JP2000160007A - 熱融着性ポリイミド樹脂フィルム及びこれを用いた半導体装置並びに多層配線板。 - Google Patents

熱融着性ポリイミド樹脂フィルム及びこれを用いた半導体装置並びに多層配線板。

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JP2000160007A
JP2000160007A JP33920298A JP33920298A JP2000160007A JP 2000160007 A JP2000160007 A JP 2000160007A JP 33920298 A JP33920298 A JP 33920298A JP 33920298 A JP33920298 A JP 33920298A JP 2000160007 A JP2000160007 A JP 2000160007A
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polyimide resin
heat
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resin film
fusible polyimide
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JP33920298A
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Satoshi Tanigawa
聡 谷川
Nobuhiko Yoshio
信彦 吉尾
Hirofumi Fujii
弘文 藤井
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Original Assignee
Nitto Denko Corp
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    • H01ELECTRIC ELEMENTS
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    • H01L2224/00Indexing scheme for arrangements for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies and methods related thereto as covered by H01L24/00
    • H01L2224/73Means for bonding being of different types provided for in two or more of groups H01L2224/10, H01L2224/18, H01L2224/26, H01L2224/34, H01L2224/42, H01L2224/50, H01L2224/63, H01L2224/71
    • H01L2224/732Location after the connecting process
    • H01L2224/73201Location after the connecting process on the same surface
    • H01L2224/73203Bump and layer connectors
    • H01L2224/73204Bump and layer connectors the bump connector being embedded into the layer connector

Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来よりも低温で熱圧着することができ、し
かも、熱圧着後の高温強度、接着力が高い熱融着性ポリ
イミド樹脂フィルム及びこれを用いた半導体装置並びに
多層配線板の提供をその目的とする。 【解決手段】 下記の一般式(1)で表わされるビスア
リルナジックイミドと熱可塑性ポリイミド樹脂からなる
熱融着性ポリイミド樹脂から形成されている熱融着性ポ
リイミド樹脂フィルムにより課題を解決する。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種電子部品の接
合等に用いられる熱融着性ポリイミド樹脂フィルム及び
これを用いた半導体装置並びに多層配線板に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来より、半導体装置、多層配線板等の
各種電子部品において、配線板と半導体素子との接合、
複数の配線板同士の接合等には、熱融着性ポリイミド樹
脂が用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
熱融着性ポリイミド樹脂は、通常、ガラス転移温度(T
g)が200℃を超えている。従って、このような熱融
着性ポリイミド樹脂から形成されてなる熱融着性ポリイ
ミド樹脂フィルムを用いて、配線板と半導体素子との接
合や、複数の配線板同士の接合等を行う場合、熱圧着時
の温度を、300℃以上に設定する必要がある。このよ
うな高温下では、半導体装置や多層配線板等の電子部品
が損傷するという難点があり、特に、構造が微細な電子
部品の場合は、損傷が生じやすくなる。
【0004】一方、Tgが低い熱融着性ポリイミド樹脂
を用いて上記のような熱融着性ポリイミド樹脂フィルム
を形成すると、高温強度が弱くなり、例えば、IC実装
に用いられる場合の半田リフローなどの高温処理で、剥
がれ、膨れ、亀裂などが生じてしまうといった短所を有
していた。
【0005】一般に、上記のような熱融着性ポリイミド
樹脂フィルムの高温強度を向上させるためには、ポリイ
ミド樹脂にエポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂成分が添加さ
れる。しかしながら、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂成
分は、200℃以上の高温により熱分解してしまうた
め、ICパッケージプロセス、IC実装プロセス等での
高温処理時に発泡等の問題が生じる。
【0006】本発明は、このような事情に鑑みなされた
もので、従来よりも低温で熱圧着することができ、しか
も、熱圧着後の高温強度、接着力が高い熱融着性ポリイ
ミド樹脂フィルム及びこれを用いた半導体装置並びに多
層配線板の提供をその目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、下記の一般式(1)で表わされるビスア
リルナジックイミドと熱可塑性ポリイミド樹脂からなる
熱融着性ポリイミド樹脂から形成されている熱融着性ポ
リイミド樹脂フィルムを第1の要旨とする。
【0008】
【化19】
【0009】また、本発明は、配線板上に半導体素子が
搭載され、上記配線板と半導体素子との間隙が熱融着性
ポリイミド樹脂層によって封止されてなる半導体装置で
あって、上記熱融着性ポリイミド樹脂層が特定の熱融着
性ポリイミド樹脂フィルムによって構成されている半導
体装置を第2の要旨とする。そして、本発明は、複数の
配線板が熱融着性ポリイミド樹脂を介して積層一体化さ
れてなる多層配線板であって、上記熱融着性ポリイミド
樹脂層が特定の熱融着性ポリイミド樹脂フィルムによっ
て構成されている多層配線板を第3の要旨とする。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の熱融着性ポリイミド樹脂
フィルムは、下記の一般式(1)で表わされるビスアリ
ルナジックイミドと熱可塑性ポリイミド樹脂からなる熱
融着性ポリイミド樹脂から形成されている。
【0011】
【化20】
【0012】上記一般式(1)において、Rは下記の一
般式(2)〜(4)の少なくともいずれかで表わされる
ものであることが好ましい。
【0013】
【化21】
【0014】上記一般式(2)において、nは1〜5の
整数であるが、通常1が好ましい。
【0015】
【化22】
【0016】上記一般式(3)において、nは1〜5の
整数であるが、通常1が好ましい。
【0017】
【化23】
【0018】上記一般式(4)において、nは1〜10
の整数であるが、通常4〜7で、特に6が好ましい。
【0019】上記ビスアリルナジックイミドの含有量
は、上記熱可塑性ポリイミド樹脂100重量部に対し
て、1〜60重量部、好ましくは、2〜20重量部であ
ることが好ましい。
【0020】上記熱融着性ポリイミド樹脂は、ガラス転
移温度が20〜200℃に設定されていることが好まし
く、より好ましくは30〜150℃である。すなわち、
ガラス転移温度が20℃未満であると、室温における強
度が低く、十分な接着強度が得られず、200℃を超え
ると、熱圧着時の温度が高くなり、被着体である電子部
品が熱によって損傷するおそれがあるからである。
【0021】つぎに、本発明の熱融着性ポリイミド樹脂
フィルムの製法について説明する。まず、上記熱融着性
ポリイミド樹脂の成分である熱可塑性ポリイミド樹脂
は、例えば、その前駆体であるポリアミド酸を、加熱等
によりイミド化することにより作製することができる。
そして、上記ポリアミド酸は、下記に示す酸二無水物及
びケイ素含有ジアミン、芳香族ケイ素不含ジアミン、脂
肪族ケイ素不含ジアミン等のジアミンを、常法により、
反応させて調整されるものである。
【0022】上記酸二無水物としては、ビス(3,4−
ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物(下記一般式
(5))、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラ
カルボン酸二無水物(下記一般式(6))、ビス(3,
4−ジカルボキシフェニル)スルホン二無水物(下記一
般式(7))、2,2’−ビス(3,4−ジカルボキシ
フェニル)ヘキサフルオロプロパン二無水物(下記一般
式(8))、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカ
ルボン酸二無水物(下記一般式(9))、エチレングリ
コールビストリメリット酸二無水物(下記一般式(1
0))等が好ましく用いられる。
【0023】
【化24】
【0024】
【化25】
【0025】
【化26】
【0026】
【化27】
【0027】
【化28】
【0028】
【化29】
【0029】また、その他の酸二無水物としては、例え
ば、ピロメリット酸二無水物、2,2’−ビス(3,4
−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、2,2’
−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)プロパン二無
水物、1,1’−ビス(2,3−ジカルボキシフェニ
ル)エタン二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテト
ラカルボン酸二無水物、1,2,5,6−ナフタレンテ
トラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレン
テトラカルボン酸二無水物、3,4,9,10−ペリレ
ンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,8−アント
ラセンテトラカルボン酸二無水物、1,2,7,8−フ
ェナントレンテトラカルボン酸二無水物等をあげること
ができる。
【0030】上記ケイ素含有ジアミンとしては、下記の
一般式(18)で表わされるジアミノシロキサンをあげ
ることができる。一般式(18)においてnは0〜10
の整数であるが、特に、0、2、4、8が好ましい。よ
り具体的には、ビス(3−アミノプロピル)テトラメチ
ルジシロキサン、α,ω−ビス(3−アミノプロピル)
ポリジメチルシロキサンが好ましい。また、その他のケ
イ素含有ジアミンとしては、例えば、ビス(3−アミノ
ブチル)テトラメチルジシロキサン、及びジメチルシロ
キサンの両末端に第一級アミノ基を有するもの等をあげ
ることができる。
【0031】
【化30】
【0032】また、上記ケイ素含有ジアミンの含有率
は、ジアミン全体中で20〜80モル%であることが好
ましい。
【0033】上記芳香族ケイ素不含ジアミンとしては、
2,2−ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニ
ル)プロパン(下記一般式(11))、2,2−ビス
(4−(4−アミノフェノキシ)フェニル)ヘキサフル
オロプロパン(下記一般式(12))、ビス(4−(4
−アミノフェノキシ)フェニル)スルホン(下記一般式
(13))、ビス(4−(3−アミノフェノキシ)フェ
ニル)スルホン(下記一般式(14))、1,4−ビス
(4−アミノフェノキシ)ベンゼン(下記一般式(1
5))、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼ
ン(下記一般式(16))、1,3−ビス(3−アミノ
フェノキシ)ベンゼン(下記一般式(17))等が好ま
しく用いられる。
【0034】
【化31】
【0035】
【化32】
【0036】
【化33】
【0037】
【化34】
【0038】
【化35】
【0039】
【化36】
【0040】
【化37】
【0041】また、その他の、芳香族ケイ素不含ジアミ
ンとしては、例えば、ビス(4−(4−アミノフェノキ
シ)フェニル)エーテル、ビス(4−(3−アミノフェ
ノキシ)フェニル)エーテル、4,4’−ビス(4−ア
ミノフェノキシ)ビフェニル、4,4’−ビス(3−ア
ミノフェノキシ)ビフェニル、4,4’−ジアミノジフ
ェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルエーテ
ル、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,3’
−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジ
フェニルスルフィド、3,3’−ジアミノジフェニルス
ルフィド、4,4’−ジアミノベンズアニリド、p−フ
ェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン等をあげる
ことができる。
【0042】前記脂肪族ケイ素不含ジアミンとしては、
炭素数2〜20の脂肪族ジアミンが用いられ、好ましく
は、炭素数5〜15の脂肪族ジアミンが用いられる。具
体的には、1,12−ジアミノドデカン、1,5−ジア
ミノペンタン、1,8−ジアミノオクタン、1,10−
ジアミノデカン、1,15−ジアミノペンタデカン、
1,18−ジアミノオクタデカン等があげられる。
【0043】また、前記酸二無水物、ケイ素含有ジアミ
ン及び芳香族ケイ素不含ジアミンの好適組合わせは以下
の(イ)〜(ホ)である。
【0044】(イ)ビス(3,4−ジカルボキシフェニ
ル)スルホン二無水物(前記一般式(7))と、ビス
(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサンと、
2,2−ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニ
ル)プロパン(前記一般式(11))との組合わせ。
【0045】(ロ)ビス(3,4−ジカルボキシフェニ
ル)エーテル二無水物(前記一般式(5))と、ビス
(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサンと、
1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン(前記
一般式(17))との組合わせ。
【0046】(ハ)3,3’,4,4’−ビフェニルテ
トラカルボン酸二無水物(前記一般式(9))と、ビス
(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサンとの
組合わせ。
【0047】(ニ)2,2’−ビス(3,4−ジカルボ
キシフェニル)ヘキサフルオロプロパン二無水物(前記
一般式(8))と、ビス(3−アミノプロピル)テトラ
メチルジシロキサンと、2,2−ビス(4−(4−アミ
ノフェノキシ)フェニル)ヘキサフルオロプロパン(前
記一般式(12))との組合わせ。
【0048】(ホ)3,3’,4,4’−ベンゾフェノ
ンテトラカルボン酸二無水物(前記一般式(6))と、
ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン
と、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン
(前記一般式(17))との組合わせ。
【0049】そして、本発明の熱融着性ポリイミド樹脂
フィルムは、例えば、つぎのようにして作製することが
できる。すなわち、まず、有機性セパレータや金属箔等
の支持体を準備する。つぎに、前記ビスアリルナジック
イミドと前記熱可塑性ポリイミド樹脂の前駆体であるポ
リアミド酸を有機溶媒に溶解した溶液を作製する。そし
て、その溶液を、上記支持体の上にキャスティング法等
により塗工し、これを乾燥、キュア等する。その後、上
記支持体を剥離、エッチング等により除去することによ
り目的とする熱融着性ポリイミド樹脂フィルムを得るこ
とができる。
【0050】このようにして得られた本発明の熱融着性
ポリイミド樹脂フィルムは、厚みが5〜100μmのも
のが好ましく、より好ましくは5〜50μm、特に好ま
しくは5〜30μmである。
【0051】本発明の熱融着性ポリイミド樹脂フィルム
の用途は特に限定するものではなく、例えば、半導体素
子とリ―ドフレームとの間のダイボンド材、フェイスダ
ウンタイプのチップスケールパッケージ(CSP)用封
止材料、半導体素子とヒートスプレッダーとの間の熱伝
導性接着材、多層配線板の層間絶縁接着材、低応力性半
導体素子のバッファーコート材等に用いることができ
る。
【0052】つぎに、実施例について、比較例と併せて
説明する。
【0053】
【実施例1〜7、比較例1〜7】まず、実施例及び比較
例に先立ち、下記の酸二無水物、ケイ素含有ジアミン、
芳香族ケイ素不含ジアミン、ビスアリルナジックイミド
を準備した。
【0054】<酸二無水物>
【化38】
【0055】
【化39】
【0056】
【化40】
【0057】
【化41】
【0058】
【化42】
【0059】<ケイ素含有ジアミン>
【化43】
【0060】<芳香族ケイ素不含ジアミン>
【化44】
【0061】
【化45】
【0062】
【化46】
【0063】<ビスアリルナジックイミド>
【化47】
【0064】
【化48】
【0065】
【化49】
【0066】ついで、下記の表1及び表2に示す各成分
を用いて、実施例1〜7及び比較例1〜7に用いる熱融
着性ポリイミド樹脂を作製した。そして、これらポリイ
ミド樹脂を用いて前述の方法に従い、熱融着性ポリイミ
ド樹脂フィルムを、それぞれの実施例及び比較例におい
て作製した。
【0067】
【表1】
【0068】
【表2】
【0069】表3及び表4には、実施例及び比較例で得
られた熱融着性ポリイミド樹脂フィルムのガラス転移温
度を示した。
【0070】
【表3】
【0071】
【表4】
【0072】次に、上記実施例及び比較例で得られた熱
融着性ポリイミド樹脂フィルムの各種用途における特性
の評価を行った。
【0073】<半導体素子とリードフレームとの間のダ
イボンド材>TAB(Tape Automated Bonding)テープ
のダイパッドに半導体素子を搭載し、上記実施例及び比
較例で得られた熱融着性ポリイミド樹脂フィルムによ
り、200℃で熱圧着封止して半導体装置を作製した。
【0074】このようにして得られた実施例及び比較例
の半導体装置について、下記の基準に従い、接着力およ
びパッケージリフロー性の評価を行った。これらの結果
を下記の表5及び表6に併せて示した。
【0075】〔接着力〕接着力の測定は、90度剥離試
験により行った。すなわち、熱融着性ポリイミド樹脂フ
ィルムで貼り付けたTABテープを半導体素子の底面に
対して垂直方向に剥離し、その時の剥離強度を接着力
(g/cm)とした。測定温度は25℃と200℃で行
った。
【0076】〔パッケージリフロー性〕各半導体装置に
ついて、85℃/85%RHで168時間吸湿させた
後、260℃の半田中へ浸漬してパッケージクラックの
発生を観察した。
【0077】
【表5】
【0078】
【表6】
【0079】上記表5及び表6の結果から、ビスアリル
ナジックイミドを含有する熱融着性ポリイミド樹脂フィ
ルムを用いた実施例の半導体装置は、接着力がいずれも
1000g/cm以上(25℃測定)、300g/cm
以上(200℃測定)と極めて高く、また、パッケージ
クラックも発生しなかったことがわかる。これに対し
て、比較例の半導体装置は、接着力がいずれも300g
/cm以下(25℃測定)、100g/cm以下(20
0℃測定)と極めて低く、また、いずれもパッケージク
ラックが発生した。
【0080】<CSP用封止材料>図1に示すように、
配線回路基板1上に、複数の接続用電極部2(金バン
プ)を介して半導体素子3(アルミニウムパッド(チッ
プ))を搭載し、上記配線回路基板1と半導体素子3と
の間の空隙を、上記実施例及び比較例で得られた熱融着
性ポリイミド樹脂フィルムを用いて、200℃で熱圧着
封止して、CSPタイプの半導体装置(フェイスダウン
タイプ)を作製した。なお、図1において、4は上記熱
融着性ポリイミド樹脂フィルムによって構成された熱融
着性ポリイミド樹脂層である。
【0081】このようにして得られた実施例及び比較例
の半導体装置について、下記の基準に従い、バンプボン
ディング性、接着力、パッケージリフロー性及び耐湿信
頼性の評価を行った。これらの結果を下記の表7及び表
8に併せて示した。なお、上記接着力及びパッケージリ
フロー性の評価は、前述の方法に従った。
【0082】〔バンプボンディング性〕実施例及び比較
例で作製した半導体装置について、接続用電極部2(金
バンプ)と半導体素子3(アルミニウムパッド(チッ
プ))との間の抵抗値を測定し、接続状態(接続信頼
性)を判断した。そして、半導体装置の個数(n=10
0)に対する、接続不良が発生した半導体個数の割合
(%)を求めた。
【0083】〔耐湿信頼性〕実施例及び比較例で作製し
た半導体装置について、121℃の飽和水蒸気中におい
てプレッシャークッカー試験(PCT試験)を行った。
そして、PCT試験48時間において、金バンプとアル
ミニウムパッド(チップ)との間の腐食等を調べ、耐湿
信頼性の評価を行った。そして、半導体装置の個数(n
=100)に対する、腐食等が発生した半導体個数の割
合(%)を求めた。
【0084】
【表7】
【0085】
【表8】
【0086】上記表7及び表8の結果から、ビスアリル
ナジックイミドを含有する熱融着性ポリイミド樹脂フィ
ルムを用いた実施例の半導体装置は、接着力がいずれも
1000g/cm以上(25℃測定)、300g/cm
以上(200℃測定)と極めて高く、パッケージクラッ
クも発生せず、バンプボンディング性及び耐湿信頼性の
双方の特性に優れていることがわかる。これに対して、
比較例の半導体装置は、接着力がいずれも300g/c
m以下(25℃測定)、100g/cm以下(200℃
測定)と極めて低く、パッケージクラックが発生し、バ
ンプボンディング性及び耐湿信頼性に劣ることがわか
る。
【0087】<多層配線板の層間絶縁接着材>複数のF
R−4(ガラエポ)基板とBTレジン基板とを積層し、
FR−4(ガラエポ)基板とBTレジン基板との間を、
上記実施例及び比較例で得られた熱融着性ポリイミド樹
脂フィルムを用いて、200℃で熱圧着接合して、多層
配線板を作製した。
【0088】このようにして得られた実施例及び比較例
の多層配線板について、接着力及び耐湿信頼性の評価を
行った。これらの結果を下記の表9及び表10に併せて
示した。なお、上記接着力は前述の方法に準じて測定
し、耐湿信頼性は下記のようにして評価した。
【0089】〔耐湿信頼性〕実施例及び比較例で作製し
た多層配線板について、121℃の飽和水蒸気中におい
てプレッシャークッカー試験(PCT試験)を行った。
そして、PCT試験48時間において、マイグレーショ
ンの発生を評価した。
【0090】
【表9】
【0091】
【表10】
【0092】上記表9及び表10の結果から、ビスアリ
ルナジックイミドを含有する熱融着性ポリイミド樹脂フ
ィルムを用いた実施例の多層配線板は、接着力がいずれ
も1000g/cm以上(25℃測定)、300g/c
m以上(200℃測定)と極めて高く、また、マイグレ
ーションも発生しなかったことがわかる。これに対し
て、比較例の半導体装置は、接着力がいずれも300g
/cm以下(25℃測定)、100g/cm以下(20
0℃測定)と極めて低く、いずれもマイグレーションが
発生していることがわかる。
【0093】<低応力性半導体素子のバッファーコート
材>上記実施例及び比較例で得られた熱融着性ポリイミ
ド樹脂フィルムを用いて、200℃で熱圧着することに
より、半導体素子能動面側に保護膜(バッファーコート
層)を形成しチップを作製した。そして、このチップを
用いて、通常のワイヤーボンドタイプのQFPパッケー
ジ(200ピン)の半導体装置を作製した。
【0094】このようにして得られた実施例及び比較例
の半導体装置について、下記の基準に従い、アルミスラ
イドを評価した。その結果を、下記の表11及び表12
に併せて示した。
【0095】〔アルミスライド〕各半導体装置につい
て、熱サイクル試験(条件:−50〜150℃×100
0サイクル)を行い、アルミスライド(ワイヤーとアル
ミパッドとの間が切れること)を調べた。そして、試験
に供した半導体装置の個数(n=100)に対するアル
ミスライドが発生した半導体個数の割合(%)を算出し
た。
【0096】
【表11】
【0097】
【表12】
【0098】上記表11及び表12の結果から、ビスア
リルナジックイミドを含有する熱融着性ポリイミド樹脂
フィルムを用いた実施例の多層配線板は、いずれもアル
ミスライドによるワイヤーボンディング部の接続不良が
発生しなかったのに対し、比較例の半導体装置は、アル
ミスライドの発生率が極めて高いことがわかる。
【0099】
【発明の効果】以上のように、本発明の熱融着性ポリイ
ミド樹脂フィルムは、前記一般式(1)で表わされるビ
スアリルナジックイミドと熱可塑性ポリイミド樹脂から
なる熱融着性ポリイミド樹脂から形成されているもので
ある。本発明の熱融着性ポリイミド樹脂フィルムは、従
来よりも低温の100〜200℃で熱圧着を行うことが
でき、しかも、熱圧着後の高温強度、接着力が高い。そ
のため、本発明の熱融着性ポリイミド樹脂フィルムを、
例えば、半導体装置や多層配線板等の電子部品に用いた
場合、電子部品を熱によって損傷することがなく、半導
体素子と配線板の接合、複数の配線板同士の接合等を行
うことができる。このように、本発明の熱融着性ポリイ
ミド樹脂フィルムを用いてなる本発明の半導体装置及び
多層配線板は、優れた接着性を備え、信頼性が向上する
ようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の熱融着性ポリイミド樹脂フィルムを用
いた、CSPタイプの半導体装置(フェイスダウンタイ
プ)を示す断面図である。
【符号の説明】
1 配線回路基板 2 接続用電極部 3 半導体素子 4 熱融着性ポリイミド樹脂層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 21/768 H05K 1/03 650 H05K 1/03 650 1/18 L 1/18 3/46 T 3/46 C09J 179/08 Z // C09J 179/08 H01L 21/90 S

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の一般式(1)で表わされるビスア
    リルナジックイミドと熱可塑性ポリイミド樹脂からなる
    熱融着性ポリイミド樹脂から形成されていることを特徴
    とする熱融着性ポリイミド樹脂フィルム。 【化1】
  2. 【請求項2】 上記一般式(1)において、Rが下記の
    一般式(2)〜(4)の少なくともいずれかで表わされ
    るものである請求項1に記載の熱融着性ポリイミド樹脂
    フィルム。 【化2】 【化3】 【化4】
  3. 【請求項3】 上記熱可塑性ポリイミド樹脂が、下記一
    般式(5)〜(10)で表わされる酸二無水物の少なく
    とも一つを用いて合成されたものである、請求項1また
    は2に記載の熱融着性ポリイミド樹脂フィルム。 【化5】 【化6】 【化7】 【化8】 【化9】 【化10】
  4. 【請求項4】 上記熱可塑性ポリイミド樹脂が、下記一
    般式(11)〜(17)で表わされるジアミンの少なく
    とも一つを用いて合成されたものである、請求項1〜3
    のいずれか一項に記載の熱融着性ポリイミド樹脂フィル
    ム。 【化11】 【化12】 【化13】 【化14】 【化15】 【化16】 【化17】
  5. 【請求項5】 上記熱可塑性ポリイミド樹脂が、下記一
    般式(18)で表わされるケイ素含有ジアミンを用いて
    合成されたものである、請求項1〜4のいずれか一項に
    記載の熱融着性ポリイミド樹脂フィルム。 【化18】
  6. 【請求項6】 上記熱融着性ポリイミド樹脂のガラス転
    移温度が20〜200℃である請求項1〜5のいずれか
    に記載の熱融着性ポリイミド樹脂フィルム。
  7. 【請求項7】 配線板上に半導体素子が搭載され、上記
    配線板と半導体素子との間隙が熱融着性ポリイミド樹脂
    層によって封止されてなる半導体装置であって、上記熱
    融着性ポリイミド樹脂層が請求項1〜6のいずれか一項
    に記載の熱融着性ポリイミド樹脂フィルムによって構成
    されていることを特徴とする半導体装置。
  8. 【請求項8】 複数の配線板が熱融着性ポリイミド樹脂
    を介して積層一体化されてなる多層配線板であって、上
    記熱融着性ポリイミド樹脂層が請求項1〜6のいずれか
    一項に記載の熱融着性ポリイミド樹脂フィルムによって
    構成されていることを特徴とする多層配線板。
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