JP2000160675A - 集合住宅 - Google Patents

集合住宅

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JP2000160675A
JP2000160675A JP10336401A JP33640198A JP2000160675A JP 2000160675 A JP2000160675 A JP 2000160675A JP 10336401 A JP10336401 A JP 10336401A JP 33640198 A JP33640198 A JP 33640198A JP 2000160675 A JP2000160675 A JP 2000160675A
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真豊 松崎
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 給排水若しくは空調用、その他の配管等から
なる配管類、電線や電話線、その他の線材等からなる配
線類等の設備配管類の処理がきわめて容易で、しかも耐
震強度の高い集合住宅の構造体である。 【解決手段】 主柱2間に耐震用の中間柱3を設け、各
柱2,3の上下に梁材4を架設状に設けて平面視におい
て多角形状の枠体とし、前記枠体の上下面に梁のない構
造のフラットスラブ5を設けたラーメン構造の集合住宅
用構造体であって、長手方向に対向する一対の側壁部1
1の上下の梁材4を逆梁構造とし、前記逆梁構造の欠切
部41に給排水若しくは空調用、その他の配管等からな
る配管類、電線や電話線、その他の線材等からなる配線
類等の設備配管類を挿通して床下空間に配設するように
した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、集合住宅の居住棟
の骨組みを構成するための逆梁構造を使用した構造体に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】集合住宅の構造体としては、本特許出願
人が提案した特公平1−12887号公報に記載の構造
のものが知られている。前記した従来の集合住宅の構造
体は、フラットスラブ構造部の外周部壁面の少なくとも
一部に柱と梁とからなるラーメン構造部を設け、上記ラ
ーメン構造部の柱のスパンをフラットスラブ構造部の独
立柱のスパンより小さくなるように設定した構成であ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】したがって、前記従来
の集合住宅の構造体は、内部にフラットスラブ構造を採
用して単一の独立柱を直立状に設け、室内に梁が露出し
ていないので戸境壁や間仕切り壁を自由に設置すること
ができる。しかし、ガス管、電線若しくは電話線等の電
気配線、給排水配管等の配置を特に具体的に提案してい
ないので、フラットスラブに開口部を設けて前記給排水
配管等を収納するパイプシャフトを上下の階層に貫通す
るように縦方向に設置せざるを得ない。このパイプシャ
フトは、間仕切り、戸境壁の配置ばかりでなく、台所、
浴室、洗面所等の水場関係室の配置においても障害物と
なる。また、室内のフラットスラブ構造体は梁を設けな
くてスラブだけで構成されるので、スラブに開口部を設
ける場合にはその大きさ、開口部の数、配置等が制限さ
れ、パイプシャフトを自由に配置することが困難であ
る。
【0004】さらに、隣り合う居住棟の間に連結棟を介
在配置し、連結棟に上下方向の設備装置を集中配置する
集合住宅において、居住棟の各階の床上または床下で横
行する設備配管が前記居住棟と連結棟の境界面に集中す
ることになる。ところが、前記従来技術によると、外周
部には地震力のすべてを処理する短スパンラーメン構造
体が周設され、前記境界面の梁に設備用の梁貫通孔を数
多く穿孔することが無理である。また、境界面の梁の下
方で横行する設備配管等を屈曲させて下がり天井とする
ことは、室内に下がり天井が露出して美観を損なうばか
りでなく、設備の機能上からしても好ましくない。した
がって、内部空間を自由に仕切ったり間取りを変更する
ことができ、また十分な耐震強度を確保することができ
て構築が容易な集合住宅用の構造体が要望されている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は前記従来からの
欠点を解消するとともに従来の要望に鑑み提案されたも
ので、主柱間に耐震用の中間柱を設け、各柱の上下に梁
材を架設状に設けて平面視において多角形状の枠体と
し、前記枠体の上下面に梁のない構造のフラットスラブ
を設けたラーメン構造の集合住宅用構造体であって、長
手方向に対向する一対の側面部の上下の梁材を逆梁構造
とし、前記逆梁構造の欠切部に給排水若しくは空調用、
その他の配管等からなる配管類、電線や電話線、その他
の線材等からなる配線類等の設備配管類を挿通して床下
空間に配設するようにしたことを特徴とする。
【0006】また本発明によれば、逆梁構造の梁材の高
さの途中にフラットスラブが位置する不完全逆梁構造と
し、居住用床材と前記フラットスラブとの間に第1の床
下空間を構成し、フラットスラブと下側の階層の居住用
天井材との間に第2の床下空間を構成し、前記設備配管
類を第1の床下空間、第2の床下空間のいずれか一方若
しくは両方に配設してなる構成、及び逆梁構造の梁材の
下端にフラットスラブを位置させ、フラットスラブの上
側の床下空間に前記設備配管類を配設するとともに、床
下収納庫、掘りこたつ、浴槽の下方一部等からなる居住
用設備装置を設けてなる構成、また、長手方向に対向す
る一対の側面部の一部に連層耐震壁を設けた構成、並び
に長手方向に対向する一対の側面部の一部に連層耐震壁
を設けたことを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を説明
する。図1は本発明の構造体の第1の実施例の概略斜視
図、図2は本発明の構造体の第2の実施例の概略斜視
図、図3は不完全逆梁構造の第1の実施例の一部の斜視
図、図4は不完全逆梁構造の第2の実施例の一部の斜視
図、図5は逆梁構造の一部の斜視図、図6は本発明の構
造体による居住棟と連結棟との概略平面図、図7は本発
明の構造体によって構成される居住棟の平面図、図8は
図7の縦断面図、図9は居住棟と連結棟とによる集合住
宅の概略平面図である。
【0008】図1の本発明の集合住宅用の構造体1は、
隅角部若しくは隅角部とスパン中間部に設けた主柱2間
に中間柱3を設け、各主柱2及び中間柱3の上下に梁材
4を架設状に設けた外周部がラーメン構造の枠体で、上
下面には梁を設けていない構造のフラットスラブ5を設
けるとともに、内部には上下のフラットスラブ5間に独
立柱6を直立状に設けた構成である。なお、図1におい
て、A方向は長手方向(けた行き方向)、B方向は短手
方向(はり間方向)を示す。
【0009】したがって、構造体1は、外周部は地震力
のすべてを負担する外周部ラーメン構造体を形成し、内
部は床などの長期鉛直荷重を支持する内部フラットスラ
ブ構造体を形成する。そして、前記構造体1は各主柱
2、中間柱3及び上下のフラットスラブ5が耐震補強用
になるので高い耐震構造であって、また外周部や内部が
大きく開放するので構造が単純化され、内部に設ける戸
境壁や間仕切りに対してほとんど制約を受けることがな
い。そして、前記主柱2は上側の梁材4を支持して自重
を支えることがでるので、集合住宅を高い階層にするこ
とができる。
【0010】そして、前記構造体1において、長手方向
(けた行方向)に対向する左右の側壁部11を構成する
上下の梁材4’は逆梁構造であり、上縁に適宜間隔で切
欠部41を設けることにより、左右の切欠部41で挟ま
れる部分が上向きの凸部42を構成している。構造体1
は、外周部ラーメン構造体を形成しているので、地震時
には逆梁構造の梁材4’に曲げモーメントが発生する。
梁材4’の曲げモーメントは、スパン両端部で正負の最
大曲げモーメントになり、スパン中間部は直線状に分布
する。したがって、スパン中間部では曲げモーメントが
きわめて小さくなるので、梁材4’に切欠部41を設け
ても断面耐力を充分に確保することができる。即ち、梁
材4’はスパン両端部で梁成が大きく、切欠部41で梁
成が小さくなっている変断面であるから、スパン方向の
曲げモーメント分布と梁成の変化状況が一致する合理的
な構造部材を形成する。
【0011】図2は本発明の第2の実施例の構造体1を
示すもので、逆梁構造の梁材4’を設けた左右の側壁部
11の一部に連層耐震壁12を設けて構造体1の耐震強
度を高めるようにした構成で、その他の構成は前記図1
の第1の実施例と変わらないので、同一構成部分に同一
符号を付して詳細な説明を省略する。したがって、居住
棟7の内部には、フラットスラブ5にスラブ開口部を設
ける形で上下階に貫通してパイプシャフトを立設する必
要がない。
【0012】さらに、隣接する居住棟7の間に連結棟8
を介在設置し、連結棟8に上下方向の設備装置を集中配
置する集合住宅において、居住棟7の各階の第1の床下
空間14、第2の床下空間16で横行する設備配管類が
前記居住棟7と連結棟8の境界面の梁4’に集中する
が、梁材4’には切欠部41が設けられているので、こ
の切欠部41に前記設備配管類を通過させて、連結棟8
に設けられているパイプシャフト82内の縦設備配管類
に接続させることができる。したがって、前記境界面の
梁4’に設備用の梁貫通孔を数多く穿孔することもな
く、梁4’の下方で横行設備配管等を屈曲させて下がり
天井とする必要もないし、横行設備配管等の点検、修
理、取り替えも容易である。
【0013】図3は梁材4’において、不完全逆梁構造
の第1の実施例を示すもので、梁材4の高さの途中にフ
ラットスラブ5を位置させて上縁に前記切欠部41、及
び凸部42を形成し、梁材4の上縁に敷設する居住用床
材13とフラットスラブ5との間に第1の床下空間14
を形成するとともに、梁材4の下縁に敷設する下の階層
の天井材15と前記フラットスラブ5との間に第2の床
下空間16を形成した構成である。したがって、後述す
るが、給排水や空調、ガス等の配管、電線、電話線等の
配線空なる設備配管類は、前記切欠部41を挿通させて
上記第1の床下空間14、第2の床下空間16のいずれ
か一方若しくは両方に配設することができ、特にフラッ
トスラブ5に連通孔を開設することなく第1の床下空間
14、第2の床下空間16の配線等を行き交うようにす
ることもできる。さらに、床下収納庫、掘りこたつ、浴
槽の下方一部等の居住用設備装置を収納設置することが
でき、また床のレベルを調整することも容易である。
【0014】図4は梁材4’において、不完全逆梁構造
の第2の実施例を示すもので、梁材4’の下縁に切欠部
41、凸部42を形成した構成以外は、図3の第1実施
例と変わらないので、同一構成部分に同一符号を付して
詳細な説明を省略する。したがって、この実施例によれ
ば切欠部41に挿通する設備配管類を第2の床下空間1
6に配設して、上層階の第1の床下空間14にまで配設
することができる。
【0015】図5は梁材4’の逆梁構造において、前記
梁材4の下縁にフラットスラブ5を設けるとともに、上
縁に切欠部41、凸部42を形成した構成である。した
がって、居住用床材13とフラットスラブ5との間に構
成される床下空間17は、前記梁材4の高さ分であるか
ら、前記実施例の第1の床下空間14、第2の床下空間
16より大きくなる分だけ、床下収納庫、掘りこたつ、
浴槽の下方一部等の居住用設備装置を収納設置すること
ができる。
【0016】図6は、本発明の構造体1によって構成し
た居住棟7と連結棟8との概略平面図で、前記居住棟7
の短手方向(はり間方向)の一方の側部に共用廊下71
を、他方の側部にバルコニー72を設け、外壁部73に
より居住空間74を区切っている。
【0017】そして、隣り合う居住棟7の間には前記連
結棟8を介在設置してあり、構造体1の逆梁構造の梁材
4’を有する側壁部11を、連結棟8に向くように位置
させる。前記連結棟8は、内部に階段やエレベーター等
の昇降用機構81と、給排水若しくは空調用、ガス用そ
の他の配管等からなる配管類、電線や電話線、その他の
線材等からなる配線類等の設備配管類、及び電線や電話
線、その他の線材等からなる配線類等の設備配管類を収
納配設するパイプシャフト82とを設ける。前記昇降用
機構81やパイプシャフト82は、独立した壁面を持つ
構造体とすることにより、設備連結棟8の耐震強度を高
めることができ、特に図2で示す側壁部11に連層耐震
壁12を設けた構造体1においては、構造体1との耐震
構造体とが相俟って、集合住宅全体の耐震強度を著しく
高めることができる。
【0018】図7は前記居住空間74の内部を居住用に
仕切った実施例を示すもので、戸境壁75によって4つ
の住戸空間76を構成し、各住戸空間76の内部に適宜
に設けた間仕切り77により室内空間が形成され、居住
用として、若しくはオフィス用として利用できる空間部
を設けることができる。
【0019】そして、図8で示すように、構造体1にお
いて逆梁構造の梁材4’を有する側壁部11が連結棟8
に向いているので、前記第1の床下空間14若しくは第
2の床下空間16の内部には、連結棟8のパイプシャフ
ト82から横方向に分岐して梁材4’の切欠部41を挿
通する配線類、配管類等が配設され、第1の床下空間1
4から居住用床材13を通って前記住戸空間76に設け
た設備機器類に接続されている。したがって、居住棟7
の内部には、フラットスラブ5にスラブ開口部を設ける
形で上下階に貫通してパイプシャフトを立設する必要が
ない。
【0020】さらに、隣接する居住棟7の間に連結棟8
を介在配置し、連結棟8に上下方向の設備装置を集中配
置する構成の集合住宅において、居住棟7の各階の第1
の床下空間14、第2の床下空間16に横行する設備配
管類は、前記居住棟7と連結棟8の境界面の梁材4’に
集中するが、梁材4’には切欠部41が設けられている
ので、この切欠部41に前記設備配管類を通過させて、
連結棟8に設けられているパイプシャフト82の内部の
縦設備配管類に接続させることができる。したがって、
前記境界面の梁材4’に設備用の梁貫通孔を数多く穿孔
することもなく、梁材4’の下方で横行設備配管等を屈
曲させて下がり天井とする必要もない。さらに、横行設
備配管等の点検、修理、取り替え等も容易である。ま
た、第1の床下空間14には、床下収納庫、掘りこた
つ、浴槽の下方一部等からなる居住用設備装置を内部に
数多く設置することができる。
【0021】図9は前記居住棟7と連結棟8とを連結し
て構成した集合住宅の1つの実施例を示すもので、居住
棟7と連結棟8とを交互に連結したり、例えば、く字状
の居住棟7’を途中に連結すると、きわめて変化に富む
集合住宅を構成することができる。そして、連結棟8の
一部連結棟8’を、昇降用機構81やパイプシャフト8
2を設けていない立体駐車場として使用すると、敷地内
に駐車スペースを設ける必要がなかったり、小面積の駐
車スペースにすることができ、敷地を有効に利用するこ
とができる。
【0022】以上本発明を図面の実施例に基づいて説明
したが、本発明は前記実施例に限定されるものではな
く、特許請求の範囲に記載の構成を変更しない限りどの
ようにでも実施することができる。例えば、構造体1
は、主柱、中間柱、及び各柱の上下に架設状に設けた梁
材と逆梁構造の梁材とによって骨組みされるのであれ
ば、どのような構成のものでもよい。図3、図4におい
て、不完全逆梁構造の梁材4’の上縁若しくは下縁のい
ずれか一方に切欠部41を設けているが、上縁と下縁の
両方に前記切欠部41を設けてもよい。また、前記切欠
部41は、梁材4’のスパン中間部に設けることが望ま
しいが、主柱2、中間柱3との接合部の近傍のスパン端
部に設けることもできる。いずれの場合であっても、切
欠部41の最大深さは、梁としての構造的性能を考慮し
て、梁材4’の断面成との比率で決められる。さらに、
前記実施例では、切欠部41を有する梁材4’は、居住
棟7の側壁部11の位置に架設しているが、長手方向の
梁材4にも切欠部を設けてもよい。長手方向の切欠部
は、バルコニーに位置するので、採光や眺望を向上させ
ることができる。また、前記独立柱6の上端に、独立柱
6の断面積より大きな支圧板を設けてフラットスラブ5
を下から支持すると、フラットスラブ5の支持が安定す
るばかりでなく、フラットスラブ5に作用する荷重を確
実に支えることができ、しかも住宅が高層になっても個
々の階層の独立柱が連通状になるので、大きな荷重を充
分に支えることができる。なお、居住棟7の構造種別
は、鉄筋コンクリート構造、鉄骨造りとしてもよいし、
さらに、プレキャストコンクリート造り、現場打ち造り
の何れでもよい。
【0023】
【発明の効果】以上要するに、本発明は、主柱間に耐震
用の中間柱を設け、各柱の上下に梁材を架設状に設けて
平面視において多角形状の枠体とし、前記枠体の上下面
に梁のない構造のフラットスラブを設けたラーメン構造
の集合住宅用構造体であって、長手方向に対向する一対
の側面部の上下の梁材を逆梁構造とし、前記逆梁構造の
欠切部に給排水若しくは空調用、その他の配管等からな
る配管類、電線や電話線、その他の線材等からなる配線
類等の設備配管類を挿通して床下空間に配設するように
したことを特徴とする。したがって、配線類、配管類等
の設備配管類を逆梁構造の梁材の切欠部から直接床下空
間に配設して住戸空間に導くことができ、戸境壁や間仕
切りの配置に制約を受けることがなく、しかも配線機
器、給排水機器がどのような位置に設置してあっても確
実に、簡単に配線、配管することができる。
【0024】そして、逆梁構造の梁材の高さの途中にフ
ラットスラブが位置する不完全逆梁構造とし、居住用床
材と前記フラットスラブとの間に第1の床下空間を構成
し、フラットスラブと下側の階層の居住用天井材との間
に第2の床下空間を構成し、前記設備配管類を第1の床
下空間、第2の床下空間のいずれか一方若しくは両方に
配設してなる構成においては、配線や配管スペースに余
裕があり、特に上の階層ばかりでなく、下の階層に配管
したり配線することができ、多目的の住居空間やオフィ
ス空間に対応することができる。さらに、床下収納庫、
掘りこたつ、浴槽の下方一部等の居住用設備装置等も収
納設置することができる。
【0025】また、逆梁構造の梁材の下端にフラットス
ラブを位置させ、フラットスラブの上側の床下空間に前
記設備配管類を配設するとともに、床下収納庫、掘りこ
たつ、浴槽の下方一部等からなる居住用設備装置を設け
る構成であれば、床下空間をきわめて有効に利用するこ
とができる。
【0026】また、長手方向に対向する一対の側面部の
一部に連層耐震壁を設けることにより、構造体ばかりで
なく連結棟を介在設置した集合住宅においても耐震強度
を著しく高めることができ、実用的価値の高いものとな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の構造体の第1の実施例の概略斜視図で
ある。
【図2】本発明の構造体の第2の実施例の概略斜視図で
ある。
【図3】不完全逆梁構造の第1の実施例の一部の斜視図
である。
【図4】不完全逆梁構造の第2の実施例の一部の斜視図
である。
【図5】逆梁構造の一部の斜視図である。
【図6】本発明の構造体による居住棟と連結棟との概略
平面図である。
【図7】本発明の構造体によって構成される居住棟の平
面図である。
【図8】図7の縦断面図である。
【図9】居住棟と連結棟とによる集合住宅の概略平面図
である。
【符号の説明】
1 構造体 2 主柱 3 中間柱 4、4’ 梁材 5 フラットスラブ 6 独立柱 7 居住棟 8 連結棟 11 側壁部 12 連層耐震壁 13 居住用床材 14 第1の床下空間 15 天井材 16 第2の床下空間 17 床下空間 41 切欠部 42 凸部 71 共用廊下 72 バルコニー 73 外壁部 74 居住空間 75 戸境壁 76 住戸空間 77 間仕切り 81 昇降用設備 82 パイプシャフト
【手続補正書】
【提出日】平成11年12月15日(1999.12.
15)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 集合住宅
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、居住棟と連結棟と
の境界面に、新規な側壁部を設けた集合住宅に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】集合住宅の構造体としては、本特許出願
人が提案した特公平1−12887号公報に記載の構造
のものが知られている。前記した従来の集合住宅の構造
体は、フラットスラブ構造部の外周部壁面の少なくとも
一部に柱と梁とからなるラーメン構造部を設け、上記ラ
ーメン構造部の柱のスパンをフラットスラブ構造部の独
立柱のスパンより小さくなるように設定した構成であ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】したがって、前記従来
の集合住宅の構造体は、内部にフラットスラブ構造を採
用して単一の独立柱を直立状に設け、室内に梁が露出し
ていないので戸境壁や間仕切り壁を自由に設置すること
ができる。しかし、ガス管、電線若しくは電話線等の電
気配線、給排水配管等の配置を特に具体的に提案してい
ないので、フラットスラブに開口部を設けて前記給排水
配管等を収納するパイプシャフトを上下の階層に貫通す
るように縦方向に設置せざるを得ない。このパイプシャ
フトは、間仕切り、戸境壁の配置ばかりでなく、台所、
浴室、洗面所等の水場関係室の配置においても障害物と
なる。また、室内のフラットスラブ構造体は梁を設けな
くてスラブだけで構成されるので、スラブに開口部を設
ける場合にはその大きさ、開口部の数、配置等が制限さ
れ、パイプシャフトを自由に配置することが困難であ
る。
【0004】さらに、隣り合う居住棟の間に連結棟を介
在配置し、連結棟に上下方向の設備装置を集中配置する
集合住宅において、居住棟の各階の床上または床下で横
行する設備配管が前記居住棟と連結棟の境界面に集中す
ることになる。ところが、前記従来技術によると、外周
部には地震力のすべてを処理する短スパンラーメン構造
体が周設され、前記境界面の梁に設備用の梁貫通孔を数
多く穿孔することが無理である。また、境界面の梁の下
方で横行する設備配管等を屈曲させて下がり天井とする
ことは、室内に下がり天井が露出して美観を損なうばか
りでなく、設備の機能上からしても好ましくない。した
がって、内部空間を自由に仕切ったり間取りを変更する
ことができ、また十分な耐震強度を確保することができ
て構築が容易な集合住宅用の構造体が要望されている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は前記従来からの
欠点を解消するとともに従来の要望に鑑み提案されたも
ので、主柱間に中間柱を設け、各柱の上下に直線状の梁
材を架設状に設けた集合住宅用構造体の居住棟と、縦設
備配管類を内部に収納設置したパイプシャフトを上下方
向に有する連結棟とを隣接させた集合住宅であって、前
記居住棟と連結棟との境界面を、スパンの中間部におい
て梁成の一部に切欠部を形成するとともに、前記切欠部
を形成していない梁成の他の部分をスパンの全長にわた
って一体に連続させてなる梁材を上下に設けた側壁部と
し、前記居住棟の床下空間に横行する設備配管類を、前
記境界面の梁材の切欠部に集中させて通過させ、連結棟
の前記縦設備配管類に接続したことを特徴とする。
【0006】また本発明によれば、側壁部に連層耐震壁
を設けたことも特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を説明
する。図1は本発明の構造体の第1の実施例の概略斜視
図、図2は本発明の構造体の第2の実施例の概略斜視
図、図3は不完全逆梁構造の第1の実施例の一部の斜視
図、図4は不完全逆梁構造の第2の実施例の一部の斜視
図、図5は逆梁構造の一部の斜視図、図6は本発明の構
造体による居住棟と連結棟との概略平面図、図7は本発
明の構造体によって構成される居住棟の平面図、図8は
図7の縦断面図、図9は居住棟と連結棟とによる集合住
宅の概略平面図である。
【0008】図1の本発明の集合住宅用の構造体1は、
隅角部若しくは隅角部とスパン中間部に設けた主柱2間
に中間柱3を設け、各主柱2及び中間柱3の上下に梁材
4を架設状に設けた外周部がラーメン構造の枠体で、上
下面には梁を設けていない構造のフラットスラブ5を設
けるとともに、内部には上下のフラットスラブ5間に独
立柱6を直立状に設けた構成である。なお、図1におい
て、A方向は長手方向(けた行き方向)、B方向は短手
方向(はり間方向)を示す。
【0009】したがって、構造体1は、外周部は地震力
のすべてを負担する外周部ラーメン構造体を形成し、内
部は床などの長期鉛直荷重を支持する内部フラットスラ
ブ構造体を形成する。そして、前記構造体1は各主柱
2、中間柱3及び上下のフラットスラブ5が耐震補強用
になるので高い耐震構造であって、また外周部や内部が
大きく開放するので構造が単純化され、内部に設ける戸
境壁や間仕切りに対してほとんど制約を受けることがな
い。そして、前記主柱2は上側の梁材4を支持して自重
を支えることがでるので、集合住宅を高い階層にするこ
とができる。
【0010】そして、前記構造体1において、長手方向
(けた行方向)に対向する左右の側壁部11を構成する
上下の梁材4’は逆梁構造であり、上縁に適宜間隔で切
欠部41を設けることにより、左右の切欠部41で挟ま
れる部分が上向きの凸部42を構成している。構造体1
は、外周部がラーメン構造体を形成しているので、地震
時には逆梁構造の梁材4’に曲げモーメントが発生す
る。梁材4’の曲げモーメントは、スパンの両端部にお
いては正負の最大曲げモーメントになり、スパンの中間
部においては直線状に分布する。したがって、スパンの
中間部では曲げモーメントがきわめて小さくなるので、
梁材4’に、スパンの中間部に切欠部41を設けても断
面耐力を充分に確保することができる。即ち、梁材4’
はスパンの両端部で切欠部を形成していないから梁成が
大きく、中間部において切欠部41により梁成が小さく
なっている変断面であり、したがって切欠部を形成して
いない梁成の他の部分をスパンの全長において一体に連
続した構成となっているので、地震により曲げモーメン
トが作用すると、スパン方向の曲げモーメント分布と梁
成の変化状況が一致する合理的な構造部材を形成する。
【0011】図2は本発明の第2の実施例の構造体1を
示すもので、逆梁構造の梁材4’を設けた左右の側壁部
11の一部に連層耐震壁12を設けて構造体1の耐震強
度を高めるようにした構成で、その他の構成は前記図1
の第1の実施例と変わらないので、同一構成部分に同一
符号を付して詳細な説明を省略する。したがって、居住
棟7の内部には、フラットスラブ5にスラブ開口部を設
ける形で上下階に貫通してパイプシャフトを立設する必
要がない。
【0012】さらに、隣接する居住棟7の間に連結棟8
を介在設置し、連結棟8に上下方向の設備装置を配置す
る集合住宅においては、前記居住棟7の各階の第1の床
下空間14、第2の床下空間16で横行する設備配管類
が前記居住棟7と連結棟8の境界面の梁材4’に集中す
るが、梁材4’には切欠部41が設けられているので、
この切欠部41に前記設備配管類を通過させて、連結棟
8に設けられているパイプシャフト82内の縦設備配管
類に接続させることができる。したがって、前記境界面
の梁材4’に設備用の梁貫通孔を数多く穿孔することも
なく、梁材4’の下方で横行する設備配管等を屈曲させ
て下がり天井とする必要もないし、横行する設備配管等
の点検、修理、取り替えも容易である。
【0013】図3は梁材4’において、不完全逆梁構造
の第1の実施例を示すもので、梁材4の高さの途中にフ
ラットスラブ5を位置させて上縁に前記切欠部41、及
び凸部42を形成し、梁材4の上縁に敷設する居住用床
材13とフラットスラブ5との間に第1の床下空間14
を形成するとともに、梁材4の下縁に敷設する下の階層
の天井材15と前記フラットスラブ5との間に第2の床
下空間16を形成した構成である。したがって、後述す
るが、給排水や空調、ガス等の配管、電線、電話線等の
配線空なる設備配管類は、前記切欠部41を挿通させて
上記第1の床下空間14、第2の床下空間16のいずれ
か一方若しくは両方に配設することができ、特にフラッ
トスラブ5に連通孔を開設することなく第1の床下空間
14、第2の床下空間16の配線等を行き交うようにす
ることもできる。さらに、床下収納庫、掘りこたつ、浴
槽の下方一部等の居住用設備装置を収納設置することが
でき、また床のレベルを調整することも容易である。
【0014】図4は梁材4’において、不完全逆梁構造
の第2の実施例を示すもので、梁材4’の下縁に切欠部
41、凸部42を形成した構成以外は、図3の第1実施
例と変わらないので、同一構成部分に同一符号を付して
詳細な説明を省略する。したがって、この実施例によれ
ば切欠部41に挿通する設備配管類を第2の床下空間1
6に配設して、上層階の第1の床下空間14にまで配設
することができる。
【0015】図5は梁材4’の逆梁構造において、前記
梁材4の下縁にフラットスラブ5を設けるとともに、上
縁に切欠部41、凸部42を形成した構成である。した
がって、居住用床材13とフラットスラブ5との間に構
成される床下空間17は、前記梁材4の高さ分であるか
ら、前記実施例の第1の床下空間14、第2の床下空間
16より大きくなる分だけ、床下収納庫、掘りこたつ、
浴槽の下方一部等の居住用設備装置を収納設置すること
ができる。
【0016】図6は、本発明の構造体1によって構成し
た居住棟7と連結棟8との概略平面図で、前記居住棟7
の短手方向(はり間方向)の一方の側部に共用廊下71
を、他方の側部にバルコニー72を設け、外壁部73に
より居住空間74を区切っている。
【0017】そして、隣り合う居住棟7の間には前記連
結棟8を介在設置してあり、構造体1の逆梁構造の梁材
4’を有する側壁部11を、連結棟8に向くように位置
させる。前記連結棟8は、内部に階段やエレベーター等
の昇降用機構81と、給排水若しくは空調用、ガス用そ
の他の配管等からなる配管類、電線や電話線、その他の
線材等からなる配線類等の設備配管類、及び電線や電話
線、その他の線材等からなる配線類等の設備配管類を収
納配設するパイプシャフト82とを設ける。前記昇降用
機構81やパイプシャフト82は、独立した壁面を持つ
構造体とすることにより、設備連結棟8の耐震強度を高
めることができ、特に図2で示す側壁部11に連層耐震
壁12を設けた構造体1においては、構造体1との耐震
構造体とが相俟って、集合住宅全体の耐震強度を著しく
高めることができる。
【0018】図7は前記居住空間74の内部を居住用に
仕切った実施例を示すもので、戸境壁75によって4つ
の住戸空間76を構成し、各住戸空間76の内部に適宜
に設けた間仕切り77により室内空間が形成され、居住
用として、若しくはオフィス用として利用できる空間部
を設けることができる。
【0019】そして、図8で示すように、構造体1にお
いて逆梁構造の梁材4’を有する側壁部11が連結棟8
に向いているので、前記第1の床下空間14若しくは第
2の床下空間16の内部には、連結棟8のパイプシャフ
ト82から横方向に分岐して梁材4’の切欠部41を挿
通する配線類、配管類等が配設され、第1の床下空間1
4から居住用床材13を通って前記住戸空間76に設け
た設備機器類に接続されている。したがって、居住棟7
の内部には、フラットスラブ5にスラブ開口部を設ける
形で上下階に貫通してパイプシャフトを立設する必要が
ない。
【0020】さらに、隣接する居住棟7の間に連結棟8
を介在配置し、連結棟8に上下方向の設備装置を集中配
置する構成の集合住宅において、居住棟7の各階の第1
の床下空間14、第2の床下空間16に横行する設備配
管類は、前記居住棟7と連結棟8の境界面の梁材4’に
集中するが、梁材4’には切欠部41が設けられている
ので、この切欠部41に前記設備配管類を集中させて通
過させて、連結棟8に設けられているパイプシャフト8
2の内部の縦設備配管類に接続させることができる。し
たがって、前記境界面の梁材4’に設備用の梁貫通孔を
数多く穿孔することもなく、梁材4’の下方で横行する
設備配管等を屈曲させて下がり天井とする必要もない。
さらに、前記横行する設備配管等の点検、修理、取り替
え等も容易である。また、第1の床下空間14には、床
下収納庫、掘りこたつ、浴槽の下方一部等からなる居住
用設備装置を内部に数多く設置することができる。
【0021】図9は前記居住棟7と連結棟8とを連結し
て構成した集合住宅の1つの実施例を示すもので、居住
棟7と連結棟8とを交互に連結したり、例えば、く字状
の居住棟7’を途中に連結すると、きわめて変化に富む
集合住宅を構成することができる。そして、連結棟8の
一部連結棟8’を、昇降用機構81やパイプシャフト8
2を設けていない立体駐車場として使用すると、敷地内
に駐車スペースを設ける必要がなかったり、小面積の駐
車スペースにすることができ、敷地を有効に利用するこ
とができる。
【0022】以上本発明を図面の実施例に基づいて説明
したが、本発明は前記実施例に限定されるものではな
く、特許請求の範囲に記載の構成を変更しない限りどの
ようにでも実施することができる。例えば、構造体1
は、主柱、中間柱、及び各柱の上下に架設状に設けた梁
材と逆梁構造の梁材とによって骨組みされるのであれ
ば、どのような構成のものでもよい。図3、図4におい
て、不完全逆梁構造の梁材4’の上縁若しくは下縁のい
ずれか一方に切欠部41を設けているが、切欠部41の
最大深さは、梁としての構造的性能を考慮して、梁材
4’の断面成との比率で決められる。さらに、前記実施
例では、切欠部41を有する梁材4’は、居住棟7の側
壁部11の位置に架設しているが、長手方向の梁材4に
も切欠部を設けてもよい。長手方向の切欠部は、バルコ
ニーに位置するので、採光や眺望を向上させることがで
きる。また、前記独立柱6の上端に、独立柱6の断面積
より大きな支圧板を設けてフラットスラブ5を下から支
持すると、フラットスラブ5の支持が安定するばかりで
なく、フラットスラブ5に作用する荷重を確実に支える
ことができ、しかも住宅が高層になっても個々の階層の
独立柱が連通状になるので、大きな荷重を充分に支える
ことができる。なお、居住棟7の構造種別は、鉄筋コン
クリート構造、鉄骨造りとしてもよいし、さらに、プレ
キャストコンクリート造り、現場打ち造りの何れでもよ
い。
【0023】
【発明の効果】以上要するに、本発明は、主柱間に中間
柱を設け、各柱の上下に直線状の梁材を架設状に設けた
集合住宅用構造体の居住棟と、縦設備配管類を内部に収
納設置したパイプシャフトを上下方向に有する連結棟と
を隣接させた集合住宅であって、前記居住棟と連結棟と
の境界面を、スパンの中間部において梁成の一部に切欠
部を形成するとともに、前記切欠部を形成していない梁
成の他の部分をスパンの全長にわたって一体に連続させ
てなる梁材を上下に設けた側壁部とし、前記居住棟の床
下空間に横行する設備配管類を、前記境界面の梁材の切
欠部に集中させて通過させ、連結棟の前記縦設備配管類
に接続したことを特徴とする。したがって、配線類、配
管類等の設備配管類を逆梁構造の梁材の切欠部から直接
床下空間に配設して住戸空間に導くことができ、戸境壁
や間仕切りの配置に制約を受けることがなく、しかも配
線機器、給排水機器がどのような位置に設置してあって
も確実に、簡単に配線、配管することができる。そし
て、居住棟と連結棟との境界の側壁の梁材に、建築途中
において梁貫通孔を多数穿孔することがなく、また梁材
の下方で横行する設備配管などを屈曲させて下がり天井
とする必要もないし、横行する設備配管などの点検修
理、取り替えなどの作業もきわめて容易である。更に、
居住棟の内部には、フラットスラブにスラブ開口部を設
ける形で上下階に貫通してパイプシャフトを立設する必
要がないので、内部空間を自由に仕切ったり間取りを変
更することができる。
【0024】そして、逆梁構造の梁材の高さの途中にフ
ラットスラブが位置する不完全逆梁構造とし、居住用床
材と前記フラットスラブとの間に第1の床下空間を構成
し、フラットスラブと下側の階層の居住用天井材との間
に第2の床下空間を構成し、前記設備配管類を第1の床
下空間、第2の床下空間のいずれか一方若しくは両方に
配設してなる構成においては、配線や配管スペースに余
裕があり、特に上の階層ばかりでなく、下の階層に配管
したり配線することができ、多目的の住居空間やオフィ
ス空間に対応することができる。さらに、床下収納庫、
掘りこたつ、浴槽の下方一部等の居住用設備装置等も収
納設置することができる。
【0025】また、逆梁構造の梁材の下端にフラットス
ラブを位置させ、フラットスラブの上側の床下空間に前
記設備配管類を配設するとともに、床下収納庫、掘りこ
たつ、浴槽の下方一部等からなる居住用設備装置を設け
る構成であれば、床下空間をきわめて有効に利用するこ
とができる。
【0026】また、側壁部の一部に連層耐震壁を設ける
ことにより、構造体ばかりでなく連結棟を介在設置した
集合住宅においても耐震強度を著しく高めることがで
き、実用的価値の高いものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の構造体の第1の実施例の概略斜視図で
ある。
【図2】本発明の構造体の第2の実施例の概略斜視図で
ある。
【図3】不完全逆梁構造の第1の実施例の一部の斜視図
である。
【図4】不完全逆梁構造の第2の実施例の一部の斜視図
である。
【図5】逆梁構造の一部の斜視図である。
【図6】本発明の構造体による居住棟と連結棟との概略
平面図である。
【図7】本発明の構造体によって構成される居住棟の平
面図である。
【図8】図7の縦断面図である。
【図9】居住棟と連結棟とによる集合住宅の概略平面図
である。
【符号の説明】 1 構造体 2 主柱 3 中間柱 4、4’ 梁材 5 フラットスラブ 6 独立柱 7 居住棟 8 連結棟 11 側壁部 12 連層耐震壁 13 居住用床材 14 第1の床下空間 15 天井材 16 第2の床下空間 17 床下空間 41 切欠部 42 凸部 71 共用廊下 72 バルコニー 73 外壁部 74 居住空間 75 戸境壁 76 住戸空間 77 間仕切り 81 昇降用設備 82 パイプシャフト

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主柱間に耐震用の中間柱を設け、各柱の
    上下に梁材を架設状に設けて平面視において多角形状の
    枠体とし、前記枠体の上下面に梁のない構造のフラット
    スラブを設けたラーメン構造の集合住宅用構造体であっ
    て、長手方向に対向する一対の側面部の上下の梁材を逆
    梁構造とし、前記逆梁構造の欠切部に給排水若しくは空
    調用、その他の配管等からなる配管類、電線や電話線、
    その他の線材等からなる配線類等の設備配管類を挿通し
    て床下空間に配設するようにしたことを特徴とする集合
    住宅用構造体。
  2. 【請求項2】 逆梁構造の梁材の高さの途中にフラット
    スラブが位置する不完全逆梁構造とし、居住用床材と前
    記フラットスラブとの間に第1の床下空間を構成し、フ
    ラットスラブと下側の階層の居住用天井材との間に第2
    の床下空間を構成し、前記設備配管類及び床下収納庫、
    掘りこたつ、浴槽の下方一部等からなる居住用設備装置
    を前記第1の床下空間、第2の床下空間のいずれか一方
    若しくは両方に配設してなる請求項1に記載の集合住宅
    用構造体。
  3. 【請求項3】 逆梁構造の梁材の下端にフラットスラブ
    を位置させ、フラットスラブの上側の床下空間に前記設
    備配管類を配設するとともに、床下収納庫、掘りこた
    つ、浴槽の下方一部等からなる居住用設備装置を設けて
    なる請求項1に記載の集合住宅用構造体。
  4. 【請求項4】 長手方向に対向する一対の側面部の一部
    に連層耐震壁を設けた請求項1乃至4のいずれか1項に
    記載の集合住宅用構造体。
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