JP3396096B2 - 構造材および構造材の製造方法および車両用内装材料 - Google Patents

構造材および構造材の製造方法および車両用内装材料

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JP3396096B2
JP3396096B2 JP25131494A JP25131494A JP3396096B2 JP 3396096 B2 JP3396096 B2 JP 3396096B2 JP 25131494 A JP25131494 A JP 25131494A JP 25131494 A JP25131494 A JP 25131494A JP 3396096 B2 JP3396096 B2 JP 3396096B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は自動車等の車両用内装材
料、建築材料等に用いられる構造材に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】この種の構造材としては、従来合成繊
維、ガラス繊維、木質繊維、再生繊維等にフェノール樹
脂をバインダーとして混合し、所定形状に加熱成形する
とともに該フェノール樹脂を硬化せしめたものが提供さ
れている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらバインダ
ーとしてのフェノール樹脂の硬化温度は、200℃前後
の高温であり、製造工程における熱エネルギーの効率が
悪く、またポリ塩化ビニルレザーやポリプロピレン不織
布のような耐熱性に乏しい表装材等を重ねて同時に成形
することが困難であり、また成形時の高温によって繊維
等が劣化するおそれがあった。また更にフェノール樹脂
の硬化物は硬すぎてもろい欠陥があった。更に従来の構
造材は、剛性を得るためには密度を大きくすることが必
要であり、そのために構造材の重量が大きくなり、特に
構造材を車両の内装材料として使用する場合にはこのこ
とは重要な問題となる。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は上記従来の課題
を解決するための手段として、竹繊維単独または竹繊維
と他の繊維との混合繊維と、該繊維を結着している多価
フェノール・アルデヒド系縮合物の硬化物とからなり、
所定形状に成形されている構造材を提供するものであ
る。上記多価フェノール・アルデヒド系縮合物とは多価
フェノールとアルデヒドおよび/またはアルデヒド供与
体との縮合物であるか、あるいは多価フェノールと、1
価フェノールおよび/またはアミノ系化合物モノマー
と、アルデヒドおよび/またはアルデヒド供与体との共
縮合物である。上記構造材は竹繊維単独または竹繊維と
他の繊維との混合繊維中に多価フェノール・アルデヒド
系縮合物を硬化剤を添加するかまたは添加することなく
存在させ、所定形状に加熱成形するとともに該縮合物を
硬化せしめる方法によって製造される。更に本発明では
上記構造材からなる車両用内装材料および上記構造材を
補強材として合成樹脂発泡体等の基材に積層した車両用
内装材料が提供される。
【0005】以下に本発明を詳細に説明する。 [多価フェノール]本発明の多価フェノール・アルデヒ
ド系縮合物において、アルデヒドとの縮合に用いられる
多価フェノールとは、レゾルシン、アルキルレゾルシ
ン、ピロガロール、カテコール、アルキルカテコール、
ハイドロキノン、アルキルハイドロキノン、フロログル
シン、ビスフェノール、ジヒドロキシナフタリン等の多
価フェノールの単独または二種以上の混合物であるが、
これら多価フェノールのうち望ましいのはレゾルシンま
たはアルキルレゾルシンであり、特に望ましいのはレゾ
ルシンよりもアルデヒドとの反応速度が速いアルキルレ
ゾルシンである。上記アルキルレゾルシンとしては、例
えば5−メチルレゾルシン、5−エチルレゾルシン、5
−プロピルレゾルシン、5−n−ブチルレゾルシン、
4,5−ジメチルレゾルシン、2,5−ジメチルレゾル
シン、4,5−ジエチルレゾルシン、2,5−ジエチル
レゾルシン、4,5−ジプロピルレゾルシン、2,5−
ジプロピルレゾルシン、4−メチル−5−エチルレゾル
シン、2−メチル−5−エチルレゾルシン、2−メチル
−5−プロピルレゾルシン、2,4,5−トリメチルレ
ゾルシン、2,4,5−トリエチルレゾルシン等があ
る。エストニア産オイルシェールの乾留によってえられ
る多価フェノール混合物は安価であり、かつ5ーメチル
レゾルシンのほか、反応性の高い各種アルキルレゾルシ
ンを多量に含むので、本発明に最も好ましい多価フェノ
ール原料である。
【0006】[アルデヒドおよび/またはアルデヒド供
与体]本発明において用いられるアルデヒドおよび/ま
たはアルデヒド供与体とは、アルデヒドおよび/または
分解するとアルデヒドを生成供与する化合物を意味し、
ホルマリン、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒ
ド、トリオキサン、アセトアルデヒド、プロピオンアル
デヒド、ポリオキシメチレン、クロラール、ヘキサメチ
レンテトラミン、フルフラール、グリオキザール,n−
ブチルアルデヒド、カプロアルデヒド、アリルアルデヒ
ド、ベンツアルデヒド、クロトンアルデヒド、アクロレ
イン、テトラオキシメチレン、フェニルアセトアルデヒ
ド、o−トルアルデヒド、サルチルアルデヒド等の単独
または二種以上の混合物が例示される。
【0007】[酸触媒およびアルカリ触媒]本発明にお
いては、多価フェノールとアルデヒドおよび/またはア
ルデヒド供与体との縮合の際、あるいは多価フェノール
および/または多価フェノール系縮合物と、1価フェノ
ールおよび/または1価フェノール系縮合物および/ま
たはアミノ系化合物モノマーおよび/またはアミノ系縮
合物と、アルデヒドおよび/またはアルデヒド供与体と
の共縮合の際、必要ならば酸触媒またはアルカリ触媒を
添加する。その添加量は多価フェノール、1価フェノー
ルおよび/またはアミノ系化合物モノマーの総量の数重
量%以下で、通常6重量%(以下単に%とする)以下の
量である。上記酸触媒としては、例えば塩酸、硫酸、オ
ルト燐酸、ほう酸、蓚酸、蟻酸、酢酸、酪酸、ベンゼン
スルホン酸、フェノールスルホン酸、パラトルエンスル
ホン酸、ナフタリン−α−スルホン酸、ナフタリン−β
−スルホン酸等の無機または有機酸、あるいは蓚酸ジメ
チルエステル等の有機酸のエステル類、マレイン酸無水
物、フタル酸無水物等の酸無水物、塩化アンモニウム、
硫酸アンモニウム、硝酸アンモニウム、蓚酸アンモニウ
ム、酢酸アンモニウム、燐酸アンモニウム、チオシアン
酸アンモニウム、イミドスルホン酸アンモニウム等のア
ンモニウム塩、モノクロル酢酸およびそのナトリウム
塩、α,α’ジクロロヒドリン等の有機ハロゲン化物、
トリエタノールアミン塩酸塩、塩酸アニリン等のアミン
類の塩酸塩、サルチル酸尿素アダクト、ステアリン酸尿
素アダクト、ヘプタン酸尿素アダクト等の尿素アダク
ト、N−トリメチルタウリン、塩化亜鉛、塩化第2鉄等
がある。上記アルカリ触媒としては、例えば水酸化ナト
リウム、水酸化カリウム、水酸化バリウム、水酸化カル
シウム等のアルカリ金属やアルカリ土類金属の水酸化
物、石灰等のアルカリ土類金属の酸化物、炭酸ナトリウ
ム、亜硫酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、燐酸ナトリウ
ム等のアルカリ金属の弱酸塩類、アンモニア、トリメチ
ルアミン、トリエチルアミン、トリエタノールアミン、
ヘキサメチレンテトラミン、ピリヂン等のアミン類が例
示される。上記酸触媒またはアルカリ触媒は二種以上を
併用してもよい。
【0008】[多価フェノール・アルデヒド系縮合物]
本発明において竹繊維単独または竹繊維と他の繊維との
混合繊維のバインダーとして使用される多価フェノール
・アルデヒド系縮合物とは、上記多価フェノールと上記
アルデヒドおよび/またはアルデヒド供与体とを上記酸
またはアルカリ触媒存在下でもしくは触媒の存在なしで
縮合させた縮合物の単独または二種以上の混合物、ある
いは多価フェノールと1価フェノールおよび/またはア
ミノ系化合物モノマーとアルデヒドおよび/またはアル
デヒド供与体とを、酸またはアルカリ触媒存在下でもし
くは触媒の存在なしで、加熱下でまたは室温で共縮合さ
せた共縮合物の単独または二種以上の混合物、あるいは
上記縮合物の単独または二種以上と上記共縮合物の単独
または二種以上との混合物である。また上記縮合物ある
いは共縮合物はスルホメチル化剤でスルホメチル化され
たものであっても差し支えないし、また上記縮合物ある
いは共縮合物の縮合の際多価フェノールを錯化剤で錯化
してもよい。また上記多価フェノールと1価フェノール
および/またはアミノ系化合物モノマーの共縮合に際
し、上記モノマーの一部または全部を多価フェノールと
1価フェノールおよび/またはアミノ系化合物モノマー
とアルデヒドおよび/またはアルデヒド供与体との初期
縮合物を用いてもよい。本発明の多価フェノール・アル
デヒド系縮合物を例示すれば、多価フェノール・アルデ
ヒド縮合物、1価フェノール・多価フェノール・アルデ
ヒド共縮合物、尿素・多価フェノール・アルデヒド共縮
合物、尿素・1価フェノール・多価フェノール・アルデ
ヒド共縮合物、メラミン・多価フェノール・アルデヒド
共縮合物、メラミン・1価フェノール・多価フェノール
・アルデヒド共縮合物、尿素・メラミン・多価フェノー
ル・アルデヒド共縮合物、尿素・メラミン・1価フェノ
ール・多価フェノール・アルデヒド共縮合物等あるいは
これらのスルフォメチル化物あるいはその錯化物であ
る。多価フェノールと1価フェノールおよび/またはア
ミノ系化合物モノマーとアルデヒドおよび/またはアル
デヒド供与体との共縮合物を得るには、多価フェノール
および/または多価フェノール・アルデヒド系縮合物と
1価フェノールおよび/または1価フェノール・アルデ
ヒド系縮合物および/またはアミノ系化合物モノマーお
よび/またはアミノ系化合物モノマー・アルデヒド縮合
物に、必要ならばアルデヒドおよび/またはアルデヒド
供与体を加えて共縮合せしめる方法が好ましいが、その
添加順序等は任意であり通常室温〜100℃で1〜24
時間程度縮合を行う。また一部または全部がメチロール
化されている1価フェノール・アルデヒド縮合物あるい
は一部または全部がメチロール化またはメチル化メチロ
ール化されているアミノ系化合物モノマー・アルデヒド
縮合物に多価フェノールおよび/または多価フェノール
・アルデヒド縮合物を添加混合し、更に必要ならばアル
デヒドおよび/またはアルデヒド供与体を加えて共縮合
せしめてもよい。また本発明の多価フェノール・アルデ
ヒド系縮合物を縮合もしくは共縮合する際、多価フェノ
ール、1価フェノール、アミノ系化合物モノマー、アル
デヒドおよび/またはアルデヒド供与体、縮合触媒、溶
剤、スルホメチル化剤、錯化剤以外に第三成分として、
所望なればトルエン、キシレン、クマロン、シクロヘキ
サノン、カシューオイル、タンニン類、ダンマー、セラ
ック、ロジンまたはロジン誘導体、石油樹脂、メタノー
ル、エタノール、イソプロパノール、n−ブタノール、
イソブタノール、エチレングリコール、ジエチレングリ
コール、ポリエチレングリコール、グリセリン、フルフ
リルアルコール、アマニ油、桐油、ひまし油等の単独ま
たは二種以上を共縮合剤または変性剤として、縮合また
は共縮合の反応開始時、反応中、あるいは反応終了後、
添加、変性しても差支えない。また本発明の多価フェノ
ール・アルデヒド系縮合物は常温または加熱蒸発、真空
蒸発、スプレードライヤー、塩折・pH調整等による樹
脂の析出乾燥等の方法で固化乾燥粉砕した固体粉末とし
て用いても差支えない。
【0009】[1価フェノール]上記の多価フェノール
と共縮合される1価フェノールとは、フェノールやo−
クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、エチル
フェノール,iso−プロピルフェノール、キシレノー
ル、3,5−キシレノール、ブチルフェノール、t−ブ
チルフェノール、ノニルフェノール等のアルキルフェノ
ール、o−フルオロフェノール、m−フルオロフェノー
ル,p−フルオロフェノール、o−クロロフェノール、
m−クロロフェノール,p−クロロフェノール、o−ブ
ロモフェノール、m−ブロモフェノール,p−ブロモフ
ェノール、o−ヨードフェノール、m−ヨードフェノー
ル,p−ヨードフェノール、o−アミノフェノール、m
−アミノフェノール,p−アミノフェノール、o−ニト
ロフェノール、m−ニトロフェノール,p−ニトロフェ
ノール、2,4−ジニトロフェノール,2,4,6−ト
リニトロフェノール等の1価フェノール置換体及びナフ
トール等のような1価フェノールの単独または二種以上
の混合物をいう。
【0010】[アミノ系化合物モノマー」上記の多価フ
ェノールと共縮合されるアミノ系化合物モノマーとは、
カルバミドおよび/またはアミノアジン等のようなアル
デヒドと縮合反応して硬化性の樹脂を生成するアミノ系
化合物の単独または二種以上の混合物を意味し、尿素、
チオ尿素、メラミン、チオメラミン、ジシアンジアミ
ド、グアニジン、グアナミン、アセトグアナミン、ベン
ゾグアナミン、2,6−ジアミノ−1,3−ジアジン等
が例示される。
【0011】[スルホメチル剤]上記の多価フェノール
・アルデヒド系縮合物は、1価フェノール、多価フェノ
ールまたはアミノ系化合物モノマーとアルデヒドとを縮
合または共縮合させる際、必要ならばスルホメチル化剤
を添加し、縮合物または共縮合物を部分的にスルホメチ
ル化させ、中性および酸性側での水溶性を改善し、かつ
硬化速度を遅延せしめることが出来る。該スルホメチル
化剤としては亜硫酸、重亜硫酸またはメタ重亜硫酸とア
ルカリ金属またはトリメチルアミンやベンジルトリメチ
ルアンモニウム等の第四級アミンまたは第四級アンモニ
ウムとの水溶性亜硫酸塩や、これらの水溶性亜硫酸塩と
アルデヒドとの反応によって得られるヒドロキシメタン
スルホン酸塩等のヒドロキシアルカンスルホン酸および
/またはヒドロキシアルカンスルホン酸のアルカリ金属
塩等が例示される。
【0012】[錯化剤]本発明の多価フェノール・アル
デヒド系縮合物の錯化剤とは多価フェノールとアルデヒ
ドとの反応性を緩和するために用いられものであって、
かかる錯化剤としては多価フェノールのヒドロキシル基
に対して錯化形成能をもつケトン基又はアミド基等を有
する化合物があげられ、例えばアセトン、カプロラクタ
ム等が例示され、特にアセトンは好ましい錯化剤であ
る。
【0013】[溶媒]本発明の多価フェノール・アルデ
ヒド系縮合物は主として溶液の状態で提供されるが、該
溶液に使用される溶媒としては通常水が用いられるが、
必要ならばメタノール、エタノール、イソプロパノー
ル、n−ブタノール、エチレングリコール、ジエチレン
グリコール、ポリエチレングリコール等のアルコール
類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類等の水
可溶性有機溶剤の単独または二種以上の混合物も使用出
来る。アセトン等は溶剤であると同時に、アルキルレゾ
ルシンの錯化剤としても作用し、より穏やかな硬化反応
をもたらす。しかしながら本発明においては上記溶液を
減圧乾燥等の方法で溶媒を除去し、得られた乾固分を粉
砕して得られる粉末状の多価フェノール・アルデヒド系
縮合物も使用される。
【0014】[第三成分]上記成分の他、本発明の多価
フェノール・アルデヒド系縮合物には所望ならば一価フ
ェノール、多価フェノール、尿素、チオ尿素、メラミ
ン、チオメラミン等のアミノ系化合物モノマー、1価フ
ェノール系樹脂、尿素系樹脂、メラミン系樹脂等のアミ
ノ系樹脂、天然ゴム及びその誘導体,スチレン−ブタジ
エンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、クロロ
プレンゴム、エチレン−プロピレンゴム、イソプレンゴ
ム、イソプレン−イソブチレンゴム等の合成ゴム、酢酸
ビニル、プロピオン酸ビニル、スチレン、アクリルエス
テル、メタクリルエステル、アクリロニトリル、アクリ
ル酸、メタクリル酸、マレイン酸、塩化ビニル、塩化ビ
ニリデン、ビニリピリジン等のビニル単量体の単独重合
体またはこれらのビニル単量体の二種以上の共重合体、
ポリウレタン、ポリアミド、エポキシ樹脂、ブチラール
樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、酢酸ビニル−エ
チレン共重合体、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロ
ピレン、ポリエステル等の各種合成樹脂のエマルジョン
やラッテクスあるいは水溶液、またポリビニルアルコー
ル、アルギン酸ソーダ、澱粉、澱粉誘導体、ニカワ、ゼ
ラチン、血粉、メチルセルローズ、カルボキシメチルセ
ルローズ、ヒドロキシエチルセルローズ、ポリアクリル
酸、ポリアクリルアミド等の水溶性高分子や天然ガム
類、更に炭酸カルシウム、タルク、石膏、カーボンブラ
ック、木粉、クルミ粉、ヤシガラ粉、小麦粉、米粉等の
充填剤、界面活性剤、ステアリン酸、パルミチン酸等の
高級脂肪酸、パルミチルアルコール、ステアリルアルコ
ール等の高級アルコール、ブチルステアレート、グリセ
リンモノステアレート等の脂肪酸のエステル類、脂肪酸
アミド類、カルナウバワックス等の天然ワックス類、合
成ワックス類、パラフィン類、パラフィン油、シリコン
オイル、シリコン樹脂、フッ素樹脂、ポリビニルアルコ
ール、グリス等の離形剤、顔料、染料、難燃剤、防炎
剤、防虫剤、防腐剤、老化防止剤、紫外線吸収剤やDB
P,DOP、ジシクロヘキシルフタレートのようなフタ
ール酸エステル系可塑剤やその他のトリクレジルホスフ
ェート等の可塑剤等の第三成分を該多価フェノール・ア
ルデヒド系縮合物に添加して、共縮合や混合等により該
縮合物を変性させてもよい。
【0015】[繊維]本発明の構造材に用いられる繊維
としては、竹繊維単独、あるいは竹繊維とポリエステル
繊維、脂肪族または芳香族ポリアミド繊維、アクリル繊
維、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維等のポリオ
レフィン繊維、ビニリデン繊維、ポリ塩化ビニル繊維、
ポリウレタン繊維、ビニロン、レーヨン、キュプラ、ア
セテート等の化学繊維、パルプ、木片等の木質繊維、木
綿、ヤシ繊維、羊毛、絹等の天然繊維、あるいは上記化
学繊維や天然繊維の再生繊維等の有機繊維、ガラス繊
維、岩綿、セラミック繊維、カーボン繊維等の無機繊維
等の繊維を混合した混合繊維がある。上記例示は本発明
を限定するものではない。竹繊維はあらかじめ苛性ソー
ダ水溶液や界面活性剤、溶剤等で脱脂したり、紫外線処
理等の前処理を行うことが出来る。
【0016】[構造材の製造]本発明の構造材は主とし
て下記の方法によって製造される。 (1) 竹繊維単独または竹繊維と他の繊維との混合繊維に
バインダーとして多価フェノール・アルデヒド系縮合物
を混合し、そのまゝあるいは120℃以下望ましくは6
0〜100℃の温度で乾燥してから所定形状に加熱成形
する方法。この方法では一般的には該多価フェノール・
アルデヒド系縮合物の溶液をスプレー等によって該繊維
に吹付けて混合する。 (2)(1)の方法において所定形状に加熱成形する前に予備
成形を行ない、該予備成形体を所定形状に加熱成形す
る。該予備成形体は通常フリース、フェルト、不織布、
繊維編織物等のシート状態で提供される。該シート状態
の予備成形体は一般にフリース製造機、絡合機、ニード
ルパンチングマシン、抄造機、フォーミングマシン、ロ
ールプレス等によって製造されるが、所望ならば予備成
形体を製造する際に上記乾燥温度以上の温度に加熱して
バインダーである多価フェノール・アルデヒド系縮合物
を半硬化状態とし、該予備成形体をプリプレグとしても
よい。 (3) 竹繊維単独または竹繊維と他の繊維との混合繊維を
所定形状に成形してからディッピング、スプレー等によ
ってバインダーである多価フェノール・アルデヒド系縮
合物の溶液を含浸せしめ、そのまゝあるいは120℃以
下の温度で乾燥してから加熱硬化せしめる。 (4) 竹繊維単独または竹繊維と他の繊維との混合繊維を
(2) の方法によって例えばシート状の予備成形体とし、
該予備成形体に多価フェノール・アルデヒド系縮合物の
溶液をディッピング、スプレー等によって含浸せしめそ
の後加熱成形する。 上記竹繊維単独または竹繊維と他の繊維との混合繊維ま
たはその成形体またはその予備成形体に混合あるいは含
浸させる多価フェノール・アルデヒド系縮合物の量は通
常該繊維100重量部(以下単に部とする)に対して固
形分として1〜500部、望ましくは3〜100部、更
に望ましくは5〜50部、通常は5〜25部の範囲であ
り、該多価フェノール・アルデヒド系縮合物は加熱成形
によって硬化して該繊維を結着する。上記構造材の製造
に際し、上記竹繊維単独または竹繊維と他の繊維との混
合繊維には該多価フェノール・アルデヒド系縮合物の含
浸に先立って、あるいは該多価フェノール・アルデヒド
系縮合物の含浸後にフェノール系樹脂、アミノ系樹脂、
エポキシ系樹脂、ウレタン系樹脂、キシレン樹脂、ケト
ン樹脂、ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、シリコン樹
脂、フラン樹脂等の熱硬化性樹脂やポリエチレン、ポリ
プロピレン、ポリオレフィン、エチレン−プロピレン共
重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリ塩化ビニ
ル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、ポリ酢酸ビニ
ル、ポリエチレンテレフタレート、熱可塑性アクリル樹
脂、熱可塑性ポリエステル、熱可塑性ポリアミド、ナイ
ロン等の熱可塑性樹脂等の1種または2種以上の混合物
を粉末状あるいは溶液状で混合あるいは含浸し、次いで
上記多価フェノール・アルデヒド系縮合物を含浸させて
もよい。
【0017】[多価フェノール・アルデヒド系縮合物の
硬化]本発明の多価フェノール・アルデヒド系縮合物の
硬化は、縮合物分子内に硬化に必要なメチロール基また
はメチル化メチロール基等の十分な量が含まれる場合、
硬化剤の添加なしに加熱硬化させることが出来る。しか
し通常はアルデヒドおよび/またはアルデヒド供与体や
アルキロール化トリアゾン誘導体を硬化剤として該縮合
物100部に対し上記アルデヒドおよび/またはアルデ
ヒド供与体の場合は0〜100部程度、アルキロール化
トリアゾン誘導体の場合は0〜500部程度添加混合
し、常温または加熱硬化させる。上記硬化剤としてヘキ
サメチレンテトラミンおよび/またはアルキロール化ト
リアゾン誘導体を添加した場合には、通常90℃以下で
は長期間硬化せず、130〜140℃以上に加熱すると
速やかに硬化する。したがって本発明の構造材を得る
際、竹繊維単独または竹繊維と他の繊維との混合繊維に
該樹脂を混合あるいはディッピング、スプレー等によっ
て含浸した後直ちに成形する場合には、該樹脂の常温で
の硬化速度が速くても実用上差支えないので、パラホル
ムアルデヒド、ホルマリン等の通常の硬化剤を用いる
が、混合後の長期間の保存期間が必要な場合には、上記
ヘキサメチレンテトラミンおよび/またはアルキロール
化トリアゾン誘導体を使用することが望ましい。また硬
化剤とともに該多価フェノール・アルデヒド系縮合物を
製造する際に使用したような酸触媒またはアルカリ触媒
を添加併用しても差支えない。上記酸触媒またはアルカ
リ触媒の添加量は該樹脂100部に対し通常0.05〜
50部程度である。
【0018】[アルキロール化トリアゾン誘導体]上記
硬化剤として用いられるアルキロール化トリアゾン誘導
体は、尿素系化合物とアミン類と、アルデヒドおよび/
またはアルデヒド供与体との反応によって得られる。ア
ルキロール化トリアゾン誘導体の製造に使用される尿素
系化合物としては尿素、チオ尿素、メチル尿素等のアル
キル尿素、メチルチオ尿素等のアルキルチオ尿素、フェ
ニル尿素、ナフチル尿素、ハロゲン化フェニル尿素、ニ
トロ化アルキル尿素等の単独または二種以上の混合物が
例示されるが、特に望ましい尿素系化合物は尿素又はチ
オ尿素である。またアミン類としてメチルアミン、エチ
ルアミン、プロピルアミン、イソプロピルアミン、ブチ
ルアミン、アミルアミン等の脂肪族アミン、ベンジルア
ミン、フルフリルアミン、エタノールアミン、エチレン
ジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ヘキサメチレンテ
トラミン等のアミン類のほか更にアンモニアが例示さ
れ、これらは単独または二種以上の混合物として使用さ
れる。上記アルキロール化トリアゾン誘導体の製造に使
用されるアルデヒドおよび/またはアルデヒド供与体は
本発明の多価フェノール・アルデヒド系縮合物に使用さ
れると同様なものである。本発明のアルキロール化トリ
アゾン誘導体の合成には、通常尿素系化合物1モルに対
しアミン類および/またはアンモニア0.1〜1.2モ
ル、アルデヒドおよび/またはアルデヒド供与体1.5
〜4.0モルの割合で反応させる。反応の際の添加順序
は任意であるが、好ましい反応方法は、まずアルデヒド
供与体の所要量が反応器に加えられ、通常60℃以下の
温度に保ちながらアミン類および/またはアンモニアの
所要量が徐々に加えられ、更に所要量の尿素系化合物を
添加し、80〜90℃で2〜3時間攪拌加熱して反応せ
しめることである。アルデヒドおよび/またはアルデヒ
ド供与体としては通常37%ホルマリンが用いられる
が、反応生成物の濃度をあげるために、その一部をパラ
ホルムアルデヒドに置き換えても良い。またアルデヒド
供与体としてヘキサメチレンテトラミンを用いると、よ
り高い固形分の反応生成物が得られる。尿素系化合物
と、アミン類および/またはアンモニアと、アルデヒド
および/またはアルデヒド供与体との反応は通常水溶液
で行われるが、水の一部はまたは全部がメタノール、エ
タノール、イソプロパノール,n−ブタノール、エチレ
ングリコール、ジエチレングリコール等のアルコール類
の単独または二種以上の混合物であっても差支えない
し、またアセトン、メチルエチルケトン等のケトン類等
の水可溶性有機溶剤の単独または二種以上の混合物を添
加使用出来る。
【0019】[積層材]上記したように製造された構造
材または予備成形体は同種または異種のものを二層以上
積層してもよいし、該構造材または予備成形体の両面ま
たは片面に補強材、表装材、基材等を積層してもよい。
上記補強材、表装材、基材等としては、上記有機、無機
繊維の編織物や不織布、寒冷紗、金網のような網目体、
金属枠、金属板等の金属材料、古紙、ダンボール、レジ
ンフェルト、プラスチックシート、カーペット、合成皮
革、プラスチック発泡体シート等がある。上記合成皮革
としてはポリ塩化ビニルレザー、ポリアミドレザー、ア
ミノ酸レザー等があり、上記プラスチック発泡体シート
としてはポリエチレン発泡体シート、ポリプロピレン発
泡体シート、ポリウレタン発泡体シート、メラミン樹脂
発泡体シート等があり、上記不織布あるいは合成皮革に
は上記プラスチック発泡体シートがクッション材として
裏打ちされてもよい。更に該構造材または予備成形体に
は補強材と表装材とは共に積層されてもよい。前記(3)
または(4) の方法の場合、即ち上記構造材または予備成
形体に多価フェノール・アルデヒド系縮合物をディッピ
ング、スプレー等によって含浸、塗布せしめる場合に
は、該補強材、表装材等の積層は該縮合物の塗布含浸前
あるいは塗布含浸後に行なう。また該補強材、表装材等
が多孔質体の場合には、該補強材、表装材等にも該縮合
物を塗布含浸させておいてもよい。また該構造材または
予備成形体が綿状体や絡合体等の引張りに対して比較的
強度の弱いものである場合には、あらかじめ該構造材ま
たは予備成形体に該補強材、表装材等を接着剤等で貼着
してから該縮合物を含浸させると、含浸作業時に該構造
材または予備成形体と該補強材、表装材等とのずれやは
がれがなく、また該縮合物が溶液の場合には該溶液によ
り該構造材または予備成形体が膨潤することによるずれ
やはがれが等が生ずることがなくなり、連続作業が可能
でまた乾燥する時でもずれやはがれ等の発生がなくなり
特に好ましい。また該補強材、表装材等を該構造材また
は予備成形体に積層する場合は、補強材、表装材等が方
向性のある繊維物質からなる場合には該構造材または予
備成形体と繊維の方向性をかえて積層したり、また方向
性のある該構造材または予備成形体同志を二層以上積層
する場合でも同様にして層相互の方向性をかえて積層す
ることは勿論可能であり、この場合は更に構造材の強度
の向上にもつながる。該構造材または予備成形体に該補
強材、表装材等を積層するには粘着剤、ホットメルト接
着剤、ホットメルトシート、通常の接着剤等が用いられ
るが、該補強材、表装材等に該多価フェノール・アルデ
ヒド系縮合物や他の合成樹脂を含浸させる場合には接着
剤は必ずしも必要ではない。
【0020】[加熱成形]上記したように本発明の構造
材は竹繊維単独または竹繊維と他の繊維との混合繊維に
多価フェノール・アルデヒド系縮合物を混合してそのま
ゝあるいは予備成形した後、あるいは相互に二層以上積
層した後、あるいは補強材、表装材等を積層した後直ち
に、あるいは必要期間保存した後所定形状にカットする
か、あるいはカットすることなくホットプレスにより成
形を行う。補強材、表装材等を積層して成形を行なう場
合は、該補強材、表装材等が金属板やプラスチックシー
トのような通気性のないものであればホットプレス以外
に真空成形も可能である。また上記したように補強材、
表装材等は成形後に積層されてもよい。本発明の多価フ
ェノール・アルデヒド系縮合物は200℃以下、所望な
れば140℃以下の低温で硬化させることが出来るか
ら、加熱成形温度もそれに応じて200℃以下、所望な
れば140℃以下にすることが出来、表装材が例えばポ
リプロピレン不織布、ポリ塩化ビニルレザー等の耐熱性
に乏しいものでも構造材または予備成形体の成形前に前
もってあるいは成形時に同時に成形することが出来る。
【0021】〔用途〕上記したように本発明の構造材は
軽量でかつ剛性を有するので、外壁材、内壁材、防音材
等の構造用建築材料や、自動車等車両の天井材料、ドア
トリム、ダッシュボード、トノボード、トランクルーム
内張材料等の内装材料等に使用される。上記自動車等車
両の内装材料においては、本発明の構造材が基材とし
て、あるいはガラス繊維に代わる基材の補強材として用
いられる。本発明の構造材が補強材として積層される基
材としてはポリウレタン発泡体、ポリスチレン発泡体、
ポリエチレン発泡体、ポリプロピレン発泡体、フェノー
ル樹脂発泡体、メラミン樹脂発泡体、尿素樹脂発泡体等
のアミノ系樹脂発泡体等のプラスチック発泡体、ダンボ
ール、レジンフェルト、古紙ボード等がある。上記基材
にはポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピ
レン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリ塩
化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、ポリ酢
酸ビニル、フッ素樹脂、熱可塑性アクリル樹脂、熱可塑
性ポリエステル、熱可塑性ポリアミド、熱可塑性ウレタ
ン樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、スチ
レン−ブタジエン共重合体、アクリロニトリル−ブタジ
エン−スチレン共重合体、エチレン−プロピレン共重合
体、エチレン−プロピレンターポリマー、エチレン−酢
酸ビニル共重合体、等の熱可塑性合成樹脂、天然ゴム、
クロロプレンゴム、ニトリルゴム、ブチルゴム等の天然
ゴムや合成ゴム、ウレタン樹脂、メラミン樹脂、熱硬化
型アクリル樹脂、尿素樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ケ
トン樹脂、フェノール樹脂、多価フェノール系樹脂、エ
ポキシ樹脂、熱硬化型ポリエステル等のような熱硬化性
合成樹脂やアリル樹脂、シリコン樹脂、アルキド樹脂、
ポリカーボネート樹脂、アセタール樹脂、クマロンイン
デン樹脂、石油樹脂、あるいは上記合成樹脂を生成する
ウレタン樹脂プレポリマー、エポキシ樹脂プレポリマ
ー、メラミン樹脂プレポリマー、尿素樹脂プレポリマ
ー、フェノール樹脂プレポリマー、ジアリルフタレート
プレポリマー、アクリルオリゴマー、多価イソシアナー
ト、メタクリルエステルモノマー、ジアリルフタレート
モノマー等のプレポリマー、オリゴマー、モノマー等や
ポリビニルアルコール、アルギン酸ソーダ、澱粉、澱粉
誘導体、ニカワ、ゼラチン、血粉、メチルセルローズ、
カルボキシメチルセルローズ、ヒドロキシエチルセルロ
ーズ、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミド等の水溶性
高分子や天然ガム類が塗布または含浸されてもよく、更
に炭酸カルシウム、タルク、石膏、カーボンブラック、
木粉、クルミ粉、ヤシガラ粉、小麦粉、米粉等の充填
剤、界面活性剤、ステアリン酸、パルミチン酸等の高級
脂肪酸、パルミチルアルコール、ステアリルアルコール
等の高級アルコール、ブチルステアレート、グリセリン
モノステアレート等の脂肪酸のエステル類、脂肪酸アミ
ド類、カルナウバワックス等の天然ワックス類、合成ワ
ックス類、パラフィン類、パラフィン油、シリコンオイ
ル、シリコン樹脂、フッ素樹脂、ポリビニルアルコー
ル、グリス等の離形剤、顔料、染料、難燃剤、三酸化ア
ンチモン、水酸化アルミニウム、ブロム化合物等の防炎
剤、防虫剤、防腐剤、老化防止剤、紫外線吸収剤、撥水
剤、化学発泡剤、カプセル型発泡剤やDBP,DOP、
ジシクロヘキシルフタレートのようなフタール酸エステ
ル系可塑剤やその他のトリクレジルホスフェート等の可
塑剤等の一種または二種以上の共縮合物や混合物等が塗
布、含浸または混合されてもよい。また本発明の構造材
はガラス繊維のように小片が飛散して作業環境を悪化さ
せることがなく、またガラス繊維よりも軽量であるか
ら、補強材として極めて有用なものである。
【0022】
【作用】本発明の構造材において該多価フェノール・ア
ルデヒド系縮合物あるいは該縮合物のスルホメチル化物
は広いpH領域で安定で常温硬化性を有しかつ可使時間
が長くしかも短時間に反応して硬化する。したがって本
発明の構造材は低温加熱で効率的に成形することが出
来、その硬化物は可撓性、耐水性、耐熱性、耐候性等が
極めて優れたものである。また該構造材を構成する竹繊
維は剛性に富み、密度を粗にして軽量化を図っても剛性
のある構造材が得られる。
【0023】
【実施例】
〔実施例1〕レゾルシン1モルと37%ホルマリン0.
5モルに苛性ソーダ0.1モルを加えて反応させた50
%多価フェノール・アルデヒド縮合物100部に硬化剤
としてヘキサメチレンテトラミン20部を加えた液状バ
インダー混合物を竹繊維に対し固形分として12%の添
加量となるようにスプレー混合し、60℃以下で乾燥さ
せる。該液状バインダー混合物を混合した竹繊維をフリ
ース製造機を使用して常温で圧締してマット状の予備成
形体とし、該予備成形体を170℃、2.5kg/cm2
圧力で40秒間ホットプレスし、比重0.3厚さ5mmの
板に成形した。このようにして軽量かつ高剛性で耐熱性
にも優れた板状の構造材が得られた。
【0024】〔実施例2〕フェノール1モル、5−メチ
ルレゾルシン0.4モル、37%ホルマリン2.1モル
に苛性ソーダ0.1モルの割合で縮合した50%1価フ
ェノール・多価フェノール・アルデヒド共縮合物100
部に、離型剤として45%パラフィンエマルジョン0.
5部、難燃剤として40%燐酸アンモニウム1部を加え
た液状バインダー混合物を、竹繊維80%、麻繊維20
%からなる混合繊維に固形分として10%の添加量とな
るようにスプレー混合し、100℃以下で乾燥させた
後、フリース製造機を使用して常温で圧締してマット状
の予備成形体とし、該予備成形体を170℃、2kg/cm
2 の圧力で50秒間ホットプレスし、比重0.7厚さ3
mmの板に成形した。このようにして軽量かつ高剛性で耐
熱性にも優れた板状の構造材が得られた。
【0025】〔実施例3〕エストニア産オイルシェール
の乾留によって得られたシェールオイルレゾルシンを精
製したアルキルレゾルシン(沸点270〜290℃)1
モル、尿素0.8モル、37%ホルマリン0.5モルに
苛性ソーダ0.1モルを加えて縮合した60%多価フェ
ノール・尿素・アルデヒド共縮合物100部に硬化剤と
してヘキサメチレンテトラミン15部を加えた液状バイ
ンダー混合物を、竹繊維90%、ポリエステル繊維10
%からなる混合繊維に固形分として8%となるようにス
プレー混合し、その後ニードルパンチによって絡合して
マット状の繊維絡合体とし、該繊維絡合体を150℃、
3kg/cm2 の圧力で40秒間ホットプレスし、比重0.
9、厚さ2.5mmの板に成形した。このようにして軽量
かつ高剛性で耐熱性にも優れた板状の構造材が得られ
た。
【0026】〔実施例4〕2,5−ジメチルレゾルシン
1モル、フェノール0.7モル、メラミン0.3モル、
37%ホルマリン1モル及び亜硫酸ソーダ0.4モルを
用いて反応させたスルホメチル化された60%多価フェ
ノール・1価フェノール・メラミン・アルデヒド共縮合
物100部に、硬化剤として尿素、メチルアミンおよび
37%ホルマリンの反応で得られる50%アルキロール
化トリアゾン誘導体を100部添加した液状バインダー
混合物を、竹繊維80%、ポリプロピレン繊維20%か
らなる混合繊維に対し固形分で10%の添加量になるよ
うにスプレー混合してから60℃で乾燥し、ついでフリ
ース製造機を使用して常温で圧締してマット状の予備成
形体とし、該予備成形体を130℃で30秒間圧締して
マット状のプリプレグとし、室温にて7日間、30日
間、60日間保存後に該プリプレグを180℃、3kg/
cm2 の圧力で1分間ホットプレスし、厚さ2.5mm、比
重0.8の板に成形した。このようにして軽量で剛性、
耐熱性および曲げ強度の優れた板状の構造材が得られ
た。本実施例の板状構造材ではホットプレス時に含有す
るポリプロピレン繊維が軟化して竹繊維を絡合結着し剛
性を向上させる。
【0027】〔実施例5〕5−エチルレゾルシン1モ
ル、m−クレゾール0.2モル、尿素0.8モル、亜硫
酸ソーダ0.2モル、37%ホルマリン2.1モルから
なりpH5.1に調製したスルホメチル化された多価フ
ェノール・1価フェノール・尿素・アルデヒド共縮合物
を60℃以下で真空蒸発により乾燥し、100メッシュ
全通程度に粉砕した。このようにして製造された多価フ
ェノール・アルデヒド縮合物の粉末100部に、硬化剤
としてパラホルムアルデヒド20部を添加した粉末状バ
インダー混合物を、竹繊維70%、再生繊維10%、パ
ルプ20%からなる混合繊維に12%となるように添加
し、絡合機によってシート状に絡合した後、該繊維絡合
体を100℃、2.5kg/cm2 の圧力で30秒ホットプ
レスし、厚さ1mm、比重0.6のシート状に成形した。
このようにして軽量で耐熱性、剛性、強度ともに優れた
シート状構造材が得られた。
【0028】〔実施例6〕竹繊維90%、ヤシ繊維10
%からなる混合繊維に、実施例1の液状バインダー混合
物を該混合繊維に対して固形分として15%の添加量に
なるようにスプレー混合し、60℃以下で乾燥させる。
該液状バインダー混合物を混合した混合繊維を型枠上に
撒布してマットにフォーミングし、該マットを170℃
で40秒間ホットプレスし、厚さ0.5mm、比重0.2
のシートに成形したところ、軽量かつ高剛性の良好なシ
ート状構造材が得られた。
【0029】〔比較例1〕フェノール1モル、37%ホ
ルマリン2モル、苛性ソーダ0.2モルからなる50%
レゾール型フェノール・アルデヒド縮合物をバインダー
とし、竹繊維に対して固形分で12%の塗布量となるよ
うにスプレー塗布し、60℃で乾燥させた後、熱圧成形
した。この際熱圧温度が180℃では所要硬化は1分以
上であり、また170℃では3分間熱圧しても硬化不十
分で剛性、強度ともに不十分であった。
【0030】〔実施例7〕実施例1のホットプレスにお
いて該板状構造材を自動車のドアトリムの基材形状に成
形する。図1に示すように該基材(1) は真空圧着機(4)
の下型(5) 上にセットされ、その上にポリ塩化ビニルレ
ザーにポリプロピレン発泡体シートを裏打ちした表装材
(2) の裏面にポリエステルホットメルト接着剤(3) を塗
布したものをセットし、該表装材(2) を該基材(1) の表
面に真空圧着すると共に上型(6) によってプレスする。
このようにして図2に示すような軽量かつ高剛性で耐熱
性に優れた自動車のドアトリム(7) が製造される。
【0031】〔実施例8〕図3に示す自動車成形天井プ
レス成形機(14)の下型(15)上に、実施例3の繊維絡合体
を基材(11)としてセットし、その上にポリエチレンホッ
トメルトシート(13)を裏打ちしたポリプロピレンニード
ル不織布からなる表装材(12)をセットし、該プレス成形
機(14)の下型(15)と上型(16)との間で150℃、3kg/
cm2 の圧力で30秒ホットプレスを行なう。その後トリ
ミングを行なって図4に示すような自動車の成形天井材
(17)を得る。該成形天井材(17)は軽量かつ高剛性で耐熱
性、形状保持性に優れている。
【0032】〔実施例9〕図5に示す自動車成形天井真
空成形機(24)の下型(25)上に、実施例5のシート状構造
材を補強材(21)としてセットし、その上に150℃で加
熱軟化せしめたポリスチレン発泡体板である基材(23)お
よびポリプロピレン繊維不織布にエチレン−酢酸ビニル
共重合体を裏打ちした表装材(22)を重ね合わせ、真空成
形するとともに下型(25)と上型(26)との間で該重ね合わ
せ物を挾圧する。このようにして実施例7の図4に示す
のと同様な形状の自動車の成形天井材を得る。該成形天
井材は上記補強材(21)によって補強されているから、軽
量かつ高剛性で耐熱性、形状保持性に優れている。
【0033】〔実施例10〕図6に示すようにポリ塩化
ビニルシート(31)を自動車のダッシュボート形状に成形
し、該ポリ塩化ビニルシート(31)に実施例2の予備成形
体をアクリル系接着剤により圧着するとともに150
℃、1分間加熱を行ない、該予備成形体中の多価フェノ
ール・アルデヒド縮合物を重合硬化せしめインシュレー
ター(32)とする。このようにして自動車のダッシュボー
ト(33)が製造される。
【0034】〔実施例11〕実施例3のホットプレスに
おいて、該板状構造材を自動車床形状に沿うように成形
して図7に示す形状のカーペットアンダーレイ(42)を製
造する。該アンダーレイ(42)はカーペット成形機(44)の
下型(45)上にセットされ、その上に裏打ちしたポリエチ
レンシート(43)を加熱軟化状態としたカーペット(41)を
載置し、下型(45)と上型(46)との間で挾圧して該カーペ
ット(41)を成形し同時にポリエチレンシート(43)を介し
てアンダーレイ(42)を圧着する。このようにして図8に
示すような自動車床張用成形カーペット(47)が製造され
る。
【0035】〔実施例12〕図9に示す自動車成形天井
プレス成形機(56)の下型(57)上にジフェニルメタン−4.
4'−ジイソシアネート(MDI)を20%含浸したポリ
ウレタン発泡体シート(52)の両面に実施例6のシート状
構造材を補強材(51,51) として積層し、更にその上にポ
リアミドホットメルト不織布(55)を裏打ちしたポリプロ
ピレンニードルパンチ不織布からなる表装材(54)をセッ
トし、該プレス成形機(56)の下型(57)と上型(58)との間
で150℃、3kg/cm2 の圧力で1分間ホットプレスを
行なう。上記ホットプレスによってシート状補強材(51,
51) はポリウレタン発泡体シート(52)含浸されているM
DIの滲出によって接着され、また表装材(54)はポリア
ミドホットメルト不織布(55)の軟化によって接着され
る。その後トリミングを行なって図4に示すのと同様な
形状の自動車の成形天井材を得る。該成形天井材は上記
補強材(51,51) によって補強されているから、軽量かつ
高剛性で耐熱性、形状保持性に優れている。
【0036】〔実施例13〕図10に示すコンクリート
型枠(67,67) 間に実施例1の構造材からなる断熱材(62)
と鉄筋(66)とをインサートした上でコンクリートを打設
し、図11に示すように内面に断熱材(62)が張着された
コンクリート躯体壁(63)を形成する。該型枠(67,67) を
離型した後該断熱材(62)の内面にモルタルセメント層(6
4)を塗設し、更に該モルタルセメント層(64)の内面に化
粧シート(65)を貼着して建築物の壁(61)が構築される。
該断熱材(62)は多孔性であるからコンクリート躯体(63)
およびモルタルセメント層(64)の該断熱材(62)に対する
密着性は極めて優れている。
【0037】上記実施例以外、本発明の構造材はシート
クッション、シートバック等のパッド材、サイバイザー
のパッド材、トランクルーム内張材、トランクルームの
蓋の内張材等多種の自動車内装材に使用されるが、この
他建築物の床用断熱材等としても使用される。
【0038】
【発明の効果】したがって本発明においては、軽量でか
つ剛性に富み、低温または室温でも成形可能な構造材が
提供される。
【図面の簡単な説明】
図1および図2は実施例7に関するものである。
【図1】真空圧着工程の断面図
【図2】ドアトリムの斜視図 図3および図4は実施例8に関するものである。
【図3】成形工程の断面図
【図4】自動車成形天井の斜視図
【図5】実施例9における成形工程の断面図
【図6】実施例10におけるダッシュボートの斜視図 図7および図8は実施例11に関するものである。
【図7】カーペット成形工程の断面図
【図8】成形カーペットの断面図
【図9】実施例12における成形工程の断面図 図10および図11は実施例13に関するものである。
【図10】コンクリート型枠の断面図
【図11】壁の断面図
【符号の説明】
1,11,23,52 基材 7 ドアトリム 17 成形天井材 33 ダッシュボート 42 カーペットアンダーレイ 21,51 補強材 62 断熱材
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 61/00 - 61/34 C08L 1/00 - 1/32 C08L 7/02 C08J 5/04 - 5/24 B32B 27/00 - 27/42

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】竹繊維単独または竹繊維と他の繊維との混
    合繊維と、該繊維を結着している多価フェノール・アル
    デヒド系縮合物の硬化物とからなり、所定形状に成形さ
    れていることを特徴とする構造材
  2. 【請求項2】該多価フェノール・アルデヒド系縮合物
    は、多価フェノールとアルデヒドおよび/またはアルデ
    ヒド供与体との縮合物である請求項1に記載の構造材
  3. 【請求項3】該多価フェノール・アルデヒド系縮合物
    は、多価フェノールと、1価フェノールおよび/または
    アミノ系化合物モノマーと、アルデヒドおよび/または
    アルデヒド供与体との共縮合物である請求項1に記載の
    構造材
  4. 【請求項4】該多価フェノールの一部または全部がアル
    キルレゾルシンである請求項1に記載の構造材
  5. 【請求項5】該共縮合物はスルホメチル化されている請
    求項1に記載の構造材
  6. 【請求項6】竹繊維単独または竹繊維と他の繊維との混
    合繊維中に多価フェノール・アルデヒド系縮合物を硬化
    剤を添加するかまたは添加することなく存在させ、所定
    形状に加熱成形するとともに該縮合物を硬化せしめるこ
    とを特徴とする構造材の製造方法
  7. 【請求項7】該多価フェノール・アルデヒド系縮合物が
    存在している竹繊維単独または竹繊維と他の繊維との混
    合物は一たんシートに予備成形された後所定形状に加熱
    成形される請求項6に記載の構造材の製造方法
  8. 【請求項8】該多価フェノール・アルデヒド系縮合物は
    溶液で提供され、該溶液を該竹繊維単独または竹繊維と
    他の繊維との混合繊維中に混合する請求項6または7に
    記載の構造材の製造方法
  9. 【請求項9】硬化剤がヘキサメチレンテトラミンおよび
    /またはアルキロール化トリアゾン誘導体である請求項
    6または7または8に記載の構造材の製造方法
  10. 【請求項10】請求項1の構造材からなることを特徴と
    する車両用内装材料
  11. 【請求項11】基材に請求項1の構造材を補強材として
    積層したことを特徴とする車両用内装材料
  12. 【請求項12】該基材は合成樹脂発泡体である請求項1
    1に記載の車両用内装材料
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