JP2000144583A - シート状物 - Google Patents

シート状物

Info

Publication number
JP2000144583A
JP2000144583A JP10321951A JP32195198A JP2000144583A JP 2000144583 A JP2000144583 A JP 2000144583A JP 10321951 A JP10321951 A JP 10321951A JP 32195198 A JP32195198 A JP 32195198A JP 2000144583 A JP2000144583 A JP 2000144583A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sheet
fiber
weight
sheath
core
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10321951A
Other languages
English (en)
Inventor
Kyoko Yokoi
京子 横井
Hiromichi Iijima
弘通 飯島
Koji Watanabe
幸二 渡辺
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toray Industries Inc filed Critical Toray Industries Inc
Priority to JP10321951A priority Critical patent/JP2000144583A/ja
Publication of JP2000144583A publication Critical patent/JP2000144583A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Coloring (AREA)
  • Multicomponent Fibers (AREA)
  • Nonwoven Fabrics (AREA)
  • Woven Fabrics (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、発色性と高耐光性を同時に満足する
優れたシート状物を提供せんとするものである。 【解決手段】本発明のシート状物は、紫外線吸収剤およ
び光安定剤から選ばれた少なくとも1種を含有するポリ
エステル繊維からなる、実質的に高分子弾性体を含まな
いシート状物であって、かつ、該シート状物が、顔料と
染料で着色されていることを特徴とするものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高発色性と高耐光
性を同時に満足する優れたシート状物に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】ポリエステル繊維よりなるシート状物は
取り扱いが容易、諸物性に優れている等の点から、衣料
分野や産業資材分野に広範囲に適用されている。しか
し、車両内装用布帛など、高度な耐光性を要求する分野
においては、最近の自動車メーカの耐光性に対する要求
基準がますます高まってきており、その耐光性は十分と
は言えない。
【0003】この欠点を改良するための従来技術として
は、例えば、ポリエステル繊維にベンゾフェノン系化合
物や、ベンゾトリアゾール系化合物等の有機系紫外線吸
収剤を染料と同浴中にて染色し、繊維内部へ吸尽させる
技術がある。この方法の場合、ある程度の効果は認めら
れるが、高度の耐光性を要求される場合は不十分であっ
た。
【0004】一方、繊維の耐光性を向上させる技術とし
ては、特公昭62−37152号公報に記載されたごと
き、芯鞘型構造で芯成分を顔料原着する技術がある。こ
の技術は、繊維中の顔料が紡糸中あるいは後加工工程に
おける溶剤での色落ちを鞘成分で防止し、かつ、耐光性
の向上をねらったものであるが、鞘成分により発色性が
制限され、高発色化に限界があった。また、顔料添加す
る場合、各色に対応した多種類の繊維を準備しなくては
ならず、工業上実際的には不可能に近い。この問題の解
決する手段として、顔料原着した繊維を染色する方法も
試みられたが、この場合は、染料の褪色により、十分な
耐光堅牢性は得られなかった。
【0005】したがって、近年の耐光性基準が一段と高
まっているなか、耐光性と発色性の両者を満足させる技
術はいまだ開発されていないのが現状である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる従来
技術の背景に鑑み、高発色性と高耐光性とを同時に満足
する優れたシート状物を提供せんとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、かかる課題を
解決するために、次のような手段を採用するものであ
る。すなわち、本発明のシート状物は、紫外線吸収剤お
よび光安定剤から選ばれた少なくとも1種を含有するポ
リエステル繊維からなる、実質的に高分子弾性体を含ま
ないシート状物であって、かつ、該シート状物が、顔料
と染料で着色されていることを特徴とするものである。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明は、前記課題、つまり高発
色性と高耐光性とを同時に満足する優れた実質的に高分
子弾性体を含まないシート状物について、鋭意検討し、
該シート状物を構成するポリエステル繊維に、紫外線吸
収剤および光安定剤から選ばれた少なくとも1種を含有
させ、さらに、これに顔料と染色とを組合わせて着色し
たところ、意外にも、かかる課題を一挙に解決すること
を究明したものである。
【0009】本発明でいうポリエステル繊維としては、
ポリエチレンテレフタレートおよびこれらの共重合体
類、ポリブチレンテレフタレートおよびこれらの共重合
体類、ポリプロピレンテレフタレートおよびこれらの共
重合体類等のポリエステル系重合体よりなる繊維を使用
することができる。
【0010】本発明でいうシート状物とは、織物、編
物、不織布およびこれらの立毛品を意味するものであ
る。かかるシート状物を構成する糸種としては、フィラ
メントヤーン、紡績糸、フィラメントと短繊維の混紡糸
など、いずれをも使用することができる。かかる繊維
は、単独で用いることもできるし、また、混紡、交撚あ
るいは交織、交編など公知の方法を用いて、本発明の効
果を損なわない範囲で、該繊維以外の糸と混用しても構
わない。
【0011】また、織物、編物ならびに不織布の種類と
しては、平織、綾織、朱子織、およびそれらの織り方を
基本とした各種織物、経編、トリコット編で代表される
緯編、レース編、丸編およびそれらの編み方を基本とし
た各種編物、スパンボンド、メルトブロー、スパンレー
ス、ステッチボンドおよびそれらの交絡方法を基本とし
た各種不織布などいずれも採用することができ、特に限
定されるものではない。
【0012】また、ここでいう立毛品とは、表裏面のう
ち少なくとも片面が毛羽で覆われている繊維構造物をい
い、バフィング等で単繊維または繊維束を引き出した状
態のものや、ループを剪毛した状態のものをいう。
【0013】本発明でいう、高分子弾性体とはポリウレ
タン系樹脂、アクリル系樹脂、シリコーン系樹脂などを
いう。上記シートがこれらの高分子弾性体を実質的に含
まないとは、人工皮革のように積極的に多量に付与され
たものではないことを意味するものであり、例えば、風
合い・タッチ・質感の改善等の目的で高分子弾性体を付
与するていどの量的レベルのものは、この定義でいう多
量には該当しないものとする。したがって、この場合の
高分子弾性体の付与は、実質的に含まないものとする。
【0014】本発明のポイントは、上記の繊維が紫外線
吸収剤および光安定剤から選ばれた少なくとも1種を含
有し、かつ、顔料(有機系および/または無機系顔料)
を含有し、さらに染料により該繊維を染色したところに
ある。
【0015】本発明でいう紫外線吸収剤とは、少なくと
も波長400nm以下の光エネルギーを吸収して熱エネ
ルギー等に変換する物質をいい、低分子化合物、高分子
化合物、無機化合物等があり、適宜用いることができ
る。例えば、低分子化合物としては、ベンゾトリアジン
系、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノール系、サリ
チル酸系化合物、高分子化合物としては前述の低分子化
合物をポリエステル、ポリアミド、ポリオレフィン等の
高分子に共重合したもの、無機化合物としては、酸化チ
タン、酸化セリウム、酸化亜鉛、カーボンブラック等を
使用することができる。特に、ベンゾトリアジン系、ベ
ンゾトリアゾール系、ベンゾフェノール系が特に好まし
い。一方、ここでいう光安定剤とは、抗酸化効果あるい
はラジカル捕捉効果などにより光劣化を防止する物質を
いい、低分子化合物、高分子化合物、無機化合物等があ
り、適宜用いることができる。例えば、ヒンダードフェ
ノール系、ヒンダードアミン系、ベンゾエート系、ホス
ファイト系、チオエーテル系、ヒドラジン系などを使用
することができる。これらのうち、ヒンダードアミン
系、ヒンダードフェノール系のものが好ましく用いられ
る。これらの紫外線吸収剤、光安定剤を少なくとも1種
以上組み合わせて用いることができる。
【0016】これら紫外線吸収剤および/または光安定
剤は、繊維形成ポリマーに対し、2〜30重量%、好ま
しくは3〜20重量%、より好ましくは5〜15重量%
必要である。2重量%未満では耐光性向上の効果がな
く、また、30重量%を越えると製糸性が低下し、か
つ、繊維強力の低下をまねき好ましいものではない。
【0017】耐光性をより高めるためには、上記の紫外
線吸収剤、光安定剤を極力繊維表面に効率的に含有させ
るのが好ましい。このような構造をとるには繊維の形状
を芯鞘型構造とするのが特に好ましく、さらに該鞘成分
に上記の紫外線吸収剤および/または光安定剤を組み合
わせて配置するのが特に好ましい。
【0018】これらの繊維を得る手段としては、例えば
極細繊維では、高分子相互配列体型繊維のごとき海島型
紡糸技術を用い、溶剤溶解性の異なる繊維形成性ポリマ
ーを配した複合繊維を形成した後、少なくとも1成分を
溶解除去することにより得ることができる。その繊維の
断面形状は特に限定されるものではない。例えば、特開
昭54−116417号公報に記載されているごとき3
成分系芯鞘型複合口金を用い、海成分を除去することに
より得ることができる。
【0019】上記の複合繊維を形成するポリマー組み合
わせとしては、島成分に実質的な損傷を与えずに海成分
を化学的もしくは物理的に除去できる組み合わせならな
にでも良い。かかる好ましい例としては例えば、島成分
として、ポリエチレンテレフタレートおよびこれらの共
重合体類、ポリブチレンテレフタレートおよびこれらの
共重合体類、ポリプロピレンテレフタレートおよびこれ
らの共重合体類が好ましく用いられ、海成分としては例
えば、ポリエチレン、ポリスチレンおよびその共重合体
類、アルカリ可溶型共重合ポリエステル類が好ましく用
いられる。これらのポリマーを製糸性を考慮して組み合
わせればよい。
【0020】また通常の太さ(1dtex 以上)の繊維で
は2成分系芯鞘型複合口金を用いるなど、常法で製糸す
ることにより得ることができる。これら芯鞘型とは、鞘
成分が芯成分の少なくとも一部を被覆していればよく、
また、繊維の断面形状は特に限定されるものではない。
【0021】さらに、本発明は、ポリエステル系繊維に
顔料が含有されていることが重要である。かかる顔料に
は、有機と無機の2種があるが、本発明にはいずれをも
使用することができる。かかる有機系顔料としては、例
えば、フタロシアニン系、チオインジゴ系、アゾ系、ア
ントラキノン系、あるいはジオキサジン系を使用するこ
とができ、無機系顔料としては、酸化鉄、酸化チタン、
酸化クロム、酸化亜鉛などの酸化物系、硫化物系、クロ
ム酸塩系、あるいはフェロシアン化物系などを使用する
ことができるが、これらに限定されるものではない。こ
れらを1種以上組み合わせて用いることができる。
【0022】使用する顔料の選定にあたっては、発色性
の観点からすると有機系が好ましいが、後加工における
溶剤による色落ちのなどの観点からは、無機系の顔料が
特に好ましい。加工プロセスに応じて適宜選択すればよ
い。
【0023】これらの顔料は、繊維形成ポリマーに対
し、好ましくは1〜30重量%、さらに好ましくは2〜
20重量%、特に好ましくは3〜15重量%がよい。1
重量%未満では十分な発色性が得られず、また、30重
量%を越えると製糸性が低下し、かつ、繊維強力の低下
をまねき好ましいものではない。
【0024】本発明のポリエステル系繊維が、芯鞘型の
場合、芯鞘成分ポリマーへの紫外線吸収剤、光安定剤お
よび顔料の混練り組み合わせの好ましい実施態様として
は、鞘成分に有機系および/または無機系の顔料1重量
%〜30重量%および紫外線吸収剤および/または光安
定剤を2重量%〜30重量%含有したポリエステル類、
芯成分にポリエステル類を配する。または、鞘成分に紫
外線吸収剤および/または光安定剤を2重量%〜30重
量%含有し、芯および鞘成分に有機系および/または無
機系の顔料1重量%〜30重量%含有したポリエステル
類を配する。または、鞘成分に紫外線吸収剤および/ま
たは光安定剤を2重量%〜30重量%含有したポリエス
テル類、芯成分に有機系および/または無機系の顔料1
重量%〜30重量%含有したポリエステル類を配した構
造が好ましい。
【0025】上記構造における芯鞘比率としては、芯/
鞘比率=20/80〜80/20重量%が好ましい。こ
れらの範囲を逸脱すると十分な発色性または耐光性が得
にくくなる。
【0026】本発明のさらなる重要なポイントは、上記
のシート状物が染色されていることである。かかる染色
にあたって、使用する染色機は通常用いるものが使用す
ることができ、サーキュラー、ユニエースなどの液流染
色機が好ましく用いられる。また、使用する染料は、分
散染料、バット染料などの染料中から耐光性の良好な染
料を用いることが好ましい。通常、ポリエステルの染色
に用いられている分散染料は、青系、黄色系などではそ
こそこの耐光性を有したものがあるが、赤系の染料は耐
光性が低いのが実状である。一方発色性の観点からは、
アゾ系分散染料が好ましいが、耐光性が低くなり、キノ
ン系においては、耐光性は良いが発色性が劣り、両方の
性質を満足させるタイプの染料はほとんど開発されてい
ないのが実状である。
【0027】本発明においては、例えば、繊維に耐光性
の優れた赤系の顔料、ならびに、紫外線吸収剤および/
または光安定剤を含有せしめた立毛シートを用い、顔料
と同系色に染色して、色濃度を調節するか、あるいは、
赤系顔料の濃度含有量を調整し、耐光性の良い青系、黄
色系、その他各種色相の染料を用いて染色することによ
り、ベージュ系、茶系、グレイ、その他バラエティに富
んだ色調を得ることが可能である。もちろん、かかる原
着する顔料は赤系に限らず、各種色相の顔料を単独ある
いは組み合わせて用いることができるのは言うまでもな
い。
【0028】このように染料が含有されたにもかかわら
ず、紫外線吸収剤および/または光安定剤が含有されて
いることにより、該染料の変褪色を防止することがで
き、かつ、本発明の意図する高発色性を有し、かつ、高
耐光性に優れたシート状物を得ることを可能としたもの
である。
【0029】
【実施例】以下、本発明を実施例により、さらに詳細に
説明するが、本発明の有効性はこれらによって限定され
たり制約されたりするものではない。
【0030】実施例および比較例における耐光性および
発色性の評価は、以下に示す方法によるものである。
【0031】(1) 耐光性 フェードメータ(スガ試験器(株)社製)を用い、ブラ
ックパネル温度83℃で200、400時間照射後、変
褪色グレースケールで等級を判定した。
【0032】(2) 発色性 ミノルタ分光測色計CM−3700d(ミノルタ(株)
社製)を用い、L値を測定した。(L=10Y1/2 、Y
=明度)濃色ほどL値が低く、淡色ほどL値が大きくな
る。
【0033】実施例1 経糸としてポリエチレンテレフタレート150dtex 、
48フィラメントの仮撚り加工糸を用い、緯糸として、
海島型複合繊維とし、海成分がポリスチレン、島成分が
ベンゾトリアジン系紫外線吸収剤(チバスペシャリティ
ケミカルズ(株)製、TINUVIN1577FF)を
5重量%と、無機系顔料(大日精化(株)製PESM6
730)を3.0重量%混練したポリエチレンテレフタ
レート、島/海比率=80/20重量%、島数16島、
繊維太さ約4dtex 、繊維長51mmの高分子相互配列
体繊維を20番双糸の紡績糸として用いて、5枚朱子の
織物とした。この織物を沸水中に導き入れ、収縮、乾燥
した。次いで、これをトリクロールエチレンで海成分の
ポリスチレンを除去した。しかる後、サーキュラ加圧染
色機で分散染料を用いてワインレッドに染色し、仕上げ
処理し、乾燥した。これを起毛機に計10回通し、起毛
織物を得た。得られた起毛織物は、表1に示したごとく
発色性、耐光性に優れたものであった。
【0034】実施例2 緯糸として、海島型複合繊維とし、海成分がポリスチレ
ン、島成分が芯鞘型構造を有し、芯成分として紫外線吸
収剤、無機系顔料を含まないポリエチレンテレフタレー
トを配し、鞘成分として実施例1で用いた島成分混練ポ
リマーを配し、芯/鞘比率=30/70重量%とし、他
は実施例1と同様にして起毛織物を得た。得られた織物
は表1に示すごとく実施例1と同様に発色性耐光性に優
れた織物であった。
【0035】実施例3 芯鞘型構造繊維の鞘成分に実施例1で用いた島成分混練
ポリマーを配し、芯成分に実施例1で用いた無機系顔料
を3重量%混練りしたポリエチレンテレフタレートを配
し、芯/鞘比率20/80、150dtex 48フィラメ
ントの糸を用い、タテ糸密度90本/inヨコ糸密度75
本/inの平織物を作成した。これを実施例1と近似した
L値となるように分散染料でワインレッドに染色し、仕
上げ処理を行った。得られた織物は表1に示すがごと
く、耐光性および発色性の極めて優れた織物となった。
【0036】実施例4 緯糸として、海島型複合繊維とし、海成分がポリスチレ
ン、島成分が芯鞘型構造を有し、芯成分として、実施例
1で用いた無機系顔料を3.0重量%混練りしたポリエ
チレンテレフタレートを配し、鞘成分として、実施例1
で用いた紫外線吸収剤を5重量%混練りしたポリエチレ
ンテレフタレートを配し、芯/鞘比率=20/80重量
%とし、他は実施例1と同様にして起毛織物を得た。得
られた織物は表1に示すごとく発色性耐光性に優れた織
物であった。
【0037】実施例5 海島型複合繊維の海成分がポリスチレン、島成分が芯鞘
型構造を示し、鞘成分として実施例1で用いた島成分混
練ポリマーを配し、芯成分としてポリエチレンテレフタ
レートを配し、島/海比率80/20重量%、芯/鞘比
率60/40重量%島数16島とした繊維太さ約4dte
x の高分子相互配列体繊維のステープルを用い、このス
テープルをカード・クロスラッパーでウェブとし、ニー
ドルパンチして、目付600g/m2 のフェルトを作
り、このフェルトを熱水収縮処理し乾燥した。次いでト
リクロールエチレン中に浸漬、圧搾し、脱海処理した
後、乾燥した。次いで、実施例1に近似したL値に染色
し、仕上げ処理した。得られたフェルトは表1に示すご
とく、耐光性ならびに発色性に優れた不織布であった。
【0038】比較例1 経糸として実施例1と同じ経糸である仮撚り加工糸を用
い、緯糸としては、島成分がポリエチレンテレフタレー
ト、海成分としてポリスチレンを配してなる、紫外線吸
収剤も顔料も含有しない繊維を用いる他は、実施例1と
同様にして織物を作成した。次いで実施例1と同様に収
縮、脱海を行い、実施例1と近似したL値となるように
分散染料でワインレッドに染色し、仕上げ起毛処理して
起毛織物を得た。得られた織物は、表1に示したごとく
発色性は良いものの、耐光性が極めて劣った織物であっ
た。
【0039】比較例2 経糸として実施例1と同じ仮撚り加工糸を用い、緯糸と
して、島成分が実施例1で用いたベンゾトリアジン系紫
外線吸収剤(チバスペシャリティケミカルズ(株)社
製、TINUVIN1577FF)を5重量%混練した
ポリエチレンテレフタレートを配し、海成分が実施例1
で用いたポリスチレンを配し、島/海比率=80/20
重量%、島数16島、複合繊維デニール約4dtex 、繊
維長51mmの高分子相互配列体繊維のステープルを用
い、実施例1と同様にして織物の作成、収縮、脱海、を
行い、実施例1と近似したL値となるように分散染料で
ワインレッドに染色し、仕上げ起毛処理して起毛織物を
得た。得られた織物は表1に示したごとく発色性は良い
ものの、耐光性が極めて劣った織物であった。
【0040】比較例3 経糸として実施例1と同じ仮撚り加工糸を用い、緯糸と
しては島成分が実施例1で用いた無機系顔料を8重量%
混練りしたポリエチレンテレフタレート、海成分がポリ
スチレン、島/海比率=80/20重量%、島数16
島、複合繊維太さ約4dtex 、繊維長51mmの高分子
相互配列体繊維を20番双糸の紡績糸として用いて、5
枚朱子の織物とした。さらにこの織物を、染色しない
で、湯練りのみを行い、それ以外は実施例1と同様に処
理し、調起毛織物を得た。得られた起毛織物は、表1に
示したごとく、耐光性はよいものの、十分な色濃度が出
ず、発色性が劣った織物であった。
【0041】
【表1】
【0042】
【発明の効果】本発明によれば、染料の変褪色を防止す
ることができ、高発色性と高耐光性を同時に満足する優
れたシート状物を提供することができ、自動車内装材、
家具用途、鞄、靴、手袋などの資材用途としては、もち
ろん、衣料用途としても好適に用いることができるもの
である。
フロントページの続き Fターム(参考) 4H057 AA01 BA08 BA15 BA22 BA23 BA26 BA27 CA24 CA27 CA37 CA38 CB11 CB13 CB15 CB18 CC01 DA01 DA02 DA17 DA34 GA11 4L041 BA02 BA04 BA05 BA16 BA21 BA49 BC06 BC14 BC20 BD11 BD14 BD20 CA06 CA47 CB13 CB15 CB16 CB21 CB28 DD01 DD14 DD21 DD24 EE16 EE20 4L047 AA21 AA27 AA29 BA05 BB09 CB10 CC01 CC08 DA00 4L048 AA14 AA20 AA28 AA29 AA56 AB01 AB07 AB21 BA01 BA02 CA00 CA17 DA01 DA25 EB04

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】紫外線吸収剤および光安定剤から選ばれた
    少なくとも1種を含有するポリエステル繊維からなる、
    実質的に高分子弾性体を含まないシート状物であって、
    かつ、該シート状物が、顔料と染料で着色されているこ
    とを特徴とするシート状物。
  2. 【請求項2】該顔料が、原着により該ポリエステル繊維
    に含有されているものである請求項1記載のシート状
    物。
  3. 【請求項3】該紫外線吸収剤および光安定剤から選ばれ
    た少なくとも1種が、2〜30重量%該ポリエステル繊
    維に含有されいるものである請求項1または2記載のシ
    ート状物。
  4. 【請求項4】該顔料が、有機系顔料および無機系顔料か
    ら選ばれた少なくとも1種であって、かつ、1〜30重
    量%該ポリエステル繊維に含有されているものである請
    求項1〜3のいずれかに記載のシート状物。
  5. 【請求項5】該ポリエステル繊維が、芯鞘型構造を有す
    るものである請求項1〜4のいずれかに記載のシート状
    物。
  6. 【請求項6】該芯鞘型構造を有するポリエステル繊維に
    おいて、鞘成分に紫外線吸収剤および光安定剤から選ば
    れた少なくとも1種が含有され、かつ、芯成分に顔料が
    含有されているものである請求項5記載のシート状物。
  7. 【請求項7】該紫外線吸収剤が、ベンゾトリアジン、ベ
    ンゾトリアゾール、ベンゾフェノール、ベンゾフェノン
    およびこれらの誘導体から選ばれた少なくとも1種であ
    る請求項1〜6のいずれかに記載のシート状物。
  8. 【請求項8】該光安定剤が、ヒンダードアミン、ヒンダ
    ードフェノールおよびこれらの誘導体から選ばれた少な
    くとも1種である請求項1〜7のいずれかに記載のシー
    ト状物。
JP10321951A 1998-11-12 1998-11-12 シート状物 Pending JP2000144583A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10321951A JP2000144583A (ja) 1998-11-12 1998-11-12 シート状物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10321951A JP2000144583A (ja) 1998-11-12 1998-11-12 シート状物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000144583A true JP2000144583A (ja) 2000-05-26

Family

ID=18138258

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10321951A Pending JP2000144583A (ja) 1998-11-12 1998-11-12 シート状物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000144583A (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002129480A (ja) * 2000-10-18 2002-05-09 Toyobo Co Ltd 起毛布帛製品
JP2008502820A (ja) * 2004-06-10 2008-01-31 イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー 高いuv露光最終用途で有用なポリ(トリメチレンテレフタレート)繊維
WO2008102822A1 (ja) 2007-02-20 2008-08-28 Fujifilm Corporation 紫外線吸収剤を含む高分子材料
WO2008123504A1 (ja) 2007-03-30 2008-10-16 Fujifilm Corporation 紫外線吸収剤組成物
WO2009022736A1 (ja) 2007-08-16 2009-02-19 Fujifilm Corporation ヘテロ環化合物、紫外線吸収剤及びこれを含む組成物
WO2009123141A1 (ja) 2008-03-31 2009-10-08 富士フイルム株式会社 紫外線吸収剤組成物
WO2009123142A1 (ja) 2008-03-31 2009-10-08 富士フイルム株式会社 紫外線吸収剤組成物
WO2009136624A1 (ja) 2008-05-09 2009-11-12 富士フイルム株式会社 紫外線吸収剤組成物
KR101252395B1 (ko) 2011-10-26 2013-04-08 도레이첨단소재 주식회사 자외선에 안정한 폴리에스터 부직포 및 그 제조방법
CN112601774A (zh) * 2018-06-27 2021-04-02 韩国商东丽先端素材股份有限公司 用于热粘合性纤维的聚酯组合物、由此实现的热粘合性复合纤维及无纺布

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002129480A (ja) * 2000-10-18 2002-05-09 Toyobo Co Ltd 起毛布帛製品
JP4871871B2 (ja) * 2004-06-10 2012-02-08 イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー 高いuv露光最終用途で有用なポリ(トリメチレンテレフタレート)繊維
JP2008502820A (ja) * 2004-06-10 2008-01-31 イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー 高いuv露光最終用途で有用なポリ(トリメチレンテレフタレート)繊維
KR101238117B1 (ko) 2004-06-10 2013-03-04 이 아이 듀폰 디 네모아 앤드 캄파니 높은 uv 노출 최종 용도에 유용한 폴리(트리메틸렌테레프탈레이트) 섬유
WO2008102822A1 (ja) 2007-02-20 2008-08-28 Fujifilm Corporation 紫外線吸収剤を含む高分子材料
WO2008123504A1 (ja) 2007-03-30 2008-10-16 Fujifilm Corporation 紫外線吸収剤組成物
WO2009022736A1 (ja) 2007-08-16 2009-02-19 Fujifilm Corporation ヘテロ環化合物、紫外線吸収剤及びこれを含む組成物
WO2009123142A1 (ja) 2008-03-31 2009-10-08 富士フイルム株式会社 紫外線吸収剤組成物
WO2009123141A1 (ja) 2008-03-31 2009-10-08 富士フイルム株式会社 紫外線吸収剤組成物
WO2009136624A1 (ja) 2008-05-09 2009-11-12 富士フイルム株式会社 紫外線吸収剤組成物
KR101252395B1 (ko) 2011-10-26 2013-04-08 도레이첨단소재 주식회사 자외선에 안정한 폴리에스터 부직포 및 그 제조방법
CN112601774A (zh) * 2018-06-27 2021-04-02 韩国商东丽先端素材股份有限公司 用于热粘合性纤维的聚酯组合物、由此实现的热粘合性复合纤维及无纺布
CN112601774B (zh) * 2018-06-27 2023-08-01 韩国商东丽先端素材股份有限公司 用于热粘合性纤维的聚酯组合物、由此实现的热粘合性复合纤维及无纺布

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Broadbent Basic principles of textile coloration
TWI433980B (zh) 可染色聚烯烴纖維及其製品
US3616183A (en) Polyester sheath-core conjugate filaments
ES2399684T3 (es) Procedimiento de producción un artículo sobreteñido
CN1596326B (zh) 一种具有凹凸形图案的多色纤维毛绒织物
JP3236005B2 (ja) 分散染料可染型繊維とポリウレタン繊維との混用染色品並びにその染色法
JP2000144583A (ja) シート状物
JP2000045186A (ja) 人工皮革
CN211848267U (zh) 聚酯纱线、使用该聚酯纱线的机织物或针织物、以及使用该机织物或针织物的制服
JP5385758B2 (ja) 高堅牢度織編物
US6544300B1 (en) Process for making dyed textile materials having high colorfastness, and materials made therefrom
JP4586294B2 (ja) スエード調人工皮革およびその製造方法
JP2841162B2 (ja) ポリエステルシースコア複合繊維及びその製造方法
JP2012041664A (ja) 可染性ポリプロピレン繊維の染色方法
JPS5846593B2 (ja) 極細繊維類の染色方法
JP7211812B2 (ja) カチオン染着繊維、カチオン可染皮革様シート、カチオン染着皮革様シート、カチオン染着繊維の製造方法及びカチオン染着皮革様シートの製造方法
JPH0987978A (ja) パラ系アラミド繊維紡績糸を含む繊維構造物の染色加工方法
JP2002242079A (ja) スエード調人工皮革
JP2001262476A (ja) ポリエステル繊維とポリアミド繊維を用いてなる人工皮革およびその製造方法
JP2002327379A (ja) ポリアミド系吸放湿性複合繊維含有織編物及びその製造方法
CN117813427A (zh) 纤维布帛及纤维布帛的染色方法
JPH11172583A (ja) 吸湿性繊維構造物の製造方法
JP2005187996A (ja) 混用品の染色方法
JPS591743A (ja) シエニ−ル織編物
JP3801815B2 (ja) ポリプロピレンテレフタレート繊維と他繊維との混用品の染色方法