JP3566163B2 - モータ制御装置 - Google Patents

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    • H02P25/02Arrangements or methods for the control of AC motors characterised by the kind of AC motor or by structural details characterised by the kind of motor
    • H02P25/08Reluctance motors

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、永久磁石リラクタンスモータを制御するモータ制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、永久磁石モータや、リラクタンスモータを電車や電気自動車等の用途に用いるためにインバータ駆動する場合、高速回転時の一定出力運転時に、モータ端子電圧がインバータの出力可能な最大電圧以下になるように弱め磁束制御を実施する場合が多い。
【0003】
図11は、そのような弱め磁束制御を実施する従来のモータ制御装置を例示するものである。この制御装置は、dq軸電流指令設定部11、d軸電流指令補正部14、d軸電流制御部16、q軸電流制御部17、電圧ベクトル長演算部18、電圧ベクトル長制限部19、端子電圧一定制御部20、およびdq3相変換部21を備えている。
【0004】
dq軸電流指令設定部11は、トルク指令Trefを入力としてそのトルクを出力するためのd軸電流指令Idrefおよびq軸電流指令Iqrefを求める。d軸電流指令Idrefは端子電圧一定制御部20からのd軸電流指令補正値ΔIdrefを加算する形でd軸電流指令補正部14で補正が加えられ、d軸電流制御部16に入力される。q軸電流指令Iqrefはq軸電流制御部17に入力される。
【0005】
d軸電流制御部16は、d軸電流指令補正部14から送出されるd軸電流指令Idrefと、d軸電流フィードバック値Idとを入力として、d軸電流フィードバック値Idがd軸電流指令Idrefに追従するようにd軸電圧指令Vdを生成し、それをdq3相変換部21に入力する。同様に、q軸電流制御部17は、dq軸電流指令設定部11から送出されるq軸電流指令Iqrefと、q軸電流フィードバック値Iqとを入力として、q軸電流フィードバック値Iqがq軸電流指令Iqrefに追従するようにq軸電圧指令Vqを生成し、それをdq3相変換部21に入力する。dq3相変換部21はd軸電圧指令Vd、q軸電圧指令Vq、およびモータ回転子位相θrに基づいて3相電圧指令Vu,Vv,Vwを生成し、それを達成するように図示していない電力変換器を通してモータを制御する。
【0006】
なお、電圧ベクトル長演算部18は、dq軸電圧指令Vd,Vqを入力として電圧ベクトル長(電圧絶対値)Vlを算出する。電圧ベクトル長制限部19は、得られた電圧ベクトル長Vl、およびインバータ入力直流電圧Vdcを入力として、制限された電圧ベクトル制限長Vllimを求める。端子電圧一定制御部20は、電圧ベクトル長Vlおよび電圧ベクトル制限長Vllimに基づき、電流指令補正値ΔIrefを計算し、既に述べたようにd軸電流指令補正部14に入力される。
【0007】
図において、符号18,19,20および14で表された回路部分が弱め磁束制御のための回路部分である。永久磁石モータの弱め磁束制御は、永久磁石磁束とモータ電機子に流す電流で作られる磁束が逆方向になるような電機子電流、いわゆるマイナスのd軸電流を流すのが一般的である。一方、インダクタンス値の大きい軸(q軸)と、インダクタンス値の小さい軸(d軸)とがあるリラクタンスモータの場合は、より弱め磁束効果の高いq軸電流を小さくすることによって弱め磁束制御を実行するのが一般的である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、永久磁石によるトルクと、リラクタンストルクとの合成トルクを発生するモータ弱め磁束制御を実行する場合、d軸またはq軸のどちらか一方の軸に固定して弱め磁束制御のための電流を流すと、出力したいトルクによって可変にする電流振幅の大きさによっては、弱め磁束の効果が得られず、結果としてモータ端子電圧をインバータ出力最大電圧以下に制御することが不可能となって制御不安定に陥ってしまう。これは、回転子鉄心内部に永久磁石を埋め込んだ形状により永久磁石トルクとリラクタンストルクの合成トルクを出力する、いわゆる埋め込み型永久磁石モータにおいても同様の現象が発生する可能性がある。
【0009】
従って本発明は、以上の問題点を解決するために、いかなるトルクを出力している状態においても、安定かつ有効に弱め磁束制御を実施することができるモータ制御装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明は、永久磁石によるトルクとリラクタンストルクとの合成値に相当するトルクを発生する永久磁石リラクタンスモータをインバータ駆動するに際し、トルク指令に基づきd軸電流指令及びq軸電流指令を設定し、更に、モータ端子電圧がインバータ出力最大電圧以下となるように弱め磁束制御を行うモータ制御装置において、前記モータ端子電圧をインバータ出力最大電圧以下とするための電流指令補正値を求め、その電流指令補正値を前記トルク指令の大きさに応じてd軸及びq軸に可変配分し、d軸電流指令補正値及びq軸電流指令補正値を演算するdq軸電流指令補正値演算部と、前記dq軸電流指令補正値演算部の演算結果に基づき、前記d軸電流指令及びq軸電流指令の双方に対する補正を行うdq軸電流指令補正部と、を備えたことを特徴とする。
【0011】
請求項2に係る発明は、永久磁石によるトルクとリラクタンストルクとの合成値に相当するトルクを発生する永久磁石リラクタンスモータを制御するモータ制御装置において、与えられたトルク指令に基づき、予め与えられたパターンに従って永久磁石軸方向に対応するd軸電流指令およびそれに直交する方向のq軸電流指令を演算するdq軸電流指令設定部と、d軸電流フィードバック値をd軸電流指令に追従させるためのd軸電圧を演算するd軸電流制御部と、q軸電流フィードバック値をq軸電流指令に追従させるためのq軸電圧を演算するq軸電流制御部と、d軸電圧およびq軸電圧をベクトル成分とする電圧ベクトル長を求める電圧ベクトル長演算部と、電圧ベクトル長およびインバータ直流入力電圧を比較し、電圧ベクトル長がインバータ直流入力電圧に従って決定されるインバータ出力最大電圧を超えないように制限された電圧ベクトル長制限値を演算する電圧ベクトル長制限部と、電圧ベクトル長を電圧ベクトル長制限値に一致させるための電流指令補正値を演算する端子電圧一定制御部と、トルク指令に応じてd軸電流指令補正値およびq軸電流指令補正値を演算するdq軸電流指令補正値演算部と、d軸電流指令をd軸電流指令補正値で補正し、q軸電流指令をq軸電流指令補正値で補正するdq軸電流指令補正部と、d軸電流制御部から出力されるd軸電圧、q軸電流制御部から出力されるq軸電圧、およびモータ回転子位置検出角に基づいて、d軸電圧指令およびq軸電圧指令を3相電圧指令に変換するdq3相変換部とを備えたことを特徴とする。
【0012】
請求項3に係る発明は、永久磁石によるトルクとリラクタンストルクとの合成値に相当するトルクを発生する永久磁石リラクタンスモータを制御するモータ制御装置において、与えられたトルク指令に基づき、予め与えられたパターンに従って永久磁石軸方向に対応するd軸電流指令およびそれに直交する方向のq軸電流指令を演算するdq軸電流指令設定部と、トルク指令に基づいて弱め磁束軸角度を演算する弱め磁束軸角度設定部と、d軸電流指令およびq軸電流指令を、弱め磁束軸角度方向に相当するf軸電流指令およびそれに直交する方向のt軸電流指令に変換するft座標変換部と、f軸電流指令を電流指令補正値で補正するf軸電流指令補正部と、このf軸電流指令補正部によって補正されたf軸電流指令およびt軸電流指令を新たなd軸電流指令およびq軸電流指令に座標変換するft逆座標変換部と、d軸電流フィードバック値をft逆座標変換部によって得られたd軸電流指令に追従させるためのd軸電圧を演算するd軸電流制御部と、q軸電流フィードバック値をft逆座標変換部によって得られたq軸電流指令に追従させるためのq軸電圧を演算するq軸電流制御部と、d軸電圧およびq軸電圧をベクトル成分とする電圧ベクトル長を求める電圧ベクトル長演算部と、電圧ベクトル長およびインバータ直流入力電圧を比較し、電圧ベクトル長がインバータ直流入力電圧に従って決定されるインバータ出力最大電圧を超えないように制限された電圧ベクトル長制限値を演算する電圧ベクトル長制限部と、電圧ベクトル長を電圧ベクトル長制限値に一致させるために電流指令補正値を演算しf軸電流指令補正部に送出する端子電圧一定制御部と、d軸電流制御部から出力されるd軸電圧、q軸電流制御部から出力されるq軸電圧、およびモータ回転子位置検出角に基づいて、d軸電圧指令およびq軸電圧指令を3相電圧指令に変換するdq3相変換部とを備えたことを特徴とする。
【0013】
請求項4に係る発明は、請求項3に記載のモータ制御装置において、弱め磁束軸角度設定部は、トルク指令から導出されたd軸電流指令およびq軸電流指令に基づいて弱め磁束軸角度を演算することを特徴とする。
【0014】
請求項5に係る発明は、請求項3に記載のモータ制御装置において、ft座標変換部は、ft座標軸の原点を、dq座標軸上での、モータ端子短絡のままモータを回転させたときに流れる短絡電流動作点に設定してft座標変換を行うことを特徴とする。
【0015】
請求項6に係る発明は、請求項3に記載のモータ制御装置において、トルク指令、モータ回転角速度、ft逆座標変換部から出力されるd軸電流指令およびq軸電流指令、並びにd軸電圧指令およびq軸電圧指令に基づいて、端子電圧一定制御の結果としてf軸電流指令が補正されることによるモータ出力トルクのトルク指令に対する誤差を補正するためのt軸電流指令補正値を演算し、このt軸電流指令補正値によりt軸電流指令を補正するt軸電流指令補正部をさらに備えたことを特徴とする。
【0016】
請求項7に係る発明は、永久磁石によるトルクとリラクタンストルクとの合成値に相当するトルクを発生する永久磁石リラクタンスモータを制御するモータ制御装置において、与えられたトルク指令に基づき永久磁石軸方向に対応するd軸電流指令およびそれに直交する方向のq軸電流指令を演算するdq軸電流指令設定部と、トルク指令に基づいて弱め磁束軸角度を演算する弱め磁束軸角度設定部と、d軸電流指令およびq軸電流指令を入力として弱め磁束軸角度方向に直交する方向のt軸電流指令を得るft座標変換部と、d軸電流フィードバック値、q軸電流フィードバック値、および弱め磁束軸角度に基づいてt軸電流を演算する実電流ft座標変換部と、t軸電流指令およびt軸電流間の差に基づいて電圧位相角を演算するt軸電流制御部と、電圧位相角、インバータ入力直流電圧、およびモータ回転子位相を用いて、インバータスイッチング素子を出力周波数1周期につき1回ずつオンオフするだけの1パルス波形の3相電圧指令を演算する1パルス波形電圧演算部とを備えたことを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。
【0018】
<実施の形態1>
図1および図2を参照して請求項1に係るモータ制御装置に対応する実施の形態について説明する。図1に示すは、dq軸電流指令設定部11、dq軸電流指令補正値演算部12、dq軸電流指令補正部13、d軸電流制御部16、q軸電流制御部17、電圧ベクトル長演算部18、電圧ベクトル長制限部19、端子電圧一定制御部20、およびdq3相変換部21とを備えている。
【0019】
dq軸電流指令設定部11は、トルク指令Trefを入力としてそのトルクを出力するのに最も適したd軸電流指令Idrefおよびq軸電流指令Iqrefを求めて出力する。両軸電流指令Idref,Iqrefの最適値としては、例えば同一トルクを出力するのに必要なモータ電流ベクトル長Ilrefが最も小さくなるものを選ぶ。この時の両軸電流指令Idref,Iqrefは次式によって求めることができる。
【0020】
Idref={−Φpm−√(Φpm+8・ΔL・Ilref)}/(4・ΔL)…(1)
ここで、Φpmは永久磁石磁束、ΔL=Ld−Lq、Ldはd軸インダクタンス、Lqはq軸インダクタンス、Ilrefは電流振幅であって、
Ilref=√(Idref+Iqref) …(2)
である。
【0021】
電流振幅Ilrefをパラメータとして変化させた時の(1)式を満たすd軸電流Idおよびq軸電流Iqを求め、さらに、この時モータが発生するトルクTを次式によって求める。
【0022】
T=p・(Φpm+ΔL・Id)Iq …(3)
ここで、pはモータ極対数である。
【0023】
モータ等価回路定数の具体例として、Φpm=0.09、Ld=15mH、モータ極対数p=4であるモータトルク指令Trefとd軸電流指令Idrefとの関数関係を図3に示す。入力されたトルク指令Trefから図3の関数グラフに従ってd軸電流指令Idrefを求めて出力する。同様に、入力されたトルク指令Trefから図4の関数グラフに従ってq軸電流指令Iqrefを求めて出力する。
【0024】
dq軸電流指令補正値演算部12の動作を、図2を参照して説明する。dq軸電流指令補正値演算部12は、割算器121、掛算器122、cos演算器123、およびsin演算器124を備えており、全体として、トルク指令Trefと、端子電圧一定制御部20から出力される電流指令補正値ΔI refとを入力として、次の演算によりd軸電流指令補正値ΔIdrefと、q軸電流指令補正値ΔIqrefを求めて出力する。まず、入力されたトルク指令Trefのトルク指令最大値Trefmaxに対する比率Trateを、
Trate=Tref/Trefmax …(4)
として割算器121で求めてそれを掛算器122に出力する。掛算器122は比率Trateにπ/2を掛けてTrate・π/2を出力する。このTrate・π/2と、d軸電流指令補正値ΔIrefを用いてcos演算器12およびsin演算器124により次の演算を行い、d軸電流指令補正値ΔIdrefおよびq軸電流指令補正値ΔIqrefを、
ΔIdref=ΔIref・cos(Trate・π/2) …(5)
ΔIqref=ΔIref・sin(Trate・π/2) …(6)
として求める。
【0025】
dq軸電流指令補正部13は、dq軸電流指令設定部11から出力されるd軸電流指令Idrefおよびq軸電流指令Iqrefと、dq軸電流指令補正値演算部12から出力されるd軸電流指令補正値ΔIdrefおよびq軸電流指令補正値ΔIqrefとを入力として、次の演算により補正された新たな軸電流指令Idrefおよびq軸電流指令Iqrefを、
Idref=Idref+ΔIdref …(7)
Iqref=Iqref+ΔIqref …(8)
として求めて出力する。
【0026】
d軸電流制御部16は、dq軸電流指令補正部13から送出されるd軸電流指令Idrefと、d軸電流フィードバック値Idとを入力として、d軸電流Idがd軸電流指令Idrefに追従するようにd軸電圧指令Vdを、
Vd=(Kp+Ki/s)・(Idref−Id) …(9)
として求めて出力する。ここで、sはラプラス演算子、Kpは比例ゲイン、Kiは積分ゲインである。
【0027】
同様に、q軸電流制御部17は、dq軸電流指令補正部13から送出されるq軸電流指令Iqrefと、q軸電流フィードバック値Iqとを入力として、q軸電流Iqがq軸電流指令Iqrefに追従するようにq軸電圧指令Vqを、
Vq=(Kp+Ki/s)・(Iqref−Iq) …(10)
として求めて出力する。
【0028】
電圧ベクトル長演算部18は、d軸電流制御部16から出力されるd軸電圧指令Vd、およびq軸電流制御部17から出力されるq軸電圧指令Vqとを入力として電圧ベクトル長Vlを、
Vl=√(Vd+Vq) …(11)
として求めて出力する。
【0029】
電圧ベクトル長制限部19は、電圧ベクトル長演算部18から出力される電圧ベクトル長Vl、およびインバータ入力直流電圧Vdcを入力として、制限された電圧ベクトル制限長Vllimを求める。そのため、ここではまず、最大電圧Vlmaxを、
Vlmax=0.9・√6・Vdc/π …(12)
として求める。この(12)式は、1パルス波形電圧モード、すなわちインバータスイッチング素子を出力周波数1周期につき1回ずつオンオフするだけの1パルス波形の電圧を出力するモードでの基本波電圧振幅を表し、式中の係数0.9は制御余裕のために10%差し引いた値で設定するための係数である。
【0030】
次に、端子電圧V1と(12)式で得られた最大電圧Vlmaxとを比較し、
V1<Vlmax のとき、Vllim=V1 …(13)
V1>Vlmax のとき、Vllim=lmax …(14)
として、制限された電圧ベクトル制限長Vllimを出力する。
【0031】
端子電圧一定制御部20は、電圧ベクトル長演算部18から出力された電圧ベクトル長Vl、および電圧ベクトル長制限部19から出力される電圧ベクトル長Vllimとを入力として、電流指令補正値ΔIrefを、
ΔIref=G(s)・(Vllim−Vl) …(15)
として求める。ここで、sはラプラス演算子、G(s)は制御ゲインである。制御ゲインG(s)としては比例積分制御の制御ゲインが考えられる。ここで求められた電流指令補正値ΔIrefがdq軸電流指令補正値演算部12で用いられることは既に述べたところである。
【0032】
dq3相変換部21はd軸電流制御部16から出力されるd軸電圧指令Vd、q軸電流制御部17から出力されるq軸電圧指令Vq、およびモータ回転子位相θrを入力として、UVW3相各相の電圧指令Vu,Vv,Vwを
Vl=√(Vd+Vq) …(16)
δV=tan−1(Vq/Vd) …(17)
Vu=√(2/3)・Vl・cos(θ+δV) …(18)
Vv=√(2/3)・Vl・cos(θ+δV−2π/3) …(19)
Vw=√(2/3)・Vl・cos(θ+δV−4π/3) …(20)
として求める。
【0033】
以上のようにして永久磁石リラクタンスモータを制御することにより、いかなるトルクを出力している状態においても、安定かつ有効に弱め磁束制御を実施することができる。
【0034】
<実施の形態2>
図5は請求項2に対応する実施の形態を示すものである。このモータ制御装置は、dq軸電流指令設定部11、弱め磁束軸角度設定部22、ft座標変換部23、f軸電流指令補正部24、ft逆座標変換部25、d軸電流制御部16、q軸電流制御部17、電圧ベクトル長演算部18、電圧ベクトル長制限部19、端子電圧一定制御部20、およびdq3相変換部21とを備えている。ここで図1の制御装置における構成要素と同一または対応する構成要素には同一符号を付して示しており、個々の説明は省略する。
【0035】
弱め磁束軸角度設定部22は、トルク指令Trefを入力として、予め実験的に求めておいた弱め磁束角度最適地またはその近似解を弱め磁束角度設定値Qftとして出力する。ここでは一例として近似解を出力するものとすれば、弱め磁束角度設定値Qftは、トルク指令最大値をTrefmaxとして、
Qft=(π/2)・(Tref/Trefmax) …(21)
によって求められる。
【0036】
ft座標変換部23は、dq軸電流指令設定部11から出力されるd軸電流指令Idrefおよびq軸電流指令Iqref、並びに弱め磁束軸角度設定部22から出力される弱め磁束角度設定値Qftとに基づいて、f軸電流指令Ifrefおよびt軸電流指令Itrefを、
【数1】
Figure 0003566163
として求める。
【0037】
f軸電流指令補正部24は、ft座標変換部23から出力されるf軸電流指令Ifrefと、端子電圧一定制御部20から出力されるf軸電流指令補正値ΔIfrefを入力として、補正された新たなf軸電流指令Ifrefを、
Ifref=Ifref+ΔIfref …(23)
として求めてft逆座標変換部25へ送出する。
【0038】
ft逆座標変換部25では、f軸電流指令補正部24から出力されるf軸電流指令Ifref、ft座標変換部23から出力されるt軸電流指令Itref、および弱め磁束軸角度設定部22から出力される弱め磁束軸角度Qftを入力として、新たなd軸電流指令Idrefおよびq軸電流指令Iqrefを、
【数2】
Figure 0003566163
によって求める。
【0039】
以上のようにして求められたdq軸電流指令Idref,Iqrefを用いて、実施の形態1で説明したと同様に、最終的に(18)〜(20)式により各相電圧指令Vu,Vv,Vwを得て、モータ制御を行う。それにより、いかなるトルクを出力している状態においても、安定かつ有効に弱め磁束制御を実施することができる。
【0040】
<実施の形態3>
図6および図7は請求項3に対応する実施の形態を示すものである。この実施の形態は図5に示した制御装置と類似しており、大部分の構成要素を共通にしているが、唯一、弱め磁束軸角度設定部26が異なっている。すなわち、弱め磁束軸角度設定部26は、弱め磁束角度設定値Qftをトルク指令Trefから求めるのではなく、dq軸電流指令設定部11から出力されるd軸電流指令Idrefおよびq軸電流指令Iqrefを入力として、予め実験的に求めたdq電流指令座標上における端子電圧のグラフ(図7)を参照して、端子電圧一定曲線に対して求心方向で端子電圧が低くなる方向に弱め磁束角度設定値Qftを設定し出力する。
【0041】
図7は、モータの等価回路定数である永久磁石磁束Φpm、d軸インダクタンスLd、およびq軸インダクタンスLqがそれぞれ、
Φpm=0.0573[Wb]、
Ld=1.81[mH]、
Lq=4.46[mH]
であるモータ、dq軸座標軸における端子電圧一定曲線を示すものである。dq軸電流指令設定部11から出力されるdq軸電流指令点における、等端子電圧曲線の求心方向(図中、矢印方向)に弱め磁束軸角度設定値Qftを設定する。
【0042】
以上により、実施の形態1,2の場合と同様に、いかなるトルクを出力している状態においても、安定に弱め磁束制御を実施することが可能になり、しかも、より適切な弱め磁束制御となるため、端子電圧を一定値以下に抑えるために必要とする弱め磁束電流を最小限に抑えることにより必要電流容量の低減を図ることができる。
【0043】
<実施の形態4>
図8は請求項4に対応する実施の形態を示すものである。この実施の形態は図5に示した制御装置と類似しており、大部分の構成要素を共通にしている。唯一、ft座標変換部27が異なっており、他は同一である。すなわち、ft座標変換部27は、dq軸電流指令設定部11から出力されるdq軸電流指令Idref,Iqref、および弱め磁束軸角度設定部22から出力される弱め磁束軸角度Qftを入力として、f軸電流指令Ifrefおよびt軸電流指令Itrefを求めて出力する。
【0044】
モータ3相出力端子をそれぞれ短絡した場合、モータ誘起電圧によってモータ巻線に負のd軸電流Idが流れる。この時のd軸電流をIdzとすれば、このd軸電流Idzは、モータ等価回路定数として、永久磁石磁束Φpmおよびd軸インダクタンスLdを用いて、
Idz=Φpm/Ld …(25)
【数3】
Figure 0003566163
により求めることができる。
【0045】
上記座標変換は、ft座標軸がdq座標軸に対して原点がd軸方向に、−Idzだけずれており、かつ位相角が角度Qftだけ回転している座標軸であることを示している。ft座標軸の原点まで弱め磁束制御を行うと、結果としてモータ端子電圧はゼロとなり、最も確実に弱め磁束が働く方向になる。
【0046】
ft逆座標変換部25は、f軸電流指令補正部24から出力されるf軸電流指令Ifref、ft座標変換部27から出力されるt軸電流指令Itref、および弱め磁束軸角度設定部22から出力される弱め磁束軸角度Qftを入力として、次の演算により新たなd軸電流指令Idrefおよびq軸電流指令Iqrefを求める。
【0047】
モータ3相出力端子をそれぞれ短絡した場合、モータ誘起電圧によってモータ巻線に負のd軸電流Idが流れる。この時のd軸電流をIdzとすれば、このd軸電流Idzは、モータ等価回路定数として、永久磁石磁束Φpmおよびd軸インダクタンスLdを用いて、
Idz=Φpm/Ld …(27)
【数4】
Figure 0003566163
により求めることができる。
【0048】
以上により、実施の形態1,2の場合と同様に、いかなるトルクを出力している状態においても、安定かつ有効に弱め磁束制御を実施することが可能になり、しかも、弱め磁束制御中のトルク指令急変時にも、端子電圧一定制御を発散させることなしに、安定に制御することができる。
【0049】
<実施の形態5>
図9は請求項5に対応する実施の形態を示すものである。この実施の形態は図8に示した制御装置に対して、t軸電流指令Itrefを補正するためのt軸電流補正値ΔItrefを演算するt軸電流指令補正部26を付加したものであり、他の構成部分は図8のものと変わりがない。このt軸電流指令補正部26は、トルク指令Tref、モータ回転角速度ωr、d軸電流制御部16から出力されるd軸電圧Vd、q軸電流制御部17から出力されるq軸電圧Vq、およびft逆座標変換部25から出力されるdq軸電流指令Idref,Iqrefを入力として、t軸電流補正値ΔItrefを求めるために、まず、有効電力指令Prefを、
Pref=Tref・ωr …(29)
として求め、次に、有効電力計算値Pcalを、
Pcal=Vd・Idref+Vq・Iqref …(30)
として求める。これらの計算結果を用いて、t軸電流補正値ΔItrefを、
ΔItref=G(s)・(Pref−Pcal) …(31)
として求める。ここで、sは微分演算子であり、G(s)は比例積分制御等における制御ゲインである。
【0050】
こうして得られたt軸電流補正値ΔItrefを、ft座標変換部23から出力されるt軸電流指令Itrefに加算部27で加算して新たなt軸電流指令Itrefとし、これをft逆座標変換部25へ送出する。すなわち、加算部27の機能は、
Itref=Itref+ΔItref …(32)
である。
【0051】
以上により、実施の形態1,2の場合と同様に、いかなるトルクを出力している状態においても、安定かつ有効に弱め磁束制御を実施することができ、しかも出力トルクのトルク指令値への一致性を向上させることができる。
【0052】
<実施の形態6>
図10は請求項6に対応する実施の形態を示すものである。この実施の形態による制御装置は、dq軸電流指令設定部11、弱め磁束軸角度設定部22、ft座標変換部28、実電流ft座標変換部29、t軸電流制御部30、および1パルス波形電圧演算部31を備えている。
【0053】
dq軸電流指令設定部11および弱め磁束軸角度設定部22の機能は、すでに述べた図5の制御装置における同一符号の各構成要素と同一である。
【0054】
ft座標変換部28は、dq軸電流指令設定部11から出力されるdq軸電流指令Idref,Iqref、および弱め磁束軸角度設定部22から出力される弱め磁束軸角度Qftを入力として、t軸電流指令Itrefを、
Itref=−Idref・sin(Qft)+Iqref・cos(Qft) …(33)
として求める。
【0055】
実電流ft座標変換部29は、dq軸電流フィードバック値Id,Iq、および弱め磁束軸角度設定部22から出力される弱め磁束軸角度Qftを入力としてt軸電流指令Itを、
It=−Id・sin(Qft)+Iq・cos(Qft) …(34)
により求める。
【0056】
t軸電流制御部30は、ft座標変換部28から出力される(33)式のt軸電流指令Itref、および実電流ft座標変換部29から出力されるt軸電流指令Itを入力として、電圧位相角δVを、
δV=G(s)・(Itref−It) …(35)
により求める。ここで、sは微分演算子、G(s)は比例積分制御等における制御ゲインである。
【0057】
1パルス波形電圧演算部31は、t軸電流制御部30から出力される(35)式の電圧位相角δV、モータ回転子位相θr、およびインバータ入力直流電圧Vdcを入力として、3相1パルス波形電圧Vu,Vv,Vwを求めるのであるが、その第1段階として、3相電圧正弦波Vuo,Vvo,Vwoを、
Vuo=cos(θr+δV) …(36)
Vvo=cos(θr+δV−2π/3) …(37)
Vwo=cos(θr+δV−4π/3) …(38)
として求める。次に第2段階として、この計算結果から次の条件分岐に従い、3相1パルス波形電圧Vu,Vv,Vwを、
Vuo>0 のとき、Vu=+Vdc/2 …(39)
Vuo<0 のとき、Vu=−Vdc/2 …(40)
Vvo>0 のとき、Vv=+Vdc/2 …(41)
Vvo<0 のとき、Vv=−Vdc/2 …(42)
Vwo>0 のとき、Vw=+Vdc/2 …(43)
Vwo<0 のとき、Vw=−Vdc/2 …(44)
以上により、実施の形態1,2の場合と同様に、いかなるトルクを出力している状態においても、安定かつ有効に弱め磁束制御を実施することができ、しかも1パルス波形電圧を適用することによりインバータ電圧利用率が向上し、装置の低コスト化および高効率化を図ることができる。
【0058】
【発明の効果】
本発明によれば、弱め磁束制御を実施するモータ制御装置において、いかなるトルクを出力している状態においても、安定かつ有効に弱め磁束制御を実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態を示す制御装置のブロック図。
【図2】第1の実施の形態におけるdq軸電流指令補正値演算部の詳細構成を示すブロック図。
【図3】第1の実施の形態におけるdq軸電流指令設定部の入力トルク指令と出力d軸電流指令との関係を示す線図。
【図4】第1の実施の形態におけるdq軸電流指令設定部の入力トルク指令と出力q軸電流指令との関係を示す線図。
【図5】第2の実施の形態を示す制御装置のブロック図。
【図6】第3の実施の形態を示す制御装置のブロック図。
【図7】第3の実施の形態における弱め磁束軸角度設定部の演算内容を説明するための線図。
【図8】第4の実施の形態を示す制御装置のブロック図。
【図9】第5の実施の形態を示す制御装置のブロック図。
【図10】第6の実施の形態を示す制御装置のブロック図。
【図11】従来の制御装置を例示するブロック図。
【符号の説明】
11 dq軸電流指令設定部
12 dq軸電流指令補正値演算部
13 dq軸電流指令補正部
14 d軸電流指令補正部
16 d軸電流制御部
17 q軸電流制御部
18 電圧ベクトル長演算部
19 電圧ベクトル長制限部
20 端子電圧一定制御部
21 dq3相変換部
22 弱め磁束軸角度設定部
23 ft座標変換部
24 f軸電流指令補正部
25 ft逆座標変換部
26 弱め磁束軸角度設定部
27 f軸電流指令補正部
28 加算部
29 ft座標変換部
30 実電流ft座標変換部
31 t軸電流制御部
32 1パルス波形電圧演算部

Claims (7)

  1. 永久磁石によるトルクとリラクタンストルクとの合成値に相当するトルクを発生する永久磁石リラクタンスモータをインバータ駆動するに際し、トルク指令に基づきd軸電流指令及びq軸電流指令を設定し、更に、モータ端子電圧がインバータ出力最大電圧以下となるように弱め磁束制御を行うモータ制御装置において、
    前記モータ端子電圧をインバータ出力最大電圧以下とするための電流指令補正値を求め、その電流指令補正値を前記トルク指令の大きさに応じてd軸及びq軸に可変配分し、d軸電流指令補正値及びq軸電流指令補正値を演算するdq軸電流指令補正値演算部と、
    前記dq軸電流指令補正値演算部の演算結果に基づき、前記d軸電流指令及びq軸電流指令の双方に対する補正を行うdq軸電流指令補正部と、
    を備えたことを特徴とするモータ制御装置。
  2. 永久磁石によるトルクとリラクタンストルクとの合成値に相当するトルクを発生する永久磁石リラクタンスモータを制御するモータ制御装置において、与えられたトルク指令に基づき、予め与えられたパターンに従って永久磁石軸方向に対応するd軸電流指令およびそれに直交する方向のq軸電流指令を演算するdq軸電流指令設定部と、d軸電流フィードバック値を前記d軸電流指令に追従させるためのd軸電圧を演算するd軸電流制御部と、q軸電流フィードバック値を前記q軸電流指令に追従させるためのq軸電圧を演算するq軸電流制御部と、前記d軸電圧および前記q軸電圧をベクトル成分とする電圧ベクトル長を求める電圧ベクトル長演算部と、前記電圧ベクトル長およびインバータ直流入力電圧を比較し、前記電圧ベクトル長が前記インバータ直流入力電圧に従って決定されるインバータ出力最大電圧を超えないように制限された電圧ベクトル長制限値を演算する電圧ベクトル長制限部と、前記電圧ベクトル長を前記電圧ベクトル長制限値に一致させるための電流指令補正値を演算する端子電圧一定制御部と、前記トルク指令に応じて前記d軸電流指令補正値およびq軸電流指令補正値を演算するdq軸電流指令補正値演算部と、前記d軸電流指令を前記d軸電流指令補正値で補正し、前記q軸電流指令を前記q軸電流指令補正値で補正するdq軸電流指令補正部と、前記d軸電流制御部から出力されるd軸電圧、前記q軸電流制御部から出力されるq軸電圧、およびモータ回転子位置検出角に基づいて、前記d軸電圧指令およびq軸電圧指令を3相電圧指令に変換するdq3相変換部とを備えたことを特徴とするモータ制御装置。
  3. 永久磁石によるトルクとリラクタンストルクとの合成値に相当するトルクを発生する永久磁石リラクタンスモータを制御するモータ制御装置において、与えられたトルク指令に基づき、予め与えられたパターンに従って永久磁石軸方向に対応するd軸電流指令およびそれに直交する方向のq軸電流指令を演算するdq軸電流指令設定部と、前記トルク指令に基づいて弱め磁束軸角度を演算する弱め磁束軸角度設定部と、前記d軸電流指令およびq軸電流指令を、前記弱め磁束軸角度方向に相当するf軸電流指令およびそれに直交する方向のt軸電流指令に変換するft座標変換部と、前記f軸電流指令を電流指令補正値で補正するf軸電流指令補正部と、このf軸電流指令補正部によって補正されたf軸電流指令および前記t軸電流指令を新たなd軸電流指令およびq軸電流指令に座標変換するft逆座標変換部と、d軸電流フィードバック値を前記ft逆座標変換部によって得られたd軸電流指令に追従させるためのd軸電圧を演算するd軸電流制御部と、q軸電流フィードバック値を前記ft逆座標変換部によって得られたq軸電流指令に追従させるためのq軸電圧を演算するq軸電流制御部と、前記d軸電圧および前記q軸電圧をベクトル成分とする電圧ベクトル長を求める電圧ベクトル長演算部と、前記電圧ベクトル長およびインバータ直流入力電圧を比較し、前記電圧ベクトル長が前記インバータ直流入力電圧に従って決定されるインバータ出力最大電圧を超えないように制限された電圧ベクトル長制限値を演算する電圧ベクトル長制限部と、前記電圧ベクトル長を前記電圧ベクトル長制限値に一致させるために前記電流指令補正値を演算し前記f軸電流指令補正部に送出する端子電圧一定制御部と、前記d軸電流制御部から出力されるd軸電圧、前記q軸電流制御部から出力されるq軸電圧、およびモータ回転子位置検出角に基づいて、前記d軸電圧指令およびq軸電圧指令を3相電圧指令に変換するdq3相変換部とを備えたことを特徴とするモータ制御装置。
  4. 請求項3に記載のモータ制御装置において、前記弱め磁束軸角度設定部は、前記トルク指令から導出された前記d軸電流指令およびq軸電流指令に基づいて前記弱め磁束軸角度を演算することを特徴とするモータ制御装置。
  5. 請求項3に記載のモータ制御装置において、前記ft座標変換部は、ft座標軸の原点を、dq座標軸上での、モータ端子短絡のままモータを回転させたときに流れる短絡電流動作点に設定してft座標変換を行うことを特徴とするモータ制御装置。
  6. 請求項3に記載のモータ制御装置において、前記トルク指令、モータ回転角速度、前記ft逆座標変換部から出力されるd軸電流指令およびq軸電流指令、並びに前記d軸電圧指令およびq軸電圧指令に基づいて、端子電圧一定制御の結果として前記f軸電流指令が補正されることによるモータ出力トルクの前記トルク指令に対する誤差を補正するためのt軸電流指令補正値を演算し、このt軸電流指令補正値により前記t軸電流指令を補正するt軸電流指令補正部をさらに備えたことを特徴とするモータ制御装置。
  7. 永久磁石によるトルクとリラクタンストルクとの合成値に相当するトルクを発生する永久磁石リラクタンスモータを制御するモータ制御装置において、与えられたトルク指令に基づき永久磁石軸方向に対応するd軸電流指令およびそれに直交する方向のq軸電流指令を演算するdq軸電流指令設定部と、前記トルク指令に基づいて弱め磁束軸角度を演算する弱め磁束軸角度設定部と、前記d軸電流指令およびq軸電流指令を入力として前記弱め磁束軸角度方向に直交する方向のt軸電流指令を得るft座標変換部と、d軸電流フィードバック値、q軸電流フィードバック値、および前記弱め磁束軸角度に基づいてt軸電流を演算する実電流ft座標変換部と、前記t軸電流指令および前記t軸電流間の差に基づいて電圧位相角を演算するt軸電流制御部と、前記電圧位相角、インバータ入力直流電圧、およびモータ回転子位相を用いて、インバータスイッチング素子を出力周波数1周期につき1回ずつオンオフするだけの1パルス波形の3相電圧指令を演算する1パルス波形電圧演算部とを備えたことを特徴とするモータ制御装置。
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