JP2000128960A - 半導体封止用エポキシ樹脂組成物およびそれを用いた半導体装置 - Google Patents

半導体封止用エポキシ樹脂組成物およびそれを用いた半導体装置

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JP2000128960A
JP2000128960A JP10301400A JP30140098A JP2000128960A JP 2000128960 A JP2000128960 A JP 2000128960A JP 10301400 A JP10301400 A JP 10301400A JP 30140098 A JP30140098 A JP 30140098A JP 2000128960 A JP2000128960 A JP 2000128960A
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秋久 黒柳
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久貴 伊藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】良好なレーザーマーク性を有するとともに静電
気によるトラブル発生のない半導体装置を得ることので
きる半導体封止用エポキシ樹脂組成物を提供する。 【解決手段】下記の(A)〜(C)成分を含有する半導
体封止用エポキシ樹脂組成物である。 (A)エポキシ樹脂。 (B)フェノール樹脂。 (C)下記の特性(x),(y)を有するカーボンブラ
ック。 (x)DBP吸収量が80ml/100g以上。 (y)平均粒径が20nm以上。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、優れたレーザーマ
ーク性を有するとともに、静電気によるトラブル発生の
少ない半導体装置を得ることのできる半導体封止用エポ
キシ樹脂組成物およびそれを用いて得られる信頼性の高
い半導体装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】トランジスタ、IC、LSI等の半導体
素子は、通常、エポキシ樹脂組成物を用いてトランスフ
ァー成形により樹脂封止することにより半導体装置化さ
れる。
【0003】上記樹脂封止の際に用いられるエポキシ樹
脂組成物としては、一般に、エポキシ樹脂を主体とし、
これに硬化剤成分としてのフェノール樹脂と、無機質充
填剤と、さらにカーボンブラックを含有するものが用い
られている。そして、このようなエポキシ樹脂組成物か
らなる封止材料を用い、半導体素子を樹脂封止して各種
形態の半導体装置を作製する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】得られた半導体装置に
は、従来からレーザーによりマーキングを施し識別する
ことが行われている。しかしながら、従来から用いられ
ている封止材料において、良好なレーザーマーク性を備
えているという点でいま一つ満足のいくものが無かっ
た。さらに、静電気の発生による半導体装置の誤作動等
のトラブルが絶えず、このような問題の解決が強く望ま
れている。
【0005】本発明は、このような事情に鑑みなされた
もので、良好なレーザーマーク性を有するとともに静電
気によるトラブル発生のない半導体装置を得ることので
きる半導体封止用エポキシ樹脂組成物およびそれを用い
た半導体装置の提供をその目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明は、下記の(A)〜(C)成分を含有する半
導体封止用エポキシ樹脂組成物を第1の要旨とする。 (A)エポキシ樹脂。 (B)フェノール樹脂。 (C)下記の特性(x),(y)を有するカーボンブラ
ック。 (x)DBP吸収量が80ml/100g以上。 (y)平均粒径が20nm以上。
【0007】また、上記半導体封止用エポキシ樹脂組成
物を用いて半導体素子を封止してなる半導体装置を第2
の要旨とする。
【0008】すなわち、本発明者らは、良好なレーザー
マーク性を有するとともに静電気によるトラブル発生の
ない封止材料を得るために一連の研究を重ねた。その過
程で、封止材料を構成する一成分のカーボンブラックに
着目し、このカーボンブラック自身の有する特性と上記
課題との関係を中心にさらに研究を重ねた。その結果、
カーボンブラックの有する特性において、DBP吸収量
と平均粒径とが上記課題と密接に関係することを突き止
めた。そして、上記DBP吸収量と平均粒径とがそれぞ
れ特定の値以上を備えるカーボンブラックを用い、これ
を配合した封止材料により封止すると、良好なレーザー
マーク性を有し、しかも静電気によるトラブル等の発生
のない優れた半導体装置を得ることができることを見出
し本発明に到達した。
【0009】そして、エポキシ樹脂として前記一般式
(1)で表されるビフェニル型エポキシ樹脂を用いた場
合、耐半田性、および良好な流動特性が得られ、成形性
等に優れるようになる。
【0010】
【発明の実施の形態】つぎに、本発明の実施の形態につ
いて詳しく説明する。
【0011】本発明の半導体封止用エポキシ樹脂組成物
は、エポキシ樹脂(A成分)と、フェノール樹脂(B成
分)と、特定の特性を備えたカーボンブラック(C成
分)を用いて得られるものであって、通常、粉末状もし
くはこれを打錠したタブレット状になっている。
【0012】本発明に用いるエポキシ樹脂(A成分)
は、特に限定されるものではなく通常用いられるエポキ
シ樹脂が用いられる。例えば、クレゾールノボラック
型、フェノールノボラック型、ジシクロペンタジエン
型、ビスフェノールA型、ビフェニル型やナフタレン型
等の各種エポキシ樹脂等があげられる。これらは、単独
で使用できるほか、2種以上を併用してもよい。なかで
も、低吸湿性という点から、ビフェニル型エポキシ樹脂
を用いることが好ましい。特に、下記の一般式(1)で
表されるビフェニル型エポキシ樹脂を用いることが好適
である。
【0013】
【化2】
【0014】上記一般式(1)中のR1 〜R8 で表され
る、−H(水素)または炭素数1〜5のアルキル基のう
ち、上記アルキル基としては、メチル基、エチル基、プ
ロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、
sec−ブチル基、tert−ブチル基等の直鎖状また
は分岐状の低級アルキル基があげられ、特に−H(水
素)、メチル基が好ましく、上記R1 〜R8 は互いに同
一であっても異なっていてもよい。なかでも、低吸湿性
および反応性という観点から、上記式(1)における繰
り返し数nが0であり、かつR5 〜R8 が全てメチル基
である下記の化学式(2)で表される構造のビフェニル
型エポキシ樹脂、あるいはR5 〜R8 において、メチル
基と−H(水素)の比率がメチル基/−H=1/0〜1
/1となるビフェニル型エポキシ樹脂を用いることが特
に好適である。
【0015】
【化3】
【0016】上記エポキシ樹脂(A成分)とともに用い
られるフェノール樹脂(B成分)は、エポキシ樹脂の硬
化剤として作用するものであって特に限定するものでは
なく従来公知の各種フェノール樹脂が用いられる。従来
公知のフェノール樹脂としては、例えば、フェノールノ
ボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ジシクロペ
ンタジエン型フェノール樹脂、ビスフェノールA型ノボ
ラック樹脂等があげられる。さらに、耐半田性という点
から下記の一般式(3)で表されるフェノール樹脂が好
適に用いられる。これらフェノール樹脂は単独でもしく
は2種以上併せて用いられる。
【0017】
【化4】
【0018】上記式(3)において、繰り返し数mは0
以上の整数である。また、上記式(3)で表されるフェ
ノール樹脂は、軟化点は50〜90℃であることが好ま
しい。
【0019】上記一般式(3)で表されるフェノール樹
脂は、例えば、つぎのようにして製造される。すなわ
ち、アラルキルエーテルとフェノールとをフリーデルク
ラフツ触媒で反応させることにより得られる。一般に、
α,α′−ジメトキシ−p−キシレンとフェノールモノ
マーの縮合重合化合物が知られている。
【0020】上記エポキシ樹脂(A成分)とフェノール
樹脂(B成分)の配合割合は、エポキシ樹脂中のエポキ
シ基1当量あたり、フェノール樹脂成分中の水酸基当量
が0.5〜2.0当量となるように配合することが好ま
しい。より好ましくは0.8〜1.2当量である。
【0021】上記A成分およびB成分とともに用いられ
るカーボンブラック(C成分)は、下記の特性(x),
(y)を有していなければならない。なお、特性(y)
の平均粒径は、一次粒子の平均粒径である。
【0022】 (x)DBP吸収量が80ml/100g以上。 (y)平均粒径が20nm以上。
【0023】上記のように本発明においては、カーボン
ブラックのDBP吸収量が80ml/100g以上でな
ければならず〔特性(x)〕、特に好ましくはDBP吸
収量が100ml/100g以上である。すなわち、D
BP吸収量が80ml/100g未満では、静電気特性
が劣化し、静電気の発生による半導体素子へのトラブル
が発生し易くなるからである。
【0024】なお、上記DBP吸収量はつぎのようにし
て測定される。すなわち、150±1℃で1時間乾燥し
た測定試料(カーボンブラック)20.00g(A)を
アブソープメーター(Brabender社製、スプリ
ング張力2.68kg/cm)の混合室に投入し、予め
リミットスイッチを所定の位置(リミットスイッチの設
定は最大トルクの約70%の位置とする)に設定した混
合室の回転機を回転する。同時に、自動ビューレットか
らDBP(ジブチルフタレート:比重1.045〜1.
050)を4ml/分の割合で添加し始める。終点近く
になるとトルクが急速に増加してリミットスイッチが切
れる。それまでに添加したDBP量(Bml)よりDB
P吸収量(Dml/100g)を下記の数式により求め
る。
【0025】
【数1】D=(B/A)×100
【0026】また、上記特性(x)とともに、本発明に
おいては、カーボンブラックの平均粒径が20nm以上
でなければならず〔特性(y)〕、特に好ましくは平均
粒径が20〜60nmである。上記平均粒径が20nm
以上であることにより、良好な分散性が得られ、優れた
着色性を示すようになる。すなわち、平均粒径が20n
m未満では、分散性に劣り、電気特性等のトラブル原因
となる可能性が高くなるからである。
【0027】なお、上記特性(y)における平均粒径
は、電子顕微鏡による算術平均径により求められる。
【0028】上記特性(x)および(y)を有する特定
のカーボンブラック(C成分)の配合量は、半導体封止
用エポキシ樹脂組成物全体の0.1〜1.0重量%の範
囲に設定することが好ましく、特に好ましくは0.15
〜0.8重量%である。すなわち、0.1重量%未満の
ように少な過ぎると、レーザーマークにおいて色がかす
れ認識が困難となり、逆に1.0重量%を超え多過ぎる
と、レーザーマークにおいて煤が出て認識が困難となる
傾向がみられるからである。
【0029】さらに、本発明の半導体封止用エポキシ樹
脂組成物には、上記A〜C成分に加えて無機質充填剤を
用いてもよい。上記無機質充填剤としては、特に限定す
るものではなく従来公知の各種無機質充填剤が用いら
れ、例えば、石英ガラス粉末,シリカ粉末,アルミナ,
タルク等があげられる。特に好ましくは球状溶融シリカ
粉末、破砕シリカ粉末があげられる。これらは単独でも
しくは2種以上併せて用いられる。
【0030】上記無機質充填剤の配合量は、半導体封止
用エポキシ樹脂組成物全体中の70〜90重量%の範囲
に設定することが好ましく、より好ましくは75〜90
重量%である。
【0031】また、本発明の半導体封止用エポキシ樹脂
組成物には、上記A〜C成分および無機質充填剤ととも
に、下記の一般式(4)で表される多面体形状の複合化
金属水酸化物を用いることができる。この複合化金属水
酸化物は、結晶形状が多面体形状を有するものであり、
従来の六角板形状を有するもの、あるいは、鱗片状等の
ように、いわゆる厚みの薄い平板形状の結晶形状を有す
るものではなく、縦,横とともに厚み方向(c軸方向)
への結晶成長が大きい、例えば、板状結晶のものが厚み
方向(c軸方向)に結晶成長してより立体的かつ球状に
近似させた粒状の結晶形状、例えば、略12面体,略8
面体,略4面体等の形状を有する複合化金属水酸化物を
いう。
【0032】
【化5】 m(Ma b )・n(Qd e )・cH2 O …(4) 〔上記式(4)において、MとQは互いに異なる金属元
素であり、Qは、周期律表のIVa,Va,VIa, VII
a,VIII,Ib,IIbから選ばれた族に属する金属元素
である。また、m,n,a,b,c,d,eは正数であ
って、互いに同一の値であってもよいし、異なる値であ
ってもよい。〕
【0033】上記一般式(4)で表される複合化金属水
酸化物に関して、式(4)中の金属元素を示すMとして
は、Al,Mg,Ca,Ni,Co,Sn,Zn,C
u,Fe,Ti,B等があげられる。また、上記一般式
(4)で表される複合化金属水酸化物中のもう一つの金
属元素を示すQは、周期律表のIVa,Va,VIa, VII
a,VIII,Ib,IIbから選ばれた族に属する金属であ
る。例えば、Fe,Co,Ni,Pd,Cu,Zn等が
あげられ、単独でもしくは2種以上併せて選択される。
【0034】このような結晶形状が多面体形状を有する
複合化金属水酸化物は、例えば、複合化金属水酸化物の
製造工程における各種条件等を制御することにより、
縦,横とともに厚み方向(c軸方向)への結晶成長が大
きい、所望の多面体形状、例えば、略12面体、略8面
体、略4面体等の形状を有する複合化金属水酸化物を得
ることができ、通常、これらの混合物からなる。
【0035】上記多面体形状を有する複合化金属水酸化
物の具体的な代表例としては、酸化マグネシウム・酸化
ニッケルの水和物、酸化マグネシウム・酸化亜鉛の水和
物、酸化マグネシウム・酸化銅の水和物等があげられ
る。
【0036】そして、上記多面体形状の複合化金属水酸
化物では、その最大粒径が10μm以下であることが好
ましい。特に好ましくは最大粒径が6μm以下である。
さらに、上記多面体形状の複合化金属水酸化物の比表面
積が2.0〜4.0m2 /gの範囲であることが好まし
い。なお、上記多面体形状の複合化金属水酸化物分の比
表面積の測定は、BET吸着法により測定される。
【0037】また、上記多面体形状を有する複合化金属
水酸化物のアスペクト比は、通常1〜8、好ましくは1
〜7、特に好ましくは1〜4である。ここでいうアスペ
クト比とは、複合化金属水酸化物の長径と短径との比で
表したものである。すなわち、アスペクト比が8を超え
ると、この複合化金属水酸化物を含有する樹脂組成物が
溶融したときの粘度低下に対する効果が乏しくなる。
【0038】さらに、本発明の半導体封止用エポキシ樹
脂組成物には、上記A〜C成分および無機質充填剤なら
びに多面体形状の複合化金属水酸化物以外に必要に応じ
て硬化促進剤、ノボラック型ブロム化エポキシ樹脂等の
ハロゲン系の難燃剤や三酸化アンチモン等の難燃助剤、
γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン等のシラ
ンカップリング剤等他の添加剤が適宜に用いられる。
【0039】上記硬化促進剤としては、アミン型,リン
型等のものがあげられる。アミン型としては、2−イミ
ダゾール等のイミダゾール類、トリエタノールアミン,
1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7
等の三級アミン類等があげられる。また、リン型として
は、トリフェニルホスフィン、テトラフェニルホスフィ
ン・テトラフェニルボレート等があげられる。これらは
単独でもしくは併せて用いられる。そして、この硬化促
進剤の配合割合は、エポキシ樹脂組成物全体の0.1〜
2.0重量%の割合に設定することが好ましい。さら
に、エポキシ樹脂組成物の流動性を考慮すると好ましく
は0.15〜0.35重量%である。
【0040】本発明の半導体封止用エポキシ樹脂組成物
は、例えばつぎのようにして製造することができる。す
なわち、上記A〜C成分、無機質充填剤および必要に応
じてブタジエン系ゴム粒子やシリコーン化合物、ならび
に他の添加剤を配合し混合した後、ミキシングロール機
等の混練機にかけ加熱状態で溶融混合し、これを室温に
冷却した後、公知の手段によって粉砕し、必要に応じて
打錠するという一連の工程により製造することができ
る。なお、上記各成分の配合に際し、上記ブタジエン系
ゴム粒子を配合する場合、予め上記A成分およびB成分
の少なくとも一方とブタジエン系ゴム粒子を予備混合
し、ついで残りの成分を配合してもよい。
【0041】このようなエポキシ樹脂組成物を用いての
半導体素子の封止は、特に制限するものではなく、通常
のトランスファー成形等の公知のモールド方法により行
うことができる。
【0042】つぎに、実施例について比較例と併せて説
明する。
【0043】下記に示す各成分を準備した。
【0044】〔エポキシ樹脂a〕o−クレゾールノボラ
ック型エポキシ樹脂(エポキシ当量195、軟化点80
℃)
【0045】〔エポキシ樹脂b〕前記式(2)で表され
るビフェニル型エポキシ樹脂(エポキシ当量192、融
点107℃)
【0046】〔エポキシ樹脂c〕ノボラック型ブロム化
エポキシ樹脂(エポキシ当量275、軟化点84℃)
【0047】〔フェノール樹脂a〕フェノールノボラッ
ク樹脂(水酸基当量105、軟化点83℃)
【0048】〔フェノール樹脂b〕前記一般式(3)で
表されるフェノールアラルキル樹脂(水酸基当量17
0、軟化点83℃)
【0049】〔DBU〕1,8−ジアザビシクロ(5,
4,0)ウンデセン−7
【0050】〔カルナバワックス〕
【0051】〔カーボンブラック〕下記の表1に示す各
種カーボンブラックを準備した。
【0052】
【表1】
【0053】〔無機質充填剤〕下記の表2に示す各種シ
リカ粉末を準備した。
【0054】
【表2】
【0055】〔カップリング剤〕γ−グリシドキシプロ
ピルトリメトキシシラン
【0056】
【実施例1〜4、比較例1〜5】下記の表3および表4
に示す各原料を、同表に示す割合で配合し、80〜12
0℃に加熱したロール混練機(5分間)にかけて溶融混
練した。つぎに、この溶融物を冷却した後粉砕し、さら
にタブレット状に打錠することにより半導体封止用エポ
キシ樹脂組成物を得た。
【0057】
【表3】
【0058】
【表4】
【0059】このようにして得られた実施例および比較
例のエポキシ樹脂組成物を用い、下記の方法に従ってス
パイラルフロー値、ゲルタイムおよびフローテスター粘
度を測定した。その結果を後記の表5〜表6に併せて示
す。
【0060】〔スパイラルフロー値〕上記各エポキシ樹
脂組成物を粉末状のまま用い、これを予め規定温度(1
75±5℃)に加熱した渦巻状のスパイラルフロー用金
型のポットの奥まで挿入し、型締めして型締め圧力を2
10±10kg/cm2 まで上げた。つぎに、型締め圧
力が210±10kg/cm2 に達した時点で、プラン
ジャーでエポキシ樹脂組成物を注入し、注入圧力70±
5kg/cm2 に到達した後、2分間注入圧力をかけ
た。ついで、トランスファー成形機のプランジャー圧力
を抜き、さらに型締め圧力を抜いて金型を開いた。そし
て、成形物の渦巻き長さを最小2.5mmまで測定する
ことによりスパイラルフロー値を得た(EMMI 1−
66に準ずる)。
【0061】〔ゲルタイム〕規定温度(175℃)の熱
平板上に試料(200〜500mg)を載せ、攪拌しな
がら熱平板上に薄く引き伸ばし、試料が熱平板上に溶融
した点から硬化するまでの時間を読み取りゲル化時間と
した。
【0062】〔フローテスター粘度〕上記各エポキシ樹
脂組成物を2g精秤し、タブレット状に成形した。そし
て、これを高化式フローテスターのポット内に入れ、1
0kgの荷重をかけて測定した。溶融したエポキシ樹脂
組成物がダイスの穴(直径1.0mm×10mm)を通
過して押し出されるときのピストンの移動速度からサン
プルの溶融粘度を求めた。
【0063】また、上記実施例および比較例で得られた
エポキシ樹脂組成物を用い、半導体素子をトランスファ
ー成形(条件:175℃×2分)し、175℃×5時間
で後硬化することにより半導体装置を得た。この半導体
装置は、160ピンQFP(160ピンクワッドフラッ
トパッケージ、サイズ:28×28×3mm)であり、
銅製のダイパッドサイズは13×13mmである。
【0064】〔レーザーマーク性〕上記半導体装置を用
い、これをYAGレーザーにて印字し、その視認性を下
記に示す4段階にて評価した。 ◎:視認性が特に良好である。 ○:視認性に問題無し。 △:視認が困難である。 ×:視認性が劣悪である。
【0065】〔静電気特性〕上記半導体装置を用い、表
面電位計にて0電位状態を確認した後、ゴムパッドでパ
ッケージ表面を300gの力で摩擦(速度:50mm/
sec)し、パッケージ表面上5mmの距離で帯電位を
測定した。
【0066】〔耐半田性〕上記半導体装置を用い、下記
の条件(a),(b)にて吸湿させた後、赤外線リフロ
ー(条件:240℃×10秒間)の評価試験(耐半田
性)を行った。そして、クラックが発生した個数(20
個中)を測定した。 (a)85℃/60%RH×168時間 (b)85℃/85%RH×168時間
【0067】
【表5】
【0068】
【表6】
【0069】上記表5〜表6から、実施例品は、レーザ
ーマーク性の評価テストにおいても良好な視認性が得ら
れ、かつ静電気特性の測定結果も良好であった。さら
に、多面体形状を有する複合化金属水酸化物を含有する
エポキシ樹脂組成物を用いた実施例は、上記良好な結果
とともに、流動性および難燃性においても優れた結果が
得られた。これに対して、比較例品では、レーザーマー
ク性の評価において、良好な視認性が得られず、静電気
特性も悪い結果となった。
【0070】
【発明の効果】以上のように、本発明は、前記特性
(x)および(y)を有する特殊なカーボンブラック
(C成分)を含有する半導体封止用エポキシ樹脂組成物
である。したがって、このエポキシ樹脂組成物を用いて
半導体素子を封止した場合、良好なレーザーマーク性を
有し、しかも静電気によるトラブル等の発生のない優れ
た半導体装置を得ることができる。
【0071】そして、エポキシ樹脂として前記一般式
(1)で表されるビフェニル型エポキシ樹脂を用いた場
合、優れた耐半田性と良好な流動性が得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 首藤 伸一朗 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日東 電工株式会社内 Fターム(参考) 4J002 CC042 CC052 CD021 CD041 CD051 CD061 CE002 DA036 FD010 FD130 FD150 GQ05 4J036 AD07 AD08 AF05 AF06 AF07 AJ08 DC05 DC12 DC41 DC46 DD07 FA02 FB07 FB08 JA07 4M109 AA01 CA21 EA03

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の(A)〜(C)成分を含有する半
    導体封止用エポキシ樹脂組成物。 (A)エポキシ樹脂。 (B)フェノール樹脂。 (C)下記の特性(x),(y)を有するカーボンブラ
    ック。 (x)DBP吸収量が80ml/100g以上。 (y)平均粒径が20nm以上。
  2. 【請求項2】 上記(A)成分であるエポキシ樹脂が、
    下記の一般式(1)で表されるビフェニル型エポキシ樹
    脂である請求項1記載の半導体封止用エポキシ樹脂組成
    物。 【化1】
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の半導体封止用エ
    ポキシ樹脂組成物を用いて半導体素子を封止してなる半
    導体装置。
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