JP2566469B2 - ポリプロピレン樹脂組成物 - Google Patents
ポリプロピレン樹脂組成物Info
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は,線膨張率が低く,かつ機械的性質のバラン
スに優れたポリプロピレン樹脂組成物に関する。
スに優れたポリプロピレン樹脂組成物に関する。
結晶性ポリプロピレン樹脂は,曲げ強度,曲げ弾性率
等の機械的性質,耐薬品性に優れ,かつ安価な熱可塑性
樹脂であるため,各種の成形品に広く利用されている。
等の機械的性質,耐薬品性に優れ,かつ安価な熱可塑性
樹脂であるため,各種の成形品に広く利用されている。
そして,該ポリプロピレン樹脂は,例えば第2図に示
すごとく,自動車,船舶等の外装に用いる,長尺状のサ
イドモール1に成形され,外装部品として使用されてい
る。なお,同図の符号2は貼着用両面粘着テープであ
る。
すごとく,自動車,船舶等の外装に用いる,長尺状のサ
イドモール1に成形され,外装部品として使用されてい
る。なお,同図の符号2は貼着用両面粘着テープであ
る。
また,近年においては,上記サイドモール1はますま
す幅広で,長いもの(1〜1.5m)が要求され,大型サイ
ドモールとして使用されている。
す幅広で,長いもの(1〜1.5m)が要求され,大型サイ
ドモールとして使用されている。
しかしながら,上記サイドモールは温度変化の大きい
屋外で使用されるため,熱による膨張,収縮が大きい。
例えば,10℃付近と40℃付近では,長さ1m当たり,約3mm
の差を生ずる。そのため,上記のごとき大型サイドモー
ルの場合には,一層膨張,収縮の差が大きくなる。かか
る膨張,収縮は,自動車等の外板に装着したサイドモー
ルが,脱落する危険性を生ずる。
屋外で使用されるため,熱による膨張,収縮が大きい。
例えば,10℃付近と40℃付近では,長さ1m当たり,約3mm
の差を生ずる。そのため,上記のごとき大型サイドモー
ルの場合には,一層膨張,収縮の差が大きくなる。かか
る膨張,収縮は,自動車等の外板に装着したサイドモー
ルが,脱落する危険性を生ずる。
また,膨張,収縮が大きいことは,自動車等にサイド
モールを装着する場合,その寸法安定性に欠けることも
意味する。
モールを装着する場合,その寸法安定性に欠けることも
意味する。
また,かかるポリプロピレン樹脂における寸法安定性
の欠除は,大型サイドモールのみならず,各種成形品へ
のポリプロピレン樹脂の利用の障害となっている。
の欠除は,大型サイドモールのみならず,各種成形品へ
のポリプロピレン樹脂の利用の障害となっている。
そこで,従来,上記寸法安定性を向上させる対策とし
て,例えばタルク,炭酸カルシウム,マイカ等を添加す
ることが行われているが,その効果は充分でない。
て,例えばタルク,炭酸カルシウム,マイカ等を添加す
ることが行われているが,その効果は充分でない。
また,例えば,特公昭56−15824号公報には,結晶性
ポリプロピレン樹脂に,スチレン−ブタジエンブロック
共重合体と,脂肪酸エステル処理した炭酸カルシウム粒
子を用いた組成物が提案されている。しかし,このもの
も充分に低い線膨張率でなく,また上記共重合体中にブ
タジエン成分による炭素・炭素二重結合(C=C)を有
しているため耐候性に若干劣る。
ポリプロピレン樹脂に,スチレン−ブタジエンブロック
共重合体と,脂肪酸エステル処理した炭酸カルシウム粒
子を用いた組成物が提案されている。しかし,このもの
も充分に低い線膨張率でなく,また上記共重合体中にブ
タジエン成分による炭素・炭素二重結合(C=C)を有
しているため耐候性に若干劣る。
本発明はかかる従来の問題点に鑑み,線膨張率が低
く,機械的性質のバランス及び耐候性に優れたポリプロ
ピレン樹脂組成物を提供しようとするものである。
く,機械的性質のバランス及び耐候性に優れたポリプロ
ピレン樹脂組成物を提供しようとするものである。
本発明は,結晶性ポリプロピレン樹脂31〜75%(重量
比,以下同じ)と,25℃における溶液粘度が1400cps以下
であるスチレン−エチレン・ブチレン−スチレン共重合
体20〜40%と,繊維状フィラー1〜10%と,増量材4〜
40%とからなることを特徴とするポリプロピレン樹脂組
成物にある。
比,以下同じ)と,25℃における溶液粘度が1400cps以下
であるスチレン−エチレン・ブチレン−スチレン共重合
体20〜40%と,繊維状フィラー1〜10%と,増量材4〜
40%とからなることを特徴とするポリプロピレン樹脂組
成物にある。
上記結晶性ポリプロピレン樹脂としては,いわゆるポ
リプロピレン樹脂と変性ポリプロピレン樹脂とがある。
前者のポリプロピレン樹脂としてはホモポリプロピレン
の他にプロピレン−エチレンランダム共重合体,プロピ
レン−エチレンブロック共重合体及びこれらの混合物が
用いられる。また,後者の変性ポリプロピレン樹脂はポ
リプロピレン樹脂を不飽和カルボン酸またはその誘導体
及び有機過酸化物で変性したものである。
リプロピレン樹脂と変性ポリプロピレン樹脂とがある。
前者のポリプロピレン樹脂としてはホモポリプロピレン
の他にプロピレン−エチレンランダム共重合体,プロピ
レン−エチレンブロック共重合体及びこれらの混合物が
用いられる。また,後者の変性ポリプロピレン樹脂はポ
リプロピレン樹脂を不飽和カルボン酸またはその誘導体
及び有機過酸化物で変性したものである。
上記結晶性ポリプロピレン樹脂は31〜75%用いる。31
%未満ではポリプロピレン樹脂組成物の剛性が低くな
る。一方,75%を越えると,線膨張率が悪化する(大き
くなる)と共に耐衝撃性が低下する。
%未満ではポリプロピレン樹脂組成物の剛性が低くな
る。一方,75%を越えると,線膨張率が悪化する(大き
くなる)と共に耐衝撃性が低下する。
また,結晶性ポリプロピレン樹脂は,メルトフローイ
ンデックス(230℃,2.16kg測定)が0.5〜100のものを用
いることが好ましい。0.5未満では成形加工性,及び成
形品の外観が悪く,100を越えると耐衝撃性等の機械的性
質が低下する。
ンデックス(230℃,2.16kg測定)が0.5〜100のものを用
いることが好ましい。0.5未満では成形加工性,及び成
形品の外観が悪く,100を越えると耐衝撃性等の機械的性
質が低下する。
上記スチレン−エチレン・ブチレン−スチレン共重合
体(以下,S−EB−Sという)は,エチレンとブチレンと
の共重合体に,更にスチレンを反応させた共重合体であ
る。該S−EB−Sは,後述するごとく,ポリプロピレン
樹脂のマトリクス中において繊維状フィラーと相互作用
し,線膨張率を低下させる大きな役目をなす。
体(以下,S−EB−Sという)は,エチレンとブチレンと
の共重合体に,更にスチレンを反応させた共重合体であ
る。該S−EB−Sは,後述するごとく,ポリプロピレン
樹脂のマトリクス中において繊維状フィラーと相互作用
し,線膨張率を低下させる大きな役目をなす。
また,S−EB−Sは20〜40%を用いる。20%未満では,
線膨張率が悪化すると共に耐衝撃性が低下する。一方,4
0%を越えると剛性が低くなる。
線膨張率が悪化すると共に耐衝撃性が低下する。一方,4
0%を越えると剛性が低くなる。
また,該S−EB−Sは,25℃における20重量%のトル
エン溶液の粘度が1400cps(センチポイズ)以下であ
る。1400cpsを越えると,線膨張率が悪化する。
エン溶液の粘度が1400cps(センチポイズ)以下であ
る。1400cpsを越えると,線膨張率が悪化する。
また,繊維状フィラーとしてはチタン酸カリウイス
カ,酸化亜鉛ウイスカ,ワラストナイト,ガラス繊維,
炭素繊維などの繊維状態にあるフィラーを用いる。繊維
状フィラーは,前記S−EB−Sと作用して,線膨張率の
低下に大きく寄与する。上記中,特に,チタン酸カリウ
イスカは,材料物性,寸法安定性の点で優れた繊維状フ
ィラーである。
カ,酸化亜鉛ウイスカ,ワラストナイト,ガラス繊維,
炭素繊維などの繊維状態にあるフィラーを用いる。繊維
状フィラーは,前記S−EB−Sと作用して,線膨張率の
低下に大きく寄与する。上記中,特に,チタン酸カリウ
イスカは,材料物性,寸法安定性の点で優れた繊維状フ
ィラーである。
上記繊維状フィラーは1〜10%用いる。1%未満では
線膨張率の低下に寄与せず,10%を越えると成形性が低
下する。また,該繊維状フィラーは,平均長さ1〜50μ
mのものが好ましい。1μm未満では物性,寸法安定性
が低下し,一方50μmを越えると加工性が低下する。
線膨張率の低下に寄与せず,10%を越えると成形性が低
下する。また,該繊維状フィラーは,平均長さ1〜50μ
mのものが好ましい。1μm未満では物性,寸法安定性
が低下し,一方50μmを越えると加工性が低下する。
また,増量材としては,偏平形状であるタルクやマイ
カ,粒状である炭酸カルシウムなど,非繊維状のフィラ
ーを用いる。換言すれば,増量材とは非繊維材フィラー
をいう。この中,特に偏平形状のフィラーは,前記S−
EB−S及び繊維状フィラーと共同作用して,線膨張率の
低下に寄与する。
カ,粒状である炭酸カルシウムなど,非繊維状のフィラ
ーを用いる。換言すれば,増量材とは非繊維材フィラー
をいう。この中,特に偏平形状のフィラーは,前記S−
EB−S及び繊維状フィラーと共同作用して,線膨張率の
低下に寄与する。
上記増量材は,4〜40%用いる。4%未満では,剛性が
低下する。一方,40%を越えると耐衝撃性が低下する。
低下する。一方,40%を越えると耐衝撃性が低下する。
また,本発明においては,前記成分以外に酸化防止
剤,紫外線吸収剤,滑剤,帯電防止剤,核剤,顔料,難
年剤,増量剤,加工助剤等の添加剤を混合してもよい。
剤,紫外線吸収剤,滑剤,帯電防止剤,核剤,顔料,難
年剤,増量剤,加工助剤等の添加剤を混合してもよい。
また,上記の各成分の混合は,少なくとも結晶性ポリ
プロピレン樹脂が溶融する温度以上において,一軸押出
機,二軸押出機,ニーダー,ブラベンダー,バンバリー
ミキサー等の混練機を用いて,溶融混練する。
プロピレン樹脂が溶融する温度以上において,一軸押出
機,二軸押出機,ニーダー,ブラベンダー,バンバリー
ミキサー等の混練機を用いて,溶融混練する。
また,このように溶融混練した後は,通常はペレット
化する。更に,かかる組成物は,射出成形,押出成形,
ブロー成形等により所望形状に成形する。
化する。更に,かかる組成物は,射出成形,押出成形,
ブロー成形等により所望形状に成形する。
本発明のポリプロピレン樹脂組成物は,前記した自動
車や船舶の外装用サイドモールの他,バンバー,ピラー
ガーニッシュその他電気部品,機械部品などに用いる。
そして,特に寸法安定性が要求される成形品に用いる場
合,その特性が発揮される。
車や船舶の外装用サイドモールの他,バンバー,ピラー
ガーニッシュその他電気部品,機械部品などに用いる。
そして,特に寸法安定性が要求される成形品に用いる場
合,その特性が発揮される。
本発明のポリプロピレン樹脂組成物は,結晶性ポリプ
ロピレン樹脂,S−EB−S,繊維状フィラー及び増量材を前
記配合割合にて混合してなるので,線膨張率が約4×10
-5cm/cm℃以下と低く,寸法安定性に優れている。
ロピレン樹脂,S−EB−S,繊維状フィラー及び増量材を前
記配合割合にて混合してなるので,線膨張率が約4×10
-5cm/cm℃以下と低く,寸法安定性に優れている。
また,曲げ強度,曲げ弾性率も高く,更に耐衝撃性に
おいても優れており,機械的性質のバランスに優れてい
る。また,本発明において用いるS−EB−Sは,前記従
来のごとく,炭素・炭素二重結合を有していないので,
該ポリプロピレン樹脂組成物は耐候性に優れている。
おいても優れており,機械的性質のバランスに優れてい
る。また,本発明において用いるS−EB−Sは,前記従
来のごとく,炭素・炭素二重結合を有していないので,
該ポリプロピレン樹脂組成物は耐候性に優れている。
なお,本発明のポリプロピレン樹脂組成物が,前記の
ごとく低い線膨張率を示す理由は,次のようであると推
察される。
ごとく低い線膨張率を示す理由は,次のようであると推
察される。
即ち,まず従来のごとく結晶性ポリプロピレン樹脂に
タルク等の前記増量材を添加した場合には,該増量材が
その長手方向における膨張,収縮を若干規制する。しか
し,該増量材は前記のごとく偏平形状,粒状であるため
ポリプロピレン樹脂組成物の線膨張率を若干低下させる
程度である。
タルク等の前記増量材を添加した場合には,該増量材が
その長手方向における膨張,収縮を若干規制する。しか
し,該増量材は前記のごとく偏平形状,粒状であるため
ポリプロピレン樹脂組成物の線膨張率を若干低下させる
程度である。
これに対して,繊維状フィラーを配合した場合には,
このものは細長い繊維であるために第2A図に示すごと
く,結晶性ポリプロピレン樹脂のマトリクス3中に,該
繊維状フィラー4が無方向に,しかも均一に分散する。
そして,該繊維状フィラー4の間に上記増量材5が分散
している状態となる。そのため,線膨張率が一層低下す
る。
このものは細長い繊維であるために第2A図に示すごと
く,結晶性ポリプロピレン樹脂のマトリクス3中に,該
繊維状フィラー4が無方向に,しかも均一に分散する。
そして,該繊維状フィラー4の間に上記増量材5が分散
している状態となる。そのため,線膨張率が一層低下す
る。
そして,ここに注目すべきことは,第2B図に示すごと
く,上記結晶性ポリプロピレン樹脂のマトリクス3,繊維
状フィラー4,増量材5に加えて,S−EB−S6を配合したこ
とにある。該S−EB−S6は結晶性ポリプロピレン樹脂の
マトリクス3中において,前記繊維状フィラー4,増量材
5と共に分散する。そして,該S−EB−S6は,結晶性ポ
リプロピレン樹脂に対して,異種ポリマーの関係にあ
る。そのため,該S−EB−S6は偏平分散化(モルフォロ
ジー効果)を呈し,ポリプロピレン樹脂組成物の低線膨
張率化に大きく寄与する。
く,上記結晶性ポリプロピレン樹脂のマトリクス3,繊維
状フィラー4,増量材5に加えて,S−EB−S6を配合したこ
とにある。該S−EB−S6は結晶性ポリプロピレン樹脂の
マトリクス3中において,前記繊維状フィラー4,増量材
5と共に分散する。そして,該S−EB−S6は,結晶性ポ
リプロピレン樹脂に対して,異種ポリマーの関係にあ
る。そのため,該S−EB−S6は偏平分散化(モルフォロ
ジー効果)を呈し,ポリプロピレン樹脂組成物の低線膨
張率化に大きく寄与する。
それ故,本発明にかかるポリプロピレン樹脂組成物
は,低い線膨張率を発揮すると考えられる。
は,低い線膨張率を発揮すると考えられる。
以上のごとく,本発明によれば,線膨張率が低く,機
械的性質のバランス及び耐候性に優れたポリプロピレン
樹脂組成物を提供することができる。
械的性質のバランス及び耐候性に優れたポリプロピレン
樹脂組成物を提供することができる。
以下,本発明にかかる実施例を比較例と共に説明す
る。
る。
実施例,比較例ともに,表に示した結晶性ポリプロピ
レン樹脂(PP)及びS−EB−Sの両成分をタンブラー式
ブレンダーで5分間混合し,溶融混練してこれらの混合
物をペレット化した。
レン樹脂(PP)及びS−EB−Sの両成分をタンブラー式
ブレンダーで5分間混合し,溶融混練してこれらの混合
物をペレット化した。
次に上記ペレットを長さL/直径D=27,30ミリ異方向
回転2軸押出し機のスクリューの最下流部(末端)に供
給し,そして繊維状フィラーとしてのチタン酸カリウイ
スカと,増量材としてのタルクとをスクリューの途中に
供給して,溶融混練した後,ポリプロピレン樹脂組成物
のペレットとなした。
回転2軸押出し機のスクリューの最下流部(末端)に供
給し,そして繊維状フィラーとしてのチタン酸カリウイ
スカと,増量材としてのタルクとをスクリューの途中に
供給して,溶融混練した後,ポリプロピレン樹脂組成物
のペレットとなした。
上記組成物ペレットを8時間熱風乾燥した後,射出成
形により所定形状のテストピースに作製し,これを試料
とした。
形により所定形状のテストピースに作製し,これを試料
とした。
諸物性の測定は,以下の方法により行った。また,各
例の配合割合,測定結果は下表に示した。配合割合は,
ポリプロピレン樹脂組成物中における重量%で示す。ま
た,表中の「NB」は,「破断せず」を示す。
例の配合割合,測定結果は下表に示した。配合割合は,
ポリプロピレン樹脂組成物中における重量%で示す。ま
た,表中の「NB」は,「破断せず」を示す。
○ 曲げ強度,曲げ弾性率, ASTM D790に従って試験した。
○ アイゾット衝撃値 ASTM D256に従って,23℃と−30℃につき試験した。
○ 線膨張率 ASTM D696に従って試験した。
○ S−EB−Sにおける溶融粘度 ブルックフィールド粘度(センチポイズ)を測定し
た。ブルックフィールド粘度計は,一定のせん断速度と
一定の温度下にて,上記溶液中でスピンドルを回転させ
るのに必要なトルクを測定するものである。
た。ブルックフィールド粘度計は,一定のせん断速度と
一定の温度下にて,上記溶液中でスピンドルを回転させ
るのに必要なトルクを測定するものである。
本例においては,所定量のS−EB−Sをトルエンに溶
解させ,特定濃度の溶液となし,25℃にて上記測定を行
った値を示す。
解させ,特定濃度の溶液となし,25℃にて上記測定を行
った値を示す。
また,各例における成分は次のものを用いた。
○ 結晶性ポリプロピレン樹脂: 三菱ノーブレン BC05G 三菱油化(株) ○ S−EB−S: クレイトン G1657X,G1650,G1726X シェル化学(株) ○ チタン酸カリウイスカ: ティスモーD 大塚化学(株) 長さ10〜20μm,平均直径0.2〜0.5μm ○ タルク:平均粒径1.6〜2.0μm LMR#100 富士タルク工業(株) 下表より知られるごとく,本発明にかかる実施例1〜
5は,線膨張率が3.90×10-5cm/cm℃以下,曲げ強度が1
50kgf/cm2以上,曲げ弾性率が8400kgf/cm2以上,23℃又
は−30℃のアイゾット衝撃値が22.0kgf cm/cm又は7.0kg
f cm/cm以上を示している。
5は,線膨張率が3.90×10-5cm/cm℃以下,曲げ強度が1
50kgf/cm2以上,曲げ弾性率が8400kgf/cm2以上,23℃又
は−30℃のアイゾット衝撃値が22.0kgf cm/cm又は7.0kg
f cm/cm以上を示している。
これに比して,比較例1は,S−EB−Sを配合していな
いため,線膨張率が7.13×10-5cm/cm℃と高く,またア
イゾット衝撃値がかなり低い。また,比較例2はS−EB
−Sの溶液粘度が1500cpsと高いため,また比較例3は
チタン酸カリウイスカを配合していないため,更に比較
例5はS−EB−Sが少ないため,共に線膨張率が大き
い。また,比較例4は,S−EB−Sが多いため,曲げ弾性
率が極端に低下している。
いため,線膨張率が7.13×10-5cm/cm℃と高く,またア
イゾット衝撃値がかなり低い。また,比較例2はS−EB
−Sの溶液粘度が1500cpsと高いため,また比較例3は
チタン酸カリウイスカを配合していないため,更に比較
例5はS−EB−Sが少ないため,共に線膨張率が大き
い。また,比較例4は,S−EB−Sが多いため,曲げ弾性
率が極端に低下している。
上記のごとく,本発明によれば,線膨張率が低く,ま
た曲げ強度,曲げ弾性率,アイット衝撃値が高くてバラ
ンスの良い機械的性質を有し,線膨張率が低く,また耐
候性に優れたポリプロピレン樹脂組成物を得ることがで
きる。
た曲げ強度,曲げ弾性率,アイット衝撃値が高くてバラ
ンスの良い機械的性質を有し,線膨張率が低く,また耐
候性に優れたポリプロピレン樹脂組成物を得ることがで
きる。
第1図は自動車用サイドモールの斜視図,第2A図及び第
2B図は低線膨張率化の説明図である。 1……サイドモール, 3……結晶性ポリプロピレン樹脂のマトリクス, 4……繊維状フィラー, 5……増量材, 6……S−EB−S,
2B図は低線膨張率化の説明図である。 1……サイドモール, 3……結晶性ポリプロピレン樹脂のマトリクス, 4……繊維状フィラー, 5……増量材, 6……S−EB−S,
Claims (1)
- 【請求項1】結晶性ポリプロピレン樹脂31〜75%(重量
比,以下同じ)と,25℃における溶液粘度が1400cps以下
であるスチレン−エチレン・ブチレン−スチレン共重合
体20〜40%と, 繊維状フィラー1〜10%と, 増量材4〜40%と からなることを特徴とするポリプロピレン樹脂組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1285335A JP2566469B2 (ja) | 1989-10-31 | 1989-10-31 | ポリプロピレン樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1285335A JP2566469B2 (ja) | 1989-10-31 | 1989-10-31 | ポリプロピレン樹脂組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03146541A JPH03146541A (ja) | 1991-06-21 |
JP2566469B2 true JP2566469B2 (ja) | 1996-12-25 |
Family
ID=17690221
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1285335A Expired - Fee Related JP2566469B2 (ja) | 1989-10-31 | 1989-10-31 | ポリプロピレン樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2566469B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1548054A1 (en) | 2003-12-26 | 2005-06-29 | Japan Polypropylene Corporation | Polypropylene-based resin composition and molded article thereof |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3160059B2 (ja) * | 1992-04-16 | 2001-04-23 | 三菱化学株式会社 | プロピレン系樹脂組成物 |
JP6547277B2 (ja) * | 2014-10-31 | 2019-07-24 | 住友ベークライト株式会社 | 成形材料および成形品 |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6134047A (ja) * | 1984-07-25 | 1986-02-18 | Mitsubishi Petrochem Co Ltd | 寸法安定性軟質樹脂組成物 |
JPS63156842A (ja) * | 1986-12-19 | 1988-06-29 | Chisso Corp | ポリプロピレン組成物 |
JPH0627237B2 (ja) * | 1988-04-05 | 1994-04-13 | 宇部興産株式会社 | インストルメントパネル用ポリプロピレン樹脂組成物 |
-
1989
- 1989-10-31 JP JP1285335A patent/JP2566469B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1548054A1 (en) | 2003-12-26 | 2005-06-29 | Japan Polypropylene Corporation | Polypropylene-based resin composition and molded article thereof |
US7582696B2 (en) | 2003-12-26 | 2009-09-01 | Japan Polypropylene Corporation | Polypropylene-based resin composition and molded article thereof |
EP2261277A2 (en) | 2003-12-26 | 2010-12-15 | Japan Polypropylene Corporation | Polypropylene-based resin composition and molded article thereof |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH03146541A (ja) | 1991-06-21 |
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