JP2000094589A - 成形材 - Google Patents

成形材

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JP2000094589A
JP2000094589A JP11166619A JP16661999A JP2000094589A JP 2000094589 A JP2000094589 A JP 2000094589A JP 11166619 A JP11166619 A JP 11166619A JP 16661999 A JP16661999 A JP 16661999A JP 2000094589 A JP2000094589 A JP 2000094589A
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清之助 堀木
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正則 小川
Kuninori Ito
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の課題は、成形材本体が保護された成
形材であって、所望の形状に成形することのできる成形
材を提供することである。 【解決手段】 フェノール系化合物とアルデヒド及び/
又はアルデヒド供与体とを縮合させた初期縮合物を含有
する硬化性物質を繊維シートに含浸し硬化してなる含浸
シート2が、成形材本体1の表面の一部又は全部に貼着
されていることを特徴とする成形材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、所望の形状に成形され
た成形材に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
各種樹脂発泡体等からなる成形材本体の表面に繊維シー
トを貼着して、該成形材本体を保護した成形材が提供さ
れていた。しかしながら、該繊維シートは成形性に欠け
るため、複雑な形状を有する成形材を製造することは困
難であった。従って、本発明の課題は、成形材本体が保
護された成形材であって、所望の形状に成形することの
できる成形材を提供することである。
【0003】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、フェノール系化合物とアルデヒド及び/
又はアルデヒド供与体とを縮合させた初期縮合物を含有
する硬化性物質を繊維シートに含浸し硬化してなる含浸
シートが、成形材本体の表面の一部又は全部に貼着され
ていることを特徴とする成形材を提供するものである。
【0004】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。 〔初期縮合物〕本発明における初期縮合物は、フェノー
ル系化合物とアルデヒド及び/又はアルデヒド供与体と
を縮合させたものである。該縮合の際には、必要に応じ
て溶媒、触媒又は第三成分が添加される。また、該フェ
ノール系化合物又は初期縮合物は、スルホメチル化及び
/又はスルフィメチル化してもよい。
【0005】〔フェノール系化合物〕本発明におけるフ
ェノール系化合物は、一価フェノールであってもよい
し、多価フェノールであってもよいし、一価フェノール
と多価フェノールとの混合物であってもよい。また、本
発明における初期縮合物は、一価フェノール又は多価フ
ェノールとアルデヒド及び/又はアルデヒド供与体とを
縮合させた初期縮合物と、一価フェノール、多価フェノ
ール、アルデヒド及び/又はアルデヒド供与体、並びに
それらの初期縮合物からなる群から選ばれる少なくとも
1種とを共縮合させた初期共縮合物であってもよい。
【0006】〔一価フェノール〕一価フェノールとして
は、フェノールや、o−クレゾール、m−クレゾール、
p−クレゾール、エチルフェノール、イソプロピルフェ
ノール、キシレノール、3,5−キシレノール、ブチル
フェノール、t−ブチルフェノール、ノニルフェノール
等のアルキルフェノール、o−フルオロフェノール、m
−フルオロフェノール、p−フルオロフェノール、o−
クロロフェノール、m−クロロフェノール、p−クロロ
フェノール、o−ブロモフェノール、m−ブロモフェノ
ール、p−ブロモフェノール、o−ヨードフェノール、
m−ヨードフェノール、p−ヨードフェノール、o−ア
ミノフェノール、m−アミノフェノール、p−アミノフ
ェノール、o−ニトロフェノール、m−ニトロフェノー
ル、p−ニトロフェノール、2,4−ジニトロフェノー
ル、2,4,6−トリニトロフェノール等の一価フェノ
ール置換体、ナフトール等の多環式一価フェノールなど
が挙げられ、これら一価フェノールは単独で又は二種以
上混合して使用することができる。
【0007】〔多価フェノール〕多価フェノールとして
は、レゾルシン、アルキルレゾルシン、ピロガロール、
カテコール、アルキルカテコール、ハイドロキノン、ア
ルキルハイドロキノン、フロログルシン、ビスフェノー
ル、ジヒドロキシナフタリン等が挙げられ、これら多価
フェノールは単独で又は二種以上混合して使用すること
ができる。多価フェノールのうち好ましいものは、レゾ
ルシン又はアルキルレゾルシンであり、特に好ましいも
のはレゾルシンよりもアルデヒドとの反応速度が速いア
ルキルレゾルシンである。
【0008】アルキルレゾルシンとしては、例えば5−
メチルレゾルシン、5−エチルレゾルシン、5−プロピ
ルレゾルシン、5−n−ブチルレゾルシン、4,5−ジ
メチルレゾルシン、2,5−ジメチルレゾルシン、4,
5−ジエチルレゾルシン、2,5−ジエチルレゾルシ
ン、4,5−ジプロピルレゾルシン、2,5−ジプロピ
ルレゾルシン、4−メチル−5−エチルレゾルシン、2
−メチル−5−エチルレゾルシン、2−メチル−5−プ
ロピルレゾルシン、2,4,5−トリメチルレゾルシ
ン、2,4,5−トリエチルレゾルシン等がある。エス
トニア産オイルシェールの乾留によって得られる多価フ
ェノール混合物は安価であり、かつ5−メチルレゾルシ
ンのほか反応性の高い各種アルキルレゾルシンを多量に
含むので、本発明において特に好ましい多価フェノール
原料である。
【0009】〔アルデヒド及び/又はアルデヒド供与
体〕本発明におけるアルデヒド及び/又はアルデヒド供
与体とは、アルデヒド、分解するとアルデヒドを生成供
与する化合物又はそれらの混合物を意味し、このような
化合物としては、ホルマリン、ホルムアルデヒド、パラ
ホルムアルデヒド、トリオキサン、アセトアルデヒド、
プロピオンアルデヒド、ポリオキシメチレン、クロラー
ル、ヘキサメチレンテトラミン、フルフラール、グリオ
キザール、n−ブチルアルデヒド、カプロアルデヒド、
アリルアルデヒド、ベンズアルデヒド、クロトンアルデ
ヒド、アクロレイン、テトラオキシメチレン、フェニル
アセトアルデヒド、o−トルアルデヒド、サリチルアル
デヒド等の単独又は二種以上の混合物が例示される。
【0010】〔溶媒〕上記初期縮合物の製造時には、通
常水が溶媒として使用されるが、必要ならば更にメタノ
ール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノー
ル、n−ブタノール、イソブタノール、s−ブタノー
ル、t−ブタノール、n−アミルアルコール、イソアミ
ルアルコール、n−ヘキサノール、メチルアミルアルコ
ール、2−エチルブタノール、n−ヘプタノール、n−
オクタノール、トリメチルノニルアルコール、シクロヘ
キサノール、ベンジルアルコール、フルフリルアルコー
ル、テトラヒドロフルフリルアルコール、アビエチルア
ルコール、ジアセトンアルコール等のアルコール類、ア
セトン、メチルアセトン、メチルエチルケトン、メチル
−n−プロピルケトン、メチル−n−ブチルケトン、メ
チルイソブチルケトン、ジエチルケトン、ジ−n−プロ
ピルケトン、ジイソブチルケトン、アセトニルアセト
ン、メチルオキシド、シクロヘキサノン、メチルシクロ
ヘキサノン、アセトフェノン、ショウノウ等のケトン
類、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリ
エチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチ
レングリコール、ポリエチレングリコール等のグリコー
ル類、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレ
ングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコール
イソプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノメチ
ルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテ
ル等のグリコールエーテル類、エチレングリコールジア
セテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルア
セテート等の上記グリコール類のエステル類やその誘導
体、1,4−ジオキサン等のエーテル類、ジエチルセロ
ソルブ、ジエチルカルビトール、エチルラクテート、イ
ソプロピルラクテート、ジグリコールジアセテート、ジ
メチルホルムアミド等の水可溶性又は親水性有機溶媒の
単独又は二種以上の混合物を添加使用することができ
る。アセトン等は溶媒であると同時に、アルキルレゾル
シンの錯化剤としても作用し、より穏やかな反応をもた
らす。
【0011】〔触媒〕フェノール系化合物とアルデヒド
及び/又はアルデヒド供与体との縮合に使用される触媒
は、酸性のものであってもよいし、アルカリ性のもので
あってもよい。酸性の触媒としては、例えば塩酸、硫
酸、硝酸、リン酸、メタキシレンスルホン酸、キシレン
スルホン酸、ポリメリックスルホン酸、スチレンスルホ
ン酸、硼酸、蓚酸、蟻酸、酢酸、乳酸、酪酸、パラトル
エンスルホン酸、フェノールスルホン酸、ベンゼンスル
ホン酸、ナフタリン−α−スルホン酸、ナフタリン−β
−スルホン酸等の無機又は有機酸、蓚酸ジメチルエステ
ル等の有機酸のエステル類、マレイン酸無水物、フタル
酸無水物等の酸無水物、塩化アンモニウム、硫酸アンモ
ニウム、硝酸アンモニウム、蓚酸アンモニウム、酢酸ア
ンモニウム、リン酸アンモニウム、チオシアン酸アンモ
ニウム、イミドスルホン酸アンモニウム等のアンモニウ
ム塩類、モノクロル酢酸およびそのナトリウム塩、α,
α’ジクロロヒドリン等の有機ハロゲン化物、トリエタ
ノールアミン塩酸塩、塩酸アニリン等のアミン類の塩酸
塩、サリチル酸尿素アダクト、ステアリン酸尿素アダク
ト、ヘプタン酸尿素アダクト等の尿素アダクト、N−ト
リメチルタウリン、塩化亜鉛、塩化第2鉄等が挙げられ
る。
【0012】アルカリ性の触媒としては、例えばアルカ
リ金属、アルカリ土類金属等の水酸化物、酸化物、炭酸
塩、アミン類等が用いられ、水酸化ナトリウム、水酸化
カリウム、水酸化バリウム、水酸化カルシウム、炭酸ナ
トリウム、石灰、亜硫酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、
リン酸ナトリウム、アンモニア、アミン等が例示され
る。
【0013】上記アミンとしては、メチルアミン、エチ
ルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、アミルアミ
ン、ヘキシルアミン、ヘプチルアミン、オクチルアミ
ン、ノニルアミン、デシルアミン、ウンデシルアミン、
ドデシルアミン、トリデシルアミン、テトラデシルアミ
ン、ペンタデシルアミン、セチルアミン等の脂肪族第一
アミン;ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジプロピル
アミン、ジイソプロピルアミン、ジブチルアミン、ジア
ミルアミン等の脂肪族第二アミン;トリメチルアミン、
トリエチルアミン等の脂肪族第三アミン;アリルアミ
ン、ジアリルアミン、トリアリルアミン等の脂肪族不飽
和アミン;シクロプロピルアミン、シクロブチルアミ
ン、シクロペンチルアミン、シクロヘキシルアミン等の
脂環式アミン;アニリン、メチルアニリン、ジメチルア
ニリン、エチルアニリン、o−トルイジン、m−トルイ
ジン、p−トルイジン、ベンジルアミン、ジベンジルア
ミン、トリベンジルアミン、ジフェニルアミン、トリフ
ェニルアミン、α−ナフチルアミン、β−ナフチルアミ
ン等の芳香族アミン;その他モノエタノールアミン、ジ
エタノールアミン、トリエタノールアミン、ヘキサメチ
レンテトラミン、ピリジン等の単独又は二種以上の混合
物が挙げられる。
【0014】本発明では、アンモニア及び/又はアミン
の存在下で縮合を行うのが好ましく、特にアンモニアを
使用するのが好ましい。
【0015】〔第三成分〕本発明では、上記初期縮合物
製造の際に、所望なれば尿素、メラミン、チオ尿素、ベ
ンゾグアナミン、トルエン、キシレン、クマロン、シク
ロヘキサノン、カシューオイル、タンニン類、ダンマ
ー、セラック、ロジン又はロジン誘導体、石油樹脂、メ
タノール、エタノール、イソプロパノール、n−ブタノ
ール、イソブタノール、エチレングリコール、ジエチレ
ングリコール、ポリエチレングリコール、グリセリン、
フルフリルアルコール、アマニ油、桐油、ひまし油等の
単独又は二種以上を共縮合剤又は変性剤として添加して
もよい。
【0016】〔スルフィメチル化剤〕上記フェノール系
化合物又は初期縮合物のスルフィメチル化には、通常ス
ルフィメチル化剤が使用される。スルフィメチル化剤と
しては、例えば、ホルムアルデヒドナトリウムスルホキ
シラート(ロンガリット)、ベンズアルデヒドナトリウ
ムキシラート等の脂肪族、芳香族アルデヒドのアルカリ
金属スルホキシラート類、ナトリウムハイドロサルファ
イト、マグネシウムハイドロサルファイト等のアルカリ
金属、アルカリ土類金属のハイドロサルファイト(亜ジ
チオン酸塩)類、ナトリウムエチルスルホキシラート等
のアルキルスルホキシラート類、ヒドロキシメタンスル
フィン酸塩等のヒドロキシアルカンスルフィン酸塩等が
挙げられる。
【0017】〔スルホメチル化剤〕上記フェノール系化
合物又は初期縮合物のスルホメチル化には、通常スルホ
メチル化剤が使用される。スルホメチル化剤としては、
例えば、亜硫酸、重亜硫酸又はメタ重亜硫酸と、アルカ
リ金属又はトリメチルアミンやベンジルトリメチルアン
モニウム等の第四級アミンもしくは第四級アンモニウム
とを反応させて得られる水溶性亜硫酸塩や、これらの水
溶性亜硫酸塩とアルデヒドとの反応によって得られるヒ
ドロキシメタンスルホン酸塩等のヒドロキシアルカンス
ルホン酸塩等が挙げられる。
【0018】上記スルホメチル化剤及び/又はスルフィ
メチル化剤によってスルホメチル化及び/又はスルフィ
メチル化したフェノール系化合物を縮合して得られる初
期縮合物、ならびに上記スルホメチル化剤及び/又はス
ルフィメチル化剤によってスルホメチル化及び/又はス
ルフィメチル化した初期縮合物は、水溶液としての安定
性が良好になって相分離等が生じ難くなり、また硬化速
度が大きくなる。
【0019】〔初期縮合物の製造方法〕本発明の初期縮
合物を製造するには、フェノール化合物並びにアルデヒ
ド及び/又はアルデヒド供与体に、必要に応じて溶媒、
触媒、第三成分を添加し、液温50℃以上で0.5 〜20時間
加熱反応させる。該アルデヒド及び/又はアルデヒド供
与体は、通常一価フェノール1モルに対して0.2 〜4モ
ル、多価フェノール1モルに対して0.1 〜0.8 モル使用
される。このときアルデヒド及び/又はアルデヒド供与
体は、反応開始時に全量加えてもよいし、分割添加又は
連続滴下してもよい。また、該第三成分は、縮合の反応
開始時、反応中、あるいは反応終了後のいずれの時点で
添加してもよい。触媒としてアンモニア及び/又はアミ
ンを添加する場合、その添加量は、フェノール系化合物
に対して0.001 〜20重量%であるのが好ましく、特に0.
01〜10重量%であるのが好ましい。
【0020】上記フェノール系化合物をスルホメチル化
及び/又はスルフィメチル化する場合には、上記スルホ
メチル化剤及び/又はスルフィメチル化剤はフェノール
系化合物に添加すればよく、上記初期縮合物をスルホメ
チル化及び/又はスルフィメチル化する場合には、上記
スルホメチル化剤及び/又はスルフィメチル化剤はフェ
ノール系化合物とアルデヒド及び/又はアルデヒド供与
体との縮合反応前、反応中、反応後のいずれかの段階で
添加すればよい。スルホメチル化剤及び/又はスルフィ
メチル化剤の総添加量は、フェノール系化合物1モルに
対して、通常0.001 〜1.5 モルであるが、製造される初
期縮合物の硬化性、硬化後の樹脂の物性等の性能を良好
に保持するためには、0.01〜0.8モル程度とするのが好
ましい。
【0021】〔硬化性物質〕本発明における硬化性物質
は、上記初期縮合物及び所望により硬化剤、硬化触媒、
その他の第三成分を含有するものであり、該初期縮合物
のみからなるものも含まれる。該初期縮合物は、硬化剤
を使用しなくても、加熱によって硬化させることができ
るが、硬化剤としてアルデヒド及び/又はアルデヒド供
与体、あるいはアルキロール化トリアゾン誘導体等を添
加混合すると、pHのすべての領域で常温硬化する。該
アルデヒド及び/又はアルデヒド供与体としては、上記
初期縮合物の製造に使用されるアルデヒド及び/又はア
ルデヒド供与体と同様のものが使用される。また、該ア
ルキロール化トリアゾン誘導体は、通常、尿素系化合物
と、アミン類と、ホルマリン、ホルマリン−パラホルム
アルデヒド混合物、ヘキサメチレンテトラミン等のアル
デヒド及び/又はアルデヒド供与体との反応によって得
られる。
【0022】上記硬化剤の添加量は、通常、アルデヒド
及び/又はアルデヒド供与体の場合には、初期縮合物に
対して5〜100 重量%、アルキロール化トリアゾン誘導
体の場合には、初期縮合物に対して10〜500 重量%であ
る。
【0023】また、上記初期縮合物においては、酸性又
はアルカリ性の化合物を硬化触媒として加えても差し支
えない。酸性の硬化触媒としては、例えば塩酸、硫酸、
硝酸、リン酸、メタキシレンスルホン酸、キシレンスル
ホン酸、ポリメリックスルホン酸、スチレンスルホン
酸、硼酸、蓚酸、蟻酸、酢酸、乳酸、酪酸、パラトルエ
ンスルホン酸、フェノールスルホン酸、ベンゼンスルホ
ン酸、ナフタリン−α−スルホン酸、ナフタリン−β−
スルホン酸等の無機又は有機酸、蓚酸ジメチルエステル
等の有機酸のエステル類、マレイン酸無水物、フタル酸
無水物等の酸無水物、塩化アンモニウム、硫酸アンモニ
ウム、硝酸アンモニウム、蓚酸アンモニウム、酢酸アン
モニウム、リン酸アンモニウム、チオシアン酸アンモニ
ウム、イミドスルホン酸アンモニウム等のアンモニウム
塩類、モノクロル酢酸およびそのナトリウム塩、α,
α’ジクロロヒドリン等の有機ハロゲン化物、トリエタ
ノールアミン塩酸塩、塩酸アニリン等のアミン類の塩酸
塩、サリチル酸尿素アダクト、ステアリン酸尿素アダク
ト、ヘプタン酸尿素アダクト等の尿素アダクト、N−ト
リメチルタウリン、塩化亜鉛、塩化第2鉄等が挙げられ
る。
【0024】アルカリ性の硬化触媒としては、例えばア
ルカリ金属、アルカリ土類金属等の水酸化物、酸化物、
炭酸塩、アミン類等が用いられ、水酸化ナトリウム、水
酸化カリウム、水酸化バリウム、水酸化カルシウム、炭
酸ナトリウム、石灰、亜硫酸ナトリウム、酢酸ナトリウ
ム、リン酸ナトリウム、アンモニア、トリメチルアミ
ン、トリエチルアミン、モノエタノールアミン、ジエタ
ノールアミン、トリエタノールアミン、ヘキサメチレン
テトラミン、ピリジン等が例示される。
【0025】さらに、必要ならば一価フェノール系樹
脂、多価フェノール系樹脂、尿素系樹脂、メラミン系樹
脂等のアミノ系樹脂;天然ゴム又はその誘導体;スチレ
ン−ブタジエンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴ
ム、クロロプレンゴム、エチレン−プロピレンゴム、イ
ソプレンゴム、イソプレン−イソブチレンゴム等の合成
ゴム;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、スチレン、ア
クリルエステル、メタクリルエステル、アクリロニトリ
ル、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、塩化ビニ
ル、塩化ビニリデン、ビニルピリジン等のビニル単量体
の単独重合体又はこれらビニル単量体の二種以上の共重
合体;ポリウレタン、ポリアミド、エポキシ樹脂、ブチ
ラール樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、酢酸ビニ
ル−エチレン共重合体、塩素化ポリエチレン、塩素化ポ
リプロピレン、ポリエステル等の各種合成樹脂のエマル
ジョンやラテックス又は水溶液;ポリビニルアルコー
ル、アルギン酸ナトリウム、澱粉、澱粉誘導体、ニカ
ワ、ゼラチン、血粉、メチルセルロース、カルボキシメ
チルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリア
クリル酸塩、ポリアクリルアミド等の水溶性高分子や天
然ガム類;炭酸カルシウム、タルク、石膏、カーボンブ
ラック、木粉、クルミ粉、ヤシガラ粉、小麦粉、米粉等
の充填剤;界面活性剤;ステアリン酸、パルミチン酸等
の高級脂肪酸、パルミチルアルコール、ステアリルアル
コール等の高級アルコール;ブチリルステアレート、グ
リセリンモノステアレート等の脂肪酸のエステル類;脂
肪酸アミド類;カルナバワックス等の天然ワックス類、
合成ワックス類;パラフィン類、パラフィン油、シリコ
ンオイル、シリコン樹脂、フッ素樹脂、ポリビニルアル
コール、グリス等の離型剤;ヘキサン、ブタン、n−ペ
ンタン、アルコール、エーテル、塩化メチレン、四塩化
炭素、クロルフルオロメタン、1,1,2−トリクロル
−1,2,2−トリフルオルエタン等の低沸点溶剤;ア
ゾジカーボンアミド、ジニトロソペンタメチレンテトラ
ミン、P,P’−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒド
ラジド)、アゾビス−2,2’−(2−メチルグロピオ
ニトリル)等のガスを発生するもの;炭酸ガスを発生し
ながら酸性硬化剤と反応する物質、例えば、炭素又は重
炭酸ナトリウム、カリウム、アンモニウム又はカルシウ
ム;n−ペンタン、イソペンタン、ブタン、イソブタン
等をマイクロカプセル化した熱可塑性膨張性微小球等の
発泡剤;シラスバルーン、パーライト、ガラスバルー
ン、発泡ガラス、中空セラミックス等の中空粒体;発泡
ポリエチレン、発泡ポリスチレン、発泡ポリプロピレン
等の発泡体や発泡粒子;顔料、染料、難燃剤、防炎剤、
防虫剤、防腐剤、撥水剤、撥油剤、老化防止剤、紫外線
吸収剤;DBP、DOP、ジシクロヘキシルフタレート
のようなフタール酸エステル系可塑剤やその他のトリク
レジルホスフェート等の可塑剤などの第三成分を添加し
て、共縮合や混合等により上記初期縮合物を変性しても
よい。
【0026】〔含浸シート〕本発明では、上記硬化性物
質を繊維シートに含浸させ、硬化して含浸シートとす
る。取扱上、一旦予備硬化するのが好ましいが、含浸
後、予備硬化することなく直接硬化してもよい。該予備
硬化を行う場合、該硬化性物質中の初期縮合物を若干縮
合せしめてB状態とすることが望ましい。該繊維シート
に含浸させた初期縮合物をB状態とすることにより、該
硬化性物質の硬化時間を短くすることができ、短時間の
ホットプレス等により該含浸シートに良好な成形性を付
与することができると共に、該含浸シートは長期間の保
管が可能となる。なお、本発明における「硬化性物質を
繊維シートに含浸」とは、硬化性物質を、繊維シートの
全部又は一部に含浸させる場合も、繊維シートの片面又
は両面の全部又は一部に塗布する場合も含むものとす
る。
【0027】上記繊維シートとしては、ポリエステル繊
維、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維、ポリアミ
ド繊維、アクリル繊維、ウレタン繊維、ポリ塩化ビニル
繊維、ポリ塩化ビニリデン繊維、アセテート繊維等の合
成繊維、パルプ、木綿、羊毛、ヤシ繊維、麻繊維、ケナ
フ繊維、竹繊維等の天然繊維、ガラス繊維、炭素繊維、
セラミック繊維、石綿等の無機繊維、又はこれらの繊維
を使用した繊維製品のスクラップを解繊して得られた再
生繊維等の一種又は二種以上の繊維からなるフェルト、
不織布、繊維編織物等を使用することができる。上記硬
化性物質の繊維シートに対する含浸量は、特に限定され
ないが、通常固形分として5〜150 重量%程度である。
また、予備硬化は、通常50〜130 ℃で1〜30分加熱する
ことにより行う。
【0028】〔成形材〕本発明の成形材は、上記硬化性
物質を含浸し硬化してなる含浸シートが、成形材本体の
表面の一部又は全部に貼着されたものである。本発明に
おける成形材本体は、成形性を有するものであればいか
なるものであってもよく、例えば、各種のプラスチック
発泡体、パーティクルボード、ファイバーボード、フェ
ルト、プラスチックシート、低融点繊維含有不織布、ガ
ラスウール、石綿等が挙げられる。該プラスチック発泡
体としては、例えば、ポリウレタン発泡体、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン等のポリオレフィン発泡体、ポリ塩
化ビニル発泡体、ポリスチレン発泡体、メラミン樹脂発
泡体、尿素樹脂発泡体、フェノール樹脂発泡体等があ
る。
【0029】〔成形材の製造方法〕上記含浸シート(予
備硬化したものであってもよいし、含浸後の予備硬化し
ていないものであってもよい。)を使用した成形材の製
造方法としては、第1に、図1に示すように、成形材本
体1を所定の形状に成形するとともに、含浸シート2を
該成形材本体1の形状に適合する形状に硬化成形し、該
成形した含浸シート2を該成形材本体1の表面に貼着す
る方法がある。該含浸シート2を硬化成形するには、通
常、所定の形状を有する下型と上型とでホットプレスす
る。この硬化成形は、該含浸シート2に含浸されている
硬化性物質の硬化開始温度以上の温度(通常70〜230
℃)で、通常0.5 〜10分加熱することにより行う。この
ようにして硬化成形した含浸シート2を上記成形材本体
1の表面に貼着するには、接着剤を使用したり、該成形
材本体1が熱可塑性の材料からなる場合には、加熱融着
すればよい。
【0030】第2には、図2に示すように、含浸シート
2と、成形材本体の成形前の原体1aとを重ね合わせ、
所定の形状を有する上型3と下型4とでホットプレス成
形する方法がある。該ホットプレス成形は、該含浸シー
ト2に含浸されている硬化性物質の硬化開始温度以上の
温度で、通常0.5 〜10分加熱圧縮することにより行う。
このとき、成形材本体(原体)の材料によっては、該含
浸シート2と該成形材本体原体1aとの間に、ホットメ
ルトシートや天然樹脂、天然ゴム、合成樹脂、合成ゴム
等の接着剤を介在させてもよい。
【0031】第3には、図3に示すように、含浸シート
2をあらかじめ所定の形状に硬化成形し、該成形した含
浸シート2を成形型5の型面51にセットするとともに、
樹脂注入口52から該成形型5内に発泡樹脂液Rを注入、
硬化する方法がある。発泡樹脂液Rの種類としては、例
えば、ポリウレタン発泡樹脂、ポリエチレン、ポリプロ
ピレン等のポリオレフィン発泡樹脂、ポリ塩化ビニル発
泡樹脂、ポリスチレン発泡樹脂、メラミン発泡樹脂、尿
素発泡樹脂、フェノール発泡樹脂等がある。
【0032】以上のようにして得られる本発明の成形材
は、種々の用途に用いることができ、例えば、壁材;ベ
ッドの芯材;椅子、ソファー、シート等のクッション
材;内装材;各種パッド等として好適である。本発明の
成形材では、硬化性物質を含浸硬化した含浸シートが成
形材本体の表面に貼着されており、該含浸シートは単な
る繊維シートと異なり成形性に優れるため、該成形材は
所望の形状に成形することができる。
【0033】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に具体的に説
明するが、本発明の範囲はこれらの実施例に限定される
ものではない。
【0034】〔実施例1〕フェノール1モル、37%ホル
マリン2.5 モル、水酸化ナトリウム0.1 モル及び亜硫酸
ナトリウム0.1 モルを100 ℃で2時間反応させて、スル
ホメチル化一価フェノール・アルデヒド初期縮合物
(A)を得た。該初期縮合物(A)を、ポリエステル80
重量%及びポリアミド20重量%からなる不織布シート
(目付:100 g/m2)に対し15重量%になるように含浸さ
せ、100℃で10分間加熱し、該初期縮合物(A)をB状
態とした。このようにして得られた含浸シートをメラミ
ン樹脂発泡体(発泡倍率:5倍)に重ね、180 ℃で3分
間熱圧成形したところ、含浸シートの接着性が良好で、
成形性に優れるとともに、剛性の大きい成形材が得られ
た。
【0035】〔実施例2〕実施例1と同様にして得たス
ルホメチル化一価フェノール・アルデヒド初期縮合物
(A)に5−メチルレゾルシン0.3 モルを加え、更に10
0 ℃で0.5 時間反応させて、スルホメチル化一価フェノ
ール−多価フェノール・アルデヒド初期縮合物(B)を
得た。該初期縮合物(B)を、アクリル繊維90重量%及
び炭素繊維10重量%からなる織物シート(目付:50g/
m2)に対し30重量%になるように含浸させ、100 ℃で10
分間加熱して該初期縮合物(B)をB状態とし、これを
含浸シートとした。
【0036】一方、木片100 重量部に対し、レゾール型
フェノール樹脂20重量部及びマイクロカプセル型発泡剤
7重量部を配合して、木質発泡体を製造した。得られた
木質発泡体の表面に上記含浸シートを重ね、200 ℃で1
分間熱圧成形したところ、含浸シートの接着性が良好
で、成形性に優れるとともに、剛性の大きい成形材が得
られた。
【0037】〔比較例1〕初期縮合物を含浸させない以
外、実施例2と同様にして織物シートを木質発泡体の表
面に重ね、成形したところ、織物シートの接着性が悪
く、一部が剥離した。また、織物シート部の成形性が悪
く、所望の形状に成形することができなかった。
【0038】〔実施例3〕フェノール1モル、37%ホル
マリン2モル及び水酸化ナトリウム0.1 モルを100 ℃で
1時間反応させた後、亜硫酸ナトリウム0.2 モルを加
え、更に100 ℃で40分間反応させて、スルホメチル化一
価フェノール・アルデヒド初期縮合物(a)を得た。一
方、5−メチルレゾルシン2.5 モル、37%ホルマリン1
モル及び水酸化ナトリウム0.15モルを60℃で8時間反応
させ、多価フェノール・アルデヒド初期縮合物(b)を
得た。
【0039】上記初期縮合物(a)と初期縮合物(b)
とを混合し、70℃で2時間反応させ、スルホメチル化一
価フェノール−多価フェノール初期共縮合物(C)を得
た。得られた初期縮合物(C)100 重量部に、50%アク
リル酸エステルエマルジョン5重量部、20%フッ素系撥
油剤0.02重量部及び30%有機リン・窒素系難燃剤5重量
部を添加し、更に硬化剤としてパラホルムアルデヒド10
重量部を添加混合したものを、ガラス繊維70重量%、ポ
リエステル繊維20重量%及びケナフ繊維10重量%からな
る不織布シート(目付:100 g/m2)に対し25重量%にな
るように含浸させ、80℃で5分間加熱して該初期縮合物
(C)をB状態とし、その後150 ℃で1分間熱圧成形
し、所定の形状に硬化成形した。
【0040】このようにして硬化成形した含浸シート
を、成形型の型面にセットするとともに、樹脂注入口か
ら該成形型内に有機発泡ガス含有フェノール樹脂液を注
入し、200 ℃で4分間成形したところ、含浸シートの接
着性が良好で、成形性に優れるとともに、剛性の大きい
成形材が得られた。
【0041】
【発明の効果】本発明によれば、成形材本体が保護され
ており、所望の形状に成形された成形材が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の成形材を製造する方法の一例を示す概
略断面図である。
【図2】本発明の成形材を製造する方法の一例を示す概
略断面図である。
【図3】本発明の成形材を製造する方法の一例を示す概
略断面図である。
【符号の説明】
1…成形材本体 1a…原体 2…含浸シート 5…成形型 51…型面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フェノール系化合物とアルデヒド及び/
    又はアルデヒド供与体とを縮合させた初期縮合物を含有
    する硬化性物質を繊維シートに含浸し硬化してなる含浸
    シートが、成形材本体の表面の一部又は全部に貼着され
    ていることを特徴とする成形材。
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