JP2000176362A - 塗膜積層体の形成方法、ハロゲン化銀写真感光材料及び磁気記録媒体 - Google Patents

塗膜積層体の形成方法、ハロゲン化銀写真感光材料及び磁気記録媒体

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JP2000176362A
JP2000176362A JP10362794A JP36279498A JP2000176362A JP 2000176362 A JP2000176362 A JP 2000176362A JP 10362794 A JP10362794 A JP 10362794A JP 36279498 A JP36279498 A JP 36279498A JP 2000176362 A JP2000176362 A JP 2000176362A
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Yasumasa Mizoguchi
康正 溝口
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 塗布性が良好で接着性(膜付き)が強固で、
透明性、耐摩耗性、耐傷性、耐薬品性にも優れた塗膜積
層体を提供することであり、また、この塗膜積層体を用
いたハロゲン化銀写真感光材料や磁気記録媒体を提供す
る。 【解決手段】 支持体上に活性エネルギー線硬化樹脂含
有層を塗設後、活性エネルギー線照射及びプラズマ処理
を施し、その面に少なくとも1つの上層を塗設すること
を特徴とする塗膜積層体の形成方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は塗膜積層体の形成方
法、ハロゲン化銀写真感光材料及び磁気記録媒体に関す
る。
【0002】
【従来の技術】ハロゲン化銀写真感光材料や磁気記録媒
体は、支持体上にハロゲン化銀乳剤層や磁気記録層、あ
るいはそれらの機能を高めるための色々な層の多層の機
能層で構成されている塗膜積層体であることは周知のこ
とである。例えば、磁気記録媒体には、帯電防止層、磁
気記録層、滑り剤層(滑り層)、保護層、場合によって
は接着層などが多層積層されている。これらの機能層に
よって塵を引きつけにくくなったり、傷が付き難くなっ
たりした磁気記録媒体やハロゲン化銀写真感光材料が提
供されている。
【0003】しかし、ハロゲン化銀写真感光材料や磁気
記録媒体等の塗膜積層体に対する要求は年々高度化しつ
つあり、例えば従来では磁気記録媒体は現像液のような
アルカリや酸などの水性液で処理されることはなかっ
た。そのため、従来は充分であった膜付き(塗膜積層体
の層間の接着性)や表面の傷の付き易さなどの耐久性や
その他の物理的な性質の見直しが求められるようになっ
て来た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】これらの対策として、
従来では、層を架橋して硬化させることによって、その
層の硬さを高めることが行われて来た。例えば、熱硬化
性樹脂と熱可塑性樹脂と混合して、各機能性層を塗設後
熱処理を行って硬化することで耐傷性を向上させる方法
があった。しかしながら、架橋反応を促進し完遂させる
ためには、熱処理時間を長くする必要があり、とても一
つの工程内では処理しきれず、いくつかの別々の工程で
処理する必要があり生産性が非常に悪かった。また、硬
膜反応に必要な熱エネルギーも膨大で、コスト的にも問
題があった。更に問題なのは、硬化することによって、
各層間の膜付きが劣化したり、目的とする膜付き以外の
性質とのバランスをとるのが難しく、素材選定や処理の
方法などの課題が開発の大きな障害となっていた。
【0005】熱硬化性樹脂を使用する以外に、紫外線、
電子線、ガンマ線等の活性エネルギー線を使用(照射)
することによって硬化する活性エネルギー線硬化樹脂も
使用されている。この方法は、硬度、透明度、耐傷性、
耐熱性、耐薬品性等の諸特性に優れるだけでなく、使用
溶媒の低減、塗膜形成エネルギーの低減等の省資源対策
として注目されている技術であるが、活性エネルギー線
による硬化後の塗膜の上の層の塗布液の塗布性や上の層
との接着性が劣化するため、最終的に塗設する保護層な
どの最外層に使用することのみに留まっていた。
【0006】そこで、我々は鋭意研究の結果、活性エネ
ルギー線硬化樹脂含有層の上に他の層を積層ししても、
膜付き性や塗布性の優れた塗膜積層体を形成する方法を
見出し、種々の利用が可能となった。
【0007】本発明の第1の目的は、活性エネルギー線
を照射しても、その上の層の塗布液の塗布性が良好で、
上層との接着性(膜付き)が強固で、透明性、耐摩耗
性、耐傷性、耐薬品性にも優れた塗膜積層体を提供する
ことであり、第2の目的は、この塗膜積層体を用いたハ
ロゲン化銀写真感光材料や磁気記録媒体を提供すること
にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は活性エネルギー
線硬化樹脂含有層の塗設処理方法、表面処理方法にプラ
ズマ処理を行うことにより、種々の課題の解決に結びつ
いたものである。
【0009】本発明の目的は以下の構成により達成され
た。
【0010】(1)支持体上に活性エネルギー線硬化樹
脂含有層を塗設後、活性エネルギー線照射及びプラズマ
処理を施し、その面に少なくとも1つの上層を塗設する
ことを特徴とする塗膜積層体の形成方法。
【0011】(2)支持体上に活性エネルギー線硬化樹
脂含有層を塗設後、プラズマ処理を施し、その面に少な
くとも1つの上層を設けることを特徴とする塗膜積層体
の形成方法。
【0012】(3)前記活性エネルギー線硬化樹脂含有
層が塗設される前に、支持体面にプラズマ処理を施すこ
とを特徴とする(1)または(2)に記載の塗膜積層体
の形成方法。
【0013】(4)前記活性エネルギー線硬化樹脂含有
層が導電性帯電防止剤を含有することを特徴とする
(1)乃至(3)の何れか1項に記載の塗膜積層体の形
成方法。
【0014】(5)少なくとも1つの上層が、磁性粉、
滑り剤、導電性帯電防止剤及び活性エネルギー線硬化樹
脂から選ばれる少なくとも1つを含有することを特徴と
する(1)乃至(4)の何れか1項に記載の塗膜積層体
の形成方法。
【0015】(6)支持体上の上層が支持体から最も遠
い位置にある最外層で、該最外層が滑り剤及び活性エネ
ルギー線硬化樹脂を含有することを特徴とする(1)乃
至(5)の何れか1項に記載の塗膜積層体の形成方法。
【0016】(7)プラズマ処理がガス中放電プラズマ
処理であることを特徴とする(1)乃至(6)の何れか
1項に記載の塗膜積層体の形成方法。
【0017】(8)(1)乃至(7)の何れか1項に記
載の方法で形成された塗膜積層体が少なくとも1層の磁
気記録層を有することを特徴とする磁気記録媒体。
【0018】(9)磁気記録層が、活性エネルギー線硬
化樹脂を含有していることを特徴とする(8)に記載の
磁気記録媒体。
【0019】(10)磁気記録層が、導電性帯電防止剤
を含有する活性エネルギー線硬化樹脂含有層の上に積層
されていることを特徴とする(8)または(9)に記載
の磁気記録媒体。
【0020】(11)(1)乃至(7)の何れか1項に
記載の方法で形成された支持体上の塗膜積層体を有する
側と反対側の支持体上に、少なくとも1層のハロゲン化
銀乳剤層を有することを特徴とするハロゲン化銀写真感
光材料。
【0021】(12)(8)乃至(10)の何れか1項
に記載の方法で形成された支持体上の磁気記録層を有す
る側と反対側の支持体上に、少なくとも1層のハロゲン
化銀乳剤層を有することを特徴とする磁気記録媒体。
【0022】以下、本発明を詳述する。
【0023】第1の本発明は、支持体上に活性エネルギ
ー線硬化樹脂含有層を塗設後、前記活性エネルギー線硬
化樹脂含有層面に活性エネルギー線を照射して硬化さ
せ、次いでその面にプラズマ処理を施して、その上に塗
布する上層塗布液の塗布性と活性エネルギー線硬化樹脂
含有層と上層との接着性を向上させるものである。従来
の活性エネルギー線硬化樹脂含有層に活性エネルギー線
を照射しただけの場合、上層塗布液の塗布性や活性エネ
ルギー線硬化樹脂含有層と上層との接着性が悪かった
が、本発明のプラズマ処理を行うことによってこれらの
性質が良好になることが特徴である。
【0024】第2の本発明は、支持体上に活性エネルギ
ー線硬化樹脂含有層を塗設後、プラズマ処理することに
よって、プラズマから発せられる活性エネルギー線で活
性エネルギー線硬化樹脂を硬化させると同時に、表面を
活性化させることが出来、同様に上層の塗布性と接着性
を向上させることが出来、同時に本発明の効果を発揮す
る画期的な方法である。
【0025】また、第3の本発明は、第1または第2の
本発明の活性エネルギー線硬化樹脂含有層を塗設する前
に、塗設面の支持体表面をプラズマ処理することによっ
て、活性エネルギー線硬化樹脂含有層の支持体に対する
接着性と活性エネルギー線硬化樹脂含有層塗布液の塗布
性を向上することが出来るものである。
【0026】本発明に使用する活性エネルギー線は、被
照射体を励起させ、ラジカルあるいはイオンを発生させ
得るもので、波長が400nm以下の電磁波、例えば紫
外線、電子線、γ線等がこれに含まれる。紫外線領域の
照射光(以下単に紫外線ともいう)の光源としては、太
陽光線、低圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、カー
ボンアーク灯、メタルハライドランプ、キセノンランプ
などがあるが、上記紫外線光源の他、プラズマ処理時に
発生する活性エネルギー線や電子線も本発明には好まし
い活性エネルギー線であり、表面を活性化させるばかり
でなく、活性エネルギー線硬化樹脂含有層を硬化させる
能力を持っており本発明では好ましく用いられる。
【0027】本発明に用いる活性エネルギー線硬化樹脂
としては; 1)不飽和ポリエステル樹脂:2塩基酸と多価アルコー
ルとの縮合物、例えば、無水マレイン酸、フマール酸、
イタコン酸等とポリエチレングリコールの縮合物 2)ポリウレタンアクリル型樹脂:多価アルコール、ジ
イソシアネート及び−OH基を有するアクリル(または
メタクリル)エステルの付加反応物、例えば、ジエチレ
ングリコールとトリレンジイソシアネートとのジイソシ
アネートと2−ヒドロキシエチルアクリレート(または
メタクリレート)の付加反応物 3)ポリエーテルアクリル型樹脂:ポリエーテルグリコ
ールとアクリル酸の反応物、例えば、ポリエチレングリ
コールのジアクリレート(またはメタクリレート)、ス
ピロピランポリエーテルポリアクリレート(またはメタ
クリレート)等 4)エポキシアクリル型樹脂:エポキシ化合物と−OH
基を有するアクリル(またはメタクリル)酸エステルと
の付加反応物で、例えば、グリシジルアクリレート(ま
たはメタクリレート)と2−ヒドロキシエチルアクリレ
ート(またはメタクリレート)の共重合物、エポキシ樹
脂とアクリル酸のエステルで、例えば、ジヒドロキシエ
チルビスフェノールAエーテルとアクリル酸とエステル
等 5)エポキシ樹脂:分子内にエポキシ基を少なくとも2
個含むプレポリマーで、例えば、ジヒドロキシオキシエ
チルビスフェノールAエーテルのジグリシジルエーテ
ル、又はその縮合物、ノボラック樹脂のポリグリシジル
エーテル化合物、エポキシド脂環式アルコールと脂肪族
ジカルボン酸のエステル化合物、特公昭62−2575
8号公報に記載されている化合物等 6)ホスファゼン樹脂:ホスファゼン化合物にアクリロ
イル基の如き活性基を有するもので、例えば出光PPZ
(出光石油化学(株)製)を挙げることが出来る下記化
1の化合物
【0028】
【化1】
【0029】7)ポリビニル系アクリレート型樹脂:−
OH基を有するポリビニル系化合物のアクリエステル、
例えば、ポリビニルアルコールアクリル酸エステル、ポ
リ−2−ヒドロキシエチルアクリレート(またはメタク
リレート)アクリル酸エステル、2−ヒドロキシエチル
アクリレート(またはメタクリレート)と他のビニル系
モノマーとの共重合体のアクリル酸エステル等 8)ポリエステルアクリレート型樹脂:ジオール、トリ
オールあるいはテトラオール化合物と2塩基、3塩基、
あるいは多塩基酸との末端−OHポリエステル縮合物と
アクリル酸(またはメタクリル酸)エステルで、例え
ば、エチレングリコールとアジピン酸との縮合物で末端
が−OH基のポリエステルとアクリル酸(またはメタク
リル酸)とのエステル、少量のトリメタノールプロパン
とエチレングリコールとアジピン酸との縮合物で末端が
−OH基のポリエステルとアクリル酸(またはメタクリ
ル酸)のエステル等 10)不飽和二重結合基ペンダント型樹脂:−OH基が
ペンダントしたビニル系ポリマーと不飽和二重結合を有
するカルボン酸との縮合物で、例えば、ポリビニルアル
コールと桂皮酸とのエステル、ポリ−2−ヒドロキシエ
チルアクリレート(またはメタクリレート)、あるいは
2−ヒドロキシエチルアクリレート(またはメタクリレ
ート)と他のビニル系モノマーとの共重合体と桂皮酸と
のエステル等 を挙げることが出来、本発明においては好ましく用いる
ことが出来るが、これらに限定されない。
【0030】これらの樹脂は硬化反応後、強固で強靭な
塗膜を形成し、耐傷性の優れた塗膜積層体を形成する。
他の活性エネルギー線硬化樹脂については、山下晋三、
金子東助編、「架橋剤ハンドブック」(大成社、昭和5
6年発行)、特公昭62−25758号、色材協会編、
色材工学ハンドブック、(朝倉書店、1989年発
行)、特開平2−179638号公報等に記載されてい
る化合物等も用いることが出来る。何れも活性エネルギ
ー線によって反応し得る活性基を有する樹脂であり、本
発明に好ましく用いることが出来る。ここで、通常樹脂
は分子量が300以上の、2官能性以上の化合物及びプ
レポリマーをいうが、本発明においては低分子の活性エ
ネルギー線反応性2官能性化合物も含む。低分子活性エ
ネルギー線反応性2官能性以上の化合物としては、例え
ば、エチレングリコールジアクリレート(またはメタク
リレート)、プロピレングリコールジアクリレート(ま
たはメタクリレート)、トリメチロールプロパントリア
クリレート(またはメタクリレート)、ペンタエリスリ
トールテトラ(またはトリ)アクリレート(またはメタ
クリレート)、シクロへキシレンジアクリレート(また
はメタクリレート)、シクロヘキシレンジメチルアクリ
レート(またはメタクリレート)、ジグリシジルビスフ
ェノールA、エチレングリコールジグリシジル、プロピ
レンジグリシジル、トリメチロールプロパンジトリグリ
シジル、ペンタエリスリトールテトラ(またはトリ)グ
リシジル等メチルアクリレート(またはメタクリレー
ト)等をあげることが出来る。
【0031】また、本発明においては、反応性希釈剤と
して、単官能性もモノマーをしようしてもよい。例え
ば、エチルアクリレート(またはメタクリレート)、プ
ロピルアクリレート(またはメタクリレート)、ブチル
アクリレート(またはメタクリレート)、シクロヒキシ
ルアクリレート(またはメタクリレート)、シクロヘキ
シルアクリレート(またはメタクリレート)、ベンジル
アクリレート(またはメタクリレート)、2エチルヘキ
シルアクリレート(またはメタクリレート)、スチレ
ン、ジビニルベンゼン、酢酸ビニル、桂皮酸フェニルを
挙げることが出来る。
【0032】本発明の活性エネルギー線硬化樹脂を励起
して硬化させることの出来る活性エネルギー線硬化を促
進する化合物を用いることによって、より短時間で活性
エネルギー線硬化樹脂含有層を硬化させることが出来、
一般に使用されている光重合開始剤や光増感剤を使用す
ることが出来る。活性エネルギー線硬化樹脂の活性基が
エチレン性不飽和基の場合、それを重合反応または架橋
反応を促進する光重合開始剤または光増感剤としては、
例えば、ベンゾイン、ベンジル、ベンゾインエーテル等
のベンゾイン類、アゾビスイソブチロニトリルのような
アゾ類、ベンゾイルパーオキサイドのような有機過酸化
物類、アセチル過酸化アントラキノンのような色素過酸
化物、ベンゾフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシル
フェニルケトン(チバガイギー社製、商品名:IRGA
CURE184)、ミヒラーズケトン等のフェニルケト
ン類、キサンテン類(アミノ安息香酸エステル類と組み
合わせると感度が高い)、アントラキノン類、5−ニト
ロアセナフテン、5−ニトロフルオレン等のアセナフテ
ン類を挙げることが出来る。これらのうちベンゾイン誘
導体、フェニルケトン類を好ましく用いることが出来
る。
【0033】また、活性エネルギー線硬化樹脂の活性基
がエポキシ基の場合、エポキシ基をカチオン重合させる
光重合開始剤または光増感剤として、活性エネルギー線
照射によりカチオン重合を開始させる物質を放出するこ
とが可能な化合物を用いることが出来、特に好ましく
は、光照射によりカチオン重合開始能のあるルイス酸を
放出するオニウム塩である複塩の一群のものである。
【0034】かかる化合物の代表的なものは下記一般式 〔R1 a2 b3 c4 dZ〕+m〔MXn+m-m 式中、カチオンはオニウムであり、ZはS、Se、T
e、P、As、Sb、Bi、O、ハロゲン(例えばI、
Br、Cl)、またはN=Nであり、R1 a2 b3 c4 d
は同一であっても異なっていてもよい有機の基である。
a、b、c、dはそれぞれ0〜3の整数であって、a+
b+c+dはZの価数に等しい。Mはハロゲン化物錯体
の中心原子である金属または半金属(metalloi
d)であり、B、P、As、Sb、Fe、Sn、Bi、
Al、Ca、In、Ti、Zn、Sc、V、Cr、M
n、Co等である。Xはハロゲン(特にFが好ましい)
であり、mはハロゲン化錯体イオンの正味の電荷であ
り、nはハロゲン化錯体イオン中のハロゲン原子の数で
ある。
【0035】上記一般式の陰イオンMXn+mの具体例と
しては、、テトラフルオロボレート(BF4 -)、ヘキサ
フルオロホスフェート(PF4 -)、ヘキサフルオロアン
チモネート(SbF4 -)、ヘキサフルオロアルセネート
(AsF4 -)、ヘキサクロロアンチモネート(SbCl
4 -)等を挙げることが出来る。
【0036】更に一般式MXn(OH)-の陰イオンを用
いることが出来る。また、その他の陰イオンとしては過
塩素酸イオン(ClO4 -)、トリスルオロメチル亜硫酸
イオン(CF3SO3 -)、フルオロスルホン酸イオン
(FSO3 -)、トルエンスルホン酸イオン、トリニトロ
ベンゼン酸陰イオン等を挙げることが出来る。
【0037】このようなオニウム塩の中でも特に芳香族
オニウム塩をカチオン重合開始剤として使用するのが、
特に有効であり、中でも特開昭50−151996号、
同50−158680号公報等に記載の芳香族ハロニウ
ム塩、特開昭50−151997号、同52−3089
9号、同59−55420号、同55−125105号
公報等に記載のVIA族芳香族オニウム塩、特開昭56−
8428号、同56−149402号、同57−192
429号公報等に記載のオキソスルホキソニウム塩、特
公昭49−17040号公報等に記載の芳香族ジアゾニ
ウム塩、米国特許第4,139,655号明細書等に記
載のチオピリリュウム塩等が好ましい。また、アルミニ
ウム錯体/光分解ケイ素化合物系重合開始剤等を挙げる
ことが出来る。上記カチオン重合開始剤と、ベンゾフェ
ノン、ベンゾインイソプロピルエーテル、チオキサント
ンなどの光増感剤を併用することが出来る。
【0038】本発明に有用なカチオン光重合開始剤の具
体的な化合物としては、ヘキサフルオロリン酸トリフェ
ニルホスホニウム、テトラフルオロホー酸トリフェニル
スルホニウム、ヘキサフルオロリン酸トリフェニルスル
ホニウム、ヘキサフルオロリン酸トリス(4−チオメト
キシフェニル)スルホニウム、ヘキサフルオロアンチモ
ン酸トリフェニルスルホニウム、塩化ジフェニルヨード
ニウム等を挙げることが出来るが、これらに制限されな
い。
【0039】本発明に有用な活性エネルギー線硬化樹脂
組成物において、重合開始剤は、活性エネルギー線硬化
性プレポリマー100重量部に対して好ましくは0.1
〜15重量部、より好ましくは1〜10重量部の範囲で
含有するものである。
【0040】エポキシアクリレート型樹脂にエポキシ樹
脂を混合してもよく、より効率的に硬化反応を促進出
来、傷の付きにくい塗膜を得ることが出来る。またエポ
キシ樹脂を上記ウレタンアクリレート型樹脂、ポリエー
テルアクリレート型樹脂等とも併用することも出来る。
この場合、活性エネルギー線ラジカル重合開始剤と活性
エネルギー線カチオン重合開始剤を併用することが好ま
しい。
【0041】本発明に用いる活性エネルギー線硬化樹脂
含有層には、公知の熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂あるい
はゼラチンなどの親水性樹脂等のバインダーを上記活性
エネルギー線硬化樹脂に混合して使用することが出来
る。これら樹脂にはその分子中に極性基を持っているこ
とが好ましく、極性基としては、−COOM、−OH、
−NR2、−NR3X、−SO3M、−OSO3M、−PO
32、−OPO3M(ここで、Mは水素原子、アルカリ
金属またはアンモニウム基を、Xはアミン塩を形成する
酸を、Rは水素原子、アルキル基を表す)等を挙げるこ
とが出来る。
【0042】本発明の活性エネルギー線硬化樹脂含有層
は上記のような硬化により耐傷性の優れた強靭な塗膜と
なるが、これにプラズマ処理をすることによって上層の
表面が活性化され、その上に塗設される上層の接着性を
向上することが出来る。またその上層にプラズマ処理を
施せばそれらの層間の接着性が向上する。更に、プラズ
マ処理を施した面に次ぎの塗布液を塗布する際、塗布性
が向上し、ハジキ発生や、塗布ムラ、塗布スジ等の塗布
欠陥も生ずることもない。
【0043】本発明の、上記活性エネルギー線で塗設さ
れた活性エネルギー線硬化樹脂含有層に次に処理するプ
ラズマ処理としては、コロナ放電処理、火炎処理、紫外
線処理、高周波処理、グロー放電処理、活性プラズマ処
理、ガス中放電プラズマ処理を好ましく挙げることが出
来るが、これらのうち本発明においてはガス中放電プラ
ズマ処理が特に好ましい(第7の本発明)。
【0044】ガス中放電プラズマ処理については、特願
平10−97426号、同10−94468号等に記載
されていることを参考にすることが出来、装置、処理方
法等を本発明において用いることが出来る。ここで、簡
単にガス中放電プラズマ処理について図1を用いて簡単
に説明する。
【0045】図1は表面処理装置の概略構成図である。
図1は、特願平10−97426号にある図と類似した
もので、ここでは平型電極を基とした装置を示すがその
形状、方式等はこれに限るものではない。
【0046】先ず、図1の説明をする。1はガス中放電
プラズマ処理装置である。大気圧もしくはその近傍の圧
力となっている処理室2に不活性ガスの50%以上をア
ルゴンガスとして、他の反応性ガスや不活性ガス等と混
合して処理ガスを形成して、導入口から導入し、処理室
2内に充満させることによって、一対の電極6と7の間
にも処理ガスの雰囲気となる。この電極間で移送してい
る(搬送して来る)支持体(または活性エネルギー線硬
化樹脂含有層が塗設された支持体)5をガス中放電プラ
ズマ処理を行うが、その際、支持体5が同伴して来る空
気を遮断するために予備室3aを設けるとよい。支持体
5は、処理室2内の一対の電極6と7の隙間を連続搬送
される。一対の電極6と7は、処理室2内に設けられた
平板電極である。この電極6と7は、導電性の金属(例
えば、ステンレス、アルミニウム、銅など)の電極部材
6A、7Aと、電極部材6A、7Aの一部を被覆した誘
電体(例えば、ゴム、ガラス、セラミックなど)6B、
7Bとから構成されている(被覆は全部でも一部でもよ
い)。また、図1では一対の電極6、7のように平板電
極を用いてあるが、一方もしくは双方の電極を円筒電極
もしくは一方をロール状電極としてもよい。この一対の
電極6、7のうち一方の電極6に高周波電源8が接続さ
れ、他方の電極7はアース8Eにより接地されており、
一対の電極6、7間に放電を生じせしめるように構成し
ている。
【0047】次に本発明で使用する処理ガスに関するこ
とについて説明する。
【0048】本発明は、処理室2に導入する不活性ガス
の50圧力%以上をアルゴン(Ar)ガスとしてガス中
放電プラズマ処理する。他の不活性ガスとして、ネオン
(Ne)ガス、ヘリウム(He)ガス、クリプトン(K
r)ガス、キセノン(Xe)ガスなどがあるが、各種不
活性ガスも不活性ガスの50圧力%未満に用いることが
出来るが、アルゴン(Ar)ガスを主成分として用い、
アルゴンガスを60圧力%以上とすることが、効率的な
改質効果を得るために好ましい。
【0049】ガス中放電プラズマ処理における処理効果
は、アルゴンガスが、ヘリウムガスより原子量が大き
く、一原子気体としての大きさも大きく、処理の際、プ
ラスティック支持体5の表面にアルゴンが叩きつけられ
た時エッチングが起こり表面に凹凸を生じ、ヘリウムガ
スでは見られない処理として有効な効果がアルゴンガス
にはある。また、他の不活性ガスに比してアルゴンガス
は安価であり、しかも、格段の改質効果を得ることが出
来る。他の不活性ガス、例えば、クリプトンガスやキセ
ノンガスは、これらを使用してプラズマを発生させるた
めには、高出力、高周波数が必要になり表面処理が強す
ぎ、支持体5にダメージを与えてしまう。
【0050】本発明の導入する不活性ガスの50圧力%
以上をアルゴンガスとするということは、導入不活性ガ
スの50圧力%以上がアルゴンガスで、残りの50圧力
%未満に他の不活性ガスを混合して使用してもよく、更
にその他に下記反応性ガスを混合して処理ガスとするこ
とが好ましい。反応性ガスの不活性ガスに対する比率は
0〜0.30圧力%とするのがよく、好ましくは0.0
1〜0.2圧力%である。
【0051】本発明において、処理ガスに使用される不
活性ガス以外のガスとして、窒素(N2)ガス、水素
(H2)ガス、アンモニア(NH3)ガス、水蒸気等の反
応性ガスを含有させてガス中放電プラズマ処理が行われ
る。ガス中放電プラズマ処理によって、分離(遊離)し
た反応性の分子が支持体表面に反応し、−NH2基、−
OH基、−COOH基等のような化学的活性基が発現
し、支持体5の化学的改質を行うことが出来、接着性の
増強に寄与する。
【0052】本発明のガス中放電プラズマ処理の放電状
態は、真空下で起こるグロー放電に似た放電状態となっ
ているが、支持体が同伴して来る空気を遮断することに
よって、本発明の表面処理をするにより適したガス中放
電プラズマ処理の放電状態となる。
【0053】本発明のガス中放電プラズマ処理の放電強
度は、アーク放電も起こらず安定した効果的な処理を行
うには、50W・min/m2以上500W・min/
2未満が好ましい。この範囲でガス中放電プラズマ処
理を行うことにより、処理の均一性を有し、ダメージも
なく仕上げることが出来、しかも優れた接着性を得るこ
とが出来る。
【0054】第4の本発明は、前記活性エネルギー線硬
化樹脂含有層に導電性帯電防止剤を含有させることによ
って、ゴミの付着等のない塗膜積層体を形成することが
出来、塗膜積層体を形成する過程、あるいは使用中のゴ
ミ付着による製品のノイズの発生を押さえることが出来
る。
【0055】本発明の塗膜積層体に有用な導電性帯電防
止剤は、一般にハロゲン化銀写真感光材料に有用な導電
性帯電防止剤、あるいは導電性帯電防止組成物のほとん
どを用いることが出来る。例えば、特公昭47−289
37号及び同49−23828号公報に記載のスチレン
−マレイン酸ナトリウム、特開昭53−82876号公
報に記載のビニルベンジルスルホン酸ナトリウム共重合
体、特公昭48−23451号公報に記載のスチレンス
ルホン酸ナトリウムの重合体あるいは共重合体等のアニ
オン系導電性帯電防止剤;特開昭51−42535号、
同54−159222号及び同55−7763号公報に
記載のアイオネン重合物(例えば、トリエチレンジアミ
ンとキシリデンジクロライドとの重合物)、米国特許第
2,882,157号明細書に記載の例えば、ポリメタ
クリロイルエチルジエチルメチルアンモニウムメチルス
ルホネート、特公昭60−51693号、特開昭61−
223736号及び同62−9346号公報に記載の第
4級アンモニウム基を側鎖に持つ架橋型共重合体粒子
(例えば、コポリマー〔N,N,N−トリメチル−N−
ビニルベンジルアンモニウムクロライド−コ−ジビニル
ベンゼン〕)、特開平7−28194号公報に記載のア
イオネン重合体架橋型あるいはアイオネン重合体を側鎖
に持つ共重合体粒子等のカチオン帯電防止剤(例えば、
ポリビニルベンジルクロライドと末端N−(トリエチレ
ンジアミンとキシリデンジクロライドとの重合物)との
架橋反応物)、特公昭57−12979号公報に記載の
アルミナゾルを主成分とするもの、特公昭35−661
6号公報に記載のSnO2ゾル、特開昭57−1049
31号公報に記載のZnO、SnO2、TiO2、Al2
3、In23、SiO2、MgO、BaO、MoO3
ZiO2等の微粒子金属酸化物、特公昭55−5982
号公報に記載のV25等の金属酸化物帯電防止剤、特公
昭52−32572号公報に記載の高級脂肪アルコール
リン酸エステル帯電防止剤、特開平2−252726号
公報に記載のポリ(イソチアナフテン)系、特開平2−
255770号公報あるいは同2−308246号公報
に記載のポリ(チオフェン)系等の共役二重結合導電性
高分子等を挙げることが出来る。この他、カーボンブラ
ック、カーボンブラックグラフトポリマー等の導電性微
粒子;アルキレンオキサイド系及びグリシドール系等の
ノニオン界面活性剤;高級アルキルアミン類、第4級ア
ンモニウム塩類、ピリジンその他の複素環化合物の塩
類、ホスホニウムまたはスルホニウム類等のカチオン系
界面活性剤;カルボン酸、リン酸、硫酸等のエステル等
の酸性基を含むアニオン界面活性剤;アミノ酸類、アミ
ノスルホン酸類、アミノアルコールの硫酸またはリン酸
エステル類等の両性界面活性剤等も挙げることが出来
る。
【0056】上記記載の導電性帯電防止剤の中でもイオ
ン導電性ポリマー、コロイド状金属酸化物ゾルまたは結
晶性金属酸化物微粒子が好ましい。これら金属酸化物帯
電防止剤は、特にゼラチンやセルロースジアセテートに
混合した場合、非常によく分散し、導電性が現像処理後
においてもあり、本発明の帯電防止層に好ましく用いら
れる。
【0057】本発明に好ましく用いられる金属酸化物と
しては、Nb25+Xのような酸素過剰な酸化物、RhO
2-X、Ir23-X等の酸素欠損酸化物、あるいはNi
(OH)Xのような不定比水素化物、HfO2、Th
2、ZrO2、CeO2、ZnO、TiO2、SnO2
Al23、In23、MgO、MoO2、V25等、あ
るいはこれらの複合酸化物が特に好ましく、更にZn
O、TiO2、及びSnO2が好ましい。異種原子を含む
例としては、例えばZnOに対してAl、In、等の添
加、TiO2に対してはNb、Yb、等の添加、またS
nO2に対してはSb、Nbハロゲン化銀写真感光材料
元素等の添加が効果的である。これら異種原子の添加量
は0.01〜25モル%の範囲が好ましいが、0.1〜
15モル%の範囲が特に好ましい。また、これらの導電
性を有する金属酸化物粉体の体積抵抗率は107Ωcm
以下、特に105Ωcm以下であることが好ましい。ま
た、前記金属酸化物の微粒子が水溶液中に混合されたゾ
ルを用いてもよい。
【0058】第5の本発明では、処理された活性エネル
ギー線硬化樹脂含有層の上に少なくとも1層の上層を塗
設し、上層に磁性粉、滑り剤、導電性帯電防止剤及び活
性エネルギー線硬化樹脂から選ばれる少なくとも1つを
含有させるものであるが、特に活性エネルギー線硬化樹
脂を含有させることによって強靭な塗膜積層体を作製す
ることが出来、好ましい。磁性粉、滑り剤あるいは導電
性帯電防止剤を上層の組成物中に含有させた場合でも、
活性エネルギー線硬化樹脂を併用することが好ましい。
【0059】本発明に用いる上層には、上記活性エネル
ギー線硬化樹脂の他に、親水性樹脂でも、疎水性樹脂で
もよく、通常ハロゲン化銀写真感光材料や磁気記録媒体
などに用いられる樹脂を混合して用いることが出来る。
【0060】親水性樹脂としては、ゼラチン、カゼイ
ン、寒天、アルギン酸ソーダ、澱粉等の天然加工物、ポ
リビニールアルコール、アクリル酸系コポリマー、無水
マレイン酸コポリマー等付加重合ポリマー類、金属スル
ホ置換ジカルボン酸を含むジカルボン酸とエチレングリ
コールのようなジオールとの水溶性ポリエステル類等を
挙げることが出来る。また、ゼラチンの一部をコロイド
状アルブミン、カゼイン、カルボキシメチルセルロー
ス、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピル
セルロース、カルボキシメチルセルロース等のセルロー
スエーテル類などのセルロース誘導体、寒天、アルギン
酸ソーダ、デンプン誘導体、デキストランなどの糖誘導
体、合成親水性コロイド、例えば、ポリビニルアルコー
ル、ポリN−ビニルピロリドン、アクリル酸系コポリマ
ー体、ポリアクリルアミドまたはこれらの誘導体、部分
加水分解物、ゼラチン誘導体などで置き換えたものでも
よい。水溶性ポリエステルも有用である。水溶性ポリエ
ステルは、ジカルボン酸成分としてテレフタル酸、ナフ
タレジカルボン酸、フタル酸等と、ジオール成分として
はエチレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタ
ノール、1,4−シクロヘキサンジーオール等との組み
合わせによるポリエステルに水溶性成分として、金属ス
ルホフタル酸、ポリエチレングリコールを共重合成分と
して組み込んだものが好ましい。また水溶性ポリエステ
ル水溶液中でビニルモノマーを乳化重合した変性水性ポ
リエステルも好ましく用いることが出来る。ここで重合
するビニルモノマーは通常乳化重合し得るラテックスポ
リマーであれば制限なく用いる事が出来る。
【0061】本発明においては、親水性樹脂としてゼラ
チン及び親水性ポリエステルを好ましく用いることが出
来る。ゼラチンは、ハロゲン化銀写真感光材料、食品や
その他種々の目的に使用されているものであれば制限な
く使用出来る。ゼラチンとしては、アルカリ処理のオセ
インゼラチンやハイドゼラチン、酸処理ピッグスキンゼ
ラチンなどを挙げることが出来、更にこれらのゼラチン
を化学修飾したアセチル化ゼラチンやフタル化ゼラチン
等も挙げることが出来る。ゼラチンにそれ以外の上記の
親水性樹脂を混合してもよく、親水性層塗布液のゼラチ
ン水溶液に溶解するか、または安定に分散するポリマー
が好ましい。
【0062】疎水性樹脂としては、熱可塑性ポリマー、
熱硬化性ポリマー、その他の反応性ポリマーなどを挙げ
ることが出来る。熱可塑性ポリマーとしては、塩化ビニ
ル−酢酸ビニルコポリマー、塩化ビニルポリマー、酢酸
ビニル−ビニルアルコール・コポリマー、塩化ビニル−
塩化ビニリデン・コポリマー、塩化ビニル−アクリロニ
トリル・コポリマー、エチレン−ビニルアルコール・コ
ポリマー、塩素化ポリ塩化ビニル、エチレン−塩化ビニ
ル・コポリマー、エチレン−酢酸ビニル・コポリマー、
エチレン−酢酸ビニル−ビニルアルコール・ターポリマ
ー体等のビニル系ポリマーあるいはコポリマー、セルロ
ースナイトレート、セルローストリアセテート、セルロ
ースジアセテート、セルロースアセテートブチレート、
セルロースアセテートプロピオネートなどのセルロース
誘導体、、アクリロニトリル−スチレンコポリマー、塩
素化ポリエチレン、アクリロニトリル−塩素化ポリエチ
レン−スチレン・ターポリマー、メチルメタクリレート
−ブタジエン−スチレン・ターポリマー、ポリアクリル
エステル、ポリビニルアセタール、ポリビニルブチラー
ル、ポリエステルポリウレタン・コポリマー、ポリエー
テルポリウレタン・コポリマー、ポリカーボネートポリ
ウレタンコポリマー、ポリエステル、ポリエーテル、ポ
リアミド、スチレンーブタジエン・コポリマー、ブタジ
エン−アクリロニトリル・コポリマーやシリコーン系ポ
リマー、フッ素系ポリマー等を挙げることができる。こ
れらは単独または2種類以上併用して使用することが出
来る。樹脂固形物を溶媒に溶解して用いても、乳化重合
して得られたラテックスポリマーとして用いてもよい。
【0063】疎水性樹脂は上記活性エネルギー線硬化樹
脂含有層のバインダーとして用いるラテックスポリマー
としては、塩化ビニル、塩化ビニリデン、アクリル酸エ
ステル、酢酸ビニル、ブタジエン、スチレンまたはスチ
レン誘導体等のモノマーを適宜組み合わせて乳化重合し
たラテックスポリマーが挙げられる。また熱硬化性ポリ
マー、その他の反応性樹脂としては、フェノール樹脂、
アミノ樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン系硬化型樹
脂、イソシアネート系硬化型樹脂、メラミン樹脂、尿素
樹脂、アルキッド樹脂、シリコーン系硬化型樹脂、オキ
サゾリン系硬化型樹脂などが挙げられる。上記親水性ま
たは疎水性従事を単独または2種類以上併用して使用す
ることが出来る。
【0064】支持体上に活性エネルギー線硬化樹脂含有
層または上層を設ける方法としては、特開平8−157
97号公報、米国特許第3,227,165号明細書の
記載を参考にすることが出来る。
【0065】第6の本発明は、支持体上の上層が支持体
から最も遠い位置にある最外層で、該最外層が、滑り剤
及び活性エネルギー線硬化樹脂を含有することである。
【0066】本発明に有用な滑り剤としては、ポリシロ
キサン等のシリコンオイル、ポリエチレン、ポリテトラ
フルオロエチレン等、のプラスティックスの微粉末、高
級脂肪酸、高級脂肪酸エステル、パラフィンワックス類
等が挙げられ、具体的な滑り剤として特願平10−18
4101号に記載されているものを用いることが出来
る。これらのうちカルナウバワックスは特に好ましく用
いられる。また、単独または混合して用いることが出来
る。
【0067】塗設する方法としては、例えばバインダー
と滑り剤の両方を溶解する溶媒に溶かせてから樹脂とと
もに塗設する方法や、特開平7−270983号に記載
されているようなワックスを溶媒中で分散して樹脂に含
有させて塗布する方法がある。
【0068】最外層が滑り剤と活性エネルギー線硬化樹
脂をともに含有している場合は、傷に対して強靭な層と
なり、本発明の塗膜積層体として好ましい態様である。
【0069】第5の発明における磁性粉としては、一般
に磁気記録材料に用いる磁性粉が用いられる。
【0070】本発明において、少なくとも1層の上層が
磁性粉と活性エネルギー線硬化樹脂をともに有すること
は好ましい態様である。
【0071】第8の本発明は第1〜7の本発明の何れか
の方法で形成された塗膜積層体が少なくとも1層の磁気
記録層を有しているものである。その中でも、第9本発
明の磁気記録層が活性エネルギー線硬化樹脂を含有して
いることが、引っ掻き傷、擦り傷、摩耗、磁気ヘッドの
目詰まり防止等磁気記録媒体に必要な重要物性を満足す
ることが出来る磁気記録媒体得ることが出来る。
【0072】本発明の磁気記録媒体に使用する強磁性粉
としては、金属磁性粉、強磁性酸化鉄粉末、Coドープ
強磁性酸化鉄粉末、強磁性二酸化クロム粉、強磁性バリ
ウムフェライト粉末等を挙げることが出来る。これらの
磁性粉の製法は既に知らており、本発明に係わる磁気記
録媒体の強磁性粉についても公知の方法に従って製造す
ることが出来る。形状・サイズは、特に制限なく用いる
ことができる。形状としては、針状、米粒状、球状、立
法体状、板状等何れの形状を有するものであってもよい
が、針状、板状であることが電磁変換特性上好ましい。
結晶サイズで40nm、SBETで20cm2/g以上
が好ましく、30cm2/g以上が特に好ましい。強磁
性粉のpH、表面処理は特に制限なく用いることが出来
る。好ましくはpHの範囲は5〜10である。強磁性酸
化鉄粉の場合、2価も鉄/3価の鉄の比に特に制限され
ることなく用いることが出来る。これらの磁気記録層に
ついては特開昭47−32812号及び同53−109
604号公報に記載されている。
【0073】金属磁性粉としては、例えば、金属分が7
5重量%以上であり、金属分の80重量%以上が強磁性
金属あるいは合金(Fe、Co、Ni、Fe−Co、F
e−Ni、Co−Ni、Co−Fe−Niなど)であ
り、20重量%以下で他の成分(Al、Si、S、S
c、Ti、V、Cr、Mn、Cu、Zn、Y、Mo、R
h、Pd、Ag、Sn、Sb、B、Ba、Ta、W、R
e、Au、Hg、Pb、P、La、Ce、Pr、Nd、
Te、Bi等)を含むものを挙げることが出来る。ま
た、強磁性金属粉が少量の水酸化物、または酸化物を含
むものであってもよい。酸化鉄磁性体及びCoドープ酸
化鉄磁性体の酸化鉄としては、例えば、γ−酸化鉄が挙
げられる。これら酸化鉄中において2価の鉄/3価の鉄
の比は特に制限されない。磁性粉を金属アルコキシ化合
物及び/またはカルボン酸、スルホン酸、硫酸エステ
ル、ホスホン酸、リン酸エステル、ベンゾトリアゾール
などの含チッ素複素環をもつ吸着性化合物等のような有
機化合物で被覆処理しても良い。金属アルコキシ化合物
としては、特願平9−294013号記載のシランカッ
プリング剤、チタンカップリング剤、アルミカップリン
グ剤を挙げることが出来る。また被覆処理方法には、直
接処理法とインテグラルブレンド法があり、直接処理法
としては乾式法、スラリー法あるいはスプレー法等があ
り、これらの方法で行うことが出来る。また上記物質を
単独または混合して使用してもよい。
【0074】なお、本発明に有用な強磁性体粉について
は、特開昭53−109604号公報に記載されている
ものを参考に用いることが出来る。
【0075】磁性粉の好ましい使用量は本発明の場合、
ハロゲン化銀写真感光材料1m2当たり、4×10-4
以上がよい。これ以下であると、磁気記録の入出力に支
障を来す。また上限は436nm波長光の光学濃度が
1.5以下であればいくらでもよいが、1m2当たり4
gが限界であり、これ以上多いと写真として実用上、問
題が発生する。光学的に透明な磁気記録層を形成するに
はバインダーは、磁性粉1重量に対して1〜200重量
部もちいるのが好ましい。更に好ましくは、磁性粉1重
量部に対して2〜50重量部である。また、溶媒は塗布
が容易に行えるような量である。
【0076】上記物質を磁性粉と混合するには、ポリマ
ーと共に溶媒と混合分散するのがよく、ボールミル、ホ
モミキサー、サンドミル、ヘンシェルミキサー、スーパ
ーミキサー、レディミキサー、V型ブレンダー、オープ
ンニーダー、加圧ニーダー、ディゾルバー、超音波ミキ
サー等の分散機を用いて混合分散するのがよい。各種塗
布方法の塗布適性に応じた粘度の塗布液に加工するのが
よい。この際、溶媒は必要に応じて2種類以上併用して
もよい。溶媒としては、任意の比率でアセトン、メチル
エチルケトン、メチル−i−ブチルケトン、シクロヘキ
サノン、イソホロン、テトラヒドロフラン等のケトン
系;メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノー
ル、i−ブチルアルコール、i−プロピルアルコール、
メチルシクロヘキサノール等のアルコール系;酢酸メチ
ル、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸−i−ブチル、酢酸
−i−プロピル、乳酸エチル、酢酸グリコール、モノエ
チルエーテル等のエステル系;エーテル、グリコールジ
メチルエーテル、グリコールモノエチルエーテル、ジオ
キサンなどのグリコールエーテル系;ベンゼン、トルエ
ン、キシレン、クレゾール、クロルベンゼン、スチレン
などのタール系(芳香族炭化水素);メチレンクロライ
ド、エチレンクロライド、四塩化炭素、クロロホルム、
エチレンクロルヒドリン、ジクロルベンゼン等の塩素化
炭化水素;N,N−ジメチルホルムアミド、ヘキサン、
イオン交換水、純水、蒸留水、水などを使用することが
出来る。
【0077】本発明に係わる磁気記録層塗布液を塗布す
る方法としては、特願平9−294013号に記載の方
法を用いて塗布することが出来、その他、エアードクタ
ーコーティング、ブレードコーティング、エアーナイフ
コーティング、スクイズコーティング、含侵コーティン
グ、リバースロールコーティング、トランスファーロー
ルコーティング、グラビアコーティング、キャストコー
ティング、スプレイコーティング等の方法で行うことが
出来る。多条のストライプ塗布を行うには、これらの塗
布ヘッドを多連にすればよい。ストライプ塗布の具体的
な方法としては、例えば、特開昭48−25503号、
同48−25504号、同48−98803号、同50
−138037号、同52−15533号、同51−3
208号、同51−6239号、同51−65606
号、同51−140703号及び特公昭29−4221
号公報、また米国特許第3,062,181号及び同
3,227,165号明細書等の記載を参考にすること
が出来る。
【0078】磁気記録層には、研磨剤を添加するのが好
ましい。研磨剤としては、モース硬度が5以上、好まし
くは6以上の無機粉末が挙げられ、具体的には、酸化ア
ルミニウム(α−アルミナ、γ−アルミナ、コランダム
など)、酸化クロム(Cr23)、酸化鉄(α−Fe2
3)、二酸化珪素、二酸化チタンなどの酸化物、炭化
珪素、炭化チタンなどの炭化物、ダイアモンドなどの微
粉末を挙げることが出来る。これら研磨剤の平均粒径は
0.001〜1.2μmが好ましく、粒径分布や種類の
異なる研磨剤を併用してもよい。研磨剤の塗布量は0.
001〜1g/m2が好ましく、より好ましくは、0.
003〜0.5g/m2である。
【0079】また、第9の本発明の好ましい態様は、上
層が、滑り剤と活性エネルギー線硬化樹脂を共に含有す
ることは好ましいとするものであり、第10の本発明の
好ましい態様は、支持体の上に活性エネルギー線硬化樹
脂を含有する導電性帯電防止層支持体を有し、その上に
活性エネルギー線硬化樹脂を含有する磁気記録層がある
とするものである。
【0080】第8の本発明の好ましい態様は、支持体の
上に活性エネルギー線硬化樹脂を含有する導電性帯電防
止層支持体を有し、その上に活性エネルギー線硬化樹脂
を含有する磁気記録層があり、且つ滑り剤と活性エネル
ギー線硬化樹脂を含有する最外層をそれぞれ有する磁気
記録材料が好ましい。
【0081】第11の本発明は、本発明の第1〜7の方
法で形成した塗膜積層体の反対側に少なくとも1層のハ
ロゲン化銀乳剤層を有するハロゲン化銀写真感光材料で
ある。ハロゲン化銀乳剤層としては、X線用ハロゲン化
銀乳剤層、印刷感材用ハロゲン化銀乳剤層、ネガカラー
ハロゲン化銀乳剤層、ポジカラーハロゲン化銀乳剤層、
感熱ハロゲン化銀乳剤層等を挙げることが出来る。これ
らのハロゲン化銀乳剤層は1層の場合もあれば、2層以
上の乳剤層が積層されている場合がある。例えばカラー
ネガハロゲン化銀乳剤層では少なくとも6層あるいはそ
れ以上もある。これらの多層のハロゲン化銀乳剤層は非
感光層が間に挟まれて積層している場合が多い。ハロゲ
ン化銀乳剤層以外の各構成層としては、ハレーション防
止層、クロスオーバー光カット層、紫外線防止層、中間
層、保護層、保護層上層、帯電防止層、光吸収層、バッ
ク層、バック層上層等を挙げることが出来る。これらの
層はハロゲン化銀乳剤層と用途に応じて組み合わされ、
多層のハロゲン化銀写真感光材料が構成される。
【0082】本発明に係わるハロゲン化銀写真感光材料
のハロゲン化銀乳剤は、例えばリサーチ・ディスクロー
ジャー(以降「RD」と、またNo.を略記する)N
o.17643、22〜23頁(1978年12月)
“I.乳剤製造(Emulsion preparat
ion and types)”及び同No.1871
6、648頁、グラフキデ著『写真の物理と化学』ポー
ルモンテル社刊(P.Glafkides、Chemi
c et Phisique Photographi
que、Paul Montel、1967)、ダフィ
ン著『写真乳剤化学』フォーカルプレス社刊(G.F.
Duffin、PhotographicEmulsi
on Chemistry、Focal Press
1966)、ゼリクマンら著『写真乳剤製造と塗布』フ
ォーカルプレス社刊(V.L.Zelikman et
al、Making and Coating Ph
otographic Emulsion、Focal
Press、1964)などに記載された方法を用い
て調製することができる。
【0083】乳剤は米国特許第3,574,628号、
同3,665,394号及び英国特許第1,413,7
48号明細書に記載された単分散乳剤も好ましい。
【0084】ハロゲン化銀乳剤には、物理熟成、化学熟
成及び分光増感を行うことが出来る。このような工程で
使用される添加剤は、RD17643、同18716及
び同308119に記載されている。
【0085】本発明のハロゲン化銀写真感光材料がハロ
ゲン化銀カラー写真感光材料である場合、使用すること
ができる写真用添加剤も上記RDに記載されている。ま
た、種々のカプラーを使用することができ、その具体例
もRD17643及びRD308119に記載されてい
る。
【0086】また、これら添加剤は、RD30811
9、1007頁、XIV項に記載されている分散法などに
より、写真感光層に添加することができる。
【0087】ハロゲン化銀カラー写真感光材料には、前
述のRD308119、II−K項に記載されているフィ
ルター層や中間層などの補助層を設けることができる。
【0088】ハロゲン化銀カラー写真感光材料を構成す
る場合、前述のRD308119VII−K項に記載され
ている順層、逆層、ユニット構成などの様々な層構成を
とることが出来る。
【0089】この発明のハロゲン化銀写真感光材料を現
像処理するには、例えばT.H.ジェームズ著、セオリ
イ・オブ・ザ・フォトグラフィック・プロセス第4版
(The Theory of The Photog
raphic ProcessFourth Edit
ion)291〜334頁、及びジャーナル・オブ・ザ
・アメリカン・ケミカル・ソサエティ(Journal
of the American Chemical
Society)第73巻、3,100頁(195
1)に記載されている、それ自体公知の現像剤を使用す
ることができる。また、カラー写真感光材料は前述のR
D17643、28〜29頁、RD18716、615
頁及びRD308119、XIXに記載された通常の方法
によって、現像処理することができる。
【0090】第12の本発明は、本発明第7〜10の磁
気記録層と本発明の第11のハロゲン化銀乳剤層を共に
有する磁気記録媒体に関するものである。
【0091】最近のAPSとよばれるハロゲン化銀感光
層を有する磁気記録媒体においては、磁気記録媒体がハ
ロゲン化銀写真感光材料の現像処理を受けるため、処理
後においても磁気記録層の接着性が損なわれることがあ
ってはならない。本発明の塗膜積層体の活性エネルギー
線硬化樹脂含有層の上に磁気記録層を有することによ
り、ハロゲン化銀写真感光材料の現像処理を受けても接
着性が優れている磁気記録媒体をうることが出来る。ま
たは活性エネルギー線硬化樹脂含有層中に磁性粉を有す
る磁気記録層を有する磁気記録媒体の場合、更なる卓越
した接着性を有する磁気記録媒体をうることが出来る。
【0092】本発明に用いる活性エネルギー線硬化樹脂
含有層またはその上の上層には、その効果を損なわない
限り、必要に応じて研磨剤、マット剤、界面活性剤、安
定剤、分散剤、可塑剤、軟化剤、増粘剤、流動性付与
剤、酸化防止剤等も添加することが出来る。
【0093】本発明の塗膜積層体にはマット剤を用いて
もよく、無機物でも有機ポリマーでもよく、2種類以上
の混合物でもよい。無機物マット剤としては、例えば、
二酸化珪素、酸化アルミニウム、硫酸バリウム、マンガ
ンコロイド、二酸化チタン、硫酸ストロンチウムなどを
挙げることが出来る。有機ポリマーマット剤に用いられ
ているモノマーとしては、例えば、アクリル酸エステル
類、アクリル酸系類、スチレン類、ビニルエステル類な
どの重合体または共重合体が挙げられる。またジビニル
ベンゼン、N,N′−メチレンビスアクリルアミドなど
の架橋剤を加えて3次元網目構造を持った共重合体を用
いてもよい。
【0094】本発明に使用する支持体としては、ハロゲ
ン化銀写真感光材料や磁気記録媒体に用いられるものな
らば制限なく使用し得る。例えば、ポリエチレンテレフ
タレート(以降、PETと略すこともある)、ポリエチ
レン−2,6−ナフタレート(以降、PENと略すこと
もある)、PETとPENの混合ポリエステル、変性ポ
リエステル等のポリエステル系の支持体。セルロースト
リアセテート(以降、TACと略すこともある)のよう
なセルロースエステル系の支持体などが挙げることが出
来る。更には、ピロメリット酸あるいはその無水物とジ
アミンの反応などで得られるポリイミドフィルムやポリ
カーボネートフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリオ
レフィンフィルムを使用することが出来る。これらのう
ちポリエステルを主成分とするポリエステル支持体が好
ましい。
【0095】本発明に有用なポリエステル支持体を構成
するポリエステルは、本発明の効果を阻害しない範囲で
あれば、さらに他の共重合成分が共重合されていても良
いし、他のポリエステル、またはポリエステル以外のポ
リマーが混合されていてもよい。
【0096】本発明に有用なポリエステル支持体は、構
成成分のジカルボン酸とジオールとのエステル化及び重
縮合により得られたポリエステルを溶融したシートを2
軸延伸製膜法により得られるフィルム支持体である。
【0097】構成成分の一つのジカルボン酸としては、
透明性、機械的強度、寸法安定性などの点から、テレフ
タル酸と2,6−ナフタレンジカルボン酸が、またもう
一つの構成成分のジオールとしては、上記同様な点から
エチレングリコールと1,4−シクロヘキサンジメタノ
ールが好ましい。これらジカルボン酸とジオールを適宜
組み合わせてエステル化及び重縮合したポリエステルが
好ましい。中でも、PET;PEN;テレフタル酸及び
2,6−ナフタレンジカルボン酸とエチレングリコール
からなるポリエチレン(テレフタレート−コ−2,6−
ナフタレート);PETとPENの分子量の異なるもの
の混合物を溶融時エステル交換したコポリエステル;エ
チレンテレフタレートとシクロヘキサンジメタノールと
エチレングリコールとのコポリエステル、エチレン−
2,6−ナフタレートとシクロヘキサンジメタノールと
エチレングリコールとのコポリエステル;エチレングリ
コールとシクロヘキサンジメタノールのジオールとテレ
フタル酸と2,6−ナフタレンジカルボン酸のジカルボ
ン酸との混合ポリエステルが好ましい。これらのうち、
全ポリエステルに対してエチレンテレフタレートユニッ
ト及び/またはエチレン−2,6−ナフタレートユニッ
トが70重量%以上含有されていると、透明性、機械的
強度、寸法安定性等に優れたポリエステルフィルムが得
られ好ましい。
【0098】また、特開平6−240020号公報に記
載されているような積層構成を有するポリエステルであ
ってもよい。この場合、ポリエステルとしての共重合成
分として、スルホフタル酸ナトリウム、ポリエチレング
リコール等共重合成分として組み込むことによって親水
性のポリエステルとなり、この親水性ポリエステルを外
側に、そして芯としてポリエチレンテレフタレートやポ
リエチレンナフタレートのような剛性のある材料を用い
ることによって親水性を有するポリエステル支持体を作
ることが出来、本発明においても好ましく用いられる。
【0099】本発明に有用なポリエステル支持体には、
ライトパイピング現象を防止する目的で、染料を含有さ
せることが好ましい。このような目的で配合される染料
としては、その種類に特に限定があるわけではないが、
支持体の製造上、耐熱性に優れていることが必要であ
り、アンスラキノン系やペリノン系の染料が挙げられ
る。また、色調としては、一般のハロゲン化銀写真感光
材料に見られるようにグレー染色が好ましい。
【0100】本発明に使用されるポリエステル支持体の
厚みは特に限定がある訳ではないが、用途に応じて厚さ
は異なり、好ましい厚さは20〜200μmであり、特
にハロゲン化銀カラー写真感光材料には60〜125μ
mの厚さが好ましい。
【0101】本発明に有用なポリエステル支持体のヘイ
ズは3%以下が好ましく、更に好ましくは1%以下であ
る。上記ポリエステル支持体を用いて、ハロゲン化銀写
真感光材料から写真用印画紙に焼付けた場合鮮明な画像
が得られる。ヘイズはASTM−D1003−52の方
法により測定される。
【0102】本発明に有用なポリエステル支持体の製造
方法は公知の方法で行うことが出来る。例えば、特公昭
57−28336号、特開平1−244446号及び同
4−220329号公報に記載されている製膜方法を参
考にして製造することが出来る。
【0103】
【実施例】本発明はこれらの実施例により限定されるも
のではない。
【0104】〔評価方法〕 〈塗布性〉塗布液を塗布した直後の支持体が乾燥ゾーン
に入る前の状態を目視で観察し、以下のように分類し
た。
【0105】A:良好に塗布出来、欠陥は皆無であった B:非常に弱いスジ状のものが見える感じがする C:弱いスジが発生した D:塗布液の小さなハジキが僅か、またスジも発生した E:塗布液の小さなハジキがかなり発生した。
【0106】F:塗布直後、塗布液がハジキ(寄り)を
起こし塗布不能 〈膜付き〉現像前のサンプルを23℃、90%RHに調
湿し、バック層の表面にカミソリの刃で45°の角度で
支持体の表面にまで達する傷を格子状に付け、その上に
粘着テープ(セロファンテープ)を圧縮した後、テープ
を圧着した後、テープを45°と反対の方向に急激に剥
離する。この際、にテープと一緒に剥離してしまうバッ
ク層の面積をテープを貼り付けた面積と比較し、下記6
段階で評価する。
【0107】A:0% B:5%未満 C:5〜10%未満 D:10〜20%未満 E:20〜50%未満 F:50%以上 〈耐傷性〉先端が25μm(直径)のサファイア針をサ
ンプルのバック層表面に圧着し、1秒間に1cmの速さ
で膜面上を平行移動させながら20〜70gの範囲で加
重を連続的に変化させてサンプルのバック層に傷が生じ
る針の加重(g)を調べた。
【0108】〈耐アルカリ性〉60℃の1.5%水酸化
ナトリウム水素溶液に5分間サンプルを浸す。水洗して
乾燥した後、磁気記録媒体記録層側の面5cm四方につ
いて、10倍のルーペを用いて発生した水泡(蛙肌上に
膜が膨らんだ状態)を観察して下記の4段階で評価し
た。
【0109】A:水泡なし B:1mm以下の水泡が未満5個 C:1mm以下の水泡が5〜10個未満個発生した D:1mm未満の水泡が10個以上で、1mm以上の水
泡も若干発生した E:1mm以上の水泡が多数発生した F:塗膜積層体が剥離もしくは溶解を起こした。
【0110】実施例1 〔導電性帯電防止層S1を塗設した支持体の作製〕ポリ
エチレン−2,6−ナフタレート支持体(厚さ85μ
m)の片面に図1の如きガス中放電プラズマ処理装置を
用いてガス中放電プラズマ処理Aを施し、下記組成の導
電性帯電防止層塗布液s1を乾燥膜厚が0.3μmとな
るように塗布乾燥し、導電性帯電防止層S1とした後
に、その表面に再度ガス中放電プラズマ処理Aを施し
た。
【0111】<ガス中放電プラズマ処理A>一対の電極
間に5kHzの高周波電源を接続し、その電極間を85
圧力%のアルゴンガス(不活性ガスとしては100圧力
%)、7.5圧力%の二酸化炭素ガス及び7.5圧力%
の窒素ガスの混合ガスで満たし、大気圧下ガス中放電プ
ラズマ処理を行った。電極間の距離は10mmとし、処
理時間は10秒とした。これをガス中放電プラズマ処理
Aとした。
【0112】 <導電性帯電防止層塗布液s1> 酸化錫微粉末 80重量部 ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート単量体 20重量部 ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート2量体 10重量部 ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート3量体以上の成分 10重量部 ジエトキシベンゾフェノン 1重量部 メチルエチルケトン 600重量部 〔磁気記録層M1を塗設した塗膜積層体〕前記ガス中放
電プラズマ処理Aをした導電性帯電防止層S1面に、下
記組成の磁気記録層塗布液m1を乾燥膜厚が1.2μm
となるように塗布乾燥し、磁気記録層M1を塗設した塗
膜積層体とし、該磁気記録層M1面にガス中放電プラズ
マ処理Aを行った。
【0113】 <磁気記録層塗布液m1> コバルト含有γ酸化鉄(平均長軸長0.15μm、短軸長0.03μm) Fe2+/Fe3+=0.3、比表面積0.3μm)Hc 900Oe 5重量部 α−アルミナ(平均粒径0.3μm) 2重量部 マット剤 MX−150(平均粒径1.5μm)(綜研化学(株)製) 0.2重量部 ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート単量体 50重量部 ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート2量体 20重量部 ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート3量体以上の成分 20重量部 ビス(3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル)アジペート (UCC社製、ERL4299) 50重量部 ビスフェノールAジグリシジルエーテル 10重量部 ジエトキシベンゾフェノン 2重量部 トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモン 3重量部 メチルエチルケトン 115重量部 〔滑り剤層W1を塗設した塗膜積層体〕前記ガス中放電
プラズマ処理Aをした磁気記録層M1面に、下記組成の
滑り剤層塗布液w1を乾燥膜厚が0.2μmとなるよう
に塗布、乾燥した後、滑り剤層W1面に10cmの距離
から80W/cm2の高圧水銀灯で紫外線を10秒照射
し、巻き取った。
【0114】 <滑り剤層塗布液w1> カルナウバワックス 10重量部 ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート単量体 20重量部 ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート2量体 10重量部 ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート3量体以上の成分 10重量部 メチルエチルケトン 25重量部 プロピレングリコールモノメチルエーテル 25重量部 上記組成を撹拌、混合後、サンドミルで分散して原液1
とし、これをシクロヘキサノンとメチルエチルケトン
(重量比1:1)の混合溶媒900部で希釈し、ジエト
キシベンゾフェノン1重量部を加えて、滑り剤層塗布液
w1とした。
【0115】〔ハロゲン化銀写真感光材料の作製〕磁気
記録層M1を有する面と逆の支持体面にガス中放電プラ
ズマ処理Aを施した後、その面に特開平9−20463
8号公報記載の実施例1の乳剤層構成よりなるハロゲン
化銀多層カラー写真構成層を塗設した。該試料のハロゲ
ン化銀乳剤層において、m2当たりゼラチンは13.7
g、粒径0.3〜0.4μm及び0.7〜0.8μmの
ハロゲン化銀粒子は、それぞれ2.3g、油滴量は2.
8gであり、膜厚は27μmであった。
【0116】実施例2 滑り剤層塗布液w1を下記の同w2に変更し、滑り剤層
W2を乾燥膜厚を0.1μmとなるように塗布、乾燥し
て作製した以外は実施例1と同様にして試料を作製し
た。それぞれのプラズマ処理Aは実施例1と同様に行っ
た。
【0117】 <滑り剤層塗布液w2> カルナウバワックス 1重量部 シクロヘキサノン 3重量部 プロピレングリコールモノメチルエーテル 3重量部 上記組成を撹拌、混合後、サンドミルで分散して原液2
とし、これをシクロヘキサノンとアセトン(重量比1:
1)の混合溶媒1000部で希釈し、濾過後、滑り剤層
塗布液w2とした。
【0118】実施例3 プラズマ処理Aのみを行った実施例2に代わって、導電
性帯電防止層塗布液s1及び磁気記録層塗布液m1をそ
れぞれ塗布乾燥した後、それぞれの面に10cmの距離
から80W/cm2の高圧水銀灯で紫外線を10秒間照
射した後、それぞれの面にガス中放電プラズマ処理Aを
行った以外は実施例2と同様にして試料を作製した。
【0119】実施例4 磁気記録層M1の塗設を行わなかった以外は実施例1と
同様にして試料を作製した。なおプラズマ処理Aは実施
例1と同様にそれぞれに施した。
【0120】実施例5 磁気記録層M1の塗設を行わなかった以外は実施例2と
同様にして試料を作製した。なお、プラズマ処理Aは実
施例2と同様にそれぞれに施した。
【0121】実施例6 磁気記録層M1の塗設を行わなかった以外は実施例3と
同様にして試料を作製した。なお、紫外線照射及び/ま
たはプラズマ処理Aは実施例3と同様にそれぞれに行っ
た。
【0122】実施例7 導電性帯電防止層塗布液s1の組成を下記の同s2に変
更し導電性帯電防止層S2とした以外は実施例6と同様
にして試料を作製した。なお、紫外線照射及び/または
プラズマ処理Aは実施例6と同様にそれぞれ行った。
【0123】 <導電性帯電防止層塗布液s2> 酸化錫微粉末 80重量部 出光PPZ(出光石油化学(株)製) 40重量部 1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン (IRGACURE184、チバガイギー社製) 1重量部 メチルエチルケトン 600重量部 実施例8 PEN支持体面にプラズマ処理Aを行わずに、下記組成
の接着層塗布液e1を乾燥膜厚が0.1μmとなるよう
に塗布乾燥し、接着層E1を塗設した以外は、実施例1
と同様にして試料を作製した。
【0124】 <接着層塗布液e1> アクリペット#001S(藤倉化成(株)製) 10重量部 化合物A 10重量部 アセトン 900重量部 N−メチルピロリドン 70重量部 テトラヒドロフラン 30重量部
【0125】
【化2】
【0126】実施例9 PEN支持体面にプラズマ処理Aを行わずに、実施例8
と同様に乾燥膜厚0.2μmとなるように接着層E1を
塗設した以外は実施例6と同様にして試料を作製した。
【0127】実施例10 PEN支持体面にプラズマ処理を行わずに、実施例9と
同様にして接着層E1を塗設した以外は実施例5と同様
にして試料を作製した。
【0128】比較例1 導電性帯電防止層塗布液s1及び磁気記録層塗布液m1
をそれぞれ塗布乾燥した後、それぞれの面に、10cm
の距離から80W/cm2の高圧水銀灯で紫外線を10
秒間照射したのみで、ガス中放電プラズマ処理Aは行わ
なかった以外は実施例2と同様にして試料を作製した。
なお、塗布前の支持体面にはプラズマ処理Aは施してあ
る。
【0129】比較例2 厚さ85μmPENフィルムの片面に前記ガス中放電プ
ラズマ処理Aを施し、下記組成の導電性帯電防止塗布液
s3を0.3μmの乾燥膜厚となるように塗布乾燥し、
導電性帯電防止層S3とした。
【0130】 <導電性帯電防止層塗布液s3> 酸化錫−酸化アンチモンドープ微粒子(平均粒径0.2μm)の 水分散液(固形分40重量%) 109重量部 下記スルホ基含有ポリエステル水分散液A(固形分15重量%) 67重量部 純水 825重量部 <スルホ基含有ポリエステル水分散液A>ジカルボン酸
成分として、テレフタル酸ジメチル60モル%、イソフ
タル酸ジメチル30モル%、5−スルホイソフタル酸ジ
メチルのナトリウム塩10モル%、グリコール成分とし
てエチレングリコール50モル%及びジエチレングリコ
ール50モル%を常法により共縮合重合した。この共重
合体を95℃の熱水中で3時間撹拌し、固形分15重量
%のスルホ基含有ポリエステル水分散液Aとした。
【0131】〔磁気記録層M2と滑り剤層W2の塗設〕
乾燥した導電性帯電防止層S3の面に、下記磁気記録層
塗布液m2を1.2μmの乾燥膜厚となるように塗布乾
燥し磁気記録層M2とし、その上に滑り剤層塗布液w2
を0.1μmの乾燥膜厚となるように塗布し滑り層W2
とした。PENフィルムは更に100℃の熱処理ゾーン
に5分間通した後、巻き取った。塗布後の元巻を50℃
のオーブンに5日間放置して、架橋反応が充分起こるよ
うに加熱した。
【0132】 <磁気記録層塗布液m2> コバルト含有γ酸化鉄(平均長軸長0.15μm、短軸長0.03μm) Fe2+/Fe3+=0.3、比表面積0.3μm)Hc 900Oe 5重量部 α−アルミナ(平均粒径0.3μm) 2重量部 マット剤 MX−150(平均粒径1.5μm)(綜研化学(株)製) 0.2重量部 セルロースジアセテート(酢化度55%、分子量18万) 100重量部 アセトン 360重量部 シクロヘキサノン 440重量部 この塗布液をサンドミルで更に分散したのち、、ミリオ
ネートMR−400(日本ポリウレタン工業(株)製)
を14.0重量部添加し、撹拌し、磁気記録層塗布液m
2とした。
【0133】〔ハロゲン化銀写真感光材料の作製〕磁気
記録層を有する面と逆の面に前記ガス中放電プラズマ処
理Aを施した後、特開平9−204638号公報の実施
例1のハロゲン化銀乳剤層構成よりなるハロゲン化銀多
層カラー写真感光材料を作製した。
【0134】該試料のハロゲン化銀乳剤層において、m
2当たり、ゼラチンは13.7g、0.3〜0.4μm
及び0.7〜0.8μmのハロゲン化銀粒子は、それぞ
れ2.3g、油滴量は2.8gであり、膜厚は27μm
であった。
【0135】比較例3 磁気記録層M1の塗設を行わなかった以外は比較例1と
同様にして試料を作製した。なおプラズマ処理Aまたは
紫外線照射は比較例1と同様にそれぞれに行った。
【0136】比較例4 導電性帯電防止層S1の代わりに、導電性帯電防止層S
2とした面にガス中放電プラズマ処理を行わずに、滑り
剤層W2を塗設した以外は実施例5と同様にして試料を
作製した。なお塗布前の支持体面へのプラズマ処理Aは
行った。
【0137】(結果)上記試験の結果を表1に示す。
【0138】
【表1】
【0139】表1からわかるように、活性エネルギー線
硬化樹脂含有層に紫外線のみを照射した比較例試料1及
び3は塗布性が悪く、測定出来る試料が得られない程で
あった。また加熱により硬化させた比較例試料2は膜付
き耐アルカリ性、耐傷性も劣り、比較例試料4は膜付き
耐アルカリ性が劣り、耐傷性もよくなかった。これに対
して本発明の実施例1〜10は塗布性、膜付き、耐傷性
及び耐アルカリ性は良好であった。
【0140】
【発明の効果】実施例にて実証した如く、塗布性や膜付
きを損なうことなく、耐傷性、耐アルカリ性共に優れた
塗膜積層体を得ることが出来た。更に耐擦り傷性に優れ
た磁気記録媒層塗膜積層体を有するハロゲン化銀写真感
光材料にも使用することが出来た。
【図面の簡単な説明】
【図1】ガス中放電プラズマ処理装置の概略図
【符号の説明】
1 ガス中放電処理装置 2 処理室 3a 予備室 5 支持体(活性エネルギー線硬化樹脂含有層塗設され
た支持体) 6 電極 6A 電極部材 7 電極 7A 電極部材 8 高周波電源 8E アース
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G11B 5/70 G11B 5/70 5/842 5/842 Z Fターム(参考) 2H023 FA09 FB02 FB05 FC00 HA04 4D075 BB49X BB49Z BB56X BB56Z CA02 CA13 CA22 CA44 CB06 DC27 DC28 EA21 5D006 AA01 BA09 BA13 CA01 CC01 FA00 5D112 AA03 AA07 AA08 AA13 AA22 BB08 BB10 BC01 BD03 BD07 GA19 GA22

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に活性エネルギー線硬化樹脂含
    有層を塗設後、活性エネルギー線照射及びプラズマ処理
    を施し、その面に少なくとも1つの上層を塗設すること
    を特徴とする塗膜積層体の形成方法。
  2. 【請求項2】 支持体上に活性エネルギー線硬化樹脂含
    有層を塗設後、プラズマ処理を施し、その面に少なくと
    も1つの上層を設けることを特徴とする塗膜積層体の形
    成方法。
  3. 【請求項3】 前記活性エネルギー線硬化樹脂含有層が
    塗設される前に、支持体面にプラズマ処理を施すことを
    特徴とする請求項1または2に記載の塗膜積層体の形成
    方法。
  4. 【請求項4】 前記活性エネルギー線硬化樹脂含有層が
    導電性帯電防止剤を含有することを特徴とする請求項1
    乃至3の何れか1項に記載の塗膜積層体の形成方法。
  5. 【請求項5】 少なくとも1つの上層が、磁性粉、滑り
    剤、導電性帯電防止剤及び活性エネルギー線硬化樹脂か
    ら選ばれる少なくとも1つを含有することを特徴とする
    請求項1乃至4の何れか1項に記載の塗膜積層体の形成
    方法。
  6. 【請求項6】 支持体上の上層が支持体から最も遠い位
    置にある最外層で、該最外層が滑り剤及び活性エネルギ
    ー線硬化樹脂を含有することを特徴とする請求項1乃至
    5の何れか1項に記載の塗膜積層体の形成方法。
  7. 【請求項7】 プラズマ処理がガス中放電プラズマ処理
    であることを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項に
    記載の塗膜積層体の形成方法。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至7の何れか1項に記載の方
    法で形成された塗膜積層体が少なくとも1層の磁気記録
    層を有することを特徴とする磁気記録媒体。
  9. 【請求項9】 磁気記録層が、活性エネルギー線硬化樹
    脂を含有していることを特徴とする請求項8に記載の磁
    気記録媒体。
  10. 【請求項10】 磁気記録層が、導電性帯電防止剤を含
    有する活性エネルギー線硬化樹脂含有層の上に積層され
    ていることを特徴とする請求項8または9に記載の磁気
    記録媒体。
  11. 【請求項11】 請求項1乃至7の何れか1項に記載の
    方法で形成された支持体上の塗膜積層体を有する側と反
    対側の支持体上に、少なくとも1層のハロゲン化銀乳剤
    層を有することを特徴とするハロゲン化銀写真感光材
    料。
  12. 【請求項12】 請求項8乃至10の何れか1項に記載
    の方法で形成された支持体上の磁気記録層を有する側と
    反対側の支持体上に、少なくとも1層のハロゲン化銀乳
    剤層を有することを特徴とする磁気記録媒体。
JP10362794A 1998-12-21 1998-12-21 塗膜積層体の形成方法、ハロゲン化銀写真感光材料及び磁気記録媒体 Pending JP2000176362A (ja)

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