JP2622891B2 - ポリプロピレン樹脂成形品 - Google Patents

ポリプロピレン樹脂成形品

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は,線膨張率が低く,かつ機械的性質のバラン
スに優れたポリプロピレン樹脂成形品に関する。
〔従来技術〕
ポリプロピレン樹脂は,曲げ強度,曲げ弾性率等の機
械的性質,耐薬品性に優れ,かつ安価な熱可塑性樹脂で
あるため,各種の成形品に広く利用されている。
そして,該ポリプロピレン樹脂は,例えば後述する第
4図〜第6図に示すごとく,自動車,船舶等の外装に用
いる,サイドガーニッシュ1,長尺状のサイドモール2,或
いは自動車用バンパー3などに成形され,各種の外装部
品として使用されている。
〔解決しようとする課題〕 しかしながら,上記サイドモールは温度変化の大きい
屋外で使用されるため,熱による膨張,収縮が大きい。
例えば,10℃付近と40℃付近では,長さ1m当たり,約3mm
の差を生ずる。そのため,上記のごときサイドモールや
サイドガーニッシュの場合には,一層膨張,収縮の差が
大きくなる。かかる膨張,収縮は,自動車等の外板に装
着したサイドモール,サイドガーニッシュ等のすきま品
質の低下,波打ち等の成形外観の悪化を招くこととな
る。
また,膨張,収縮が大きいことは,自動車等にサイド
ガーニッシュ等を装着する場合,その寸法安定性に欠け
ることも意味する。
また,かかるポリプロピレン樹脂における寸法安定性
の欠除は,サイドガーニッシュのみならず,自動車外装
用のサイドモール,バンパーなど,各種成形品へのポリ
プロピレン樹脂の利用の障害となっている。
そこで,従来,上記寸法安定性を向上させる対策とし
て,例えばタルク,炭酸カルシウム,マイカ等を添加す
ることが行われているが,その効果は充分でない。
また,例えば,特公昭56−15824号公報には,結晶性
ポリプロピレン樹脂に,スチレン−ブタジエンブロック
共重合体と,脂肪酸エステル処理した炭酸カルシウム粒
子を用いた組成物が提案されている。しかし,このもの
も充分に低い線膨張率でなく,また上記共重合体中にブ
タジエン成分による炭素・炭素二重結合(C=C)を有
しているため耐候性に若干劣る。
本発明はかかる従来の問題点に鑑み,線膨張率が低
く,機械的性質のバランス及び耐候性に優れたポリプロ
ピレン樹脂成形品を提供しようとするものである。
〔課題の解決手段〕
本発明は,ポリプロピレン樹脂30〜70重量部とムーニ
ー粘度ML1+4(100℃)が70未満の無定形エチレン−αオ
レフィン共重合体70〜30重量部とよりなるポリマー成分
が60〜78%(重量比,以下同じ)と,繊維状フィラー2
〜10%と,増量材としての偏平状のタルク20〜30%とか
らなる混合物の成形品であって,かつ,成形品中に存在
している無定形エチレン−αオレフィン共重合体の分散
粒子は,そのアスペクト比が5以上であることを特徴と
するポリプロピレン樹脂成形品にある。
本発明において最も注目すべきことは,ポリプロピレ
ン樹脂と無定形エチレン−αオレフィン共重合体とより
なるポリマー成分と,繊維状フィラーと増量材としての
偏平状のタルクとを上記範囲に混合して,射出成形等に
より成形した成形品であって,かつ該成形品中における
上記無定形エチレン−αオレフィン共重合体の線膨張率
が5以上のアスペクト比を有することである。
また,上記ポリマー成分は,ポリプロピレン樹脂と無
定形エチレン−αオレフィン共重合体とが上記重量部の
組成割合(合計100重量部)よりなる。
上記ポリプロピレン樹脂としては,ホモポリプロピレ
ンの他に,プロピレン−エチレンランダム共重合体,プ
ロピレン−エチレンブロック共重合体及びこれらの混合
物が用いられる。
これらの共重量体又は混合物中におけるエチレン量
は,1.0〜15%であることが好ましい。1.0%未満では衝
撃値が低く,15%を越えると剛性が低下するおそれがあ
る。
また,変性ポリプロピレン樹脂,即ちポリプロピレン
樹脂を不飽和カルボン酸またはその誘導体及び有機過酸
化物で変性したものを,一部ブレンドして用いても良
い。
次に無定形エチレン−αオレフィン共重合体とは,エ
チレンとプロピレン,ブテン−1,ヘキセン−1,デセン−
1,4−メチルブテン−1,4−メチルペンテン−1などのα
オレフィンとを共重合成分としたものである。そして,
ここに無定形とは,実質的に結晶領域を形成しないもの
をいう。また,上記無定形エチレン−αオレフィン共重
合体の中,αオレフィンがポリプロピレンの場合,即ち
エチレン・プロピレンラバー(EPR)の場合は,特に優
れた低線膨張率を発揮する。
また,該無定形エチレン−αオレフィン共重合体は、
ムーニー粘度ML1+4(100℃)が70未満のものを用いる。
70以上においては成形品の線膨張率が高くなるからであ
る。また,該ムーニー粘度ML1+4(100℃)は,好ましく
は65未満,更に好ましくは60未満のものを用いる。
また,ポリマー成分は,上記ポリプロピレン樹脂が30
〜70重量部と無定形エチレン−αオレフィン共重合体が
70〜30重量部とにより構成する。ポリプロピレン樹脂が
30重量部未満では成形品の機械的強度が低下し,一方70
重量部を越えると,線膨張率が低下する。また,上記無
定形エチレン−αオレフィン共重合体が30重量部未満又
は70重量部を越えると成形品の線膨張率が高くなる。
そして,このように構成したポリマー成分は,ポリプ
ロピレン樹脂成形品中において60〜78%存在させる。60
%未満では耐衝撃性が低下し,一方78%を越えると剛
性,耐熱性が低下する。
そして,上記無定形エチレン−αオレフィン共重合体
は,後述するごとく,ポリプロピレン樹脂のマトリクス
中において繊維状フィラーと相互作用して,アスペクト
比の大きい分散粒子となり,成形品の線膨張率を低下さ
せる大きな役目をなす。
また,繊維状フィラーとしてはチタン酸カリウイス
カ,酸化亜鉛ウイスカ,ワラストナイト,ガラス繊維,
炭素繊維などの繊維状態にあるフィラーを用いる。繊維
状フィラーは,前記無定形エチレン−αオレフィン共重
合体と作用して,線膨張率の低下に大きく寄与する。上
記中,特に,チタン酸カリウイスカは,材料物性,寸法
安定性の点で優れた繊維状フィラーである。
上記繊維状フィラーは成形品中に2〜10%用いる。2
%未満では線膨張率の低下に寄与しない。一方,10%を
越えると成形性が低下し,成形品に反りを生じたり,そ
の外観を悪化させ,またコスト高となる。また,該繊維
状フィラーは,平均長さ1〜50μmのものが好ましい。
1μm未満では物性,寸法安定性が低下し,一方50μm
を越えると加工性が低下する。
また,偏平状のタルクは,前記無定形エチレン−αオ
レフィン共重合体及び繊維状フィラーと共同作用して,
線膨張率の低下に寄与する。
上記偏平状のタルクは,20〜30%用いる。20%未満で
は,剛性が低下する。一方,30%を越えると耐衝撃性が
低下し,また外観が悪くなる。
次に,上記原料を用いて成形した成形品中において
は,上記無定形エチレン−αオレフィン共重合体の細長
い分散粒子が生成されている。そして,その細長い分散
粒子が線膨張率の低下に大きく貢献するのである。しか
し,この分散粒子はそのアスペクト比が5以上であるこ
とが必要である。5未満では,低い線膨張率を得ること
ができない。また,上記アスペクト比とは,上記分散粒
子における,直径に対する長さの寸法比をいう。
また,本発明においては,前記成分以外に酸化防止
剤,紫外線吸収剤,滑剤,帯電防止剤,核剤,顔料,難
燃剤,増量剤,加工助剤等の添加剤を混合してもよい。
また,上記の各成分の混合は,少なくともポリプロピ
レン樹脂が溶融する温度以上において,一軸押出機,二
軸押出機,ニーダー,ブラベンダー,バンバリーミキサ
ー等の混練機を用いて,溶融混練する。
また,このように溶融混練した後は,通常はペレット
化する。更に,かかる組成物は,射出成形,押出成形,
ブロー成形等により所望形状に成形する。
本発明のポリプロピレン樹脂成形品は,前記した自動
車や船舶の外装用サイドモール,バンパーの他,サイド
ガーニッシュ,その他電気部品,機械部品などに用いる
ことができる。そして,特に寸法安定性が要求される成
形品に用いる場合,その特性が発揮される。
〔作用及び効果〕
本発明のポリプロピレン樹脂成形品は,線膨張率が約
3〜4×10-5cm/cm℃以下と低く,寸法安定性に優れて
いる。
また,曲げ強度,曲げ弾性率も高く,更に耐衝撃性に
おいても優れており,機械的性質のバランスに優れてい
る。また,本発明において用いる無定形エチレン−αオ
レフィン共重合体は,前記従来のごとく,炭素・炭素二
重結合を含有していないので,得られるポリプロピレン
樹脂組成物は耐候性に優れている。
なお,本発明のポリプロピレン樹脂成形品が前記のご
とく低い線膨張率を示す理由は,次のようであると推察
される。
即ち,まず従来のごとく結晶性ポリプロピレン樹脂に
偏平状のタルクを添加した場合には,該偏平状のタルク
がその長手方向における膨張,収縮を若干規制する。し
かし,偏平状のタルクは偏平形状であるためポリプロピ
レン樹脂成形品の線膨張率を若干低下させる程度であ
る。
これに対して,本発明においては,上記ポリプロピレ
ン樹脂のマトリクス,繊維状フィラー,偏平状のタルク
に加えて,無定形エチレン−αオレフィン共重合体を配
合している。そして,該無定形エチレン−αオレフィン
共重合体はポリプロピレン樹脂のマトリクス中におい
て,前記繊維状フィラー,偏平状のタルクと共に分散
し,細長い分散粒子となる。更に,この細長い分散相
は,長軸方向の線膨張率が低下するという特性を発現す
るため,ポリプロピレン樹脂組成物の低線膨張率化に大
きく寄与することとなる。
また,上記無定形エチレン−αオレフィン共重合体
は,ムーニー粘度ML1+4(100℃)70未満のものを用いて
いるので,上記分散粒子を生じ易い。更には,得られた
成形品においては,上記分散粒子が5以上のアスペクト
比を有して,低線膨張率化に寄与している。
それ故,本発明にかかるポリプロピレン樹脂成形品
は,低い線膨張率を発揮すると考えられる。
また,上記からも知られるように,線膨張率は成形中
における樹脂流れの方向に関し,特に低い性質を有す
る。それ故,その成形品に要求される低線膨張率の方向
(通常は,長手方向)に沿って,樹脂組成物が流れるよ
う,成形用金型の設計をすることが望ましい。
以上のごとく,本発明によれば,線膨張率が低く,機
械的性質のバランス及び耐候性に優れたポリプロピレン
樹脂成形品を提供することができる。
〔実施例〕
第1〜第9実施例 以下,本発明にかかる実施例を比較例と共に説明す
る。
〔試料作製,測定方法〕
実施例,比較例ともに,第1表に示した結晶性ポリプ
ロピレン樹脂(PP)及び無定形エチレン−αオレフィン
共重合体としてのEPR(エチレン・プロピレンラバー)
の両成分をタンブラー式ブレンダーで5分間混合し、溶
融混練してこれらの混合物をペレット化した。
次に上記ペレットを長さL/直径D=30ミリ異方向回転
2軸押出し機のスクリューの最下流部(末端)に供給し
た。そして,繊維状フィラーとしてのチタン酸カリウイ
スカと,増量材としての偏平状のタルクとをスクリュー
の途中に供給して,溶融混練した後,ポリプロピレン樹
脂組成物のペレットとなした。上記において,設定温度
は220℃,押出量は1.2〜3kg/Hr,スクリュー回転数は80r
pmであった。
上記組成物ペレットを8時間熱風乾燥した後,射出成
形により所定形状のテストピースに作製し,これを試料
とした。テストピースの成形は,80トン射出成形機を用
い,射出時間10秒,樹脂温度210〜220℃とした。
諸物性の測定法及び各成分について下記に示す。
また,各例の配合割合,測定結果を第1表に示した。
同表中,各配合割合は,ポリプロピレン樹脂組成物中に
おける重量%で示す。また,表中の「NB」は,「破断せ
ず」を示す。
○ アスペクト比 ASTM1号ダンベルの中央部より樹脂の流動方向に対し
て平行な断面を切り出し,クロロホルムに浸漬してEPR
をエッチングした後コア部(厚み方向に対して中心部)
のEPR分散粒子について,その直径に対する長さの割合
を,走査型電子顕微鏡(SEM)写真(第2図,第3図参
照)より測定した。
○ 線膨張率 ASTM−D696に従って試験した。
○ 曲げ強度,曲げ弾性率 ASTM−D790に従って試験した。
○ アイゾット衝撃値 ASTM−D256に従って,23℃と−30℃につき試験した。
○ ムーニー粘度ML1+4(100℃) ASTM−D1646に従って,測定した。
また,各例における成分は次のものを用いた。
○ 結晶性ポリプロピレン樹脂: 3種類のエチレン含有量(重量%)のもの(第1表参
照)を用いた。
J900ポリプロピレン樹脂;三井石油化学(株) BCO5C,BCO5Gポリプロピレン樹脂;三菱油化(株) ○ 無定形エチレン−αオレフィン共重合体: エチレン・プロピレン共重合体(EPR)を用いた。
EP911P,EP941P,EP07P;日本合成ゴム(株) ○ チタン酸カリウイスカ: ティスモD;大塚化学(株) 長さ10〜20μm,平均直径0.2〜0.5μm ○ 偏平状のタルク:平均粒径1.6〜2.0μm LMR#100 富士タルク工業(株) 第1表より知られるごとく,本発明にかかる実施例1
〜9は,線膨張率が3.90×10-5cm/cm℃以下,曲げ強度
が101又は165kgf/cm2以上,曲げ弾性率が5000又は12700
kgf/cm2以上,23℃又は−30℃のアイゾット衝撃値が6.0k
gfcm/cm以上又は2.3kgfcm/cm以上を示している。
これに比して,比較例5は,無定形エチレン−αオレ
フィン共重合体を配合していないため,線膨張率が8.5
×10-5cm/cm℃と高く,またアイゾット衝撃値がかなり
低い。
また,比較例1はEPRを添加しているがムーニー粘度M
L1+4(100℃)が高いため,アスペクト比が5未満であ
り,線膨張率が大きい。また,比較例2及び3はEPRの
ムーニー粘度ML1+4(100℃)は小さいが,比較例2はア
スペクト比が5未満であり,一方比較例3は分散粒子が
ほぼ球状であり,共に線膨張率が大きい。また,比較例
4は,チタン酸カリウィスカが添加されていないため,
線膨張率が大きくなる。
上記のごとく,本発明によれば,線膨張率が低く,ま
た曲げ強度,曲げ弾性率,アイゾット衝撃値が高くてバ
ランスの良い機械的性質を有し,また耐候性に優れたポ
リプロピレン樹脂組成物を得ることができる。
第10実施例 上記第1表中の第2実施例において、ポリマー成分中
の,ポリプロピレン樹脂と前記無定形エチレン−αオレ
フィン共重合体との割合を種々に変えて,得られたポリ
プロピレン樹脂成形品につき,その線膨張率を測定し
た。
各成分は,上記第2実施例に示したBC05CのPP(エチ
レンが含有量4.3wt%),EP941PのEPRを用いた。そして,
PPとEPRよりなるポリマー成分は75%,チタン酸カリウ
ィスカは5%,偏平状のタルクは20%用いた。
また,ポリマー成分については,ポリマー成分75%中
のPPを60,45,30,15%とし,残部をEPRとした。
測定結果を,第1図に示した。
同図より知られるごとく,線膨張率はPP/EPRの比が45
/30,30/45のとき,かなり低い値を示している。
また,上記第2実施例で得られたポリプロピレン樹脂
成形品について,その中のEPR分散粒子を,走査型電子
顕微鏡(SEM)を用いて撮影した(倍率5000倍)。これ
を第2図に示した。
同図より知られるごとく,ポリプロピレン樹脂成形品
中において,EPRの分散粒子(同図中の白色ヒモ状部分)
は,細長い棒状を示している。そして,該分散粒子のア
スペクト比は,その殆どが5以上を示し,更に大きいも
のは40という長い形状を示している。
これに対して,前記比較例1に示したポリプロピレン
樹脂成形品は,上記と同様の写真である第3図に示すご
とく,EPRが殆ど球状の状態にある。そのため,アスペク
ト比も小さく,その殆どがアスペクト比4以下である。
第11実施例 本例は,第4図〜第6図に示すごとく,本発明にかか
るポリプロピレン樹脂成形品の各種態様と,その成形金
型における樹脂注入ゲートの位置を示すものである。
第4図は,自動車用のサイドガーニッシュ1を示して
いる。このものは,その本体11において,下方中央部に
上記ゲート10が設けられていたものである。第5図は,
長尺状のサイドモール2を示している。このものは,本
体21の右端に上記ゲート20が設けられていたものであ
る。第6図は,自動車用バンパー3を示している。この
ものは,本体31の中央部に上記ゲート30が設けられてい
たものである。
上記いずれの成形品についても,その成形金型におけ
る樹脂注入用ゲートは,その成形時の樹脂流れの方向を
考慮して中央部又は端部に配設してある。
そして,上記いずれの成形品についても,第1実施例
と同様の組成物について,射出成形を行った。
その結果,いずれの場合も,従来成形品に比して,線
膨張率の低い成形品が得られた。
【図面の簡単な説明】
第1図は,第10実施例における線膨張率の測定結果を示
す線図,第2図及び第3図は第2実施例及び比較例1に
おける各成形品中の分散粒子の粒子構造の状態を示す走
査型電子顕微鏡写真(倍率5000倍),第4図〜第6図は
第11実施例におけるポリプロピレン樹脂成形品の斜視図
である。 1……サイドガーニッシュ, 2……サイドモール, 3……バンパー, 10,20,30……ゲート,

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリプロピレン樹脂30〜70重量部とムーニ
    ー粘度ML1+4(100℃)が70未満の無定形エチレン−αオ
    レフィン共重合体70〜30重量部とよりなるポリマー成分
    が60〜78%(重量比,以下同じ)と, 繊維状フィラー2〜10%と,増量材としての偏平状のタ
    ルク20〜30%とからなる混合物の成形品であって, かつ,成形品中に存在している無定形エチレン−αオレ
    フィン共重合体の分散粒子は,そのアスペクト比が5以
    上であることを特徴とするポリプロピレン樹脂成形品。
  2. 【請求項2】第1請求項において,ポリプロピレン樹脂
    は,プロピレン−エチレンのコポリマーであることを特
    徴とするポリプロピレン樹脂成形品。
  3. 【請求項3】第1請求項において,繊維状フィラーはチ
    タン酸カリウィスカであることを特徴とするポリプロピ
    レン樹脂成形品。
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