JP4403661B2 - 放熱板を用いた部品の実装構造及びその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、部品として半導体チップや配線基板等を用い、放熱板(ヒートシンク)の一面に第1の部品、他面に第2の部品を接合する実装構造に関し、特に、第2の部品を配線基板とし、第1の部品を放熱板を介して配線基板上へ搭載する実装構造に用いて好適である。
【0002】
【従来の技術】
この種の実装構造の一般的な構成を図8に示す。発熱の大きい電子部品としてのICチップ(第1の部品)2が、基板(第2の部品)3の導体電極3aを含む部位に、放熱板1を介して搭載されている。そして、ICチップ2は、ボンディングワイヤ10を介して基板3の電極3bに結線され、ICチップ2は放熱板1により冷却されるようになっている。また、放熱板1の各面と上記各部品2、3との接合は、半田4によりなされている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような放熱板1付きのICチップ2以外にも、同じ基板3上には、コンデンサや抵抗等の他の部品を、例えば導電性接着剤等の樹脂製接着剤を介して混載するのが通常である。
【0004】
この様な場合、放熱板1付きのICチップ2は、半田4により基板3に搭載、接合されるため、上記した他の搭載部品の基板3への搭載も含めると、基板3上への部品の接合は、樹脂製接着剤による接合工程と半田による接合工程との両方を行う必要があり、工程の煩雑化を招くことになる。
【0005】
そこで、本発明は上記問題に鑑み、放熱板を組み付けた部品を、他の部品と共に基板に搭載するにあたって、工程の簡略化を実現することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、放熱板(1)の一面に第1の部品(2)、他面に第2の部品(3)を接合する実装構造において、放熱板と第1の部品との間、及び、放熱板と第2の部品との間のうち、一方の間が半田(4)を介した接合となっており、他方の間が樹脂製接着剤(5)を介した接合となっていることを特徴としている。
【0007】
本発明によれば、放熱板の一面側と他面側とで異種の接続材料を用いている。すなわち、放熱板の両面のうち一方が半田による接合、他方が樹脂製接着剤による接合となっている。
【0008】
また、放熱板を組み付けた部品を他の部品とともに基板に搭載するときには、樹脂製接着剤にて接合する場合、または、半田にて接合する場合がある。このとき、樹脂製接着剤、半田の各場合に応じて、本発明の実装構造における第1及び第2の部品のどちらか一方を基板とすれば、基板への部品実装は、樹脂製接着剤の接合工程のみ、または、半田の接合工程のみを行えば良くなる。
【0009】
従って、本発明の放熱板を用いた実装構造によれば、放熱板を組み付けた部品を、他の部品とともに基板に搭載するにあたり、他の部品と同じ接合工程にて接合できるため、工程を簡略化することができる。
【0010】
また、請求項1に記載の発明では、樹脂製接着剤(5)が導電性接着剤(5)である場合、金属からなる放熱板(1)のうち少なくとも第2の部品(3)と対向し導電性接着剤と接する面に、貴金属、Cuおよびこれらの合金から選択された材料よりなるメッキ層(1a)を形成したことを特徴としている。
【0011】
本発明は、本発明者等の実験検討によるもので、上記したようなメッキ層を放熱板の導電性接着剤側に設ければ、高温高湿のような厳しい環境においても、放熱板と導電性接着剤との間の電気抵抗を良好に確保することができる。さらに、請求項2に記載の発明においては、メッキ層(1a)は、放熱板(1)のうち第1の部品(2)が接合された面と第2の部品(3)が接合された面とに挟まれた面である側面にも形成されていることを特徴としている。
【0012】
ここで、請求項3に記載の発明のように、メッキ層(1a)は、放熱板(1)のうち半田(4)と接する面にも形成されていて良い。この場合、請求項4に記載の発明のように、メッキ層(1a)の厚さが4μm以下であることが好ましい。
【0013】
これは、メッキ層が4μmよりも厚いと、高温環境下にてメッキ層と半田との合金よりなる固くて脆い合金層が厚く形成されるため、冷熱サイクルによる放熱板の半田接続性が悪化しやすくなるためである。
【0014】
また、請求項5に記載の発明のように、メッキ層(1a)の下地として、Niのメッキよりなる下地層(1b)が形成されている場合、上地のメッキ層の厚さは、0.5μm以上であることが好ましい。これは、メッキ層が0.5μmよりも薄いと、高温環境下にて下地のNiが熱によりメッキ層の最表面にまで析出することで、放熱板の導電性接着剤接続性が悪化しやすくなるためである。
【0015】
また、請求項6に記載の発明のように、請求項1に記載の実装構造において、放熱板(1)のうち導電性接着剤(5)と接する面に、貴金属、Cuおよびこれらの合金から選択された材料によりなるメッキ層(1a)を形成し、放熱板のうち半田(4)と接する面に、Niよりなるメッキ層(1b)を形成したものであっても良い。
【0016】
また、請求項7に記載の発明では、放熱板(1)のうち半田(4)と接する面の端部に、盛り上がり部(1c)を形成したことを特徴としている。それにより、この盛り上がり部によって、半田が放熱板の端面(側面)へ流れていくのを防止することができ、好ましい。
【0017】
また、請求項8に記載の発明では、放熱板(1)の端面を、放熱板のうち半田(4)と接する面よりも半田に対する濡れ性を小さくなっているものにしたことを特徴としており、請求項7の発明と同様の効果を実現することができる。また、請求項9に記載の発明では、放熱板(1)における第1の部品(2)と接合する面の面積は第1の部品(2)における放熱板(1)と接合する面の面積よりも大きくなっているとともに、第2の部品(3)における放熱板(1)と接合する面の面積は放熱板(1)における第2の部品(3)と接合する面の面積よりも大きくなっていることを特徴としている。また、請求項10に記載の発明では、金属からなるとともに表面に貴金属、Cuおよびこれらの合金から選択された材料よりなるメッキ層(1a)が形成された放熱板(1)を用意する工程と、放熱板(1)の一面に、予め半田(4)が付いた第1の部品(2)を前記半田(4)を介して接合する工程と、第2の部品に樹脂製接着剤(5)として導電性接着剤を形成する工程と、導電性接着剤の上に、放熱板(1)に接合された前記第1の部品(2)を接合する工程とを備えたことを特徴としている。
【0018】
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
【0019】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係る放熱板を用いた部品の実装構造を示す概略断面図である。本実施形態では、放熱板1の一面にICチップ(第1の部品)2、放熱板1の他面に基板(第2の部品)3の導体電極3aが接合され、放熱板1とICチップ2とは半田4を介して、また、放熱板1と基板3とは樹脂製接着剤5を介して接合された実装構造となっている。
【0020】
放熱板(ヒートシンク)1は、Mo(モリブデン)、Cu(銅)、W(タングステン)等の金属およびそれらの合金よりなるもので、ICチップ2からの熱を放熱し、ICチップ2の過熱を防止するものである。本例では、放熱板1は3mm□のMo製としている。
【0021】
ICチップ2は、通常用いられる半導体素子であるが、特に、本実施形態では、消費電力が大きく発熱の大きい素子(パワー素子等)を採用できる。本例では、ICチップ2は、その両面において基板3と導通するものであり、半田接合面と反対側の面は、図示しないが、上記図8と同様、ワイヤボンディングにより基板3の電極と導通されている。また、本例のICチップ2のサイズは2mm□としている。
【0022】
基板3は、アルミナ基板、AlN(窒化アルミニウム)基板、または、母材がCu合金あるいはFe−Ni(鉄−ニッケル)合金等よりなるリードフレーム等を採用することができる。本例では、基板3はアルミナ基板としている。
【0023】
また、基板3の導体電極3aは、Au(金)、Ag(銀)、Cu、Niのメッキ、およびそれらの合金メッキを採用したり、Cu系またはAg系の厚膜導体を採用することができる。本例では導体電極3aはAg系厚膜導体としている。
【0024】
半田4は、Sn(すず)、Pb(鉛)、Ag、Cu、Au、Niのいずれかの金属材料およびそれらの合金材料よりなるものである。本例では、半田4はSn10−Pb90よりなるもので、厚さ数十μm〜百数十μm程度である。
【0025】
樹脂製接着剤5は、エポキシ系樹脂、シリコン系樹脂等の樹脂中に、Ag、Ni、Cu、Au、Ag−Pd等よりなる金属フィラーを含有させてなる導電性接着剤を用いることが好ましいが、ICチップ2の半田接合面と基板3との間で導通が不要であれば、金属フィラーを含有させない通常の樹脂製の接着剤を採用することができる。
【0026】
また、導体電極3aと放熱板1との間における樹脂製接着剤5の厚さ(膜厚)については、厚すぎると熱引きが悪くなるので、膜厚の上限は、熱抵抗の観点からICチップ2の温度が仕様以下となるように設定する。また、樹脂製性接着剤の膜厚が薄すぎると剥離及びクラックが発生しやすくなるので、膜厚の下限は、冷熱サイクルにより発生する応力と接続寿命との関係を明らかにしてから算出する。
【0027】
本例では、樹脂製接着剤5は、ICチップ2の半田接合面を、半田4、放熱板1を介して基板3に導通させるために、アミン・フェノール硬化系のエポキシ樹脂にAgフィラーを分散させた導電性接着剤を採用している。また、樹脂製接着剤5の膜厚は十数μm程度である。
【0028】
また、樹脂製接着剤5が導電性接着剤である場合には、放熱板1と導電性接着剤5との電気的な接続抵抗の信頼性を確保するために、図1に示す様に、放熱板1のうち少なくとも導電性接着剤5と接する面に、Ag、Au、Cu、Pd(パラジウム)等の貴金属、Cuおよびこれらの合金から選択された材料よりなるメッキ層(本例ではAgメッキ)1aを形成することが必要である。
【0029】
また、メッキ層1aと放熱板1との密着性(本例ではAgとMoとの濡れ性)を向上させるために、メッキ層1aの下地としてNiのメッキよりなる下地層1bを放熱板1に形成している。つまり、図1に示す様に、放熱板1のうち半田4と接する面および導電性接着剤5と接する面を含む全ての表面は、放熱板1側から順に下地層1b、メッキ層1aの2層にて被覆されている。
【0030】
本例では、メッキ層1aは、厚さ2μmのAgメッキであり、下地層1bは、厚さ4μmのNiメッキである。なお、本例のように、メッキ層1aが、放熱板1のうち半田4と接する面にも形成されている場合、メッキ層1aの厚さは4μm以下であることが好ましく、また、Niのメッキよりなる下地層1bが形成されている場合、メッキ層1aの厚さは0.5μm以上であることが好ましい。
【0031】
次に、上記構成に基づき、本実装構造を形成するための実装方法について、図2および図3を参照して述べる。図2は、ICチップ2の放熱板1への組付工程を示す概略断面図、図3は、放熱板1が組み付けられたICチップ2の基板3への搭載工程を示す概略断面図である。なお、各工程の条件は、上記した本例についてのものである。
【0032】
まず、図2(a)に示す様に、半田箔4aを治具100にセットし、治具100の穴101の下にICチップ2をセットする。そして、半田箔4aを加熱し溶融させると、溶融した半田が穴101から、ICチップ2の上に注入される。このとき、半田の加熱は、温度400℃で、水素雰囲気中にて行う。すると、図2(b)に示す様に、ICチップ2の上に半田4が略均一に広がった形状となる。
【0033】
次に、図2(c)に示す様に、表面に順にNiメッキ及びAgメッキが施された放熱板1を用意し、放熱板1の一面上に、半田4が付いたICチップ2を半田側を対向させた状態で搭載する。そして、360℃、水素雰囲気中で半田4をリフローさせ、凝固させると、図2(d)に示す様に、放熱板1とICチップ2とが半田4を介して接合される。
【0034】
また、図3(a)に示す様に、基板3として、各種の導体電極3a(放熱板接合用)、3b(ICチップ2のワイヤボンディング用)、3c(他の部品としてのICチップ11の接合用)、3d(他の部品としてのコンデンサ12の接合用)等が形成されたものを用意する。そして、この基板3における所望の導体電極3a上に、導電性接着剤5を印刷により配設する。印刷膜厚は、70±20μm程度である。
【0035】
次に、図3(b)に示す様に、導電性接着剤5の上に、放熱板1を組み付けたICチップ2、他の部品としてのICチップ11およびコンデンサ12等を搭載し、導電性接着剤5を硬化(150℃、10分間)させる。なお、図3(b)では、放熱板1の外周の各層1a、1bは省略してある。こうして、各部品の基板2への実装が行われると共に、上記図1に示す本実施形態の実装構造が出来上がる。
【0036】
ところで、本実施形態によれば、放熱板1の両面のうちICチップ2との接合側が半田4による接合であり、基板3との接合側が樹脂製接着剤5による接合である実装構造を実現している。
【0037】
そのため、上記実装方法のように、他の部品11、12を樹脂製接着剤(導電性接着剤)5にて基板2に搭載・接合する場合、樹脂製接着剤5による接合工程のみを実行すれば、放熱板1を組み付けたICチップ2を他の部品11、12とともに、基板3へ同時に実装することができる。
【0038】
ちなみに、上記図8に示した従来の実装構造を本実装方法に用いた場合、放熱板1の両面が半田による接合を採用しているため、放熱板1を組み付けたICチップ2を基板3に実装するには、他の部品11、12を実装する前または実装した後に、別に半田による接合工程を行う必要がある。
【0039】
その点、本実施形態の放熱板を用いた実装構造によれば、放熱板1を組み付けたICチップ2を、他の部品11、12とともに基板3に搭載するにあたり、他の部品11、12と同じ導電性接着剤5による接合工程にて接合できるため、工程を簡略化することができる。
【0040】
また、本実施形態では、樹脂製接着剤5を導電性接着剤とした場合、放熱板1のうち少なくとも導電性接着剤5と接する面に、上記した貴金属等よりなるメッキ層1aを形成している。このメッキ層1aを形成する根拠は、本発明者等が行った、放熱板1と導電性接着剤5との接合信頼性試験の結果による。限定するものではないが、その試験結果の一例を図4に示す。
【0041】
接合信頼性試験としては、85℃および85RH%の環境下に上記実装構造を放置し、放熱板1、メッキ層1a、導電性接着剤5、基板3の導体電極3aの間に電流を流し、上記の環境下における接続抵抗値の時間的な変化を調べた。ここで、メッキ層1aの材質を種々変えて調べた。
【0042】
図4は、その試験結果を示すもので、各種のメッキ層1aについて、耐久時間(時間)と接続抵抗値(mΩ)との関係を表したものである。Auメッキ(○プロット)、Agメッキ(□プロット)、Cuメッキ(△プロット)、Niメッキ(比較例、×プロット)と変えたものについて、n数:8で調べた。
【0043】
図4から、メッキ層1aがAuメッキ、Agメッキ、Cuメッキの場合は、接合信頼性が十分確保されるが、Niメッキの場合は接合信頼性が不十分であることがわかる。これは、高温高湿下にて、Niメッキが酸化しやすく、酸化物の導電性が悪いのに対し、Auメッキ、Agメッキ、Cuメッキが比較的酸化しにくく、酸化物の導電性が良いことによると考えられる。
【0044】
従って、メッキ層1aは、Niメッキに比べて酸化しにくい貴金属、Cuおよびこれらの合金から選択された材料よりなるものであれば、図4におけるAu、Ag、Cuと同様に、接合信頼性を確保できると言える。
【0045】
そして、このようなメッキ層1aを放熱板1の導電性接着剤5側に設ければ、高温高湿のような厳しい環境においても、放熱板1と導電性接着剤5との間の接合信頼性を十分に確保でき、電気抵抗を良好に確保することができる。
【0046】
また、上述したように、メッキ層1aが放熱板1のうち半田4と接する面にも形成されている場合、メッキ層1aの厚さを4μm以下とすること、また、Niメッキよりなる下地層1bが形成されている場合、メッキ層1aの厚さを0.5μm以上とすることが好ましい。これは、次の理由による。
【0047】
まず、メッキ層1aが4μmよりも厚いと、樹脂製接着剤5の硬化時や使用時等の高温環境下にて、メッキ層1aと半田4との合金よりなる固くて脆い合金層(本例ではAg−Sn合金層)が厚く形成されるため、冷熱サイクルによる放熱板1の半田接続性が悪化しやすくなる。
【0048】
また、メッキ層1aが0.5μmよりも薄いと、上記したような高温環境下にて、下地層1bのNiが熱によりメッキ層1aの最表面にまで析出することで、放熱板1の導電性接着剤接続性が悪化しやすくなる。よって、メッキ層1aの厚さは0.5〜4μmが好ましい。
【0049】
なお、上記図1に示す例では、メッキ層1aは、放熱板1のうち半田4と接する面にも形成されているが、メッキ層1aは、放熱板1のうち少なくとも導電性接着剤5と接する面に形成されていれば良く、放熱板1の半田側の面では、従来の半田との接合に対応したNiよりなるメッキ層を最表面として良い。
【0050】
例えば、図5に示す様に、放熱板1のうち導電性接着剤5と接する面に、上記同様のメッキ層1aを形成し、放熱板1のうち半田4と接する面では、メッキ層1aを形成せずにNiよりなる下地層(本発明でいうNiよりなるメッキ層)1bが露出していても良い。このメッキ構造は、例えば、放熱板1全体にNiメッキを施した後、半田4と接する面をマスキングした状態で貴金属等をメッキすることで形成できる。
【0051】
次に、本実施形態において、上記以外の好ましい形態や留意点等について述べておく。まず、樹脂製接着剤5の熱抵抗も含んだ接続性を確保、向上させるためには、基板3の導体電極3aや放熱板1(つまりメッキ層1a)の表面粗度が大きい方が好ましい。
【0052】
また、基板3の導体電極3aのサイズは、できる限り小さくし、基板3と樹脂製接着剤5とが直に接して接合する面積を広くする方が、接合強度向上のためには好ましい。これは、通常、導体電極3aは金属、基板3はセラミックであり、樹脂製接着剤5との密着性を考えた場合、樹脂とセラミックとの接合の方が、密着性が大きいためである。
【0053】
さらに、図6(a)に示す様に、放熱板1のうち半田4と接する面の端部に、半田4と接する面から半田4側へ盛り上がった盛り上がり部1cを形成することが好ましい。この盛り上がり部1cによって、上記実装方法において、放熱板1にICチップ2を搭載後、半田4をリフローする際に、半田4が放熱板1の端面(側面)1dへ流れていくのを防止することができ、好ましい。
【0054】
このような盛り上がり部1cは、放熱板1を打ち抜き加工した後、端部のバリ取りを行わないで、バリを残すようにすれば、そのバリを盛り上がり部1cとして構成することができる。
【0055】
また、上記した半田4の流れ防止という点では、放熱板1の端面1dを、放熱板1のうち半田4と接する面よりも半田4に対する濡れ性を小さくなっているものにすることが好ましい。例えば、図6(b)に示す様に、放熱板1の端面1dには上記各メッキ層1a、1bを形成せず、放熱板1をむき出しにする。
【0056】
これは、放熱板1の製造工程において、各メッキ工程を行った後、打ち抜き加工すれば実現可能である。放熱板1を構成する材料(本例ではMo)は、上記各メッキ層1a、1bに比して半田4の濡れ性が悪いため、放熱板1の端面1dにおいて半田4が流れにくくできる。
【0057】
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態に係る放熱板を用いた部品の実装構造の概略断面構成を、図7に示す。上記第1実施形態では、放熱板1とICチップ2との間が半田4を介した接合となっており、放熱板1と基板3との間が樹脂製接着剤5を介した接合となっている。
【0058】
それに対して、本実施形態では、図7に示す様に、放熱板1とICチップ2との間が樹脂製接着剤5を介した接合となっており、放熱板1と基板3との間が半田4を介した接合となっており、上記第1実施形態とは、半田4と接着剤5の配置が逆となっている。
【0059】
本実施形態の場合、実装方法としては、放熱板1とICチップ2とを、樹脂製接着剤5の塗布、硬化により接合して一体し、基板3上に搭載される他の部品は、半田4にて接合するようにする。
【0060】
そのようにすれば、放熱板1を組み付けたICチップ2を、他の部品とともに基板3に搭載するにあたり、基板3の所望部に半田4を印刷や塗布等にて配設した後、各部品を半田4を介して基板3に搭載し、続いて、リフロー等を行うことで、各部品を一括して接合することができる。
【0061】
つまり、本実施形態においても、放熱板1を組み付けたICチップ2を、他の部品とともに基板3に搭載するにあたり、他の部品と同じ半田4による接合工程にて接合できるため、工程を簡略化することができる。また、本実施形態においても、上記第1実施形態に述べた様な、メッキ層1aによる接合信頼性確保、メッキ層1aの好ましい膜厚、その他の好ましい形態や留意点は、同様である。
【0062】
(他の実施形態)
以上述べた各実施形態は、放熱板の両面に部品を接合するにあたり、各面の接続を異種材料(半田と樹脂製接着剤)にて行うために、放熱板の各面に施すメッキについて鋭意検討した結果、なされたものであり、放熱板と接合する部品については、適宜変更可能である。例えば、第1および第2の部品としては、ICチップ、基板以外にも、各種半導体素子、抵抗素子等の部品でも良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る放熱板を用いた部品の実装構造を示す概略断面図である。
【図2】ICチップの放熱板への組付工程を示す概略断面図である。
【図3】放熱板が組み付けられたICチップの基板への搭載工程を示す概略断面図である。
【図4】放熱板と導電性接着剤との接合信頼性試験の結果の一例を示す図である。
【図5】上記第1実施形態において放熱板のメッキ構成を変形させた例を示す概略断面図である。
【図6】半田流れを防止するための放熱板の端部構成を示す図である。
【図7】本発明の第2実施形態に係る放熱板を用いた部品の実装構造を示す概略断面図である。
【図8】従来の放熱板を用いた部品の実装構造の一般的な構成を示す概略断面図である。
【符号の説明】
1…放熱板、1a…メッキ層、1b…下地層、1c…盛り上がり部、
2…ICチップ、3…基板、4…半田、5…樹脂製接着剤(導電性接着剤)。
Claims (10)
- 金属からなる放熱板(1)の一面に第1の部品(2)、他面に第2の部品(3)を接合する実装構造において、
前記放熱板と前記第1の部品との間、及び、前記放熱板と前記第2の部品との間のうち、一方の間が半田(4)を介した接合となっており、他方の間が樹脂製接着剤(5)を介した接合となっているものであって、
前記樹脂製接着剤(5)は導電性接着剤であり、前記放熱板(1)のうち少なくとも前記第2の部品(3)と対向し前記導電性接着剤と接する面には、貴金属、Cuおよびこれらの合金から選択された材料よりなるメッキ層(1a)が形成されていることを特徴とする放熱板を用いた部品の実装構造。 - 前記メッキ層(1a)は、前記放熱板(1)のうち前記第1の部品(2)が接合された面と前記第2の部品(3)が接合された面とに挟まれた面である側面にも形成されていることを特徴とする請求項1に記載の放熱板を用いた部品の実装構造。
- 前記メッキ層(1a)は、前記放熱板(1)のうち前記半田(4)と接する面にも形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の放熱板を用いた部品の実装構造。
- 前記メッキ層(1a)の厚さは、4μm以下であることを特徴とする請求項3に記載の放熱板を用いた部品の実装構造。
- 前記メッキ層(1a)の下地として、Niのメッキよりなる下地層(1b)が形成されており、
前記メッキ層の厚さは、0.5μm以上であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載の放熱板を用いた部品の実装構造。 - 前記放熱板(1)のうち前記導電性接着剤(5)と接する面には、貴金属、Cuおよびこれらの合金から選択された材料によりなるメッキ層(1a)が形成されており、前記半田(4)と接する面には、Niよりなるメッキ層(1b)が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の放熱板を用いた部品の実装構造。
- 前記放熱板(1)のうち前記半田(4)と接する面の端部には、盛り上がり部(1c)が形成されていることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1つに記載の放熱板を用いた部品の実装構造。
- 前記放熱板(1)の端面は、前記放熱板のうち前記半田(4)と接する面よりも前記半田に対する濡れ性が小さくなっていることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1つに記載の放熱板を用いた部品の実装構造。
- 前記放熱板(1)における前記第1の部品(2)と接合する面の面積は前記第1の部品(2)における前記放熱板(1)と接合する面の面積よりも大きくなっているとともに、前記第2の部品(3)における前記放熱板(1)と接合する面の面積は前記放熱板(1)における前記第2の部品(3)と接合する面の面積よりも大きくなっていることを特徴とする請求項1ないし8のいずれか1つに記載の放熱板を用いた部品の実装構造。
- 金属からなるとともに表面に貴金属、Cuおよびこれらの合金から選択された材料よりなるメッキ層(1a)が形成された放熱板(1)を用意する工程と、
前記放熱板(1)の一面に、予め半田(4)が付いた第1の部品(2)を前記半田(4)を介して接合する工程と、
第2の部品に樹脂製接着剤(5)として導電性接着剤を形成する工程と、
前記導電性接着剤の上に、前記放熱板(1)に接合された前記第1の部品(2)を接合する工程と
を備えたことを特徴とする放熱板を用いた部品の実装構造の製造方法。
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