JP2000147874A - 画像形成方法及び画像形成装置 - Google Patents

画像形成方法及び画像形成装置

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JP2000147874A
JP2000147874A JP11242229A JP24222999A JP2000147874A JP 2000147874 A JP2000147874 A JP 2000147874A JP 11242229 A JP11242229 A JP 11242229A JP 24222999 A JP24222999 A JP 24222999A JP 2000147874 A JP2000147874 A JP 2000147874A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高解像度の画像を得ることが可能な画像形成
方法を提供すること。 【解決手段】 電荷発生層及び電荷輸送層を含む感光層
が導電性基体表面に設けられた電子写真感光体に、波長
が600nm以下の可干渉光を露光して潜像を形成する
潜像形成工程を含み、前記露光が、前記電荷輸送層に吸
収される吸収フォトン数(NA)と、前記電荷輸送層で
発光する蛍光発光フォトン数(NF)と、が下記式
(1)を満たすように行われることを特徴とする画像形
成方法である。 NF ≦0.75×NA (1) 前記電子写真感光体の表面における解像度が、400d
pi以上である態様が好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、波長600nm以
下の露光光源を使用して、高解像度の画像を得ることが
可能な画像形成方法及びそれに用いる画像形成装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】レーザー光を露光光源とする電子写真装
置としては、レーザープリンターが代表的な製品であ
る。その露光用光源の半導体レーザーには、大部分にA
lGaAs/GaAs系の800nm近傍の近赤外領域
に発振波長を有するものが使用されている。近年、電子
写真装置による出力画像の画質が向上し、高解像度化が
急速に進んでいる。この高解像度の画像を得ることがで
きるように装置上対応させることは、光学的な面からは
比較的容易である。すなわち、解像度を向上させるに
は、レーザービームのスポット径を細く絞り込むととも
に、書き込み密度を高くすることにより達成される。
【0003】ところが、光源として近赤外域に発振波長
を持つ半導体レーザーを使用すると、光学系の操作でビ
ーム径を細くしても鮮明なスポット輪郭を得ることが困
難であるという問題がある。これは、レーザー光には回
折限界が存在することに起因するものであり、避けられ
ない現象である。前記問題を解決するためには、レーザ
ー光の発振波長自体を短縮することが有効であると考え
られる。この理由は、スポット径Dの下限は、レーザー
光の発振波長λに正比例していて、次式で求められるか
らである。 D=1.22λ/NA 式中、NAはレンズ開口数を意味する。
【0004】発振波長の短い半導体レーザーの開発は着
実に進展しており、1990年代初期には、既に650
nm付近に発振波長を有する赤色半導体レーザーが実用
化されている。また、1995年12月に日亜化学工業
(株)により、波長410nmを発振する青紫色半導体
レーザーの開発成功が発表され、さらには、松下電器産
業(株)により、非線形光学素子を用いたSHG(第2
高調波)による波長425nmを発振するレーザーも開
発されたことから、発振波長400〜500nm程度の
青色系半導体レーザーの実用化が現実のものとなった。
これに関連するものとして、特開平5−19598号
公報では、波長400〜500nmの光源を用いた電子
写真装置が提案され、また、特開平8−15881号公
報では、特定の結晶構造のペリレン顔料を用いて可視半
導体レーザーにより露光させる感光体も提案されてい
る。
【0005】ところが、一般に、電子写真感光体は、そ
の層構成が導電性基体側から電荷発生層、電荷輸送層の
順に積層されたものであるため、上層に設けた電荷輸送
層に用いられている電荷輸送材料が、通常電荷発生材料
と同様に480nm以下の波長を吸収するために、照射
した光の一部が光導電層の表面で吸収されて光感度を低
下させるという問題があった。この問題を解消するもの
として、特開平9−240051号公報には、電荷発生
層を電荷輸送層の上層に設けた正帯電型の感光体が提案
されている。この感光体は、確かに高感度であり高解像
度の潜像を形成できる。しかし、正帯電型の感光体は、
従来より普通に使用されていた負帯電のものと逆の極性
になるため、トナーの帯電極性も含めた大きなシステム
変更を必要とするか、或いはトナーの極性を変えないで
使用するには、現在一般に使用されているイメージライ
ティング方式をバックライティング方式に変更する必要
がある。また、このバックライティング方式の場合で
も、細線の再現性を確保することは非常に難しいという
問題があり、多少の感度低下を伴っても、導電性基体側
から電荷発生層、電荷輸送層の順に積層した従来の層構
成の感光体の方が実用性に優れている。
【0006】また、従来の層構成の電子写真感光体を使
用し、実際に600nm以下の波長のレーザー光により
潜像を形成した場合に、予期したとおりの解像度の画像
が得られないという問題もあった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記従来に
おける諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課
題とする。即ち、本発明は、高解像度の画像を得ること
が可能な画像形成方法、及び該画像形成方法に用いる画
像形成装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記問題
について、その原因を検討した結果、露光波長によって
は露光した光の一部が電荷輸送材料に吸収され、露光し
た光より長波長の蛍光が、電荷輸送材料から新たに発光
していることに起因することが判った。すなわち、電荷
輸送材料から蛍光発光が等方的に起こり、かつ、電荷輸
送材料が吸収した光よりも長波長の光を発生し、その光
が電荷発生層に達し、実質上レーザーのスポットよりも
かなり広がって露光が行われていたためである。
【0009】従来、電荷輸送材料は、600nm以下の
波長成分を含むハロゲンランプや、タングステンランプ
を光源とした複写機にも使用されてきたが、これらの光
源は、波長成分が広く分布しているため、電荷輸送材料
に吸収されるフォトン(光子)の割合、さらに電荷輸送
層で発光する蛍光のフォトン数が実質上無視できる程度
であり問題にはならなかった。しかし、光源として、レ
ーザー光を用いた場合には、波長成分の揃った高強度の
光を露光するため、上記のように電荷輸送材料が発する
長波長の蛍光が問題となることが判り、上記の電荷輸送
材料の発光を抑えることにより前記問題を解決し得るこ
とを見出した。
【0010】従って、前記課題を解決するための手段と
しては、以下の通りである。 <1> 電荷発生層及び電荷輸送層を含む感光層が導電
性基体表面に設けられた電子写真感光体に、波長が60
0nm以下の可干渉光を露光して潜像を形成する潜像形
成工程を含み、前記露光が、前記電荷輸送層に吸収され
る吸収フォトン数(NA)と、前記電荷輸送層で発光す
る蛍光発光フォトン数(NF)と、が下記式(1)を満
たすように行われることを特徴とする画像形成方法であ
る。 NF ≦0.75×NA (1)
【0011】<2> 前記電子写真感光体の表面におけ
る解像度が、400dpi以上であることを特徴とする
前記<1>に記載の画像形成方法である。 <3> 前記電子写真感光体のプロセススピードが、4
0mm/sec.以上であることを特徴とする前記<1
>又は<2>に記載の画像形成方法である。 <4> 前記露光の出力が、1mW以上であることを特
徴とする前記<1>から<3>のいずれかに記載の画像
形成方法である。 <5> 前記可干渉光が、600nm以下の発振波長の
固体半導体レーザー光であることを特徴とする前記<1
>から<4>のいずれかに記載の画像形成方法である。
【0012】<6> 前記電荷輸送層が、下記一般式
(I)或いは一般式(II)で表されるトリフェニルアミ
ン化合物の少なくとも1種、又は、下記一般式(III)
で表されるトリフェニルメタン化合物の少なくとも1種
を含有することを特徴とする前記<1>から<5>のい
ずれかに記載の画像形成方法である。
【化11】 一般式(I)又は(II)において、R1〜R3は、それぞ
れ独立に、水素原子、炭素数1〜5の置換若しくは未置
換のアルキル基、炭素数7〜15の置換若しくは未置換
のアラルキル基、炭素数6〜15の置換若しくは未置換
のアリール基、炭素数1〜5の置換若しくは未置換のエ
ーテル基を示す。a、b及びcは、それぞれ1〜3のい
ずれかである。Xは、下記構造式の中から選択される構
造の少なくとも1種である。
【化12】 前記構造式において、R4〜R7は、それぞれ独立に、水
素原子、炭素数1〜5の置換若しくは未置換のアルキル
基を示し、d、e及びfは、それぞれ1〜5のいずれか
の整数である。
【化13】 一般式(III)において、R8〜R11は、それぞれ独立
に、水素原子、炭素数1〜5の置換若しくは未置換のア
ルキル基、炭素数7〜15の置換若しくは未置換のアラ
ルキル基、炭素数6〜15の置換若しくは未置換のアリ
ール基、炭素数1〜15の置換若しくは未置換のアミノ
基を示し、g、h及びiは、それぞれ1〜3のいずれか
の整数である。
【0013】<7> 前記電荷輸送層が、下記一般式
(IV)で表されるベンジジン化合物の少なくとも1種を
含有することを特徴とする前記<1>から<6>のいず
れかに記載の画像形成方法である。
【化14】 一般式(IV)において、R12〜R14は、それぞれ独立
に、水素原子、炭素数1〜5の置換若しくは未置換のア
ルキル基、炭素数7〜15の置換若しくは未置換のアラ
ルキル基、炭素数6〜15の置換若しくは未置換のアリ
ール基、炭素数1〜5の置換若しくは未置換のエーテル
基を示し、j、k及びlは、それぞれ1〜3のいずれか
の整数である。
【0014】<8> 前記電荷輸送層が、前記一般式
(III)で表されるトリフェニルメタン化合物を含み、か
つ、前記一般式(I)、(II)及び(IV)で表される化
合物の少なくとも1種を含有することを特徴とする前記
<6>及び<7>に記載の画像形成方法である。
【0015】<9> 前記電荷輸送層が、下記一般式
(V)、(VI)及び(VII)で表わされる化合物の少な
くとも1種を含有することを特徴とする前記<1>から
<8>のいずれかに記載の画像形成方法である。
【化15】 一般式(V)において、Ar1は無置換のあるいはアル
キル基、アルコキシ基、ハロゲン原子、シアノ基若しく
はアミノ基で置換されていてもよいアリール基又は複素
環基を示し、Ar2及びAr3は、それぞれアルキル基、
フェニル基又はナフチル基を示す。
【化16】 一般式(VI)において、R15及びR16は、それぞれ水素
原子、アルキル基又はアリール基を示す。R15とR16
は、結合して環を形成してもよい。Ar4は、アリーレ
ン基又は複素環基を示し、Ar5及びAr6は、それぞれ
アルキル基、アリール基又は複素環基を示す。
【化17】 一般式(VII)において、Ar7はアリーレン基又は複素
環基を示し、Ar8 及びAr9は、それぞれアルキル
基、アリール基又は複素環基を示す。
【0016】<10> 前記電荷輸送層が、下記一般式
(VIII)又は(IX)で表される構造の1種以上を部分構
造として有する化合物を含むことを特徴とする前記<1
>から<9>のいずれかに記載の画像形成方法である。
【化18】 一般式(VIII)又は(IX)において、R17〜R22は、そ
れぞれ水素原子、アルキル基、アルコキシ基、置換アミ
ノ基、ハロゲン原子又は置換若しくは未置換のアリール
基を示す。y及びzは、それぞれ0又は1である。Uは
置換又は未置換のアリール基を示し、Tは炭素数1〜1
0の枝分かれしてもよい2価の炭化水素基を示す。
【0017】<11> 前記電荷輸送層が、下記一般式
(X)〜(XIII)で表される構造の1種以上を部分構造
として有する化合物を含むことを特徴とする前記<10
>に記載の画像形成方法である。
【化19】 一般式(X)〜(XIII)において、Aは前記一般式(VI
II)又は一般式(IX)を示し、Bは−O−(Y′−O)
m′−又はZ′を示し、Y、Y′、Z及びZ′は、それ
ぞれ2価の炭化水素基を示す。m、m′は1〜5の整数
であり、nは0又は1である。pは5〜500の整数、
qは1〜5000の整数、rは1〜3500の整数をそ
れぞれ示す。ただし、q+rは5〜5000の整数であ
り、かつ0.3≦q/(q+r)<1である。 <12> 前記電荷輸送層が、下記一般式(XIV)で表
される構造を部分構造として有する化合物を含むことを
特徴とする前記<1>から<11>のいずれかに記載の
画像形成方法である。
【化20】 一般式(XIV)において、R23は水素原子、置換若しく
は未置換のアルキル基又は置換若しくは未置換のアリー
ル基を示し、R24及びR25は、それぞれ水素原子、置換
若しくは未置換のアルキル基、アルコキシ基、ハロゲン
原子又は置換若しくは未置換のアリール基を示す。Y1
は置換若しくは未置換のアルキル基、又は置換若しくは
未置換のアリーレン基を示す。T1は枝分かれしてもよ
い2価の脂肪族基を示し、n1は0又は1である。Ar
10及びAr11は、それぞれ置換若しくは未置換のアリー
ル基を示す。tは5〜5000の整数である。
【0018】<13> 少なくとも、露光光源と、電荷
発生層及び電荷輸送層を含む感光層が導電性基体表面に
設けられた電子写真感光体と、を有し、前記<1>から
<12>のいずれかに記載の画像形成方法に用いられる
ことを特徴とする画像形成装置である。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の画像形成方法及び
画像形成装置を説明する。 <画像形成方法>本発明の画像形成方法は、潜像形成工
程を含み、必要により、現像工程、転写工程、定着工程
等のその他の工程を含む。本発明における前記潜像形成
工程は、電荷発生層及び電荷輸送層を含む感光層が導電
性基体表面に設けられた電子写真感光体に、波長が60
0nm以下の可干渉光を露光して潜像を形成する工程で
ある。
【0020】[露光]前記露光は、前記電荷輸送層に吸
収される吸収フォトン数(NA)と、前記電荷輸送層で
蛍光発光する蛍光発光フォトン数(NF)と、が下記式
(1)を満たすように行われる。 NF≦0.75×NA (1) 前記露光は、より高解像度の画像を得る観点から、NF
≦0.5×NAを満たすように行われるのが好ましく、
F≦0.3×NAを満たすように行われるのがより好ま
しい。
【0021】前記電荷輸送層に吸収される吸収フォトン
数(NA)と、前記電荷輸送層で発光する蛍光発光フォ
トン数(NF)と、が前記式(1)を満たさない場合に
は、発振波長が600nm以下の短波長のレーザー光に
よって露光しても、電荷輸送材料から発生する長波長の
蛍光発光光の影響が大きくなるため、実質上レーザーの
スポットよりもかなり広がって露光が行われてしまい、
所望の高解像度の画像を得ることができない。一方、前
記電荷輸送層に吸収される吸収フォトン数(NA)と、
前記電荷輸送層で発光する蛍光発光フォトン数(NF
と、が前記式(1)を満たす場合には、電荷輸送材料か
ら、より長波長の蛍光発光光が発生しても、実質的に潜
像解像度には殆ど影響しないため、所望の高解像度の画
像を得ることが可能となる。
【0022】ここで、前記電荷輸送層に吸収される吸収
フォトン数(NA)及び前記電荷輸送層で蛍光発光する
蛍光発光フォトン数(NF)は、発光測定装置(装置
名:日立Fluorescence Spectoro
Photometer850、日立製作所(株)製)
を用いて、以下のように求めた。
【0023】先ず、前記電荷発生層に照射される、電荷
輸送層からの発光量を見積るために、蛍光量子収率によ
って、それぞれの電荷輸送層の蛍光強度を定量化した。
【0024】ここで、蛍光量子収率としては、絶対蛍光
量子収率の測定は困難であるため、蛍光標準物質を基準
とする相対蛍光量子収率を用いた。前記測定装置の出力
及び蛍光量子収率には、次の式(A)の関係がある。 NF =K×A/100×φ (A) 式(A)において、NFは蛍光発光フォトン数、φは物
質の蛍光量子収率、Kは装置関数、Aは光吸収率であ
る。
【0025】前記装置関数Kとは、蛍光発光フォトン数
(NF)以外に、蛍光発光を検知する装置の感度・発光
の見込み角等が加わった装置に固有の値である。装置関
数Kは、蛍光量子収率φが既知の物質を標準として光吸
収が既知の試料を作製し、その蛍光発光フォトン数(N
F)を求めて得ることができる。この値が決まれば、未
知物質の蛍光量子収率φは、その測定試料の光吸収率A
と蛍光発光フォトン数(NF)とを測定し、その値をも
とに、次の式(B)から既知物質を基準とした蛍光量子
収率φを求めることができる。 φ=NF /(K×A/100) (B) また、蛍光量子収率φは、吸収フォトン数(NA)に対
する蛍光発光フォトン数(NF)の割合であるため、K
×A/100を吸収フォトン数(NA)とした。
【0026】前記測定試料は、電荷輸送材料を含有する
電荷輸送層形成用塗布液をスライドガラス上に塗布し、
これを一定時間加熱乾燥させたものを用いた。測定に際
し、先ず、蛍光標準物質であるアントラセン(純度9
9.5%、東京化成社製)の1×10-6Mのエタノール
溶液を調製し、分光光度計(U−4000型、日立製作
所社製)で光吸収率(%)を求めた。次に、上記の発光
測定装置を用いて、種々の波長における発光スペクトル
を測定し、各々のスペクトルを波数単位に変換した後に
波数に対して積分し、蛍光発光フォトン数(NF)を求
めた。
【0027】前記可干渉光の波長は、600nm以下で
あり、480nm以下が好ましく、450nm以下がよ
り好ましい。前記可干渉光が、600nmを超える場合
には、レーザービームのスポット径を細くしても、鮮明
なスポット輪郭を得ることができないため、高解像度の
画像を得ることができない。尚、前記可干渉光の波長の
下限値としては、特に制限はないが、350nm程度で
ある。
【0028】前記可干渉光としては、ガスレーザーに対
して著しく小型化できる点で、半導体レーザー光が好ま
しい。該半導体レーザー光は、特に、480nm以下、
更には、450nm以下の波長とすれば、極めて高解像
度の画像を得ることが可能となるため有効である。前記
半導体レーザー光としては、多量子井戸構造の固体(窒
化ガリウム系等)半導体レーザーや、非線形光学素子に
より短波長化したもの等が挙げられる。本発明において
は、より低出力のレーザーでよいこと等から、発振波長
が600nm以下の固体半導体レーザー光が特に好まし
い。
【0029】前記露光の際、前記電子写真感光体表面に
おける解像度としては、400dpi以上が好ましく、
600dpi以上がより好ましく、1200dpi以上
が特に好ましい。前記解像度が、400dpi未満の場
合には、高解像度の画質を得ることができないことがあ
る。一方、前記解像度が、400dpi以上の場合に
は、高解像度の画像を得ることができ、更に、600d
pi以上、1200dpi以上の解像度とすることによ
り、より解像度の高い画像を好適に得ることができる。
【0030】前記露光の出力としては、1mW以上が好
ましく、3mW以上がより好ましく、5mW以上が特に
好ましい。特に、前記非線形光学素子を用いる場合に
は、露光の出力が高いことが必要となる。前記露光の出
力が、1mW未満の場合には、電子写真感光体の感度の
点や、光学系のロス等の点で好ましくないことがある。
【0031】[電子写真感光体]前記電子写真用感光体
は、感光層が導電性基体表面に設けられたものである。 −導電性基体− 前記導電性基体としては、導電性を有する基板であれ
ば、特に制限がないが、例えば、アルミニウム、銅、亜
鉛、ステンレス鋼、クロム、ニッケル、モリブデン、バ
ナジウム、インジウム、金、白金等の金属又は合金を用
いた金属板、金属ドラム、金属ベルト、あるいは導電性
ポリマー、酸化インジウム等の導電性化合物やアルミニ
ウム、パラジウム、金等の金属又は合金を塗布するか、
蒸着するか或いはラミネートした紙、プラスチックフィ
ルム、ベルト等が挙げられる。これらの導電性基体は、
必要に応じて、画質に影響を与えない範囲で、表面陽極
酸化被膜処理、熱水酸化処理や薬品処理、着色処理等又
は砂目立て等の乱反射処理等の表面処理等が行われてい
てもよい。
【0032】−感光層− 前記感光層は、電荷発生層及び電荷輸送層を含み、必要
に応じてその他の層を含む。
【0033】−−電荷発生層−− 前記電荷発生層は、少なくとも、電荷発生材料を有し、
必要に応じて結着樹脂等のその他の成分を含有してな
る。
【0034】前記電荷発生材料としては、例えば、アゾ
系顔料、キノン系顔料、ペリレン系顔料、インジゴ系顔
料、チオインジゴ系顔料、ビスベンゾイミダゾール系顔
料、フタロシアニン系顔料、キナクリドン系顔料、キノ
リン系顔料、レーキ系顔料、アゾレーキ系顔料、アント
ラキノン系顔料、オキサジン系顔料、ジオキサジン系顔
料、トリフェニルメタン系顔料等の種々の有機顔料や、
アズレニウム系染料、スクエアリウム系染料、ピリリウ
ム系染料、トリアリルメタン系染料、キサンテン系染
料、チアジン系染料、シアニン系染料等の種々の染料
や、アモルファスシリコン、アモルファスセレン、テル
ル、セレン−テルル合金、硫化カドミウム、硫化アンチ
モン、酸化亜鉛、硫化亜鉛等の種々の無機材料が挙げら
れる。これらの中でも、感度、電気的安定性、照射光に
対する光化学的安定性の点で、芳香族縮合環系顔料、ペ
リレン系顔料、アゾ系顔料等が好ましい。これらは、1
種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
【0035】前記結着樹脂としては、例えば、ポリビニ
ルブチラール樹脂、ポリビニルホルマール樹脂、ブチラ
ールの一部がホルマールやアセトアセタール等で変性さ
れた部分アセタール化ポリビニルアセタール樹脂等のポ
リビニルアセタール系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエ
ステル樹脂、変性エーテル型ポリエステル樹脂、ポリカ
ーボネート樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、
ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリビニ
ルアセテート樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル系共重合
体、シリコーン樹脂、フェノール樹脂、フェノキシ樹
脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、尿素樹脂、
ポリウレタン樹脂、ポリ−N−ビニルカルバゾール樹
脂、ポリビニルアントラセン樹脂、ポリビニルピレン等
が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、
2種以上を併用してもよい。
【0036】これらの中でも、特に、ポリビニルアセタ
ール系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル系共重合体、フェ
ノキシ樹脂、又は、変性エーテル型ポリエステル樹脂等
が好ましい。これらの樹脂を用いれば、前記顔料等の電
荷発生材料の分散性がより良好となり、電荷発生層を形
成するための後述の分散塗布液が、長期に亘って凝集せ
ず安定化するため、均一な電荷発生層を形成することが
できる。その結果、電気特性に優れた電子写真感光体を
得ることが可能となるため、画質欠陥の少ない画像を得
ることが可能となる。但し、通常の状態で層形成できる
樹脂であれば、これらに限定されるものではない。
【0037】前記電荷発生材料と、前記結着樹脂との配
合比としては、体積比(電荷発生材料:結着樹脂)で、
5:1〜1:2の範囲が好ましい。
【0038】前記結着樹脂以外のその他の成分として
は、酸化防止剤、光安定化剤等の安定剤等が挙げられ
る。前記酸化防止剤としては、例えば、フェノール系、
硫黄系、リン系、アミン系化合物等の酸化防止剤が挙げ
られる。前記光安定化剤としてはビス(ジチオベンジ
ル)ニッケル、ジ−n−ブチルチオカルバミン酸ニッケ
ル等が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよ
く、2種以上を併用してもよい。
【0039】前記電荷発生層の形成方法としては、例え
ば、前記電荷発生材料を、前記導電性基体表面に真空蒸
着により形成する方法や、特定の有機溶剤中に、前記結
着樹脂及び前記電荷発生材料を分散させた電荷発生層形
成用塗布液を、前記導電性基体表面に塗布して形成する
方法等が挙げられる。
【0040】前記分散塗布液に用いられる特定の有機溶
剤としては、メタノール、エタノール、n−プロパノー
ル、n−ブタノール、ベンジルアルコール、メチルセル
ソルブ、エチルセルソルブ、アセトン、メチルエチルケ
トン、シクロヘキサノン、クロロベンゼン、酢酸メチ
ル、酢酸n−ブチル、ジオキサン、テトラヒドロフラ
ン、メチレンクロライド、クロロホルム等の通常使用さ
れる有機溶剤等が挙げられる。これらは、1種単独で使
用してもよく、2種以上を併用してもよい。
【0041】前記塗布には、ブレードコーティング法、
ワイヤーバーコーティング法、スプレーコーティング
法、浸漬コーティング法、ビードコーティング法、エア
ーナイフコーティング法、カーテンコーティング法等の
通常の塗布方法が適用される。
【0042】前記電荷発生層の厚みとしては、通常0.
01〜5μmであり、0.1〜2.0μmが好ましい。
前記厚みが、0.01μm未満の場合には、電荷発生層
を均一に形成できないことがある一方、5μmを超える
場合には、電子写真特性が著しく低下することがある。
【0043】−−電荷輸送層−− 前記電荷輸送層は、少なくとも電荷輸送材料を有し、必
要に応じて結着樹脂等のその他の成分を含有してなる。
【0044】前記電荷輸送材料としては、前記露光の
際、波長が600nm以下の種々の可干渉光に対応し
て、前記電荷輸送層に吸収される吸収フォトン数
(NA)と、前記電荷輸送層で発光する蛍光発光フォト
ン数(NF)と、が前記式(1)を満たし得るような材
料が好ましい。このような電荷輸送材料としては、以下
の低分子化合物、高分子化合物等が挙げられる。
【0045】前記低分子化合物としては、例えば、ピレ
ン系、カルバゾール系、ヒドラゾン系、オキサゾール
系、オキサジアゾール系、ピラゾリン系、アリールアミ
ン系、アリールメタン系、ベンジジン系、チアゾール
系、スチルベン系、ブタジエン系又は芳香族多環系等の
各種有機化合物が挙げられる。
【0046】前記高分子化合物としては、例えば、ポリ
−N−ビニルカルバゾール、ハロゲン化ポリ−N−ビニ
ルカルバゾール、ポリビニルピレン、ポリビニルアンス
ラセン、ポリビニルアクリジン、ピレン−ホルムアルデ
ヒド樹脂、エチルカルバゾール−ホルムアルデヒド樹
脂、トリフェニルメタンポリマー又はポリシラン等が挙
げられる。これらのうち、トリフェニルアミン化合物、
トリフェニルメタン系化合物としては、蛍光を発し難い
点で、フェニル基と共役した不飽和結合又は芳香環を有
しない化合物が好ましく、重原子効果により効果的に蛍
光発光の量子収率を低下することが可能な点で、窒素原
子に直結した芳香環以外に、少なくとも1以上のハロゲ
ン原子を有する化合物がより好ましい。また、これらを
含むポリマーを用いるのも好ましい。これらは、1種単
独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
【0047】前記電荷輸送材料の中でも、下記一般式
(I)又は一般式(II)で表わされるトリフェニルアミ
ン化合物、一般式(III)で表わされるトリフェニルメ
タン化合物、一般式(IV)で表わされるベンジジン化合
物、下記一般式(V)〜(VII)で表される化合物、一
般式(VIII)〜(XIV)で表わされる構造の1種以上を
部分構造として有する化合物(高分子化合物)、が好ま
しい。これらの中でも、モビリティ、安定性及び光に対
する透明性の点で、下記一般式(I)又は一般式(II)
で表されるトリフェニルアミン化合物、一般式(III)
で表されるトリフェニルメタン化合物、一般式(IV)で
表されるベンジジン化合物、一般式(VIII)〜(XIV)
で表される構造の1種以上を部分構造として有する化合
物(高分子化合物)が好ましく、下記一般式(I)〜
(IV)で表される各種化合物が特に好ましい。
【0048】
【化21】 一般式(I)又は(II)において、R1〜R3は、それぞ
れ独立に、水素原子、炭素数1〜5の置換若しくは未置
換のアルキル基、炭素数7〜15の置換若しくは未置換
のアラルキル基、炭素数6〜15の置換若しくは未置換
のアリール基、炭素数1〜5の置換若しくは未置換のエ
ーテル基を示す。a、b及びcは、それぞれ1〜3のい
ずれかである。Xは、下記構造式の中から選択される構
造の少なくとも1種である。
【0049】
【化22】 前記構造式において、R4〜R7は、それぞれ独立に、水
素原子、炭素数1〜5の置換若しくは未置換のアルキル
基を示し、d、e及びfは、それぞれ1〜5のいずれか
である。
【0050】前記一般式(I)で表されるトリフェニル
アミン化合物の具体例を、各置換基を特定することによ
り下記表1に示す。尚、本明細書において、表中の化合
物の具体例を、「化合物No.」で示すことがある。
【0051】
【表1】
【0052】前記一般式(II)で表されるトリフェニル
アミン化合物の具体例を、各置換基を特定することによ
り下記表2に示す。
【0053】
【表2】
【0054】
【化23】 一般式(III)において、R8〜R11は、それぞれ独立
に、水素原子、炭素数1〜5の置換若しくは未置換のア
ルキル基、炭素数7〜15の置換若しくは未置換のアラ
ルキル基、炭素数6〜15の置換若しくは未置換のアリ
ール基、炭素数1〜15の置換若しくは未置換のアミノ
基を示し、g、h及びiは、それぞれ1〜3のいずれか
である。
【0055】前記一般式(III)で表されるトリフェニル
メタン化合物の具体例を、各置換基を特定することによ
り表3〜表5に示す。
【0056】
【表3】
【0057】
【表4】
【0058】
【表5】
【0059】
【化24】 一般式(IV)において、R12〜R14は、それぞれ独立
に、水素原子、炭素数1〜5の置換若しくは未置換のア
ルキル基、炭素数7〜15の置換若しくは未置換のアラ
ルキル基、炭素数6〜15の置換若しくは未置換のアリ
ール基、炭素数1〜5の置換若しくは未置換のエーテル
基を示し、j、k及びlは、それぞれ1〜3の整数であ
る。
【0060】前記一般式(IV)で表されるベンジジン化
合物の具体例を各置換基を特定することにより表6〜表
8に示す。
【0061】
【表6】
【0062】
【表7】
【0063】
【表8】
【0064】
【化25】 一般式(V)において、Ar1は無置換のあるいはアル
キル基、アルコキシ基、ハロゲン原子、シアノ基若しく
はアミノ基で置換されていてもよいアリール基又は複素
環基を示し、Ar2及びAr3は、それぞれアルキル基、
フェニル基又はナフチル基を示す。
【0065】前記一般式(V)で表される化合物の具体
例を各置換基を特定することにより表9〜表11に示
す。
【表9】
【0066】
【表10】
【0067】
【表11】
【0068】
【化26】 一般式(VI)において、R15及びR16は、それぞれ水素
原子、アルキル基又はアリール基を示す。R15とR16
は、結合して環を形成してもよい。Ar4は、アリーレ
ン基又は複素環基を示し、Ar5及びAr6は、それぞれ
アルキル基、アリール基又は複素環基を示す。
【0069】前記一般式(VI)で表される化合物の具体
例を各置換基を特定することにより表12〜表14に示
す。
【表12】
【0070】
【表13】
【0071】
【表14】
【0072】
【化27】 一般式(VII)において、Ar7はアリーレン基又は複素
環基を示し、Ar8 及びAr9は、それぞれアルキル
基、アリール基又は複素環基を示す。
【0073】前記一般式(VII) で表される化合物の具体
例を各置換基を特定することにより表15に示す。
【0074】
【表15】
【0075】
【化28】 一般式(VIII)又は(IX)において、R17〜R22は、そ
れぞれ水素原子、アルキル基、アルコキシ基、置換アミ
ノ基、ハロゲン原子又は置換若しくは未置換のアリール
基を示す。y及びzは、それぞれ0又は1である。Uは
置換又は未置換のアリール基を示し、Tは炭素数1〜1
0の枝分かれしてもよい2価の炭化水素基を示し、以下
の具体例が挙げられる。
【0076】
【化29】
【0077】
【化30】
【0078】前記一般式(VIII)で表される構造(部分
構造)の具体例を、各置換基を特定することにより表1
6〜表21に示す。
【表16】
【0079】
【表17】
【0080】
【表18】
【0081】
【表19】
【0082】
【表20】
【0083】
【表21】
【0084】前記一般式(IX)で表される構造(部分構
造)の具体例を、各置換基を特定することにより表22
〜表26に示す。
【表22】
【0085】
【表23】
【0086】
【表24】
【0087】
【表25】
【0088】
【表26】
【0089】
【化31】 一般式(X)〜(XIII)において、Aは前記一般式(VI
II)又は一般式(IX)を示し、Bは−O−(Y′−O)
m′−又はZ′を示し、Y、Y′、Z及びZ′は、それ
ぞれ2価の炭化水素基を示す。m、m′は1〜5の整数
であり、nは0又は1である。pは5〜500の整数、
qは1〜5000の整数、rは1〜3500の整数をそ
れぞれ示す。ただし、q+rは5〜5000の整数であ
り、かつ0.3≦q/(q+r)<1である。
【0090】前記一般式(X)で表される構造を有する
化合物の具体例を各置換基等を特定することにより表2
7に示す。
【表27】
【0091】前記一般式(XI)で表される構造を有する
化合物の具体例を各置換基等を特定することにより表2
8に示す。
【表28】
【0092】前記一般式(XII)で表される構造を有す
る化合物の具体例を各置換基等を特定することにより表
29に示す。
【表29】
【0093】前記一般式(XIII)で表される構造を有す
る化合物の具体例を各置換基等を特定することにより表
30〜表32に示す。
【表30】
【0094】
【表31】
【0095】
【表32】 尚、表27〜表32のおける重合度(p,q,r)は、
GPC測定(スチレン換算)により得たおおよその値で
ある。
【0096】
【化32】 一般式(XIV)において、R23は水素原子、置換若しく
は未置換のアルキル基又は置換若しくは未置換のアリー
ル基を示し、R24及びR25は、それぞれ水素原子、置換
若しくは未置換のアルキル基、アルコキシ基、ハロゲン
原子又は置換若しくは未置換のアリール基を示す。Y1
は置換若しくは未置換のアルキル基、又は置換若しくは
未置換のアリーレン基を示す。T1は枝分かれしてもよ
い2価の脂肪族基を示し、n1は0又は1である。Ar
10及びAr11は、それぞれ置換若しくは未置換のアリー
ル基を示す。tは5〜5000の整数である。
【0097】前記一般式(XIV)で表される構造を有す
る化合物の具体例を各置換基等を特定することにより表
33〜表38に示す。尚、表33〜表38における重合
度(t)は、GPC測定(スチレン換算)により得たお
およその値である。
【0098】
【表33】
【0099】
【表34】
【0100】
【表35】
【0101】
【表36】
【0102】
【表37】
【0103】
【表38】
【0104】前記結着樹脂としては、特に制限はない
が、電気絶縁性のフィルム形成が可能な高分子重合体が
好ましい。このような高分子重合体としては、例えば、
ポリカーボネート、ポリエステル、メタクリル樹脂、ア
クリル樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポ
リスチレン、ポリビニルアセテート、スチレン−ブタジ
エン共重合体、塩化ビニリデン−アクリロニトリル重合
体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢
酸ビニル−無水マレイン酸共重合体、シリコン樹脂、シ
リコーン−アルキッド樹脂、フェノール−ホルムアルデ
ヒド樹脂、スチレン−アルキッド樹脂、ポリ−N−ビニ
ルカルバゾール、ポリビニルブチラール、ポリビニルホ
ルマール、ポリスルホン、カゼイン、ゼラチン、ポリビ
ニルアルコール、エチルセルロース、フェノール樹脂、
ポリアミド、カルボキシ−メチルセルロース、塩化ビニ
リデン系ポリマーラテックス、ポリウレタン等が挙げら
れる。これらの結着樹脂は、1種単独で使用してもよ
く、2種以上を併用してもよい。これらの樹脂の中で
も、前記電荷輸送材料との相溶性、溶剤への溶解性、強
度に優れている点で、ポリカーボネート、ポリエステ
ル、メタクリル樹脂、アクリル樹脂等が特に好ましい。
【0105】前記結着樹脂以外のその他の成分として
は、可塑剤、表面改質剤、酸化防止剤、光劣化防止剤等
の添加剤が挙げられる。前記可塑剤としては、例えば、
ビフェニル、塩化ビフェニル、ターフェニル、ジブチル
フタレート、ジエチレングリコールフタレート、ジオク
チルフタレート、トリフェニル燐酸、メチルナフタレ
ン、ベンゾフェノン、塩素化パラフィン、ポリプロピレ
ン、ポリスチレン、各種フルオロ炭化水素等が挙げられ
る。前記酸化防止剤としては、例えば、フェノール系、
硫黄系、リン系、アミン系化合物等の酸化防止剤が挙げ
られる。前記光劣化防止剤としては、例えば、ベンゾト
リアゾール系化合物、ベンゾフェノン系化合物、ヒンダ
ードアミン系化合物等が挙げられる。
【0106】前記電荷輸送層の形成方法としては、例え
ば、特定の有機溶剤中に、前記結着樹脂及び前記電荷輸
送材料を分散させた電荷輸送層形成用塗布液を、前記電
荷発生層表面に塗布して形成する方法等が挙げられる。
【0107】前記有機溶媒としては、用いる電荷輸送材
料の種類によって異なるが、適宜選択して最適なものを
用いるのが好ましい。例えば、メタノール、エタノー
ル、n−プロパノール等のアルコール類;アセトン、メ
チルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;
N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセ
トアミド等のアミド類;テトラヒドロフラン、ジオキサ
ン、メチルセロソルブ等のエーテル類;酢酸メチル、酢
酸エチル等のエステル類;ジメチルスルホキシド、スル
ホラン等のスルホキシド及びスルホン類;塩化メチレ
ン、クロロホルム、四塩化炭素、トリクロロエタン等の
脂肪族ハロゲン化炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシ
レン、モノクロルベンゼン、ジクロルベンゼン等の芳香
族類等が挙げられる。これらは、1種単独で使用しても
よく、2種以上を併用してもよい。
【0108】電荷輸送材料と結着樹脂との配合比(電荷
輸送材料:結着樹脂)としては、2:10〜10:2が
好ましく、モビリティー、強度の点から3:10〜1
0:8の範囲がより好ましい。
【0109】電荷輸送層の厚みとしては、通常5〜50
μmであり、10〜40μmが好ましい。前記厚みが、
5μm未満の場合には、帯電が困難になる一方、50μ
mを超える場合には、電子写真特性が著しく低下するこ
とがある。
【0110】−その他の層− 前記その他の層としては、例えば、前記電荷発生層と前
記導電性基体との間に設けられる公知の下引き層や、前
記電荷輸送層の上に設けられる、公知の保護層等が挙げ
られる。
【0111】前記下引き層に用いる結着樹脂としては、
例えば、ポリアミド樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル
樹脂、フェノール樹脂、ポリウレタン樹脂、メラミン樹
脂、ベンゾグアナミン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエチ
レン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリカーボネート樹
脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、塩化ビニリデン樹
脂、ポリビニルアセタール樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニ
ル共重合体、ポリビニルアルコール樹脂、水溶性ポリエ
ステル樹脂、ニトロセルロース、カゼイン、ゼラチン、
ポリグルタミン酸、澱粉、スターチアセテート、アミノ
澱粉、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミド、ジルコニ
ウムキレート化合物、チタニルキレート化合物、チタニ
ルアルコキシド化合物、有機チタニル化合物、シランカ
ップリング剤等の公知の材料が挙げられる。これらの材
料は、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用して
もよい。
【0112】前記結着樹脂には、更に、酸化チタン、酸
化アルミニウム、酸化珪素、酸化ジルコニウム、チタン
酸バリウム、シリコーン樹脂等の微粒子を混合してもよ
い。
【0113】前記下引き層を形成する際の塗布方法とし
ては、ブレードコーティング法、ワイヤーバーコティン
グ法、スプレーコーティング法、浸漬コーティング法、
ビードコーティング法、エアーナイフコーティング法、
カーテンコーティング法等が採用される。下引き層の厚
みとしては、通常0.01〜10μm程度であり、0.
05〜2μmが好ましい。
【0114】−電子写真感光体− 前記電子写真感光体としては、従来より普通に使用され
ていた感光体のシステム変更が不用である等の点で、導
電性基体側から電荷発生層、電荷輸送層の順に順次積層
された従来の層構成の電子写真感光体の方が、実用性に
優れている。
【0115】図2〜5は、いずれも、前記電子写真感光
体の表面近傍の一例を示す拡大断面図である。図2にお
いて、電子写真感光体20aは、導電性基体13aの上
に、電荷発生層11a及び電荷輸送層12aが設けられ
てなる。図3において、電子写真感光体20bは、導電
性基体13bの上に、下引き層14b、電荷発生層11
b、及び、電荷輸送層12bが設けられてなる。図4に
おいて、電子写真感光体20cは、導電性基体13cの
上に、電荷発生層11c、電荷輸送層12c、保護層1
5cが設けられてなる。図5において、電子写真感光体
20dは、導電性基体13dの上に、下引き層14d、
電荷発生層11d、電荷輸送層12d及び保護層15d
が設けられてなる。
【0116】以上説明した電子写真感光体に、波長が6
00nm以下の可干渉光を露光することにより、潜像形
成工程において、好適に、高解像度の潜像を形成するこ
とが可能となる。
【0117】本発明の画像形成方法において、前記その
他の工程としては、画像形成方法における公知の工程、
例えば、現像剤担持体表面に形成された現像剤の層によ
り前記潜像を現像してトナー画像を形成する現像工程、
該トナー画像を転写体表面に転写する転写工程、転写さ
れた画像を定着させる定着工程の外、クリーニング工程
等が好適に挙げられる。これら各工程は、従来公知のも
のをいずれも適用することができる。
【0118】以上より、本発明の画像形成方法によれ
ば、高解像度の画像を得ることができる。
【0119】<画像形成装置>本発明の画像形成装置
は、少なくとも、露光光源と、電荷発生層及び電荷輸送
層を含む感光層が導電性基体表面に設けられた電子写真
感光体と、を有し、必要に応じてその他の部材を有す
る。
【0120】図1は、本発明の画像形成装置の一例を示
す概略構成図である。図1において、画像形成装置10
は、電子写真感光体としての感光体ドラム9の周りに、
帯電器1と、露光光源2と、現像器3と、転写用ロール
4と、除電用光源5と、クリーニングブレード6と、が
順次配設され、更に、定着用ロール7と、用紙8とが配
設されている。
【0121】帯電器1としては、コロトロン、スコロト
ロン、帯電ローラー等の帯電器として公知のものが好適
に用いられる。露光光源2としては、波長が600nm
以下の可干渉光を発振する光源であれば、特に制限はな
く、公知の露光光源が好適に用いられる。前記可干渉光
としては、[露光]の項で既に述べた可干渉光が好適で
ある。
【0122】現像器3としては、現像器として公知のも
のが好適に用いられる。また、用いられる現像剤として
は、トナー径が10μm以下のものが好ましく、さらに
トナー径が8μm以下、6μm以下のものを使用するこ
とにより、顕著な効果が現れる。また、トナー径として
は、かぶり等の発生を抑える点から、通常3μm以上が
好ましい。
【0123】感光体ドラム9は、[電子写真感光体]の
項で既に述べた電子写真感光体の構成からなる。即ち、
導電性材料からなる円筒部材(導電性基体)表面に前記
感光層が設けられてなる。
【0124】電子写真感光体としての感光体ドラム9
は、図示しない駆動手段によって矢印方向に回転駆動さ
れる。電子写真感光体としての感光体ドラム9のプロセ
ススピードとは、電子写真感光体表面の線速度をいい、
一般的には、画像形成装置全体の搬送速度と同意義であ
る。前記感光体ドラム9(電子写真感光体)のプロセス
スピードとしては、40mm/sec.以上が好まし
く、70mm/sec.以上、100mm/sec.以
上、150mm/sec.以上、更には、200mm/
sec.以上とプロセススピードが高くなる程好まし
い。
【0125】従来の長波長の半導体レーザーにおいて、
ポリゴンミラーの大きさを変えずにビーム径を小さくす
るためには、ポリゴンミラーの面数を減らす必要があっ
た。また、高解像度、かつ、高プロセススピードを実現
するためには、ポリゴンミラーを更に高速回転する必要
があった。しかし、本発明の画像形成装置においては、
上記のように短波長のレーザー光を露光に用いることが
できるため、ビーム径を小さくするためにポリゴンミラ
ーの大きさ、面数を変える必要がなく、高解像度、か
つ、高プロセススピードを実現するためには、ポリゴン
ミラーの回転速度をそれに応じて大きくするのみでよ
い。したがって、より短波長のレーザーを用いることに
より、好適に、高プロセススピードを実現することが可
能である。
【0126】以上より、本発明の画像形成装置には、短
波長のレーザー光を光源として用いることができるた
め、レーザービームのスポットの拡散は、従来の半導体
レーザーに比べて低減され、極めて高解像度の潜像の形
成が実現する。特に、解像度が400dpi以上、特
に、600dpi、1200dpi以上において顕著な
効果が現われる。
【0127】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明は、下記実施例に何ら限定されるものでは
ない。尚、実施例中、「部」はいずれも「重量部」を意
味する。
【0128】(実施例1) [電子写真感光体の作製] −下引き層の形成− 板状のアルミニウム基体(導電性基体)に、ジルコニウ
ム化合物(商品名:オルガノチックスZC540、マツ
モト製薬社製)10部及びシラン化合物(商品名:A1
110、日本ユニカー社製)1部と、i−プロパノール
40部及びブタノール20部からなる溶液を浸漬コーテ
ィング法で塗布し、150℃において10分間加熱乾燥
して、下引き層(厚み:0.1μm)を形成した。
【0129】−電荷発生層の形成− 次に、電荷発生材料としてジブロモアントアントロン顔
料8部、カルボキシル変性塩化ビニル−酢酸ビニル共重
合体(商品名:VMCH、ユニオンカーバイド社製)2
部及びブタノール100部の混合物を、ガラスビーズと
共にサンドミルで1時間分散処理して電荷発生層形成用
塗布液を得、これを上記下引き層の上に浸漬コーティン
グ法で塗布し、100℃において10分間加熱乾燥し
て、電荷発生層(厚み:約1μm)を形成した。
【0130】−電荷輸送層の形成− 次に、電荷輸送材料として前記例示化合物(化合物N
o.66)6部及びビスフェノール(Z)ポリカーボネ
ート9部をモノクロロベンゼン85部に溶解させて得ら
れた電荷輸送層形成用塗布液を、上記の電荷発生層上に
塗布し、115℃において60分間加熱乾燥し、電荷輸
送層(厚み:約20μm)を形成した。以上のようにし
て板状アルミニウム基体上に感光層が設けられた電子写
真感光体を作製した。
【0131】<潜像の形成及び解析(解像度の評価)>
得られた電子写真感光体を、コロナ放電により暗所で−
400Vに帯電した後、色素レーザー(波長410n
m)により、幅40μmの直線状のマスクを通して潜像
を形成した。その後、潜像解析装置(「電子写真学会
誌」第32巻、第4号、62(1993)に記載されて
いるSFMを応用して作製したもの)を用い、得られた
潜像と直角方向にスキャンさせることにより、潜像の解
析を行った。潜像の幅は、露光中心の電位減衰率の20
分の1の電位減衰率になった位置間の幅とした。その潜
像の幅は47μmであった。
【0132】<電荷輸送層の吸収フォトン数(NA)と
蛍光発光フォトン数(NF)の算出>上記の電荷輸送層
の形成に用いた電荷輸送層形成用塗布液を、スライドガ
ラス上に塗布し、115℃において60分間加熱乾燥さ
せ、蛍光測定用試料を得た。前述の発光測定装置(装置
名:日立Fluorescence Spectoro
Photometer850、日立製作所(株)製)
を用い、前述と同様にして電荷輸送層の吸収フォトン数
(NA)と蛍光発光フォトン数(NF)とを求めたとこ
ろ、レーザー(波長410nm)に対応する吸収フォト
ン数(NA)は3.56×103 であり、蛍光発光フォ
トン数(NF)は1.63×103であり、前記式(1)
の関係を満たしていた。
【0133】(比較例1) [電子写真感光体の作製]実施例1の[電子写真感光体
の作製]と同様にして電子写真感光体を作製した。 <潜像の形成及び解析(解像度の評価)>実施例1の<
潜像の形成及び解析(解像度の評価)>において、レー
ザー(波長410nm)を、レーザー(波長403n
m)に代えた外は、実施例1と同様にして潜像を形成
し、解析を行ったところ、潜像の幅は78μmであっ
た。
【0134】<電荷輸送層の吸収フォトン数(NA)と
蛍光発光フォトン数(NF)の算出>実施例1の<電荷
輸送層の吸収フォトン数(NA)と蛍光発光フォトン数
(NF)の算出>と同様にして算出したところ、レーザ
ー(波長403nm)に対応する吸収フォトン数
(NA)は1.77×104であり、蛍光発光フォトン数
(NF)は1.41×104 であって、式(1)の関係
を満たしていなかった。
【0135】(比較例2) [電子写真感光体の作製]実施例1の[電子写真感光体
の作製]において、前記例示化合物(化合物No.6
6)を、下記構造式で表される化合物に代えた外は、実
施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
【0136】
【化33】
【0137】<潜像の形成及び解析(解像度の評価)>
実施例1の<潜像の形成及び解析>において、レーザー
(波長410nm)を、レーザー(波長403nm)に
代えた外は、実施例1と同様にして潜像を形成し、解析
を行ったところ、潜像の幅は76μmであった。
【0138】<電荷輸送層の吸収フォトン数(NA)と
蛍光発光フォトン数(NF)の算出>実施例1の<電荷
輸送層の吸収フォトン数(NA)と蛍光発光フォトン数
(NF)の算出>と同様にして算出したところ、レーザ
ー(波長403nm)に対応する吸収フォトン数
(NA)は1.44×104であり、蛍光発光フォトン数
(NF)は1.10×104 であり、前記式(1)の関
係を満たしていなかった。
【0139】(実施例2〜59) [電子写真感光体の作製]実施例1の[電子写真感光体
の作製]において、前記例示化合物(化合物No.6
6)を、下記表39から表40の「電荷輸送材料」の欄
に示す各化合物(それぞれ「化合物No.」で示す。)
に代えた外は、実施例1と同様にして各電子写真感光体
を作製した。
【0140】<潜像の形成及び解析(解像度の評価)>
実施例1の<潜像の形成及び解析(解像度の評価)にお
いて、レーザー(波長410nm)を、下記表39から
表40の「波長(nm)」の欄に示す波長のレーザーに
代えた外は、実施例1と同様にして潜像を形成し、解析
を行った。それぞれの潜像の幅(静電潜像の解像度)
(μm)を表39及び40に示す。
【0141】<電荷輸送層の吸収フォトン数(NA)と
蛍光発光フォトン数(NF)の算出>実施例1の<電荷
輸送層の吸収フォトン数(NA)と蛍光発光フォトン数
(NF)の算出>と同様にして算出した。表39から表
40の「波長(nm)」の欄に示すそれぞれの波長のレ
ーザーに対応する吸収フォトン数(NA)及び蛍光発光
フォトン数(NF)を表39及び表40に示す。また、
吸収フォトン数(NA)及び蛍光発光フォトン数(NF
が前記式(1)の関係を満たす場合を「○」、満たさな
い場合を「×」として評価し、表39及び表40に示
す。
【0142】
【表39】
【0143】
【表40】
【0144】(実施例60) [電子写真感光体の作製]実施例1の−電荷輸送層の形
成−において、前記例示化合物(化合物No.66)6
部を、前記例示化合物(化合物No.48)3部および
前記例示化合物(化合物No.66)3部に代えた外
は、実施例1と同様にして、電子写真感光体を作製し
た。
【0145】<潜像の形成及び解析(解像度の評価)>
得られた電子写真感光体について、実施例1と同様にし
て、潜像の形成、解析を行った。潜像の幅は48μmで
あった。
【0146】<電荷輸送層の吸収フォトン数(NA)と
蛍光発光フォトン数(NF)の算出>実施例1の<電荷
輸送層の吸収フォトン数(NA)と蛍光発光フォトン数
(NF)の算出>と同様にして算出した。レーザー(波
長410nm)に対応する吸収フォトン数(NA)は
3.88×103であり、蛍光発光フォトン数(NF)は
1.72×103 であり、前記式(1)の関係を満たし
ていた。
【0147】(実施例61) [電子写真感光体の作製]実施例1の−電荷輸送層の形
成−において、前記例示化合物(化合物No.66)6
部を、前記例示化合物(化合物No.63)3部および
前記例示化合物(化合物No.66)3部に代えた外
は、実施例1と同様にして、電子写真感光体を作製し
た。
【0148】<潜像の形成及び解析(解像度の評価)>
得られた電子写真感光体を、実施例1と同様にして、潜
像の形成、解析を行った。潜像の幅は48μmであっ
た。
【0149】<電荷輸送層の吸収フォトン数(NA)と
蛍光発光フォトン数(NF)の算出>実施例1の<電荷
輸送層の吸収フォトン数(NA)と蛍光発光フォトン数
(NF)の算出>と同様にして算出した。レーザー(波
長410nm)に対応する吸収フォトン数は3.90×
103であり、蛍光発光フォトン数は1.78×103
あり、前記式(1)の関係を満たしていた。
【0150】(実施例62) [電子写真感光体の作製]実施例1の−電荷輸送層の形
成−において、前記例示化合物(化合物No.66)6
部及びビスフェノール(Z)ポリカーボネート9部を、
前記例示化合物(化合物X−1)5部に代え、モノクロ
ロベンゼン85部を29部に変え、加熱乾燥の温度(1
15℃)を120℃に変えた外は、実施例1と同様にし
て電子写真感光体を作製した。
【0151】<潜像の形成及び解析>得られた電子写真
感光体を、実施例1と同様に、潜像の形成、解析を行っ
た。潜像の幅は47μmであった。
【0152】<電荷輸送層の吸収フォトン数(NA)と
蛍光発光フォトン数(NF)の算出>実施例1の<電荷
輸送層の吸収フォトン数(NA)と蛍光発光フォトン数
(NF)の算出>と同様にして算出した。レーザー(波
長410nm)に対応する吸収フォトン数は3.10×
103であり、蛍光発光フォトン数は0.81×103
あり、前記式(1)の関係を満たしていた。
【0153】(実施例63〜82) [電子写真感光体の作製]実施例62の−電荷輸送層の
形成−において、前記例示化合物(化合物X−1)を、
下記表41の「電荷輸送材料」の欄に示す化合物(それ
ぞれ「化合物No.」で示す。)に代えた外は、実施例
62と同様にして各電子写真感光体を作製した。
【0154】<潜像の形成及び解析(解像度の評価)>
実施例62の<潜像の形成及び解析(解像度の評価)>
において、レーザー(波長410nm)を、下記表41
の「波長(nm)」の欄に示す波長のレーザーに代えた
外は、実施例62と同様にして潜像を形成し、解析を行
った。それぞれの潜像の幅(静電潜像の解像度)(μ
m)を表41に示す。
【0155】<電荷輸送層の吸収フォトン数(NA)と
蛍光発光フォトン数(NF)の算出>実施例62の<電
荷輸送層の吸収フォトン数(NA)と蛍光発光フォトン
数(NF)の算出>と同様にして算出し、評価した。表
41の「波長(nm)」の欄に示すそれぞれの波長のレ
ーザーに対応する吸収フォトン数(NA)及び蛍光発光
フォトン数(NF)を表41に示す。また、吸収フォト
ン数(NA)及び蛍光発光フォトン数(NF)が前記式
(1)の関係を満たす場合を「○」、満たさない場合を
「×」として評価し、表41に示す。
【0156】
【表41】
【0157】(実施例83) [電子写真感光体の作製] −下引き層の形成− ホーニング処理を施したアルミニウムパイプ(導電性基
体)に、ジルコニウム化合物(商品名:オルガノチック
スZC540、松本製薬社製)100部及びシラン化合
物(商品名:A1110、日本ユニカー社製)1部と、
i−プロパノール40部及びブタノール20部からなる
溶液を、浸漬コーティング法で塗布し、150℃におい
て10分間加熱乾燥して、下引き層(厚み:0.5μ
m)を形成した。
【0158】−電荷発生層の形成− 実施例1の−電荷発生層の形成−と同様にして、前記下
引き層上に、電荷発生層を形成した。
【0159】−電荷輸送層の形成− 次に、電荷輸送材料として前記例示化合物(化合物N
o.9)2部及びポリカーボネート樹脂3部をモノクロ
ロベンゼン29部に溶解させて得られた電荷輸送層形成
用塗布液を、上記の電荷発生層上に浸漬コーティング法
で塗布し、120℃において1時間加熱乾燥し、電荷輸
送層(厚み:20μm)を形成した。以上のようにして
アルミニウムパイプ上に感光層が設けられた電子写真感
光体を作製した。
【0160】<印字テスト及び画像(細線のボケ)の評
価>得られた電子写真感光体を、色素レーザー(波長4
03nm)を用いた画像形成装置(解像度:400dp
i)に搭載し、常温常湿(20℃、40RH)環境下、
グリッド電圧−400Vのスコロトロン帯電器で帯電さ
せ、露光(出力:5mW)して放電を行うプロセス(電
子写真感光体のプロセススピード:40mm/se
c.)によって印字テストを実施し、画像を得た。得ら
れた画像について、細線のボケを目視により観察し、
「○:ボケあり」「×:ボケなし」の基準によって評価
した。結果を表42に示す。
【0161】<電荷輸送層の吸収フォトン数(NA)と
蛍光発光フォトン数(NF)の算出>実施例1の<電荷
輸送層の吸収フォトン数(NA)と蛍光発光フォトン数
(NF)の算出>と同様にして算出した。レーザー(波
長403nm)に対応する吸収フォトン数(NA)及び
蛍光発光フォトン数(NF)を表42に示す。また、吸
収フォトン数(NA)及び蛍光発光フォトン数(NF)が
前記式(1)の関係を満たす場合を「○」、満たさない
場合を「×」として評価し、表42に示す。
【0162】(実施例84) [電子写真感光体の作製]実施例83の−電荷輸送層の
形成−において、前記例示化合物(化合物No.9)
を、前記例示化合物(化合物No.3)に代えた外は、
実施例83と同様にして電子写真感光体を作製した。 <印字テスト及び画像(細線のボケ)の評価>実施例8
3における<印字テスト及び画像(細線のボケ)の評価
>と同様にして、得られた画像について、細線のボケを
目視により観察し、同様にして評価した。結果を表42
に示す。
【0163】<電荷輸送層の吸収フォトン数(NA)と
蛍光発光フォトン数(NF)の算出>実施例1の<電荷
輸送層の吸収フォトン数(NA)と蛍光発光フォトン数
(NF)の算出>と同様にして算出した。レーザー(波
長403nm)に対応する吸収フォトン数(NA)及び
蛍光発光フォトン数(NF)を表42に示す。また、吸
収フォトン数(NA)及び蛍光発光フォトン数(NF)が
前記式(1)の関係を満たす場合を「○」、満たさない
場合を「×」として評価し、表42に示す。
【0164】(実施例85) [電子写真感光体の作製]実施例83の−電荷輸送層の
形成−において、前記例示化合物(化合物No.9)
を、前記例示化合物(化合物No.8)に代えた外は、
実施例83と同様にして電子写真感光体を作製した。 <印字テスト及び画像(細線のボケ)の評価>実施例8
3における<印字テスト及び画像(細線のボケ)の評価
>と同様にして、得られた画像について、細線のボケを
目視により観察し、同様にして評価した。結果を表42
に示す。
【0165】<電荷輸送層の吸収フォトン数(NA)と
蛍光発光フォトン数(NF)の算出>実施例1の<電荷
輸送層の吸収フォトン数(NA)と蛍光発光フォトン数
(NF)の算出>と同様にして算出した。レーザー(波
長403nm)に対応する吸収フォトン数(NA)及び
蛍光発光フォトン数(NF)を表42に示す。また、吸
収フォトン数(NA)及び蛍光発光フォトン数(NF)が
前記式(1)の関係を満たす場合を「○」、満たさない
場合を「×」として評価し、表42に示す。
【0166】(実施例86) [電子写真感光体の作製]実施例83の−電荷輸送層の
形成−において、前記例示化合物(化合物No.9)2
部及びポリカーボネート樹脂3部を、例示化合物(X−
1)5部に代えた外は、実施例83と同様にして電荷輸
送層を形成し、アルミニウムパイプ上に感光体が設けら
れた電子写真感光体を作製した。
【0167】<印字テスト及び画像(細線のボケ)の評
価>得られた電子写真用感光体を、実施例83における
<印字テスト及び画像(細線のボケ)の評価>と同様に
印字テストを実施し、画像を得、細線のボケを観察し、
評価した。結果を表42に示す。
【0168】<電荷輸送層の吸収フォトン数(NA)と
蛍光発光フォトン数(NF)の算出>実施例1の<電荷
輸送層の吸収フォトン数(NA)と蛍光発光フォトン数
(NF)の算出>と同様にして算出した。レーザー(波
長403nm)に対応する吸収フォトン数(NA)及び
蛍光発光フォトン数(NF)を表42に示す。また、吸
収フォトン数(NA)及び蛍光発光フォトン数(NF)が
前記式(1)の関係を満たす場合を「○」、満たさない
場合を「×」として評価し、表42に示す。
【0169】(比較例3) [電子写真感光体の作製]実施例83の−電荷輸送層の
形成−において、前記例示化合物(化合物No.9)
を、前記例示化合物(化合物No.66)に代えた外
は、実施例83と同様にして電荷輸送層を形成し、アル
ミニウムパイプ上に感光体が設けられた電子写真感光体
を作製した。
【0170】<印字テスト及び画像(細線のボケ)の評
価>得られた電子写真用感光体を、実施例83における
<印字テスト及び画像(細線のボケ)の評価>と同様に
印字テストを実施し、画像を得、細線のボケを観察し、
評価した。結果を表42に示す。
【0171】<電荷輸送層の吸収フォトン数(NA)と
蛍光発光フォトン数(NF)の算出>実施例1の<電荷
輸送層の吸収フォトン数(NA)と蛍光発光フォトン数
(NF)の算出>と同様にして算出した。レーザー(波
長403nm)に対応する吸収フォトン数(NA)及び
蛍光発光フォトン数(NF)を表42に示す。また、吸
収フォトン数(NA)及び蛍光発光フォトン数(NF)が
前記式(1)の関係を満たす場合を「○」、満たさない
場合を「×」として評価し、表42に示す。
【0172】
【表42】
【0173】(実施例87〜90、比較例4)表43の
「電子写真感光体」の欄に示された「実施例No.」又
は「比較例No.」に対応する上記実施例又は比較例
中、[電子写真感光体の作製]で得られた電子写真感光
体を用い、実施例83の<印字テスト及び画像(細線の
ボケ)の評価>において、画像形成装置(解像度:40
0dpi)の電子写真感光体のプロセススピードを、4
0mm/sec.、100mm/sec.、及び、15
0mm/sec.の各数値に設定した外は、実施例83
と同様にして印字テスト及び画像(細線のボケ)の評価
を行った。結果を表43に示す。
【0174】
【表43】
【0175】(実施例91〜94、比較例5)表44の
「電子写真感光体」の欄に示された「実施例No.」又
は「比較例No.」に対応する上記実施例又は比較例
中、[電子写真感光体の作製]で得られた電子写真感光
体を用い、実施例83の<印字テスト及び画像(細線の
ボケ)の評価>において、画像形成装置(解像度:40
0dpi)の露光の出力を、1mW、3mW、及び、5
mWの各数値に設定した外は、実施例83と同様にし
て、印字テストを実施し、画像を得て評価を行い、実施
例83と同様にしてして印字テスト及び画像(細線のボ
ケ)の評価を行った。結果を表44に示す。
【0176】
【表44】
【0177】(実施例95)実施例83の[電子写真感
光体の作製]で作製した電子写真感光体を用い、<印字
テスト及び画像(細線のボケ)の評価>において、色素
レーザー(波長403nm)を、固体半導体レーザー
(波長400nm)に代えた外は、実施例83と同様に
して印字テストを実施し、画像を得て細線のボケの評価
を行ったところ、細線は、非常にシャープでボケは全く
観察されず、非常に優れた画像であった。また、実施例
83と同様にして、電荷輸送層の吸収フォトン数
(NA)及び蛍光発光フォトン数(NF)の算出を行った
ところ、固体半導体レーザー(波長400nm)に対応
する吸収フォトン数(NA)は2.55×103であり、
蛍光発光フォトン数(NF)は0.60×103であり、
前記式(1)の関係を満たしていた。
【0178】
【発明の効果】本発明によれば、高解像度の画像を得る
ことが可能な画像形成方法、及び該画像形成方法に用い
る画像形成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の画像形成装置の一例を示す概略構成
図である。
【図2】 本発明に用いる電子写真感光体の表面近傍の
一例を示す拡大断面図である。
【図3】 本発明に用いる電子写真感光体の表面近傍の
他の一例を示す拡大断面図である。
【図4】 本発明に用いる電子写真感光体の表面近傍の
他の一例を示す拡大断面図である。
【図5】 本発明に用いる電子写真感光体の表面近傍の
他の一例を示す拡大断面図である。
【符号の説明】
1:帯電器 2:露光光源 3:現像器 4:転写用ロール 5:除電用光源 6:クリーニングブレード 7:定着用ロール 8:用紙 9:感光体ドラム 10:画像形成装置 11a、11b、11c、11d:電荷発生層 12a、12b、12c、12d:電荷輸送層 13a、13b、13c、13d:導電性基体 14b、14d:下引き層 15c、15d:保護層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03G 5/07 103 B41J 3/00 Q 21/14 G03G 21/00 372 (72)発明者 石井 徹 神奈川県南足柄市竹松1600番地 富士ゼロ ックス株式会社内 (72)発明者 額田 克己 神奈川県南足柄市竹松1600番地 富士ゼロ ックス株式会社内

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電荷発生層及び電荷輸送層を含む感光層
    が導電性基体表面に設けられた電子写真感光体に、波長
    が600nm以下の可干渉光を露光して潜像を形成する
    潜像形成工程を含み、 前記露光が、前記電荷輸送層に吸収される吸収フォトン
    数(NA)と、前記電荷輸送層で発光する蛍光発光フォ
    トン数(NF)と、が下記式(1)を満たすように行わ
    れることを特徴とする画像形成方法。 NF ≦0.75×NA (1)
  2. 【請求項2】 前記電子写真感光体の表面における解像
    度が、400dpi以上であることを特徴とする請求項
    1に記載の画像形成方法。
  3. 【請求項3】 前記電子写真感光体のプロセススピード
    が、40mm/sec.以上であることを特徴とする請
    求項1又は2に記載の画像形成方法。
  4. 【請求項4】 前記露光の出力が、1mW以上であるこ
    とを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の画像
    形成方法。
  5. 【請求項5】 前記可干渉光が、600nm以下の発振
    波長の固体半導体レーザー光であることを特徴とする請
    求項1から4のいずれかに記載の画像形成方法。
  6. 【請求項6】 前記電荷輸送層が、下記一般式(I)或
    いは一般式(II)で表されるトリフェニルアミン化合物
    の少なくとも1種、又は、下記一般式(III)で表され
    るトリフェニルメタン化合物の少なくとも1種を含有す
    ることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の
    画像形成方法。 【化1】 一般式(I)又は(II)において、R1〜R3は、それぞ
    れ独立に、水素原子、炭素数1〜5の置換若しくは未置
    換のアルキル基、炭素数7〜15の置換若しくは未置換
    のアラルキル基、炭素数6〜15の置換若しくは未置換
    のアリール基、炭素数1〜5の置換若しくは未置換のエ
    ーテル基を示す。a、b及びcは、それぞれ1〜3のい
    ずれかである。Xは、下記構造式の中から選択される構
    造の少なくとも1種である。 【化2】 前記構造式において、R4〜R7は、それぞれ独立に、水
    素原子、炭素数1〜5の置換若しくは未置換のアルキル
    基を示し、d、e及びfは、それぞれ1〜5のいずれか
    の整数である。 【化3】 一般式(III)において、R8〜R11は、それぞれ独立
    に、水素原子、炭素数1〜5の置換若しくは未置換のア
    ルキル基、炭素数7〜15の置換若しくは未置換のアラ
    ルキル基、炭素数6〜15の置換若しくは未置換のアリ
    ール基、炭素数1〜15の置換若しくは未置換のアミノ
    基を示し、g、h及びiは、それぞれ1〜3のいずれか
    の整数である。
  7. 【請求項7】 前記電荷輸送層が、下記一般式(IV)で
    表されるベンジジン化合物の少なくとも1種を含有する
    ことを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の画
    像形成方法。 【化4】 一般式(IV)において、R12〜R14は、それぞれ独立
    に、水素原子、炭素数1〜5の置換若しくは未置換のア
    ルキル基、炭素数7〜15の置換若しくは未置換のアラ
    ルキル基、炭素数6〜15の置換若しくは未置換のアリ
    ール基、炭素数1〜5の置換若しくは未置換のエーテル
    基を示し、j、k及びlは、それぞれ1〜3のいずれか
    の整数である。
  8. 【請求項8】 前記電荷輸送層が、前記一般式 (III)
    で表されるトリフェニルメタン化合物を含み、かつ、前
    記一般式(I)、(II)及び(IV)で表される化合物の
    少なくとも1種を含有することを特徴とする請求項6及
    び7に記載の画像形成方法。
  9. 【請求項9】 前記電荷輸送層が、下記一般式(V)、
    (VI)及び(VII)で表わされる化合物の少なくとも1
    種を含有することを特徴とする請求項1から8のいずれ
    かに記載の画像形成方法。 【化5】 一般式(V)において、Ar1は無置換のあるいはアル
    キル基、アルコキシ基、ハロゲン原子、シアノ基若しく
    はアミノ基で置換されていてもよいアリール基又は複素
    環基を示し、Ar2及びAr3は、それぞれアルキル基、
    フェニル基又はナフチル基を示す。 【化6】 一般式(VI)において、R15及びR16は、それぞれ水素
    原子、アルキル基又はアリール基を示す。R15とR16
    は、結合して環を形成してもよい。Ar4は、アリーレ
    ン基又は複素環基を示し、Ar5及びAr6は、それぞれ
    アルキル基、アリール基又は複素環基を示す。 【化7】 一般式(VII)において、Ar7はアリーレン基又は複素
    環基を示し、Ar8 及びAr9は、それぞれアルキル
    基、アリール基又は複素環基を示す。
  10. 【請求項10】 前記電荷輸送層が、下記一般式(VII
    I)又は(IX)で表される構造の1種以上を部分構造と
    して有する化合物を含むことを特徴とする請求項1から
    9のいずれかに記載の画像形成方法。 【化8】 一般式(VIII)又は(IX)において、R17〜R22は、そ
    れぞれ水素原子、アルキル基、アルコキシ基、置換アミ
    ノ基、ハロゲン原子又は置換若しくは未置換のアリール
    基を示す。y及びzは、それぞれ0又は1である。Uは
    置換又は未置換のアリール基を示し、Tは炭素数1〜1
    0の枝分かれしてもよい2価の炭化水素基を示す。
  11. 【請求項11】 前記電荷輸送層が、下記一般式(X)
    〜(XIII)で表される構造の1種以上を部分構造として
    有する化合物を含むことを特徴とする請求項10に記載
    の画像形成方法。 【化9】 一般式(X)〜(XIII)において、Aは前記一般式(VI
    II)又は一般式(IX)を示し、Bは−O−(Y′−O)
    m′−又はZ′を示し、Y、Y′、Z及びZ′は、それ
    ぞれ2価の炭化水素基を示す。m、m′は1〜5の整数
    であり、nは0又は1である。pは5〜500の整数、
    qは1〜5000の整数、rは1〜3500の整数をそ
    れぞれ示す。ただし、q+rは5〜5000の整数であ
    り、かつ0.3≦q/(q+r)<1である。
  12. 【請求項12】 前記電荷輸送層が、下記一般式(XI
    V)で表される構造を部分構造として有する化合物を含
    むことを特徴とする請求項1から11のいずれかに記載
    の画像形成方法。 【化10】 一般式(XIV)において、R23は水素原子、置換若しく
    は未置換のアルキル基又は置換若しくは未置換のアリー
    ル基を示し、R24及びR25は、それぞれ水素原子、置換
    若しくは未置換のアルキル基、アルコキシ基、ハロゲン
    原子又は置換若しくは未置換のアリール基を示す。Y1
    は置換若しくは未置換のアルキル基、又は置換若しくは
    未置換のアリーレン基を示す。T1は枝分かれしてもよ
    い2価の脂肪族基を示し、n1は0又は1である。Ar
    10及びAr11は、それぞれ置換若しくは未置換のアリー
    ル基を示す。tは5〜5000の整数である。
  13. 【請求項13】 少なくとも、露光光源と、電荷発生層
    及び電荷輸送層を含む感光層が導電性基体表面に設けら
    れた電子写真感光体と、を有し、請求項1から12のい
    ずれかに記載の画像形成方法に用いられることを特徴と
    する画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009139687A (ja) * 2007-12-07 2009-06-25 Konica Minolta Business Technologies Inc 電子写真感光体、及び、画像形成方法
JP2015191047A (ja) * 2014-03-27 2015-11-02 三菱化学株式会社 電子写真感光体、及び画像形成装置
US10310395B2 (en) * 2015-12-14 2019-06-04 Canon Kabushiki Kaisha Electrophotographic photosensitive member, electrophotographic apparatus, and process cartridge

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