JP2000114422A - 電子部品用パッケージ及びその製造方法 - Google Patents

電子部品用パッケージ及びその製造方法

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JP2000114422A JP29447398A JP29447398A JP2000114422A JP 2000114422 A JP2000114422 A JP 2000114422A JP 29447398 A JP29447398 A JP 29447398A JP 29447398 A JP29447398 A JP 29447398A JP 2000114422 A JP2000114422 A JP 2000114422A
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    • H01L2224/47Structure, shape, material or disposition of the wire connectors after the connecting process
    • H01L2224/48Structure, shape, material or disposition of the wire connectors after the connecting process of an individual wire connector
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 パッケージ本体に銅製の放熱部材をロー付け
した後、複数回Niメッキをかけることで製造されるパ
ッケージで、放熱部材における2回目のNiメッキにフ
クレを発生させない。 【解決手段】 1回目にかけられるニッケルメッキ層3
1の厚さを1.5〜2.5μmとした。1回目のNiメ
ッキ層31の厚さを1.5μm以上と厚くしたため、放
熱部材21の銅の1回目のNiメッキ層31への拡散が
あっても、その表面に存在するCu−Ni合金層を少な
くできる。したがって、2回目のNiメッキ層32の密
着性の低下が小さくなり、フクレの発生も防止される。
1回目のNiメッキ層31の厚さの上限を2.5μmと
したため、同Niメッキ自体の密着性の低下もない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体集積回路素
子等の電子部品の封止に用いられる電子部品用パッケー
ジ(配線基板)に関し、詳しくはセラミックなどからな
るパッケージ本体に、無酸素銅などからなる放熱部材
(ヒートシンク)が接合され、その放熱部材及びこれを
含む金属面にニッケルメッキが複数回かけられてなる電
子部品用パッケージ(以下、単に「パッケージ」ともい
う)に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の電子部品用パッケージは、例え
ばアルミナセラミックなどからなるパッケージ本体(以
下、単に本体ともいう)の底面側に、例えば無酸素銅か
らなる放熱部材がAg−Cu共晶合金でロー(ろう)付
けされて構成される。このようなパッケージは、放熱部
材のロー付け後、酸化(腐食)防止等のため、本体のボ
ンディングパッド(以下、パッドともいう)などの金属
面(メタライズ面)及び放熱部材の露出面(放熱面)に
ニッケルメッキ(以下、Niメッキともいう)及び金メ
ッキ(以下、Auメッキともいう)がかけられるのが普
通である。
【0003】ここにNiメッキは、耐蝕性さらにはAu
メッキとの密着性を確保するためにかけられるのである
が、ピンホールの発生を防ぎ耐蝕性を高めるためには、
なるべく厚めにかけるのが好ましく、この種のパッケー
ジ部品では一般に2.5〜7.0μmの厚さとされるの
が普通である。しかし、このように一度に厚くかける場
合には、メッキ後に発生する内部応力によりパッドなど
をなすメタライズ層が剥離する危険性が高くなること
や、そのNiメッキ自体の密着性が低下したり、フクレ
(ブリスター)が発生する危険性が高くなり、パッケー
ジの製品不良を招いてしまう。このため、Niメッキは
複数回に分けてかけるのが好ましいとされている。
【0004】そして複数回に分けてかける場合には、耐
蝕性さらには生産効率(メッキ処理時間)やコスト面か
ら、1回のメッキ厚は従来0.5〜1.3μmの範囲と
されるのがこの種の製品にかかわるメッキ技術における
常識とされていた。そして、このようなメッキ工程では
同メッキの密着性を高めるなどのため、1回目のNiメ
ッキの後に、放熱部材のロー付け温度以下で例えば80
0℃でロー付けした場合には500〜700℃で加熱処
理(以下、熱処理ともいう)をし、その後2回目のNi
メッキをかけていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このように
1回目のNiメッキをかけ、その後の加熱処理後にかけ
た2回目のNiメッキは、放熱部材において、その1回
目のNiメッキ層との密着性が悪くフクレが発生しやす
いといった原因不明の問題があった。こうした問題は、
最終的にその上にAuメッキをかけた後の完成品の全数
検査において発見される上、その不良は、従来30〜5
0%にも達しており、製品歩留まりの著しい低下を招い
ていた。そして、こうした問題は3回に分けてNiメッ
キをかけた場合においても同様に発生していた。
【0006】こうした中、本願発明者らは、2回目のN
iメッキ後の放熱部材におけるフクレの発生原因につい
て次のように推論した。1回目のNiメッキをした後に
熱処理することで放熱部材をなす銅がNiメッキ層(以
下、Niメッキともいう)中に拡散し、そのNiメッキ
層の表面にCu−Niの合金層(以下、Cu−Ni合金
層という)が形成される。そしてこのようなCu−Ni
合金層は、Auメッキの下地としてかけられる2回目の
Niメッキ層との密着性が悪く、同合金の存在が2回目
のNiメッキのフクレの発生原因と考えられる。一方、
放熱部材を成す銅の拡散量は、同じ温度、時間の熱処理
条件下では一定と考えられる。そうとすれば、1回目の
Niメッキ層の厚さを厚くすれば、1回目のNiメッキ
層中に拡散し、その表面に存在する銅の量はその厚さに
対応して稀釈され、或いは減少するはずである。したが
って、1回目のNiメッキ層の厚さを所定の範囲に設定
すれば2回目のNiメッキ層の密着性の低下を緩和ない
し防止できると考えられる。
【0007】このような考えに基づき本願発明者らは、
1回目のNiメッキ層の厚さを種々変更した試料を多数
作り、これらについて熱処理し、次いで2回目のNiメ
ッキを一定厚さかけてフクレの発生状況、つまりはその
密着性を各試料につき徹底的に調べた。その結果、1回
目のNiメッキ層の厚さを所定範囲にした場合には、そ
の後熱処理しても、1回目のNiメッキによるパッド用
のメタライズ層の剥離や同メッキ自体のフクレの発生を
招くこともなく、放熱部材における2回目のNiメッキ
についてもフクレの発生を格段と低減できることを知る
に至った。
【0008】本発明は、かかる知見に基づいてなされた
もので、その目的とするところは、パッケージ本体に銅
合金からなる放熱部材が接合され、該放熱部材に、Ni
メッキが複数回かけられてなる電子部品用パッケージに
おいて、1回目のNiメッキ層の厚さを適切に設定する
ことで、その後の加熱処理による同メッキの表面に、C
u−Ni合金層が存在するのを防ぎ、2回目のNiメッ
キの密着性を高めると共にフクレの発生を防止し、製品
歩留まりの向上を図ることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
本発明は、パッケージ本体に銅又は銅合金からなる放熱
部材が接合され、該放熱部材に、ニッケルメッキが複数
回かけられてなる電子部品用パッケージにおいて、1回
目にかけられるニッケルメッキ層の厚さを1.5〜2.
5μmとしたことを特徴とする。
【0010】このような電子部品用パッケージは、パッ
ケージ本体に銅又は銅合金(以下、銅合金ともいう)か
らなる放熱部材を接合した後、該放熱部材を含む金属面
に、Niメッキをかけ、その後、加熱処理して再度Ni
メッキをかけることで製造される。この際、従来では1
回目のNiメッキ層の厚さは、0.5〜1.3μmであ
ったのに対し、本発明では1回目のNiメッキ層の厚さ
が、1.5〜2.5μmと、従来より厚い。一方、銅合
金製の放熱部材は通常融点が800℃程度の銀系ローで
ロー付けされるが、この場合には1回目のNiメッキの
後に、最高温度が500〜700℃で加熱処理が行われ
る。
【0011】この場合、1回目のNiメッキ層の厚さが
従来のように0.5〜1.3μmと薄いと、その後の熱
処理により放熱部材の銅がそのNiメッキ層中に拡散
し、その表面に多くのCu−Ni合金層を形成してしま
い、2回目のNiメッキの密着性を低下させる。これに
対し本発明では1回目のNiメッキ層の厚さを1.5μ
m以上と厚くしたため、1回目のNiメッキ層への銅の
拡散があっても、その表面に存在するCu−Ni合金層
を少なくできる。したがって、2回目のNiメッキの密
着性の低下が小さくなり、その分、フクレの発生も防止
される。しかも、1回目のNiメッキ層の厚さの上限を
2.5μmとしたため、放熱部材をロー付けした後でN
iメッキをかけたとしても、同Niメッキが厚いことに
よるパッケージのボンディングパッド部位などのメタラ
イズ層の剥がれや同Niメッキ自体の密着性の低下もな
い。
【0012】なお、放熱部材をなす銅合金が酸化しやす
い無酸素銅などの場合には、予めNiメッキをかけてか
ら使用されることが多い。しかし、Niメッキをかけた
放熱部材をロー付けすると、ロー付け時にその溶融ロー
がロー付け面からダイアタッチ面(半導体集積回路素子
の搭載面)にまでも濡れ広がってその搭載(接合)に支
障を来してしまう。このため放熱部材もこれをロー付け
した後に他のメタライズ部位と同時にNiメッキを施す
のが好ましい。
【0013】本発明において1回目のNiメッキ層の厚
さは1.5〜2.5μmの範囲とすればよいが、より好
ましくは、1.5〜2.0μmの範囲である。このよう
な範囲、つまり上限厚さを薄くすると、1回目のNiメ
ッキ自体のフクレの発生を皆無とできるためである。な
お、2回目以降のNiメッキ層の厚さは、そのメッキ自
体による密着性の問題などがない範囲(例えば0.5〜
2.5μm)で適宜に設定すればよいが、なるべく1回
目と同一厚さとするのがメッキ作業上好ましい。
【0014】本発明においてNiメッキは、2回に限ら
れず3回以上であってもよいが、メッキ作業効率ないし
生産性からは3回を限度とするのが適切である。因み
に、メッキの密着安定化のためやメッキ層の内部応力の
緩和のため、2回目のNiメッキ工程以後もそのメッキ
後ごと加熱処理するのが好ましい。また、メッキはパッ
ケージに応じて電解メッキや無電解メッキでかければよ
い。すなわち、被メッキ(対象)部位が相互に電気的導
通が確保されているようなものでは電解メッキによれば
よいし、電気的に独立した被メッキ(対象)部位がある
ものでは無電解メッキやバレルメッキによればよいな
ど、適宜に実施すればよい。なお本発明におけるNiメ
ッキには、Ni−Coメッキ、Ni−Bメッキ、Ni−
Pメッキ等のNi合金メッキも含まれる。
【0015】また、本発明のパッケージの最表面のNi
メッキ層の上には、通常は適宜の厚さ(例えば2.0〜
3.0μm)Auメッキがかけられるが、本発明ではこ
のAuメッキの有無自体は本質的に関係のないものであ
る。そして、本発明において放熱部材をなす銅又は銅合
金は、放熱性及び導電性の点を考慮し、無酸素銅、タフ
ピッチ銅、りん青銅などの銅又は銅合金から選択され
る。なお、放熱部材の接合には、融点が熱処理の最高温
度より高いロー材を用いればよい。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図1を参照
しながら詳細に説明する。図中1は、ヒートスラグ型と
いわれる電子部品用パッケージであって、セラミック製
のパッケージ本体2と放熱部材21とを主体として次の
ように構成されている。すなわち、セラミック製のパッ
ケージ本体2は、詳しくは図示しないが複数の所定のグ
リーンシートを積層、熱圧着して焼成することにより平
面視、略正方形の枠状に形成されてなるもので、上面に
は電子部品Sの電極とワイヤWでボンディングするため
のボンディングパッドをなすメタライズ層4やリード3
の接続用のメタライズ層4が形成されている。そして、
このメタライズ(金属)層4の上面には、絶縁材から成
る枠状のリング5が同時焼成により形成され、メタライ
ズ(金属)層4を内側と外側に分割すると共に、封止用
の図示しないリッドの封止部を成すように構成されてい
る。
【0017】また、本体2の中央には、略正方形にて上
下(上面から下面)に貫通(開口)する貫通孔7が形成
されている。なお、本体2の下面8側における貫通孔7
の開口の周縁面には所定の幅でもって図示はしないがタ
ングステンからなるメタライズ層が本体2と同時焼成に
より形成され、その表面にはNiメッキ(図示せず)が
施されている。一方、放熱部材21は本例では無酸素銅
からなり、本体2の貫通孔7の内側面7aの平面形状よ
り大きい略正方形板状をなす下段部22と、この上面中
央に一体的に形成された上段部23とからなる断面凸型
をなしている。なお、上段部23は、貫通孔7の内側面
7aの平面形状よりやや小さい略正方形板状をなしてい
る。
【0018】しかして本例では、本体2の貫通孔7にそ
の下面8側から、放熱部材21がその上段部23を隙間
嵌め状態で挿入され、その中央に位置決めされ、下段部
22の上面(肩面)24を本体2の下面8側におけるN
iメッキ付きメタライズ層に、銀ロー(箔)25を介
し、例えば800℃に加熱してロー付けにより固着され
ている。そして、放熱部材21の上段部23の上面が電
子部品Sなどをハンダ付けして搭載するダイアタッチ面
26をなし、このダイアタッチ面26と貫通孔7の内側
面7aの上寄り部位とでダイアタッチキャビティ(凹
所)が形成されている。
【0019】そして本例では、本体2に放熱部材21や
リード3をロー付けした後、ボンディングパッドなどを
なすメタライズ層4の表面(金属面)やダイアタッチ面
26を含む放熱部材21の表面(露出面)などの金属面
に電解メッキ法によって、2層のニッケルメッキ層3
1,32がかけられ、その上にAuメッキ(層)33が
かけられている(以下、メッキ層は単にメッキともい
う)。ただし、これらのメッキは、1回目のニッケルメ
ッキ31が例えば1.5〜2.5μmの厚さでかけら
れ、次にロー付け温度を超えない範囲で、最高温度が5
00〜700℃で加熱処理され、そのNiメッキ層31
をメタライズ層4の表面や放熱部材21の表面に密着さ
せた。そして、2回目のNiメッキ32を例えば0.5
〜1.0μmの厚さかけ、さらに同様の加熱処理をし、
最後に仕上げメッキとしてAuメッキ33を2.5μm
かけたものである。
【0020】こうして製造された本例のパッケージは、
1回目にかけられたNiメッキ層31の厚さが1.5〜
2.5μmと厚いため、その後の熱処理で放熱部材(無
酸素銅)21から同Niメッキ層31中に拡散する銅に
よる、同Niメッキ層31の表面におけるCu−Ni合
金層が存在しにくい厚さとされている。したがって、そ
の上に被着形成される2回目のNiメッキ層32の密着
性の低下もなくフクレの発生もないのである。しかも1
回目のNiメッキ層31は2.5μm以下と、他の部位
のメタライズ層4を剥離させたり、1回目のNiメッキ
層31自体が放熱部材21などの表面でフクレを起こす
厚さでもない。これにより、その上にAuメッキ33を
かけてなる製品においても不良の発生が防止され、パッ
ケージ1の製造歩留まりを著しく向上させることができ
る。
【0021】さて次に、前記形態のパッケージ1の製造
において電解メッキ法により1回目にニッケルメッキを
0.5〜3.0μmの厚さかけた後、H2 雰囲気下で最
高温度600℃で熱処理し、そして、2回目に同Niメ
ッキを0.5〜3.0μmの厚さかけた。こうして製造
したパッケージの試料(Auメッキなし)について、2
回目のNiメッキ層32の放熱部材21における密着性
ないしフクレの発生状況を拡大鏡にて測定、確認した。
結果は、表1に示した通りである。ただし、試料(パッ
ケージ)数は各試料No.とも20個であり、φ50μ
m以上のフクレが放熱部材21における2回目のNiメ
ッキ層32中に1か所でもあったものを「フクレ発生有
り」としてカウントした。
【0022】
【表1】
【0023】表1より、試料No.3、つまり1回目の
Niメッキ層31の厚さを1.3μmとしたものでは、
試料No.1,2のようにその厚さを0.5〜1.0μ
mとしたものに比べ、フクレの発生割合が10%と激減
している。とりわけ1回目のNiメッキ層31の厚さを
1.5〜3.0μmとしたもの(試料No.4〜9)で
はフクレの発生は0であった。
【0024】次に前記の形態において同様のメッキ法に
よって1回目のNiメッキ層31を厚さ0.5〜3.0
μmかけた後、H2 雰囲気下、最高温度600℃で熱処
理し、そのNiメッキ層31中に放熱部材21の銅を拡
散させ、同Niメッキ層31の表面にCu−Ni合金層
を形成した試料を製造した。こうして製造した各試料に
ついて、同メッキ層31の表面の銅含有量(拡散量)を
EDS分析によって測定、確認した。結果は表2に示し
た通りである。ただし、EDS分析による銅(Cu)含
有量の分析・測定条件は、分析装置がノーランインスツ
ルメント社製のTN5502Nで、加速電圧20kV、
照射電流1.0×10-7mA、スポット径(分析面積)
φ1.0μmである。なお、Cu含有量(原子%)の結
果は、各試料No.について1回目のNiメッキ層31
の厚さ条件ごと3つの試料(パッケージ)とし、その各
々について放熱部材21の裏面中央のNiメッキ層31
の表面の3点(箇所)を測定し、その9つの測定値の平
均値である。
【0025】
【表2】
【0026】この結果から明らかなように、1回目のN
iメッキ層31の厚さを厚くするほど、そのNiメッキ
層31の表面に存在するCuの量は減少している。な
お、試料No.80ものがそれより薄い試料No.6,
7のものよりCuの拡散量が若干多かった。しかし、1
回目のNiメッキ層31の厚さを1.5μm以上とした
試料No.4〜9のものにおいては、試料No.1と2
のものより銅の拡散量が確実に小さく、10原子wt%
以下となっている。この結果よりNiメッキ層31が厚
くなる程、拡散した銅がNiメッキ層31の表面に存在
しにくいことがわかる。この結果より、Cu拡散量を減
少する点からは、メッキ層31の厚をなるべく厚くする
のが好ましいことが分かる。
【0027】次に前記形態のパッケージの製造において
1回目のNiメッキ層31を前と同様に電解メッキ法に
よりその厚さが0.5〜3.0μmの範囲となるように
かけ、H2 雰囲気下、最高温度500〜700℃で熱処
理し、その後、放熱部材21における1回目のNiメッ
キ層31自体の密着性についてフクレ発生状況を拡大鏡
にて測定し確認した。結果は表3に示した通りである。
ただし、試料数は各試料No.ごと20個であり、φ5
0μm以上のフクレが放熱部材21のNiメッキ層31
中に1か所でもあったものを「フクレ発生有り」として
カウントした。
【0028】
【表3】
【0029】この結果のように1回のNiメッキ層31
の厚さが、0.5〜2.5μmのもの(試料No.1〜
8)では、フクレの発生率は10%以下であった。これ
に対して、試料No.9のように、3.0μmとなるよ
うにかけた場合には、そのNiメッキ層31自体にフク
レが60%と多く発生した。これより、1回目のNiメ
ッキ層31の厚さは、2.5μmを超えないようにする
のが好ましく、とくに好ましくは2.0μm以下であ
る。以上のことから、1回目のNiメッキ層31の厚さ
は、1.5〜2.5μmとするのが好ましく、より好ま
しくは1.5〜2.0μmの範囲である。なお、Niメ
ッキの全厚さは、パッケージに要求される設計に応じ設
定すればよいし、その全厚さに応じてメッキ回数を決め
ればよい。なお、上記においては電解メッキによる場合
で説明したが、無電解メッキでかける場合でも同様の結
果である。
【0030】なお前記形態では、パッケージ本体2の上
下に貫通する貫通孔7に、段付き状に形成された放熱部
材21がその上段部23をパッケージ本体2の下方から
隙間嵌め状態で挿入されてなる電子部品用パッケージ1
において説明したが、本発明はこのようなパッケージに
限定されるものではない。図2に示したパッケージ41
のように、本体42の底面48に、無酸素銅製の平板状
の放熱部材51が接合されたものにおいても、その接合
後Niメッキを複数回かけるものにおいて同様に適用で
き同様の効果がある。なお、図2のものは、中央の凹部
底面がダイアタッチ面46とされ、ここに電子部品Sを
搭載し、本体底面48に放熱部材51がロー付けされる
構造を成すものであるが、前記形態におけるパッケージ
と、Niメッキの構成及びその効果について相違はない
ので詳細な説明は省略する。
【0031】すなわち本発明はパッケージ本体に銅合金
からなる放熱部材が接合され、該放熱部材を含む金属面
にNiメッキが複数回かけられてなる電子部品用パッケ
ージにおいて広く適用できる。もちろんPGA(ピング
リッドアレイ)、LGA(ランドグリッドアレイ)の各
タイプの配線基板など、プリント基板(外部回路基板)
との接続方式にかかわらず各種の電子部品用パッケージ
において具体化できることは明らかである。また、パッ
ケージ本体は、アルミナセラミック製に限られず、ガラ
スセラミック、AlN、ムライト等からなるものでも広
く適用できる。
【0032】
【発明の効果】以上の説明より明らかなように、本発明
の放熱部材がロー付けされた電子部品用パッケージ及び
その製法によれば次のような効果がある。すなわち、接
合された放熱部材上の1回目のNiメッキ層の厚さを
1.5〜2.5μmとしたことから、加熱処理しても、
そのメッキ自体のフクレもないし、放熱部材におけるそ
のニッケルメッキ層の表面にCu−Ni合金層の発生を
有効に防止できる。したがって、2回目のニッケルメッ
キのフクレの発生を効果的に防止できる。この結果、こ
の種の電子部品パッケージの製造歩留まりを飛躍的に高
めることができる。
【0032】しかも、1回目のNiメッキ層の厚さの上
限を2.5μmとしたため、放熱部材をロー付けした後
でNiメッキをかけたとしても、同Niメッキが厚いこ
とによるパッケージのボンディングパッド部位などのメ
タライズ層の剥がれや同Niメッキ自体の密着性の低下
もない。とりわけ、1回目のNiメッキ層の厚さの上限
を2.5μmとしたものでは、1回目のNiメッキ自体
による他の部位のメタライズ層の剥離やそれ自体のフク
レを発生を皆無とできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るパッケージを具体化した実施形態
例の側面断面図。
【図2】パッケージの別の形態を示す側面断面図。
【符号の説明】
1,41 電子部品用パッケージ 2,42 パッケージ本体 4 メタライズ層 7 貫通孔 21,51 放熱部材 31,32 Niメッキ層 33 Auメッキ層 S 電子部品

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パッケージ本体に銅又は銅合金からなる
    放熱部材が接合され、該放熱部材に、ニッケルメッキが
    複数回かけられてなる電子部品用パッケージにおいて、
    1回目にかけられるニッケルメッキ層の厚さを1.5〜
    2.5μmとしたことを特徴とする電子部品用パッケー
    ジ。
  2. 【請求項2】 パッケージ本体に銅又は銅合金からなる
    放熱部材が接合され、該放熱部材に、ニッケルメッキが
    複数回かけられてなる電子部品用パッケージにおいて、
    1回目にかけられるニッケルメッキ層の厚さを1.5〜
    2.0μmとしたことを特徴とする電子部品用パッケー
    ジ。
  3. 【請求項3】 パッケージ本体に銅又は銅合金からなる
    放熱部材を接合した後、該放熱部材を含む金属面に、ニ
    ッケルメッキをかけ、その後、加熱処理して再度ニッケ
    ルメッキをかけることで電子部品用パッケージを製造す
    る方法において、1回目にかけるニッケルメッキ層の厚
    さを1.5〜2.5μmとしたことを特徴とする電子部
    品用パッケージの製造方法。
  4. 【請求項4】 パッケージ本体に銅又は銅合金からなる
    放熱部材を接合した後、該放熱部材を含む金属面に、ニ
    ッケルメッキをかけ、その後、加熱処理して再度ニッケ
    ルメッキをかけることで電子部品用パッケージを製造す
    る方法において、1回目にかけるニッケルメッキ層の厚
    さを1.5〜2.0μmとしたことを特徴とする電子部
    品用パッケージの製造方法。
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JP2005019985A (ja) * 2003-06-23 2005-01-20 Agilent Technol Inc 物理的に小型のデバイスパッケージ

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