JP2000026602A - 熱融着性ポリイミド樹脂フィルムおよびこれを用いた半導体装置ならびに多層配線板 - Google Patents

熱融着性ポリイミド樹脂フィルムおよびこれを用いた半導体装置ならびに多層配線板

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JP2000026602A
JP2000026602A JP19194198A JP19194198A JP2000026602A JP 2000026602 A JP2000026602 A JP 2000026602A JP 19194198 A JP19194198 A JP 19194198A JP 19194198 A JP19194198 A JP 19194198A JP 2000026602 A JP2000026602 A JP 2000026602A
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polyimide resin
heat
fusible polyimide
resin film
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Satoshi Tanigawa
聡 谷川
Hirofumi Fujii
弘文 藤井
Nobuhiko Yoshio
信彦 吉尾
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Nitto Denko Corp
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    • H01ELECTRIC ELEMENTS
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Abstract

(57)【要約】 【課題】従来よりも低温で熱圧着することができる熱融
着性ポリイミド樹脂フィルムを提供する。 【解決手段】下記の一般式(1)〜(6)で表される熱
融着性ポリイミド樹脂から形成されている熱融着性ポリ
イミド樹脂フィルムにより課題を解決する。 【化1】 【化2】 【化3】 【化4】 【化5】 【化6】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種電子部品の接
合等に用いられる熱融着性ポリイミド樹脂フィルムおよ
びこれを用いた半導体装置ならびに多層配線板に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、半導体装置,多層配線板等の
各種電子部品において、配線板と半導体素子との接合,
複数の配線板同士の接合等には、熱融着性ポリイミド樹
脂フィルムが用いられている。例えば、特開平8−33
5653号公報に見られるように、下記の一般式(I)
〜(V)で表される熱融着性ポリイミド樹脂から形成さ
れてなる熱融着性ポリイミド樹脂フィルムが用いられて
いる。
【0003】
【化7】
【0004】
【化8】
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の熱融着性ポリイミド樹脂は、通常、ガラス転移温度
(Tg)が200℃を超えている。したがって、このよ
うな熱融着性ポリイミド樹脂から形成されてなる熱融着
性ポリイミド樹脂フィルムを用いて、配線板と半導体素
子との接合や、複数の配線板同士の接合等を行う場合、
熱圧着時の温度を300℃以上に設定する必要がある。
このような高温下では、半導体装置や多層配線板等の電
子部品が損傷するという難点があり、特に、構造が微細
な電子部品の場合は、損傷が生じやすくなる。このよう
に、低温で熱圧着可能な熱融着性ポリイミド樹脂フィル
ムは未だ開発されていないのが実情であり、従来よりも
低温で熱圧着することができる熱融着性ポリイミド樹脂
フィルムの開発が待望されている。
【0006】本発明は、このような事情に鑑みなされた
もので、従来よりも低温で熱圧着することができる熱融
着性ポリイミド樹脂フィルムおよびこれを用いた半導体
装置ならびに多層配線板の提供をその目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、下記の一般式(1)〜(6)からなる群
から選ばれた少なくとも一つの熱融着性ポリイミド樹脂
から形成されている熱融着性ポリイミド樹脂フィルムを
第1の要旨とする。
【0008】
【化9】
【0009】
【化10】
【0010】
【化11】
【0011】
【化12】
【0012】
【化13】
【0013】
【化14】
【0014】また、本発明は、配線板上に半導体素子が
搭載され、上記配線板と半導体素子との間隙が熱融着性
ポリイミド樹脂層によって封止されてなる半導体装置で
あって、上記熱融着性ポリイミド樹脂層が特定の熱融着
性ポリイミド樹脂フィルムによって構成されている半導
体装置を第2の要旨とする。そして、本発明は、複数の
配線板が熱融着性ポリイミド樹脂層を介して積層一体化
されてなる多層配線板であって、上記熱融着性ポリイミ
ド樹脂層が特定の熱融着性ポリイミド樹脂フィルムによ
って構成されている多層配線板を第3の要旨とする。
【0015】すなわち、本発明者らは、従来よりも低温
で熱圧着することができる熱融着性ポリイミド樹脂フィ
ルムを得るため、その形成材料となる熱融着性ポリイミ
ド樹脂を中心に研究を重ねた。この一連の研究の過程
で、構造中に特定の脂肪族ジアミンを有する熱融着性ポ
リイミド樹脂を用いると好結果が得られるのではないか
と着想し、さらに研究を重ねた結果、上記一般式(1)
〜(6)からなる群から選ばれた少なくとも一つの熱融
着性ポリイミド樹脂を突き止めた。その結果、上記特定
の熱融着性ポリイミド樹脂から形成された熱融着性ポリ
イミド樹脂フィルムは、従来よりも低温で熱圧着するこ
とができることを見出し本発明に到達した。このよう
に、本発明の熱融着性ポリイミド樹脂フィルムを用いて
なる半導体装置および多層配線板は、熱圧着時の温度が
低いため、熱圧着時の熱によって損傷が生じることがな
い。
【0016】
【発明の実施の形態】つぎに、本発明を詳しく説明す
る。
【0017】本発明の熱融着性ポリイミド樹脂フィルム
は、下記の一般式(1)〜(6)からなる群から選ばれ
た少なくとも一つの熱融着性ポリイミド樹脂から形成さ
れている。なお、上記熱融着性ポリイミド樹脂の末端
は、酸無水物基、カルボキシル基またはアミノ基であ
る。
【0018】
【化15】
【0019】
【化16】
【0020】
【化17】
【0021】
【化18】
【0022】
【化19】
【0023】
【化20】
【0024】上記一般式(1)〜(6)において、aは
0または正数であり、bとcはいずれも正数である。そ
して、aとbとcは、b/(a+b+c)=0.1〜
0.8で、かつ、a/(a+c)=0〜0.7の関係を
満たすことが好ましい。
【0025】また、上記一般式(1)〜(6)におい
て、mは2〜20の整数であり、好ましくは5〜15の
整数である。
【0026】上記一般式(1)〜(6)で表される熱融
着性ポリイミド樹脂は、ガラス転移温度が20〜200
℃に設定されていることが好ましく、より好ましくは3
0〜150℃である。すなわち、ガラス転移温度が20
℃未満であると、室温における強度が低く、充分な接着
強度が得られず、200℃を超えると、熱圧着時の温度
が高くなり、被着体である電子部品が熱によって損傷す
るおそれがあるからである。
【0027】つぎに、本発明の熱融着性ポリイミド樹脂
フィルムの製法について説明する。まず、上記一般式
(1)〜(6)で表される熱融着性ポリイミド樹脂は、
例えば、その前駆体であるシリコーン変性ポリアミド酸
を、加熱等によりイミド転化することにより作製するこ
とができる。そして、上記シリコーン変性ポリアミド酸
は、下記に示す酸無水物、ケイ素含有ジアミン、芳香族
ケイ素不含ジアミンおよび脂肪族ケイ素不含ジアミン
を、常法により、反応させて調製されるものである。
【0028】上記酸無水物としては、例えば、3,
3′,4,4′−ビフェニルテトラカルボン酸二無水
物、3,3′,4,4′−ベンゾフェノンテトラカルボ
ン酸二無水物、ピロメリット酸二無水物、2,2−ビス
(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、
2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサ
フルオロプロパン二無水物、2,2−ビス(2,3−ジ
カルボキシフェニル)プロパン二無水物、ビス(3,4
−ジカルボキシフェニル)スルホン二無水物、ビス
(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物、
1,1′−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)エタ
ン二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボ
ン酸二無水物、1,2,5,6−ナフタレンテトラカル
ボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカ
ルボン酸二無水物、3,4,9,10−ペリレンテトラ
カルボン酸二無水物、2,3,6,8−アントラセンテ
トラカルボン酸二無水物、1,2,7,8−フェナント
レンテトラカルボン酸二無水物等をあげることができ
る。
【0029】上記ケイ素含有ジアミンは、上記酸無水物
とともに、前記一般式(1)〜(6)の構成単位bを構
成する。このようなケイ素含有ジアミンとしては、例え
ば、下記の一般式(α)で表されるジアミノシロキサン
をあげることができる。具体的には、ビス(3−アミノ
プロピル)テトラメチルジシロキサン、ビス(3−アミ
ノブチル)テトラメチルジシロキサン、α,ω−ビス
(3−アミノプロピル)ポリジメチルシロキサン、およ
びジメチルシロキサンの両末端に第一級アミノ基を有す
るもの等をあげることができる。
【0030】
【化21】
【0031】上記芳香族ケイ素不含ジアミンは、前記酸
無水物とともに、前記一般式(1)〜(6)の構成単位
aを構成する。このような芳香族ケイ素不含ジアミンと
しては、例えば、2,2−ビス〔4−(4−アミノフェ
ノキシ)フェニル〕プロパン、ビス〔4−(4−アミノ
フェノキシ)フェニル〕エーテル、ビス〔4−(3−ア
ミノフェノキシ)フェニル〕エーテル、2,2−ビス
〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕ヘキサフル
オロプロパン、ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フ
ェニル〕スルホン、ビス〔4−(3−アミノフェノキ
シ)フェニル〕スルホン、4,4′−ビス(4−アミノ
フェノキシ)ビフェニル、4,4′−ビス(3−アミノ
フェノキシ)ビフェニル、1,4−ビス(4−アミノフ
ェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノ
キシ)ベンゼン、4,4′−ジアミノジフェニルエーテ
ル、3,4′−ジアミノジフェニルエーテル、4,4′
−ジアミノジフェニルスルホン、3,3′−ジアミノジ
フェニルスルホン、4,4′−ジアミノジフェニルスル
フィド、3,3′−ジアミノジフェニルスルフィド、
4,4′−ジアミノベンツアニリド、p−フェニレンジ
アミン、m−フェニレンジアミン等が用いられる。これ
らのなかでも、2,2−ビス〔4−(4−アミノフェノ
キシ)フェニル〕プロパン、ビス〔4−(4−アミノフ
ェノキシ)フェニル〕エーテル、ビス〔4−(4−アミ
ノフェノキシ)フェニル〕プロパン、ビス〔4−(4−
アミノフェノキシ)フェニル〕エーテル、ビス〔4−
(4−アミノフェノキシ)フェニル〕スルホン、1,4
−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼンを使用するこ
とが好ましい。
【0032】前記脂肪族ケイ素不含ジアミンは、前記酸
無水物とともに、前記一般式(1)〜(6)の構成単位
cを構成する。本発明においては、特定の熱融着性ポリ
イミド樹脂が構成単位cを備えていることが最大の特徴
である。このような脂肪族ケイ素不含ジアミンとして
は、炭素数2〜20の脂肪族ジアミンが用いられ、好ま
しくは炭素数5〜15の脂肪族ジアミンが用いられる。
具体的には、1,12−ジアミノドデカン、1,5−ジ
アミノペンタン、1,8−ジアミノオクタン、1,10
−ジアミノデカン、1,15−ペンタデカン、1,18
−オクタデカン等があげられる。
【0033】また、前記酸無水物、ケイ素含有ジアミ
ン、芳香族ケイ素不含ジアミンおよび脂肪族ケイ素不含
ジアミンの好適組合わせは以下のとおりである。
【0034】(イ)ビス(3,4−ジカルボキシフェニ
ル)スルホン二無水物と、ビス(3−アミノプロピル)
テトラメチルジシロキサンと、ビス〔4−(4−アミノ
フェノキシ)フェニル〕エーテルと、1,12−ジアミ
ノドデカンとの組合わせ。
【0035】(ロ)ビス(3,4−ジカルボキシフェニ
ル)エーテル二無水物と、ビス(3−アミノプロピル)
テトラメチルジシロキサンと、2,2−ビス〔4−(4
−アミノフェノキシ)フェニル〕プロパンと、1,12
−ジアミノドデカンとの組合わせ。
【0036】(ハ)2,2−ビス(3,4−ジカルボキ
シフェニル)プロパン二無水物と、ビス(3−アミノプ
ロピル)テトラメチルジシロキサンと、1,12−ジア
ミノドデカンとの組合わせ。
【0037】(ニ)2,2−ビス(3,4−ジカルボキ
シフェニル)ヘキサフルオロプロパン二無水物と、ビス
(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサンと、
2,2−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニ
ル〕プロパンと、1,12−ジアミノドデカンとの組合
わせ。
【0038】(ホ)3,3′,4,4′−ベンゾフェノ
ンテトラカルボン酸二無水物と、ビス(3−アミノプロ
ピル)テトラメチルジシロキサンと、2,2−ビス〔4
−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕プロパンと、
1,12−ジアミノドデカンとの組合わせ。
【0039】そして、本発明の熱融着性ポリイミド樹脂
フィルムは、例えば、つぎのようにして作製することが
できる。すなわち、まず、有機性セパレータや金属箔等
の支持体を準備する。つぎに、前記熱融着性ポリイミド
樹脂の前駆体であるポリアミド酸ワニスあるいはワニス
状態で加熱することにより得られたポリイミドワニス
を、上記支持体の上にキャスティング法等により塗工
し、これを乾燥、キュア等する。その後、上記支持体を
剥離、エッチング等により除去することにより、目的と
する熱融着性ポリイミド樹脂フィルムを得ることができ
る。
【0040】このようにして得られた本発明の熱融着性
ポリイミド樹脂フィルムは、厚みが5〜100μmのも
のが好ましく、より好ましくは5〜50μm、特に好ま
しくは5〜30μmである。
【0041】本発明の熱融着性ポリイミド樹脂フィルム
の用途は特に限定するものではなく、例えば、半導体素
子とリードフレームとの間のダイボンディング材、フェ
ースダウンタイプのチップスケールパッケージ(CS
P)用封止材料、半導体素子とヒートスプレッダーとの
間の熱伝導性接着材、多層回路基板の層間絶縁接着材、
低応力性半導体素子のバッファーコート材等に用いるこ
とができる。このように、本発明の熱融着性ポリイミド
樹脂フィルムを用いることにより、熱圧着を100〜2
00℃の低温で行うことができるようになり、被着体で
ある電子部品を熱によって損傷するおそれがなくなる。
【0042】つぎに、実施例について、比較例と併せて
説明する。
【0043】まず、実施例および比較例に先立ち、下記
の酸無水物、ケイ素含有ジアミン、芳香族ケイ素不含ジ
アミンおよび脂肪族ケイ素不含ジアミンを準備した。
【0044】<酸無水物>
【化22】
【0045】
【化23】
【0046】<ケイ素含有ジアミン>
【化24】
【0047】<芳香族ケイ素不含ジアミン>
【化25】
【0048】<脂肪族ケイ素不含ジアミン>
【化26】
【0049】ついで、下記の表1および表2に示す各成
分を用いて、下記の式(イ)〜(ヌ)で表される熱融着
性ポリイミド樹脂を作製した。そして、これらポリイミ
ド樹脂を用いて、前述の方法に従い、熱融着性ポリイミ
ド樹脂フィルム(イ)〜(ヌ)を製造した。
【0050】
【表1】
【0051】
【表2】
【0052】
【化27】
【0053】
【化28】
【0054】
【化29】
【0055】
【化30】
【0056】
【化31】
【0057】
【化32】
【0058】
【化33】
【0059】
【化34】
【0060】
【化35】
【0061】
【化36】
【0062】
【実施例A(1〜6)、比較例A(1〜4)】TAB(T
ape Automated Bonding)テープのダイパッドに半導体素
子を搭載し、下記の表3および表4に示す熱融着性ポリ
イミド樹脂フィルムにより封止して半導体装置を作製し
た。
【0063】
【表3】
【0064】
【表4】
【0065】このようにして得られた実施例Aおよび比
較例Aの半導体措置について、下記の基準に従い、接着
力およびパッケージリフロー性の評価を行った。これら
の結果を下記の表5および表6に併せて示した。
【0066】〔接着力〕接着力の測定は、90度剥離試
験により行った。すなわち、熱融着性ポリイミド樹脂フ
ィルムで貼り付けたTABテープを半導体素子の底面に
対して垂直方向に剥離し、その時の剥離強度を接着力
(g/cm)とした。
【0067】〔パッケージリフロー性〕各半導体装置に
ついて、85℃/85%RHで168時間吸湿させた
後、260℃の半田中へ浸漬してパッケージクラックの
発生を観察した。
【0068】
【表5】
【0069】
【表6】
【0070】上記表5および表6の結果から、特定の熱
融着性ポリイミド樹脂フィルムを用いた実施例Aの半導
体装置は、接着力がいずれも850g/cm以上と極め
て高く、また、パッケージクラックも発生しなかったこ
とがわかる。これに対して、比較例Aの半導体装置は、
接着力がいずれも90g/cm以下と極めて低く、ま
た、いずれもパッケージクラックが発生したことがわか
る。これは、実施例Aの半導体装置は、比較例Aの半導
体装置に比べて、熱融着性ポリイミド樹脂フィルムを熱
圧着する際の温度が低いため、熱圧着時の熱によって半
導体装置が損傷することがないためである。
【0071】
【実施例B(1〜6)】図1に示すように、配線回路基
板1上に、複数の接続用電極部2(金バンプ)を介して
半導体素子3〔アルミニウムパッド(チップ)〕を搭載
し、上記配線回路基板1と半導体素子3との間の空隙
を、下記の表7に示す熱融着性ポリイミド樹脂フィルム
を用いて封止し、CSPタイプの半導体装置(フェース
ダウンタイプ)を作製した。なお、図において、4は上
記熱融着性ポリイミド樹脂フィルムによって構成された
熱融着性ポリイミド樹脂層である。
【0072】
【表7】
【0073】
【比較例B(1〜4)】熱融着性ポリイミド樹脂フィル
ムの種類および熱圧着の条件を、下記の表8に示すよう
に変更した。それ以外は、上記実施例Bと同様にして、
半導体装置を作製した。
【0074】
【表8】
【0075】このようにして得られた実施例Bおよび比
較例Bの半導体措置について、下記の基準に従い、バン
プボンディング性、接着力、パッケージリフロー性およ
び耐湿信頼性の評価を行った。これらの結果を下記の表
9および表10に併せて示した。なお、上記接着力およ
びパッケージリフロー性の評価は、前述の方法に従っ
た。
【0076】〔バンプボンディング性〕実施例Bおよび
比較例Bで作製した半導体装置について、接続用電極部
2(金バンプ)と半導体素子3〔アルミニウムパッド
(チップ)〕との間の抵抗値を測定し、接続状態(接続
信頼性)を判断した。そして、半導体装置の個数(n=
100)に対する、接続不良が発生した半導体個数の割
合(%)を求めた。
【0077】〔耐湿信頼性〕実施例Bおよび比較例Bで
作製した半導体装置について、121℃の飽和水蒸気中
においてプレッシャークッカー試験(PCT試験)を行
った。そして、PCT試験48時間後において、金バン
プとアルミニウムパッド(チップ)との間の腐食等を調
べ、耐湿信頼性の評価を行った。そして、半導体装置の
個数(n=100)に対する、腐食等が発生した半導体
個数の割合(%)を求めた。
【0078】
【表9】
【0079】
【表10】
【0080】上記表9および表10の結果から、特定の
熱融着性ポリイミド樹脂フィルムを用いた実施例Bの半
導体装置は、接着力がいずれも700g/cm以上と極
めて高く、パッケージクラックも発生せず、バンプボン
ディング性および耐湿信頼性の双方の特性に優れている
ことがわかる。これに対して、比較例Bの半導体装置
は、接着力がいずれも50g/cm以下と極めて低く、
パッケージクラックが発生し、バンプボンディング性お
よび耐湿信頼性に劣ることがわかる。これは、実施例B
の半導体装置は、比較例Bの半導体装置に比べて、熱融
着性ポリイミド樹脂フィルムを熱圧着する際の温度が低
いため、熱圧着時の熱によって半導体装置が損傷するこ
とがないためである。
【0081】
【実施例C(1〜6)、比較例C(1〜4)】複数のF
R−4(ガラエポ)基板とBTレジン基板とを積層し、
FR−4(ガラエポ)基板とBTレジン基板との間を、
下記の表11および表12に示す熱融着性ポリイミド樹
脂フィルムを用いて接合し、多層配線板を作製した。
【0082】
【表11】
【0083】
【表12】
【0084】このようにして得られた実施例Cおよび比
較例Cの多層配線板について、接着力および耐湿信頼性
の評価を行った。これらの結果を下記の表13および表
14に併せて示した。なお、上記接着力は前述の方法に
準じて測定し、耐湿信頼性は下記のようにして評価し
た。
【0085】〔耐湿信頼性〕121℃の飽和水蒸気中に
おいてプレッシャークッカー試験(PCT試験)を行
い、PCT試験48時間後において、マイグレーション
の発生を評価した。
【0086】
【表13】
【0087】
【表14】
【0088】上記表13および表14の結果から、特定
の熱融着性ポリイミド樹脂フィルムを用いた実施例Cの
多層配線板は、接着力がいずれも700g/cm以上と
極めて高く、また、マイグレーションも発生しなかった
ことがわかる。これに対して、比較例Cの多層配線板
は、接着力がいずれも80g/cm以下と極めて低く、
また、いずれもマイグレーションが発生していることが
わかる。これは、実施例Cの多層配線板は、比較例Cの
多層配線板に比べて、熱融着性ポリイミド樹脂フィルム
を熱圧着する際の温度が低いため、熱圧着時の熱によっ
て多層配線板が損傷することがないためである。
【0089】
【実施例D(1〜6)、比較例D(1〜4)】下記の表
15および表16に示す熱融着性ポリイミド樹脂フィル
ムあるいはこのワニス(スピンコート等によりウェハー
面上でフィルム化したもの)を用いて、半導体素子能動
面側に保護膜(バッファーコート層)を形成しチップを
作製した。そして、このチップを用いて、通常のワイヤ
ーボンドタイプのQFPパッケージ(200ピン)の半
導体装置を作製した。
【0090】
【表15】
【0091】
【表16】
【0092】このようにして得られた実施例Dおよび比
較例Dの半導体装置について、下記の基準に従い、アル
ミスライドを評価した。その結果を、下記の表17およ
び表18に併せて示した。
【0093】〔アルミスライド〕各半導体装置につい
て、熱サイクル試験(条件:−50〜150℃×100
0サイクル)を行い、アルミスライド(ワイヤーとアル
ミパッドとの間が切れること)を調べた。そして、試験
に供した半導体装置の個数(n=100)に対するアル
ミスライドが発生した半導体個数の割合(%)を算出し
た。
【0094】
【表17】
【0095】
【表18】
【0096】上記表17および表18の結果から、特定
の熱融着性ポリイミド樹脂フィルムを用いた実施例Dの
半導体装置は、いずれもアルミスライドによるワイヤー
ボンディング部の接続不良が発生しなかったのに対し、
比較例Dの半導体装置は、アルミスライドの発生率が極
めて高いことがわかる。これは、実施例Dの半導体装置
は、比較例Dの半導体装置に比べて、熱融着性ポリイミ
ド樹脂フィルムを熱圧着する際の温度が低いため、熱圧
着時の熱によって半導体装置が損傷することがないため
である。
【0097】
【発明の効果】以上のように、本発明の熱融着性ポリイ
ミド樹脂フィルムは、前記一般式(1)〜(6)で表さ
れる熱融着性ポリイミド樹脂から形成されているもので
ある。そして、上記特定の熱融着性ポリイミド樹脂は、
構造中に特定の脂肪族ジアミン(構成単位c)を有して
いるため、これを用いてなる熱融着性ポリイミド樹脂フ
ィルムは、従来よりも低温の100〜200℃の温度で
熱圧着を行うことができるようになる。そのため、本発
明の熱融着性ポリイミド樹脂フィルムを、例えば、半導
体装置や多層配線板等の電子部品に用いた場合、電子部
品を熱によって損傷することがなく、半導体素子と配線
板との接合,複数の配線板同士の接合等を行うことがで
きる。このように、本発明の熱融着性ポリイミド樹脂フ
ィルムを用いてなる本発明の半導体装置および多層配線
板は、優れた接着性を備え、信頼性が向上するようにな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の熱融着性ポリイミド樹脂フィルムを用
いた、CSPタイプの半導体装置(フェースダウンタイ
プ)を示す断面図である。
【符号の説明】
1 配線回路基板 2 接続用電極部 3 半導体素子 4 熱融着性ポリイミド樹脂層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // C08L 79:08 (72)発明者 吉尾 信彦 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日東 電工株式会社内 Fターム(参考) 4F071 AA60 AA75 AA76 AA86 AF59 AG05 AG12 AG34 AH13 BA09 BB02 BC01 4J043 PA08 PA09 PA19 PB08 PB14 PB15 QB15 QB26 QB31 RA06 RA35 SA06 SB01 SB03 SB04 TA22 TB01 UA121 UA122 UA131 UA132 UA141 UA151 UA222 UA232 UA252 UA262 UA632 UA662 UA672 UA761 UB011 UB012 UB021 UB022 UB061 UB062 UB122 UB131 UB141 UB152 UB221 UB281 UB301 UB302 UB351 UB402 VA011 VA021 VA022 VA031 VA041 VA051 VA061 VA062 VA071 VA081 YA06 ZB01 ZB11 ZB50 4M109 BA04 BA05 CA26 DB12 EA09 EC09 5E346 AA12 AA16 CC10 CC41 DD02 FF45 HH40

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の一般式(1)〜(6)からなる群
    から選ばれた少なくとも一つの熱融着性ポリイミド樹脂
    から形成されていることを特徴とする熱融着性ポリイミ
    ド樹脂フィルム。 【化1】 【化2】 【化3】 【化4】 【化5】 【化6】
  2. 【請求項2】 上記一般式(1)〜(6)におけるaと
    bとcが、b/(a+b+c)=0.1〜0.8で、か
    つ、a/(a+c)=0〜0.7の関係を満たしている
    請求項1記載の熱融着性ポリイミド樹脂フィルム。
  3. 【請求項3】 上記熱融着性ポリイミド樹脂のガラス転
    移温度が20〜200℃である請求項1または2記載の
    熱融着性ポリイミド樹脂フィルム。
  4. 【請求項4】 配線板上に半導体素子が搭載され、上記
    配線板と半導体素子との間隙が熱融着性ポリイミド樹脂
    層によって封止されてなる半導体装置であって、上記熱
    融着性ポリイミド樹脂層が請求項1〜3のいずれか一項
    に記載の熱融着性ポリイミド樹脂フィルムによって構成
    されていることを特徴とする半導体装置。
  5. 【請求項5】 複数の配線板が熱融着性ポリイミド樹脂
    層を介して積層一体化されてなる多層配線板であって、
    上記熱融着性ポリイミド樹脂層が請求項1〜3のいずれ
    か一項に記載の熱融着性ポリイミド樹脂フィルムによっ
    て構成されていることを特徴とする多層配線板。
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