JP2000116198A - 永久磁石リラクタンスモータの制御装置 - Google Patents

永久磁石リラクタンスモータの制御装置

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JP2000116198A
JP2000116198A JP10279072A JP27907298A JP2000116198A JP 2000116198 A JP2000116198 A JP 2000116198A JP 10279072 A JP10279072 A JP 10279072A JP 27907298 A JP27907298 A JP 27907298A JP 2000116198 A JP2000116198 A JP 2000116198A
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axis current
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Yosuke Nakazawa
洋介 中沢
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Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】トルク指令と実トルクの追従性を高めて定常ト
ルク偏差を低減し、インバータ出力最大電圧での一定パ
ワー制御を良好に行なうこと。 【解決手段】永久磁石モータとしてのトルクと、リラク
タンスモータとしてのトルクとの合成トルクを出力でき
るように構成された永久磁石リラクタンスモータの制御
装置において、モータ回転角周波数と、トルク指令と、
d軸電圧およびq軸電圧と、d軸電流およびq軸電流と
を入力として、インバータ出力有効電力指令とインバー
タ出力有効電力とを演算し、かつ当該演算した有効電力
が有効電力指令に追従するようなd軸電流指令補正値を
d軸電流指令の補正値として演算して出力する有効電力
制御手段13を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、永久磁石モータと
してのトルクと、リラクタンスモータとしてのトルクと
の合成トルクを出力できるように構成された永久磁石リ
ラクタンスモータの制御装置に係り、特にトルク指令と
実トルクの追従性を高めて定常トルク偏差を低減でき、
また高速電流制御応答を実現できるようにした永久磁石
リラクタンスモータの制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、永久磁石モータとしてのトル
クと、リラクタンスモータとしてのトルクとの合成トル
クを出力できるように構成された、永久磁石リラクタン
スモータの制御装置が採用されてきている。
【0003】図26は、この種の従来の永久磁石リラク
タンスモータの制御装置の構成例を示すブロック図であ
る。
【0004】図26において、d軸電流指令演算部によ
り、トルク指令Trq Refから、あらかじめ設定され
ているパターンに従ってd軸電流指令Id Refを得る
と共に、q軸電流指令演算部により、トルク指令Trq
Refから、あらかじめ設定されているパターンに従っ
てq軸電流指令Iq Refを得る。
【0005】また、3相dq変換部により、モータU相
電流フィードバック値Iu およびモータW相電流フィー
ドバック値Iw およびモータ回転子位相θから、d軸電
流Id およびq軸電流Iq を得る。
【0006】さらに、電流制御部により、d軸電流指令
Id Refおよびq軸電流指令IqRefと、d軸電流
Id およびq軸電流Iq とに基づいて、d軸電流Id お
よびq軸電流Iq がd軸電流指令Id Refおよびq軸
電流指令Iq Refにそれぞれ追従するようにd軸電圧
Vd およびq軸電圧Vq を得る。
【0007】そして、dq3相変換部により、d軸電圧
Vd およびq軸電圧Vq とモータ回転子位相θとに基づ
いて、UVW3相電圧指令Vu 、Vv 、Vw を出力する
ことにより、永久磁石モータとしてのトルクと、リラク
タンスモータとしてのトルクとの合成トルクを出力でき
るようになっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、最近では、
このような永久磁石リラクタンスモータの制御装置にお
いて、インバータ入力直流電圧から決まるインバータ出
力最大電圧を用いて、一定出力パワー制御(いわゆる弱
め界磁制御を用いる)で高速まで回転させたいという要
求が出ている。
【0009】しかしながら、永久磁石リラクタンスモー
タのモータ等価回路定数は、誘導電動機等の従来の電動
機と異なり、モータ内部の磁気飽和の影響を強く受け
て、電流値に対して非線形の特性を有し、トルク指令、
回転数と直流電圧から設定されるべき電流指令値をあら
かじめ設定しておくことが困難な特性を有する。
【0010】従って、例えば電気自動車や鉄道車両用等
の、速度制御ループを持たず運転手の指令に従って直接
トルク指令を受け取り制御する用途に、永久磁石リラク
タンスモータを用いる場合には、トルク指令と実トルク
の追従性が低下するという問題がある。
【0011】また、電流指令値とフィードバック値との
偏差によって出力電圧を増減させる、いわゆる電流フィ
ードバック制御では、制御安定性のためにインバータ出
力最大電圧に対して一定の制御余裕が必要であり、スイ
ッチング回数が最小のいわゆる1パルスモードを適用す
ることができず、インバータの効率低下、モータの出力
低下を招くことになる。
【0012】さらに、回転速度、インバータ直流入力電
圧によって出力可能な最大トルクが制限され、弱め界磁
制御の度が過ぎると制御不安定になる可能性がある。
【0013】本発明の目的は、トルク指令と実トルクの
追従性を高めて定常トルク偏差を低減し、インバータ出
力最大電圧での一定パワー制御を良好に行なうことがで
き、また高速電流制御応答を実現することができ、さら
に制御が不安定になるのを防止することが可能な永久磁
石リラクタンスモータの制御装置を提供することにあ
る。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、トルク指令から得られるd軸電流指令およびq軸
電流指令と、モータU相およびW相電流フィードバック
値およびモータ回転子位相から得られるd軸電流および
q軸電流とに基づいて、d軸電流およびq軸電流がd軸
電流指令およびq軸電流指令にそれぞれ追従するように
d軸電圧およびq軸電圧を演算し、当該d軸電圧および
q軸電圧と前記モータ回転子位相とからUVW3相電圧
指令を出力することにより、永久磁石モータとしてのト
ルクと、リラクタンスモータとしてのトルクとの合成ト
ルクを出力できるように構成された永久磁石リラクタン
スモータの制御装置において、請求項1の発明では、モ
ータ回転角周波数と、トルク指令と、d軸電圧およびq
軸電圧と、d軸電流およびq軸電流とを入力として、イ
ンバータ出力有効電力指令とインバータ出力有効電力と
を演算し、かつ当該演算した有効電力が有効電力指令に
追従するようなd軸電流指令補正値をd軸電流指令の補
正値として演算して出力する有効電力制御手段を備え
る。
【0015】従って、請求項1の発明の永久磁石リラク
タンスモータの制御装置においては、モータ端での電圧
ベクトルと同相の電流である有効電力が有効電力指令と
追従するように補正を加えることにより、モータ等価回
路定数が正確に把握できない永久磁石リラクタンスモー
タの制御においても、トルク指令と実トルクの追従性を
高めて定常トルク偏差を低減し、インバータ出力最大電
圧での一定パワー制御を良好に行なうことができる。
【0016】また、請求項2の発明では、d軸電流指令
と、d軸電流と、インバータ出力電圧がインバータ入力
直流電圧からあらかじめ設定されているインバータ最大
出力電圧に達しているか否かの状態量とを入力として、
インバータ出力電圧がインバータ最大出力電圧に達して
いる状態である場合には、d軸電流とd軸電流指令との
偏差がなくなるように電圧位相補正値を演算し、インバ
ータ最大出力電圧に達していない状態である場合には、
補正演算を停止して補正値を保持し、電圧位相補正値を
出力する電圧位相補正手段を備える。
【0017】従って、請求項2の発明の永久磁石リラク
タンスモータの制御装置においては、インバータ出力電
圧がインバータ入力直流電圧から決まるインバータ出力
最大電圧(いわゆる1パルスモード電圧)に達したら、
電流フィードバック制御の積分補償を停止して出力を保
持すると共に、d軸電流のd軸電流指令値との偏差に応
じて出力電圧位相を高速に制御することにより、高速電
流制御応答を実現することができる。
【0018】さらに、請求項3の発明では、トルク指令
から得られる電流振幅指令および電流位相指令に基づい
て、d軸電流指令およびq軸電流指令を演算し、当該d
軸電流指令およびq軸電流指令と、モータU相およびW
相電流フィードバック値およびモータ回転子位相から得
られるd軸電流およびq軸電流とに基づいて、d軸電流
およびq軸電流がd軸電流指令およびq軸電流指令にそ
れぞれ追従するようにd軸電圧およびq軸電圧を演算
し、当該d軸電圧およびq軸電圧とモータ回転子位相と
からUVW3相電圧指令を出力することにより、永久磁
石モータとしてのトルクと、リラクタンスモータとして
のトルクとの合成トルクを出力できるように構成された
永久磁石リラクタンスモータの制御装置において、モー
タ回転角周波数と、トルク指令と、モータ回転子に同期
して回転するdq軸直交座標で表わしたd軸電圧および
q軸電圧と、d軸電流およびq軸電流とを入力として、
インバータ出力有効電力指令とインバータ出力有効電力
とを演算し、かつ当該演算した有効電力が有効電力指令
に追従するような電流位相補正値をd軸電流指令および
q軸電流指令演算の補正値として演算して出力する有効
電力制御手段を備える。
【0019】従って、請求項3の発明の永久磁石リラク
タンスモータの制御装置においては、モータ端での電圧
ベクトルと同相の電流である有効電力が有効電力指令と
追従するように補正を加えることにより、モータ等価回
路定数が正確に把握できない永久磁石リラクタンスモー
タの制御においても、トルク指令と実トルクの追従性を
高めて定常トルク偏差を低減し、インバータ出力最大電
圧での一定パワー制御を良好に行なうことができる。
【0020】一方、永久磁石モータとしてのトルクと、
リラクタンスモータとしてのトルクとの合成トルクを出
力できるように構成された永久磁石リラクタンスモータ
の制御装置において、請求項4の発明では、トルク指令
を入力として、あらかじめ設定されているパターンに従
ってd軸電流指令を出力するd軸電流指令演算手段と、
トルク指令を入力として、あらかじめ設定されているパ
ターンに従ってq軸電流指令を出力するq軸電流指令演
算手段と、モータ回転角周波数と、トルク指令と、電圧
振幅と、電圧位相と電圧位相補正値との加算値である新
たな電圧位相と、d軸電流およびq軸電流とを入力とし
て、インバータ出力有効電力指令とインバータ出力有効
電力とを演算し、かつ当該演算した有効電力が有効電力
指令に追従するようなd軸電流指令補正値を演算して出
力する有効電力制御手段と、モータU相電流フィードバ
ック値と、モータW相電流フィードバック値と、モータ
回転子位相とを入力として、d軸電流およびq軸電流を
演算して出力する3相dq変換手段と、d軸電流指令演
算手段から出力されるd軸電流指令と、q軸電流指令演
算手段から出力されるq軸電流指令と、3相dq変換手
段から出力されるd軸電流およびq軸電流と、電圧振幅
制限フラグとを入力として、当該電圧振幅制限フラグが
電圧振幅制限がかかっていないことを表わす状態である
場合には、d軸電流およびq軸電流とd軸電流指令およ
びq軸電流指令とのそれぞれの偏差に対して積分制御を
施し積分dq軸電圧を演算し、電圧振幅制限フラグが電
圧振幅制限がかかっていることを表わす状態である場合
には、積分演算を停止して積分値を保持し、積分d軸電
圧およびq軸電圧を出力する電流積分制御手段と、d軸
電流指令演算手段から出力されるd軸電流指令と、q軸
電流指令演算手段から出力されるq軸電流指令と、3相
dq変換手段から出力されるd軸電流およびq軸電流と
を入力として、当該d軸電流およびq軸電流とd軸電流
指令およびq軸電流指令とのそれぞれの偏差に対して比
例制御を施し比例d軸電圧およびq軸電圧を演算して出
力する電流比例制御手段と、d軸電流指令演算手段から
出力されるd軸電流指令と、3相dq変換手段から出力
されるd軸電流と、電圧振幅制限フラグとを入力とし
て、当該電圧振幅制限フラグが電圧振幅制限がかかって
いることを表わす状態である場合には、d軸電流とd軸
電流指令との偏差がなくなるように電圧位相補正値を演
算し、電圧振幅制限フラグが電圧振幅制限がかかってい
ないことを表わす状態である場合には、補正演算を停止
して補正値を保持し、電圧位相補正値を出力する電圧位
相補正手段と、電流比例制御手段から出力される比例d
軸電圧およびq軸電圧と、電流積分制御手段から出力さ
れる積分d軸電圧およびq軸電圧とを入力として、電圧
振幅と電圧位相を演算して出力する電圧振幅位相演算手
段と、電圧振幅位相演算手段から出力される電圧振幅を
入力として、インバータ入力直流電圧からあらかじめ設
定されているインバータ最大出力電圧を超えた場合に
は、インバータ最大出力電圧を新たな電圧振幅として出
力すると共に、電圧振幅制限フラグを出力する電圧振幅
制限手段と、電圧振幅位相演算手段から出力される電圧
位相と前記電圧位相補正手段から出力される電圧位相補
正値との加算値である新たな電圧位相と、電圧振幅制限
手段から入力される電圧振幅と、モータ回転子位相とを
入力として、UVW3相電圧指令を演算して出力する3
相電圧演算手段とを備える。
【0021】従って、請求項4の発明の永久磁石リラク
タンスモータの制御装置においては、インバータ最大電
圧となる1パルスモードでも、モータ等価回路定数の把
握なしに安定に高速トルク応答させることができると共
に、有効電力フィードバック制御により定常トルク偏差
の低減を図ることができる。
【0022】また、請求項5の発明では、トルク指令を
入力として、あらかじめ設定されているパターンに従っ
て電流振幅指令を出力する電流振幅演算手段と、トルク
指令を入力として、あらかじめ設定されているパターン
に従って電流位相指令を出力する電流位相演算手段と、
モータ回転角周波数と、トルク指令と、モータ回転子に
同期して回転するdq軸直交座標で表わしたd軸電圧お
よびq軸電圧と、d軸電流およびq軸電流とを入力とし
て、インバータ出力有効電力指令とインバータ出力有効
電力とを演算し、かつ当該演算した有効電力が有効電力
指令に追従するような電流位相補正値を演算して出力す
る有効電力制御手段と、電流振幅演算手段から出力され
る電流振幅指令と、電流位相演算手段から出力される電
流位相指令と、有効電力制御手段から出力される電流位
相補正値と、電流振幅補正値とを入力として、d軸電流
指令およびq軸電流指令を演算して出力する電流指令演
算手段と、モータU相電流フィードバック値と、モータ
W相電流フィードバック値と、モータ回転子位相とを入
力として、d軸電流およびq軸電流を演算して出力する
3相dq変換手段と、電流指令演算手段から出力される
d軸電流指令およびq軸電流指令と、3相dq変換手段
から出力されるd軸電流およびq軸電流とを入力とし
て、当該d軸電流およびq軸電流がd軸電流指令および
q軸電流指令にそれぞれ追従するようにd軸電圧および
q軸電圧を演算して出力する電流制御手段と、電流制御
手段から出力されるd軸電圧およびq軸電圧と、インバ
ータ入力直流電圧フィードバック値とを入力として、当
該d軸電圧およびq軸電圧から演算されるインバータ出
力電圧がインバータ入力直流電圧から決まるインバータ
最大出力電圧を超えそうになると、電圧が制限されるよ
うに電流振幅補正値を演算して出力する端子電圧制御手
段と、電流制御手段から出力されるd軸電圧およびq軸
電圧と、モータ回転子位相とを入力として、UVW3相
電圧指令を演算して出力するdq3相変換手段とを備え
る。
【0023】従って、請求項5の発明の永久磁石リラク
タンスモータの制御装置においては、モータ等価回路定
数が正確に把握できない状態においても、インバータ出
力最大電圧に近い状態で高速・正確なトルク制御を行な
うことができる。
【0024】一方、請求項6の発明では、上記請求項4
の発明の永久磁石リラクタンスモータの制御装置におい
て、有効電力制御手段内で演算される有効電力フィード
バック値を、モータ回転速度に応じて有効電力指令と有
効電力実測演算値との重み関数を変化させて演算するよ
うにしている。
【0025】従って、請求項6の発明の永久磁石リラク
タンスモータの制御装置においては、速度に応じて有効
電力制御が徐々に効くようにすることにより、低速回転
時の有効電力演算誤差による制御精度の低下を抑制しな
がら、良好にトルク制御を行なうことができる。
【0026】また、請求項7の発明では、上記請求項5
の発明の永久磁石リラクタンスモータの制御装置におい
て、電流位相演算手段から出力される電流位相指令と有
効電力制御手段から出力される電流位相補正値との加算
値である新たな電流位相指令と、電流振幅演算手段から
出力される電流振幅と、端子電圧制御手段から出力され
る電流振幅補正値とを入力とし、当該電流振幅と電流振
幅補正値との加算値からあらかじめモータ等価回路定数
を用いて求められている電流位相制限値で制限した値を
新たな電流位相指令として出力する位相制限手段を付加
し、有効電力制御手段においては、位相制限手段にて電
流位相指令が制限された場合には、有効電力制御を停止
して出力を保持するようにしている。
【0027】従って、請求項7の発明の永久磁石リラク
タンスモータの制御装置においては、モータ端子電圧一
定においても、その条件で決まる最大トルクを安定に出
力して、制御の安定性を確保することができる。
【0028】さらに、請求項8の発明では、上記請求項
5の発明の永久磁石リラクタンスモータの制御装置にお
いて、有効電力制御手段において、有効電力を増加させ
るべく電流位相補正値を増加させたにもかかわらず有効
電力が増加しない場合には、電流位相上限と判断し、有
効電力制御を停止して出力を保持するようにしている。
【0029】従って、請求項8の発明の永久磁石リラク
タンスモータの制御装置においては、モータ端子電圧一
定においても、その条件で決まる最大トルクを安定に出
力することができる。
【0030】一方、請求項9の発明では、永久磁石モー
タとしてのトルクと、リラクタンスモータとしてのトル
クとの合成トルクを出力できるように構成された永久磁
石リラクタンスモータの制御装置において、トルク指令
を入力として、あらかじめ設定されているパターンに従
って電流振幅指令を出力する電流振幅演算手段と、トル
ク指令を入力として、あらかじめ設定されているパター
ンに従って電流位相指令を出力する電流位相演算手段
と、モータ回転角周波数と、トルク指令と、モータ回転
子に同期して回転するdq軸直交座標で表わしたd軸電
圧およびq軸電圧と、d軸電流およびq軸電流とを入力
として、インバータ出力有効電力指令とインバータ出力
有効電力とを演算し、かつ当該演算した有効電力が有効
電力指令に追従するような電流振幅補正値を演算して出
力する有効電力制御手段と、電流振幅演算手段から出力
される電流振幅指令と、電流位相演算手段から出力され
る電流位相指令と、有効電力制御手段から出力される電
流振幅補正値と、電流位相補正値とを入力として、d軸
電流指令およびq軸電流指令を演算して出力する電流指
令演算手段と、モータU相電流フィードバック値と、モ
ータW相電流フィードバック値と、モータ回転子位相と
を入力として、d軸電流およびq軸電流を演算して出力
する3相dq変換手段と、電流指令演算手段から出力さ
れるd軸電流指令およびq軸電流指令と、3相dq変換
手段から出力されるd軸電流およびq軸電流とを入力と
して、当該d軸電流およびq軸電流がd軸電流指令およ
びq軸電流指令にそれぞれ追従するようにd軸電圧およ
びq軸電圧を演算して出力する電流制御手段と、電流制
御手段から出力されるd軸電圧およびq軸電圧と、イン
バータ入力直流電圧フィードバック値とを入力として、
当該d軸電圧およびq軸電圧から演算されるインバータ
出力電圧がインバータ入力直流電圧から決まるインバー
タ最大出力電圧を超えそうになると、電圧が制限される
ように電流位相補正値を演算して出力する端子電圧制御
手段と、電流制御手段から出力されるd軸電圧およびq
軸電圧と、モータ回転子位相とを入力として、UVW3
相電圧指令を演算して出力するdq3相変換手段とを備
える。
【0031】従って、請求項9の発明の永久磁石リラク
タンスモータの制御装置においては、モータ等価回路定
数が正確に把握できない状態においても、インバータ出
力最大電圧に近い状態で高速・正確なトルク制御を行な
うことができる。
【0032】また、請求項10の発明では、上記請求項
9の発明の永久磁石リラクタンスモータの制御装置にお
いて、電流位相演算手段から出力される電流位相指令と
端子電圧制御手段から出力される電流位相補正値との加
算値を新たな電流位相指令として入力して、モータ等価
回路定数からあらかじめ求められている電流位相制限値
で制限した値を新たな電流位相指令として出力する位相
制限手段をを付加し、有効電力制御手段においては、位
相制限手段にて電流位相指令が制限された場合には、有
効電力制御を停止して出力を保持し、端子電圧制御手段
においては、位相制限手段にて電流位相指令が制限され
た場合には、電流位相補正値を保持した上で、d軸電圧
およびq軸電圧から演算されるインバータ出力電圧がイ
ンバータ入力直流電圧から決まるインバータ最大出力電
圧を超えそうになると、電圧が制限されるように電流振
幅補正値を演算して出力するように切り替えるようにし
ている。
【0033】従って、請求項10の発明の永久磁石リラ
クタンスモータの制御装置においては、モータ端子電圧
一定においても、その条件で決まる最大トルクを安定に
出力して、制御の安定性を確保することができる。
【0034】一方、請求項11の発明では、永久磁石モ
ータとしてのトルクと、リラクタンスモータとしてのト
ルクとの合成トルクを出力できるように構成された永久
磁石リラクタンスモータの制御装置において、トルク指
令を入力として、あらかじめ設定されているパターンに
従ってd軸電流指令を出力するd軸電流指令演算手段
と、トルク指令を入力として、あらかじめ設定されてい
るパターンに従ってq軸電流指令を出力するq軸電流指
令演算手段と、q軸電流指令演算手段から出力されるq
軸電流指令からq軸電流指令補正値を減算した値を入力
として、モータ等価回路定数からあらかじめ演算して求
められている関数に従って、d軸電流制限値を演算して
出力する制限値演算手段と、d軸電流指令演算手段から
出力されるd軸電流指令と、制限値演算手段から出力さ
れるd軸電流制限値とを入力として、当該d軸電流指令
がd軸電流制限値を超えた場合には、d軸電流制限値を
新たなd軸電流指令として出力するd軸電流制限手段
と、モータU相電流フィードバック値と、モータW相電
流フィードバック値とモータ回転子位相とを入力とし
て、d軸電流およびq軸電流を演算して出力する3相d
q変換手段と、q軸電流指令演算手段から出力されるq
軸電流指令と、d軸電流制限手段から出力されるd軸電
流指令と、3相dq変換手段から出力されるd軸電流お
よびq軸電流とを入力として、当該d軸電流およびq軸
電流がd軸電流指令およびq軸電流指令にそれぞれ追従
するようにd軸電圧およびq軸電圧を演算して出力する
電流制御手段と、電流制御手段から出力されるd軸電圧
およびq軸電圧と、インバータ入力直流電圧フィードバ
ック値とを入力として、当該d軸電圧およびq軸電圧か
ら演算されるインバータ出力電圧がインバータ入力直流
電圧から決まるインバータ最大出力電圧を超えそうにな
ると、電圧が制限されるようにq軸電流指令補正値を演
算して出力する端子電圧制御手段と、電流制御手段から
出力されるd軸電圧およびq軸電圧と、モータ回転子位
相とを入力として、UVW3相電圧指令を演算して出力
するdq3相変換手段とを備える。
【0035】従って、請求項11の発明の永久磁石リラ
クタンスモータの制御装置においては、d軸電流指令
を、電圧一定の条件で最大トルクを発生することの可能
な値に制限することにより、モータ端子電圧一定制限時
の最大トルクで安定に制御を行なうことができる。
【0036】また、請求項12の発明では、上記請求項
11の発明の永久磁石リラクタンスモータの制御装置に
おいて、モータ回転角周波数と、トルク指令と、モータ
回転子に同期して回転するdq軸直交座標で表わしたd
軸電圧およびq軸電圧と、d軸電流およびq軸電流とを
入力として、インバータ出力有効電力指令とインバータ
出力有効電力とを演算し、かつ当該演算した有効電力が
有効電力指令に追従するようなd軸電流指令補正値を演
算して出力する有効電力制御手段を付加し、有効電力制
御手段から出力されるd軸電流指令補正値とd軸電流指
令演算手段から出力されるd軸電流指令との加算値を新
たなd軸電流指令としてd軸電流制限手段に入力し、d
軸電流が制限された場合には、有効電力制御手段の有効
電力制御を停止して出力を保持するようにしている。
【0037】従って、請求項12の発明の永久磁石リラ
クタンスモータの制御装置においては、モータ端子電圧
一定においても、その条件で決まる最大トルクを安定に
出力して、制御の安定性を確保することができると共
に、有効電力フィードバック制御により定常トルク偏差
の低減を図ることができる。
【0038】一方、請求項13の発明では、永久磁石モ
ータとしてのトルクと、リラクタンスモータとしてのト
ルクとの合成トルクを出力できるように構成された永久
磁石リラクタンスモータの制御装置において、トルク指
令を入力として、あらかじめ設定されているパターンに
従ってd軸電流指令を出力するd軸電流指令演算手段
と、トルク指令を入力として、あらかじめ設定されてい
るパターンに従ってq軸電流指令を出力するq軸電流指
令演算手段と、モータ回転角周波数と、トルク指令と、
モータ回転子に同期して回転するdq軸直交座標で表わ
したd軸電圧およびq軸電圧と、d軸電流およびq軸電
流とを入力として、インバータ出力有効電力指令とイン
バータ出力有効電力とを演算し、かつ当該演算した有効
電力が有効電力指令に追従するようなd軸電流指令補正
値を演算して出力する有効電力制御手段と、モータU相
電流フィードバック値と、モータW相電流フィードバッ
ク値と、モータ回転子位相とを入力として、d軸電流お
よびq軸電流を演算して出力する3相dq変換手段と、
d軸電流指令演算手段から出力されるd軸電流指令と有
効電力制御手段から出力されるd軸電流指令補正値とを
加算した値を新たなd軸電流指令としたものと、q軸電
流指令演算手段から出力されるq軸電流指令と、3相d
q変換手段から出力されるd軸電流およびq軸電流と、
電圧振幅指令とを入力として、当該d軸電流およびq軸
電流とd軸電流指令およびq軸電流指令とのそれぞれの
偏差に応じて電圧位相を演算して出力する電圧位相制御
手段と、モータ回転角周波数を入力として、当該モータ
回転角周波数に応じてあらかじめ設定されている電圧振
幅指令を演算して出力する電圧振幅演算手段と、電圧位
相制御手段から出力される電圧位相と、電圧振幅制御手
段から出力される電圧振幅指令と、モータ回転子位相と
を入力として、UVW3相電圧指令を演算して出力する
3相電圧演算手段とを備える。
【0039】従って、請求項13の発明の永久磁石リラ
クタンスモータの制御装置においては、インバータ最大
電圧となる1パルスモードでも、モータ等価回路定数の
把握なしに安定に高速トルク応答させることができると
共に、有効電力フィードバック制御により定常トルク偏
差の低減を図ることができる。
【0040】また、請求項14の発明では、上記請求項
4の発明の永久磁石リラクタンスモータの制御装置にお
いて、3相dq変換手段から出力されるq軸電流を入力
として、モータ等価回路定数からあらかじめ演算して求
められている関数に従って、d軸電流制限値を演算して
出力する制限値演算手段と、d軸電流指令演算手段から
出力されるd軸電流指令と、制限値演算手段から出力さ
れるd軸電流制限値とを入力として、当該d軸電流指令
がd軸電流制限値を超えた場合には、d軸電流制限値を
新たなd軸電流指令として出力するd軸電流制限手段と
を付加し、有効電力制御手段においては、d軸電流制限
手段においてd軸電流指令が制限された場合には、当該
有効電力制御手段の有効電力制御を停止して出力を保持
するようにしている。
【0041】従って、請求項14の発明の永久磁石リラ
クタンスモータの制御装置においては、モータ端子電圧
一定においても、その条件で決まる最大トルクを安定に
出力して、制御の安定性を確保することができる。
【0042】さらに、請求項15の発明では、上記請求
項4の発明の永久磁石リラクタンスモータの制御装置に
おいて、電圧振幅位相演算手段から出力される電圧位相
と電圧位相補正手段から出力される電圧位相補正値との
加算値を新たな電圧位相として入力して、モータ等価回
路定数からあらかじめ演算して求められている関数に従
って求めた電圧位相制限値を、入力された電圧位相が超
えた場合には、電圧位相制限値を新たな電圧位相として
出力する電圧位相制限手段を付加し、電圧位相制限手段
にて電圧位相が制限された場合には、電圧位相補正手段
の電圧位相補正制御を停止して出力を保持すると共に、
有効電力制御手段の有効電力制御を停止して出力を保持
するようにしている。
【0043】従って、請求項15の発明の永久磁石リラ
クタンスモータの制御装置においては、電圧振幅がイン
バータ出力最大電圧に固定された運転状態において、電
圧位相を過度に大きくし過ぎて不安定状態に陥るのを防
止して、制御の安定性を確保することができる。
【0044】一方、請求項16の発明では、永久磁石モ
ータとしてのトルクと、リラクタンスモータとしてのト
ルクとの合成トルクを出力できるように構成された永久
磁石リラクタンスモータの制御装置において、トルク指
令を入力として、あらかじめ設定されているパターンに
従ってd軸電流指令を出力するd軸電流指令演算手段
と、トルク指令を入力として、あらかじめ設定されてい
るパターンに従ってq軸電流指令を出力するq軸電流指
令演算手段と、モータU相電流フィードバック値と、モ
ータW相電流フィードバック値と、モータ回転子位相と
を入力として、d軸電流およびq軸電流を演算して出力
する3相dq変換手段と、d軸電流指令演算手段から出
力されるd軸電流指令と、q軸電流指令手段から出力さ
れるq軸電流指令と、3相dq変換手段から出力される
d軸電流およびq軸電流と、電圧振幅制限フラグとを入
力として、当該電圧振幅制限フラグが電圧振幅制限がか
かっていないことを表わす状態である場合には、d軸電
流およびq軸電流とd軸電流指令およびq軸電流指令と
のそれぞれの偏差に対して積分制御を施し積分dq軸電
圧を演算し、前記電圧振幅制限フラグが電圧振幅制限が
かかっていることを表わす状態である場合には、積分演
算を停止して積分値を保持し、積分d軸電圧およびq軸
電圧を出力する電流積分制御手段と、モータ回転角周波
数と、トルク指令と、電圧振幅制限フラグと、電圧振幅
と、電圧位相と前回の電圧位相補正値との加算値である
新たな電圧位相と、d軸電流およびq軸電流とを入力と
して、インバータ出力有効電力指令とインバータ出力有
効電力とを演算し、電圧振幅制限フラグが電圧振幅制限
がかかっていることを表わす状態である場合には、演算
した有効電力が有効電力指令に追従するような電圧位相
補正値を演算し、電圧振幅制限フラグが電圧振幅制限が
かかっていないことを表わす状態である場合には、補正
演算を停止して補正値を保持する有効電力制御手段と、
d軸電流指令演算手段から出力されるd軸電流指令と、
q軸電流制限手段から出力されるq軸電流指令と、3相
dq変換手段から出力されるd軸電流およびq軸電流と
を入力として、当該d軸電流およびq軸電流とd軸電流
指令およびq軸電流指令とのそれぞれの偏差に対して比
例制御を施し比例d軸電圧およびq軸電圧を演算して出
力する電流比例制御手段と、電流比例制御手段から出力
される比例d軸電圧およびq軸電圧と、電流積分制御手
段から出力される積分d軸電圧およびq軸電圧とを入力
として、電圧振幅と電圧位相を演算して出力する電圧振
幅位相演算手段と、電圧振幅位相演算手段から出力され
る電圧振幅を入力として、インバータ入力直流電圧から
あらかじめ設定されているインバータ最大出力電圧を超
えた場合には、インバータ最大出力電圧を新たな電圧振
幅として出力すると共に、電圧振幅制限フラグを出力す
る電圧振幅制限手段と、電圧振幅位相演算手段から出力
される電圧位相と有効電力制御手段から出力される電圧
位相補正値との加算値である新たな電圧位相と、電圧振
幅制限手段から入力される電圧振幅と、モータ回転子位
相とを入力として、UVW3相電圧指令を演算して出力
する3相電圧演算手段とを備える。
【0045】従って、請求項16の発明の永久磁石リラ
クタンスモータの制御装置においては、電圧振幅がイン
バータ出力最大電圧に固定された運転状態において、電
圧振幅を過度に大きくし過ぎて不安定状態に陥るのを防
止することができる。
【0046】また、請求項17の発明では、上記請求項
4の発明の永久リラクタンスモータの制御装置におい
て、電圧振幅制限手段から出力される電圧振幅制限フラ
グと、3相dq変換手段から出力されるq軸電流と、q
軸電流指令演算手段から出力されるq軸電流指令とを入
力として、当該q軸電流とq軸電流指令との大小関係
と、電圧振幅制限フラグとからあらかじめ設定されてい
る条件に応じて、電流積分制御手段を動作させて電圧位
相補正手段の出力を停止し保持するか、電流積分制御手
段の出力を保持して電圧位相補正手段を動作させるかの
制御モード切り替えフラグを出力する制御モード切り替
え手段を付加している。
【0047】従って、請求項17の発明の永久磁石リラ
クタンスモータの制御装置においては、インバータ出力
最大電圧での制御と、低速時の通常制御との切り替えを
スムーズに行なうことができる。
【0048】一方、永久磁石モータとしてのトルクと、
リラクタンスモータとしてのトルクとの合成トルクを出
力できるように構成された永久磁石リラクタンスモータ
の制御装置において、請求項18の発明では、トルク指
令を入力として、あらかじめ設定されているパターンに
従ってd軸電流指令を出力するd軸電流指令演算手段
と、トルク指令を入力として、あらかじめ設定されてい
るパターンに従ってq軸電流指令を出力するq軸電流指
令演算手段と、モータ回転角周波数と、トルク指令と、
電圧振幅と、電圧位相と電圧位相補正値との加算値であ
る新たな電圧位相と、d軸電流およびq軸電流とを入力
として、インバータ出力有効電力指令とインバータ出力
有効電力とを演算し、かつ当該演算した有効電力が有効
電力指令に追従するようなd軸電流指令補正値を演算し
て出力する有効電力制御手段と、モータU相電流フィー
ドバック値と、モータW相電流フィードバック値と、モ
ータ回転子位相とを入力として、d軸電流およびq軸電
流を演算して出力する3相dq変換手段と、q軸電流指
令演算手段から出力されるq軸電流指令からq軸電流指
令補正値を減算した新たなq軸電流指令と、d軸電流指
令手段から出力されるd軸電流指令と有効電力制御手段
から出力されるd軸電流指令補正値とを加算した新たな
d軸電流指令と、3相dq変換手段から出力されるd軸
電流およびq軸電流と、制御モード切り替え判定フラグ
とを入力として、当該制御モード切り替え判定フラグに
従って、d軸電流およびq軸電流とd軸電流指令および
q軸電流指令とのそれぞれの偏差に対して積分制御を施
し積分d軸電圧およびq軸電圧を演算する場合と、積分
演算を停止して積分値を保持し、積分d軸電圧およびq
軸電圧を出力する場合とを切り替える電流積分制御手段
と、q軸電流指令演算手段から出力されるq軸電流指令
からq軸電流指令補正値を減算した新たなq軸電流指令
と、d軸電流指令手段から出力されるd軸電流指令と有
効電力制御手段から出力されるd軸電流指令補正値とを
加算した新たなd軸電流指令と、3相dq変換手段から
出力されるd軸電流およびq軸電流とを入力として、当
該d軸電流およびq軸電流とd軸電流指令およびq軸電
流指令とのそれぞれの偏差に対して比例制御を施し比例
d軸電圧およびq軸電圧を演算して出力する電流比例制
御手段と、d軸電流指令演算手段から出力されるd軸電
流指令と有効電力制御手段から出力されるd軸電流指令
補正値とを加算した新たなd軸電流指令と、3相dq変
換手段から出力されるd軸電流と、制御モード切り替え
判定フラグとを入力として、当該制御モード切り替え判
定フラグに従って、d軸電流とd軸電流指令との偏差が
なくなるように電圧位相補正値を演算する場合と、補正
演算を停止して補正値を保持し、電圧位相補正値を出力
する場合とを切り替える電圧位相補正手段と、電流比例
制御手段から出力される比例d軸電圧およびq軸電圧
と、電流積分制御手段から出力される積分d軸電圧およ
びq軸電圧とを入力として、電圧振幅と電圧位相を演算
して出力する電圧振幅位相演算手段と、電圧振幅位相演
算手段から出力される電圧振幅を入力として、インバー
タ入力直流電圧からあらかじめ設定されているインバー
タ最大出力電圧を超えた場合には、当該インバータ最大
出力電圧を新たな前記電圧振幅として出力する電圧振幅
制限手段と、3相dq変換手段から出力されるq軸電流
と、q軸電流指令演算手段から出力されるq軸電流指令
とを入力として、当該q軸電流とq軸電流指令との大小
関係に応じて、電流積分制御手段を動作させて電圧位相
補正手段の出力を停止し保持するか、電流積分制御手段
の出力を保持して電圧位相補正手段を動作させるかの制
御モード切り替えフラグを出力する制御モード切り替え
判定手段と、電圧振幅位相演算手段から出力される電圧
振幅と、電圧振幅制限手段から出力される新たな電圧振
幅と、制御モード切り替え判定手段から出力される制御
モード切り替え判定フラグとを入力として、当該制御モ
ード切り替え判定フラグが電流積分制御を動作せる制御
モードであることを表わす値であり、かつ電圧振幅が電
圧振幅制限手段から出力される新たな電圧振幅よりも大
きい場合にのみ、電圧が制限されるようにq軸電流指令
補正値を演算して出力する端子電圧制御手段と、電圧振
幅位相演算手段から出力される電圧位相と電圧位相補正
手段から出力される電圧位相補正値との加算値である新
たな電圧位相と、電圧振幅制限手段から入力される電圧
振幅と、モータ回転子位相とを入力として、UVW3相
電圧指令を演算して出力する3相電圧演算手段とを備え
る。
【0049】従って、請求項18の発明の永久磁石リラ
クタンスモータの制御装置においては、インバータ出力
最大電圧での制御と、低速時の通常制御との切り替えを
スムーズに行なうことができる。
【0050】また、請求項19の発明では、モータ回転
角周波数と、トルク指令と、モータ回転子に同期して回
転するdq軸直交座標で表わしたd軸電圧およびq軸電
圧と、d軸電流およびq軸電流とを入力として、インバ
ータ出力有効電力指令とインバータ出力有効電力とを演
算し、当該演算した有効電力が有効電力指令に追従する
ような電圧位相を演算して出力する有効電力制御手段
と、モータ回転角周波数を入力として、当該モータ回転
角周波数に応じてあらかじめ設定されている電圧振幅指
令を演算して出力する電圧振幅演算手段と、有効電力制
御手段から出力される電圧位相と、電圧振幅制御手段か
ら出力される電圧振幅指令と、モータ回転子位相とを入
力として、UVW3相電圧指令を演算して出力する3相
電圧演算手段とを備える。
【0051】従って、請求項19の発明の永久磁石リラ
クタンスモータの制御装置においては、モータ端での電
圧ベクトルと同相の電流である有効電力が有効電力指令
と追従するように電圧位相を演算することにより、モー
タ等価回路定数が正確に把握できない永久磁石リラクタ
ンスモータの制御においても、トルク指令と実トルクの
追従性を高めて定常トルク偏差を低減し、インバータ出
力最大電圧での一定パワー制御を良好に行なうことがで
きる。
【0052】さらに、請求項20の発明では、上記請求
項19の発明の永久磁石リラクタンスモータの制御装置
において、d軸電流およびq軸電流フィードバック値を
入力としてd軸電流およびq軸電流のベクトル合成値を
演算し、当該電流ベクトル合成値が設定値を超えた場合
には、有効電力制御手段の動作を停止して出力を保持す
ると共に、電圧振幅演算手段の出力である電圧振幅を小
さくする電流制限手段を付加している。
【0053】従って、請求項20の発明の永久磁石リラ
クタンスモータの制御装置においては、電流制限をかけ
ることにより、渦電流保護動作なしに運転を継続して行
なうことができる。
【0054】さらにまた、請求項21の発明では、上記
請求項19の発明の永久磁石リラクタンスモータの制御
装置において、q軸電流フィードバック値が設定値を超
えた場合には、電圧振幅演算手段の出力である電圧振幅
を小さくするq軸電流制限手段を付加している。
【0055】従って、請求項21の発明の永久磁石リラ
クタンスモータの制御装置においては、モータ過励磁に
よる異常動作なしに運転を継続して行なうことができ
る。
【0056】一方、請求項22の発明では、上記請求項
13の発明の永久磁石リラクタンスモータの制御装置に
おいて、d軸電流およびq軸電流フィードバック値を入
力としてd軸電流およびq軸電流のベクトル合成値を演
算し、当該電流ベクトル合成値が設定値を超えた場合に
は、有効電力制御手段の動作を停止して出力を保持する
と共に、電圧振幅演算手段の出力である電圧振幅を小さ
くする電流制限手段を付加している。
【0057】従って、請求項22の発明の永久磁石リラ
クタンスモータの制御装置においては、電流制限をかけ
ることにより、渦電流保護動作なしに運転を継続して行
なうことができる。
【0058】また、請求項23の発明では、上記請求項
13の発明の永久磁石リラクタンスモータの制御装置に
おいて、q軸電流フィードバック値が設定値を超えた場
合には、電圧振幅演算手段の出力である電圧振幅を小さ
くするq軸電流制限手段を付加している。
【0059】従って、請求項23の発明の永久磁石リラ
クタンスモータの制御装置においては、モータ過励磁に
よる異常動作なしに運転を継続して行なうことができ
る。
【0060】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して詳細に説明する。
【0061】(第1の実施の形態)図1は、本実施の形
態による永久磁石リラクタンスモータの制御装置の構成
例を示すブロック図である。
【0062】すなわち、本実施の形態の永久磁石リラク
タンスモータの制御装置は、図1に示すように、d軸電
流指令演算部11と、q軸電流指令演算部12と、有効
電力制御部13と、3相dq変換部14と、電流積分制
御部15と、電流比例制御部16と、電圧位相補正部1
7と、電圧振幅位相演算部18と、電圧振幅制限部19
と、3相電圧演算部20とから構成している。
【0063】d軸電流指令演算部11は、トルク指令T
rq Refを入力として、あらかじめ設定されているパ
ターンに従ってd軸電流指令Id Refを出力する。
【0064】q軸電流指令演算部12は、トルク指令T
rq Refを入力として、あらかじめ設定されているパ
ターンに従ってq軸電流指令Iq Refを出力する。
【0065】有効電力制御部13は、モータ回転角周波
数ωr と、トルク指令Trq Refと、電圧振幅制限部
19から出力される電圧振幅V1 Limと、電圧振幅位
相演算部18から出力される電圧位相δV1 と電圧位相
補正部17から出力される電圧位相補正値δV2 との加
算値である新たな電圧位相δVと、d軸電流フィードバ
ック値Id およびq軸電流Iq とを入力として、インバ
ータ出力有効電力指令とインバータ出力有効電力とを演
算し、かつこの演算した有効電力が有効電力指令に追従
するようなd軸電流指令補正値ΔId Refを演算して
出力する。
【0066】3相dq変換部14は、モータU相電流フ
ィードバック値Iu と、モータW相電流フィードバック
値Iw と、モータ回転子位相θとを入力として、d軸電
流Id およびq軸電流Iq を演算して出力する。
【0067】電流積分制御部15は、d軸電流指令演算
部11から出力されるd軸電流指令Id Refとd軸電
流補正値ΔId Refを加算して得られる新たなd軸電
流指令Id Refと、q軸電流指令演算部12から出力
されるq軸電流指令Iq Refと、3相dq変換部14
から出力されるd軸電流Id およびq軸電流Iq と、電
圧振幅制限部19から出力される電圧振幅制限フラグF
lg V1 Limとを入力として、この電圧振幅制限フ
ラグFlg V1 Limが電圧振幅制限がかかっていな
いことを表わす状態である場合には、d軸電流Id およ
びq軸電流Iqとd軸電流指令Id Refおよびq軸電
流指令Iq Refとのそれぞれの偏差に対して積分制御
を施し積分dq軸電圧を演算し、電圧振幅制限フラグF
lg V1 Limが電圧振幅制限がかかっていることを
表わす状態である場合には、積分演算を停止して積分値
を保持し、積分d軸電圧Vd Iおよびq軸電圧Vq Iを
出力する。
【0068】電流比例制御部16は、d軸電流指令演算
部11から出力されるd軸電流指令Id Refと、q軸
電流指令演算部12から出力されるq軸電流指令Iq R
efと、3相dq変換部14から出力されるd軸電流I
d およびq軸電流Iq とを入力として、このd軸電流I
d およびq軸電流Iq とd軸電流指令Id Refおよび
q軸電流指令Iq Refとのそれぞれの偏差に対して比
例制御を施し比例d軸電圧Vd Pおよびq軸電圧Vq P
を演算して出力する。
【0069】電圧位相補正部17は、d軸電流指令演算
部11から出力されるd軸電流指令Id Refと、3相
dq変換部14から出力されるd軸電流Id と、電圧振
幅制限部19から出力される電圧振幅制限フラグFlg
V1 Limとを入力として、この電圧振幅制限フラグ
Flg V1 Limが電圧振幅制限がかかっていること
を表わす状態である場合には、d軸電流Id とd軸電流
指令Id Refとの偏差がなくなるように電圧位相補正
値δV2 を演算し、電圧振幅制限フラグFlg V1 Li
mが電圧振幅制限がかかっていないことを表わす状態で
ある場合には、補正演算を停止して補正値を保持し、電
圧位相補正値δV2 を出力する。
【0070】電圧振幅位相演算部18は、電流比例制御
部16から出力される比例d軸電圧Vd Pおよびq軸電
圧Vq Pと、電流積分制御部15から出力される積分d
軸電圧Vd Iおよびq軸電圧Vq Iとを入力として、電
圧振幅V1 と電圧位相δV1を演算して出力する電圧振
幅制限部19は、電圧振幅位相演算部18から出力され
る電圧振幅V1を入力として、インバータ入力直流電圧
からあらかじめ設定されているインバータ最大出力電圧
を超えた場合には、インバータ最大出力電圧を新たな電
圧振幅V1 Limとして出力すると共に、電圧振幅制限
フラグFlg V1 Limを出力する。
【0071】3相電圧演算部20は、電圧振幅位相演算
部19から出力される電圧位相δV1 と電圧位相補正部
17から出力される電圧位相補正値δV2 との加算値で
ある新たな電圧位相δVと、電圧振幅制限部19から入
力される電圧振幅 V1Limと、モータ回転子位相θ
とを入力として、UVW3相電圧指令Vu 、Vv、Vw
を演算して出力する。
【0072】次に、以上のように構成した本実施の形態
の永久磁石リラクタンスモータの制御装置の動作につい
て、図2乃至図4を用いて説明する。
【0073】d軸電流指令演算部11では、トルク指令
Trq Refを入力し、最大トルク制御の原理に基づい
てあらかじめ設定されているトルク指令−d軸電流関数
に従って、d軸電流指令Id Refが求められる。
【0074】ここで、最大トルク制御は、同一のトルク
を出力するために必要な電流振幅を最小にする動作点で
制御する方式であり、この時のd軸電流指令Id Ref
は、次式により求められる。
【0075】
【数1】
【0076】電流振幅をパラメータとして変化させた時
の上記式を満たすId ,Iq を求め、さらにこの時モー
タが発生するトルクTrq が、次のような演算により求
められる。
【0077】 Trq =p・(ΦPM+ΔL・Id )・Iq (P:モータ極対数) 図2は、モータ等価回路定数が、ΦPM=0.09、Ld
=5mH、Lq =15mH、極対数p=4である永久磁
石リラクタンスモータのトルクとd軸電流指令との関数
を示す特性図である。
【0078】すなわち、入力されたトルク指令Trq R
efから、図2に示すような関数グラフに従って、d軸
電流指令Id Refが求められる。
【0079】q軸電流指令演算部12では、トルク指令
Trq Refを入力とし、上記最大トルク制御の原理に
基づいてあらかじめ設定されているトルク指令−q軸電
流関数に従って、q軸電流指令Iq Refが求められ
る。
【0080】図3は、モータ等価回路定数が、ΦPM
0.09、Ld =5mH、Lq =15mH、極対数p=
4である永久磁石リラクタンスモータのトルクとq軸電
流指令との関数を示す特性図である。
【0081】すなわち、入力されたトルク指令Trq R
efから、図3に示すような関数グラフに従って、q軸
電流指令Iq Refが求められる。
【0082】有効電力制御部13では、図4にブロック
図を示すように、トルク指令TrqRefと、モータ回
転角周波数ωr と、電圧振幅V1 Limと、電圧位相δ
V1と電圧位相補正値δV2 との加算値である新たな電
圧位相δVと、d軸電流フィードバック値Id およびq
軸電流Iq とを入力とし、次のような演算により、まず
d軸電圧Vd およびq軸電圧Vq が求められ、次に有効
電力指令PowerRefと有効電力PowerFBが
求められ、さらに有効電力PowerFBが有効電力指
令PowerRefに追従するようにd軸電流指令補正
値ΔId Refが求められる。
【0083】d軸電圧Vd は、次のような演算により求
められる。 Vd =V1 Lim・cosδV q軸電圧Vq は、次のような演算により求められる。 Vq =V1 Lim・sinδV 有効電力指令PowerRefは、次のような演算によ
り求められる。 PowerRef=Trq Ref・ωr 有効電力PowerFBは、次のような演算により求め
られる。 PowerFB=Vd ・Id +Vq ・Iq d軸電流指令補正値ΔId Refは、次のような制御演
算により求められる。 ΔId Ref=−G(s) ・(PowerRef−Pow
erFB) (G(s) は制御ゲイン、sはラプラス演算子) 3相dq変換部14では、インバータ出力U相電流フィ
ードバック値Iu と、インバータ出力W相電流フィード
バック値Iw と、モータ回転子位相θとを入力とし、次
のような演算により、d軸電流Id およびq軸電流Iq
が求められる。
【0084】
【数2】
【0085】電流積分制御部15では、d軸電流指令I
d Refとd軸電流補正値ΔId Refとを加算して得
られる新たなd軸電流指令Id Refと、q軸電流指令
IqRefと、d軸電流Id と、q軸電流Iq と、電圧
振幅制限部19から出力される電圧振幅制限フラグFl
V1 Limとを入力とし、次のような演算により、
積分d軸電圧Vd Iと積分q軸電圧Vq Iが求められ
る。
【0086】ここで、電圧振幅制限フラグFlg V1
Limが電圧制限されていないことを示す0である場合
(Flg V1 Lim=0)、
【数3】
【0087】電圧振幅制限フラグFlg V1 Limが
電圧制限されていることを示す1である場合(Flg
V1 Lim−1)、Vd I、Vq Iは前回の制御サンプ
リングでの値が保持される。
【0088】Vd I=Vd I0 Vq I=Vq I0 (Vd I0:積分d軸電圧の前回値、Vq I0:積分q
軸電圧の前回値) 電流比例制御部16では、d軸電流指令Id Refとd
軸電流補正値ΔId Refとを加算して得られる新たな
d軸電流指令Id Refと、q軸電流指令IqRef
と、d軸電流Id と、q軸電流Iq を入力とし、次のよ
うな演算により、比例d軸電圧Vd Pと比例q軸電圧V
q Pが求められる。
【0089】 Vd P=Kp ACR・(Id Ref−Id ) Vq P=Kp ACR・(Iq Ref−Iq ) (Kp ACRは比例制御ゲイン) 電圧位相補正部17では、d軸電流指令Id Refとd
軸電流補正値ΔId Refとを加算して得られる新たな
d軸電流指令Id Refと、d軸電流Id と、電圧振幅
制限部19から出力される電圧振幅制限フラグFlg
V1 Limとを入力とし、次のような演算により、電圧
位相補正値δV2 が求められる。
【0090】ここで、電圧振幅制限フラグFlg V1
Limが電圧制限されていないことを示す0である場合
(Flg V1 Lim=0)、δV2 は前回の制御サン
プリングでの値が保持される。
【0091】δV2 =δV2 0 (δV2 0:電圧位相補正値の前回値) 電圧振幅制限フラグFlg V1 Limが電圧制限され
ていることを示す1である場合(Flg V1 Lim=
1)、 δV2 =−H(s) ・(Id Ref−Id ) (H(s) は制御ゲイン) H(s) として積分制御を施すと、良好に制御することが
できる。
【0092】H(s) =Kv /s (Kv は積分ゲイン) 電圧振幅位相制御部18では、電流比例制御部16から
出力される比例d軸電圧Vd Pおよび比例q軸電圧Vq
Pと、電流積分制御部15から出力される積分d軸電圧
Vd Iおよび積分q軸電圧Vq Iとを入力とし、次のよ
うな演算により、電圧振幅V1 と電圧位相δV1 が求め
られる。
【0093】すなわち、まずd軸電圧指令Vd PIと、
q軸電圧指令Vq PIが求められる。
【0094】d軸電圧指令Vd PI=Vd P+Vd I q軸電圧指令Vq PI=Vq P+Vq I 次に、電圧振幅V1 と電圧位相δV1 が、次のような演
算により求められる。
【0095】
【数4】
【0096】電圧振幅制限部19では、電圧振幅位相演
算部18から出力される電圧振幅V1 を入力とし、イン
バータ入力直流電圧Vdcから決まる最大電圧V1 Max
とV1 とを比較し、V1 がV1 Maxよりも大きい場合
には、V1 Maxに制限して新たな電圧振幅V1 Lim
として出力される。
【0097】さらに、電圧振幅制限フラグFlg V1
Limが、次のような条件分岐により出力される。
【0098】V1 >V1 Maxの時、 V1 Lim=V1 Max、Flg V1 Lim=1 V1 <V1 Maxの時、 V1 Lim=V1 、Flg V1 Lim=0 最大電圧V1 Maxは、インバータ入力直流電圧Vdcを
用いて、次のような演算により求められる。
【0099】
【数5】
【0100】3相電圧演算部20では、電圧振幅制限部
19から出力される電圧振幅 V1Limと、電圧振幅
位相演算部19から出力される電圧位相δV1 と電圧位
相補正部17から出力される電圧位相補正値δV2 との
加算結果である電圧位相δVと、モータ回転子位相θを
入力とし、次のような演算により、UVW3相電圧指令
Vu 、Vv 、Vw が求められる。
【0101】
【数6】
【0102】上述したように、本実施の形態の永久磁石
リラクタンスモータの制御装置では、インバータ出力最
大電圧となる1パルスモードでも、モータ等価回路定数
の把握なしに安定に高速トルク応答させることが可能と
なると共に、有効電力フィードバック制御により定常ト
ルク偏差の低減を図ることが可能となる。
【0103】(第2の実施の形態)図5は、本実施の形
態による永久磁石リラクタンスモータの制御装置の構成
例を示すブロック図であり、図1と同一部分には同一符
号を付して示している。
【0104】すなわち、本実施の形態の永久磁石リラク
タンスモータの制御装置は、図5に示すように、電流振
幅演算部21と、電流位相演算部22と、有効電力制御
部23と、3相dq変換部14と、電流指令演算部24
と、電流制御部25と、端子電圧制御部26と、dq3
相変換部27とから構成している。
【0105】電流振幅演算部21は、トルク指令Trq
Refを入力として、あらかじめ設定されているパター
ンに従って電流振幅指令I1 Ref0を出力する。
【0106】電流位相演算部22は、トルク指令Trq
Refを入力として、あらかじめ設定されているパター
ンに従って電流位相指令δ1 を出力する。
【0107】有効電力制御部23は、モータ回転角周波
数ωr と、トルク指令Trq Refと、モータ回転子に
同期して回転するdq軸直交座標で表わしたd軸電圧V
d およびq軸電圧Vq と、d軸電流Id およびq軸電流
Iq とを入力として、インバータ出力有効電力指令とイ
ンバータ出力有効電力とを演算し、かつこの演算した有
効電力が有効電力指令に追従するような電流位相補正値
δ2 を演算して出力する。
【0108】3相dq変換部14は、モータU相電流フ
ィードバック値Iu と、モータW相電流フィードバック
値Iw と、モータ回転子位相θとを入力として、d軸電
流Id およびq軸電流Iq を演算して出力する。
【0109】電流指令演算部24は、電流振幅演算部2
1から出力される電流振幅指令I1Ref0と、電流位
相演算部22から出力される電流位相指令δ1 と、有効
電力制御部23から出力される電流位相補正値δ2 と、
端子電圧制御部26から出力される電流振幅補正値ΔI
1 Refとを入力として、d軸電流指令Id Refおよ
びq軸電流指令Iq Refを演算して出力する。
【0110】電流制御部25は、電流指令演算部24か
ら出力されるd軸電流指令Id Refおよびq軸電流指
令Iq Refと、3相dq変換部14から出力されるd
軸電流Id およびq軸電流Iq とを入力として、このd
軸電流Id およびq軸電流Iq がd軸電流指令Id Re
fおよびq軸電流指令Iq Refにそれぞれ追従するよ
うにd軸電圧Vd およびq軸電圧Vq を演算して出力す
る。
【0111】端子電圧制御部26は、電流制御部25か
ら出力されるd軸電圧Vd およびq軸電圧Vq と、イン
バータ入力直流電圧フィードバック値Vdcとを入力とし
て、このd軸電圧Vd およびq軸電圧Vq から演算され
るインバータ出力電圧がインバータ入力直流電圧Vdcか
ら決まるインバータ最大出力電圧を超えそうになると、
電圧が制限されるように電流振幅補正値ΔI1 Refを
演算して出力する。
【0112】dq3相変換部27は、電流制御部25か
ら出力されるd軸電圧Vd およびq軸電圧Vq と、モー
タ回転子位相θとを入力として、UVW3相電圧指令V
u 、Vv 、Vw を演算して出力する。
【0113】次に、以上のように構成した本実施の形態
の永久磁石リラクタンスモータの制御装置の動作につい
て、図6および図7を用いて説明する。
【0114】電流位相演算部22では、トルク指令Tr
q Refを入力とし、前述した最大トルク制御の原理に
基づいてあらかじめ設定されているトルク指令−電流位
相関数に従って、電流位相指令δ1 が求められる。
【0115】ここで、最大トルク制御は、同一のトルク
を出力するために必要な電流振幅を最小にする動作点で
制御する方式であり、この時の電流位相δ1 は、次のよ
うな式により求められる。
【0116】
【数7】
【0117】電流振幅I1 Ref0をパラメータとして
変化させた時の上記式を満たすδ1を求め、さらにこの
時モータが発生するトルクTrq が、次のような演算に
より求められる。
【0118】Trq =p・(ΦPM+ΔL・I1Ref0 ・co
s δ1 )・I1Ref0 ・sin δ1 ) (P:モータ極対数) 図6は、モータ等価回路定数が、ΦPM=0.09、Ld
=5mH、Lq =15mH、極対数p=4である永久磁
石リラクタンスモータのトルクと電流位相δ1との関数
を示す特性図である。
【0119】すなわち、入力されたトルク指令Trq R
efから、図6に示すような関数グラフに従って、電流
位相δ1 が求められる。
【0120】電流振幅演算部21では、トルク指令Tr
q Refを入力とし、上記最大トルク制御の原理に基づ
いてあらかじめ設定されているトルク指令−電流振幅関
数に従って、電流振幅指令I1 Ref0が求められる。
【0121】図7は、モータ等価回路定数が、ΦPM
0.09、Ld =5mH、Lq =15mH、極対数p=
4である永久磁石リラクタンスモータのトルクと電流振
幅指令との関数を示す特性図である。
【0122】すなわち、入力されたトルク指令Trq R
efから、図7に示すような関数グラフに従って、電流
振幅指令I1 Ref0が求められる。
【0123】有効電力制御部23では、トルク指令Tr
q Refと、モータ回転角周波数ωr と、d軸電圧Vd
およびq軸電圧Vq と、d軸電流フィードバック値Id
およびq軸電流Iq とを入力とし、次のような演算によ
り、有効電力指令PowerRefと、有効電力Pow
erFBが求められ、さらに有効電力PowerFBが
有効電力指令PowerRefに追従するように電流位
相補正値δ2 が求められる。
【0124】有効電力指令PowerRefは、次のよ
うな演算により求められる。 PowerRef=Trq Ref・ωr 有効電力PowerFBは、次のような演算により求め
られる。 PowerFB=Vd ・Id +Vq ・Iq 電流位相補正角δ2 は、次のような制御演算により求め
られる。 δ2 =G(s) ・(PowerRef−PowerFB) (G(s) は制御ゲイン、sはラプラス演算子) 電流指令演算部24では、電流振幅演算部21から出力
される電流振幅指令I1 Ref0と、端子電圧制御部2
6から出力される電流振幅補正値ΔI1 Refと、電流
位相演算部22から出力される電流位相指令δ1 と、有
効電力制御部23から出力される電流位相補正値δ2 と
を入力とし、次のような演算により、d軸電流指令Id
Refとq軸電流指令Iq Refが求められる。
【0125】Id Ref=(I1 Ref0+δI1 Re
f)・cos(δ1 +δ2 ) Iq Ref=(I1 Ref0+δI1 Ref)・sin
(δ1 +δ2 ) 3相dq変換部14では、前記第1の実施の形態の場合
と同様にして、d軸電流Id およびq軸電流Iq が求め
られる。
【0126】電流制御部25では、電流指令演算部24
から出力されるdq軸電流指令IdRef、Iq Ref
と、3相dq変換部14から出力されるdq軸電流Id
、Iq とを入力とし、次のような制御演算により、d
軸電圧Vd とq軸電圧Vq が求められる。
【0127】
【数8】
【0128】端子電圧制御部26では、インバータ入力
直流電圧フィードバック値Vdcと、電流制御部25から
出力されるdq軸電圧Vd 、Vq とを入力とし、次のよ
うな演算により、電流振幅補正値ΔI1 Refが求めら
れる。
【0129】すなわち、まず最大電圧V1 Maxが、次
のような演算により求められる。
【0130】
【数9】
【0131】(上記式は、1パルスモードでの基本波電
圧振幅を表わし、0.9は制御余裕のために10%差し
引いた値で設定するための係数である)次に、端子電圧
V1 が、次のような演算により求められる。
【0132】
【数10】
【0133】ここで、 (1)端子電圧V1 がV1 Maxよりも小さい時、 ΔI1 Ref=0 (2)端子電圧V1 がV1 Maxよりも大きい時、 ΔI1 Ref=K(s) ・(V1 Max−V1 ) (K(s) は制御ゲイン) dq3相変換部27では、電流制御部25から出力され
るdq軸電圧Vd 、Vq と、モータ回転子位相θを入力
とし、次のような演算により、UVW3相電圧指令Vu
、Vv 、Vw が求められる。
【0134】
【数11】
【0135】上述したように、本実施の形態の永久磁石
リラクタンスモータの制御装置では、モータ等価回路定
数が正確に把握できない状態においても、インバータ出
力最大電圧に近い状態で高速・正確なトルク制御を行な
うことが可能となる。
【0136】(第3の実施の形態)本実施の形態による
永久磁石リラクタンスモータの制御装置の構成は、前記
図1に示した第1の実施の形態と同一であり、図1と同
一部分には同一符号を付してその説明を省略し、ここで
は異なる部分についてのみ述べる。
【0137】すなわち、本実施の形態の永久磁石リラク
タンスモータの制御装置は、前記有効電力制御部13内
で演算される有効電力フィードバック値を、モータ回転
速度(回転角周波数)ωr に応じて、有効電力指令と有
効電力実測演算値との重み関数を変化させて演算するよ
うにしている。
【0138】次に、以上のように構成した本実施の形態
の永久磁石リラクタンスモータの制御装置の動作につい
て、図8および図9を用いて説明する。
【0139】なお、図1と同一部分の動作についてはそ
の説明を省略し、ここでは異なる部分の動作についての
み述べる。
【0140】有効電力制御部13では、図8にブロック
図を示すように、トルク指令TrqRefと、モータ回
転角周波数ωr と、電圧振幅V1 Limと、電圧位相δ
V1と電圧位相補正値δV2 との加算値である新たな電
圧位相δVと、d軸電流フィードバック値Id と、q軸
電流Iq とを入力とし、次のような演算により、まずd
軸電圧Vd およびq軸電圧Vq が求められ、次に有効電
力指令PowerRefと有効電力PowerFBが求
められ、さらに有効電力PowerFBが有効電力指令
PowerRefに追従するようにd軸電流指令補正値
ΔId Refが求められる。
【0141】d軸電圧Vd は、次のような演算により求
められる。 Vd =V1 Lim・cosδV q軸電圧Vq は、次のような演算により求められる。 Vq =V1 Lim・sinδV 有効電力指令PowerRefは、次のような演算によ
り求められる。 PowerRef=Trq Ref・ωr 有効電力PowerFBは、dq軸電圧Vd ,Vq とd
q軸電流Id ,Iq との内積から求めた値と、有効電力
指令PowerRefとを用いて、次のような演算によ
り求められる。 PowerFB=Kexg・(Vd ・Id +Vq ・Iq
)+(1−Kexg)・PowerRef Kexgは重み付け関数であり、モータ回転角周波数ω
r を用いて、次のような演算により求められる。
【0142】
【数12】
【0143】d軸電流指令補正値ΔId Refは、次の
ような制御演算により求められる。 ΔId Ref=−G(s) ・(PowerRef−Pow
erFB) (G(s) は制御ゲイン、sはラプラス演算子) dq軸電圧Vd ,Vq とdq軸電流Id ,Iq との内積
から求めた有効電力には、モータ配線抵抗による電流導
通損失分が含まれ、低速運転領域では全有効電力に占め
る損失電力が無視できずに、演算した有効電力が必ずし
も出力トルクを表わさず、制御性能を劣化させる場合が
ある。
【0144】この点、本実施の形態では、モータ回転速
度(回転角周波数)ωr に応じて、有効電力制御が徐々
に効くようにしていることにより、低速回転時の問題
点、すなわち有効電力演算誤差による制御精度の低下を
回避しながら、良好にトルク制御を行なうことができ
る。
【0145】上述したように、本実施の形態の永久磁石
リラクタンスモータの制御装置では、低速回転時の有効
電力演算誤差による制御精度の低下を抑制しながら、良
好にトルク制御を行なうことが可能となる。
【0146】(第4の実施の形態)図10は、本実施の
形態による永久磁石リラクタンスモータの制御装置の構
成例を示すブロック図であり、図5と同一部分には同一
符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分に
ついてのみ述べる。
【0147】すなわち、本実施の形態の永久磁石リラク
タンスモータの制御装置は、図5に位相制限部28を追
加した構成としている。
【0148】位相制限部28は、前記電流位相演算部2
2から出力される電流位相指令δ1と前記有効電力制御
部23から出力される電流位相補正値δ2 との加算値で
ある新たな電流位相指令δと、前記電流振幅演算部21
から出力される電流振幅指令I1 Ref0と、前記端子
電圧制御部26から出力される電流振幅補正値ΔI1R
efとを入力とし、この電流振幅と電流振幅補正値との
加算値からあらかじめモータ等価回路定数を用いて求め
られている電流位相制限値で制限した値を新たな電流位
相指令として出力する。
【0149】また、有効電力制御部23においては、位
相制限部28にて電流位相指令が制限された場合には、
有効電力制御を停止して出力を保持するようにしてい
る。
【0150】次に、以上のように構成した本実施の形態
の永久磁石リラクタンスモータの制御装置の動作につい
て、図11を用いて説明する。
【0151】なお、図5と同一部分の動作についてはそ
の説明を省略し、ここでは異なる部分の動作についての
み述べる。
【0152】位相制限部28では、電流位相演算部22
から出力される電流位相指令δ1 と、有効電力制御部2
3から出力される電流位相補正値δ2 との加算値である
電流位相δと、電流振幅演算部21から出力される電流
指令振幅I1 Ref0と、端子電圧制御部26から出力
される電流振幅補正値ΔI1 Refとを入力とし、新た
な電流位相指令δが求められる。
【0153】図11は、モータ等価回路定数、がΦPM
0.09、Ld =5mH、Lq =15mH、極対数p=
4である永久磁石リラクタンスモータの合成電流振幅I
1 Ref0+ΔI1 Refと電流位相制限値δMaxと
の関数を示す特性図である。すなわち、入力された電流
振幅指令I1 RefOと電流振幅補正値ΔI1 Refと
の換算値I1 Ref0+ΔI1 Refから、図11に示
すような関数グラフに従って、電流位相制限値δMax
が求められる。
【0154】そして、電流位相δと電流位相制限値δM
axとの大小比較により電流位相δを制限した値が、新
たな電流位相δとして出力される。
【0155】さらに、位相制限フラグFlg δLim
が、下記のような条件分岐に従って出力される。
【0156】(1)δ>δMaxの時、δ=δMax、
Flg δLim=1 (2)δ<δMaxの時、δ=δ、Flg δLim=
0 図11に示すような電流振幅−位相制限値関数は、次の
ような演算により求められる。
【0157】インバータ出力最大電圧をV1 Maxとす
る時、モータ等価回路に基づく電圧関係式は、次のよう
な式により求められる。
【0158】
【数13】
【0159】トルク関係式は、次のような式で表わされ
る。 Trq =p・(ΦPM+ΔL・Id )・Iq 電圧関係式とトルク関係式との両方を満たすId ,Iq
の組み合わせのうち、最も大きいトルクを出力すること
のできるId 、Iq は、次のような式により与えられ
る。
【0160】
【数14】
【0161】
【数15】
【0162】上記Id 、Iq を用いて、電流位相δと、
電流振幅I1 が、次のような式により求められる。
【0163】
【数16】
【0164】これらの値を、横軸にI1 、縦軸にδをと
ってプロットして示したのが、図11に示す電流振幅−
位相制限値特性図である。
【0165】上記値は、電圧一定の条件で最大トルクを
発生することのできる値であり、トルクを増加させるべ
くそれ以上電流位相を大きくしても、トルクは逆に下が
ってしまい有効電力制御が発散してしまう。
【0166】この点、位相制限部28は、このような問
題を回避するために有効である。
【0167】有効電力制御部23では、トルク指令Tr
q Refと、モータ回転角周波数ωr と、d軸電圧Vd
およびq軸電圧Vq と、d軸電流フィードバック値Id
およびq軸電流Iq と、位相制限部28から出力される
位相制限フラグFlg δLimとを入力とし、次のよ
うな演算により、有効電力指令PowerRefと有効
電力PowerFBが求められ、さらに有効電力Pow
erFBが有効電力指令PowerRefに追従するよ
うに電流位相補正角δ2 が求められる。
【0168】有効電力指令PowerRefは、次のよ
うな演算により求められる。 PowerRef=Trq Ref・ωr 有効電力PowerFBは、次のような演算により求め
られる。 PowerFB=Vd ・Id +Vq ・Iq 電流位相補正角δ2 は、次のような制御演算により求め
られる。 (1)Flg δLim=0の時、 δ2 =G(s) ・(PowerRef−PowerFB) (G(s) は制御ゲイン、sはラプラス演算子) (2)Flg δLim=1の時、 δ2 =δ2 0 (δ2 0は、前回の制御サンプリングでの出力値) 上述したように、本実施の形態の永久磁石リラクタンス
モータの制御装置では、モータ端子電圧一定において
も、その条件で決まる最大トルクを安定に出力すること
が可能となる。
【0169】(第5の実施の形態)本実施の形態による
永久磁石リラクタンスモータの制御装置の構成は、前記
図5に示した第1の実施の形態と同一であり、図5と同
一部分には同一符号を付してその説明を省略し、ここで
は異なる部分についてのみ述べる。
【0170】すなわち、本実施の形態の永久磁石リラク
タンスモータの制御装置は、前記有効電力制御部23に
おいて、有効電力を増加させるべく電流位相補正値δ2
を増加させたにもかかわらず有効電力が増加しない場合
には、電流位相上限と判断し、有効電力制御を停止して
出力を保持するようにしている。
【0171】次に、以上のように構成した本実施の形態
の永久磁石リラクタンスモータの制御装置の動作につい
て説明する。
【0172】なお、図5と同一部分の動作についてはそ
の説明を省略し、ここでは異なる部分の動作についての
み述べる。
【0173】有効電力制御部23では、トルク指令Tr
q Refと、モータ回転角周波数ωr と、d軸電圧Vd
およびq軸電圧Vq と、d軸電流フィードバック値Id
およびq軸電流Iq とを入力とし、次のような演算によ
り、有効電力指令PowerRefと有効電力Powe
rFBが求められ、さらに有効電力PowerFBが有
効電力指令PowerRefに追従するように電流位相
補正角δ2 が求められる。
【0174】有効電力指令PowerRefは、次のよ
うな演算により求められる。 PowerRef=Trq Ref・ωr 有効電力PowerFBは、次のような演算により求め
られる。 PowerFB=Vd ・Id +Vq ・Iq 電流位相補正角δ2 は、次のような制御演算により求め
られる。 δ2 =G(s) ・(PowerRef−PowerFB) (G(s) は制御ゲイン、sはラプラス演算子) さらに、δ2 の時間変化率dδ2 /dt と、有効電力の
時間変化率dPowerFB/dt との正負符号が求め
られ、δ2 の時間変化率dδ2 /dt が正で、かつ有効
電力の時間変化率dPowerFB/dt が負である場
合には、電流位相角が電圧一定時のトルク最大点よりも
大きくなってしまったと判断して、δ2の制御演算を停
止した上で、前回の制御サンプリングでの出力δ2 0が
出力される。
【0175】上述したように、本実施の形態の永久磁石
リラクタンスモータの制御装置では、前記第4の実施の
形態と同様に、モータ端子電圧一定においても、その条
件で決まる最大トルクを安定に出力することが可能とな
る。
【0176】(第6の実施の形態)図12は、本実施の
形態による永久磁石リラクタンスモータの制御装置の構
成例を示すブロック図であり、図5と同一部分には同一
符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分に
ついてのみ述べる。
【0177】すなわち、本実施の形態の永久磁石リラク
タンスモータの制御装置は、前記有効電力制御部23、
および端子電圧制御部26の有する機能が異なってい
る。
【0178】有効電力制御部23は、モータ回転角周波
数ωr と、トルク指令Trq Refと、モータ回転子に
同期して回転するdq軸直交座標で表わしたd軸電圧V
d およびq軸電圧Vq と、d軸電流Id およびq軸電流
Iq とを入力として、インバータ出力有効電力指令とイ
ンバータ出力有効電力とを演算し、かつこの演算した有
効電力が有効電力指令に追従するような電流振幅補正値
ΔI1 Refを演算して出力する。
【0179】端子電圧制御部26は、電流制御部25か
ら出力されるd軸電圧Vd およびq軸電圧Vq と、イン
バータ入力直流電圧フィードバック値Vdcとを入力とし
て、このd軸電圧Vd およびq軸電圧Vq から演算され
るインバータ出力電圧がインバータ入力直流電圧Vdcか
ら決まるインバータ最大出力電圧を超えそうになると、
電圧が制限されるように電流位相補正値δ2 を演算して
出力する。
【0180】次に、以上のように構成した本実施の形態
の永久磁石リラクタンスモータの制御装置の動作につい
て説明する。
【0181】なお、図5と同一部分の動作についてはそ
の説明を省略し、ここでは異なる部分の動作についての
み述べる。
【0182】有効電力制御部23では、トルク指令Tr
q Refと、モータ回転角周波数ωr と、d軸電圧Vd
およびq軸電圧Vq と、d軸電流フィードバック値Id
およびq軸電流Iq とを入力とし、次のような演算によ
り、有効電力指令PowerRefと有効電力Powe
rFBが求められ、さらに有効電力PowerFBが有
効電力指令PowerRefに追従するように電流振幅
補正値ΔI1 Refが求めてられる。
【0183】有効電力指令PowerRefは、次のよ
うな演算により求められる。 PowerRef=Trq Ref・ωr 有効電力PowerFBは、次のような演算により求め
られる。 PowerFB=Vd ・Id +Vq ・Iq 電流位相補正角δ2 は、次のような制御演算により求め
られる。 ΔI1 Ref=G(s) ・(PowerRef−Powe
rFB) (G(s) は制御ゲイン、sはラプラス演算子) 端子電圧制御部26では、インバータ入力直流電圧Vdc
と、電流制御部25から出力されるdq軸電圧Vd ,V
q とを入力とし、次のような演算により、電流位相補正
値δ2 が求められる。
【0184】すなわち、まず最大電圧V1 Maxが、次
のような演算により求められる。
【0185】
【数17】
【0186】(上記式は、1パルスモードでの基本波電
圧振幅を表わし、0.9は制御余裕のために10%差し
引いた値で設定するための係数である) 次に、端子電圧V1 が、次のような演算により求められ
る。
【0187】
【数18】
【0188】(1)端子電圧V1 がV1 Maxよりも小
さい時、 δ2 =0 (2)端子電圧V1 がV1 Maxよりも大きい時、 δ2 =K(s) ・(V1 Max−V1 ) (K(s) は制御ゲイン) 上述したように、本実施の形態の永久磁石リラクタンス
モータの制御装置では、モータ等価回路定数が正確に把
握できない状態においても、インバータ出力最大電圧に
近い状態で高速・正確なトルク制御を行なうことが可能
となる。
【0189】(第7の実施の形態)図13は、本実施の
形態による永久磁石リラクタンスモータの制御装置の構
成例を示すブロック図であり、図12と同一部分には同
一符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分
についてのみ述べる。
【0190】すなわち、本実施の形態の永久磁石リラク
タンスモータの制御装置は、図12に位相制限部28を
追加した構成としている。
【0191】位相制限部28は、前記電流位相演算部2
2から出力される電流位相指令δ1と前記端子電圧制御
部26から出力される電流位相補正値δ2 との加算値を
新たな電流位相指令として入力して、モータ等価回路定
数からあらかじめ求められている電流位相制限値で制限
した値を新たな電流位相指令として出力する。
【0192】また、有効電力制御部23においては、位
相制限部28にて電流位相指令が制限された場合には、
有効電力制御を停止して出力を保持するようにしてい
る。
【0193】さらに、端子電圧制御部26においては、
位相制限部28にて電流位相指令が制限された場合に
は、電流位相補正値δ2 を保持した上で、d軸電圧Vd
およびq軸電圧Vq から演算されるインバータ出力電圧
が前記インバータ入力直流電圧Vdcから決まるインバー
タ最大出力電圧を超えそうになると、電圧が制限される
ように電流振幅補正値ΔI1 Ref2 を演算して出力す
るように切り替えるようにしている。
【0194】次に、以上のように構成した本実施の形態
の永久磁石リラクタンスモータの制御装置の動作につい
て説明する。
【0195】なお、図12と同一部分の動作については
その説明を省略し、ここでは異なる部分の動作について
のみ述べる。
【0196】端子電圧制御部26では、インバータ入力
直流電圧Vdcと、電流制御部25から出力されるdq軸
電圧Vd ,Vq と、位相制限部28から出力される位相
制限フラグFlg δLimとを入力とし、次のような
演算により、電流位相補正値δ2 と電流振幅補正値ΔI
1 Ref2 が求められる。
【0197】すなわち、まず最大電圧V1 Maxが、次
のような演算により求められる。
【0198】
【数19】
【0199】(上記式は、1パルスモードでの基本波電
圧振幅を表わし、0.9は制御余裕のために10%差し
引いた値で設定するための係数である) 次に、端子電圧V1 が、次のような演算により求められ
る。
【0200】
【数20】
【0201】(1)端子電圧V1 がV1 Maxよりも小
さい時、 δ2 =0、ΔI1 Ref2 =0 (2)端子電圧V1 がV1 Maxよりも大きい時、 (a)Flg δLim=0の時、 δ2 =K(s) ・(V1 Max−V1 ) (K(s) は制御ゲイン) ΔI1 Ref2 =0 (b)Flg δLim=1の時、 δ2 =δ2 0 (δ2 Oは前回の制御サンプリングでのδ2 ) ΔI1 Ref2 =L(s) ・(V1 Max−V1 ) (L(s) は制御ゲイン) 電流指令演算部24では、電流振幅演算部21から出力
される電流振幅指令I1 Ref0と、端子電圧制御部2
6から出力される電流振幅補正値ΔI1 Ref2 と、位
相制限部28から出力される電流位相δと、有効電力制
御部23から出力される電流振幅補正値ΔI1 Refと
を入力とし、次のような演算により、d軸電流指令Id
Refとq軸電流指令Iq Refが求められる。
【0202】Id Ref=(I1 Ref0+ΔI1 Re
f+ΔI1 Ref2 )・cos(δ) Iq Ref=(I1 Ref0+ΔI1 Ref+ΔI1 R
ef2 )・sin(δ) 上述したように、本実施の形態の永久磁石リラクタンス
モータの制御装置では、モータ端子電圧一定において
も、その条件で決まる最大トルクを安定に出力すること
が可能となる。
【0203】(第8の実施の形態)図14は、本実施の
形態による永久磁石リラクタンスモータの制御装置の構
成例を示すブロック図であり、図1および図5と同一部
分には同一符号を付してその説明を省略し、ここでは異
なる部分についてのみ述べる。
【0204】すなわち、本実施の形態の永久磁石リラク
タンスモータの制御装置は、前記端子電圧制御部26に
代えて端子電圧制御部31を備え、さらに制限値演算部
32と、d軸電流制限部33とを付加した構成としてい
る。
【0205】端子電圧制御部31は、電流制御部25か
ら出力されるd軸電圧Vd およびq軸電圧Vq と、イン
バータ入力直流電圧フィードバック値Vdcとを入力とし
て、このd軸電圧Vd およびq軸電圧Vq から演算され
るインバータ出力電圧がインバータ入力直流電圧Vdcか
ら決まるインバータ最大出力電圧を超えそうになると、
電圧が制限されるようにq軸電流指令補正値ΔIq Re
fを演算して出力する。
【0206】制限値演算部32は、q軸電流指令演算部
12から出力されるq軸電流指令Iq Refからq軸電
流指令補正値ΔIq Refを減算した値を入力として、
モータ等価回路定数からあらかじめ演算して求められて
いる関数に従って、d軸電流制限値Id RefMaxを
演算して出力する。
【0207】d軸電流制限部33は、d軸電流指令演算
部11から出力されるd軸電流指令Id Refと、制限
値演算部32から出力されるd軸電流制限値Id Max
とを入力として、このd軸電流指令Id Refがd軸電
流制限値Id Maxを超えた場合には、d軸電流制限値
Id Maxを新たなd軸電流指令Id Refとして出力
する。
【0208】次に、以上のように構成した本実施の形態
の永久磁石リラクタンスモータの制御装置の動作につい
て、図15を用いて説明する。
【0209】なお、図1および図5と同一部分の動作に
ついてはその説明を省略し、ここでは異なる部分の動作
についてのみ述べる。
【0210】端子電圧制御部31では、インバータ入力
直流電圧Vdcと、電流制御部25から出力されるdq軸
電圧Vd ,Vq とを入力とし、次のような演算により、
q軸電流補正値ΔIq Refが求められる。
【0211】すなわち、まず最大電圧V1 Maxが、次
のような演算により求められる。
【0212】
【数21】
【0213】(上記式は、1パルスモードでの基本波電
圧振幅を表わし、0.9は制御余裕のために10%差し
引いた値で設定するための係数である) 次に、端子電圧V1 が、次のような演算により求められ
る。
【0214】
【数22】
【0215】(1)端子電圧V1 がV1 Maxよりも小
さい時、 ΔIq Ref=0 (2)端子電圧V1 がV1 Maxよりも大きい時、 ΔIq Ref=K(s) ・(V1 −V1 Max) (K(s) は制御ゲイン) 制限値演算部32では、q軸電流指令演算部12から出
力されるq軸電流指令Iq Refから、端子電圧制御部
31から出力されるq軸電流補正値ΔIq Refを引き
算して得られる新たなq軸電流指令Iq Refを入力と
し、d軸電流制限値Id RefMaxが求められる。
【0216】図15は、モータ等価回路定数が、ΦPM
0.09、Ld =5mH、Lq =15mH、極対数p=
4である永久磁石リラクタンスモータのq軸電流指令I
q Refと、d軸電流制限値Id RefMaxとの関係
を示す特性図である。
【0217】すなわち、入力されたq軸電流指令Iq R
efから、図15に示すような関数グラフに従って、d
軸電流制限値Id Maxが求められる。
【0218】図15に示すようなq軸電流指令−d軸電
流制限値関数は、次のような演算により求められる。
【0219】インバータ出力最大電圧をV1 Maxとす
る時、モータ等価回路に基づく電圧関係式は、次のよう
な式により求められる。
【0220】
【数23】
【0221】トルク関係式は、次のような式により表わ
される。 Trq =p・(ΦPM+ΔL・Id ) ・Iq 電圧関係式とトルク関係式との両方を満たすId ,Iq
の組み合わせのうち、最も大きいトルクを出力すること
のできるId 、Iq は、次のような式により与えられ
る。
【0222】
【数24】
【0223】これらの値を、横軸にIq 、縦軸にId を
とってプロットしたのが、図15に示したq軸電流指令
−d軸電流制限値特性図である。
【0224】上記値は、電圧一定の条件で最大トルクを
発生することのできる値であり、出力トルクを増加させ
るべくd軸電流をマイナス方向に大きく流しても、それ
以上トルクは増加せず、端子電圧制御部31の不安定動
作を招く可能性がある。
【0225】この点、本実施の形態では、d軸電流指令
を上記値に制限していることにより、モータ端子電圧一
定制限時の最大トルクで安定に制御することができる。
【0226】d軸電流制限部33では、d軸電流指令演
算部11から出力されるd軸電流指令Id Refと、制
限値演算部32から出力されるd軸電流制限値Id Ma
xとを入力とし、次のような条件分岐により、新たなd
軸電流指令Id Refが出力される。
【0227】(1)Id Ref<Id Maxの時、Id
Ref=Id Max (2)Id Ref>Id Maxの時、Id Ref=Id
Ref 上述したように、本実施の形態の永久磁石リラクタンス
モータの制御装置では、モータ端子電圧一定制限時の最
大トルクで安定に制御を行なうことが可能となる。
【0228】(第9の実施の形態)図16は、本実施の
形態による永久磁石リラクタンスモータの制御装置の構
成例を示すブロック図であり、図14と同一部分には同
一符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分
についてのみ述べる。
【0229】すなわち、本実施の形態の永久磁石リラク
タンスモータの制御装置は、前記d軸電流制限部33の
有する機能を異なるものとし、さらに有効電力制御部3
4を付加した構成としている。
【0230】有効電力制御部34は、モータ回転角周波
数ωr と、トルク指令Trq Refと、モータ回転子に
同期して回転するdq軸直交座標で表わしたd軸電圧V
d およびq軸電圧Vq と、d軸電流Id およびq軸電流
Iq とを入力として、インバータ出力有効電力指令とイ
ンバータ出力有効電力とを演算し、かつこの演算した有
効電力が有効電力指令に追従するようなd軸電流指令補
正値ΔId Refを演算して出力する。
【0231】d軸電流制限部33は、有効電力制御部3
4から出力されるd軸電流指令補正値ΔId Refと前
記d軸電流指令演算部11から出力されるd軸電流指令
IdRefとの加算値を新たなd軸電流指令として入力
して、新たなd軸電流指令Id Refを出力すると共
に、d軸電流指令Id Refが制限された場合には、有
効電力制御部34の有効電力制御を停止して出力を保持
するd軸電流制限フラグFlg Id Limを出力す
る。
【0232】次に、以上のように構成した本実施の形態
の永久磁石リラクタンスモータの制御装置の動作につい
て説明する。
【0233】なお、図14と同一部分の動作については
その説明を省略し、ここでは異なる部分の動作について
のみ述べる。
【0234】d軸電流制限部33では、d軸電流指令演
算部11から出力されるd軸電流指令Id Refとd軸
電流指令演算部11から出力されるd軸電流指令Id R
efとの加算値である新たなd軸電流指令と、制限値演
算部32から出力されるd軸電流制限値Id Maxとを
入力とし、次のような条件分岐により、新たなd軸電流
指令Id Refが出力される。
【0235】さらに、d軸電流指令Id Refが制限さ
れたか否かに応じて、d軸電流制限フラグFlg Id
Limが出力される。
【0236】(1)Id Ref<Id Maxの時、 Id Ref=Id Max、Flg Id Lim=1 (2)Id Ref>Id Maxの時、 Id Ref=Id Ref、Flg Id Lim=0 有効電力制御部34では、トルク指令Trq Refと、
モータ回転角周波数ωr と、d軸電圧Vd およびq軸電
圧Vq と、d軸電流フィードバック値Id およびq軸電
流Iq と、d軸電流制限部33から出力されるd軸電流
制限フラグFlg Id Limとを入力とし、次のよう
な演算により、有効電力指令PowerRefと有効電
力PowerFBが求められ、さらに有効電力Powe
rFBが有効電力指令PowerRefに追従するよう
にd軸電流指令補正値ΔId Refが求められる。
【0237】有効電力指令PowerRefは、次のよ
うな演算により求められる。 PowerRef=Trq Ref・ωr 有効電力PowerFBは、次のような演算により求め
られる。 PowerFB=Vd ・Id +Vq ・Iq d軸電流補正値ΔId Refは、次のような制御演算に
より求められる。 (1)Flg Id Lim=0の時、 ΔId Ref=−G(s) ・(PowerRef−Pow
erFB) (G(s) は制御ゲイン、sはラプラス演算子) (2)Flg Id Lim=1の時、 ΔId Ref=ΔId Ref0 (ΔId Ref0は前回のサンプリングにおけるd軸電
流補正値) 上述したように、本実施の形態の永久磁石リラクタンス
モータの制御装置では、モータ端子電圧一定において
も、その条件で決まる最大トルクを安定に出力すること
が可能になると共に、有効電力フィードバック制御によ
り定常トルク偏差の低減を図ることが可能となる。
【0238】(第10の実施の形態)図17は、本実施
の形態による永久磁石リラクタンスモータの制御装置の
構成例を示すブロック図であり、図1と同一部分には同
一符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分
についてのみ述べる。
【0239】すなわち、本実施の形態の永久磁石リラク
タンスモータの制御装置は、前記図1における電流積分
制御部15、電流比例制御部16、電圧位相補正部1
7、電圧振幅位相演算部18、電圧振幅制限部19を省
略し、これらに代えて、電圧位相制御部41と、電圧振
幅演算部42とを備えた構成としている。
【0240】電圧位相制御部41は、前記d軸電流指令
演算部11から出力されるd軸電流指令Id Refと前
記有効電力制御部13から出力されるd軸電流指令補正
値ΔId Refとを加算した値を新たなd軸電流指令と
したものId Refと、前記q軸電流指令演算部12か
ら出力されるq軸電流指令Iq Refと、前記3相dq
変換部14から出力されるd軸電流Id およびq軸電流
Iq と、電圧振幅演算部42から出力される電圧振幅指
令V1 Refとを入力として、このd軸電流Id および
q軸電流Iq とd軸電流指令Id Refおよびq軸電流
指令Iq Refとのそれぞれの偏差に応じて電圧位相δ
Vを演算して出力する。
【0241】電圧振幅演算部42は、モータ回転角周波
数ωr を入力として、このモータ回転角周波数ωr に応
じてあらかじめ設定されている電圧振幅指令V1 Ref
を演算して出力する。
【0242】次に、以上のように構成した本実施の形態
の永久磁石リラクタンスモータの制御装置の動作につい
て説明する。
【0243】なお、図1と同一部分の動作についてはそ
の説明を省略し、ここでは異なる部分の動作についての
み述べる。
【0244】電圧振幅演算部42では、モータ回転角周
波数ωr を入力とし、次のような演算により、電圧振幅
指令V1 Refが求められる。
【0245】
【数25】
【0246】電圧位相制御部41では、d軸電流指令演
算部11から出力されるd軸電流指令Id Refと有効
電力制御部13から出力されるd軸電流指令補正値ΔI
d Refとを加算して得られる新たなd軸電流指令Id
Refと、q軸電流指令演算部12から出力されるq軸
電流指令Iq Refと、3相dq変換部14から出力さ
れるdq軸電流Id ,Iq と、電圧振幅演算部42から
出力される電圧振幅指令V1 Refとを入力とし、次の
ような演算により、電圧位相δVが求められる。
【0247】すなわち、まずd軸電流制御位相角δId
が、次のような演算により求められる。
【0248】 δId =−G(s) ・(Id Ref−Id ) (G(s) は制御ゲイン) 次に、dq軸電圧指令Vd ,Vq が求められる。 Vd =V1 Ref・cos(δId )+Kp ACR・
(Id Ref−Id ) Vq =V1 Ref・sin(δId )+Kp ACR・
(Iq Ref−Iq ) 次に、上記dq軸電圧指令Vd ,Vq を用いて、次のよ
うな演算により、電圧位相δVが求められる。
【0249】
【数26】
【0250】上述したように、本実施の形態の永久磁石
リラクタンスモータの制御装置では、インバータ出力最
大電圧となる1パルスモードでも、モータ等価回路定数
の把握なしに安定に高速トルク応答させることができる
と共に、有効電力フィードバック制御により定常トルク
偏差の低減を図ることが可能となる。
【0251】(第11の実施の形態)図18は、本実施
の形態による永久磁石リラクタンスモータの制御装置の
構成例を示すブロック図であり、図1と同一部分には同
一符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分
についてのみ述べる。
【0252】すなわち、本実施の形態の永久磁石リラク
タンスモータの制御装置は、前記図1に制限値演算部5
1と、d軸電流制限部33とを付加した構成としてい
る。
【0253】制限値演算部51は、前記3相dq変換部
14から出力されるq軸電流Iq を入力として、モータ
等価回路定数からあらかじめ演算して求められている関
数に従って、d軸電流制限値Id RefMaxを演算し
て出力する。
【0254】d軸電流制限部33は、前記d軸電流指令
演算部11から出力されるd軸電流指令Id Refと前
記有効電力制御部13から出力されるd軸電流補正値Δ
IdRefとを加算して得られる新たなd軸電流指令Id
Refと、制限値演算部51から出力されるd軸電流
制限値Id RefMaxとを入力として、このd軸電流
指令Id Refがd軸電流制限値Id RefMaxを超
えた場合には、d軸電流制限値Id RefMaxを新た
なd軸電流指令Id Refとして出力する。
【0255】次に、以上のように構成した本実施の形態
の永久磁石リラクタンスモータの制御装置の動作につい
て説明する。
【0256】なお、図1と同一部分の動作についてはそ
の説明を省略し、ここでは異なる部分の動作についての
み述べる。
【0257】制限値演算部51では、3相dq変換部1
4から出力されるq軸電流フィードバック値Iq を入力
とし、d軸電流制限値Id RefMaxが求められる。
【0258】ここで、入力されたq軸電流Iq から、前
記図15に示したような関数グラフに従って、d軸電流
制限値Id Maxが求められる。
【0259】d軸電流制限部33では、d軸電流指令演
算部11から出力されるd軸電流指令Id Refと有効
電力制御部13から出力されるd軸電流補正値ΔId R
efとを加算して得られる新たなd軸電流指令Id Re
fと、制限値演算部51から出力されるd軸電流制限値
Id RefMaxとを入力とし、次のような条件分岐に
より、新たなd軸電流指令Id Refが出力される。
【0260】(1)Id Ref<Id RefMaxの
時、Id Ref=Id RefMax (2)Id Ref>Id RefMaxの時、Id Ref
=Id Ref 上述したように、本実施の形態の永久磁石リラクタンス
モータの制御装置では、モータ端子電圧一定において
も、その条件で決まる最大トルクを安定に出力すること
が可能となる。
【0261】(第12の実施の形態)図19は、本実施
の形態による永久磁石リラクタンスモータの制御装置の
構成例を示すブロック図であり、図1と同一部分には同
一符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分
についてのみ述べる。
【0262】すなわち、本実施の形態の永久磁石リラク
タンスモータの制御装置は、前記図1に電圧位相制限部
61を付加した構成としている。
【0263】電圧位相制限部61は、前記電圧振幅位相
演算部18から出力される電圧位相δV1 と前記電圧位
相補正部17から出力される電圧位相補正値δV2 との
加算値を新たな電圧位相δVとして入力して、モータ等
価回路定数からあらかじめ演算して求められている関数
に従って求めた電圧位相制限値を、入力された電圧位相
δVが超えた場合には、電圧位相制限値を新たな電圧位
相δVとして出力する。
【0264】そして、電圧位相制限部61にて電圧位相
δVが制限された場合には、前記電圧位相補正部17の
電圧位相補正制御を停止して出力を保持すると共に、前
記有効電力制御部13の有効電力制御を停止して出力を
保持する電圧位相制限フラグFlg δVLimを出力
するようにしている。
【0265】次に、以上のように構成した本実施の形態
の永久磁石リラクタンスモータの制御装置の動作につい
て説明する。
【0266】なお、図1と同一部分の動作についてはそ
の説明を省略し、ここでは異なる部分の動作についての
み述べる。
【0267】電圧位相制限部61では、電圧振幅位相演
算部18から出力される電圧位相δV1 と、電圧位相補
正部17から出力される電圧位相補正値δV2 とを加算
して得られる新たな電圧位相δVを入力とし、電圧位相
δVが設定値を超えた場合には、電圧位相δVが設定値
で制限されて新たな電圧位相δVとして出力されると共
に、電圧位相が制限されたことを示す電圧位相制限フラ
グFlg δVLimが出力される。
【0268】(1)δV>(3/2)πの時、 δV=(3/2)π、Flg δVLim=1 (2)δV<(3/2)πの時、 δV=δV、Flg δVLim=0 有効電力制御部13では、トルク指令Trq Refと、
モータ回転角周波数ωr と、電圧振幅V1 Limと、電
圧位相δV1 と電圧位相補正値δV2 との加算値である
新たな電圧位相δVと、d軸電流フィードバック値Id
およびq軸電流Iq と、電圧位相制限フラグFlg δ
VLimとを入力とし、次のような演算により、有効電
力指令PowerRefと有効電力PowerFBが求
められ、さらに有効電力PowerFBが有効電力指令
PowerRefに追従するようにd軸電流補正値ΔI
d Refが求められる。
【0269】d軸電圧Vd は、次のような演算により求
められる。 Vd =V1 Lim・cosδV q軸電圧Vq は、次のような演算により求められる。 Vq =V1 Lim・sinδV 有効電力指令PowerRefは、次のような演算によ
り求められる。 PowerRef=Trq Ref・ωr 有効電力PowerFBは、次のような演算により求め
られる。 PowerFB=Vd ・Id +Vq ・Iq d軸電流補正値ΔId Refは、次のような制御演算に
より求められる。 (1)Flg δVLim=0の時、 ΔId Ref=−G(s) ・(PowerRef−Pow
erFB) (G(s) は制御ゲイン、sはラプラス演算子) (2)Flg δVLim=1の時、 ΔId Ref=ΔId Ref0 (ΔId RefOは前回のサンプリングにおけるd軸電
流補正値) 電圧位相補正部17では、d軸電流指令Id Refとd
軸電流補正値ΔId Refとを加算して得られる新たな
d軸電流指令Id Refと、d軸電流Id と、電圧振幅
制限部19から出力される電圧振幅制限フラグFlg
V1 Limと、電圧位相制限部61から出力される電圧
位相制限フラグFlg δVLimとを入力とし、次の
ような演算により、電圧位相補正値δV2 が求められ
る。
【0270】(1)Flg V1 Lim=1またはFl
δVLim=1の時、 δV2 =δV2 0 (δV2 0:電圧位相補正値の前回値) (2)Flg V1 Lim=0かつFlg δVLim
=0の時、 δV2 =−H(s) ・(Id Ref−Id ) (H(s) は制御ゲイン) H(s) として積分制御を施すと、良好に制御することが
できる。
【0271】H(s) =Kv/s (Kvは積分ゲイン) 上述したように、本実施の形態の永久磁石リラクタンス
モータの制御装置では、電圧振幅が最大電圧に固定され
た運転状態において、電圧位相を過度に大きくし過ぎて
不安定状態に陥るのを防止することが可能となる。
【0272】(第13の実施の形態)図20は、本実施
の形態による永久磁石リラクタンスモータの制御装置の
構成例を示すブロック図であり、図1と同一部分には同
一符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分
についてのみ述べる。
【0273】すなわち、本実施の形態の永久磁石リラク
タンスモータの制御装置は、前記図1における電圧位相
補正部17を省略し、さらに有効電力制御部13の有す
る機能を異なるものとしている。
【0274】有効電力制御部13は、モータ回転角周波
数ωr と、トルク指令Trq Refと、電圧振幅制限フ
ラグFlg V1 Limと、電圧振幅V1 Limと、電
圧位相δV1 と前回の電圧位相補正値δV2 との加算値
である新たな電圧位相δVと、d軸電流Id およびq軸
電流Iq とを入力として、インバータ出力有効電力指令
PowerRefとインバータ出力有効電力Power
FBとを演算し、電圧振幅制限フラグFlg V1 Li
mが電圧振幅制限がかかっていることを表わす状態であ
る場合には、演算した有効電力PowerFBが有効電
力指令PowerRefに追従するような電圧位相補正
値δV2 を演算して、前記電圧振幅位相演算部18から
出力される電圧位相δV1 に加算し、電圧振幅制限フラ
グFlg V1 Limが電圧振幅制限がかかっていないこ
とを表わす状態である場合には、上記補正演算を停止し
て補正値を保持するようにしている。
【0275】次に、以上のように構成した本実施の形態
の永久磁石リラクタンスモータの制御装置の動作につい
て説明する。
【0276】なお、図1と同一部分の動作についてはそ
の説明を省略し、ここでは異なる部分の動作についての
み述べる。
【0277】有効電力制御部13では、トルク指令Tr
q Refと、モータ回転角周波数ωr と、電圧振幅V1
Limと、電圧位相δV1 と電圧位相補正値δV2 との
加算値である新たな電圧位相δVと、d軸電流フィード
バック値Id およびq軸電流Iq と、電圧振幅制限部1
9から出力される電圧振幅制限フラグFlg V1Li
mとを入力とし、次のような演算により、有効電力指令
PowerRefと有効電力PowerFBが求めら
れ、さらに有効電力PowerFBが有効電力指令Po
werRefに追従するように電圧位相補正値δV2 が
求められる。
【0278】d軸電圧Vd は、次のような演算により求
められる。 Vd =V1 Lim・cosδV q軸電圧Vq は、次のような演算により求められる。 Vq =V1 Lim・sinδV 有効電力指令PowerRefは、つぎのような演算に
より求められる。 PowerRef=Trq Ref・ωr 有効電力PowerFBは、次のような演算により求め
られる。 PowerFB=Vd ・Id +Vq ・Iq 電圧位相補正値δV2 は、次のような制御演算により求
められる。 (1)Flg V1 Lim=0の時、 δV2 =0 (2)Flg δVLim=1の時、 δV2 =G(s) ・(PowerRef−PowerF
B) (G(s) は制御ゲイン、sはラプラス演算子) 上述したように、本実施の形態の永久磁石リラクタンス
モータの制御装置では、電圧振幅がインバータ出力最大
電圧に固定された運転状態において、電圧振幅を過度に
大きくし過ぎて不安定状態に陥るのを防止することが可
能となる。
【0279】(第14の実施の形態)図21は、本実施
の形態による永久磁石リラクタンスモータの制御装置の
構成例を示すブロック図であり、図1と同一部分には同
一符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分
についてのみ述べる。
【0280】すなわち、本実施の形態の永久磁石リラク
タンスモータの制御装置は、前記図1に制御モード切り
替え判定部71を付加した構成としている。
【0281】制御モード切り替え判定部71は、前記電
圧振幅制限部19から出力される電圧振幅制限フラグF
lg V1 Limと、3相dq変換部14から出力され
るq軸電流Iq と、q軸電流指令演算部12から出力さ
れるq軸電流指令Iq Refとを入力として、このq軸
電流Iq とq軸電流指令Iq Refとの大小関係と、電
圧振幅制限フラグフラグFlg V1 Limとからあら
かじめ設定されている条件に応じて、前記電流積分制御
部15を動作させて電圧位相補正部17の出力を停止し
保持するか、電流積分制御部15の出力を保持して電圧
位相補正部17を動作させるかの制御モード切り替えフ
ラグFlg Cexgを出力する。
【0282】次に、以上のように構成した本実施の形態
の永久磁石リラクタンスモータの制御装置の動作につい
て説明する。
【0283】なお、図1と同一部分の動作についてはそ
の説明を省略し、ここでは異なる部分の動作についての
み述べる。
【0284】制御モード切り替え部71では、電圧振幅
制限部19から出力される電圧振幅制限フラグFlg
V1 Limと、q軸電流指令演算部12から出力される
q軸電流指令Iq Refと、3相dq変換部14から出
力されるq軸電流Iq とを入力とし、次のような演算、
条件分岐により、制御モード切り替えフラグFlg Ce
xgが求められる。
【0285】
【数27】
【0286】電流積分制御部15では、d軸電流指令I
d Refとd軸電流補正値ΔId Refとを加算して得
られる新たなd軸電流指令Id Refと、q軸電流指令
IqRefと、d軸電流Id およびq軸電流Iq と、制
御モード切り替え部71から出力される制御モード切り
替えフラグFlg Cexgとを入力とし、次のような
演算により、積分d軸電圧Vd Iと積分q軸電圧Vq I
とが求められる。
【0287】
【数28】
【0288】電圧位相補正部17では、d軸電流指令I
d Refとd軸電流補正値ΔId Refとを加算して得
られる新たなd軸電流指令Id Refと、d軸電流Id
と、制御モード切り替え部71から出力される制御モー
ド切り替えフラグFlg Cexgとを入力とし、次の
ような演算により、電圧位相補正値δV2 が求められ
る。
【0289】(1)Flg Cexg=0の時、 δV2 =δV2 0 (δV2 0:電圧位相補正値の前回値) (2)Flg Cexg=1の時、 δV2 =−H(s) ・(Id Ref−Id) (H(s) は制御ゲイン) H(s) として積分制御を施すと、良好に制御することが
できる。 H(s) =Kv/s (Kvは積分ゲイン) 上述したように、本実施の形態の永久磁石リラクタンス
モータの制御装置では、インバータ出力最大電圧での制
御と、低速回転時の通常制御との切り替えを、スムーズ
に行なうことが可能となる。
【0290】(第15の実施の形態)図22は、本実施
の形態による永久磁石リラクタンスモータの制御装置の
構成例を示すブロック図であり、図1と同一部分には同
一符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分
についてのみ述べる。
【0291】すなわち、本実施の形態の永久磁石リラク
タンスモータの制御装置は、前記図1に端子電圧制御部
26と、制御モード切り替え判定部81とを付加した構
成としている。
【0292】端子電圧制御部26は、前記電圧振幅位相
演算部18から出力される電圧振幅V1 と、電圧振幅制
限部19から出力される新たな電圧振幅V1 Limと、
制御モード切り替え判定部81から出力される制御モー
ド切り替え判定フラグFlg Cexgとを入力として、
この制御モード切り替え判定フラグFlg Cexgが
電流積分制御を動作させる制御モードであることを表わ
す値であり、かつ電圧振幅が電圧振幅制限部19から出
力される新たな電圧振幅V1 Limよりも大きい場合に
のみ、電圧が制限されるようにq軸電流指令補正値ΔI
q Refを演算して出力する。
【0293】制御モード切り替え判定部81は、前記3
相dq変換部14から出力されるq軸電流Iq と、q軸
電流指令演算部12から出力されるq軸電流指令Iq R
efとを入力として、このq軸電流Iq とq軸電流指令
Iq Refとの大小関係に応じて、前記電流積分制御部
15を動作させて電圧位相補正部17の出力を停止し保
持するか、電流積分制御部15の出力を保持して電圧位
相補正部17を動作させるかの制御モード切り替えフラ
グFlg Cexgを出力する。
【0294】次に、以上のように構成した本実施の形態
の永久磁石リラクタンスモータの制御装置の動作につい
て説明する。
【0295】なお、図1と同一部分の動作についてはそ
の説明を省略し、ここでは異なる部分の動作についての
み述べる。
【0296】端子電圧制御部26では、電圧振幅位相演
算部18から出力される電圧振幅V1 と、電圧振幅制限
部19から出力される新たな電圧振幅V1 Limと、制
御モード切り替え部判定部81から出力される制御モー
ド切り替えフラグFlg Cexgとを入力とし、次のよ
うな演算により、q軸電流補正値ΔIq Refが求めら
れる。
【0297】(1)Flg Cexg=0の時、 ΔIq Ref=K(s) ・(V1 −V1 Lim) (K(s) は制御ゲイン) (2)Flg Cexg=1の時、 ΔIq Ref=ΔIq Ref0 (ΔIq Ref0は前回の制御サンプリング時間におけ
るq軸電流補正値) 制御モード切り替え判定部81@ては、q軸電流指令演
算部12から出力されるq軸電流指令Iq Refと、3
相dq変換部14から出力されるq軸電流Iqとを入力
とし、次のような演算、条件分岐により、制御モード切
り替えフラグFlg Cexgが求められる。
【0298】
【数29】
【0299】上述したように、本実施の形態の永久磁石
リラクタンスモータの制御装置では、前記第14の実施
の形態と同様に、インバータ出力最大電圧での制御と、
低速回転時の通常制御との切り替えを、スムーズに行な
うことが可能となる。
【0300】(第16の実施の形態)図23は、本実施
の形態による永久磁石リラクタンスモータの制御装置の
構成例を示すブロック図であり、図17と同一部分には
同一符号を付して示している。
【0301】すなわち、本実施の形態の永久磁石リラク
タンスモータの制御装置は、図23に示すように、有効
電力制御部13と、電圧振幅演算部42と、3相電圧演
算部20とから構成している。
【0302】有効電力制御部13は、モータ回転角周波
数ωr と、トルク指令Trq Refと、モータ回転子に
同期して回転するdq軸直交座標で表わしたd軸電圧V
d およびq軸電圧Vq と、d軸電流Id およびq軸電流
Iq とを入力として、インバータ出力有効電力指令Po
werRefとインバータ出力有効電力PowerFB
とを演算し、この演算した有効電力PowerFBが有
効電力指令PowerRefに追従するような電圧位相
δVを演算して出力する。
【0303】電圧振幅演算部42は、モータ回転角周波
数ωr を入力として、このモータ回転角周波数ωr に応
じてあらかじめ設定されている電圧振幅指令V1 Ref
を演算して出力する。
【0304】3相電圧演算部20は、有効電力制御部1
3から出力される電圧位相δVと、電圧振幅制御部42
から出力される電圧振幅指令V1 Refと、モータ回転
子位相θとを入力として、UVW3相電圧指令Vu 、V
v 、Vw を演算して出力する。
【0305】次に、以上のように構成した本実施の形態
の永久磁石リラクタンスモータの制御装置の動作につい
て説明する。
【0306】有効電力制御部13においては、トルク指
令Trq Refと、モータ回転角周数ωr と、d軸電圧
Vd およびq軸電圧Vq と、d軸電流フィードバック値
Idおよびq軸電流Iq を入力とし、次のような演算に
より、有効電力指令PowerRefと有効電力Pow
erFBが求められ、有効電力PowerFBが有効電
力指令PowerRefに追従するように電圧位相δV
が求められる。
【0307】有効電力指令PowerRefは、次のよ
うな演算により求められる。 PowerRef=Trq Ref・ωr 有効電力PowerFBは、次のような演算により求め
られる。 PowerFB=Vd ・Id +Vq ・Iq 電圧位相δVは、次のような制御演算により求められ
る。 δV=G(s) ・(PowerRef−PowerFB) (G(s) は制御ゲイン、sはラプラス演算子) 電圧振幅演算部42では、モータ回転角周波数ωr を入
力とし、前述した第10の実施の形態と同様な演算によ
り、電圧振幅指令V1 Refが求められる。
【0308】3相電圧演算部20では、有効電力制御部
13から出力される電圧位相δVと、電圧振幅制御部4
2から出力される電圧振幅指令V1 Refと、モータ回
転子位相θとを入力とし、前述した第1の実施の形態と
同様な演算により、UVW3相電圧指令Vu 、Vv 、V
w が求められる。
【0309】上述したように、本実施の形態の永久磁石
リラクタンスモータの制御装置では、モータ等価回路定
数が正確に把握できない永久磁石リラクタンスモータの
制御においても、トルク指令と実トルクの追従性を高め
て定常トルク偏差を低減し、インバータ出力最大電圧で
の一定パワー制御を良好に行なうことが可能となる。
【0310】(第17の実施の形態)図24は、本実施
の形態による永久磁石リラクタンスモータの制御装置の
構成例を示すブロック図であり、図23と同一部分には
同一符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部
分についてのみ述べる。
【0311】すなわち、本実施の形態の永久磁石リラク
タンスモータの制御装置は、前記図23に3相dq変換
部14と、電流制限部100とを付加した構成としてい
る。
【0312】3相dq変換部14は、モータU相電流フ
ィードバック値Iu と、モータW相電流フィードバック
値Iw と、モータ回転子位相θとを入力として、d軸電
流Id およびq軸電流Iq を演算して出力する。
【0313】電流制限部100は、3相dq変換部から
出力されるd軸電流Id およびq軸電流Iq を入力とし
て、このd軸電流Id およびq軸電流Iq のベクトル合
成値を演算し、この電流ベクトル合成値が設定値を超え
た場合には、前記有効電力制御部13の動作を停止して
出力を保持する電流制限フラグFlg ILimを出力
すると共に、前記電圧振幅演算部42の出力である電圧
振幅を小さくする電圧振幅補正値ΔV1 Refを出力す
る。
【0314】次に、以上のように構成した本実施の形態
の永久磁石リラクタンスモータの制御装置の動作につい
て説明する。
【0315】なお、図23と同一部分の動作については
その説明を省略し、ここでは異なる部分の動作について
のみ述べる。
【0316】電流制限部100では、3相dq変換部1
4から出力されるdq軸電流Id ,Iq とを入力とし、
次のような演算により、電圧振幅補正値ΔV1 Refと
電流制限フラグFlg ILimが求められる。
【0317】すなわち、まず電流振幅I1 が、次のよう
な演算により求められる。
【0318】
【数30】
【0319】次に、インバータ電流最大値I1 Max
と、上記で求めた電流振幅I1 とを用いて、次のような
演算により、電圧振幅補正値ΔV1 Refが求められ
る。
【0320】(1)I1 >I1 Maxの時、 ΔV1 Ref=M(s) ・(I1 −I1 Max) Flg ILim=1 (2)I1 <I1 Maxの時、 ΔV1 Ref=0 Flg ILim=0 電圧振幅演算部42では、モータ回転角周波数ωr と、
電圧振幅補正値ΔV1Refとを入力とし、次のような
演算により、電圧振幅V1 Refが求められる。
【0321】
【数31】
【0322】有効電力制御部13では、トルク指令Tr
q Refと、モータ回転角周波数ωr と、d軸電圧Vd
およびq軸電圧Vq と、d軸電流フィードバック値Id
およびq軸電流Iq と、電流制限部100から出力され
る電流制限フラグFlg ILimとを入力とし、次のよ
うな演算により、有効電力指令PowerRefと有効
電力PowerFBが求められ、さらに有効電力Pow
erFBが有効電力指令PowerRefに追従するよ
うに電流位相補正角δVが求められる。
【0323】有効電力指令PowerRefは、つきの
ような演算により求められる。 PowerRef=Trq Ref・ωr 有効電力PowerFBは、次のような演算により求め
られる。 PowerFB=Vd ・Id +Vq ・Iq 電圧位相角δVは、次のような制御演算により求められ
る。 (1)Flg ILim=0の時、 δV=G(s) ・(PowerRef−PowerFB) (G(s) は制御ゲイン、sはラプラス演算子) (2)Flg δLim=1の時、 δV=δV0 (δV0は、前回の制御サンプリングでの出力値) 上述したように、本実施の形態の永久磁石リラクタンス
モータの制御装置では、渦電流保護動作なしに運転を継
続して行なうことが可能となる。
【0324】(第18の実施の形態)図25は、本実施
の形態による永久磁石リラクタンスモータの制御装置の
構成例を示すブロック図であり、図23と同一部分には
同一符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部
分についてのみ述べる。
【0325】すなわち、本実施の形態の永久磁石リラク
タンスモータの制御装置は、前記図23に3相dq変換
部14と、q軸電流制限部101とを付加した構成とし
ている。
【0326】3相dq変換部14は、モータU相電流フ
ィードバック値Iu と、モータW相電流フィードバック
値Iw と、モータ回転子位相θとを入力として、d軸電
流Id およびq軸電流Iq を演算して出力する。
【0327】q軸電流制限部101は、3相dq変換部
14から出力されるq軸電流フィードバック値Iq を入
力として、このq軸電流フィードバック値Iq が設定値
を超えた場合には、前記電圧振幅演算部42の出力であ
る電圧振幅指令V1 Refを小さくするように電圧振幅
指令補正値ΔV1 Refを出力する。
【0328】次に、以上のように構成した本実施の形態
の永久磁石リラクタンスモータの制御装置の動作につい
て説明する。
【0329】なお、図23と同一部分の動作については
その説明を省略し、ここでは異なる部分の動作について
のみ述べる。
【0330】q軸電流制限部101では、3相dq変換
部14から出力されるq軸電流Iqを入力とし、次のよ
うな演算により、電圧振幅指令補正値ΔV1 Refが求
められる。
【0331】すなわち、モータの磁気飽和特性からあら
かじめ設定されているq軸電流最大値Iq Maxと、q
軸電流Iq とを用いて、次のような演算により、電圧振
幅指令補正値ΔV1 Refが求められる。
【0332】
【数32】
【0333】上述したように、本実施の形態の永久磁石
リラクタンスモータの制御装置では、モータ過励磁によ
る異常動作なしに運転を継続して行なうことが可能とな
る。
【0334】(その他の実施の形態) (a)前述した第17の実施の形態における3相dq変
換部14、電流制限部100を、前述した第10の実施
の形態に付加する構成としても、前述した第17の実施
の形態の場合と同様の作用効果を得ることが可能であ
る。
【0335】(b)前述した第18の実施の形態におけ
る3相dq変換部14、q電流制限部101を、前述し
た第10の実施の形態に付加する構成としても、前述し
た第18の実施の形態の場合と同様の作用効果を得るこ
とが可能である。
【0336】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の永久磁石
リラクタンスモータの制御装置によれば、モータ端での
電圧ベクトルと同相の電流である有効電力が有効電力指
令と追従するように補正を加えるようにしているので、
モータ等価回路定数が正確に把握できない永久磁石リラ
クタンスモータの制御においても、定常トルク偏差を低
減してインバータ出力最大電圧での一定パワー制御を良
好に行なわせることが可能となる。
【0337】また、インバータ出力電圧がインバータ入
力直流電圧から決まるインバータ出力最大電圧(いわゆ
る1パルスモード電圧)に達したら、電流フィードバッ
ク制御の積分補償を停止して出力を保持すると共に、q
軸電流のq軸電流指令値との偏差に応じて出力電圧位相
を高速に制御するようにしているので、高速電流制御応
答を実現することが可能となる。
【0338】さらに、電流値または電流位相あるいは電
圧位相が、電圧一定の条件で最大トルクを出力できる条
件を超えた場合には、各値を制限するようにしているの
で、制御が不安定になるのを防止することが可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による永久磁石リラクタンスモータの制
御装置の第1の実施の形態を示すブロック図。
【図2】同第1の実施の形態の永久磁石リラクタンスモ
ータの制御装置におけるd軸電流指令演算部の動作を説
明するための特性図。
【図3】同第1の実施の形態の永久磁石リラクタンスモ
ータの制御装置におけるq軸電流指令演算部の動作を説
明するための特性図。
【図4】同第1の実施の形態の永久磁石リラクタンスモ
ータの制御装置における有効電力制御部の動作を説明す
るための機能ブロック図。
【図5】本発明による永久磁石リラクタンスモータの制
御装置の第2および第5の実施の形態を示すブロック
図。
【図6】同第2および第5の実施の形態の永久磁石リラ
クタンスモータの制御装置における電流位相演算部の動
作を説明するための特性図。
【図7】同第2の実施の形態の永久磁石リラクタンスモ
ータの制御装置における電流振幅演算部の動作を説明す
るための特性図。
【図8】本発明による第3の実施の形態の永久磁石リラ
クタンスモータの制御装置における有効電力制御部の動
作を説明するための機能ブロック図。
【図9】本発明による第3の実施の形態の永久磁石リラ
クタンスモータの制御装置における有効電力制御部の動
作を説明するための特性図。
【図10】本発明による永久磁石リラクタンスモータの
制御装置の第4の実施の形態を示すブロック図。
【図11】同第4の実施の形態の永久磁石リラクタンス
モータの制御装置における位相制限部の動作を説明する
ための特性図。
【図12】本発明による永久磁石リラクタンスモータの
制御装置の第6の実施の形態を示すブロック図。
【図13】本発明による永久磁石リラクタンスモータの
制御装置の第7の実施の形態を示すブロック図。
【図14】本発明による永久磁石リラクタンスモータの
制御装置の第8の実施の形態を示すブロック図。
【図15】同第8の実施の形態の永久磁石リラクタンス
モータの制御装置における制限値演算部の動作を説明す
るための特性図。
【図16】本発明による永久磁石リラクタンスモータの
制御装置の第9の実施の形態を示すブロック図。
【図17】本発明による永久磁石リラクタンスモータの
制御装置の第10の実施の形態を示すブロック図。
【図18】本発明による永久磁石リラクタンスモータの
制御装置の第11の実施の形態を示すブロック図。
【図19】本発明による永久磁石リラクタンスモータの
制御装置の第12の実施の形態を示すブロック図。
【図20】本発明による永久磁石リラクタンスモータの
制御装置の第13の実施の形態を示すブロック図。
【図21】本発明による永久磁石リラクタンスモータの
制御装置の第14の実施の形態を示すブロック図。
【図22】本発明による永久磁石リラクタンスモータの
制御装置の第15の実施の形態を示すブロック図。
【図23】本発明による永久磁石リラクタンスモータの
制御装置の第16の実施の形態を示すブロック図。
【図24】本発明による永久磁石リラクタンスモータの
制御装置の第17の実施の形態を示すブロック図。
【図25】本発明による永久磁石リラクタンスモータの
制御装置の第18の実施の形態を示すブロック図。
【図26】従来の永久磁石リラクタンスモータの制御装
置の構成例を示すブロック図。
【符号の説明】
11…d軸電流指令演算部、 12…q軸電流指令演算部、 13…有効電力制御部、 14…3相dq変換部、 15…電流積分制御部、 16…電流比例制御部、 17…電圧位相補正部、 18…電圧振幅位相演算部、 19…電圧振幅制限部、 20…3相電圧演算部、 21…電流振幅演算部、 22…電流位相演算部、 23…有効電力制御部、 24…電流指令演算部、 25…電流制御部、 26…端子電圧制御部、 27…dq3相変換部、 31…端子電圧制御部、 32…制限値演算部、 33…d軸電流制限部、 41…電圧位相制御部、 42…電圧振幅演算部、 51…制限値演算部、 61…電圧位相制限部、 71…制御モード切り替え判定部、 81…制御モード切り替え判定部、 100…電流制限部、 101…q軸電流制限部。

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トルク指令から得られるd軸電流指令お
    よびq軸電流指令と、モータU相およびW相電流フィー
    ドバック値およびモータ回転子位相から得られるd軸電
    流およびq軸電流とに基づいて、前記d軸電流およびq
    軸電流がd軸電流指令およびq軸電流指令にそれぞれ追
    従するようにd軸電圧およびq軸電圧を演算し、当該d
    軸電圧およびq軸電圧と前記モータ回転子位相とからU
    VW3相電圧指令を出力することにより、永久磁石モー
    タとしてのトルクと、リラクタンスモータとしてのトル
    クとの合成トルクを出力できるように構成された永久磁
    石リラクタンスモータの制御装置において、 モータ回転角周波数と、前記トルク指令と、前記d軸電
    圧およびq軸電圧と、前記d軸電流およびq軸電流とを
    入力として、インバータ出力有効電力指令とインバータ
    出力有効電力とを演算し、かつ当該演算した有効電力が
    有効電力指令に追従するようなd軸電流指令補正値を前
    記d軸電流指令の補正値として演算して出力する有効電
    力制御手段を備えて成ることを特徴とする永久磁石リラ
    クタンスモータの制御装置。
  2. 【請求項2】 トルク指令から得られるd軸電流指令お
    よびq軸電流指令と、モータU相およびW相電流フィー
    ドバック値およびモータ回転子位相から得られるd軸電
    流およびq軸電流とに基づいて、前記d軸電流およびq
    軸電流がd軸電流指令およびq軸電流指令にそれぞれ追
    従するようにd軸電圧およびq軸電圧を演算し、当該d
    軸電圧およびq軸電圧と前記モータ回転子位相とからU
    VW3相電圧指令を出力することにより、永久磁石モー
    タとしてのトルクと、リラクタンスモータとしてのトル
    クとの合成トルクを出力できるように構成された永久磁
    石リラクタンスモータの制御装置において、 前記d軸電流指令と、前記d軸電流と、インバータ出力
    電圧がインバータ入力直流電圧からあらかじめ設定され
    ているインバータ最大出力電圧に達しているか否かの状
    態量とを入力として、前記インバータ出力電圧がインバ
    ータ最大出力電圧に達している状態である場合には、前
    記d軸電流とd軸電流指令との偏差がなくなるように電
    圧位相補正値を演算し、前記インバータ最大出力電圧に
    達していない状態である場合には、前記補正演算を停止
    して補正値を保持し、前記電圧位相補正値を出力する電
    圧位相補正手段を備えて成ることを特徴とする永久磁石
    リラクタンスモータの制御装置。
  3. 【請求項3】 トルク指令から得られる電流振幅指令お
    よび電流位相指令に基づいて、d軸電流指令およびq軸
    電流指令を演算し、当該d軸電流指令およびq軸電流指
    令と、モータU相およびW相電流フィードバック値およ
    びモータ回転子位相から得られるd軸電流およびq軸電
    流とに基づいて、前記d軸電流およびq軸電流がd軸電
    流指令およびq軸電流指令にそれぞれ追従するようにd
    軸電圧およびq軸電圧を演算し、当該d軸電圧およびq
    軸電圧と前記モータ回転子位相とからUVW3相電圧指
    令を出力することにより、永久磁石モータとしてのトル
    クと、リラクタンスモータとしてのトルクとの合成トル
    クを出力できるように構成された永久磁石リラクタンス
    モータの制御装置において、 モータ回転角周波数と、前記トルク指令と、前記モータ
    回転子に同期して回転するdq軸直交座標で表わしたd
    軸電圧およびq軸電圧と、前記d軸電流およびq軸電流
    とを入力として、インバータ出力有効電力指令とインバ
    ータ出力有効電力とを演算し、かつ当該演算した有効電
    力が有効電力指令に追従するような電流位相補正値を前
    記d軸電流指令およびq軸電流指令演算の補正値として
    演算して出力する有効電力制御手段を備えて成ることを
    特徴とする永久磁石リラクタンスモータの制御装置。
  4. 【請求項4】 永久磁石モータとしてのトルクと、リラ
    クタンスモータとしてのトルクとの合成トルクを出力で
    きるように構成された永久磁石リラクタンスモータの制
    御装置において、 トルク指令を入力として、あらかじめ設定されているパ
    ターンに従ってd軸電流指令を出力するd軸電流指令演
    算手段と、 前記トルク指令を入力として、あらかじめ設定されてい
    るパターンに従ってq軸電流指令を出力するq軸電流指
    令演算手段と、 モータ回転角周波数と、前記トルク指令と、電圧振幅
    と、電圧位相と電圧位相補正値との加算値である新たな
    電圧位相と、d軸電流およびq軸電流とを入力として、
    インバータ出力有効電力指令とインバータ出力有効電力
    とを演算し、かつ当該演算した有効電力が有効電力指令
    に追従するようなd軸電流指令補正値を演算して出力す
    る有効電力制御手段と、 モータU相電流フィードバック値と、モータW相電流フ
    ィードバック値と、モータ回転子位相とを入力として、
    d軸電流およびq軸電流を演算して出力する3相dq変
    換手段と、 前記d軸電流指令演算手段から出力されるd軸電流指令
    と、前記q軸電流指令演算手段から出力されるq軸電流
    指令と、前記3相dq変換手段から出力されるd軸電流
    およびq軸電流と、電圧振幅制限フラグとを入力とし
    て、当該電圧振幅制限フラグが電圧振幅制限がかかって
    いないことを表わす状態である場合には、d軸電流およ
    びq軸電流とd軸電流指令およびq軸電流指令とのそれ
    ぞれの偏差に対して積分制御を施し積分dq軸電圧を演
    算し、前記電圧振幅制限フラグが電圧振幅制限がかかっ
    ていることを表わす状態である場合には、前記積分演算
    を停止して積分値を保持し、積分d軸電圧およびq軸電
    圧を出力する電流積分制御手段と、 前記d軸電流指令演算手段から出力されるd軸電流指令
    と、前記q軸電流指令演算手段から出力されるq軸電流
    指令と、前記3相dq変換手段から出力されるd軸電流
    およびq軸電流とを入力として、当該d軸電流およびq
    軸電流とd軸電流指令およびq軸電流指令とのそれぞれ
    の偏差に対して比例制御を施し比例d軸電圧およびq軸
    電圧を演算して出力する電流比例制御手段と、 前記d軸電流指令演算手段から出力されるd軸電流指令
    と、前記3相dq変換手段から出力されるd軸電流と、
    電圧振幅制限フラグとを入力として、当該電圧振幅制限
    フラグが電圧振幅制限がかかっていることを表わす状態
    である場合には、前記d軸電流とd軸電流指令との偏差
    がなくなるように電圧位相補正値を演算し、前記電圧振
    幅制限フラグが電圧振幅制限がかかっていないことを表
    わす状態である場合には、前記補正演算を停止して補正
    値を保持し、前記電圧位相補正値を出力する電圧位相補
    正手段と、 前記電流比例制御手段から出力される比例d軸電圧およ
    びq軸電圧と、前記電流積分制御手段から出力される積
    分d軸電圧およびq軸電圧とを入力として、電圧振幅と
    前記電圧位相を演算して出力する電圧振幅位相演算手段
    と、 前記電圧振幅位相演算手段から出力される電圧振幅を入
    力として、インバータ入力直流電圧からあらかじめ設定
    されているインバータ最大出力電圧を超えた場合には、
    インバータ最大出力電圧を新たな前記電圧振幅として出
    力すると共に、前記電圧振幅制限フラグを出力する電圧
    振幅制限手段と、 前記電圧振幅位相演算手段から出力される電圧位相と前
    記電圧位相補正手段から出力される電圧位相補正値との
    加算値である新たな電圧位相と、前記電圧振幅制限手段
    から入力される電圧振幅と、前記モータ回転子位相とを
    入力として、UVW3相電圧指令を演算して出力する3
    相電圧演算手段と、 を備えて成ることを特徴とする永久磁石リラクタンスモ
    ータの制御装置。
  5. 【請求項5】 永久磁石モータとしてのトルクと、リラ
    クタンスモータとしてのトルクとの合成トルクを出力で
    きるように構成された永久磁石リラクタンスモータの制
    御装置において、 トルク指令を入力として、あらかじめ設定されているパ
    ターンに従って電流振幅指令を出力する電流振幅演算手
    段と、 前記トルク指令を入力として、あらかじめ設定されてい
    るパターンに従って電流位相指令を出力する電流位相演
    算手段と、 モータ回転角周波数と、前記トルク指令と、モータ回転
    子に同期して回転するdq軸直交座標で表わしたd軸電
    圧およびq軸電圧と、d軸電流およびq軸電流とを入力
    として、インバータ出力有効電力指令とインバータ出力
    有効電力とを演算し、かつ当該演算した有効電力が有効
    電力指令に追従するような電流位相補正値を演算して出
    力する有効電力制御手段と、 前記電流振幅演算手段から出力される電流振幅指令と、
    前記電流位相演算手段から出力される電流位相指令と、
    前記有効電力制御手段から出力される電流位相補正値
    と、電流振幅補正値とを入力として、d軸電流指令およ
    びq軸電流指令を演算して出力する電流指令演算手段
    と、 モータU相電流フィードバック値と、モータW相電流フ
    ィードバック値と、モータ回転子位相とを入力として、
    d軸電流およびq軸電流を演算して出力する3相dq変
    換手段と、 前記電流指令演算手段から出力されるd軸電流指令およ
    びq軸電流指令と、前記3相dq変換手段から出力され
    るd軸電流およびq軸電流とを入力として、当該d軸電
    流およびq軸電流がd軸電流指令およびq軸電流指令に
    それぞれ追従するようにd軸電圧およびq軸電圧を演算
    して出力する電流制御手段と、 前記電流制御手段から出力されるd軸電圧およびq軸電
    圧と、インバータ入力直流電圧フィードバック値とを入
    力として、当該d軸電圧およびq軸電圧から演算される
    インバータ出力電圧が前記インバータ入力直流電圧から
    決まるインバータ最大出力電圧を超えそうになると、電
    圧が制限されるように前記電流振幅補正値を演算して出
    力する端子電圧制御手段と、 前記電流制御手段から出力されるd軸電圧およびq軸電
    圧と、前記モータ回転子位相とを入力として、UVW3
    相電圧指令を演算して出力するdq3相変換手段と、 を備えて成ることを特徴とする永久磁石リラクタンスモ
    ータの制御装置。
  6. 【請求項6】 前記請求項4に記載の永久磁石リラクタ
    ンスモータの制御装置において、 前記有効電力制御手段内で演算される有効電力フィード
    バック値を、モータ回転速度に応じて有効電力指令と有
    効電力実測演算値との重み関数を変化させて演算するよ
    うにしたことを特徴とする永久磁石リラクタンスモータ
    の制御装置。
  7. 【請求項7】 前記請求項5に記載の永久磁石リラクタ
    ンスモータの制御装置において、 前記電流位相演算手段から出力される電流位相指令と前
    記有効電力制御手段から出力される電流位相補正値との
    加算値である新たな電流位相指令と、前記電流振幅演算
    手段から出力される電流振幅と、前記端子電圧制御手段
    から出力される電流振幅補正値とを入力とし、当該電流
    振幅と電流振幅補正値との加算値からあらかじめモータ
    等価回路定数を用いて求められている電流位相制限値で
    制限した値を新たな電流位相指令として出力する位相制
    限手段を付加し、 前記有効電力制御手段においては、前記位相制限手段に
    て電流位相指令が制限された場合には、有効電力制御を
    停止して出力を保持するようにしたことを特徴とする永
    久磁石リラクタンスモータの制御装置。
  8. 【請求項8】 前記請求項5に記載の永久磁石リラクタ
    ンスモータの制御装置において、 前記有効電力制御手段において、有効電力を増加させる
    べく電流位相補正値を増加させたにもかかわらず有効電
    力が増加しない場合には、電流位相上限と判断し、有効
    電力制御を停止して出力を保持するようにしたことを特
    徴とする永久磁石リラクタンスモータの制御装置。
  9. 【請求項9】 永久磁石モータとしてのトルクと、リラ
    クタンスモータとしてのトルクとの合成トルクを出力で
    きるように構成された永久磁石リラクタンスモータの制
    御装置において、 トルク指令を入力として、あらかじめ設定されているパ
    ターンに従って電流振幅指令を出力する電流振幅演算手
    段と、 前記トルク指令を入力として、あらかじめ設定されてい
    るパターンに従って電流位相指令を出力する電流位相演
    算手段と、 モータ回転角周波数と、前記トルク指令と、モータ回転
    子に同期して回転するdq軸直交座標で表わしたd軸電
    圧およびq軸電圧と、d軸電流およびq軸電流とを入力
    として、インバータ出力有効電力指令とインバータ出力
    有効電力とを演算し、かつ当該演算した有効電力が有効
    電力指令に追従するような電流振幅補正値を演算して出
    力する有効電力制御手段と、 前記電流振幅演算手段から出力される電流振幅指令と、
    前記電流位相演算手段から出力される電流位相指令と、
    前記有効電力制御手段から出力される電流振幅補正値
    と、電流位相補正値とを入力として、d軸電流指令およ
    びq軸電流指令を演算して出力する電流指令演算手段
    と、 モータU相電流フィードバック値と、モータW相電流フ
    ィードバック値と、モータ回転子位相とを入力として、
    d軸電流およびq軸電流を演算して出力する3相dq変
    換手段と、 前記電流指令演算手段から出力されるd軸電流指令およ
    びq軸電流指令と、前記3相dq変換手段から出力され
    るd軸電流およびq軸電流とを入力として、当該d軸電
    流およびq軸電流がd軸電流指令およびq軸電流指令に
    それぞれ追従するようにd軸電圧およびq軸電圧を演算
    して出力する電流制御手段と、 前記電流制御手段から出力されるd軸電圧およびq軸電
    圧と、インバータ入力直流電圧フィードバック値とを入
    力として、当該d軸電圧およびq軸電圧から演算される
    インバータ出力電圧が前記インバータ入力直流電圧から
    決まるインバータ最大出力電圧を超えそうになると、電
    圧が制限されるように前記電流位相補正値を演算して出
    力する端子電圧制御手段と、 前記電流制御手段から出力されるd軸電圧およびq軸電
    圧と、前記モータ回転子位相とを入力として、UVW3
    相電圧指令を演算して出力するdq3相変換手段と、 を備えて成ることを特徴とする永久磁石リラクタンスモ
    ータの制御装置。
  10. 【請求項10】 前記請求項9に記載の永久磁石リラク
    タンスモータの制御装置において、 前記電流位相演算手段から出力される電流位相指令と前
    記端子電圧制御手段から出力される電流位相補正値との
    加算値を新たな電流位相指令として入力して、モータ等
    価回路定数からあらかじめ求められている電流位相制限
    値で制限した値を新たな電流位相指令として出力する位
    相制限手段をを付加し、 前記有効電力制御手段においては、前記位相制限手段に
    て電流位相指令が制限された場合には、有効電力制御を
    停止して出力を保持し、 前記端子電圧制御手段においては、前記位相制限手段に
    て電流位相指令が制限された場合には、電流位相補正値
    を保持した上で、d軸電圧およびq軸電圧から演算され
    るインバータ出力電圧が前記インバータ入力直流電圧か
    ら決まるインバータ最大出力電圧を超えそうになると、
    電圧が制限されるように前記電流振幅補正値を演算して
    出力するように切り替えるようにしたことを特徴とする
    永久磁石リラクタンスモータの制御装置。
  11. 【請求項11】 永久磁石モータとしてのトルクと、リ
    ラクタンスモータとしてのトルクとの合成トルクを出力
    できるように構成された永久磁石リラクタンスモータの
    制御装置において、 トルク指令を入力として、あらかじめ設定されているパ
    ターンに従ってd軸電流指令を出力するd軸電流指令演
    算手段と、 前記トルク指令を入力として、あらかじめ設定されてい
    るパターンに従ってq軸電流指令を出力するq軸電流指
    令演算手段と、 前記q軸電流指令演算手段から出力されるq軸電流指令
    からq軸電流指令補正値を減算した値を入力として、モ
    ータ等価回路定数からあらかじめ演算して求められてい
    る関数に従って、d軸電流制限値を演算して出力する制
    限値演算手段と、 前記d軸電流指令演算手段から出力されるd軸電流指令
    と、前記制限値演算手段から出力されるd軸電流制限値
    とを入力として、当該d軸電流指令がd軸電流制限値を
    超えた場合には、d軸電流制限値を新たなd軸電流指令
    として出力するd軸電流制限手段と、 モータU相電流フィードバック値と、モータW相電流フ
    ィードバック値とモータ回転子位相とを入力として、d
    軸電流およびq軸電流を演算して出力する3相dq変換
    手段と、 前記q軸電流指令演算手段から出力されるq軸電流指令
    と、前記d軸電流制限手段から出力されるd軸電流指令
    と、前記3相dq変換手段から出力されるd軸電流およ
    びq軸電流とを入力として、当該d軸電流およびq軸電
    流がd軸電流指令およびq軸電流指令にそれぞれ追従す
    るようにd軸電圧およびq軸電圧を演算して出力する電
    流制御手段と、 前記電流制御手段から出力されるd軸電圧およびq軸電
    圧と、インバータ入力直流電圧フィードバック値とを入
    力として、当該d軸電圧およびq軸電圧から演算される
    インバータ出力電圧が前記インバータ入力直流電圧から
    決まるインバータ最大出力電圧を超えそうになると、電
    圧が制限されるように前記q軸電流指令補正値を演算し
    て出力する端子電圧制御手段と、 前記電流制御手段から出力されるd軸電圧およびq軸電
    圧と、前記モータ回転子位相とを入力として、UVW3
    相電圧指令を演算して出力するdq3相変換手段と、 を備えて成ることを特徴とする永久磁石リラクタンスモ
    ータの制御装置。
  12. 【請求項12】 前記請求項11に記載の永久磁石リラ
    クタンスモータの制御装置において、 前記モータ回転角周波数と、トルク指令と、モータ回転
    子に同期して回転するdq軸直交座標で表わしたd軸電
    圧およびq軸電圧と、d軸電流およびq軸電流とを入力
    として、インバータ出力有効電力指令とインバータ出力
    有効電力とを演算し、かつ当該演算した有効電力が有効
    電力指令に追従するようなd軸電流指令補正値を演算し
    て出力する有効電力制御手段を付加し、 前記有効電力制御手段から出力されるd軸電流指令補正
    値と前記d軸電流指令演算手段から出力されるd軸電流
    指令との加算値を新たなd軸電流指令として前記d軸電
    流制限手段に入力し、d軸電流が制限された場合には、
    前記有効電力制御手段の有効電力制御を停止して出力を
    保持するようにしたことを特徴とする永久磁石リラクタ
    ンスモータの制御装置。
  13. 【請求項13】 永久磁石モータとしてのトルクと、リ
    ラクタンスモータとしてのトルクとの合成トルクを出力
    できるように構成された永久磁石リラクタンスモータの
    制御装置において、 トルク指令を入力として、あらかじめ設定されているパ
    ターンに従ってd軸電流指令を出力するd軸電流指令演
    算手段と、 前記トルク指令を入力として、あらかじめ設定されてい
    るパターンに従ってq軸電流指令を出力するq軸電流指
    令演算手段と、 モータ回転角周波数と、前記トルク指令と、モータ回転
    子に同期して回転するdq軸直交座標で表わしたd軸電
    圧およびq軸電圧と、d軸電流およびq軸電流とを入力
    として、インバータ出力有効電力指令とインバータ出力
    有効電力とを演算し、かつ当該演算した有効電力が有効
    電力指令に追従するようなd軸電流指令補正値を演算し
    て出力する有効電力制御手段と、 モータU相電流フィードバック値と、モータW相電流フ
    ィードバック値と、モータ回転子位相とを入力として、
    d軸電流およびq軸電流を演算して出力する3相dq変
    換手段と、 前記d軸電流指令演算手段から出力されるd軸電流指令
    と前記有効電力制御手段から出力されるd軸電流指令補
    正値とを加算した値を新たなd軸電流指令としたもの
    と、前記q軸電流指令演算手段から出力されるq軸電流
    指令と、前記3相dq変換手段から出力されるd軸電流
    およびq軸電流と、電圧振幅指令とを入力として、当該
    d軸電流およびq軸電流とd軸電流指令およびq軸電流
    指令とのそれぞれの偏差に応じて電圧位相を演算して出
    力する電圧位相制御手段と、 前記モータ回転角周波数を入力として、当該モータ回転
    角周波数に応じてあらかじめ設定されている前記電圧振
    幅指令を演算して出力する電圧振幅演算手段と、 前記電圧位相制御手段から出力される電圧位相と、前記
    電圧振幅制御手段から出力される電圧振幅指令と、前記
    モータ回転子位相とを入力として、UVW3相電圧指令
    を演算して出力する3相電圧演算手段と、 を備えて成ることを特徴とする永久磁石リラクタンスモ
    ータの制御装置。
  14. 【請求項14】 前記請求項4に記載の永久磁石リラク
    タンスモータの制御装置において、 前記3相dq変換手段から出力されるq軸電流を入力と
    して、モータ等価回路定数からあらかじめ演算して求め
    られている関数に従って、d軸電流制限値を演算して出
    力する制限値演算手段と、 前記d軸電流指令演算手段から出力されるd軸電流指令
    と、前記制限値演算手段から出力されるd軸電流制限値
    とを入力として、当該d軸電流指令がd軸電流制限値を
    超えた場合には、d軸電流制限値を新たなd軸電流指令
    として出力するd軸電流制限手段とを付加し、 前記有効電力制御手段においては、前記d軸電流制限手
    段においてd軸電流指令が制限された場合には、当該有
    効電力制御手段の有効電力制御を停止して出力を保持す
    るようにしたことを特徴とする永久磁石リラクタンスモ
    ータの制御装置。
  15. 【請求項15】 前記請求項4に記載の永久磁石リラク
    タンスモータの制御装置において、 前記電圧振幅位相演算手段から出力される電圧位相と前
    記電圧位相補正手段から出力される電圧位相補正値との
    加算値を新たな電圧位相として入力して、モータ等価回
    路定数からあらかじめ演算して求められている関数に従
    って求めた電圧位相制限値を、前記入力された電圧位相
    が超えた場合には、電圧位相制限値を新たな電圧位相と
    して出力する電圧位相制限手段を付加し、 前記電圧位相制限手段にて電圧位相が制限された場合に
    は、前記電圧位相補正手段の電圧位相補正制御を停止し
    て出力を保持すると共に、前記有効電力制御手段の有効
    電力制御を停止して出力を保持するようにしたことを特
    徴とする永久磁石リラクタンスモータの制御装置。
  16. 【請求項16】 永久磁石モータとしてのトルクと、リ
    ラクタンスモータとしてのトルクとの合成トルクを出力
    できるように構成された永久磁石リラクタンスモータの
    制御装置において、 トルク指令を入力として、あらかじめ設定されているパ
    ターンに従ってd軸電流指令を出力するd軸電流指令演
    算手段と、 前記トルク指令を入力として、あらかじめ設定されてい
    るパターンに従ってq軸電流指令を出力するq軸電流指
    令演算手段と、 モータU相電流フィードバック値と、モータW相電流フ
    ィードバック値と、モータ回転子位相とを入力として、
    d軸電流およびq軸電流を演算して出力する3相dq変
    換手段と、 前記d軸電流指令演算手段から出力されるd軸電流指令
    と、前記q軸電流指令手段から出力されるq軸電流指令
    と、前記3相dq変換手段から出力されるd軸電流およ
    びq軸電流と、電圧振幅制限フラグとを入力として、当
    該電圧振幅制限フラグが電圧振幅制限がかかっていない
    ことを表わす状態である場合には、d軸電流およびq軸
    電流とd軸電流指令およびq軸電流指令とのそれぞれの
    偏差に対して積分制御を施し積分dq軸電圧を演算し、
    前記電圧振幅制限フラグが電圧振幅制限がかかっている
    ことを表わす状態である場合には、前記積分演算を停止
    して積分値を保持し、積分d軸電圧およびq軸電圧を出
    力する電流積分制御手段と、 モータ回転角周波数と、前記トルク指令と、前記電圧振
    幅制限フラグと、電圧振幅と、電圧位相と前回の電圧位
    相補正値との加算値である新たな電圧位相と、d軸電流
    およびq軸電流とを入力として、インバータ出力有効電
    力指令とインバータ出力有効電力とを演算し、前記電圧
    振幅制限フラグが電圧振幅制限がかかっていることを表
    わす状態である場合には、前記演算した有効電力が有効
    電力指令に追従するような前記電圧位相補正値を演算
    し、前記電圧振幅制限フラグが電圧振幅制限がかかって
    いないことを表わす状態である場合には、前記補正演算
    を停止して補正値を保持する有効電力制御手段と、 前記d軸電流指令演算手段から出力されるd軸電流指令
    と、前記q軸電流制限手段から出力されるq軸電流指令
    と、前記3相dq変換手段から出力されるd軸電流およ
    びq軸電流とを入力として、当該d軸電流およびq軸電
    流とd軸電流指令およびq軸電流指令とのそれぞれの偏
    差に対して比例制御を施し比例d軸電圧およびq軸電圧
    を演算して出力する電流比例制御手段と、 前記電流比例制御手段から出力される比例d軸電圧およ
    びq軸電圧と、前記電流積分制御手段から出力される積
    分d軸電圧およびq軸電圧とを入力として、電圧振幅と
    前記電圧位相を演算して出力する電圧振幅位相演算手段
    と、 前記電圧振幅位相演算手段から出力される電圧振幅を入
    力として、インバータ入力直流電圧からあらかじめ設定
    されているインバータ最大出力電圧を超えた場合には、
    インバータ最大出力電圧を新たな前記電圧振幅として出
    力すると共に、前記電圧振幅制限フラグを出力する電圧
    振幅制限手段と、 前記電圧振幅位相演算手段から出力される電圧位相と前
    記有効電力制御手段から出力される電圧位相補正値との
    加算値である新たな電圧位相と、前記電圧振幅制限手段
    から入力される電圧振幅と、前記モータ回転子位相とを
    入力として、UVW3相電圧指令を演算して出力する3
    相電圧演算手段と、 を備えて成ることを特徴とする永久磁石リラクタンスモ
    ータの制御装置。
  17. 【請求項17】 前記請求項4に記載の永久リラクタン
    スモータの制御装置において、 前記電圧振幅制限手段から出力される電圧振幅制限フラ
    グと、前記3相dq変換手段から出力されるq軸電流
    と、前記q軸電流指令演算手段から出力されるq軸電流
    指令とを入力として、当該q軸電流とq軸電流指令との
    大小関係と、前記電圧振幅制限フラグとからあらかじめ
    設定されている条件に応じて、前記電流積分制御手段を
    動作させて前記電圧位相補正手段の出力を停止し保持す
    るか、前記電流積分制御手段の出力を保持して前記電圧
    位相補正手段を動作させるかの制御モード切り替えフラ
    グを出力する制御モード切り替え手段を付加して成るこ
    とを特徴とする永久磁石リラクタンスモータの制御装
    置。
  18. 【請求項18】 永久磁石モータとしてのトルクと、リ
    ラクタンスモータとしてのトルクとの合成トルクを出力
    できるように構成された永久磁石リラクタンスモータの
    制御装置において、 トルク指令を入力として、あらかじめ設定されているパ
    ターンに従ってd軸電流指令を出力するd軸電流指令演
    算手段と、 前記トルク指令を入力として、あらかじめ設定されてい
    るパターンに従ってq軸電流指令を出力するq軸電流指
    令演算手段と、 モータ回転角周波数と、前記トルク指令と、電圧振幅
    と、電圧位相と電圧位相補正値との加算値である新たな
    電圧位相と、d軸電流およびq軸電流とを入力として、
    インバータ出力有効電力指令とインバータ出力有効電力
    とを演算し、かつ当該演算した有効電力が有効電力指令
    に追従するようなd軸電流指令補正値を演算して出力す
    る有効電力制御手段と、 モータU相電流フィードバック値と、モータW相電流フ
    ィードバック値と、モータ回転子位相とを入力として、
    d軸電流およびq軸電流を演算して出力する3相dq変
    換手段と、 前記q軸電流指令演算手段から出力されるq軸電流指令
    からq軸電流指令補正値を減算した新たなq軸電流指令
    と、前記d軸電流指令手段から出力されるd軸電流指令
    と前記有効電力制御手段から出力されるd軸電流指令補
    正値とを加算した新たなd軸電流指令と、前記3相dq
    変換手段から出力されるd軸電流およびq軸電流と、制
    御モード切り替え判定フラグとを入力として、当該制御
    モード切り替え判定フラグに従って、d軸電流およびq
    軸電流とd軸電流指令およびq軸電流指令とのそれぞれ
    の偏差に対して積分制御を施し積分d軸電圧およびq軸
    電圧を演算する場合と、前記積分演算を停止して積分値
    を保持し、積分d軸電圧およびq軸電圧を出力する場合
    とを切り替える電流積分制御手段と、 前記q軸電流指令演算手段から出力されるq軸電流指令
    から前記q軸電流指令補正値を減算した新たなq軸電流
    指令と、前記d軸電流指令手段から出力されるd軸電流
    指令と前記有効電力制御手段から出力されるd軸電流指
    令補正値とを加算した新たなd軸電流指令と、前記3相
    dq変換手段から出力されるd軸電流およびq軸電流と
    を入力として、当該d軸電流およびq軸電流とd軸電流
    指令およびq軸電流指令とのそれぞれの偏差に対して比
    例制御を施し比例d軸電圧およびq軸電圧を演算して出
    力する電流比例制御手段と、 前記d軸電流指令演算手段から出力されるd軸電流指令
    と前記有効電力制御手段から出力されるd軸電流指令補
    正値とを加算した新たなd軸電流指令と、前記3相dq
    変換手段から出力されるd軸電流と、前記制御モード切
    り替え判定フラグとを入力として、当該制御モード切り
    替え判定フラグに従って、前記d軸電流とd軸電流指令
    との偏差がなくなるように前記電圧位相補正値を演算す
    る場合と、前記補正演算を停止して補正値を保持し、前
    記電圧位相補正値を出力する場合とを切り替える電圧位
    相補正手段と、 前記電流比例制御手段から出力される比例d軸電圧およ
    びq軸電圧と、前記電流積分制御手段から出力される積
    分d軸電圧およびq軸電圧とを入力として、電圧振幅と
    前記電圧位相を演算して出力する電圧振幅位相演算手段
    と、 前記電圧振幅位相演算手段から出力される電圧振幅を入
    力として、インバータ入力直流電圧からあらかじめ設定
    されているインバータ最大出力電圧を超えた場合には、
    当該インバータ最大出力電圧を新たな前記電圧振幅とし
    て出力する電圧振幅制限手段と、 前記3相dq変換手段から出力されるq軸電流と、前記
    q軸電流指令演算手段から出力されるq軸電流指令とを
    入力として、当該q軸電流とq軸電流指令との大小関係
    に応じて、前記電流積分制御手段を動作させて前記電圧
    位相補正手段の出力を停止し保持するか、前記電流積分
    制御手段の出力を保持して前記電圧位相補正手段を動作
    させるかの前記制御モード切り替えフラグを出力する制
    御モード切り替え判定手段と、 前記電圧振幅位相演算手段から出力される電圧振幅と、
    前記電圧振幅制限手段から出力される新たな電圧振幅
    と、前記制御モード切り替え判定手段から出力される制
    御モード切り替え判定フラグとを入力として、当該制御
    モード切り替え判定フラグが電流積分制御を動作せる制
    御モードであることを表わす値であり、かつ電圧振幅が
    前記電圧振幅制限手段から出力される新たな電圧振幅よ
    りも大きい場合にのみ、電圧が制限されるように前記q
    軸電流指令補正値を演算して出力する端子電圧制御手段
    と、 前記電圧振幅位相演算手段から出力される電圧位相と前
    記電圧位相補正手段から出力される電圧位相補正値との
    加算値である新たな電圧位相と、前記電圧振幅制限手段
    から入力される電圧振幅と、前記モータ回転子位相とを
    入力として、UVW3相電圧指令を演算して出力する3
    相電圧演算手段と、 を備えて成ることを特徴とする永久磁石リラクタンスモ
    ータの制御装置。
  19. 【請求項19】 永久磁石モータとしてのトルクと、リ
    ラクタンスモータとしてのトルクとの合成トルクを出力
    できるように構成された永久磁石リラクタンスモータの
    制御装置において、 モータ回転角周波数と、トルク指令と、モータ回転子に
    同期して回転するdq軸直交座標で表わしたd軸電圧お
    よびq軸電圧と、d軸電流およびq軸電流とを入力とし
    て、インバータ出力有効電力指令とインバータ出力有効
    電力とを演算し、当該演算した有効電力が有効電力指令
    に追従するような電圧位相を演算して出力する有効電力
    制御手段と、 前記モータ回転角周波数を入力として、当該モータ回転
    角周波数に応じてあらかじめ設定されている電圧振幅指
    令を演算して出力する電圧振幅演算手段と、 前記有効電力制御手段から出力される電圧位相と、前記
    電圧振幅制御手段から出力される電圧振幅指令と、前記
    モータ回転子位相とを入力として、UVW3相電圧指令
    を演算して出力する3相電圧演算手段と、 を備えて成ることを特徴とする永久磁石リラクタンスモ
    ータの制御装置。
  20. 【請求項20】 前記請求項19に記載の永久磁石リラ
    クタンスモータの制御装置において、 d軸電流およびq軸電流フィードバック値を入力として
    d軸電流およびq軸電流のベクトル合成値を演算し、当
    該電流ベクトル合成値が設定値を超えた場合には、前記
    有効電力制御手段の動作を停止して出力を保持すると共
    に、前記電圧振幅演算手段の出力である電圧振幅を小さ
    くする電流制限手段を付加して成ることを特徴とする永
    久磁石リラクタンスモータの制御装置。
  21. 【請求項21】 前記請求項19に記載の永久磁石リラ
    クタンスモータの制御装置において、 q軸電流フィードバック値が設定値を超えた場合には、
    前記電圧振幅演算手段の出力である電圧振幅を小さくす
    るq軸電流制限手段を付加して成ることを特徴とする永
    久磁石リラクタンスモータの制御装置。
  22. 【請求項22】 前記請求項13に記載の永久磁石リラ
    クタンスモータの制御装置において、 d軸電流およびq軸電流フィードバック値を入力として
    d軸電流およびq軸電流のベクトル合成値を演算し、当
    該電流ベクトル合成値が設定値を超えた場合には、前記
    有効電力制御手段の動作を停止して出力を保持すると共
    に、前記電圧振幅演算手段の出力である電圧振幅を小さ
    くする電流制限手段を付加して成ることを特徴とする永
    久磁石リラクタンスモータの制御装置。
  23. 【請求項23】 前記請求項13に記載の永久磁石リラ
    クタンスモータの制御装置において、 q軸電流フィードバック値が設定値を超えた場合には、
    前記電圧振幅演算手段の出力である電圧振幅を小さくす
    るq軸電流制限手段を付加して成ることを特徴とする永
    久磁石リラクタンスモータの制御装置。
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