JP2003186233A - 電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置 - Google Patents

電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置

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JP2003186233A JP2001389091A JP2001389091A JP2003186233A JP 2003186233 A JP2003186233 A JP 2003186233A JP 2001389091 A JP2001389091 A JP 2001389091A JP 2001389091 A JP2001389091 A JP 2001389091A JP 2003186233 A JP2003186233 A JP 2003186233A
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陽介 森川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 保護層として十分な機械的強度を有すること
に加えて、低湿環境下における残留電位の上昇が殆どな
く、また、高湿環境下における画像ボケ、流れのない高
品位の画像を得ることができ、更に、優れた離型性を有
し、磨耗や傷の発生に対して優れた耐久性を有する表面
性を有し、高品位の画質を保つことのできる電子写真感
光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置を提供す
ることである。 【解決手段】 導電性支持体上に少なくとも感光層及び
保護層を有する電子写真感光体において、該保護層が硬
化性アクリル樹脂からなり、かつヒドロキシアルキル基
及びヒドロキシアルコキシ基より選ばれる置換基の少な
くとも1つ有する電荷輸送材料を含有することを特徴と
する電子写真感光体、該電子写真感光体を有するプロセ
スカートリッジ及び電子写真装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真感光体、
プロセスカートリッジ及び電子写真装置に関し、詳しく
は、特定の樹脂と特定の化合物を含有する保護層を有す
る電子写真感光体、この電子写真感光体を有するプロセ
スカートリッジ及び電子写真装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、安全性が高い、生産性に優れる及
び安価である等の利点から、有機光導電性物質を用いた
電子写真感光体の研究開発が活発に行われ、これ迄に数
多くの提案がされ、実用化されてきている。
【0003】しかしながら、ポリ−N−ビニルカルバゾ
ールに代表される光導電性ポリマーと、2,4,7−ト
リニトロフルオレン等から形成される電荷移動錯体とを
主成分とする電子写真感光体は、感度、耐久性及び残留
電位等の点で必ずしも満足できるものではなかった。
【0004】一方、電荷発生機能と電荷輸送機能とをそ
れぞれ別々の材料に分担させた機能分離型の電子写真感
光体が、従来の有機電子写真感光体の欠点とされていた
感度や耐久性に著しい改善をもたらした。また、機能分
離型の電子写真感光体は、電荷発生材料と電荷輸送材料
の各々の材料選択範囲が広く、任意の特性を有する電子
写真感光体を比較的容易に作製できるという利点を有し
ている。
【0005】電荷発生材料としては、種々のアゾ顔料、
多環キノン顔料、フタロシアニン顔料、シアニン色素、
スクエアリック酸染料及びピリリウム塩系色素等が知ら
れている。また、電荷輸送材料としては、ピラゾリン化
合物、ヒドラゾン化合物及びトリフェニルアミン化合物
等が知られている。
【0006】ところで、近年の高画質化及び高速・高耐
久化に伴って、有機電子写真感光体にも更なる機械的耐
久性の向上が求められている。
【0007】また、近年、電子写真感光体を使用したプ
リンター、複写機及びファクシミリ等は多種多様な分野
で使用されるようになり、より様々な環境においても常
に安定した画像を提供することが更に厳しく要求されて
いて、感光層の表面特性に対する化学的、電気的、機械
的衝撃に曝される可能性が高くなり、表面層に対する要
求が厳しくなっている。
【0008】電子写真感光体は、上述のような電気的及
び機械的外力が直接加えられるために、それらに対する
耐久性が求められている。具体的には、摺擦による表面
の磨耗や傷の発生、また、帯電時に発生するオゾンやN
Ox等の活性物質の付着による表面層の劣化等に対する
耐久性が要求される。
【0009】更に、電子写真感光体は、帯電、露光、現
像、転写、クリーニング及び除電等の工程が繰り返し適
用される。帯電及び露光により形成された静電潜像は、
トナーといわれる微粒子状の現像剤によりトナー画像と
なる。更に、このトナー画像は転写手段により紙等の転
写材に転写されるが、全てのトナーが転写されるわけで
はなく、一部が電子写真感光体上に残留トナーとして残
る。
【0010】この残留トナーの量が多いと、転写材の画
像は、更に転写不良が生じる所謂ボソ抜け状となり、画
像の均一性に欠けるだけでなく、電子写真感光体へのト
ナーの融着やフィルミングの発生という問題が生じる。
これらの問題に対して、電子写真感光体の表面層の離型
性を向上することが求められている。
【0011】電子写真感光体に要求される上記のような
要求を満たすために、各種の保護層を設ける試みがなさ
れている。なかでも、樹脂を主成分とする保護層は数多
く提案されている。例えば、特開昭57−30846号
公報には樹脂に導電性粉末として金属酸化物を添加する
ことにより体積抵抗を制御することのできる保護層が開
示されている。
【0012】電子写真感光体の保護層に金属酸化物を分
散するのは、保護層自体の体積抵抗を制御し、電子写真
プロセスの繰り返しに伴う電子写真感光体内での残留電
位の増加を防止するのがその主な目的であり、他方、電
子写真感光体用の保護層の適切な体積抵抗率は1010
1015Ω・cmであることが知られている。しかしなが
ら、前記の範囲の体積抵抗率においては、保護層の体積
抵抗はイオン電導によって影響を受け易く、そのために
環境の変化によって体積抵抗が大きく変化する傾向にあ
る。特に、金属酸化物を膜中に分散している場合には、
金属酸化物表面の吸水性が高いために、全環境におい
て、しかも、電子写真プロセスの繰り返しを行う際に、
保護層の体積抵抗を前記範囲に保つことはこれまで非常
に困難であった。
【0013】特に高湿下においては、放置により体積抵
抗が徐々に低下したり、また、帯電により発生するオゾ
ンやNOx等の活性物質が表面に繰り返し付着すること
により、電子写真感光体表面の体積抵抗の低下や表面層
からのトナーの離型性の低下を引き起こし、所謂画像流
れや画像ボケといったような欠陥が発生する、画像均一
性が不十分になる等の問題があった。
【0014】また、一般的に保護層に粒子を分散させる
場合、分散粒子による入射光の散乱を防ぐために、粒子
の粒径が入射光の波長よりも小さいこと、すなわち、
0.3μm以下であることが好ましい。しかし、通常、
金属酸化物粒子は樹脂溶液中において凝集する傾向があ
り、均一に分散しにくく、一旦分散しても二次凝集や沈
殿が起こり易いので粒径0.3μm以下といった微粒子
の良好な分散膜を安定して生産することは非常に困難で
あった。更に、透明度や導電均一性を向上させる観点か
ら特に粒径の小さい超微粒子(一次粒径0.1μm以
下)を分散することが好ましいが、このような超微粒子
の分散性や分散安定性は更に悪くなる傾向にあった。
【0015】上記の欠点を補うために、例えば、特開平
1−306857号公報にはフッ素含有シランカップリ
ング剤、チタネートカップリング剤あるいはC715
CO等の化合物を添加した保護層が、特開昭62−29
5066号公報には結着樹脂中に、撥水処理することに
より分散性及び耐湿性の向上した金属微粉末又は金属酸
化物微粉末を分散した保護層が、特開平2−50167
号公報には結着剤樹脂中にチタネートカップリング剤、
フッ素含有シランカップリング剤及びアセトアルコキシ
アルミニウムジイソプロピレートで表面処理された金属
酸化物微粉末を分散した保護層が開示されている。
【0016】また、本発明のようなヒドロキシ基を有す
る電荷輸送材料を保護層に含有する例としては、特開平
10−228126号公報及び特開平10−22812
7号公報等に開示されている。
【0017】しかし、これらの保護層においても、未だ
近年の高耐久、高画質化の要求に応えるべく、表面への
様々な衝撃や、磨耗や傷の発生に対する耐久性、トナー
の離型性等の保護層として満足できる電子写真特性を示
すものが得られていないのが現状である。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、保護
層として十分な機械的強度を有することに加えて、低湿
環境下における残留電位の上昇が殆どなく、また、高湿
環境下における画像ボケ、流れのない高品位の画像を得
ることができる電子写真感光体を提供することである。
【0019】本発明の別の目的は、優れた離型性を有
し、磨耗や傷の発生に対して優れた耐久性を有する表面
性を有し、高品位の画質を保つことのできる電子写真感
光体を提供することである。
【0020】本発明の更に別の目的は、上記電子写真感
光体を有するプロセスカートリッジ及び電子写真装置を
提供することである。
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明に従って、導電性
支持体上に少なくとも感光層及び保護層を有する電子写
真感光体において、該保護層が硬化性アクリル樹脂から
なり、かつヒドロキシアルキル基及びヒドロキシアルコ
キシ基より選ばれる置換基の少なくとも1つ有する電荷
輸送材料を含有することを特徴とする電子写真感光体が
提供される。
【0022】また、本発明に従って、上記電子写真感光
体を有するプロセスカートリッジ及び電子写真装置が提
供される。
【0023】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を詳
細に説明する。
【0024】本発明者らは、前記課題について鋭意検討
を重ねた結果、特定のバインダー樹脂と特定の化合物を
組み合わせて成形した保護層を有した電子写真感光体を
用いることにより上記の問題を解決できることを見出す
に至った。
【0025】すなわち、本発明は導電性支持体上に感光
層及び保護層を有する電子写真感光体において、該保護
層が硬化性アクリル樹脂を含有し、かつヒドロキシアル
キル基及びヒドロキシアルコキシ基より選ばれる置換基
の少なくとも1つを有する電荷輸送材料を含有すること
を特徴とする電子写真感光体より構成される。
【0026】これらは、主に多官能性アクリルモノマー
を3次元的に架橋することにより得られる硬化性アクリ
ル樹脂層に対し、電荷輸送層と保護層の界面等に溜まっ
た電荷を速やかに逸散させる作用のある特定の構造を有
する電荷輸送材料を併せて含有することにより、保護層
の機械的強度を損なうことなく、保護層を有する電子写
真感光体の残留電位を低下させ、あらゆる環境下におい
ても保護層膜の体積抵抗率の変動が小さく、低湿下にお
ける残留電位の上昇が殆どなく、また、高湿下における
画像ボケ、流れのない高品位の画像を得ることができる
電子写真感光体を提供するものである。
【0027】上記のような、体積抵抗率の変動が小さく
なった理由は定かではないが、硬化性アクリル樹脂中に
本発明の電荷輸送材料を合わせて含有することで、アク
リル樹脂の水分吸着部位を電荷輸送材料のヒドロキシ構
造が塞ぐなどの作用により、外部からの水分の吸着が抑
えられることで体積抵抗率の変動が小さくなったものと
思われる。
【0028】本発明における保護層に用いる結着樹脂で
ある硬化性アクリル樹脂は、硬化型アクリルモノマー又
はオリゴマーから形成される。アクリルモノマーは、反
応性アクリル基又はメタクリル基等を有する化合物であ
り、特に、本発明の保護層のように3次元的に架橋重合
を行うモノマーは、その分子中の反応性アクリル基又は
メタクリル基等の数は2つ以上であることが好ましい。
また、モノマー中の反応性アクリル基又はメタクリル基
等の数が1つしかない化合物を用いる場合は、反応性ア
クリル基又はメタクリル基等の数が2つ以上あるモノマ
ーと混合して用いることが好ましい。
【0029】本発明に使用されるアクリル樹脂は、公知
のアクリル樹脂であれば如何なるものを用いてもよい。
本発明の保護層は、硬化性アクリルモノマー又はオリゴ
マーを溶剤等で溶解、希釈して得た塗工液を感光層上に
塗工して成形するが、塗工後に重合反応が起きて硬化層
を形成する。硬化重合の形態として、熱のみによる重
合、又は、熱及び光開始剤と共存させ保護層を塗工後、
加熱するか、若しくは光照射することで重合反応を起こ
し高分子硬化層を生成する。
【0030】本発明のヒドロキシアルキル基及びヒドロ
キシアルコキシ基より選ばれる置換基の少なくとも1つ
有する該電荷輸送材料は、いかなる構造のものでもよ
く、特には下記式(1)〜(3)のいずれかで表される
特定の構造を有する化合物であることが好ましく、これ
らの少なくとも1種を含有する保護層を持つ電子写真感
光体より構成されることが好ましい。
【0031】
【化4】
【0032】式中、R1、R2及びR3はそれぞれ炭素数
1〜8の枝分かれしてもよい2価の炭化水素基を示し、
α、β及びγはそれぞれ置換基としてハロゲン原子、置
換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよい
アルコキシ基、置換基を有してもよいアリール基又は置
換基を有してもよい複素環基を1つ以上有してもよいベ
ンゼン環を示し、a、b及びdは0又は1であり、m及
びnは0又は1である。
【0033】
【化5】
【0034】式中、R4及びR5はそれぞれ炭素数1〜8
の枝分かれしてもよい2価の炭化水素基を示し、δ及び
εはそれぞれ置換基としてハロゲン原子、置換基を有し
てもよいアルキル基、置換基を有してもよいアルコキシ
基、置換基を有してもよいアリール基又は置換基を有し
てもよい複素環基を1つ以上有してもよいベンゼン環を
示し、e及びfは0又は1である。pは0又は1であ
る。Z1及びZ2はそれぞれハロゲン原子、置換基を有し
てもよいアルキル基、置換基を有してもよいアルコキシ
基、置換基を有してもよいアリール基又は置換基を有し
てもよい複素環基を示し、共同で環をなしてもよい。
【0035】
【化6】
【0036】式中、R6、R7、R8及びR9はそれぞれ炭
素数1〜8の枝分かれしてもよい2価の炭化水素基を示
し、ζ、η、θ及びιはそれぞれ置換基としてハロゲン
原子、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有し
てもよいアルコキシ基、置換基を有してもよいアリール
基又は置換基を有してもよい複素環基を1つ以上有して
もよいベンゼン環を示し、g、h、j及びkは0又は1
であり、q、r及びsは0又は1である。Z3及びZ4
それぞれハロゲン原子、置換基を有してもよいアルキル
基、置換基を有してもよいアルコキシ基、置換基を有し
てもよいアリール基又は置換基を有してもよい複素環基
を示し、共同で環をなしてもよい。
【0037】上記式(1)〜(3)における置換基等の
構造について以下に詳しく説明する。
【0038】式中、R1〜R9はそれぞれ炭素数1〜8の
枝分かれしてもよい、メチレン基、エチレン基、プロピ
レン基及びブチレン等の2価の炭化水素基を示す。
【0039】式中、α、β、γ、δ、ε、ζ、η、θ及
びιが示すベンゼン環が有してもよい置換基としては、
フッ素、塩素、臭素及びヨウ素等のハロゲン原子、置換
基を有してもよいメチル基、エチル基、プロピル基及び
ブチル基等のアルキル基、置換基を有してもよいメトキ
シ基、エトキシ基、プロポキシ基及びブトキシ基等のア
ルコキシ基、置換基を有してもよいフェニル基、ナフチ
ル基、アンスリル基及びピレニル基等のアリール基、又
は置換基を有してもよいピリジル基、チエニル基、フリ
ル基及びキノリル基等の複素環基を示す。
【0040】式中、Z1〜Z4はフッ素、塩素、臭素及び
ヨウ素等のハロゲン原子、置換基を有してもよいメチル
基、エチル基、プロピル基及びブチル基等のアルキル
基、置換基を有してもよいメトキシ基、エトキシ基、プ
ロポキシ基及びブトキシ基等のアルコキシ基、置換基を
有してもよいフェニル基、ナフチル基、アンスリル基及
びピレニル基等のアリール基、又は置換基を有してもよ
いピリジル基、チエニル基、フリル基及びキノリル基等
の複素環基を示す。また、Z1とZ2及びZ3とZ4は共同
でそれぞれが結合しているビフェニル骨格を介して、フ
ルオレン骨格やジヒドロフェナントレン骨格等の環状構
造を形成してもよい。
【0041】式(1)〜(3)において有してもよい置
換基としては、メチル基、エチル基、プロピル基及びブ
チル基等のアルキル基、ベンジル基、フェネチル基及び
ナフチルメチル基等のアラルキル基、フェニル基、ナフ
チル基、アンスリル基、ピレニル基、フルオレニル基、
カルバゾリル基、ジベンゾフリル基及びジベンゾチオフ
ェニル基等の芳香環基、メトキシ基、エトキシ基及びプ
ロポキシ基等のアルコキシ基、フェノキシ基及びナフト
キシ基等のアリールオキシ基、フッ素、塩素、臭素及び
ヨウ素等のハロゲン原子、ニトロ基及びシアノ基等が挙
げられる。
【0042】ただし、本発明においては、ヒドロキシア
ルキル基及びヒドロキシアルコキシ基より選ばれる置換
基の少なくとも1つ有する電荷輸送材料であればいかな
る構造のものでもよく、式(1)〜(3)に示される構
造に限定されるものではない。
【0043】本発明に用いられる式(1)〜(3)の特
定の構造を有する電荷輸送材料は、保護層を作製するた
めの塗工液中に均一に溶解又は分散させ、塗布して形成
する。式(1)〜(3)の電荷輸送材料と硬化性アクリ
ル樹脂バインダーの混合割合は、質量比で、電荷輸送材
料/アクリル樹脂バインダー=0.1/10〜20/1
0が好ましく、特には0.5/10〜10/10である
ことが好ましい。アクリル樹脂バインダー対して電荷輸
送材料が少な過ぎると残留電位低下の効果が小さくな
り、多過ぎると保護層の強度を弱める可能性がある。
【0044】以下に、本発明で用いられるヒドロキシア
ルキル基及びヒドロキシアルコキシ基より選ばれる置換
基の少なくとも1つ有する電荷輸送材料の具体例を例示
するが、本発明はこれらの化合物のみに限定されるもの
ではない。
【0045】
【化7】
【0046】
【化8】
【0047】
【化9】
【0048】
【化10】
【0049】
【化11】
【0050】
【化12】
【0051】
【化13】
【0052】
【化14】
【0053】
【化15】
【0054】
【化16】
【0055】
【化17】
【0056】
【化18】
【0057】
【化19】
【0058】
【化20】
【0059】
【化21】
【0060】
【化22】
【0061】
【化23】
【0062】
【化24】
【0063】
【化25】
【0064】
【化26】
【0065】
【化27】
【0066】
【化28】
【0067】
【化29】
【0068】
【化30】
【0069】本発明の電子写真感光体の保護層には、硬
化性アクリル樹脂とヒドロキシアルキル基及びヒドロキ
シアルコキシ基より選ばれる置換基の少なくとも1つ有
する電荷輸送材料を含有するが、更に導電性粒子を含有
させることにより、電子写真感光体の残留電位の低下を
高い次元で達成することができる。
【0070】本発明において保護層に用いられる導電性
粒子としては、金属、金属酸化物及びカーボンブラック
が挙げられる。金属としては、アルミニウム、亜鉛、
銅、クロム、ニッケル、銀及びステンレス等、又はこれ
らの金属をプラスチックの粒子の表面に蒸着したもの等
が挙げられる。金属酸化物としては、酸化亜鉛、酸化チ
タン、酸化スズ、酸化アンチモン、酸化インジウム、酸
化ビスマス、スズをドープした酸化インジウム、アンチ
モンやタンタルをドープした酸化スズ及びアンチモンを
ドープした酸化ジルコニウム等が挙げられる。これら
は、単独で用いることも、2種以上を組み合わせて用い
ることもできる。2種以上を組み合わせて用いる場合
は、単に混合しても、固溶体や融着の形にしてもよい。
【0071】また、本発明においては、上述した導電性
粒子の中でも透明性の点で金属酸化物を用いることが好
ましい。更に、これら金属酸化物の中でも酸化スズを用
いることが特に好ましい。この酸化スズは、分散性や液
安定性を改良する目的で後述の表面処理されていてもよ
く、抵抗制御性を良くする目的でアンチモンやタンタル
をドープされていてもよい。
【0072】本発明において用いられる導電性粒子の平
均粒径は、保護層の透明性の点で0.3μm以下が好ま
しく、特には0.1μm以下が好ましい。
【0073】樹脂と導電性粒子との割合は、直接的に保
護層の体積抵抗率を決定する値であり、保護層の体積抵
抗率が1010〜1015Ω・cmの範囲になるように設定
するのが好ましく、特には1011〜1014Ω・cmにす
ることが好ましい。
【0074】膜強度的には、導電性粒子の量が増えれば
増えるほど弱くなるため、導電性粒子の量は、保護層の
体積抵抗及び残留電位が許容できる範囲において、少な
くする方が好ましい。
【0075】更に保護層表面に潤滑性を付与する目的
で、フッ素原子含有樹脂粒子、シリカ粒子、シリコーン
樹脂粒子及びアルミナ粒子の少なくとも1種を混合して
用いてもよい。
【0076】本発明に用いられるフッ素原子含有樹脂粒
子としては、四フッ化エチレン、三フッ化塩化エチレン
樹脂、六フッ化エチレンプロピレン樹脂、フッ化ビニル
樹脂、フッ化ビニリデン樹脂、二フッ化二塩化エチレン
樹脂及びこれらの共重合体の中から1種あるいは2種以
上を適宜選択するのが好ましいが、特に、四フッ化エチ
レン樹脂及びフッ化ビニリデン樹脂が好ましい。樹脂粒
子の分子量や粒子の粒径は適宜選択することができ、特
に制限されるものではない。
【0077】また、潤滑性粒子の分散性安定、表面の滑
り性改良、塗工面のレベリング性向上等の目的でフッ素
原子含有化合物、シロキサン化合物を合わせて含有する
ことができる。
【0078】潤滑性粒子を導電性粒子と共に樹脂溶液中
で相互の粒子を凝集させないために、フッ素原子含有化
合物を導電性粒子の分散時に添加したり、また、導電性
粒子の表面をフッ素原子含有化合物で表面処理するとよ
い。フッ素原子含有化合物を添加又は導電性粒子に表面
処理を行うことにより、フッ素原子含有化合物のない場
合に比べて、樹脂溶液中での導電性粒子とフッ素原子含
有樹脂粒子の分散性及び分散安定性が格段に向上した。
また、フッ素原子含有化合物を添加し導電性粒子を分散
した液、又は表面処理を施した導電性粒子を分散した液
に、フッ素原子含有樹脂粒子を分散することによって分
散粒子の二次粒子の形成もなく、経時的にも非常に安定
した分散性の良好な塗工液が得られる。
【0079】本発明におけるフッ素原子含有化合物とし
ては、含フッ素シランカップリング剤、フッ素変性シリ
コーンオイル及びフッ素系界面活性剤等が挙げられる。
これらの化合物の好ましい化合物例を表1〜表3に挙げ
るが、本発明はこれらの化合物に限定されるものではな
い。
【0080】
【表1】
【0081】
【表2】
【0082】
【表3】
【0083】導電性粒子の表面処理方法としては、導電
性粒子と表面処理剤とを適当な溶剤中で混合、分散し、
表面処理剤を導電性粒子表面に付着させる。分散の方法
としては、ボールミルやサンドミル等の通常の分散手段
を用いることができる。次に、この分散溶液から溶剤を
除去し、導電性粒子表面に固着させればよい。また、必
要に応じて、この後に更に熱処理を行ってもよい。ま
た、処理液中には反応促進のための触媒を添加すること
もできる。更に、必要に応じて表面処理後の導電性粒子
に更に粉砕処理を施すことができる。
【0084】導電性粒子に対するフッ素原子含有化合物
の割合は、粒子の粒径、形状及び表面積等にも影響を受
けるが、表面処理済みの導電性粒子全質量に対し1〜6
5質量%が好ましく、特には1〜50質量%が好まし
い。
【0085】更に、本発明においては、より環境安定性
のある保護層とするために、下記式(4)で示されるシ
ロキサン化合物を導電性粒子分散時に添加したり、又
は、予め表面処理を施した導電性粒子を混合することに
より、更に環境安定性により優れた保護層を得ることが
できる。
【0086】
【化31】
【0087】式中、Aは水素原子又はメチル基であり、
かつ、Aの全部における水素原子の割合は0.1〜50
%の範囲、nは0以上の整数である。
【0088】このシロキサン化合物を添加後に分散した
塗工液、又はこれを表面処理した導電性微粒子を溶剤に
溶かした結着樹脂中に分散することによって、分散粒子
の二次粒子の形成もなく、経時的にも安定した分散性の
良好な塗工液が得られ、また、この塗工液より形成した
保護層は透明性が高く、耐環境性に特に優れた膜が得ら
れた。
【0089】式(4)で示されるシロキサン化合物の分
子量は特に制限されるものではないが、表面処理をする
場合は、その容易さからは粘度が高過ぎない方がよく、
重量平均分子量で数百〜数万程度が適当である。
【0090】表面処理の方法としては、湿式と乾式の二
通りがある。湿式では導電性粒子を式(4)で示される
シロキサン化合物とを溶剤中で分散し、該シロキサン化
合物を粒子表面に付着させる。分散の手段としては、ボ
ールミルやサンドミル等の一般の分散手段を使用するこ
とができる。次に、この分散溶液を導電性粒子表面に固
着させる。この熱処理においては、シロキサン中のSi
−H結合が熱処理過程において空気中の酸素によって水
素原子の酸化が起こり、新たなシロキサン結合ができ
る。その結果、シロキサンが3次元構造にまで発達し、
導電性粒子表面がこの網状構造で包まれる。このように
表面処理は、該シロキサン化合物を導電性粒子表面に固
着させることによって完了するが、必要に応じて処理後
の微粒子に粉砕処理を施してもよい。乾式処理において
は、溶剤を用いずに該シロキサン化合物と導電性粒子と
を混合し混練を行うことによってシロキサン化合物を粒
子表面に付着させる。その後は、湿式処理と同様に熱処
理や粉砕処理を施して表面処理を完了する。
【0091】保護層の塗工液を分散する溶剤としては、
アクリル樹脂モノマー等を良く溶解し、式(1)〜
(3)で示される電荷輸送材料も良く溶解し、導電性粒
子を用いる場合はその分散性が良く、更にフッ素原子含
有化合物、フッ素原子含有樹脂粒子、シロキサン化合物
を用いる場合はその相溶性や処理性が良好で、なお更に
保護層の塗工液と接触する電荷輸送層に悪影響を与えな
い溶剤が好ましい。
【0092】従って、溶剤としては、メタノール、エタ
ノール及び2−プロパノール等のアルコール類、アセト
ン及びメチルエチルケトン等のケトン類、酢酸メチル及
び酢酸エチル等のエステル類、テトラヒドロフラン及び
ジオキサン等のエーテル類、トルエン及びキシレン等の
芳香族炭化水素類又はクロロベンゼン及びジクロロメタ
ン等のハロゲン系炭化水素類等が使用可能であり、更に
これらを混合して用いてもよい。これらの中でも最も好
適な溶剤は、メタノール、エタノール及び2−プロパノ
ール等のアルコール類である。
【0093】本発明の保護層の塗布方法としては、浸漬
コーティング法、スプレーコーティング法、スピンナー
コーティング法、ローラーコーティング法、マイヤーバ
ーコーティング法及びブレードコーティング法等の一般
的な塗工方法を用いることができる。
【0094】本発明の保護層の膜厚は、薄過ぎると電子
写真感光体の耐久性を損ない、厚過ぎると保護層を設け
たことによる残留電位が上昇するため、適度な厚さにす
る必要がある。具体的には0.1μm〜10μmの範囲
が好ましく、特には0.5μm〜7μmの範囲が好まし
い。
【0095】本発明においては、前記保護層中に、帯電
時に発生するオゾンやNOx等の活性物質の付着による
表面層の劣化等を防止する目的で、酸化防止剤の添加材
を加えてもよい。
【0096】次に、感光層について以下に説明する。
【0097】本発明の電子写真感光体は、主に積層構造
を有することが好ましい。図1(a)の電子写真感光体
は、導電性支持体4の上に電荷発生層3、電荷輸送層2
が順に設けており、更に最表面に保護層1を設けてい
る。また、図1(b)及び(c)の様に導電性支持体と
電荷発生層の間に、結着層5、更には干渉縞防止等を目
的とする下引き層6を設けてもよい。
【0098】導電性支持体4としては、支持体自身が導
電性を持つもの、例えば、アルミニウム、アルミニウム
合金及びステンレス等の金属を用いることができ、その
他にアルミニウム、アルミニウム合金又は酸化インジウ
ム−酸化スズ合金等を真空蒸着によって被膜形成された
層を有する前記導電性支持体やプラスチック、導電性微
粒子(例えば、カーボンブラック、酸化スズ、酸化チタ
ン及び銀粒子等)を適当なバインダーと共にプラスチッ
クや紙に含浸した支持体、導電性バインダーを有するプ
ラスチック等を用いることができる。
【0099】また、導電性支持体と感光層の間には、バ
リアー機能と接着機能を持つ結着層(接着層)を設ける
ことができる。結着層は、感光層の接着性改良、塗工性
改良、支持体の保護、支持体の欠陥の被覆、支持体から
の電荷注入性改良、感光層の電気的破壊に対する保護等
のために形成される。結着層は、カゼイン、ポリビニル
アルコール、エチルセルロース、エチレン−アクリル酸
コポリマー、ポリアミド、変性ポリアミド、ポリウレタ
ン、ゼラチン又は酸化アルミニウム等によって形成でき
る。結着層の膜厚は、5μm以下が好ましく、特には
0.1〜3μmが好ましい。
【0100】本発明に用いられる電荷発生材料として
は、(1)モノアゾ、ジスアゾ及びトリスアゾ等のアゾ
系顔料、(2)金属フタロシアニン及び非金属フタロシ
アニン等のフタロシアニン系顔料、(3)インジゴ及び
チオインジゴ等のインジゴ系顔料、(4)ペリレン酸無
水物及びペリレン酸イミド等のペリレン系顔料、(5)
アンスラキノン及びピレンキノン等の多環キノン系顔
料、(6)スクワリリウム色素、(7)ピリリウム塩及
びチアピリリウム塩類、(8)トリフェニルメタン系色
素、(9)セレン、セレン−テルル及びアモルファスシ
リコン等の無機物質、(10)キナクリドン顔料、(1
1)アズレニウム塩顔料、(12)シアニン染料、(1
3)キサンテン色素、(14)キノンイミン色素、(1
5)スチリル色素、(16)硫化カドミウム及び(1
7)酸化亜鉛等が挙げられる。
【0101】電荷発生層に用いる結着樹脂としては、例
えば、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリ
アリレート樹脂、ブチラール樹脂、ポリスチレン樹脂、
ポリビニルアセタール樹脂、ジアリルフタレート樹脂、
アクリル樹脂、メタクリル樹脂、酢酸ビニル樹脂、フェ
ノール樹脂、シリコーン樹脂、ポリスルホン樹脂、スチ
レン−ブタジエン共重合体樹脂、アルキッド樹脂、エポ
キシ樹脂、尿素樹脂及び塩化ビニル−酢酸ビニル共重合
体樹脂等が挙げられるが、これらに限定されるものでは
ない。これらは単独、混合あるいは共重合体ポリマーと
して1種又は2種以上用いることができる。
【0102】電荷発生層用塗工液に用いる溶剤は、使用
する樹脂や電荷発生材料の溶解性や分散安定性から選択
されるが、有機溶剤としてはアルコール類、スルホキシ
ド類、ケトン類、エーテル類、エステル類、脂肪族ハロ
ゲン化炭化水素類又は芳香族化合物等を用いることがで
きる。
【0103】電荷発生層3は、前記の電荷発生材料を
0.3〜4倍量の結着樹脂及び溶剤と共に、ホモジナイ
ザー、超音波、ボールミル、サンドミル、アトライター
又はロールミル等の方法で十分に分散し、塗布、乾燥さ
れて形成される。その厚みは、5μm以下が好ましく、
特には0.01〜1μmの範囲が好ましい。
【0104】また、電荷発生層には、種々の増感剤、酸
化防止剤、紫外線吸収剤、可塑剤及び公知の電荷発生材
料を必要に応じて添加することもできる。
【0105】用いられる電荷輸送材料としては、各種ト
リアリールアミン系化合物、各種ヒドラゾン系化合物、
各種スチリル系化合物、各種スチルベン系化合物、各種
ピラゾリン系化合物、各種オキサゾール系化合物、各種
チアゾール系化合物及び各種トリアリールメタン系化合
物等が挙げられる。
【0106】電荷輸送層2を形成するのに用いられる結
着樹脂としては、アクリル樹脂、スチレン系樹脂、ポリ
エステル、ポリカーボネート樹脂、ポリアリレート、ポ
リサルホン、ポリフェニレンオキシド、エポキシ樹脂、
ポリウレタン樹脂、アルキド樹脂及び不飽和樹脂等から
選ばれる樹脂が好ましい。特に好ましい樹脂としては、
ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、スチレン−
アクリロニトリル共重合体、ポリカーボネート樹脂及び
ジアリルフタレート樹脂が挙げられる。
【0107】電荷輸送層2は、一般的には前記の電荷輸
送材料と結着樹脂を溶剤に溶解し、塗布して形成する。
電荷輸送材料と結着樹脂との混合割合は、2:1〜1:
2程度である。溶剤としては、アセトン及びメチルエチ
ルケトン等のケトン類、酢酸メチル及び酢酸エチル等の
エステル類、トルエン及びキシレン等の芳香族炭化水素
類、クロロベンゼン、クロロホルム及び四塩化炭素等の
塩素系炭化水素類等が用いられる。この溶液を塗布する
際には、例えば、浸漬コーティング法、スプレーコーテ
ィング法及びスピンナーコーティング法等のコーティン
グ法を用いることができ、乾燥は10℃〜200℃が好
ましく、より好ましくは20℃〜150℃の範囲の温度
で、5分〜5時間が好ましく、より好ましくは10分〜
2時間の時間で送風乾燥又は静止乾燥下で行うことがで
きる。
【0108】電荷輸送層は、上述の電荷発生層と電気的
の接続されており、電界の存在下で電荷発生層から注入
された電荷キャリアを受け取ると共に、これ等の電荷キ
ャリアを保護層との界面まで輸送する機能を有してい
る。この電荷輸送層は電荷キャリアを輸送する限界があ
るので必要以上に膜厚を厚くすることができないが、5
〜40μmが好ましく、特には7〜30μmの範囲が好
ましい。
【0109】更に、電荷輸送層中に酸化防止剤、紫外線
吸収剤、可塑剤及び公知の電荷輸送材料を必要に応じて
添加することもできる。
【0110】本発明では更に、この電荷輸送層の上に前
記保護層を塗布、硬化させて成膜することで完成され
る。
【0111】図2に本発明の電子写真感光体を有するプ
ロセスカートリッジを備えた電子写真装置の概略構成を
示す。
【0112】図2において、11はドラム状の本発明の
電子写真感光体であり、軸12を中心に矢印方向に所定
の周速度で回転駆動される。電子写真感光体11は、回
転過程において、一次帯電手段13によりその周面に正
又は負の所定電位の均一帯電を受け、次いで、スリット
露光やレーザービーム走査露光等の露光手段(不図示)
から出力される目的の画像情報の時系列電気デジタル画
像信号に対応して強度変調された露光光14を受ける。
こうして電子写真感光体11の周面に対し、目的の画像
情報に対応した静電潜像が順次形成されていく。
【0113】形成された静電潜像は、次いで現像手段1
5によりトナー現像され、不図示の給紙部から電子写真
感光体11と転写手段16との間に電子写真感光体11
の回転と同期して取り出されて給送された転写材17
に、電子写真感光体11の表面に形成担持されているト
ナー画像が転写手段16により順次転写されていく。
【0114】トナー画像の転写を受けた転写材17は、
電子写真感光体面から分離されて像定着手段18へ導入
されて像定着を受けることにより画像形成物(プリン
ト、コピー)として装置外へプリントアウトされる。
【0115】像転写後の電子写真感光体11の表面は、
クリーニング手段19によって転写残りトナーの除去を
受けて清浄面化され、更に前露光手段(不図示)からの
前露光光20により除電処理された後、繰り返し画像形
成に使用される。なお、一次帯電手段13が帯電ローラ
ー等を用いた接触帯電手段である場合は、前露光は必ず
しも必要ではない。
【0116】本発明においては、上述の電子写真感光体
11、一次帯電手段13、現像手段15及びクリーニン
グ手段19等の構成要素のうち、複数のものを容器に納
めてプロセスカートリッジとして一体に結合して構成
し、このプロセスカートリッジを複写機やレーザービー
ムプリンター等の電子写真装置本体に対して着脱自在に
構成してもよい。例えば、一次帯電手段13、現像手段
15及びクリーニング手段19の少なくとも1つを電子
写真感光体11と共に一体に支持してカートリッジ化し
て、装置本体のレール等の案内手段22を用いて装置本
体に着脱自在なプロセスカートリッジ21とすることが
できる。
【0117】また、露光光14は、電子写真装置が複写
機やプリンターである場合には、原稿からの反射光や透
過光、あるいは、センサーで原稿を読取り、信号化し、
この信号に従って行われるレーザービームの走査、LE
Dアレイの駆動又は液晶シャッターアレイの駆動等によ
り照射される光である。
【0118】本発明の電子写真感光体は、電子写真複写
機に利用するのみならず、レーザービームプリンター、
CRTプリンター、LEDプリンター、FAX、液晶プ
リンター及びレーザー製版等の電子写真応用分野にも幅
広く適用し得るものである。
【0119】
【実施例】以下に、具体的な実施例を挙げて本発明を更
に詳細に説明する。ただし、本発明の実施の形態は、こ
れらに限定されるものではない。なお、実施例中の
「部」は「質量部」を意味する。
【0120】(実施例1)φ30mm×260.5mm
のアルミニウムシリンダー(JIS A3003アルミ
ニウム合金)を支持体として、この上にポリアミド樹脂
(商品名:アミランCM8000、東レ製)の5質量%
メタノール溶液を浸漬法で塗布し、熱風乾燥し、膜厚が
0.5μmの下引き層を形成した。
【0121】次に、電荷発生材料として下記式(5)で
示されるCuKα特性X線回折におけるブラッグ角(2
θ±0.2゜)の9.6°及び27.2゜に強いピーク
を有する結晶型であるオキシチタニウムフタロシアニン
顔料4部、
【0122】
【化32】 ポリビニルブチラール樹脂BX−1(積水化学(株)
製)2部及びシクロヘキサノン110部を、φ1mmガ
ラスビーズを用いてサンドミルで、4.5時間分散し
た。その後、酢酸エチル130部で希釈し電荷発生層用
塗工液とした。上記塗工液を先の下引き層上に浸漬法で
塗布し、膜厚が0.18μmの電荷発生層を形成した。
【0123】次いで、下記式(6)で示される電荷輸送
材料10部
【0124】
【化33】 及びビスフェノールZ型ポリカーボネート(商品名:Z
−200、三菱ガス化学製)10部を、モノクロロベン
ゼン60部/ジクロロメタン20部に溶解した。この塗
工液を、前記電荷発生層上に浸漬塗布し、110℃で1
時間で熱風乾燥し、膜厚が20μmの電荷輸送層を形成
した。
【0125】次に、保護層として、下記式(7)で示さ
れる硬化性アクリル樹脂30部と光重合開始剤として2
−メチルチオキサントン5.2部を溶解し、更にヒドロ
キシアルキル基を有する電荷輸送材料として化合物例N
o.1−25を21部溶解し、保護層用塗工液を作製し
た。
【0126】
【化34】
【0127】この塗工液を前記電荷輸送層上に浸漬塗布
して膜を形成させ、続いて高圧水銀灯にて800mW/
cm2の光強度で60秒間光硬化を行い、その後120
℃で2時間熱風乾燥し、膜厚が3μm保護層を形成し、
電子写真感光体を作製し、評価した。保護層塗工液の分
散性は良好で、作製された保護層はムラのない均一な膜
であった。
【0128】保護層の体積抵抗率の測定は、ポリエチレ
ンテレフタレートフィルム上に180μmのギャップを
もつ櫛形電極を金蒸着により作製し、その上に保護層塗
工液を塗布し、硬化条件及び膜厚等は上記電子写真感光
体作製時と同様にして行い、サンプルを作製した。
【0129】体積抵抗率の測定は、前記サンプルをビュ
ーレット・パッカード社製PAメーター4140Bを用
いて100V印加で測定した。測定環境は温度/湿度が
23℃/50%RH、23℃/5%RH及び30℃/8
0%RHの3環境下で測定した。
【0130】保護層の硬度は、ドイツ、FISCHER
社製硬度計(H100VP−HCU)を用いて測定し
た。この測定による硬度は、次のようにして定められ
る。
【0131】すなわち、四角錐で先端の対面角130°
のダイヤモンド圧子で荷重をかけて保護層の膜に1μm
まで押し込み、圧子の幾何学的形状から計算された圧痕
の表面積とその時の荷重から次の式のように求まる; ユニバーサル硬さ値HU(N/mm2)= 荷重(N)/荷重下での圧痕の表面積(mm2
【0132】実施例の保護層の硬度測定は、ガラスプレ
ート上に保護層塗工液を塗布し、硬化条件は上記電子写
真感光体作製時と同様にして行い、この保護層膜を3〜
4回塗工して膜厚を約10μmにして硬度測定サンプル
とした。
【0133】電子写真特性の評価は、キヤノン(株)製
LBP−NXを用いた。評価として、初期転写効率、更
に3000枚の耐久による削れ量の測定及び30℃/8
0%環境下での画像特性を見た。更に、残留電位(V
r)の測定は、23℃/5%RHの環境下でジェンテッ
ク社製ドラム試験器により、強露光後0.2秒の位置で
の残留電位を測定した。
【0134】抵抗測定及び膜硬度の測定結果を表4、電
子写真特性の結果を表5に示す。
【0135】(実施例2〜7)実施例1において用いた
ヒドロキシアルキル基を有する電荷輸送材料(化合物例
No.1−25)の代わりに、表4に示されるヒドロキ
シアルキル基及びヒドロキシアルコキシ基より選ばれる
置換基の少なくとも1つ有する電荷輸送材料に代えた以
外は、実施例1と同様にして電子写真感光体等を作製
し、評価した。結果を同様に表4及び表5に示す。
【0136】(実施例8)電荷輸送層までを実施例1と
同様にして作製した。
【0137】次に、保護層として、アンチモンドープ酸
化スズ超微粒子100部を下記式(8)で示されるフッ
素原子含有化合物(商品名:LS−1090、信越シリ
コーン(株)製)7部で表面処理した(処理量7%)処
理済み酸化スズ微粒子35部と
【0138】
【化35】 エタノール150部を、サンドミルにて66時間かけて
分散を行い、更に、ポリテトラフルオロエチレン微粒子
(平均粒径0.18μm)20部を加えて、更に12時
間サンドミルで分散を行った。その後、樹脂成分として
実施例1で用いた硬化性アクリル樹脂31部と2−メチ
ルチオキサンソン5.4部を溶解し、更に、ヒドロキシ
アルキル基を有する電荷輸送材料として化合物例No.
1−22を15部溶解し保護層用塗工液とした。
【0139】この塗工液を用いて、先の電荷輸送層上に
浸漬塗布法により、膜を形成した後、高圧水銀灯にて8
00mW/cm2の光強度で、60秒間光硬化を行い、
その後120℃で2時間熱風乾燥し、膜厚が3μmの保
護層を形成した。保護層塗工液の分散性は良好で、作製
された保護層はムラのない均一な膜であった。その後、
保護層の体積抵抗率とその環境変動、保護層の硬度、耐
久性、電子写真特性を実施例1と同様に評価した。結果
を同様に表4及び表5に示す。
【0140】(実施例9〜14)実施例8において用い
たヒドロキシアルキル基を有する電荷輸送材料(化合物
例No.1−22)の代わりに、表4に示されるヒドロ
キシアルキル基及びヒドロキシアルコキシ基より選ばれ
る置換基の少なくとも1つ有する電荷輸送材料に代えた
以外は、実施例8と同様にして電子写真感光体等を作製
し、評価した。結果を同様に表4及び表5に示す。
【0141】(実施例15〜17)実施例8、10及び
12において、前記式(8)で示される化合物で表面処
理した(処理量7%)アンチモンドープ酸化スズ微粒子
を20部に減らし、メチルハイドロジェンシリコーンオ
イル(商品名:KF99、信越シリコーン(株)製)で
処理した(処理量20%)アンチモンドープ酸化スズ微
粒子15部を更に添加分散して塗工液を作製した以外
は、実施例8、10及び12と全く同様にして電子写真
感光体等を作製し、評価した。結果を同様に表4及び表
5に示す。
【0142】(実施例18〜20)実施例8、10、1
2において、前記式(8)で示される化合物で表面処理
したアンチモンドープ酸化スズ微粒子に代えて、表面処
理を施す以前のアンチモンドープ酸化スズ微粒子(商品
名:T−1、三菱マテリアル(株)製)35部、前記式
(8)で示されるフッ素原子含有化合物(商品名:LS
−1090、信越シリコーン(株)製)3.5部を添加
し分散した以外は、実施例8、10及び12と全く同様
にして電子写真感光体等を作製し、評価した。結果を同
様に表4及び表5に示す。
【0143】(実施例21〜23)実施例18〜20に
おいて、更にメチルハイドロジェンシリコーンオイル
(商品名:KF99、信越シリコーン(株)製)1.5
部を添加し分散した以外は、実施例18〜20と全く同
様にして電子写真感光体等を作製し、評価した。結果を
同様に表4及び表5に示す。
【0144】(実施例24)電荷輸送層までを実施例1
と同様にして作製した。
【0145】次に、保護層として、アンチモンドープ酸
化スズ微粒子(商品名:T−1、三菱マテリアル(株)
製)35部とトルエン150部を、サンドミルで48時
間かけて分散を行い、その後、樹脂成分として実施例1
で用いられた硬化型アクリル樹脂31部と光重合開始剤
として2−メチルチオキサンソン5.4部を溶解し、更
に、ヒドロキシアルキル基を有する電荷輸送材料として
化合物例No.3−2を15部溶解し、トルエン210
部/アセトン160部を加えて希釈し保護層用塗工液と
した。この塗工液を用いて、先の電荷輸送層上にスプレ
ー塗布法により、膜を形成した後、高圧水銀灯にて80
0mW/cm2の光強度で、60秒間光硬化を行い、そ
の後120℃で2時間熱風乾燥し、膜厚が3μmの保護
層を形成した。保護層塗工液の分散性は良好で、作製さ
れた保護層はムラのない均一な膜であった。更に、抵抗
測定用サンプル、硬度測定用サンプルを実施例1と同様
にして作製し、実施例1と同様に評価を行った。結果を
同様に表4及び表5に示す。
【0146】(実施例25及び26)実施例24におい
て用いたヒドロキシアルキル基を有する電荷輸送材料
(化合物例No.3−2)の代わりに、表4に示される
ヒドロキシアルキル基及びヒドロキシアルコキシ基より
選ばれる置換基の少なくとも1つ有する電荷輸送材料に
代えた以外は、実施例24と同様にして電子写真感光体
等を作製し、評価した。結果を同様に表4及び表5に示
す。
【0147】(比較例1)実施例1において、電荷輸送
材料を無添加とした以外は実施例1と同様にして電子写
真感光体等を作製し、評価した。結果を同様に表4及び
表5に示す。
【0148】(比較例2)実施例8において、電荷輸送
材料を無添加とした以外は実施例8と同様にして電子写
真感光体等を作製し、評価した。結果を同様に表4及び
表5に示す。
【0149】(比較例3〜6)実施例8において用いた
ヒドロキシアルキル基を有する電荷輸送材料(化合物例
No.1−22)の代わりに、下記式で表される比較化
合物1〜4に代えた以外は、実施例8と同様にして電子
写真感光体等を作製し、評価した。結果を同様に表4及
び表5に示す。
【0150】
【化36】
【0151】(比較例7)実施例1における保護層の代
わりに、実施例8で用いた処理済み酸化スズ微粒子35
部と1,4−ジオキサン150部を、サンドミルにて6
6時間かけて分散を行い、更に、ポリテトラフルオロエ
チレン微粒子(平均粒径0.18μm)20部を加え
て、更に12時間サンドミルで分散を行った。その後、
樹脂成分として硬化性アクリル樹脂の代わりにPMMA
(商品名:J−899、星光化学社製)31部を溶解
し、更に、ヒドロキシアルキル基を有する電荷輸送材料
として化合物例No.1−22を15部溶解し、更に1
時間サンドミルで分散を行い、1,4−ジオキサン37
0部で希釈して保護層用塗工液とした。この塗工液を用
いて、電荷輸送層上にスプレー塗布法により、膜を形成
した後に、100℃で30分間熱風乾燥し、膜厚が3μ
mの保護層を有する電子写真感光体等を作製し、評価し
た。結果を同様に表4及び表5に示す。
【0152】(比較例8)実施例1において、保護層を
塗布しなかった以外は、実施例1と全く同様にして電子
写真感光体等を作製し、評価した。結果を同様に表4及
び表5に示す。
【0153】
【表4】
【0154】
【表5】
【0155】表4及び表5に示すように、本発明の保護
層を有する電子写真感光体を用いることにより、保護層
の抵抗の環境安定性に優れ、残留電位の上昇が最も厳し
い低湿環境下でも残留電位が低く、高転写効率であり、
更に、高湿下での画像流れもなく、膜強度を保ち、削れ
量を維持し、高耐久で、高安定で、良好な画像を得るこ
とができた。
【0156】
【発明の効果】上述したように、本発明におけるよう
に、本発明の電子写真感光体を用いることにより、保護
層の抵抗の環境安定性に優れ、残留電位の上昇が最も厳
しい低湿環境下でも残留電位が低く、高転写効率であ
り、更に高湿下での画像流れもなく、膜強度を保ち、削
れ量を維持し、高耐久で、高安定で、良好な画像を得る
ことができる電子写真感光体を提供することが可能とな
った。
【0157】また、該電子写真感光体を有するプロセス
カートリッジ及び電子写真装置において同様に顕著な効
果を奏することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電子写真感光体の層構成を示す図であ
る。
【図2】本発明の電子写真感光体を有するプロセスカー
トリッジを備えた電子写真装置の概略構成の例を示す図
である。
【符号の説明】
1 保護層 2 電荷輸送層 3 電荷発生層 4 導電性支持体 5 結着層 6 下引き層 11 電子写真感光体 12 軸 13 帯電手段 14 露光光 15 現像手段 16 転写手段 17 転写材 18 定着手段 19 クリーニング手段 20 前露光光 21 プロセスカートリッジ 22 案内手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 齊藤 宏 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 2H068 AA03 AA04 BA12 BA58 BB06 BB31 BB32 BB33 CA06 CA33 CA37

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性支持体上に少なくとも感光層及び
    保護層を有する電子写真感光体において、該保護層が硬
    化性アクリル樹脂を含有し、かつヒドロキシアルキル基
    及びヒドロキシアルコキシ基より選ばれる置換基の少な
    くとも1つ有する電荷輸送材料を含有することを特徴と
    する電子写真感光体。
  2. 【請求項2】 前記ヒドロキシアルキル基及びヒドロキ
    シアルコキシ基より選ばれる置換基の少なくとも1つ有
    する電荷輸送材料が、下記式(1)〜(3)のいずれか
    で示される化合物である請求項1に記載の電子写真感光
    体。 【化1】 (式中、R1、R2及びR3はそれぞれ炭素数1〜8の枝
    分かれしてもよい2価の炭化水素基を示し、α、β及び
    γはそれぞれ置換基としてハロゲン原子、置換基を有し
    てもよいアルキル基、置換基を有してもよいアルコキシ
    基、置換基を有してもよいアリール基又は置換基を有し
    てもよい複素環基を1つ以上有してもよいベンゼン環を
    示し、a、b及びdは0又は1であり、m及びnは0又
    は1である) 【化2】 (式中、R4及びR5はそれぞれ炭素数1〜8の枝分かれ
    してもよい2価の炭化水素基を示し、δ及びεはそれぞ
    れ置換基としてハロゲン原子、置換基を有してもよいア
    ルキル基、置換基を有してもよいアルコキシ基、置換基
    を有してもよいアリール基又は置換基を有してもよい複
    素環基を1つ以上有してもよいベンゼン環を示し、e及
    びfは0又は1である。pは0又は1である。Z1及び
    2はそれぞれハロゲン原子、置換基を有してもよいア
    ルキル基、置換基を有してもよいアルコキシ基、置換基
    を有してもよいアリール基又は置換基を有してもよい複
    素環基を示し、共同で環をなしてもよい) 【化3】 (式中、R6、R7、R8及びR9はそれぞれ炭素数1〜8
    の枝分かれしてもよい2価の炭化水素基を示し、ζ、
    η、θ及びιはそれぞれ置換基としてハロゲン原子、置
    換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよい
    アルコキシ基、置換基を有してもよいアリール基又は置
    換基を有してもよい複素環基を1つ以上有してもよいベ
    ンゼン環を示し、g、h、j及びkは0又は1であり、
    q、r及びsは0又は1である。Z3及びZ4はそれぞれ
    ハロゲン原子、置換基を有してもよいアルキル基、置換
    基を有してもよいアルコキシ基、置換基を有してもよい
    アリール基又は置換基を有してもよい複素環基を示し、
    共同で環をなしてもよい)
  3. 【請求項3】 前記保護層が導電性粒子を含有する請求
    項1又は2に記載の電子写真感光体。
  4. 【請求項4】 前記導電性粒子が表面処理されている、
    あるいはドープされている酸化スズである請求項3に記
    載の電子写真感光体。
  5. 【請求項5】 前記保護層がフッ素原子含有樹脂粒子、
    シリカ粒子、シリコーン樹脂粒子及びアルミナ粒子の少
    なくとも1種を含有する請求項1〜4のいずれかに記載
    の電子写真感光体。
  6. 【請求項6】 前記保護層がフッ素原子含有化合物及び
    シロキサン化合物の少なくとも1種類を含有する請求項
    1〜5のいずれかに記載の電子写真感光体。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれかに記載の電子写
    真感光体を、該電子写真感光体を帯電させる帯電手段、
    静電潜像の形成された電子写真感光体をトナーで現像す
    る現像手段及び転写工程後の電子写真感光体上に残余す
    るトナーを回収するクリーニング手段からなる群より選
    ばれた少なくとも1つの手段と共に一体に支持し、電子
    写真装置本体に着脱自在であることを特徴とするプロセ
    スカートリッジ。
  8. 【請求項8】 請求項1〜6のいずれかに記載の電子写
    真感光体、該電子写真感光体を帯電させる帯電手段、帯
    電した電子写真感光体に対し露光を行い静電潜像を形成
    する露光手段、静電潜像の形成された電子写真感光体に
    トナーで現像する現像手段及び電子写真感光体上のトナ
    ー像を転写材上に転写する転写手段を備えることを特徴
    とする電子写真装置。
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JP2013007814A (ja) * 2011-06-23 2013-01-10 Konica Minolta Business Technologies Inc 有機感光体及び画像形成装置、画像形成方法
JP2021071545A (ja) * 2019-10-29 2021-05-06 キヤノン株式会社 電子写真感光体、プロセスカートリッジ、電子写真画像形成装置および電子写真感光体の製造方法

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