JP2000103752A - シクロヘキサン誘導体の製造方法 - Google Patents

シクロヘキサン誘導体の製造方法

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JP2000103752A
JP2000103752A JP10277126A JP27712698A JP2000103752A JP 2000103752 A JP2000103752 A JP 2000103752A JP 10277126 A JP10277126 A JP 10277126A JP 27712698 A JP27712698 A JP 27712698A JP 2000103752 A JP2000103752 A JP 2000103752A
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alkoxyl
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JP10277126A
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Yasushi Itoi
泰 糸井
Sadao Takehara
貞夫 竹原
Makoto Negishi
真 根岸
Haruyoshi Takatsu
晴義 高津
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Arakawa Chemical Industries Ltd
Original Assignee
Arakawa Chemical Industries Ltd
Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、アシルベンゼン誘導体を水素化還
元することにより、1−ヒドロキシアルキル基を有する
シクロヘキサン誘導体を製造する方法、とくにアシルベ
ンゼン誘導体の芳香環を高効率で水素化還元する条件下
においても、カルボニル基の還元により生成した水酸基
の残存率が極めて高い(1−ヒドロキシアルキル)シク
ロヘキサン誘導体の製造方法を提供することを目的とす
る。 【解決手段】 アシルベンゼン誘導体を水素化還元する
際に使用する水素化触媒として、ルテニウム触媒を使用
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は医薬、農薬、電子材
料、化学薬品などまたはその原料などの各種用途に用い
ることができ、とくに液晶材料の製造中間体として有用
なシクロヘキサン誘導体、より詳しくは1−ヒドロキシ
アルキル基を有するシクロヘキサン誘導体の製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】液晶表示素子は、時計、電卓をはじめと
して、各種測定機器、自動車用パネル、ワードプロセッ
サー、電子手帳、プリンター、コンピューター用ディス
プレイ、テレビなどに用いられるようになっている。液
晶表示方式としては、その代表的なものにTN(捩れネ
マチック)型、STN(超捩れネマチック)型、DS
(動的光散乱)型、GH(ゲスト・ホスト)型あるいは
FLC(強誘電性液晶)などがあり、また駆動方式とし
ても従来のスタティック駆動からマルチプレックス駆動
が一般的になり、単純マトリックス方式、最近ではアク
ティブマトリックス方式が実用化されている。
【0003】これらの表示方式や駆動方式に応じて、液
晶材料にも種々の特性が要求されてきているが、その中
でも屈折率異方性(Δn)は非常に重要な特性である。
【0004】液晶表示素子の問題点の一つに視野角依存
性があり、これを低減させるために種々の方策が試みら
れているが、材料的には屈折率異方性の小さい液晶材料
を用いることが効果的である。また、液晶表示素子にお
いてはそのリターデーション(セル厚とΔnの積)を特
定の値に設定する必要があり、セル厚を大きくしたい場
合や前述のアクティブマトリックス方式に用いる場合に
は屈折率異方性を小さく設定する必要がある。従って、
屈折率異方性の小さい液晶化合物は非常に重要である。
【0005】ところで一般に液晶化合物は、構造的に中
心骨格(コア)部分と側方基(側鎖及び極性基)から形
成されている。そのコア部分を構成する環構造として
は、1,4−フェニレン基(ハロゲン原子により置換さ
れていてもよい)や1,4−シクロヘキシレン基が主に
用いられているが、屈折率異方性を小さくするには1,
4−シクロヘキシレン基が好ましい。また、コア部分を
構成する連結基としては単結合以外に1,2−エチレン
基、エステル基、エチニレン基、1,4−ブチレン基、
オキシメチレン基などがよく用いられているが、屈折率
異方性を小さくするには単結合、1,2−エチレン基、
1,4−ブチレン基などが好ましい。またこれらの連結
基や側鎖のアルキル基に分岐基を導入することは、屈折
率異方性の低減に加えて相溶性の改善にも効果的であ
る。
【0006】これらの条件をよく満足する化合物とし
て、例えば特開平8−157397号公報には(E):
【0007】
【化8】
【0008】で表される化合物が示されているが、この
製造中間体として(F):
【0009】
【化9】
【0010】の(1−ヒドロキシエチル)ビシクロヘキ
サン誘導体が用いられている。
【0011】この公報において(F)は4′−プロピル
ビシクロヘキサン−4−オンを原料としてウィッティヒ
反応剤(III):
【0012】
【化10】
【0013】と反応させ、次いで酸で加水分解して
(G):
【0014】
【化11】
【0015】のビシクロヘキサン−4−カルバルデヒド
誘導体を得て、この(G)にグリニヤール反応剤(臭化
メチルマグネシウム)などを反応させることにより製造
されている。しかしながら、原料の4′−プロピルビシ
クロヘキサン−4−オン自体が高価であるうえに、さら
に3工程と製造工程が長く、しかも操作が煩雑であり、
コスト的に不利があるなど、その製造方法は決して満足
のいくものではなかった。
【0016】一方、分子内にヒドロキシアルキル基を有
するようなシクロヘキサン誘導体の製造方法としては、
対応するケトアルキル基を有するベンゼン誘導体をニッ
ケル、ルテニウム、ロジウム、白金、パラジウムなどの
各種水素化触媒の存在下で水素化して、その芳香環を脂
環構造に還元するとともにカルボニル基を水酸基に還元
する方法も知られている。しかしながら、芳香環の還元
条件は、通常のカルボニル基の還元条件よりも厳しい条
件を設定する場合が多いため、芳香環を高効率で水素化
還元する条件下で、前記(ケトアルキル)ベンゼン誘導
体の水素化を行なうと、芳香環が高効率で水素化される
一方で、カルボニル基の還元により生成した水酸基は水
素化分解され易い。さらにその選択性(水酸基の残存
性)には基質依存性が強く、すべての(ケトアルキル)
ベンゼン誘導体について目的の(ヒドロキシアルキル)
シクロヘキサン誘導体が得られるというわけではなかっ
た。とくに、液晶材料の製造中間体として有用である
(F)のような1−ヒドロキシアルキル基を有するシク
ロヘキサン誘導体を、比較的安価な対応するアシルベン
ゼン誘導体の水素化還元で製造した例はこれまで知られ
ていない。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、アシルベン
ゼン誘導体を水素化還元することにより、1−ヒドロキ
シアルキル基を有するシクロヘキサン誘導体を製造する
方法、とくにアシルベンゼン誘導体の芳香環を高効率で
水素化還元する条件下においても、カルボニル基の還元
により生成した水酸基の残存率が極めて高い(1−ヒド
ロキシアルキル)シクロヘキサン誘導体の製造方法を提
供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決すべく、アシルベンゼン誘導体を水素化還元する
際に使用する触媒について鋭意研究を重ねた結果、水素
化触媒としてルテニウム触媒、とくにそのなかでも酸で
修飾されたルテニウム触媒を使用すれば、前記課題を解
決できることを見出し本発明を完成するに至った。
【0019】すなわち、本発明は、一般式(II):
【0020】
【化12】
【0021】(式中、R2は水素原子または炭素原子数
1〜20のアルキル基またはアルコキシル基を表すが、
基中の任意のC−C結合はC=CまたはC≡Cにより交
換されていてもよく、また基中の任意の炭素原子は炭素
原子数1〜10のアルコキシル基またはハロゲン原子に
より置換されていてもよく、A2は(a1)または
(a2):
【0022】
【化13】
【0023】(式中、環C1及び環C2はそれぞれ独立的
に1,4−シクロヘキシレン基、1,4−シクロヘキセ
ニレン基、1,4−シクロヘキサジエニレン基、1,4
−フェニレン基、2,6−ナフチレン基、2,6−テト
ラヒドロナフチレン基、2,6−ジヒドロナフチレン
基、2,6−オクタヒドロナフチレン基または2,6−
デカヒドロナフチレン基を表すが、これらの基は1〜4
個のハロゲン原子により置換されていてもよく、L1
びL2はそれぞれ独立的に−CH2CH2−、−CH=C
H−、−C≡C−、−(CH24−、−CH=CHCH
2CH2−、−CH2CH=CHCH2−、−CH2CH2
H=CH−、−CH=CH−CH=CH−、−C≡CC
2CH2−、−CH2C≡CCH2−、−CH2CH2C≡
C−、−C≡C−CH=CH−、−CH=CH−C≡C
−、−C≡C−C≡C−または単結合を表す。)で表さ
れる基または単結合を表し、B2は(a3)または
(a4):
【0024】
【化14】
【0025】(式中、環C3及び環C4はそれぞれ独立的
に1,4−シクロヘキシレン基、1,4−シクロヘキセ
ニレン基、1,4−シクロヘキサジエニレン基、1,4
−フェニレン基、2,6−ナフチレン基、2,6−テト
ラヒドロナフチレン基、2,6−ジヒドロナフチレン
基、2,6−オクタヒドロナフチレン基または2,6−
デカヒドロナフチレン基を表すが、これらの基は1〜4
個のハロゲン原子により置換されていてもよく、L3
−CH2−、−CH2CH2CH2−、−CH=CHCH2
−、−CH2CH=CH−、−C≡CCH2−または−C
2C≡C−を表し、L4は−CH2CH2−、−CH=C
H−、−C≡C−、−(CH24−、−CH=CHCH
2CH2−、−CH2CH=CHCH2−、−CH2CH2
H=CH−、−CH=CH−CH=CH−、−C≡CC
2CH2−、−CH2C≡CCH2−、−CH2CH2C≡
C−、−C≡C−CH=CH−、−CH=CH−C≡C
−、−C≡C−C≡C−または単結合を表し、R3は水
素原子または炭素原子数1〜20のアルキル基またはB
2が(a3)または(a4)を表す場合に限りアルコキシ
ル基をも表すが、基中の任意のC−C結合はC=Cまた
はC≡Cにより置換されていてもよく、また基中の任意
の炭素原子は炭素原子数1〜10のアルコキシル基また
はハロゲン原子により置換されていてもよい。)または
3を表し、環D2は1〜4個のハロゲン原子により置換
されていてもよい1,4−フェニレン基、2,6−ナフ
チレン基、2,6−ジヒドロナフチレン基または2,6
−テトラヒドロナフチレン基を表す。また、上記各基中
に含まれる任意の−CH2−は(b):
【0026】
【化15】
【0027】(式中、R4は炭素原子数2〜4のアルキ
レン基を表す。)により交換されていてもよい。)で表
されるアシルベンゼン誘導体を、ルテニウム触媒の存在
下で水素化還元することを特徴とする一般式(I):
【0028】
【化16】
【0029】(式中、R1は水素原子または炭素原子数
1〜10のアルコキシル基もしくはハロゲン原子により
置換されていてもよい炭素原子数1〜20のアルキル基
またはアルコキシル基を表し、A1は(b1)または(b
2):
【0030】
【化17】
【0031】(式中、La及びLbはそれぞれ独立的に−
CH2CH2−、−(CH24−または単結合を表し、環
1及び環E2はそれぞれ独立的に1,4−シクロヘキシ
レン基またはデカヒドロナフタレン−2,6−ジイル基
を表すが、これらの基は1〜4個のハロゲン原子により
置換されていてもよい。)で表される基または単結合を
表し、B1は(b3)または(b4):
【0032】
【化18】
【0033】(式中、Lcは−CH2−または−CH2
2CH2−を表し、Ldは−CH2CH2−、−(CH2
4−または単結合を表し、環E3及び環E4はそれぞれ独
立的に1,4−シクロヘキシレン基またはデカヒドロナ
フタレン−2,6−ジイル基を表すが、これらの基は1
〜4個のハロゲン原子により置換されていてもよく、R
0は水素原子または炭素原子数1〜20のアルキル基ま
たはB1が(b3)または(b4)を表す場合に限りアル
コキシル基をも表すが、基中の任意の炭素原子は炭素原
子数1〜10のアルコキシル基またはハロゲン原子によ
り置換されていてもよい。)またはR0を表し、環D
1は、1〜4個のハロゲン原子により置換されていても
よい1,4−フェニレン基またはデカヒドロナフタレン
−2,6−ジイル基を表す。また、上記各基中に含まれ
る任意の−CH2−は上記(b)により交換されていて
もよい。)で表されるシクロヘキサン誘導体の製造方法
(請求項1)、一般式(I)において、B1が炭素原子
数1〜20のアルキル基である請求項1記載の製造方法
(請求項2)、ルテニウム触媒が酸で修飾されたルテニ
ウム触媒である請求項1または2記載の製造方法(請求
項3)、ルテニウム触媒が担体に担持された触媒である
請求項1、2または3記載の製造方法(請求項4)、担
体が木材より作られた比表面積が800〜1300平方
メートル/グラムの活性炭である請求項4記載の製造方
法(請求項5)、および水素化還元を、アルコール系溶
媒および(または)エーテル系溶媒中で行なう請求項
1、2、3または4記載の製造方法(請求項6)に関す
る。
【0034】
【発明の実施の形態】本発明は、対応するアシルベンゼ
ン誘導体をルテニウム触媒、とくには酸で修飾されたル
テニウム触媒を用いて水素化還元することを特徴とする
一般式(I):
【0035】
【化19】
【0036】で表されるシクロヘキサン誘導体の製造方
法を提供するものである。
【0037】一般式(I)中、R1は水素原子または炭
素原子数1〜10のアルコキシル基もしくはハロゲン原
子により置換されていてもよい炭素原子数1〜20のア
ルキル基またはアルコキシル基を表すが、水素原子また
は炭素原子数1〜3のアルコキシル基もしくはハロゲン
原子により置換されていてもよい炭素原子数1〜10の
アルキル基が好ましく、炭素原子数1〜7の直鎖状アル
キル基がとくに好ましい。
【0038】A1は(b1)または(b2):
【0039】
【化20】
【0040】で表される基または単結合を表すが、単結
合または(b1)が好ましい。(b1)または(b2)に
おいて、La及びLbはそれぞれ独立的に−CH2CH
2−、−(CH24−または単結合を表すが、単結合ま
たは−CH2CH2−が好ましい。環E1及び環E2はそれ
ぞれ独立的に1,4−シクロヘキシレン基またはデカヒ
ドロナフタレン−2,6−ジイル基を表すが、これらの
基は1〜4個のハロゲン原子により置換されていてもよ
く、これらのうちでは1,4−シクロヘキシレン基が好
ましい。
【0041】B1は(b3)または(b4):
【0042】
【化21】
【0043】またはR0を表すが、R0または(b3)が
好ましく、R0がとくに好ましい。(b3)または
(b4)において、Lcは−CH2−または−CH2CH2
CH2−を表すが、−CH2−が好ましい。Ldは−CH2
CH2−、−(CH24−または単結合を表すが、単結
合または−CH2CH2−が好ましく、単結合がさらに好
ましい。環E3及び環E4はそれぞれ独立的に1,4−シ
クロヘキシレン基またはデカヒドロナフタレン−2,6
−ジイル基を表すが、これらの基は1〜4個のハロゲン
原子により置換されていてもよく、これらのうちでは
1,4−シクロヘキシレン基が好ましい。R0は水素原
子または炭素原子数1〜10のアルコキシル基もしくは
ハロゲン原子により置換されていてもよい炭素原子数1
〜20のアルキル基またはB1が(b3)または(b4
を表す場合に限りアルコキシル基をも表すが、水素原子
または炭素原子数の1〜3のアルコキシル基もしくはハ
ロゲン原子により置換されていてもよい炭素原子数1〜
10のアルキル基が好ましく、炭素原子数1〜7の直鎖
状アルキル基がとくに好ましい。
【0044】環D1は1〜4個のハロゲン原子により置
換されていてもよい1,4−シクロヘキシレン基または
デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル基を表す。
【0045】また、上記各基中に含まれる任意の−CH
2−は(b):
【0046】
【化22】
【0047】により交換されていてもよく、(b)にお
いてR4は炭素原子数2〜4のアルキレン基を表すが、
1,2−エチレン基または1,3−プロピレン基が好ま
しい。
【0048】本発明の水素化還元により一般式(I)の
シクロヘキサン誘導体に導くべき出発原料であるアシル
ベンゼン誘導体は一般式(II):
【0049】
【化23】
【0050】で表すことができる。
【0051】一般式(II)において、R2はR1に対応し
て水素原子または炭素原子数1〜10のアルコキシル基
により置換されていてもよい炭素原子数1〜20のアル
キル基またはアルコキシル基を表すが、基中の任意のC
−C結合はC=CまたはC≡Cにより交換されていても
よく、また基中の任意の炭素原子はハロゲン原子により
置換されていてもよい。
【0052】A2は一般式(I)における(b1)または
(b2)に対応して(a1)または(a2):
【0053】
【化24】
【0054】で表される基または単結合を表すが、(a
1)または(a2)において、環C1及び環C2は環E1
び環E2に対応してそれぞれ独立的に1,4−シクロヘ
キシレン基、2,6−デカヒドロナフチレン基またはそ
の不飽和体である1,4−シクロヘキセニレン基、1,
4−シクロヘキサジエニレン基、1,4−フェニレン
基、2,6−ナフチレン基、2,6−テトラヒドロナフ
チレン基、2,6−ジヒドロナフチレン基または2,6
−オクタヒドロナフチレン基を表すが、これらの基は1
〜4個のハロゲン原子により置換されていてもよい。
【0055】L1及びL2はLa及びLbに対応してそれぞ
れ独立的に単結合、−CH2CH2−、−(CH24−ま
たはその不飽和体である−CH=CH−、−C≡C−、
−CH=CHCH2CH2−、−CH2CH=CHCH
2−、−CH2CH2CH=CH−、−CH=CH−CH
=CH−、−C≡CCH2CH2−、−CH2C≡CCH2
−、−CH2CH2C≡C−、−C≡C−CH=CH−、
−CH=CH−C≡C−、−C≡C−C≡C−を表す。
【0056】B2は一般式(I)における(b3)または
(b4)に対応して(a3)または(a4):
【0057】
【化25】
【0058】で表される基またはR3を表すが、(a3
または(a4)において、環C3及び環C4は環E3及び環
4に対応してそれぞれ独立的に1,4−シクロヘキシ
レン基、2,6−デカヒドロナフチレン基またはその不
飽和体である1,4−シクロヘキセニレン基、1,4−
シクロヘキサジエニレン基、1,4−フェニレン基、
2,6−ナフチレン基、2,6−テトラヒドロナフチレ
ン基、2,6−ジヒドロナフチレン基または2,6−オ
クタヒドロナフチレン基を表すが、これらの基は1〜4
個のハロゲン原子により置換されていてもよい。
【0059】L3はLcに対応して−CH2−、−CH2
2CH2−またはその不飽和体である−CH=CHCH
2−、−CH2CH=CH−、−C≡CCH2−、−CH2
C≡C−を表し、L4はLdに対応して単結合、−CH2
CH2−、−(CH24−またはその不飽和体である−
CH=CH−、−C≡C−、−CH=CHCH2CH
2−、−CH2CH=CHCH2−、−CH2CH2CH=
CH−、−CH=CH−CH=CH−、−C≡CCH2
CH2−、−CH2C≡CCH2−、−CH2CH2C≡C
−、−C≡C−CH=CH−、−CH=CH−C≡C
−、−C≡C−C≡C−を表す。
【0060】R3はR0に対応して水素原子または炭素原
子数1〜20のアルキル基またはB2が(a3)または
(a4)を表す限りにおいてアルコキシル基をも表す
が、基中の任意のC−C結合はC=CまたはC≡Cによ
り交換されていてもよく、また基中の任意の炭素原子は
炭素原子数の1〜10のアルコキシル基、またはハロゲ
ン原子により置換されていてもよい。
【0061】環D2は環D1に対応して、1〜4個のハロ
ゲン原子により置換されていてもよい1,4−フェニレ
ン基、2,6−ナフチレン基、2,6−ジヒドロナフチ
レン基または2,6−テトラヒドロナフチレン基を表す
が、2,6−ジヒドロナフチレン基または2,6−テト
ラヒドロナフチレン基においてはその芳香環部分(6
位)にアシル基が結合する。
【0062】また、上記各基中に含まれる−CH2−は
一般式(I)に対応して(b):
【0063】
【化26】
【0064】で表されるアセタール環により交換されて
もよく、(b)においてR4は炭素原子数2〜4のアル
キレン基を表すが、1,2−エチレン基または1,3−
プロピレン基が好ましい。
【0065】上記のように本発明は多くのアシルベンゼ
ン誘導体について適用が可能であり、種々のシクロヘキ
サン誘導体の製造が可能であるが、その好ましい代表例
(出発原料ならびに生成物)を表1に例示する。
【0066】
【表1】
【0067】本発明の製造方法においては、水素化還元
触媒としてルテニウム触媒を用いる。ルテニウム触媒と
しては、たとえば、ルテニウムの0価の金属そのもの;
ルテニウムの硝酸塩、塩化物等の各種無機化合物;酢酸
塩、アセチルアセトナト等の各種有機化合物;アミン錯
体、カルボニル錯体等の各種錯体化合物等があげられ
る。具体的には、ルテニウムブラック、ルテニウムパウ
ダー、酸化ルテニウム、硝酸ニトロシルルテニウム、塩
化ルテニウム、臭化ルテニウム、ヨウ化ルテニウム等の
酸性ルテニウム化合物、ヘキサアンミンルテニウム塩化
物、ペンタアンミンクロロルテニウム塩化物、ヘキサア
ンミンルテニウム臭化物等の塩基性ルテニウム化合物、
オキシデカクロロジルテニウム酸アンモニウム、ペンタ
クロロアクアルテニウム酸アンモニウム、塩化ルテニウ
ム酸アンモニウム、オキシデカクロロジルテニウム酸カ
リウム、オキシデカクロロジルテニウム酸ナトリウム、
ペンタクロロアクアルテニウム酸カリウム、過ルテニウ
ム酸カリウム、トリルテニウムドデカカルボニル(ルテ
ニウムカルボニル)ヘキサカルボニルテトラクロロジル
テニウム、トリス(アセチルアセトナト)ルテニウム、
ジクロロトリカルボニルルテニウムダイマー、ジクロロ
トリス(トリフェニルホスフィン)ルテニウム、ジクロ
ロジカルボニルビス(トリフェニルホスフィン)ルテニ
ウム、ジカルボニルシクロペンタジエニルルテニウムダ
イマー、ビス(シクロペンタジエニル)ルテニウム等の
中性ルテニウム化合物があげられる。
【0068】本発明では、ルテニウム触媒として、とく
に酸で修飾されたルテニウム触媒を用いることを大きな
特徴とする。このような、酸によって修飾された触媒を
用いることにより、カルボニル基の還元により生成した
水酸基の水素化分解を極めて抑えて、目的とする水素化
還元をさらに効果的に達成することが可能となる。
【0069】酸で修飾されたルテニウム触媒としては、
たとえば、酸性ルテニウム化合物を原料として用いたも
のがあげられる。また、酸で修飾されたルテニウム触媒
としては、ルテニウム触媒を調製する際に酸性物質(各
種有機酸、無機酸)を添加する方法、ルテニウム触媒を
調製する前または調製時に担体を酸性物質で処理する方
法、ルテニウム触媒を調製した後に酸性物質で処理する
方法等により、最終的にルテニウム触媒を酸性にしたも
の等があげられる。また、このようにしてつくられた酸
で修飾されたルテニウム触媒は、調製の最終段階で中和
処理を行なってもよい。なお、触媒のpHは8以下、好
ましくは5〜7.5に調整される。なお、pHの値は、
各種の固体酸のpH測定法により測定できる。また、酸
で修飾されたルテニウム触媒は、水素化還元の反応系を
酸性雰囲気にすることによっても調製できる。
【0070】また、前記ルテニウム触媒は、担体に担持
して用いるのが水素化効率の点で好ましい。担体として
は、活性炭、シリカ、アルミナ、シリカ活性炭、チタニ
ア、ケイソウ土、各種ゼオライトなど各種公知のものを
使用できる。これら担体を用いた担体担持触媒のなかで
も、活性炭またはアルミナ担持触媒が望ましい。
【0071】さらには、担体としては、活性炭が好まし
く、とくに活性炭のなかでも比表面積が1グラム当たり
800〜1300平方メートル付近の値を有し、木材よ
り作られかつ水蒸気賦活処理などにより活性化された活
性炭を用いたものを主成分とするものが、水素化分解が
少ない点で好ましい。
【0072】担体担持触媒に対するルテニウム金属担持
率は、反応速度が低下し反応時間が長くならないよう
に、通常、0.1重量%程度以上とされる。また、ルテ
ニウムを良好に担体上へ分散するには、25重量%程度
以下とされる。これらのことを勘案すると、ルテニウム
金属担持率の下限としては0.5重量%、さらに2重量
%とするのが好ましく、上限としては15重量%、さら
には10重量%とするのが好ましい。
【0073】ルテニウム触媒の使用量は、とくに制限は
ないが、反応速度を勘案すると、当該ルテニウム触媒中
のルテニウム金属の重量が、原料の一般式(II)で表さ
れるアシルベンゼン誘導体の重量に対し、0.005重
量%程度以上、望ましくは0.05重量%以上を使用す
る。また、経済面からは2重量%程度以下、望ましくは
0.75重量%以下である。
【0074】本発明では、前記一般式(II)で表される
アシルベンゼン誘導体を、ルテニウム触媒の存在下で、
水素化することにより、該アシルベンゼン誘導体の芳香
環を脂環構造に還元するとともにカルボニル基を水酸基
に還元する。また、アシルベンゼン誘導体中の他の不飽
和結合は同時に還元される。なお、アシルベンゼン誘導
体中のハロゲン原子は通常はそのまま残存するが、反応
条件によっては水素化分解することも可能である。
【0075】水素化還元方法は、溶媒存在下または溶媒
不存在下で行なうことができるが、溶媒存在下で行なう
のが望ましい。溶媒としては、一般式(II)で表される
アシルベンゼン誘導体を溶解させるものが好ましく、例
えばメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノー
ル、ペンタノール、シクロヘキサノールのようなアルコ
ール系溶媒、テトラヒドロフラン、エチルエーテル、イ
ソプロピルエーテル、ブチルエーテル、メチルターシャ
リーブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエ
ーテル、ジメトキシエタンなどのエーテル系溶媒、クロ
ロホルム、四塩化炭素、塩化メチレン、トリクロロメタ
ン、ジクロロメタンなどのハロゲン系溶媒などがあげら
れる。これら溶媒なかでも、アルコール系溶媒、エーテ
ル系溶媒が好ましく、特にプロパノール、ブタノールの
ような炭素数3〜6のアルコール系溶媒が、水素化還元
により生成した水酸基の水素化分解を抑制する効果が大
きく好ましい。
【0076】水素化還元反応は、水素雰囲気下、水素流
通下または水素圧力下で行なう。反応時の水素圧力、反
応器中の水素の状態に特に制限はないが、反応効率と反
応設備の面より考えて水素圧力は1気圧〜100気圧程
度が望ましい。さらに望ましくは1〜60気圧である。
なお、本記述は減圧条件を排除するものではないが1気
圧未満であると減圧水素を作り出す装置が必要となるた
め不経済である。
【0077】反応温度は、反応速度と水素化分解物の生
成量を考慮すれば、0℃〜300℃程度が望ましい。反
応速度が低下し、反応完結にかかる時間が長くなること
から反応温度は室温以上とするのが望ましく、また水素
化分解物の生成量を低く抑え、かつ加熱や冷却に要する
経費も増大して不経済なことから反応温度は200℃以
下、なかんづく100℃以下とするのが望ましい。
【0078】なお、前記触媒の使用量については、水素
化還元反応に用いる装置として回分式反応器を用いるこ
とを前提として記載したが、水素化還元反応に用いる装
置は、流通式反応器を用いることもできる。また、反応
装置の形状は特に限定されず、例えば、加圧条件ではオ
ートクレーブなどの耐圧容器、常圧条件では水素の流通
が可能な装置のように、反応水素圧力や反応温度によっ
て適宜選択すればよい。
【0079】
【実施例】以下に実施例および比較例をあげて本発明を
さらに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限
定されるものではない。
【0080】実施例1 内容積15mlの電磁撹拌式オートクレーブに、原料の
4−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)アセト
フェノン1g、酸で修飾された5重量%ルテニウム金属
担持/活性炭触媒(調製時のルテニウム原料化合物とし
て酸性ルテニウム化合物(塩化ルテニウム)を用いたも
の、活性炭は木材より作られ、比表面積が1000平方
メートル/グラム)0.1g、2−プロパノール2ml
を入れた。なお、活性炭担持触媒のpHは7であった。
ここで、pHの測定値は、蒸留水500mlに、前記触
媒5gを懸濁後、沸騰させたのち冷却し、室温で水溶液
を測定したものである。反応系を水素にて十分置換した
後、水素を60気圧導入後80℃まで昇温した。次い
で、6時間撹拌させながら反応を続けた。冷却後、触媒
を除き、さらに溶媒をロータリーエバポレータで溜去さ
せて、水素化還元物であるトランス−4′−プロピル−
4−(1−ヒドロキシエチル)ビシクロヘキサン1gを
得た。この芳香環の水素化率をNMR法(1H−NMR
の7.0ppm〜7.6ppmのプロトンを定量)にて
算出したところ100%であった。同様にNMR法(1
H−NMRの3.4ppm〜4.0ppmのプロトンを
定量)にて、水酸基の残存率を算出したところ90%で
あった。
【0081】実施例2、3および比較例1、2 実施例1において、触媒を表2に示すものに代えた他は
実施例1と同様の操作を行なって水素化還元物を得た。
得られた水素化還元物の芳香環の水素化率、水酸基の残
存率を実施例1と同様にして求めた。結果を表2に示
す。
【0082】
【表2】
【0083】表中、IPAは2−プロパノールを示す。
5%Ru/C(酸)は、酸で修飾された5重量%ルテニ
ウム金属担持/活性炭触媒を表し、触媒の表示はいずれ
も同様の意味である。なお、実施例2の5%Ru/C
(塩基)は、いずれの酸による修飾も行なわずに塩基性
のルテニウム塩(ヘキサアンミンルテニウム塩化物)を
用いて調製した5重量%ルテニウム金属担持/活性炭
(実施例1と同様の活性炭を使用)触媒(pH7)、実
施例3の5%Ru/C(中性)は、いずれの酸による修
飾も行なわずに中性のルテニウム錯体(トリス(アセチ
ルアセトナト)ルテニウム)を用いて調製した5重量%
ルテニウム金属担持/活性炭(実施例1と同様の活性炭
を使用)触媒(pH7)、である。
【0084】応用例(液晶化合物の合成) クロロクロム酸ピリジニウム(PCC)1.25gをジ
クロロメタン5ml中に懸濁させた。これに実施例1で
得られたトランス−4′−プロピル−4−(1−ヒドロ
キシエチル)ビシクロヘキサン0.96gをジクロロメ
タン4mlに溶解して、室温で滴下した。3時間撹拌
後、不溶物を濾別した。溶媒を溜去して得られた油状物
をエタノール5mlに溶解し、これに水酸化ナトリウム
1gのエタノール5ml溶液を加え、1時間撹拌した。
水を加え、稀塩酸で中和後、ヘキサンで抽出した。溶媒
を溜去後、えられた油状物をシリカゲルカラムクロマト
グラフィー(ジクロロメタン)で精製してトランス−
4′−プロピル−トランス−4−アセチルビシクロヘキ
サンの結晶0.70gを得た。これをトルエン溶媒中で
塩化メトキシメチルトリフェニルホスホニウム及びt−
ブトキシカリウムから調製したウィッティヒ反応剤と反
応さら、ついで塩酸で加水分解させて、2−(トランス
−4′−プロピルビシクロヘキサン−トランス−4−イ
ル)プロパナール0.52gを得た。次いでこれをテト
ラヒドロフラン中、1−ブロモ−3,4−ジフルオロベ
ンゼンから調製したグリニヤール反応剤と反応させ、さ
らにp−トルエンスルホン酸で脱水させてトランス−4
−[1−メチル−2−(3,4−ジフルオロ)フェニ
ル]エテニル−トランス−4′−プロピルビシクロヘキ
サン0.60gを得た。これを酢酸エチルに溶解し、パ
ラジウム炭素を触媒として水素圧1気圧下で接触還元し
た。触媒を濾別後、溶媒を溜去し、シリカゲルカラムク
ロマトグラフィー(ヘキサン)で精製し、さらにエタノ
ールから再結晶させてトランス−4−[1−メチル−2
−(3,4−ジフルオロ)フェニル]エチル−トランス
−4′−プロピルビシクロヘキサンの結晶0.42gを
得た。この化合物は融点が48℃であり、昇温時72℃
までスメクチック相を示し、101℃までネマチック相
を示した。
【0085】
【発明の効果】本発明の製造方法によれば、安価で入手
容易な一般式(II)のアシルベンゼン誘導体から、カル
ボニル基の還元により生成した水酸基の水素化分解を少
なく抑え、一般式(I)のシクロヘキサン誘導体をわず
か1工程で容易かつ高収率で製造できる。得られた
(I)は特に液晶材料の製造中間体として重要であるの
で、本発明は極めて実用的である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07D 317/20 C07D 317/20 // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300 (72)発明者 竹原 貞夫 東京都中央区日本橋3−7−20 ディッ ク・ビル 大日本インキ化学工業株式会社 内 (72)発明者 根岸 真 東京都中央区日本橋3−7−20 ディッ ク・ビル 大日本インキ化学工業株式会社 内 (72)発明者 高津 晴義 東京都中央区日本橋3−7−20 ディッ ク・ビル 大日本インキ化学工業株式会社 内 Fターム(参考) 4H006 AA02 AC11 AC41 BA23 BA55 BB14 BB15 BE20 FC22 FE11 4H039 CA40 CA60 CB10 CB20

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(II): 【化1】 (式中、R2は水素原子または炭素原子数1〜20のア
    ルキル基またはアルコキシル基を表すが、基中の任意の
    C−C結合はC=CまたはC≡Cにより交換されていて
    もよく、また基中の任意の炭素原子は炭素原子数1〜1
    0のアルコキシル基またはハロゲン原子により置換され
    ていてもよく、A2は(a1)または(a2): 【化2】 (式中、環C1及び環C2はそれぞれ独立的に1,4−シ
    クロヘキシレン基、1,4−シクロヘキセニレン基、
    1,4−シクロヘキサジエニレン基、1,4−フェニレ
    ン基、2,6−ナフチレン基、2,6−テトラヒドロナ
    フチレン基、2,6−ジヒドロナフチレン基、2,6−
    オクタヒドロナフチレン基または2,6−デカヒドロナ
    フチレン基を表すが、これらの基は1〜4個のハロゲン
    原子により置換されていてもよく、L1及びL2はそれぞ
    れ独立的に−CH2CH2−、−CH=CH−、−C≡C
    −、−(CH24−、−CH=CHCH2CH2−、−C
    2CH=CHCH2−、−CH2CH2CH=CH−、−
    CH=CH−CH=CH−、−C≡CCH2CH2−、−
    CH2C≡CCH2−、−CH2CH2C≡C−、−C≡C
    −CH=CH−、−CH=CH−C≡C−、−C≡C−
    C≡C−または単結合を表す。)で表される基または単
    結合を表し、B2は(a3)または(a4): 【化3】 (式中、環C3及び環C4はそれぞれ独立的に1,4−シ
    クロヘキシレン基、1,4−シクロヘキセニレン基、
    1,4−シクロヘキサジエニレン基、1,4−フェニレ
    ン基、2,6−ナフチレン基、2,6−テトラヒドロナ
    フチレン基、2,6−ジヒドロナフチレン基、2,6−
    オクタヒドロナフチレン基または2,6−デカヒドロナ
    フチレン基を表すが、これらの基は1〜4個のハロゲン
    原子により置換されていてもよく、L3は−CH2−、−
    CH2CH2CH2−、−CH=CHCH2−、−CH2
    H=CH−、−C≡CCH2−または−CH2C≡C−を
    表し、L4は−CH2CH2−、−CH=CH−、−C≡
    C−、−(CH24−、−CH=CHCH2CH2−、−
    CH2CH=CHCH2−、−CH2CH2CH=CH−、
    −CH=CH−CH=CH−、−C≡CCH2CH2−、
    −CH2C≡CCH2−、−CH2CH2C≡C−、−C≡
    C−CH=CH−、−CH=CH−C≡C−、−C≡C
    −C≡C−または単結合を表し、R3は水素原子または
    炭素原子数1〜20のアルキル基またはB2が(a3)ま
    たは(a4)を表す場合に限りアルコキシル基をも表す
    が、基中の任意のC−C結合はC=CまたはC≡Cによ
    り置換されていてもよく、また基中の任意の炭素原子は
    炭素原子数1〜10のアルコキシル基またはハロゲン原
    子により置換されていてもよい。)またはR3を表し、
    環D2は1〜4個のハロゲン原子により置換されていて
    もよい1,4−フェニレン基、2,6−ナフチレン基、
    2,6−ジヒドロナフチレン基または2,6−テトラヒ
    ドロナフチレン基を表す。また、上記各基中に含まれる
    任意の−CH2−は(b): 【化4】 (式中、R4は炭素原子数2〜4のアルキレン基を表
    す。)により交換されていてもよい。)で表されるアシ
    ルベンゼン誘導体を、ルテニウム触媒の存在下で水素化
    還元することを特徴とする一般式(I): 【化5】 (式中、R1は水素原子または炭素原子数1〜10のア
    ルコキシル基もしくはハロゲン原子により置換されてい
    てもよい炭素原子数1〜20のアルキル基またはアルコ
    キシル基を表し、A1は(b1)または(b2): 【化6】 (式中、La及びLbはそれぞれ独立的に−CH2CH
    2−、−(CH24−または単結合を表し、環E1及び環
    2はそれぞれ独立的に1,4−シクロヘキシレン基ま
    たはデカヒドロナフタレン−2,6−ジイル基を表す
    が、これらの基は1〜4個のハロゲン原子により置換さ
    れていてもよい。)で表される基または単結合を表し、
    1は(b3)または(b4): 【化7】 (式中、Lcは−CH2−または−CH2CH2CH2−を
    表し、Ldは−CH2CH2−、−(CH24−または単
    結合を表し、環E3及び環E4はそれぞれ独立的に1,4
    −シクロヘキシレン基またはデカヒドロナフタレン−
    2,6−ジイル基を表すが、これらの基は1〜4個のハ
    ロゲン原子により置換されていてもよく、R0は水素原
    子または炭素原子数1〜20のアルキル基またはB1
    (b3)または(b4)を表す場合に限りアルコキシル基
    をも表すが、基中の任意の炭素原子は炭素原子数1〜1
    0のアルコキシル基またはハロゲン原子により置換され
    ていてもよい。)またはR0を表し、環D1は、1〜4個
    のハロゲン原子により置換されていてもよい1,4−シ
    クロヘキシレン基またはデカヒドロナフタレン−2,6
    −ジイル基を表す。また、上記各基中に含まれる任意の
    −CH2−は上記(b)により交換されていてもよ
    い。)で表されるシクロヘキサン誘導体の製造方法。
  2. 【請求項2】 一般式(I)において、B1が炭素原子
    数1〜20のアルキル基である請求項1記載の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 ルテニウム触媒が酸で修飾されたルテニ
    ウム触媒である請求項1または2記載の製造方法。
  4. 【請求項4】 ルテニウム触媒が担体に担持された触媒
    である請求項1、2または3記載の製造方法。
  5. 【請求項5】 担体が木材より作られた比表面積が80
    0〜1300平方メートル/グラムの活性炭である請求
    項4記載の製造方法。
  6. 【請求項6】 水素化還元を、アルコール系溶媒および
    (または)エーテル系溶媒中で行なう請求項1、2、3
    または4記載の製造方法。
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