JP2000102919A - ポリカーボネートの製造方法 - Google Patents
ポリカーボネートの製造方法Info
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Abstract
の品質上の問題点を解決しようとするものであって、色
相の良好なポリカーボネートを製造する方法の提供。 【解決手段】 エステル交換触媒の存在下、炭酸ジエス
テルとジヒドロキシアリール化合物との重縮合により得
られたポリカーボネートを、二軸押出機によって酸性化
合物を添加して、ペレット化する際に、該押出機の運転
条件が下記式(I)を満たすことを特徴とするポリカー
ボネートの製造方法。 (NLD2 /Q)1/2 ×T2 <15000 (I) (式中、Nは回転数(rpm)であり、Lは二軸押出機
のスクリューの長さ(m)であり、Dは一本のスクリュ
ーの外径(m)であり、Qは吐出量(kg/h)であ
り、Tは押出機内最高樹脂温度(℃)で、250℃≦T
≦330℃の範囲内にある。)
Description
交換法ポリカーボネ一トの製造方法に関する。詳しく
は、色相に優れたポリカーボネートの製造方法に関す
る。
化合物を重縮合させポリカ一ボネ一トを製造する、いわ
ゆるエステル交換法は、ホスゲン法(界面重合法)に比
べて、工程が比較的単純であり、操作、コスト面で優位
性が発揮できるだけでなく、毒性の強いホスゲンや塩化
メチレン等のハロゲン系溶剤を使用しないという点にお
いて、環境保全の面からも最近見直されている。しかし
ながら、現在、エステル交換法の工業プロセスとしての
採用は未だ少ない。
されるポリカーボネートに、品質面で幾つかの欠点があ
るからであり、色相、熱安定性、加水分解安定性の不良
が大きな問題とされている。この問題を解決するため
に、これまで種々の検討がなされている。例えば、触媒
の改良(特開昭55−142025号、特開平2−12
4934号、特開平2−212518号)、反応器材質
及び表面処理の検討(米国特許第4383092号、特
開平4一7328号、特開平4−72327号)、重合
プロセス及び重合装置の検討(特開昭61−62522
号、特開平2−175723号)、末端封止の検討(特
関昭63−43924号、特開平2−175723
号)、安定剤の検討(特開平4−15223号、特開平
4−1226号、特開平4−l227号、特開平4−3
6344号、特開平4−41525号、特開平5−92
86号、特開平04−328124号)等が挙げられ
る。
び表面処理、重合ブロセス及び重合装置について改良を
行い、色相の良好なボリカーボネートが得られたとして
も、製品とするために二軸押出機を用いてペレット化す
る際、その押出条件が適切でなければ、ペレット化して
得られるポリカーボネートが、黄変してしまうという間
題があった。
テル交換法で得られるポリカーボネートの品質上の問題
点を解決しようとするものであって、色相の良好なポリ
カーボネートを製造する方法を提供するものである。
問題点を解決すべく、鋭意検討を行った結果、エステル
交換法で得られたボリカ−ボネート樹脂を二軸押出機を
用いて脱揮後ペレット化する際にその押出条件が特定の
関係式を満たすことにより上記問題点を解決可能である
ことを見出し、本発明を完成するに至った。
触媒の存在下、炭酸ジエステルとジヒドロキシアリール
化合物との重縮合により得られたポリカーボネートを、
二軸押出機によって酸性化合物を添加して、ペレット化
する際に、該押出機の運転条件が下記式(I)を満たす
ことを特徴とするポリカーボネートの製造方法に関す
る。 (NLD2 /Q)1/2 ×T2 <15000 (I) (式中、Nは回転数(rpm)であり、Lは二軸押出機
のスクリューの長さ(m)であり、Dは一本のスクリュ
ーの外径(m)であり、Qは吐出量(kg/h)であ
り、Tは押出機内最高樹脂温度(℃)で、250℃≦T
≦330℃の範囲内にある。)
モノマーである炭酸ジエステルは、通常、下記式(II
I)で表される。
よい、炭素数1〜18の脂肪族基又は芳香族基であり、
AとA’は、同−であっても異なっていてもよい。) 上記式(III)で表される炭酸ジエステルとしては、
例えば、ジフェニルカーボネート、ジトリルカーボネー
トに代表される置換ジフェニルカーボネート、ジメチル
カーボネート、ジエチルカーボネート及びジ−t−ブチ
ルカーボネート等が例示されるが、特に好ましくは、ジ
フェニルカーボネート及び置換ジフェニルカーボネート
が挙げられる。これらの炭酸ジエステルは、単独でも、
2種以上の混合物でもよい。
エステルの一部を、その50モル%以下、好ましくは3
0モル%以下の量のジカルボン酸又はそのエステルで置
換したものを使用してもよい。このようなジカルボン酸
又はそのエステルとしては、テレフタル酸、イソフタル
酸、テレフタル酸ジフェニル、イソフタル酸ジフェニル
等が用いられる。このような場合には、ポリエステルカ
ーボネートが得られる。
リール化合物は、通常、下記式(IV)で表される。
キレン基、炭素数2〜8のアルキリデン基、炭素数5〜
15のシクロアルキレン基、炭素数5〜15のシクロア
ルキリデン基、−O−、−S−、−CO−、−SO−及
び−SO2 −で示される2価の基からなる群から選ばれ
るものであり、X及びYは、ハロゲン又は炭素数1〜6
の炭化水素基であり、p及びqは0〜2の整数であり、
XとY、pとqは、いづれも、同一であっても異なって
いてもよい。)
リール化合物としては、例えば、ビス(4−ヒドロキシ
ジフェニル)メタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3
−メチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒド
ロキシ−3−t−ブチルフェニル)プロパン、2,2−
ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プ
ロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジブ
ロモフェニル)プロパン、4,4−ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)ヘプタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)シクロヘキサン等のビスフェノール;4,
4’−ジヒドロキシビフェニル、3,3’,5,5’−
テトラメチル−4,4’−ジヒドロキシビフェニル等の
ビフェノール;ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホ
ン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルフイド、ビス
(4−ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス(4−ヒド
ロキシフェニル)ケトン等が例示されるが、特に好まし
くは、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパ
ン(以下ビスフェノールAと略す)が挙げられる。これ
らのジビドロキシアリール化合物は、単独でも2種以上
の混合物でもよい。
製造する際に使用される触媒種に制限はないが、一般的
には、アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物、
塩基性ホウ素化合物、塩基性リン化合物、塩基性アンモ
ニウム化合物及びアミン系化合物から選ばれる塩基性化
合物が使用される。これらのエステル交換触媒は、1種
類で使用してもよく、2種類以上を組み合わせて使用し
てもよい。触媒の使用量は、ジヒドロキシアリール化合
物1モルに対して、通常、1×10-9〜1×10-3モ
ル、好ましくは1×10-7〜1×10-4モルの範囲内に
ある。
ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム等のアル
カリ金属の、水酸化物、炭酸塩、炭酸水素化合物等の無
機アルカリ金属化合物;アルコ一ル類、フェノール類、
有機カルボン酸類等との塩のような有機アルカリ金属化
合物が例示されるが、中でも、セシウム化合物が好まし
く、具体的には、炭酸セシウム、炭酸水素セシウム、水
酸化セシウム等が挙げられる。
ベリリウム、カルシウム、マグネシウム、ストロンチウ
ム等のアルカリ土類金属の、水酸化物、炭酸塩等の無機
アルカリ土類化合物;アルコール類、フェノール類、有
機カルボン酸類等との塩のような有機アルカリ土類金属
化合物が例示される。
トラメチルホウ素、テトラエチルホウ素、テトラプロピ
ルホウ素、テトラブチルホウ素、トリメチルエチルホウ
素、トリメチルベンジルホウ素、トリメチルフェニルホ
ウ素、トリエチルメチルホウ素、トリエチルベンジルホ
ウ素、トリエチルフェニルホウ素、トリブチルベンジル
ホウ素、トリブチルフェニルホウ素、テトラフェニルホ
ウ素、ベンジルトリフェニルホウ素、メチルトリフェニ
ルホウ素、ブチルトリフェニルホウ素等のナトリウム
塩、カリウム塩、リチウム塩、カルシウム塩、マグネシ
ウム塩、バリウム塩及びストロンチウム塩等が例示され
る。
エチルホスフイン、トリ−n−プロピルホスフィン、ト
リイソプロピルホスフィン、トリ−n−ブチルホスフィ
ン、トリフェニルホスフィン等の3価のリン化合物、又
はこれらの化合物から誘導される4級ホスホニウム塩等
が例示される。
ば、テトラメチルアンモニウムヒドロキサイド、テトラ
エチルアンモニウムヒドロキサイド、テトラプロピルア
ンモニウムヒドロキサイド、テトラブチルアンモニウム
ヒドロキサイド、トリメチルエチルアンモニウムヒドロ
キサイド、トリメチルベンジルアンモニウムヒドロキサ
イド、トリメチルフェニルアンモニウムヒドロキサイ
ド、トリエチルメチルアンモニウムヒドロキサイド、ト
リエチルベンジルアンモニウムヒドロキサイド、トリエ
チルフェニルアンモニウムヒドロキサイド、トリブチル
ベンジルアンモニウムヒドロキサイド、トリブチルフェ
ニルアンモニウムヒドロキサイド、テトラフェニルアン
モニウムヒドロキサイド、ベンジルトリフェニルアンモ
ニウムヒドロキサイド、メチルトリフェニルアンモニウ
ムヒドロキサイド、ブチルトリフェニルアンモニウムヒ
ドロキサイド等が例示される。
ミノピリジン、2−アミノピリジン、N,N−ジメチル
−4−アミノピリジン、4−ジエチルアミノピリジン、
2−ヒドロキシピリジン、2−メトキシピリジン、4−
メトキシピリジン、2−ジメチルアミノイミダゾール、
2−メトキシイミダゾール、イミダゾール、2−メルカ
プトイミダゾール、2−メチルイミダゾール、アミノキ
ノリン等が例示される。
用的にはアルカリ金属化合物が望ましい。
上の多段工程で実施される。具体的には、第1段目の反
応は、常圧又は減圧下で140〜260℃、好ましくは
l80〜240℃の温度で0.1〜5時間、好ましくは
0.5〜3時間反応させる。ついで、反応系の減圧度を
上げながら反応温度を高め、最終的には1mmHg以下
の減圧下、240〜320℃の温度で重縮合反応を行
う。反応の形式は、バッチ式、連続式、又はバッチ式と
連続式の組み合わせのいずれの方法でもよく、使用する
装置は、槽型、管型又は塔型のいずれの形式であっても
よい。
ては、粘度平均分子量(Mv)が10000〜1000
00のものが好ましく、特に、12000〜40000
のものが好ましい。
特に制限はなく、重縮合反応に使用する塩基性エステル
交換触媒を中和する効果のあるものであればいずれも使
用できる。例えば、塩酸、硝酸、ホウ酸、硫酸、亜硫
酸、リン酸、亜リン酸、次亜リン酸、ポリリン酸、アジ
ピン酸、アスコルビン酸、アスパラギン酸、アゼライン
酸、アデノシンリン酸、安息香酸、ギ酸、吉草酸、クエ
ン酸、グリコール酸、グルタミン酸、グルタル酸、ケイ
皮酸、コハク酸、酢酸、酒石酸、シュウ酸、p−トルエ
ンスルフイン酸、p−トルエンスルホン酸、ナフタレン
スルホン酸、ニコチン酸、ピクリン酸、ピコリン酸、フ
タル酸、テレフタル酸、プロピオン酸、ベンゼンスルフ
イン酸、ベンゼンスルホン酸、マロン酸、マレイン酸等
のブレンステッド酸及びそのエステル類が例示される
が、特に好ましくは、スルホン酸化合物又はそのエステ
ル化合物、具体的には、p−トルエンスルホン酸、p−
トルエンスルホン酸メチル、p−トルエンスルホン酸ブ
チル等が拳げられる。これらの酸性化合物は、単独で
も、2種以上の混合物でもよい。
応に使用した塩基性エステル交換触媒の中和当量に対し
て0.1〜50倍、好ましくは0.5〜30倍の範囲内
である。また、これら酸性化合物を添加する時期として
は、重縮合反応後であれば、いつでもよい。添加方法に
も特別な制限はなく、酸性化合物の性状や所望の条件に
応じて、塩基性エステル交換触媒を含む重縮合物に、直
接添加する方法、適当な溶媒に溶解して添加する方法、
ペレットやフレーク状のマスターバッチとして添加する
方法等、いずれでもよい。
合い型二軸押出機で、回転方向は同方向回転でも異方向
回転でもよい。押出機内部は、通常、多数のバレルに分
割され、最初のバレルに樹脂供給部を設け、最後のバレ
ルに樹脂排出部を設ける。また、樹脂供給部と樹脂排出
部の間に酸性化合物添加部及びベント部を設ける。特
に、酸性化合物添加部の後に、ベント部を有するものが
好ましい。ベント数に制限は無く、通常は、2段から1
0段の多段ベントが用いられる。また、本発明におけ
る、押出機内最高樹脂温度とは、押出機の各バレルの中
心及び出口部に取り付けられた樹脂温度計が、運転中に
示した最も高い温度を意味する。使用される温度計も、
特に制限は無く、熱電対式や接触型赤外線式等の温度計
が好適に使用される。また、押出機に供給される樹脂
は、溶融状態、ペレット状態のいずれでもよい。
式(I)を満たすことが必要である。 (NLD2 /Q)1/2 ×T2 <15000 (I) (式中、Nは回転数(rpm)であり、Lは二軸押出機
のスクリューの長さ(m)であり、Dは一本のスクリュ
ーの外径(m)であり、Qは吐出量(kg/h)であ
り、Tは押出機内最高樹脂温度(℃)で、250℃≦T
≦330℃の範囲内にある。) 更に、下記式(II)を満たす運転条件が特に好まし
い。 5000<(NLD2 /Q)1/2 ×T2 <15000 (II) (式中の記号は、式(I)と同じ意義を有する。) (NLD2 /Q)1/2 ×T2 の値が5000以下である
と、ポリカーボネートと酸性化合物との混練が不十分と
なり、分子量が低下したり、成形時に着色したりする傾
向がある。
出機内で樹脂が固まり運転が不可能になるし、高すぎる
と樹脂の劣化がおこり着色してしまうので、250〜3
30℃の範囲内が好ましい。また、吐出量(Q)、回転
数(N)及び二軸押出機の1本のスクリュー外径(D)
は、相互に相関があるため、式(I)に示した(NLD
2 /Q)の値が0.005〜0.025の範囲内であれ
ば、吐出量(Q)、回転数(N)、二軸押出機の1本の
スクリュー外径(D)、スクリューの長さ(L)の個々
の値における好ましい範囲についての制限は特に無い。
しかしながら、(NLD2 /Q)の値が上記範囲外であ
ると、得られるポリマーの色相が悪化するので、上記範
囲内であることが必要である。
るが、本発明は以下の実施例になんら制限を受けるもの
ではない。なお、分析は以下の方法で行った。
塩化メチレン中20℃の極限粘度[η]を測定し、以下
の式より粘度平均分子量Mvを求めた。[η]=1.2
3×10-4×(Mv)0.83
時間以上乾燥した後、(株)目本製鋼所製J−100射
出成形機で3mm厚の射出成型品を280℃で製作し、
スガ試験機SC−lによりYI値を測定した。このYI
値が小さい方が色相は良好である。
PA)とジフェニルカーボネート(DPC)とを、一定
のモル比(DPC/BPA=1.040)に混合調製し
た溶融混合物を88.7kg/hの流量で、原料導入管
を介して常圧、窒素雰囲気下、210℃に制御した第1
竪型攪拌重合槽に連続供給し、平均滞留時間が60分に
なるように、槽底部のポリマー排出ラインに設けられた
バルブ開度を制御しつつ、液面レベルを一定に保った。
また、上記原料混合物の供給を開始すると同時に、触媒
として0.02重量%の炭酸セシウム水溶液を、320
ml/h(ビスフェノールA1モルに対し、1×10-6
モル)の流量で、連続供給した。
は、引き続き、直列に配した第2、3、4の竪型重合槽
並びに第5の横型重合槽に、逐次連続供給された。各槽
では、反応の間、平均滞留時間が60分になるように液
面レベルを制御し、また同時に副生するフェノールの留
去も行った。重合条件は、それぞれ、 第2重合槽(210℃、100Torr、200rp
m)、 第3重合槽(240℃、15Torr、100rp
m)、 第4重合槽(270℃、0.5Torr、44rp
m)、 第5重合槽(280℃、0.5Torr、10rpm)
で反応の進行とともに高温、高真空、低攪拌速度に条件
を設定した。ポリカーボネートの製造速度は、50kg
/hである。こうして得られたポリカーボネートの分子
量は、Mv=22500であった。
ネートを、溶融状態のまま、図1に示す押出機に供給
し、表−1又は表−2に示す種々の運転条件下で混練
後、ペレット化を行った。使用した押出機(20)は、
11個のバレル(1〜11)で構成された、噛み合いス
クリュー型、同方向回転、二軸押出機(神戸製鋼所
(株)製:1本のスクリー径D=0.046m、L/D
=40.2)で、各バレルの中心及び押出機出口(2
6)に、熱電対式内部温度測定用の温度計を設置し、3
段のベント口(23〜25)を具備し、樹脂供給口(2
1)に最も近いベント口(23)の手前、すなわち樹脂
供給口から3番目のバレル(3)に酸性化合物圧入孔
(22)を有するものを使用した。ポリカーボネートが
この押出機を通過する間に、連続的に酸性化合物を、溶
液(酸性化合物7gを、アセトン600ml及び水50
0mlに溶解した)状態で、5ppmとなるように添加
し、脱揮しながら、混練を行った。このとき最高樹脂温
度は、すべて酸性化合物を混練するためのニーディング
ゾーンである、樹脂供給口より3番目のバレル位置で観
測された。得られたペレットの色相も、表−1及び表−
2に示した。
ボネートとの溶融混合物の流量を17.7kg/hに、
また、炭酸セシウム水溶液の流量を64ml/hに変更
した以外は、実施例1と全く同様にして、10kg/h
の製造速度で、分子量Mv=22900のポリカーボネ
ートを得た。このポリカーボネートを混練・ペレット化
した際の、二軸押出機の運転条件及び得られたペレット
の色相は、表−2に示した。
ボネートとの溶融混合物の流量を53.2kg/hに、
また、炭酸セシウム水溶液の流量を192ml/hに変
更した以外は、実施例1と全く同様にして、30kg/
hの製造速度で、分子量Mv=22500のポリカーボ
ネートを得た。このポリカーボネートを、条件を変えて
混練・ペレット化した際の、二軸押出機の運転条件及び
得られたペレットの色相は、表−1及び表−2に示し
た。
ンプを用いてポリマーを取り出し、ペレタイザーにより
ペレット化を行った以外は、実施例1と全く同様に重縮
合を行った。この連続重合を約48時間実施して、合計
約2400kgのポリカーボネート樹脂を製造した。得
られたポリマーの分子量Mvは、最低22200、最大
23200であった。これらのボリマーを十分にブレン
ドし、再ペレット化材料とした。この材料の分子量Mv
は22700で、色相は1.54であった。
ポリカーボネート樹脂材料を、実施例1と同様に、噛み
合いスクリュー型、同方向回転、二軸押出機を用いて、
表−1及び表−2に示す各種運転条件下で、酸性化合物
を5ppm添加し、脱揮しながら混練後、再ペレット化
した。
例8及び比較例5では、10個のバレルで構成された、
2ベント式二軸押出機(東芝機械(株)製、1本のスク
リュー径(D)0.048m、L/D=42)を使用
し、実施例9〜10及び比較例6では、12個のバレル
で構成された、3ベント式二軸押出機(日本製鋼所製、
1本のスクリュー径(D)0.069m、L/D=4
2)を使用した。また、同時に、酸性化合物の添加位置
は、樹脂供給口より2番目のバレルに変更し、かつ、添
加形態も、実施例8及び比較例5では、PCの粉末と混
合してサイドフィードコンパクターによるマスターバッ
チ粉末添加に変更した。
樹脂温度は、実施例8及び比較例5では、押出機出口
部、実施例9〜10及び比較例6では、添加剤を混練す
るためのニーディングゾーンである樹脂供給口より7番
目のバレル位置で観測された。得られたペレットの色相
を表−1及び表−2に示した。
ネートを製造すれば、色相に優れた芳香族ポリカーボネ
ートを得ることができる。
Claims (4)
- 【請求項1】エステル交換触媒の存在下、炭酸ジエステ
ルとジヒドロキシアリール化合物との重縮合により得ら
れたポリカーボネートを、二軸押出機によって酸性化合
物を添加して、ペレット化する際に、該押出機の運転条
件が下記式(I)を満たすことを特徴とするポリカーボ
ネートの製造方法。 (NLD2 /Q)1/2 ×T2 <15000 (I) (式中、Nは回転数(rpm)であり、Lは二軸押出機
のスクリューの長さ(m)であり、Dは一本のスクリュ
ーの外径(m)であり、Qは吐出量(kg/h)であ
り、Tは押出機内最高樹脂温度(℃)で、250℃≦T
≦330℃の範囲内にある。) - 【請求項2】押出機の運転条件が、下記式(II)を満
たすことを特徴とする請求項1に記載のポリカーボネー
トの製造方法。 5000<(NLD2 /Q)1/2 ×T2 <15000 (II) (式中の記号は、式(I)と同じ意義を有する。) - 【請求項3】エステル交換触媒が、アルカリ金属化合
物、アルカリ土類金属化合物、塩基性ホウ素化合物、塩
基性リン化合物、塩基性アンモニウム化合物及びアミン
化合物から選ばれる少なくとも1種である請求項1又は
2に記載のポリカーボネートの製造方法。 - 【請求項4】酸性化合物が、無機酸、カルボン酸、スル
ホン酸、スルフィン酸及びそれらのエステルから選ばれ
る少なくとも1種である請求項1〜3のいずれかに記載
のポリカーボネートの製造方法。
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---|---|---|---|
JP27451198A JP3667534B2 (ja) | 1998-09-29 | 1998-09-29 | ポリカーボネートの製造方法 |
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JP27451198A JP3667534B2 (ja) | 1998-09-29 | 1998-09-29 | ポリカーボネートの製造方法 |
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ID=17542725
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