JP2002327379A - ポリアミド系吸放湿性複合繊維含有織編物及びその製造方法 - Google Patents

ポリアミド系吸放湿性複合繊維含有織編物及びその製造方法

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JP2002327379A
JP2002327379A JP2001131784A JP2001131784A JP2002327379A JP 2002327379 A JP2002327379 A JP 2002327379A JP 2001131784 A JP2001131784 A JP 2001131784A JP 2001131784 A JP2001131784 A JP 2001131784A JP 2002327379 A JP2002327379 A JP 2002327379A
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absorbing
fiber
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woven
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Masakatsu Okumura
正勝 奥村
Kazuo Yanagi
和男 柳
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Unitika Fibers Ltd
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Unitika Fibers Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 吸放湿性能を有し、寸法安定性に優れ、染色
堅牢度の優れたポリアミド系吸放湿性複合繊維含有織編
物及びその製造方法を提供する。 【解決手段】 ポリアミド系吸放湿性複合繊維とポリエ
ステル繊維とで構成される織編物であって、ポリアミド
系吸放湿性複合繊維の混用比率が10%以上50%未満
であり、ポリアミド系吸放湿性複合繊維は含金染料で、
ポリエステル繊維は分散染料で110℃以上の高温で一
浴で染められていて、洗濯堅牢度の汚染が3〜4級以上
で、摩擦堅牢度が3〜4級以上であるポリアミド系吸放
湿性複合繊維含有織編物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一般衣料用途やス
ポーツ衣料用途並びに靴用等の資材用途に適した染色堅
牢度の優れたポリアミド系吸放湿性複合繊維含有織編物
及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリアミドと吸放湿剤(例えばポリアル
キレン変性物)を混合して芯成分とし、ポリアミドを鞘
成分としたポリアミド系芯鞘型吸放湿性複合繊維(例え
ば特開平11−124736号公報、特開平11−12
4755号公報)が知られているが、この複合繊維を用
いて織編物とする場合、この複合繊維のみで製布するこ
ともあるが、多くの場合は他の繊維と交織、交編され
る。この交織、交編される場合の内、上記のポリアミド
系吸放湿性複合繊維と交織、交編される繊維がポリアミ
ド繊維である場合には、その織編物の染色に際して染料
としてポリアミド用染料、例えば酸性染料、含金染料、
反応染料が用いられる。また、上記のポリアミド系吸放
湿性複合繊維と交織、交編される繊維がポリエステル繊
維である場合には、前記のポリアミド用染料に加えてポ
リエステル繊維の染色用に分散染料が用いられる。
【0003】ポリアミド系繊維100%の織編物は、伸
縮性織編物とする場合は大きな問題にならないが、一般
衣料用途やスポーツ衣料用途並びに靴用等の資材用途に
おいては、寸法安定性の点が問題になるので、ポリアミ
ド系吸放湿性複合繊維はポリエステル繊維と混用して寸
法安定性を確保する場合が多い。
【0004】この場合、分散染料を用いてポリエステル
繊維を染色すると、同時にポリアミド繊維を汚染するの
で、染色後にポリアミド繊維への分散染料の汚染を脱色
し、次いでポリアミド繊維を染色するという二浴染色法
が用いられる。さらに分散染料による染色に際して、1
10℃未満の低温でキャリアーを用いて染色される。1
10℃未満の低温で染色された場合は、110℃以上の
高温染色の場合に比べて、ポリエステル繊維と染料との
親和力がはるかに弱い。このためポリアミド繊維に汚染
した分散染料を脱色するために脱色加工を施すと、この
分散染料はポリエステル繊維からも脱色し、鮮明な発色
性得られなくなり、染色堅牢度も悪くなる等の問題があ
る。
【0005】一方、ポリアミド系吸放湿性複合繊維とポ
リエステル繊維と混用した織編物を、分散染料と共に酸
性染料あるいは反応染料を用いて110℃以上の高温で
染色し、その後汚染染料を脱色すると、酸性染料あるい
は反応染料がダメージを受け、染色堅牢度が不良とな
る。また、先に110℃以上の高温で分散染料による染
色を行ない、ポリアミド系吸放湿性複合繊維への汚染を
脱色し、次いでポリアミド系吸放湿性複合繊維を染色す
る二浴法によることもできるが、この場合工程時間が長
く、エネルギーの使用量も多くなり実用面では問題があ
った。
【0006】
【発明が解決しようとする手段】本発明は、このような
現状に鑑みて行われたものであり、吸放湿性能を有し、
寸法安定性に優れ、染色堅牢度の優れたポリアミド系吸
放湿性複合繊維含有織編物及びその製造方法を提供する
ことを技術的課題とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するものであり、ポリアミド系吸放湿性複合繊維とポ
リエステル繊維とで構成される織編物であって、該ポリ
アミド系吸放湿性複合繊維の混用比率が10%以上50
%未満であり、該ポリアミド系吸放湿性複合繊維は含金
染料で、該ポリエステル繊維は分散染料で染められてい
て、洗濯堅牢度の汚染が3〜4級以上で、摩擦堅牢度が
3〜4級以上であることを特徴とするポリアミド系吸放
湿性複合繊維含有織編物、吸放湿性合成繊維がポリアル
キレンオキサイドとポリオールおよび脂肪族ジイソシア
ネート化合物との反応によって得られたポリアルキレン
オキサイド変性物または前記変性物とポリアミドからな
る芯成分と、ポリアミドからなる鞘成分で構成された芯
鞘複合型吸放湿性合成繊維である上記のポリアミド系吸
放湿性複合繊維含有織編物、及びポリアミド系吸放湿性
複合繊維とポリエステル繊維を用いて、該ポリアミド系
吸放湿性複合繊維の混用比率を10%以上50%未満と
して織編物を製布し、得られた織編物を分散染料と含金
染料を含有する染液を用いて一浴で110℃以上の温度
で染色し、次いで該ポリアミド系吸放湿性複合繊維に汚
染した分散染料を脱色することを特徴とするポリアミド
系吸放湿性複合繊維含有織編物の製造方法を要旨とする
ものである。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明の織編物は、ポリアミド系吸放湿性複合繊
維とポリエステル繊維とで構成されている。本発明でい
うポリアミド系吸放湿性複合繊維とは、高度な吸放湿性
を有する複合繊維であって、吸放湿性を有する化合物と
ナイロン6、ナイロン66、ナイロン46等のポリアミ
ド系ポリマーとをブレンドして製糸した繊維、及び吸放
湿性を有する化合物を芯成分あるいは吸放湿性を有する
化合物とポリアミド系ポリマーとをブレンドして芯成分
とし、鞘成分としてポリアミド系ポリマーを用いて製糸
した芯鞘型複合繊維をいう。この繊維は、25℃×60
%RHの雰囲気から34℃×90%RHの雰囲気の移し
た時の吸湿率の増加が3%以上であり、逆に34℃×9
0%RHの雰囲気から25℃×60%RHの雰囲気の移
した時の吸湿率の減少、すなわち放湿率が3%以上であ
るといった吸放湿性を有するものであるのが好ましい。
これは25℃、60%RHの雰囲気で運動して液状発汗
したときの衣服等と肌との間の雰囲気が34℃、90%
RHにあるといわれていることから、発汗状態での衣服
等への吸湿により衣服等と肌との間の湿気を吸収するこ
とにより良好な着用感を維持させるためである。
【0009】この場合の吸放湿性を有する化合物として
は、良好な吸湿性を有し、色調変化の少ないものであれ
ばよいが、ポリアルキレンオキサイド、ポリオール及び
及び脂肪族ジイソシアネート化合物との反応によって得
られるポリアルキレンオキサイド変性物が好ましく用い
られる。このポリアルキレンオキサイド変性物の原料と
して用いられるポリエチレンオキサイドとしてはポリエ
チレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド及び両者
の共重合体、ポリオールとしてはエチレングリコール、
ジエチレングリコール、プロピレングリコールなどのグ
リコール類、脂肪族ジイソシアネートとしては、ここで
は脂肪族ジイソシアネートも含むが、ジシクロヘキシル
メタン−4,4−ジイソシアネート、1,6−ヘキサメ
チレンジイソシアネート等が挙げられる。このようなポ
リアルキレンオキサイド変性物を吸放湿性を有する化合
物として用いると、芳香族イソシアネート化合物を用い
た場合に見られるようなイソシアネート基と芳香環との
共鳴構造により形成されるイミド環に起因する黄変が抑
制され、長時間使用しても繊維が黄変することがなくな
り、耐候性に優れた複合繊維とすることができる。
【0010】吸放湿性を有する化合物としてポリアルキ
レンオキサイド変性物を用いる場合のこの化合物の含有
率は、0.5〜60質量%の範囲にあることが好まし
い。ポリアルキレンオキサイド変性物の含有率が0.5
質量%未満では目的とする吸放湿性が得られない場合が
あり、含有率60質量%を超えると、製糸性に問題が生
じるおそれがある。
【0011】また、芯鞘型複合繊維とする場合の芯鞘複
合比は使用するポリマー等により異なるが、質量比で1
5/85〜85/15の範囲にあることが好ましく、こ
れよりも芯成分の割合が少ないと吸放湿性に劣り、芯成
分が多いと製糸性に問題が生じるおそれがある。
【0012】本発明の織編物を構成する今一方の繊維で
あるポリエステル繊維とは、ポエチレンテレフタレート
あるいはこれを主体としその特性が損なわれない程度に
第三成分が共重合されているポリエステル、ポリブチレ
ンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレート等の
ポリエステルからなる繊維であり、その性状はフラット
ヤーンであっても捲縮を有するものであってもよい。
【0013】本発明の織編物におけるポリアミド系吸放
湿性複合繊維の混用比率は、10%以上、50%未満と
する。ポリアミド系吸放湿性複合繊維の混用比率を10
%未満とすると、織編物の機能として十分な吸放湿性を
有するものとはならない。また、混用比率を50%以上
とすると、高温染色したときにポリアミド系吸放湿性複
合繊維の脆化により、織編物として必要な強度や耐摩耗
性が得られなくなる。吸放湿性維持と強度保持の兼ね合
いの点から、混用比率を15%以上40%未満とするの
が好ましい。
【0014】本発明における織編物は、一重組織の織物
や編物であってよいが、二重以上の多重組織の織物や二
列針床を有する編機による多層編物であってもよい。だ
だし、多重組織織物や多層編物とする場合には、その表
面あるいは裏面を構成する糸条を上記のポリアミド系吸
放湿性複合繊維のみとすることなく、ポリエステル繊維
と混用して構成するか、またはポリエステル繊維のみで
構成させるのが好ましい。
【0015】本発明の織編物においては、ポリアミド系
吸放湿性複合繊維は含金染料で染められていて、ポリエ
ステル繊維は分散染料で染められている。そしてJIS
L−0844 C−2法による洗濯堅牢度の汚染が3
〜4級以上であり、JISL−0849による摩擦堅牢
度も乾式、湿式共に3〜4級以上である。
【0016】上記のような染色堅牢度を有する織編物
は、上記のポリアミド系吸放湿性複合繊維とポリアミド
系吸放湿性複合繊維を用いて、ポリアミド系吸放湿性複
合繊維の混用比率を10%以上50%未満として製布し
た織編物を、分散染料と含金染料を含有する染液を用い
て一浴で110℃以上の温度で染色し、次いでポリアミ
ド系吸放湿性複合繊維に汚染した分散染料を脱色するこ
とにより得ることができる。
【0017】本発明では、ポリアミド系吸放湿性複合繊
維を染色するのに含金染料を用いる。一般にポリアミド
を染色するのには、酸性染料や反応染料も用いられる
が、110℃以上の高温で酸性染料や反応染料を用いて
染色した場合、染色堅牢度が悪くなり実用できない。
【0018】また本発明では、110℃以上の高温での
一浴染色法が用いられる。染色温度を110℃未満とし
た場合には、分散染料のポリエステル繊維への染着が不
充分となり、脱色工程で色落ちが激しく、鮮明色が得ら
れないばかりか、染色堅牢度も不良となる。本発明の場
合、染色温度は120℃〜135℃とするのが好まし
い。
【0019】染色後には、ポリアミド系吸放湿性複合繊
維に汚染した分散染料を脱色する。脱色に際しては、種
々の市販の脱色剤を用いることができるが、好ましく
は、スルホシル酸シンクホルムアルデヒドが用いられ、
例えば、三井BASF染料株式会社製のデクロリンと酢
酸を含有する処理液を用い、液流染色機で処理して脱色
することができる。
【0020】本発明では、染色・脱色後、必要に応じて
仕上剤を付与し、仕上セットを行なえばよい。仕上剤と
しては、帯電防止剤、縫製性向上剤、抗菌防臭剤等が用
いられる。抗菌防臭剤として、例えば日華化学工業株式
会社製ニッカノンRBを用いると、この加工剤は吸水性
を有するため、布帛全体として吸水性能をさらに向上さ
せることができる。
【0021】
【実施例】次に本発明を実施例によってさらに具体的に
説明する。実施例における織編物の評価は、次の方法に
より行なった。 (1)吸湿性 試料を温度105℃で2時間乾燥して重さW0を測定し
た後、温度25℃、相対湿度60%の条件下で2時間調
湿して重さW1を測定し、下式(a)により初期水分率
0を求める。次いでこの試料を温度34℃、相対湿度
90%の条件下で24時間吸湿させた後、重さW2を測
定し、吸湿後の水分率M1をした式(b)により算出す
る。吸湿後の水分率M1と初期水分率M0の差を算出して
吸湿能力(R.M.A)として評価する。 M0(%)=((W1−W0)/W0)×100 (a) M1(%)=((W2−W0)/W0)×100 (b) R.M.A(%)=M1−M0 (c) (2)吸水性 JIS L−1097の滴下法により測定した。 (3)引裂強力 JIS L−1096 ペンジュラム法により測定し
た。 (4)耐摩耗性 JIS L−1018のユニバーサル型法により測定し
た。200回以上で実用可能である。 (5)洗濯堅牢度 JIS L−0844のC−2法により評価した。 (6)摩擦堅牢度 JIS L−0849の学振型により乾、湿の両方を評
価した。
【0022】実施例1 ナイロン6とポリエチレンオキサイド、1,4−ブタン
ジオール及びジシクロヘキシルメタン4,4ジイソシア
ネートの反応物であるポリアルキレン変性物(1gの吸
湿能35g)とを質量比84対16でブレンドした混合
物を芯成分とし、ナイロン6を鞘成分として、芯成分と
鞘成分の質量比を1対3として、24孔の吐出孔を有す
る芯鞘型複合紡糸口金を使用して、複合紡糸し油剤を付
与した後、4000m/分で巻き取り、78dtex/
24fのポリアミド系芯鞘型吸放湿性複合繊維を得た。
この複合繊維の温度25℃、相対湿度60%での初期水
分率M0は3.7%で、温度34℃、相対湿度90%で
の吸湿後の水分率M1は8.5%で、吸湿能力(R.
M.A)は4.8%であった。この複合繊維に仮撚数3
400T/M、仮撚温度180℃、仮撚オーバーフィー
ド率−5%の条件での仮撚加工を施し、仮撚加工糸とし
た。このポリアミド系芯鞘型吸放湿性複合繊維仮撚加工
糸とポリエチレンテレフタレートからなるポリエステル
フィラメント仮撚加工糸167dtx/48フィラメン
トとを用いて、福原精機株式会社製LPJ−H型両面丸
編機(22ゲージ)にて、図1に示す編成組織により、
給糸口F3、F6にポリアミド系芯鞘型吸放湿性複合繊
維仮撚加工糸を供給し、給糸口F1、F2、F4、F5
にポリエステルフィラメント仮撚加工糸を供給して編成
し、表面がポリエステルフィラメント仮撚加工糸100
%で、裏面はポリアミド系芯鞘型吸放湿性複合繊維仮撚
加工糸とポリエステルフィラメント仮撚加工糸が混在し
たモックロディ組織の丸編物を得た。この編物のポリア
ミド系芯鞘型吸放湿性複合繊維の混用比率は16.4%
であった。得られた編物をサーキュラー型液流染色機
(日阪製作所製)を用いて、サンモールFL(日華化学
株式会社社製)1g/リットルの濃度で80℃×20m
inの条件で精練を行なった後、ピンテンターを用いて
180℃×1分の条件でプレセットを行った。次に同染
色機にて、分散染料としてDianix Black HG-FS(200%)
(ダイスター株式会社製)5%o.w.f、含金染料としてM
itui Nylon Black GL(三井BASF染料株式会社製)
1.2%o.w.fを用い、分散剤としてニッカサンソルト
SN−130(日華化学株式会社製)0.5g/リット
ル、均染剤として、レベランNK−D(丸菱油化工業株
式会社製)1.5%o.w.fを用い、酢酸(48%)を
0.2cc/リットルを入れて、温度130℃で30分間
染色を行なった。次いで、同染色機にて脱色剤としてデ
クロリン(三井BASF染料株式会社製)を3cc/リッ
トル入れて、温度90℃で30分間の脱色処理を行な
い、ネットドライヤーにて温度120℃で20分間乾燥
した。次ぎに、パッダーにて、帯電防止剤としてデート
ロンN20(日華化学工業株式会社製)0.5%sol.を
用い、縫製向上剤としてHP−30(明成化学工業株式
会社製)1.0%sol.を用い、抗菌防臭加工剤としてニ
ッカノンRB(日華化学工業株式会社製)1.0%sol.
を用いて、ピックアップ率90%で仕上剤を付与し、ネ
ットドライヤーにて温度120℃で20分間乾燥し、最
後に温度160℃で1分間の仕上セットを行なって、本
発明のポリアミド系吸放湿性複合繊維含有編物を得た。
【0023】実施例2 実施例1において、図1の編成組織で給糸口F1とF5
にポリアミド系吸放湿性複合繊維仮撚加工糸を供給し、
給糸口F2、F3、F4、F6にポリエステル仮撚加工
糸を供給して編成し、ポリアミド系吸放湿性複合繊維の
混用比率を22%としたこと以外は実施例1と同様にし
て本発明のポリアミド系吸放湿性複合繊維含有編物を得
た。
【0024】比較例1 実施例1において、図1の編成組織で給糸口F1、F
2、F4に実施例1で用いたポリアミド系吸放湿性複合
繊維仮撚加工糸78dtex/24fを2本引揃えて1
56dtex/48fとして供給し、給糸口F3、F
5、F6にポリエステル仮撚加工糸168dtex/4
8fを供給して編成し、ポリアミド系吸放湿性複合繊維
の混用比率を62%としたこと以外は実施例1と同様に
して比較例1の編物を得た。
【0025】比較例2 実施例1における染料処方において、含金染料に替えて
酸性染料Kayanol Milling Black TLB(日本化薬株式会
社製)2%o.w.f、均染剤としてレベランNKD (丸菱油化
工業株式会社製)1.5%o.w.fを用いること以外は実施
例1と同様にして比較例2の編物を得た。得られた実施
例1〜2及び比較例1〜2の編物の評価結果を併せて表
1に示す。
【0026】
【表1】
【0027】表1より明らかなように、本発明の実施例
1及び実施例2は、吸放湿性に優れ、引裂強力、耐摩耗
性も実用的に問題なく、染色堅牢度も優れるものであっ
た。これに対して、ポリアミド系吸放湿性複合繊維の混
用比率の大きい比較例1は、吸放湿性や染色堅牢度は問
題ないが、引裂強力、耐摩耗性の点で難点のあるもので
あった。
【0028】実施例3 実施例1で用いたのと同じポリアミド系芯鞘型吸放湿性
複合繊維仮撚加工糸78dtex/48フィラメントと
ポリエチレンテレフタレートからなるポリエステルフィ
ラメント仮撚加工糸167dtex/48フィラメント
とを用いて、福原精機株式会社製LPJ−H型両面丸編
機(22ゲージ)にて、図2に示す編成組織により、給
糸口F2、F4、F6にポリアミド系芯鞘型吸放湿性複
合繊維仮撚加工糸を供給し、給糸口F1、F3、F5、
F7、F8にポリエステルフィラメント仮撚加工糸を供
給して編成し、表面がポリエステルフィラメント仮撚加
工糸100%で、裏面はポリアミド系芯鞘型吸放湿性複
合繊維仮撚加工糸とポリエステルフィラメント仮撚加工
糸が混在した鹿の子組織の丸編物を得た。この編物のポ
リアミド系芯鞘型吸放湿性複合繊維の混用比率は16.
4%であった。得られた編物に実施例1と同様の染色仕
上加工を施し、本発明のポリアミド系吸放湿性複合繊維
含有編物を得た。
【0029】実施例4 実施例3において、図2の編成組織で給糸口F2、F
4、F5にポリアミド系吸放湿性複合繊維仮撚加工糸を
供給し、給糸口F1、F3、F6、F7、F8にポリエ
ステル仮撚加工糸を供給して編成し、ポリアミド系吸放
湿性複合繊維の混用比率を36.3%としたこと以外は
実施例3と同様にして本発明のポリアミド系吸放湿性複
合繊維含有編物を得た。
【0030】比較例3 実施例3において、図2の編成組織で給糸口F1、F
4、F5、F7に実施例3で用いたポリアミド系吸放湿
性複合繊維仮撚加工糸78dtex/24fを2本引揃
えて156dtex/48fとして供給し、給糸口F
2、F3、F6、F8にポリエステル仮撚加工糸168
dtex/48fを供給して編成し、ポリアミド系吸放
湿性複合繊維の混用比率を58%としたこと以外は実施
例3と同様にして比較例3の編物を得た。得られた実施
例3〜4及び比較例3の編物の評価結果を表2に示す。
【0031】
【表2】
【0032】表2から明らかなように、本発明の実施例
3及び実施例4は、吸放湿性に優れ、引裂強力、耐摩耗
性も実用的に問題なく、染色堅牢度も優れろものであっ
た。また、実施例3の編物の裏側(ポリエステル繊維が
多く混用されている側)に接着剤を付け婦人ヒール靴の
内側に張りつけた20足を試作し、綿のソックスを履き
試作靴を履いての各20時間の歩行試験を行なったとこ
ろ、いずれもムレ感がなく快適で綿ソックスへの汚染も
なかった。これに対して、ポリアミド系吸放湿性複合繊
維の混用比率の大きい比較例3は、吸放湿性や染色堅牢
度は問題ないが、引裂強力、耐摩耗性の点で難点のある
ものであった。
【0033】
【発明の効果】本発明は、ポリアミド系吸放湿性複合繊
維とポリエステル繊維からなる織編物を110℃以上の
高温で一浴で染色したものであり、優れた吸放湿性能を
有すると共に織編物として必要な強力や対摩耗性を有
し、寸法安定性に優れ、染色堅牢度の優れた織編物であ
って、一般衣料用途やスポーツ衣料用途並びに靴用等の
資材用途に適した織編物を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に用いることのできる編成組織図の一例
である。
【図2】本発明に用いることのできる編成組織図の一例
である。
【符号の説明】
C シリンダー針 D ダイヤル針 F1〜F8 給糸口
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) D06P 3/87 D06P 3/87 D 5/15 5/15 Fターム(参考) 4H057 AA02 BA08 BA25 CA01 CA06 CC03 DA01 DA31 DA34 GA07 GA08 HA18 4L002 AA06 AA07 AB02 AB04 AB05 AC00 BA00 BB01 DA01 DA03 DA04 EA03 EA05 FA00 FA01 4L048 AA20 AA24 AA28 AA54 AB09 AB21 AC15 CA07 EB00

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリアミド系吸放湿性複合繊維とポリエ
    ステル繊維とで構成される織編物であって、該ポリアミ
    ド系吸放湿性複合繊維の混用比率が10%以上50%未
    満であり、該ポリアミド系吸放湿性複合繊維は含金染料
    で、該ポリエステル繊維は分散染料で染められていて、
    洗濯堅牢度の汚染が3〜4級以上で、摩擦堅牢度が3〜
    4級以上であることを特徴とするポリアミド系吸放湿性
    複合繊維含有織編物。
  2. 【請求項2】 吸放湿性合成繊維がポリアルキレンオキ
    サイドとポリオールおよび脂肪族ジイソシアネート化合
    物との反応によって得られたポリアルキレンオキサイド
    変性物または前記変性物とポリアミドからなる芯成分
    と、ポリアミドからなる鞘成分で構成された芯鞘複合型
    吸放湿性合成繊維である請求項1記載のポリアミド系吸
    放湿性複合繊維含有織編物。
  3. 【請求項3】 ポリアミド系吸放湿性複合繊維とポリエ
    ステル繊維を用いて、該ポリアミド系吸放湿性複合繊維
    の混用比率を10%以上50%未満として織編物を製布
    し、得られた織編物を分散染料と含金染料を含有する染
    液を用いて一浴で110℃以上の温度で染色し、次いで
    該ポリアミド系吸放湿性複合繊維に汚染した分散染料を
    脱色することを特徴とするポリアミド系吸放湿性複合繊
    維含有織編物の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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