JP2000095431A - 折機の平行折装置 - Google Patents

折機の平行折装置

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 平行二回折りやデルタ折りが可能であると共
に、紙質に左右されずに平行一回折りの折丁の第１，第
２くわえ胴間の受け渡しが円滑かつ確実に行える折機の
平行折装置を提供する。 【解決手段】 第１くわえ胴３と第２くわえ胴４とを、
互いに周面を対接させて配列した折機の平行折装置にお
いて、前記第１くわえ胴３とこれと平行なローラ２０ａ
〜２０ｄ間にベルト２１を掛けまわし、所定のローラ２
０ｄを移動させて前記ベルト２１を平行一回折り時には
第１くわえ胴３から第２くわえ胴４へくわえ替えすると
きに折丁先端を第１くわえ胴３から第２くわえ胴４へ案
内する案内位置へと切り換え、逆に平行二回折りやデル
タ折り時には第１くわえ胴３と第２くわえ胴４で平行折
りするときに第２くわえ胴４から退避する退避位置に切
り換えるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、特に平行一回折り
の折丁の第１，第２くわえ胴間の受け渡しが円滑に行え
る折機の平行折装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】巻紙輪転印刷機には、印刷後に乾燥、冷
却されたウェブを所定の長さ毎に断裁したり、これを幅
方向や長さ方向に折ったりする折機が備えられている。
【０００３】この折機には、種々の構造のものがある
が、例えば図３及び図４に示すような平行折装置を備え
たものがある（実公平７−４３０９７号公報等参照）。
【０００４】これによれば、互いに対接して図の矢印方
向に回転する断裁胴１，折胴２及び第１くわえ胴３の他
に第２くわえ胴４を有し、ニップローラ５→横ミシン胴
６→ニップローラ７と送られてきたウェブ８は断裁胴１
の断裁刃（図示せず）で所定の寸法に断裁されて折丁９
となる。この折丁９が折胴２の一回折ナイフ（図示せ
ず）と第１くわえ胴３のくわえ板１０及びくわえ顎１１
との間で平行折りされ、平行一回折りの場合は、このま
ま第２くわえ胴４の爪１２及び爪台１３によりチョッパ
ー１４側に搬送され（図４の（ａ）参照）、平行二回折
りあるいはデルタ折りの場合は、第１くわえ胴３の二回
折ナイフ（図示せず）と第２くわえ胴４のくわえ板１５
及びくわえ顎１６との間でさらに平行折りされて平行二
回折りとなりチョッパー１４側に搬送されるようになっ
ている（図４の（ｂ）参照）。
【０００５】尚、図中１７ａ〜１７ｃは、第１，第２く
わえ胴３，４間の折丁９の受け渡しの際における折丁搬
送保持用のブラシである。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述したよ
うな平行折装置にあっては、平行一回折りの折丁９を第
１くわえ胴３から第２くわえ胴４に受け渡す際、図３に
示すように、第１くわえ胴３のくわえ板１０及びくわえ
顎１１にくわえられた折丁９のくわえ代分だけ曲げられ
た折丁先端を第２くわえ胴４の爪１２で起こしてからく
わえるため、折丁先端にくせのある紙質では、折丁先端
のヤブレ及び曲がり，折丁全体の曲がり及びタイミング
ずれ等が生じて安定した受け渡しができない。さらに、
次工程でのチョッパ折りの際に、前記のような問題のあ
る折丁９は悪影響を及ぼし、チョッパ折り精度を悪くす
るという問題点があった。
【０００７】また、図４の（ｂ）に示すように、平行二
回折りやデルタ折りができる構成になっているため、図
４の（ａ）に示すように、平行一回折りの折丁９を受け
渡す際には、空間Ａの存在により、第１くわえ胴３側に
折丁９を持っていかれる現象が生じ、図５に示すよう
に、中折れ（図５の（ａ）の場合）や角折れ（図５の
（ｂ）の場合），紙尻の切れ（図５の（ｃ）の場合）等
の折障害が発生するという問題点もあった。
【０００８】本発明はこのような問題を解決するもので
あって、平行二回折りやデルタ折りが可能であると共
に、紙質に左右されずに平行一回折りの折丁の第１，第
２くわえ胴間の受け渡しが円滑かつ確実に行える折機の
平行折装置を提供することを目的とする。
【０００９】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めの本発明に係る折機の平行折装置は、第１くわえ胴と
第２くわえ胴とを、互いに周面を対接させて配列した折
機の平行折装置において、前記第１くわえ胴の一部周面
にベルトを掛けまわし、該ベルトが第１くわえ胴から第
２くわえ胴へくわえ替えするときに折丁先端を第１くわ
え胴から第２くわえ胴へ案内する案内位置と第１くわえ
胴と第２くわえ胴で平行折りするときに第２くわえ胴か
ら退避する退避位置とに切換可能に設けたことを特徴と
する。
【００１０】前記構成によれば、第２くわえ胴の存在に
より平行二回折りやデルタ折りが可能であると共に、ベ
ルトの案内により紙質に左右されずに平行一回折りの折
丁の第１，第２くわえ胴間の受け渡しが円滑かつ確実に
行える。
【００１１】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る折機の平行折
装置を実施例により図面を用いて詳細に説明する。
【００１２】［実施例］図１は本発明の一実施例を示す
折機の平行折装置の側面図、図２は同じく第１，第２く
わえ胴間の受け渡し動作の説明図である。尚、これらの
図において、図３及び図４と同一部材には同一符号を付
して詳しい説明は省略する。
【００１３】図示のように、ニップローラ５→横ミシン
胴６→ニップローラ７と送られてきたウェブ８は断裁胴
１の断裁刃（図示せず）で所定の寸法に断裁されて折丁
９となり、この折丁９が折胴２の一回折ナイフ（図示せ
ず）と第１くわえ胴３のくわえ板１０及びくわえ顎１１
との間で平行折りされ、平行一回折りの場合は、このま
ま第２くわえ胴４の爪１２及び爪台１３によりチョッパ
ー１４側に搬送され、平行二回折りあるいはデルタ折り
の場合は、第１くわえ胴３の二回折ナイフ（図示せず）
と第２くわえ胴４のくわえ板１５（図４の（ｂ）参照）
及びくわえ顎１６（図４の（ｂ）参照）との間で平行二
回折りされてチョッパー１４側に搬送されるようになっ
ている。
【００１４】そして、左右一対の折機フレームの内側に
は、前記第１くわえ胴３の下方に位置して４本のローラ
２０ａ〜２０ｄが回転自在にかつ同第１くわえ胴３と平
行に横架され、これらのローラ２０ａ〜２０ｄと前記第
１くわえ胴３間にベルト２１が掛けまわされている。
【００１５】前記ベルト２１は、第１くわえ胴３の略上
半周を添設するように複数条張架され、これらの各ベル
ト２１は第１くわえ胴３の周面との摩擦力により第１く
わえ胴３の回転とともに走行するようになっている。
【００１６】尚、前記第１くわえ胴３の周面には、複数
条の環状溝（図示せず）がくわえ板１０及びくわえ顎１
１と胴軸方向へ位相を違えて設けられており、これらの
各環状溝内に前記ベルト２１がそれぞれ添設されて張架
されており、このベルト２１の外周面と胴周面とが同一
周面となるように前記環状溝の深さが設定されている。
【００１７】そして、前記第２くわえ胴４にもっとも近
いローラ２０ｄが、その両軸端を支持する図示しない軸
受部材がリニヤガイド上に搭載される等して、第２くわ
え胴４に対し接離する方向に移動可能に構成され、これ
により前記ベルト２１がテンションを変化させずに平行
一回折り時には第１くわえ胴３から第２くわえ胴４へく
わえ替えするときに折丁先端を第１くわえ胴３から第２
くわえ胴４へ案内する案内位置（図１中実線の位置）へ
と、また平行二回折りやデルタ折り時には第１くわえ胴
３と第２くわえ胴４で平行折りするときに第２くわえ胴
４から退避する退避位置（図１中鎖線の位置）へと切り
換え可能になっている。
【００１８】このように構成されるため、平行一回折り
時には、ベルト２１はローラ２０ｄの移動により図１の
実線の位置に切り換えられる。
【００１９】この際の第１，第２くわえ胴３，４間にお
ける折丁９の受け渡しタイミングを図２に基づいて説明
すると、先ず図２の（ａ）に示すように、折丁９はその
先端がくわえ板１０とくわえ顎１１に挟まれて第１くわ
え胴３で搬送される。
【００２０】次に、図２の（ｂ）に示すタイミングから
くわえ板１０は折丁９の先端を放し始める。このタイミ
ングと同時又は多少の前後のタイミングからベルト２１
が折丁９の先端に接触し、折丁９のくわえ代を起こす
（折丁先端を真っ直ぐにする）。
【００２１】次に、ベルト２１は折丁先端を誘導しなが
ら、図２の（ｃ）に示すように、折丁先端を第２くわえ
胴４に押し付け、やがて折丁先端が第２くわえ胴４の爪
１２と爪台１３に挟まれて第１，第２くわえ胴３，４間
における折丁９の受け渡しが完了する（図２の（ｄ）参
照）。
【００２２】受け渡し完了後も、ベルト２１は折丁９を
第２くわえ胴４に押し付けることになる。尚、この際、
図４の（ａ）で示したブラシ１７ａ及び１７ｂは、折丁
９を案内する必要がないため、図示の位置から適宜の手
段で後退させるようにしてもよい。
【００２３】
−一方、平行二回折りやデルタ折り時には、ベルト２
１はローラ２０ｄの移動により図１の鎖線の位置に切り
換えられ、第１，第２くわえ胴３，４間において図４の
（ｂ）に示すような平行二回折りやデルタ折りが行われ
る。
【００２４】このようにして本実施例では、折丁９の先
端がベルト２１によって完全に誘導されるため、紙質
に左右されずに折丁９の先端が確実に第２くわえ胴４に
接触する、紙質に左右されずに第１くわえ胴３にくわ
えられた折丁９の先端が確実に起こされる、第１，第
２くわえ胴３，４間での紙詰まりが解消される、等の効
果が得られる。
【００２５】また、折丁９の先端を第２くわえ胴４に受
け渡した後、折丁９をベルト２１で第２くわえ胴４に押
し付けているため、紙尻のアバレが無く、折障害（中折
れ、角折れ、紙尻の切れ等）が解消される。
【００２６】また、本発明は上記実施例に限定されず、
本発明の要旨を逸脱しない範囲で各種変更が可能である
ことはいうまでもない。
【００２７】
【発明の効果】以上、実施例を挙げて詳細に説明したよ
うに本発明に係る折機の平行折り装置によれば、第１く
わえ胴と第２くわえ胴とを、互いに周面を対接させて配
列した折機の平行折装置において、前記第１くわえ胴の
一部周面にベルトを掛けまわし、該ベルトが第１くわえ
胴から第２くわえ胴へくわえ替えするときに折丁先端を
第１くわえ胴から第２くわえ胴へ案内する案内位置と第
１くわえ胴と第２くわえ胴で平行折りするときに第２く
わえ胴から退避する退避位置とに切換可能に設けたの
で、平行二回折りやデルタ折りが可能であると共に、紙
質に左右されずに平行一回折りの折丁の第１，第２くわ
え胴間の受け渡しが円滑かつ確実に行える。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の一実施例を示す折機の平行折装置の側
面図である。
【図２】同じく第１，第２くわえ胴間の受け渡し動作の
説明図である。
【図３】従来例に係る折機の平行折装置の側面図であ
る。
【図４】同じく第１，第２くわえ胴間の受け渡し動作の
説明図である。
【図５】各種折障害の説明図である。
【符号の説明】
１ 断裁胴 ２ 折胴 ３ 第１くわえ胴 ４ 第２くわえ胴 ５ ニップローラ ６ 横ミシン胴 ７ ニップローラ ８ ウェブ ９ 折丁 １０ くわえ板 １１ くわえ顎 １２ 爪 １３ 爪台 １４ チョッパー １５ くわえ板 １６ くわえ顎 １７ａ〜１７ｃ ブラシ ２０ａ〜２０ｄ ローラ ２１ ベルト

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 第１くわえ胴と第２くわえ胴とを、互い
    に周面を対接させて配列した折機の平行折装置におい
    て、前記第１くわえ胴の一部周面にベルトを掛けまわ
    し、該ベルトが第１くわえ胴から第２くわえ胴へくわえ
    替えするときに折丁先端を第１くわえ胴から第２くわえ
    胴へ案内する案内位置と第１くわえ胴と第２くわえ胴で
    平行折りするときに第２くわえ胴から退避する退避位置
    とに切換可能に設けたことを特徴とする折機の平行折装
    置。
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