JP2000131860A - 電子写真感光体及びその製造方法、プロセスカートリッジ及び電子写真装置 - Google Patents

電子写真感光体及びその製造方法、プロセスカートリッジ及び電子写真装置

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JP2000131860A
JP2000131860A JP10302302A JP30230298A JP2000131860A JP 2000131860 A JP2000131860 A JP 2000131860A JP 10302302 A JP10302302 A JP 10302302A JP 30230298 A JP30230298 A JP 30230298A JP 2000131860 A JP2000131860 A JP 2000131860A
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electrophotographic
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Yoshihiro Sato
祐弘 佐藤
格 ▲高▼谷
Itaru Takatani
Masataka Kawahara
正隆 川原
Keiko Hiraoka
敬子 平岡
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光散乱やブリードがなく、均一な状態の光導
電層であって、低表面エネルギーと機械的、電気的耐久
性を両立した電子写真感光体及びその製造方法、電子写
真感光体を有するプロセスカートリッジ及び電子写真装
置を提供することにある。 【解決手段】 支持体上に電荷発生層、電荷輸送層及び
保護層をこの順に有する電子写真感光体において、電子
写真感光体の電荷輸送層が有機ケイ素変成正孔輸送性化
合物及びケイ素系化合物を硬化することによって得られ
る樹脂を含有し、かつ保護層が数平均分子量20000
〜100000のポリカーボネート樹脂、ポリテトラフ
ルオロエチレン、及びスチルベン化合物又はフルオレン
化合物を含有する保護層の塗工液に浸漬塗布して製造さ
れる電子写真感光体及びその製造方法、電子写真感光体
を有するプロセスカートリッジ及び電子写真装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、積層型電子写真感
光体に関し、特に導電性支持体上に、少なくとも電荷発
生層、電荷輸送層及び保護層を有する電子写真感光体及
びその製造方法、その電子写真感光体を有するプロセス
カートリッジ及び電子写真装置に関する。
【0002】
【従来の技術】これまで、セレン、硫化カドミウム、酸
化亜鉛等の無機光導電体を感光体成分として利用した電
子写真感光体は公知である。一方、特定の有機化合物が
光導電性を示すことが発見されてから、数多くの有機光
導電体が開発されてきた。例えば、ポリ−N−ビニルカ
ルバゾール(PVK)、ポリビニルアントラセン等の有
機光導電性ポリマー、また、カルバゾール、アントラセ
ン、ピラゾリン類、オキサジアゾール類、ヒドラゾン
類、ポリアリールアルカン類等の低分子の有機光導電体
やフタロシアニン顔料、アゾ顔料、シアニン染料、多環
キノン顔料、ペリレン系顔料、インジゴ染料、チオイン
ジゴ染料あるいはスクエアリック酸メチン染料等の有機
顔料や染料が知られている。
【0003】特に、光導電性を有する有機顔料や染料
は、無機材料に比べて合成が容易で、しかも適当な波長
域に光導電性を示す化合物を選択できるバリエーション
が拡大されたこと等から、数多くの光導電性有機顔料や
染料が提案されている。例えば、米国特許第41232
70号公報、同第4247614号公報、同第4251
613号公報、同第4251614号公報、同第425
6821号公報、同第4260672号公報、同第42
68596号公報、同第4278747号公報、同第4
293628号公報等に開示された様に、電荷発生層と
電荷輸送層に機能分離した感光層における電荷発生材料
として、光導電性を示すジスアゾ顔料を用いた電子写真
感光体等が知られている。
【0004】これらの有機系電子写真感光体には、適用
される電子写真プロセスに応じた所要の感度、電気特
性、光学特性が要求される。更に、繰り返し使用される
感光体にあっては、感光体の表面層には、コロナ帯電、
直接帯電、トナー理像、紙への転写、クリーニング処理
等の電気的、機械的外力が直接に加えられるため、それ
らに対する耐久性が要求される。
【0005】具体的には、摺擦による表面の摩耗やキズ
の発生、また高温下において帯電時に発生するオゾンや
その他の活性物質による表面の劣化等に耐久性が要求さ
れている。現在のところ、最も高い耐久性を示す有機機
系の電子写真感光体でも、その実用レベルは3〜5万枚
程度である。一方、トナーの現像、クリーニングの繰り
返しによる表面層へのトナーの付着という問題もあり、
これらに対しては表面層のクリーニング性を向上するこ
とが求められている。
【0006】上記のような表面層に要求される特性を満
たすための方法が検討されているが、中でも感光層上に
樹脂層を塗布して保護層とする手段が提案されており、
これまでに提案されている保護層としては、次のような
ものがある。
【0007】(1)体積抵抗1013Ω・cm前後の低抵
抗樹脂を保護層に用いる (2)第四アンモニウム塩等の電気抵抗調整材料を保護
層中に含有するもの (3)金属、金属酸化物等の導電性粉体を保護層中に含
有するもの (4)PVK等の高分子電荷移動層を保護層として用い
る (5)電荷輸送材料を電荷輸送層よりも低濃度で保護層
中に含有するもの
【0008】しかしながら、上記保護層は実用レベルに
は程遠く、現在実用化されている保護層はない。これ
は、上記保護層には次の問題点が存在するからである。
【0009】(i)機械的強度に乏しく本質的に保護層
として機能しない アクリル樹脂、ブチラール樹脂、エポキシ樹脂、塩化ビ
ニル−酢酸ビニル共重合体等の汎用樹脂を保護層に用い
た場合、機械的強度、特に耐摩耗性は弱い。実機で繰り
返し試験を行った場合に、1万枚当たり5〜10μm程
度の削れが発生し、感光体の寿命としては5千枚〜1万
枚が限度である。ポリサルホン、ポリカーボネート等の
エンジニアリングプラスチックを用いた場合は、前記汎
用樹脂よりも耐摩耗性が良く、実機で繰り返し試験を行
った場合でも1万枚当たり1〜2μm程度の削れであ
る。感光体の寿命としては3〜5万枚と大幅に向上する
が、アモルファスシリコンドラムの50〜100万枚と
言われる耐久性と比べるとまだ充分なものとは言い難
い。
【0010】(ii)電気的な制御がきかない 低抵抗樹脂を用いた場合は、上記機械的強度が不十分な
ばかりか、環境特性にも問題がある。すなわち、保護層
が電子写真特性的に機能し得るためには、電荷の保持と
輸送のバランスが必要である。この電荷の保持と輸送の
バランスを取るためには、保護層の体積抵抗を1012
1013Ω・cmの範囲に納めなければならないが、全環
境下で1012〜1013Ω・cmの体積抵抗を維持するこ
とは不可能である。
【0011】体積抵抗が1012Ω・cm未満だと電荷保
持が悪く、鮮明な画像を得られない。体積抵抗が1013
Ω・cmを超えると、残留電荷の蓄積によりゴーストや
カブリが発生する。常温常湿下で1012〜1013Ω・c
mの低抵抗樹脂でも、低温では体積抵抗は1013Ω・c
mを超え、ゴーストやカブリが発生する。同様に導電性
粉体を含有する保護層においても、全環境下で1012
1013Ω・cmの体積抵抗を維持することは不可能であ
る。
【0012】保護層中に電荷輸送材料を含有させること
は、電気的な制御の点では有効であるが、電荷輸送材料
を含有させることにより保護層の機械的強度の低下、帯
電時に発生するオゾンやその他の活性物質による表面劣
化に対する耐久性の低下等の問題があり、電荷輸送材料
の含有量は、電荷輸送層よりも低濃度にしなければなら
ず、感度、残留電位、耐久時の電位変動等の電子写真特
性が十分なものが得られていないのが現状である。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、従来
提案されてきた保護層の問題点を全て解決し、光散乱や
フリードがなく、均一な状態の光導電層であって、低表
面エネルギーと機械的、電気的耐久性を両立した電子写
真感光体及びその製造方法、電子写真感光体を有するプ
ロセスカートリッジ及び電子写真装置を提供することに
ある。
【0014】本発明の別の目的は、感光体の表面層の耐
摩耗性及び潤滑性が向上し、長寿命で高画質な電子写真
感光体及びその製造方法、その電子写真感光体を有する
プロセスカートリッジ及び電子写真装置を提供すること
にある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明に従って、支持体
上に電荷発生層、電荷輸送層及び保護層をこの順に有す
る電子写真感光体において、電子写真感光体の電荷輸送
層が下記一般式(1)で示される有機ケイ素変成正孔輸
送性化合物及び下記一般式(2)で示されるケイ素系化
合物を硬化することによって得られる樹脂を含有し、か
つ保護層が数平均分子量20000〜100000のポ
リカーボネート樹脂、フッ素系樹脂、及び下記一般式
(3)で示されるスチルベン化合物又は下記一般式
(4)で示されるフルオレン化合物を含有する電子写真
感光体及びその製造方法、その電子写真感光体を有する
プロセスカートリッジ及び電子写真装置が提供される。
【0016】
【化6】
【0017】式中、Aは正孔輸送性基を示し、Q1は加
水分解性基又は水酸基を示し、R1は置換基を有しても
良いアルキレン基又はアリーレン基を示し、R2は置換
基を有しても良い一価炭化水素基を示し、nは1〜3の
整数を示す。
【0018】
【化7】
【0019】式中、Q2は加水分解性基又は水酸基を示
し、Q2はQ1と同一であっても異なっていてもよい。
【0020】上記一般式(1)、(2)において、Q1
及びQ2は加水分解性基又は水酸基を示し、加水分解性
基としては、メトキシ基、エトキシ基、メチルエチルケ
トオキシム基、ジエチルアミノ基、アセトキシ基、プロ
ペノキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、メトキシエチ
ル基等が挙げられ、より好ましくは−OR10で示され
る。R10は、加水分解性基であるアルキル基あるいはア
ルコキシアルコキシ基を形成する基であり、炭素数が1
〜6の整数であることが好ましく、例えば、メチル基、
エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシ
ル基、メトキシエチル基等が挙げられる。Q1及びQ2
しては、−OR10であるアルコキシ基が好ましい。
【0021】一般にケイ素原子に結合している加水分解
性基の数nが1又は2のときは有機ケイ素化合物自体で
の高分子化反応は抑制されるが、3ないし4のときは縮
合反応が生じ易く高度に架橋反応を行うことが可能であ
り、架橋密度の増大に伴って得られる重合体の硬度等の
改善が期待できる。
【0022】上記一般式(1)おいて、R1はアルキレ
ン基又はアリーレン基を示し、炭素数が1〜18である
ことが好ましく、例えば、メチレン基、エチレン基、プ
ロピレン基、シクロヘキシリデン基、フェニレン基、ビ
フェニレン基、ナフチレン基、更には、これらが結合し
た基等が挙げられる。また、R1が有してもよい置換基
としては、メチル基、エチル基等のアルキル基、フェニ
ル基のアリール基、フッ素原子、塩素原子等のハロゲン
原子が挙げられる。これらの中では、R1が−(CH2
m−(mは正の整数)で示されることが好ましい。
【0023】mは1〜18であることが更に好ましい
が、必ずしも直鎖状である必要はない。mが19以上で
は、正孔輸送性基Aが運動し易いため硬度が低下し、ケ
イ素原子に直接正孔輸送性基が結合していると立体障害
等で安定性、物性に悪影響を与え易い。mは好ましくは
2〜8である。
【0024】R2はケイ素原子に直接結合した一価炭化
水素基であり、炭素数が1〜15であることが好まし
く、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル
基、ペンチル基等が挙げられる。この他に、ビニル基、
アリル基等のアルケニル基、フェニル基、トリル基等の
アリール基が挙げられる。また、R2が有してもよい置
換基としてはフッ素等のハロゲン原子が挙げられ、ハロ
ゲン置換一価炭化水素基としては、例えば、トリフルオ
ロプロピル基、ヘプタフルオロペンチル基、ノナフルオ
ロヘキシル基等で代表されるフロロ炭化水素基等が挙げ
られる。
【0025】
【化8】
【0026】式中、Xは−CH2CH2−又は−CH=C
H−を示し、R3及びR4はメチル基、エチル基、プロピ
ル基等のアルキル基、置換基を有しても良いベンジル
基、フェネチル基等のアラルキル基、置換基を有しても
良いフェニル基、ナフチル基等の芳香環基又はピリジル
基、チエニル基等の複素環基を示し、R5及びR6は水素
原子、フッ素、塩素、臭素等のハロゲン原子、メチル
基、エチル基、プロピル基等のアルキル基、又はメトキ
シ基、エトキシ基、プロポキシ基等のアルコキシ基を示
し、Ar1は置換基を有しても良いフェニレン等、ナフ
チレン基等の芳香環基又はピリジン、チオフェン等より
2個の水素原子をとった2価の複素環基を示す。
【0027】
【化9】
【0028】式中、Ar2及びAr3は置換基を有しても
良いフェニル基、ナフチル基等の芳香環基又はピリジル
基、チエニル基等の複素環基を示し、R7は水素原子、
フッ素、塩素、臭素等のハロゲン原子、メチル基、エチ
ル基、プロピル基等のアルキル基、又はメトキシ基、エ
トキシ基、プロポキシ基等のアルコキシ基を示し、R 8
及びR9は水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基
等のアルキル基、ベンジル基、フェネチル基等のアラル
キル基、又は置換基を有しても良いフェニル基、フェニ
レン基等の芳香環基を示す。
【0029】また、R3、R4、R8、R9、Ar1、Ar2
及びAr3が有しても良い置換基としてはメチル基、エ
チル基、プロピル基等のアルキル基、メトキシ基、エト
キシ基等のアルコキシ基、フッ素、塩素、臭素等のハロ
ゲン原子、ニトロ基が挙げられる。
【0030】
【発明の実施の形態】前記した問題点を解決し、耐久性
を著しく向上させるためには、保護層の硬度を大きくす
ることが一つの方法であるが、同時に感光層の強度を向
上させることも、保護層の強度を更に増す方向である。
すなわち、保護層にはクリーニングブレードあるいは現
像剤の摺擦等による外部圧力がかかるが、感光層の方が
強度が不十分であると、外部圧力に抗しきれず、保護層
にクラック等が生じ易くなるが、感光層の強度を上げて
保護層を設けると、外部圧力に対しての保護層の歪みが
小さくなり、その結果、耐久性が向上することとなる。
【0031】また、保護層の摩擦係数を小さくし、必要
最小限の圧力でクリーニングを行うことも効果的であ
る。すなわち、摩擦力の軽減により表面の削れ、傷が大
幅に少なくなるばかりでなくトナー、タルク等の融着や
付着による画像黒ポチ、画像流れも大幅に改良される。
【0032】本発明では、かかる表面性を得るために、
フッ素系樹脂を保護層中に分散させる。更に、機械的な
強度を向上させるべく、保護層のバインダー樹脂として
数平均分子量20000〜100000のポリカーボネ
ート系樹脂を使用し、その中に前記一般式(3)で示さ
れるスチルベン化合物、又は一般式(4)で示されるフ
ルオレン化合物を含有させたものである。
【0033】また、本発明の感光体の製造方法は、保護
層の塗布はその下地である電荷輸送層を塗布後に、保護
層の塗布液に浸漬するような手法で行う。すなわち本発
明においては、電荷輸送層が硬化性樹脂から構成されて
おり、保護層の溶媒により電荷輸送層を溶解させずに塗
布することが可能となる。
【0034】従って、従来、保護層の溶媒が下地層を溶
解させる場合、保護層の溶液をスプレー塗布の如き下地
層を溶かさない方法により塗布する必要があったが、ス
プレー法は塗りムラによる表面の凹凸が生成し易く、ト
ナーフィルミングやトナー転写性の低下の要因となった
り、安定した電子写真特性が得られ難い等の問題があっ
たが、浸漬塗布により得られる保護層は、表面が滑らか
で、かつ電荷輸送層上に均一に塗れるため膜強度が向上
するのみならず、良好な電子写真特性が得られることに
なる。また、浸漬法による塗布は、スプレー法に比べ生
産性が高く、かつ安定している等のメリットがある。
【0035】保護層に使用するポリカーボネート系樹脂
は、下記一般式(6)で示されるジオキシ化合物から誘
導される。
【0036】
【化10】
【0037】また、成膜性、機械的強度の点から芳香族
ポリカーボネートが優れており、その原料であるジオキ
シ化合物としては、例えば次の化合物が挙げられる。
【0038】
【化11】
【0039】
【化12】
【0040】
【化13】
【0041】
【化14】
【0042】
【化15】
【0043】
【化16】
【0044】
【化17】
【0045】
【化18】
【0046】
【化19】
【0047】本発明中の保護層に含有する上記一般式
(3)で示されるスチルベン化合物の具体例として、代
表例を次に列記する。
【0048】
【化20】
【0049】
【化21】
【0050】
【化22】
【0051】
【化23】
【0052】
【化24】
【0053】
【化25】
【0054】
【化26】
【0055】
【化27】
【0056】
【化28】
【0057】
【化29】
【0058】
【化30】
【0059】本発明中の保護層に含有する上記一般式
(4)で示されるフルオレン化合物の具体例として、代
表例を次に列記する。
【0060】
【化31】
【0061】
【化32】
【0062】
【化33】
【0063】
【化34】
【0064】
【化35】
【0065】
【化36】
【0066】これらの化合物は、1種又は2種以上を組
み合わせて用いることができる。スチルベン化合物及び
フルオレン化合物は、感度、残留電位、耐久時の電位変
動等の電子写真特性に優れ、また帯電時に発生するオゾ
ンやその他の活性物質に対しても安定であり、電子写真
特性、耐久特性に優れた保護層を形成することができる
ものである。
【0067】保護層におけるスチルベン化合物及びフル
オレン化合物の割合は、バインダー樹脂100重量部に
対して、スチルベン化合物及びフルオレン化合物5〜1
00重量部が好ましい。スチルベン化合物及びフルオレ
ン化合物が100重量部を超えると機械的強度が低下
し、5重量部未満だと電子写真特性が低下する。
【0068】保護層中のフッ素系樹脂の含有率は、8〜
40重量%が好ましい。フッ素系樹脂の含有率が、8重
量%未満の場合は保護層の耐摩耗性が充分ではない。フ
ッ素系樹脂の含有率が、40重量%を超える場合は、機
械的強度の低下及び入射光の低下と散乱が問題となる。
【0069】本発明に用いるフッ素系樹脂としては、ポ
リテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン−
パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、テトラ
フルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合
体、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体、ポリ
ビニリデンフルオライド、ポリクロロトリフルオロエチ
レン等が挙げられる。このうち、高分子量のポリテトラ
フルオロエチレンが特に好ましい。すなわち、これは優
れた分散性で低摩耗性が得られ、耐熱性、耐候性、耐薬
品性、撥水性、撥油性も良く、電気特性にも特別に問題
がないことが見出されたからである。
【0070】本発明における電荷輸送性とは、電荷を輸
送する能力のことであり、イオン化ポテンシャルで6.
2eV以下であることが好ましい。つまり、前記一般式
(1)で示される有機ケイ素変性正孔輸送性化合物及び
Aの水素付加物は、イオン化ポテンシャルが6.2eV
以下であることが好ましく、特には4.5〜6.2eV
であることが好ましい。イオン化ポテンシャルが6.2
eVを超えると、正孔注入が起こり難く、帯電し易くな
る。また、4.5eV未満では化合物が容易に酸化され
るために劣化し易くなる。イオン化ポテンシャルは、大
気下光電子分析法(理研計器製、表面分析装置AC−
1)によって測定される。
【0071】また、上記の有機ケイ素変成正孔輸送性化
合物は、正孔輸送能として1×10 -7cm2/Vsec
以上のドリフト移動度を有しているものが好ましい。1
×10-7cm2/Vsec以下では電子写真感光体とし
て露光後、現像までに正孔が十分に移動できないために
見かけ上の感度が低減し、残留電位も高くなってしまう
問題が発生する場合がある。
【0072】上記一般式(1)の正孔輸送性基Aとして
は、正孔輸送性を示すものであればいずれのものでもよ
く、その水素付加化合物(正孔輸送材料)として示せ
ば、例えば、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘
導体、イミダゾール誘導体、トリフェニルアミン等のト
リアリールアミン誘導体、9−(p−ジエチルアミノス
チリル)アントラセン、1,1−ビス−(4−ジベンジ
ルアミノフェニル)プロパン、スチリルアントラセン、
スチリルピラゾリン、フェニルヒドラゾン類、α−フェ
ニルスチルベン誘導体、チアゾール誘導体、トリアソー
ル誘導体、フェナジン誘導体、アクリジン誘導体、ベン
ゾフラン誘導体、ベンズイミダゾール誘導体、チオフェ
ン誘導体、N−フェニルカルバゾール誘導体等が挙げら
れる。正孔輸送性基Aとしては、構造が下記一般式
(5)で示されるものが好ましい。
【0073】
【化37】
【0074】式中、R11、R12及びR13は有機基であ
り、そのうちの少なくとも1つは芳香族炭化水素環基又
は複素環基を示し、R11、R12及びR13は同一であって
も異なっていてもよい。
【0075】この様に正孔輸送性基Aは、R11、R12
びR13のうちの1つの基の水素原子が除かれて形成され
た基である。R11、R12及びR13の構造の好ましい具体
例を以下に示す。
【0076】
【化38】
【0077】
【化39】
【0078】
【化40】
【0079】上記一般式(1)の有機ケイ素変成正孔輸
送性化合物の合成方法としては、公知の方法、例えば、
芳香族環にビニル基を有する化合物と置換基を有する水
素化ケイ素化合物とから白金系触媒、あるいは有機過酸
化物等を触媒にヒドロシリル化反応を行うものが好適に
用いられる。この場合に使用される白金触媒については
特に限定するものではなく、通常のヒドロシリル化反
応、付加型シリコーンゴムに用いられている白金触媒で
あればよく、塩化白金、塩化白金酸、白金−オレフィン
錯体、白金−フォスフィン錯体等が挙げられる。白金触
媒の添加量に関しては特に制限するものではないが、残
留触媒が特性に悪影響を与えない様にできる限り少量で
用いることが望ましい。
【0080】芳香族環にビニル基を有する化合物と置換
基を有する水素化ケイ素化合物とから白金系触媒等によ
り、付加反応により本発明の化合物を合成する場合に
は、ビニル基のα位と反応する場合とβ位と反応する場
合があり、一般には混合物が生じる。本発明においては
α位、β位のどちらに反応したのものも用いられるが、
ケイ素原子と電荷輸送性基を結合している炭化水素基の
炭素数が少ない場合には、立体障害からはβ位に反応し
たものが好ましい。
【0081】有機過酸化物としては、室温以上に半減期
を示すものであればよく、特にラウリルパーオキシド等
のアルキル過酸化物が水素引き抜きを起こし難いことか
ら好適に用いることができる。ビニル基を有しないもの
については、芳香族環をホルミル化し、還元、脱水する
か直接Wittig反応によりビニル基を導入する方法
等により、本発明の合成原料として用いることが可能で
ある。
【0082】有機ケイ素変成正孔輸送性化合物及びケイ
素系化合物の加水分解、重縮合には、必ずしも触媒が必
要ではないが、通常ケイ素樹脂の加水分解、重縮合等に
用いられる触媒の使用を妨げるものではなく、加水分
解、重縮合に要する時間、硬化温度等を考慮してジブチ
ル錫ジアセテート、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル
錫オクトエート等のアルキル錫有機酸塩等もしくはノル
マルブチルチタネート等の有機チタン酸エステルから適
宜選択される。
【0083】本発明で用いる有機ケイ素変成正孔輸送性
化合物は、硬化性有機ケイ素高分子に含有させて用いる
提案と、有機ケイ素変成正孔輸送性化合物を重合させて
用いる提案がなされている。本発明では、一般式(2)
で示される4つの加水分解性基を有すケイ素系化合物と
共重合することにより、3次元架橋密度を更に増加させ
ることが可能であり、より石英ガラスに近い構造を付与
することが可能となる。このことにより電荷輸送層の硬
度や機械的強度が増大する結果、保護層の強度が補強さ
れ、耐摩耗性を更に向上させることができる。
【0084】本発明においては、前もって一般式(2)
で示されるテトラアルコキシシラン等の加水分解性基を
4つ有すケイ素系化合物と有機ケイ素変成正孔輸送性化
合物を、部分的に重合させておくことができる。この場
合には、感光体への塗布に支障のない溶液もしくは分散
液であれば用いることができる。硬化の条件としては、
100〜200℃で加熱することが好ましい。100℃
未満では硬化反応に時間がかかるため、未反応の加水分
解性基が残存する可能性もある。200℃を超えると電
荷輸送性基が酸化劣化し易くなり、悪影響が発生し易
い。より望ましくは、120〜160℃で加熱硬化して
用いられる。
【0085】本発明の電子写真感光体を製造する例を下
記に示す。また、本発明の電子写真感光体の層構成の例
を示す図を図1に示す。
【0086】電子写真感光体の支持体(図1中の1)と
しては、支持体自体が導電性を有するもの、例えば、ア
ルミニウム、アルミニウム合金、銅、亜鉛、ステンレ
ス、クロム、チタン、ニッケル、マグネシウム、インジ
ウム、金、白金、銀、鉄等を用いることができる。その
他に、アルミニウム、酸化インジウム、酸化スズ、金等
を蒸着等によりプラスチック等の誘電体支持体に被膜形
成し、導電層としたものや、導電性微粒子をプラスチッ
クや紙に混合したもの等を用いることができる。
【0087】これらの導電性支持体は、均一な導電性が
求められると共に平滑な表面が重要である。表面の平滑
性は、その上層に形成される下引き層、電荷発生層、正
孔輸送層の均一性に大きな影響を与えることから、その
表面粗さは、0.3μm以下で用いられることが好まし
い。0.3μmを超える凹凸は、下引き層や電荷発生層
のような薄い層に印加される局所電場を大きく変化させ
てしまうために、その特性が大きく変化してしまい、電
荷注入や残留電位のむら等の欠陥を生じ易いことから好
ましくない。
【0088】特に、導電性微粒子をバインダー樹脂中に
分散して塗布することにより得られる導電層(図1中の
2)は、形成が容易であり、均質な表面を形成すること
に適している。このとき用いられる導電性微粒子の1次
粒径は、100nm以下であり、より好ましくは50n
m以下のものが用いられる。導電性微粒子としては、導
電性酸化亜鉛、導電性酸化チタン、Al、Au、Cu、
Ag、Co、Ni、Fe、カーボンブラック、ITO、
酸化スズ、酸化インジウム、インジウム等が用いられ、
これらを絶縁性微粒子の表面にコーティングして用いて
もよい。前記導電性微粒子の含有量は、体積抵抗が十分
に低くなる様に使用され、好ましくは1×1010Ωcm
以下の抵抗となる様に添加される。より好ましくは1×
108Ωcm以下で用いられる。
【0089】レーザー等のコヒーレントな光源を用いて
露光する場合は、干渉による画像劣化を防止するために
上記導電性支持体の表面に凹凸を形成することも可能で
ある。このときは、電荷注入や残留電位のむら等の欠陥
が生じ難い様に、使用する波長の1/2λ程度の凹凸
を、直径数μm以下のシリカビーズ等の絶縁物を分散す
る様に、10μm以下の周期で形成して用いることが可
能である。
【0090】本発明においては、支持体と光導電層の中
間に、注入阻止機能と接着機能を持つ下引き層(図1中
の3)を設けることもできる。下引き層の材料として
は、カゼイン、ポリビニルアルコール、ニトロセルロー
ス、エチレン−アクリル酸コポリマー、ポリビニルブチ
ラール、フェノール樹脂、ポリアミド、ポリウレタン、
ゼラチン等が挙げられる。下引き層の膜厚は、0.1μ
m〜10μmであることが好ましく、特には0.3μm
〜3μmであることが好ましい。
【0091】感光層としては、電荷発生材料を含有する
電荷発生層(図1中の4)と電荷輸送材料を含有する電
荷輸送層(図1中の5)からなる機能分離タイプのもの
が用いられる。
【0092】電荷発生材料としては、例えば、セレン−
テルル、ピリリウム系染料、チオピリリウム系染料、フ
タロシアニン系顔料、アントアントロン系顔料、ジベン
ズピレンキノン系顔料、ピラントロン系顔料、トリスア
ゾ系顔料、ジスアゾ系顔料、アゾ系顔料、インジゴ系顔
料、キナクリドン系顔料、シアニン系顔料等を用いるこ
とができる。
【0093】本発明の正孔輸送能を有する硬化性組成物
は、他の電荷輸送材料と組み合わせて用いることが可能
であるが、かかる正孔輸送材料としては、ポリ−N−ビ
ニルカルバゾール、ポリスチリルアントラセン等の複素
環や縮合多環芳香族を有する高分子化合物や、ピラゾリ
ン、イミダゾール、オキサゾール、オキサジアゾール、
トリアソール、カルバゾール等の複素環化合物、トリフ
ェニルメタン等のトリアリールアルカン誘導体、トリフ
ェニルアミン等のトリアリールアミン誘導体、フェニレ
ンジアミン誘導体、N−フェニルカルバゾール誘導体、
スチルベン誘導体、ヒドラゾン誘導体等の低分子化合物
を用いることができる。
【0094】上記電荷発生材料や正孔輸送材料は、必要
に応じてバインター樹脂が用いられる。バインター樹脂
の例としては、スチレン、酢酸ビニル、塩化ビニル、ア
クリル酸エステル、メタクリル酸エステル、フッ化ビニ
リデン、トリプルオロエチレン等のビニル化合物の重合
体及び共重合体、ポリビニルアルコール、ポリビニルア
セタール、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリスル
ホン、ポリフェニレンオキサイド、ポリウレタン、セル
ロース樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、けい素樹
脂、エポキシ樹脂等が挙げられる。
【0095】光導電層には、前記化合物以外にも機械的
特性の改良や耐久性向上のために、添加剤を用いること
ができる。このような添加剤としては、酸化防止剤、紫
外線吸収剤、安定化剤、架橋剤、潤滑剤、導電性制御剤
等が用いられる。
【0096】本発明における電荷発生層の膜厚は、3μ
m以下であることが好ましく、特には0.01〜1μm
であることが好ましい。また、電荷輸送層の膜厚は1〜
40μmであることが好ましく、特には3〜30μmで
あることが好ましい。感光層が単層タイプである場合
は、その膜厚は1〜40μmであることが好ましく、特
には3〜30μmであることが好ましい。
【0097】本発明における保護層(図1中の6)は、
電荷輸送層上に浸漬塗布により形成され、その厚みは1
〜15μmであることが好ましい。1μm未満では保護
効果が十分ではなく、15μmを超えると感光層全体の
膜厚が増加することにより、画像劣化が生じ易くなって
しまうことから好ましくない。
【0098】図5に本発明の電子写真感光体を有するプ
ロセスカートリッジを用いた電子写真装置の概略構成を
示す。
【0099】図において、7はドラム状の本発明の電子
写真感光体であり、軸8を中心に矢印方向に所定の周速
度で回転駆動される。感光体7は、回転過程において、
一次帯電手段9によりその局面に正又は負の所定電位の
均一帯電を受け、次いで、レーザービーム走査露光等の
像露光手段(不図示)からの画像露光10を受ける。こ
うして感光体7の局面に静電潜像が順次形成されて行
く。
【0100】形成された静電潜像は、現像手段11によ
りトナー現像され、現像されたトナー現像像は不図示の
給紙部から感光体7と転写手段12との間に感光体7の
回転と同期して取り出されて給紙された転写材13に、
転写手段12により順次転写されて行く。
【0101】像転写を受けた転写材13は、感光体面か
ら分離されて像定着手段14へ導入されて像定着を受け
ることにより複写物(コピー)として装置外にプリント
アウトされる。
【0102】像転写後の感光体7の表面は、クリーニン
グ手段15によって転写残りトナーの除去を受けて清浄
面化され、更に前露光手段(不図示)からの前露光光1
6により除電処理された後、繰り返し像形成に使用され
る。なお、一次帯電手段9が帯電ローラー等を用いた接
触帯電手段である場合は、前露光は必ずしも必要ではな
い。
【0103】本発明においては、上述の電子写真感光体
7、一次帯電手段9、現像手段11及びクリーニング手
段15等の構成要素のうち、複数のものをプロセスカー
トリッジとして一体に結合して構成し、このプロセスカ
ートリッジを複写機やレーザービームプリンタ等の電子
写真装置本体に対して着脱可能に構成してもよい。例え
ば、一次帯電手段7と共に一体に支持してカートリッジ
化して、装置本体のレール18等の案内手段を用いて装
置本体に着脱可能なプロセスカートリッジ17とするこ
とができる。
【0104】
【実施例】以下、実施例を挙げ本発明を更に詳細に説明
する。なお、実施例中の「部」は重量部を示す。
【0105】<合成例1>:4−[2−(トリエトキシ
シリル)エチル]トリフェニルアミンの合成 (i)4−(N,N−ジフェニルアミノ)ベンズアルデ
ヒドの合成 三つ口フラスコにトリフェニルアミン101.4gとN
−N−ジメチルホルムアミド(DMF)35.5mlを
入れ、氷水冷却下、攪拌しながらオキシ塩化リン84.
4mlを滴下し、温度を95℃に上げて5時間反応させ
た。反応液を4リットルの温水へ注ぎ1時間攪拌した。
その後、沈殿物を口取し、エタノール/水(1:1)の
混合溶液で洗浄し、4−(N,N−ジフェニルアミノ)
ベンズアルデヒドを得た。収量91.5g(収率81.
0%)。
【0106】(ii)4−ビニルトリフェニルアミンの
合成 水素化ナトリウム14.6g、1,2−ジメトキシュク
ン700mlを三つ口フラスコに取り、室温で攪拌しな
がらトリメチルホスフォニウムブロマイド130.8g
を加えた。次に無水エタノールを一滴加えた後、70℃
で4時間反応させた。これに4−(N,N−ジフェニル
アミノ)ベンズアルデヒド100gを加え、70℃に温
度を上げ5時間反応させた。反応液を濾過し、濾液と沈
殿物のエーテル抽出液を一緒にし水洗した。次いで、エ
ーテル液を塩化カルシウムで脱水後、エーテルを除去
し、反応混合物を得た。これをエタノールから再結晶を
行い、針状、淡黄色の4−ビニルトリフェニルアミンを
得た。収量83.4g(収率84.0%)。
【0107】(iii)4−ビニルトリフェニルアミン
のヒドロシリル化 トルエン40ml、トリエトキシシラン9.9g(60
mmol)及びトリス(テトラメチルジビニルジシロキ
サン)二白金(0)のトルエン溶液0.018mmol
を三つ口フラスコに取り、室温で攪拌しながら4−ビニ
ルトリフェニルアミン8.2gのトルエン溶液20ml
を滴下した。滴下終了後、70℃で3時間攪拌を行った
後、溶媒を減圧下で除き、淡黄色油状の4−[2−(ト
リエトキシシリル)エチル]トリフェニルアミンを得
た。収量12.1g(収率91.7%)。
【0108】4−[2−(トリエトキシシリル)エチ
ル]トリフェニルアミンのH−NMRスペクトルを図2
に示す(ブルカー社製、商品名;APC300NMRス
ペクトロメータ)。この化合物のイオン化ポテンシャル
を大気下光電子分析法(理研計器製、表面分析装置AC
−1)にて測定したところ、5.68eVであった。ま
た、この化合物を銅基板上にワイヤーバーコート法によ
り塗布し、120℃にて12時間熱硬化し、膜厚が約8
μmの膜を作成した。次に、蒸着により半透明金電極を
形成した。このサンプルに対しパルス巾3nsecの波
長337nmの窒素レーザーを用いてTime−of−
flight法にてドリフト移動度を測定したところ1
×10-7cm2/Vsecであった。
【0109】<合成例2>:4−[N,N−ビス(3,
4−ジメチルフェニル)アミノ]−[2−(トリエトキシ
シリル)エチル]ベンゼンの合成 (i)[N,N−ビス(3,4−ジメチルフェニル)ア
ミノ]ベンゼンの合成 4−ヨード−o−キシレン38.5g(166mmo
l)、無水炭酸カリウム22.9g(166mmol)
及び銅粉7.0gをニトロベンゼン20mlに加え、攪
拌下にて加熱環流を8時間行った。冷却後に濾過、濾液
を除去した。得られた反応混合物をシリカゲルカラムを
通し、[N,N−ビス(3,4−ジメチルフェニル)ア
ミノ]ベンゼンを得た。収量15.7g(収率69
%)。
【0110】(ii)4−[N,N−ビス(3,4−ジ
メチルフェニル)アミノ]ベンズアルデヒドの合成 三つ口フラスコに[N,N−ビス(3,4−ジメチルフ
ェニル)アミノ]ベンゼン124.6g及びDMF3
5.5mlを入れ、氷水冷却下、攪拌しながらオキシ塩
化リン84.4mlを滴下した。滴下終了後、混合溶液
を95℃で5時間反応させ、4リットルの温水へ注ぎ1
時間攪拌した。その後、沈殿物を口取し、エタノール/
水(1:1)の混合溶液で洗浄し、4−[N,N−ビス
(3,4−ジメチルフェニル)アミノ]ベンズアルデヒ
ドを得た。収量107.6g(収率79.0%)。
【0111】(iii)4−[N,N−ビス(3,4−
ジメチルフェニル)アミノ]スチレンの合成 水素化ナトリウム12.1g、1,2−ジメトキシエタ
ン580mlを三つ口フラスコに取り、室温で攪拌しな
がらトリメチルホスフォニウムブロマイド108.5g
を加えた。次に、無水エタノールを一滴加えた後、70
℃で4時間反応させた。以上の様にして得られた反応混
合液に4−[N,N−ビス(3,4−ジメチルフェニ
ル)アミノ]ベンズアルデヒド100.0gを加え、7
0℃で5時間反応させた後、口別し、口取したケーキを
エーテル抽出し口液と一緒にし水洗した。次いで、エー
テル液を塩化カルシウムで脱水後、エーテルを除去し、
反応混合物を得た。これをエタノールで再結晶二回行
い、針状の4−[N,N−ビス(3,4−ジメチルフェ
ニル)アミノ]スチレンを得た。収量84.5g(収率
85.0%)。
【0112】(iv)4−[N,N−ビス(3,4−ジ
メチルフェニル)アミノ]スチレンのヒドロシリル化 トルエン40ml、トリエトキシシラン6.0g及びト
リス(テトラメチルジビニルジシロキサン)二白金
(0)のトルエン溶液0.54mmolを三つ口フラス
コに取り、室温で攪拌しながら4−[N,N−ビス(3,
4−ジメチルフェニル)アミノ]スチレン9.9gのト
ルエン溶液20mlを滴下した。滴下終了後、70℃で
3時間攪拌を行った後、溶媒を減圧下で除去し、淡黄色
油状の4−[N,N−ビス(3,4−ジメチルフェニ
ル)アミノ]−[2−(トリエトキシシリル)エチル]ベ
ンゼンを得た。収量13.4g(収率90.1%)。
【0113】4−[N,N−ビス(3,4−ジメチルフ
ェニル)アミノ]−[2−(トリエトキシシリル)エチ
ル]ベンゼンのH−NMR及びC−NMRスペクトルを
図3及び図4に示す(ブルカー社製、商品名;APC3
00NMRスペクトロメータ)。この化合物のイオン化
ポテンシャルを大気下光電子分析法(理研計器製、表面
分析装置AC−1)にて測定したところ、5.26eV
であった。また、この化合物を銅基板上にワイヤーバー
コート法により塗布し、120℃にて12時間熱硬化
し、約5μmの膜を作成した。次に、蒸着により半透明
金電極を形成した。このサンプルに対しパルス巾3ns
ecの波長337nmの窒素レーザーを用いてTime
−of−flight法にてドリフト移動度を測定した
ところ9×10-7cm2/Vsecであった。
【0114】<合成例3>:4−[N,N−ビス(3,
4−ジメチルフェニル)アミノ]−[2−(トリエトキシ
シリル)エチル]ベンゼンの合成 (i)4−[N,N−ビス(3,4−ジメチルフェニ
ル)アミノ]スチレンのヒドロシリル化トルエン40m
l、トリエトキシシラン6.0g(37mmol)及び
ジクロロ(h−シクロオクタ−1,5−ジエン)白金
(2)0.34mmolを三つ口フラスコに取り、室温
で攪拌しながら4−[N,N−ビス(3,4−ジメチル
フェニル)アミノ]スチレン9.9gのトルエン溶液2
0ml滴下した。滴下終了後、70℃で3時間攪拌を行
った後、溶媒を減圧下で除去し、淡黄色油状の4−
[N,N−ビス(3,4−ジメチルフェニル)アミノ]−
[2−(トリエトキシシリル)エチル]ベンゼンを得た。
収量14.0g(収率94.2%)。
【0115】この化合物のイオン化ポテンシャルを大気
下光電子分析法(理研計器製、表面分析装置AC−1)
にて測定したところ、5.31eVであった。また、こ
の化合物を銅基板上にワイヤーバーコート法により塗布
し、120℃にて12時間熱硬化し、約5μmの膜を作
成した。次に、蒸着により半透明金電極を形成した。こ
のサンブルに対してパルス巾3nsecの波長337n
mの窒素レーザーを用いてTime−of−fligh
t法にてドリフト移動度を測定したところ7×10-7
2/Vsecであった。
【0116】<合成例4>:4−[3−(トリエトキシ
シリル)プロピル]トリフェニルアミンの合成 (i)4−ブロモトリフェニルアミンの合成 N−ブロモスクシンイミド8.0g(45mmol)、
トリフェニルアミン10.0g(41mmo1)を20
0ml三つ口フラスコに入れ、N,N−ジメチルホルム
アミド150mlを加えた後、室温下で一晩攪拌した。
次いで、N,N−ジメチルホルムアミドを除去し、得ら
れた固形物を四塩化炭素で抽出した。その後、四塩化炭
素を除去し、得られた反応混合物をエタノールで二回再
結晶を行い、白色固体の4−ブロモトリフェニルアミン
を得た。収量8.2g(収率61.7%)。
【0117】(ii)4−N,N−ジフェニルアミノア
リルベンゼンの合成 300ml四つ口フラスコにマグネシウム金属1.0g
(40mmol)を入れ窒素置換を行った。次いで、ジ
エチルエーテル100mlを加え攪拌を開始した。そこ
へ4−ブロモトリフェニルアミン8.6g(27mmo
l)を溶解したジエチルエーテル溶液30mlをゆっく
り滴下した。約3ml滴下したところで緩やかに環流が
始まった。環流させながら、更にジエチルエーテル溶液
の滴下を続け、滴下終了後、更に一時間環流を行った。
以上の様にして得られたグリニャール試薬溶液を室温ま
で戻し、次にアリルクロライト2.1g(27mmo
l)のジエチルエーテル溶液40mlを氷冷しながらゆ
っくり滴下した。滴下終了後、反応混合物を2時間環流
し、反応を熟成させた。その後、水50mlを氷冷しな
がら加え加水分解を行った。次に、エーテル層を抽出し
飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で1回、水で2回洗浄
し、次いで無水硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥後、ジ
エチルエーテルを除去し、白色固体の4−N,N−ジフ
ェニルアミノアリルベンゼンを得た。収量4.9g(収
率・63.2%)。
【0118】(iii)4−N,N−ジフェニルアミノ
アリルベンゼンのヒドロシリル化 トルエン40ml、トリエトキシシラン6.0g(37
mmol)及びトリス(テトラメチルジビニルジシロキ
サン)二白金(0)のトルエン溶液0.54mmolを
三つ口フラスコに取り、室温で攪拌しながら4−N,N
−ジフェニルアミノアリルベンゼン9.7g(34mm
ol)のトルエン溶液20mlを滴下した。滴下終了
後、70℃で3時間攪拌を行った後、溶媒を減圧下で除
去し、淡黄色油状の4−[3−(トリエトキシシリル)
プロピル]トリフェニルアミンを得た。収量10.7g
(収率70.1%)。
【0119】この化合物のイオン化ポテンシャルを大気
下光電子分析法(理研計器製、表面分析装置AC−1)
にて測定したところ、5.72eVであった。また、こ
の化合物を銅基板上にワイヤーバーコート法により塗布
し、120℃にて12時間熱硬化し、膜厚が約9μmの
膜を作成した。次に、蒸着により半透明金電極を形成し
た。このサンプルに対してパルス巾3nsecの波長3
37nmの窒素レーザーを用いてTime−of−fl
ight法にてドリフト移動度を測定したところ1.4
×10-7cm2/Vsecであった。
【0120】<合成例5>:4−[4−(トリエトキシ
シリル)ブチル]トリフェニルアミンの合成 (i)4−メチルトリフェニルアミンの合成 ジフェニルアミン4.5g(27mmol)、p−ヨー
ドトルエン11.0g(51mmol)、無水炭酸カリ
ウム5.5g(40mmol)及び銅粉1.1gをo−
ジクロロベンゼン30mlに加え、攪拌下にて加熱環流
を7時間行った。反応終了後、反応溶液を濾過し、濾液
を3〜5%チオ硫酸ナトリウム水溶液及び飽和食塩水で
順次洗浄し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶
媒を除去した。得られた反応混合物をエタノールを用い
て再結晶を行い4−メチルトリフェニルアミンを得た。
収量5.7g(収率81.4%)。
【0121】(ii)4−ブロモメチルトリフェニルア
ミンの合成 N−ブロモスクシンイミド6.9g(39mmol)、
4−メチルトリフェニルアミン9.1g(35mmo
l)を300ml三つ口フラスコに入れ、四塩化炭素1
00mlを加えた後、攪拌下にて加熱環流を一晩行っ
た。反応終了後、反応溶液を冷却した。次いで、反応溶
液を濾過し、溶媒を除去して、得られた反応混合物をエ
タノールを用いて再結晶を行い4−ブロモメチルトリフ
ェニルアミンを得た。収量10.8g(収率91.2
%)。
【0122】(iii)4−N,N−ジフェニルアミノ
フェニル−1−ブテンの合成 200ml四つ口フラスコにマグネシウム金属1.0g
(40mmol)を入れ窒素置換を行った。次いで、ジ
エチルエーテル100mlを加え攪拌を開始した。そこ
へ4−ブロモメチルトリフェニルアミン9.1g(27
mmol)を溶解したジエチルエーテル溶液20mlを
ゆっくり滴下した。約5ml滴下したところで緩やかに
環流が始まった。環流させながら、更にジエチルエーテ
ル溶液の滴下を続け、滴下終了後、更に一時間環流を行
った。以上の様にして得られたグリニャール試薬溶液を
室温まで戻し、次にアリルクロライト2.1g(27m
mol)のジエチルエーテル溶液20mlを氷冷しなが
らゆっくり滴下した。滴下終了後、反応混合物を2時間
環流し、反応を熟成させた。その後、水50mlを氷冷
しながら加え加水分解を行った。次に、エーテル層を抽
出し飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で1回、水で2回洗
浄し、次いで無水硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥後、
ジエチルエーテルを除去し白色固体の4−N,N−ジフ
ェニルアミノフェニル−1−ブテンを得た。収量5.5
g(収率66.7%)。
【0123】(iv)4−N,N−ジフェニルアミノフ
ェニル−1−ブチンのヒドロシリル化 トルエン40ml、トリエトキシシラン9.9g(60
mmol)及びトリス(テトラメチルジビニルジシロキ
サン)二白金(0)のトルエン溶液0.018mmoI
を三つ口フラスコに取り、室温で攪拌しながら4−N,
N−ジフェニルアミノフェニル−1−ブチン16.7g
(54.7mmol)のトルエン溶液20mlを滴下し
た。滴下終了後、70℃で3時間攪拌を行った後、溶媒
を減圧下で除去し、淡黄色油状の4−[4−(トリエト
キシシリル)ブチル]トリフェニルアミンを得た。収量
13.9g(収率83.2%)。
【0124】この化合物のイオン化ポテンシャルを大気
下光電子分析法(理研計器製、表面分析装置AC−1)
にて測定したところ、5.69eVであった。また、こ
の化合物を銅基板上にワイヤーバーコート法により塗布
し、120℃にて12時間熱硬化し、膜厚が約5μmの
膜を作成した。次に、蒸着により半透明金電極を形成し
た。このサンプルに対してパルス巾3nsecの波長3
37nmの窒素レーザーを用いてTime−of−fl
ight法にてドリフト移動度を測定したところ2×1
-7cm2/Vsecであった。
【0125】<合成例6>:4−(N−エチル−N−フ
ェニルアミノ)−[2−(トリエトキシシリル)エチル]
ベンゼンの合成 (i)4−(N−エチル−N−フェニルアミノ)ベンズ
アルデヒドの合成 三つ口フラスコにジフェニルエチルアミン82gとDM
F35.5mlを加え、氷水冷却下、攪拌しながらオキ
シ塩化リン84.4mlを滴下し、滴下終了後、温度を
95℃に昇温して5時間反応させた。その後、沈殿物を
口取し、エタノール/水(1:1)の混合溶液で洗浄
し、4−(N−エチル−N−フェニルアミノ)ベンズア
ルデヒドを得た。収量62g(収率82.4%)。
【0126】(ii)4−(N−エチル−N−フェニル
アミノ)スチレンの合成 水素化ナトリウム14.6g、1,2−ジメトキシエタ
ン700mlを三つ口フラスコに取り、室温で攪拌しな
がらトリメチルホスフォニウムブロマイド130.8g
を加えた。次に、無水エタノールを一滴加えた後、70
℃に温度を昇温し、5時間反応させた。反応液を濾過
し、濾液と沈殿物のエーテル抽出液を一緒にして水洗し
た。次いで、エーテル液を塩化カルシウムで脱水後、エ
ーテルを除去し、反応混合物を得た。これをエタノール
から再結晶を行い、針状、淡黄色の4−(N−エチル−
N−フェニルアミノ)スチレンを得た。収量62.4g
(収率78.6%)。
【0127】(iii)4−(N−エチル−N−フェニ
ルアミノ)スチレンのヒドロシリル化 トルエン40ml、トリエトキシシラン9.9g(60
mmol)及びトリス(テトラメチルジビニルジシロキ
サン)二白金(0)のトルエン溶液0.018mmol
を三つ口フラスコに取り、室温で攪拌しながら4−(N
−エチル−N−フェニルアミノ)スチレン7.6gのト
ルエン溶液20mlを滴下した。滴下終了後、70℃で
3時間攪拌を行った後、溶媒を減圧下で除去して、淡黄
色油状の4−(N−エチル−N−フェニルアミノ)−
[2−(トリエトキシシリル)エチル]ベンゼンを得た。
収量7.8g(収率87.1%)。
【0128】この化合物のイオン化ポテンシャルを大気
下光電子分析法(理研計器製、表面分析装置AC−1)
にて測定したところ、6.3eVであった。また、この
化合物を銅基板上にワイヤーバーコート法により塗布
し、120℃にて12時間熱硬化し、膜厚が約5μmの
膜を作成した。次に、蒸着により半透明金電極を形成し
た。このサンプルに対してパルス巾3nsecの波長3
37nmの窒素レーザーを用いてTime−of−fl
ight法にてドリフト移動度を測定したところ2×1
-8cm2/Vsecであった。
【0129】<合成例7>合成例1の4−[2−(トリ
エトキシシリル)エチル〕トリフェニルアミン10gを
トルエン16.7gに溶解し、テトラエトキシシラン1
0gとジブチル錫ジアセテート0.2gを加え混合し
た。これをガラス板にバーコートを用いて塗布し、14
0℃で15時間乾燥した。顕微鏡で観察したところ均一
フィルムが形成されたことが判明した。
【0130】<比較合成例1>テトラエトキシシラン1
0gをトルエン16.7gに溶解し、溶液に電荷輸送性
化合物としてトリフェニルアミンをテトラエトキシシラ
ンに対して30重量%溶解し、ジブチル錫ジアセテート
0.2gを加え混合した。合成例7と同様に硬化させて
フィルムを形成した。フィルムは白濁し、顕微鏡ではト
リフェニルアミンの析出が観察された。
【0131】<比較合成例2>合成例1でのヒドロシリ
ル化にて、トリエトキシシランに代えてトリメチルシラ
ン6g(60mmol)を使用した以外は、合成例1と
同様に反応させ4−[2−(トリメチルシリル)エチル]
トリフェニルアミンを得た。これを電荷輸送性化合物と
して比較合成例1と同様にしてフィルムを生成したとこ
ろ、不透明であり、4−[2−(トリメチルシリル)エ
チル]トリフェニルアミンの分離が認められた。
【0132】(実施例1)鏡面加工により作成した外径
80mmのアルミニウムシリンダーを用いて下引き層と
して、アルコール可溶性共重合ナイロン(商品名:アミ
ランCM−8000、東レ(株)製)5部をメタノール
95部に溶解した溶液を、浸漬コーティング法により塗
工した。80℃で10分間乾燥して、膜厚が1μmの下
引き層を形成した。
【0133】次に、電荷発生層として下記のビスアゾ顔
料5部をシクロヘキサノン95部にポリビニルベンザー
ル(ベンザール化度75%以上)2部を溶解した液に加
え、サンドミルで20時間分散した。この分散液を先に
形成した下引き層の上に浸漬コーティング法で塗工し、
乾燥後の膜厚が0.2μmとなる様に電荷発生層を形成
した。
【0134】
【化41】
【0135】次に、合成例2で合成した4−[N,N−
ビス(3,4−ジメチルフェニル)アミノ]−[2−(ト
リエトキシシリル)エチル]ベンゼン100部をトルエ
ン167部に溶解し、テトラエトキシシラン100部及
びジブチル錫ジアセテート2部を加え混合した溶液を、
前記の電荷発生層の上に浸漬コーティング法により塗工
した。120℃で5時間乾燥、熱硬化することで膜厚が
2μmの透明で均一な電荷発生層を形成した。
【0136】次に、下記構造式(7)のポリカーボネー
ト樹脂(数平均分子量20000)10部をジクロロメ
タン45部/モノクロロベンゼン45部の混合溶媒で溶
解し、このポリカーボネート溶液にポリテトラフルオロ
エチレン(商品名:ルブロンL−2、ダイキン工業
(株)製)2部を加え、ボールミルにて50時間分散し
た。この分散液に前記スチルベン化合物の具体例(3
9)の化合物を5部加え、更にモノクロロベンゼン20
0部を加え、保護層用の塗工液を調製した。この塗工液
を前記の電荷輸送層の上に浸漬塗布し、120℃にて6
0分の熱風乾燥を行い、3μmの保護層を形成し、電子
写真感光体を作製した。
【0137】
【化42】
【0138】本電子写真感光体をキヤノン製デジタルフ
ルカラー複写機CLC−500を用いて画像評価を行っ
たところ、初期及び20万枚複写耐久試験後もカブリが
なく、画像濃度も十分高く、均一性と再縁再現性に優れ
た高画質画像が得られた。初期及び20万枚後のトナー
転写効率を測定したところ、それぞれ98%及び95%
と良好であり、クリーニング不良の発生も認められなか
った。また、耐久試験後の感光体の摩耗量は1.5μm
と少なく、感光体表面にはトナーフィルミングも認めら
れなかった。
【0139】<比較合成例3>テトラエトキシシラン1
0gをトルエン16.7gに溶解し、溶液に電荷輸送性
化合物として実施例1にて使用したトリアリールアミン
化合物をテトラエトキシシランに対して30重量%溶解
し、ジブチル錫ジアセテート0.2gを加え、合成例7
と同様に混合硬化させてフィルムを形成した。フィルム
は白濁し、顕微鏡ではトリフェニルアミンの析出が観察
された。
【0140】(比較例1)実施例1の電荷発生層の上に
電荷輸送層として、前記スチルベン化合物の具体例(1
3)の化合物10部及びポリカーボネート樹脂(商品
名:パンライトL1250、帝人(株)社製)10部を
ジクロロメタン20部/モノクロロベンゼン60部の混
合溶媒中に溶解し、この溶液を前記の電荷発生層の上に
浸漬塗布して、110℃で60分の加熱乾燥により膜厚
が10μmの電荷輸送層を形成し、次いで実施例1と同
様にして保護層を塗布して電子写真感光体を作製した。
【0141】この電子写真感光体を実施例1と同様にし
て画像評価を行ったところ、複写耐久試験で10万枚を
過ぎるころから画像に白抜けが発生し始め、また、カブ
リが認められる様になった。原因を調べてみると、感光
体表面にトナーフィルミングが発生し始めていることが
判明した。また、20万枚耐久後の感光体の摩耗量は、
3.2μmと保護層が摩耗して無くなっていることが判
明した。
【0142】(実施例2)引き抜き加工により得られた
外径30mmのアルミニウムシリンダー上に、フェノー
ル樹脂(商品名;プライオーフェン、大日本インキ化学
工業(株)製)167部をメチルセロソルブ100部に
溶解したものに、導電性硫酸バリウム超微粒子(1次粒
径50nm)200部及び平均粒径2μmのシリコーン
樹脂粒子3部を分散したものを浸漬コーティング法によ
り塗工し、乾燥後の膜厚が15μmの導電層を形成し
た。
【0143】次に、先の導電層上にアルコール可溶性共
重合ナイロン(商品名:アミランCM−8000、東レ
(株)製)5部をメタノール95部に溶解した溶液を浸
漬コーティング法により塗工した。80℃で10分間乾
燥して、膜厚が1μmの下引き層を形成した。
【0144】次に、電荷発生層用分散液としてCuKα
特性X線回折におけるブラッグ角(2θ±0.2°)の
9.0°、14.2°、23.9°及び27.9°に強
いピークを有するオキシチタニルフタロシアニン顔料5
部をシクロヘキサノン95部にポリビニルベンザール
(ベンザール化度75%以上)2部を溶解した液に加
え、サンドミルで2時間分散した。この分散液を先に形
成した下引き層の上に浸漬コーティング法で塗工し、乾
燥後の膜厚が0.2μmとなる様にし電荷発生層を形成
した。
【0145】次いで、合成例2で合成した4−[N,N
−ビス(3,4−ジメチルフェニル)アミノ]−[2−
(トリエトキシシリル)エチル]ベンゼン100部をト
ルエン167部に溶解し、テトラエトキシシラン100
部及びジブチル錫ジアセテート2部を加え混合した溶液
を、先の電荷発生層の上に浸漬コーティング法により塗
工した。120℃で5時間乾燥、熱硬化して電荷輸送層
の膜厚が10μmの透明で均一な電荷輸送層を作成し
た。次に、この電荷発生層の上に実施例1と同様にして
膜厚が2μmの保護層を形成し、電子写真感光体を作製
した。
【0146】本電子写真感光体をキヤノン製レーザービ
ームプリンタLBP−8IVを用いて画像評価を行った
ところ、5000枚の耐久試験後の感光体の摩耗量は
0.6μmと少なく、クリーニング不良やトナーフィル
ミング等も認められず、また画像の劣化もなく、ハイラ
イト部の1画素再現性も十分であった。
【0147】(比較例2)比較例1において保護層を塗
工しないこと以外は、同様にして作成した電子写真感光
体を、実施例2と同様に画像評価を行ったところ、50
00枚の耐久試験後にカブリ及び黒ポチが認められ、感
光体の摩耗量が2.4μmと大きく、ハイライト部の1
画素再現性も不十分でムラがあった。
【0148】(比較例3)実施例1の保護層に、ポリカ
ーボネート系の樹脂の代わりにブチラール樹脂(商品
名:BL−S、積水化学(株)製)を用いた以外は、実
施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。この電
子写真感光体を実施例1と同様にして画像評価を行った
ところ、3000枚を過ぎるころから感光体表面に傷が
発生し、画像にスジが認めらる様になった。また、2万
枚以降は保護層の削れによるムラがひどくなり、3万枚
で耐久試験を中止した。3万枚での感光体の摩耗量は
3.4μmであり、削れは電荷輸送層にまで達してい
た。
【0149】(実施例3)実施例2と同様のアルミニウ
ムシリンダー上に、フェノール樹脂(商品名:プライオ
ーフェン、大日本インキ化学工業(株)製)167部を
メチルセロソルブ100部に溶解したものに、導電性硫
酸バリウム超微粒子(1次粒径50nm)200部を分
散したものを浸漬コーティング法により塗工し、乾燥後
の膜厚が10μmとなる様に導電層を形成した。更に、
この導電層の上に実施例2と同様にして膜厚1μmの下
引き層及び膜厚が0.2μmの電荷発生層を形成した。
【0150】次いで、合成例2で合成した4−[N,N
−ビス(3,4−ジメチルフェニル)アミノ]−[2−
(トリエトキシシリル)エチル]ベンゼン100部をト
ルエン167部に溶解し、テトラエトキシシラン100
部及びジブチル錫ジアセテート2部を加え混合した溶液
に、更に平均粒径3μmのSiO2微粒子1.25部を
添加したものを、前記の電荷発生層の上に浸漬コーティ
ング法により塗工した。120℃にて5時間乾燥、熱硬
化して膜厚が10μmの電荷輸送層を形成した。
【0151】次に、構造式(7)のポリカーボネート樹
脂(数平均分子量20000)9部をジクロロメタン4
5部/モノクロロベンゼン45部の混合溶媒で溶解し、
このポリカーボネート溶液にポリテトラフルオロエチレ
ン(商品名ルプロンL−2、ダイキン工業(株)製)
3.5部を加え、ボールミルにて50時間分散した。こ
の分散液に前記スチルベン化合物の具体例(39)の化
合物を4.5部加え、更にモノクロロベンゼン200部
を加えて保護層用の塗工液とした。この塗工液を浸漬塗
布により電荷輸送層の上に塗工した。塗工後に、120
℃にて60分間の熱風乾燥を行い、膜厚が3μmの保護
層を形成し、電子写真感光体を作製した。
【0152】本電子写真感光体を実施例2と同様のキヤ
ノン製レーザービームプリンタを用い、画像評価を行っ
たとろ、5000枚の耐久後の感光体の摩耗量は0.7
m以下と少なく、黒ポチ等の電荷注入及び干渉縞に上る
画像の劣化もなく、ハイライト部の1画素再現性も十分
であった。また、耐久中はクリーニング不良やトナーフ
ィルミンクも認められなかった。
【0153】(実施例4)実施例1と同様にして、電荷
輸送層までを形成した。次いで、実施例1で用いた保護
層用塗工液中のポリカーボネート樹脂の数平均分子量を
70000に代えた以外は、実施例1と同様にして膜厚
が4μmの保護層を形成し、電子写真感光体を作製し
た。この電子写真感光体を実施例1と同様にして画像評
価を行ったところ、20万枚の耐久試験後の摩耗量は
1.6μmと少なく、ハイライト部、高濃度部の再現性
の優れた画像が得られた。
【0154】(実施例5)実施例1と同様にして、電荷
輸送層までを形成した。次いで、構造式(7)のポリカ
ーボネート樹脂(数平均分子量20000)10部をジ
クロロメタン45部/モノクロロベンゼン45部の混合
溶媒で溶解し、このポリカーボネート溶液にポリテトラ
フルオロエチレン(商品名:ルブロンL−2、ダイキン
工業(株)製)2部を加え、ボールミルにて50時間分
散した。この分散液に前記フルオレン化合物の具体例
(19)の化合物を5部加え、更にモノクロロベンゼン
200部を加え、保護層用の塗工液を調製した。この塗
工液を前記の電荷輸送層の上に浸漬塗布し、120℃に
て60分の熱風乾燥を行い、3μmの保護層を形成し、
電子写真感光体を作製した。
【0155】この電子写真感光体を実施例1と同様にし
て画像評価を行ったところ、20万枚の耐久試験後の摩
耗量は1.4μmと少なく、ハイライト部、高濃度部の
再現性の優れた画像が得られた。
【0156】(実施例6)ポリテトラフルオロエチレン
の代わりにポリクロロトリフルオロエチレンを用いた以
外は、実施例5と同様にして電子写真感光体を作成し
た。この電子写真感光体を実施例1と同様にして画像評
価を行ったところ、20万枚の耐久試験後の摩耗量は
1.8μmと少なく、ハイライト部、高濃度部の再現性
の優れた画像が得られた。
【0157】
【表1】
【0158】
【表2】
【0159】
【発明の効果】以上の様に本発明によれば、光散乱やブ
リードがなく、均一で、低表面エネルギーと機械的、電
気的耐久性を両立した電子写真感光体、及びその製造方
法を提供することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電子写真感光体の層構成の例を示す図
である。
【図2】合成例1の4−[2−(トリエトキシシリル)
エチル]トリフェニルアミンのH−NMRスペクトルで
ある。
【図3】合成例2の4−[N,N−ビス(3,4−ジメ
チルフェニル)アミノ]−[2−(トリエトキシシリ
ル)エチル]ベンゼンのH−NMRスペクトルである。
【図4】合成例2の4−[N,N−ビス(3,4−ジメ
チルフェニル)アミノ]-[2−(トリエトキシシリル)
エチル]ベンゼンのC−NMRスペクトルである。
【図5】本発明の電子写真感光体を有するプロセスカー
トリッジを用いた電子写真装置の概略構成を示す図であ
る。
【符号の説明】
1 支持体 2 導電層 3 下引層 4 電荷発生層 5 電荷輸送層 6 表面保護層 7 感光体 8 軸 9 一次帯電手段 10 画像露光光 11 現像手段 12 転写手段 13 転写材 14 定着装置 15 クリーニング手段 16 前露光光 17 プロセスカートリッジ 18 案内手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川原 正隆 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 平岡 敬子 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 2H068 AA03 AA04 AA06 AA20 AA28 AA34 AA35 BA13 BA14 BA58 BA64 BB25 BB31 BB33 BB49 BB52 EA16 FA27

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に電荷発生層、電荷輸送層及び
    保護層をこの順に有する電子写真感光体において、該電
    子写真感光体の電荷輸送層が下記一般式(1)で示され
    る有機ケイ素変成正孔輸送性化合物及び下記一般式
    (2)で示されるケイ素系化合物を硬化することによっ
    て得られる樹脂を含有し、かつ該保護層が数平均分子量
    20000〜100000のポリカーボネート樹脂、フ
    ッ素系樹脂、及び下記一般式(3)で示されるスチルベ
    ン化合物又は下記一般式(4)で示されるフルオレン化
    合物を含有することを特徴とする電子写真感光体。 【化1】 (式中、Aは正孔輸送性基を示し、Q1は加水分解性基
    又は水酸基を示し、R1は置換基を有しても良いアルキ
    レン基又はアリーレン基を示し、R2は置換基を有して
    も良い一価炭化水素基を示し、nは1〜3の整数を示
    す) 【化2】 (式中、Q2は加水分解性基又は水酸基を示し、Q2はQ
    1と同一であっても異なっていてもよい) 【化3】 (式中、Xは−CH2CH2−又は−CH=CH−を示
    し、R3及びR4はアルキル基、置換基を有しても良いア
    ラルキル基、置換基を有しても良い芳香環基又は複素環
    基を示し、R5及びR6は水素原子、ハロゲン原子、アル
    キル基又はアルコキシ基を示し、Ar1は置換基を有し
    ても良い芳香環基又は複素環基を示す) 【化4】 (式中、Ar2及びAr3は置換基を有してもよい芳香環
    基又は複素環基を示し、R7は水素原子、ハロゲン原
    子、アルキル基又はアルコキシ基を示し、R8及びR 9
    水素原子、アルキル基、アラルキル基又は置換基を有し
    ても良い芳香環基を示す)
  2. 【請求項2】 該フッ素系樹脂がポリテトラフルオロエ
    チレンである請求項1に記載の電子写真感光体。
  3. 【請求項3】 R1が−(CH2m−(mは1〜18の
    整数)で示され、R2が炭素数1〜15の一価炭化水素
    基又はハロゲン置換一価炭化水素基である請求項1又は
    2に記載の電子写真感光体。
  4. 【請求項4】 Q1及びQ2が−OR10(R10はアルキル
    基又はアルコキシアルキル基を示す)で示される請求項
    1〜3のいずれかに記載の電子写真感光体。
  5. 【請求項5】 R10の炭素数が1〜6である請求項4に
    記載の電子写真感光体。
  6. 【請求項6】 上記一般式(1)の正孔輸送基Aが下記
    一般式(5)で示される請求項1〜5のいずれかに記載
    の電子写真感光体。 【化5】 (式中、R11、R12及びR13は有機基であり、そのうち
    の少なくとも1つは芳香族炭化水素環基又は複素環基を
    示し、R11、R12及びR13は同一であっても異なってい
    てもよい)
  7. 【請求項7】 有機ケイ素変成正孔輸送性化合物が4.
    5〜6.2eVのイオン化ポテンシャルを有する請求項
    1〜6のいずれかに記載の電子写真感光体。
  8. 【請求項8】 有機ケイ素変成正孔輸送性化合物が1×
    10-7cm2/Vsec以上のドリフト移動度を有する
    請求項1〜7のいずれかに記載の電子写真感光体。
  9. 【請求項9】 支持体上に電荷発生層、電荷輸送層及び
    保護層をこの順に有する電子写真感光体において、該電
    子写真感光体の電荷輸送層が上記一般式(1)で示され
    る有機ケイ素変成正孔輸送性化合物及び上記一般式
    (2)で示されるケイ素系化合物を硬化することによっ
    て得られる樹脂を含有し、かつ該保護層が数平均分子量
    20000〜100000のポリカーボネート樹脂、フ
    ッ素系樹脂、及び上記一般式(3)で示されるスチルベ
    ン化合物又は上記一般式(4)で示されるフルオレン化
    合物を含有する保護層の塗工液に浸漬塗布して製造され
    ることを特徴とする電子写真感光体の製造方法。
  10. 【請求項10】 該フッ素系樹脂がポリテトラフルオロ
    エチレンである請求項9に記載の電子写真感光体の製造
    方法。
  11. 【請求項11】 請求項1〜8のいずれかに記載の電子
    写真感光体を、該電子写真感光体を帯電させる帯電手
    段、静電潜像の形成された電子写真感光体をトナーで現
    像する現像手段、及び転写工程後の感光体上に残余する
    トナーを回収するクリーニング手段からなる群より選ば
    れた少なくとも一つの手段と共に一体に支持し、電子写
    真装置本体に着脱自在であることを特徴とするプロセス
    カートリッジ。
  12. 【請求項12】 請求項1〜8のいずれかに記載の電子
    写真感光体と、該電子写真感光体を帯電させる帯電手段
    と、帯電した電子写真感光体に対し像露光を行い静電潜
    像を形成する像露光手段と、静電潜像の形成された電子
    写真感光体をトナーで現像する現像手段、及び転写材上
    のトナー像を加熱転写する転写手段を備えたことを特徴
    とする電子写真装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002196516A (ja) * 2000-11-15 2002-07-12 Xerox Corp ポリテトラフルオロエチレン粒子を含む電荷輸送層材料分散物を安定化する方法
JP2006321794A (ja) * 2005-04-19 2006-11-30 Mitsubishi Chemicals Corp 芳香族アルデヒド化合物の精製方法、精製された芳香族アルデヒド化合物、それを用いた電子材料、電子写真感光体及び電子デバイス

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