JP2000177524A - ピラー部に取り付けられるエアバッグカバー材料 - Google Patents

ピラー部に取り付けられるエアバッグカバー材料

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JP2000177524A
JP2000177524A JP10360369A JP36036998A JP2000177524A JP 2000177524 A JP2000177524 A JP 2000177524A JP 10360369 A JP10360369 A JP 10360369A JP 36036998 A JP36036998 A JP 36036998A JP 2000177524 A JP2000177524 A JP 2000177524A
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propylene
thermoplastic elastomer
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JP10360369A
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English (en)
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Naoki Oshita
直紀 大下
Hideo Nishimura
秀雄 西村
Junzo Ukai
順三 鵜飼
Hiroshi Oyama
博 大山
Tatsuro Hamanaka
達郎 浜中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Chemical Co Ltd
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
Toyota Motor Corp
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  • Air Bags (AREA)
  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 成形時又は組み込んで設置された場合におけ
る形状の歪みがなく、更に熱による形状の変形が生じな
く、かつ展開時の安全性に優れた自動車のピラー部に取
り付けられるエアバッグカバー材料を提供する。 【解決手段】 下記の(A)〜(D)の成分を含有する
熱可塑性エラストマー組成物を射出成形して得られるピ
ラー部に取り付けられるエアバッグカバー材料。 (A):下記の(i)及び(ii)から選ばれる少なくと
も一種 (i):下記の第一セグメント及び第二セグメントから
なる結晶性プロピレン−エチレンブロックコポリマー 第一セグメント:プロピレンホモポリマー部分 第二セグメント:プロピレン−エチレンランダムコポリ
マー部分 (ii):結晶性プロピレンホモポリマーと上記(i)結
晶性プロピレン−エチレンブロックコポリマーとの混合
物 (B):ブテン−1含量が15〜20重量%であるエチ
レン−ブテン−1共重合体ゴム (C):エチレン−プロピレン共重合体ゴム (D):タルク

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明に属する技術分野】本発明は自動車のピラー部に
取り付けられるエアバッグカバー材料に関するものであ
る。更に詳しくは、本発明は自動車のピラー部に組み込
んで設置された場合に、変形せず形状が保持され、車内
温度が上昇しても変形を生じることがなく、かつ、展開
安全性に優れた自動車のピラー部に取り付けられるエア
バッグカバー材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、衝突時の衝撃から自動車の搭乗者
を保護するため、エアバッグシステムを搭載する自動車
が増加している。エアバッグは、通常時はエアバッグカ
バーに収納されている。
【0003】近年、正面衝突のみならず、側面衝突に対
して安全性を確保するため、ピラー部分にエアバッグシ
ステムを設置する必要性が重視されている。ところで、
ピラー部に取り付けられるエアバッグカバーは細長く大
きいため、成形時又はピラー部に設置された場合に形状
が歪んだり、熱により変形といった問題がある。更に、
エアバッグカバーの形状を維持しようとすると展開時に
カバーが開かないなど、展開時の安全性に対する問題が
ある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】かかる現状に鑑み、本
発明が解決しようとする課題は、ピラー部に取り付けら
れるエアバッグカバーの成形時又は組み込んで設置され
た場合における形状の歪み、更に熱による形状の変形が
生じることなく、かつ展開時の安全性に優れた自動車の
ピラー部に取り付けられるエアバッグカバー材料を提供
する点に存するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、下
記の(A)〜(D)の成分を含有する熱可塑性エラスト
マー組成物であって、該熱可塑性エラストマー組成物の
射出成形品の曲げ弾性率が700〜1100MPaであ
り、温度−30℃におけるIzod衝撃強度が100J
/m以上又はNon Breakであり、かつ95℃に
おけるヒートサグが10mm以下である熱可塑性エラス
トマー組成物を射出成形して得られるピラー部に取り付
けられるエアバッグカバー材料に係るものである。 (A):下記の(i)及び(ii)から選ばれる少なくと
も一種 (i):下記の第一セグメント及び第二セグメントから
なり、(i)における第二セグメントの割合が(i)1
00重量%に対して7〜17重量%である結晶性プロピ
レン−エチレンブロックコポリマー 第一セグメント:GPC(ゲルパーミエーションクロマ
トグラフィー)法によるQ値(=重量平均分子量の数平
均分子量に対する比)が5以下であり、135℃テトラ
リン溶液の固有粘度が0.85〜0.95(dl/g)
であるプロピレンホモポリマー部分 第二セグメント:135℃テトラリン溶液の固有粘度が
4.5〜5.5(dl/g)であり、かつプロピレン/
エチレンの重量比が75/25〜60/40であるプロ
ピレン−エチレンランダムコポリマー部分 (ii):GPC法によるQ値が5以下であり、かつ13
5℃テトラリン溶液の固有粘度が0.85〜0.95
(dl/g)である結晶性プロピレンホモポリマーと上
記(i)結晶性プロピレン−エチレンブロックコポリマ
ーとの混合物 (B):GPC法によるQ値が2.7以下であり、ブテ
ン−1含量が15〜20重量%であり、70℃キシレン
溶液の固有粘度が1.1〜2.1(dl/g)であり、
かつムーニー粘度ML1+4100℃が7〜90であるエ
チレン−ブテン−1共重合体ゴム (C):GPC法によるQ値が2.7以下であり、プロ
ピレン含有量が20〜30重量%であり、70℃キシレ
ン溶液の固有粘度が1.8〜2.2(dl/g)であ
り、かつムーニー粘度ML1+4100℃が35〜100
であるエチレン−プロピレン共重合体ゴム (D):平均粒径が4μm以下であるタルク
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の(A)は、下記の(i)
及び(ii)から選ばれる少なくとも一種である。 (i)は、下記の第一セグメント及び第二セグメントか
らなり、(i)における第二セグメントの割合が7〜1
7重量%である結晶性プロピレン−エチレンブロックコ
ポリマーである。第二セグメントの割合は(i)100
重量%に対して7〜17重量%であることが好ましい。
該割合が過少であると低温衝撃強度が低くなることがあ
り、一方該割合が過多な場合は成形性が悪くなることが
ある。
【0007】第一セグメントは、GPC(ゲルパーミエ
ーションクロマトグラフィー)法によるQ値(=重量平
均分子量の数平均分子量に対する比)が5以下であり、
135℃テトラリン溶液の固有粘度が0.85〜0.9
5(dl/g)であるプロピレンホモポリマー部分であ
る。
【0008】第一セグメントのGPC法による分子量分
布を表わすQ値は5以下であり、好ましくは4.5以下
である。Q値が過大であると射出成形加工時の成形サイ
クルと面品質の関係において好ましい結果が得られな
い。
【0009】第一セグメントの135℃テトラリン溶液
の固有粘度は0.85〜0.95(dl/g)である。
該固有粘度が低過ぎると、引張伸び、低温衝撃強度が低
く、成形性においても可塑時間が長くなり好ましい結果
が得られない。一方、該固有粘度が高過ぎると、材料の
メルトフローレートが低く、流動性が悪化し、射出成形
性が悪くなり、成型体の面品質も悪くなる。
【0010】第二セグメントは、135℃テトラリン溶
液の固有粘度が4.5〜5.5(dl/g)であり、か
つプロピレン/エチレンの割合が75/25〜60/4
0(重量比)であるプロピレン−エチレンランダムコポ
リマー部分である。
【0011】第二セグメントの135℃テトラリン溶液
の固有粘度は4.5〜5.5(dl/g)であり、好ま
しくは4.8〜5.3(dl/g)である。該固有粘度
が低過ぎると、射出成形加工時にフローマークが発生す
る。一方、該固有粘度が高過ぎると、ゲート近傍にメラ
メラが発生し、面品質の点において好ましい結果が得ら
れない。
【0012】第二セグメントのプロピレン/エチレンの
重量比は75/25〜60/40であり、好ましくは7
0/30〜65/35である。該比が過小又は過大であ
ると材料の低温衝撃強度に関しては好ましい結果が得ら
れない。
【0013】(ii)は、GPC法によるQ値が5以下で
あり、かつ135℃テトラリンの固有粘度が0.85〜
0.95(dl/g)である結晶性プロピレンホモポリ
マーと上記(i)結晶性プロピレン−エチレンブロック
コポリマーとの混合物である。
【0014】(ii)における結晶性プロピレンホモポリマ
ーは、GPC法によるQ値が5以下であり、かつ135
℃テトラリンの固有粘度が0.85〜0.95(dl/
g)のものである。GPC法によるQ値は5以下であ
り、好ましくは4.5以下である。Q値が過大であると
射出成形加工時の成形サイクルと面品質の関係において
好ましい結果が得られない。135℃,テトラリン溶液
の固有粘度は0.85〜0.95(dl/g)である。
該固有粘度が低過ぎると引張伸び、低温衝撃強度が低
く、成形性においても可塑時間が長くなり好ましい結果
が得られない。一方該固有粘度が高過ぎると材料のメル
トフローレートが低く、流動性が悪化し、射出成形性が
悪くなり、成型体の面品質も悪くなる。
【0015】本発明の(B)は、GPC法によるQ値が
2.7以下であり、ブテン−1含量が15〜20重量%
であり、70℃キシレン溶液の固有粘度が1.1〜2.
1(dl/g)であり、かつムーニー粘度ML1+410
0℃が7〜90であるエチレン−ブテン−1共重合体ゴ
ムである。
【0016】(B)のブテン−1含量は15〜20重量
%であり、好ましくは16〜19重量%であり、更に好
ましくは17〜18重量%である。ブテン−1含量が過
少であると低温衝撃強度に関して好ましい結果が得られ
ず、一方ブテン−1含量が過多であると曲げ弾性率にお
いて好ましい結果が得られない。
【0017】(B)のGPC法によるQ値は2.7以下
である。Q値が過大であると曲げ弾性率が低くなり好ま
しくない。
【0018】(B)のキシレン溶液での固有粘度は1.
1〜2.1(dl/g)であり、ムーニー粘度ML1+4
100℃は7〜90である。好ましくは、固有粘度は
1.2〜2.0(dl/g)であり、ムーニー粘度ML
1+4100℃は10〜80である。固有粘度及びムーニ
ー粘度がこの範囲外であると低温衝撃強度に関して好ま
しい結果が得られない。
【0019】本発明の(C)は、GPC法によるQ値が
2.7以下であり、プロピレン含有量が20〜30重量
%であり、70℃キシレン溶液の固有粘度が1.8〜
2.2(dl/g)であり、かつムーニー粘度ML1+4
100℃が35〜100であるエチレン−プロピレン共
重合体ゴムである。
【0020】(C)のプロピレン含量は20〜30%で
あり、好ましくは22〜28重量%である。プロピレン
含量が過少であると低温衝撃強度に関して好ましい結果
が得られず、一方プロピレン含量が過多であると曲げ弾
性率に関して好ましい結果が得られない。
【0021】(C)のGPC法によるQ値は2.7以下
であり、好ましくは2.5以下である。Q値が過大であ
ると曲げ弾性率が低くなり好ましくない。
【0022】(C)の70℃キシレン溶液での固有粘度
は1.8〜2.2(dl/g)であり、ムーニー粘度M
1+4100℃が35〜100である。好ましくは、固
有粘度は1.9〜2.1(dl/g)であり、ムーニー
粘度ML1+4100℃は50〜90である。固有粘度及
びムーニー粘度がこの範囲外であると低温衝撃強度に関
して好ましい結果が得られない。
【0023】本発明の(D)は、平均粒径が4μm以下
であるタルクである。
【0024】(D)の平均粒子径は4μm以下であり、
好ましくは3μm以下である。平均粒子径が過大である
と衝撃強度の低下が大きく、光沢等の外観も悪くなる。
タルクは無処理のまま使用してもよいがポリプロピレン
系樹脂との界面接着性、分散性を向上させる目的で通常
知られている各種シランカップリング剤、チタンカップ
リング剤、高級脂肪酸、高級脂肪酸エステル、高級脂肪
酸アミド、高級脂肪酸塩類あるいは他の界面活性剤で表
面を処理したものを使用することができる。
【0025】本発明において用いられる熱可塑性エラス
トマー組成物は、上記の(A)〜(D)の成分を含有す
る熱可塑性エラストマー組成物であるが、各成分の好ま
しい含有量は、(A)40〜55重量%であり、(B)
20〜45重量%であり、(C)10〜15重量%であ
り、かつ(D)5〜15重量%(ただし、(A)+
(B)+(C)+(D)=100重量%とする。)であ
る。(A)が過少であるとヒートサグが大きくなり、形
状の歪み,熱変形が大きくなることがあったり、流動性
が低下して成型体の面品質が悪化したりすることがあ
り、一方(A)が過多であると低温衝撃強度が低下する
ことがある。(B)が過少であると低温衝撃強度が低下
することがあり、一方(B)が過多であると曲げ弾性率
が低下したりヒートサグが大きくなることがある。
(C)が過少であると低温衝撃強度が低下することがあ
り、一方(C)が過多であると曲げ弾性率が低下したり
ヒートサグが大きくなることがある。(D)が過少であ
ると曲げ弾性率が低くなる場合があり、一方(D)が過
多であると低温衝撃強度が低下することがある。
【0026】本発明において用いられる熱可塑性エラス
トマー組成物は、その射出成形品の曲げ弾性率が700
〜1100MPaであり、温度−30℃におけるIzo
d衝撃強度が100J/m以上又はNon Break
であり、かつ95℃におけるヒートサグが10mm以下
である熱可塑性エラストマー組成物である。
【0027】射出成形品の曲げ弾性率は700〜110
0MPaであり、好ましくは800〜1000MPaで
ある。曲げ弾性率が過小であると形状を保持することが
できなくなり自重で変形し、一方曲げ弾性率が過大であ
ると低温衝撃強度が低く展開時の安全性に劣る。
【0028】射出成形品の温度−30℃におけるIzo
d衝撃強度は100J/m以上又はNon Break
であり、好ましくは300J/m以上又はNon Br
eakである。Izod衝撃強度が過少であると展開時
の安全性に劣る。
【0029】射出成形品のヒートサグは10mm以下で
あり、好ましくは8mm以下である。ヒートサグが過大
であると成形時に成型体の形状が歪んだり、熱により変
形しやすくなる。
【0030】本発明の熱可塑性エラストマー組成物を得
る好ましい方法として、(A)、(C)及び(D)の各
全量並びに(B)の全使用量の20〜90重量%を二軸
混練機で混練して混練物を得、更に該混練物と(B)の
残部を二軸混練機で混練する方法をあげることができ
る。このように(B)の特定量を分割して供給すること
により、その分散状態を良好にすることができる。
【0031】本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、
必須成分である(A)〜(D)以外に、酸化防止剤、紫
外線吸収剤、滑剤、顔料、帯電防止剤、銅害防止剤、難
燃剤、中和剤、造核剤等の添加剤を配合することができ
る。本発明のピラー部に取り付けられるエアバッグカバ
ー材料は、上記の熱可塑性エラストマー組成物を射出成
形して得られる。熱可塑性エラストマー組成物を射出成
形してエアバッグカバーとする方法としては、特に制限
はなく、通常の方法を用いることができる。
【0032】
【実施例】以下に実施例によって、本発明をより詳細に
説明する。 〔I〕原料 実施例及び比較例の各組成物を得るにあたり、次に示す
原料を使用した。 (A)結晶性エチレン−プロピレンブロックコポリマー
及び結晶性プロピレンホモポリマー 〔η〕P:第一セグメントの固有粘度 EP含量:第二セグメントの全重合体に対するwt% 〔η〕EP:第二セグメントの固有粘度 C2inEP:第二セグメントのエチレンのwt% A−1:Q値=4、〔η〕P=0.9dl/g、EP含
量=12wt%、〔η〕E P=5.2dl/g、C2in
EP=32wt%であるエチレン−プロピレンブロック
コポリマー A−2:Q値=4、〔η〕P=0.9dl/gであるプ
ロピレンホモポリマー (B)エチレン−ブテン−1共重合体ゴム B−1:Q値=2.2、ブテン含量=18wt%、固有
粘度=1.9dl/g、ML1+4100℃=66である
エチレン−ブテン−1共重合体ゴム (C)エチレン−プロピレン共重合体ゴム C−1:Q値=2.1、プロピレン含量=27wt%、
固有粘度=1.9dl/g、ML1+4100℃=52で
あるエチレン−プロピレン共重合体ゴム (D)タルク D−1:平均粒径=2.1μmであるタルク
【0033】〔II〕評価・測定方法 得られた組成物についてはシリンダー温度220℃、金
型温度50℃にて射出成形を行い試験片を作製し、23
℃の恒温室で1週間以上放置してから物性評価を行っ
た。実施例、比較例における物性値の測定法を以下に示
す。 (1)曲げ弾性率 JIS K7203に規定された方法による。射出成形
により成形された試験片を用いる。試験片の厚みは6.
4mmであり、スパン長さ100mm、荷重速度2.0
mm/minの条件で曲げ弾性率を評価する。測定温度
はことわりのない限り23℃である。測定装置は島津製
作所社製 全自動オートグラフAG−500Cを用い
た。 (2)ヒートサグ 射出成形により成形された厚さ2mmの平板を150m
m×25mmに加工したものを試験片として用いる。図
1のような試験冶具をあらかじめ試験温度に調節し、図
2のように試験片を固定する。60分間試験温度で加熱
した後、室温にて30以上放置冷却を行う。試験片先端
の高さの変化量を測定する。 (3)Izod衝撃強度 JIS K7110に規定された方法による。射出成形
により成形された試験片を用いる。試験片の厚みは6.
4mmであり、成形の後にノッチ加工されたノッチ付き
の衝撃強度を評価する。測定温度に設定された恒温槽で
2時間状態調整した後に測定を行う。
【0034】実施例1 A−1のブロックPP37.0wt%、A−2のホモP
P11.2wt%、B−1のEBR30.1wt%に対
して40.2wt%、C−1のEPR12.1wt%、
D−1のタルク9.6wt%を二軸混練押出機で180
〜230℃で混練しペレットを作製した。得られた組成
物と残りのB−1を二軸混練押出機で180〜200℃
で混練しペレットを作製した。得られた最終組成物につ
いて、射出成形を行い試験片を作製し、物性評価を行っ
た。曲げ弾性率は700MPa以上、ヒートサグは10
mm以下でIzod衝撃強度が良好であった。
【0035】実施例2 表1の条件としたこと以外、実施例1と同様に行った。
結果は表1に示す。
【0036】比較例1 A−1のブロックPP26.2wt%、A−2のホモP
P7.9wt%、B−1のEBR50.6wt%に対し
て17.0wt%、C−1のEPR8.5wt%、D−
1のタルク6.8wt%を二軸混練押出機で180〜2
30℃で混練しペレットを作製した。得られた組成物と
残りのB−1を二軸混練押出機で180〜200℃で混
練しペレットを作製した。得られた最終組成物につい
て、射出成形を行い試験片を作製し、物性評価を行っ
た。曲げ弾性率は700MPa以下、ヒートサグは10
mm以上となった。
【0037】比較例2 表1の条件としたこと以外、比較例1と同様に行った。
結果は表1に示す。
【0038】
【表1】
【0039】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明により、自
動車のピラー部に取り付けられるエアバッグカバーは成
形時又は組み込んで設置された場合における形状の歪み
がなく、更に熱による形状の変形が生じなく、かつ展開
時の安全性に優れた自動車のピラー部に取り付けられる
エアバッグカバー材料を提供することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】ヒートサグ試験を行うときに用いる冶具であ
る。高さは100mm以上の台に幅25mm,長さ50
mmの板でサンプルを押し付け固定する。
【図2】ヒートサグ試験を行うときに用いる冶具であ
る。幅は25mm,長さ150mmの試験片を端から5
0mmところまでをヒートサグの冶具に固定し、残りの
100mmは空中に浮いている状態になる。60分間試
験温度で加熱すると自重で垂れ、この垂れによる高さの
変化量をヒートサグの測定値とする。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 23/16 C08L 23/16 23/20 23/20 53/00 53/00 // B29C 45/00 B29C 45/00 B29L 31:30 (72)発明者 西村 秀雄 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 鵜飼 順三 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 大山 博 千葉県市原市姉崎海岸5の1 住友化学工 業株式会社内 (72)発明者 浜中 達郎 千葉県市原市姉崎海岸5の1 住友化学工 業株式会社内 Fターム(参考) 3D054 AA02 AA03 AA04 AA07 AA18 BB24 FF17 4F206 AA45 AB11 AH25 JA07 4J002 BB05X BB124 BB153 BP02W DJ046 FD016 GN00

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の(A)〜(D)の成分を含有する
    熱可塑性エラストマー組成物であって、該熱可塑性エラ
    ストマー組成物の射出成形品の曲げ弾性率が700〜1
    100MPaであり、温度−30℃におけるIzod衝
    撃強度が100J/m以上又はNon Breakであ
    り、かつ95℃におけるヒートサグが10mm以下であ
    る熱可塑性エラストマー組成物を射出成形して得られる
    ピラー部に取り付けられるエアバッグカバー材料。 (A):下記の(i)及び(ii)から選ばれる少なくと
    も一種 (i):下記の第一セグメント及び第二セグメントから
    なり、(i)における第二セグメントの割合が(i)1
    00重量%に対して7〜17重量%である結晶性プロピ
    レン−エチレンブロックコポリマー 第一セグメント:GPC(ゲルパーミエーションクロマ
    トグラフィー)法によるQ値(=重量平均分子量の数平
    均分子量に対する比)が5以下であり、135℃テトラ
    リン溶液の固有粘度が0.85〜0.95(dl/g)
    であるプロピレンホモポリマー部分 第二セグメント:135℃テトラリン溶液の固有粘度が
    4.5〜5.5(dl/g)であり、かつプロピレン/
    エチレンの重量比が75/25〜60/40であるプロ
    ピレン−エチレンランダムコポリマー部分 (ii):GPC法によるQ値が5以下であり、かつ13
    5℃テトラリン溶液の固有粘度が0.85〜0.95
    (dl/g)である結晶性プロピレンホモポリマーと上
    記(i)結晶性プロピレン−エチレンブロックコポリマ
    ーとの混合物 (B):GPC法によるQ値が2.7以下であり、ブテ
    ン−1含量が15〜20重量%であり、70℃キシレン
    溶液の固有粘度が1.1〜2.1(dl/g)であり、
    かつムーニー粘度ML1+4100℃が7〜90であるエ
    チレン−ブテン−1共重合体ゴム (C):GPC法によるQ値が2.7以下であり、プロ
    ピレン含有量が20〜30重量%であり、70℃キシレ
    ン溶液の固有粘度が1.8〜2.2(dl/g)であ
    り、かつムーニー粘度ML1+4100℃が35〜100
    であるエチレン−プロピレン共重合体ゴム (D):平均粒径が4μm以下であるタルク
  2. 【請求項2】 熱可塑性エラストマー組成物において、
    (A)の含有量が40〜55重量%であり、(B)の含
    有量が20〜45重量%であり、(C)の含有量が10
    〜15重量%であり、かつ(D)の含有量が5〜15重
    量%(ただし、(A)+(B)+(C)+(D)=10
    0重量%とする。)である請求項1記載のエアバッグカ
    バー材料。
  3. 【請求項3】 (A)、(C)及び(D)の各全量並び
    に(B)の全使用量の20〜90重量%を二軸混練機で
    混練して混練物を得、更に該混練物と(B)の残部を二
    軸混練機で混練することにより得られる熱可塑性エラス
    トマー組成物を用いる請求項1記載のエアバッグカバー
    材料。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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