JP3668991B2 - アルキルベンゼン誘導体 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は電気光学的液晶表示材料として有用なアルキルベンゼン誘導体である新規化合物及びそれを含有する液晶組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
液晶表示素子は、時計、電卓をはじめとして、各種測定機器、自動車用パネル、ワープロ、電子手帳、プリンター、コンピューター、テレビ等に用いられるようになっている。液晶表示方式としては、その代表的なものにTN(捩れネマチック)型、STN(超捩れネマチック)型、DS(動的光散乱)型、GH(ゲスト・ホスト)型あるいはFLC(強誘電性液晶)等が知られているが、このうち現在最もよく用いられているのはTN型およびSTN型である。また駆動方式としても従来のスタティック駆動からマルチプレックス駆動が一般的になり、さらに単純マトリックス方式、最近ではアクティブマトリックス方式が実用化されている。これらのうち、アクティブマトリックス方式によると、最も高画質の表示が可能であり、視野角が広く、高精細化及びカラー化が容易で、動画表示も可能であるので、今後の液晶表示方式の主流になると考えられている。
【0003】
このアクティブマトリックス表示方式に用いられる液晶材料としては、通常の液晶表示と同様に、種々の特性が要求されているが、特に以下の4点は重要である。(1)比抵抗が高く、電圧の保持率に優れること。(2)しきい値電圧(Vth)が低いこと。(3)液晶相を示す温度範囲が広いこと。(4)適当な屈折率異方性(Δn)を有すること。
【0004】
通常、液晶表示におけるしきい値電圧は式(1)
【0005】
【数1】
Figure 0003668991
【0006】
(式中、kは比例定数を、Kは弾性定数を、Δεは誘電率異方性をそれぞれ表わす。)で表わされるが、この式からわかるようにしきい値電圧を低減するためには弾性定数を小さくするか、あるいは誘電率異方性を大きくする必要がある。
【0007】
誘電率異方性の大きい液晶化合物は一般にシアノ基を有することが多いが、このような化合物では、高い比抵抗値や高い電圧保持率を得ることは困難である。そこで、シアノ基を有する化合物に匹敵するように誘電率異方性を大きくするためには、液晶骨格中に多数のフッ素原子を導入した液晶材料が用いられている。しかしながら、液晶分子に4個以上のフッ素を効果的に導入するためには、骨格中に通常2個以上のベンゼン環が必要であり、このような構造を有する化合物では屈折率異方性が大きくなりすぎる傾向にあり、また他の液晶化合物との相溶性が悪いために析出、相分離を生じやすく、温度範囲の広い組成物を得ることが困難であった。
【0008】
しきい値電圧を低下させるためには弾性定数を小さくすることも有効である。しかしながら、弾性定数の小さい化合物は一般に2環性であり、それを添加することによって、組成物の液晶相の上限温度を大幅に低下させてしまうものがほとんどである。一方、3環性あるいは4環性の化合物では液晶相の上限温度を低下させることは少ないけれども、こうした化合物では弾性定数が一般に大きいことが多く、その添加によってしきい値電圧は高くなってしまう傾向にあった。
【0009】
一方、液晶相を示す温度範囲をあまり低くすることなく、しきい値電圧を低減することのできる化合物として、トリフルオロフェニル基を有する化合物が知られている。しかしながら、この誘導体では、組成物のしきい値電圧の低下は充分とは言えなかった。
【0010】
また、液晶表示素子においては干渉縞の発生を避けるため、屈折率異方性(Δn)とセル厚(d)との積(Δn・d)を特定の値に設定する必要があるが、アクティブマトリックス表示方式では通常、いわゆるファーストミニマムの条件(Δn・d=0.5)が用いられることが多い。この表示方式を用いた場合、セルの厚さはある程度以上薄くすることは技術的に困難であるので、屈折率異方性が小さい化合物が必要であり、組成物としての屈折率異方性は、0.08前後に調整する必要がある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明が解決しようとする課題は、化学的に安定であって、高い比抵抗と電圧保持率が容易に得ることができ、かつそれを添加することによって、液晶相の温度範囲を狭くすることなしに、そのしきい値電圧を効果的に低減することの可能な化合物を提供することにある。
【0012】
更に、その化合物を含有し、液晶相の温度範囲が広く、しきい値電圧が低く、且つ屈折率異方性の小さい液晶組成物を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するために、一般式(I)
【0014】
【化2】
Figure 0003668991
【0015】
(式中、R1は炭素原子数1〜16のアルキル基又はアルコキシル基、炭素原子数2〜16のアルケニル基、炭素原子数3〜16のアルケニルオキシ基、又は炭素原子数1〜10のアルコキシル基で置換された炭素原子数1〜12のアルキル基を表わし、環A及び環Bはそれぞれ独立的にフッ素原子により置換されていてもよい1,4−フェニレン基、トランス−1,4−シクロヘキシレン基、トランス−1,3−ジオキサン−2,5−ジイル基、ピリジン−2,5−ジイル基、ピリミジン−2,5−ジイル基、ピラジン−2,5−ジイル基又はピリダジン−3,6−ジイル基を表わし、Y1及びY2はそれぞれ独立的に単結合、−CH2CH2−、−OCH2−、−CH2O−又は−(CH24−を表わし、mは0又は1を表わし、nは0〜2を表わし、X1、X2及びX3はそれぞれ独立的に水素原子又はフッ素原子を表わし、Z1はフッ素原子、塩素原子、トリフルオロメトキシ基、トリフルオロメチル基、ジフルオロメトキシ基、水素原子、2,2,2−トリフルオロエトキシ基、−R2又は−OR2を表わし、R2は炭素原子数1〜12の直鎖状アルキル基又は、炭素原子数2〜12の直鎖状アルケニル基を表わす。)で表わされる化合物を提供する。
【0016】
本発明に係わる一般式(I)のうち、R1が炭素原子数1〜12の直鎖状アルキル基又は炭素原子数2〜12の直鎖状アルケニル基を表わし、環A及び環Bはそれぞれ独立的にフッ素原子により置換されていてもよい1,4−フェニレン基又はトランス−1,4−シクロヘキシレン基を表わし、Y1及びY2はそれぞれ独立的に単結合又は−CH2CH2−を表わし、Z1がフッ素原子、塩素原子、トリフルオロメトキシ基、トリフルオロメチル基、水素原子、R2又は−OR2を表わし、R2は炭素原子数1〜5の直鎖状アルキル基を表わすことを特徴とする前記一般式(I)で表わされる化合物が好ましい。
【0017】
この中でも、R1は炭素原子数1〜7の直鎖状アルキル基又は炭素原子数2〜7の直鎖状アルケニル基を表わし、環Aはトランス−1,4−シクロヘキシレン基であり、環Bはフッ素原子により置換されていてもよい1,4−フェニレン基又はトランス−1,4−シクロヘキシレン基を表わし、Y1は単結合又は−CH2CH2−を表わし、Y2は単結合であることを特徴とする前記一般式(I)で表わされる化合物が好ましい。
【0018】
更には、環A及び環Bは共にトランス−1,4−シクロヘキシレン基であり、Z1はフッ素原子又は水素原子を表わすことを特徴とする前記一般式(I)で表される化合物がより好ましい。
【0019】
更に詳細には、X1、X2及びZ1のうち、少なくとも2個がフッ素原子である化合物が好ましい。このとき、X3がフッ素原子であることが好ましく、更にnが0であることが好ましく、更には、Y1が単結合であることが好ましい。また、このとき、R1は炭素原子数1〜7の直鎖状アルキル基であることが好ましい。
【0020】
一般式(I)の化合物は、例えば以下のようにして製造することができる。即ち、一般式(II)
【0021】
【化3】
Figure 0003668991
【0022】
(式中、R1、Y1、Y2、X3、環A、環B及びmは一般式(I)におけると同じ意味を表わす。)で表わされる化合物に、ブチルリチウム等のアルキル金属化合物を反応させることにより芳香環の3位をメタル化し、ヨウ素又は臭素と反応させることによって一般式(III)
【0023】
【化4】
Figure 0003668991
【0024】
(式中、R1、Y1、Y2、X3、環A、環B及びmは一般式(I)におけると同じ意味を表わし、X4は臭素原子又はヨウ素原子を表わす。)で表わされる化合物を得る。
【0025】
【化5】
Figure 0003668991
【0026】
(式中、R1、X1、X2、X3、Y1、Y2、Z1、環A、環B、m及びnは一般式(I)におけると同じ意味を表わす。)
一般式(III)の化合物及び一般式(IV)で表わされるアセチレン誘導体を、パラジウム触媒及び銅触媒存在下に溶媒中で反応させることにより、一般式(V)で表わされるフェニルアセチレン誘導体とした後、3重結合を適当な触媒存在下で、水素添加することによって製造することができる。
【0027】
【化6】
Figure 0003668991
【0028】
(式中、X1、X2及びZ1は一般式(I)におけると同じ意味を表わし、nは1又は2を表わし、X4は臭素原子又はヨウ素原子を表わし、M1はリチウム原子又はナトリウム原子を表わす。)
上記製造方法において、n=1,2の場合、一般式(IV)の化合物は、一般式(VI)n≠0で表わされるハロゲン化ベンジルもしくはハロゲン化フェネチル化合物と、一般式(VII)で表わされるアルカリ金属アセチリドを適当な溶媒中で反応させることによって得ることができる。
【0029】
【化7】
Figure 0003668991
【0030】
(式中、X1、X2及びZ1は一般式(I)におけると同じ意味を表わし、X4は臭素原子又はヨウ素原子を表わす。)
また、n=0の場合、一般式(IV)の化合物は、一般式(VI)n=0で表わされる化合物と、式(VIII)の2−メチル−3−ブチン−2−オールを一般式(V)の化合物の合成と同様な条件で反応させた後、アセトンを脱離することによって得ることができる。
【0031】
【化8】
Figure 0003668991
【0032】
(式中、X1、X2及びZ1は一般式(I)におけると同じ意味を表わし、X5は塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子を表わす。)
また、一般式(I)の化合物は、一般式(III)の化合物を一般式(VI)n+2の化合物から調製したグリニャール反応剤とパラジウム触媒の存在下で直接カップリングさせることによっても得ることができる。
【0033】
また、一般式(I)の化合物は次の方法によっても製造することができる。
【0034】
【化9】
Figure 0003668991
【0035】
(式中、R1、Y1、Y2、X3、環A、環B及びmは一般式(I)におけると同じ意味を表わす。)
一般式(III)の化合物と式(VIII)の化合物を、パラジウム触媒及び銅触媒存在下に溶媒中で反応させた後、アセトンを脱離することによって一般式(IX)の化合物を得る。
【0036】
【化10】
Figure 0003668991
【0037】
(式中、M1はリチウム原子又はナトリウム原子を表わす。)
次に、n=1,2の場合、一般式(IX)の化合物をアルカリ金属アセチリドとした後、一般式(VI)n=1,2で表わされるベンジルもしくはフェネチルハロゲン化合物と適当な溶媒中で反応させた後、水素添加することによって得ることができる。
【0038】
【化11】
Figure 0003668991
【0039】
n=0の場合、一般式(IX)の化合物と一般式(VI)n=0で表わされるフェニルハロゲン化合物をパラジウム触媒及び銅触媒存在下に溶媒中で反応させた後、水素添加することによっても得ることができる。
【0040】
更に、一般式(I)の化合物は、一般式(II)をハロゲン化する代わりに、ホルミル化して得られる一般式(X)の化合物を経由する方法によっても合成することができる。即ち、
【0041】
【化12】
Figure 0003668991
【0042】
(式中、R1、X1、X2、X3、Y1、Y2、Z1、環A、環B及びmは一般式(I)におけると同じ意味を表わし、nは1又は2を表わし、M2はマグネシウム原子又はリチウムを表わし、k及びl
は1≦k+l≦3を満たす任意の整数でありn+1と同一の数を表わす。)
一般式(II)の化合物に、ブチルリチウム等のアルキル金属化合物を反応させることにより芳香環の3位をメタル化し、ジメチルホルムアミド(DMF)を反応させることによって一般式(X)の化合物を得る。この化合物に一般式(XI)のウィッティヒ反応剤を反応させ加水分解する操作を連結基の長さに応じてk回繰り返し、一般式(XII)の化合物を得る。これに一般式(XIII)で表わされるフェニルもしくはアルキル金属化合物を反応させて一般式(XIV)のアルコール誘導体を得る。これを酸触媒を用いて脱水した後、接触還元することによっても一般式(I)の化合物を製造することができる。
【0043】
斯くして製造された一般式(I)で表わされる化合物の代表例を第1表に掲げる。
【0044】
【表1】
Figure 0003668991
【0045】
(表中、Cは結晶相を、Iは等方性液体相をそれぞれ表わす。)
第1表からわかるように、一般式(I)で表わされる化合物は、化合物単独では液晶相を示さない。これは一般式(I)の化合物が、4,5−ジ置換−1,3−フェニレン基という極めて折れ曲がった構造を骨格中に有することによる。通常の液晶化合物はその中心骨格が、1,4−フェニレン基、トランス−1,4−シクロヘキシレン基に代表されるように、極めて直線性に優れた環構造から構成され、一般式(I)で表わされるような構造を有する化合物はこれまでほとんど注目されていなかった。しかしながら、一般式(I)の化合物は液晶性こそ低いが、通常の母体液晶との相溶性には非常に優れており、添加した場合の液晶相上限温度の低下はそれほど大きいものではない。しかも後述するように、その添加によって組成物のしきい値電圧を極めて効果的に低減することが可能であり、さらに分子内にベンゼン環を少なくとも2個含有しているにもかかわらず、屈折率異方性が比較的小さい等の特徴を有している。
【0046】
従って、一般式(I)で表わされる化合物は、他のネマチック液晶化合物との混合物の状態で、特にTN型あるいはSTN型といった電界効果型表示セルの材料として、好適に使用することができる。しかも、一般式(I)で表わされる化合物は、その分子内にシアノ基やエステル結合などの強い極性基を有さないため、大きい比抵抗と高い電圧保持率を得ることが容易である。そのため、アクティブマトリックス駆動用液晶材料の構成成分として特に適している。本発明はこのように一般式(I)で表わされる化合物の少なくとも1種類をその構成成分として含有する液晶組成物をも提供するものである。
【0047】
この組成物中において、一般式(I)で表わされる化合物と混合して使用することのできるネマチック液晶化合物の好ましい代表例としては、例えば、4−置換安息香酸4−置換フェニル、4−置換シクロヘキサンカルボン酸4−置換フェニル、4−置換シクロヘキサンカルボン酸4’−置換ビフェニリル、4−(4−置換シクロヘキサンカルボニルオキシ)安息香酸4−置換フェニル、4−(4−置換シクロヘキシル)安息香酸4−置換フェニル、4−(4−置換シクロヘキシル)安息香酸4−置換シクロヘキシル、4,4’−置換ビフェニル、1−(4−置換シクロヘキシル)−4−置換ベンゼン、4,4’−置換ビシクロヘキサン、1−[2−(4−置換シクロヘキシル)エチル]−4−置換ベンゼン、1−(4−置換シクロヘキシル)−2−(4−置換シクロヘキシル)エタン、4,4”−置換ターフェニル、4−(4−置換シクロヘキシル)−4’−置換ビフェニル、4−[2−(4−置換シクロヘキシル)エチル]−4’−置換ビフェニル、4−(4−置換フェニル)−4’−置換ビシクロヘキサン、4−[2−(4−置換シクロヘキシル)エチル]−4’−置換ビフェニル、4−[2−(4−置換シクロヘキシル)エチル]シクロヘキシル−4’−置換ベンゼン、4−[2−(4−置換フェニル)エチル]−4’−置換ビシクロヘキサン、1−(4−置換フェニルエチニル)−4−置換ベンゼン、1−(4−置換フェニルエチニル)−4−(4−置換シクロヘキシル)ベンゼン、2−(4−置換フェニル)−5−置換ピリミジン、2−(4’−置換ビフェニリル)−5−置換ピリミジン及び上記各化合物においてベンゼン環が側方置換基を有する化合物等を挙げることができる。
【0048】
このうちアクティブマトリックス駆動用としては4,4’−置換ビフェニル、1−(4−置換シクロヘキシル)−4−置換ベンゼン、4,4’−置換ビシクロヘキサン、1−[2−(4−置換シクロヘキシル)エチル]−4−置換ベンゼン、1−(4−置換シクロヘキシル)−2−(4−置換シクロヘキシル)エタン、4,4”−置換ターフェニル、4−(4−置換シクロヘキシル)−4’−置換ビフェニル、4−[2−(4−置換シクロヘキシル)エチル]−4’−置換ビフェニル、4−(4−置換フェニル)−4’−置換ビシクロヘキサン、4−[2−(4−置換シクロヘキシル)エチル]−4’−置換ビフェニル、4−[2−(4−置換シクロヘキシル)エチル]シクロヘキシル−4’−置換ベンゼン、4−[2−(4−置換フェニル)エチル]−4’−置換ビシクロヘキサン、1−(4−置換フェニルエチニル)−4−置換ベンゼン、1−(4−置換フェニルエチニル)−4−(4−置換シクロヘキシル)ベンゼン及び上記においてベンゼン環がフッ素置換されている化合物が適している。
【0049】
一般式(I)の化合物の効果は、例えば以下の例からも明らかである。
ネマチック液晶材料として現在汎用されおり、特にアクティブマトリックス用として好適な母体液晶(B)
【0050】
【化13】
Figure 0003668991
【0051】
(式中、シクロヘキサン環はトランス配置を表わし、「%」は「重量%」を表わす。)は116.7℃以下でネマチック相を示し、その誘電率異方性(Δε)は4.7であり、これを用いて作製したセル厚6μmのTNセルのしきい値電圧(Vth)は2.14Vであった。また、その屈折率異方性(Δn)は0.090であった。
【0052】
この母体液晶(B)85重量%及び第1表中の(No.1)の化合物15重量%からなる液晶組成物(M−1)を調製した。この(M−1)のネマチック相の上限温度は73.7℃と低くなり、そのΔεは4.6とやや小さくなった。この組成物を用いて同様にしてセルを作製し、Vthを測定したところ、1.50Vと30%も低減することができた。また、Δnは0.076と0.014も小さくなった。更に、この組成物の比抵抗を測定したところ1012Ωcm以上と大きく、このセルの電圧保持率は高いものであった。
【0053】
これに対し、母体液晶(B)85重量%及び(No.1)の化合物と類似構造を有する式(R−1)
【0054】
【化14】
Figure 0003668991
【0055】
の化合物15重量%からなる液晶組成物(N−1)を調製した。この(N−1)はネマチック相の上限温度は98.3℃と(M−1)に比べると高くなり、Δεは5.7と(M−1)より大きくなった。しかしながら、同様にしてセルを作製し、Vthを測定したところ、Δεが大きいにもかかわらず、1.87Vと(M−1)に比べると40%程度の低減効果しかなかった。また、Δnは0.089と母体液晶(B)と同程度であった。
【0056】
次に、母体液晶(B)85重量%及び第1表中の(No.2)の化合物15重量%からなる液晶組成物(M−2)を調製した。この(M−2)のネマチック相の上限温度は74.0℃と低下したが、そのΔεは5.3と少し大きくなった。しかも、この組成物を用いて同様にしてセルを作製し、そのVthを測定したところ、1.51Vと母体液晶(B)と比較して、約30%も低減された。また、この組成物のΔnは0.077と母体液晶(B)より0.013も小さくなった。更に、この組成物の比抵抗値を測定したところ1012Ωcm以上と大きく、このセルの電圧保持率は非常に高かった。
【0057】
これに対し、母体液晶(B)85重量%及び(No.2)の化合物と類似構造を有する式(R−2)
【0058】
【化15】
Figure 0003668991
【0059】
の化合物15重量%からなる液晶組成物(N−2)を調製した。この(N−2)のネマチック相の上限温度は94.4℃と(M−2)に比べると高くなった。また、Δεは7.6と(M−2)よりかなり大きくなった。しかしながら、同様にしてセルを作製しそのVthを測定したところ、1.75Vと(M−2)に比べるとかなり高くなった。また、Δnは0.088と母体液晶(B)と同程度であった。
【0060】
次に、母体液晶(B)85重量%及び第1表中の(No.3)の化合物15重量%からなる液晶組成物(M−3)を調製した。この(M−3)のネマチック相の上限温度は96.3℃とやや低くなったが、Δεは5.5と少し大きくなった。同様にしてセルを作製し、そのVthを測定したところ、1.69Vと20%以上も低減することができた。また、Δnは0.084と小さくなった。この組成物の比抵抗を測定したところ1012Ωcm以上と大きく、このセルの電圧保持率は非常に高かった。
【0061】
これに対し、母体液晶(B)85重量%及び(No.3)の化合物と類似構造を有する式(R−3)
【0062】
【化16】
Figure 0003668991
【0063】
の化合物15重量%からなる液晶組成物(N−3)を調製した。この(N−3)のネマチック相の上限温度は121.0℃と(M−3)より高くなり、そのΔεは6.0と(M−3)より大きくなった。しかしながら、同様にしてセルを作製し、そのVthを測定したところ、1.95VとΔεが(M−3)より大きいにもかかわらず、(M−3)と比較すると0.26Vも高くなった。また、Δnは0.092と母体液晶(B)よりも高くなった。
【0064】
以上の結果から、一般式(I)で表わされる化合物はネマチック液晶材料、特にアクティブマトリックス用液晶材料として、そのしきい値電圧の低減に大きな効果を有することが明らかである。
【0065】
【実施例】
以下に本発明の実施例を示し、本発明を更に説明する。しかしながら、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0066】
なお、相転移温度の測定は温度調節ステージを備えた偏光顕微鏡及び示差走査熱量計(DSC)を併用して行った。また、化合物の構造は核磁気共鳴スペクトル(1H−NMR)、質量スペクトル(MS)等により確認した。NMRにおけるCDCl3は溶媒を表わし、sは1重線、dは2重線、tは3重線、mは多重線を表わし、また例えばttは3重の3重線を表わし、Jはカップリング定数を表わす。MSにおけるM+は親ピークを表わす。()内はそのピークの相対強度を表わす。組成物における「%」は「重量%」を表わす。
(実施例1) 1−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)−3−[2−(3,4,5−トリフルオロフェニル)エチル]−4,5−ジフルオロベンゼン(第1表中のNo.2の化合物)の合成
【0067】
【化17】
Figure 0003668991
【0068】
(1−a) 1−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)−3,4−ジフルオロ−5−ヨードベンゼンの合成
1−(トランス−4−プロピル)シクロヘキシル−3,4−ジフルオロベンゼン15.0gをTHF80mlに溶解し、−50℃に冷却した。窒素雰囲気下に、n−ブチルリチウム(1.71M、n−ヘキサン溶液)44mlを20分間で滴下し、同温度で1時間攪拌した。これにヨウ素18.9gのTHF45ml溶液を同温度で20分間で滴下し、−50℃で30分攪拌した。水50mlを加えた後、室温にもどし、稀塩酸を加えて中和し、有機層を分離後、水層から100mlのヘキサンで抽出した。有機層を併せ、水、次いで飽和食塩水で洗滌し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を溜去し得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン)を用いて精製して、1−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)−3,4−ジフルオロ−5−ヨードベンゼン21.1gを得た。
(1−b) 1−(3,4,5−トリフルオロフェニル)エチニル−5,6−ジフルオロ−3−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)ベンゼンの合成
(1−a)で得た1−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)−3,4−ジフルオロ−5−ヨードベンゼン10.0g及び1−エチニル−3,4,5−トリフルオロベンゼン6.38gをDMF50ml及びトリエチルアミン10mlに溶解し、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)400mg及びヨウ化銅(I)519mgを加え、2時間攪拌した。放冷後水100mlを加え、トルエン100mlで抽出し、稀塩酸、水次いで飽和食塩水で洗滌した。無水硫酸ナトリウムで乾燥し溶媒を溜去して得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン)で精製し、さらにエタノールから2回再結晶して、1−(3,4,5−トリフルオロフェニル)エチニル−5,6−ジフルオロ−3−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)ベンゼンの白色結晶8.1gを得た。
(1−c) 1−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)−3−[2−(3,4,5−トリフルオロフェニル)エチル]−4,5−ジフルオロベンゼンの合成
(1−b)で得た1−(3,4,5−トリフルオロフェニル)エチニル−5,6−ジフルオロ−3−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)ベンゼン5.74gを酢酸エチル30mlに溶解し、5%パラジウム炭素0.6gを加え、オートクレーブ中で水素圧3Kg/cm2で6時間室温で攪拌した。触媒を濾別後、溶媒を溜去して得られた粗生成物をエタノールから再結晶して、1−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)−3−[2−(3,4,5−トリフルオロフェニル)エチル]−4,5−ジフルオロベンゼン3.82gを得た。相転移温度は第1表にまとめて示した。
【0069】
NMR:δ=0.86〜1.81(m,16H)、δ=2.33(m,1H)、δ=2.85〜2.89(m,4H)、δ=6.59〜6.62(m,1H)、δ=6.81〜6.85(m,2H)、δ=6.89〜6.95(m,1H)、δ=7.01〜7.08(m,1H)
MS:m/e=396(M+
(実施例2) 1−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)−3−[2−(3,4−ジフルオロフェニル)エチル]−4,5−ジフルオロベンゼン(第1表中のNo.1の化合物)の合成
実施例1において1−エチニル−3,4,5−トリフルオロベンゼンに換えて、1−エチニル−3,4−ジフルオロベンゼンを用いた以外は実施例1と同様にして、1−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)−3−[2−(3,4−ジフルオロフェニル)エチル]−4,5−ジフルオロベンゼンを得た。相転移温度は第1表にまとめて示した。
(実施例3) 1−[トランス−4−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)シクロヘキシル]−3−[2−(3,4−ジフルオロフェニル)エチル]−4,5−ジフルオロベンゼン(第1表中のNo.3の化合物)の合成
実施例1において1−エチニル−3,4,5−トリフルオロベンゼンに換えて、1−エチニル−3,4−ジフルオロベンゼンを用い、1−(トランス−4−プロピル)シクロヘキシル−3,4−ジフルオロベンゼンに換えて、トランス−4’−プロピル−トランス−4−(3,4−ジフルオロフェニル)ビシクロヘキサンを用いた以外は実施例1と同様にして、1−[トランス−4−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)シクロヘキシル]−3−[2−(3,4−ジフルオロフェニル)エチル]−4,5−ジフルオロベンゼンを得た。相転移温度は第1表にまとめて示した。
(実施例4) 1−[トランス−4−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)シクロヘキシル]−3−[2−(3,4,5−トリフルオロフェニル)エチル]−4,5−ジフルオロベンゼン(第1表中のNo.4の化合物)の合成
実施例1において1−(トランス−4−プロピル)シクロヘキシル−3,4−ジフルオロベンゼンに換えて、トランス−4’−プロピル−トランス−4−(3,4−ジフルオロフェニル)ビシクロヘキサンを用いた以外は実施例1と同様にして、1−[トランス−4−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)シクロヘキシル]−3−[2−(3,4−ジフルオロフェニル)エチル]−4,5−ジフルオロベンゼンを得た。相転移温度は第1表にまとめて示した。
(実施例5) 液晶組成物の調製(1)
【0070】
【化18】
Figure 0003668991
【0071】
(式中、シクロヘキサン環はトランス配置を表わす。)からなる母体液晶(B)を調製したところ、116.7℃以下でネマチック(N)相を示した。その物性値およびこれを用いて作製したセル厚6μmのTNセルのしきい値電圧(Vth)は以下の通りであった。
【0072】
N相の上限温度(TN-1) 116.7℃
誘電率異方性(Δε) 4.7
屈折率異方性(Δn) 0.090
しきい値電圧(Vth) 2.14V
この母体液晶(B)85重量%及び実施例1で得られた(No.1)の化合物15重量%からなる液晶組成物(M−1)を調製した。この(M−1)のN相の上限温度(TN-I)およびその物性値は以下の通りであった。
【0073】
N相の上限温度(TN-I) 73.7℃
誘電率異方性(Δε) 4.6
屈折率異方性(Δn) 0.076
しきい値電圧(Vth) 1.50V
このように、N相の上限温度(TN-I)は低くなった。しかしながら、そのVthは0.64V(約30%)も低減することができた。Δεはほとんど変化していないため、この化合物の弾性定数はかなり小さいと考えられる。また、そのΔnは0.076と0.014も低くなった。さらに、この組成物の比抵抗を測定したところ1012Ωcm以上と大きく、このセルの電圧保持率は非常に高かった。
(比較例1)
母体液晶(B)85重量%及び(No.1)の化合物と類似構造を有する式(R−1)
【0074】
【化19】
Figure 0003668991
【0075】
の化合物15重量%からなる液晶組成物(N−1)を調製した。この(N−5)のN相の上限温度(TN-I)およびその物性値は以下の通りであった。
N相の上限温度(TN-I) 98.3℃
誘電率異方性(Δε) 5.7
屈折率異方性(Δn) 0.089
しきい値電圧(Vth) 1.87V
このようにN相の上限温度(TN-I)は(M−1)より高くなったが、そのΔεが大きくなったにもかかわらず、そのVthは(M−1)と比較すると0.37Vも高くなった。また、そのΔnは0.089と母体液晶(B)とほとんど変わらない値であった。
(実施例6) 液晶組成物の調製(2)
母体液晶(B)85重量%及び(No.2)の化合物15重量%からなる液晶組成物(M−2)を調製した。この(M−2)のN相の上限温度(TN-I)およびその物性値は以下の通りであった。
【0076】
N相の上限温度(TN-I) 74.0℃
誘電率異方性(Δε) 5.3
屈折率異方性(Δn) 0.077
しきい値電圧(Vth) 1.51V
このようにN相の上限温度(TN-I)は若干低下したものの、Δεがそれほど大きくないにもかかわらず、母体液晶(B)と比較して、しきい値電圧は0.63Vも低減することができた。また、そのΔnは0.077と0.013も低減することができた。さらに、この組成物の比抵抗を測定したところ1012Ωcm以上と大きく、このセルの電圧保持率は高いものであった。
(比較例2)
母体液晶(B)85重量%及び(No.2)と類似構造を有する式(R−2)
【0077】
【化20】
Figure 0003668991
【0078】
の化合物15重量%からなる液晶組成物(N−2)を調製した。この(N−2)のN相の上限温度(TN-I)およびその物性値は以下の通りであった。
N相の上限温度(TN-I) 94.4℃
誘電率異方性(Δε) 7.6
屈折率異方性(Δn) 0.088
しきい値電圧(Vth) 1.75V
このようにN相の上限温度(TN-I)は(M−2)より高くなった。しかしながら、そのΔεが(M−2)よりかなり大きいのにもかかわらず、そのVthは(M−2)と比較すると0.24Vも高くなった。また、そのΔnは母体液晶(B)と同程度であった。
(実施例7) 液晶組成物の調製(3)
母体液晶(B)85重量%及び(No.3)の化合物15重量%からなる液晶組成物(M−3)を調製した。この(M−3)のN相の上限温度(TN-I)およびその物性値は以下の通りであった。
【0079】
N相の上限温度(TN-I) 96.3℃
誘電率異方性(Δε) 5.5
屈折率異方性(Δn) 0.084
しきい値電圧(Vth) 1.69V
このようにN相の上限温度(TN-I)は若干低下したものの、Δεがそれほど大きくないにもかかわらず、母体液晶(B)と比較して、しきい値電圧は0.45Vも低減することができた。また、そのΔnは0.084とかなり低減することができた。さらに、この組成物の比抵抗を測定したところ1012Ωcm以上と大きく、このセルの電圧保持率は高いものであった。
(比較例3)
母体液晶(B)85重量%及び(No.3)と類似構造を有する式(R−3)
【0080】
【化21】
Figure 0003668991
【0081】
の化合物15重量%からなる液晶組成物(N−3)を調製した。この(N−3)のN相の上限温度(TN-I)およびその物性値は以下の通りであった。
N相の上限温度(TN-I) 121.0℃
誘電率異方性(Δε) 6.0
屈折率異方性(Δn) 0.092
しきい値電圧(Vth) 1.95V
このN相の上限温度(TN-I)は(M−3)より高くなった。しかしながら、そのΔεが(M−3)より大きいにもかかわらず、そのVthは(M−3)と比較すると0.26Vも高くなった。また、そのΔnは(B)より大きくなってしまった。
【0082】
【発明の効果】
本発明に係わる一般式(I)で表わされる化合物は、実施例に示したように工業的にも極めて容易に製造でき、熱、光、水等に対し、化学的に安定であり、ネマチック液晶として現在汎用されている母体液晶との相溶性にも優れている。しかも、その母体液晶に少量添加することにより、そのネマチック液晶温度範囲をそれほど低下させることなく、それを用いた液晶セルのしきい値電圧(Vth)を効果的に低減するうえ屈折率異方性(Δn)も低減することが可能である。また、分子内に強い極性基が存在せず、容易に大きい比抵抗と高い電圧保持率を得ることができる。従って、温度範囲が広く、かつ低電圧駆動が要求される各種液晶表示素子、特にアクティブマトリックス駆動用として適しており、液晶材料として非常に有用である。

Claims (10)

  1. 一般式(I)
    Figure 0003668991
    (式中、R1は炭素原子数1〜16のアルキル基又はアルコキシル基、炭素原子数2〜16のアルケニル基、炭素原子数3〜16のアルケニルオキシ基、又は炭素原子数1〜10のアルコキシル基で置換された炭素原子数1〜12のアルキル基を表わし、環A及び環Bはそれぞれ独立的にフッ素原子により置換されていてもよい1,4−フェニレン基、トランス−1,4−シクロヘキシレン基、トランス−1,3−ジオキサン−2,5−ジイル基、ピリジン−2,5−ジイル基、ピリミジン−2,5−ジイル基、ピラジン−2,5−ジイル基又はピリダジン−3,6−ジイル基を表わし、Y1及びY2はそれぞれ独立的に単結合、−CH2CH2−、−OCH2−、−CH2O−又は−(CH24−を表わし、mは0又は1を表わし、nは0〜2を表わし、X1、X2及びX3はそれぞれ独立的に水素原子又はフッ素原子を表わし、Z1はフッ素原子、塩素原子、トリフルオロメトキシ基、トリフルオロメチル基、ジフルオロメトキシ基、水素原子、2,2,2−トリフルオロエトキシ基、−R2又は−OR2を表わし、R2は炭素原子数1〜12の直鎖状アルキル基又は、炭素原子数2〜12の直鎖状アルケニル基を表わす。)で表わされる化合物。
  2. 1は炭素原子数1〜12の直鎖状アルキル基又は炭素原子数2〜12の直鎖状アルケニル基を表わし、環A及び環Bはそれぞれ独立的にフッ素原子により置換されていてもよい1,4−フェニレン基又はトランス−1,4−シクロヘキシレン基を表わし、Y1及びY2はそれぞれ独立的に単結合又は−CH2CH2−を表わし、Z1がフッ素原子、塩素原子、トリフルオロメトキシ基、トリフルオロメチル基、水素原子、R2又は−OR2を表わし、R2は炭素原子数1〜5の直鎖状アルキル基を表わすことを特徴とする請求項1記載の一般式(I)で表わされる化合物。
  3. 1は炭素原子数1〜7の直鎖状アルキル基又は炭素原子数2〜7の直鎖状アルケニル基を表わし、環Aはトランス−1,4−シクロヘキシレン基であり、環Bはフッ素原子により置換されていてもよい1,4−フェニレン基又はトランス−1,4−シクロヘキシレン基を表わし、Y1は単結合又は−CH2CH2−を表わし、Y2は単結合であることを特徴とする請求項2記載の一般式(I)で表わされる化合物。
  4. 環A及び環Bは共にトランス−1,4−シクロヘキシレン基であり、Z1はフッ素原子又は水素原子を表わすことを特徴とする請求項3記載の一般式(I)で表わされる化合物。
  5. 1、X2及びZ1のうち、少なくとも2個がフッ素原子であることを特徴とする請求項4記載の一般式(I)で表わされる化合物。
  6. 3がフッ素原子であることを特徴とする請求項5記載の一般式(I)で表わされる化合物。
  7. nが0であることを特徴とする請求項6記載の一般式(I)で表わされる化合物。
  8. 1が単結合であることを特徴とする請求項7記載の一般式(I)で表わされる化合物。
  9. 1が炭素原子数1〜7の直鎖状アルキル基であることを特徴する請求項5、6、7又は8記載の一般式(I)で表わされる化合物。
  10. 請求項1乃至9記載の一般式(I)で表わされる化合物を含有する液晶組成物。
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