JP2000119343A - N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド重合体およびその製法 - Google Patents
N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド重合体およびその製法Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 幅広い範囲で曇点の制御され、pHや電位、
塩濃度などへの感受性を有するN−イソプロピル(メ
タ)アクリルアミド単位含有重合体を提供する。 【解決手段】 下記一般式(1): 【化1】 (式中、R1は水素、または炭素数1〜4のアルキル基
もしくはヒドロキシアルキル基である。)で示されるN
−イソプロピル(メタ)アクリルアミド構造単位と、シ
ステアミン構造単位またはその中和塩とを含んでなるN
−イソプロピル(メタ)アクリルアミド重合体に関す
る。
塩濃度などへの感受性を有するN−イソプロピル(メ
タ)アクリルアミド単位含有重合体を提供する。 【解決手段】 下記一般式(1): 【化1】 (式中、R1は水素、または炭素数1〜4のアルキル基
もしくはヒドロキシアルキル基である。)で示されるN
−イソプロピル(メタ)アクリルアミド構造単位と、シ
ステアミン構造単位またはその中和塩とを含んでなるN
−イソプロピル(メタ)アクリルアミド重合体に関す
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、N−イソプロピル
(メタ)アクリルアミド単位含有重合体およびその製法
に関する。更に詳しくは、システアミンを構造単位とし
て有するN−イソプロピル(メタ)アクリルアミド単位
含有重合体およびその製法に関する。
(メタ)アクリルアミド単位含有重合体およびその製法
に関する。更に詳しくは、システアミンを構造単位とし
て有するN−イソプロピル(メタ)アクリルアミド単位
含有重合体およびその製法に関する。
【0002】
【従来の技術】N−イソプロピル(メタ)アクリルアミ
ドの単独重合体は、ある温度以上では水に不溶になる臨
界温度(Lowest Critical Solution Temperature、以
下、LCST、或いは曇点ということがある)を有する
ことが知られており、この臨界温度を利用した医療、医
薬、農薬、水処理剤、塗料、粘着剤などの分野での応用
が期待されている。
ドの単独重合体は、ある温度以上では水に不溶になる臨
界温度(Lowest Critical Solution Temperature、以
下、LCST、或いは曇点ということがある)を有する
ことが知られており、この臨界温度を利用した医療、医
薬、農薬、水処理剤、塗料、粘着剤などの分野での応用
が期待されている。
【0003】しかしながら、前記単独重合体の曇点が必
ずしも当該用途で最適でない事から、適用範囲は限られ
ていた。
ずしも当該用途で最適でない事から、適用範囲は限られ
ていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、曇点の制御
が容易でかつ、pH、電位、塩濃度などへの感受性;吸
着能等物性を有するN−イソプロピル(メタ)アクリル
アミド構造単位含有重合体およびその製法を提供するこ
とを目的とする。
が容易でかつ、pH、電位、塩濃度などへの感受性;吸
着能等物性を有するN−イソプロピル(メタ)アクリル
アミド構造単位含有重合体およびその製法を提供するこ
とを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、下記一般式
(1):
(1):
【0006】
【化5】
【0007】(式中、 R1は水素、または炭素数1〜4
のアルキル基もしくはヒドロキシアルキル基である。)
で示されるN−イソプロピル(メタ)アクリルアミド構
造単位(A)と、下記一般式(2):
のアルキル基もしくはヒドロキシアルキル基である。)
で示されるN−イソプロピル(メタ)アクリルアミド構
造単位(A)と、下記一般式(2):
【0008】
【化6】
【0009】で示されるシステアミン構造単位(B)と
を含んでなるN−イソプロピル(メタ)アクリルアミド
重合体に関する。
を含んでなるN−イソプロピル(メタ)アクリルアミド
重合体に関する。
【0010】また本発明の他の発明は、N−イソプロピ
ル(メタ)アクリルアミド単量体を含んでなるエチレン
性不飽和単量体組成物を、システアミンの存在下に重合
することを特徴とする前記N−イソプロピル(メタ)ア
クリルアミド単位含有重合体の製法に関する。
ル(メタ)アクリルアミド単量体を含んでなるエチレン
性不飽和単量体組成物を、システアミンの存在下に重合
することを特徴とする前記N−イソプロピル(メタ)ア
クリルアミド単位含有重合体の製法に関する。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明のN−イソプロピル(メ
タ)アクリルアミド重合体は、前記一般式(1)で示さ
れるN−イソプロピル(メタ)アクリルアミド構造単位
(A)と、前記一般式(2)で示されるシステアミン構
造単位(B)またはその中和塩とを含んでなる重合体で
ある。
タ)アクリルアミド重合体は、前記一般式(1)で示さ
れるN−イソプロピル(メタ)アクリルアミド構造単位
(A)と、前記一般式(2)で示されるシステアミン構
造単位(B)またはその中和塩とを含んでなる重合体で
ある。
【0012】前記N−イソプロピル(メタ)アクリルア
ミド重合体は、下記一般式(3):
ミド重合体は、下記一般式(3):
【0013】
【化7】
【0014】(式中、 R1は水素、または炭素数1〜4
のアルキル基もしくはヒドロキシアルキル基であり、X
は、NH基またはC=O基であり、R2およびR3は炭素
数1〜4のアルキル基である。)で示される構造単位
(C)またはその中和塩をさらに含んでいることが、N
−イソプロピル(メタ)アクリルアミド単位由来の機能
(吸着能など)を保持したままで、pH、電位、塩濃度
などへの感受性を重合体に付与し、更により高い曇点を
有する共重合体を得られる点で好ましい。
のアルキル基もしくはヒドロキシアルキル基であり、X
は、NH基またはC=O基であり、R2およびR3は炭素
数1〜4のアルキル基である。)で示される構造単位
(C)またはその中和塩をさらに含んでいることが、N
−イソプロピル(メタ)アクリルアミド単位由来の機能
(吸着能など)を保持したままで、pH、電位、塩濃度
などへの感受性を重合体に付与し、更により高い曇点を
有する共重合体を得られる点で好ましい。
【0015】また前記N−イソプロピル(メタ)アクリ
ルアミド重合体は、下記一般式(4):
ルアミド重合体は、下記一般式(4):
【0016】
【化8】
【0017】(式中、R1は水素、または炭素数1〜4
のアルキル基もしくはヒドロキシアルキル基であり、R
4及びR5は、少なくともその何れか一方はカルボキシル
基またはその中和塩であり、互いに結合して酸無水物を
形成していても良い。Qは水素又はアルカリ金属、アン
モニウムである。)で示される構造単位(D)をさらに
含んでいることが、N−イソプロピル(メタ)アクリル
アミド単位由来の機能(吸着能など)を保持したまま
で、pH、電位、塩濃度などへの感受性を重合体に付与
し、更により低い曇点を有する共重合体を得られる点で
好ましい。
のアルキル基もしくはヒドロキシアルキル基であり、R
4及びR5は、少なくともその何れか一方はカルボキシル
基またはその中和塩であり、互いに結合して酸無水物を
形成していても良い。Qは水素又はアルカリ金属、アン
モニウムである。)で示される構造単位(D)をさらに
含んでいることが、N−イソプロピル(メタ)アクリル
アミド単位由来の機能(吸着能など)を保持したまま
で、pH、電位、塩濃度などへの感受性を重合体に付与
し、更により低い曇点を有する共重合体を得られる点で
好ましい。
【0018】また前記N−イソプロピル(メタ)アクリ
ルアミド重合体は、下記一般式(5):
ルアミド重合体は、下記一般式(5):
【0019】
【化9】
【0020】(式中、R1は水素、または炭素数1〜4
のアルキル基もしくはヒドロキシアルキル基であり、Y
は直接結合或いは、−CH2−、フェニル基、−CH2O
−CH(OH)CH2CH2−、または−NH−C(CH
3)2CH2−であり、Qは水素又はアルカリ金属、アン
モニウムである。)で示される構造単位(E)をさらに
含んでいてもよい。
のアルキル基もしくはヒドロキシアルキル基であり、Y
は直接結合或いは、−CH2−、フェニル基、−CH2O
−CH(OH)CH2CH2−、または−NH−C(CH
3)2CH2−であり、Qは水素又はアルカリ金属、アン
モニウムである。)で示される構造単位(E)をさらに
含んでいてもよい。
【0021】前記一般式(1)〜(5)中のR1は、水
素、またはメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソ
プロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、ter−ブ
チル基等の炭素数1〜4のアルキル基もしくは該アルキ
ル基に対応するヒドロキシアルキル基である。
素、またはメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソ
プロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、ter−ブ
チル基等の炭素数1〜4のアルキル基もしくは該アルキ
ル基に対応するヒドロキシアルキル基である。
【0022】前記一般式(1)〜(5)中のR2、R
3は、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロ
ピル基、n−ブチル基、イソブチル基、ter−ブチル
基等の炭素数1〜4のアルキル基である。
3は、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロ
ピル基、n−ブチル基、イソブチル基、ter−ブチル
基等の炭素数1〜4のアルキル基である。
【0023】本発明のN−イソプロピル(メタ)アクリ
ルアミド重合体の製法としては、例えば、N−イソプロ
ピル(メタ)アクリルアミド単量体を含んでなるエチレ
ン性不飽和単量体組成物を、システアミンまたはその中
和塩の存在下に重合することにより簡便に効率良く製造
できる。
ルアミド重合体の製法としては、例えば、N−イソプロ
ピル(メタ)アクリルアミド単量体を含んでなるエチレ
ン性不飽和単量体組成物を、システアミンまたはその中
和塩の存在下に重合することにより簡便に効率良く製造
できる。
【0024】前記エチレン性不飽和単量体組成物は、N
−イソプロピル(メタ)アクリルアミド単量体を含むも
のれば特に制限はなく、N−イソプロピル(メタ)アク
リルアミドに加え、ラジカル重合が可能なエチレン性不
飽和基を分子内に有する共重合単量体を任意に選択する
ことが出来る。
−イソプロピル(メタ)アクリルアミド単量体を含むも
のれば特に制限はなく、N−イソプロピル(メタ)アク
リルアミドに加え、ラジカル重合が可能なエチレン性不
飽和基を分子内に有する共重合単量体を任意に選択する
ことが出来る。
【0025】前記共重合単量体としては、例えば、アニ
オン性単量体として、(メタ)アクリル酸、マレイン
酸、フマル酸等のカルボキシル基含有単量体やその塩並
びに無水物;2−アクリルアミド−2−メチルプロパン
スルホン酸、ビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸、
ヒドロキシアロキシプロパンスルホン酸等のスルホン酸
基含有単量体やその塩;カチオン性単量体としては、ジ
メチルアミノエチル(メタ)アクリレート等のジアルキ
ルアミノアルキル(メタ)アクリレート、ジメチルアミ
ノプロピル(メタ)アクリルアミド等のジアルキルアミ
ノアルキル(メタ)アクリルアミド、アリルアミン等や
その中和塩を挙げることが出来、これらの1種又は2種
以上を用いることが出来る。
オン性単量体として、(メタ)アクリル酸、マレイン
酸、フマル酸等のカルボキシル基含有単量体やその塩並
びに無水物;2−アクリルアミド−2−メチルプロパン
スルホン酸、ビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸、
ヒドロキシアロキシプロパンスルホン酸等のスルホン酸
基含有単量体やその塩;カチオン性単量体としては、ジ
メチルアミノエチル(メタ)アクリレート等のジアルキ
ルアミノアルキル(メタ)アクリレート、ジメチルアミ
ノプロピル(メタ)アクリルアミド等のジアルキルアミ
ノアルキル(メタ)アクリルアミド、アリルアミン等や
その中和塩を挙げることが出来、これらの1種又は2種
以上を用いることが出来る。
【0026】その他共重合可能な単量体としては、例え
ばエチレン、プロピレン、ブテン、スチレン等の不飽和
炭化水素類;メチル(メタ)アクリレート、エチル(メ
タ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレー
ト、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル
(メタ)アクリレート、2ーエチルヘキシル(メタ)ア
クリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリ
ル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステ
ル類;(メタ)アクリルアミド、ジメチル(メタ)アク
リルアミド、ジエチル(メタ)アクリルアミド、イソブ
チル(メタ)アクリルアミド等の置換、または無置換の
(メタ)アクリルアミド類;メチルビニルエーテル、エ
チルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル等のビニル
エーテル類;酢酸ビニル;N−ビニル−2−ピロリジノ
ン、N−ビニル−カプロラクタム等のN−ビニルラクタ
ム化合物;N−ビニルオキサゾリドン、N−ビニル−5
−メチルオキサゾリドン等のオキサゾリドン環含有化合
物;イソプロペニルオキサゾリン等のオキサゾリン環含
有化合物;N−ビニルカルバゾール等のフューズドヘテ
ロ環含有化合物を挙げることが出来、これらの1種又は
2種以上を用いることが出来る。
ばエチレン、プロピレン、ブテン、スチレン等の不飽和
炭化水素類;メチル(メタ)アクリレート、エチル(メ
タ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレー
ト、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル
(メタ)アクリレート、2ーエチルヘキシル(メタ)ア
クリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリ
ル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステ
ル類;(メタ)アクリルアミド、ジメチル(メタ)アク
リルアミド、ジエチル(メタ)アクリルアミド、イソブ
チル(メタ)アクリルアミド等の置換、または無置換の
(メタ)アクリルアミド類;メチルビニルエーテル、エ
チルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル等のビニル
エーテル類;酢酸ビニル;N−ビニル−2−ピロリジノ
ン、N−ビニル−カプロラクタム等のN−ビニルラクタ
ム化合物;N−ビニルオキサゾリドン、N−ビニル−5
−メチルオキサゾリドン等のオキサゾリドン環含有化合
物;イソプロペニルオキサゾリン等のオキサゾリン環含
有化合物;N−ビニルカルバゾール等のフューズドヘテ
ロ環含有化合物を挙げることが出来、これらの1種又は
2種以上を用いることが出来る。
【0027】前記構造単位(C)を含むN−イソプロピ
ル(メタ)アクリルアミド重合体の製造方法としては、
例えばN−イソプロピル(メタ)アクリルアミドとジメ
チルアミノエチル(メタ)アクリレート等のジアルキル
アミノアルキル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノ
プロピル(メタ)アクリルアミド等のジアルキルアミノ
アルキル(メタ)アクリルアミド、アリルアミン等やそ
の中和塩とをラジカル共重合することにより得ることが
出来る。また、アミノ基が未中和の状態で先ずラジカル
共重合し、更に得られる共重合体を中和しても良い。
ル(メタ)アクリルアミド重合体の製造方法としては、
例えばN−イソプロピル(メタ)アクリルアミドとジメ
チルアミノエチル(メタ)アクリレート等のジアルキル
アミノアルキル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノ
プロピル(メタ)アクリルアミド等のジアルキルアミノ
アルキル(メタ)アクリルアミド、アリルアミン等やそ
の中和塩とをラジカル共重合することにより得ることが
出来る。また、アミノ基が未中和の状態で先ずラジカル
共重合し、更に得られる共重合体を中和しても良い。
【0028】前記構造単位(C)を含むN−イソプロピ
ル(メタ)アクリルアミド重合体中のN−イソプロピル
(メタ)アクリルアミド単位の含有量は、25モル%以
上が好ましく、60モル%以上が更に好ましい。N−イ
ソプロピル(メタ)アクリルアミド単位の含有量が25
モル%よりも少ない場合には、N−イソプロピル(メ
タ)アクリルアミド単位に由来する機能が著しく損なわ
れる事がある。
ル(メタ)アクリルアミド重合体中のN−イソプロピル
(メタ)アクリルアミド単位の含有量は、25モル%以
上が好ましく、60モル%以上が更に好ましい。N−イ
ソプロピル(メタ)アクリルアミド単位の含有量が25
モル%よりも少ない場合には、N−イソプロピル(メ
タ)アクリルアミド単位に由来する機能が著しく損なわ
れる事がある。
【0029】前記構造単位(D)を含むN−イソプロピ
ル(メタ)アクリルアミド重合体の製造方法としては、
例えばN−イソプロピル(メタ)アクリルアミドと(メ
タ)アクリル酸、マレイン酸、フマル酸等のカルボキシ
ル基含有単量体やその塩並びに無水物とをラジカル共重
合することにより得ることが出来る。また、未中和の酸
あるいは酸無水物の状態で先ずラジカル共重合し、更に
得られる共重合体を中和しても良い。
ル(メタ)アクリルアミド重合体の製造方法としては、
例えばN−イソプロピル(メタ)アクリルアミドと(メ
タ)アクリル酸、マレイン酸、フマル酸等のカルボキシ
ル基含有単量体やその塩並びに無水物とをラジカル共重
合することにより得ることが出来る。また、未中和の酸
あるいは酸無水物の状態で先ずラジカル共重合し、更に
得られる共重合体を中和しても良い。
【0030】前記構造単位(D)を含むN−イソプロピ
ル(メタ)アクリルアミド重合体中のN−イソプロピル
(メタ)アクリルアミド単位の含有量は、25モル%以
上が好ましく、60モル%以上が更に好ましい。N−イ
ソプロピル(メタ)アクリルアミド単位の含有量が25
モル%よりも少ない場合には、N−イソプロピル(メ
タ)アクリルアミド単位に由来する機能が著しく損なわ
れる事がある。
ル(メタ)アクリルアミド重合体中のN−イソプロピル
(メタ)アクリルアミド単位の含有量は、25モル%以
上が好ましく、60モル%以上が更に好ましい。N−イ
ソプロピル(メタ)アクリルアミド単位の含有量が25
モル%よりも少ない場合には、N−イソプロピル(メ
タ)アクリルアミド単位に由来する機能が著しく損なわ
れる事がある。
【0031】前記構造単位(E)を含むN−イソプロピ
ル(メタ)アクリルアミド重合体の製造方法としては、
例えばN−イソプロピル(メタ)アクリルアミドと2−
アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、ビニ
ルスルホン酸、スチレンスルホン酸、ヒドロキシアロキ
シプロパンスルホン酸等のスルホン酸基含有単量体とを
ラジカル共重合することにより得ることが出来る。ま
た、未中和の酸の状態で先ずラジカル共重合し、更に得
られる共重合体を中和しても良い。
ル(メタ)アクリルアミド重合体の製造方法としては、
例えばN−イソプロピル(メタ)アクリルアミドと2−
アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、ビニ
ルスルホン酸、スチレンスルホン酸、ヒドロキシアロキ
シプロパンスルホン酸等のスルホン酸基含有単量体とを
ラジカル共重合することにより得ることが出来る。ま
た、未中和の酸の状態で先ずラジカル共重合し、更に得
られる共重合体を中和しても良い。
【0032】前記構造単位(E)を含むN−イソプロピ
ル(メタ)アクリルアミド重合体中のN−イソプロピル
(メタ)アクリルアミド単位の含有量は、25モル%以
上が好ましく、60モル%以上が更に好ましい。N−イ
ソプロピル(メタ)アクリルアミド単位の含有量が25
モル%よりも少ない場合には、N−イソプロピル(メ
タ)アクリルアミド単位に由来する機能が著しく損なわ
れる事がある。
ル(メタ)アクリルアミド重合体中のN−イソプロピル
(メタ)アクリルアミド単位の含有量は、25モル%以
上が好ましく、60モル%以上が更に好ましい。N−イ
ソプロピル(メタ)アクリルアミド単位の含有量が25
モル%よりも少ない場合には、N−イソプロピル(メ
タ)アクリルアミド単位に由来する機能が著しく損なわ
れる事がある。
【0033】本発明の製法に用いられるシステアミンま
たはその中和塩の使用量は、(エチレン性不飽和基):
(システアミン単位)のモル比が1000:1〜5:1
であるのが好ましく、さらには、500:1〜10:1
が好ましい。1000:1よりもシステアミンが少ない
場合、分子量の制御が困難になったり、通常のラジカル
重合のみで成長する分子の割合が著しく増大し、システ
アミン由来の切片を分子鎖末端に有する分子の割合が少
なくなり、所望の曇点やpH感受性を有する重合体が得
られなかったり、反応途中にシステアミンがほとんど消
費されてしまうために、低分子量の重合体と高分子量の
重合体の2種類の分子量分布を持つ重合体が得られるこ
とがある。一方、5:1より多い場合には、全く重合体
が得られなかったり、重合体が得られても、未反応のモ
ノマーが大量に残存することがある。
たはその中和塩の使用量は、(エチレン性不飽和基):
(システアミン単位)のモル比が1000:1〜5:1
であるのが好ましく、さらには、500:1〜10:1
が好ましい。1000:1よりもシステアミンが少ない
場合、分子量の制御が困難になったり、通常のラジカル
重合のみで成長する分子の割合が著しく増大し、システ
アミン由来の切片を分子鎖末端に有する分子の割合が少
なくなり、所望の曇点やpH感受性を有する重合体が得
られなかったり、反応途中にシステアミンがほとんど消
費されてしまうために、低分子量の重合体と高分子量の
重合体の2種類の分子量分布を持つ重合体が得られるこ
とがある。一方、5:1より多い場合には、全く重合体
が得られなかったり、重合体が得られても、未反応のモ
ノマーが大量に残存することがある。
【0034】前記エチレン性不飽和単量体組成物の重合
は、熱、重合開始剤、放射線などにより実施することが
可能である。重合開始剤としては、過酸化水素、メチル
エチルケトンパーオキサイド、シクロヘキサノンパーオ
キサイド、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)3,
3,5−トリメチルシクロヘキサン、t−ブチルヒドロ
パーオキサイド、ジt−ブチルパーオキサイド、ジクミ
ルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、アセチ
ルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシアセテート、
t−ブチルパーオキシー2ーエチルヘキサノエート、ジ
t−ブチルパーオキシイソフタレート、t−ブチルパー
オキシマレイン酸等の過酸化物、アゾビスイソブチロニ
トリル、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カ
ルボニトリル)1−[(1−シアノ−1−メチルエチ
ル)アゾ]ホルムアミド、2−フェニルアゾ−4−メト
キシ−2,4−ジメチル−バレロニトリル、2,2’−
アゾビス(2,4,4−トリメチルペンタン)等のアゾ
化合物、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム等の過
硫酸塩等挙げることができ、これらの1種または2種以
上を用いることができる。また、過硫酸塩や過酸化物な
どの酸化剤と亜硫酸ナトリウムやL−アスコルビン酸、
塩化第一鉄、ロンガリット等の還元剤とによるレドック
ス系開始剤も用いることが出来る。更に、熱や紫外線、
電子線等の放射線と重合開始剤とを併用しても良い。
は、熱、重合開始剤、放射線などにより実施することが
可能である。重合開始剤としては、過酸化水素、メチル
エチルケトンパーオキサイド、シクロヘキサノンパーオ
キサイド、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)3,
3,5−トリメチルシクロヘキサン、t−ブチルヒドロ
パーオキサイド、ジt−ブチルパーオキサイド、ジクミ
ルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、アセチ
ルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシアセテート、
t−ブチルパーオキシー2ーエチルヘキサノエート、ジ
t−ブチルパーオキシイソフタレート、t−ブチルパー
オキシマレイン酸等の過酸化物、アゾビスイソブチロニ
トリル、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カ
ルボニトリル)1−[(1−シアノ−1−メチルエチ
ル)アゾ]ホルムアミド、2−フェニルアゾ−4−メト
キシ−2,4−ジメチル−バレロニトリル、2,2’−
アゾビス(2,4,4−トリメチルペンタン)等のアゾ
化合物、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム等の過
硫酸塩等挙げることができ、これらの1種または2種以
上を用いることができる。また、過硫酸塩や過酸化物な
どの酸化剤と亜硫酸ナトリウムやL−アスコルビン酸、
塩化第一鉄、ロンガリット等の還元剤とによるレドック
ス系開始剤も用いることが出来る。更に、熱や紫外線、
電子線等の放射線と重合開始剤とを併用しても良い。
【0035】前記エチレン性不飽和単量体組成物の重合
に重合開始剤を用いる場合の開始剤量は、0.001〜
5重量%が好ましい。0.001重量%より少ない場合
には、重合が全く進行しない場合がある。一方、5重量
%より多い場合には、反応が激しくなり、反応系の温度
制御が困難となる場合がある他、通常のラジカル重合の
みで成長する分子の割合が著しく増大し、システアミン
を分子鎖末端に有する分子の割合が少なくなる場合があ
る。
に重合開始剤を用いる場合の開始剤量は、0.001〜
5重量%が好ましい。0.001重量%より少ない場合
には、重合が全く進行しない場合がある。一方、5重量
%より多い場合には、反応が激しくなり、反応系の温度
制御が困難となる場合がある他、通常のラジカル重合の
みで成長する分子の割合が著しく増大し、システアミン
を分子鎖末端に有する分子の割合が少なくなる場合があ
る。
【0036】本発明におけるエチレン性不飽和単量体組
成物の重合は、無溶媒でも、溶媒を用いても実施可能で
ある。使用される溶媒も、単量体組成物及びシステアミ
ンまたはその中和塩、重合開始剤等を溶解するものであ
れば特に制限はなく、水;食塩水、海水等の水溶液;ヘ
キサン等の脂肪族系炭化水素;シクロヘキサン等の脂環
系炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族
炭化水素;メタノール、エタノール、2−プロパノー
ル、ブタノール等のアルコール;エチレングリコール、
プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、グリ
セリン等の多価アルコール;メトキシエチレングリコー
ル、ブトキシエチレングリコール、メトキシプロピレン
グリコール等のアルコキシアルキレングリコール;ジエ
チルエーテル等のエーテル;ジオキサン等の環状エーテ
ル;酢酸ブチル等のエステル;メチルイソブチルケトン
等のケトン;ジメチルスルホキシド等のスルホキシド;
ジメチルホルムアミド等のアミド;2−メチルピロリド
ン等のラクタム;クロロホルム、ジクロロメタン、ジク
ロロエタン等の含ハロゲン系有機溶媒等を挙げることが
でき、これらの1種又は2種以上を用いることができ
る。中でも、水及び水を含む混合溶媒を使用すると、シ
ステアミンやその中和塩の溶解性が良好であり、反応系
の均一性を維持しやすい点で好ましい。
成物の重合は、無溶媒でも、溶媒を用いても実施可能で
ある。使用される溶媒も、単量体組成物及びシステアミ
ンまたはその中和塩、重合開始剤等を溶解するものであ
れば特に制限はなく、水;食塩水、海水等の水溶液;ヘ
キサン等の脂肪族系炭化水素;シクロヘキサン等の脂環
系炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族
炭化水素;メタノール、エタノール、2−プロパノー
ル、ブタノール等のアルコール;エチレングリコール、
プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、グリ
セリン等の多価アルコール;メトキシエチレングリコー
ル、ブトキシエチレングリコール、メトキシプロピレン
グリコール等のアルコキシアルキレングリコール;ジエ
チルエーテル等のエーテル;ジオキサン等の環状エーテ
ル;酢酸ブチル等のエステル;メチルイソブチルケトン
等のケトン;ジメチルスルホキシド等のスルホキシド;
ジメチルホルムアミド等のアミド;2−メチルピロリド
ン等のラクタム;クロロホルム、ジクロロメタン、ジク
ロロエタン等の含ハロゲン系有機溶媒等を挙げることが
でき、これらの1種又は2種以上を用いることができ
る。中でも、水及び水を含む混合溶媒を使用すると、シ
ステアミンやその中和塩の溶解性が良好であり、反応系
の均一性を維持しやすい点で好ましい。
【0037】前記単量体組成物の濃度も、反応温度の制
御が可能で且つ経済的に重合体を得られる範囲であれば
良く、具体的には5〜100重量%が好ましい。
御が可能で且つ経済的に重合体を得られる範囲であれば
良く、具体的には5〜100重量%が好ましい。
【0038】また、反応温度も反応温度の制御が可能で
且つ効率的に重合体を得られる範囲であれば良く、具体
的には−10〜150℃が好ましい。但し、得られる共
重合体が曇点を有することから、重合溶媒として水を含
む溶媒系を選択した場合には、重合温度が曇点以上にな
った場合に重合物が塊状に析出し、系の攪拌や除熱が困
難になる場合があるため、得られる重合体の曇点以下に
重合温度を制御することが望ましい。重合温度が曇点以
上になる場合でも、分散剤等を添加することにより重合
物が塊状に析出しないようにすることもできる。
且つ効率的に重合体を得られる範囲であれば良く、具体
的には−10〜150℃が好ましい。但し、得られる共
重合体が曇点を有することから、重合溶媒として水を含
む溶媒系を選択した場合には、重合温度が曇点以上にな
った場合に重合物が塊状に析出し、系の攪拌や除熱が困
難になる場合があるため、得られる重合体の曇点以下に
重合温度を制御することが望ましい。重合温度が曇点以
上になる場合でも、分散剤等を添加することにより重合
物が塊状に析出しないようにすることもできる。
【0039】N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド
は、水への溶解度がある温度で最大値を示し、更に生成
する共重合体が曇点を有することから、反応溶媒として
水系の溶媒系を選択した場合には、N−イソプロピル
(メタ)アクリルアミドを含む単量体組成物及び重合体
が、反応中、溶解した状態を維持できる重合濃度及び重
合温度を維持することが好ましい。
は、水への溶解度がある温度で最大値を示し、更に生成
する共重合体が曇点を有することから、反応溶媒として
水系の溶媒系を選択した場合には、N−イソプロピル
(メタ)アクリルアミドを含む単量体組成物及び重合体
が、反応中、溶解した状態を維持できる重合濃度及び重
合温度を維持することが好ましい。
【0040】上記の如き条件を選択する事により得られ
る本発明の共重合体の数平均分子量は、概ね200〜5
00,000の範囲、好ましくは300〜250,00
0、さらに好ましくは、500〜100,000の範囲
で分子量の制御が可能である。
る本発明の共重合体の数平均分子量は、概ね200〜5
00,000の範囲、好ましくは300〜250,00
0、さらに好ましくは、500〜100,000の範囲
で分子量の制御が可能である。
【0041】本発明のN−イソプロピル(メタ)アクリ
ルアミド単位含有(共)重合体は、幅広い範囲で曇点の
制御が可能であり、かつ分子内に解離性基を有すること
から、温度以外に、pHや電位、塩濃度などへの感受性
を有しており、医薬、農薬、水処理、塗料、粘着剤など
の分野で極めて有用である。
ルアミド単位含有(共)重合体は、幅広い範囲で曇点の
制御が可能であり、かつ分子内に解離性基を有すること
から、温度以外に、pHや電位、塩濃度などへの感受性
を有しており、医薬、農薬、水処理、塗料、粘着剤など
の分野で極めて有用である。
【0042】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれらにより限定されるものではない。
るが、本発明はこれらにより限定されるものではない。
【0043】<分子量及び分子量分布の測定法>重合体
の分子量は、溶離液として30ミリモル/Lの濃度で臭
化リチウムを溶解させたヂメチルホルムアミドを用いた
サイズ排除クロマトグラフィーにより測定し、ポリスチ
レンを標準物質とした換算分子量として求めた。
の分子量は、溶離液として30ミリモル/Lの濃度で臭
化リチウムを溶解させたヂメチルホルムアミドを用いた
サイズ排除クロマトグラフィーにより測定し、ポリスチ
レンを標準物質とした換算分子量として求めた。
【0044】<曇点の測定法>重合体の曇点は、重合体
の0.5重量%の水溶液又は人工海水溶液を容量10m
lの試験管に5ml入れ、これを水浴に入れて、水浴の
温度を30℃から毎分1℃の速度で92℃まで昇温し、
目視にて最初に濁りが確認された温度とした。
の0.5重量%の水溶液又は人工海水溶液を容量10m
lの試験管に5ml入れ、これを水浴に入れて、水浴の
温度を30℃から毎分1℃の速度で92℃まで昇温し、
目視にて最初に濁りが確認された温度とした。
【0045】<実施例1>撹拌機、冷却器、温度計およ
び窒素導入管を備えた500ml4つ口フラスコに、N
−イソプロピルアクリルアミド((株)興人製)35.
15g、30重量%−ジメチルアミノエチルアクリレー
トの塩酸塩水溶液32.83g、75重量%−システア
ミン塩酸塩水溶液4.68g及びイオン交換水232.
02gを入れた。次に窒素導入管の先端を溶液中に漬
け、0.5L/分の流量で30分間窒素をバブリングす
ることによって系内の溶存酸素を追い出し、その後窒素
導入管の先端を液面より引き上げた。
び窒素導入管を備えた500ml4つ口フラスコに、N
−イソプロピルアクリルアミド((株)興人製)35.
15g、30重量%−ジメチルアミノエチルアクリレー
トの塩酸塩水溶液32.83g、75重量%−システア
ミン塩酸塩水溶液4.68g及びイオン交換水232.
02gを入れた。次に窒素導入管の先端を溶液中に漬
け、0.5L/分の流量で30分間窒素をバブリングす
ることによって系内の溶存酸素を追い出し、その後窒素
導入管の先端を液面より引き上げた。
【0046】次に、フラスコを31℃の水浴に漬け、フ
ラスコ内の溶液の温度を30℃にした。該溶液の温度が
30℃で安定した時点で、撹拌下に重合開始剤として、
10%−過硫酸ナトリウム水溶液0.2gを添加した。
30秒後に2,2−アゾビス(2,4−ジメチルバレロ
ニトリル)(和光純薬工業(株)製、V−65)の10
重量%−水溶液0.2gを添加し、さらに30秒後に1
重量%−L−アスコルビン酸水溶液0.2gを添加し
た。
ラスコ内の溶液の温度を30℃にした。該溶液の温度が
30℃で安定した時点で、撹拌下に重合開始剤として、
10%−過硫酸ナトリウム水溶液0.2gを添加した。
30秒後に2,2−アゾビス(2,4−ジメチルバレロ
ニトリル)(和光純薬工業(株)製、V−65)の10
重量%−水溶液0.2gを添加し、さらに30秒後に1
重量%−L−アスコルビン酸水溶液0.2gを添加し
た。
【0047】L−アスコルビン酸水溶液を添加して2分
後から重合反応に伴う発熱が観察され、さらに10分後
に重合ピーク(36℃)を迎えた。その後、水浴の温度
を42℃に上昇させ、2時間反応させた。
後から重合反応に伴う発熱が観察され、さらに10分後
に重合ピーク(36℃)を迎えた。その後、水浴の温度
を42℃に上昇させ、2時間反応させた。
【0048】得られた水溶液の一部をアルミカップに取
り、100℃−15mmHgで5時間減圧乾燥すること
により、重合体(1)を得た。
り、100℃−15mmHgで5時間減圧乾燥すること
により、重合体(1)を得た。
【0049】重合体(1)の赤外吸収スペクトルにより
分析した結果を、図1に示す。その結果、1550cm
-1付近に、システアミン塩酸塩に由来する−NH3基の
吸収が観察される。また1642cm-1付近に、アミド
基に由来するの吸収が観察される。さらに、1733c
m-1付近に、エステル基に由来する−NH3基の吸収が
観察される。以上の結果より、前記構造単位(A)、
(B)および(C)を有するN−イソプロピルアクリル
アミド共重合体が得られていることが確認された。
分析した結果を、図1に示す。その結果、1550cm
-1付近に、システアミン塩酸塩に由来する−NH3基の
吸収が観察される。また1642cm-1付近に、アミド
基に由来するの吸収が観察される。さらに、1733c
m-1付近に、エステル基に由来する−NH3基の吸収が
観察される。以上の結果より、前記構造単位(A)、
(B)および(C)を有するN−イソプロピルアクリル
アミド共重合体が得られていることが確認された。
【0050】また、重合体(1)の数平均及び重量平均
分子量、並びに0.5重量%−イオン交換水溶液及び人
工海水溶液の曇点を表1に示した。
分子量、並びに0.5重量%−イオン交換水溶液及び人
工海水溶液の曇点を表1に示した。
【0051】<実施例2>撹拌機、冷却器、温度計およ
び窒素導入管を備えた500ml4つ口フラスコに、N
−イソプロピルアクリルアミド((株)興人製)38.
82g、アクリル酸6.18g、75重量%−システア
ミン塩酸塩水溶液4.51g及びイオン交換水255.
00gを入れた。次に窒素導入管の先端を溶液中に漬
け、0.5L/分の流量で30分間窒素をバブリングす
ることによって系内の溶存酸素を追い出し、その後窒素
導入管の先端を液面より引き上げた。
び窒素導入管を備えた500ml4つ口フラスコに、N
−イソプロピルアクリルアミド((株)興人製)38.
82g、アクリル酸6.18g、75重量%−システア
ミン塩酸塩水溶液4.51g及びイオン交換水255.
00gを入れた。次に窒素導入管の先端を溶液中に漬
け、0.5L/分の流量で30分間窒素をバブリングす
ることによって系内の溶存酸素を追い出し、その後窒素
導入管の先端を液面より引き上げた。
【0052】次に、フラスコを31℃の水浴に漬け、フ
ラスコ内の溶液の温度を30℃にした。該溶液の温度が
30℃で安定した時点で、撹拌下に重合開始剤として、
10%−過硫酸ナトリウム水溶液0.2gを添加した。
30秒後に2,2−アゾビス(2,4−ジメチルバレロ
ニトリル)(和光純薬工業(株)製、V−65)の10
重量%−水溶液0.2gを添加し、さらに30秒後に1
重量%−L−アスコルビン酸水溶液0.2gを添加し
た。
ラスコ内の溶液の温度を30℃にした。該溶液の温度が
30℃で安定した時点で、撹拌下に重合開始剤として、
10%−過硫酸ナトリウム水溶液0.2gを添加した。
30秒後に2,2−アゾビス(2,4−ジメチルバレロ
ニトリル)(和光純薬工業(株)製、V−65)の10
重量%−水溶液0.2gを添加し、さらに30秒後に1
重量%−L−アスコルビン酸水溶液0.2gを添加し
た。
【0053】L−アスコルビン酸水溶液を添加した直後
に反応溶液が白濁し、30秒後から重合反応に伴う発熱
が観察され、さらに8分後に重合ピーク(36℃)を迎
えたが、その間、反応溶液の濁りが徐々に強くなった。
その後、水浴の温度を42℃に上昇させ、2時間反応さ
せた。
に反応溶液が白濁し、30秒後から重合反応に伴う発熱
が観察され、さらに8分後に重合ピーク(36℃)を迎
えたが、その間、反応溶液の濁りが徐々に強くなった。
その後、水浴の温度を42℃に上昇させ、2時間反応さ
せた。
【0054】得られた水溶液の一部をアルミカップに取
り、100℃−15mmHgで5時間減圧乾燥すること
により、前記構造単位(A)、(B)および(D)を有
する重合体(2−1)N−イソプロピルアクリルアミド
共重合体(2−1)を得た。
り、100℃−15mmHgで5時間減圧乾燥すること
により、前記構造単位(A)、(B)および(D)を有
する重合体(2−1)N−イソプロピルアクリルアミド
共重合体(2−1)を得た。
【0055】得られた重合体(2−1)の数平均及び重
量平均分子量、並びに0.5重量%−イオン交換水溶液
及び人工海水溶液の曇点を表1に示した。
量平均分子量、並びに0.5重量%−イオン交換水溶液
及び人工海水溶液の曇点を表1に示した。
【0056】また、得られた反応溶液の乾燥物の一部を
固形分濃度が50%となるようにイオン交換水に溶解
し、1N−水酸化ナトリウム水溶液で中和した後、10
0℃−15mmHgで5時間減圧乾燥することにより、
重合体(2−1)の中和塩である重合体(2−2)を得
た。
固形分濃度が50%となるようにイオン交換水に溶解
し、1N−水酸化ナトリウム水溶液で中和した後、10
0℃−15mmHgで5時間減圧乾燥することにより、
重合体(2−1)の中和塩である重合体(2−2)を得
た。
【0057】得られた重合体(2−2)の数平均及び重
量平均分子量、並びに0.5重量%−イオン交換水溶液
及び人工海水溶液の曇点を表1に示した。
量平均分子量、並びに0.5重量%−イオン交換水溶液
及び人工海水溶液の曇点を表1に示した。
【0058】参考例 撹拌機、冷却器、温度計および窒素導入管を備えた50
0ml4つ口フラスコに、N−イソプロピルアクリルア
ミド((株)興人製)75.00g及びイオン交換水4
25.00gを入れた。次に窒素導入管の先端を溶液中
に漬け、0.5L/分の流量で30分間窒素をバブリン
グすることによって系内の溶存酸素を追い出し、その後
窒素導入管の先端を液面より引き上げた。
0ml4つ口フラスコに、N−イソプロピルアクリルア
ミド((株)興人製)75.00g及びイオン交換水4
25.00gを入れた。次に窒素導入管の先端を溶液中
に漬け、0.5L/分の流量で30分間窒素をバブリン
グすることによって系内の溶存酸素を追い出し、その後
窒素導入管の先端を液面より引き上げた。
【0059】次に、フラスコを31℃の水浴に漬け、フ
ラスコ内の溶液の温度を30℃にした。該溶液の温度が
30℃で安定した時点で、撹拌下に重合開始剤として、
10%−過硫酸ナトリウム水溶液0.2gを添加した。
30秒後に2,2−アゾビス(2,4−ジメチルバレロ
ニトリル)(和光純薬工業(株)製、V−65)の10
重量%−水溶液0.2gを添加し、さらに30秒後に1
重量%−L−アスコルビン酸水溶液0.2gを添加し
た。
ラスコ内の溶液の温度を30℃にした。該溶液の温度が
30℃で安定した時点で、撹拌下に重合開始剤として、
10%−過硫酸ナトリウム水溶液0.2gを添加した。
30秒後に2,2−アゾビス(2,4−ジメチルバレロ
ニトリル)(和光純薬工業(株)製、V−65)の10
重量%−水溶液0.2gを添加し、さらに30秒後に1
重量%−L−アスコルビン酸水溶液0.2gを添加し
た。
【0060】L−アスコルビン酸水溶液を添加してから
約1秒後から重合反応に伴う発熱が観察され、暫くする
と系が白濁した。さらに8分後に重合ピーク(36℃)
を迎えたが、その間、反応溶液は濁ったままであった。
その後、水浴の温度を42℃に上昇させ、2時間反応さ
せた。
約1秒後から重合反応に伴う発熱が観察され、暫くする
と系が白濁した。さらに8分後に重合ピーク(36℃)
を迎えたが、その間、反応溶液は濁ったままであった。
その後、水浴の温度を42℃に上昇させ、2時間反応さ
せた。
【0061】得られた水溶液の一部をアルミカップに取
り、100℃−15mmHgで5時間減圧乾燥すること
により、N−イソプロピルアクリルアミドの単独重合体
を得た。
り、100℃−15mmHgで5時間減圧乾燥すること
により、N−イソプロピルアクリルアミドの単独重合体
を得た。
【0062】得られた単独重合体の数平均分子量及び重
量平均分子量、並びに0.5重量%−イオン交換水溶液
及び人工海水溶液の曇点を表1に示した。
量平均分子量、並びに0.5重量%−イオン交換水溶液
及び人工海水溶液の曇点を表1に示した。
【0063】
【表1】
【0064】
【発明の効果】本発明のN−イソプロピル(メタ)アク
リルアミド単位含有重合体は、幅広い範囲で曇点の制御
が可能であり、かつ分子内に解離性基を有することか
ら、温度以外に、pHや電位、塩濃度などへの感受性を
有しており、医薬、農薬、水処理、塗料、粘着剤などの
分野で極めて有用である。
リルアミド単位含有重合体は、幅広い範囲で曇点の制御
が可能であり、かつ分子内に解離性基を有することか
ら、温度以外に、pHや電位、塩濃度などへの感受性を
有しており、医薬、農薬、水処理、塗料、粘着剤などの
分野で極めて有用である。
【0065】また本発明の製法を用いれば、N−イソプ
ロピル(メタ)アクリルアミド単量体を含んでなるエチ
レン性不飽和単量体組成物を、システアミンまたはその
中和塩の存在下に重合することにより、前記構造単位
(A)および(B)を有するN−イソプロピル(メタ)
アクリルアミド重合体が簡便に効率良く製造できる。
ロピル(メタ)アクリルアミド単量体を含んでなるエチ
レン性不飽和単量体組成物を、システアミンまたはその
中和塩の存在下に重合することにより、前記構造単位
(A)および(B)を有するN−イソプロピル(メタ)
アクリルアミド重合体が簡便に効率良く製造できる。
【図1】実施例1で得られた重合体(1)のFT−赤外
スペクトル図である。
スペクトル図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 下記一般式(1): 【化1】 (式中、R1は水素、または炭素数1〜4のアルキル基
もしくはヒドロキシアルキル基である。)で示されるN
−イソプロピル(メタ)アクリルアミド構造単位(A)
と、下記一般式(2): 【化2】 で示されるシステアミン構造単位(B)またはその中和
塩とを含んでなるN−イソプロピル(メタ)アクリルア
ミド重合体。 - 【請求項2】 下記一般式(3): 【化3】 (式中、 R1は水素、または炭素数1〜4のアルキル基
もしくはヒドロキシアルキル基であり、Xは、NH基ま
たはC=O基であり、R2およびR3は炭素数1〜4のア
ルキル基である。)で示される構造単位(C)またはそ
の中和塩をさらに含んでなる請求項1に記載のN−イソ
プロピル(メタ)アクリルアミド重合体。 - 【請求項3】 下記一般式(4): 【化4】 (式中、 R1は水素、または炭素数1〜4のアルキル基
もしくはヒドロキシアルキル基であり、R4及びR5は、
少なくともその何れか一方はカルボキシル基またはその
中和塩であり、互いに結合して酸無水物を形成していて
も良い。Qは水素又はアルカリ金属、アンモニウムであ
る。)で示される構造単位(D)をさらに含んでなる請
求項1に記載のN−イソプロピル(メタ)アクリルアミ
ド重合体。 - 【請求項4】 N−イソプロピル(メタ)アクリルアミ
ド単量体を含んでなるエチレン性不飽和単量体組成物
を、システアミンの存在下に重合することを特徴とする
請求項1から3の何れかに記載のN−イソプロピル(メ
タ)アクリルアミド単位含有重合体の製法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10290604A JP2000119343A (ja) | 1998-10-13 | 1998-10-13 | N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド重合体およびその製法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10290604A JP2000119343A (ja) | 1998-10-13 | 1998-10-13 | N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド重合体およびその製法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000119343A true JP2000119343A (ja) | 2000-04-25 |
Family
ID=17758163
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10290604A Pending JP2000119343A (ja) | 1998-10-13 | 1998-10-13 | N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド重合体およびその製法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000119343A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007161986A (ja) * | 2005-11-18 | 2007-06-28 | Mitsubishi Chemicals Corp | アニオン性ポリマー |
-
1998
- 1998-10-13 JP JP10290604A patent/JP2000119343A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007161986A (ja) * | 2005-11-18 | 2007-06-28 | Mitsubishi Chemicals Corp | アニオン性ポリマー |
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