラテックスを乳化重合する際メルカプト基を有す
    る化合物が全ラジカル重合性モノマー100重量部に対
    して0.3重量部以下であることを特徴とする剥離紙ア
    ンダーコート用ラテックス。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001002975A (ja) * 1999-04-19 2001-01-09 Asahi Chem Ind Co Ltd 剥離紙のアンダーコート用ラテックス
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