JPH08322279A - ブラシレスdcモータの制御装置 - Google Patents

ブラシレスdcモータの制御装置

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JPH08322279A
JPH08322279A JP7130443A JP13044395A JPH08322279A JP H08322279 A JPH08322279 A JP H08322279A JP 7130443 A JP7130443 A JP 7130443A JP 13044395 A JP13044395 A JP 13044395A JP H08322279 A JPH08322279 A JP H08322279A
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    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02PCONTROL OR REGULATION OF ELECTRIC MOTORS, ELECTRIC GENERATORS OR DYNAMO-ELECTRIC CONVERTERS; CONTROLLING TRANSFORMERS, REACTORS OR CHOKE COILS
    • H02P6/00Arrangements for controlling synchronous motors or other dynamo-electric motors using electronic commutation dependent on the rotor position; Electronic commutators therefor
    • H02P6/06Arrangements for speed regulation of a single motor wherein the motor speed is measured and compared with a given physical value so as to adjust the motor speed
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02PCONTROL OR REGULATION OF ELECTRIC MOTORS, ELECTRIC GENERATORS OR DYNAMO-ELECTRIC CONVERTERS; CONTROLLING TRANSFORMERS, REACTORS OR CHOKE COILS
    • H02P21/00Arrangements or methods for the control of electric machines by vector control, e.g. by control of field orientation
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 トルクの必要なときに必要な量だけ位相進み
電流を供給できるブラシレスDCモータの制御装置を提
供する。 【構成】 速度指令とモータ2の実回転位置とに基づき
トルク指令値を算出し、トルク電流演算部24にてトル
ク指令値からモータ電気角θに同期して通電すべきトル
ク電流を算出すると共に、iq演算部30及び相電流変
換部28にてモータ電気角θに対し90度位相進みで通
電すべき位相進み電流を算出し、その和を目標電流とし
て、モータ各相の電機子電流を制御する装置において、
iq演算部30では、回転指令に基づき設定した最大要
求トルクを実現可能な上限値iq(max) を上限として、
目標電流iO に対する実電流iの追従状態に応じて逐次
増減することにより、指令値iqを設定する。この結
果、位相進み電流を、モータ2をトルク指令値にて駆動
するのに必要な最小限に抑えることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ブラシレスDCモータ
の制御装置に関し、特に電機子巻線にモータ電気角に対
して位相が90度進んだ位相進み電流を流して制御可能
な回転速度範囲を拡大させるブラシレスDCモータの制
御装置に関し、その用途の一例として、ロボットに取り
付けられたスピンドルの高速回転駆動用モータ又はロボ
ットの関節を駆動するACサーボモータがある。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば3相ブラシレスDCモ
ータを駆動する装置では、交流電源を全波整流して直流
電圧を生成し、これをインバータに与えて3相交流電流
を生成し、モータ各相の電機子巻線を通電するようにし
ている。また、その制御系は、ブラシレスDCモータの
回転位置や回転速度をエンコーダ等を用いて検出し、そ
の検出結果と外部からの入力指令(速度指令等)に基づ
き、モータを入力指令に応じて制御するためのトルク指
令値を求め、このトルク指令値からインバータを介して
通電される電機子電流を制御している。
【0003】ところで、ブラシレスDCモータの定常時
の電圧及び電流は、クーロンが考えたdq変換によるモ
デルを考えると、次式(1),(2)のように記述できること
が知られている。 Vd=Ke・ωm +R・id−ωm ・Liq …(1) Vq= R・iq+ωm ・Lid …(2) 但し、id:d軸電流成分(以下、トルク電流とい
う),iq:q軸電流成分(d軸に対し90度位相進み
がある。以下、位相進み電流という),Vd:d軸電圧
成分,Vq:q軸電圧成分(d軸に対し90度位相進み
がある),R:電機子抵抗,L:電機子インダクタン
ス,Ke:誘起電圧係数,ωm :回転角速度である。
【0004】そして、マグネットをq軸方向とした場
合、モータにかかる最大電圧をVmaxとすると、モータ
の端子電圧Va(VdとVqの合成電圧)は、次式(3)
のように制限を受け、モータが高速運転されると回転角
速度ωm が大きくなり、またモータの設計上電機子抵抗
Rはできる限り小さくしていることから、位相進み電流
iqを大きくすれば、高速領域にて端子電圧Vaの最大
電圧Vmax に対する余裕が大きくなり、電流を制御でき
る電圧が増加して、モータの高速・高トルク化を図るこ
とができる。
【0005】 Va2 =(Ke・ωm +R・id−ωm ・L・iq)2 +(R・iq+ωm ・L・id)2 ≦Vmax2 …(3) つまり、モータの回転時に電機子巻線に誘起される電圧
(Ke・ωm )はモータの回転速度に比例して増加し、
その電圧がインバータから印加される最大電圧を越える
と、それ以上の高速運転はできなくなる。従って、図9
の電圧ベクトル図に示す如く、モータの高速回転時に、
モータ電気角に位相同期したトルク電流idのみでモー
タを駆動すると、端子電圧V0 が最大電圧Vmax を越え
てしまい、モータを制御できなくなるが、このとき同時
にモータ電気角に対して90度位相の進んだ位相進み電
流iqを流せば、端子電圧が最大電圧Vmax 以下のV1
となって、モータを制御できるようになるのである。
【0006】そこで、従来では、この位相進み電流を、
速度指令或はモータの実回転速度に応じて設定し、モー
タを駆動制御していた。しかし、このような制御では、
モータの高速回転時には常に位相進み電流が流れること
になり、トルクを必要としない運転領域では、電力を無
駄に消費してしまい、また余分な熱の発生につながると
いった問題があった。そして、この結果、モータ高負荷
の連続運転が困難になるとか、過負荷異常,モータ焼損
といった問題も発生する。
【0007】一方、特開平5−211796号公報に
は、速度指令と実回転速度とを比較し、速度指令が実回
転速度よりも大きいときには位相進み電流を増加させ、
逆に速度指令が実回転速度よりも小さいときには位相進
み電流を減少させる、といった手順で位相進み電流を更
新し、交流電源を全波整流するコンバータの入力電流に
基づき、位相進み電流の上限値を制限することにより、
位相進み電流をトルクの必要なときにのみ流せるように
することが開示されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記提案の装
置では、コンバータの入力電流に基づき位相進み電流の
上限を制限しているため、一つのコンバータに対してイ
ンバータ(延いてはモータ)が一つ接続されているシス
テムでは適用できるものの、一つのコンバータに対して
多数のインバータが接続されるシステム、例えばロボッ
ト等を多数のモータを用いて多軸制御するシステムで
は、適用することができないといった問題があった。ま
た、コンバータの電流を検出するために、別途電流検出
回路を設ける必要があるため、コストアップにつながる
といった問題があった。
【0009】また、回転速度は速度指令に基づきモータ
を駆動制御した結果であり、速度指令に対して応答遅れ
が存在するため、速度指令と回転速度とから設定される
位相進み電流には応答遅れが生じ、位相進み電流をその
とき必要なトルクに応じて速やかに更新することができ
ないといった問題もある。
【0010】また更に、速度指令が一定時(つまりモー
タの定速運転時)には、位相進み電流を必要なトルクに
応じた最適値に収束させることができるが、例えばモー
タ加速時等、速度指令が連続的に増加するような場合に
は、回転速度に対して速度指令が常に高くなるため、位
相進み電流は連続的に増加する方向に補正されることに
なり、位相進み電流は必要なトルクに対して大きくなり
すぎ、電流を無駄に消費してしまうといったこともあ
る。
【0011】本発明は、こうした問題に鑑みなされたも
ので、トルクの必要なときに必要な量だけ位相進み電流
を供給でき、しかもインバータに電源供給を行うコンバ
ータ等への入力電流を検出することなく実現できるブラ
シレスDCモータの制御装置を提供することを目的とす
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めになされた請求項1に記載の発明は、ブラシレスDC
モータを指令に応じて駆動するためのトルク指令値を算
出するトルク指令値演算手段と、該算出されたトルク指
令値に基づき、モータ電気角に位相を同期させて電機子
巻線に通電すべきトルク電流を算出するトルク電流演算
手段と、前記モータ電気角に対して90度位相進みで電
機子巻線に通電すべき位相進み電流を実質的に算出する
位相進み電流演算手段と、前記算出されたトルク電流と
位相進み電流とから導いた値を目標電流として、前記ブ
ラシレスDCモータの電機子電流を制御する電流制御手
段と、を備えたブラシレスDCモータの制御装置におい
て、前記位相進み電流演算手段は、前記速度指令及び前
記ブラシレスDCモータの回転速度のうち少なくともい
ずれか一方に基づき、前記電機子巻線に通電可能な前記
位相進み電流に係わる値の上限値を演算する上限値演算
手段と、前記電流制御手段にて実際に制御されて前記電
機子巻線に流れる電機子電流を求める手段と、この求め
られた電機子電流と前記目標電流とに基づき、前記電機
子電流が前記目標電流に追従しているか否かを判定する
追従状態判定手段と、該追従状態判定手段にて前記電機
子電流が前記目標電流に追従していると判断されている
ときには、前記位相進み電流に係わる値を零を下限とし
て逐次減少させ、前記追従状態判定手段にて前記電機子
電流が前記目標電流に追従していないと判断されている
ときには、前記位相進み電流に係わる値を前記上限値演
算手段にて演算された上限値を上限として逐次増加させ
る位相進み電流更新手段と、を備え、該位相進み電流更
新手段にて逐次更新される位相進み電流に係わる値を前
記電流制御手段に出力することを特徴とする。
【0013】また請求項2に記載の発明は、ブラシレス
DCモータを指令に応じて駆動するためのトルク指令値
を算出するトルク指令値演算手段と、該算出されたトル
ク指令値に基づき、モータ電気角に位相を同期させて電
機子巻線に通電すべきトルク電流を算出するトルク電流
演算手段と、前記モータ電気角に対して90度位相進み
で電機子巻線に通電すべき位相進み電流を実質的に算出
する位相進み電流演算手段と、前記算出されたトルク電
流と位相進み電流とから導いた値を目標電流として、前
記ブラシレスDCモータの電機子電流を制御する電流制
御手段と、を備えたブラシレスDCモータの制御装置に
おいて、前記位相進み電流演算手段は、前記速度指令及
び前記ブラシレスDCモータの回転速度のうち少なくと
もいずれか一方に基づき、前記電機子巻線に通電可能な
前記位相進み電流に係わる値の上限値を演算する上限値
演算手段と、前記速度指令又は前記回転速度と、前記ト
ルク指令値とに基づき、前記速度指令又は前記回転速度
が大きく、且つ前記トルク指令値が大きい程、電流値が
大きくなるように、前記位相進み電流に係わる値を算出
する電流値演算手段と、を備え、前記上限値演算手段に
て算出された上限値と前記電流値演算手段にて算出され
た位相進み電流に係わる値とのいずれか小さい方を、制
御に用いる位相進み電流に係わる値として、前記電流制
御手段に出力することを特徴とする。
【0014】また次に、請求項3に記載の発明は、請求
項1又は請求項2に記載のブラシレスDCモータの制御
装置において、前記位相進み電流演算手段は、更に、前
記速度指令又は回転速度の変化に基づき、現在ブラシレ
スDCモータの減速運転中であるか否かを判定する減速
運転判定手段と、該減速運転判定手段にてブラシレスD
Cモータの減速運転が判定されると、実質的に前記位相
進み電流を零とし、前記位相進み電流の演算を禁止する
演算禁止手段と、を備えたことを特徴とする。
【0015】
【作用及び発明の効果】上記のように構成された請求項
1に記載のブラシレスDCモータの制御装置において
は、トルク指令値演算手段が、(例えば検出手段にて検
出されたブラシレスDCモータの回転位置及び回転速度
に基づき、)ブラシレスDCモータを外部からの指令に
応じて駆動するためのトルク指令値を算出し、トルク電
流演算手段が、その算出されたトルク指令値に基づき、
モータ電気角に位相同期して電機子巻線に通電すべきト
ルク電流を算出する。そして、電流制御手段が、この算
出されたトルク電流と、位相進み電流演算手段にて算出
されたモータ電気角に対して90度位相進みで電機子巻
線に通電すべき位相進み電流との例えば和を目標電流と
して、ブラシレスDCモータの電機子電流を制御する。
【0016】次に、位相進み電流演算手段では、まず上
限値演算手段が、外部から入力された速度指令又はモー
タの回転速度に基づき、電機子巻線に通電可能な位相進
み電流に係わる値の上限値を演算し、追従状態判定手段
が、電流制御手段にて実際に制御された電機子電流と目
標電流とに基づき、電機子電流が目標電流に追従してい
るか否かを判定する。そして、位相進み電流更新手段
が、追従状態判定手段にて電機子電流が目標電流に追従
していると判断されているときには、位相進み電流に係
わる値を零を下限として逐次減少させ、追従状態判定手
段にて電機子電流が目標電流に追従していないと判断さ
れているときには、位相進み電流に係わる値を上限値演
算手段にて演算された上限値を上限として逐次増加させ
る、といった手順で、位相進み電流に係わる値を逐次更
新し、その更新された位相進み電流に係わる値が、モー
タ電気角に対して90度位相進みで電機子巻線に通電す
べき位相進み電流を表す値であるとして、電流制御手段
に出力される。
【0017】即ち、電機子電流は電流制御手段にて目標
電流になるように制御されており、その追従状態が正常
であれば、モータトルクは充分であり、その追従状態が
悪ければ(つまり正常に追従していなければ)モータト
ルクが不足していると判定できる。そこで本発明では、
位相進み電流を設定するに当たって、電流制御手段が制
御する電機子電流の目標電流に対する追従状態を監視す
ることにより、要求トルクに対して位相進み電流が大き
いかどうかを判断して、位相進み電流を増減するのであ
る。
【0018】従って本発明によれば、位相進み電流をモ
ータの駆動に必要な最小限に抑えることができ、消費電
力を低減できる。またモータの駆動に不要な電流を流す
ことはないので、その不要電流に伴うモータの発熱を防
止できる。この結果、モータを高速・高トルクで運転す
る際の連続運転時間を長くすることができ、またモータ
を高速・高トルクで運転した際に必要なモータ冷却用の
運転停止期間を短くすることができる。
【0019】また本発明によれば、実際の電機子電流の
制御状態に応じて位相進み電流を更新するため、速度指
令と回転速度との偏差(機械系の遅れを持つ)から位相
進み電流を更新する従来装置に比べ、位相進み電流を、
極めて高精度に、しかも応答遅れなく更新することがで
き、消費電力の低減・モータの発熱防止といった上記効
果がより良好に得られるようになる。
【0020】一方、位相進み電流に係わる値の上限は、
従来のようにコンバータ等への入力電流により制限する
のではなく、速度指令又は回転速度から上限値を設定し
て、位相進み電流の更新時にこの上限値を上限として位
相進み電流に係わる値を設定することにより、制限する
ようにしているため、コンバータ等への入力電流を検出
する電流検出器を別途設ける必要はなく、装置構成を簡
素化できると共に、一つのコンバータにて複数のモータ
への電力供給を行うシステムであっても容易に適用でき
る。
【0021】尚、位相進み電流に係わる値の上限値を速
度指令又は回転速度から設定できるのは、電機子巻線に
通電可能な位相進み電流の上限値は、速度指令又は回転
速度に対応した最大必要トルクを設定することにより、
上記(3) 式を用いて容易に算出できるためである。つま
り、(3) 式において、Vmax は電流制御手段から電機子
巻線への印加電圧であり、idは最大必要トルクから設
定でき、ωm は速度指令又は回転速度から設定でき、K
e,R,Lはモータ固有の定数であるため、最大必要ト
ルクを速度指令又は回転速度に応じて設定すれば、位相
進み電流に係わる値iqの上限値を上記(3) 式を用いて
容易に算出できることから、本発明では、位相進み電流
に係わる値の上限を速度指令又は回転速度から設定する
ようにしているのである。但し、実際に上限値を演算す
るに当たっては、上記(3) 式を用いた演算を必ずしも行
う必要はなく、速度指令又は回転速度をパラメータとす
る上限値算出用のマップ等を設定しておき、これを用い
て算出するようにすればよい。
【0022】一方、請求項2に記載のブラシレスDCモ
ータの制御装置においては、請求項1に記載の装置に対
して、位相進み電流演算手段の動作が異なる。即ち、位
相進み電流演算手段では、上限値演算手段が、請求項1
に記載の装置と同様に位相進み電流に係わる値の上限値
を演算するが、位相進み電流更新手段に代って、電流値
演算手段が、速度指令又は回転速度と、トルク指令値演
算手段にて算出されたトルク指令値とに基づき、速度指
令又は回転速度が大きく、且つトルク指令値が大きいほ
ど大きくなるように位相進み電流に係わる値を算出し、
この算出された位相進み電流に係わる値と上限値とのい
ずれか小さい方を、制御に用いる位相進み電流に係わる
値として電流制御手段に出力する。
【0023】これは、請求項1に記載の装置のように、
電機子電流の目標電流に対する追従状態から位相進み電
流を更新するには、制御装置が下記,,の条件を
満足するシステムである必要があり、この条件を満足で
きないシステムでは適用できないからである。
【0024】 電機子電流を位相進み電流更新手段を
構成するCPU等の演算処理回路内に取り込めるように
構成されていること。 電流制御手段が、目標電流と電機子電流とのオフセ
ットをほぼ打ち消す積分項を有する比例・積分制御(P
I制御)にて電流制御を行うように構成されているこ
と。
【0025】 制御の速応性が確保できるよう、制御
ゲインが十分上がっていて、しかもPWM周波数が高い
(例えば20kHz程度)こと。 つまり、上記の条件を満足していなければ、電機子電
流の目標電流に対する追従状態を判定して位相進み電流
を更新することができず、また電流制御手段が、上記
のようにPI制御ではなく、比例項のみの比例制御(P
制御)にて電流制御を行う場合には、電機子電流を目標
電流に一致させることはできず(偏差を零にできな
い)、電機子電流と目標電流との間には必ずオフセット
分が含まれるため、これら各電流値から電機子電流の追
従状態を判定するのは困難である。また上記のように
制御ゲインが低く、PWM周波数も低いならば速応性は
望めず、追従状態の判定は困難である。
【0026】そこで、本発明では、こうした条件,
,を満足しない制御装置であっても、請求項1と同
様の効果が得られるように、位相進み電流に係わる値を
速度指令又は回転速度とトルク指令値とに基づき上記の
ように算出することにより、モータトルクをトルク指令
値に制御するのに最低限必要な位相進み電流に係わる値
を算出し、その値と上限値演算手段にて算出された上限
値とのいずれか小さい方を、制御に用いる位相進み電流
に係わる値として電流制御手段に出力するようにしてい
るのである。従って、本発明によれば、請求項1に記載
の装置と同様の効果を得ることができる。
【0027】尚、電流値演算手段において、速度指令又
は回転速度とトルク指令値とに基づき、モータトルクを
トルク指令値に制御するのに最低限必要な位相進み電流
を算出できるのは、速度指令又は回転速度が大きい程電
機子巻線に誘起される電圧が高くなって、それを打ち消
すための位相進み電流を大きくする必要があり、また同
じ回転速度であっても、位相進み電流を大きくすればモ
ータトルクを大きくできるためである。
【0028】そして、具体的には、例えば、制御対象と
なるブラシレスDCモータを実際に運転して、各回転速
度領域毎に、発生トルクを確認しながら位相進み電流を
変化させることにより、トルク指令値を満足できる位相
進み電流の最低値を実験的に求め、それに基づき、次式
(4) のような位相進み電流に係わる値iq算出用の近似
演算式 iq=Tcom +SP−a …(4) 「但し、Tcom :トルク指令値,SP:回転速度(又は
速度指令値),a:定数(実験結果により設定)であ
る。」を設定し、この演算式を用いて位相進み電流に係
わる値を算出するとか、或はその実験結果に基づき位相
進み電流算出用のマップを作成し、それを用いて位相進
み電流に係わる値を算出するようにすればよい。
【0029】次に、請求項3に記載のブラシレスDCモ
ータの制御装置においては、請求項1又は請求項2に記
載の装置に、減速運転判定手段及び演算禁止手段を設け
たものであり、減速運転判定手段にて、速度指令又は回
転速度の変化から、現在ブラシレスDCモータの減速運
転中であるかどうかを判定し、減速運転中であれば、演
算禁止手段にて、位相進み電流を零とし、位相進み電流
の演算を禁止するようにしている。
【0030】これは、ブラシレスDCモータの減速運転
時には、図5に示すように、たとえ高速回転でも、位相
進み電流を流さなくとも、電流を制御できる電圧に余裕
がある場合がほとんどであるため、本発明では、こうし
た運転条件下では、上限値演算手段による位相進み電流
の上限値の演算や位相進み電流更新手段又は電流値演算
手段による位相進み電流の演算等を実行することなく、
位相進み電流をそのまま零に設定することにより、無駄
な演算動作を禁止して、これら各手段を構成するCPU
等の演算処理回路の動作の負担を軽減すると共に、演算
時に誤動作して、モータの減速運転時であるにもかかわ
らず、位相進み電流が設定されてしまうのを防止してい
るのである。
【0031】従って、本発明によれば、減速運転時に位
相進み電流が誤って設定されるのを防止して、無駄な電
流消費をより低減することができると共に、位相進み電
流設定用の各手段を構成するCPU等の演算処理回路の
動作の負担を軽減することができる。
【0032】
【実施例】以下に本発明の実施例を図面と共に説明す
る。図2は、回転子に永久磁石を備え、3相(U,V,
W)の電機子巻線を備えた3相ブラシレスDCモータ
(以下、単にモータという)2及びその制御系全体の構
成を表わす概略構成図である。
【0033】図2に示す如く、モータ2の制御系は、3
相交流電源を全波整流して直流の電源電圧を生成するコ
ンバータ4と、コンバータ4から電源供給を受けて動作
し、制御装置10から入力される制御信号(PWM信
号)に応じて、モータ2の各相U,V,Wの電機子巻線
を通電するインバータ6と、モータ2の回転位置を表わ
す検出信号を発生する検出手段としてのエンコーダ8
と、エンコーダ8からの検出信号,モータ2のU,V相
の電機子電流iU ,iV ,及び外部から入力される速度
指令に基づき、インバータ6の制御信号を生成する制御
装置10とから構成されている。
【0034】また制御装置10は、CPU,ROM,R
AM等からなるマイクロコンピュータを中心に構成され
ており、その機能を、モータ2を含めた制御系のブロッ
ク線図にて表わすと、図1に示す如くなる。即ち、図1
に示す如く、制御装置10は、まず積分処理部12に
て、外部から入力された速度指令を積分(1/S)して
位置指令に変換し、この位置指令とエンコーダ8から出
力される検出信号(回転位置)との偏差を偏差演算部1
4にて算出し、更に、目標速度演算部16にて、その算
出した偏差に所定の位置ゲインを乗じて、モータ2の目
標速度を算出する。
【0035】また、微分処理部18にて、エンコーダ8
からの回転位置を表す検出信号を微分(d/dt)し
て、モータ2の回転速度を算出し、この算出した回転速
度と目標速度演算部16にて算出した目標速度との速度
偏差を、偏差演算部20にて算出する。そして、トルク
指令値演算部22にて、その算出した速度偏差に所定の
速度ゲインを乗じて、トルク指令値を算出し、トルク電
流演算部24にて、そのトルク指令値にエンコーダ8か
らのモータ電気角θに対応した係数を乗じて、モータ電
気角θに同期してモータ2のU相及びV相の各電機子巻
線に通電すべきトルク電流id・sinθを算出する。
【0036】また制御装置10には、モータ電気角θに
対して位相が90度進んだ位相進み電流に係わる値、つ
まり指令値iqを算出するiq演算部30が備えられ、
相電流変換部28にて、このiq演算部30にて算出さ
れた位相進み電流の指令値iqにモータ電気角θに位相
進み角90度を加えた電気角に対応した係数を乗じるこ
とにより、モータ2のU相及びV相の電機子巻線に通電
すべき位相進み電流iq・sin(θ+90)を算出する。
【0037】尚、トルク電流演算部24及び相電流変換
部28は、トルク指令値に対応したトルク電流の指令値
id或は位相進み電流の指令値iqに、モータ電気角θ
をパラメータとする係数sinθ 又はsin(θ+90) を
乗じることにより、モータ2のU,V相の電機子巻線に
通電すべきトルク電流及び位相進み電流を各々算出する
が、この算出に用いられる電気角θは、エンコーダ8か
ら出力される検出信号から求められる。そして、U相に
対してV相は位相が120度遅れているモータでは、U
相の電気角をθとすれば、V相の電気角は(θ−12
0)となり、U相の電気角θを基準にV相のトルク電流
及び位相進み電流を記述すると、V相のトルク電流:i
d・sin(θ−120),V相の位相進み電流:id・sin
(θ−120+90)となる。
【0038】次に、制御装置10では、トルク電流演算
部24及び相電流変換部28において算出されたU相及
びV相に対するトルク電流及び位相進み電流は、夫々、
電流加算部26において加算され、その加算結果が、モ
ータ2のU,V相に通電すべき目標電流iO (iOU,i
OV)として設定される。
【0039】そして最後に、電流制御回路40におい
て、モータ各相U,V,Wの電機子巻線に流れる電流が
夫々目標電流となるようにインバータ6の制御信号(P
WM信号)を生成する。つまり、電流制御回路40の動
作を表す図3に示すように、モータ2の各相U,V,W
の電機子の端子電圧は、モータ2の回転角速度ωm に前
述の誘起電圧係数Keを乗じて得られる誘起電圧(Ke
・ωm )と、インバータ6から制御信号に応じて出力さ
れる駆動電圧とを合成した電圧となり、モータ各相U,
V,Wの電機子巻線には、その端子電圧に電機子インダ
クタンスL及び電機子抵抗Rをパラメータとする係数
{1/(LS+R)}を乗じた電流(以下、実電流とい
う。)iが流れることから、電流制御回路40では、そ
の実電流iと目標電流iO との偏差を求め、その偏差に
予め設定された電流制御ゲインGを乗じることにより、
インバータ6の制御信号(PWM信号)を生成する。
【0040】また、電流制御回路40に入力される目標
電流iO は、モータ2のU,V相の電機子巻線に対する
目標電流iOU,iOVであり、制御装置10には、モータ
2の電機子巻線に流れる実電流として、U,V相の電機
子巻線に流れた実電流iU ,iV が入力されることか
ら、電流制御回路40においては、これらU,V相にお
ける目標電流iOU,iOVと、実電流iU ,iV との偏差
から、U,V相の通電制御のための制御信号を各々生成
する。なお、W相の制御信号については、その通電電流
iW を「iU +iV +iW =0」となるように制御でき
ればよいため、U相及びV相の制御信号からW相の制御
信号を生成する。
【0041】そして、このようにモータ各相U,V,W
の電機子電流が制御されると、モータ2においては、回
転子にその電流値と図1のトルク定数Ktとにより決定
されるトルクが発生し、回転軸のイナーシャJによる遅
れ(1/JS)を伴って回転角速度が発生し、その回転
角速度を積分(1/S)した回転位置に制御される。
【0042】以上のように本実施例では、モータ2の各
相U,V,Wの電機子巻線に流す目標電流iO として、
モータ電気角θに位相同期したトルク電流id・sinθ
に、モータ電気角θに対して位相が90度進んだ位相進
み電流iq・sin(θ+90)を加えた電流が設定され、
各相U,V,Wの電機子電流が、その設定された目標電
流iO となるように制御されるのであるが、次に、本発
明にかかわる主要部であるiq演算部30の動作につい
て、図4に示すフローチャートに沿って説明する。尚、
iq演算部30は、図1から明らかな如く、速度指令と
目標電流iO と実電流iとに基づき、位相進み電流の指
令値iqを算出する。
【0043】図4に示す如く、位相進み電流の指令値i
qの演算は、まずS100(S:ステップを表わす)に
て、現在、モータ2を所定回転数よりも大きい高速回転
にて駆動する状態であるか否かを、速度指令から判定
し、現在、モータ2の高速駆動時でなければ、電機子巻
線に位相進み電流を流す必要はないため、S120に移
行して、位相進み電流の指令値iqに値「0」を設定
し、当該処理を一旦終了する。尚、この処理は、制御装
置10において、CPUの動作によって、モータ駆動制
御のための他の演算処理と共に所定の制御周期(例えば
0.5msec.)で繰返し実行されるものであり、当該処
理は、一旦終了しても、その制御周期経過後に再び実行
される。
【0044】一方、S100にて、現在、モータ2の高
速駆動時であると判断されると、S110に移行して、
今度は、速度指令の変化状態から、現在、モータ2の運
転モードは、モータ2を減速運転する減速モードである
か否かを判断する。そして、モータ2の運転モードが、
減速モードであれば、S120に移行して、位相進み電
流の指令値iqに値「0」を設定した後、当該処理を一
旦終了し、逆に、モータの運転モードが、モータ2を定
速或は加速運転する定速・加速モードであれば続くS1
30に移行して、速度指令に基づき、位相進み電流の指
令値iqの上限値iq(max) を算出する、上限値演算手
段としての処理を実行する。
【0045】尚、モータ2を高速駆動しない場合だけで
なく、S110においてモータ2の運転モードが減速モ
ードであると判断されたときにも、位相進み電流の指令
値iqを「0」とするのは、モータ2の減速運転時に
は、モータ2に負のトルクを発生させればよく、図5に
示す電圧ベクトル図から解るように、モータ2の減速運
転時には、電機子巻線の端子電圧Vの最大電圧Vmax に
対する余裕が大きくなり、位相進み電流を流す必要はな
いためである。
【0046】また、S130において、位相進み電流の
上限値iq(max) を算出する際には、速度指令に対応し
た最大必要トルクと上記(3) 式とを用いて予め設定した
図6に示す如き上限値算出用のマップが使用される。こ
の図6のマップは、モータ2の回転数に対応した最大必
要トルクを設定して、上記(3) 式を用いた近似計算によ
り設定されており、そのパラメータは回転数であるた
め、上限値iq(max) の算出には、本実施例のように速
度指令を用いることもできるし、図1の微分処理部18
にて求めたモータ2の回転速度(エンコーダ8からの回
転位置を表す信号を微分したもの)を用いることもでき
る。そして、この図6のマップは、上記(3) 式に従い、
所定回転速度以上となる回転領域からモータ2の回転が
上昇するにつれて上限値iq(max) が大きくなるように
設定されるが、その回転速度が最大回転速度近くの所定
回転速度になると、それ以上の回転領域では、上限値i
q(max) が一定となるように設定されている。これは、
モータ2の磁石の減磁特性を考慮したためであり、位相
進み電流が減磁限界を越えて設定されないようにその上
限を制限している。
【0047】次にS130にて位相進み電流の上限値i
q(max) が設定されると、今度はS140に移行して、
電流制御回路40に入力される目標電流iO とその制御
結果である実電流iとを比較し、その偏差が所定値以下
かどうかを判断することにより、実電流iの目標電流i
O に対する追従状態が良好か否かを判断する。つまり、
目標電流iO は当該制御装置10内で1制御周期毎に更
新され、また実電流iは、回路の時定数が小さいため周
波数応答も高く、1制御周期内にて目標電流iO にほぼ
追従する(例えば定格電流の5%以内)と考えられるこ
とから、ここでは、既に設定されている1制御周期前の
目標電流iO と現在の実電流iとの偏差を求め、その偏
差が定格電流の5%以内かどうかを判断することによ
り、実電流iが目標電流iO に追従しているかどうかを
判定するのである。
【0048】尚、この判定には、U相の電機子巻線に対
する目標電流iOUと実電流iU との偏差を用いるように
してもよく、また、V相の電機子巻線に対する目標電流
iOVと実電流iV との偏差を用いるようにしてもよく、
更に、その両方の偏差が共に定格電流の5%以内かどう
かを判断するようにしてもよい。
【0049】次に、S140にて、目標電流iO と実電
流iとの偏差(iO −i)が所定値以下ではないと判断
されると、実電流iは目標電流iO に正常に追従してお
らず、位相進み電流が不足していると判断して、S15
0に移行し、現在設定されている位相進み電流の指令値
iqに所定値△iqを加えた値を新たな指令値iqとし
て更新する。そして、続くS160にて、更新後の指令
値iqが、S130にて算出した上限値iq(max) を越
えたかどうかを判定し、上限値iq(max) を越えていな
ければ、そのまま当該処理を終了し、逆に、上限値iq
(max) を越えていれば、S170にて、指令値iqをそ
の上限値iq(max) に設定し直し、当該処理を一旦終了
する。
【0050】また、S140にて、目標電流iO と実電
流iとの偏差(iO −i)が所定値以下であると判断さ
れると、実電流iは目標電流iO に正常に追従してお
り、位相進み電流は充分大きいと判断して、S180に
移行し、現在設定されている位相進み電流の指令値iq
から所定値△iqを減じた値を新たな指令値iqとして
更新する。そして、続くS190にて、その更新後の指
令値iqが負の値(iq<0)になったかどうかを判定
して、負の値になっていなければ、そのまま当該処理を
終了し、逆に、負の値になっていれば、S200にて、
指令値iqを値「0」に設定し直し、当該処理を一旦終
了する。
【0051】以上説明したように、本実施例では、モー
タ2を高速駆動しないとき及びモータ2の運転モードが
減速モードであるときには、位相進み電流の指令値iq
を値「0」に設定することにより、位相進み電流の不必
要な通電を禁止する。また、モータ2の高速駆動時で、
且つ減速モードでなければ、位相進み電流の指令値iq
を設定して、位相進み電流を通電するように動作する
が、このとき、指令値iqは、速度指令に基づき設定し
た最大要求トルクを実現可能な上限値iq(max)を上限
として、目標電流iO に対する実電流iの追従状態に応
じて逐次増減される。
【0052】従って本実施例によれば、位相進み電流の
指令値iq,延いてはモータ各相U,V,Wの電機子巻
線に流れる位相進み電流iq・sin(θ+90)を、モー
タ2をトルク指令値演算部22で算出したトルク指令値
に応じて駆動するのに必要な最小限に抑えることがで
き、モータ駆動時の消費電力を低減できる。またモータ
2の駆動に不要な電流を流すことはないので、不要電流
に伴うモータの発熱を防止できる。この結果、モータ2
を高速・高トルクで運転する際の連続運転時間を長くす
ることができ、またモータ2を高速・高トルクで運転し
た際に必要なモータ冷却用の運転停止期間を短くするこ
とができる。
【0053】また本実施例によれば、実電流iの目標電
流iO に対する追従状態に応じて位相進み電流の指令値
iqを更新するため、速度指令と回転速度との偏差から
位相進み電流を更新する場合に比べると、機械的な遅れ
のない分、指令値iqを、極めて高精度に、しかも応答
遅れなく更新することができ、消費電力の低減・モータ
の発熱防止といった効果を良好に実現できる。
【0054】また、位相進み電流の上限値iq(max)
は、速度指令又はエンコーダ8から導き出した回転速度
から求めるようにしており、電流制限のためにコンバー
タ4への入力電流を検出する必要はないため、その入力
電流を検出する電流検出器を別途設ける必要はなく、装
置の構成を簡素化できるし、コンバータ4が他のモータ
駆動用のインバータにも電源供給を行う場合であっても
問題なく実現できる。
【0055】以上、本発明の一実施例について説明した
が、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、種
々の態様をとることができる。例えば、上記実施例で
は、位相進み電流の指令値iqを演算するに当たって、
目標電流iO と実電流iとの偏差(iO −i)から実電
流iの目標電流iO に対する追従状態を判定し、その判
定結果に従い位相進み電流の指令値iqを逐次増減する
ように構成したが、こうした指令値iqの更新動作を実
現するには、iq演算部30(詳しくは制御装置10を
構成するCPU)内に実電流iを取り込むことができな
ければならない。またiq演算部30内に実電流iを取
り込むことができても、電流制御回路40の電流制御ゲ
インG(図3参照)に、実電流iと目標電流iO とのオ
フセットをほぼ打ち消すことのできる積分項が含まれて
いないと、実電流iと目標電流iO との間にオフセット
成分が含まれることから、その偏差から目標電流iO の
追従状態を正確に判定することができない。また制御ゲ
インが低く、PWM周波数も低い場合も同様に正確な判
定はできない。従って、電流制御回路40は、P制御で
はなく、積分項を含んだPI制御によって電流制御を行
うように構成されていることが必要である。
【0056】そこで、こうした2つの条件を満足できな
いシステムの場合には、上記実施例のように、目標電流
iO と実電流iとの偏差(換言すれば実電流iの目標電
流iO に対する追従状態)から、位相進み電流の指令値
iqを更新するのではなく、図7に示すように、S20
0にてモータ2の高速駆動時であると判定され、S21
0にてモータ2の運転モードは減速モードではないと判
断された場合には、S230において、速度指令(ここ
でいう速度指令は、前述の如く、エンコーダ8から導き
出した回転速度を含む)から指令値iqの上限値iq(m
ax) を算出し、その後、S240において、微分処理部
18で求めたモータ2の回転速度SPと、トルク指令値
演算部22で算出したトルク指令値Tcom とから、図8
に示す如き3次元マップを用いて、現在トルク指令値T
com に対応したトルクを発生するのに必要な位相進み電
流の指令値iqを算出し、S250にて、この算出した
指令値iqとS230にて算出した上限値iq(max) と
を大小比較し、iq>iq(max) であれば、S260に
て、指令値iqを上限値iq(max) に設定し直す、とい
った手順で、位相進み電流の指令値iqを算出するよう
にすればよい。
【0057】つまり、位相進み電流は、モータ2の高速
回転時に電機子巻線に生じる誘起電圧を打ち消すための
ものであり、モータ2の回転速度が大きいほど大きくす
ればよく、またその電流値を必要最小限に抑えるには、
トルク指令値が大きいほど大きくすればよいことから、
上記2つの条件を満足できないシステムにあっては、モ
ータの回転速度SPとトルク指令値Tcom とから、モー
タ2をトルク指令値Tcom にて運転するのに最低限必要
な位相進み電流を算出するためのマップを図8に示す如
く予め設定しておき、そのマップを用いて位相進み電流
の指令値iqを求め、その値と、速度指令から算出した
上限値iq(max) とのいずれか小さい方を、制御に用い
る位相進み電流の指令値iqとして設定するようにすれ
ば、位相進み電流の指令値iq,延いてはモータ各相
U,V,Wの電機子巻線に流れる位相進み電流iq・sin
(θ+90)を、モータ2をトルク指令値に応じて駆動
するのに最低限必要な値にすることができ、上記実施例
と同様の効果を得ることができるようになるのである。
【0058】尚、このように位相進み電流の指令値iq
をモータ2の回転速度SPとトルク指令値Tcom とから
設定する方法は、上記2つの条件を満足したシステムに
おいても適用できるが、この設定方法では、上記のよう
に予め実験的に設定したデータに基づき指令値iqが設
定され、システムのばらつきや経時変化等に対応して指
令値iqを更新することはできないため、上記2つの条
件を満足したシステムであれば、図4に示したフローチ
ャートに従い、実電流iの目標電流iO に対する追従状
態に応じて指令値iqを更新するのが好ましい。
【0059】また、図7の設定方法を実現するに当たっ
て、指令値iqを算出するために使用される3次元マッ
プ(図8)は、モータ2を実際に運転して、各回転速度
領域毎に、トルク指令値Tcom を満足できる位相進み電
流の最低値を実験的に求めることにより、その実験結果
から容易に設定することができる。また、このようなマ
ップを用いる以外にも、その実験結果から、前述の(4)
式に示したような位相進み電流iq算出用の近似演算式
(iq=Tcom +SP−a)を作成し、この演算式を用
いて指令値iqを算出するようにしてもよい。
【0060】また、図7に示したフローチャートにおい
て、S200にて現在モータ2の高速駆動時ではないと
判断された場合、及びS210にてモータ2の運転モー
ドは減速モードではないと判断された場合には、上記実
施例(図4)と同様、S220にて位相進み電流の指令
値iqに値「0」をセットして、処理をそのまま終了す
るようにしているが、これは、位相進み電流を流す必要
がないときには、指令値iq設定のための演算処理(S
230〜S260)の実行を禁止して、CPUの負担を
軽減するためである。
【0061】一方、上記実施例では、トルク電流演算部
24及び相電流変換部28において、トルク指令値及び
位相進み電流の指令値iqから、夫々、U,V相の電機
子巻線に通電すべきトルク電流及び位相進み電流を算出
し、その算出したトルク電流及び位相進み電流を加算し
て目標電流iO を生成し、電流制御回路40において、
各電機子巻線に流れる実電流iが対応する目標電流iO
となるように各電機子巻線を通電制御するように構成し
たが、制御装置10を、例えば、U,V相の電機子巻線
に流れた位相差120度の実電流iU ,iV を、位相差
90度のdq座標系の電流ida,iqaに座標変換して装
置内に取り込み、その取り込んだdq座標系の電流ida
とトルク指令値に対応したトルク電流id、及び、dq
座標系の電流iqaと位相進み電流の指令値iqとの偏差
から、夫々、トルク電流及び位相進み電流制御のための
制御量を求め、その制御量を、各相U,V,Wの通電制
御のための3相交流座標に変換して、変換後の制御量に
て各相U,V,Wの電機子巻線を通電制御することによ
り、各電機子巻線にトルク電流id・sinθと位相進み電
流iq・sin(θ+90)とを加算した目標電流iO を実
質的に流すようにした、所謂dq座標系にて制御量を決
定する制御装置であっても、本発明を適用して、上記実
施例と同様の効果を得ることができる。
【0062】つまり、従来より、ブラシレスDCモータ
が3相モータである場合、その制御装置としては、上記
実施例のように各相U,V,W相の電機子巻線に流れる
電流の目標電流を演算して、実電流がその目標電流とな
るように3相交流座標系にてそのままフィードバック制
御する装置以外に、ブラシレスDCモータの3相の内の
2相(例えばU,V相)の電機子巻線に流れる実電流か
ら、モータの磁極に対応する電流成分と磁極に対して9
0度位相が進んだ電流成分とからなるdq座標系の電流
を生成(dq座標変換)して、その座標変換したdq座
標系での電流と目標電流(つまりトルク指令値に対応し
たトルク電流idと位相進み電流の指令値iq)との偏
差を求め、その偏差からdq座標系での電流制御量を演
算して、その演算結果をモータに対応した3相交流座標
に変換して、各相U,V,Wの電機子巻線を通電制御す
る装置が知られているが、こうした装置であっても、本
発明を適用して、位相進み電流の指令値iqを設定する
ことにより、上記実施例と同様の効果を得ることができ
る。
【0063】尚、こうしたdq座標系にて電流制御を行
う装置については、従来より周知である(例えば、総合
電子出版社発行,杉本英彦他2名著,「ACサーボシス
テムの理論と設計の実際」等参照)ので、詳細な構成に
ついての説明は省略する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例の制御装置の制御動作を表わすブロッ
ク線図である。
【図2】 実施例のブラシレスDCモータの制御系全体
の構成を表わす概略構成図である。
【図3】 制御装置内に設けられた電流制御回路の動作
を表わすブロック線図である。
【図4】 位相進み電流指令値iqの演算処理を表わす
フローチャートである。
【図5】 ブラシレスDCモータ減速運転時の電圧ベク
トルを説明する説明図である。
【図6】 位相進み電流の上限値iq(max) 算出用のマ
ップを表わす説明図である。
【図7】 位相進み電流指令値iqの演算処理の他の例
を表わすフローチャートである。
【図8】 速度指令とトルク指令値とから位相進み電流
指令値iqを算出するのに使用されるマップを表わす説
明図である。
【図9】 ブラシレスDCモータ高速回転時の電圧ベク
トルを説明する説明図である。
【符号の説明】
2…モータ(ブラシレスDCモータ) 4…コンバー
タ 6…インバータ 8…エンコーダ 10…制御装置 12…積分処理
部 14…偏差演算部 16…目標速度演算部 18…
微分処理部 20…偏差演算部 22…トルク指令値演算部 2
4…トルク電流演算部 26…電流加算部 28…相電流変換部 30…i
q演算部 40…電流制御回路

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ブラシレスDCモータを指令に応じて駆
    動するためのトルク指令値を算出するトルク指令値演算
    手段と、 該算出されたトルク指令値に基づき、モータ電気角に位
    相を同期させて電機子巻線に通電すべきトルク電流を算
    出するトルク電流演算手段と、 前記モータ電気角に対して90度位相進みで電機子巻線
    に通電すべき位相進み電流を実質的に算出する位相進み
    電流演算手段と、 前記算出されたトルク電流と位相進み電流とから導いた
    値を目標電流として、前記ブラシレスDCモータの電機
    子電流を制御する電流制御手段と、 を備えたブラシレスDCモータの制御装置において、 前記位相進み電流演算手段は、 前記速度指令及び前記ブラシレスDCモータの回転速度
    のうち少なくともいずれか一方に基づき、前記電機子巻
    線に通電可能な前記位相進み電流に係わる値の上限値を
    演算する上限値演算手段と、 前記電流制御手段にて実際に制御されて前記電機子巻線
    に流れる電機子電流を求める手段と、 この求められた電機子電流と前記目標電流とに基づき、
    前記電機子電流が前記目標電流に追従しているか否かを
    判定する追従状態判定手段と、 該追従状態判定手段にて前記電機子電流が前記目標電流
    に追従していると判断されているときには、前記位相進
    み電流に係わる値を零を下限として逐次減少させ、前記
    追従状態判定手段にて前記電機子電流が前記目標電流に
    追従していないと判断されているときには、前記位相進
    み電流に係わる値を前記上限値演算手段にて演算された
    上限値を上限として逐次増加させる位相進み電流更新手
    段と、 を備え、該位相進み電流更新手段にて逐次更新される位
    相進み電流に係わる値を前記電流制御手段に出力するこ
    とを特徴とするブラシレスDCモータの制御装置。
  2. 【請求項2】 ブラシレスDCモータを指令に応じて駆
    動するためのトルク指令値を算出するトルク指令値演算
    手段と、 該算出されたトルク指令値に基づき、モータ電気角に位
    相を同期させて電機子巻線に通電すべきトルク電流を算
    出するトルク電流演算手段と、 前記モータ電気角に対して90度位相進みで電機子巻線
    に通電すべき位相進み電流を実質的に算出する位相進み
    電流演算手段と、 前記算出されたトルク電流と位相進み電流とから導いた
    値を目標電流として、前記ブラシレスDCモータの電機
    子電流を制御する電流制御手段と、 を備えたブラシレスDCモータの制御装置において、 前記位相進み電流演算手段は、 前記速度指令及び前記ブラシレスDCモータの回転速度
    のうち少なくともいずれか一方に基づき、前記電機子巻
    線に通電可能な前記位相進み電流に係わる値の上限値を
    演算する上限値演算手段と、 前記速度指令又は前記回転速度と、前記トルク指令値と
    に基づき、前記速度指令又は前記回転速度が大きく、且
    つ前記トルク指令値が大きい程、電流値が大きくなるよ
    うに、前記位相進み電流に係わる値を算出する電流値演
    算手段と、 を備え、前記上限値演算手段にて算出された上限値と前
    記電流値演算手段にて算出された位相進み電流に係わる
    値とのいずれか小さい方を、制御に用いる位相進み電流
    に係わる値として、前記電流制御手段に出力することを
    特徴とするブラシレスDCモータの制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載のブラシレ
    スDCモータの制御装置において、前記位相進み電流演
    算手段は、更に、 前記速度指令又は回転速度の変化に基づき、現在ブラシ
    レスDCモータの減速運転中であるか否かを判定する減
    速運転判定手段と、 該減速運転判定手段にてブラシレスDCモータの減速運
    転が判定されると、実質的に前記位相進み電流を零と
    し、前記位相進み電流の演算を禁止する演算禁止手段
    と、 を備えたことを特徴とするブラシレスDCモータの制御
    装置。
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