JP2002142483A - 同期モータ制御方法およびその装置 - Google Patents

同期モータ制御方法およびその装置

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JP2002142483A JP2000336791A JP2000336791A JP2002142483A JP 2002142483 A JP2002142483 A JP 2002142483A JP 2000336791 A JP2000336791 A JP 2000336791A JP 2000336791 A JP2000336791 A JP 2000336791A JP 2002142483 A JP2002142483 A JP 2002142483A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 トリップの発生を未然に防止するとともに、
電圧、電流を最大限に利用し、同期モータの小型化、お
よび最大効率を実現する。 【解決手段】 モータ電流、モータ電圧に基づいて同期
モータ3の回転子の回転位置および回転速度を出力する
位置・速度検出部4と、位置・速度検出部4からの速度
および外部から与えられる速度指令を入力として速度制
御を行い、電流指令を出力する速度制御部5と、電流指
令および外部から与えられる位相指令を入力として電流
振幅指令を出力する位相制御部6と、電流振幅指令、モ
ータ電流、および回転位置を入力として電圧指令を出力
し、インバータ2に供給する電流制御部7と、位置・速
度検出部4からの速度および電圧指令を入力として、該
当する最大電流位相を出力する最大位相テーブル8と、
位相制御部6に供給されるべく位相指令を最大電流位相
に基づいて制限する位相リミット部9とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、インバータの出
力電圧を同期モータに供給することにより同期モータを
制御する同期モータ制御方法およびその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、インバータの出力電圧を同期
モータに供給することにより同期モータを制御する同期
モータ制御装置が提案されている。
【0003】そして、このような同期モータ制御装置と
して、(1)過変調を行うとともに、電圧制御および電
圧位相制御を併用してインバータを制御し、インバータ
出力電圧を供給することにより同期モータを制御するも
の、(2)過変調を行わず、電流制御および電流位相制
御を併用してインバータを制御し、インバータ出力電圧
を供給することにより同期モータを制御するもの、
(3)電圧制御と電流制御とを切り替えてインバータを
制御し、インバータ出力波形を供給することにより同期
モータを制御するものが提案されている。また、(4)
(2)の同期モータ制御装置において、電流位相制御に
より制御される電流位相の最大値を適当な値で制限する
ものも提案されている。例えば、特開平8−32227
9号公報に示されたブラシレスDCモータ制御装置にお
いては、必要なトルクに合わせて最大位相を設定してい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記(1)の同期モー
タ制御装置を採用した場合には、インバータの出力電圧
を最大限利用することができるが、過負荷の時に電流ト
リップが発生するので、インバータ出力電流を最大限利
用することができないという不都合がある。
【0005】前記(2)の同期モータ制御装置を採用し
た場合には、電流トリップの発生を未然に防止すること
ができるが、インバータ出力電圧を最大限利用すること
ができないという不都合がある。換言すれば、効率を十
分には高めることができないという不都合がある。
【0006】前記(3)の同期モータ制御装置を採用し
た場合には、切り替えに応じて(1)の同期モータ制御
装置を採用した場合の不都合、(2)の同期モータ制御
装置を採用した場合の不都合が発生するとともに、電圧
制御を行うための構成および電流制御を行うための構成
が必要であり、構成が複雑化するという不都合もある。
【0007】前記(4)の同期モータ制御装置を採用し
た場合には、電流位相の最大値を適当な値で制限してい
るだけであるから、同期モータ、インバータの能力を最
大限には活用することができないという不都合がある。
さらに説明する。
【0008】同期モータを最大トルクを発生できる状態
にすることができないので、同期モータを必要以上に大
型化することが必要になる。また、高速回転を行わせる
場合には誘起電圧を低く抑えたモータを採用する必要が
あるので、駆動電流が増加し、同期モータによって圧縮
機を駆動する場合には圧縮機定格(中速域)効率が低下
してしまう。さらに、電流位相を適切には制限していな
いので、電流位相が真の限界値を越えると同期モータが
失速し、トリップの発生、または効率の大幅な低下、運
転範囲未達成などの不都合を生じてしまう。
【0009】さらに説明する。
【0010】従来から、同期モータの制御を行うに当た
って、電圧拘束の下での最大トルク条件は全く示されて
おらず、また、サーボ用途においては、速度垂下制御を
行うことは許されず、電圧や電流に余裕を持たせるマー
ジン設計が基本であったので、最大トルク条件での同期
モータの制御を行うことは全く不可能であった。サーボ
以外の用途においてもマージン設計が常識になっている
ので、最大トルク条件での同期モータの制御を行うこと
は全く不可能であった。換言すれば、最大加速、最大ト
ルクなどのように同期モータの最大能力を利用すること
は不可能であった。このためマージンを超えた場合に
は、同期モータが失速し、ひいてはトリップ、効率低
下、運転範囲未達をもたらしてしまう。
【0011】また、インバータ出力電圧がモータ誘起電
圧に比して十分に高い場合にはモータ電流によってトル
ク制御を行い、高速回転時にモータ誘起電圧に起因して
モータ電圧を増すことができなくなった場合には電流位
相を進めて磁束を弱め、モータ電流を増加させることで
さらに高速回転を行わせることが知られている。しか
し、これらを用いてモータの最大能力を引き出す方法は
全く提案されていないだけでなく、瞬間的に能力以上の
指令が与えられた場合に制御系の発散を防止する方法も
全く提案されていない。したがって、良好な制御性(高
い応答速度、高い効率)を維持しつつモータインバータ
の能力いっぱいを使い切ることは不可能である。
【0012】さらに、インバータ出力電圧が限界値に達
すると電流制御系が発散すると考えられているので、イ
ンバータ出力電圧を限界値付近まで利用する場合には、
電流制御を行うことができず、この結果、トリップ、制
御系の発散などの不都合を生じてしまう。
【0013】
【発明の目的】この発明は上記の問題点に鑑みてなされ
たものであり、同期モータの能力を最大限に活用するこ
とができ、高い制御性を確保しつつインバータの能力を
最大限に活用することができ、しかもインバータ出力電
圧を最大限利用しつつトリップレス、電流制御を行うこ
とができる同期モータ制御方法およびその装置を提供す
ることを目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1の同期モータ制
御方法は、インバータの出力電圧を同期モータに供給す
ることにより同期モータを制御するに当たって、電流位
相の上限値を、各瞬時毎に、その時のインバータ出力電
圧においてモータトルクを最大とする位相もしくはその
近傍に設定する方法である。
【0015】請求項2の同期モータ制御方法は、インバ
ータの出力電圧を同期モータに供給することにより同期
モータを制御するに当たって、電流位相の上限値を、各
回転数毎に、インバータ最大出力電圧においてモータト
ルクを最大とする位相もしくはその近傍に設定する方法
である。
【0016】請求項3の同期モータ制御方法は、電流位
相の上限値を、少なくとも回転数に応答して変化させる
方法である。
【0017】請求項4の同期モータ制御方法は、インバ
ータの出力電圧を同期モータに供給することにより同期
モータを制御するに当たって、電流位相の上限値を、最
高速回転時のインバータ最大出力電圧においてモータト
ルクを最大とする位相もしくはその近傍に設定する方法
である。
【0018】請求項5の同期モータ制御方法は、インバ
ータの出力電圧を同期モータに供給することにより同期
モータを制御するに当たって、電流位相の制限値を、所
用トルク毎にインバータ出力電流が制限されることにな
る最大位相、および最小位相、もしくはこれらの近傍に
設定する方法である。
【0019】請求項6の同期モータ制御方法は、インバ
ータの出力電圧を同期モータに供給することにより同期
モータを制御するに当たって、電流位相の上限値を、各
瞬時毎に、請求項1、請求項2、請求項4、請求項5に
より設定される上限値のうち、最も小さい上限値を選択
する方法である。
【0020】請求項7の同期モータ制御方法は、電流位
相の下限値を、効率またはトルクを最大とする電流位
相、もしくはこれらの近傍に設定し、所用トルクを出力
できる電流位相のうち最も小さい電流位相で同期モータ
を駆動する方法である。
【0021】請求項8の同期モータ制御方法は、前記同
期モータにより空気調和機用圧縮機を駆動する方法であ
る。
【0022】請求項9の同期モータ制御方法は、前記同
期モータとして永久磁石モータを採用し、電流位相の上
限値を略60度〜80度に設定する方法である。
【0023】請求項10の同期モータ制御方法は、イン
バータの出力電圧を永久磁石モータに供給することによ
り永久磁石モータを制御するに当たって、回転数の増加
に伴ってインバータの出力電圧が限界値に達したことに
応答して電流位相を進め、所定の電流位相限界値もしく
は電流限界値に達したことに応答して速度垂下制御を行
う方法である。
【0024】請求項11の同期モータ制御方法は、イン
バータの出力電圧を永久磁石モータに供給することによ
り永久磁石モータを制御するに当たって、回転数の増加
に伴ってインバータの出力電圧が限界値に達したことに
応答して電流位相を進め、所定の電流位相限界値もしく
は電流限界値に達したことに応答して速度制御手段の内
部状態を限界値到達直前の状態に保持する方法である。
【0025】請求項12の同期モータ制御方法は、イン
バータ出力電圧が出力電圧限界値に対して余裕があると
き、インバータから所望の電圧波形を出力し、インバー
タ出力電圧が出力電圧限界値に接近することに応答して
インバータからの出力電圧波形を電圧利用率の高い出力
電圧波形に近づける方法である。
【0026】請求項13の同期モータ制御方法は、前記
所望の電圧波形として正弦波を採用する方法である。
【0027】請求項14の同期モータ制御方法は、前記
電圧利用率の高い出力電圧波形として矩形波を採用する
方法である。
【0028】請求項15の同期モータ制御方法は、永久
磁石モータにより圧縮機を駆動する方法である。
【0029】請求項16の同期モータ制御方法は、イン
バータの出力電圧を同期モータに供給することにより同
期モータを制御するに当たって、インバータ出力電圧振
幅が制限されているか否かに拘わらず、モータ電流を制
御する方法である。
【0030】請求項17の同期モータ制御方法は、前記
モータ電流の制御を、モータ電流が少ないことに応答し
てモータ端子電圧指令値を増加させ、モータ電流が多い
ことに応答してモータ端子電圧指令値を減少させること
により行う方法である。
【0031】請求項18の同期モータ制御方法は、前記
電圧制限に起因するトルクの減少を補償すべくインバー
タを制御する方法である。
【0032】請求項19の同期モータ制御方法は、前記
トルクの減少の補償を、電圧制限による相電圧指令の基
本波成分の振幅の減少を補償することにより行う方法で
ある。
【0033】請求項20の同期モータ制御方法は、電圧
利用率を高める過変調の度合いが所定の値を越えたこと
に応答して、過変調の度合いが所定の値になるように電
流位相を制御する方法である。
【0034】請求項21の同期モータ制御方法は、前記
同期モータとして、回転子の内部に永久磁石を埋め込ん
でなる永久磁石モータを採用する方法である。
【0035】請求項22の同期モータ制御方法は、前記
同期モータにより圧縮機を駆動する方法である。
【0036】請求項23の同期モータ制御装置は、イン
バータの出力電圧を同期モータに供給することにより同
期モータを制御するものにおいて、電流位相の上限値
を、各瞬時毎に、その時のインバータ出力電圧において
モータトルクを最大とする位相もしくはその近傍に設定
するインバータ制御手段を含むものである。
【0037】請求項24の同期モータ制御装置は、イン
バータの出力電圧を同期モータに供給することにより同
期モータを制御するものにおいて、電流位相の上限値
を、各回転数毎に、インバータ最大出力電圧においてモ
ータトルクを最大とする位相もしくはその近傍に設定す
るインバータ制御手段を含むものである。
【0038】請求項25の同期モータ制御装置は、前記
インバータ制御手段として、電流位相の上限値を、少な
くとも回転数に応答して変化させるものを採用するもの
である。
【0039】請求項26の同期モータ制御装置は、イン
バータの出力電圧を同期モータに供給することにより同
期モータを制御するものにおいて、電流位相の上限値
を、最高速回転時のインバータ最大出力電圧においてモ
ータトルクを最大とする位相もしくはその近傍に設定す
るインバータ制御手段を含むものである。
【0040】請求項27の同期モータ制御装置は、イン
バータの出力電圧を同期モータに供給することにより同
期モータを制御するものにおいて、電流位相の制限値
を、所用トルク毎にインバータ出力電流が制限されるこ
とになる最大位相、および最小位相、もしくはこれらの
近傍に設定するインバータ制御手段を含むものである。
【0041】請求項28の同期モータ制御装置は、イン
バータの出力電圧を同期モータに供給することにより同
期モータを制御するものにおいて、電流位相の上限値
を、各瞬時毎に、請求項23、請求項24、請求項2
6、請求項27により設定される上限値のうち、最も小
さい上限値を選択するインバータ制御手段を含むもので
ある。
【0042】請求項29の同期モータ制御装置は、前記
インバータ制御手段として、電流位相の下限値を、効率
またはトルクを最大とする電流位相、もしくはこれらの
近傍に設定し、所用トルクを出力できる電流位相のうち
最も小さい電流位相で同期モータを駆動すべくインバー
タを制御するものを採用するものである。
【0043】請求項30の同期モータ制御装置は、前記
同期モータとして、空気調和機用圧縮機を駆動するもの
を採用するものである。
【0044】請求項31の同期モータ制御装置は、前記
同期モータとして永久磁石モータを採用し、前記インバ
ータ制御手段として、電流位相の上限値を略60度〜8
0度に設定するものを採用するものである。
【0045】請求項32の同期モータ制御装置は、イン
バータの出力電圧を永久磁石モータに供給することによ
り永久磁石モータを制御するものにおいて、回転数の増
加に伴ってインバータの出力電圧が限界値に達したこと
に応答して電流位相を進め、所定の電流位相限界値もし
くは電流限界値に達したことに応答して速度垂下制御を
行うインバータ制御手段を含むものである。
【0046】請求項33の同期モータ制御装置は、イン
バータの出力電圧を永久磁石モータに供給することによ
り永久磁石モータを制御するものにおいて、回転数の増
加に伴ってインバータの出力電圧が限界値に達したこと
に応答して電流位相を進め、所定の電流位相限界値もし
くは電流限界値に達したことに応答して速度制御手段の
内部状態を限界値到達直前の状態に保持するインバータ
制御手段を含むものである。
【0047】請求項34の同期モータ制御装置は、前記
インバータ制御手段として、インバータ出力電圧が出力
電圧限界値に対して余裕があるとき、インバータから所
望の電圧波形を出力し、インバータ出力電圧が出力電圧
限界値に接近することに応答してインバータからの出力
電圧波形を電圧利用率の高い出力電圧波形に近づけるも
のを採用するものである。
【0048】請求項35の同期モータ制御装置は、前記
インバータ制御手段として、正弦波を前記所望の電圧波
形とするものを採用するものである。
【0049】請求項36の同期モータ制御装置は、前記
インバータ制御手段として、矩形波を前記電圧利用率の
高い出力電圧波形とするものを採用するものである。
【0050】請求項37の同期モータ制御装置は、前記
永久磁石モータとして圧縮機を駆動するものを採用する
ものである。
【0051】請求項38の同期モータ制御装置は、イン
バータの出力電圧を同期モータに供給することにより同
期モータを制御するものにおいて、インバータ出力電圧
振幅が制限されているか否かに拘わらず、モータ電流を
制御すべくインバータを制御するインバータ制御手段を
含むものである。
【0052】請求項39の同期モータ制御装置は、前記
インバータ制御手段として、前記モータ電流の制御を、
モータ電流が少ないことに応答してモータ端子電圧指令
値を増加させ、モータ電流が多いことに応答してモータ
端子電圧指令値を減少させることにより行うものを採用
するものである。
【0053】請求項40の同期モータ制御装置は、前記
インバータ制御手段として、前記電圧制限に起因するト
ルクの減少を補償すべくインバータを制御するものを採
用するものである。
【0054】請求項41の同期モータ制御装置は、前記
インバータ制御手段として、前記トルクの減少の補償
を、電圧制限による相電圧指令の基本波成分の振幅の減
少を補償することにより行うものを採用するものであ
る。
【0055】請求項42の同期モータ制御装置は、前記
インバータ制御手段として、過変調の度合いが所定の値
を越えたことに応答して、過変調の度合いが所定の値に
なるように電流位相を制御するものを採用するものであ
る。
【0056】請求項43の同期モータ制御装置は、前記
同期モータとして、回転子の内部に永久磁石を埋め込ん
でなる永久磁石モータを採用するものである。
【0057】請求項44の同期モータ制御装置は、前記
同期モータとして圧縮機を駆動するものを採用するもの
である。
【0058】
【作用】請求項1の同期モータ制御方法であれば、イン
バータの出力電圧を同期モータに供給することにより同
期モータを制御するに当たって、電流位相の上限値を、
各瞬時毎に、その時のインバータ出力電圧においてモー
タトルクを最大とする位相もしくはその近傍に設定する
のであるから、最大回転速度を引き上げるために電流位
相を進め、または速度を制御するために電圧位相もしく
は電流位相を操作するとき、同期モータが発生できる最
大トルク付近での運転を行うことができる。この結果、
トリップの発生を未然に防止できるとともに、電圧、電
流を最大限に利用することができ、ひいては、同期モー
タの小型化および最適チューニングによる最大効率を実
現することができる。
【0059】請求項2の同期モータ制御方法であれば、
インバータの出力電圧を同期モータに供給することによ
り同期モータを制御するに当たって、電流位相の上限値
を、各回転数毎に、インバータ最大出力電圧においてモ
ータトルクを最大とする位相もしくはその近傍に設定す
るのであるから、速度毎に設定された電流位相の上限値
を用いて同期モータを制御することができ、高速時の弱
め界磁制御時の電流位相を上限値以下に保持することが
できる。この結果、トリップの発生を未然に防止できる
とともに、電圧、電流を最大限に利用することができ、
ひいては、同期モータの小型化、および最適チューニン
グによる最大効率を実現することができる。
【0060】請求項3の同期モータ制御方法であれば、
電流位相の上限値を、少なくとも回転数に応答して変化
させるのであるから、請求項1または請求項2と同様の
作用を達成することができる。
【0061】請求項4の同期モータ制御方法であれば、
インバータの出力電圧を同期モータに供給することによ
り同期モータを制御するに当たって、電流位相の上限値
を、最高速回転時のインバータ最大出力電圧においてモ
ータトルクを最大とする位相もしくはその近傍に設定す
るのであるから、処理を簡単化して、トリップの発生を
未然に防止できるとともに、電圧、電流を最大限に利用
することができ、ひいては、同期モータの小型化、およ
び最適チューニングによる最大効率を実現することがで
きる。
【0062】請求項5の同期モータ制御方法であれば、
インバータの出力電圧を同期モータに供給することによ
り同期モータを制御するに当たって、電流位相の制限値
を、所用トルク毎にインバータ出力電流が制限されるこ
とになる最大位相、および最小位相、もしくはこれらの
近傍に設定するのであるから、トルク低下を防止し、し
かも電流位相を最大限に制御することができる。この結
果、トリップの発生を未然に防止できるとともに、電
圧、電流を最大限に利用することができ、ひいては、同
期モータの小型化、および最適チューニングによる最大
効率を実現することができる。
【0063】請求項6の同期モータ制御方法であれば、
インバータの出力電圧を同期モータに供給することによ
り同期モータを制御するに当たって、電流位相の上限値
を、各瞬時毎に、請求項1、請求項2、請求項4、請求
項5により設定される上限値のうち、最も小さい上限値
を選択するのであるから、選択された上限値によって電
流位相を制限することによって、トリップの発生を未然
に防止できるとともに、電圧、電流を最大限に利用する
ことができ、ひいては、同期モータの小型化、および最
適チューニングによる最大効率を実現することができ
る。
【0064】請求項7の同期モータ制御方法であれば、
電流位相の下限値を、効率またはトルクを最大とする電
流位相、もしくはこれらの近傍に設定し、所用トルクを
出力できる電流位相のうち最も小さい電流位相で同期モ
ータを駆動するのであるから、電流位相を下限値と上限
値との間の位相に制御することができるほか、請求項1
から請求項6の何れかと同様の作用を達成することがで
きる。
【0065】請求項8の同期モータ制御方法であれば、
前記同期モータにより空気調和機用圧縮機を駆動するの
であるから、冷媒によって弱め界磁制御時に発熱が大き
くなる同期モータを冷却することができ、同期モータの
放熱を特に考慮することなく、請求項1から請求項7の
何れかと同様の作用を達成することができる。
【0066】請求項9の同期モータ制御方法であれば、
前記同期モータとして永久磁石モータを採用し、電流位
相の上限値を略60度〜80度に設定するのであるか
ら、永久磁石モータの最大能力を引き出して良好な運転
特性を実現することができ、しかも請求項8と同様の作
用を達成することができる。
【0067】請求項10の同期モータ制御方法であれ
ば、インバータの出力電圧を永久磁石モータに供給する
ことにより永久磁石モータを制御するに当たって、回転
数の増加に伴ってインバータの出力電圧が限界値に達し
たことに応答して電流位相を進め、所定の電流位相限界
値もしくは電流限界値に達したことに応答して速度垂下
制御を行うのであるから、電流限界、位相限界以下で永
久磁石モータを駆動して制御系の発散を防止することが
できる。そして、トリップの発生を未然に防止できると
ともに、電圧、電流を最大限に利用することができ、ひ
いては、同期モータの小型化、および最適チューニング
による最大効率を実現することができる。
【0068】請求項11の同期モータ制御方法であれ
ば、インバータの出力電圧を永久磁石モータに供給する
ことにより永久磁石モータを制御するに当たって、回転
数の増加に伴ってインバータの出力電圧が限界値に達し
たことに応答して電流位相を進め、所定の電流位相限界
値もしくは電流限界値に達したことに応答して速度制御
手段の内部状態を限界値到達直前の状態に保持するので
あるから、速度制御系の発散を防止することができる。
そして、トリップの発生を未然に防止できるとともに、
電圧、電流を最大限に利用することができ、ひいては、
同期モータの小型化、および最適チューニングによる最
大効率を実現することができる。
【0069】請求項12の同期モータ制御方法であれ
ば、インバータ出力電圧が出力電圧限界値に対して余裕
があるとき、インバータから所望の電圧波形を出力し、
インバータ出力電圧が出力電圧限界値に接近することに
応答してインバータからの出力電圧波形を電圧利用率の
高い出力電圧波形に近づけるのであるから、電圧波形を
適宜調整すれば低速域において静音化を達成することが
できるとともに、高速運転範囲の拡大を達成することが
できるほか、請求項10または請求項11と同様の作用
を達成することができる。
【0070】請求項13の同期モータ制御方法であれ
ば、前記所望の電圧波形として正弦波を採用するのであ
るから、高調波による騒音、振動を簡単に抑制すること
ができるほか、請求項12と同様の作用を達成すること
ができる。
【0071】請求項14の同期モータ制御方法であれ
ば、前記電圧利用率の高い出力電圧波形として矩形波を
採用するのであるから、高速運転範囲の十分な拡大を達
成することができるほか、請求項12または請求項13
と同様の作用を達成することができる。
【0072】請求項15の同期モータ制御方法であれ
ば、永久磁石モータにより圧縮機を駆動するのであるか
ら、騒音、振動を低減することができるとともに、高速
まで駆動することができるほか、請求項10から請求項
14の何れかと同様の作用を達成することができる。
【0073】請求項16の同期モータ制御方法であれ
ば、インバータの出力電圧を同期モータに供給すること
により同期モータを制御するに当たって、インバータ出
力電圧振幅が制限されているか否かに拘わらず、モータ
電流を制御するのであるから、電圧制限時に外乱などに
より電流が増加する場合にもモータ電流を制御すること
ができる。そして、トリップの発生を未然に防止できる
とともに、電圧、電流を最大限に利用することができ、
ひいては、同期モータの小型化、および最適チューニン
グによる最大効率を実現することができる。
【0074】請求項17の同期モータ制御方法であれ
ば、前記モータ電流の制御を、モータ電流が少ないこと
に応答してモータ端子電圧指令値を増加させ、モータ電
流が多いことに応答してモータ端子電圧指令値を減少さ
せることにより行うのであるから、請求項16と同様の
作用を達成することができる。
【0075】請求項18の同期モータ制御方法であれ
ば、前記電圧制限に起因するトルクの減少を補償すべく
インバータを制御するのであるから、電流制限前のトル
クを保持し続けることができるほか、請求項16または
請求項17と同様の作用を達成することができる。
【0076】請求項19の同期モータ制御方法であれ
ば、前記トルクの減少の補償を、電圧制限による相電圧
指令の基本波成分の振幅の減少を補償することにより行
うのであるから、請求項18と同様の作用を達成するこ
とができる。
【0077】請求項20の同期モータ制御方法であれ
ば、電圧利用率を高める過変調の度合いが所定の値を越
えたことに応答して、過変調の度合いが所定の値になる
ように電流位相を制御するのであるから、過変調の度合
いが大きくなりすぎることを防止することができるほ
か、請求項16から請求項19の何れかと同様の作用を
達成することができる。
【0078】請求項21の同期モータ制御方法であれ
ば、前記同期モータとして、回転子の内部に永久磁石を
埋め込んでなる永久磁石モータを採用するのであるか
ら、弱め界磁作用を効果的に利用することができるほ
か、請求項9から請求項20の何れかと同様の作用を達
成することができる。
【0079】請求項22の同期モータ制御方法であれ
ば、前記同期モータにより圧縮機を駆動するのであるか
ら、急激な負荷増大が起こった場合であっても同期モー
タ、インバータの破損をもたらす過電流を防止すること
ができるほか、請求項16から請求項21の何れかと同
様の作用を達成することができる。
【0080】請求項23の同期モータ制御装置であれ
ば、インバータの出力電圧を同期モータに供給すること
により同期モータを制御するに当たって、インバータ制
御手段によって、電流位相の上限値を、各瞬時毎に、そ
の時のインバータ出力電圧においてモータトルクを最大
とする位相もしくはその近傍に設定することができる。
【0081】したがって、最大回転速度を稼ぐために電
流位相を進め、または速度制御を行うために電圧位相も
しくは電流位相を制御するに当たって、同期モータの発
生できる最大トルクでの制御を行うことができる。この
結果、トリップの発生を未然に防止できるとともに、電
圧、電流を最大限に利用することができ、ひいては、同
期モータの小型化および最適チューニングによる最大効
率を実現することができる。
【0082】請求項24の同期モータ制御装置であれ
ば、インバータの出力電圧を同期モータに供給すること
により同期モータを制御するに当たって、インバータ制
御手段によって、電流位相の上限値を、各回転数毎に、
インバータ最大出力電圧においてモータトルクを最大と
する位相もしくはその近傍に設定することができる。
【0083】したがって、速度毎に設定された電流位相
の上限値を用いて同期モータを制御することができ、高
速時の弱め界磁制御時の電流位相を上限値以下に保持す
ることができる。この結果、トリップの発生を未然に防
止できるとともに、電圧、電流を最大限に利用すること
ができ、ひいては、同期モータの小型化、および最適チ
ューニングによる最大効率を実現することができる。
【0084】請求項25の同期モータ制御装置であれ
ば、前記インバータ制御手段として、電流位相の上限値
を、少なくとも回転数に応答して変化させるものを採用
するのであるから、請求項23または請求項24と同様
の作用を達成することができる。
【0085】請求項26の同期モータ制御装置であれ
ば、インバータの出力電圧を同期モータに供給すること
により同期モータを制御するに当たって、インバータ制
御手段によって、電流位相の上限値を、最高速回転時の
インバータ最大出力電圧においてモータトルクを最大と
する位相もしくはその近傍に設定することができる。
【0086】したがって、最大電圧、最大電流位相時の
過渡変化のみに対して電流位相を制限することができ
る。この結果、構成を簡単化して、トリップの発生を未
然に防止できるとともに、電圧、電流を最大限に利用す
ることができ、ひいては、同期モータの小型化、および
最適チューニングによる最大効率を実現することができ
る。
【0087】請求項27の同期モータ制御装置であれ
ば、インバータの出力電圧を同期モータに供給すること
により同期モータを制御するに当たって、インバータ制
御手段によって、電流位相の制限値を、所用トルク毎に
インバータ出力電流が制限されることになる最大位相、
および最小位相、もしくはこれらの近傍に設定すること
ができる。
【0088】したがって、トルク低下を防止し、しかも
電流位相を最大限に制御することができる。この結果、
トリップの発生を未然に防止できるとともに、電圧、電
流を最大限に利用することができ、ひいては、同期モー
タの小型化、および最適チューニングによる最大効率を
実現することができる。
【0089】請求項28の同期モータ制御装置であれ
ば、インバータの出力電圧を同期モータに供給すること
により同期モータを制御するに当たって、インバータ制
御手段によって、電流位相の上限値を、各瞬時毎に、請
求項23、請求項24、請求項26、請求項27により
設定される上限値のうち、最も小さい上限値を選択する
ことができる。
【0090】したがって、選択された上限値によって電
流位相を制限することによって、トリップの発生を未然
に防止できるとともに、電圧、電流を最大限に利用する
ことができ、ひいては、同期モータの小型化、および最
適チューニングによる最大効率を実現することができ
る。
【0091】請求項29の同期モータ制御装置であれ
ば、前記インバータ制御手段として、電流位相の下限値
を、効率またはトルクを最大とする電流位相、もしくは
これらの近傍に設定し、所用トルクを出力できる電流位
相のうち最も小さい電流位相で同期モータを駆動すべく
インバータを制御するものを採用するのであるから、電
流位相を下限値と上限値との間の位相に制御することが
できるほか、請求項23から請求項28の何れかと同様
の作用を達成することができる。
【0092】請求項30の同期モータ制御装置であれ
ば、前記同期モータとして、空気調和機用圧縮機を駆動
するものを採用するのであるから、冷媒によって同期モ
ータを冷却することができ、同期モータの放熱を特に考
慮することなく、請求項23から請求項29の何れかと
同様の作用を達成することができる。
【0093】請求項31の同期モータ制御装置であれ
ば、前記同期モータとして永久磁石モータを採用し、前
記インバータ制御手段として、電流位相の上限値を略6
0度〜80度に設定するものを採用するのであるから、
永久磁石モータの最大能力を引き出して平坦なトルク特
性を実現することができ、しかも請求項30と同様の作
用を達成することができる。
【0094】請求項32の同期モータ制御装置であれ
ば、インバータの出力電圧を永久磁石モータに供給する
ことにより永久磁石モータを制御するに当たって、イン
バータ制御手段によって、回転数の増加に伴ってインバ
ータの出力電圧が限界値に達したことに応答して電流位
相を進め、所定の電流位相限界値もしくは電流限界値に
達したことに応答して速度垂下制御を行うことができ
る。
【0095】したがって、電流限界、位相限界以下で永
久磁石モータを駆動して制御系の発散を防止することが
できる。そして、トリップの発生を未然に防止できると
ともに、電圧、電流を最大限に利用することができ、ひ
いては、同期モータの小型化、および最適チューニング
による最大効率を実現することができる。
【0096】請求項33の同期モータ制御装置であれ
ば、インバータの出力電圧を永久磁石モータに供給する
ことにより永久磁石モータを制御するに当たって、イン
バータ制御手段によって、回転数の増加に伴ってインバ
ータの出力電圧が限界値に達したことに応答して電流位
相を進め、所定の電流位相限界値もしくは電流限界値に
達したことに応答して速度制御手段の内部状態を限界値
到達直前の状態に保持することができる。
【0097】したがって、速度制御系の発散を防止する
ことができる。そして、トリップの発生を未然に防止で
きるとともに、電圧、電流を最大限に利用することがで
き、ひいては、同期モータの小型化、および最適チュー
ニングによる最大効率を実現することができる。
【0098】請求項34の同期モータ制御装置であれ
ば、前記インバータ制御手段として、インバータ出力電
圧が出力電圧限界値に対して余裕があるとき、インバー
タから所望の電圧波形を出力し、インバータ出力電圧が
出力電圧限界値に接近することに応答してインバータか
らの出力電圧波形を電圧利用率の高い出力電圧波形に近
づけるものを採用するのであるから、低速域において静
音化を達成することができるとともに、高速運転範囲の
拡大を達成することができるほか、請求項32または請
求項33と同様の作用を達成することができる。
【0099】請求項35の同期モータ制御装置であれ
ば、前記インバータ制御手段として、正弦波を前記所望
の電圧波形とするものを採用するのであるから、高調波
による騒音、振動を簡単に抑制することができるほか、
請求項34と同様の作用を達成することができる。
【0100】請求項36の同期モータ制御装置であれ
ば、前記インバータ制御手段として、矩形波を前記電圧
利用率の高い出力電圧波形とするものを採用するのであ
るから、高速運転範囲の十分な拡大を達成することがで
きるほか、請求項34または請求項35と同様の作用を
達成することができる。
【0101】請求項37の同期モータ制御装置であれ
ば、前記永久磁石モータとして圧縮機を駆動するものを
採用するのであるから、騒音、振動を低減することがで
きるとともに、高速まで駆動することができるほか、請
求項32から請求項36の何れかと同様の作用を達成す
ることができる。
【0102】請求項38の同期モータ制御装置であれ
ば、インバータの出力電圧を同期モータに供給すること
により同期モータを制御するに当たって、インバータ制
御手段によって、インバータ出力電圧振幅が制限されて
いるか否かに拘わらず、モータ電流を制御すべくインバ
ータを制御することができる。
【0103】したがって、電圧制限時に外乱などにより
電流が増加する場合にもモータ電流を制御することがで
きる。そして、トリップの発生を未然に防止できるとと
もに、電圧、電流を最大限に利用することができ、ひい
ては、同期モータの小型化、および最適チューニングに
よる最大効率を実現することができる。
【0104】請求項39の同期モータ制御装置であれ
ば、前記インバータ制御手段として、前記モータ電流の
制御を、モータ電流が少ないことに応答してモータ端子
電圧指令値を増加させ、モータ電流が多いことに応答し
てモータ端子電圧指令値を減少させることにより行うも
のを採用するのであるから、請求項38と同様の作用を
達成することができる。
【0105】請求項40の同期モータ制御装置であれ
ば、前記インバータ制御手段として、前記電圧制限に起
因するトルクの減少を補償すべくインバータを制御する
ものを採用するのであるから、電流制限前のトルクを保
持し続けることができるほか、請求項38または請求項
39と同様の作用を達成することができる。
【0106】請求項41の同期モータ制御装置であれ
ば、前記インバータ制御手段として、前記トルクの減少
の補償を、電圧制限による相電圧指令の基本波成分の振
幅の減少を補償することにより行うものを採用するので
あるから、請求項40と同様の作用を達成することがで
きる。
【0107】請求項42の同期モータ制御装置であれ
ば、前記インバータ制御手段として、過変調の度合いが
所定の値を越えたことに応答して、過変調の度合いが所
定の値になるように電流位相を制御するものを採用する
のであるから、過変調の度合いが大きくなりすぎること
を防止することができるほか、請求項38から請求項4
1の何れかと同様の作用を達成することができる。
【0108】請求項43の同期モータ制御装置であれ
ば、前記同期モータとして、回転子の内部に永久磁石を
埋め込んでなる永久磁石モータを採用するのであるか
ら、弱め界磁作用を効果的に利用することができるほ
か、請求項31から請求項42の何れかと同様の作用を
達成することができる。
【0109】請求項44の同期モータ制御装置であれ
ば、前記同期モータとして圧縮機を駆動するものを採用
するのであるから、急激な負荷増大が起こった場合であ
っても同期モータ、インバータの破損をもたらす過電流
を防止することができるほか、請求項38から請求項4
3の何れかと同様の作用を達成することができる。
【0110】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して、この
発明の同期モータ制御方法およびその装置の実施の態様
を詳細に説明する。
【0111】図1はこの発明の同期モータ制御装置の一
実施態様を示すブロック図である。
【0112】この同期モータ制御装置は、交流電源1を
入力として直流電力を出力するコンバータ1aと、直流
電力を入力として交流電力を出力し、同期モータ3に供
給するインバータ2と、モータ電流を検出する電流検出
部3aと、モータ電圧を検出する電圧検出部3bと、モ
ータ電流、モータ電圧に基づいて同期モータ3の回転子
の回転位置(以下、ロータ位置と称する)および回転子
の回転速度(以下、単に速度と称する)を出力する位置
・速度検出部4と、位置・速度検出部4からの速度およ
び外部から与えられる速度指令を入力として速度制御を
行い、電流指令を出力する速度制御部5と、速度制御部
5からの電流指令および外部から与えられる位相指令を
入力として位相制御を行って電流振幅指令を出力する位
相制御部6と、位相制御部6からの電流振幅指令、モー
タ電流、およびロータ位置(θ)を入力として電流制御
を行って電圧指令を出力し、インバータ2に供給する電
流制御部7と、位置・速度検出部4からの速度および電
流制御部7からの電圧指令を入力として、予め設定され
ている最大電流位相(モータ出力電圧、回転数に対応し
て予め設定されている最大電流位相)のうち、該当する
最大電流位相を出力する最大位相テーブル8と、位相制
御部6に供給されるべく位相指令を最大電流位相に基づ
いて制限する位相リミット部9とを有している。
【0113】前記同期モータ3としては、例えば、回転
子の内部に永久磁石を配置してなる永久磁石モータ{以
下、埋込永久磁石モータ(IPM)と称する}が例示で
きるが、従来公知の他の構成のものを採用することが可
能である。
【0114】前記最大位相テーブル8としては、関数の
形で最大電流位相を保持するものであってもよい。
【0115】前記位置・速度検出部4としては、無通電
区間における誘起電圧に基づいてロータ位置、速度を検
出するものであってもよいが、同期モータ3に位置検出
機構を設けておいて位置検出結果からロータ位置、速度
を出力するようにしてもよい。もちろん、モータモデル
に基づく演算を行ってロータ位置、速度を出力するもの
であってもよい。
【0116】また、前記各構成部分の構成は従来公知で
あるから詳細な説明を省略する。
【0117】先ず、IPMの電流位相−トルク特性を説
明する。
【0118】図2はモータ電流固定時のIPMの電流位
相−トルク特性を示す図である。
【0119】IPMでは磁石トルクの他にリラクタンス
トルクが発生するため、電流位相0度よりも進め位相で
最大トルクを発生する。この時IPMに印加する電圧
は、電流位相を進めるほど、永久磁石の界磁を弱める弱
め界磁状態となるため低下していく。
【0120】そして、電圧固定時の電流位相−トルク特
性を示す図3中(a)(b)から分かるように、IPM
の印加電圧を一定とした場合、電流位相を進めることに
より、モータ電流は増加するがモータ電流に対するトル
ク発生量は減少する。そして、図3の評価に用いたIP
Mでは、電流位相が70〜80度の場合に最大トルクを
発生する。
【0121】上記の構成の同期モータ制御装置の作用は
次のとおりである。
【0122】インバータ2の出力電圧を印加して同期モ
ータ3を運転している間に、電流検出部3aによりモー
タ電流を検出するとともに、電圧検出部3bによりモー
タ電圧を検出し、モータ電流およびモータ電圧を位置・
速度検出部4に供給することによりロータ位置および速
度を検出する。
【0123】そして、検出された速度および外部から与
えられる速度指令に基づいて速度制御部5によって速度
制御を行って電流指令を生成する。
【0124】また、外部から与えられる位相指令は位相
リミット部9に供給され、電圧指令および速度に基づい
て最大位相テーブル8から出力される最大電流位相を越
えないように位相指令を制限する。もちろん、位相指令
が最大電流位相よりも小さい場合には、位相指令をその
まま出力する。
【0125】速度制御部5からの電流指令および位相リ
ミット部9からの位相指令に基づいて位相制御部6にお
いて位相制御を行うことにより電流振幅指令(および電
流位相)を出力する。
【0126】この電流振幅指令、モータ電流およびロー
タ位置に基づいて電流制御部7により電流制御を行っ
て、モータ電流の大きさ、位相を指令値に合わせるべく
電圧指令を出力し、インバータ2に供給する。
【0127】したがって、最大回転速度を稼ぐために電
流位相を進める処理を行うとともに、速度制御を行うに
当たって、電圧値ではなく、電流位相を制御する処理を
行い、しかも同期モータ3の発生できる最大トルクでの
制御を行うことができる。
【0128】なお、上記の構成の同期モータ制御装置に
おいて、電流制御部7を省略し、速度制御部5において
直接電圧振幅を生成し、位相制御部6において電圧位相
制御を行うとともに、ロータ位置に合わせたインバータ
への電圧指令を生成するように構成することが可能であ
る。
【0129】図4はこの発明の同期モータ制御装置の他
の実施態様を示すブロック図である。
【0130】この同期モータ制御装置が図1の同期モー
タ制御装置と異なる点は、最大位相テーブル8として、
各速度に対する最大電流位相を保持するものを採用した
点のみである。
【0131】したがって、この場合には、位置・速度検
出部4からの速度に基づいて最大位相テーブル8から該
当する最大電流位相を出力し、位相リミット部9に供給
することができる。
【0132】この結果、図1の同期モータ制御装置と同
様に、最大回転速度を稼ぐために電流位相を進める処理
を行うとともに、速度制御を行うに当たって、電圧値で
はなく、電流位相を制御する処理を行い、しかも同期モ
ータ3の発生できる最大トルクでの制御を行うことがで
きる。
【0133】また、この実施態様においては、最大位相
テーブル8を定数に置きかえることができる。
【0134】通常、電流制御ループを持つ同期モータ制
御装置では、トルクが必要になった場合にモータ電流値
を増加させる処理が行われ、電流位相を大きく動かすこ
とはない。このため、電流位相の制限が必要になるの
は、高速時の弱め界磁制御時のみの場合が多い。したが
って、この実施態様の同期モータ制御装置を採用するこ
とにより、真に必要な場合にのみ電流位相の制限を行う
ことができる。
【0135】図5はこの発明の同期モータ制御装置のさ
らに他の実施態様を示すブロック図である。
【0136】この同期モータ制御装置が図1の同期モー
タ制御装置と異なる点は、最大位相テーブル8に代え
て、最大位相保持部8’を採用した点のみである。
【0137】この最大位相保持部8’は、最高回転時の
インバータ最大出力電圧においてモータトルクを最大と
する最大電流位相が予め設定されたものである。
【0138】したがって、この場合には、最大位相保持
部8’からの最大電流位相に基づいて位相リミット部9
により位相指令を制限するほか、図1の同期モータ制御
装置と同様の作用を達成することができる。
【0139】この結果、最大位相テーブル8と比較して
最大位相保持部8’の構成を簡単化することができる。
【0140】また、通常、電圧が足りている場合には電
流振幅でトルクを制御する。そして、高速回転になり電
圧が足りなくなった場合には、電流位相を進め、弱め界
磁制御を行うため、最大負荷の時、最大電圧、最大位相
になる。したがって、最大電圧、最大位相時の過渡変化
に対して位相の制限が行われれば問題のない用途は多
く、これらの用途にこの実施態様の同期モータ制御装置
を適用することによって、最大電圧、最大位相時の過渡
変化に対してのみ位相の制限を行うことができる。
【0141】図6はこの発明の同期モータ制御装置のさ
らに他の実施態様を示すブロック図である。
【0142】この同期モータ制御装置が図1の同期モー
タ制御装置と異なる点は、最大位相テーブル8として、
所用トルク毎にインバータ出力電流が制限値となる直前
の最大電流位相および最小電流位相が予め格納されたも
のを採用した点、および電流振幅と電流位相とから出力
トルクを推定して最大位相テーブル8に供給するトルク
推定部10をさらに含む点のみである。
【0143】したがって、この場合には、トルク推定部
10によって、電流振幅と電流位相とから出力トルクを
推定して最大位相テーブル8に供給し、最大位相テーブ
ル8から、そのトルクでの出力電流が制限される電流位
相を読み出す。そして、位相リミット部9がその電流位
相によって位相指令を制限することによって、電流位相
の行き過ぎにより電流制限が働くことで出力トルクが低
下するという不都合を防止することができる。
【0144】この結果、トルク低下を防止しつつ最大限
に位相を制御することができる。
【0145】図7はこの発明の同期モータ制御装置のさ
らに他の実施態様を示すブロック図である。
【0146】この同期モータ制御装置が図1の同期モー
タ制御装置と異なる点は、最大位相テーブル8を設ける
代わりに、電流制御部7として、出力電流が限界を越え
る場合に出力電流を制限する機能と、出力電流の制限を
行ったことを示すフラグを出力する機能を有するものを
採用した点のみである。
【0147】したがって、この場合には、出力電流が制
限値に達したことを示す電流制御部7からのフラグを位
相リミット部9に供給することによって、電流位相がそ
れ以上はみ出すことを禁止し、電流位相の行き過ぎより
電流制限が働くことで出力トルクが低下するという不都
合を防止することができる。
【0148】この結果、トルク低下を防止しつつ最大限
に位相を制御することができる。
【0149】図8は電圧および電流制限時のトルク−電
流位相特性を示す図である。
【0150】なお、この特性は、最大電圧を200V、
最大電流を20A、最大回転速度を120rpsとした
IPMについて得られたものである。
【0151】そして、図4の同期モータ制御装置(請求
項2)では、120rps時、70rps時を通る
線が最大電流位相となり、図1の同期モータ制御装置
(請求項1)では、各電圧毎に図4の同期モータ制御装
置の電流位相を求めたものとなり、図5の同期モータ制
御装置(請求項4)では、を通る垂直なラインが最大
電流位相となり、図6または図7の同期モータ制御装置
(請求項5)では、電流制限20Armsのライン外側
が制限される電流位相の範囲となる。
【0152】また、これらの最大電流位相を求め、これ
らのうち、小さい方の最大電流位相を選択して位相指令
を制限することが好ましく、位相指令が必要以上に大き
くなることを防止することができる。
【0153】図9はIPMの動作位相を説明する図であ
る。
【0154】低速回転中でインバータ出力電圧に余裕が
ある場合には、トルクの増加に伴って、→→の順
に電流位相を変化させる。
【0155】高速回転中で→→の動作点ではイン
バータ出力電圧が十分に電流を流すに至らなくなってく
ると、位相を進めることで弱め界磁を行い、電流値を増
加させることでさらにトルクを発生させる。例えば、7
0rpsの場合には→の動作点をとることができな
いので、→→の順に電流位相を制御することで、
IPMの持つ最大のトルクを引き出すことができる。
【0156】さらに高速な領域では、電流位相を進める
ことによって、逆にトルクが減少していく領域が電流制
限値未満の領域で発生する(120rpsのの右側参
照)。この領域ではトルクを出そうとして位相を進める
と逆にトルクが減少するため、IPMの最大能力を発揮
することができない。
【0157】そこで、この領域の入らないように、各回
転数毎に→で示す最大電流位相を持たせればよく、
IPMの持つ最大トルクを引き出すことができる。
【0158】なお、以上には、電流位相の下限値を最大
トルクラインに設定しているが、最高効率ラインに設定
することが可能である。ただし、最高効率はほぼ40度
近辺にあるので、電流位相の下限値を直線(定数)に設
定することもでき、構成を簡単化することができる。
【0159】図10はこの発明の同期モータ制御装置の
さらに他の実施態様を示すブロック図である。
【0160】この同期モータ制御装置が図6の同期モー
タ制御装置と異なる点は、トルク推定部10からの出力
トルクを入力とする最小位相テーブル11をさらに含む
点、最大位相テーブル8としてトルク推定部10からの
出力トルクおよび検出された速度を入力として最大電流
位相を出力するものを採用する点、位相リミット部9に
代えて、最大位相テーブル8からの最大電流位相、最小
位相テーブル11からの最小電流位相、および電流制御
部7からの電圧指令を入力として電流位相を算出し、位
相指令として出力する位相算出部9’を採用する点、速
度制御部5として電流振幅指令を出力するものを採用し
た点、および位相制御部6として電流指令を出力するも
のを採用した点のみである。
【0161】前記最小位相テーブル11は、最小電流位
相を出力すべくトルク−最小電流位相曲線を保持してい
るので、トルクが与えられることにより、該当する最小
電流位相を出力する。具体的には、図9の→→で
表されるトルク−最小電流位相曲線を保持している。た
だし、一定値で代用することもできる。
【0162】前記最大位相テーブル8は、電流制限によ
る最大電流位相、および電圧拘束の下での各回転数毎の
最大電流位相を保持し、トルクが与えられることにより
適宜小さい方の最大電流位相を出力する。具体的には、
図9の→→で表される電流制限による最大電流位
相、および→で表される電圧拘束の下での各回転数
毎の最大電流位相を保持している。
【0163】前記位相算出部9’は、電圧指令が最大電
圧に達していない場合に位相指令を遅相制御し、最大電
圧に達してる場合に位相指令を進相制御するものであ
る。そして、遅相制御の結果、最小位相テーブル11か
らの最小電流位相になった場合には遅相制御を中止して
最小位相テーブル11からの最小電流位相を位相指令と
する。逆に、進相制御の結果、最大位相テーブル8から
の最大電流位相になった場合には進相制御を中止して最
大位相テーブル8からの最大電流位相を位相指令とす
る。
【0164】したがって、この場合には、電流指令に基
づいてトルク推定部10によって出力トルクを推定し、
最大位相テーブル8および最小位相テーブル11に供給
することによって、最大位相テーブル8からの最大電流
位相および最小位相テーブル11からの最小電流位相を
位相算出部9’に供給する。
【0165】この位相算出部9’においては、最大電流
位相と最小電流位相との間において、電圧指令が最大電
圧に達しているか否かに対応して進相制御もしくは遅相
制御を行って位相指令を出力する。
【0166】そして、出力される位相指令に基づいて図
6の同期モータ制御装置と同様の作用を達成することが
できる。
【0167】この結果、電流位相を最大電流位相と最小
電流位相との間の値に設定して同期モータを制御するこ
とができる。
【0168】図11はこの発明の同期モータ制御装置の
さらに他の実施態様を示すブロック図である。
【0169】この同期モータ制御装置が図10の同期モ
ータ制御装置と異なる点は、最大位相テーブル8として
検出された速度のみを入力として最大電流位相を出力す
るものを採用する点、および位相算出部9’として最大
位相テーブル8からの最大電流位相、最小位相テーブル
11からの最小電流位相、位相制御部6からの電流指
令、および電流制御部7からの電圧指令を入力として電
流位相を算出し、位相指令として出力するものを採用す
る点のみである。
【0170】前記最大位相テーブル8は、電圧拘束の下
での各回転数毎の最大電流位相のみを保持している。
【0171】前記位相算出部9’は、最大電流位相によ
る電流位相の制限時に遅相制御を行うほか、図10の位
相算出部9’と同様の作用を達成する。
【0172】したがって、この場合にも、電流位相を最
大電流位相と最小電流位相との間の値に設定して同期モ
ータを制御することができる。
【0173】前記の何れかの同期モータ制御装置により
制御される同期モータにより空気調和機用圧縮機を駆動
することが好ましい。
【0174】この場合には、冷媒によって同期モータが
冷却され、しかも著しく高い冷却効率を達成することが
できる。したがって、同期モータの放熱を特に考慮する
ことなく同期モータの能力の限界を引き出すことができ
る。
【0175】また、IPMによって空気調和機用圧縮機
を駆動する場合には、電流位相の上限を略60〜80度
に設定することが好ましい。
【0176】図12は空気調和機用圧縮機の運転エリア
を示す図である。
【0177】空気調和機用圧縮機では、極低速での運転
と高速高負荷での運転が必要なく、それ以外の回転数で
は一定のトルクが求められる。このため、低速運転時に
は最大電流制限にかかることがない。また、中速回転時
に最大トルク電流位相にかかることもない。
【0178】したがって、電流位相の上限を最高回転数
付近の最大トルク電流位相に設定することによって、I
PMの最大能力を引き出して空気調和機用圧縮機を運転
することができる。
【0179】図13はこの発明の同期モータ制御装置の
さらに他の実施態様を示すブロック図である。
【0180】この同期モータ制御装置が図11の同期モ
ータ制御装置と異なる点は、位相算出部9’として電流
限界、位相限界に達したことを条件として速度を垂下さ
せる指令を出力する機能をさらに有するものを採用した
点、および外部から与えられる速度指令から速度垂下指
令を減算して速度制御部5に供給する減算部5aをさら
に含む点のみである。
【0181】この場合には、電流限界、位相限界に達し
たことを条件として位相算出部9’から速度垂下指令を
出力し、減算部5aによって速度指令を減少させること
ができる。
【0182】そして、減少させられた速度指令に基づい
て図11の同期モータ制御装置と同様の作用を達成する
ことができる。
【0183】この結果、電流限界、位相限界以下で同期
モータを駆動し、制御系の発散を防止することができ
る。
【0184】さらに説明する。
【0185】速度垂下制御を全く行わない場合には、一
瞬だけ電流限界、位相限界に達して電流、位相が制限さ
れるだけであれば何ら不都合なく同期モータを駆動する
ことができる可能性がある。しかし、定常的に電流、位
相が制限される状況であれば、位相誤差、電流誤差がP
I制御器などの制御器の内部状態に蓄積してPI制御器
の発散などの不都合を生じる。また、速度制御系が要求
する所用トルクを発生させることができないことに起因
して速度制御系の制御器も発散するという不都合を生じ
る。
【0186】しかし、図13の同期モータ制御装置を採
用すれば、速度垂下制御を行って電流、位相が制限され
ることを未然に防止することができ、制御器の発散をも
防止することができる。
【0187】図14はこの発明の同期モータ制御装置の
さらに他の実施態様の要部を示すブロック図である。
【0188】この同期モータ制御装置は、外部から与え
られる速度指令と検出速度との差を入力としてPI制御
演算を行い、電流振幅指令を出力する速度制御部5と、
電流振幅指令を入力として位相制御を行い、電流指令を
出力する位相制御部6と、電流指令を入力として電流制
限を行う電流リミッタ部23と、電流リミッタ部23か
らの電流指令とモータ電流との差を入力としてPI制御
演算を行い、電圧指令を出力する電流制御部7と、この
電圧指令を入力として非干渉処理を行ってd軸電圧指令
およびq軸電圧指令を出力する非干渉部25と、d軸電
圧指令およびq軸電圧指令を入力としてロータ位置に基
づいて3相電圧指令に変換するd−q→3相変換部26
と、3相電圧指令を入力としてデッドタイム補償を行う
デッドタイム補償部27と、デッドタイム補償後の3相
電圧指令を入力としてデューティー制限を行って3相電
圧指令を出力するデューティーリミット部28と、デュ
ーティーリミット部28からの3相電圧指令を制御信号
とし、3相交流電圧を生成して同期モータ3に印加する
インバータ2と、デューティーリミット部28からの3
相電圧指令を入力としてロータ位置に基づいて電圧を検
出する電圧検出部3bと、ロータ位置に基づいてモータ
電流を検出する電流検出部3aと、検出された電圧およ
びモータ電流を入力として、予め設定されたモータモデ
ルに基づいてロータ位置および速度を推定する位置・速
度検出部4とを含んでいる。
【0189】前記デューティーリミット部28は、イン
バータ2の出力電圧が限界に達すると定数K2部34に
より定数K2が乗算されて進相指令として位相制御部6
に供給すべく電圧オーバー値を出力する。
【0190】前記電流リミッタ23は、電流指令が電流
限界以上か否かを判定し、電流限界以上の電流指令が供
給されたことに応答して、電流指令の位相を保持したま
ま電流値を電流限界まで削減し、しかも速度制御部5の
内部状態積分項(以下、I項と称する)を電流指令が上
限に達する前の値に固定すべくI項制限指令を出力す
る。
【0191】前記位相制御部6は、進相指令が供給され
たことに応答して電流位相を進相制御し、電流位相が上
限に達すると進相を停止させ、速度制御部5の内部状態
I項を電流位相が上限に達する前の値に固定すべくI項
制限指令を出力する。
【0192】図15は位相制御部の構成を詳細に示すブ
ロック図である。
【0193】進相指令に基づいて進相制御を行うととも
に、進相指令が供給されていないことに応答して遅相制
御を行って位相指令を出力する位相制御部22aと、位
相指令が位相下限値に達したことを検出して遅相制御停
止指令を位相制御部22aに供給する位相下限部22b
と、位相指令が位相上限値に達したことを検出して進相
制御停止指令を位相制御部22aに供給するとともに、
I項制限指令を出力する位相上限部22cと、位相指令
のcos成分を得るcos部22dと、位相指令のsi
n成分を得るsin部22eと、cos成分と電流振幅
指令とを乗算してq軸電流指令を出力する第1乗算部2
2fと、sin成分と電流振幅指令とを乗算してd軸電
流指令を出力する第2乗算部22gとを有している。
【0194】上記の構成の同期モータ制御装置の作用は
次のとおりである。
【0195】同期モータ3の回転数増加に伴ってインバ
ータ2の出力電圧が限界に達するまでの間は、速度制
御、位相制御、電流制御などを行ってインバータ2を制
御し、同期モータ3の回転数を増加させる。
【0196】そして、同期モータ3の回転数増加に伴っ
てインバータ2の出力電圧が限界に達した場合には、デ
ューティーリミット部28から位相制御部6に進相指令
を供給するので、位相制御部6において進相制御を行っ
て電流位相を進める。
【0197】電流位相が上限に達した場合には、位相上
限部22cから進相制御停止指令を出力して進相制御を
停止させるとともに、I項制限指令を出力して速度制御
部5における内部状態のうちI項(積分項)を電流位相
が上限に達する直前の値に固定する。
【0198】また、電流指令が電流限界以上になった場
合には、電流リミッタ部23において、電流位相を保持
したまま電流値を電流限界まで削減するとともに、I項
制限指令を出力して速度制御部5における内部状態のう
ちI項を電流値が電流限界に達する直前の値に固定す
る。
【0199】この結果、速度制御部の発散を防止して、
同期モータの安定な制御を実現することができる。
【0200】図16はこの発明の同期モータ制御装置の
さらに他の実施態様の要部を示すブロック図である。
【0201】この同期モータ制御装置が図13の同期モ
ータ制御装置と異なる点は、位置・速度検出部4として
モータモデルを用いてロータ位置および速度を検出する
ものを採用する点、位相制御部6に代えて、ロータ位置
に応じて任意の調波成分を重畳した波形パターンを発生
する波形発生部12および電流指令と波形パターンとを
乗算して電流制御部7に供給すべき電流指令を出力する
乗算部12aを採用する点、および電流制御部7からの
電圧指令をインバータ出力限界電圧でクリップする電圧
リミッタ13をさらに含む点のみである。
【0202】この同期モータ制御装置であれば、ロータ
位置に応じて波形発生部12が任意の調波成分を重畳し
た波形パターンを出力するので、電流指令と重畳して電
流制御部7に供給することにより、電圧指令を出力す
る。
【0203】この電圧指令がインバータ出力限界電圧以
下であればそのままインバータ3に供給することができ
るが、インバータ出力限界電圧よりも大きければ電圧リ
ミッタ13によりインバータ出力限界電圧でクリップさ
れてインバータ3に供給される。
【0204】そして、電圧指令がクリップされれば、出
力電圧が矩形波に近づき、同じ出力限界電圧であっても
基本波成分を大きくすることができ、高速回転を可能と
することができる。このような高速域においては、モー
タノイズよりもメカノイズが大きくなり、モータの静音
化は余り意味を持たなくなる。
【0205】この実施態様において、電圧波形を矩形波
に近づけるために、出力限界電圧に漸近する特性を持た
せることも可能である。また、矩形波以外の波形であっ
ても、電圧利用率が高い波形を採用することによって同
様の作用を達成することができる。
【0206】さらに、任意の調波成分を重畳して自由な
波形とすることができるので、低速域において静音化な
どを達成することができる(ブラシレスDCモータにお
ける電流波形最適化法」、千切他、平成7年電気学会産
業応用部門全国大会参照)。ここで、この波形を正弦波
に設定すれば、調波成分が基本波のみになるので、高調
波による騒音や振動を簡単に抑えることができる。
【0207】図17中(A)は電圧指令をインバータ出
力限界電圧以下に設定した状態を示す図であり、基本波
成分もインバータ出力限界電圧以下になっている。
【0208】これに対して、図17中(B)は電圧指令
をインバータ出力限界電圧よりも大きく設定した状態を
示す図であり、電圧指令を電圧リミッタ13によりクリ
ップすることによって矩形波に近い出力電圧波形とす
る。この結果、図17中(A)の場合と比較して基本波
成分を大きくすることができる。
【0209】なお、図17中(A)(B)は共に、説明
の簡単化のために、単相の場合を示しているが、3相の
場合にも同様に表すことができる。
【0210】図18は図16の同期モータ制御装置によ
る運転範囲の実測結果{(A)参照}、図16の同期モ
ータ制御装置による運転範囲のシミュレーション結果
{(B)参照}、および電圧リミッタを用いない同期モ
ータ制御装置による運転範囲のシミュレーション結果
{(C)参照}を示す図である。
【0211】図18から分かるように、電圧リミッタを
設けることによって運転範囲を高速側に拡大することが
できる。
【0212】図13から図16の同期モータ制御装置に
より制御される同期モータによって圧縮機を駆動するこ
とができる。
【0213】一般に、圧縮機は騒音、振動が問題とな
り、しかも高速まで駆動する必要があるが、図13から
図16の同期モータ制御装置を採用することによって、
騒音、振動を低減することができるとともに、高速まで
駆動することができる。
【0214】図19はこの発明の同期モータ制御装置の
さらに他の実施態様の要部を示すブロック図である。
【0215】この同期モータ制御装置は、外部から与え
られる速度指令と検出速度との差を入力としてPI制御
演算を行い、電流振幅指令を出力する速度制御部5と、
電流振幅指令を入力として位相制御を行い、電流指令
(d軸電流指令およびq軸電流指令)を出力するととも
に、位相オーバー値(限界位相を基準とするオーバー
値)を出力する位相制御部6と、電流指令とモータ電流
との差を入力としてPI制御演算を行い、電圧指令(d
軸電圧指令およびq軸電圧指令)を出力する電流制御部
7と、この電圧指令を入力として電圧超過状態を検出す
る電圧超過検出器35と、d軸電圧指令およびq軸電圧
指令を入力としてロータ位置に基づいて3相電圧指令に
変換するd−q→3相変換部26と、3相電圧指令を入
力としてデューティー制限を行って3相電圧指令を出力
するデューティーリミット部28と、デューティーリミ
ット部28からの3相電圧指令を制御信号とし、3相交
流電圧を生成して同期モータ3に印加するインバータ2
と、デューティーリミット部28からの3相電圧指令を
入力としてロータ位置に基づいて電圧を検出する電圧検
出部3bと、ロータ位置に基づいてモータ電流を検出す
る電流検出部3aと、検出された電圧およびモータ電流
を入力としてロータ位置および速度を推定する位置検出
部33’とを含んでいる。
【0216】前記デューティーリミット部28として
は、過渡的な大電流につぃして電流制御部7の発散を防
止するために、デューティー制限を行ったことに応答し
て、電流制御部7の内部状態I項を電圧指令が上限に達
する前の値に固定すべくI項制限指令を出力するよう構
成することが可能である。
【0217】前記位相制御部6は、位相オーバー値(限
界位相を基準とするオーバー値)をも出力し、定数K3
部36によって定数K3を乗算された値を減算部37に
供給することにより、外部から与えられる速度指令を減
少させる。したがって、進相制御によって電流位相が限
界位相を越えた場合に、位相オーバー値に定数K3を乗
算して速度指令から減算させ、制御系の発散を防止する
ことができる。
【0218】上記の構成の同期モータ制御装置において
は、速度差に基づいて速度制御21によって電流振幅指
令を生成し、位相制御部6によって位相制御を行って電
流指令を生成する。
【0219】そして、位相制御部6からの電流指令と検
出されたモータ電流との差に基づいて電流制御部7によ
って電圧指令を生成し、モータ出力電圧を制御する。
【0220】回転速度が増大し、モータ誘起電圧が上昇
してインバータ出力限界電圧に達すると、電流制御部7
が出力する電圧指令をインバータ2は完全には出力する
ことができず、出力電圧のピークではデューティーが1
00%を越えて、出力電圧がクランプされる。
【0221】しかし、出力電圧のピークのみがクランプ
され、デューティーが100%を越えない場合には電圧
制御が可能である。このことから、電流制御部7はすぐ
に発散することはなく、出力電圧が矩形波状になっても
平均的には電流制御を行うことができる。
【0222】この結果、インバータ出力電圧の振幅が大
きくなり、電圧クランプが起こった場合であっても、モ
ータ電流を制御することができる。
【0223】図19の同期モータ制御装置と対比すべ
く、従来の同期モータ制御装置を図20に示す。
【0224】図20の同期モータ制御装置は、交流電源
1を入力として直流電力を出力するコンバータ1aと、
直流電力を入力として交流電力を出力し、同期モータ3
に供給するインバータ2と、モータ電流を検出する電流
検出部3aと、モータ電圧を検出する電圧検出部3b
と、モータ電流およびモータ電圧を入力としてロータ位
置および速度を検出する位置・速度検出部4と、外部か
ら与えられる速度指令と、位置・速度検出部4からのロ
ータ位置、速度を入力として速度制御を行って電流指令
または電圧指令を出力する速度制御部5と、速度制御部
5からの電流指令およびモータ電流を入力として電流制
御を行って電圧指令を出力する電流制御部7と、速度制
御部5からの電圧指令または電流制御部7からの電圧指
令を選択する選択部15と、選択部15により選択され
た電圧指令を入力として、インバータ出力限界電圧でク
リップするとともに、電圧飽和信号を出力する電圧リミ
ッタ13と、電圧飽和信号を入力として切換判定を行
い、切換信号を速度制御部5および選択部15に供給す
る切換判定部14とを含んでいる。
【0225】この同期モータ制御装置においては、電流
制御ループを持っているとともに、インバータ出力電圧
いっぱいまで利用し、電圧クランプが起こる制御を行う
に当たって、電圧クランプ時には電流制御マイナールー
プの動作を止めて電圧制御を行う。
【0226】したがって、電圧クランプが起こった場合
にはモータ電流を制御することができない。この結果、
電圧クランプ時に外乱などにより電流が増加する場合に
は、電流制御を行うことができず、同期モータやインバ
ータを破壊することになるという不都合が生じる。
【0227】図20の同期モータ制御装置と対比するこ
とにより分かるように、図19の同期モータ制御装置を
採用することにより、電圧クランプ時に外乱などにより
電流が増加した場合であっても、電流制御を行うことが
でき、同期モータやインバータの破壊を防止することが
できる。
【0228】図21はこの発明の同期モータ制御装置の
さらに他の実施態様の要部を示すブロック図である。
【0229】この同期モータ制御装置は、外部から与え
られる速度指令と検出速度との差を入力としてPI制御
演算を行い、電流振幅指令を出力する速度制御部5と、
電流振幅指令を入力として位相制御を行い、電流指令を
出力する位相制御部6と、電流指令を入力として電流超
過状態を検出し、電流オーバー値を出力する電流超過検
出器38と、電流超過検出器38からの電流指令を入力
として該当する場合に電流を制限する電流リミッタ23
と、電流リミッタ部23からの電流指令とモータ電流と
の差を入力としてPI制御演算を行い、電圧指令を出力
する電流制御部7と、この電圧指令を入力として非干渉
処理を行ってd軸電圧指令およびq軸電圧指令を出力す
る非干渉部25と、d軸電圧指令およびq軸電圧指令を
入力として電圧超過状態を検出し、電圧オーバー値を出
力する電圧超過検出器35と、電圧超過検出器35から
のd軸電圧指令およびq軸電圧指令を入力として過変調
ゲインに基づく補正を行う過変調ゲイン補正部39と、
過変調ゲイン補正部39からのd軸電圧指令およびq軸
電圧指令を入力としてロータ位置に基づいて3相電圧指
令に変換するd−q→3相変換部26と、3相電圧指令
を入力としてデッドタイム補償を行うデッドタイム補償
部27と、デッドタイム補償後の3相電圧指令を入力と
してデューティー制限を行って3相電圧指令を出力する
デューティーリミット部28と、デューティーリミット
部28からの3相電圧指令を制御信号とし、3相交流電
圧を生成して同期モータ3に印加するインバータ2と、
デューティーリミット部28からの3相電圧指令を入力
としてロータ位置に基づいて電圧を検出する電圧検出部
3bと、ロータ位置に基づいてモータ電流を検出する電
流検出部3aと、検出された電圧およびモータ電流を入
力として、予め設定されたモータモデルに基づいてロー
タ位置および速度を推定する位置・速度検出部4とを含
んでいる。
【0230】前記電圧超過検出器35は、過変調の度合
い(例えば、クランプ前の相電圧指令/クランプ後の相
電圧)を検出して、定数K2部34により定数K2が乗
算されて進相指令として位相制御部6に供給すべく電圧
オーバー値を出力する。
【0231】前記電流リミッタ23は、電流指令が電流
限界以上か否かを判定し、電流限界以上の電流指令が供
給されたことに応答して、電流指令の位相を保持したま
ま電流値を電流限界まで削減し、しかも速度制御部5の
内部状態I項を電流指令が上限に達する前の値に固定す
べくI項制限指令を出力する。
【0232】前記デューティーリミット部28は、デュ
ーティーが制限されたこと(例えば、デューティーが1
00%に達したこと)に応答して電流制御部7の内部状
態I項を電圧が上限に達する前の値に固定すべくI項制
限指令を出力する。
【0233】前記位相制御部6は、進相指令が供給され
たことに応答して電流位相を進相制御し、電流位相が上
限に達すると進相を停止させ、定数K3部36により定
数K3が乗算されて減速指令として減算部37に供給す
べく位相オーバー値を出力する。具体的には、例えば、
図15に示す構成により位相制御部6を構成する。
【0234】前記電流超過検出器38は、電流超過状態
を検出したことに応答して定数K1部40により定数K
1が乗算されて減速指令として減算部37に供給すべく
電流オーバー値を出力する。
【0235】この構成の同期モータ制御装置を採用した
場合には、速度制御部5による速度制御、位相制御部6
による位相制御、および電流制御部7による電流制御を
行ってインバータ2を制御し、同期モータ3を駆動して
いる間において、インバータ出力限界電圧を越える電圧
指令がデューティーリミット部28に供給された場合
に、電圧指令をクランプするので、出力される電圧指令
が低下する。しかし、この同期モータ制御装置において
は、過変調ゲイン補正部39によって、クランプによる
電圧指令の低下を補償すべく電圧振幅を増幅するのであ
るから、電圧指令の低下を補償することができ、ひいて
は、電圧指令の低下に起因するトルクの減少を補償する
ことができる。
【0236】前記過変調ゲイン補正部39における電圧
補正係数は、例えば、クランプ前の出力波形が正弦波で
ある場合に、図22に示すように設定される。例えば、
テーブルとして電圧補正係数を持たせてもよいが、電圧
補正係数を表す式を持たせてもよい。
【0237】したがって、指令電圧に応じて電圧補正係
数を選択し、指令電圧に乗算することにより、補正後の
電圧指令を得ることができる。
【0238】なお、図22に示す電圧補正係数は単相の
場合に対応するものであり、指令電圧の基本波とクラン
プ後の基本波との比をプロットすることにより得られ
る。もちろん、3相の場合についても同様にして容易に
算出することができる。
【0239】図23はこの発明の同期モータ制御装置の
さらに他の実施態様の要部を示すブロック図である。
【0240】この同期モータ制御装置が図21の同期モ
ータ制御装置と異なる点は、非干渉部25、過変調ゲイ
ン補正部39,およびデッドタイム補償部27を省略し
た点、およびオブザーバー部33に代えて、モータ電流
およびモータ電圧を入力としてロータ位置および速度を
検出する位置検出部33’を採用した点のみである。
【0241】この構成の同期モータ制御装置を採用した
場合には、速度制御部5による速度制御、位相制御部6
による位相制御、および電流制御部7による電流制御を
行ってインバータ2を制御し、同期モータ3を駆動して
いる間において、電圧超過検出器35によって過変調の
度合いを検出し、定数K2部34を通して位相制御部6
にフィードバックする。
【0242】そして、位相制御部6においては、過変調
の度合いが所定の値よりも低い場合に電流位相を遅ら
せ、最終的に最大効率や最大トルクなどに対応する電流
位相など、所望の電流位相を指令し、逆に過変調の度合
いが所定の値以上の場合に電流位相を進め、弱め界磁制
御によりモータ誘起電圧を下げ、過変調の度合いを下げ
ることにより、過変調の度合いを所望の値にすることが
できる。
【0243】また、図19、図21、または図23の同
期モータ制御装置により制御される同期モータとしてI
PMを採用することが好ましい。この場合には、IPM
のインダクタンスが大きく、弱め界磁制御を効果的に行
うことができる。
【0244】さらに、図19、図21、または図23の
同期モータ制御装置により制御される同期モータによっ
て圧縮機を駆動することが好ましい。
【0245】従来から圧縮機においては、効率を重視す
るためインバータ出力電圧を限界まで利用したいという
要求がある。このため、従来は電圧制御によって同期モ
ータを駆動していた。
【0246】一般に、空気調和機用や冷蔵庫用の圧縮機
では、液冷媒の吸入などにより急激な負荷増大が起こ
る。そして、この時、電流制御を行っていなければ、過
大な電流によって同期モータやインバータが破損されて
しまうという危険性が高い。このような不都合を解消す
るために、従来は、ハードウエアによる保護が行われて
いるが、この場合には、過電流時に圧縮機が完全に停止
してしまい、再起動に時間がかかり、その間は温度調節
などができないため快適性などが損なわれてしまう。
【0247】しかし、図23の同期モータ制御装置を採
用すれば、上述のような場合にも電流制御を行うことが
でき、この結果、同期モータ、インバータの破損を防止
しつつインバータ電圧を限界まで利用して同期モータを
駆動することができるので、圧縮機の停止による快適性
などの低下を未然に防止することができる。
【0248】
【発明の効果】請求項1の発明は、最大回転速度を引き
上げるために電流位相を進め、または速度を制御するた
めに電圧位相もしくは電流位相を操作するとき、同期モ
ータが発生できる最大トルク付近での制御を行うことが
でき、しかも、トリップの発生を未然に防止できるとと
もに、電圧、電流を最大限に利用することができ、ひい
ては、同期モータの小型化および最適チューニングによ
る最大効率を実現することができるという特有の効果を
奏する。
【0249】請求項2の発明は、速度毎に設定された電
流位相の上限値を用いて同期モータを制御することがで
き、高速時の弱め界磁制御時の電流位相を上限値以下に
保持することができ、しかも、トリップの発生を未然に
防止できるとともに、電圧、電流を最大限に利用するこ
とができ、ひいては、同期モータの小型化、および最適
チューニングによる最大効率を実現することができると
いう特有の効果を奏する。
【0250】請求項3の発明は、請求項1または請求項
2と同様の効果を奏する。
【0251】請求項4の発明は、処理を簡単化して、ト
リップの発生を未然に防止できるとともに、電圧、電流
を最大限に利用することができ、ひいては、同期モータ
の小型化、および最適チューニングによる最大効率を実
現することができるという特有の効果を奏する。
【0252】請求項5の発明は、トルク低下を防止し、
しかも電流位相を最大限に制御することができ、しか
も、トリップの発生を未然に防止できるとともに、電
圧、電流を最大限に利用することができ、ひいては、同
期モータの小型化、および最適チューニングによる最大
効率を実現することができるという特有の効果を奏す
る。
【0253】請求項6の発明は、選択された上限値によ
って電流位相を制限することによって、トリップの発生
を未然に防止できるとともに、電圧、電流を最大限に利
用することができ、ひいては、同期モータの小型化、お
よび最適チューニングによる最大効率を実現することが
できるという特有の効果を奏する。
【0254】請求項7の発明は、電流位相を下限値と上
限値との間の位相に制御することができるほか、請求項
1から請求項6の何れかと同様の効果を奏する。
【0255】請求項8の発明は、冷媒によって弱め界磁
制御時に発熱が大きくなる同期モータを冷却することが
でき、同期モータの放熱を特に考慮することなく、請求
項1から請求項7の何れかと同様の効果を奏する。
【0256】請求項9の発明は、永久磁石モータの最大
能力を引き出して良好な制御性を実現することができ、
しかも請求項8と同様の効果を奏する。
【0257】請求項10の発明は、電流限界、位相限界
以下で永久磁石モータを駆動して制御系の発散を防止す
ることができ、しかも、トリップの発生を未然に防止で
きるとともに、電圧、電流を最大限に利用することがで
き、ひいては、同期モータの小型化、および最適チュー
ニングによる最大効率を実現することができるという特
有の効果を奏する。
【0258】請求項11の発明は、速度制御系の発散を
防止することができ、しかも、トリップの発生を未然に
防止できるとともに、電圧、電流を最大限に利用するこ
とができ、ひいては、同期モータの小型化、および最適
チューニングによる最大効率を実現することができると
いう特有の効果を奏する。
【0259】請求項12の発明は、電圧波形を適宜調整
することによって低速域において静音化を達成すること
ができるとともに、高速運転範囲の拡大を達成すること
ができるほか、請求項10または請求項11と同様の効
果を奏する。
【0260】請求項13の発明は、高調波による騒音、
振動を簡単に抑制することができるほか、請求項12と
同様の効果を奏する。
【0261】請求項14の発明は、高速運転範囲の十分
な拡大を達成することができるほか、請求項12または
請求項13と同様の効果を奏する。
【0262】請求項15の発明は、騒音、振動を低減す
ることができるとともに、高速まで駆動することができ
るほか、請求項10から請求項14の何れかと同様の効
果を奏する。
【0263】請求項16の発明は、電圧制限時に外乱な
どにより電流が増加する場合にもモータ電流を制御する
ことができ、しかも、トリップの発生を未然に防止でき
るとともに、電圧、電流を最大限に利用することがで
き、ひいては、同期モータの小型化、および最適チュー
ニングによる最大効率を実現することができるという特
有の効果を奏する。
【0264】請求項17の発明は、請求項16と同様の
効果を奏する。
【0265】請求項18の発明は、電流制限前のトルク
を保持し続けることができるほか、請求項16または請
求項17と同様の効果を奏する。
【0266】請求項19の発明は、請求項18と同様の
効果を奏する。
【0267】請求項20の発明は、過変調の度合いが大
きくなりすぎることを防止することができるほか、請求
項16から請求項19の何れかと同様の効果を奏する。
【0268】請求項21の発明は、弱め界磁作用を効果
的に利用することができるほか、請求項9から請求項2
0の何れかと同様の効果を奏する。
【0269】請求項22の発明は、急激な負荷増大が起
こった場合であっても同期モータ、インバータの破損を
もたらす過電流を防止することができるほか、請求項1
6から請求項21の何れかと同様の効果を奏する。
【0270】請求項23の発明は、最大回転速度を引き
上げるために電流位相を進め、または速度を制御するた
めに電圧位相もしくは電流位相を操作するとき、同期モ
ータが発生できる最大トルク付近での制御を行うことが
でき、しかも、トリップの発生を未然に防止できるとと
もに、電圧、電流を最大限に利用することができ、ひい
ては、同期モータの小型化および最適チューニングによ
る最大効率を実現することができるという特有の効果を
奏する。
【0271】請求項24の発明は、速度毎に設定された
電流位相の上限値を用いて同期モータを制御することが
でき、高速時の弱め界磁制御時の電流位相を上限値以下
に保持することができ、しかも、トリップの発生を未然
に防止できるとともに、電圧、電流を最大限に利用する
ことができ、ひいては、同期モータの小型化、および最
適チューニングによる最大効率を実現することができる
という特有の効果を奏する。
【0272】請求項25の発明は、請求項23または請
求項24と同様の効果を奏する。
【0273】請求項26の発明は、構成を簡単化して、
トリップの発生を未然に防止できるとともに、電圧、電
流を最大限に利用することができ、ひいては、同期モー
タの小型化、および最適チューニングによる最大効率を
実現することができるという特有の効果を奏する。
【0274】請求項27の発明は、トルク低下を防止
し、しかも電流位相を最大限に制御することができ、し
かも、トリップの発生を未然に防止できるとともに、電
圧、電流を最大限に利用することができ、ひいては、同
期モータの小型化、および最適チューニングによる最大
効率を実現することができるという特有の効果を奏す
る。
【0275】請求項28の発明は、選択された上限値に
よって電流位相を制限することによって、トリップの発
生を未然に防止できるとともに、電圧、電流を最大限に
利用することができ、ひいては、同期モータの小型化、
および最適チューニングによる最大効率を実現すること
ができるという特有の効果を奏する。
【0276】請求項29の発明は、電流位相を下限値と
上限値との間の位相に制御することができるほか、請求
項23から請求項28の何れかと同様の効果を奏する。
【0277】請求項30の発明は、冷媒によって同期モ
ータを冷却することができ、同期モータの放熱を特に考
慮することなく、請求項23から請求項29の何れかと
同様の効果を奏する。
【0278】請求項31の発明は、永久磁石モータの最
大能力を引き出して良好な運転特性を実現することがで
き、しかも請求項30と同様の効果を奏する。
【0279】請求項32の発明は、電流限界、位相限界
以下で永久磁石モータを駆動して制御系の発散を防止す
ることができ、しかも、トリップの発生を未然に防止で
きるとともに、電圧、電流を最大限に利用することがで
き、ひいては、同期モータの小型化、および最適チュー
ニングによる最大効率を実現することができるという特
有の効果を奏する。
【0280】請求項33の発明は、速度制御系の発散を
防止することができ、トリップの発生を未然に防止でき
るとともに、電圧、電流を最大限に利用することがで
き、ひいては、同期モータの小型化、および最適チュー
ニングによる最大効率を実現することができるという特
有のこうかを奏する。
【0281】請求項34の発明は、電圧波形を適宜調整
することによって低速域において静音化を達成すること
ができるとともに、高速運転範囲の拡大を達成すること
ができるほか、請求項32または請求項33と同様の効
果を奏する。
【0282】請求項35の発明は、高調波による騒音、
振動を簡単に抑制することができるほか、請求項34と
同様の効果を奏する。
【0283】請求項36の発明は、高速運転範囲の十分
な拡大を達成することができるほか、請求項34または
請求項35と同様の効果を奏する。
【0284】請求項37の発明は、騒音、振動を低減す
ることができるとともに、高速まで駆動することができ
るほか、請求項32から請求項36の何れかと同様の効
果を奏する。
【0285】請求項38の発明は、電圧制限時に外乱な
どにより電流が増加する場合にもモータ電流を制御する
ことができ、しかも、トリップの発生を未然に防止でき
るとともに、電圧、電流を最大限に利用することがで
き、ひいては、同期モータの小型化、および最適チュー
ニングによる最大効率を実現することができるという特
有の効果を奏する。
【0286】請求項39の発明は、請求項38と同様の
効果を奏する。
【0287】請求項40の発明は、電流制限前のトルク
を保持し続けることができるほか、請求項38または請
求項39と同様の効果を奏する。
【0288】請求項41の発明は、請求項40と同様の
効果を奏する。
【0289】請求項42の発明は、過変調の度合いが大
きくなりすぎることを防止することができるほか、請求
項38から請求項41の何れかと同様の効果を奏する。
【0290】請求項43の発明は、弱め界磁作用を効果
的に利用することができるほか、請求項31から請求項
42の何れかと同様の効果を奏する。
【0291】請求項44の発明は、急激な負荷増大が起
こった場合であっても同期モータ、インバータの破損を
もたらす過電流を防止することができるほか、請求項3
8から請求項43の何れかと同様の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の同期モータ制御装置の一実施態様を
示すブロック図である。
【図2】モータ電流固定時のIPMの電流位相−トルク
特性を示す図である。
【図3】電圧固定時の電流位相−トルク特性を示す図で
ある。
【図4】この発明の同期モータ制御装置の他の実施態様
を示すブロック図である。
【図5】この発明の同期モータ制御装置のさらに他の実
施態様を示すブロック図である。
【図6】この発明の同期モータ制御装置のさらに他の実
施態様を示すブロック図である。
【図7】この発明の同期モータ制御装置のさらに他の実
施態様を示すブロック図である。
【図8】電圧および電流制限時のトルク−電流位相特性
を示す図である。
【図9】IPMの動作位相を説明する図である。
【図10】この発明の同期モータ制御装置のさらに他の
実施態様を示すブロック図である。
【図11】この発明の同期モータ制御装置のさらに他の
実施態様を示すブロック図である。
【図12】空気調和機用圧縮機の運転エリアを示す図で
ある。
【図13】この発明の同期モータ制御装置のさらに他の
実施態様を示すブロック図である。
【図14】この発明の同期モータ制御装置のさらに他の
実施態様の要部を示すブロック図である。
【図15】位相制御部の構成を詳細に示すブロック図で
ある。
【図16】この発明の同期モータ制御装置のさらに他の
実施態様の要部を示すブロック図である。
【図17】電圧指令をインバータ出力限界電圧以下に設
定した状態を示す図、および電圧指令をインバータ出力
限界電圧よりも大きく設定した状態を示す図である。
【図18】図16の同期モータ制御装置による運転範囲
の実測結果、図16の同期モータ制御装置による運転範
囲のシミュレーション結果、および電圧リミッタを用い
ない同期モータ制御装置による運転範囲のシミュレーシ
ョン結果を示す図である。
【図19】この発明の同期モータ制御装置のさらに他の
実施態様の要部を示すブロック図である。
【図20】従来の同期モータ制御装置を示すブロック図
である。
【図21】この発明の同期モータ制御装置のさらに他の
実施態様の要部を示すブロック図である。
【図22】電圧補正係数−指令電圧特性の一例を示す図
である。
【図23】この発明の同期モータ制御装置のさらに他の
実施態様の要部を示すブロック図である。
【符号の説明】
2 インバータ 3 同期モータ 5 速度制御部 5a 減算部 6 位相制御部 7 電流制御部 8 最大位相テーブル 8’ 最大位相保持部 9 位相リミット部 9’ 位相算出部 11 最小位相テーブル 12 波形発生部 12a 乗算部 13 電圧リミッタ 35 電圧超過検出器 39 過変調ゲイン補正部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 喜多 正信 滋賀県草津市岡本町字大谷1000番地の2 株式会社ダイキン空調技術研究所内 Fターム(参考) 5H560 AA02 BB04 BB12 DA13 DB13 DC03 EB01 EB07 EC02 GG00 JJ02 RR01 SS07 UA02 XA02 XA04 XA05 XA13 5H576 AA10 BB02 BB03 BB04 DD07 EE01 EE11 FF07 FF08 GG04 GG05 GG06 HB02 JJ04 JJ17 JJ24 JJ25 JJ28 LL14 LL15 LL16 LL22 LL24 LL38 LL39 LL41

Claims (44)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インバータ(2)の出力電圧を同期モー
    タ(3)に供給することにより同期モータ(3)を制御
    する同期モータ制御方法において、 電流位相の上限値を、各瞬時毎に、その時のインバータ
    出力電圧においてモータトルクを最大とする位相もしく
    はその近傍に設定することを特徴とする同期モータ制御
    方法。
  2. 【請求項2】 インバータ(2)の出力電圧を同期モー
    タ(3)に供給することにより同期モータ(3)を制御
    する同期モータ制御方法において、 電流位相の上限値を、各回転数毎に、インバータ最大出
    力電圧においてモータトルクを最大とする位相もしくは
    その近傍に設定することを特徴とする同期モータ制御方
    法。
  3. 【請求項3】 電流位相の上限値を、少なくとも回転数
    に応答して変化させる請求項1または請求項2に記載の
    同期モータ制御方法。
  4. 【請求項4】 インバータ(2)の出力電圧を同期モー
    タ(3)に供給することにより同期モータ(3)を制御
    する同期モータ制御方法において、 電流位相の上限値を、最高速回転時のインバータ最大出
    力電圧においてモータトルクを最大とする位相もしくは
    その近傍に設定することを特徴とする同期モータ制御方
    法。
  5. 【請求項5】 インバータ(2)の出力電圧を同期モー
    タ(3)に供給することにより同期モータ(3)を制御
    する同期モータ制御方法において、 電流位相の制限値を、所用トルク毎にインバータ出力電
    流が制限されることになる最大位相、および最小位相、
    もしくはこれらの近傍に設定することを特徴とする同期
    モータ制御方法。
  6. 【請求項6】 インバータ(2)の出力電圧を同期モー
    タ(3)に供給することにより同期モータ(3)を制御
    する同期モータ制御方法において、 電流位相の上限値を、各瞬時毎に、請求項1、請求項
    2、請求項4、請求項5により設定される上限値のう
    ち、最も小さい上限値を選択することを特徴とする同期
    モータ制御方法。
  7. 【請求項7】 電流位相の下限値を、効率またはトルク
    を最大とする電流位相、もしくはこれらの近傍に設定
    し、所用トルクを出力できる電流位相のうち最も小さい
    電流位相で同期モータを駆動する請求項1から請求項6
    の何れかに記載の同期モータ制御方法。
  8. 【請求項8】 前記同期モータ(3)により空気調和機
    用圧縮機を駆動する請求項1から請求項7の何れかに記
    載の同期モータ制御方法。
  9. 【請求項9】 前記同期モータ(3)は永久磁石モータ
    であり、電流位相の上限値を略60度〜80度に設定す
    る請求項8に記載の同期モータ制御方法。
  10. 【請求項10】 インバータ(2)の出力電圧を永久磁
    石モータに供給することにより永久磁石モータを制御す
    る同期モータ制御方法において、 回転数の増加に伴ってインバータ(2)の出力電圧が限
    界値に達したことに応答して電流位相を進め、所定の電
    流位相限界値もしくは電流限界値に達したことに応答し
    て速度垂下制御を行うことを特徴とする同期モータ制御
    方法。
  11. 【請求項11】 インバータ(2)の出力電圧を永久磁
    石モータに供給することにより永久磁石モータを制御す
    る同期モータ制御方法において、 回転数の増加に伴ってインバータ(2)の出力電圧が限
    界値に達したことに応答して電流位相を進め、所定の電
    流位相限界値もしくは電流限界値に達したことに応答し
    て速度制御手段の内部状態を限界値到達直前の状態に保
    持することを特徴とする同期モータ制御方法。
  12. 【請求項12】 インバータ出力電圧が出力電圧限界値
    に対して余裕があるとき、インバータ(2)から所望の
    電圧波形を出力し、インバータ出力電圧が出力電圧限界
    値に接近することに応答してインバータ(2)からの出
    力電圧波形を電圧利用率の高い出力電圧波形に近づける
    請求項10または請求項11に記載の同期モータ制御方
    法。
  13. 【請求項13】 前記所望の電圧波形として正弦波を採
    用する請求項12に記載の同期モータ制御方法。
  14. 【請求項14】 前記電圧利用率の高い出力電圧波形と
    して矩形波を採用する請求項12または請求項13に記
    載の同期モータ制御方法。
  15. 【請求項15】 永久磁石モータにより圧縮機を駆動す
    る請求項10から請求項14の何れかに記載の同期モー
    タ制御方法。
  16. 【請求項16】 インバータ(2)の出力電圧を同期モ
    ータ(3)に供給することにより同期モータ(3)を制
    御する同期モータ制御方法において、 インバータ出力電圧振幅が制限されているか否かに拘わ
    らず、モータ電流を制御することを特徴とする同期モー
    タ制御方法。
  17. 【請求項17】 前記モータ電流の制御は、モータ電流
    が少ないことに応答してモータ端子電圧指令値を増加さ
    せ、モータ電流が多いことに応答してモータ端子電圧指
    令値を減少させる請求項16に記載の同期モータ制御方
    法。
  18. 【請求項18】 前記電圧制限に起因するトルクの減少
    を補償すべくインバータ(2)を制御する請求項16ま
    たは請求項17に記載の同期モータ制御方法。
  19. 【請求項19】 前記トルクの減少の補償を、電圧制限
    による相電圧指令の基本波成分の振幅の減少を補償する
    ことにより行う請求項18に記載の同期モータ制御方
    法。
  20. 【請求項20】 電圧利用率を高める過変調の度合いが
    所定の値を越えたことに応答して、過変調の度合いが所
    定の値になるように電流位相を制御する請求項16から
    請求項19の何れかに記載の同期モータ制御方法。
  21. 【請求項21】 前記同期モータ(3)は、回転子の内
    部に永久磁石を埋め込んでなる永久磁石モータである請
    求項9から請求項20の何れかに記載の同期モータ制御
    方法。
  22. 【請求項22】 前記同期モータ(3)により圧縮機を
    駆動する請求項16から請求項21の何れかに記載の同
    期モータ制御方法。
  23. 【請求項23】 インバータ(2)の出力電圧を同期モ
    ータ(3)に供給することにより同期モータ(3)を制
    御する同期モータ制御装置において、 電流位相の上限値を、各瞬時毎に、その時のインバータ
    出力電圧においてモータトルクを最大とする位相もしく
    はその近傍に設定するインバータ制御手段(6)(7)
    (8)(8’)(9)(9’)(11)を含むことを特
    徴とする同期モータ制御装置。
  24. 【請求項24】 インバータ(2)の出力電圧を同期モ
    ータ(3)に供給することにより同期モータ(3)を制
    御する同期モータ制御装置において、 電流位相の上限値を、各回転数毎に、インバータ最大出
    力電圧においてモータトルクを最大とする位相もしくは
    その近傍に設定するインバータ制御手段(6)(7)
    (8)(8’)(9)(9’)(11)を含むことを特
    徴とする同期モータ制御装置。
  25. 【請求項25】 前記インバータ制御手段(8)は、電
    流位相の上限値を、少なくとも回転数に応答して変化さ
    せるものである請求項23または請求項24に記載の同
    期モータ制御装置。
  26. 【請求項26】 インバータ(2)の出力電圧を同期モ
    ータ(3)に供給することにより同期モータ(3)を制
    御する同期モータ制御装置において、 電流位相の上限値を、最高速回転時のインバータ最大出
    力電圧においてモータトルクを最大とする位相もしくは
    その近傍に設定するインバータ制御手段(6)(7)
    (8)(8’)(9)(9’)(11)を含むことを特
    徴とする同期モータ制御装置。
  27. 【請求項27】 インバータ(2)の出力電圧を同期モ
    ータ(3)に供給することにより同期モータ(3)を制
    御する同期モータ制御装置において、 電流位相の制限値を、所用トルク毎にインバータ出力電
    流が制限されることになる最大位相、および最小位相、
    もしくはこれらの近傍に設定するインバータ制御手段
    (6)(7)(8)(9)(9’)(11)を含むこと
    を特徴とする同期モータ制御装置。
  28. 【請求項28】 インバータ(2)の出力電圧を同期モ
    ータ(3)に供給することにより同期モータ(3)を制
    御する同期モータ制御装置において、 電流位相の上限値を、各瞬時毎に、請求項23、請求項
    24、請求項26、請求項27により設定される上限値
    のうち、最も小さい上限値を選択するインバータ制御手
    段を含むことを特徴とする同期モータ制御装置。
  29. 【請求項29】 前記インバータ制御手段(6)(7)
    (8)(9’)(11)は、電流位相の下限値を、効率
    またはトルクを最大とする電流位相、もしくはこれらの
    近傍に設定し、所用トルクを出力できる電流位相のうち
    最も小さい電流位相で同期モータを駆動すべくインバー
    タ(2)を制御するものである請求項23から請求項2
    8の何れかに記載の同期モータ制御装置。
  30. 【請求項30】 前記同期モータ(3)は、空気調和機
    用圧縮機を駆動するものである請求項23から請求項2
    9の何れかに記載の同期モータ制御装置。
  31. 【請求項31】 前記同期モータ(3)は永久磁石モー
    タであり、前記インバータ制御手段(6)(7)(8)
    (9)は、電流位相の上限値を略60度〜80度に設定
    するものである請求項30に記載の同期モータ制御装
    置。
  32. 【請求項32】 インバータ(2)の出力電圧を永久磁
    石モータに供給することにより永久磁石モータを制御す
    る同期モータ制御装置において、 回転数の増加に伴ってインバータ(2)の出力電圧が限
    界値に達したことに応答して電流位相を進め、所定の電
    流位相限界値もしくは電流限界値に達したことに応答し
    て速度垂下制御を行うインバータ制御手段(5)(5
    a)(6)(7)(8)(9’)(10)(11)(1
    3)を含むことを特徴とする同期モータ制御装置。
  33. 【請求項33】 インバータ(2)の出力電圧を永久磁
    石モータに供給することにより永久磁石モータを制御す
    る同期モータ制御装置において、 回転数の増加に伴ってインバータ(2)の出力電圧が限
    界値に達したことに応答して電流位相を進め、所定の電
    流位相限界値もしくは電流限界値に達したことに応答し
    て速度制御手段(5)の内部状態を限界値到達直前の状
    態に保持するインバータ制御手段(5)(6)(7)
    (8)(9)(13)を含むことを特徴とする同期モー
    タ制御装置。
  34. 【請求項34】 前記インバータ制御手段(5)(7)
    (12)(12a)(13)は、インバータ出力電圧が
    出力電圧限界値に対して余裕があるとき、インバータ
    (2)から所望の電圧波形を出力し、インバータ出力電
    圧が出力電圧限界値に接近することに応答してインバー
    タ(2)からの出力電圧波形を電圧利用率の高い出力電
    圧波形に近づけるものである請求項32または請求項3
    3に記載の同期モータ制御装置。
  35. 【請求項35】 前記インバータ制御手段(5)(7)
    (12)(12a)(13)は、前記所望の電圧波形と
    して正弦波を採用するものである請求項34に記載の同
    期モータ制御装置。
  36. 【請求項36】 前記インバータ制御手段(5)(7)
    (12)(12a)(13)は、前記電圧利用率の高い
    出力電圧波形として矩形波を採用するものである請求項
    34または請求項35に記載の同期モータ制御装置。
  37. 【請求項37】 前記永久磁石モータは圧縮機を駆動す
    るものである請求項32から請求項36の何れかに記載
    の同期モータ制御装置。
  38. 【請求項38】 インバータ(2)の出力電圧を同期モ
    ータ(3)に供給することにより同期モータ(3)を制
    御する同期モータ制御装置において、 インバータ出力電圧振幅が制限されているか否かに拘わ
    らず、モータ電流を制御すべくインバータ(2)を制御
    するインバータ制御手段(6)(7)(35)(39)
    を含むことを特徴とする同期モータ制御装置。
  39. 【請求項39】 前記インバータ制御手段(6)(7)
    (35)(39)は、前記モータ電流の制御を、モータ
    電流が少ないことに応答してモータ端子電圧指令値を増
    加させ、モータ電流が多いことに応答してモータ端子電
    圧指令値を減少させることにより行うものである請求項
    38に記載の同期モータ制御装置。
  40. 【請求項40】 前記インバータ制御手段(6)(3
    5)(39)は、前記電圧制限に起因するトルクの減少
    を補償すべくインバータ(2)を制御するものである請
    求項38または請求項39に記載の同期モータ制御装
    置。
  41. 【請求項41】 前記インバータ制御手段(6)(3
    5)(39)は、前記トルクの減少の補償を、電圧制限
    による相電圧指令の基本波成分の振幅の減少を補償する
    ことにより行うものである請求項40に記載の同期モー
    タ制御装置。
  42. 【請求項42】 前記インバータ制御手段(6)(3
    5)は、過変調の度合いが所定の値を越えたことに応答
    して、過変調の度合いが所定の値になるように電流位相
    を制御するものである請求項38から請求項41の何れ
    かに記載の同期モータ制御装置。
  43. 【請求項43】 前記同期モータ(3)は、回転子の内
    部に永久磁石を埋め込んでなる永久磁石モータである請
    求項31から請求項42の何れかに記載の同期モータ制
    御装置。
  44. 【請求項44】 前記同期モータ(3)は圧縮機を駆動
    するものである請求項38から請求項43の何れかに記
    載の同期モータ制御装置。
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