JP2000212382A - ピラ―部に取り付けられるエアバッグカバ―材料 - Google Patents

ピラ―部に取り付けられるエアバッグカバ―材料

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JP2000212382A
JP2000212382A JP1819199A JP1819199A JP2000212382A JP 2000212382 A JP2000212382 A JP 2000212382A JP 1819199 A JP1819199 A JP 1819199A JP 1819199 A JP1819199 A JP 1819199A JP 2000212382 A JP2000212382 A JP 2000212382A
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JP1819199A
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English (en)
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Junzo Ukai
順三 鵜飼
Hideo Nishimura
秀雄 西村
Naoki Oshita
直紀 大下
Hiroshi Oyama
博 大山
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Sumitomo Chemical Co Ltd
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 形状の歪みがなく、更に熱による形状の変形
が生じなく、かつ展開時の安全性に優れた自動車のピラ
ー部に取り付けられるエアバッグカバー材料を提供す
る。 【解決手段】 下記の(A)〜(E)の成分を含有する
熱可塑性エラストマー組成物を射出成形して得られるピ
ラー部に取り付けられるエアバッグカバー材料。 (A):下記の(i)及び(ii)から選ばれる少なくと
も一種 (i):結晶性プロピレン−エチレンブロックコポリマ
ー (ii):結晶性プロピレンホモポリマーと上記(i)結
晶性プロピレン−エチレンブロックコポリマーとの混合
物 (B):エチレン−ブテン−1共重合体ゴム (C):エチレン−プロピレン共重合体ゴム (D):水素添加芳香族ビニル−共役ジエン化合物ブロ
ック共重合体 (E):平均粒径が4μm以下であるタルク

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は自動車のピラー部に
取り付けられるエアバッグカバー材料に関するものであ
る。更に詳しくは、本発明は自動車のピラー部に組み込
んで設置された場合に、変形せず形状が保持され、車内
温度が上昇しても変形を生じることがなく、かつ、展開
安全性に優れた自動車のピラー部に取り付けられるエア
バッグカバー材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、衝突時の衝撃から自動車の搭乗者
を保護するため、エアバッグシステムを搭載する自動車
が増加している。エアバッグは、通常時はエアバッグカ
バーに収納されている。近年、正面衝突のみならず、側
面衝突に対して安全性を確保するため、ピラー部分にエ
アバッグシステムを設置する必要性が重視されている。
ところで、ピラー部に取り付けられるエアバッグカバー
は細長く大きいため、成形時又はピラー部に設置された
場合に形状が歪んだり、熱により変形といった問題があ
る。更に、エアバッグカバーの形状を維持しようとする
と展開時にカバーが開かないなど、展開時の安全性に対
する問題がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】かかる現状に鑑み、本
発明が解決しようとする課題は、ピラー部に取り付けら
れるエアバッグカバーの成形時又は組み込んで設置され
た場合における形状の歪み、更に熱による形状の変形が
生じることなく、かつ展開時の安全性に優れた自動車の
ピラー部に取り付けられるエアバッグカバー材料を提供
する点に存するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は下記
の(A)〜(E)の成分を含有する熱可塑性エラストマ
ー組成物であって、該熱可塑性エラストマー組成物の射
出成形品の曲げ弾性率が700〜1300MPaであ
り、温度−30℃におけるIzod衝撃強度が100J
/m以上又はNon Breakであり、かつ95℃に
おけるヒートサグが10mm以下である熱可塑性エラス
トマー組成物を射出成形して得られるピラー部に取り付
けられるエアバッグカバー材料に係るものである。 (A):下記の(i)及び(ii)から選ばれる少なくと
も一種 (i):下記の第一セグメント及び第二セグメントから
なり、(i)における第二セグメントの割合が7〜17
重量%である結晶性プロピレン−エチレンブロックコポ
リマー 第一セグメント:GPC(ゲルパーミエーションクロマ
トグラフィー)法によるQ値(=重量平均分子量の数平
均分子量に対する比)が5以下であり、135℃テトラ
リン溶液の固有粘度が0.85〜0.95(dl/g)
であるプロピレンホモポリマー部分 第二セグメント:135℃テトラリン溶液の固有粘度が
4.5〜5.5(dl/g)であり、かつプロピレン/
エチレンの重量比が75/25〜60/40であるプロ
ピレン−エチレンランダムコポリマー部分 (ii):GPC法によるQ値が5以下であり、かつ13
5℃テトラリン溶液の固有粘度が0.85〜0.95
(dl/g)である結晶性プロピレンホモポリマーと上
記(i)結晶性プロピレン−エチレンブロックコポリマ
ーとの混合物 (B):GPC法によるQ値が2.7以下であり、ブテ
ン−1含量が15〜20重量%であり、70℃キシレン
溶液の固有粘度が1.1〜2.1(dl/g)であり、
かつムーニー粘度ML1+4100℃が7〜90であるエ
チレン−ブテン−1共重合体ゴム (C):GPC法によるQ値が2.7以下であり、プロ
ピレン含有量が20〜30重量%であり、70℃キシレ
ン溶液の固有粘度が1.8〜2.2(dl/g)であ
り、かつムーニー粘度ML1+4100℃が35〜100
であるエチレン−プロピレン共重合体ゴム (D):少なくとも2個の芳香族ビニル化合物からなる
重合体ブロックと少なくとも1個の共役ジエン化合物か
らなる重合体ブロックとからなるブロック共重合体の共
役ジエン部分を80%以上水素添加して得られ、芳香族
ビニル化合物の含有量が10〜25重量%である水素添
加芳香族ビニル−共役ジエン化合物ブロック共重合体 (E):平均粒径が4μm以下であるタルク
【0005】
【発明の実施の形態】本発明の(A)は、下記の(i)
及び(ii)から選ばれる少なくとも一種である。
【0006】(i)は、下記の第一セグメント及び第二
セグメントからなる結晶性プロピレン−エチレンブロッ
クコポリマーである。(i)における第二セグメントの
割合は、7〜17重量%であることが好ましい。該割合
が過少であると低温衝撃強度が低くなることがあり、一
方該割合が過多な場合は成形性が悪くなることがある。
【0007】第一セグメントは、GPC(ゲルパーミエ
ーションクロマトグラフィー)法によるQ値(=重量平
均分子量の数平均分子量に対する比)が5以下であり、
135℃テトラリン溶液の固有粘度が0.85〜0.9
5(dl/g)であるプロピレンホモポリマー部分であ
る。第一セグメントのGPC法による分子量分布を表わ
すQ値は5以下であり、好ましくは4.5以下である。
Q値が過大であると射出成形加工時の成形サイクルと面
品質の関係において好ましい結果が得られない。第一セ
グメントの135℃テトラリン溶液の固有粘度は0.8
5〜0.95(dl/g)である。該固有粘度が低過ぎ
ると、引張伸び、低温衝撃強度が低く、成形性において
も可塑時間が長くなり好ましい結果が得られない。一
方、該固有粘度が高過ぎると、材料のメルトフローレー
トが低く、流動性が悪化し、射出成形性が悪くなり、成
型体の面品質も悪くなる。
【0008】第二セグメントは、135℃テトラリン溶
液の固有粘度が4.5〜5.5(dl/g)であり、か
つプロピレン/エチレンの割合が75/25〜60/4
0(重量比)であるプロピレン−エチレンランダムコポ
リマー部分である。第二セグメントの135℃テトラリ
ン溶液の固有粘度は4.5〜5.5(dl/g)であ
り、好ましくは4.8〜5.3(dl/g)である。該
固有粘度が低過ぎると、射出成形加工時にフローマーク
が発生する。一方、該固有粘度が高過ぎると、ゲート近
傍にメラメラが発生し、面品質の点において好ましい結
果が得られない。第二セグメントのプロピレン/エチレ
ンの重量比は75/25〜60/40であり、好ましく
は70/30〜65/35である。該比が過小又は過大
であると材料の低温衝撃強度に関しては好ましい結果が
得られない。
【0009】(ii)は、GPC法によるQ値が5以下で
あり、かつ135℃テトラリン溶液の固有粘度が0.8
5〜0.95(dl/g)である結晶性プロピレンホモ
ポリマーと上記(i)結晶性プロピレン−エチレンブロ
ックコポリマーとの混合物である。(ii)における結晶性
プロピレンホモポリマーは、GPC法によるQ値が5以
下であり、かつ135℃テトラリンの固有粘度が0.8
5〜0.95(dl/g)のものである。GPC法によ
るQ値は5以下であり、好ましくは4.5以下である。
Q値が過大であると射出成形加工時の成形サイクルと面
品質の関係において好ましい結果が得られない。135
℃、テトラリン溶液の固有粘度は0.85〜0.95
(dl/g)である。該固有粘度が低過ぎると引張伸
び、低温衝撃強度が低く、成形性においても可塑時間が
長くなり好ましい結果が得られない。一方該固有粘度が
高過ぎると材料のメルトフローレートが低く、流動性が
悪化し、射出成形性が悪くなり、成型体の面品質も悪く
なる。
【0010】本発明の(B)は、GPC法によるQ値が
2.7以下であり、ブテン−1含量が15〜20重量%
であり、70℃キシレン溶液の固有粘度が1.1〜2.
1(dl/g)であり、かつムーニー粘度ML1+410
0℃が7〜90であるエチレン−ブテン−1共重合体ゴ
ムである。(B)のブテン−1含量は15〜20重量%
であり、好ましくは16〜19重量%であり、更に好ま
しくは17〜18重量%である。ブテン−1含量が過少
であると低温衝撃強度に関して好ましい結果が得られ
ず、一方ブテン−1含量が過多であると曲げ弾性率にお
いて好ましい結果が得られない。(B)のGPC法によ
るQ値は2.7以下である。Q値が過大であると曲げ弾
性率が低くなり好ましくない。(B)のキシレン溶液で
の固有粘度は1.1〜2.1(dl/g)であり、ムー
ニー粘度ML1+4100℃は7〜90である。好ましく
は、固有粘度は1.2〜2.0(dl/g)であり、ム
ーニー粘度ML1+4100℃は10〜80である。固有
粘度及びムーニー粘度がこの範囲外であると低温衝撃強
度に関して好ましい結果が得られない。
【0011】本発明の(C)は、GPC法によるQ値が
2.7以下であり、プロピレン含有量が20〜30重量
%であり、70℃キシレン溶液の固有粘度が1.8〜
2.2(dl/g)であり、かつムーニー粘度ML1+4
100℃が35〜100であるエチレン−プロピレン共
重合体ゴムである。(C)のプロピレン含量は20〜3
0%であり、好ましくは22〜28重量%である。プロ
ピレン含量が過少であると低温衝撃強度に関して好まし
い結果が得られず、一方プロピレン含量が過多であると
曲げ弾性率に関して好ましい結果が得られない。(C)
のGPC法によるQ値は2.7以下であり、好ましくは
2.5以下である。Q値が過大であると曲げ弾性率が低
くなり好ましくない。(C)の70℃キシレン溶液での
固有粘度は1.8〜2.2(dl/g)であり、ムーニ
ー粘度ML1+4100℃が35〜100である。好まし
くは、固有粘度は1.9〜2.1(dl/g)であり、
ムーニー粘度ML1+4100℃は50〜90である。固
有粘度及びムーニー粘度がこの範囲外であると低温衝撃
強度に関して好ましい結果が得られない。
【0012】本発明の(D)は、少なくとも2個の芳香
族ビニル化合物からなる重合体ブロックと少なくとも1
個の共役ジエン化合物からなる重合体ブロックとからな
るブロック共重合体の共役ジエン部分を80%以上水素
添加して得られ、芳香族ビニル化合物の含有量が10〜
25重量%である水素添加芳香族ビニル−共役ジエン化
合物ブロック共重合体である。すなわち(D)は、水素
添加芳香族ビニル−共役ジエン化合物ブロック共重合体
であり、例えばA−B−A、(A−B)n[B末端でn
本のA−Bジブロックがカップリングしたもの、カップ
リング率は60%以上]等の構造を有する。ここで重合
体Bは共役ジエンに水素添加して得られる重合体ブロッ
クを示し、Aは芳香族ビニル化合物よりなる重合体ブロ
ックを示す。(D)の芳香族ビニル化合物としてはスチ
レンが好ましく、また、(D)の共役ジエンとしてはブ
タジエン又はイソプレンが好ましい。(D)の芳香族ビ
ニル化合物の含有量は10〜25重量%である。芳香族
ビニル化合物が過少(共役ジエン化合物が過多)である
と曲げ弾性率や機械的強度が低下し、成型体の形状保持
が悪化することがあり、芳香族ビニル化合物が過多(共
役ジエン化合物が過少)であると衝撃性能が低下する。
(D)の共役ジエン部分のジエンの水素添加率は80%
以上であり、好ましくは90%以上である。水素添加率
が過少であると耐光試験、熱老化試験において著しく変
色したり、機械的強度、衝撃性能が低下する。
【0013】本発明の(E)は、平均粒径が4μm以下
であるタルクである。(E)の平均粒子径は4μm以下
であり、好ましくは3μm以下である。平均粒子径が過
大であると衝撃強度の低下が大きく、光沢等の外観も悪
くなる。タルクは無処理のまま使用してもよいがポリプ
ロピレン系樹脂との界面接着性、分散性を向上させる目
的で通常知られている各種シランカップリング剤、チタ
ンカップリング剤、高級脂肪酸、高級脂肪酸エステル、
高級脂肪酸アミド、高級脂肪酸塩類あるいは他の界面活
性剤で表面を処理したものを使用することができる。
【0014】本発明において用いられる熱可塑性エラス
トマー組成物は、上記の(A)〜(E)の成分を含有す
る熱可塑性エラストマー組成物であるが、各成分の好ま
しい含有量は、(A)40〜56重量%であり、(B)
10〜20重量%であり、(C)10〜15重量%であ
り、(D)5〜35重量%であり、かつ(E)5〜15
重量%である(ただし、(A)+(B)+(C)+
(D)+(E)=100重量%とする。)。(A)が過
少であるとヒートサグが大きくなり、形状の歪み,熱変
形が大きくなることがあったり、流動性が低下して成型
体の面品質が悪化したりすることがあり、一方(A)が
過多であると低温衝撃強度が低下することがある。
(B)が過少であると低温衝撃強度が低下することがあ
り、一方(B)が過多であると曲げ弾性率が低下したり
ヒートサグが大きくなることがある。(C)が過少であ
ると低温衝撃強度が低下することがあり、一方(C)が
過多であると曲げ弾性率が低下したりヒートサグが大き
くなることがある。(D)が過少であると低温衝撃強度
が低下することがあり、一方(D)が過多であると曲げ
弾性率が低下したりヒートサグが大きくなることがあ
る。(E)が過少であると曲げ弾性率が低くなる場合が
あり、一方(E)が過多であると低温衝撃強度が低下す
ることがある。
【0015】本発明において用いられる熱可塑性エラス
トマー組成物は、その射出成形品の曲げ弾性率が700
〜1300MPaであり、温度−30℃におけるIzo
d衝撃強度が100J/m以上又はNon Break
であり、かつ95℃におけるヒートサグが10mm以下
である熱可塑性エラストマー組成物である。射出成形品
の曲げ弾性率は700〜1300MPaであり、好まし
くは800〜1200MPaである。曲げ弾性率が過小
であると形状を保持することができなくなり自重で変形
し、一方曲げ弾性率が過大であると低温衝撃強度が低く
展開時の安全性に劣る。射出成形品の温度−30℃にお
けるIzod衝撃強度は100J/m以上又はNon
Breakであり、好ましくは300J/m以上又はN
on Breakである。Izod衝撃強度が過少であ
ると展開時の安全性に劣る。射出成形品のヒートサグは
10mm以下であり、好ましくは8mm以下である。ヒ
ートサグが過大であると成形時に成型体の形状が歪んだ
り、熱により変形しやすくなる。
【0016】本発明の熱可塑性エラストマー組成物を得
る好ましい方法として、(A)、(B)、(C)及び
(E)の各全量を二軸混練機で混練して混練物を得、更
に該混練物と(D)を二軸混練機で混練する方法をあげ
ることができる。このように(D)を分割して供給する
ことにより、その分散状態を良好にすることができる。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、必須成分であ
る(A)〜(E)以外に、酸化防止剤、紫外線吸収剤、
滑剤、顔料、帯電防止剤、銅害防止剤、難燃剤、中和
剤、造核剤等の添加剤を配合することができる。本発明
のピラー部に取り付けられるエアバッグカバー材料は、
上記の熱可塑性エラストマー組成物を射出成形して得ら
れる。熱可塑性エラストマー組成物を射出成形してエア
バッグカバーとする方法としては、特に制限はなく、通
常の方法を用いることができる。
【0017】
【実施例】以下に実施例によって、本発明をより詳細に
説明する。 〔I〕原料 実施例及び比較例の各組成物を得るにあたり、次に示す
原料を使用した。 (A)結晶性エチレン−プロピレンブロックコポリマー
及び結晶性プロピレンホモポリマー 〔η〕P:第一セグメントの固有粘度 EP含量:第二セグメントの全重合体に対する重量% 〔η〕EP:第二セグメントの固有粘度 C2inEP:第二セグメントのエチレンの重量% A−1:Q値=4、〔η〕P=0.9dl/g、EP含
量=12重量%、〔η〕E P=5.2dl/g、C2in
EP=32重量%であるエチレン−プロピレンブロック
コポリマー A−2:Q値=4、〔η〕P=0.9dl/gであるプ
ロピレンホモポリマー (B)エチレン−ブテン−1共重合体ゴム B−1:Q値=2.2、ブテン含量=18重量%、固有
粘度=1.9dl/g、ML1+4100℃=66である
エチレン−ブテン−1共重合体ゴム (C)エチレン−プロピレン共重合体ゴム C−1:Q値=2.1、プロピレン含量=27重量%、
固有粘度=1.9dl/g、ML1+4100℃=52で
あるエチレン−プロピレン共重合体ゴム (D)水素添加スチレン−ブタジエン−スチレンブロッ
ク共重合体 D−1:数平均分子量=70000、スチレン含有量=
13重量%、水素添加率=98%であり、カップリング
率=70%である水素添加スチレン−ブタジエン−スチ
レンブロック共重合体 (E)タルク E−1:平均粒径=2.1μmであるタルク
【0018】〔II〕評価・測定方法 得られた組成物についてはシリンダー温度220℃、金
型温度50℃にて射出成形を行い試験片を作製し、23
℃の恒温室で1週間以上放置してから物性評価を行っ
た。実施例、比較例における物性値の測定法を以下に示
す。 (1)曲げ弾性率 JIS K7203に規定された方法による。射出成形
により成形された試験片を用いる。試験片の厚みは6.
4mmであり、スパン長さ100mm、荷重速度2.0
mm/minの条件で曲げ弾性率を評価する。測定温度
はことわりのない限り23℃である。測定装置は島津製
作所社製 全自動オートグラフAG−500Cを用い
た。 (2)ヒートサグ 射出成形により成形された厚さ2mmの平板を150m
m×25mmに加工したものを試験片として用いる。図
1のような試験冶具をあらかじめ試験温度に調節し、図
2のように試験片を固定する。60分間試験温度で加熱
した後、室温にて30以上放置冷却を行う。試験片先端
の高さの変化量を測定する。 (3)Izod衝撃強度 JIS K7110に規定された方法による。射出成形
により成形された試験片を用いる。試験片の厚みは6.
4mmであり、成形の後にノッチ加工されたノッチ付き
の衝撃強度を評価する。測定温度は恒温槽で2時間状態
調整した後に測定を行う。
【0019】実施例1 A−1のブロックPP37.0重量%、A−2のホモP
P11.2重量%、B−1のEBR12.1重量%、C
−1のEPR12.1重量%、D−1のタルク9.6重
量%を二軸混練押出機で180〜230℃で混練しペレ
ットを作製した。得られた組成物とD−1のSEBS1
8.0重量%を二軸混練押出機で180〜200℃で混
練しペレットを作製した。得られた最終組成物につい
て、射出成形を行い試験片を作製し、物性評価を行っ
た。曲げ弾性率は700MPa以上、ヒートサグは10
mm以下でIzod衝撃強度が良好であった。 実施例2及び3 表1の条件としたこと以外、実施例1と同様に行った。
結果は表1に示す。 比較例1 A−1のブロックPP26.2重量%、A−2のホモP
P7.9重量%、B−1のEBR8.6重量%、C−1
のEPR8.5重量%、D−1のタルク6.8重量%を
二軸混練押出機で180〜230℃で混練しペレットを
作製した。得られた組成物とD−1のSEBS42.0
重量%を二軸混練押出機で180〜200℃で混練しペ
レットを作製した。得られた最終組成物について、射出
成形を行い試験片を作製し、物性評価を行った。曲げ弾
性率は700MPa以下、ヒートサグは10mm以上と
なった。 比較例2 表1の条件としたこと以外、比較例1と同様に行った。
結果は表1に示す。
【0020】
【表1】
【0021】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明により、自
動車のピラー部に取り付けられるエアバッグカバーは成
形時又は組み込んで設置された場合における形状の歪み
がなく、更に熱による形状の変形が生じなく、かつ展開
時の安全性に優れた自動車のピラー部に取り付けられる
エアバッグカバー材料を提供することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】 ヒートサグ試験を行うときに用いる冶具であ
る。高さは100mm以上の台に幅25mm,長さ50
mmの板でサンプルを押し付け固定する。
【図2】 幅は25mm,長さ150mmの試験片を端
から50mmところまでをヒートサグの冶具に固定し、
残りの100mmは空中に浮いている状態になる。60
分間試験温度で加熱すると自重で垂れ、この垂れによる
高さの変化量をヒートサグの測定値とする。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 53:02) (72)発明者 西村 秀雄 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 大下 直紀 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 大山 博 千葉県市原市姉崎海岸5の1 住友化学工 業株式会社内 Fターム(参考) 4J002 BB15Y BB17X BP01Z BP02 GN00

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の(A)〜(E)の成分を含有する
    熱可塑性エラストマー組成物であって、該熱可塑性エラ
    ストマー組成物の射出成形品の曲げ弾性率が700〜1
    300MPaであり、温度−30℃におけるIzod衝
    撃強度が100J/m以上又はNon Breakであ
    り、かつ95℃におけるヒートサグが10mm以下であ
    る熱可塑性エラストマー組成物を射出成形して得られる
    ピラー部に取り付けられるエアバッグカバー材料。 (A):下記の(i)及び(ii)から選ばれる少なくと
    も一種 (i):下記の第一セグメント及び第二セグメントから
    なり、(i)における第二セグメントの割合が7〜17
    重量%である結晶性プロピレン−エチレンブロックコポ
    リマー 第一セグメント:GPC(ゲルパーミエーションクロマ
    トグラフィー)法によるQ値(=重量平均分子量の数平
    均分子量に対する比)が5以下であり、135℃テトラ
    リン溶液の固有粘度が0.85〜0.95(dl/g)
    であるプロピレンホモポリマー部分 第二セグメント:135℃テトラリン溶液の固有粘度が
    4.5〜5.5(dl/g)であり、かつプロピレン/
    エチレンの重量比が75/25〜60/40であるプロ
    ピレン−エチレンランダムコポリマー部分 (ii):GPC法によるQ値が5以下であり、かつ13
    5℃テトラリン溶液の固有粘度が0.85〜0.95
    (dl/g)である結晶性プロピレンホモポリマーと上
    記(i)結晶性プロピレン−エチレンブロックコポリマ
    ーとの混合物 (B):GPC法によるQ値が2.7以下であり、ブテ
    ン−1含量が15〜20重量%であり、70℃キシレン
    溶液の固有粘度が1.1〜2.1(dl/g)であり、
    かつムーニー粘度ML1+4100℃が7〜90であるエ
    チレン−ブテン−1共重合体ゴム (C):GPC法によるQ値が2.7以下であり、プロ
    ピレン含有量が20〜30重量%であり、70℃キシレ
    ン溶液の固有粘度が1.8〜2.2(dl/g)であ
    り、かつムーニー粘度ML1+4100℃が35〜100
    であるエチレン−プロピレン共重合体ゴム (D):少なくとも2個の芳香族ビニル化合物からなる
    重合体ブロックと少なくとも1個の共役ジエン化合物か
    らなる重合体ブロックとからなるブロック共重合体の共
    役ジエン部分を80%以上水素添加して得られ、芳香族
    ビニル化合物の含有量が10〜25重量%である水素添
    加芳香族ビニル−共役ジエン化合物ブロック共重合体 (E):平均粒径が4μm以下であるタルク
  2. 【請求項2】 熱可塑性エラストマー組成物において、
    (A)の含有量が40〜56重量%であり、(B)の含
    有量が10〜20重量%であり、(C)の含有量が10
    〜15重量%であり、(D)の含有量が5〜35重量%
    であり、かつ(E)の含有量が5〜15重量%である
    (ただし、(A)+(B)+(C)+(D)+(E)=
    100重量%とする。)請求項1記載のエアバッグカバ
    ー材料。
  3. 【請求項3】 (A)、(B)、(C)及び(E)の各
    全量を二軸混練機で混練して混練物を得、更に該混練物
    と(D)を二軸混練機で混練することにより得られる熱
    可塑性エラストマー組成物を用いる請求項1記載のエア
    バッグカバー材料。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6644684B2 (en) 1999-11-18 2003-11-11 Mitsubishi Chemical Corporation Air bag cover for vehicles
JP2013504654A (ja) * 2009-09-14 2013-02-07 住友化学株式会社 高性能の熱可塑性エラストマー組成物
CN113429664A (zh) * 2020-03-23 2021-09-24 住友化学株式会社 热塑性弹性体组合物

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CN113429664B (zh) * 2020-03-23 2023-11-28 住友化学株式会社 热塑性弹性体组合物

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