JP2000164525A - 炭化珪素半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

炭化珪素半導体装置及びその製造方法

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JP2000164525A JP10340093A JP34009398A JP2000164525A JP 2000164525 A JP2000164525 A JP 2000164525A JP 10340093 A JP10340093 A JP 10340093A JP 34009398 A JP34009398 A JP 34009398A JP 2000164525 A JP2000164525 A JP 2000164525A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 炭化珪素内にイオン注入によって注入された
不純物の活性化率を向上させる。 【解決手段】 n+ 型ソース領域4の形成をイオン注入
によって形成する際に、n+ 型半導体基板1の法線を軸
としてn+ 型半導体基板1を回転させ、さらにイオン注
入を斜めにして行う。これにより、まず、n+ 型半導体
基板1の法線方向に対して傾斜させた状態でイオン注入
が行われ、その後、法線を中心として、先に行われたイ
オン注入の傾斜の反対方向に傾斜させた状態でイオン注
入が行われる。これにより、先のイオン注入における空
孔位置と後のイオン注入における不純物の位置とを一致
させ、先のイオン注入における不純物の位置と先のイオ
ン注入における空孔の位置とを一致させることができ
る。これにより、不純物の拡散係数が小さくても、空孔
において不純物の格子位置への置換を充分に行うことが
でき、不純物の活性化率を向上させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、炭化珪素半導体装
置の製造方法に関し、特に絶縁ゲート型電界効果トラン
ジスタ、とりわけ大電力用の縦型パワーMOSFETに
関するものである。
【0002】
【従来の技術】炭化珪素(SiC)を用いた高耐圧デバ
イスの作製においては、Siに比して不純物拡散係数が
1桁程度小さい為に、不純物領域をイオン注入技術によ
り形成している。従来では、炭化珪素よりなる半導体基
板の上面から基板に対して垂直にイオン注入を行って、
半導体基板内に不純物をドーピングしたのち、熱処理を
施すことにより、イオン注入時に生成された空孔におい
てドーピングされた不純物を格子位置に置換させ、不純
物を活性化させることで不純物領域を形成するようにし
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、不純物
の活性化率が低く、所望の濃度の不純物領域を形成する
ためには、極めて高い濃度のイオン注入を行わなければ
ならないという問題がある。本発明は上記問題に鑑みて
成され、不純物の活性化率が向上できる炭化珪素半導体
装置の製造方法を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、不純物の
活性化率が低くなる原因を見いだすために、不純物が格
子位置に置換される空孔の密度分布と、不純物の濃度分
布について調べた。その結果を図6に示す。なお、図6
(a)は、基板面に垂直なイオン注入を行った場合にお
ける空孔が形成された位置(以下、空孔位置という)A
と、不純物が注入された位置Bとの関係を示しており、
(b)はイオン注入深さに対する空孔の密度分布及び不
純物の密度分布を示している。
【0005】図6(a)に示されるように、空孔位置A
よりも注入された不純物の位置Bが深くなる。このた
め、図6(b)に示されるように、イオン注入によって
生成される空孔の密度分布の最大位置と、不純物の密度
分布の最大位置とがずれた状態になる。注入される不純
物の質量が重い場合には、空孔をドーパント近傍に大量
に形成し、軽い場合には表面からドーパントの飛程まで
の領域に大きな分布を生じる。従って、分布のずれは軽
い不純物ほど大きくなる。
【0006】上述したように、不純物領域は、空孔にお
いて不純物を格子位置に置換させることによって形成さ
れる。このため、空孔が生成された位置と不純物がドー
ピングされた位置がずれているのであれば、不純物が空
孔まで拡散されなければ不純物の格子位置への置換がな
されない。しかしながら、炭化珪素内においては、不純
物の拡散係数が非常に小さく、シリコンと比較すると1
〜2桁小さくなってしまうため、不純物の拡散が充分に
行われない。このため、不純物が空孔まで拡散されず、
不純物の格子位置への置換が充分に行われなくなって、
活性化率を低くしているのである。
【0007】また、C空孔は100℃程度から拡散し始
めて、不純物と結合する場合があるが、Si空孔は拡散
温度が高く、不純物との結合確率が低い。従って、Si
サイトに置換されるAl、B、Ga等のp型不純物及び
n型不純物であるP(リン)に対して拡散係数が大きな
影響を与える。そこで、上記目的を達成するため、以下
の技術的手段を採用する。
【0008】請求項1に記載の発明においては、基板
(1)の法線方向に対して傾斜させた状態で第1のイオ
ン注入を行い、炭化珪素半導体層(2)に不純物を注入
させる工程と、法線を中心として、第1のイオン注入の
傾斜の反対方向に傾斜させた状態で第2のイオン注入を
行い、炭化珪素半導体層に不純物を注入させる工程と、
を含むことを特徴としている。
【0009】このように、基板法線に対して傾斜させて
行った第1のイオン注入の傾斜の反対方向から第2のイ
オン注入を行うことにより、第1のイオン注入における
空孔位置と第2のイオン注入における不純物の位置とを
一致させ、第1のイオン注入における不純物の位置と第
2のイオン注入における空孔の位置とを一致させること
ができる。これにより、不純物の拡散係数が小さくて
も、空孔において不純物の格子位置への置換を充分に行
うことができる。
【0010】具体的には、請求項2に示すように、法線
を軸として、基板を回転させながら不純物のイオン注入
を行うことによって、第1、第2のイオン注入工程を実
行できる。請求項3に記載の発明においては、基板のC
軸に対して傾斜させて行った第1のイオン注入の傾斜に
対して、C軸を中心とした反対方向の傾斜で第2のイオ
ン注入を行うことを特徴としている。
【0011】このように、C軸を中心としたイオン注入
を行うことにより、オフ基板か否かに関わらず請求項1
に記載の発明と同様の効果が得られる。この場合におい
ても請求項4に示すように、C軸を軸として、基板を回
転させながら不純物のイオン注入を行うようにすること
で第1、第2のイオン注入工程を実行できる。
【0012】なお、例えば、請求項5に示すように、第
1、第2のイオン注入の傾斜を85°以上にすることが
できる。さらに、請求項6に示すように、基板の法線方
向に対してイオン注入角度を0°〜±90°で変化させ
ながら不純物のイオン注入を行うことによって、第1、
第2のイオン注入工程を実行することもできる。
【0013】この場合、請求項7に示すように、イオン
注入角度の変化を等速度で行えば、イオン注入の深さ方
向に均一に高活性化された不純物層を形成できる。な
お、請求項8に示すように、イオン注入角度が基板の面
に対して平行に近くなる高角のときには、イオン注入角
度が高角よりも小さくなる場合に比してドーズ量を多く
することで、浅い領域において高濃度で高活性化率の不
純物層を形成できる。また、請求項9に示すように、イ
オン注入角度が基板の面に対して平行に近くなる高角の
ときに比べて、イオン注入角度が高角よりも小さくなる
場合にドーズ量を多くすることにより、深い領域におい
て高濃度で高活性化率の不純物層を形成できる。
【0014】請求項10に記載の発明においては、不純
物として、イオン注入によって形成される空孔の分布が
最大値となる位置と、注入された不純物の分布が最大値
となる位置とのずれ量が大きいイオン種を用いることを
特徴としている。このように、空孔の分布が最大値とな
る位置と、注入された不純物の分布が最大値となる位置
とのずれ量が大きいイオン種を用いる場合において、請
求項1乃至9に記載の発明を適用すると好適である。
【0015】例えば、請求項11に示すように、不純物
として、Al、B、Ga、In、P、Nのうちのいずれ
かを用いる場合に好適である。請求項12に記載の発明
においては、電界効果型トランジスタのソース領域
(4)の形成工程は、半導体基板(1)の法線方向に対
して傾斜させた状態で第1のイオン注入を行い、ベース
領域(3)に第1導電型不純物を注入させる工程と、法
線を中心として、第1のイオン注入の傾斜の反対方向に
傾斜させた状態で第2のイオン注入を行い、ベース領域
に第1導電型不純物を注入させる工程と、を含むことを
特徴としている。
【0016】このように、電界効果型トランジスタのソ
ース領域形成において、基板法線に対して傾斜させて行
った第1のイオン注入の傾斜の反対方向から第2のイオ
ン注入を行えば、ソース領域を高活性化率で形成でき
る。また、請求項13に示すように、電界効果型トラン
ジスタの表面チャネル層(5)の形成工程において、基
板法線に対して傾斜させて行った第1のイオン注入の傾
斜の反対方向から第2のイオン注入を行えば、表面チャ
ネル層を高活性化率で形成できる。
【0017】なお、上記した括弧内の符号は、後述する
実施形態記載の具体的手段との対応関係を示すものであ
る。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図に示す実施形態
について説明する。図1に、本発明の一実施形態を適用
して形成したノーマリオフ型のnチャネルタイププレー
ナ型のMOSFET(以下、縦型パワーMOSFETと
いう)の断面構成を示す。本デバイスは、インバータや
車両用オルタネータのレクチファイヤに適用すると好適
なものである。
【0019】以下、図1に基づいて縦型パワーMOSF
ETの構造について説明する。4H、6H、3C、若し
くは15R−SiCからなるn+ 型半導体基板1は上面
を主表面1aとし、主表面の反対面である下面を裏面1
bとしている。このn + 型半導体基板1の主表面1a上
には、基板1よりも低いドーパント濃度を有する炭化珪
素からなるn- 型エピタキシャル層(以下、n- 型エピ
層という)2が積層されている。
【0020】n- 型エピ層2の表層部における所定領域
には、所定深さを有するp型ベース領域3が形成されて
いる。このp型ベース領域3はAl(アルミニウム)、
B、Ga(ガリウム)若しくはIn(インジウム)等を
ドーパントとして形成されており、略1×1017cm-3
以上の濃度となっている。また、p型ベース領域3の表
層部の所定領域には、該ベース領域3よりも浅いn+
ソース領域4が形成されている。このn+ 型ソース領域
4はN(窒素)若しくはP(リン)等をドーパントとし
て形成されている。
【0021】さらに、n+ 型ソース領域4とn- 型エピ
層2とを繋ぐように、p型ベース領域3の表面部にはn
- 型SiC層5が延設されている。このn- 型SiC層
5は、エピタキシャル成長にて形成されたものであり、
エピタキシャル膜の結晶が4H、6H、3Cのものを用
いる。尚、このn- 型SiC層5はデバイスの動作時に
チャネル形成層として機能する。以下、n- 型SiC層
5を表面チャネル層という。
【0022】表面チャネル層5はN若しくはP等をドー
パントに用いて形成されている。この表面チャネル層5
はドーパント濃度が低いn- 型層5aと高いn+ 型層5
bからなる。そのうち、低濃度領域5aは、例えば1×
1015cm-3〜1×1017cm-3程度の低濃度で、か
つ、n- 型エピ層2及びp型ベース領域3のドーパント
濃度以下となっている。これにより、低オン抵抗化が図
られている。
【0023】そして、p型ベース領域3の間に位置する
- 型エピ層2がいわゆるJ−FET部6を構成してい
る。表面チャネル層5の上面およびn+ 型ソース領域4
の上面には熱酸化にてゲート酸化膜7が形成されてい
る。さらに、ゲート酸化膜7の上にはゲート電極8が形
成されている。ゲート電極8は絶縁膜9にて覆われてい
る。絶縁膜9としてLTO(Low Temperat
ure Oxide)膜が用いられている。この絶縁膜
9の上にはソース電極10が形成され、ソース電極10
はn+ 型ソース領域4およびp型ベース領域3と接して
いる。また、n+ 型半導体基板1の裏面1bには、ドレ
イン電極層11が形成されている。
【0024】次に、図1に示すMOSFETの製造工程
を、図2〜図4に基づいて説明する。 〔図2(a)に示す工程〕まず、n型4H、6H、3
C、若しくは15R−SiC基板、すなわち炭化珪素よ
りなるn+ 型半導体基板1を用意する。ここで、n+
半導体基板1はその厚さが400μmであり、主表面1
aが(0001)Si面、又は、(112−0)a面で
ある。この基板1の主表面1aに厚さ5μmのn- 型エ
ピ層2をエピタキシャル成長させる。本例では、n-
エピ層2は下地の基板1と同様の結晶が得られ、n型4
Hまたは6Hまたは3C−SiC層となる。
【0025】〔図2(b)に示す工程〕n- 型エピ層2
の上の所定領域にLTO膜20を配置し、これをマスク
としてAl+ のイオン注入を行い、p型ベース領域3を
形成する。このとき、イオン注入条件は、温度が700
℃、ドーズ量が1×1016cm-2としている。 〔図2(c)に示す工程〕LTO膜20を除去したの
ち、n+ 型半導体基板1の上面から例えばN+ をイオン
注入し、さらに1200℃以上の温度で熱処理すること
によりN+ イオンを活性化させ、n- 型エピ層2の表層
部及びp型ベース領域3の表層部に表面チャネル層5を
形成する。
【0026】このとき、イオン注入角度がn+ 型半導体
基板1の法線方向に対して85°以上の角度を成すよう
な斜めイオン注入を行うと共に、n+ 型半導体基板1の
法線を軸としてn+ 型半導体基板を回転させてイオン注
入を行う。また、イオン注入条件は、温度が700℃、
ドーズ量が1×1016cm-2としている。このようにn
+ 型半導体基板1の温度を上げることにより、イオン注
入によって形成される空孔(結晶欠陥)の数を抑制する
ことができる。
【0027】これにより、表面チャネル層5は、p型ベ
ース領域3の表面部ではp型半導体が補償されてキャリ
ア濃度の薄いn- 型層5aとして形成され、n- 型エピ
層2の表層部では活性化率が高くキャリア濃度の濃いn
+ 型層5bとして形成される。このとき、表面チャネル
層5を形成するための斜めイオン注入を、n+ 型半導体
基板1を回転させながら行っているため、空孔位置とN
+ イオンの位置とは以下の関係となる。
【0028】まず、任意の一方向から斜めイオン注入し
たときに形成された空孔位置AとN + イオンの位置Bと
の関係を図5(a)に示す。この図に示されるように、
斜めイオン注入を行った場合においても、N+ イオンが
空孔位置Aよりも深くまで注入され、空孔位置AとN+
イオンの位置Bがずれた状態となる。しかしながら、n
+ 型半導体基板1を回転させているため、先にイオン注
入を行った方向に対して反対方向からのイオン注入が成
される。この反対方向のイオン注入時における空孔位置
AとN+ イオンの位置Bとの関係を図5(b)に示す。
【0029】この図に示されるように、反対方向からの
イオン注入を行った場合にも、N+イオンが空孔位置A
よりも深くまで注入され、空孔位置AとN+ イオンの位
置Bがずれた状態となる。このときの空孔位置AとN+
イオンの位置Bの関係は、先に行われたイオン注入時に
おける空孔位置AとN+ イオンの位置Bの関係の逆にな
る。このため、図5(c)に示すように、反対方向のイ
オン注入で形成された空孔位置Aと先のイオン注入時の
+ イオンの位置Bとが一致し、反対方向のイオン注入
で注入されたN+ イオンの位置Bと先のイオン注入時の
空孔位置Aとが一致する。つまり、空孔の密度分布と不
純物の密度分布を図5(d)に示すと、これら空孔の密
度分布と不純物の密度分布とがほぼ一致した状態にな
る。
【0030】このため、N+ イオンの拡散係数が小さく
ても、充分にN+ イオンが空孔において格子位置に置換
され、不純物の活性化率を向上させることができる。こ
のように、n+ 型半導体基板1を回転させながら斜めイ
オン注入を行うことにより、不純物の活性化率を向上さ
せることができる。なお、本実施形態では、活性化熱処
理の温度を1200℃としているが、このような温度に
すると、原子の移動(拡散)が起こり、空孔位置Aに不
純物原子が置換する割合が多くなり、さらなる活性化率
の向上を図ることができる。
【0031】さらに、このとき、縦型パワーMOSFE
Tをノーマリオフ型にするために、表面チャネル層5の
厚みを、ゲート電極8に電圧を印加していない時におけ
るp型ベース領域3から表面チャネル層5に広がる空乏
層の伸び量と、ゲート酸化膜7から表面チャネル層5に
広がる空乏層の伸び量との和よりも小さくなるようにし
ている。
【0032】具体的には、p型ベース領域3から表面チ
ャネル層5に広がる空乏層の伸び量は、表面チャネル層
5とp型ベース領域3とのPN接合のビルトイン電圧に
よって決定され、ゲート酸化膜7から表面チャネル層5
に広がる空乏層の伸び量は、ゲート酸化膜7の電荷及び
ゲート電極8(金属)と表面チャネル層5(半導体)と
の仕事関数差によって決定されるため、これらに基づい
て表面チャネル層5の膜厚を決定している。
【0033】このようなノーマリオフ型の縦型パワーM
OSFETは、故障などによってゲート電極に電圧が印
加できないような状態となっても、電流が流れないよう
にすることができるため、ノーマリオン型のものと比べ
て安全性を確保することができる。また、図1に示すよ
うに、p型ベース領域3は、ソース電極10と接触して
いて接地状態となっている。このため、表面チャネル層
5とp型ベース領域3とのPN接合のビルトイン電圧を
利用して表面チャネル層5をピンチオフすることができ
る。例えば、p型ベース領域3が接地されてなくてフロ
ーティング状態となっている場合には、ビルトイン電圧
を利用してp型ベース領域3から空乏層を延ばすという
ことができないため、p型ベース領域3をソース電極1
0と接触させることは、表面チャネル層5をピンチオフ
するのに有効な構造であるといえる。
【0034】なお、p型ベース領域3の不純物濃度を高
くすることによりビルトイン電圧をより大きく利用する
ことができる。また、本実施形態では炭化珪素によって
縦型パワーMOSFETを製造しているが、これをシリ
コンを用いて製造しようとすると、p型ベース領域3や
表面チャネル層5等の不純物層を形成する際における熱
拡散の拡散量の制御が困難であるため、上記構成と同様
のノーマリオフ型のMOSFETを製造することが困難
となる。このため、本実施形態のようにSiCを用いる
ことにより、シリコンを用いた場合と比べて精度良く縦
型パワーMOSFETを製造することができる。
【0035】また、ノーマリオフ型の縦型パワーMOS
FETにするためには、上記条件を満たすように表面チ
ャネル層5の厚みを設定する必要があるが、シリコンを
用いた場合にはビルトイン電圧が低いため、表面チャネ
ル層5の厚みを薄くしたり不純物濃度を薄くして形成し
なければならず、不純物イオンの拡散量の制御が困難な
ことを考慮すると、非常に製造が困難であるといえる。
しかしながら、SiCを用いた場合にはビルトイン電圧
がシリコンの約3倍と高く、表面チャネル層5の厚みを
厚くしたり不純物濃度を濃くして形成できるため、ノー
マリオフ型の蓄積型MOSFETを製造することが容易
であるといえる。
【0036】〔図3(a)に示す工程〕表面チャネル層
5の上の所定領域にLTO膜21を配置し、このLTO
膜21をマスクとして例えばN+ をイオン注入する。こ
のとき、イオン注入角度がn+型半導体基板1の法線方
向に対して85°以上の角度を成すようにすると共に、
+ 型半導体基板1の法線を軸としてn+ 型半導体基板
1を回転させてイオン注入を行う。また、イオン注入条
件は、温度が700℃、ドーズ量が1×1016cm-2
している。
【0037】これにより、n+ 型ソース領域4が形成さ
れる。このとき、n+ 型ソース領域4の形成を斜めイオ
ン注入で行うと共に、n+ 型半導体基板1を回転させる
ようにしているため、上述した表面チャネル層5と同様
に、注入されたN+ イオンの位置Bとが空孔位置A(図
5参照)とを一致させることができ、N+ イオンの活性
化率を向上させることができる。
【0038】〔図3(b)に示す工程〕そして、LTO
膜22を除去した後、フォトレジスト法を用いて表面チ
ャネル層5の上の所定領域にLTO膜23を配置し、こ
れをマスクとしてRIEによりp型ベース領域3上の表
面チャネル層5を部分的にエッチング除去する。 〔図3(c)に示す工程〕さらに、LTO膜23をマス
クとしてAl+ をイオン注入する。ここで、イオン注入
角度をn+ 型半導体基板1の法線方向に高い角度(基板
面に対して平行に近づく角度)にしたときに、LTO膜
23の影になる領域ができることを防ぐために、注入角
度をn+ 型半導体基板1の法線方向に対して0°〜±9
0°まで変化させてイオン注入を行う。
【0039】このようにイオン注入の角度を変化させる
ことで、任意の一方向から行われたイオン注入の反対方
向からのイオン注入を行うことになり、n+ 型半導体基
板1を回転させながらイオン注入を行った場合と同様
に、Al+ イオンの位置Bと空孔位置A(図5参照)と
を一致させることができる。これにより、Al+ イオン
の活性化率を向上させることができる。
【0040】なお、この角度変化を等速にすることによ
り、深さ方向に均一にディープベース層30を形成する
ことができる。また、n+ 型半導体基板1の法線方向に
対して高い角度でイオン注入するときにp型ベース領域
3とn+ 型ソース領域4にBが拡散することを防止する
ために、0°〜20°まではイオン注入のエネルギーを
100keVという低いエネルギーにし、20°〜60
°までを400keVという高いエネルギーに変え、さ
らに60°〜90°までを100keVという低いエネ
ルギーとする。
【0041】このようにして形成されたディープベース
層30は、ベース領域3の一部が厚くなったものとな
る。このディープベース層は、n+ 型ソース領域4と重
ならない部分に形成されると共に、p型ベース領域3の
うちディープベース層30が形成された厚みが厚くなっ
た部分が、ディープベース層30が形成されていない厚
みの薄い部分よりも不純物濃度が濃く形成される。
【0042】〔図4(a)に示す工程〕LTO膜23を
除去した後、基板の上にウェット酸化(H2 +O2 によ
るパイロジェニック法を含む)によりゲート酸化膜7を
形成する。このとき、雰囲気温度は1080℃とする。
その後、ゲート絶縁膜7の上にポリシリコンからなるゲ
ート電極8をLPCVDにより堆積する。このときの成
膜温度は600℃とする。
【0043】〔図4(b)に示す工程〕引き続き、ゲー
ト絶縁膜7の不要部分を除去した後、LTOよりなる絶
縁膜9を形成しゲート絶縁膜7を覆う。より詳しくは、
成膜温度は425℃であり、成膜後に1200℃のアニ
ールを行う。 〔図4(c)に示す工程〕この後、室温での金属スパッ
タリングによりソース電極10及びドレイン電極11を
配置したのち、1000℃のアニールを行うと図1に示
す縦型パワーMOSFETが完成する。
【0044】このように完成した縦型パワーMOSFE
Tの作用(動作)を説明する。本MOSFETはノーマ
リオフ型の蓄積モードで動作するものであって、ゲート
電極8に電圧を印加しない場合は、表面チャネル層5に
おいてキャリアは、p型ベース領域3と表面チャネル層
5との間の静電ポテンシャルの差、及び表面チャネル層
5とゲート電極8との間の仕事関数の差により生じた電
位によって全域空乏化される。そして、ゲート電極8に
電圧を印加することにより、表面チャネル層5とゲート
電極8との間の仕事関数の差と外部からの印加電圧の和
により生じる電位差を変化させる。これにより、チャネ
ルの状態を制御することができる。
【0045】つまり、ゲート電極8の仕事関数を第1の
仕事関数とし、p型ベース領域3の仕事関数を第2の仕
事関数とし、表面チャネル層5の仕事関数を第3の仕事
関数としたとき、第1〜第3の仕事関数の差を利用し
て、表面チャネル層5のn型のキャリアを空乏化する様
に第1〜第3の仕事関数と表面チャネル層5の不純物濃
度及び膜厚を設定することができる。
【0046】また、オフ状態において、空乏領域は、p
型ベース領域3及びゲート電極8により作られた電界に
よって、表面チャネル層5内に形成される。この状態か
らゲート電極8に対して正のバイアスを供給すると、ゲ
ート絶縁膜(SiO2 )7と表面チャネル層5との間の
界面においてn+ 型ソース領域4からn- 型ドリフト領
域2方向へ延びるチャネル領域が形成され、オン状態に
スイッチングされる。このとき、電子は、n+ 型ソース
領域4から表面チャネル層5を経由し表面チャネル層5
からn- 型エピ層2に流れる。そして、n- 型エピ層2
(ドリフト領域)に達すると、電子は、n+ 型半導体基
板1(n+ ドレイン)へ垂直に流れる。
【0047】このようにゲート電極8に正の電圧を印加
することにより、表面チャネル層5に蓄積型チャネルを
誘起させ、ソース電極10とドレイン電極11との間に
キャリアが流れる。 (他の実施形態)上記実施形態では、p型ベース領域3
のドーパントとしてAl+ やIn+ 等を用いることを示
しているが、これら以外の不純物をドーパントとして用
いてもよい。但し、上述したように、不純物の質量が軽
いほど空孔位置Aと不純物の位置Bとのずれが大きくな
ることから、特に質量の軽い不純物をドーパントとして
用いる場合に好適であるといえる。
【0048】また、上記実施形態では、n+ 型ソース領
域4や表面チャネル層5を形成する際に、n+ 型半導体
基板1の法線に対して傾斜させると共に該法線を軸とし
て回転させてイオン注入を行うようにしているが、n+
型半導体基板1のC軸に対して傾斜させ、C軸を軸とし
て回転させてイオン注入を行うようにしてもよい。これ
により、n+ 型半導体基板1がオフ基板であるか否かに
関わらず、不純物の位置と空孔の位置とを一致させて不
純物の活性化率の向上を図ることができる。
【0049】また、ディープベース層30を形成する際
に、イオン注入の角度変化に応じてドーズ量を変化させ
るようにしたが、上記実施形態とは異なったドーズ量に
することも可能である。例えば、n+ 型半導体基板1の
法線方向に対して高い角度(基板面に対して平行に近づ
く角度)の場合にドーズ量が多くなるようにすることに
より、空孔位置Aや不純物が注入された位置Bを浅い領
域にでき、浅い領域に高濃度で高活性化率の不純物層を
形成することが可能となる。
【0050】また、n+ 型半導体基板1の法線方向に対
して低い角度(基板面に対して垂直に近づく角度)の場
合にドーズ量が多くなるようにすることにより、空孔位
置Aや不純物が注入された位置Bを深い領域にでき、深
い領域に高濃度で高活性化率の不純物層を形成すること
が可能となる。なお、上記実施形態では、n+ 型半導体
基板1を回転させながら斜めイオン注入を行うことによ
り、表面チャネル層5やn+ 型ソース領域4を形成し、
+ 型半導体基板1に対して角度変化させながらイオン
注入を行うことにより、ディープベース層30を形成す
るようにしているが、これら2つの方法のいずれを適用
して各不純物層を形成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を適用して形成したプレー
ナ型MOSFETの断面図である。
【図2】図1に示すプレーナ型MOSFETの製造工程
を示す図である。
【図3】図2に続くプレーナ型MOSFETの製造工程
を示す図である。
【図4】図3に続くプレーナ型MOSFETの製造工程
を示す図である。
【図5】不純物イオンを注入したときにおける空孔位置
Aと不純物の位置Bとの関係を示す図である。
【図6】従来のイオン注入によって不純物層を形成した
場合における空孔分布と不純物分布との関係を示す図で
ある。
【符号の説明】
1…n+ 型の半導体基板、2…n- 型エピ層、3…p型
ベース領域、4…n+ 型ソース領域、5…表面チャネル
層、6…J−FET部、7…ゲート絶縁膜、8…ゲート
電極、9…絶縁膜、10…ソース電極、11…ドレイン
電極。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 29/78 658F

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭化珪素半導体層(2)を有する基板
    (1)の該炭化珪素半導体層に不純物をイオン注入した
    のち、注入された前記不純物を熱処理によって活性化さ
    せることで、前記炭化珪素半導体層に不純物層(4、
    5、30)を形成してなる炭化珪素半導体装置の製造方
    法において、 前記基板の法線方向に対して傾斜させた状態で第1のイ
    オン注入を行い、前記炭化珪素半導体層に前記不純物を
    注入させる工程と、 前記法線を中心として、前記第1のイオン注入の傾斜の
    反対方向に傾斜させた状態で第2のイオン注入を行い、
    前記炭化珪素半導体層に前記不純物を注入させる工程
    と、を含むことを特徴とする炭化珪素半導体装置の製造
    方法。
  2. 【請求項2】 前記第1、第2のイオン注入工程は、前
    記法線を軸として、前記基板を回転させながら前記不純
    物のイオン注入を行う工程であることを特徴とする請求
    項1に記載の炭化珪素半導体装置の製造方法。
  3. 【請求項3】 炭化珪素半導体層(2)を有する基板
    (1)の該炭化珪素半導体層に不純物をイオン注入した
    のち、注入された前記不純物を熱処理によって活性化さ
    せることで、前記炭化珪素半導体層に不純物層(4、
    5、30)を形成してなる炭化珪素半導体装置の製造方
    法において、 前記基板のC軸に対して傾斜させた状態で第1のイオン
    注入を行い、前記炭化珪素半導体層に前記不純物を注入
    させる工程と、 前記C軸を中心として、前記第1のイオン注入の傾斜の
    反対方向に傾斜させた状態で第2のイオン注入を行い、
    前記炭化珪素半導体層に前記不純物を注入させる工程
    と、を含むことを特徴とする炭化珪素半導体装置の製造
    方法。
  4. 【請求項4】 前記第1、第2のイオン注入工程は、前
    記C軸を軸として、前記基板を回転させながら前記不純
    物のイオン注入を行う工程であることを特徴とする請求
    項1に記載の炭化珪素半導体装置の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記第1、第2のイオン注入の傾斜を8
    5°以上にすることを特徴とする請求項1乃至4のいず
    れか1つに記載の炭化珪素半導体装置。
  6. 【請求項6】 前記第1、第2のイオン注入工程は、前
    記基板の法線方向に対してイオン注入角度を0°〜±9
    0°で変化させながら前記不純物のイオン注入を行う工
    程であることを特徴とする請求項1又は3に記載の炭化
    珪素半導体装置の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記イオン注入角度の変化を等速度で行
    うことを特徴とする請求項6に記載の炭化珪素半導体装
    置の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記イオン注入角度が前記基板の面に対
    して平行に近くなる高角のときには、前記イオン注入角
    度が前記高角よりも小さくなる場合に比してドーズ量を
    多くすることを特徴とする請求項7に記載の炭化珪素半
    導体装置の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記イオン注入角度が前記基板の面に対
    して平行に近くなる高角のときに比べて、前記イオン注
    入角度が前記高角よりも小さくなる場合にドーズ量を多
    くすることを特徴とする請求項7に記載の炭化珪素半導
    体装置の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記不純物として、イオン注入によっ
    て形成される空孔の分布が最大値となる位置と、注入さ
    れた不純物の分布が最大値となる位置とのずれ量が大き
    いイオン種を用いることを特徴とする請求項1乃至9の
    いずれか1つに記載の炭化珪素半導体装置の製造方法。
  11. 【請求項11】 前記不純物として、Al、B、Ga、
    In、P、Nのうちのいずれかを用いることを特徴とす
    る請求項1乃至10のいずれか1つに記載の炭化珪素半
    導体装置。
  12. 【請求項12】 炭化珪素よりなる第1導電型の半導体
    基板(1)の主表面上に、この半導体基板よりも高抵抗
    な炭化珪素よりなる第1導電型の半導体層(2)を形成
    する工程と、 前記半導体層の表層部の所定領域に第2導電型のベース
    領域(3)を形成する工程と、 前記ベース領域の表層部の所定領域に、前記ベース領域
    の深さよりも浅い第1導電型のソース領域(4)を形成
    する工程と、 前記ソース領域と前記半導体層とに挟まれた前記ベース
    領域の上に、チャネル領域を構成する第1導電型の表面
    チャネル層(5)を形成する工程と、前記表面チャネル
    層上にゲート絶縁膜(7)を介してゲート電極(8)を
    形成する工程と、 前記ベース領域及び前記ソース領域に接触するソース電
    極(10)を形成する工程と、 前記半導体基板のドレイン領域にドレイン電極(11)
    を形成する工程とを備え、 前記ソース領域形成工程は、 前記半導体基板の法線方向に対して傾斜させた状態で第
    1のイオン注入を行い、前記ベース領域に第1導電型不
    純物を注入させる工程と、 前記法線を中心として、前記第1のイオン注入の傾斜の
    反対方向に傾斜させた状態で第2のイオン注入を行い、
    前記ベース領域に第1導電型不純物を注入させる工程
    と、を含むことを特徴とする炭化珪素半導体装置の製造
    方法。
  13. 【請求項13】 炭化珪素よりなる第1導電型の半導体
    基板(1)の主表面上に、この半導体基板よりも高抵抗
    な炭化珪素よりなる第1導電型の半導体層(2)を形成
    する工程と、 前記半導体層の表層部の所定領域に第2導電型のベース
    領域(3)を形成する工程と、 前記ベース領域の表層部の所定領域に、前記ベース領域
    の深さよりも浅い第1導電型のソース領域(4)を形成
    する工程と、 前記ソース領域と前記半導体層とに挟まれた前記ベース
    領域の上に、チャネル領域を構成する第1導電型の表面
    チャネル層(5)を形成する工程と、前記表面チャネル
    層上にゲート絶縁膜(7)を介してゲート電極(8)を
    形成する工程と、 前記ベース領域及び前記ソース領域に接触するソース電
    極(10)を形成する工程と、 前記半導体基板のドレイン領域にドレイン電極(11)
    を形成する工程とを備え、 前記表面チャネル層形成工程は、 前記半導体基板の法線方向に対して傾斜させた状態で第
    1のイオン注入を行い、前記ベース領域の表層部及び前
    記半導体層の表層部に第1導電型不純物を注入させる工
    程と、 前記法線を中心として、前記第1のイオン注入の傾斜の
    反対方向に傾斜させた状態で第2のイオン注入を行い、
    前記ベース領域の表層部及び前記半導体層の表層部に第
    1導電型不純物を注入させる工程と、を含むことを特徴
    とする炭化珪素半導体装置の製造方法。
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