JP2003268019A - 共重合体ラテックス、その製造方法および紙塗工用組成物 - Google Patents

共重合体ラテックス、その製造方法および紙塗工用組成物

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ピック強度などの塗工紙の物性に優れ、かつ
塗工紙の製造工程における操業性にも優れた共重合体ラ
テックス、および紙塗工用組成物の提供を目的とする。 【解決手段】 特定組成の単量体をニ段階以上に分割し
て乳化重合するにおいて、特定の種類の単量体組成を重
合する第一工程(A)と残りの単量体組成を重合する工
程(B)からなり、該工程中特定の期間の重合転化率を
制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、塗工紙用顔料バイ
ンダー、カーペットバッキングサイジング剤、接着剤、
粘着剤、繊維結合剤および塗料などに用いられる共重合
体ラテックスの製造方法に関する。これらの中でも特に
紙塗工用に好適であり、オフセット印刷用塗工紙用途に
おける接着強度、耐ブリスター性および塗工操業性の高
度なバランスを有する共重合体ラテックス、その製造方
法およびこの共重合体ラテックスを用いた紙塗工用組成
物に関する。
【0002】
【従来の技術】共役ジエン系共重合体ラテックスは紙塗
工における顔料バインダー、カーペットバッキング剤、
各種接着剤および粘着剤、繊維結合剤ならびに塗料など
広範な用途に用いられてきた。これらの用途に用いられ
る共重合体ラテックスには、基材や配合される顔料など
に対する優れた接着力、耐水性などが要求される。紙塗
工は、抄造された紙の表面の平滑性を高め、光沢や印刷
適性を向上させる目的で、原紙にカオリンクレー、炭酸
カルシウム、サチンホワイト、タルク、酸化チタンなど
の無機顔料およびプラスチック顔料などの有機顔料を塗
布するものであり、これらの顔料のバインダーとしてジ
エン系共重合体ラテックスが一般的に用いられている。
顔料バインダーとして用いられる共重合体ラテックス性
質はは紙の表面強度はもとより、塗工紙の印刷適性にも
大きな影響を及ぼすことが知られている。
【0003】近年、カラー印刷された雑誌類やパンフレ
ット、広告等の需要の増大に伴い、印刷速度の高速化が
進められており、特にインクのタックによる紙の表面の
破壊に対する抵抗性(いわゆるピック強度)や湿し水が
塗布された際のピック強度(湿潤ピック強度)と言った
接着強度の向上が以前にも増して要求されるようになっ
た。また、これに伴ってインクの乾燥条件も厳しくなっ
たため、塗工紙の内部に残存する水分が蒸発する際の蒸
気圧によって塗工紙の表面に火ぶくれを生じさせるいわ
ゆるブリスター発生に対する抵抗性(耐ブリスター性)
に対する要求も厳しさを増している。
【0004】ピック強度の向上と湿潤ピック強度および
耐ブリスター性の向上は、一般に相反する特性であり、
一方が向上すると他方が低下する関係にある。耐ブリス
ター性を向上させる方法として、共重合体ラテックスの
トルエン不溶分値を低くしたり、粒子径を大きくした
り、ガラス転移温度を高くして塗工層の透気性を良好に
する方法が知られているが、この場合ピック強度が低下
するばかりでなく印刷光沢の低下も見られ、また、塗工
紙製造の際のバッキングロール汚れ発生といった塗工操
業性の問題も起こることが知られているため、これらの
物性を高度にバランスさせることが求められている。
【0005】一方、印刷用紙である塗工紙の生産におい
ても、生産能力および生産性の向上のため、塗工速度の
高速化が進められている。顔料、共重合体ラテックスお
よびスターチ、カゼインなどの水溶性高分子を主成分と
する塗工液においては、塗工の高速化に伴う乾燥能力の
低下に対応するため、高固形分化が求められている。塗
工液の高固形分化による流動性の低下を改良するため、
炭酸カルシウムの配合比率を増加すると言った顔料配合
面からの検討やスターチなどの増粘性の大きい水溶性バ
インダーを減らし、共重合体ラテックスを増加する等の
バインダー面からの検討が行われている。しかし炭酸カ
ルシウムの配合比率を高めると塗工紙の光沢が低下する
という問題があり、また共重合体ラテックスの配合量を
増加すると、塗工紙表面のベタツキ性が増大し、バッキ
ングロールやカレンダーロールの汚れといった操業上の
問題を発生しやすくなる。
【0006】以上のような塗工紙の品質や塗工紙の生産
に関わる問題のため、共重合体ラテックスについても様
々な改良がなされてきた。例えば特開昭63−2431
15には、重合中の特定期間の重合転化率を制御する方
法で重合することを特徴とする共重合体ラテックスにつ
いて開示されているが、ピック強度、耐ブリスター性の
バランスおよび耐ロール汚れ適性の向上が不十分なもの
であった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題目的は、
以上のような状況から、塗工紙のピック強度、湿潤ピッ
ク強度および耐ブリスター性との高度なバランスを有
し、さらに耐ベタツキ性、ロール汚れ洗浄性、ウエット
ラブ特性といった塗工紙の製造工程における耐ロール汚
れ適性にも優れた性能を有するジエン系共重合体ラテッ
クスおよびその製造方法と、この共重合体ラテックスを
用いた紙塗工用組成物を提供するにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、前記課題
を解決するため鋭意研究を重ね、特定組成の単量体を二
段階以上に分割して乳化重合するにおいて、特定の種類
の単量体組成を重合する第一工程(A)と残りの単量体
組成を重合する工程(B)からなり、該工程中特定の期
間の重合転化率を制御することで、前記目的を達成し得
ることを見出し、本発明をなすに至った。
【0009】すなわち、発明の第一は、(イ)脂肪族共
役ジエン系単量体10〜80重量%、(ロ)エチレン系
不飽和カルボン酸単量体0.5〜10重量%、(ハ)シ
アン化ビニル系単量体1〜50重量%、(ニ)(メタ)
アクリル酸アルキルエステル系単量体1〜50重量%お
よび(ホ)共重合可能な他の単量体5〜87.5重量%
からなる単量体100重量部を、(イ)および(ハ)、
(ニ)、(ホ)から選ばれる二種以上の単量体よりなる
単量体10〜90重量部を重合する第一工程(A)と残
りの単量体を重合する工程(B)との少なくとも二段階
以上に分割して乳化重合することによる共重合体ラテッ
クスの製造方法であって、第一工程(A)終了時の重合
転化率が50〜90重量%、次いで工程(B)において
残りの単量体を連続的または間欠的に添加して乳化重合
するとともに、全単量体の添加を完結するまでの期間に
おいて、瞬時の重合転化率が該当する時間までに添加し
た単量体あたり常に20〜90重量%を維持し、かつ全
単量体添加終了時の重合転化率が50〜90重量%にな
るようにすることを特徴とする共重合体ラテックスの製
造方法である。
【0010】発明の第二は、第一工程(A)で添加する
単量体組成物の組成から得られる共重合体の溶解パラメ
ータ(a)と工程(B)で添加する残りの単量体組成物
の組成から得られる共重合体の溶解パラメータ(b)と
の関係式の下記式(1)を満たすことを特徴とする前記
発明第1記載の共重合体ラテックスの製造方法である。 0.2<(b)−(a)<2.0 (1)
【0011】発明の第三は、(イ)脂肪族共役ジエン系
単量体10〜80重量%、(ロ)エチレン系不飽和カル
ボン酸単量体0.5〜10重量%、(ハ)シアン化ビニ
ル系単量体1〜50重量%、(ニ)(メタ)アクリル酸
アルキルエステル系単量体1〜50重量%および(ホ)
共重合可能な他の単量体5〜87.5重量%からなる単
量体100重量部を、(イ)および(ハ)、(ニ)、
(ホ)から選ばれる二種以上の単量体よりなる単量体1
0〜90重量部を重合する第一工程(A)と残りの単量
体を重合する工程(B)との少なくとも二段階以上に分
割して乳化重合することによる共重合体ラテックスの製
造方法であって、第一工程(A)終了時の重合転化率が
50〜90重量%、次いで工程(B)において残りの単
量体を連続的または間欠的に添加して乳化重合するとと
もに、全単量体の添加を完結するまでの期間において、
瞬時の重合転化率が該当する時間までに添加した単量体
あたり常に20〜90重量%を維持し、かつ全単量体添
加終了時の重合転化率を50〜90重量%にすることを
特徴とする製法で得られる共重合体ラテックス。
【0012】発明の第四は、該第一工程(A)と該工程
(B)が、第一工程(A)で添加する単量体組成物の組
成から得られる共重合体の溶解パラメータ(a)と工程
(B)で添加する残りの単量体組成物の組成から得られ
る共重合体の溶解パラメータ(b)との関係式の下記式
(1)を満たすことを特徴とする前記発明第三に記載の
共重合体ラテックス。 0.2<(b)−(a)<2.0 (1)
【0013】発明の第五は、(イ)脂肪族共役ジエン系
単量体10〜80重量%、(ロ)エチレン系不飽和カル
ボン酸単量体0.5〜10重量%、(ハ)シアン化ビニ
ル系単量体1〜50重量%、(ニ)(メタ)アクリル酸
アルキルエステル系単量体1〜50重量%および(ホ)
共重合可能な他の単量体5〜87.5重量%からなる単
量体100重量部を、(イ)および(ハ)、(ニ)、
(ホ)から選ばれる二種以上の単量体よりなる単量体1
0〜90重量部を重合する第一工程(A)と残りの単量
体を重合する工程(B)との少なくとも二段階以上に分
割して乳化重合することによる共重合体ラテックスの製
造方法であって、第一工程(A)終了時の重合転化率が
50〜90重量%、次いで工程(B)において残りの単
量体を連続的または間欠的に添加して乳化重合するとと
もに、全単量体の添加を完結するまでの期間において、
瞬時の重合転化率が該当する時間までに添加した単量体
あたり常に20〜90重量%を維持し、かつ全単量体添
加終了時の重合転化率を50〜90重量%にすることを
特徴とする製法で得られる共重合体ラテックスを顔料1
00重量部に対して3〜30重量部含有することを特徴
とする紙塗工用組成物。
【0014】発明の第六は、該第一工程(A)と該工程
(B)が、第一工程(A)で添加する単量体組成物の組
成から得られる共重合体の溶解パラメータ(a)と工程
(B)で添加する残りの単量体組成物の組成から得られ
る共重合体の溶解パラメータ(b)との関係式の下記式
(1)を満たすことを特徴とする請求項1記載の共重合
体ラテックスの製造方法で得られる共重合体ラテックス
であることを特徴とする前記発明の五に記載の紙塗工用
組成物。 0.2<(b)−(a)<2.0 (1)
【0015】
【発明の実施の形態】本発明について、以下具体的に説
明する。本発明における(イ)共役ジエン系単量体は共
重合体に柔軟性を与え接着力、衝撃吸収性を与えるため
に必須の成分であり、全単量体の重量に基づき10〜8
0重量%、好ましくは25〜75重量%の割合で用いら
れる。この使用量が10重量%未満では、共重合体が硬
く脆くなって接着力が低下し、80重量%を超えると共
重合体が柔らかくなりすぎ接着力および耐ベタツキ性が
低下する。共役ジエン系単量体の好ましい例としては、
1,3−ブタジエン、イソプレン、2−クロロ−1,3
−ブタジエンなどがあげられ、これらは1種または2種
以上が組み合わせて用いられる。
【0016】本発明における(ロ)エチレン系不飽和カ
ルボン酸単量体は、共重合体ラテックスに必要な分散安
定性を与え、接着力を高めるための必須成分であり、全
単量体の重量に基づき0.5〜10重量%、好ましくは
1〜5重量%の割合で用いられる。この使用量が0.5
重量%未満では共重合体ラテックスに必要な分散安定性
を与えることが困難であり、顔料混和時および塗工工程
においてさまざまな問題が発生する。この使用量が10
重量%を超えると共重合体の粘度が高くなりすぎ、耐水
性も低下する。エチレン系不飽和カルボン酸単量体の好
ましい例としては、アクリル酸、メタクリル酸、イタコ
ン酸、マレイン酸、フマル酸などがあげられ、これらは
1種または2種以上が組み合わせて用いられる。
【0017】本発明における(ハ)シアン化ビニル系単
量体は、耐ベタツキ性および湿潤ピック強度の向上に必
須の成分であり、全単量体の重量に基づき1〜50重量
%、好ましくは5〜40重量%の割合で用いられる。こ
の使用量が1重量%未満では、本発明の目的である耐ベ
タツキ性や湿潤ピック強度の向上効果が得られず、50
重量%を超えると共重合体ラテックスの重合安定性が低
下する。シアン化ビニル系単量体の好ましい例として
は、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、α−クロ
ルアクリロニトリルなどがあげられ、これらは1種また
は2種以上が組み合わせて用いられる。
【0018】本発明における(ニ)(メタ)アクリル酸
アルキルエステル系単量体は、本発明の目的である耐ベ
タツキ性および塗工紙の印刷適性の向上に有効な成分で
あり、全単量体の重量に基づき1〜50重量%、好まし
くは5〜40重量%の割合で用いられる。この使用量が
1重量%未満では、本発明の目的である耐ベタツキ性お
よび塗工紙の印刷適性の向上効果が得られず、50重量
%を超えると共重合体が硬く脆くなって接着力が低下す
る。(メタ)アクリル酸アルキルエステル系単量体の好
ましい例としては、メタクリル酸メチル(メチルメタク
リレート)、メタクリル酸ブチル、アクリル酸メチル、
アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−
エチルヘキシルなどがあげられ、これらは1種または2
種以上が組み合わせて用いられる。
【0019】本発明においては(ホ)共重合可能な他の
単量体が必須である。この共重合可能な他の単量体を適
宜選択することにより、共重合体ラテックスにさまざま
な特性を付与できる。共重合可能な他の単量体の好まし
い例としては、スチレン、α−メチルスチレン、ビニル
トルエン、p−メチルスチレンなどの芳香族ビニル単量
体、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸2
−ヒドロキシエチルなどの(メタ)アクリル酸ヒドロキ
シアルキルエステル類、アクリル酸アミノエチル、アク
リル酸ジメチルアミノエチル、アクリル酸ジエチルアミ
ノエチルなどのアクリル酸アミノアルキルエステル類、
アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジルなどの
(メタ)アクリル酸グリシジルエステル類、アクリルア
ミド、メタクリルアミド、N−メチロールアクリルアミ
ド、N−メチルアクリルアミド、N−メチルメタクリル
アミド、グリシジルメタクリルアミド、N,N−ブトキ
シメチルアクリルアミドなどのアミド類、2−ビニルピ
リジン、4−ビニルピリジンなどのピリジン類、酢酸ビ
ニルなどのカルボン酸ビニルエステル類、塩化ビニルな
どのハロゲン化ビニル類などがあげられ、これらは1種
または2種以上が組み合わせて用いられる。
【0020】本発明の共重合体ラテックスは、これら単
量体(イ)〜(ホ)100重量部を重合するにおいて、
(イ)および(ハ)、(ニ)、(ホ)から選ばれる二種
以上の単量体よりなる単量体10〜90重量部を重合す
る第一工程(A)と残りの単量体を重合する工程(B)
との少なくとも二段階以上に分割して乳化重合すること
によって得られる。第一工程(A)で重合する単量体は
10〜90重量部、好ましくは20〜80重量部、さら
に好ましくは30〜70重量部である。第一工程(A)
で重合する単量体が10部未満では接着強度が不十分で
あり、90重量部以上では耐べたつき性が低下する場合
がある。
【0021】また、第一工程(A)の重合では、(イ)
共役ジエン系単量体の一部を用いる。その使用割合は第
一工程(A)の単量体に対して30〜90重量%、好ま
しくは40〜80重量%である。第一工程(A)におけ
る(イ)の使用割合が30重量%未満では十分な接着強
度が得られず、90重量%以上では耐べたつき性が悪化
する。第一工程(A)の重合では、(ロ)エチレン系不
飽和カルボン酸単量体の使用は、接着強度と耐べたつき
性のバランスに劣るため好ましくない。
【0022】また、第一工程(A)の重合で、(イ)共
役ジエン系単量体の一部に加え、(ハ)シアン化ビニル
系単量体の一部および/または(ニ)(メタ)アクリル
酸アルキルエステル系単量体の一部を用いることが好ま
しい。(ハ)および/または(ニ)の一部を用いること
により、安定なラテックスの製造が可能となる。(ハ)
のシアン化ビニル系単量体の好ましい使用割合は第一工
程(A)の単量体に対して2〜50重量%、さらに好ま
しくは5〜30重量%である。第一工程(A)における
(ハ)の使用割合が2重量%未満では十分な接着強度と
耐べたつき性が得られず、50重量%以上では湿潤ピッ
ク強度が悪化する。
【0023】また、(ニ)の(メタ)アクリル酸アルキ
ルエステル系単量体の好ましい使用割合は第一工程
(A)の単量体に対して2〜50重量%、さらに好まし
くは5〜30重量%である。第一工程(A)における
(ハ)の使用割合が2重量%未満では十分な耐べたつき
性が得られず、50重量%以上では湿潤ピック強度が悪
化する。さらに、第一工程(A)終了時、すなわち工程
(B)を開始する時の重合転化率は50〜90重量%、
好ましくは60〜90重量%、さらに好ましくは65〜
85重量%である。50重量%未満では,安定なラテッ
クスが得られず、90重量%を超えると得られるラテッ
クスの接着強度と耐ブリスター性のバランスが劣ること
になる。
【0024】次に、工程(B)では、残りの単量体を連
続的または間欠的に添加して乳化重合するとともに、全
単量体の添加を完結するまでの期間において、瞬時の重
合転化率が該当する時間までに添加した単量体あたり常
に20〜90重量%、好ましくは30〜85重量%を維
持し、かつ全単量体添加終了時の重合転化率が50〜9
0重量%、好ましくは55〜85重量%、さらに好まし
くは60〜75重量%になるようにして乳化重合する。
【0025】残りの単量体を一括添加すると、得られる
ラテックス中に凝固物の発生が著しくなる。また、この
単量体添加中の瞬時の重合転化率が、一時的にせよ20
重量%未満である場合、あるいは90重量%を超えた場
合には、得られるラテックスの接着強度が低下し好まし
くない。さらに、全単量体添加終了時の重合転化率が5
0重量%未満では、全単量体添加終了後に残存する単量
体が多量に残って事実上一括添加した場合と同様の状態
になり、得られるラテックス中に凝固物の発生が著し
く、また生産性が極端に悪化し、一方90重量%を超え
ると本発明の目的とする効果が得られない。
【0026】この工程(B)の乳化重合方法の最も好ま
しい態様としては、残りの単量体を瞬時の重合転化率が
30〜85重量%の範囲に維持し、かつ単量体添加終了
時の重合転化率が60〜75重量%になるよう、連続的
ないしは間欠的に分割して添加する方法を挙げることが
できる。一方、本発明第一の共重合体ラテックス製造方
法では、第一工程(A)で添加する単量体組成物の組成
から得られる共重合体の溶解パラメータ(a)と工程
(B)で添加する残りの単量体組成物の組成から得られ
る共重合体の溶解パラメータ(b)とが、下記式(1)
を満たすことが好ましい。 0.2<(b)−(a)<2.0 (1) (b)−(a)が0.2を超えると特に耐ベタツキ性の
向上が認められ、また、(b)−(a)が2.0を下回
ると特にピック強度の向上が認められ、本発明の目的を
達成する上で好ましい。また、より好ましい範囲は、
0.3<(b)−(a)<1.5であり、さらに好まし
い範囲は0.4<(b)−(a)<1.2である。
【0027】なお、共重合体の溶解パラメータ(a)お
よび(b)は、Robert F.Fedorsが規定
する方法により、各々の単量体化合物構造と単量体組成
から算出することができる。(POLYMER ENG
INNEERING ANDSCIENCE,197
4,Vol.14,No.2,147−154ページ参
照)本発明の共重合体ラテックスを得るための乳化重合
の方法については特に制限はなく、水性媒体中で界面活
性剤の存在下、ラジカル開始剤により重合を行なうなど
公知の方法を用いることができる。
【0028】使用する乳化剤についても特に制限はな
く、従来公知のアニオン、カチオン、両性および非イオ
ン性の界面活性剤を用いることができる。好ましい界面
活性剤の例としては、脂肪族セッケン、ロジン酸セッケ
ン、アルキルスルホン酸塩、ジアルキルアリルスルホン
酸塩、アルキルスルホコハク酸塩、ポリオキシエチレン
アルキル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルアリル硫
酸塩などのアニオン性界面活性剤、ポリオキシエチレン
アルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリル
エーテル、ポリオキシエチレンオキシプロピレンブロッ
クコポリマーなどのノニオン性界面活性剤があげられ、
これらは単独または2種以上を組み合わせて用いられ
る。
【0029】ラジカル開始剤は、熱または還元剤の存在
下でラジカル分解して単量体の付加重合を開始させるも
のであり、無機系開始剤、有機系開始剤のいずれも使用
することが可能である。好ましい例としてはペルオキソ
ニ硫酸塩、過酸化物、アゾビス化合物などがあり、具体
的にはペルオキソニ硫酸カリウム、ペルオキソニ硫酸ナ
トリウム、ペルオキソニ硫酸アンモニウム、過酸化水
素、t−ブチルヒドロペルオキシド、過酸化ベンゾイ
ル、2,2−アゾビスブチロニトリル、クメンハイドロ
パーオキサイドなどがあり、また他に、POLYMER
HANDBOOK(3rd edition)、J.
BrandrupおよびE.H.Immergut著、
John Willy & Sons刊(1989)に
記載されている化合物があげられ、これらを単独または
2種以上を組み合わせて用いることができる。また、酸
性亜硫酸ナトリウム、アスコルビン酸やその塩、エリソ
ルビン酸やその塩、ロンガリットなどの還元剤を重合開
始剤と組み合わせて用いるいわゆるレドックス重合法を
用いることもできる。
【0030】また、本発明の共重合体ラテックスを得る
ための乳化重合においては、ラジカル重合で通常用いら
れる公知の連鎖移動剤を用いることが可能である。連鎖
移動剤の好ましい例としては核置換α−メチルスチレン
のニ量体の一つであるα−メチルスチレンダイマー、n
−ブチルメルカプタン、t−ブチルメルカプタン、n−
オクチルメルカプタン、n−ラウリルメルカプタンなど
のメルカプタン類、テトラメチルチウラジウムジスルフ
ィド、テトラエチルチウラジウムジスルフィドなどのジ
スルフィド類、四塩化炭素、四臭化炭素などのハロゲン
化誘導体、2−エチルヘキシルチオグリコレートなどが
あげられ、これらは単独または2種以上を組み合わせて
用いることができる。また、連鎖移動剤の添加方法にも
特に制限はなく、一括添加、回分添加、連続添加など公
知の添加方法が用いられる。
【0031】乳化重合においては、必要に応じて公知の
各種重合調整剤を用いることができる。これらは例えば
pH調整剤、キレート剤などであり、pH調整剤の好ま
しい例としては水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水
酸化アンモニウム、炭酸水素ナトリウム、リン酸水素二
ナトリウムなどがあげられ、キレート剤の好ましい例と
してはエチレンジアミン四酢酸ナトリウムなどがあげら
れる。本発明の共重合体ラテックスの固形分、粒子径に
ついても特に制限はなく、通常固形分は30〜60重量
%、粒子径は0.04〜0.4μm、好ましくは0.0
5〜0.2μmの範囲に調製される。粒子径調整のため
公知のシード重合法を用いることも可能であり、シード
を作製後同一反応系内で共重合体ラテックスの重合を行
うインターナルシード法、別途作製したシードを用いる
エクスターナルシード法などの方法を適宜選択して用い
ることができる。
【0032】本発明の共重合体ラテックスを重合する際
の重合温度は、通常5℃〜100℃であるが、第一工程
(A)は、好ましくは5℃〜70℃、より好ましくは3
0℃から60℃、工程(B)は、好ましくは30℃〜9
0℃、より好ましくは40℃〜70℃である。本発明の
共重合体ラテックスには、必要に応じて各種添加剤を添
加することあるいは他のラテックスを混合して用いるこ
とが可能であり、例えば分散剤、消泡剤、老化防止剤、
耐水化剤、殺菌剤、印刷適性剤などを添加すること、ア
ルカリ感応型ラテックス、プラスチック顔料などを混合
して用いることもできる。
【0033】本発明共重合体ラテックスを紙塗工用塗料
のバインダーとして用いる場合には、通常行われている
実施態様で行うことができる。すなわち、分散剤を溶解
させた水中に、カオリンクレー、炭酸カルシウム、二酸
化チタン、水酸化アルミニウム、サチンホワイト、タル
ク等の無機顔料、プラスチックピグメントやバインダー
ピグメントとして知られる有機顔料、澱粉、カゼイン、
ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース等
の水溶性高分子、増粘剤、染料、消泡剤、防腐剤、耐水
化剤、滑剤、印刷適性向上剤、保水剤等の各種添加剤と
ともに共重合体ラテックスを添加して混合し、均一な分
散液とする態様である。顔料と本発明の共重合体ラテッ
クスの使用割合は組成物の使用目的によって適宜決定す
ることが出来るが、好ましくは顔料100重量部に対し
てラテックス3〜30重量部である。
【0034】そして、この紙塗工液は、各種ブレードコ
ーター、ロールコーター、エアーナイフコーター、バー
コーターなどを用いる通常の方法によって原紙に塗工す
ることができる。塗工形態も原紙に対し片面、又は表裏
の両面に塗工されうるものであり、また片面当たりの塗
工回数についても1回であるシングル塗工の他、2回の
塗工工程を行ういわゆるダブル塗工に供する事もでき
る。この場合、本発明の共重合体ラテックスはその下塗
り用顔料組成物、及び上塗り用顔料組成物のいずれにも
用いる事ができる。
【0035】本発明の共重合体ラテックスを使用した紙
塗工用組成物は、オフセット枚葉式印刷用紙、オフセッ
ト輪転式印刷用紙、グラビア式印刷用紙、凸版式印刷用
紙等の各種印刷用紙及び板紙、ダンボール用紙、包装紙
等に好的に用いられる。更に本発明の共重合体ラテック
スは紙のコーティング剤、カーペットバッキング剤、そ
の他接着剤、各種塗料にも用いる事ができる。以下本発
明を実施例に基づいて説明するが、本発明はこれらの実
施例によって制約を受けるものではない。
【0036】
【実施例1】攪拌装置と温度調節用のジャケットを備え
る耐圧反応容器内部を窒素ガスで十分置換した後、イオ
ン交換水170重量部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナ
トリウム0.5重量部、亜硫酸水素ナトリウム0.3重
量部を仕込み、内温を45℃に上昇した。さらにスチレ
ン22重量部、ブタジエン20重量部およびアクリロニ
トリル8重量部からなる単量体混合物50重量部と連鎖
移動剤としてα−メチルスチレンダイマー(α−MS
D)0.1重量部およびt−ドデシルメルカプタン(t
−DDM)0.7重量部を仕込み、さらにペルオキソ二
硫酸ナトリウム1重量部を仕込んで、内温を45℃に保
持したまま5.5時間反応させた。第一工程(A)終了
時の重合転化率は78重量%であった。
【0037】その後内温を60℃まで上昇し、スチレン
14重量部、ブタジエン14重量部、アクリロニトリル
10重量部、メチルメタクリレート9重量部、アクリル
酸1重量部、イタコン酸2重量部、α−メチルスチレン
ダイマー0.5重量部、t−ドデシルメルカプタン1.
1重量部およびイオン交換水30重量部を4時間かけて
一定速度で反応容器内に添加した。単量体添加中の瞬時
重合転化率は66−78重量%の間で推移し、単量体添
加終了時の重合転化率は66重量%であった。さらに6
5℃にて5時間反応を継続したのち冷却して反応生成物
を採取した。得られた反応性生物から未反応単量体を除
去し、水酸化ナトリウムと水酸化カリウムの1:1混合
物でpHを8に調製し、固形分を50重量%になるまで
濃縮した。以上のようにして得られた共重合体ラテック
スを共重合体ラテックスL−1とする。
【0038】
【実施例2〜4】実施例1と同様な方法により、表1に
示す単量体および連鎖移動剤を用い、また、表1に示す
単量体フィード時間にて、共重合体ラテックスL−2〜
L−4を得た。
【0039】
【比較例1〜4】実施例1と同様な方法により、表1に
示す単量体および連鎖移動剤を用い、また、比較例2で
工程(B)の単量体を一括添加とした以外は、表1に示
す単量体フィード時間にて、共重合体ラテックスL−5
〜L−8を得た。
【0040】
【表1】
【0041】
【実施例5〜8】共重合体ラテックスL−1〜L−4を
用いて下記の配合で紙塗工用の塗工液を調製した。
【0042】
【比較例5〜8】実施例5〜8と同様な方法により、共
重合体ラテックスL−5〜L−8を用いて下記の配合で
紙塗工用の塗工液を調製した。 (塗工液配合処方) カオリンクレー 70 重量部 重質炭酸カルシウム 30 重量部 ポリアクリル酸ナトリウム 0.2重量部 水酸化ナトリウム 0.1重量部 リン酸エステル化でんぷん 2.5重量部 共重合体ラテックス 12 重量部 水(塗工液の全固形分が64重量%となるように添加) なお、カオリンクレーとしてはウルトラホワイト90
(ENGELHARD社製)、炭酸カルシウムとしては
カービタル90(ECC社製)、ポリアクリル酸ナトリ
ウムとしてはアロンT−40(東亞合成社製)およびリ
ン酸エステル化でんぷんとしてはMS−4600(日本
食品加工社製)をそれぞれ使用した。
【0043】得られた塗工液を坪量75g/m2の上質
塗工原紙に塗工量が片面12g/m2となるように両面
ブレード塗工し、23℃、65%RHの恒温恒湿室にて
12時間調湿した。これをスーパーカレンダー装置によ
り、ロール温度50℃、線圧147000N/mの条件
で片面2回づつ通紙し、塗工紙のサンプルを得た。共重
合体ラテックスおよびこの塗工紙のサンプルについて下
記の方法により物性を評価した結果を表2に示す。
【0044】(ピック強度)RI印刷試験機(明製作
所)を用い、中央部に塗工紙(1.5cm×20cm)
を並べて貼った台紙(30cm×25.5cm)に、印
刷インク(東華色素社製、商品名:SDスーパーデラッ
クス50紅B(タック18)0.5mlを25cm×2
1cmの印刷面積で台紙ごと塗工紙に重ね刷りした。ゴ
ムロールに現れたピックの発生状態を別の台紙に転写し
て目視評価した。評価は10点法で行ないピックの発生
が少ないものほど高得点とした。
【0045】(湿潤ピック強度)ピック強度と同様な方
法でモルトンロールで水を塗布した塗工紙に1回刷りで
印刷を行ないゴムロールに現れたピックの発生状態を別
の台紙に転写して目視評価した。評価は10点法で行な
いピックの発生が少ないものほど高得点とした。 (耐ブリスター性)塗工紙を適当な大きさに裁断し、そ
の試験片を所定の温度に調節したシリコンオイルバスに
浸漬し、ブリスターが発生するか否かを観察した。オイ
ルバスの温度を変化させながら同様に試験を行ない、各
塗工紙についてブリスターの発生する温度を測定した。
発生温度が高いものほど耐ブリスター性に優れる。
【0046】(耐ベタツキ性)マイラーフィルムに共重
合耐ラテックスをNo.12のワイヤーバーで塗布して
130℃で30秒乾燥した。このフィルムを黒ラシャ紙
と重ね合わせ、温度60℃、線圧19600N/mのス
ーパーカレンダーを通過させた後、黒ラシャ紙を剥離す
る。この黒ラシャ紙繊維のラテックスフィルムのベタツ
キによる転移状態を目視評価した。評価は10点評価法
で行ない、転移の少ないものほど高得点とした。
【0047】(ロール汚れ洗浄性)得られた塗工液をゴ
ム板上にワイヤーバーNo.5で塗布し、50℃、3秒
間乾燥させた後、塗工層を水で濡らしブレードで掻き落
とした。ゴム板上に残った塗工層の量を目視で評価し
た。評価は10点評価法で行ない、ゴム板上に残った量
が少ないものほど高得点とした。 (ウエットラブ特性)得られた塗工液を坪量75g/m
2の上質塗工原紙に塗工量が片面12g/m2となるよう
にブレード塗工し、一定時間経過後にウエットラブテス
ターを用いて、25℃、加重200g、15回転の条件
で100gの水にそれぞれの試験片(2.5cm×50
cm)から塗工層を溶出させ、吸光度測定器にて波長5
80nmの透過率を測定した。透過率が高いほどウエッ
トラブ特性に優れている。
【0048】
【表2】
【0049】表2から明らかなように、実施例5〜8は
ピック強度、湿潤ピック強度および耐ブリスター性のバ
ランスに優れ、かつ塗工紙の製造工程における操業性の
指標となる耐ベタツキ性、ロール汚れ洗浄性およびウエ
ットラブ特性に優れている。これに対し、比較例5は、
第一工程(A)終了時の重合転化率が90重量%を超
え、接着強度と耐ブリスター性のバランスと耐ベタツキ
性が劣る。比較例6は、第一工程(A)終了時の重合転
化率が50重量%未満であり、さらに、工程(B)で残
りの単量体を一括添加し、瞬時の重合転化率が一時的に
せよ20重量%未満となったため、得られたラテックス
は不安定であり、接着強度と耐ベタツキ性が劣る。
【0050】比較例7は、第一工程(A)に(ロ)エチ
レン系不飽和カルボン酸単量体を使用しているため、接
着強度と耐べたつき性のバランスに劣る。比較例8は、
第一工程(A)に(ロ)エチレン系不飽和カルボン酸単
量体を使用し、かつ、工程(B)で瞬時の重合転化率が
90重量%を超え、さらに、全単量体添加終了時の重合
転化率が90重量%を超えているため、接着強度と耐ブ
リスター性のバランスとウエットラブ特性が劣る。
【0051】
【発明の効果】本発明は、塗工紙のピック強度、湿潤ピ
ック強度および耐ブリスター性との高度なバランスを有
し、さらに耐ベタツキ性、ロール汚れ洗浄性、ウエット
ラブ特性といった塗工紙の製造工程における耐ロール汚
れ適性にも優れた性能を有するジエン系共重合体ラテッ
クスおよびその製造方法と、この共重合体ラテックスを
用いた紙塗工用組成物を提供できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) D21H 19/58 D21H 19/58 Fターム(参考) 4J011 KA01 KB01 KB07 KB09 KB13 KB19 4J038 CA051 CA052 CA061 CA062 CA071 CA072 CC041 CC042 CC051 CC052 CC061 CC062 CD061 CD062 CF071 CF072 CG141 CG142 CG161 CG162 CG171 CG172 CJ131 CJ132 CJ201 CJ202 CK041 CK042 GA01 GA06 GA10 LA02 MA10 MA12 NA05 NA10 NA11 NA24 PC10 4L055 AG11 AG12 AG27 AG48 AG57 AG63 AG70 AG71 AG74 AG75 AG76 AG89 AH02 AH37 AJ04 BE02 BE08 EA29 EA32 FA11 FA13 FA15 FA19 FA30 GA19

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (イ)脂肪族共役ジエン系単量体10〜
    80重量%、(ロ)エチレン系不飽和カルボン酸単量体
    0.5〜10重量%、(ハ)シアン化ビニル系単量体1
    〜50重量%、(ニ)(メタ)アクリル酸アルキルエス
    テル系単量体1〜50重量%および(ホ)共重合可能な
    他の単量体5〜87.5重量%からなる単量体100重
    量部を、(イ)および(ハ)、(ニ)、(ホ)から選ば
    れる二種以上の単量体よりなる単量体10〜90重量部
    を重合する第一工程(A)と残りの単量体を重合する工
    程(B)との少なくとも二段階以上に分割して乳化重合
    することによる共重合体ラテックスの製造方法であっ
    て、第一工程(A)終了時の重合転化率が50〜90重
    量%、次いで工程(B)において残りの単量体を連続的
    または間欠的に添加して乳化重合するとともに、全単量
    体の添加を完結するまでの期間において、瞬時の重合転
    化率が該当する時間までに添加した単量体あたり常に2
    0〜90重量%を維持し、かつ全単量体添加終了時の重
    合転化率を50〜90重量%にすることを特徴とする共
    重合体ラテックスの製造方法。
  2. 【請求項2】 該第一工程(A)と該工程(B)が、第
    一工程(A)で添加する単量体組成物の組成から得られ
    る共重合体の溶解パラメータ(a)と工程(B)で添加
    する残りの単量体組成物の組成から得られる共重合体の
    溶解パラメータ(b)との関係式の下記式(1)を満た
    すことを特徴とする請求項1記載の共重合体ラテックス
    の製造方法。 0.2<(b)−(a)<2.0 (1)
  3. 【請求項3】 (イ)脂肪族共役ジエン系単量体10〜
    80重量%、(ロ)エチレン系不飽和カルボン酸単量体
    0.5〜10重量%、(ハ)シアン化ビニル系単量体1
    〜50重量%、(ニ)(メタ)アクリル酸アルキルエス
    テル系単量体1〜50重量%および(ホ)共重合可能な
    他の単量体5〜87.5重量%からなる単量体100重
    量部を、(イ)および(ハ)、(ニ)、(ホ)から選ば
    れる二種以上の単量体よりなる単量体10〜90重量部
    を重合する第一工程(A)と残りの単量体を重合する工
    程(B)との少なくとも二段階以上に分割して乳化重合
    することによる共重合体ラテックスの製造方法であっ
    て、第一工程(A)終了時の重合転化率を50〜90重
    量%、次いで工程(B)において残りの単量体を連続的
    または間欠的に添加して乳化重合するとともに、全単量
    体の添加を完結するまでの期間において、瞬時の重合転
    化率が該当する時間までに添加した単量体あたり常に2
    0〜90重量%を維持し、かつ全単量体添加終了時の重
    合転化率を50〜90重量%にすることを特徴とする製
    法で得られる共重合体ラテックス。
  4. 【請求項4】 該第一工程(A)と該工程(B)が、第
    一工程(A)で添加する単量体組成物の組成から得られ
    る共重合体の溶解パラメータ(a)と工程(B)で添加
    する残りの単量体組成物の組成から得られる共重合体の
    溶解パラメータ(b)との関係式の下記式(1)を満た
    すことを特徴とする請求項1記載の共重合体ラテックス
    の製造方法で得られる請求項3の共重合体ラテックス。 0.2<(b)−(a)<2.0 (1)
  5. 【請求項5】 (イ)脂肪族共役ジエン系単量体10〜
    80重量%、(ロ)エチレン系不飽和カルボン酸単量体
    0.5〜10重量%、(ハ)シアン化ビニル系単量体1
    〜50重量%、(ニ)(メタ)アクリル酸アルキルエス
    テル系単量体1〜50重量%および(ホ)共重合可能な
    他の単量体5〜87.5重量%からなる単量体100重
    量部を、(イ)および(ハ)、(ニ)、(ホ)から選ば
    れる二種以上の単量体よりなる単量体10〜90重量部
    を重合する第一工程(A)と残りの単量体を重合する工
    程(B)との少なくとも二段階以上に分割して乳化重合
    することによる共重合体ラテックスの製造方法であっ
    て、第一工程(A)終了時の重合転化率を50〜90重
    量%、次いで工程(B)において残りの単量体を連続的
    または間欠的に添加して乳化重合するとともに、全単量
    体の添加を完結するまでの期間において、瞬時の重合転
    化率が該当する時間までに添加した単量体あたり常に2
    0〜90重量%を維持し、かつ全単量体添加終了時の重
    合転化率が50〜90重量%にすることを特徴とする製
    法で得られる共重合体ラテックスを顔料100重量部に
    対して3〜30重量部含有することを特徴とする紙塗工
    用組成物。
  6. 【請求項6】 該第一工程(A)と該工程(B)が、第
    一工程(A)で添加する単量体組成物の組成から得られ
    る共重合体の溶解パラメータ(a)と工程(B)で添加
    する残りの単量体組成物の組成から得られる共重合体の
    溶解パラメータ(b)との関係式の下記式(1)を満た
    すことを特徴とする請求項1記載の共重合体ラテックス
    の製造方法で得られる共重合体ラテックスであることを
    特徴とする請求項5の紙塗工用組成物。 0.2<(b)−(a)<2.0 (1)
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009007529A (ja) * 2007-06-29 2009-01-15 Nippon A & L Kk 多相構造型共重合体ラテックスおよびそれからなる紙塗工用共重合体ラテックス
WO2012133002A1 (ja) * 2011-03-31 2012-10-04 日本エイアンドエル株式会社 共重合体ラテックス

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