JP2000108529A - 熱転写記録媒体 - Google Patents
熱転写記録媒体Info
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Abstract
像、特ににカラー画像を形成しうる熱転写記録媒体を提
供する。 【解決手段】 支持体上に、少なくとも離型層、着色イ
ンク層をこの順に積層した熱転写記録媒体であって、前
記離型層にグラフト変性プロピレン系重合体を含有する
ことを特徴とする熱転写記録媒体。
Description
画装置に使用して画像、特にカラー画像を形成するため
の熱転写記録媒体に関する。
され、他方の面に、樹脂、ワックスおよび着色剤を含有
する着色インク層を設けた構成の熱転写記録媒体が知ら
れている。
ては、基材と着色インク層の間の密着力が安定せず、印
画装置における走行時等において容易に着色インク層が
剥がれてしまう(一般にインクの粉落ち現象といわれて
いる)という問題があった。
インク層との間に、ワックスを主成分とする離型層を設
けたものがあるが、この場合2色以上の着色インクの重
ね印字が困難であるという問題がある。
術の問題点を解決して、インクの粉落ちが発生せず、か
つ高精細な画像、特にカラー画像を形成しうる熱転写記
録媒体を提供することを課題とする。
上に、少なくとも離型層、着色インク層をこの順に積層
した熱転写記録媒体であって、前記離型層にプロピレン
成分が90〜100モル%の量で、エチレン成分が0〜
10モル%の量で、かつ炭素数が4〜20であるα−オ
レフィンから導かれるα−オレフィン成分が0〜10モ
ル%の量で存在するプロピレン系重合体を、炭素数が3
〜10の不飽和カルボン酸またはその酸無水物もしくは
そのエステルから導かれる不飽和カルボン酸誘導体成分
で有機過酸化物の存在下にグラフト変成してなるグラフ
ト変性プロピレン系重合体を含有することを特徴とする
熱転写記録媒体に関する。
る前記グラフト変性プロピレン系重合体が無水マレイン
酸グラフト変性プロピレン系重合体であることを特徴と
する前記(1)項記載の熱転写記録媒体に関する。
機系または無機系の粒子を含有することを特徴とする前
記(1)または(2)項記載の熱転写記録媒体に関す
る。
フト変性プロピレン系重合体を含有せしめる。
系重合体について具体的に説明する。
合体のベースとなるプロピレン系重合体についてまず説
明すると、このプロピレン系重合体では、プロピレン成
分は90〜100モル%、好ましくは95〜100モル
%の量で存在し、エチレン成分は0〜10モル%、好ま
しくは0〜5モル%の量で存在し、かつ炭素数4〜20
のα−オレフィンから導かれるα−オレフィン成分は0
〜10モル%、好ましくは0〜8モル%の量で存在して
いる。
ピレン系重合体は、プロピレンの単独重合体である。ま
たエチレン成分が0モル%であるプロピレン系共重合体
は、プロピレンと炭素数4〜20のα−オレフィンから
なるプロピレン・α−オレフィンランダム共重合体であ
る。さらに炭素数4〜20のα−オレフィンから導かれ
るα−オレフィン成分が0モル%であるプロピレン系共
重合体は、プロピレン・エチレンランダム共重合体であ
る。さらにエチレン成分およびα−オレフィン成分がい
ずれも0モル%ではないプロピレン系共重合体は、プロ
ピレン・エチレン・α−オレフィンランダム共重合体で
ある。
て、プロピレン成分が90モル%未満であると、このプ
ロピレン系重合体を不飽和カルボン酸またはその誘導体
で変性して得られるグラフト変性プロピレン系重合体
は、熱転写記録媒体の製造工程において該重合体を含有
する離型層を支持体に塗布した原反の巻き体に於いて、
耐ブロッキング性が低下する傾向がある。
オレフィンとしては、1−ブテン、1−ペンテン、1−
ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1
−ペンテン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセ
ン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタ
デセン、1−エイコセンなどがあげられる。このうち特
に1−ブテンが好ましい。
る際には、不飽和カルボン酸またはその酸無水物あるい
はそのエステルが用いられるが、具体的には、アクリル
酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマール酸、イタコン
酸、シトラコン酸、テトラヒドロフタル酸、ビシクロ
[2,2,1]ヘプト−2−エン−5,6−ジカルボン
酸などの不飽和カルボン酸、無水マレイン酸、無水イタ
コン酸、無水シトラコン酸、テトラヒドロ無水フタル
酸、ビシクロ[2,2,1]ヘプト−2−エン−5,6
−ジカルボン酸無水物などの不飽和カルボン酸の無水
物、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、メタクリ
ル酸エチル、メタクリル酸ブチル、マレイン酸ジメチ
ル、マレイン酸モノメチル、フマール酸ジエチル、イタ
コン酸ジメチル、シトラコン酸ジエチル、テトラヒドロ
無水フタル酸ジメチル、ビシクロ[2,2,1]ヘプト
−2−エン−5,6−ジカルボン酸ジメチルなどの不飽
和カルボン酸のエステルなどが用いられる。
体は、特許第2732476号公報、特開平4−363
372公報に記載された方法で得ることができる。市販
品としては、三井石油化学工業(株)製ユニストールP
シリーズ等があげられる。
系重合体を離型層に用いることによって非加熱時には支
持体と着色インク層との密着性が良好でインクの粉落ち
が発生せず、加熱時には着色インク層の離型性が良好
で、熱転写感度が高く、高精細な画像を形成できる。
うえに別の色のインク画像を重ね転写する場合、先に転
写されているインク画像の最上層の離型層とつぎに転写
される着色インク層との間の接着性が良好であるため、
重ね印字性が優れ、良好なカラー画像が得られる。
ロピレン系重合体を10重量%以上含有するのが好まし
い。グラフト変性プロピレン系重合体の含有量が10重
量%より少ないと、支持体と着色インク層の間の密着力
が安定せず、インクの粉落ちが生じやすくなる傾向があ
る。
フト変性プロピレン系重合体で構成せしめてもよいが、
該グラフト変性プロピレン系重合体以外の熱可塑性樹脂
を配合してもよい。その他の熱可塑性樹脂を併用する場
合は熱転写感度の点から90重量%以下含有させるのが
好ましい。
脂、ポリエステル樹脂、エチレン/酢酸ビニル共重合
体、エチレン/アルキルアクリレート共重合体、塩化ビ
ニル/酢酸ビニル共重合体、ポリウレタン樹脂、ポリス
チレン樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリビニルブチラール
樹脂、エポキシ樹脂などがあげられる。
体と熱可塑性樹脂を併用する場合は、離型層中にグラフ
ト変性プロピレン系重合体を10重量%以上、なかんづ
く20〜40重量%、熱可塑性樹脂を90重量%以下、
なかんづく60〜80重量%含有せしめるのが好まし
い。
脂、アクリル樹脂などの有機系粒子、シリカ、シリカゲ
ル、アルミナなどの無機粒子を含有させることができ
る。このような粒子を離型層に分散させることにより離
型層のタック性が低減される。離型層に粒子を含有させ
る場合、その含有量は50重量%以下とするのが望まし
い。粒子の含有量が50重量%を超えると、離型層の支
持体に対する密着力が小さくなり、インクの粉落ちが生
じる傾向にある。
レン系重合体、必要に応じその他の熱可塑性樹脂を適宜
の溶剤に溶解または分散させ、さらに必要に応じ粒子を
添加した塗工液を支持体上に塗布、乾燥することによっ
て形成できる。塗布量(乾燥塗布量をいう、以下同様)
は0.1〜1g/m2の範囲が好ましい。塗布量が前記
範囲より少ないと、離型性が充分でなく、一方前記範囲
より多いと熱転写感度が低下する傾向がある。
着色インク層であり、着色剤と熱可塑性ビヒクルを主要
成分とするものである。該熱可塑性ビヒクルはワックス
および/または熱可塑性樹脂からなる。本発明では、と
くにビヒクル中における熱可塑性樹脂の割合が比較的多
く、凝集力の比較的大きな着色インク層の場合に、重ね
印字性の向上効果が顕著に奏される。たとえば、ヒビク
ル中の熱可塑性樹脂の割合が20重量%以上で、着色イ
ンク層の溶融粘度が5000cps(160℃)以上の
ものが好ましい。
ン、カルナバワックス、キャンデリラワックスなどの天
然ワックス;パラフィンワックス、マイクロクリスタリ
ンワックスなどの石油系ワックス;酸化ワックス、合成
エステルワックス、ポリエチレンワックス、α−オレフ
ィン−無水マレイン酸共重合体ワックスなどの合成ワッ
クスなどがあげられる。これらワックス類は単独で用い
てもよく、2種以上を併用してもよい。
レン/酢酸ビニル共重合体、アクリル系樹脂、塩化ビニ
ル/酢酸ビニル共重合体、ポリエステル系樹脂、ポリア
ミド系樹脂、エポキシ系樹脂、セルロース系樹脂、石油
樹脂、ロジン系樹脂、テルペン系樹脂、クロマン/イン
デン樹脂などがあげられる。これら樹脂は単独で用いて
もよく、2種以上を併用してもよい。
染料が使用できる。カラー画像形成用の熱転写記録媒体
の場合は、通常イエロー、マゼンタ、シアンのインク層
が使用され、これらの2色または3色のインク層を重ね
転写することによって、減法混色により色を発現する領
域を含むカラー画像を形成することができる。必要によ
り、ブラックのインク層を使用してもよく、通常ブラッ
クのインク層は他の色と重ね合わせられない。
量は、5〜80重量%程度が好ましい。着色インク層に
はその他必要に応じて分散剤、帯電防止剤などを配合し
てもよい。着色インク層の塗布量は0.5〜3g/m2
程度が適当である。
すればブラックのインク層は、それぞれ別の支持体上に
設けてもよく、あるいはこれらを単一の支持体上に設け
てもよい。
しては、ポリエチレンテレフタレートフィルムなどが使
用できるが、特に限定されるものではない。支持体の背
面(サーマルヘッドに摺接する側の面)に、従来から知
られているスティック防止層を設けてもよい。支持体の
厚さは通常1〜10μm程度であり、熱拡散を小さくし
て解像度を高める点からは1〜6μmの範囲が好まし
い。
ルヘッド以外の加熱手段、たとえばレーザー光照射など
を使用した重ね印字に適用できることは勿論である。
なるスティック防止層を設けた厚さ4.5μmのポリエ
チレンテレフタレートフィルムのステック防止層と反対
側の面に、下記処方の離型層用塗工液を塗布、乾燥し
て、塗布量0.15g/m2の離型層を形成した。
ク塗工液を塗布、乾燥して、イエロー、マゼンタ、シア
ンのインク層(各色のインク層の塗布量2.3g/
m2)が支持体の長手方向に繰返して配置された熱転写
記録媒体を得た。
色インク層を設けたほかは実施例1と同様にして熱転写
記録媒体を得た。
に変えたほかは実施例1と同様にして熱転写記録媒体を
得た。
て、インクの粉落ち、転写感度および重ね印字性を評価
した。結果を表2に示す。
い、下記条件下で印字し、得られた印字を目視にて観察
し、つぎの基準で評価した。なお、イエロー、マゼン
タ、シアンの各色について印字し、評価した。
RO SR717 印字エネルギー:“ふつう”(プリンタ設定値) 印字速度:10mm/秒 印字パターン:テストパターン 受像体:白色の受像層を設けたポリエチレンテレフタレ
ートフィルム 評価基準 ○…良好 △…若干カスレがある ×…カスレがある
い、前記と同じ印字条件下にイエロー、マゼンタ、シア
ンのインクを重ね印字し、ベタ印字部の重ね部分を目視
にて観察し、つぎの基準で評価した。
満が転写されている。 ×…重ねられるべきインク層の50%未満が転写されて
いる。
ーブル1の端部から突出させた支持部材2に、垂直にな
るようにガラス板3を固定した試験装置を用いた。熱転
写記録媒体4(幅24.0mm)をインク層側が上を向
くように配置し、熱転写記録媒体4の垂下した方の端部
におもり5を取り付け、他方の端部を移動片6に取り付
け、移動片6を矢印の方向に水平に140cm/分の速
度で移動させた。おもり5を順次重いものにかえ、何g
のおもりのときにインク層が剥離するかを観察した。な
お、おもりの重量が大きければ大きいほど、粉落ちしに
くいことを意味する。
体を含有する離型層を有する熱転写記録媒体では、離型
層のない場合にくらべて、支持体と着色インク層との間
の密着力が大きく、インクの粉落ちが発生しなくなり、
しかもワックスを主成分とする離型層を用いる場合にく
らべて重ね印字性が優れ、良好なカラー印像が得られ
る。
図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 支持体上に、少なくとも離型層、着色イ
ンク層をこの順に積層した熱転写記録媒体であって、前
記離型層にプロピレン成分が90〜100モル%の量
で、エチレン成分が0〜10モル%の量で、かつ炭素数
が4〜20であるα−オレフィンから導かれるα−オレ
フィン成分が0〜10モル%の量で存在するプロピレン
系重合体を、炭素数が3〜10の不飽和カルボン酸また
はその酸無水物もしくはそのエステルから導かれる不飽
和カルボン酸誘導体成分で有機過酸化物の存在下にグラ
フト変成してなるグラフト変性プロピレン系重合体を含
有することを特徴とする熱転写記録媒体。 - 【請求項2】 離型層中における前記グラフト変性プロ
ピレン系重合体が無水マレイン酸グラフト変性プロピレ
ン系重合体であることを特徴とする請求項1記載の熱転
写記録媒体。 - 【請求項3】 離型層にさらに有機系または無機系の粒
子を含有することを特徴とする請求項1または2記載の
熱転写記録媒体。
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JP28794398A JP4106498B2 (ja) | 1998-10-09 | 1998-10-09 | 熱転写記録媒体 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011201177A (ja) * | 2010-03-26 | 2011-10-13 | Dainippon Printing Co Ltd | 保護層転写シート |
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---|---|---|---|---|
DE102005003501B4 (de) | 2005-01-25 | 2014-09-04 | Saint-Gobain Industriekeramik Rödental GmbH | Vorrichtung zum Stützen, Stapeln und Transportieren von Brenngut |
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1998
- 1998-10-09 JP JP28794398A patent/JP4106498B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2011201177A (ja) * | 2010-03-26 | 2011-10-13 | Dainippon Printing Co Ltd | 保護層転写シート |
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