JP2000160323A - 薄膜形成方法 - Google Patents

薄膜形成方法

Info

Publication number
JP2000160323A
JP2000160323A JP10335926A JP33592698A JP2000160323A JP 2000160323 A JP2000160323 A JP 2000160323A JP 10335926 A JP10335926 A JP 10335926A JP 33592698 A JP33592698 A JP 33592698A JP 2000160323 A JP2000160323 A JP 2000160323A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mask
film
substrate
thin film
openings
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP10335926A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3575303B2 (ja
Inventor
Masahiro Yokoi
正裕 横井
Kenji Osanawa
憲嗣 長縄
Michio Kano
教夫 加納
Ichiro Izumi
一朗 和泉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP33592698A priority Critical patent/JP3575303B2/ja
Publication of JP2000160323A publication Critical patent/JP2000160323A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3575303B2 publication Critical patent/JP3575303B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K71/00Manufacture or treatment specially adapted for the organic devices covered by this subclass
    • H10K71/10Deposition of organic active material
    • H10K71/16Deposition of organic active material using physical vapour deposition [PVD], e.g. vacuum deposition or sputtering
    • H10K71/166Deposition of organic active material using physical vapour deposition [PVD], e.g. vacuum deposition or sputtering using selective deposition, e.g. using a mask

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Electroluminescent Light Sources (AREA)
  • Physical Vapour Deposition (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】マスクの開口の形状を高精度で転写した薄膜を
形成するのに有利な薄膜形成方法を提供する。 【解決手段】複数の開口をもつマスク3と、被成膜面6
aをもつ基板6とを用い、マスク3を被成膜面6aに対
面させた状態で、マスク3の開口の形状を転写するよう
に被成膜面6aに薄膜を成膜処理する。成膜処理は、マ
スク3の反りや撓みを抑えるように、マスク3に張力を
付与した状態で行う。マスクを2重構造にすることもで
きる。また磁気吸引によりマスクを基板6の被成膜面6
aに密着させることもできる。有機系のEL素子におけ
る薄膜形成に利用できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数の開口をもつ
マスクを用い、マスクの開口の形状を転写するように基
板などの基体の被成膜面に薄膜を形成する薄膜形成方法
に関する。本発明は、例えば、有機系のEL素子等の表
示素子における電極を構成する薄膜を形成する際に利用
できる。
【0002】
【従来の技術】従来より、複数の開口をもつマスクを用
い、マスクの開口の形状を転写するように被成膜面に成
膜処理する薄膜形成方法が提供されている。例えば、有
機系のEL素子における薄膜形成においては、微細幅の
複数のスリット開口を並設するとともに隣設するスリッ
ト開口間を微細幅の橋架状マスク部としたマスクを用い
て成膜処理を行い、マスクのスリット開口の形状を基板
の被成膜面に転写し、これにより微細幅のスリット開口
に対応する微細幅の薄膜を複数個平行に並設し、以て電
極用の薄膜を形成することにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで上記した薄膜
形成方法によれば、マスクの開口の形状を高精度で転写
した薄膜を形成することは、必ずしも容易ではない。殊
に、微細幅の複数のスリット開口を並設するとともに隣
設するスリット開口間を微細幅の橋架状マスク部とした
マスクを用いて成膜処理を行なう場合には、スリット開
口および橋架状マスク部は共に微細幅(例えば数10μ
m程度〜数100μm程度)であるため、橋架状マスク
部の剛性が不足気味となり、成膜処理の際にマスクの開
口の形状を高精度で転写した薄膜を形成することは、必
ずしも容易ではない。
【0004】本発明は上記した実情に鑑みなされたもの
であり、マスクの開口の形状を高精度で転写した薄膜を
形成するのに有利な薄膜形成方法を提供することを共通
課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】第1発明に係る薄膜形成
方法は、複数の開口をもつマスクと、被成膜面をもつ基
体とを用い、マスクを基体の被成膜面に対面させた状態
で、マスクの開口の形状を転写するように被成膜面に薄
膜を成膜処理する薄膜形成方法であって、成膜処理は、
マスクの反りや撓みを抑えるようにマスクに張力を付与
した状態で行うことを特徴とするものである。
【0006】第2発明に係る薄膜形成方法は、複数の開
口をもつマスクと、被成膜面をもつ基体とを用い、マス
クを基体の被成膜面に対面させた状態で、マスクの開口
の形状を転写するように被成膜面に薄膜を成膜処理する
薄膜形成方法であって、マスクは、内マスクと外マスク
とを備えた少なくとも2重構造であり、成膜処理は、内
マスクを基体の被成膜面に対面させ、且つ、内マスクの
うち基体に背向する面に外マスクを対面させ、外マスク
により内マスクへの輻射熱を抑えるようにした状態で行
うことを特徴とするものである。
【0007】第3発明に係る薄膜形成方法は、複数の開
口をもつマスクと、被成膜面をもつ基体とを用い、マス
クを基体の被成膜面に対面させた状態で、マスクの開口
の形状を転写するように被成膜面に成膜処理する薄膜形
成方法であって、成膜処理は、磁気吸引手段によりマス
クを基体の被成膜面に吸着させた状態で行うことを特徴
とするものである。第4発明に係る薄膜形成方法は、複
数の開口をもつマスクと、被成膜面をもつ基体とを用
い、マスクを基体の被成膜面に対面させた状態で、マス
クの開口の形状を転写するように被成膜面に薄膜を成膜
処理する薄膜形成方法であって、マスクは、基体の被成
膜面に対面するとともに複数個の第1開口で構成された
第1開口群をもつ内マスクと、内マスクのうち基体に背
向する面に配置され内マスクの第1開口の数よりも少な
い数で形成された第2開口をもつ外マスクとを備えた少
なくとも2重構造であり、成膜処理は、内マスクの第1
開口群のうちの一部の第1開口に外マスクの第2開口を
対面させた状態で成膜を行なう操作と、その後、外マス
クを移動させて、内マスクの第1開口群のうちの他の第
1開口に外マスクの第2開口を対面させた状態で成膜を
行なう操作とを含むことを特徴とするものである。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明に係る方法によれば、複数
の開口をもつマスクと、被成膜面をもつ基体とを用い、
マスクを基体の被成膜面に対面させた状態で、マスクの
開口の形状を転写するように基体の被成膜面に薄膜を成
膜処理する。本発明方法で用いる代表的なマスクの開口
としては、一方向に沿って細長く延設されたスリット開
口がある。複数のスリット開口を互いに平行となるよう
に並設した構造を採用できる。この場合には、隣設する
スリット開口間は、橋架状マスク部とされる。橋架状マ
スク部も幅狭とし、細長くできる。
【0009】本発明に係る方法によれば、スリット開口
の幅は微細幅にできる。スリット開口の幅としては特に
限定されるものではないが、例えば、上限値は2000
μm、1000μm、100μmにでき、下限値は1μ
m、5μmにできる。橋架状マスク部の幅は微細幅にで
きる。橋架状マスク部の幅としては特に限定されるもの
ではないが、例えば、上限値は2000μm、1000
μm、100μmにでき、下限値は1μm、5μmにで
きる。
【0010】本発明方法に係る成膜処理としては、マス
ク越しに基体の被成膜面に薄膜を形成できるものであれ
ば、公知の成膜処理を採用できる。代表的な成膜処理と
しては物理的成膜法があり、例えば真空蒸着法、スパッ
タリング法、イオンプレーティング法等を採用できる。
形成する薄膜の厚みは用途などに応じて適宜選択でき、
数10〜数100nmにできるが、これに限定されるも
のではない。形成する薄膜の材質は特に限定されるもの
ではない。基体としては、EL素子等の表示素子で用い
られる基板を採用できる。
【0011】第1発明に係る方法によれば、成膜処理
は、マスクの反りや撓みを抑えるように、マスクに張力
を付与した状態で行う。第1発明に係る方法によれば、
マスクに張力が付与されるため、マスク、殊に、マスク
の開口部分の反りや撓みが抑えられ、これにより薄膜の
転写精度が向上する。第1発明に係る方法によれば、マ
スクやマスクホルダを引っ張る張力付与手段を用いるの
が一般的である。張力付与手段としては、機械的な張力
付与手段、電気的な張力付与手段を採用できる。機械的
な張力付与手段としては、ねじ対偶を利用してマスクに
張力を付与する方式、流体駆動シリンダ(油圧シリン
ダ、空圧シリンダなど)を利用してマスクに張力を付与
する方式、歯車機構を利用してマスクに張力を付与する
方式を採用できる。電気的な張力付与手段としては、電
圧印加に伴ない歪みを発生する圧電体と、圧電体の歪み
を拡大してマスクホルダやマスクに伝達する変位拡大機
構とを利用して構成できる。あるいは、電気的な張力付
与手段としては、超音波モータと、超音波モータの駆動
力をマスクホルダやマスクに伝達する伝達機構とを利用
して構成できる。
【0012】第2発明に係る方法によれば、マスクは、
内マスクと外マスクとを備えた少なくとも2重構造であ
り、成膜処理は、内マスクを基体の被成膜面に対面さ
せ、且つ、内マスクのうち基体に背向する面に外マスク
を対面させ、外マスクにより内マスクへの輻射熱を抑え
るようにした状態で行う。第2発明に係る方法によれ
ば、外マスクにより内マスクへの輻射熱が抑えられるた
め、基体の被成膜面に対面する側の内マスクが熱膨張で
変形することを抑えることができ、薄膜の転写精度が向
上する。
【0013】第3発明に係る方法によれば、成膜処理
は、磁気吸引手段によりマスクを基体の被成膜面に磁気
吸着させた状態で行う。第3発明に係る方法によれば、
マスクが基体の被成膜面に磁気吸着された状態で成膜処
理が行われるため、マスクの固定度が確保され、薄膜の
転写精度が向上する。第3発明に係る代表的な磁気気吸
引手段としては、電磁石を用いた方式、あるいは、永久
磁石を用いた方式がある。電磁石は、通電に伴い磁気吸
引力を発揮できるとともに、断電に伴い残留磁気を除い
て磁気吸引力を解消できるため、マスクの吸着または吸
着解除に有利である。第3発明に係る方法によれば、マ
スクは、磁気吸引され得る材質を利用して形成する必要
がある。しかもマスクの熱膨張を低減するために、熱膨
張性が低い材質で形成することが好ましい。このような
ものとしては、インバー合金(Fe−Ni系)、Fe−
Pd合金などがある。第3発明に係る方法によれば、磁
気気吸引手段に基づく磁気配向効果により、マスクの開
口を区画する橋架状部分の整列を期待することもでき
る。
【0014】第4発明に係る方法によれば、マスクは、
内マスクと外マスクとを備えた少なくとも2重構造であ
る。内マスクは、基体の被成膜面に対面するものであ
り、複数個の第1開口で構成された第1開口群をもつ。
第1開口は均等ピッチ間隔で形成されていることが好ま
しい。外マスクは、内マスクのうち基体に背向する面に
配置されるものであり、内マスクの第1開口の数よりも
少ない数で形成された第2開口をもつ。第1開口のピッ
チ間隔をPxとし、第2開口のピッチ間隔をPyとする
と、Py=(Px・n)とすることができる。nは2以
上の数値であり、2,3,4,5,6…である。
【0015】第4発明に係る方法によれば、成膜処理
は、内マスクの第1開口群のうちの一部の第1開口に外
マスクの第2開口を対面させた状態で成膜を行なう操作
と、その後、外マスクを移動させて、内マスクの第1開
口群のうちの他の第1開口に外マスクの第2開口を対面
させた状態で成膜を行なう操作とを含む。従って、内マ
スクを基板の被成膜面に固定する内マスク固定手段を設
けることが好ましい。内マスク固定手段としては、内マ
スクを機械的に固定する方式を採用でき、あるいは、内
マスクが磁気吸引可能な材料である場合には、磁気吸引
を利用して内マスクを基板の被成膜面に吸着させる磁気
吸引方式を採用できる。
【0016】また第4の発明に係る方法によれば、外マ
スクを移動させる外マスク移動手段を設けることが好ま
しい。外マスク移動手段としては、モータで移動させる
方式、流体圧シリンダで移動させる方式、アクチュエー
タで移動させる方式を採用できる。
【0017】
【実施例】(実施例1)以下、本発明に係る実施例1を
図面を参照して説明する。図1は成膜装置を模式的に示
す。本実施例で用いる成膜装置1は、真空室10aをも
つ真空容器10と、真空室10aを高真空にする真空ポ
ンプなどの真空装置11と、真空室10aに保持された
成膜源12と、成膜源12から粒子を、基体としての基
板に向けて飛翔させる粒子形成手段13とをもつ。成膜
源12は、成膜材料で形成された金属製(Al)のター
ゲット14と、これを保持する保持容器15とで構成さ
れている。
【0018】粒子形成手段13は、ターゲット14を加
熱するヒータ、あるいは、ターゲット14に電子ビーム
を当てる電子ビーム発生器等で構成されている。ターゲ
ット14はマスク3の長さに接近した長さLAをもつ。
成膜精度を確保するため、基板6の被成膜面6aに対し
てできるだけ垂直に、ターゲット14からの粒子を飛翔
できるようにするためである。成膜装置1には、マスク
3に張力を付与する張力付与手段2が装備されている。
【0019】マスク3の模式平面図を図2に示す。マス
ク3は薄板状(厚み:約100〜500m)をなし、互
いに平行に並設された微細幅をもつ複数のスリット開口
4と、隣設するスリット開口4間に設けられ互いに平行
となるように並設された複数の橋架状マスク部5と、ス
リット開口4の回りに設けられた保持枠部33と、マス
ク3の厚み方向に貫通する貫通孔状をなす被係止部34
とをもつ。スリット開口4および橋架状マスク部5は、
矢印X1方向に沿って延設されている。
【0020】スリット開口4の幅L1は数10〜数10
0μmであり、橋架状マスク部5の幅L2は数10〜数
100μmであるが、これらに限定されるものではな
い。本明細書では『数』とは2〜6を意味する。このよ
うに橋架状マスク部5の幅は小さいため、剛性が必ずし
も充分ではなく、橋架状マスク部5は自重でも垂れる傾
向がある。
【0021】マスク3はエッチング処理で形成したもの
である。マスク3は金属、具体的にはインバー合金ある
いはステンレス鋼で形成されている。図3に示すよう
に、マスク3の貫通孔状の被係止部34は、マスクホル
ダ17の突起状の係止部18に嵌合して係合している。
マスクホルダ17は、真空室10a内の保持部10rに
載せられ支持されている。
【0022】本実施例では、被成膜面6aをもつガラス
で形成した基板6を用いる。そして、基板6をこれの被
成膜面6aを下向きにするとともに成膜源12の上方に
配置し、基板6の被成膜面6aを成膜源12に対面させ
る。同様に、基板6と成膜源12との間にマスク3を介
在させ、基板6の被成膜面6aをマスク3で覆った状態
とする。
【0023】この状態において、真空装置11により真
空室10aを高真空(10-3〜10 -6Pa)にするとと
もに、粒子形成手段13とによりターゲット14から蒸
発粒子を飛翔させて基板6の被成膜面6aに堆積させ
る。これによりマスク3越しに成膜処理を行う。この結
果、複数の薄膜(目標厚み:数〜数100nm)が基板
6の被成膜面6aに転写される。各薄膜は、互いに平行
となるように並設されており、マスク3のスリット開口
4の輪郭形状に対応した微細幅をもつ帯形状をなしてい
る。
【0024】本実施例においては、成膜処理は、張力付
与によりマスク3に矢印X1方向に引っ張り、矢印X1
方向に沿った張力をマスク3に付与した状態で行う。引
っ張りすぎないように、適度な張力を付与する。これに
よりマスク3の反りや撓みが抑えられるため、マスク3
のスリット開口4および橋架状マスク部5が幅狭で細い
ときであっても、スリット開口4および橋架状マスク部
5が高精度で整列し、薄膜の転写精度が向上する。張力
付与方向は前記したように矢印X1方向であり、スリッ
ト開口4や橋架状マスク部5が延設されている方向であ
る。
【0025】成膜処理後に、張力付与手段2による張力
付与を解除し、マスク3を基板6から離脱させる。張力
付与手段2を図3に模式的に示す。張力付与手段2は、
図3に示すように、ねじ対偶を利用したものである。ね
じ対偶では回転運度を直動運動に変換できる。
【0026】即ち張力付与手段2は、マスク3を保持す
るマスクホルダ17に保持された雄ねじ部21をもつね
じ軸22と、ねじ軸22に螺合する雌ねじ部24をもつ
操作回転体25と、操作回転体25がねじ軸22の軸長
方向につまり矢印X1方向に移動しないようにする規制
部26とをもつ。操作回転体25をその周方向に適宜回
動すれば、雌ねじ部24および雄ねじ部21の螺合によ
り、操作回転体25を軸長方向において定位置としたま
ま、ねじ軸22がその軸長方向つまり矢印X1方向に沿
って移動する。これによりマスクホルダ17が保持部1
0rに案内されつつ同方向に沿って移動し、以て張力が
マスク3に付与される。
【0027】本実施例によれば、操作回転体25の径D
がねじ軸22の径よりも大きいため、マスクホルダ17
やマスク3を矢印X1方向に沿って移動させる移動量の
微調整に有利となり、マスク3に対して付与する張力の
微調整に有利である。図4は別の形態を示す。この場合
には、張力付与手段2Aは、マスクホルダ17を引っ張
る機能をもつアクチュエータ27と、アクチュエータ2
7を駆動する駆動回路28とを備えている。駆動回路2
8に通電することによりアクチュエータ27を駆動さ
せ、マスクホルダ17の作用部17kを矢印X1方向に
沿って引っ張り、マスク3に張力を付与する。アクチュ
エータ27は、超音波モータを用いて構成できる。
【0028】(実施例2)図5を参照して実施例2を説
明する。実施例2は実施例1と基本的には同様の構成で
ある。以下、異なる部分を中心として説明する。本実施
例においては、図5に示すように、マスク3’は、内マ
スク3Aと外マスク3Bとで構成された2重構造であ
る。内マスク3Aは薄板状をなし(厚み:数10〜数1
00μm)、外マスク3Bも薄板状(厚み:数10〜数
100μm)をなしている。内マスク3Aは、互いに平
行となるように並設された微細幅をもつスリット開口4
Aと、スリット開口4A間に設けられた橋架状マスク部
5Aとをもつ。スリット開口4Aの幅L3は数10〜数
100μmである。橋架状マスク部5Aの幅L4は数1
0〜数100μmである。
【0029】外マスク3Bは内マスク3Aと実質的に同
様な形状をなすものである。すなわち、外マスク3Bは
薄板状をなしており、互いに平行となるように並設され
た微細幅をもつスリット開口4Bと、スリット開口4B
間に設けられた橋架状マスク部5Bとをもつ。図5に示
すように、外マスク3Bのスリット開口4Bは、内マス
ク3Aのスリット開口4Aと対面する。外マスク3Bの
橋架状マスク部5Bは、内マスク3Aの橋架状マスク部
5Aと対面する。
【0030】内マスク3Aおよび外マスク3Bはそれぞ
れエッチング処理で形成したものである。内マスク3A
および外マスク3Bは、熱膨張係数が小さいインバー合
金、あるいは、ステンレス鋼(オーステナイト系,JI
S−SUS304)で形成されている。図5では、スリ
ット開口4A,4Bの数および橋架状マスク部5A,5
Bの数は、単純化されて図示されており、実際の数はも
っと多い。
【0031】本実施例では、内マスク3Aを基板6の被
成膜面6aに対面させ、且つ、内マスク3Aのうち基板
6に背向する面3A0に外マスク3Bを対面させた状態
で、内マスク3Aおよび外マスク3Bをマスクホルダ1
7に保持する。この状態で成膜処理を行う。成膜処理で
は、真空装置11により真空室10aを高真空(10 -3
〜10-6Pa)にするとともに、粒子形成手段13とに
よりターゲット14から蒸発粒子を飛翔させて基板6の
被成膜面6aに堆積させる。これによりマスク3’越し
に成膜処理を行う。この結果、複数の薄膜(目標厚み:
数〜数100nm)が基板6の被成膜面6aに転写され
る。
【0032】上記したように成膜処理の際に、薄膜を直
接転写するための内マスク3Aを外マスク3Bで覆え
ば、ターゲット14などからの輻射熱が内マスク3Aへ
直接伝達されることが、外マスク3Bにより抑えられ
る。従って、内マスク3Aの熱膨張による変形を抑える
ことができる。そのため成膜処理の際に、内マスク3A
のスリット開口4A、橋架状マスク部5Aの配列度が良
好に維持され易くなり、薄膜の転写精度が向上する。
【0033】図6は別の形態を示す。この場合には、内
マスク3Aと外マスク3Bとの間にスペーサ27を介在
させている。そのため内マスク3Aと外マスク3Bとの
間の隙間38(隙間幅:数10〜数100μm)が確実
に形成される。この隙間38が伝熱遮断空間として機能
でき、輻射熱を受けた外マスク3Bの熱が内マスク3A
に伝達されることを抑制できる。そのため内マスク3A
の熱膨張による変形を抑えるのに一層有利であり、薄膜
の高精度化に一層貢献できる。
【0034】更にこの例では、内マスク3Aの橋架状マ
スク部5Aの幅L4よりも、外マスク3Bの橋架状マス
ク部5Bの幅L6は小さくされている。薄膜の転写形状
を決定するのは内マスク3Aであるから、内マスク3A
による転写精度を確保するためである。 (実施例3)図7および図8を参照して実施例3を説明
する。実施例3は実施例1と基本的には同様の構成であ
る。以下、異なる部分を中心として説明する。
【0035】マスク3は熱膨張係数が小さく、且つ、磁
性材料でもあるインバー合金(Fe−Ni系)で形成さ
れている。本実施例においては、基板6の被成膜面6a
に背向する側には、磁気気吸引手段として機能する電磁
石装置7が設けられている。電磁石装置7は駆動回路7
0により駆動される。即ち、駆動回路70により電磁石
装置7が通電されると、電磁石装置7が励磁作用を奏
し、電磁石装置70が磁気吸引力を発揮する。また駆動
回路70により電磁石装置7が断電されると、電磁石装
置7が消磁し、残留磁気を除いて電磁石装置7の磁気吸
引力が基本的には消失する。
【0036】本実施例では、成膜処理にあたり、電磁石
装置7に磁気吸引力を発揮させ、マスク3を基板6の被
成膜面6aに磁気吸着させ、これによりマスク3を基板
6の被成膜面6aに密着させる。この場合には、当初は
電磁石装置7を断電しておき、基板6の被成膜面6aに
マスク3を当てて位置決めした後に、電磁石装置7に通
電して磁気吸引力を作用させるようにすれば、マスク3
の橋架状マスク部5が幅狭で細い場合であっても、橋架
状マスク部5の配列の乱れを抑えるのに有利である。
【0037】本実施例においては、マスク3が基板6の
被成膜面6aに電磁石装置7により磁気吸着された状態
で成膜処理が行われるため、成膜処理の際におけるマス
ク3の固定度が高くなり、殊に、マスク3の幅狭の橋架
状マスク部5の固定整列度が向上でき、薄膜の転写精度
が向上する。成膜後には、電磁石装置7を断電してこれ
の磁気吸引力を消失させる。すると図8に示すように、
マスク3がフリーとなる。故にマスク3が基板6の被成
膜面6aから離脱できるようになる。
【0038】図9に示す形態のように、電磁石装置7の
うちマスク3の厚み方向における一端部7aおよび他端
部7cに磁極をもつ方式を採用できる。または図10に
示す形態のように、電磁石装置7のうちマスク3のスリ
ット開口4の長さに沿った方向の一端部7dおよび他端
部7eの側に磁極を設ける方式を採用することも必要に
応じてできる。
【0039】または図11に示す形態のように、電磁石
装置7のうちマスク3のスリット開口4の長さ方向に対
して交差する方向の一端部7hおよび他端部7iの側に
磁極を設ける方式を採用することも必要に応じてでき
る。 (実施例4)図12を参照して実施例4を説明する。実
施例4は上記した各実施例の各特徴を併有したものであ
る。即ち本実施例においては、マスク3’は、内マスク
3Aと外マスク3Bとで構成された2重構造である。内
マスク3Aは薄板状をなしており、微細幅をもつスリッ
ト開口4Aと、スリット開口4A間に設けられた橋架状
マスク部5Aとを備えている。
【0040】前記した実施例と同様に、外マスク3Bは
内マスク3Aと実質的に同様の形状をなしている。即
ち、外マスク3Bは薄板状をなしており、微細幅をもつ
スリット開口4Bと、微細幅をもつ橋架状マスク部5B
とを備えている。内マスク3Aと外マスク3Bとの間に
はスペーサ37が介在しており、隙間38を形成してい
る。
【0041】内マスク3Aと外マスク3Bは、マスクホ
ルダ17の係止部18に係止されている。マスクホルダ
17は保持部10rに載せられている。マスクホルダ1
7は張力付与手段2により矢印X1方向に引っ張られ、
内マスク3Aおよび外マスク3Bに適度な張力を付与で
きる。更に本実施例においては、基板6のうち被成膜面
6aと背向する側には、電磁石装置7が装備されてお
り、電磁石装置7により内マスク3Aが基板6に吸着さ
れる。
【0042】本実施例においては、張力付与手段2によ
り内マスク3Aおよび外マスク3Bに張力を付与した後
に、これらを位置決めする。その後に電磁石装置7に通
電してこれを励磁させる。この結果、内マスク3Aが基
板6の被成膜面6aに吸着される。従って、内マスク3
Aの橋架状マスク部5Aの幅が数μm〜数10μmと小
さい場合であっても、橋架状マスク部5Aや橋架状マス
ク部5Bの配列の乱れを効果的に抑えることができる。
よって、薄膜の転写精度を確保するのに有利である。
【0043】(実施例5)図13〜図15を参照して実
施例5を説明する。本実施例に係るマスク3”は、内マ
スク8と外マスク9とを備えた2重構造である。内マス
ク8は、熱膨張係数が小さく磁気吸引可能な強磁性材料
(例えばFe−Ni系合金,インバー合金)で形成され
ている。
【0044】内マスク8は、基板6の被成膜面6aに対
面するものであり、複数個並設された細長い第1スリッ
ト開口80(80a,80b,80c)で構成された第
1スリット開口群87をもつ。第1スリット開口80は
均等のピッチ間隔で形成されている。外マスク9は、内
マスク8のうち基板6に背向する面の側に配置されるも
のであり、内マスク8の第1スリット開口80の数より
も少ない数、均等ピッチ間隔で形成された細長い第2ス
リット開口90で形成された第2スリット開口群97を
もつ。
【0045】外マスク9は、磁気吸引性が低い常磁性材
料または非磁性材料(例えばオーステナイト系のステン
レス鋼,アルミ合金など)で形成されている。図14に
示すように、第1スリット開口80(80a,80b,
80c)のピッチ間隔をPxとし、第2スリット開口9
0のピッチ間隔をPyとすると、Py=(Px・n)と
する。nは3とする。
【0046】なお、外マスク9と内マスク8との間には
隙間38が形成されている。隙間38は伝熱遮断空間と
して機能でき、内マスク8への伝熱を一層抑えることが
できる。基板6の上面側には、内マスク8を磁気吸引す
るための電磁石装置7が装備されている。本実施例にお
いては、成膜処理に先立ち、内マスク8を電磁石装置7
で基板6の被成膜面6aに吸着させ、固定する。更に図
14に示すように、外マスク9を、内マスク8のうち基
板6に背向する面の側に保持する。これにより図14に
示すように内マスク8の第1スリット開口群87のうち
の第1スリット開口80aに、外マスク9の第2スリッ
ト開口90を対面させる。
【0047】この状態で成膜処理を行う。すると、真空
室における薄膜形成物質が外マスク9の第2スリット開
口90、内マスク8の第1スリット開口80aを通過し
て基板6の被成膜面6aに堆積され、薄膜100aが形
成される。薄膜100aは内マスク8の第1スリット開
口80aを転写した形状である。図14から理解できる
ように、他の第1スリット開口80b,80cは、外マ
スク9により遮蔽されており、この段階では成膜されな
い。
【0048】次に、内マスク8を基板6に固定したま
ま、図14に示す矢印K5方向に沿って外マスク9を移
動させる。この場合には、モータ機構で構成された外マ
スク移動手段97を用いる。移動距離は、内マスク8の
第1スリット開口80のピッチ間隔Pxに相当する距離
とする。この結果、内マスク8のうちの第1スリット開
口80bに、外マスク9の第2スリット開口90を対面
させる。他の第1スリット開口80a,80cは外マス
ク9で遮蔽されため、この段階では成膜されない。この
状態で成膜処理を行うと、薄膜形成物質が外マスク9の
第2スリット開口90、内マスク8の第1スリット開口
80bを通過して基板6の被成膜面6aに堆積され、薄
膜100bが形成される。薄膜100bは内マスク8の
第1スリット開口80bを転写した形状である。
【0049】次に、内マスク8を基板6に固定したま
ま、図14に示す矢印K5方向に沿って外マスク9を移
動させる。移動距離は、前記同様に、内マスク8の第1
スリット開口80のピッチ間隔Pxに相当する距離とす
る。この結果、内マスク8の残りの第1スリット開口8
0cに、外マスク9の第2スリット開口90を対面させ
る。このとき他の第1スリット開口80a,80bは、
外マスク9で遮蔽されるため、この段階では成膜されな
い。この状態で成膜処理を行うと、薄膜形成物質が外マ
スク9の第2スリット開口90、内マスク8の第1スリ
ット開口80cを通過して基板6の被成膜面6aに堆積
され、薄膜100cが形成される。薄膜100cは内マ
スク8の第1スリット開口80cを転写した形状であ
る。本実施例においては、上記のようにして薄膜100
a,100b,100cが基板6の被成膜面6aに形成さ
れる。
【0050】本実施例においては、薄膜100a,10
0b,100cを直接転写するための内マスク8を外マ
スク9が覆っているため、ターゲットからの輻射熱が内
マスク8に直接伝達されることを抑制できる。よって、
内マスク8の熱膨張による変形を抑制できる。故に薄膜
100a,100b,100cの転写精度の向上に有利で
ある。
【0051】更に本実施例においては、成膜処理にあた
り外マスク9を移動させるものの、内マスク8は基板6
の被成膜面6aに固定されたままであるため、基板6の
被成膜面6aに形成されている薄膜100a,100b,
100cを損傷させることを抑えることができる。この
意味においても、薄膜100a,100b,100cの転
写精度の向上に有利である。
【0052】内マスク8の第1スリット開口80(80
a,80b,80c)の数は外マスク9の第2スリット
開口90の数よりも大きく、3倍である。従って一般的
には、外マスク9は剛性確保に有利であるものの、内マ
スク8の剛性は外マスク9の剛性よりも低下しがちとな
る。この点本実施例においては、薄膜100a,100
b,100cを直接転写するものの剛性が低下しがちの
内マスク8を、剛性確保に有利な外マスク9が下側から
支えることができるため、この意味においても、薄膜1
00a,100b,100cの転写精度の向上に有利であ
る。
【0053】本実施例においては、上記した基板6に形
成された薄膜100a,100b,100cは、同一の材
質で形成された膜でも良い。あるいは、薄膜100a,
100b,100cのそれぞれを三原色用の膜とするこ
ともできる。例えば、薄膜100aを赤色(R)用の
膜、薄膜100bを青色(B)用の膜、薄膜100cを
緑色(G)用の膜にしても良い。
【0054】本実施例においては図15に示すように、
内マスク8の第1スリット開口80のスリット幅をL7
とし、外マスク9の第2スリット開口90のスリット幅
をL8とすると、L8はL7よりも大きく設定されてい
る。そのため、内マスク8の第1スリット開口80によ
る薄膜の転写精度が確保される。 (その他)実施例1の特徴である張力付与手段2と、実
施例2の特徴であるマスク二重構造とを併有する構成と
しても良い。
【0055】あるいは、実施例1の特徴である張力付与
手段2と、実施例3の特徴である電磁石装置7とを併有
する構成としても良い。あるいは、実施例2の特徴であ
るマスク二重構造と、実施例3の特徴である電磁石装置
7とを併有する構成としても良い。 (適用例)図16および図17は適用例を示す。この例
は自発発光型の有機系のEL(Elecro Luminescence)
素子における薄膜の形成に適用した場合である。図16
に示すように、透明性をもつガラス製の基板6の上に、
微小電極である透明電極60(正極,Indium Tin Oxid
e)、発光機能をもつ発光体層61、微小電極である電
極薄膜52(負極)が順に積層されている。
【0056】電極薄膜52は導電材料、具体的にはアル
ミ(Al)で形成されている。発光体層61は、透明電
極60に近い側から、正孔輸送層65と有機発光層66
と電子輸送層67とを順に積層して構成されている。正
孔輸送層65としては、トリフェニルジアミン誘導体等
の第3級アミン誘導体等を例示できる。有機発光層66
としては蛍光染料として知られる物質を採用できる。電
子輸送層67としてはポリシラン等を例示できる。
【0057】図17に示すように、透明電極60は矢印
Y1方向に沿って並設されている。電極薄膜52は透明
電極60に対して交差する方向、つまり矢印X1方向に
沿って並設されている。これによりマトリックス配置が
形成されている。本適用例においては、上記したように
マスク3を用い、マスク3越しに成膜処理することによ
り、電極薄膜52(目標厚み:数10〜数100nm)
を形成する。
【0058】場合によっては、上記したようにマスク3
を用い、マスク3越しに成膜処理することにより、透明
電極60(目標厚み:数10〜数100nm)を形成す
ることにしても良い。
【0059】
【発明の効果】第1発明に係る方法によれば、マスクの
反りや撓みを抑えるようにマスクに張力を付与した状態
で成膜処理を行うため、マスクによる転写精度が向上
し、成膜処理の際に薄膜を高精度で成膜するのに有利と
なる。第2発明に係る方法によれば、マスクは、内マス
クと外マスクとを備えた少なくとも2重構造であり、内
マスクを基体の被成膜面に対面させ、且つ、内マスクの
うち基体に背向する面に外マスクを対面させた状態で成
膜処理を行うため、内マスクへの輻射熱が外マスクによ
り抑えられる。そのため内マスクの熱変形を抑えるのに
有利となり、マスクによる転写精度が向上し、成膜処理
の際に薄膜を高精度で成膜するのに有利となる。
【0060】第3発明に係る方法によれば、磁気吸引手
段によりマスクを基体の被成膜面に吸着させた状態で成
膜処理を行うため、マスクの反りや変形が抑えられ、マ
スクによる転写精度が向上し、成膜処理の際に薄膜を高
精度で成膜するのに有利となる。第4発明に係る方法に
よれば、薄膜を直接転写するための内マスクを外マスク
が覆っているため、成膜処理の際の輻射熱が内マスクに
直接伝達されることを抑制でき、内マスクの熱変形を抑
制でき、故に薄膜の転写精度の向上に有利である。更に
成膜処理にあたり外マスクを移動させるものの、内マス
クは基板の被成膜面に対面したままであるため、基板の
被成膜面に形成されている薄膜を損傷させることを抑え
ることができ、薄膜の転写精度の向上に一層有利であ
る。加えて、内マスクの第1開口の数は外マスクの第2
開口の数よりも大きい。従って一般的には、外マスクは
剛性確保に有利であるものの、内マスクの剛性は外マス
クの剛性よりも低下しがちとなる。この点第4発明に係
る方法によれば、薄膜を直接転写するものの剛性が低下
しがちの内マスクを、剛性確保に有利な外マスクが下側
から支えることができるため、この意味においても、薄
膜の転写精度の向上に有利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1に係り、成膜している形態を示す模式
構成図である。
【図2】マスクの平面図である。
【図3】張力付与手段を示す模式構成図である。
【図4】別の例に係る張力付与手段を示す模式構成図で
ある。
【図5】実施例2に係り、成膜している形態を示す模式
構成図である。
【図6】他の例に係り、成膜している形態を示す模式構
成図である。
【図7】実施例3に係り、マスクを基板に吸着している
形態を示す模式構成図である。
【図8】実施例3に係り、マスクを基板から離脱させて
いる形態を示す模式構成図である。
【図9】電磁石装置の構成図である。
【図10】別の磁極配置をもつ電磁石装置の構成図であ
る。
【図11】更に別の磁極配置をもつ電磁石装置の構成図
である。
【図12】実施例4に係り、成膜している形態を示す模
式構成図である。
【図13】実施例5に係り、基板、内マスク、外マスク
を示す斜視図である。
【図14】基板に内マスク及び外マスクを装着した状態
を示す断面図図である。
【図15】内マスクに外マスクをあてがっている状態の
主要部を示す断面図である。
【図16】適用例に係り、有機系のEL素子の模式断面
図である。
【図17】適用例に係り、有機系のEL素子における透
明電極、発光体層、電極薄膜の積層構造を示す模式断面
図である。
【符号の説明】
図中、1は成膜装置、2は張力付与手段、3はマスク、
4A,4Bはスリット開口、5は橋架状マスク部、6は
基板(基体)、6aは被成膜面、3Aは内マスク、3B
は外マスク、37はスペーサ、7は電磁石装置(磁気吸
引手段)を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 加納 教夫 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 和泉 一朗 愛知県丹羽郡大口町豊田字野田1番地 株 式会社東海理化電機製作所内 Fターム(参考) 3K007 AB00 BA06 CA01 CB01 DA00 DA02 DB03 EB00 FA01 FA03 4K029 CA05 HA02 HA03 HA04

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の開口をもつマスクと、被成膜面をも
    つ基体とを用い、前記マスクを前記基体の被成膜面に対
    面させた状態で、前記マスクの開口の形状を転写するよ
    うに前記被成膜面に薄膜を成膜処理する薄膜形成方法で
    あって、 前記成膜処理は、前記マスクの反りや撓みを抑えるよう
    に前記マスクに張力を付与した状態で行うことを特徴と
    する薄膜形成方法。
  2. 【請求項2】複数の開口をもつマスクと、被成膜面をも
    つ基体とを用い、前記マスクを前記基体の被成膜面に対
    面させた状態で、前記マスクの開口の形状を転写するよ
    うに前記被成膜面に薄膜を成膜処理する薄膜形成方法で
    あって、 前記マスクは、内マスクと外マスクとを備えた少なくと
    も2重構造であり、 前記成膜処理は、前記内マスクを前記基体の被成膜面に
    対面させ、且つ、前記内マスクのうち前記基体に背向す
    る面に前記外マスクを対面させ、前記外マスクにより前
    記内マスクへの輻射熱を抑えるようにした状態で行うこ
    とを特徴とする薄膜形成方法。
  3. 【請求項3】複数の開口をもつマスクと、被成膜面をも
    つ基体とを用い、前記マスクを前記基体の被成膜面に対
    面させた状態で、前記マスクの開口の形状を転写するよ
    うに前記被成膜面に成膜処理する薄膜形成方法であっ
    て、 前記成膜処理は、磁気吸引手段により前記マスクを前記
    基体の被成膜面に吸着させた状態で行うことを特徴とす
    る薄膜形成方法。
  4. 【請求項4】複数の開口をもつマスクと、被成膜面をも
    つ基体とを用い、前記マスクを前記基体の被成膜面に対
    面させた状態で、前記マスクの開口の形状を転写するよ
    うに前記被成膜面に薄膜を成膜処理する薄膜形成方法で
    あって、 前記マスクは、前記基体の被成膜面に対面するとともに
    複数個の第1開口で構成された第1開口群をもつ内マス
    クと、前記内マスクのうち前記基体に背向する面に配置
    され前記内マスクの第1開口の数よりも少ない数で形成
    された第2開口をもつ外マスクとを備えた少なくとも2
    重構造であり、 前記成膜処理は、前記内マスクの第1開口群のうちの一
    部の第1開口に前記外マスクの第2開口を対面させた状
    態で成膜を行なう操作と、その後、前記外マスクを移動
    させて、前記内マスクの第1開口群のうちの他の第1開
    口に前記外マスクの第2開口を対面させた状態で成膜を
    行なう操作とを含むことを特徴とする薄膜形成方法。
JP33592698A 1998-11-26 1998-11-26 薄膜形成方法 Expired - Fee Related JP3575303B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33592698A JP3575303B2 (ja) 1998-11-26 1998-11-26 薄膜形成方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33592698A JP3575303B2 (ja) 1998-11-26 1998-11-26 薄膜形成方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000160323A true JP2000160323A (ja) 2000-06-13
JP3575303B2 JP3575303B2 (ja) 2004-10-13

Family

ID=18293904

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP33592698A Expired - Fee Related JP3575303B2 (ja) 1998-11-26 1998-11-26 薄膜形成方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3575303B2 (ja)

Cited By (23)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1202329A2 (en) * 2000-10-31 2002-05-02 The Boc Group, Inc. Mask Restraining method and apparatus
KR100350538B1 (ko) * 2000-06-23 2002-08-28 삼성에스디아이 주식회사 유기 전계 발광소자 제작용 증착 장치 및 이를 이용한유기 전계 발광소자의 증착 방법
WO2003004719A1 (de) * 2001-07-04 2003-01-16 Aixtron Ag Masken- und substrathalteranordnung
JP2003017258A (ja) * 2001-06-29 2003-01-17 Sanyo Electric Co Ltd エレクトロルミネッセンス表示装置の製造方法
JP2003068453A (ja) * 2001-08-24 2003-03-07 Dainippon Printing Co Ltd 有機el素子製造に用いる真空蒸着用金属マスクの保持方法及び治具
JP2003068456A (ja) * 2001-08-29 2003-03-07 Dainippon Printing Co Ltd 有機el素子製造に用いる真空蒸着用金属マスク
FR2833134A1 (fr) * 2001-12-05 2003-06-06 Samsung Nec Mobile Display Co Systeme de masque sous tension utilise dans le depot sous vide de film fin pour dispositif electroluminescent organique
EP1426461A1 (en) * 2002-11-29 2004-06-09 Samsung NEC Mobile Display Co. Ltd. Mask for coating by vacuum evaporation
EP1209522A3 (en) * 2000-11-28 2004-09-29 Lg Electronics Inc. Mask for fabricating display panel
WO2006090748A1 (ja) * 2005-02-23 2006-08-31 Mitsui Engineering & Shipbuilding Co., Ltd. 成膜装置のマスク位置合わせ機構および成膜装置
JP2007051342A (ja) * 2005-08-18 2007-03-01 Toyota Industries Corp フレーム
JP2007095324A (ja) * 2005-09-27 2007-04-12 Hitachi Displays Ltd 有機el表示パネルの製造方法、及びこの製造方法により製造した有機el表示パネル
EP1930770A2 (en) 2006-12-07 2008-06-11 FUJIFILM Corporation Imaging recording material and novel compound
JP2008153089A (ja) * 2006-12-19 2008-07-03 Ckd Corp ガラス管加熱装置及びランプ製造装置
EP1975707A1 (en) 2007-03-27 2008-10-01 Fujifilm Corporation Curable composition and planographic printing plate precursor
EP2039509A1 (en) 2007-09-18 2009-03-25 FUJIFILM Corporation Curable composition, image forming material, and planographic printing plate precursor
US7821199B2 (en) 2004-09-08 2010-10-26 Toray Industries, Inc. Organic electroluminescent device and manufacturing method thereof
JP2013204100A (ja) * 2012-03-29 2013-10-07 Panasonic Corp 成膜方法
JP2014049612A (ja) * 2012-08-31 2014-03-17 Toyota Motor Corp マスク位置決め方法、及びマスク位置決め装置
JP2014177665A (ja) * 2013-03-14 2014-09-25 Panasonic Corp 成膜マスクおよび成膜装置
JP2015209574A (ja) * 2014-04-28 2015-11-24 トヨタ自動車株式会社 表面に膜を有する部材を製造する方法
JP2016521316A (ja) * 2013-04-22 2016-07-21 アプライド マテリアルズ インコーポレイテッドApplied Materials,Incorporated 能動的に位置合わせされるファインメタルマスク
JP2017533538A (ja) * 2014-08-28 2017-11-09 アプライド マテリアルズ インコーポレイテッドApplied Materials,Incorporated LiPONのイオン伝導性及びTFBの製造収率を向上させる特殊LiPONマスク

Cited By (33)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100350538B1 (ko) * 2000-06-23 2002-08-28 삼성에스디아이 주식회사 유기 전계 발광소자 제작용 증착 장치 및 이를 이용한유기 전계 발광소자의 증착 방법
EP1202329A2 (en) * 2000-10-31 2002-05-02 The Boc Group, Inc. Mask Restraining method and apparatus
EP1202329A3 (en) * 2000-10-31 2006-04-12 The Boc Group, Inc. Mask Restraining method and apparatus
EP1209522A3 (en) * 2000-11-28 2004-09-29 Lg Electronics Inc. Mask for fabricating display panel
JP2003017258A (ja) * 2001-06-29 2003-01-17 Sanyo Electric Co Ltd エレクトロルミネッセンス表示装置の製造方法
JP4707271B2 (ja) * 2001-06-29 2011-06-22 三洋電機株式会社 エレクトロルミネッセンス素子の製造方法
WO2003004719A1 (de) * 2001-07-04 2003-01-16 Aixtron Ag Masken- und substrathalteranordnung
JP2003068453A (ja) * 2001-08-24 2003-03-07 Dainippon Printing Co Ltd 有機el素子製造に用いる真空蒸着用金属マスクの保持方法及び治具
JP4651239B2 (ja) * 2001-08-24 2011-03-16 大日本印刷株式会社 有機el素子製造に用いる真空蒸着用金属マスク保持治具
JP2003068456A (ja) * 2001-08-29 2003-03-07 Dainippon Printing Co Ltd 有機el素子製造に用いる真空蒸着用金属マスク
JP4662661B2 (ja) * 2001-08-29 2011-03-30 大日本印刷株式会社 有機el素子製造に用いる真空蒸着用金属マスク
FR2833134A1 (fr) * 2001-12-05 2003-06-06 Samsung Nec Mobile Display Co Systeme de masque sous tension utilise dans le depot sous vide de film fin pour dispositif electroluminescent organique
JP2003217850A (ja) * 2001-12-05 2003-07-31 Samsung Nec Mobile Display Co Ltd 有機elデバイスの薄膜蒸着用マスクフレーム組立体
EP1426461A1 (en) * 2002-11-29 2004-06-09 Samsung NEC Mobile Display Co. Ltd. Mask for coating by vacuum evaporation
US8334649B2 (en) 2002-11-29 2012-12-18 Samsung Display Co., Ltd. Evaporation mask, method of fabricating organic electroluminescent device using the same, and organic electroluminescent device
US7837528B2 (en) 2002-11-29 2010-11-23 Samsung Mobile Display Co., Ltd. Evaporation mask, method of fabricating organic electroluminescent device using the same, and organic electroluminescent device
US7821199B2 (en) 2004-09-08 2010-10-26 Toray Industries, Inc. Organic electroluminescent device and manufacturing method thereof
KR100884030B1 (ko) * 2005-02-23 2009-02-17 미쯔이 죠센 가부시키가이샤 성막 장치의 마스크 위치 맞춤 기구 및 성막 장치
JP2006233258A (ja) * 2005-02-23 2006-09-07 Mitsui Eng & Shipbuild Co Ltd 成膜装置のマスク位置合わせ機構および成膜装置
WO2006090748A1 (ja) * 2005-02-23 2006-08-31 Mitsui Engineering & Shipbuilding Co., Ltd. 成膜装置のマスク位置合わせ機構および成膜装置
JP4609756B2 (ja) * 2005-02-23 2011-01-12 三井造船株式会社 成膜装置のマスク位置合わせ機構および成膜装置
JP2007051342A (ja) * 2005-08-18 2007-03-01 Toyota Industries Corp フレーム
JP2007095324A (ja) * 2005-09-27 2007-04-12 Hitachi Displays Ltd 有機el表示パネルの製造方法、及びこの製造方法により製造した有機el表示パネル
EP1930770A2 (en) 2006-12-07 2008-06-11 FUJIFILM Corporation Imaging recording material and novel compound
JP2008153089A (ja) * 2006-12-19 2008-07-03 Ckd Corp ガラス管加熱装置及びランプ製造装置
EP1975707A1 (en) 2007-03-27 2008-10-01 Fujifilm Corporation Curable composition and planographic printing plate precursor
EP2039509A1 (en) 2007-09-18 2009-03-25 FUJIFILM Corporation Curable composition, image forming material, and planographic printing plate precursor
JP2013204100A (ja) * 2012-03-29 2013-10-07 Panasonic Corp 成膜方法
JP2014049612A (ja) * 2012-08-31 2014-03-17 Toyota Motor Corp マスク位置決め方法、及びマスク位置決め装置
JP2014177665A (ja) * 2013-03-14 2014-09-25 Panasonic Corp 成膜マスクおよび成膜装置
JP2016521316A (ja) * 2013-04-22 2016-07-21 アプライド マテリアルズ インコーポレイテッドApplied Materials,Incorporated 能動的に位置合わせされるファインメタルマスク
JP2015209574A (ja) * 2014-04-28 2015-11-24 トヨタ自動車株式会社 表面に膜を有する部材を製造する方法
JP2017533538A (ja) * 2014-08-28 2017-11-09 アプライド マテリアルズ インコーポレイテッドApplied Materials,Incorporated LiPONのイオン伝導性及びTFBの製造収率を向上させる特殊LiPONマスク

Also Published As

Publication number Publication date
JP3575303B2 (ja) 2004-10-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2000160323A (ja) 薄膜形成方法
US10513770B2 (en) Vapor deposition apparatus, vapor deposition method and method of manufacturing organic EL display apparatus
JP6615286B2 (ja) 蒸着マスク、蒸着装置、蒸着方法及び有機el表示装置の製造方法
JP4377453B2 (ja) 基板処理装置、及び基板処理方法
JP4058149B2 (ja) 真空成膜装置のマスク位置合わせ方法
JP3651432B2 (ja) マスク及びその製造方法並びにエレクトロルミネッセンス装置の製造方法
JP2002075638A (ja) マスク蒸着方法及び蒸着装置
JP2006188731A (ja) マスク成膜方法,マスク
JP2008059757A (ja) 有機発光表示装置の製造方法
JP2006233286A (ja) マスク、マスクの製造方法、パターン形成装置、パターン形成方法
JP7097821B2 (ja) シャドーマスク堆積システム及びその方法
JP2010084205A (ja) 保持機構、当該保持機構を備えた処理装置、処理装置を用いた成膜方法及び画像表示装置の製造方法
JP2013204129A (ja) 真空蒸着装置及び真空蒸着方法
JP2010209441A (ja) 成膜用マスク、有機el装置の製造装置
JP2004152704A (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法
JP2001089841A (ja) 表面加工用冶具及び表面加工方法
US10741765B2 (en) Vapor deposition apparatus, vapor deposition method and method of manufacturing organic EL display apparatus
JP6738944B2 (ja) 蒸着装置、蒸着方法及び有機el表示装置の製造方法
JP5953566B2 (ja) 薄膜パターン形成方法及び有機el表示装置の製造方法
KR102489336B1 (ko) 증착 장치 및 이를 이용한 표시 장치의 제조 방법
CN1497356A (zh) 利用二次电子的电子投影光刻装置
JP2004335486A (ja) マスク及びその製造方法、エレクトロルミネッセンス装置及びその製造方法並びに電子機器
JP3737708B2 (ja) 電界放出装置及び画像表示装置
JP6095088B2 (ja) マスクの製造方法、薄膜パターン形成方法及び有機el表示装置の製造方法
JP2018178250A (ja) 蒸着装置、蒸着方法及び有機el表示装置の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040330

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040524

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040615

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040628

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees