JP2000111706A - 反射防止膜およびそれを用いた画像表示装置 - Google Patents

反射防止膜およびそれを用いた画像表示装置

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JP2000111706A
JP2000111706A JP10292841A JP29284198A JP2000111706A JP 2000111706 A JP2000111706 A JP 2000111706A JP 10292841 A JP10292841 A JP 10292841A JP 29284198 A JP29284198 A JP 29284198A JP 2000111706 A JP2000111706 A JP 2000111706A
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antireflection film
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Ichiro Amimori
一郎 網盛
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 屈折率の高い透明支持体を用いているにもか
かわらず、高い反射防止機能を有する反射防止膜を得
る。 【解決手段】 1.55以上の屈折率を有する透明支持
体、1.55以上の屈折率を有する下塗り層、1.55
以上の屈折率を有するハードコート層および1.55未
満の屈折率を有する低屈折率層をこの順に積層し、透明
支持体の屈折率と下塗り層の屈折率との差および透明支
持体の屈折率とハードコート層の屈折率との差をいずれ
も0.1以下に調整する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、透明支持体、下塗
り層、ハードコート層および低屈折率層がこの順に積層
されている反射防止膜に関する。
【0002】
【従来の技術】反射防止膜は、液晶表示装置(LC
D)、プラズマディスプレイパネル(PDP)、エレク
トロルミネッセンスディスプレイ(ELD)や陰極管表
示装置(CRT)のような様々な画像表示装置に設けら
れている。反射防止膜としては、透明支持体上に金属酸
化物の透明薄膜を積層させた反射防止膜が従来から用い
られている。複数の透明薄膜を用いるのは、様々な波長
の光の反射を防止するためである。金属酸化物の透明薄
膜は、化学蒸着(CVD)法や物理蒸着(PVD)法に
より形成できる。通常は、物理蒸着法の一種である真空
蒸着法により形成している。金属酸化物の多層蒸着膜
は、反射防止膜として優れた光学的性質を有している。
反射防止膜を蒸着により形成する方法については、特開
昭60−144702号、同61−245449号、同
62−178901号および特開平9−197103号
の各公報に記載がある。
【0003】蒸着に代えて、塗布により反射防止膜を形
成する方法が提案されている。塗布による方法は、光学
的機能の観点では蒸着による方法よりも少し劣るが、製
造が容易で生産性が高いとの特徴がある。塗布による方
法では、透明支持体上に、光学的機能層(低屈折率層、
高屈折率層、中屈折率層)の成分(各層の形成材料)を
塗布して、反射防止膜を形成する。具体的には、モノマ
ーを塗布する工程とモノマーを重合させてポリマー(各
層のバインダー)を形成する工程を繰り返すことで各光
学的機能層を順次形成する。反射防止膜を塗布により形
成する方法については、特公昭60−59250号、特
開昭59−50401号、特開平2−245702号、
同5−13021号、同8−110401号および同8
−179123号の各公報に記載がある。
【0004】反射防止膜の透明支持体としては、セルロ
ースエステルフイルム、特にトリアセチルセルロース
(TAC)フイルムが最も頻繁に用いられている。ただ
し、支持体表面の平滑性や引き裂き強度の観点では、セ
ルロースエステルフイルムよりも、ポリエステルフイル
ム、ポリカーボネートフイルム、ポリスチレンフイルム
のような合成ポリマーフイルムの方が優れている。透明
支持体に耐傷性を付与するため、透明支持体と光学的機
能層との間にハードコート層を設けることが普通であ
る。耐傷性を得るため、ハードコート層には、硬い(通
常は架橋している)ポリマーをバインダーとして使用す
る。ただし、透明支持体とハードコート層との接着に問
題が生じる場合が多い。その場合は、透明支持体とハー
ドコート層との間に下塗り層を設けて、透明支持体とハ
ードコート層との接着力を強化する対策が普通に採用さ
れている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明者が、表面の平
滑性と引き裂き強度が優れた合成ポリマーフイルムを透
明支持体として使用した反射防止膜を研究したところ、
セルロースエステルフイルムを透明支持体とする反射防
止膜には存在しない問題を発見した。反射防止膜は、可
視領域の様々な波長の光に対して、波長とは無関係にほ
ぼ均一に反射を防止する(反射率を低下させる)ことが
望ましい。本発明者の研究により、透明支持体として合
成ポリマーフイルムを使用した反射防止膜では、光の波
長が変化すると、反射率も大きく変動する問題が発見さ
れた。本発明者がさらに研究を進めた結果、この問題
は、透明支持体、下塗り層およびハードコート層の屈折
率差により生じる干渉縞が原因であることが判明した。
セルロースエステルフイルムは屈折率が低く、下塗り層
やハードコート層の屈折率との差が小さいため、干渉縞
の発生は軽微である。これに対して、合成ポリマーフイ
ルムのような屈折率の高い(1.55以上)透明支持体
を使用すると、下塗り層やハードコート層の屈折率との
差が大きく、干渉縞が顕著に生じる。このような屈折率
の干渉がおきると、反射防止膜の性能の指標となる可視
領域全体の平均屈折率が大きく低下する。本発明の目的
は、屈折率の高い透明支持体を用いているにもかかわら
ず、高い反射防止機能を有する反射防止膜を提供するこ
とである。また、本発明の目的は、適切な手段により反
射が防止されている画像表示装置を提供することでもあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、下記
(1)〜(7)の反射防止膜および下記(8)の画像表
示装置により達成された。 (1)1.55以上の屈折率を有する透明支持体、1.
55以上の屈折率を有する下塗り層、1.55以上の屈
折率を有するハードコート層および1.55未満の屈折
率を有する低屈折率層がこの順に積層されており、透明
支持体の屈折率と下塗り層の屈折率との差および透明支
持体の屈折率とハードコート層の屈折率との差がいずれ
も0.1以下である反射防止膜。 (2)透明支持体が、ポリエステルフイルムからなる
(1)に記載の反射防止膜。 (3)下塗り層が、環状基を有するポリマーまたはフッ
素以外のハロゲン原子を含むポリマーを、バインダーと
して含む(1)に記載の反射防止膜。 (4)ハードコート層が、無機微粒子を含む(1)に記
載の反射防止膜。
【0007】(5)ハードコート層と低屈折率層との間
に、1.70以上の屈折率を有する高屈折率層を有し、
高屈折率層の屈折率が透明支持体の屈折率よりも高い
(1)に記載の反射防止膜。 (6)ハードコート層と高屈折率層との間に、1.70
以上の屈折率を有する中屈折率層を有し、中屈折率層の
屈折率が透明支持体の屈折率よりも高く、高屈折率層の
屈折率よりも低い(5)に記載の反射防止膜。 (7)低屈折率層の上に、2乃至20nmの厚さを有す
るオーバーコート層を有する(1)に記載の反射防止
膜。 (8)上記(1)乃至(7)のいずれか一つに記載の反
射防止膜を、透明支持体が画像表示面側となるように配
置した画像表示装置。
【0008】
【発明の効果】屈折率が高い(1.70以上の)透明支
持体を用いた反射防止膜に生じる問題は、本発明者の研
究により、透明支持体と下塗り層およびハードコート層
との屈折率差が原因であることが判明した。ハードコー
ト層は、透明支持体に耐傷性を付与するために設けられ
る。下塗り層は、透明支持体とハードコート層との間の
接着力を強化するために設けられる。従来の技術では、
これらの層の機械的な機能のみに着目して、屈折率を含
む光学的性質については、ほとんど考慮されていなかっ
た。従来のハードコート層と下塗り層は、屈折率が低く
(1.70未満であり)、透明支持体との屈折率の差が
大きい。本発明者は研究を進め、下塗り層とハードコー
ト層の屈折率を高く(1.70以上に)して、透明支持
体の屈折率に近づける(差を0.1以下とする)ことに
成功した。なお、層の屈折率を高くするためには、主
に、バインダーの種類の変更と無機微粒子の添加との二
通りの手段がある。本発明の研究によれば、下塗り層に
は前者の手段が、ハードコート層には後者の手段がそれ
ぞれ適している。以上の結果、本発明の反射防止膜は、
屈折率の高い透明支持体を用いているにもかかわらず、
高い反射防止機能を有している。この反射防止膜を用い
ることで、画像表示装置の画像表示面における光の反射
を有効に防止することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】[反射防止膜の層構成]反射防止
膜の基本的な構成を図面を引用しながら説明する。図1
は、反射防止膜の主な層構成を示す断面模式図である。
図1の(a)に示す反射防止膜は、透明支持体(1)、
下塗り層(2)、ハードコート層(3)、そして低屈折
率層(6)の順序の層構成を有する。透明支持体
(1)、下塗り層(2)、ハードコート層(3)および
低屈折率層(6)は、以下の関係を満足する屈折率を有
する。低屈折率層(6)の屈折率<1.55≦透明支持
体(1)の屈折率≒下塗り層(2)の屈折率≒ハードコ
ート層(3)の屈折率 上記の記号≒は、透明支持体(1)の屈折率との差が
0.1以下であることを意味する(以下、同様)。
【0010】図1の(b)に示す反射防止膜は、透明支
持体(1)、下塗り層(2)、ハードコート層(3)、
高屈折率層(5)、そして低屈折率層(6)の順序の層
構成を有する。透明支持体(1)、下塗り層(2)、ハ
ードコート層(3)、高屈折率層(5)および低屈折率
層(6)は、以下の関係を満足する屈折率を有する。低
屈折率層(6)の屈折率<1.55≦透明支持体(1)
の屈折率≒下塗り層(2)の屈折率≒ハードコート層
(3)の屈折率<高屈折率層(5)の屈折率
【0011】図1の(c)に示す反射防止膜は、透明支
持体(1)、下塗り層(2)、ハードコート層(3)、
中屈折率層(4)、高屈折率層(5)、そして低屈折率
層(6)の順序の層構成を有する。透明支持体(1)、
下塗り層(2)、ハードコート層(3)、高屈折率層
(5)および低屈折率層(6)は、以下の関係を満足す
る屈折率を有する。低屈折率層(6)の屈折率<1.5
5≦透明支持体(1)の屈折率≒下塗り層(2)の屈折
率≒ハードコート層(3)の屈折率<中屈折率層(4)
の屈折率<高屈折率層(5)の屈折率
【0012】図1の(d)に示す反射防止膜は、透明支
持体(1)、下塗り層(2)、ハードコート層(3)、
中屈折率層(4)、高屈折率層(5)、低屈折率層
(6)、そしてオーバーコート層(7)の順序の層構成
を有する。透明支持体(1)、下塗り層(2)、ハード
コート層(3)、高屈折率層(5)および低屈折率層
(6)は、上記(c)と同じ関係を満足する屈折率を有
する。なお、オーバーコート層は、厚さが非常に薄いた
め(2乃至20nm)、その屈折率は反射防止膜にほと
んど影響を与えない。
【0013】[透明支持体]本発明では、屈折率が高い
(1.55以上の)透明支持体を用いる。透明支持体の
屈折率は、1.55以上1.90未満であることが好ま
しく、1.60以上1.70未満であることがさらに好
ましい。透明支持体は、屈折率が高いポリマーから形成
するプラスチックフイルムであることが好ましい。屈折
率が高いポリマーの例には、ポリカーボネート、ポリエ
ステル(例、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレ
ンナフタレート、ポリ−1,4−シクロヘキサンジメチ
レンテレフタレート、ポリエチレン−1,2−ジフェノ
キシエタン−4,4’−ジカルボキシレート、ポリブチ
レンテレフタレート)およびポリスチレン(例、シンジ
オタクチックポリスチレン)が含まれる。ポリカーボネ
ートおよびポリエチレンテレフタレートが好ましい。透
明支持体の光透過率は、80%以上であることが好まし
く、86%以上であることがさらに好ましい。透明支持
体のヘイズは、2.0%以下であることが好ましく、
1.0%以下であることがさらに好ましい。
【0014】[下塗り層]下塗り層は、透明支持体とハ
ードコート層との間の接着力を強化する機能を有する。
さらに、本発明では、下塗り層を屈折率が高い(1.5
5以上の)層として形成し、透明支持体の屈折率と下塗
り層の屈折率との差を0.1以下にする。下塗り層の屈
折率は、1.55以上1.90未満であることが好まし
く、1.60以上1.70未満であることがさらに好ま
しい。透明支持体の屈折率と下塗り層の屈折率との差
は、0.05以下であることが好ましく、0.02以下
であることがさらに好ましく、0.01以下であること
が最も好ましい。屈折率が高い層を形成するには、屈折
率が高いポリマーをバインダーとして用いて層を形成す
る手段と屈折率が高い物質(例えば、無機微粒子)を層
に添加する手段がある。下塗り層は、前者の手段を採用
することが好ましい。下塗り層の接着力強化機能のため
には、無機微粒子のような添加剤はなるべく小量にし
て、バインダーとして機能するポリマー主体の層にする
ことが好ましい。小量の添加剤で層の屈折率を高くする
ことは難しい。下塗り層のバインダーとして用いる屈折
率が高いポリマーは、環状基を有するポリマーまたはフ
ッ素以外のハロゲン原子を含むポリマーであることが好
ましい。フッ素以外のハロゲン原子を含むポリマーより
も、環状基を有するポリマーの方が好ましい。環状基と
フッ素以外のハロゲン原子の双方を含むポリマーを用い
てもよい。環状基には、芳香族基、複素環基および脂肪
族環基が含まれる。芳香族環基が特に好ましい。フッ素
以外のハロゲン原子ととしては、塩素原子が好ましい。
【0015】屈折率が高いポリマーの例には、ポリビス
(4−メタクリロイルチオフェノキシ)スルフィド、ポ
リビニルフェニルスルフィド、ポリ4−メタクロイルオ
キシフェニル−4’−メトキシフェニルチオエーテル、
ポリスチレン、スチレン共重合体、ポリカーボネート、
メラミン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂および環
状(脂環式または芳香族)イソシアネートとポリオール
との反応で得られるポリウレタン、キシリレンジイソシ
アネートとベンゼンジオールとの反応で得られるポリチ
オウレタン、トリチオイソシアネートとトリメルカプト
ベンゼンとの反応で得られるポリチオウレタン、硫化ナ
トリウムとジクロロベンゼンおよびジクロロクォーター
フェニルとの反応で得られるポリフェニレンスルフィド
が含まれる。芳香族基を有するスルフィド系ポリマーお
よび芳香族基を有するチオウレタン系ポリマーが特に好
ましい。以上のポリマーのラテックスを、下塗り層の塗
布液に使用することが好ましい。ラテックス中のポリマ
ー粒子の平均粒径は、0.01乃至1μmであることが
好ましく、0.02乃至0.5μmであることがさらに
好ましい。下塗り層の塗布液には、ポリマーのラテック
スに加えて、コロイダルシリカや界面活性剤を添加して
もよい。下塗り層の厚さは、0.01乃至1μmである
ことが好ましく、0.05乃至0.3μmであることが
さらに好ましい。
【0016】[下塗り層以外の層に使用するモノマー]
下塗り層以外の層(ハードコート層、中屈折率層、高屈
折率層、低屈折率層、オーバーコート層)は、いずれも
モノマーを用いて層を形成し、次にモノマーを重合させ
てポリマーを形成することが好ましい。得られたポリマ
ーは各層のバインダーとして機能する。モノマーは、重
合反応(架橋反応を含む)が可能な重合性官能基を有す
る。前述したように、本発明ではある層の部分的な重合
反応とその下の層の完全な重合反応とを同時に実施する
ことが好ましい。そのためには、各層のモノマーとして
類似の重合性官能基を有する化合物を使用し、同じ処理
(放射線照射、粒子線照射あるいは加熱)によって各層
の重合反応が進行するように反射防止膜を設計すること
が好ましい。重合性官能基の例には、エチレン性不飽和
基、イソシアナート基、エポキシ基、アジリジン基、オ
キサゾリン基、アルデヒド基、カルボニル基、ヒドラジ
ン基、カルボキシル基、メチロール基および活性メチレ
ン基が含まれる。エチレン性不飽和基が最も好ましい。
よって、各層のモノマーは、エチレン性不飽和化合物で
あることが特に好ましい。
【0017】重合性官能基以外のモノマーの性質あるい
は分子構造は、各層の機能および各層のバインダーの機
能に応じて決定する。ハードコート層は、透明支持体に
耐傷性を付与するため、硬い層であることが好ましい。
硬い層とするためには、架橋しているポリマーをバイン
ダーとして用いればよい。架橋しているポリマーは、多
官能モノマーから形成できる。エチレン性不飽和化合物
をモノマーとして用いる場合は、モノマーが2個以上の
エチレン性不飽和基を有することが好ましい。中屈折率
層および高屈折率層では、比較的屈折率が高いポリマー
をバインダーとして用いることができる。屈折率が高い
ポリマーの例には、環状(芳香族、複素環式、脂環式)
基を有するポリマーや、フッ素以外のハロゲン原子を置
換基として有するポリマーが含まれる。そのようなポリ
マーは、環状基を有するモノマーやフッ素以外のハロゲ
ン原子を置換基として有するモノマーから形成できる。
ただし、無機微粒子を用いて層の屈折率を高くする場合
は、ポリマーの屈折率は比較的低い値でもよい。その場
合は、通常のエチレン性不飽和化合物をモノマーとして
用いることができる。なお、層に無機微粒子を添加する
場合は、無機微粒子の分散のため、アニオン性基(例、
カルボキシル、スルホ、ホスホノ)を有するモノマーを
用いることが好ましい。
【0018】低屈折率層では、比較的屈折率が低いポリ
マーをバインダーとして用いることが好ましい。屈折率
が低いポリマーの例には、含フッ素ポリマーが含まれ
る。含フッ素ポリマーは、含フッ素モノマー(例えば、
フッ素置換エチレン性不飽和モノマー)から形成でき
る。ただし、空隙を形成して層の屈折率を低くする場合
は、ポリマーの屈折率は比較的高い値でもよい。その場
合は、通常のエチレン性不飽和化合物をモノマーとして
用いることができる。なお、層に空隙を形成する場合
は、層の強度を維持するために、架橋しているポリマー
をバインダーとして用いることが好ましい。架橋してい
るポリマーは、多官能モノマーから形成できる。エチレ
ン性不飽和化合物をモノマーとして用いる場合は、モノ
マーが2個以上のエチレン性不飽和基を有することが好
ましい。オーバーコート層は、低屈折率層表面を汚れか
ら保護するため、含フッ素化合物を含む。従って、オー
バーコート層では、含フッ素ポリマーをバインダーとし
て含むことが好ましい。含フッ素ポリマーは、含フッ素
モノマー(例えば、フッ素置換エチレン性不飽和モノマ
ー)から形成できる。なお、含フッ素ポリマーは通常の
含フッ素化合物と比較して、低屈折率層表面を汚れから
保護する機能が優れている。
【0019】2個以上のエチレン性不飽和基を有するモ
ノマーは、多価アルコールとアクリル酸またはメタクリ
ル酸とのエステルであることが好ましい。多価アルコー
ルの例には、エチレングリコール、1,4−シクロヘキ
サノール、ペンタエリスリトール、トリメチロールプロ
パン、トリメチロールエタン、ジペンタエリスリトー
ル、1,2,4−シクロヘキサノール、ポリウレタンポ
リオールおよびポリエステルポリオールが含まれる。ト
リメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペン
タエリスリトールおよびポリウレタンポリオールが好ま
しい。フッ素置換エチレン性不飽和モノマーの例には、
フルオロオレフィン(例、フルオロエチレン、ビニリデ
ンフルオライド、テトラフルオロエチレン、ヘキサフル
オロプロピレン、パーフルオロ−2,2−ジメチル−
1,3−ジオキソール)、フッ素化ビニルエーテルおよ
びフッ素置換アルコールとアクリル酸またはメタクリル
酸とのエステルが含まれる。上記以外のエチレン性不飽
和モノマーの例には、オレフィン(例、エチレン、プロ
ピレン、イソプレン、塩化ビニル、塩化ビニリデン)、
モノアクリル酸エステル(例、アクリル酸メチル、アク
リル酸エチル、アクリル酸2−エチルヘキシル)、モノ
メタクリル酸エステル(例、メタクリル酸メチル、メタ
クリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、エチレングリコ
ールジメタクリレート)、スチレンおよびその誘導体
(例、スチレン、ジビニルベンゼン、ビニルトルエン、
α−メチルスチレン)、ビニルエーテル(例、メチルビ
ニルエーテル)、ビニルエステル(例、酢酸ビニル、プ
ロピオン酸ビニル、桂皮酸ビニル)、アクリルアミド
(例、N−tertブチルアクリルアミド、N−シクロヘキ
シルアクリルアミド)、メタクリルアミドおよびアクリ
ロニトリルが含まれる。二種類以上のエチレン性不飽和
モノマーを組み合わせて、コポリマーあるいは二種類以
上のポリマーを形成してもよい。
【0020】[各層に使用する重合開始剤]重合開始剤
は、モノマーの種類および重合処理の種類(電磁波照
射、粒子線照射あるいは加熱)に応じて決定する。一般
には、光重合開始剤または熱重合開始剤を使用する。光
重合開始剤の単独使用または光重合開始剤と熱重合開始
剤との併用が好ましい。光重合開始剤の例には、アセト
フェノン類、ベンゾイン類、ベンゾフェノン類、ホスフ
ィンオキシド類、ケタール類、アントラキノン類、チオ
キサントン類、アゾ化合物、過酸化物類、2,3−ジア
ルキルジオン化合物類、ジスルフィド化合物類、フルオ
ロアミン化合物類や芳香族スルホニウム類がある。アセ
トフェノン類の例には、2,2−ジエトキシアセトフェ
ノン、p−ジメチルアセトフェノン、1−ヒドロキシジ
メチルフェニルケトン、1−ヒドロキシシクロヘキシル
フェニルケトン、2−メチル−4−メチルチオ−2−モ
ルフォリノプロピオフェノンおよび2−ベンジル−2−
ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−
ブタノンが含まれる。ベンゾイン類の例には、ベンゾイ
ンメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテルおよびベ
ンゾインイソプロピルエーテルが含まれる。ベンゾフェ
ノン類の例には、ベンゾフェノン、2,4−ジクロロベ
ンゾフェノン、4,4−ジクロロベンゾフェノンおよび
p−クロロベンゾフェノンが含まれる。ホスフィンオキ
シド類の例には、2,4,6−トリメチルベンゾイルジ
フェニルフォスフィンオキシドが含まれる。光重合開始
剤に加えて、光増感剤を用いてもよい。光増感剤の例に
は、n−ブチルアミン、トリエチルアミン、トリ−n−
ブチルホスフィン、ミヒラーのケトンおよびチオキサン
トンが含まれる。
【0021】熱重合開始剤の例には、無機過酸化物
(例、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム)、アゾニ
トリル化合物(例、アゾビスシアノ吉草酸ナトリウ
ム)、アゾアミジン化合物(例、2,2’−アゾビス
(2−メチルプロピオンアミド)塩酸塩)、環状アゾア
ミジン化合物(例、2,2’−アゾビス〔2−(5−メ
チル−2−イミダゾリン−2−イル)プロパン塩酸
塩)、アゾアミド化合物(例、2,2’−アゾビス{2
−メチル−N−〔1,1’−ビス(ヒドロキシメチル)
−2−ヒドロキシエチル〕プロピオンアミド)、アゾ化
合物(例、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、
2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリ
ル)、ジメチル−2,2’−アゾビス(2−メチルプロ
ピオネート)、ジメチル−2,2’−アゾビスイソブチ
レート)および有機過酸化物(例、ラウリルパーオキシ
ド、ベンゾイルパーオキシド、tert−ブチルパーオクト
エート)が含まれる。なお、オーバーコート層に添加す
る重合開始剤として、重合反応において酸素以外の気体
(例、窒素)を発生する化合物を使用することが好まし
い。上記の熱重合開始剤の多くは、重合反応において窒
素を発生する。重合反応において酸素以外の気体(例、
窒素)が発生すると、発生した気体により空気(に含ま
れている酸素)が層から追い出されるため、重合反応が
さらに促進される。低屈折率層に空隙を形成する場合、
層内には空気(に含まれている酸素)が多く含まれてい
る。そのような場合に、オーバーコート層に添加する重
合開始剤から酸素以外の気体(例、窒素)が発生する
と、顕著な重合反応の促進効果が得られる。重合開始剤
は、モノマー100重量部に対して、0.1乃至15重
量部の範囲で使用することが好ましく、1乃至10重量
部の範囲で使用することがさらに好ましい。
【0022】[各層のモノマーの重合処理]モノマーの
重合処理は、電磁波照射、粒子線照射あるいは加熱によ
って実施する。これらの処理を、組み合わせてもよい。
処理を組み合わせる場合は、同時に実施しても、連続し
て実施してもよい。電磁波照射の場合、紫外線(UV)
を用いることが好ましい。なお、紫外線照射では、重合
開始剤として光重合開始剤を用いる。紫外線の光源とし
ては、低圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、超高圧水銀ラ
ンプ、ケミカルランプまたはメタルハライドランプを用
いることができる。高圧水銀ランプが特に好ましい。紫
外線の照射量は、100乃至2000mJ/cm2 であ
ることが好ましく、300乃至1500mJ/cm2
あることがさらに好ましく500乃至1000mJ/c
2 であることが最も好ましい。粒子線照射の場合、電
子ビーム(EB)を用いることが好ましい。なお、電子
ビーム(EB)照射では、特に重合開始剤を使用しなく
ても、重合反応を開始することが可能である。電子ビー
ムの発生源としては、電子銃を用いることができる。電
子ビームの照射量は、10乃至200kGyであること
が好ましく、20乃至150kGyであることがさらに
好ましく50乃至100kGyであることが最も好まし
い。加熱の場合、重合開始剤として熱重合開始剤を用い
る。加熱温度および加熱時間は、熱重合開始剤の種類に
応じて決定する。
【0023】[ハードコート層]ハードコート層は、透
明支持体に耐傷性を付与する機能を有する。さらに、本
発明では、ハードコート層を屈折率が高い(1.55以
上の)層として形成し、透明支持体の屈折率とハードコ
ート層の屈折率との差を0.1以下にする。ハードコー
ト層の屈折率は、1.55以上1.90未満であること
が好ましく、1.60以上1.70未満であることがさ
らに好ましい。透明支持体の屈折率とハードコート層の
屈折率との差は、0.05以下であることが好ましく、
0.02以下であることがさらに好ましく、0.01以
下であることが最も好ましい。屈折率が高い層を形成す
るには、屈折率が高いポリマーをバインダーとして用い
て層を形成する手段と屈折率が高い物質(例えば、無機
微粒子)を層に添加する手段がある。ハードコート層
は、後者の手段を採用することが好ましい。無機微粒子
には、層の強度を強化する機能があり、ハードコート層
の透明支持体に耐傷性を付与する機能にとって都合が良
い。ハードコート層のバインダーとして機能するポリマ
ー(およびそれを形成するためのモノマー)について
は、前述した通りである。ハードコート層には、高い屈
折率を得るため、無機微粒子を添加することが好まし
い。無機微粒子の例には、二酸化ケイ素粒子、二酸化チ
タン粒子、酸化アルミニウム粒子、酸化錫粒子、炭酸カ
ルシウム粒子、硫酸バリウム粒子、タルク、カオリンお
よび硫酸カルシウム粒子が含まれる。二酸化チタン粒子
が特に好ましい。無機微粒子の平均粒子径は、1乃至2
000nmであることが好ましく、2乃至1000nm
であることがより好ましく、5乃至500nmであるこ
とがさらに好ましく、10乃至200nmであることが
最も好ましい。無機微粒子の添加量は、ハードコート層
の全量の1乃至99重量%であることが好ましく、10
乃至90重量%であることがより好ましく、20乃至8
0重量%であることがさらに好ましく、40乃至60重
量%であることが最も好ましい。ハードコート層または
その塗布液には、さらに、着色剤(顔料、染料)、消泡
剤、増粘剤、レベリング剤、難燃剤、紫外線吸収剤、酸
化防止剤や改質用樹脂を添加してもよい。ハードコート
層の厚さは、1乃至15μmであることが好ましい。
【0024】[高屈折率層および中屈折率層]図1の
(b)に示すように、ハードコート層と低屈折率層との
間に、高屈折率層を設けることができる。また、図1の
(c)に示すように、ハードコート層と高屈折率層との
間に中屈折率層を設けてもよい。高屈折率層の屈折率
は、1.70以上である。高屈折率層の屈折率は、1.
70以上2.40未満であることが好ましく、1.75
以上2.20未満であることがさらに好ましく、1.8
0以上2.10未満であることが最も好ましい。。中屈
折率層の屈折率は、透明支持体の屈折率と高屈折率層の
屈折率との中間の値となるように調整する。中屈折率層
の屈折率は、1.70以上である。中屈折率層の屈折率
は、1.70以上1.80未満であることが特に好まし
い。高屈折率層および中屈折率層の厚さは、5nm乃至
100μmであることが好ましく、10nm乃至10μ
mであることがさらに好ましく、30nm乃至1μmで
あることが最も好ましい。高屈折率層および中屈折率層
のヘイズは、5%以下であることが好ましく、3%以下
であることがさらに好ましく、1%以下であることが最
も好ましい。高屈折率層および中屈折率層の強度は、1
kg荷重の鉛筆硬度でH以上であることが好ましく、2
H以上であることがさらに好ましく、3H以上であるこ
とが最も好ましい。
【0025】高屈折率層および中屈折率層のバインダー
として機能するポリマー(およびそれを形成するための
モノマー)については、前述した通りである。高屈折率
層および中屈折率層は、無機微粒子を含むことが好まし
い。高屈折率層および中屈折率層に用いる無機微粒子
は、屈折率が1.80乃至2.80であることが好まし
く、1.90乃至2.80であることがさらに好まし
い。無機微粒子の一次粒子の重量平均径は、1乃至15
0nmであることが好ましく、1乃至100nmである
ことがさらに好ましく、1乃至80nmであることが最
も好ましい。塗布層中の無機微粒子の重量平均径は、1
乃至200nmであるることが好ましく、5乃至150
nmであることがより好ましく、10乃至100nmで
あることがさらに好ましく、10乃至80nmであるこ
とが最も好ましい。無機微粒子の比表面積は、10乃至
400m2 /gであることが好ましく、20乃至200
2 /gであることがさらに好ましく、30乃至150
2 /gであることが最も好ましい。
【0026】無機微粒子は、金属の酸化物または硫化物
から形成することが好ましい。金属の酸化物または硫化
物の例には、二酸化チタン(例、ルチル、ルチル/アナ
ターゼの混晶、アナターゼ、アモルファス構造)、酸化
錫、酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化ジルコニウムおよ
び硫化亜鉛が含まれる。酸化チタン、酸化錫および酸化
インジウムが特に好ましい。無機微粒子は、これらの金
属の酸化物または硫化物を主成分とし、さらに他の元素
を含むことができる。主成分とは、粒子を構成する成分
の中で最も含有量(重量%)が多い成分を意味する。他
の元素の例には、Ti、Zr、Sn、Sb、Cu、F
e、Mn、Pb、Cd、As、Cr、Hg、Zn、A
l、Mg、Si、PおよびSが含まれる。無機微粒子を
表面処理してもよい。表面処理は、無機化合物または有
機化合物を用いて実施する。表面処理に用いる無機化合
物の例には、アルミナ、シリカ、酸化ジルコニウムおよ
び酸化鉄が含まれる。アルミナおよびシリカが好まし
い。表面処理に用いる有機化合物の例には、ポリオー
ル、アルカノールアミン、ステアリン酸、シランカップ
リング剤およびチタネートカップリング剤が含まれる。
シランカップリング剤が最も好ましい。二種類以上の表
面処理を組み合わせて実施してもよい。以上を組み合わ
せて処理されていても構わない。無機微粒子の形状は、
米粒状、球形状、立方体状、紡錘形状あるいは不定形状
であることが好ましい。二種類以上の無機微粒子を高屈
折率層および中屈折率層内で併用してもよい。
【0027】高屈折率層および中屈折率層中の無機微粒
子の割合は、5乃至65体積%である。無機微粒子の割
合は、10乃至60体積%であることが好ましく、20
乃至55体積%であることがさらに好ましい。無機微粒
子は、分散物の状態で高屈折率層および中屈折率層の形
成に使用する。高屈折率層および中屈折率層の無機微粒
子の分散媒体は、沸点が60乃至170℃の液体を用い
ることが好ましい。分散媒体の例には、水、アルコール
(例、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブ
タノール、ベンジルアルコール)、ケトン(例、アセト
ン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シ
クロヘキサノン)、エステル(例、酢酸メチル、酢酸エ
チル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、蟻酸メチル、蟻酸エ
チル、蟻酸プロピル、蟻酸ブチル)、脂肪族炭化水素
(例、ヘキサン、シクロヘキサン)、ハロゲン化炭化水
素(例、メチレンクロライド、クロロホルム、四塩化炭
素)、芳香族炭化水素(例、ベンゼン、トルエン、キシ
レン)、アミド(例、ジメチルホルムアミド、ジメチル
アセトアミド、n−メチルピロリドン)、エーテル
(例、ジエチルエーテル、ジオキサン、テトラハイドロ
フラン)、エーテルアルコール(例、1−メトキシ−2
−プロパノール)が含まれる。トルエン、キシレン、メ
チルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘ
キサノンおよびブタノールが特に好ましい。無機微粒子
は、分散機を用いて媒体中に分散できる。分散機の例に
は、サンドグラインダーミル(例、ピン付きビーズミ
ル)、高速インペラーミル、ペッブルミル、ローラーミ
ル、アトライターおよびコロイドミルが含まれる。サン
ドグラインダーミルおよび高速インペラーミルが特に好
ましい。また、予備分散処理を実施してもよい。予備分
散処理に用いる分散機の例には、ボールミル、三本ロー
ルミル、ニーダーおよびエクストルーダーが含まれる。
【0028】[低屈折率層]低屈折率層の屈折率は、
1.55未満である。低屈折率層の屈折率は、1.20
以上1.55未満であることが好ましく、1.30以上
1.55未満であることがさらに好ましい。低屈折率層
の厚さは、50乃至400nmであることが好ましく、
50乃至200nmであることがさらに好ましい。低屈
折率層のバインダーとして機能するポリマー(およびそ
れを形成するためのモノマー)については、前述した通
りである。低屈折率層は、オーバーコート層の形成前
に、3乃至50体積%の空隙率を有する層として形成す
ることが好ましい。オーバーコート層の形成前の低屈折
率層の空隙率は、5乃至35体積%であることがさらに
好ましい。低屈折率層の空隙は、微粒子を用いて微粒子
間または微粒子内のミクロボイドとして形成することが
できる。微粒子の平均粒径は、0.5乃至200mmで
あることが好ましく、1乃至100nmであることがよ
り好ましく、3乃至70nmであることがさらに好まし
く、5乃至40nmの範囲であることが最も好ましい。
微粒子の粒径は、なるべく均一(単分散)であることが
好ましい。無機微粒子あるいは有機微粒子を低屈折率層
に用いることができる。
【0029】無機微粒子は、非晶質であることが好まし
い。無機微粒子は、金属の酸化物、窒化物、硫化物また
はハロゲン化物からなることが好ましく、金属酸化物ま
たは金属ハロゲン化物からなることがさらに好ましく、
金属酸化物または金属フッ化物からなることが最も好ま
しい。金属原子としては、Na、K、Mg、Ca、B
a、Al、Zn、Fe、Cu、Ti、Sn、In、W、
Y、Sb、Mn、Ga、V、Nb、Ta、Ag、Si、
B、Bi、Mo、Ce、Cd、Be、PbおよびNiが
好ましく、Mg、Ca、BおよびSiがさらに好まし
い。二種類の金属を含む無機化合物を用いてもよい。特
に好ましい無機化合物は、二酸化ケイ素、すなわちシリ
カである。
【0030】無機微粒子内ミクロボイドは、例えば、粒
子を形成するシリカの分子を架橋させることにより形成
することができる。シリカの分子を架橋させると体積が
縮小し、粒子が多孔質になる。ミクロボイドを有する
(多孔質)無機微粒子は、ゾル−ゲル法(特開昭53−
112732号、特公昭57−9051号の各公報記
載)または析出法(APPLIED OPTICS、27、3356頁(198
8)記載)により、分散物として直接形成することがで
きる。また、乾燥・沈澱法で得られた粉体を、機械的に
粉砕して分散物を得ることもできる。市販の多孔質無機
微粒子(例えば、二酸化ケイ素ゾル)を用いてもよい。
ミクロボイドを有する無機微粒子は、低屈折率層の形成
のため、適当な媒体に分散した状態で使用することが好
ましい。分散媒としては、水、アルコール(例、メタノ
ール、エタノール、イソプロピルアルコール)およびケ
トン(例、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケト
ン)が好ましい。
【0031】有機微粒子も、非晶質であることが好まし
い。有機微粒子は、モノマーの重合反応(例えば乳化重
合法)により形成されるポリマー微粒子であることが好
ましい。有機微粒子のポリマーはフッ素原子を含むこと
が好ましい。ポリマー中のフッ素原子の割合は、35乃
至80重量%であることが好ましく、45乃至75重量
%であることがさらに好ましい。含フッ素ポリマーを形
成するための含フッ素モノマーの例は、前述したバイン
ダーポリマーを形成するための含フッ素モノマーの例と
同様である。有機微粒子内ミクロボイドは、例えば、粒
子を形成するポリマーを架橋させることにより形成する
ことができる。ポリマーを架橋させると体積が縮小し、
粒子が多孔質になる。粒子を形成するポリマーを架橋さ
せるためには、ポリマーを形成するためのモノマーの2
0モル%以上を多官能モノマーとすることが好ましい。
多官能モノマーの割合は、30乃至80モル%であるこ
とがさらに好ましく、35乃至50モル%であることが
最も好ましい。多官能モノマーの例も、前述したバイン
ダーポリマーを形成するための多官能モノマーの例と同
様である。
【0032】微粒子(特に無機微粒子)には、表面処理
を実施して、ポリマーとの親和性を改善することが好ま
しい。表面処理は、プラズマ放電処理やコロナ放電処理
のような物理的表面処理と、カップリング剤を使用する
化学的表面処理に分類できる。化学的表面処理のみ、ま
たは物理的表面処理と化学的表面処理の組み合わせで実
施することが好ましい。カップリング剤としては、オル
ガノアルコキシメタル化合物(例、チタンカップリング
剤、シランカップリング剤)が好ましく用いられる。微
粒子が二酸化ケイ素からなる場合は、シランカップリン
グ剤による表面処理が特に有効に実施できる。シランカ
ップリング剤の例には、オルトケイ酸のアルキルエステ
ル(例、オルトケイ酸メチル、オルトケイ酸エチル、オ
ルトケイ酸n−プロピル、オルトケイ酸i−プロピル、
オルトケイ酸n−ブチル、オルトケイ酸sec-ブチル、オ
ルトケイ酸t−ブチル)およびその加水分解物が含まれ
る。カップリング剤による表面処理は、微粒子の分散物
に、カップリング剤を加え、室温から60℃までの温度
で、数時間から10日間分散物を放置することにより実
施できる。表面処理反応を促進するため、無機酸(例、
硫酸、塩酸、硝酸、クロム酸、次亜塩素酸、ホウ酸、オ
ルトケイ酸、リン酸、炭酸)、有機酸(例、酢酸、ポリ
アクリル酸、ベンゼンスルホン酸、フェノール、ポリグ
ルタミン酸)、またはこれらの塩(例、金属塩、アンモ
ニウム塩)を、分散物に添加してもよい。
【0033】微粒子をコアとして、その周囲にポリマー
からなるシェルを形成してもよい。シェルを形成するポ
リマーは、飽和炭化水素を主鎖として有するポリマーで
あることが好ましい。フッ素原子を主鎖または側鎖に含
むポリマーが好ましく、フッ素原子を側鎖に含むポリマ
ーがさらに好ましい。ポリアクリル酸エステルまたはポ
リメタクリル酸エステルが好ましく、フッ素置換アルコ
ールとポリアクリル酸またはポリメタクリル酸とのエス
テルが最も好ましい。シェルポリマーの屈折率は、ポリ
マー中のフッ素原子の含有量の増加に伴い低下する。低
屈折率層の屈折率を低下させるため、シェルポリマーは
35乃至80重量%のフッ素原子を含むことが好まし
く、45乃至75重量%のフッ素原子を含むことがさら
に好ましい。含フッ素ポリマーを形成するための含フッ
素モノマーの例は、前述したバインダーポリマーを形成
するための含フッ素モノマーの例と同様である。シェル
ポリマーに架橋性官能基を導入して、シェルポリマーと
バインダーポリマーとを架橋により化学的に結合させて
もよい。シェルポリマーは、結晶性を有していてもよ
い。シェルポリマーのガラス転移温度(Tg)が低屈折
率層の形成時の温度よりも高いと、低屈折率層内のミク
ロボイドの維持が容易である。ただし、Tgが低屈折率
層の形成時の温度よりも高いと、微粒子が融着せず、低
屈折率層が連続層として形成されない(その結果、強度
が低下する)場合がある。その場合は、バインダーポリ
マーにより低屈折率層を連続層として形成することが望
ましい。コアシェル微粒子中には、コアが5乃至90体
積%含まれていることが好ましく、15乃至80体積%
含まれていることがさらに好ましい。二種類以上のコア
シェル微粒子を併用してもよい。また、シェルのない無
機微粒子とコアシェル粒子とを併用してもよい。シェル
ポリマーのガラス転移温度(Tg)は、バインダーポリ
マーのTgよりも高いことが好ましい。シェルポリマー
のTgとバインダーポリマーのTgとの温度差は、5℃
以上であることが好ましく、20℃以上であることがさ
らに好ましい。
【0034】粒子間のミクロボイドは、微粒子を少なく
とも2個以上積み重ねることにより形成することができ
る。なお、粒径が等しい(完全な単分散の)球状微粒子
を最密充填すると、26体積%の空隙率の微粒子間ミク
ロボイドが形成される。粒径が等しい球状微粒子を単純
立方充填すると、48体積%の空隙率の微粒子間ミクロ
ボイドが形成される。実際の低屈折率層では、微粒子の
粒径の分布や粒子内ミクロボイドが存在するため、空隙
率は上記の理論値からかなり変動する。空隙率を増加さ
せると、低屈折率層の屈折率が低下する。微粒子を積み
重ねてミクロボイドを形成と、微粒子の粒径を調整する
ことで、粒子間ミクロボイドの大きさも適度の(光を散
乱せず、低屈折率層の強度に問題が生じない)値に容易
に調節できる。さらに、微粒子の粒径を均一にすること
で、粒子間ミクロボイドの大きさも均一である光学的に
均一な低屈折率層を得ることができる。これにより、低
屈折率層は微視的にはミクロボイド含有多孔質膜である
が、光学的あるいは巨視的には均一な膜にすることがで
きる。
【0035】ミクロボイドを形成することにより、低屈
折率層の巨視的屈折率は、低屈折率層を構成する成分の
屈折率の和よりも低い値になる。層の屈折率は、層の構
成要素の体積当りの屈折率の和になる。微粒子やポリマ
ーのような低屈折率層の構成成分の屈折率は1よりも大
きな値であるのに対して、空気の屈折率は1.00であ
る。そのため、ミクロボイドを形成することによって、
屈折率が非常に低い低屈折率層を得ることができる。粒
子間ミクロボイドは、微粒子およびポリマーによって低
屈折率層内で閉じていることが好ましい。空隙を閉じる
と、オーバーコート層の形成後も空隙が低屈折率層内に
残存する。閉じている空隙には、低屈折率層表面に開か
れた開口と比較して、低屈折率層表面での光の散乱が少
ないとの利点もある。低屈折率層の塗布液に、少量のポ
リマー(例、ポリビニルアルコール、ポリオキシエチレ
ン、ポリメチルメタクリレート、ポリメチルアクリレー
ト、ジアセチルセルロース、トリアセチルセルロース、
ニトロセルロース、ポリエステル、アルキド樹脂)を添
加してもよい。
【0036】[オーバーコート層]図1の(d)に示す
ように、低屈折率層の上にオーバーコート層を設けても
よい。オーバーコート層は、含フッ素化合物を含む塗布
液を、低屈折率層の上に塗布して形成することが好まし
い。オーバーコート層の材料が低屈折率層の空隙を占有
している割合は、70体積%未満とすることが好まし
い。オーバーコート層の材料が低屈折率層の空隙を占有
している割合は、50体積%未満であることがより好ま
しく、40体積%未満であることがさらに好ましく、3
0体積%未満であることが最も好ましい。低屈折率層の
空隙を残してオーバーコート層を形成するためには、様
々な手段が採用できる。例えば、低屈折率層の空隙を微
粒子とバインダーポリマーで閉じた状態で形成すれば、
オーバーコート層を塗布により形成しても低屈折率層の
空隙が残存する。また、オーバーコート層の塗布液が低
屈折率層の空隙に浸入しないように塗布液の粘度を高く
してもよい。ただし、オーバーコート層中の含フッ素化
合物を粒径が20nm以上の含フッ素化合物の微粒子と
して、微粒子により低屈折率層の空隙の開口を塞ぐ方法
か、あるいはオーバーコート層の塗布量を、低屈折率層
の空隙の80体積%以下となるように調整する方法が実
施が容易で好ましい。オーバーコート層に用いる含フッ
素化合物は、フッ素原子を35乃至80重量%の範囲で
含むことが好ましく、45乃至75重量%の範囲で含む
ことがさらに好ましい。含フッ素化合物としては、含フ
ッ素界面活性剤、含フッ素ポリマー、含フッ素エーテル
や含フッ素シラン化合物が好ましく用いられる。含フッ
素ポリマーが特に好ましい。オーバーコート層に用いる
含フッ素ポリマー(およびそれを形成するための含フッ
素モノマー)については、前述した通りである。
【0037】含フッ素界面活性剤の親水性部分は、アニ
オン性、カチオン性、ノニオン性および両性のいずれで
もよい。含フッ素界面活性剤では、疎水性部分を構成す
る炭化水素の水素原子の一部または全部がフッ素原子に
より置換されている。含フッ素エーテルは、一般に潤滑
剤として使用されている化合物である。含フッ素エーテ
ルの例には、パーフルオロポリエーテルが含まれる。含
フッ素シラン化合物の例には、パーフルオロアルキル基
を含むシラン化合物(例、(ヘプタデカフルオロ−1,
2,2,2−テトラデシル)トリエトキシシラン)が含
まれる。含フッ素化合物を微粒子として使用する場合
は、前述したように微粒子の粒径を20nm以上とする
ことが好ましい。粒径は、20乃至60nmであること
がさらに好ましく、25乃至40nmであることが最も
好ましい。オーバーコート層の塗布量は、前述したよう
に、オーバーコート層の形成前の低屈折率層の空隙の8
0体積%以下に調整することが好ましい。オーバーコー
ト層の塗布量は、オーバーコート層の形成前の低屈折率
層の空隙の70体積%以下であることがさらに好まし
く、60体積%以下であることが最も好ましい。オーバ
ーコート層の塗布量は、一般に2mg/m2 以上であ
る。オーバーコート層の厚さは、2乃至20nmであ
る。オーバーコート層の厚さは、3乃至20nmである
ことが好ましく、5乃至10nmであることがさらに好
ましい。
【0038】[反射防止膜の用途]反射防止膜には、用
途に応じて、以上述べた以外の層を設けてもよい。例え
ば、透明支持体の上には、ハードコート層に加えて、シ
ールド層、滑り層や帯電防止層を設けてもよい。シール
ド層は、電磁波や赤外線を遮蔽するために設けられる。
反射防止膜は、外光を散乱させるアンチグレア機能を有
していてもよい。アンチグレア機能は、反射防止膜の表
面に凹凸を形成することにより得られる。反射防止膜の
ヘイズは、3乃至30%であることが好ましく、5乃至
20%であることがさらに好ましく、7乃至20%であ
ることが最も好ましい。反射防止膜は、液晶表示装置
(LCD)、プラズマディスプレイパネル(PDP)、
エレクトロルミネッセンスディスプレイ(ELD)や陰
極管表示装置(CRT)のような画像表示装置に適用す
る。反射防止膜の透明支持体側を画像表示装置の画像表
示面に接着する。
【0039】
【実施例】[実施例1] (高屈折率ポリマーラテックスの調製)攪拌装置、温度
計および還流冷却管を装着した500mlのガラス製三
口フラスコに、蒸留水300ml、スルホコハク酸ジオ
クチルナトリウム塩(界面活性剤)の70重量%水溶液
0.57gおよび水酸化カリウム1.1gを入れて、攪
拌した。混合液に、過硫酸カリウム(重合開始剤)0.
128gを蒸留水8mlに溶解した溶液を添加し、ビス
(4−メタクリロイルチオフェニル)スルフィド15g
とメチルメタクリレート10gの混合物を3時間で滴下
した。滴下終了後に、過硫酸カリウム溶液を再度添加
し、そのまま80℃で3時間加熱攪拌を続け、重合を完
了した。得られたラテックスの固形分は25重量%、微
粒子の平均粒径は0.1μmであった。微粒子固形分の
屈折率は1.65であった。
【0040】(下塗り層用塗布液の調製)2リットルの
ステンレスビーカーに、蒸留水751.3gを入れ、攪
拌機(エアディスパ)で攪拌しながら、アクリルラテッ
クス(プライマルHA−16、日本アクリル化学(株)
製)3.5g、上記の高屈折率ポリマーラテックス2
5.8g、水分散コロイダルシリカ(ST−ZL、日産
化学(株)製)0.4g、そしてノニルフェニルエーテ
ルのエチレンオキサイド付加物(界面活性剤)の10重
量%水溶液11gを、この順に添加した。混合液を室温
で1時間攪拌した後、n−メチロールメラミン8gを加
え、孔径30μmのポリプロピレン製フィルターで濾過
して、下塗り層用塗布液を調製した。
【0041】(二酸化チタン分散物の調製)二酸化チタ
ン(一次粒子重量平均粒径:50nm、屈折率:2.7
0)30重量部、アニオン性ジアクリレートモノマー
(PM21、日本化薬(株)製)4.5重量部、カチオ
ン性メタクリレートモノマー(DMAEA、興人(株)
製)0.3重量部およびメチルエチルケトン65.2重
量部を、サンドグラインダーにより分散し、二酸化チタ
ン分散物を調製した。
【0042】(ハードコート層用塗布液の調製)2リッ
トルのステンレスビーカーに、シクロヘキサノン10
4.1gおよびメチルエチルケトン61.3gを入れ、
攪拌機(エアディスパ)で攪拌しながら、上記の二酸化
チタン分散物217.0g、そしてジペンタエリスリト
ールヘキサアクリレート110.4gを、この順に添加
した。混合液を遮光しながら室温で30分間攪拌した
後、光重合開始剤(イルガキュア907、チバガイギー
社製)5.44gおよび光増感剤(カヤキュアーDET
X、日本化薬(株)製)1.81gを添加した。混合物
を室温で1時間攪拌した後、孔径1μmのポリプロピレ
ン製フィルターで濾過してハードコート層用塗布液を調
製した。
【0043】(低屈折率層用塗布液の調製)平均粒径が
15nmのシリカ微粒子のメタノール分散液(メタノー
ルシリカゾル、日産化学(株)製)200gに、シラン
カップリング剤(KBM−503、信越シリコーン
(株)製)3gおよび1N塩酸2gを加え、室温で5時
間攪拌した後、3日間放置して、シランカップリング処
理したシリカ微粒子分散液を調製した。上記分散液3
5.04gに、イソプロピルアルコール58.35gお
よびジアセトンアルコール39.34gを加えた。光重
合開始剤(イルガキュア907、チバガイギー社製)
1.02gおよび光増感剤(カヤキュアーDETX、日
本化薬(株)製)0.51gをイソプロピルアルコール
772.85gに溶解し、さらにジペンタエリスリトー
ルペンタアクリレートとジペンタエリスリトールヘキサ
アクリレートの混合物(DPHA、日本化薬(株)製)
25.6gを加えて溶解した。得られた溶液67.23
gを、上記分散液、イソプロピルアルコールおよびジア
セトンアルコールの混合液に添加した。混合物を20分
間室温で各何下後、孔径1μmのポリプロピレン製フィ
ルターで濾過して、低屈折率層用塗布液を調製した。
【0044】(オーバーコート層用塗布液の調製)パー
フルオロデシルトリメトキシシラン(非架橋性)をフッ
素系溶剤(フロリナートFC−77、3M社製)に溶解
して、1重量%溶液を調製した。この溶液をオーバーコ
ート層用塗布液として用いた。
【0045】(反射防止膜の作成)厚さが188μmの
ポリエチレンテレフタレート(PET)フイルム(屈折
率:1.66)をコロナ放電処理し、その上に上記下塗
り層用塗布液をバーコーターを用いて塗布し、160℃
で乾燥して下塗り層(屈折率:1.66)を形成した。
下塗り層の厚さは、0.07μmであった。下塗り層の
上に、上記ハードコート層用塗布液を、バーコーターを
用いて塗布し、120℃で乾燥した。160W/cmの
空冷メタルハライドランプを用いて、照度400mW/
cm2 、照射量600mJ/cm2 で紫外線を照射し
て、ハードコート層(屈折率:1.66)を形成した。
ハードコート層の厚さは、6μmであった。ハードコー
ト層の上に、上記低屈折率層用塗布液をバーコーターを
用いて塗布し、120℃で乾燥した。次に、ハードコー
ト層と同様に、紫外線を照射して低屈折率層(屈折率:
1.40)を形成した。低屈折率層の厚さは0.072
μmであった。低屈折率層の上に、上記オーバーコート
層用塗布液を#3のワイヤーバーを用いて塗布し、10
0℃で5分間乾燥した。直ちに160W/cmの空冷メ
タルハライド水銀ランプを用いて照度400mW/cm
2 、照射量600mJ/cm2で紫外線を照射してオー
バーコート層を形成した。オーバーコート層の厚さは、
20nmであった。以上のように反射防止膜を作成し
た。
【0046】(反射防止膜の評価) (1)分光反射率 分光光度計(日本分光(株)製)を用いて、380〜7
80nmの波長領域において、入射角5゜における分光
反射率を測定した。結果は図1に示す。 (2)平均反射率 反射防止性能は広い波長領域において反射率が小さいほ
ど良好であるため、分光反射率の測定結果から450〜
650nmにおける平均反射率を求めた。結果は第1表
に示す。 (3)耐傷性 反射防止膜を温度25℃、相対湿度60%の条件で2時
間調湿した後、JIS−S−6006が規定する試験用
鉛筆を用いて、JIS−K−5400が規定する鉛筆硬
度評価方法に従い、1kgの加重にて傷が全く認められ
ない硬度を測定した。結果は第1表に示す。
【0047】[実施例2] (中屈折率層用塗布液の調製)シクロヘキサノン15
1.9gおよびメチルエチルケトン37.0gに、光重
合開始剤(イルガキュア907、チバガイギー社製)
0.14gおよび光増感剤(カヤキュアーDETX、日
本化薬(株)製)0.04gを溶解した。さらに、上記
の二酸化チタン分散物6.1gおよびジペンタエリスリ
トールペンタアクリレートとジペンタエリスリトールヘ
キサアクリレートの混合物(DPHA、日本化薬(株)
製)2.4gを加え、室温で30分間攪拌した後、孔径
1μmのポリプロピレン製フィルターで濾過して、中屈
折率層用塗布液を調製した。
【0048】(高屈折率層用塗布液の調製)シクロヘキ
サノン1152.8gおよびメチルエチルケトン37.
2gに、光重合開始剤(イルガキュア907、チバガイ
ギー社製)0.06gおよび光増感剤(カヤキュアーD
ETX、日本化薬(株)製)0.02gを溶解した。さ
らに、上記の二酸化チタン分散物13.13gおよびジ
ペンタエリスリトールペンタアクリレートとジペンタエ
リスリトールヘキサアクリレートの混合物(DPHA、
日本化薬(株)製)0.76gを加え、室温で30分間
攪拌した後、孔径1μmのポリプロピレン製フィルター
で濾過して、高屈折率層用塗布液を調製した。
【0049】(反射防止膜の作成および評価)実施例1
と同様に、透明支持体(屈折率:1.66)上に、下塗
り層(屈折率:1.66)およびハードコート層(屈折
率:1.66)を形成した。ハードコート層の上に、上
記中屈折率層用塗布液をバーコーターを用いて塗布し、
120℃で乾燥した。次に、実施例1のハードコート層
と同様に、紫外線を照射して中屈折率層(屈折率:1.
72)を形成した。中屈折率層の厚さは0.081μm
であった。中屈折率層の上に、上記高屈折率層用塗布液
をバーコーターを用いて塗布し、120℃で乾燥した。
次に、実施例1のハードコート層と同様に、紫外線を照
射して高屈折率層(屈折率:1.92)を形成した。高
屈折率層の厚さは0.053μmであった。高屈折率層
の上に、低屈折率層およびオーバーコート層を、実施例
1と同様に形成して反射防止膜を作成した。作成した反
射防止膜について、実施例1と同様に、分光反射率、平
均反射率および耐傷性を評価した。分光反射率の結果は
図2に、平均反射率および耐傷性の結果は第1表に示
す。
【0050】[比較例1] (下塗り層用塗布液の調製)2リットルのステンレスビ
ーカーに、蒸留水763.3gを入れ、攪拌機(エアデ
ィスパ)で攪拌しながら、アクリルラテックス(プライ
マルHA−16、日本アクリル化学(株)製)17.5
g、水分散コロイダルシリカ(ST−ZL、日産化学
(株)製)0.4g、そしてノニルフェニルエーテルの
エチレンオキサイド付加物(界面活性剤)の10重量%
水溶液11gを、この順に添加した。混合液を室温で1
時間攪拌した後、n−メチロールメラミン8gを加え、
孔径30μmのポリプロピレン製フィルターで濾過し
て、下塗り層用塗布液を調製した。
【0051】(反射防止膜の作成および評価)得られた
下塗り層用塗布液を用いた以外は、実施例1と同様にし
て反射防止膜を作成した。下塗り層の屈折率は、1.5
2、厚さは0.07μmであった。作成した反射防止膜
について、実施例1と同様に、分光反射率、平均反射率
および耐傷性を評価した。分光反射率の結果は図3に、
平均反射率および耐傷性の結果は第1表に示す。
【0052】[比較例2] (ハードコート層用塗布液の調製)2リットルのステン
レスビーカーに、シクロヘキサノン104.1gおよび
メチルエチルケトン61.3gを入れ、攪拌機(エアデ
ィスパ)で攪拌しながら、ジペンタエリスリトールヘキ
サアクリレート180.4gを添加した。混合液を遮光
しながら室温で30分間攪拌した後、光重合開始剤(イ
ルガキュア907、チバガイギー社製)5.44gおよ
び光増感剤(カヤキュアーDETX、日本化薬(株)
製)1.81gを添加した。混合物を室温で1時間攪拌
した後、孔径1μmのポリプロピレン製フィルターで濾
過してハードコート層用塗布液を調製した。
【0053】(反射防止膜の作成および評価)得られた
ハードコート層用塗布液を用いた以外は、実施例1と同
様にして反射防止膜を作成した。ハードコート層の屈折
率は、1.54、厚さは6μmであった。作成した反射
防止膜について、実施例1と同様に、分光反射率、平均
反射率および耐傷性を評価した。分光反射率の結果は図
4に、平均反射率および耐傷性の結果は第1表に示す。
【0054】[比較例3]比較例2で調製したハードコ
ート層用塗布液を用いた以外は、実施例2と同様にして
反射防止膜を作成した。ハードコート層の反射率は、
1.54、厚さは6μmであった。作成した反射防止膜
について、実施例1と同様に、分光反射率、平均反射率
および耐傷性を評価した。分光反射率の結果は図5に、
平均反射率および耐傷性の結果は第1表に示す。
【0055】
【表1】 第1表 ──────────────────────────────────── 反射 透明支持 下塗り層 ハードコー 中・高 分光 平均 耐傷 防止膜 体屈折率 屈折率 ト層屈折率 屈折率層 反射率 反射率 性 ──────────────────────────────────── 実1 1.66 1.66 1.66 なし 図2 1.11% 2H 実2 1.66 1.66 1.66 あり 図3 0.32% 2H 比1 1.66 1.52 1.66 なし 図4 1.67% 2H 比2 1.66 1.66 1.54 なし 図5 2.07% 2H 比3 1.66 1.66 1.54 あり 図6 0.43% 2H ────────────────────────────────────
【0056】[実施例3]実施例2で作成した反射防止
膜の透明支持体側を、液晶表示装置の表示面に貼り付け
た。得られた液晶表示装置は、良好な反射防止能を示し
た。
【図面の簡単な説明】
【図1】反射防止膜の主な層構成を示す断面模式図であ
る。
【図2】実施例1で作成した反射防止膜の分光反射率を
示すグラフである。
【図3】実施例2で作成した反射防止膜の分光反射率を
示すグラフである。
【図4】比較例1で作成した反射防止膜の分光反射率を
示すグラフである。
【図5】比較例2で作成した反射防止膜の分光反射率を
示すグラフである。
【図6】比較例3で作成した反射防止膜の分光反射率を
示すグラフである。
【符号の説明】
1 透明支持体 2 下塗り層 3 ハードコート層 4 中屈折率層 5 高屈折率層 6 低屈折率層 7 オーバーコート層

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1.55以上の屈折率を有する透明支持
    体、1.55以上の屈折率を有する下塗り層、1.55
    以上の屈折率を有するハードコート層および1.55未
    満の屈折率を有する低屈折率層がこの順に積層されてお
    り、透明支持体の屈折率と下塗り層の屈折率との差およ
    び透明支持体の屈折率とハードコート層の屈折率との差
    がいずれも0.1以下である反射防止膜。
  2. 【請求項2】 透明支持体が、ポリエステルフイルムか
    らなる請求項1に記載の反射防止膜。
  3. 【請求項3】 下塗り層が、環状基を有するポリマーま
    たはフッ素以外のハロゲン原子を含むポリマーを、バイ
    ンダーとして含む請求項1に記載の反射防止膜。
  4. 【請求項4】 ハードコート層が、無機微粒子を含む請
    求項1に記載の反射防止膜。
  5. 【請求項5】 ハードコート層と低屈折率層との間に、
    1.70以上の屈折率を有する高屈折率層を有し、高屈
    折率層の屈折率が透明支持体の屈折率よりも高い請求項
    1に記載の反射防止膜。
  6. 【請求項6】 ハードコート層と高屈折率層との間に、
    1.70以上の屈折率を有する中屈折率層を有し、中屈
    折率層の屈折率が透明支持体の屈折率よりも高く、高屈
    折率層の屈折率よりも低い請求項5に記載の反射防止
    膜。
  7. 【請求項7】 低屈折率層の上に、2乃至20nmの厚
    さを有するオーバーコート層を有する請求項1に記載の
    反射防止膜。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至7のいずれか一項に記載の
    反射防止膜を、透明支持体が画像表示面側となるように
    配置した画像表示装置。
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